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- 第182回労働政策審議会安全衛生分科会議事録
第182回労働政策審議会安全衛生分科会議事録
労働基準局安全衛生部計画課
日時
令和8年1月27日(火)10:00~12:00
場所
対面及びオンラインにより開催
会場:AP虎ノ門(東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル11階)
出席者
会場
- 公益代表委員
-
- 髙田礼子(分科会長)
- 宮内博幸
-
労働者代表委員-
- 漆原肇
- 中村恭士
- 氷室佐由里
- 福田千秋
- 松尾慎一郎
- 山口裕之
- 使用者代表委員
-
- 及川勝
- 小澤達也
- 鈴木重也
- 七浦広志
- 福永忠宣
(五十音順、敬称略)
- 事務局
-
- 安井省侍郎(安全衛生部長)
- 佐藤俊(計画課長)
- 土井智史(安全課長)
- 中野響(化学物質対策課長)
- 船井雄一郎(建設安全対策室長)
オンライン
- 公益代表委員
-
- 砂金伸治
- 黒澤一
- 島田裕子
- 新屋敷恵美子
-
- 使用者代表委員
-
- 清田素弘
-
-
矢内美雪
(五十音順、敬称略)
議題
- (1)「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係告示の整理等に関する告示(案)」及び「建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程の一部を改正する件(案) 」について(報告)
- (2)高年齢者の労働災害防止のための指針について(報告)
- (3)労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令の改正について
議事
- 議事内容
○髙田分科会長 定刻となりましたので、ただいまから「第182回労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。本日は、対面及びオンラインの併用により開催することとしておりますので、お含みおきください。カメラ撮影等については、ここまでといたしますので御協力をお願いいたします。本日の出欠状況は、熊崎委員が御欠席となっております。それでは、事務局からオンラインによるZoomの操作方法等について、説明をお願いいたします。
○計画課長 計画課長の佐藤です。Zoomの操作方法等の御説明をいたします。まず、ハウリング防止のため御発言されないときには、マイクをオフに設定をお願いいたします。また、オンライン参加の委員の皆様につきましては、御発言される場合にはその旨をチャットに書き込んでいただき、分科会長から指名されましたらマイクをオンに設定の上、氏名をおっしゃってから御発言をお願いします。このほか、進行中、通信トラブル等の不具合がありましたら、チャットへの書き込み又は事務局へのメールにて御連絡をお願いします。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは、議事に入ります。議題(1)「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係告示の整理等に関する告示(案)」及び「建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程の一部を改正する件(案)」について(報告)に関して、事務局から説明をお願いいたします。
○計画課長 引き続き、計画課長の佐藤から御説明をいたします。資料1を御覧ください。資料1の1ページ目からになります。この告示は、法改正に伴い号ずれ等の技術的な修正を行う告示の改正です。
1ページを御覧ください。大きな点としては、改正の観点の1に書いてありますが、法改正の際に、法の別表20で18号、19号が削除され、それを合わせた20号が作られました。それに伴い、2ポツの改正案の概要の所、法別表20の18号、19号を告示で引用している部分について、併せて18号、19号ではなく20号に改正するという技術的な修正を行うものです。その他、主要な改正を行うことになっております。令和8年2月に公布し、適用は令和8年4月となっております。
2ページ目です。こちらも基本的に同様で、法改正のハネを受けた技術的な修正です。こちらの告示は、2ポツの改正案の概要の所に書いてあるとおり、この規程が厚生労働省、国土交通省、環境省の3省連名の告示ということで、別の案件として御報告をするものです。
中身については、法改正の際に登録機関の登録事項の名称等の変更の届出は、これまで変更の日から2週間以内となっていましたが、2ポツにも書いてあるとおり法改正の際に、基本的には登録事項証明書の提出などにより正確な内容確認を行うという観点で、2週間以内に届け出ると法改正で変わりましたので、この告示も併せてその分を修正するものです。こちらも併せて公布は令和8年2月、適用が令和8年4月となっております。私からの説明は以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。ただいま、資料1で2件御説明いただきました。本件について質問、意見等のある方は、会場の委員は挙手を、オンライン参加の委員は御発言がある旨、チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場参加の委員で何かありますでしょうか。特によろしいでしょうか。オンライン参加の委員もチャットの書き込み等ありませんが、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、本件については、事務局から御説明いただいた方針で進めていただくことといたします。よろしくお願いいたします。続いて議題(2)「高年齢者の労働災害防止のための指針について(報告)」に関して、事務局から説明をお願いいたします。
○安全課長 安全課です。資料2-1、2-2を付けております。説明は資料2-1で行います。高年齢者の労働災害防止のための指針について(報告)です。こちらは安全衛生法の改正により、高年齢者の労働災害防止が事業者の努力義務となったことと、その措置に関して厚生労働大臣が指針を公表することを踏まえた措置です。
まず、指針の検討に当たり検討会を開催しております。趣旨、目的は今申し上げたとおりですが、労使を含めた参集者にお集まりいただき、検討をしております。昨年の秋から4回にわたって検討を頂き、報告書をまとめております。
次のページには、第1回目の検討会でお示しした資料を付けております。指針の策定の方針として3点ほど書いてありますが、法的根拠のないガイドラインについて、法律に基づく指針に格上げし、ガイドラインは廃止する。それから、指針については現行のガイドラインの項目や内容を基本とし、ガイドラインの中にある別添、別紙や通達の引用部分、他の指針の内容を記載した部分については通達等によって示していくこと、対策の例や考慮事項を示した部分については、必要に応じて趣旨の明確化を行うこと、こういった方針の下、これを御了解いただき、下にある図のとおりに整理をしてまとめたものです。
次のページです。指針ですが、制定の趣旨は今申し上げたとおりです。根拠法令も改正法第62条の2第2項に基づくものとし、概要としては次ページで御案内する指針の制定と、ガイドラインの廃止に伴ってガイドラインを引用している他の指針について、所要の改正を行うことにしております。適用期日は令和8年4月1日です。
次に、高年齢者の労働災害防止のための指針(案)の概要ということで、報告書でまとめられたものを基に作成しております。大きく4点あります。第1、趣旨については先ほどから申し上げている法令に基づいて、措置の有効な実施を図るために定めたものとしています。第2は事業者が講ずべき措置として定めており大きく5点あります。
1点目は、安全衛生管理体制の確立ということで、経営トップによる方針の表明や高年齢者の労働災害防止のリスクアセスメントの実施を定めております。この中で新たに指針に定めた項目としては、経営トップの方針表明の所で、安全衛生委員会についての調査審議がありますが、安全衛生委員会の設置がない所についても、労働者としっかりと話し合うことを追記しております。
2点目、職場環境の改善の所です。これは、ソフト面・ハード面の両面から環境改善を進めていこうというものです。ここでは暑熱対応について、法令改正を踏まえた対応を追記しております。3点目、高年齢者の健康や体力の状況の把握です。健康状況の把握、体力の状況の把握といった項目自体は、これまでガイドラインで進めていたものと変わりないのですが、2ポツ目の後段部分、基本的には高年齢者を対象とした体力チェックを継続的に実施するのですが、事業場の実情に応じて青年、壮年期の若いときから実施することが望ましいというような記載を追加しております。身体機能の低下は高年齢者に限られるものではないという趣旨です。
4点目、高年齢者の健康や体力の状況に応じた対応という所では、2ポツ目の高年齢者の状況に応じた業務の提供の部分で、職場環境の改善を進めることや、健康や体力の状況に応じて安全と健康の観点を踏まえた、適合する業務とマッチングを行っていくこと。それから、継続した業務の提供に配慮することも新たに追加しております。このほか、「治療と就業の両立支援指針」を現在作成しているところですので、その指針に基づく取組を進めることや、心身両面にわたる健康保持増進部分であれば、THP指針やメンタルヘルス指針等に基づく取組に努めることを定めております。
最後、安全衛生教育の部分です。高年齢者、管理監督者に対する教育ということで、それぞれ定めております。
第3は、労働者と協力して取り組む事項です。個々の労働者においても、身体機能の低下が労働災害リスクにつながり得ることを理解して、労使協力の下で努力義務を進めることとしております。第4は、国、関係団体等による支援ということで、国による支援策を有効に活用していくことを定めたものです。基本的には、先ほど申し上げたとおり現行のガイドラインに沿って、その内容や項目を踏襲して定めております。
資料として、ほかに参考として法改正の概要や附帯決議を付けております。その他、資料2-2として指針本体を付けております。説明は以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいま、資料2-1に基づいて御説明いただきました。本件につきまして質問、意見等のある方は、会場の委員につきましては挙手を、オンライン参加の委員につきましては御発言がある旨、チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場参加の委員でいかがでしょうか。では、七浦委員、お願いいたします。
○七浦委員 おはようございます。御指名ありがとうございます。七浦でございます。御説明は非常に理解できております。ありがとうございます。4ページにあります高年齢者の健康の3番の所、体力の状況の把握ということで、高年齢だけではなく、若年も含めた大切さということも御記載いただいておりますので、高齢者であれば当然、全年齢において安心して働ける環境づくりというところで、非常に我々もそうしないといけないなと、以前のお話でそのような旨をお話させていただいておりました。
高齢者だけ特別視して対応するのではなくて、女性だとか、それから肥満の方、あるいは痩せの方、こういう方が障害なく、けがをすることなく、労災なく、全年齢において働ける状況。そうなってきますと、やりにくい作業や無理な作業といった目線で職場環境改善につながってまいりますので、これが標準化していくということが非常に大切かなと思っております。我々も使用者側として、その辺を注意しながら確認させていただきますので、いろいろな状況でまた御指導いただければと思っております。以上でございます。
○髙田分科会長 ありがとうございました。続きまして、宮内委員、お願いいたします。
○宮内委員 非常にすばらしい指針で、この内容で是非、推進していただきたいと思います。今後はこれを見本にしてやっていくことになりますが、例えば、外国人の方、特に在留している方が結構高齢化されていて、日本語もしゃべれるのですが、やはり母国語が主体として使用する方も結構多いのです。私は現場で結構見てきました。
ある現場では、やはり言語の問題で死亡事故が起きてしまい、その後の対策として、いろいろな言葉で掲示をしていました。立派な指針、またリーフレットやガイドラインができるということですから、意味をきちんと伝えるために、翻訳したものを作り、いろいろな場面で活用していただけるような努力をしてほしいと思いました。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの七浦委員と宮内委員の御発言につきまして、何かございますでしょうか。
○安全課長 ありがとうございます。七浦委員から、若年者も含めて、女性、肥満の方、痩せている方など、いろいろな主体がおりますので、そうしたことも含めて、職場環境改善をはじめとした取組を進めていくことが重要であるという御指摘だったと思います。正にそのとおりだと思っており、職場環境改善というのは、高齢者だけではなく、いろいろな世代の方にも有効ですし、誰もが安心して働ける職場づくりというのが重要ですので、高齢者の指針の周知に当たりましては、そうした視点も十分趣旨が伝わるように進めていきたいと思っております。
宮内委員から外国人の方の話がありました。外国人向けには、今、様々な教材も作って取組を進めているところです。高齢者の指針につきましても、外国人の方にも趣旨が伝わるように工夫をして進めていきたいと考えております。ありがとうございます。
○髙田分科会長 ありがとうございました。七浦委員、宮内委員、よろしいでしょうか。そのほか、会場から氷室委員、お願いいたします。
○氷室委員 ありがとうございます。氷室です。御説明ありがとうございました。今回の安衛法改正により、今年の4月1日から、高年齢労働者に対する労働災害防止対策が企業の努力義務となると承知をしています。今後も就労者全体における高年齢者の割合は増加することが想定されるとともに、高年齢者の労働災害も増加傾向にあることから、その防止対策を強化していくことの意義は大きいと考えます。
その上で、資料2-1の2ページで示されているように、今回、公表される指針については、現行のガイドラインを基本に、法律に基づく指針に格上げをするというものと承知しています。改正法の円滑な施行に向けて、関連する通達も含めた指針の内容について周知徹底していただきますようお願いしたいと思います。
また、加齢に伴う身体機能の低下や健康の状況については個人差も大きいと思います。労働者のプライバシーに十分配慮をしつつ、個々の労働者の加齢に伴う状況を産業保健スタッフによって適切に把握し、個人差も踏まえた災害防止対策がなされるよう、これからの取組の推進に期待をしたいと思います。厚労省においては、企業の事例収集に努めていただき、好事例の水平展開などによる取組の促進を図っていただきますようお願いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。福田委員、お願いいたします。
○福田委員 ありがとうございます。福田です。65歳までの高年齢者雇用確保措置や、70歳までの高年齢者就業確保措置などを踏まえ、作業補助具を含めた機械設備の改善や、作業方法の最適化などを通じて労働者の加齢に伴う身体的機能の低下に対応できるようにすることが大切です。そのような工夫は、高齢期のみならず、全ての世代の労働者にとって安全で働きやすい職場環境に必要だと思います。
治療と仕事の両立支援においても同様だと思いますが、身体能力などが低下したからといって事業場から排除されることがないよう、個々の労働者が職業能力を十分発揮できるように、これまで以上に具体的な支援策を御準備いただければと思います。加えて、安全で健康的に、かつ長期間就労できるように、若年期から体力や健康を保つための意識啓発について政府全体として促進していくことも大切ではないかと思いますが、いかがでしょうか。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの氷室委員と福田委員の御発言につきまして、事務局からお願いいたします。
○安全課長 ありがとうございます。氷室委員から御指摘を頂きました周知につきましては、検討会の中で指針本体を解説する通達についても御議論いただいておりまして、通達も含めて周知をしっかり行っていきたいと思っております。また、これに関連して、「エイジアクション100」という職場環境改善ツールというものもあります。その見直しも進め、役に立つように取組を進めていきたいと思っております。
あとは、プライバシーへの配慮も、この指針の中では項目を立てて記載しておりますので、しっかりプライバシーにも配慮した取組が行われるようにしていきたいと思っております。また、事業場が使えるようなツールとしては、先ほど申し上げた「エイジアクション100」や、事例の収集の話もありましたが、今もそうした事例の収集に努めておりますのでさらに事例の充実を図っていきたいと思っております。
また、福田委員からありました観点ですが、職場環境を改善する中で、作業方法の最適化や補助装置については非常に重要だと思っております。この指針の中でも、例えば、アシストスーツの活用の視点も入れております。それから、身体能力の低下に伴って高齢者が排除されるようなことはあってはならないということは、検討会の場でも御議論いただきました。それを踏まえて、業務の継続に配慮するといった文言も追記して、この指針の中では取組を進めていく形にしておりますので、そうしたものもしっかり趣旨が伝わるように対応していきたいと思っております。
また、若年期から意識の啓発を図っていくというのも重要だと思っております。先ほども申し上げましたが、若年期から取り組むということも大切ですという話は、この指針の中でも記載しておりますので、そうした取組を進めていきたいと考えております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。氷室委員、福田委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。一旦、オンラインのほうに移らせていただきます。オンライン参加で、清田委員、お願いいたします。
○清田委員 日商の清田でございます。指針案のお取りまとめをいただき、誠にありがとうございます。検討会の皆様の議論による結果と受け止めておりますので、異論はございません。他方で、中小企業の視点で見てみますと、高年齢者の健康、また安全確保の取組というのはまだ不十分な現状がございます。日商の調査では、中小企業では高年齢者の活躍は進んでおります。また、規模の小さな企業ほど高年齢者を雇用している割合が高い調査結果も出ております。一方で、高年齢者の雇用における課題について聞いたところ、約7割の中小企業が健康・安全面への配慮を課題として挙げている現状がございました。
高年齢者の安全確保強化の観点は非常に重要ですが、十分に取組が進んでいないという現状を踏まえますと、今回の指針への格上げを機に、これまで以上に中小企業の取組へ向けた支援を強化していただきたいと思います。指針にも支援の活用という所で明記いただいておりますけれども、個別の企業の実態に即したコンサルティングや設備等の導入へ向けた補助金による支援、こちらの充実・強化を図っていただくとともに、ぜひ施策の活用が進むような働き掛けを厚生労働省の皆様にもお願いをしたいと思います。私からは以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。そのほか、オンライン参加の委員で御発言を御希望の委員はいらっしゃいますか。ありがとうございます。そうしましたら、清田委員の御発言につきまして、お願いいたします。
○安全課長 ありがとうございます。中小企業における取組につきましては、御指摘のとおり十分ではない部分があるのではないかと考えております。私どもも、支援措置として様々なツールを用意しております。1つは補助金です。エイジフレンドリー補助金では、職場環境改善に要する費用の補助や、専門家によるリスクアセスメントに要する経費の補助などをメニューとして用意しております。来年度におきましても、引き続きこの補助金は準備したいと思っており、内容も充実させていきたいと思っております。
そのほかのツールとしては、先ほど申し上げた「エイジアクション100」のほかにも、転倒防止のチェックリストや事例集なども充実を図っている最中です。それらも分かりやすくお示しできるように、工夫して取組を進めていきたいと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。清田委員、追加で御発言はございますでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。それでは、会場に戻りまして、鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 御指名ありがとうございます。経団連の鈴木です。先ほど宮内委員と氷室委員から御指摘のあった周知の関係で、私からも一言申し上げたいと思います。指針制定後の周知・広報をしっかり行うことは極めて重要です。御案内のとおり、現行のエイジフレンドリーガイドラインは認知度が低く、事業場の規模が小さくなるにしたがってその傾向が強く現われているというデータがあったかと思います。
事業者に必要な措置の努力義務を課す改正法の施行が4月1日に迫っていますので、厚生労働省におかれましては、中小・小規模事業場への普及啓発に加えて、清田委員からお話がありました支援の充実・強化も急いでいただければと思います。経団連といたしましても、改正法に関する説明会の開催を予定しており、団体会員である経営者協会の傘下の地方の中小企業の方々にも案内しております。このような形で周知活動も行いながら、高年齢者、ひいては全ての労働者の労働災害防止対策の必要性を訴えてまいりたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。続きまして、福永委員、お願いいたします。
○福永委員 御指名ありがとうございます。使用者側代表委員、戸田建設の福永でございます。今回の高年齢者の労働災害防止の指針への格上げについて異存はございません。以前の分科会での提案内容の繰り返しになりますが、4ページの概要のうち、右側「4高年齢者の健康や体力の状況に応じた対応」のうち、2つ目「高年齢者の状況に応じた業務の提供」がございます。こちらの中間に、「安全と健康の観点を踏まえた適合する業務とのマッチングに努め」とあります。特に建設業を例に述べさせていただくと、建設に関わる事業の殆どは専門工事で分類され、また、その中でも現状の労働力不足で、なかなか建設技能者の技量や特性に合わせた業務の提供、分配が非常に困難な状況があります。
合わせて、事業規模が小さいほど専門性は高い反面、代替や補充が利きにくいという実情がございます。また、各企業の産業保健との連携等についても、事業規模が小さければ体制自体が脆弱といえます。今回の指針案で「適合する業務とのマッチング」による対応が挙げられたのを機に、是非、今回指針の趣旨を損なわない「マッチング」がどのようなものか例示いただき、また、それに向けた補助金、コンサルティング等の支援策をご検討いただきたくお願いいたします。
2点目としまして、「5安全衛生教育」について。こちらも高年齢者に対する教育が冒頭にあります。法令に基づく教育等はもちろんですが、高齢者を対象とした管理監督者向けの教育に適した教材は一般に入手しづらいと認識しています。先ほどのエイジフレンドリー関連の資料等を中心に、教材として分かりやすくまとまり、共有・提供される仕組みづくりをご検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。私からは以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの鈴木委員と福永委員の御発言につきまして、事務局からお願いいたします。
○安全課長 鈴木委員から周知が重要だというお話だったかと思います。今回、法改正により高年齢者の労働災害防止対策が努力義務となり、指針も新たに策定するということで、私どもとしても周知をこれまで以上にしっかりやっていかなければならないと思っております。労働局、監督署においての指導や、先ほど申し上げた好事例集のリスト化、このほか業種別の対応も必要だと考えております。さらに、マニュアルの作成やセミナーなどあらゆる手段を活用して周知を進めていきたいと考えております。
また、福永委員からありました視点ですが、マッチングに関して、建設業の実態と合わせた対応が重要なので、それに合わせた何か例示的なものも示していただきたいということと、教育につきましても、それに対応した教材を検討していただきたいということでした。指針の解説について通達でお示しもしますし、それから解説書のようなものも考えているところですので、そうした中で、どのような対応ができるのかということは考えたいと思います。また、建設業労働災害防止協会におきまして、高年齢者の労働災害防止対策について研究を進めているとも聞いており、そうしたものも活用できると考えておりますので、いろいろな取組を行い、現場の実態に即した対応ができるようにしていきたいと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。鈴木委員、福永委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 先ほど福永委員からありましたように、建設の場合は、住宅も含めて、大体定年という決まりが基本的には規定がありません。一定の規模の事業場ですと定年の規則を作っていますが、働くことが可能であれば続けるのが一般的です。
どうしてかと言いますと、生活設計も基本的には、この間、厚生年金に加入するという方々は少なく、多くは、国民年金加入で、働かなくては生計が成り立たないという現状でございます。年齢によらず、いつも自分が働ける限りやるのだという意識の強い方が非常に多いのです。そうは言っても、もう70歳、80歳になって、80歳でも実際に現場でやっている方もいらっしゃいます。先ほどありましたように、住宅などでも、希少価値のある、高齢者でないとできないというような職種も出てきていて、そういった意味では、ちょっとほかの産業とは違う側面がございますので、そういった面で、高齢者に対する労働災害への周知等は非常に必要だと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
また、先ほどありましたように、やはり中小零細業者が多いという中で、この辺の周知、そして労働者へのきちんとした対策が講じられるように進めていただきたいと思います。私どもも進めていきたいと考えております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。それでは、松尾委員の御発言につきまして、お願いいたします。
○安全課長 この指針では、高齢者が安心して働けるように、高齢者の身体機能等を勘案していろいろな措置を講じていくこととしております。作業環境の改善を図って、高齢者も含めて誰もが安心して働ける職場づくりを行うということ、身体機能の維持向上にも努めるということも記載しております。そういう意味で、作業環境の改善、身体機能の維持向上というものもしっかり行った上で、高齢者が安心して働いていただけるような環境をつくっていこうという趣旨で作成しております。その趣旨が求めるものはどの業界においても一緒かなと思いますので、それぞれ業界の特殊性等もあるかと思いますが、その趣旨に沿った対応が行われるように、我々としてはしっかり周知を進めていきたいと考えております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。松尾委員、よろしいでしょうか。そのほか、よろしいでしょうか。ありがとうございました。委員からいろいろ御意見等を頂きました。本件につきましては、事務局から御説明いただいた方針で進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、議題(3)「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令の改正について」に関して、事務局から説明をお願いいたします。
○建設安全対策室長 よろしくお願いいたします。建設安全対策室長の船井から御説明させていただきます。資料3の1ページ目、今回、御議論を頂くのは、個人事業者の関係、令和9年4月から施行される分が対象です。ただ、今回、法改正を踏まえた関係省令、諮問ということではなく、詳細検討をするに当たって、分科会において、これまでの議論を踏まえた追加の議論が必要な点がありまして、そちらを中心に御議論いただいて、それを踏まえ、次回以降で諮問という形で準備をさせていただければという趣旨です。
1ページ目、今回、法改正の関係で令和9年4月施行分については、大きく分けて2つの観点があります。まず、(1)が個人事業者等自身による措置、もう1つは、注文者等による措置です。この注文者等による措置は、注文者と言っていますが、具体的には作業場所を管理する事業者による措置で、建設業や造船業、製造業については、一の場所で行われる混在作業について、連絡調整等の措置を元方事業者に義務付けていたのですが、今回、法改正によって、業種を問わず、一の場所を管理する事業者さんに措置を求めるという改正がなされており、その関係で、幾つかの省令を定める必要があります。
(1)個人事業者自身による措置は幾つかあり、構造規格や安全装置を具備しない機械の使用禁止が義務付けられた関係、あとは、危険な機械についての定期自主検査の実施も事業者並びで義務付けることがあります。あとは、安全衛生教育の関係です。特別教育の義務化、これは努力義務になりますが、危険有害業務に就いている方に対する教育です。これらの関係について、2ページ以降に、それぞれについてどういう観点での改正が必要なのかを書いております。
(1)と(2)を併せて、改正の観点が全部で9つあるのですが、そのうちの半分ぐらいは、既にこれまでの分科会における議論において、具体的な内容も含めて合意が得られている部分です。一方、黄色く網掛けしている部分については、方向性についてはおおむね合意が得られているのですが、その詳細、具体的な内容については追加で議論が必要な部分で、今回、こちらの黄色を中心に御議論を頂ければと思います。
(1)の関係で、黄色ではない部分、具体的な内容についても合意が得られている部分です。観点①、法改正によって、改正法の第42条において、構造規格や安全装置を具備しない機械等を使用してはならないという対象に、中小の代表者や役員も個人事業者に加えて入るという改正がなされております。では、この中小という範囲をどうするかを省令で決めなければいけないのですが、こちらについては、これまでの分科会でも御議論いただいており、個人事業者の災害報告のところで出てきた中小の範囲と同じ、すなわち、特別加入の対象となる中小と同じ範囲ということなので、それを書くということです。
観点②、こちらは法第45条の改正によって、個人事業者にも危険な機械についての定期自主検査の実施が義務付けられました。内容については、事業者がやっているのと同様の内容にすべきだということで、既に御議論を頂いておりました。テクニカルな話になりますが、現行規定の準用によって対応をするということです。
③と④については、もっとテクニカルな話で、法第42条の改正によって、これまで事業者にも義務付けられていた構造規格や安全装置を具備しない機械の使用禁止は安衛則第27条に書いてあったのですが、これが法改正によって法第42条のほうに位置付けられたことで安衛則第27条が要らなくなるので、廃止するということです。
観点④は努力義務の教育ですが、危険有害業務に従事している方に対する教育について指針を定めており、この指針が法律に基づくものなのですが、法改正によって、根拠条文の項がずれてしまったのを直すということです。また、指針の対象についても、今回、新たに加わった個人事業者等も読めるようテクニカルな修正をさせていただくところです。それ以外、追加で御議論を頂きたい点で観点⑤と⑥があります。これは後ほど、中身も含めて御説明させていただきます。
1枚めくり、今度は(2)の注文者等の措置の関係です。観点⑦、法第30条の4が新設され、作業場所管理事業者に混在作業を防止するための措置を義務付けるということです。では、それをどういう形で義務付けるか、法令上何を書くかということなのですが、これは、これまでの分科会の議論でも、業種を限定しないで、いろいろなシチュエーションがあるので、法令上は作業間の連絡調整を規定し、それ以外の個別具体的なやり方や措置は、建設業や造船業、製造業で既にガイドライン等がありますので、そういったものを参考にし、新たなガイドラインでお示しするということで合意が得られておりました。その関係です。あと2点、観点⑧と⑨があります。これはまた後ほど御説明させていただきます。
今、申し上げたのが令和9年4月施行の改正の全体像です。こちらについては、3ポツの公布日の所の※にあるように、これまでの安全衛生分科会の議論において、個人事業者に新たに義務を課すようなものがあり、中には罰則付きのものもあるということを踏まえ、施行に当たっては十分な猶予期間、周知期間を設けるべきだという御指摘がありましたので、令和9年4月施行なのですが、1年間の周知期間を確保しようということで、このタイミングで御検討を頂いているところです。
(2)の法第30条の4は、これが成立し、その結果、ILO第155号条約の担保法令がちゃんと整備されたことで、批准できる状態になっておりますので、その批准に向けた手続も適切に推進しているところです。
続いて、4ページ目以降は具体的な内容で観点⑤です。今回、法第42条の改正によって、構造規格や安全装置を具備しない機械等の使用禁止が個人事業者等にも義務付けられました。これと関連して5ページ目を見ていただくと、規格を具備しない機械等、安全装置を具備しない機械等は使っては駄目ですよと。その反射的な規定として安衛則第29条がありますが、労働者はその安全装置について次の事項を守ると。安全装置が付いているような機械等について、それを取り外しては駄目ですよ、機能を失わせては駄目ですよと。作業の性質上、臨時に取り外さないといけないような場合もあるのだけれど、そういう場合は事業者の許可を受けてくださいと。取り外した場合で、その必要がなくなったときは直ちにこれを戻してくださいと。使っている機械等で安全装置が外れていたり、機能がなくなっているようなことを発見したときには事業者に申し出てくださいという形で労働者に義務付けている部分があります。
1枚戻ってください。今回、個人事業者にも規格を具備しない機械等の使用禁止が入りましたので、同じように、今、説明したようなことについても労働者並びでやっていただく必要があるのではないかということです。ただ、労働者並びでといったときに、事業者が持っている機械等を労働者と同じように借りて使う場合と、個人事業者自身が自分の機械等を労働者と同じ場所に持ち込んで仕事の作業を行う場合があるので、そこは分けて考えることが適当であろうということです。
1つ目の○は労働者並びで使うときです。これは労働者に義務付けられている措置と同様の措置を義務付けることが適当ではないかと考えています。2つ目の○は自分で持ち込む場合、労働者と同じ場所で作業を行う際に持ち込む場合、機械等の調整や点検などで臨時に安全装置等を取り外さないといけない場面もあろうかと思いますが、そういったときにどうするかと。労働者と同じように、事業者の許可を得るといっても、事業者は自分の機械ではないので、許可を求められてもなかなかという話があって、実行性が担保できないのではないかということであれば、臨時に取り外しが可能であるという客観的要件を法令上でちゃんと明記した上で、それに沿って個人事業者自身にやっていただくことが適当ではないかと。
その要件として、下に①~③までありますが、機械等の点検や調整など、作業の性質上やむを得ない場合に限られるということ。2つ目、周囲の労働者等との間に遮蔽物があるなど、安全な距離が確保できているといったように、この機械等の点検や調整を安全装置等を取り外してやったときに、他の労働者等に危険を及ぼすことがないことを確認した上でやってくださいと。あと、取り外しをして、必要がなくなったときには直ちに元に戻してくださいと、これを満たしていればいいですよということを法令上ちゃんと明記をしたいと考えております。
もう1枚めくっていただき、安衛則第29条の第1項の第4号があります。安全装置が取り外されている又は機能を失っていることを発見したときは速やかに事業者に申し出てくださいとあるのですが、1枚戻って、では、自分で、個人事業者が持ち込んだ機械等で安全装置が取れてしまっていたという場合はどうするかなのですが、これは、事業者に申し出てもどうしようもないと、やり様がないと。労働者が事業者に申し出た場合は、申出を受けた事業者は速やかに適切な措置を講じることが義務付けられているので、それと同じように、個人事業者自らが見付けた場合には、速やかに、自ら適切な措置を講じるということを条文上明確化したいと思っております。
このように、機械等を借りてやる場合と、自分で持ち込んでやる場合がありますが、特に、自分で持ち込んでやる場合について、今、申し上げた客観的な要件がちゃんと守られているのかと。いい加減なことをやって外すのではないかという懸念といった部分については、自分で持ち込んで自分で外すというのは、もはや作業者的な側面だけではなくて、その個人事業者は事業者的な側面も有してそういった取組をやることになるので、別途、後ほども議論をさせていただきますが、混在作業による災害防止、あとは、作業の一部を請け負っているので、元方事業者の指導、指示の対象になり得るのではないかと、そういった枠組みも使いながら、ちゃんと適正に運用をされるような形にしたいと思っております。
続いて、観点⑥は特別教育の関係です。特別教育については、下の所にあるように、事業者は労働者について十分な知識、技能を持っている方については科目の一部又は全部を省略できますという規定があります。これと同じような省略規定について、個人事業者の場合も十分な能力を持っていたら省略してもいいのではないかという議論はありました。では、それをどのように示すかといったとき、事業者が労働者について省略する場合と、個人事業者が自分自身のことを省略する場合とはちょっとニュアンスが違うのかなと。なので、そういう誤解、本来は省略してはいけないのに省略してしまうことがないように、判断しやすいようにどういう場合に省略できるかを、法令上、ちゃんと例示も含めて明記してはどうかと考えております。もっとも、この例示については、労働者の場合について、過去に解釈等でお示ししているものがありますので、そういうものを法令上で明記することになると、これは個人事業者向けだけではなくて、事業者、労働者向けにも同じように明記したほうが、より皆さんが分かりやすくなるのではないかということで、併せて措置をしたいと思っております。
注文者等の措置の部分です。観点⑧、7ページ目です。法第30条の4に基づいて、作業場所管理事業者に義務が生ずるのは、その混在する方たちが請負関係で接続されていることに加え、危険性又は有害性等を勘案し、厚生労働省令で定める業務に係る作業に従事していることが法律上で規定されております。では、この厚生労働省令で定める作業をどういう範囲にするかですが、これまでの安全衛生分科会での議論において、就業制限業務、例えば、機械の運転などで免許や技能講習が要るもの、あとは、危険有害業務、これは特別教育が要るものです。こういうものについては必要であると。それ以外のものについても、必要な部分はしっかり示すべきなのだろうということなのですが、どこまで必要なのかがこれまでの議論では明確になっておりませんでした。
今回、その範囲等について御議論を頂きたいと思いますが、私どもの考えとしては、「周囲で作業を行う作業従事者に危害を及ぼすおそれがある業務」については法の趣旨から対象にする必要があるのではないかと。その1つとして、例えば、下にあるような作業主任者を選任しなければいけないような業務が含まれるのではないかと考えております。
最後、観点⑨です。この法第30条の4は、請負関係で接続された方々の混在、あと、その混在しているときの作業は、今、観点⑧でお示ししたような危険有害な作業なのですが、それが適用されない場面についても、同じ場所で混在作業が行われて労働災害になることもあり、それに対応する必要があるのではないかと。
では、どういう内容を、どういう形で示すべきかを対応案で整理させていただいております。法第30条の4が適用されない場面は、今、申し上げた請負関係がない、危険有害性のある作業ではないことに加え、作業場所管理事業者が存在しないような場面での混在というのもあると思います。これらのいずれのケースについても、混在作業による労働災害防止はあり得る話で、そのための連絡調整又はそれに準じた措置は必要不可欠ではないかと考えております。
したがって、作業場所管理事業者がいる場合については、法第30条の4に準ずるような形で作業場所管理事業者が作業間の連絡調整を行っていただくと。作業場所管理事業者がいない場合については、1個の場所で事業を行う方々同士が相互協力を行っていただくことが適当ではないかと思っております。これらの措置については、やはり、いろいろな組合せもありますので、省令上は今申し上げたような枠組みをお示しし、具体的な内容については、例示も含めてガイドライン等でお示しさせていただければと思っております。中身については以上です。
次のページ以降は参考資料として、これまでの分科会における資料です。あと、その資料について委員から出た御指摘の関係、該当する部分を赤い四角で囲っております。最後には、附帯決議で個人事業者に関連する部分を付けております。説明については以上です。
○髙田分科会長 御説明ありがとうございました。ただいま資料3に基づいて御説明いただきました。本日、省令改正の観点9つのうち、4ページからの⑤⑥⑧⑨について、御議論いただきたいということになります。本件につきまして、御質問、御意見等のある方は、会場の委員につきましては挙手を、オンライン参加の委員につきましては、御発言がある旨、チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場からいかがでしょうか。中村委員、お願いいたします。
○中村委員 労働側委員の中村です。まず、6ページの改正の観点⑥についてです。特別教育に関する科目省略の要件を、省略可能に関する客観的な例示を含めて、規定することについては違和感ありません。改めて申し上げるまでもありませんけれども、作業従事役員においても作業に必要な安全衛生の知識を担保することが重要でありますし、作業従事役員等においても特別教育を含む必要な教育が確実に受講されなければいけませんので、厚労省として、適切な周知を図るとともに、必要に応じて監督・指導もお願いしたいと思っております。
続きまして、7ページの改正論点⑧です。危険性又は有害性等を勘案して、厚労省で定める業務に係る作業を就業制限業務や危険有害業務に加えて、周囲で作業を行う作業従事者に危害を及ぼすおそれのある業務とすることについても、これまでの分科会における議論を踏まえたものであり、受け止めたいと思います。ただ、危険を及ぼすおそれがある業務の範囲については、下のほうに作業主任者一覧が列記されていますけれども、この作業主任者でカバーされる業務以外にもあるのではないかと思っています。その上で、施行に当たっては、この作業主任者要選任作業に係る業務について、解釈による明示に加えて、チラシ等による活用によって、より分かりやすい形で周知・広報を行っていただきたいと思います。
最後に、8ページの改正の観点⑨です。○の1つ目に記載されているとおり、①②③、いずれのケースにおいても、混在による労働災害防止のためには作業間の連絡調整が必要不可欠という考え方については、私も同意したいと思います。全ての作業場において必要な連絡調整が確実になされるよう、ガイドライン等によって示される具体的な内容について、是非、業界団体や関係省庁とも連携した周知徹底をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの中村委員の御発言につきまして、いかがでしょうか。
○建設安全対策室長 御回答させていただきます。まず、6ページの特別教育の関係です。これは、御指摘のとおり、作業従事役員等についても、今回、令和9年4月から罰則付きで義務化になるということで、十分な周知期間は取らせていただいたつもりですけれども、こういった期間を活用してしっかり周知をして、施行後は、もし現場で問題があれば、監督・指導等の場面でしっかり改善させていただきたいということです。
次に、7ページの30条の4の関係の対象業務です。御指摘のように、作業主任者を例示させていただきましたが、それ以外にもあるのではないかと。そういった部分については、災害事例なども見ながら、また次回に向けて少し整理をさせていただいて、それを分かりやすくリーフレット等にして周知するということについては、御指摘を踏まえて、対応させていただきたいと思います。
あと、8ページの観点⑨について、連絡調整がしっかりなされるように、ガイドラインの内容について業界団体や関係省庁などと連携して周知をということです。そのガイドラインに盛り込む内容についてもいろいろな組合せがあるので、いろいろ業界の意見も聞きながら、実態に即した、パッとこういう場面かというのが思い付くような例示も盛り込みたいと思っておりますので、そういったものを盛り込んだ上で、意見等を聞いた業界なども通じて、しっかりと周知に努めたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。中村委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、山口委員、お願いいたします。
○山口委員 労働側委員山口です。4ページで示されている改正の観点⑤について、意見を申し上げたいと思います。機械設備による災害は、依然として死傷災害の多くを占めておりまして、挟まれ、巻き込まれ等により、身体部位の切断、残滅等の重篤な災害や死傷災害につながることが多いことを踏まえれば、安全装置等が具備されていることは極めて重要であると受け止めています。労働者及び個人事業者の労働災害を防止する観点から、設計・製造段階で適切にリスクアセスメントを実施し、保護方策を折り込んだ機械を事業者が労働者に提供するのと同時に、個人事業者が個人的に現場に持ち込んで使用する機械についても、同様に安全を確保していくことが大切だと考えます。そのため、今回提起されている作業従事役員等に対しても、労働者が使用する場合と同様の措置を義務付けることが必要と考えます。
その上で、厚生労働省に確認したいのですが、2つ目の○、自ら機械等を持ち込んで使用する場合において、個人事業者等による安全装置等の取り外し等が例外的に認められる要件が3点記載されています。これに関して、①「機械等の点検や調整など、作業の性質上やむを得ない場合」や、②「機械等の点検や調整等の作業により、ほかの労働者等に危険を及ぼすことがない」といった判断は、誰が判断するのかということを改めて確認させていただきたいと思います。
また、最後の※において、「安全装置等の取り外し等も含めた持込機械の使用等に伴う混在作業による労働災害防止については、混在作業の際の事業者間の連絡調整で対応」とされていますが、安全装置等の取り外し等を可能とするのは極めて限定的にすべきと考えており、「個人事業者等による安全装置等の取り外し等が例外的に認められる」要件は厳格な運用がなされるよう丁寧な検討をお願いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。ただいまの山口委員の御質問がございましたけれども、いかがでしょうか。
○建設安全対策室長 ありがとうございます。船井から回答させていただきます。ここで、労働者と同じ場所で、自ら機械等を持ち込んで使用する場合の安全装置等の臨時取り外し、こちらに客観要件というものをお示しさせていただきましたが、これに該当しているかと、要は取り外していいかどうかということを判断するのは、一義的には、この客観要件に照らして、取り外す個人事業者等自身がやっていただくということになります。そういった部分がしっかりやられているかというのは、もちろん御自分できちんとこのような客観要件に照らして判断していただくとともに、混在作業であれば、そういう連絡調整等の中で問題があれば確認していただいたり、指導・指示していただいたりして、更に精度を高めるということで申し上げさせていただきました。
そして、取り外していい場面ということですが、この2つ目の○の①ということになると思います。そちらについては、今、機械等の点検や調整と書かせていただいておりますけれども、もう少し、本当に取り外さなければいけない場面をより分かりやすく書けないか、少し次回までに検討させていただきたいと思います。例えば単に安全装置がないほうが丸ノコで切りやすいなど、そのようなものは駄目ですので、そういう誤解がないように、しっかりお示しさせていただいて、周知したいと思っております。以上です。
○髙田分科会長 山口委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 中村委員から御指摘のありました改正の観点⑧について、発言させていただきます。御説明がありませんでしたが、18ページの今後の詳細検討に当たって考慮すべきもののうち、2つ目の○は、過去の当分科会における私の発言です。私の意見は今も変わらず、請負契約の存在に加え、混在作業による危険性がある就業制限業務あるいは危険有害業務であることを要件とすべきと考えます。
本日お示しいただいた対応案では、これらに加えて、周囲で作業を行う作業従事者に危害を及ぼすおそれがある業務を省令で規定した上で、具体的な業務の内容として、作業主任者要選任作業に係る業務などが含まれる旨を解釈で明示することが提案されています。これら3つの業務は重なるところも多い印象を受けていますが、就業制限業務や危険有害業務に該当せず、作業主任者要選任作業に特有の業務も幾つかあるのではないかと思います。作業主任者要選任作業に係る業務の危険性を否定するつもりは全然ないのですが、今回のテーマは混在作業による危険性だと理解していますので、作業主任者要選任作業に特有の業務が混在作業においてどの程度の危険性があるのか、データを踏まえて検討する必要があると考えます。
また、作業場所管理事業者に罰則付きで措置義務を課すことを踏まえれば、罪刑法定主義の観点から、法令で限定・明確化することは不可欠だと考えます。作業主任者要選任作業に係る業務「など」という形で要件が曖昧な状態であること、また、具体的な業務の内容を解釈で明示する手法を採ることは、私としては了解しかねることを申し上げます。
それから、1点確認です。4ページの改正の観点⑤の一番下の※、先ほど山口委員からも引用がありましたように、安全装置等の取り外し等を含めた持込機械の使用等に伴う混在作業による労働災害防止については、元方事業者や作業場所管理事業者等による連絡調整等にて対応と記載されています。労働災害防止について、連絡調整等にて対応するということの意味合いを伺いたいのですが、例えば持込機械の場合には、安全装置等を取り外すかどうかの一義的な判断は個人事業者等自身が行うという御説明があったところです。連絡調整等は個人事業者等が含まれる形で行うわけですが、個人事業者等が取り外しをせざるを得ない場合に、作業するので距離を取るように本人が申し入れることは、混在作業による労働災害の防止を図るという趣旨にも思えますが、連絡調整等の実施主体としては、恐らく元方事業者や作業場所管理事業者等になるので、その方々が労働災害の防止まで求められるのか。先ほど、問題があれば指導・指示をするというご発言もありましたので、その辺りの整理を改めてお伺いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。ただいまの鈴木委員の御質問についてお願いいたします。
○建設安全対策室長 船井からお答えさせていただきます。まず、1点目ですが、7ページの対象作業の要件ということです。幾つか観点がありましたが、こちらに書いてあります、例えば危険有害業務と就業制限業務というのは、一応、機械の大きさとかそういうものですみ分けはできているのですけれども、ただ、これらと作業主任者要選任作業ということになると、例えば足場などは、特別教育もあったり、作業主任者も選任しなければいけないということがあったりということです。あとは、例えば鉄骨の組立てなどでいうと、作業主任者を選任しなければいけないと。では、鉄骨を組み立てるときにアーク溶接をやるのだったら特別教育が必要だとか、クレーンで持ち上げるのだったら免許が必要だとか、そういう形になります。したがって、オーバーラップする部分はあると思います。
ただ、いずれについても、今申し上げた部分については法規制がなされているということで、災害の積み重ねによって裏付けられた規制ではあるのかなと思っております。ただ混在によって周囲に危険を及ぼす作業とだけ言ってしまうと、多分、鈴木委員の御指摘は、際限なく広がってしまうのだろうと。その辺りを、罰則付きの規定であるので、限定明確化すべきではないかという御指摘だと受け止めました。それについては、確かに御指摘のとおりだと思います。したがいまして、今すぐにどれとどれとどれとは申し上げられませんけれども、ここに書いてあることは、法令で限定的なもの以外でも、実際に災害が起きている部分というのは、過去、検討会でも出したものでもありましたので、そういったものも見ながら、どういう形で法令に書いて、どういう形のことを解釈に書くかということは、少しお時間を頂いて整理させていただいた上で、次会までに御提示させていただければと思います。
あと、4ページの下の※の考え方ということです。まず、個人事業者と自身が持ち込む機械について、例外的に外す際、こういう客観要件に照らしてしっかりやっていただくということはそのとおりです。その上でということなのですけれども、例えば個人事業者がどこかの事業者から仕事の一部を請け負って作業をしている場面でこのようなことが生ずるということになると、その請け負わせた事業者というのはその仕事においては元方事業者ということになりますので、安衛法第29条に基づいて、この個人事業者が今ここで議論している措置をきちんと適切にやっているか、やるようにしなければいけないということについて、指導・指示する立場にあるということが1つです。
あと、例えば作業間の連絡調整で言えば、もちろん個人事業者自身の義務として、義務というか措置として、これをやっていただくわけですけれども、連絡調整という観点で言えば、取り外したり、点検作業するときには、ちょっと離れた場所でやってくださいねとエリア分けするとか、若しくは朝礼とかで注意喚起するなど、そういうことはできるのではないかと、それをやることによってより確実になるのではないかと、そういう趣旨で書かせていただきました。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。鈴木委員、いかがでしょうか。お願いいたします。
○鈴木委員 御説明ありがとうございます。「など」の扱いについて、限定する方向でこれから検討いただけると理解いたしました。それを踏まえた上で、やはり解釈よりも法令で定めることが基本だということを改めて申し上げます。以上です。
○髙田分科会長 事務局はよろしいでしょうか。
○建設安全対策室長 そこも含めてどこまでしっかり法令で書いていく、どこから先を解釈でやるかも含めて、ちょっと整理をしてお示ししたいと思います。
○髙田分科会長 ありがとうございます。続きまして、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 今御議論がありました7ページ、改正の観点の⑧ですが、我々労働側としては「作業主任者要選任業務に係る業務など」の「など」が重要だと受け止めています。連絡調整の規定があるとはいえ、混在業務という場においては、どのような労働災害が起きるか予測がつかない部分もあるのではないかと思います。そうした場面におけるリスクをどのように考えるかということですが、作業主任者要選任作業に限定して本当にいいのかと言われると、なかなか簡単に判断することはできないと考えます。また、これまで労災が発生した業務のみに限定していいかについても、簡単には判断できません。作業主任者要選任業務以外においても、作業主任者要選任業務と同等以上の、リスクがある作業もありうるわけで、「など」という記載でその他の業務を対象としうる点が重要なポイントとなります。この「など」に含まれると考えられる業務を、鈴木委員から発言のあった省令で規定するのか、解釈で示すのか区分けがあったとしても、一定程度の記載・例示は必要ではないかと考えています。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
○建設安全対策室長 御回答させていただきます。一定程度の記載が必要だというのはこれまでも検討会などで出させていただいた災害事例だけから見ても、これではカバーできない災害というのは、今ちょっと手元にないですけれども、あったのは事実です。それについてどういう形で省令上明確にして、又は解釈で示すかは少し整理が必要かというところです。
あと1点、補足ですけれども、今回30条の4という条文がありますけれども、それに加えて、改正の観点⑨でお示しさせていただいている、今回省令で実現しようとしている枠組みがありまして、これらは一体として考えていただくことが適当かと思っています。観点⑨でやろうとしているのは、請負関係での接続とか危険作業とかそういうのは関わりなく、また、作業場所管理事業者の存在も関係なく、連絡調整又は相互協力を広く薄くといった感じで、やっていただくことを法令上明記するものです。その中で罰則付きで作業場所管理事業者に義務付けるという部分については、請負関係での接続危険、有害作業の観点できっちりやるべきだろうということをこれまでの分科会でも御議論いただいていた経緯があるので、その流れに沿った考え方で、先ほど御指摘があった点も整理させていただきたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。漆原委員、よろしいでしょうか。そのほか、福永委員、お願いいたします。
○福永委員 御指名ありがとうございます。使用者側代表委員の福永です。先ほど御説明いただいた資料のうち、7ページ、改正の観点⑧と、あと8ページ、改正の観点⑨に関わる所でのコメントをさせていただきます。今回、新たに定義される作業場所管理事業者について規定されていますが、建設業においては法30条で、特定元方事業者が講ずべき措置が規定され、その一連の混在作業における労働災害防止対策には取り組んでいるところです。しかし、その他の業種においては、この混在作業での災害防止というのが、理解が難しい部分があると思いますので、しっかり広報して周知頂きたいと思います。
次に、作業場所管理事業者については事前説明で「スーパーのバックヤード」を例に解説いただきましたが、今回示された作業主任者の一覧の関わる業務、また、危険有害業務とすると、対象としたい業務や場所に漏れが出るおそれがあると思います。対象と想定する業務や場所を今後どのように網掛けをしていくのか、お考え等があればお示しください。
最後に、建設業においては法30条をもって連絡調整等を行っていますが、今回新設される法30条の4により対象が拡大されるか否かについて大いに危惧しています。法30条と法30条の4のお考え等があればお聞かせください。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの福永委員の御発言について、お願いいたします。
○建設安全対策室長 船井から回答させていただきます。まず、1点目です。既に統括管理的な連絡調整的なことが義務付けられている建設業であったり、造船業、製造業以外のところに対する周知というのは御指摘のとおりで、業種限定なくやっていただくことになりますので、しっかりやらせていただきたいと思いますし、今現在も法令改正の説明会を全国行脚しておりますので、そういうものも活用しながらしっかりやりたいと思っております。
あと、スーパーのバックヤードの部分ですけれども、スーパーのバックヤードと言ったときに、2つ観点がありまして、1つは出入りの運送屋さんというのがスーパー側、施設管理している人と請負関係でつながっているかというところがあります。スーパーの場合、つながってないケースもあれば、関連会社に請け負わせて定期的に配送している場合もあるので、そこは実態判断になると思います。あと作業の危険性でということになると、全く関係ないというわけではなくて、例えば、余りスーパーの関係でクレーンを使った積み卸しというのはないでしょうけれども、ホームセンターなどは結構あります。あとはスーパー関係だとテールゲートリフター付きのトラックで、それで降ろしてみたいなのもあるので、テールゲートリフターになると今度特別教育、危険有害業務になるので、そういう部分では関連してくる点もあると思います。そこら辺も作業の対応と言うのですか、やり方、若しくは使う機材によってちょっと変わってくると思います。
あと最後に、30条と30条の4の関係ですが、30条の4をもって、直ちにこの30条が拡大されることではないのですね。30条の4第2項で、30条とか30条の2、建設業、造船業、製造業においてやっている部分については対象にならないことになっておりますので、拡大するというわけではないのですが、一方で、30条ではカバーできない業種をまたがる混在というのが建設現場の中で起きることもあろうかと思います。そういう部分についてはこの新しい30条の4で御対応いただくことになるかと思います。もっとも現行は、もう既に30条の枠組みを拡大して、一連の統括管理の中に組み敷いて対応されているケースもあるとお聞きしておりますので、そういう形でやられているのであれば、実質的に30条の4の義務が掛かったとしてもクリアできると言えるのではないかと思います。なぜならば、30条のほうが30条の4より措置が厳しい形になっていますので、そこら辺は今までどおりしっかりやっていただければ問題ないかと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。福永委員、いかがでしょうか。
○福永委員 御回答ありがとうございます。法30条と法30条の4について、法30条の4は業種を問わないとの御説明でしたが、建設業では法30条を基礎とし、建設工事を請け負う関係請負人との連絡調整を中心とし、それ以外の業種は連絡調整が不足気味なことは否定できません。法30条の4が新設されることにより、対象が拡大される、即ち元方事業者が管理すべき範囲が広くなることを危惧していますので、今後いろいろな例をお示しいただき、共有いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○建設安全対策室長 ありがとうございます。資料にも書かせていただいておりますけれども、法令上は連絡調整というのは規定するのですけれども、具体的な中味など、ガイドライン等で事例も含めてお示しするという方針でやらせていただきたいと思っております。先ほども質問の中で回答させていただいたかもしれませんが、現場で、ああこういう場面かというのがピンとくるような例示をして周知するのが重要だと思いますので、是非そういう例示も実情を踏まえたものを載せたいと思いますので、御知見を頂ければと思います。よろしくお願いします。
○髙田分科会長 ありがとうございます。福永委員、よろしいでしょうか。そのほか、宮内委員、お願いします。
○宮内委員 今のことに関連しますけれども、30条の4が新設されるということで、建設、造船以外のところはいろいろなガイドラインを示してそれを参考にすることになると理解しました。多くの業種があるということ、しかも新しい取組をしなくてはいけないということで、事業所の中では、安全委員会とか安全衛生委員会の中で、まずその実態をしっかりと把握していただく、現場の個人事業主の意見をしっかり聞く、そしてその事業に即した形の内規を作ることが必要と思いました。今回の話とは少しズレますが、積極的に意見を求めて、多角的なリスクの洗い出しをする、そして現場に即した形の取決めをつくることが必要と思います。今後、広報していただく中で、注文者は安全な環境をつくる義務がある、個人事業主も自分の身の安全を守る義務があるということを、しっかりとどこかで周知していただきたいと思いました。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。続きまして、及川委員、お願いいたします。
○及川委員 及川です、ありがとうございます。私ども中小企業団体ですので、いわゆる二次産業とか、三次産業、製造業、サービス業については、こういった新しい制度改正について意見と要望を聞いたりするのですけれども、地方経済にとって大切な第一次産業、特に農業について、農業事業者が使用する農業機械の安全とか、あるいは主任者とか、今現在、農業分野についてどういう意見照会をして、どんな声が挙がっているのか、お教えいただければ大変有り難いです。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。ただいまの宮内委員と及川委員の御発言について、事務局、お願いいたします。
○建設安全対策室長 船井から回答させていただきます。まず、宮内委員からの御質問ですが、関連して20ページを見ていただきますと、法改正のときの附帯決議があります。作業場所を管理する事業者で、そこで作業をする個人事業者それぞれの役割と責任をしっかり果たすために、安全衛生委員会などの枠組みを活用してという話だったと思うのです。この20ページの真ん中辺りの3番目の所に書いてあるのは、正にそういう御指摘かと思っておりまして、委員会で個人事業者の対策についても、その個人事業者の意見を踏まえて十分な調査審議が行われて、その結果を踏まえて事業場が講じた対策というのは、労働者だけではなく、個人事業者にも周知徹底される、そのような形でうまく連携しながらやってくださいという御指摘だと思います。こういう部分については具体的に調査審議するに当たっての留意事項みたいなものを、今回の令和9年4月施行の法令改正のときに併せて施行通達か何かで考え方をお示しさせていただきたいと思っております。ここの辺はちょっとさじ加減が難しくて、安全衛生委員会は事業者の中のものなので、そこのメンバーに個人事業者を入れるというのはなかなか難しいと思うのですが、意見を聞いてそれを踏まえて検討し、検討結果を踏まえて実施する対策を事業場に入ってくる個人事業者の方にもしっかり周知していただくのは重要かと思っています。
続きまして、及川委員の御質問ですけれども、農業関係ということで、農業機械の対策については過去から検討会をやっていて、今はいろいろな世の中の状況を踏まえて、少し情報収集を積み重ねて、次なる議論の進展に備えている状況です。一方で、今回の法令改正で個人事業者等については、農業の作業者の方も個人の方も入るという認識で、そうした方というのは労働者と混在して同じ場所で農作業をする場面もあるという認識でいると。それは農水省とも緊密に連携しながら、先方が関係者を集めた説明会とか、こちらから職員を出して説明をしたりとか、結構、業界の中では農業関係の方は非常に関心が高くて、いろいろコミュニケーションを取りながら、こういう場合はどうする、こういう場合はどうするかというのは、どういう問題意識というとちょっと手元に資料がないのですが、コミュニケーション自体は結構、密にはやっているところです。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。宮内委員、いかがですか、よろしいでしょうか。及川委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 先ほどから、労働者側委員より、代表委員より、混在作業の関係で、これは先ほど事務局からもあったように、ガイドライン等で精査をしていくということで、是非、進めていただきたい。そして個人事業者等の立場、の方々は、働く先によっては労働者だったり少し通常の会社の社員とは違う働き方をしていますので御理解いただけない面があるのかと思いますが。そういう働き方をしているのだということを御理解いただいた上で、国交省や厚労省とも行ってきた社会保険未加入対策では、こういう方たちは労働者ですよ、労働者ですから労働者としてのきちっと社会保険加入を進めてくださいということをやって、この間、個人事業者等、一人親方等と言われている方々が一定労働者としてきちっと社会保険の適用になるという側面もありましたので、そういう意味で、個人事業者等、上から見ると保護する対象ということと同時に、そこで働く人が労働者であれば、労働者としてきちっと対応をしていただくことが必要ではないかと考えているところですので、併せてお願いします。
それと、やはり附帯決議にあるように、講習会等安全経費が適正に価格転嫁がされるようにと。やはり、こういう方々の安全経費はなかなか確保できていないのが現状です。正に法律が変わったという点では、以前の中でもあったかと思いますが、安全経費の確保というのは、実際にやっている中で、個人事業者等としてやらなければいけないところも含めて、きちんと経費が適正に支払われるような制度がないと、権利が奪われてしまう懸念が生じます。また、安全衛生対策に経費が割かれないということになってもいけないのかと思っています。実際に建設現場では、そういう働き方をしている方もて同じ現場で作業をしているという実情もありますので、引き続き対策を実施するような具体的なことも検討していただきたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの松尾委員の御発言につきましてお願いします。
○建設安全対策室長 ありがとうございます。船井のほうから回答をさせていただきます。まず、御指摘の1点目です。個人事業者と契約上なのか名目上なのか名乗っているけれども実態としては労働者である方について、労働者としての保護をしっかりやるべきというのは御指摘のとおりだと思います。そちらについては、ちょっと私どもの直接の所掌ではないのですが、労働者性の判断というのはしっかりやっているところです。労働者として判断された場合には労働法を適用するということでやられていると認識しております。
一方で、私どもの安全衛生関係の今回の個人事業者の安全衛生対策を議論する際の一番初めの立ち位置というのは、労働者性を置いておいて、労働者でないとしても、労働者と同じ場所で働く方については同じ安全衛生水準を享受すべきというか、同じ安全衛生水準で働いていただくべきと。そのためには、事業場を管理する立場の人にはしっかりやっていただくし、そこに入ってくる個人事業者の方にもやるべきことはしっかりやっていただくと。そういう意味で、規制の仕方というのは、労働者である場合と個人事業者である場合で条文が違ったりするのですが、今回、特別教育の義務であるとか、危険な機械の規格を具備しない機械の使用禁止などもやっていますし、少し前の分科会で議論したときには、第30条等の混在の対象に、関係請負人の労働者、元方事業者の労働者ではなくて、作業従事者ということで拡大して全体でしっかり見ていただこうということもやらせていただいております。そういう意味では、ステイタスは違っても、労働者と同じ場所で働く方々はしっかり守っていく、その場所に入ってくる方にはやるべきことはしっかりやっていただくということで考えております。
あと、安全衛生経費ですが、ちょっと私どもの法律ではないのですが、建設業法が先般改正されて昨年の12月から全面施行されているのです。その中で、安全衛生経費というのが工事を実施する上で必要不可決な経費なのだということで、建設業関係法令上、安全経費が明記されたというのもあります。それに加えて、我々も国交省さんと連携しながらやっていましたが、標準積算書を作っていただくという取組も国交省さんサイドでやっている。一方で、我々安全衛生法の関係は、第3条第3項に、安全で衛生を損なうような条件を付さないように配慮しなければならないという規定がありまして、今回の改正でも少しいじっています。そういうものと、法律は違いますが、色々と連携しながらしっかり発注者若しくは受注者であっても、更に下請に出される業者さんとかに連携しながら取り組んで周知していきたいと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。松尾委員、いかがでしょうか。
○松尾委員 今、事務局側が答弁したとおり、建設業の場合は、改正担い手3法で全面施行も含めて整備されて、その中での具体的なところが進んでいますが、全体として、全産業を見渡すと必ずしもそうなってはいないので、是非、そういう全般の関係でも整備が必要ではないかと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
○建設安全対策室長 そうですね、全体としていろいろな業界があるのでそれぞれの業界の状況は違うと思いますが、安衛法の第3条第3項というのは、別に業種とか関係なく建設工事には限らない規定でして、それが明確になるような改正も先般の法改正でやって、既にそこの部分は施行されておりますので、そういうものも活用しながらしっかり周知、配慮がなされるようにしていきたいと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。オンライン参加の委員についてはチャットの書き込みはないということで、御発言御希望の委員はいらっしゃらないということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほか会場でいかがでしょうか。よろしいでしょうか。本議題につきましては、委員の皆様から様々な御意見を頂きました。本日の御意見を踏まえて、引き続き御議論いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ここまでの議題以外で何か御発言ございますでしょうか。松尾委員、お願いします。
○松尾委員 こことは直接関係ないのですが、1つは、大規模災害時の安全衛生対策ということで、最近は地震に限らず、豪雨災害、それから山林火災と続けてあり、大規模災害時のいわゆるインフラ整備含めて、住宅建設、先の能登の震災のときには、道路も非常に寸断される中で復旧作業をする宿泊先もなく、車の中で寝泊まりするという中、いわゆる労働災害の増加というのがありました。ですので、特異なケースですが、大規模災害時の安全衛生対策というのをきちっと検討すべきではないかと思っています。内閣府では、そういう災害時の関係では今、具体的な検討をいろいろと進めていると思うのですが、こういう大規模災害時の安全衛生対策が必要ではないかと。特異なケースですが、災害によっては本当に劣悪な環境で働かなければいけないということがあるので、是非、御検討いただきたいと思います。
それから、2点目です。昨日、じん肺部会がありまして、このじん肺部会で出されたのは、いわゆる、じん肺に関する病気の判断をするためのパブリックコメントということになったのですが、安全衛生対策についてはじん肺部会でやるという発言がありました。先ほど出たような大枠の関係では、この安衛分科会の趣旨が下りて、その上でじん肺部会での議論ということでよろしいのか。この上位の安衛分科会の中で御確認をしたいと思いますので、質問ですので、よろしくお願いします。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局から。
○建設安全対策室長 では、すみません、1点目の大規模災害発生時の対策ということです。普遍的にこうやるというのがあるわけではないのですが、政府全体でみると、大規模災害が起きたときのルールもありますし、それを踏まえて災害対策本部などを、厚労省で定めて、例えば労災補償であるとか、復旧復興工事の災害対策であるとか、そういうことを、何て言うのでしょうか、組織的にやっていこうと。当然関係団体も含めてやっていこうという取組は、災害があったときには迅速にできるような体制は一応組んでいるつもりです。それに加えて、実際、復旧復興工事の場面で、劣悪な環境であるとか、それに伴う災害も多いというのは御指摘のとおりです。例えば、建災防さんとかにお願いして、自然災害の復旧復興工事における災害防止対策の事業などもやっておりましたし、ちょっと昔には、東日本大震災のときにも、復旧復興が大きく行われるエリアにちゃんと組織的な取組ができるような委託事業などもやっていたりしましたので、そういう形で機動的に対応できるようにしたいと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。2点目は、では、計画課長。
○計画課長 すみません、この場に衛生課長がおりませんのでなかなかお答えしにくいのですが、基本的には、安全衛生分科会とじん肺部会の関係ですが、じん肺に関することについてはじん肺部会で御議論を頂くという仕切りになっております。じん肺部会で御議論いただいた結果、じん肺部会だけで収まらないというときに安全衛生分科会で御議論を頂くことはあると思いますが、基本的には、一義的に、まずはじん肺部会で御議論を頂くということかと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。松尾委員、いかがでしょうか。
○松尾委員 例えば、昨日も出たのですが、粉じんの関係ではマスクの着装の関係とかが出てくるわけです。マスクの着装の関係で、きちっとやることになると、それなりの特別教育とか必要になってくると。その際に、それはじん肺部会でそのままやってしまうのか、安衛分科会でも報告して何らかの確認を取るのか、そういうことも含めた連携の関係もどうなのかというのを教えていただきたいと思います。
○計画課長 そういった意味では、特別教育の対象がじん肺部会の範囲内で収まるのであればじん肺部会だけで終了しますし、そこだけではなくて、それ以外のじん肺部会の対象範囲以外のところも含めてやる必要があるということであれば、じん肺部会での議論を踏まえて安衛分科会でも御議論を頂いて、じん肺部会の対象以外のところも含めてどうするかというのを御議論いただくことになろうかと思います。
○髙田分科会長 松尾委員、お願いします。
○松尾委員 私の勘違いでした。じん肺部会の中で発言をしましたら、じん肺法の中では労働者しか規定していないのでという話でしたが、あれは発症の関係を規定するだけで予防対策は全般で見ていいという、個人事業者等も含めて見ていいということでよろしいのですか。
○計画課長 すみません、私は月曜のじん肺部会に出席していなかったので、そのときの議論をちゃんと把握していないのですが、ちょっと中身を確認した上で、また別途きちんと御説明をさせていただきたいと思います。
○髙田分科会長 よろしいでしょうか。本日、労働衛生課長もおりませんので、確認しまして、別途、松尾委員のほうに御報告をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
本日の議題は全て終了いたしました。本日の分科会はこれで終了いたします。本日もお忙しい中、ありがとうございました。

