第181回労働政策審議会安全衛生分科会議事録

労働基準局安全衛生部計画課

日時

令和8年1月19日(月)10:00~12:00

場所

対面及びオンラインにより開催
会場:AP虎ノ門(東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル11階)

出席者

会場

公益代表委員

労働者代表委員
使用者代表委員

(五十音順、敬称略)
事務局

オンライン

公益代表委員
 
使用者代表委員

(五十音順、敬称略)
 

議題

  1. (1)労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱等について(諮問及び報告)
  2. (2)労働安全衛生法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める設計審査の方法(案)等について(報告)
  3. (3)労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等について

議事

議事内容

○髙田分科会長 定刻となりましたので、ただいまから「第181回労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。
 本日は、対面及びオンラインの併用により開催することとしておりますので、お含みおきください。カメラ撮影等についてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 本日の出欠状況は、砂金委員、小澤委員、鈴木委員が御欠席となっております。また、使用者代表委員の鈴木委員の代理として、日本経済団体連合会の坂下様が御着席されております。よろしくお願いいたします。
 それでは、事務局からオンラインによるZoomの操作方法等について説明いたします。
○計画課長 計画課長の佐藤です。Zoomの操作方法等について御説明をいたします。まず、ハウリング防止のため、御発言されないときには、マイクをオフに設定をお願いいたします。また、オンライン参加の委員の皆様につきましては、御発言される場合には、御発言がある旨をチャットに書き込んでいただき、分科会長から指名されましたら、マイクをオンに設定していただき、氏名をおっしゃっていただいてから御発言をお願いいたします。このほかに、進行中、通信トラブル等の不具合がありましたら、チャットへの書き込み又は事務局へのメールにて御連絡をお願いします。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは、議事に入りたいと思います。議題(1)「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱等について(諮問及び報告)」となります。事務局から、資料について御説明をお願いいたします。
○労働衛生課長 労働衛生課です。こちらの議題(1)は、治療と仕事の両立支援に関してです。資料が3つありますが、資料1-3に基づいて御説明しますので、お開きください。まず、2ページです。諮問に関することですが、労働施策総合推進法施行規則の改正についてです。御案内のとおり、この両立支援を進めるために、昨年の通常国会で労働施策総合推進法を改正し、事業主に対して必要な措置を講じる努力義務を課すことといたしました。それに関しまして、所要の省令上の整備を行うもので、具体的には、厚生労働大臣が事業主等に対して指導、援助等を行うことができるとしたことについて、その権限を都道府県労働局長に委任することを可能とするものです。具体的なイメージは、資料1-1を御参照ください。適用期日は、改正法の施行日と合わせて、本年4月1日を予定しております。
 続きまして、報告関係です。資料4ページをお開きください。治療と就業の両立支援指針についてです。こちらについては、法律の改正後、指針を作成するために、御覧の検討会を設置し、議論を頂いたところです。そして、現状、その原案を作成しました。指針案については、資料1-2を御参照ください。
 5ページをお開きください。この指針案ですが、ゼロベースで作ったわけではなく、現行、法的根拠はないガイドラインがあり、こちらを法律に基づく指針(大臣告示)に格上げするとしたものです。ですので、その内容はガイドラインの内容を基本的に引用する形として、これに法案審議のときに頂いた指摘などを踏まえ、より充実した格好となっております。ただ、ガイドラインには、右下ですが、参考資料として様式例、支援制度・支援機関、主要疾病別留意事項がありましたので、これらは指針本体に入れるのではなく、指針中に委任規定を設け、労働基準局長通達により別途示すこととしております。
 資料6ページです。こちらは、指針の制定についてです。中身は割愛いたしますが、適用日は同様に、本年4月1日としております。
 7ページです。この指針の概要を1枚にお示ししました。記載してある項目は、ほとんどガイドラインで示したものと変わりませんが、少し言及いたしますと、例えば対象については、対象労働者は全ての労働者ですが、対象疾病については、反復・継続した治療が必要と医師が判断した疾病で、国際疾病分類に基づく等という形で、より明確化しております。そのほか、例えば左側のボックス、両立支援のための環境整備です。この項目は、ガイドラインでお示ししているものと同じですが、一番下の事業場内外の連携の中で、産業保健スタッフや主治医との連携のほか、先ほど申し上げた都道府県労働局、産業保健総合支援センターについても言及をしております。
 右側の両立支援に当たっての留意事項です。やはり、労働者との十分な話合いは大事です。必要な措置を講じるに当たり、事業主の一方的な対応とならないように、このような記載も、より充実した格好としております。また、右下の両立支援の進め方については、下段に図でお示しているとおりです。労働者による申出から始まるという形ですが、その上で、両立支援プランの作成に当たっては、主治医から提供された情報を基に、主治医と産業医等とが連携して行う、情報のやり取りの部分について記載を書き加えるとともに、職場復帰支援に当たっては、それに向けた相談窓口の設置と明確化についても明記したところです。あとは参考資料になりますので御参照ください。以上です。よろしくお願いします。
○髙田分科会長 御説明、ありがとうございました。ただいま、資料1-3に基づいて御説明を頂きました。本件について質問や意見等のある方は、会場の委員につきましては挙手を、オンライン参加の委員につきましては、御発言がある旨チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場の委員で御発言を御希望の委員はいらっしゃいますか。佐々木委員、お願いいたします。
○佐々木委員 労働側の佐々木です。私から2点ほど発言をさせていただければと思います。今、事務局から説明を頂いたとおり、法改正によって今年の4月から治療と仕事の両立支援が努力義務化されることになります。治療と仕事の両立支援は、疾病を抱える労働者が離職することなく働き続けられる環境を整備する取り組みですので、その推進は非常に重要だと受け止めています。その上で、資料の5ページに示されているように、今回公表される指針については、基本的に現行のガイドラインを引用し、格上げするものだと理解しています。改正法の円滑な施行に向け、局長通達も含めた指針の内容等について、是非、周知の徹底をお願いしたいと思います。
 2点目は、治療と仕事の両立支援カードについてです。カードの活用がまだまだ進んでない状況にあると理解しており、よりカードが活用されるための支援策を講じていただくことに併せて、各都道府県労働局が実施する様々な取組、指導、援助等について、その事例の収集に努めていただいて、好事例の水平展開等により、全国的な取組の促進を図っていただくこともお願いしたいと思います。私からは以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。続いて、山口委員、お願いいたします。
○山口委員 御指名、ありがとうございます。労働者側委員の山口です。1点意見を申し上げたいと思います。今後、労働者の平均年齢が高くなっていけば、疾病を抱える労働者の割合も増加していくと考えられます。労働者自身に働く意思があり、支援があれば就労できるという状況にもかかわらず、両立支援を受けることができないために離職に至ることがないよう、企業による配慮の実施に対する支援策の強化をお願いするとともに、当該制度の周知広報に御尽力をお願いしたいと思います。
 事業場における治療と仕事の両立支援に当たっては、国や医療機関による支援とともに、両立支援コーディネーターや事業場の産業保健スタッフとの連携が重要と考えます。両立支援の円滑な実施に向け、コーディネーターの更なる育成とともに、産業保健スタッフを含めた関係者に対し、今回の改正内容の周知徹底をお願いしたいと思います。その際には、厚労省の健康・生活衛生局による外来による緩和ケアや、アピアランスケアに係る体制整備支援など、治療と仕事の両立支援に関連する安全衛生部以外の取組についても、併せて関係者に情報提供を頂きたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。ここまでで事務局からいかがでしょうか。
○労働衛生課長 佐々木委員と山口委員から、周知と支援について、それぞれ御意見を頂きました。共通している部分もありますので、一括してお答え申し上げます。省令改正を経て、都道府県労働局長に権限を移管するという話を先ほど申し上げました。これにより、正に都道府県単位で事業主の取組を支援する体制を整えていくことができると考えております。
 実は、現状、都道府県単位で地域両立支援推進チームというものが設置されております。この周知具合が十分でないという反省はありますけれども、都道府県労働局長に権限が移管されることにより、このチームの更なる活性化が考えられます。この構成員には労使の関係者もいらっしゃいますし、都道府県内の主要な医療機関、例えばがんなどを扱っている医療機関もありますし、自治体についてもそういった健康所管部局が入ることとなっておりますので、まさにこのチームの活性化を通じて、所要の周知啓発、支援を行うことが可能かと思っております。都道府県労働局が都道府県の産業保健総合支援センターと緊密に連携を図ることにより、個別の支援にもしっかりつなげていきたいと思っております。併せて、国のほうとしても、好事例を集めながら、ポータルサイトである両立支援ナビというものがありますので、この中で必要な情報発信、周知・広報を行っていきたいと思っております。また、両立支援カードについては、この分科会でもかねてから御指摘いただいているところですので、この度の法改正の施行を契機として、より一層周知に努めてまいりたいと考えております。
 それから、労働者健康安全機構のほうでコーディネーター養成をずっと続けております。改正法の施行に伴い、ニーズが一層増大することが想定されますので、引き続きコーディネーターの養成に努めてまいりたいと考えております。以上です。
○髙田分科会長 佐々木委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。山口委員、よろしいでしょうか。それでは、オンライン参加の黒澤委員が御発言を御希望ということなのでお願いいたします。
○黒澤委員 黒澤です。これまで根拠法がありませんでしたので、今回、指針に格上げされたことは、とても良かったと思います。3点ほどありまして、1点は、産業医や産業保健職、保健師も含めて、その役割を十分周知いただきたいということです。産業医の研修会や、治療と仕事の両立支援という題目で研修会をやったりするわけですけれども、まだまだ不十分ではないかと思っています。繰り返しになりますが、産業医や産業保健職の役割を十分周知いただきたいということで、我々も産業医の教育の機会がありますので、一生懸命やりたいと思いますし、日本医師会などとも連携して、この法律の趣旨が行き渡るようにやりたいと思っています。ですから、行政のほうでも、産業医あるいは産業保健職の役割について、周知をお願いしたいということです。
 もう一点は主治医側です。診てもらっている主治医側が両立支援について余りよく分かってないという現状があります。実際に私どもがやっていて主治医の意見書を見ても、特にありませんというように書いてくる主治医の先生もいらっしゃるのですが、私どもが面談をすると、どう見てもこれは配慮が必要だということがあります。例えば、特に症状として主治医が記載していなくても、がんの患者などは倦怠感があって、8時間は持ちませんというようなことですね。休暇させる状態かどうかというのも判断の難しいところになったりはしますけれども、そういう状態でも配慮しなくてもいいというような意見書を書いてくる場合もありますし、制度を分かっていない主治医も結構いらっしゃるのは事実です。ですから、主治医側についても、是非、両立支援の趣旨を理解していただくような周知をお願いしたいということです。
 もう一点は、これを企業で制度化するに当たって、パフォーマンスが従前より低下する、あるいは時短勤務などで勤務時間が少ないという配慮をする場合に、賃金をどうするかというのが問題になりやすいと言いますか、取決めがしにくいと言いますか、後から取り決めるのはいろいろとやりにくい面があります。これを行政側で一律に決めてくれというのも、いろいろと問題があると思いますので、行政側でも是非そういう課題意識を持っていただければと思います。会社ごとに決めるしかないと思うのですけれども、そういう課題があるということは持っていただければと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは事務局からお願いいたします。
○労働衛生課長 今後、この制度をしっかり浸透させるためには、関係者の理解や協力が欠かせないと思っております。産業医をはじめとした産業保健スタッフに対する研修会等、多々あると思いますが、行政としても、関係機関や学会の皆様と連携しながら、様々な機会を通じて、その役割についてしっかり周知をしてまいりたいと思っております。
 併せて、主治医におかれましても、しっかり両立支援の重要性を認識していただく必要があると思っております。国としても周知してまいりますし、先ほど申し上げたコーディネーターが実際に配置されている先として、一定程度は医療機関にいらっしゃるということが分かっておりますので、引き続きその養成を図りながら、コーディネーターを通じて、医療機関、特に医師の理解が得られるような取組を進めてまいりたいと考えております。
 また、企業内での賃金の取決めについては個別の労働契約になりますので、行政としてそこに何か言うというのは難しいところがあるかもしれませんけれども、例えば好事例を収集してそれを周知するなどして、引き続き理解ある取組を促してまいりたいと考えております。以上です。
○髙田分科会長 黒澤委員、よろしいでしょうか。
○黒澤委員 ありがとうございました。
○髙田分科会長 ありがとうございました。続いて、会場に戻りたいと思います。会場からいかがでしょうか。矢内委員からお願いいたします。
○矢内委員 矢内です。指針や通達など、丁寧な御検討をありがとうございました。企業では、こういうフレームが示されることで、今後より適切な対応につながっていくと考えております。ただ、ケースによっては、病状や会社の制度の限界など、様々な困難点が出てくるかと思いますので、先ほどもありましたが、法制化を起点に、改めて好事例等の共有を行っていただきたいと思います。その際には、どのような支援が効果的だったかということで、目的としている離職率や生産性など、併せてそういった評価指標や成果報告のようなものも示していただけると、とても有り難いと思います。よろしくお願いいたします。
○髙田分科会長 ありがとうございました。事務局から何かありますか。
○労働衛生課長 各企業のお取組を支援できるように、都道府県のチームがありますので、行政としても是非行ってまいりたいと思っております。その中で、好事例の共有をしながらも、引き続きこの制度を施行しながら、その状態は我々としてもフォローアップしていきたいと思っております。その中で、ひょっとしたら良い成果指標なり項目なりが見いだされるかもしれませんので、我々もそこは意識してフォローアップしながら、場合によっては、今後そういったものも検討の俎上に載せたいと考えております。
○髙田分科会長 よろしいでしょうか。
○矢内委員 ありがとうございます。
○髙田分科会長 続いて、松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 労働者代表委員から各意見がありました。この関係では私も賛成したいと思います。ただ、全体として、中小零細の事業場、この間、話をしています50人未満の事業場の関係は、10人以上だと就業規則を作らなければいけないのですけれども、それさえやってない事業場が相当あると思います。根本の労働条件がはっきりしていない事業場では、遅れることが懸念されます。法整備がされればされるほど、中小零細業者が遅れていくということになります。日本の産業全体が、中小零細業者で働く労働者が多いという状況の中で、心配しているところです。
 加えて、昨今は建設関係でも外国人労働者が増えているという中で、周知の関係では、外国人労働者への周知をきちんと行うという体制も必要ではないかと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。続いて、福永委員、お願いいたします。
○福永委員 御指名、ありがとうございます。使用者側代表委員の福永です。丁寧な御説明をありがとうございました。今回、ガイドラインを指針に格上げすることについて異議はございませんが、私から2点コメントをさせていただきます。
 まず、資料1-3の7ページの指針案の概要を中心に発言させていただきます。やはり、大きな課題として、中小事業場に対する支援が挙げられます。先ほど労働者側代表の松尾委員からもご意見がありましたが、ガイドラインから指針に格上げされても、従前から就業規則等が整備できてない中小事業主の活動が前進するものではないと考えられます。資料の中に、いろいろな環境整備や進め方の例が記載されていますが、研修を例にしても、その手法やツール、また、先ほど来お話がある休暇の制度関係の整備も、中小企業の場合は、そもそも整ってないことがあります。支援も、産業保健体制の社内整備やスタッフの育成は難しく、産業保健総合支援センターへの協力の依頼や相談となる。その一方でセンターの業務がかなり逼迫しているというお話も伺っておりますので、そういう総合的な支援について引き続きご検討を頂ければと考えます。大企業は、当然、取組を前進させることができ、企業間の格差が、ますます助長される可能性が想定されますので、中小企業の支援を是非ともよろしくお願いします。
 2点目としては、以前の分科会でも提案しましたが、電子化についてです。資料1-3の7ページの両立支援の進め方に、ステップ0として、両立支援の申し出は患者である労働者自身が実施する必要があります。これは、当然、本人の意思でありますが、電子化によって、主治医と事業者との連携を高めたり、また紙ベースの申請手続を低減させたり、将来的には、病状変動などの情報更新、オンライン診療といったところも見据えて、是非検討を進めていただきたいと考えています。私からは以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは、松尾委員と福永委員の御発言についてお願いいたします。
○労働衛生課長 両委員から、特に中小企業に対する支援ということで御指摘、御提言を頂きました。先ほど福永委員からもありましたように、正に中小企業への取組ということでは、都道府県の産業保健総合支援センターがあり、ここで促進員と呼ばれる専門家を配置して、事業主あるいは事業場に対しての様々な支援を行っているところです。今後、法改正とともに、こちらの支援も行ってまいりますし、その体制もできる限りより充実する格好で、国としても取り組んでまいりたいと考えているところです。
 そうした中で、福永委員からお話があったような電子化による様々なやり取りや手続については、今後の検討課題になろうかと思っております。ただ、現状は、これまでも回答申し上げているとおり、両立支援カードもそうですし、医師の意見書、様々な様式については、厚労省のホームページのほうで提示しております。こちらは電子的に加工等ができる格好、電子的に使用できる格好になっておりますので、こちらの活用を引き続き周知啓発によってお勧めしてまいりたいと思っているところです。以上です。
○髙田分科会長 松尾委員、お願いします。
○松尾委員 外国人労働者の周知については回答されていませんでした。
○労働衛生課長 失礼しました。外国人労働者の周知についても、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。
○髙田分科会長 松尾委員、よろしいでしょうか。
○松尾委員 はい。
○髙田分科会長 ありがとうございます。福永委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほかにいかがでしょうか。それでは、及川委員からお願いいたします。
○及川委員 努力義務になったということで、中小企業としてもしっかり対応していきたいと思いますが、好事例を作るときには、是非、中小企業に気付きを起こす、中小企業にとって分かりやすい事例を、多様な形で御提供いただきたいと思います。特に、資料1-3の7ページにある両立支援に当たっての留意事項の「労働者との十分な話合い、上司・同僚等の十分な理解」も重要ですし、まずもって小規模事業者がなかなか困難であるという声が大変多く寄せられている「個人情報の保護」について、役立つような好事例を作っていただきますようお願い申し上げます。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。続いて、七浦委員、お願いいたします。
○七浦委員 御指名、ありがとうございます。七浦です。皆さんの議論についてお話をお伺いして、全く異論のないところではあります。いろいろなところを順番に整備していく必要性があるのだろうとは考えている所です。例えば産保センターもそうですし、各県によっても随分進み具合が違っているように思えます。例えば本来であれば就業が可能であった方が就業できなくなってしまうような事例も多く発生してしまうのではないかと危惧するところです。
 恐らく厚生労働省様にもポータルサイト等で順次、共有等をしていっていただけると思ってはいますが、地域によっての差、ここについての修正あるいは更なる認知、手入れをしていただく必要性があるのだろうと思っております。もちろん我々も出来る事はしていきたいと思っております。恐らく産保センターさんだと人員も少ないし、そこにストレスチェックの実施状況も加わってきますから、大変と言う所もあるようだと聞いております。人によって就業不可にならないように、是非、細かいフォローをお願いしたいと思います。以上です。ありがとうございます。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは、及川委員と七浦委員の御発言について、事務局からお願いします。
○労働衛生課長 好事例については、中小企業の方が見て分かりやすく、取り組めるなといったようなものを意識して、収集して展開してまいりたいと思います。また、都道府県ごとに産業保健総合支援センターがあります。もちろん、これらについても良い取組があれば、全国的に水平展開していくということで、労働者健康安全機構とも連携しながら、全体的な底上げを図りながら、また、いろいろな取組についてはブラッシュアップをして、必要な修正や周知を、正にPDCAを回しながら国としても取り組んでまいりたいと考えております。
○髙田分科会長 及川委員、よろしいでしょうか。七浦委員、よろしいでしょうか。それでは、オンライン参加の黒澤委員から、もう一点確認事項があるということなので、御発言をお願いいたします。
○黒澤委員 指針になったということで、安衛法だったら労働基準監督署が監督してくださることになると思うのですけれども、労推法なので、これも労働基準監督署の行政指導という形になるということでよろしいのでしょうか。以上です。
○髙田分科会長 事務局からお願いいたします。
○労働衛生課長 労働基準監督署による指導というのは、念頭に置いておりません。あくまでも大臣の権限を移管された都道府県労働局長による指導等と考えております。この「指導等」というのも、「指導」という言葉は使っておりますけれども、周知啓発指導であったり、支援であったりということを念頭に置いております。労働基準監督署のほうでは、例えば個別にこんな事例で困りましたという形で相談はあるかと思います。そういった相談事項については、監督署のほうから労働基準局のほうに上げていただくような形で、体制を活用してまいりたいと考えております。
○髙田分科会長 黒澤委員、いかがでしょうか。
○黒澤委員 そのような役割分担があるということですね。分かりました。ありがとうございます。
○髙田分科会長 そのほかに会場からいかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、議題(1)「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱等について(諮問及び報告)」において諮問された、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」については、妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○髙田分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局で答申の手続をお願いいたします。また、報告事項については、事務局から御説明いただいた方針で進めていただくこととしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 続いて、議題(2)「労働安全衛生法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める設計審査の方法(案)等について(報告)」について、事務局から説明をお願いいたします。
○安全課長 安全課でございます。資料2を基に御説明申し上げます。1枚めくっていただいて、法改正を踏まえた法令対応です。法改正により、機械の設計審査等について民間の登録機関が実施することになったことを踏まえた対応の中で、一番下の部分ですが、機械等の設計審査の方法について、今回、御議論いただくことにしています。法改正により、機械の設計審査等は、厚生労働大臣が定める方法に従って行わなければならないと規定されたことに伴い、その方法について定めるものです。
 2ページです。今申し上げたとおり、今回、法改正により、厚生労働大臣が定める方法に従って行わなければならないとされましたが、これまで安全衛生法上の規定は「構造に係る基準に適合する方法」とされており、その方法については通達で示していました。この通達で示していた方法を基に、厚生労働大臣が定める方法として規定するというものです。
 中ほどの設計審査の方法(案)等の概要の所ですが、大きく2つあります。1つ目は、設計審査の方法ということで、これまで都道府県労働局が実施していた設計審査の方法について、その方法を基に、文言等を整理して、設計審査の方法として定めるものです。2つ目ですが、製造時等検査や性能検査、個別検定、型式検定について、それぞれ方法について通達で示していたのですが、既存の方法を基に、文言等の整理を行い、検査の方法を定めるというものです。適用期日は令和8年4月1日です。
 次ページには、今申し上げたそれぞれの方法がどの手続に当たるのかを示しております。上段の設計審査の方法については、製造許可の一部として行っているものです。それぞれ①②③がここに該当するというのを記載しております。④⑤は個別検定、型式検定ですが、それぞれ対象の機械が決まっており、登録個別検定機関や登録型式検定機関で行っているものです。
 具体的な方法については、4ページです。こちらは移動式クレーンを例に取ったものですが、概略を御覧ください。項目として、構造部分や機械部分、ワイヤロープ及びつりチェーン等が定められているものについて、下の部分にありますが、それぞれ審査の方法と判定基準を定めたものです。一番上の部分だけ申し上げると、構造部分について材料という審査項目があり、審査の方法としては、使用する材料名を組立図等により確認するとし、判定基準としては、移動式クレーン構造規格第1条及び第2条の規定に適合していることといった形で定めるものです。こちらが設計審査の方法です。
 5ページが、製造時等検査や性能検査、個別検定、型式検定について、ゴンドラやクレーン等の例なのですけれども示したものです。4ページと同様ですが、例えばゴンドラの製造時等検査の方法(案)(抜粋)の所を見ていただくと、書類審査については、検査方法として、組立図、強度計算書等の書類における構造部分等が製造許可条件に適合して、ゴンドラの明細書の記載内容に一致していることを確認するとしています。そのような方法を基に、判定基準としては、製造許可条件及びゴンドラ構造規格第2条から第44条までに適合していること、と定めるものです。同様に、クレーンについては右側ですが、外観検査について、検査方法と判定基準を定める。ほかにも、小型ボイラーの個別検定の方法、クレーン等の過負荷防止装置の型式検定の方法も、これまで通達で定めていたものを、こういう形で、検定方法、判断基準ということで定めるものとなっております。
 あとは、参考資料として、これまで分科会で御議論いただいた資料の抜粋と附帯決議について添付していますので、御参照いただければと思います。説明は以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいま、資料2に基づいて御説明いただきました。本件について質問、意見等のある方は、会場の委員については挙手を、オンライン参加の委員については、御発言がある旨チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場の委員で御発言を御希望の委員はいらっしゃいますか。氷室委員、お願いいたします。
○氷室委員 氷室です。よろしくお願いします。ただいま御報告いただいた内容については、今回の法改正を踏まえて、これまで実施されてきた方法を基本として、改めて厚労大臣が定める方法として規定されるものと承知しているところです。検査・検定の方法や適否の判定基準を明確に定めたこと、適合命令や改善命令などを実施できるようになったことに関しては、民間登録機関による公正な事業の実施につながると期待しています。その上で、今後の運用状況についてはしっかり把握していただくとともに、必要に応じて、この分科会において報告することをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局はよろしいでしょうか。
○安全課長 御指摘の運用状況については、私どもの監査の機会や登録の更新時など、いろいろな機会でこれらの登録機関にお話を聞くこともありますので、そうした機会で把握して、しっかり対応していただけるように取組を進めていきたいと思っております。運用状況に何か問題等があることもあると思いますので、そうした場合には、必要に応じて分科会に御報告することも考えていきたいと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。氷室委員、よろしいでしょうか。そのほかはいかがでしょうか。オンライン参加の委員で御発言を御希望の委員もいらっしゃらないということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。そうしましたら、本件については、事務局から御説明いただいた方針で進めていただくこととしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、議題(3)「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等について」に関して、事務局から説明をお願いいたします。
○労働衛生課長 労働衛生課でございます。資料3をお開きください。安衛法に基づく一般健康診断の検査項目等について、私から2点御報告申し上げます。2ページです。1点目は、「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」について取りまとめを行いましたので、その御報告です。2ページの目的にありますように、こちらの検討会は、女性の就業率の増加に伴って、女性の健康課題への対応の重要性が一層高まっていること、それから、健康診断についての医学的知見が集積されてきていること等を踏まえて、最新の医学的知見や社会情勢の変化等を踏まえて所要の検討を行うこととしたものです。構成員名簿は御覧のとおりで、座長は本分科会長の髙田先生で、会をまとめていただきました。ありがとうございました。
 3ページです。健診項目を検討する際の要件、着眼点ということで、この検討会の中でお示しし、そのルールに基づいて御議論いただいたところです。安衛法の定期健診というのは、事業者に対して義務付けを行っています。その目的というのは、常時使用する労働者について、その健康状態を把握し、労働時間の短縮、作業転換などの事後措置を行うことで、脳・心臓疾患の発症の防止等を図ることですので、いろいろな健康診断の項目があると思うのですが、対象とする疾病が業務によって引き起こされる業務起因性等であるかどうかなどについて、エビデンスがあるかどうかを含めて検討いただいたものです。御覧のとおり、この着眼点は8つあって、これらを総合的に勘案しながら御検討いただいたところです。
 結論は4ページです。報告書は別途示しておりますが、こちらで簡単に御紹介いたします。対応方針(案)ですが、上段が追加検討項目、下段が既存項目です。上から申し上げます。まず、眼底検査については、緑内障を早期に発見できるということで、関係団体より要望があったものですが、緑内障の業務起因性等を示すエビデンスは乏しいということで検討会でまとめられ、この度、追加はしないこととなりました。ですが、普及啓発を強化することにより、眼底検査を推奨することとされました。
 2つ目は、血清クレアチニン検査です。こちらは、腎臓の機能低下を検出できる検査項目です。既存の項目の中で尿蛋白検査がありましたので、これをやればクレアチニンまでは要らないのではないかというのがこれまでの整理でしたが、この度、CKD(慢性腎臓病)相当の有所見者が、尿蛋白検査では把握できないけれども、血清クレアチニン検査で把握できると、そういった方が一定程度存在するという知見が得られました。そのことをもって、この度、検査項目に追加することとされたところです。ただ、40歳未満の労働者については、医師が必要でないと認めるときは、省略することができることとされています。
 3つ目の骨粗鬆症検査についても、業務起因性等を示すエビデンスは乏しいということで追加はなされず、引き続き周知を行うこととされたところです。
 既存項目です。まず、胸部エックス線検査ですが、これについては結核の集団感染を防ぐ目的で導入されています。今、日本は低蔓延国ですが、入国者の増加による結核感染への対策が必要であることから、胸部エックス線検査は有用であるとされ、引き続き実施することとされています。心電図検査についても、心臓疾患のスクリーニングとしての機能を果たしているということですので、これも引き続き実施することとされています。
 3つ目の喀痰検査は、結核を念頭に置いて導入されているものですが、現状は、実施率は約1%です。位置付けとしては、胸部エックス線写真を撮って、必要があればこちらも行うという形となっていますので、このような現状の実施率になっています。現場では、胸部エックス線検査で結核発病のおそれがあると診断された場合には、速やかに医療機関の受診を促しているという実態がありましたので、そうしたことが望ましいことから、検査項目から削除するとされたものです。繰り返しになりますが、胸部エックス線検査の結果、結核が疑われる方には、医療機関への受診を促すという形で取りまとめられたところです。
 最後、肝機能検査ですが、検査対象の酵素の名称を、現行はGOT、GPT、γ-GTPですが、国際基準に一致させて、それぞれAST、ALT、γ-GTに改正するという省令への対応案が取りまとめられたところです。これらについて、報告書の内容を抜粋する形でまとめたのが5ページから8ページですので、御参照いただければと思っています。
 2点目です。建議を踏まえた対応についてということで、10ページです。ほぼ1年前ですが、昨年1月17日に、御覧の建議、報告がまとめられました。一般健診については2つあります。1つは、女性特有の健康課題への対応です。これについては、結論は、一般健康診断問診票に女性特有の健康課題、月経困難症等ですが、これらに関する質問を任意項目として追加することが適当とされたところです。そして、そうした健康課題を抱える個別の労働者と事業者をつなぐ観点から、望ましい対応、具体的には専門医の早期受診を勧奨することなどですが、そういったことを健診機関向けマニュアルに示すことが適当とされました。併せて、現行でも労働者自ら困っているということで事業者に相談を行うことは可能であることなどについて、事業者向けガイドラインで示すことが適当とされたところです。
 もう1つは、歯科に関する項目です。こちらについては、業務起因性等のエビデンスが乏しいことを踏まえ、法定健診項目に追加することは困難とされました。一方で、労働者の口腔の健康の保持・増進は重要であることから、今後、好事例を展開する等普及啓発を強化することにより、歯科受診につなげる方策を検討することが適当、また、職場の健診強化月間等の機会を捉えて、周知を強化することが適当とされたところです。
 以上の建議の内容を踏まえて行っている対応についての御報告です。具体的には11ページです。女性特有の健康課題については、健診機関向けと事業者向けのマニュアルをそれぞれ作成いたしました。参考資料という形でお手元に配布しております。前者については、健康課題のため職場で困っていると意思表示があった方について、専門医への受診勧奨等、望ましい対応を示したもので、健診機関の負担を幾分か緩和できるように、受診者向けリーフレット例も示して、これを健診の場で配布していただく等、そういった活用を念頭に置いて添付しています。事業者向けマニュアルについては、労働者からの相談への対応や健康課題に配慮した職場環境づくりに関し、望ましい対応を示したもので、衛生委員会等による労使の十分な話合いを経て方針を考えていただき、相談体制や支援制度、あるいは職場環境の改善の方策について示したものとなっております。これらのマニュアルについては、検討会で報告させていただき、御了承いただきましたので、今後、ホームページ上でも掲載させていただいて、関係機関に周知を行っていきたいと考えています。
 2点目の歯科に関する対応は、下段のとおりですが、一般健診問診票の回答、具体的には食事を噛んで食べるときの状態を尋ねる設問への回答ですが、その回答を基に歯科受診勧奨を行うよう、昨年7月1日に健診機関宛てに通達を発出して、要請を行っているところです。また、毎年9月に職場の健診強化月間がありますので、それに先んじて、歯科早期受診勧奨リーフレット、これは日本歯科医師会の作成したリーフレットですが、そちらを頂いて周知を図ったところです。引き続きこれらの周知を行うことにより、歯科受診勧奨を促していきたいと考えています。私からは以上です。よろしくお願いいたします。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいま、資料3で、1.検討会報告書を踏まえた対応方針案について、それから、2.建議を踏まえた対応について御説明いただきました。本件について御質問、御意見のある方は、会場の委員については挙手を、オンライン参加の委員については、御発言がある旨チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場の委員で御発言を御希望の方、挙手をお願いいたします。まず、中村委員、お願いいたします。
○中村委員 労働側委員の中村です。まず、報告書の取りまとめに向けて御尽力いただきました事務局に、感謝申し上げたいと思います。今回、示された内容については、検討会における議論を踏まえたものと受け止めています。対応方針で示されている喀痰検査の削除や血清クレアチニンの追加は、検討会において専門家により議論された結果ということで、一定の理解はできます。また、肝機能検査の検査対象酵素の名称を国際基準に変更することについて、例えばGOTやGPTといった旧名称は広く一般にも浸透していると思いますので、当分の間は併記することに加え、施行までにはまだ期間がありますので、改正内容の丁寧な周知広報を是非お願いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。続いて、七浦委員、お願いいたします。
○七浦委員 御説明ありがとうございます。非常に分かりやすく御説明いただいたと思います。中身に関しては異論ございません。
 我々の所で、女性特有の健康課題については、以前から社内での健保組合等と連携して、女性特有の疾患ということを見据えて、乳がん検診、子宮がん検診等を実施してまいりました。実際には、従業員やその家族等への問診の在り方、結果のお伝えの仕方というところで、受診を勧奨するほうも、あるいはされるほうも、非常に抵抗があったりするケース、どの腫瘍についてもそうですが、そのような形がございます。恐らく、導入されることにより、このような企業が出てくる、我々が経験してきたような、うまくいかない、あるいは工夫が必要な状況というものがきっと現実問題として出てくると思っておりますので、健診機関へのマニュアル、あるいは事業者向けのマニュアル等で、我々の過去の経験をうまくいかなかったことも含めて共有することで、次の一歩、同じ工夫あるいは苦労をせずに次のステップに行けるというようなところで、もし、お手伝いできるようであれば、御指名いただくとありがたいと思っております。
 もう一点、歯科に関する対応についても、なかなかエビデンス等が難しい部分はあるのですが、皆さん御存じのように、歯科の健康、口腔内の健康というのは、健康寿命にも影響します。我々も、まだまだ産業歯科の領域というものが育っていない中で、数年前に産業歯科医を導入し、何らかの良い形でのエビデンス、業務起因性だけではない、そのようなものも何かトライできるかなと、歯科の大学や歯科医師会の方といろいろ工夫をしておりますので、そのようなところも御指導いただいたりすると、意外と早くエビデンスも出てくるのではないかと思っております。是非、我々がやるべきことがあれば、御指導いただき、コメントを頂ければと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。そうしましたら、一旦、ここで切らせていただき、中村委員、七浦委員の御発言についてお願いいたします。
○労働衛生課長 中村委員から、この度の肝臓の酵素の名称変更に伴う混乱を避けるため、新名称と旧名称の併記について御提案いただきました。これについては、必要に応じてそのような配慮を行うよう、健診機関等に対して周知してまいりたいと考えております。
 それから、七浦委員からは、女性特有の健康課題と歯科の社内での取組について御紹介いただきました。今後、実際の取組に当たっては、いろいろな難しかった事例、工夫している事例が集まってくると思います。また、場合によっては、歯科に関してはエビデンスが集まるかもしれないということですので、引き続き皆様方と連携を取らせていただき、こうした情報をどのような形で世の中にお返しできるか、併せて検討してまいりたいと考えております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○髙田分科会長 ありがとうございます。中村委員、よろしいでしょうか。七浦委員、よろしいでしょうか。続いて、宮内委員、お願いいたします。
○宮内委員 示されました検査項目については、全く異論はございません。ただ、喀痰検査についてですが、この実施率が1.1%で非常に低いということと、ほとんど省略されている項目だということから、有所見者が1.9%でひどく低くなっています。目的が肺がんの喀痰細胞診検査になっているという意見があったという話があります。労働安全衛生法でいうこのような健診項目は、もちろん前提条件として業務起因性又は業務増悪性ということがありますので、そういう面では全くこれを削除することは私は理解できます。肺がんの検診自体も、低線量型のCT検査が主体になっておりますので、肺門部の扁平上皮がんの早期発見として行われてきた喀痰細胞診検査は、もう推奨されていないという状態になっているわけです。もちろん症状があれば医療機関にすぐにかかってくださいということは十分理解できますし、正しい判断だと思います。こういったことについては、もう十分に会議体の中で議論された結果ということも私は理解できます。
 ただ、肺門部の早期の扁平上皮がんの発見ということですと、補助的な位置付けとして、この喀痰細胞診検査というのは、私はそれなりに意味があったと思っています。採取が非常に大変だということも十分理解できるのですが、実はこれは剥離細胞診なのです。そういう面で言うと、侵襲性が非常に少ないということ、一定の早期発見としての効果はあったという歴史もあるわけです。
 今回、廃止ということについては、全く異論はないです、目的と違うということで異論はないのですが、こういった場合に、廃止の理由について御説明をしっかりとしていただくことは非常に重要だと思います。本日、両立支援の指針の話もございましたが、がんの予防ということも、今回は目的は違いますが、是非、違う形で推進していただくことも考えていただけたらよろしいかなと思いました。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。そのほかいかがでしょうか。そうしましたら、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 労働者側の漆原です。4ページの眼底検査の取扱いについては一定理解をしているところです。この対応案も含め、この検討会報告を受けて、今後、政府としてどのような対応を考えているのか確認をさせていただければと思います。
 眼底検査については、検討会の場において日本眼科医会から、その必要性について御説明を受けました。これまでも日本眼科医会は、眼科専門医による年1回程度の定期的な眼底検査を推奨してきたと理解しています。今回、残念ながら健診項目には追加されませんでしたが、緑内障は失明にもつながり得ることから、定期的な眼底検査により、自覚症状に乏しい初期段階から眼底の状況を確認することは重要であると理解しています。今後の方向性等の所に、「一般健康診断の機会を活用した眼底検査の推奨等」とあります。眼底検査の推奨は、既に日本眼科医会が進めているところですが、その取り組みに加え、具体的に政府としてどのように検査を促す取組を進めていくのかという点について伺えればと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。そうしましたら、宮内委員、漆原委員の御発言について、事務局からお願いいたします。 
○労働衛生課長 宮内委員からは、喀痰検査についての御意見がございました。先ほど御説明したとおりですが、事業者による罰則付きの健診に義務付けられているところですので、やはり、業務起因性又は業務増悪性について確たるエビデンスを示していただかなければ、この義務付けで行っていただくことについては説得力を欠くと思っております。これについては、引き続き知見があれば有識者による検討を行っていきたいと思っております。そうした中で、今回の検討会で得られた結論、その根拠については、併せて周知の中でお示ししてまいりたいと考えているところです。もちろん、任意で取り組んでいただく分には、がん検診などは構わないと思っておりますので、それについては、それとして整理させていただきたいと思います。
 それから、漆原委員からは、眼底検査について、今後の取組についての御紹介がございました。これについては、検討会の中でも緑内障、いわゆる視野欠損ですが、それを早期に把握し治療することにより、その増悪防止を図るとともに、必要に応じて就業場の配慮を行うことで、労働災害を防止することは重要であるとされているところですので、業務起因性等に関わるものではありませんが、その重要性をいかにアピールしながら、そして、一般健診といった機会を活用して健診を行い、眼科受診につなげられるかといった方策の具体的な検討について、お話がありました日本眼科医会様とも相談しながら検討してまいりたいと考えているところです。
○髙田分科会長 ありがとうございました。宮内委員、いかがいでしょうか。よろしいでしょうか。漆原委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、坂下様、お願いいたします。黒澤先生、この後、御指名いたしますので少しお待ちください。
○鈴木委員代理坂下氏 経団連の坂下です。本日は鈴木が所用により出席できず、私が代理として出席させていただいております。発言をお許しいただき、ありがとうございます。一般健康診断の検査項目への対応ですが、資料3の4ページにございます対応方針(案)につきまして、経団連の受け止めを申し上げます。
 こちらに書かれている内容には賛同いたします。経団連も参画した検討会においては、幅広い関係者の参集の下、それぞれの立場に基づく多種多様な意見が出されました。また、関係する学会からは、一般健康診断の検査項目の追加、維持に関する様々な要望が寄せられました。こうした複雑な議論の中で、構成員の意見調整を重ね、座長として報告書の取りまとめに当たられた髙田分科会長、厚生労働省の皆様には、心より敬意を表します。
 その上で、今、労側から今後の対応に関する質問がございました。そこに関連して意見を述べさせていただきたいと思います。参考資料1の11ページ、Ⅲの最後のパラグラフに、厚生労働省の取組として、「最新の知見の把握に努め、必要に応じて健診項目の見直しを検討するものとする」という一文があります。こちらに記載のとおり、医学的知見の蓄積や働き方の変化、既存の検査の実施状況等を踏まえて、健診項目を見直していくことは、当然のことであると考えています。
 ただし、見直しに当たっては、資料3の3ページに戻り、安衛法の義務として対応が求められる健診項目を検討する際の要件、着眼点を堅持するよう強くお願い申し上げます。労働衛生課長も御説明や先ほどの答弁の中で強調していましたが、業務起因性又は業務増悪性の明確なエビデンスがなければ、仮に、その他の着眼点等を満たしたとしても、健診項目としては適切でないと考えます。
 その意味で、対応方針(案)にある血清クレアチニン検査の追加は妥当であると受け止めていますが、検討会の議論においては、医療費の削減、疾病の予防、労働災害の防止といった様々な視点から健診項目の追加・維持を求める御意見があったと承知しています。業務起因性又は業務増悪性のエビデンスが確認できない疾病については、安衛法に基づく一般健康診断ではなく、必要に応じて、事業者や医療保険者による任意、自主的な取組として位置付け、政府による支援の下で推進していく方向での検討がなされるべきだと考えます。この場でも様々な議論がございましたが、基本的な考え方を述べさせていただきました。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。事務局、お願いいたします。
○労働衛生課長 労働衛生課です。ありがとうございます。本日、御説明申し上げましたように、本検討会においては、資料3の3ページの要件、着眼点、この8項目に基づき御議論いただいたところです。先ほど坂下様からも御意見がございましたように、今後、引き続き所要の見直しを行う際には、今回お示ししたこれらの着眼点等について、改めて確認をしながら検討したいと考えているところでございます。以上です。
○髙田分科会長 坂下様、よろしいでしょうか。ありがとうございます。お待たせしました。黒澤委員、御発言をお願いいたします。
○黒澤委員 今回の健診の項目に関する議論、それから、決定された事項に関しては、検討会の決定を尊重したいと思っております。ただ、確認をしたいと言いますか、資料3の3ページ、今、映っていますが、そもそも論で申し訳ないのですが、健診の目的は、「常時使用する労働者について、その健康状態を把握し、労働時間の短縮、作業転換などの事後措置を行い、脳・心臓疾患の発症の防止、生活習慣病等の増悪防止を図ることなどである」と。要するに、健康状態の把握と言いますか、そのような業務起因性や業務増悪性の観点よりも若干広い健康状態の把握という意味合いがあったのではないかと思います。
 産業保健で予防という概念は大切なものですし、このような観点は大切だと思うのですが、今回、業務起因性や業務増悪性という着眼点を少し強調された感じになっております。健診を、単なる健康チェックというよりも、職場の問題になるような有害の要因などを見直すチャンスにするみたいな、そのような意図なのかなと思いますが、厚生労働省側の意図でそうなったのか、あるいは、必然性のある経緯だったのか、その辺を少し教えていただければ有り難いと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○労働衛生課長 黒澤委員から御指摘のありました、業務起因性等を強調しすぎではないかというお話ですが、実は、本検討会を開始する前にも、その業務起因性等については、前の検討会でも触れていたところがございます。この度、こちらの検討をするに当たり、改めてこの着眼点等を整理して、そして、このルールを基に御議論いただくという形にしております。
 そうしたときに、必然的に事業者に義務付けている、もっと言うと罰則付きで義務付けているものでございますので、そうした中で健康チェック的にいろいろな情報を得て、これを事業者が全部知った上で何かしなければいけないという形ではなく、こちらの目的に書いてありますような脳・心臓疾患の発症の防止等といった目的の下、必要最小限の情報を。当然、これは労働者の同意を得ずに事業者が入手し、そして、それに基づいて必要な事後措置を行うという一連の流れがございますので、この目的に合う格好で、この業務起因性等についても改めて整理をし、その他の項目と併せて議論させていただいたところです。
 発症だけでなく、業務による増悪みたいなところは、労災のほうでも、この脳・心臓疾患について言われている血管病変の増悪が、過重労働によって生じるというところが認められておりますので、そこを念頭に置いた記載ということで御理解いただけたらと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。黒澤委員、いかがでしょうか。
○黒澤委員 ありがとうございます。そうしますと、これから、このような健診項目がアップデートされていくところで、この方針が堅持されていくという理解でよろしいということでしょうか。どうもありがとうございました。
○労働衛生課長 繰り返しになりますが、次回、仮にまた追加あるいは見直しの検討をする際には、改めてこの着眼点等について確認をさせていただきながら、また議論を経て、具体的にその個別の項目について御検討いただきたい。かように考えております。
○黒澤委員 分かりました。ありがとうございます。
○髙田分科会長 ありがとうございました。そのほかよろしいでしょうか。何かございますか。ありがとうございます。それでは、事務局から御説明いただいた方針で進めていただくことにしたいと思います。
 ここまでの議題以外で何か御発言はございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。本日の議題は全て終了いたしました。本日の分科会はこれで終了いたします。本日もお忙しい中ありがとうございました。