2025年8月22日 薬事審議会 医薬品第二部会 議事録

日時

令和7年8月22日(金)18:00~
 

場所

厚生労働省専用第22~24会議室

出席者

出席委員(17名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理  
 

欠席委員(4名)五十音順

行政機関出席者
  •  宮本直樹  (医薬局長)
  •  佐藤大作  (大臣官房審議官)
  •  紀平哲也  (医薬局医薬品審査管理課長) 
  •  安川孝志  (医薬局医薬安全対策課長)  他

議事

○医薬品審査管理課長 お待たせいたしました。それでは、薬事審議会医薬品第二部会を開催させていただきます。
 本日はお忙しい中、御参集いただきまして、誠にありがとうございます。本会議はペーパーレスでの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。オンラインで入られている先生方におかれましては、資料の御確認をお願いいたします。操作等で御不明点等がありましたら、適宜、事務局がサポートいたしますので、よろしくお願いいたします。
 本日の会議における委員の出席についてです。亀田委員、宗林委員、滝田委員、山本俊幸委員から御欠席との御連絡を頂いております。このほか、大曲委員、保田委員がまだ会議に参加されておりません。本日は、現在のところ、当部会委員数21名のうち15名の委員が会議に御出席いただいておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。
 続きまして、薬事審議会規程第11条への適合状況についてです。全ての委員の皆様より適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。委員の皆様には会議開催の都度、御協力を賜わり、誠にありがとうございます。それでは山本昇部会長、以降の進行をお願いいたします。
○山本昇部会長 それでは、今日はよろしくお願いいたします。本日の審議に入りたいと思います。まず事務局の方から、資料の確認、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況について報告をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。本日、あらかじめお送りした資料のうち、資料1~33を用いますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは資料33に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた、薬事審議会審議参加規程第5条、第8条及び第11条に基づく、各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。
 議題1「ゾフルーザ」、退室委員、浦野委員、川上委員、議決に参加しない委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。議題2「ネフィー」、退室委員、浦野委員、川上委員、議決に参加しない委員、中野委員、南委員。議題3「リブロファズ」、退室委員、山本昇委員、議決に参加しない委員、保田委員。議題4「テセントリク」、退室委員、浦野委員、議決に参加しない委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。議題5「ボラニゴ」、退室委員、山本昇委員、議決に参加しない委員なし。議題6「ヘルネクシオス」、退室委員、浦野委員、川上委員、山本昇委員、議決に参加しない委員、中野委員、保田委員。議題7「イブトロジー」、退室委員、安藤委員、浦野委員、山本昇委員、議決に参加しない委員、松下委員、南委員、保田委員。議題8「プルヴィクト」、退室委員なし、議決に参加しない委員なし。議題9「ロカメッツ」、退室委員なし、議決に参加しない委員なし。議題10「ガリアファーム」、退室委員なし、議決に参加しない委員なし。議題11「デノスマブBS」、退室委員、浦野委員、川上委員、南委員、議決に参加しない委員、中野委員。議題12「トシリズマブBS」、退室委員、浦野委員、議決に参加しない委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。議題13「ゴリムマブBS」、退室委員なし、議決に参加しない委員、中野委員、保田委員。議題14、希少疾病用医薬品の指定の可否、退室委員、保田委員、議決に参加しない委員、中野委員、山本昇委員。また、議題15についても、各委員より寄付金、契約金等の受取りの申告を頂いておりますが、本議題は薬事審議会審議参加規程第18条の、個別の医薬品等の承認審査や安全対策に係る審議以外の審議に該当しますので、部会後に厚生労働省のホームページ上で申告書を公開することをもって、審議及び議決に加わることができるものとなっております。以上でございます。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございます。今の事務局からの御説明に、御意見等ありますか。よろしいですか。本日の非公開議題は、審議事項15議題、報告事項13議題、その他事項1議題となっております。それでは、審議事項の議題に移りたいと思います。よろしくお願いします。
 まず、審議事項の議題3からですが、薬事審議会審議参加規程第5条に基づいて、私は議題3、5、7及び6の間、退室いたします。川上先生、進行をお願いいたします。
――山本昇部会長 退室――
○川上部会長代理 部会長代理の川上です。よろしくお願いします。それでは、議題3について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料No.3、医薬品リブロファズ配合皮下注の製造販売承認の可否等について、機構より御説明します。本剤は、アミバンタマブ(遺伝子組換え)とボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を配合した皮下投与製剤です。アミバンタマブはEGFR及びMETに結合する二重特異性抗体であり、EGFR及びMETを介したシグナル伝達を阻害すること等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
 また、ボルヒアルロニダーゼ アルファは、結合組織におけるヒアルロン酸を加水分解する酵素であり、ボルヒアルロニダーゼを配合することで、大容量の薬剤を短期間で投与できることなどが期待されています。
 今般、本剤は、「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」及び「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和7年5月以前において、本剤は非小細胞肺癌(NSCLC)に関する効能・効果にて、2の国又は地域で承認されています。
 本品目の専門協議には5名の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.32を御覧ください。
 以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書18ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、国際共同第III相試験であるPALOMA-3試験が提出されました。有効性については審査報告書20ページの表11及び12を御覧ください。アミバンタマブ点滴静注製剤(Ami-IV)の有効性は、time to eventに関する評価項目等を指標としたNSCLC患者対象の臨床試験において既に示されていること。
 本剤の投与時にIV製剤投与時と同等以上のアミバンタマブの曝露量を得られれば、IV製剤の投与時と同程度以上の有効性が本剤投与時に期待できること等から、PALOMA-3試験の評価項目として、アミバンタマブの投与前濃度及びAUCが設定されました。PALOMA-3試験において、主要評価項目とされた第2サイクル第1日目におけるアミバンタマブの投与前濃度及び第2サイクルにおけるAUCについて、Ami-IVに対する本剤の非劣性が検証されました。また、副次評価項目とされた奏効率の結果は表13のとおりでした。以上の結果等から、NSCLC患者に対する本剤の有効性はAmi-IVと同様に期待できると判断しました。
 安全性については、審査報告書29ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、アミバンタマブ点滴静注製剤であるAmi-IVの承認時等に注意が必要と判断された事象であるinfusion reaction、間質性肺疾患、皮膚障害(爪囲炎を含む)、静脈血栓塞栓症、体液貯留(浮腫及び低アルブミン血症を含む)、下痢及び動脈血栓塞栓症(ラゼルチニブ併用時)であり、これらの事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、有害事象の管理、本剤の休薬等の適切な対応がなされるならば、忍容可能と判断しました。
 以上のような審査の結果、機構は、Ami-IVと同一のNSCLCに関する効能・効果にて、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は新医療用配合剤ですが、再審査期間はAmi-IVの再審査期間の残余期間、令和14年9月23日までとすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体のうち、ボルヒアルロニダーゼは毒薬及び劇薬のいずれにも該当せず、製剤は劇薬に該当すると判断しました。なお、原体のうち、アミバンタマブは劇薬として指定済みとなっています。薬事審議会には報告を予定しております。
 また、南委員より事前に御質問を頂いておりましたので、機構より回答させていただきます。「PALOMA-3試験に登録された日本人において、抗凝固薬は何が使われているのか。また、抗凝固薬の全投与と部分投与は、それぞれ何なのかについて教えてほしい」との御質問を頂いております。
 PALOMA-3試験に登録された日本人患者、本剤群が26例で、Ami-IV群が30例のうち、抗凝固薬を投与された被験者の内訳は、全投与が、本剤群6例、Ami-IV群で5例、また、部分投与が、本剤群で1例、Ami-IV群で4例となっておりました。また、使用された抗凝固薬は、エドキサバンが本剤群5例、Ami-IV群が8例、リバーロキサバンが本剤群1例、Ami-IV群で1例、アピキサバンが本剤群1例、Ami-IV群では0例となっておりました。事前に頂いた御質問に対する回答は以上となります。
 以上、御審議のほど、よろしくお願いします。
○川上部会長代理 ありがとうございます。では、委員の先生方から、御質問等ありましたらお願いします。
○南委員 南ですが、よろしいでしょうか。
○川上部会長代理 お願いします。
○南委員 御回答ありがとうございました。なぜこれを聞いたかというと、本剤そのものではないのですが、アピキサバン2.5mgを併用するようになっています。これは、アミバンタマブとラゼルチニブの併用で静脈血栓症が頻発するための予防投与ですが、私は、このアピキサバンの日本人がん患者での出血に懸念を持っています。アピキサバンの審査報告書にも書いてあるのですが、アピキサバンは、日本人では血中濃度が高くなることが知られています。
 がん関連の血栓症に対しアピキサバンを評価した我々の臨床試験も、非常に出血が多かったため中止し、論文報告しました。静注製剤のアミバンタマブの海外での使用経験に基づいてアピキサバン2.5mgが添付文書で記載されたと理解していますが、海外、欧米人でのデータがほとんどで、日本人での使用経験が少ない。欧米人ではアピキサバンがよく使われていますが、先ほど申しましたとおり、日本人ではアピキサバンの血中濃度が欧米人よりも高くなります。今回の皮下注製剤でも静注製剤を踏襲したアピキサバン2.5mgが使われたものと思われますが、出血を懸念して質問させていただきました。
 臨床評価の概括評価におきましても、日本人集団でアピキサバン全投与で54.5%、一部投与でも20%の出血が見られています。日本人でどのくらいの抗凝固薬が使われ、何が使われたかということを知りたくてお聞きしたのですが、アピキサバンを使っているのは1例だけというお返事を頂きました。したがって、アピキサバン2.5mgを添付文書でその使用を求める以上は、出血に対する注意喚起が必要と考えます。これは、製薬企業にも前々から言っているのですが、それぞれ会社が違うので何か遠慮があるように感じるのです。今回は、アミバンタマブの承認ですので、アピキサバンの血中濃度は日本人で高いと添付文書に記載することは難しいと思いますが、出血のリスクがあることは、しっかりと情報提供してもらわないといけないと思っています。
 その点、いかがでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構より回答させていただきます。まず、ラゼルチニブの併用下でアミバンタマブを投与した時の出血のリスクについて、少し御説明させていただきます。既承認のIV製剤であるライブリバントにおいて、市販直後調査が実施されており、そこでの出血の発現状況を申請者に確認させていただきました。現時点で百数十例の患者に対して、ラゼルチニブの併用下でアミバンタマブを投与している状況です。現状、出血に関する有害事象の報告はないという状況ではあります。また、本剤につきましても、市販直後調査が実施されますので、そちらでも引き続き出血の発現状況等を注視したいと考えているところです。出血の注意に関しては、資材等での情報提供も検討したいと思います。以上です。
○南委員 市販直後調査におきましても、有効性や本剤の安全性に関しての情報は収集すると思うのですが、本剤とは関係ないアピキサバンは他社製品になりますので、どの程度情報収集がきちんとされているかは甚だ疑問です。見ている限り、かなり遠慮があるようにも感じています。したがって、是非、集中的に安全性を評価する項目に挙げていただいて、データをきっちり取る体制作りが必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。コメントありがとうございます。先生がおっしゃるように、アミバンタマブ、ラゼルチニブ自体の有害事象というわけではなく、アミバンタマブ、ラゼルチニブの投与に当たって、予防投与として行われる抗凝固薬、アピキサバンによる出血のリスクということですので、そこは注意をして見ていただく必要はあるかと思います。申請者の方にも、市販直後調査において、アミバンタマブ、ラゼルチニブによる静脈血栓塞栓症及び、それに伴い投与される抗凝固薬、アピキサバンによる出血のリスクについてもきちんと確認をするように申し伝えたいと思います。また、アミバンタマブ、ラゼルチニブの添付文書にアピキサバンによる出血リスクについて注意喚起をするのは難しいというのは、先生の御指摘のとおりなのですが、アミバンタマブ、ラゼルチニブの資材の方には、アピキサバンによる出血のリスクについて、血中濃度が上がることも含めて注意喚起、情報提供をさせていただきたいと思います。
○南委員 やはり、RMPに組み込むことは制度上難しいのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。今のところ、市販直後調査の結果を踏まえて、RMPでどう記載をしていくべきかを検討する必要があると考えておりまして、まずは、市販直後調査の結果を踏まえての検討とさせていただきたく思います。
○南委員 アピキサバンの担当は係が違うということは十分分かっているのですが、この辺は是非、情報を密に共有していただいて、安全管理の方策を取っていただければと思います。よろしくお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。承知しました。
○川上部会長代理 ありがとうございました。今、資材と説明されていたのは、RMPのリスク最小化活動の中で作られる資材という意味で、広い意味ではRMPの一環として御対応されるという理解でよろしいのですよね。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。御理解のとおりです。医療従事者向けの資材において、注意喚起、情報提供をさせていただきたいと思います。
○川上部会長代理 ありがとうございます。南委員の御懸念にも十分対応いただけるものと理解しました。ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは議決に入ります。なお、保田委員におかれては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。議題3について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、議題5に移ります。議題5について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題5、資料No.5、医薬品ボラニゴ錠10mg他の製造販売承認の可否等について説明します。本剤の有効成分であるボラシデニブ クエン酸水和物はIDH1/2に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、変異型IDH1/2の酵素活性を阻害することにより、IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の腫瘍細胞の分化を誘導すること等により腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は、「IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫」を効能・効果として承認申請されました。令和7年6月時点において本剤は米国を含む8の国又は地域において承認されています。本品目の専門協議には8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.32を御覧ください。
 以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書84分の39ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性のグレード2の星細胞腫又は乏突起膠腫患者を対象とした国際共同第III相試験であるINDIGO試験の成績が提出されました。有効性については41ページの表32を御覧ください。INDIGO試験において、主要評価項目とされた無増悪生存期間(PFS)についてプラセボ群に対する本剤群の優越性が検証されました。この結果等から、INDIGO試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性については50ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は肝機能障害であり、当該有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により忍容可能と判断しました。
 用法・用量について、本申請では、成人患者に係る用法・用量に加えて、12歳以上の小児患者に係る用法・用量も設定されております。64ページの「7.R.5.2 12歳以上の小児患者及び体重40kg未満の成人患者に対する本薬の用法・用量について」の項を御覧ください。小児患者に本剤を投与した臨床試験成績は得られておらず、申請者は成人のデータに基づき構築された母集団薬物動態(PPK)モデルにallometric scalingを適用し、12歳以上の小児患者において成人患者と同程度の曝露量が得られると推定される用量を設定しておりました。
 機構は、当該設定は理解可能であり、申請者の提示する12歳以上の小児患者に対する用法・用量を設定することは可能と判断しました。ただし、allometric scalingモデルに基づく小児患者における曝露量の推定値の信頼性は不明であることから、製造販売後には、海外において計画中の12歳以上の小児患者を対象とした臨床試験において、本剤投与時の薬物動態等について情報収集を行う必要があると判断しました。
 以上のような審査の結果、機構は、「IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫」を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、本剤は生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○川上部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御質問等がありましたらお願いいたします。特によろしいでしょうか。それでは議決に入ります。議題5について承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題7に移ります。安藤委員におかれては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題7の審議の間、会議から御退出して御待機していただくこととします。浦野委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第8条及び利益相反の申出に基づきまして、議題7、6、1、2、11、12及び4の審議の間、会議から御退出して御待機いただくこととします。安藤委員、浦野委員は御退出をお願いいたします。
――安藤委員、浦野委員 退室――
○川上部会長代理 それでは、議題7について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題7、資料No.7、医薬品イブトロジーカプセル200mgの製造販売承認の可否等について、御説明いたします。本剤の有効成分であるタレトレクチニブアジピン酸塩は、ROS1等のチロシンキナーゼを阻害する低分子化合物であり、ROS1等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和7年6月時点において、本剤は、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に係る効能・効果で、米国を含む2の国又は地域において承認されています。
 本品目の専門協議には9名の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.32を御覧ください。
 以降、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書96分の38ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績としてROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者などを対象とした国際共同第II相試験であるG208試験、及び海外第II相試験であるC203試験の成績が提出されました。有効性について、G208試験の結果は41ページ、C203試験の結果は44ページに記載しております。
 G208試験において、主要評価項目とされた独立評価委員会(IRC)の判定による奏効率は、ROS1チロシンキナーゼ(ROS1-TKI)による治療歴のない患者を対象としたコホート1において85.2%、ROS1-TKIによる治療歴のある患者を対象としたコホート2において61.7%でした。また、C203試験においてステージ2パート2における主要評価項目であるIRC判定による奏効率は、ROS1-TKIによる治療歴のない患者を対象としたコホートAにおいて90.0%、ROS1-TKIによる治療歴のある患者を対象としたコホートBにおいて50.0%でした。
 G208試験及びC203試験において、ROS1-TKIによる治療歴のないコホートにおける奏効率は、ROS1-TKIによる治療歴のない患者における既存治療の成績を上回る傾向が認められたこと、ROS1-TKIの治療歴のある患者においても一定の奏効が認められていることなどから、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者に対する本剤の一定の有効性は示されたと判断いたしました。
 安全性については、審査報告書50ページからの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、間質性肺疾患、肝機能障害、QT間隔延長、平衡障害、運動障害などの中枢神経障害及びスティーヴンス・ジョンソン症候群であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、有害事象の管理、本薬の休薬などの適切な対応により忍容可能と判断いたしました。
 製造販売後の安全性監視活動について、本剤投与時に特に注意を要する有害事象のうち、スティーヴンス・ジョンソン症候群は通常の医薬品安全性監視活動において、本薬との因果関係の有無を判別することが可能と考えること、そのほかの有害事象については既承認のROS1-TKIの既知のリスクであり、現時点で本剤に特有の安全性上の懸念は認められないことなどを踏まえますと、本剤の製造販売後調査を承認取得後直ちに実施する必要はなく、市販直後調査及び通常の安全性監視活動において本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断いたしました。
 以上のような審査の結果、機構は、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。
 本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○川上部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御質問等がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、議決に入ります。なお、松下委員、南委員、保田委員におかれましては利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。議題7について承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 それでは、ロビーに待機されている安藤委員をお呼びください。
 続きまして、議題6に移ります。利益相反に基づきまして、私、川上は議題6、1、2及び11の審議の間、退室いたします。石井先生、進行をお願いいたします。
――川上部会長代理 退室、安藤委員 入室――
○石井委員 それでは、議題6について機構から説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題6、資料No.6、医薬品ヘルネクシオス錠60mgの製造販売承認の可否等について、説明させていただきます。本剤の有効成分であるゾンゲルチニブは、HER2のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する低分子化合物であり、HER2のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は、「HER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・転移性の非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和7年5月時点において本剤が承認されている国又は地域はありませんでしたが、8月8日付けで米国にて承認を取得しております。本品目の専門協議には8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.32を御覧ください。
 以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を御説明いたします。審査報告書通し番号37ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者などを対象とした国際共同第Ia/Ib相試験であるBeamion LUNG-1試験の成績が提出されました。
 有効性については通し番号39ページの表28を御覧ください。Beamion LUNG-1試験の第Ib相パートのうち、化学療法歴のあるHER2遺伝子変異陽性の進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象としたコホート1において、主要評価項目とされた盲検下独立中央判定による奏効率は、申請用法・用量で投与された本剤120mg群で66.7%でした。この奏効率の97.5%信頼区間の下限値が閾値奏効率を上回ったこと、得られた奏効率は臨床的に意義のある結果であったことなどを考慮すると、化学療法歴のあるHER2遺伝子変異陽性の進行・再発の非小細胞肺癌患者に対する本剤の一定の有効性は示されたと判断いたしました。
 続いて、安全性については、審査報告書通し番号45ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時は肝機能障害、下痢、血球減少及び間質性肺疾患に特に注意が必要であるものの、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師によって患者の観察、有害事象の管理、本剤の休薬等の適切な対応がなされるのであれば、本剤は忍容可能と判断いたしました。
 なお、現時点で本剤投与と間質性肺疾患との関連を明確に結論付けることは困難であり、現在実施中の化学療法歴のないHER2遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相試験の結果などが得られた時点で、本剤投与と間質性肺疾患との関連を改めて検討し、当該検討においてもなお結論づけられない場合は、製造販売後調査の実施を検討する必要があると判断しております。
 以上のような審査の結果、機構は、「がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断いたしました。本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品に該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断いたしました。薬事審議会には報告を予定しております。
 なお、事前に南委員より心機能障害について御指摘がありましたので、そちらを御紹介するとともに、機構の対応を御説明いたします。南委員より、「本剤は野生型のHER2シグナルも同程度に抑制している。心機能抑制が懸念され、実際に重篤ではないものの、少なくない頻度で観察され、心機能低下で休薬、減量、中止した患者が一定程度存在する。臨床試験では心機能をモニタリングしながら実施し、休薬、減量、中止したものと思われる。ほかの抗HER2薬と比べても決して少なくない頻度で見られているため、RMPに追加するとともに、ほかの抗HER2薬と同様に添付文書の重要な基本的注意でモニタリングを求めるなど、もう少し踏み込んだ記載をしたほうがよい」との御指摘を頂きました。
 本薬の駆出率減少に関しては、添付文書の7項「用法・用量に関連する注意」の項において、駆出率減少に関する用量調節基準を設定しておりますが、南委員からの御指摘を踏まえまして、類薬と同様に、8項「重要な基本的な注意」の項において、左室駆出率低下が現われることがあるので、本剤投与開始前、及び本剤投与中は適宜、心エコー等の心機能検査を行い、患者の状態を十分に観察する旨を注意喚起することといたします。また、9項「特定の背景を有する患者に関する注意」の項において、左室駆出率が低下している患者を設定することといたします。加えて、RMPにおいて重要な潜在的なリスクとして、心機能障害(心不全、左室駆出率低下)を記載することといたします。事前に頂いた御指摘に対する機構の回答は以上です。それでは、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○石井委員 御説明ありがとうございました。まずは南先生から、今の機構からの御説明についてコメントはございますでしょうか。
○南委員 私がしてほしい対応をとっていただきました。ありがとうございます。
○石井委員 ありがとうございます。では、ほかの委員の先生方から御質問などございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは議決に入ります。なお、中野委員、保田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。議題6について承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 それでは、ロビーに待機されている山本昇部会長をお呼びください。
――山本昇部会長 入室――
○山本昇部会長 いいですか。すみません、お待たせしました。では続きまして、議題1に移りたいと思います。まず議題1につきまして、機構側からの説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料No.1、医薬品ゾフルーザ顆粒2%分包の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構より御説明いたします。審査報告書のファイル、50分の29ページの枠内の記載を御覧ください。本剤はインフルエンザウイルス感染症の治療、及びその予防の効能を有する薬剤であり、このうち治療効能については、成人及び12歳以上の小児、並びに12歳未満かつ体重20kg以上の小児に対して、2018年9月に承認されています。本申請は下線で示すとおり、インフルエンザウイルス感染症の治療効能について、12歳未満かつ体重20kg未満の小児の用法・用量を追加するものであり、2019年4月に申請されています。
 主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡潔に説明いたします。有効性について、審査報告書50分の13ページ、表4を御覧ください。国内T0833試験において、12歳未満かつ体重20kg未満の本薬投与例におけるインフルエンザ罹病期間は45.3時間でした。これはプラセボに対する本薬の優越性が検証された国内T0831試験の本薬群の結果と同程度であったことなどから、12歳未満かつ体重20kg未満のA型又はB型インフルエンザウイルス感染症患者における本剤の有効性は期待できると判断しました。
 次に安全性について、審査報告書50分の23ページ、表9を御覧ください。
12歳未満かつ体重20kg未満の小児患者を対象とした国内T0833試験において、特段の安全性上の懸念は認められず、安全性は許容可能と判断しました。
 なお新生児及び乳児では、本薬の投与による出血リスクを最小化するため、ビタミンKの欠乏を回避するよう、添付文書で注意喚起を行う必要があると判断しました。本申請の専門委員として、資料No.32に記載の9名の委員を指名しました。2019年に専門協議を行い、以上の機構の判断は、専門委員から支持されました。次に審査報告書50分の32ページ、1.3項を御覧ください。
 専門協議実施後に、本申請用量より高用量を設定した小児試験の速報結果において、ウイルスの低感受性化に関連するPA/I38アミノ酸変異が高頻度に認められ、また関連学会から低感受性ウイルスの出現頻度が高いことなどを理由に、本薬の12歳未満の小児への投与について「慎重に投与を検討する」、又は「積極的な投与を推奨しない」との提言又は治療指針が公表されました。
 これらを受けて、機構は低感受性ウイルスが蔓延する公衆衛生上のリスクを重視し、20○○年○○月に審査を一時中断いたしました。その後、20○○年○○月に申請者より、低感受性ウイルスの蔓延を助長する可能性は低いことをサポートする知見が蓄積されてきていることや、当該知見を踏まえて、関連学会における本薬投与に関する評価が見直されつつあることなどが説明され、改めて評価を行うため、審査を再開いたしました。臨床試験における低感受性ウイルスの発現状況、及び市中における蔓延状況に関するデータを簡単に御説明いたします。
 審査報告書50分の35ページ、表15を御覧ください。国内臨床試験において、本薬投与後にPA/I38アミノ酸変異が認められた割合は、成人と比較して、小児で高い傾向を示しました。次に審査報告書50分の39ページ、表24を御覧ください。12歳未満の小児患者を対象とした国内T0822試験において、本薬投与後にPA/I38アミノ酸変異が認められた割合は、低体重区分で、より高い傾向を示しました。審査報告書50分の37ページ、表20の括弧内の数値及び表21を御覧ください。国内外のサーベイランスにおいて、市中から検出された本薬の耐性株数を示していますが、明らかな経年的な増加は、現時点では認められておりません。
 審査報告書50分の39ページ、表24の下から始まる文章を御覧ください。本邦では現在、本薬の剤形として錠剤のみが市販されており、小児患者への投与は、錠剤の服用が可能な一部の患者のみに限定されているものと考えられます。
 したがって、本薬顆粒剤の投与対象を体重20kg未満の小児にも広げることによって、低感受性ウイルスの発現機会は増え、低感受性ウイルスが今後、蔓延する可能性は否定できないと考えています。そのため、抗ウイルス薬の投与が全てのインフルエンザウイルス感染症患者に対して必須ではないことも踏まえて、体重20kg未満の小児患者における本薬の投与の必要性については、特に慎重に判断するよう、実効性のある方法で注意喚起する必要があると判断しました。さらに、製造販売後も低感受性ウイルスの発現動向をモニタリングし、低感受性ウイルスの蔓延の兆候が認められた場合には、迅速に対応策を検討した上で、機構に報告・相談する必要があると判断しました。
 最後に、審査報告書50分の47ページ下段の文章を御覧ください。前述の内容について再度、専門協議を行い、機構の判断は専門委員から支持されました。
 専門協議での議論を踏まえ、添付文書の警告及び効能・効果に関連する注意の項に、こちらに記載した低感受性株の出現リスクへの対応に関する注意喚起を行いました。
 以上の審査を踏まえ、機構は本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適切と判断しました。本申請は新用量医薬品としての申請であることから、本申請に係る用法・用量の再審査期間は4年と設定することが適切と判断しております。薬事審議会には報告を予定しています。
 御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言お願いいたします。よろしいですか。
それでは議決に入りたいと思います。中野先生、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また私も利益相反に関する申出に基づきまして、議決には参加いたしません。それでは議題1につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可としまして薬事審議会報告とさせていただきます。
 続きまして、議題2に移ります。いいでしょうか。議題2につきまして、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題2、資料No.2、ネフィー点鼻液1mg及び同点鼻液2mgの製造販売承認の可否等について、機構から説明します。審査報告書の49分の4ページ、第1項を御覧ください。本剤はアドレナリンを有効成分とする点鼻液剤です。本邦では自己投与可能なアナフィラキシー反応に対する補助治療剤として、筋肉内注射剤であるエピペン注射液が承認されていますが、本剤は、より簡便な方法で投与可能なアナフィラキシー反応に対する補助治療剤とすることを目的に開発され、今般、製造販売承認申請がなされました。
 2025年8月時点において、米国では本剤の1mg及び2mg製剤が、欧州では本剤の2mg製剤が承認されています。本申請の専門委員として、資料No.32に記載の4名の委員を指名しました。
 主な審査内容について、海外臨床薬理試験及び国内第III相試験の成績を中心に説明します。まず本剤の薬力学について、審査報告書14ページ表10、並びに15ページ図3及び図4を御覧ください。外国人健康成人に本剤又はエピペンを単回又は2回投与したときの薬力学が収縮期血圧(SBP)、及び脈拍数(PR)を指標に検討され、単回投与時及び2回投与時ともに、本剤ではエピペンと同程度又は上回る収縮期血圧及び脈拍数のベースラインからの変化量が認められました。
 また有効性について、審査報告書31ページ、表27を御覧ください。食物経口負荷試験で誘発されたグレード2以上のアナフィラキシー症状を有する患者を対象とした非盲検非対照試験において、本剤の有効性及び安全性が検討され、主要評価項目である投与15分後又は投与15分後までに代替治療が行われる場合は、代替治療前の最終評価時点における主症状が改善した患者の割合について、73.3%の患者で1グレード以上の症状の改善が認められました。機構は以上の試験成績に加え、アナフィラキシーに対するアドレナリンの有効性は公知であること等も踏まえると、本剤のアナフィラキシーの補助治療剤としての有効性は期待できると判断いたしました。
 次に安全性について、審査報告書36ページからを御覧ください。今般提出された国内外の臨床試験成績から、本剤の鼻腔内投与により、投与部位に関連する有害事象は認められているものの、本剤の臨床使用に当たり、問題となるような安全性の懸念は認められていないことを確認しました。したがって、機構は既存のアドレナリン製剤と同様に、心血管系、精神神経系の有害事象に注意が必要であるものの、本剤投与後の患者の観察及び救急搬送も含めた適切な処置がなされることを前提とすれば、本剤の安全性は許容可能と判断しました。
 本剤の適正使用体制について、審査報告書49分の41ページからを御覧ください。本剤はアナフィラキシー反応が発現した際に患者及び保護者等により投与される薬剤であり、適切に投与されなかった場合に、有効性の欠如や過量投与等が生じる可能性があることから、機構は本剤の適正使用の徹底は極めて重要と考えております。製造販売後の適正使用体制について、申請者は関連学会とも協議した上で、エピペンと同様の安全対策を実施することを計画しております。具体的な安全対策については、41、42ページに記載のとおりとなっております。また本剤の適正使用に関して、機構は、「本剤の安全性及び有効性を十分に理解し、本剤の使用に関して適切かつ十分な指導ができる医師のみによって、本剤が処方・使用されるよう、本剤を納入する前に、予め講習を実施する等の適切な措置を講じること」を承認条件とすることが適切と判断しました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は新投与経路医薬品としての申請であることから、再審査期間は6年、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、製剤は劇薬に該当すると判断しております。
 薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。今の説明に対しまして、委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 それでは議決に入りたいと思います。なお中野先生、南先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づき。大変失礼しました。松下先生、大変失礼しました。御発言をお願いいたします。
○松下委員 ごめんなさい、松下です。これはエピペンみたいに自己投与などということは想定されていると考えてよろしいのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えいたします。本剤はエピペンと同様に、医療機関外で使用される薬剤として開発されております。
○松下委員 医師の処方自体は必要だけれども、学校に置いておくなどということはできるということですか。
○医薬品医療機器総合機構 学校での投与につきましては現在、厚生労働省の方から関連の各省庁と調整いただいているところです。
○松下委員 分かりました。
○事務局 現在も、処方されたエピペンについて、学校等で何かあったときに投与するということは想定されますが、本剤についても同様に、処方されたものについて学校等で使用する機会はあると思いますので、その辺の情報提供については関係者、関係学会ともよく調整したいと考えております。
○松下委員 ありがとうございます。
○山本昇部会長 大変失礼しました。ほかは、いかがでしょうか。よろしいですか。それでは議決に入ります。中野先生、南先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくことといたします。議題2につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。よろしいですか。
 御異議がないようですので、承認を可としまして薬事審議会報告とさせていただきます。
 続きまして、審議事項の議題11及び報告事項議題2に移りたいと思います。
審議事項議題11、報告事項議題2は関連する議題となりますので、まとめて御議論いただきたいと思います。なお南先生におかれましては、薬事審議会審議参加規程第7条に基づきまして、審議事項議題11及び報告事項議題2の審議の間、会議から御退室いただきまして、待機いただくことといたします。では南先生、よろしくお願いします。
――南委員退室――
○山本昇部会長 では、審議事項の議題11及び報告事項議題2につきまして、機構側から説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題11と報告事項の議題2について御説明いたします。資料番号はNo.11及びNo.18になります。審査報告書をお開きください。本剤はヒトRANKLに対するヒト型モノクローナル抗体であるデノスマブ(遺伝子組換え)[デノスマブ後続1]を有効成分とする製剤であり、ランマーク皮下注120mgを先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、富士製薬工業株式会社により製造販売承認申請がなされました。3ページをお開きください。本剤の効能・効果は、先行バイオ医薬品と同様に多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変に関するものとなっております。なお先行バイオ医薬品が有する効能・効果のうち、骨巨細胞腫については再審査期間及び特許の関係から、今回の申請対象には含まれておりません。用法・用量については、先行バイオ医薬品と同様です。
 医薬品医療機器総合機構における審査の結果、本剤とランマークの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をランマークのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。本剤の毒薬・劇薬の指定の要否について、先行バイオ医薬品ランマークは、原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、ランマークと同等/同質である本剤についても原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。また本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御指摘がございましたら、御発言お願いいたします。よろしいですか。
 それでは議決に入りたいと思います。なお中野先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくことといたします。審議事項議題11につきまして、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可としまして薬事審議会に報告をさせていただきます。
 それではロビーで待機いただいています川上先生、南先生をお呼びいただければと思います。よろしくお願いします。                         
――川上部会長代理、南委員 入室――
○山本昇部会長 続きまして、審議事項議題12及び報告事項議題4に移りたいと思います。審議事項の議題12と報告事項議題4につきましては、関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。審議事項の議題12及び報告事項議題4につきまして、機構側から説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題12と報告事項の議題4について、説明いたします。資料番号はNo.12及び22になります。審査報告書をお開きください。本剤は、抗IL-6受容体ヒト化モノクローナル抗体であるトシリズマブ(遺伝子組換え)[トシリズマブ後続1]を有効成分とする製剤であり、アクテムラを先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン株式会社より製造販売承認申請がなされました。
 3ページをお開きください。本剤の効能・効果は、先行バイオ医薬品と同様に、投与経路により異なっており、点滴静注製剤については、関節リウマチ、若年性特発性関節炎、キャッスルマン病、サイトカイン放出症候群に関するもの。皮下注製剤については、関節リウマチに関するものとなっております。なお、先行バイオ医薬品が有する効能・効果のうち、点滴静注製剤における成人スチル病、SARS-CoV2による肺炎に関するもの、皮下注製剤における大型血管炎に関するものについては、再審査期間及び特許の関係から、今回の申請対象には含まれていません。また、用法・用量については、いずれも先行バイオ医薬品と同様です。医薬品医療機器総合機構における審査の結果、本剤とアクテムラの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をアクテムラのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。
 本剤の毒薬・劇薬の指定の要否について、先行バイオ医薬品アクテムラは、原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、アクテムラと同等/同質である本剤についても、原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。
また、本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問ありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、議決に入りたいと思います。なお、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また、私も利益相反に関する申出に基づきまして、議決には参加いたしません。審議事項議題12につきまして、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可として薬事審議会報告とさせていただきます。
 続きまして、議題4に移りたいと思います。審議事項の議題4、報告事項の議題6、その他事項議題1に関しましては、関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。まず、審議事項の議題4につきまして、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題4、資料No.4、テセントリク点滴静注840mg他の製造販売承認事項一部変更承認申請の可否等について説明します。
審査報告書の35分の7ページを御覧ください。本剤は、ヒトPD-L1に対するヒト化モノクローナル抗体であるアテゾリズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする抗悪性腫瘍剤です。本剤は、非小細胞肺癌等の複数のがん種に係る効能・効果で承認されており、今般、「再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型」に係る効能・効果を追加する承認申請が行われました。令和7年5月時点において、再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型に係る効能・効果で本剤が承認されている国又は地域はありません。本品目の専門協議は、4人の専門委員に御参加いただきました。詳細は、資料No.32を御覧ください。
 以降、臨床試験成績を中心に審査の概要を御説明します。審査報告書8ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として12歳以上の再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型(ENKL)患者を対象とした国内第II相試験であるATTACK試験の成績が提出されました。有効性について、審査報告書9ページを御覧ください。再発又は難治性のENKLを対象としたATTACK試験の奏効率が、事前に規定した閾値奏効率である5%を超える事後確率が99.99%超えであったことに加え、奏効率及び完全奏効率が、それぞれ53.8%及び30.8%であったこと等を踏まえると、当該試験結果に基づき再発又は難治性のENKLに対する本薬の有効性は期待できると判断しました。
 安全性について、承認申請書11ページ以降の「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。再発又は難治性のENKL患者に対する本薬投与時に特に注意を要する有害事象は、既承認の効能・効果に対する承認時等に注意が必要とされた事象と同一であり、がん化学療法に対する十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、過度の免疫反応による副作用も考慮した有害事象の管理、本薬の休薬等の適切な対応がなされるのであれば、再発又は難治性のENKL患者において本薬は忍容可能と判断しました。
 用法・用量について、審査報告書19ページ以降の「7.R.5.1 本薬の用法・用量について」の項を御覧ください。本申請では、成人に対する用法・用量に加え、12歳以上の小児に対する用法・用量が設定されていました。ATTACK試験は、12歳以上の小児患者も対象としていたものの、結果として当該患者が組み入れられず、本来であれば12歳以上の小児の再発又は難治性のENKL患者に対する用法・用量は、当該患者に本薬を投与した臨床試験の成績等に基づき設定することが適切であったと考えます。しかしながら、ENKLの疾患特性、小児における本剤の薬物動態及び安全性に関する臨床試験成績等に加え、小児の再発又は難治性のENKLは極めて希少であり、当該患者における有効性及び安全性が確認されていない不確実性を考慮してもなお臨床試験の実施により承認に相当な時間を要することの患者への不利益の程度が大きいと考えられることから、12歳以上の小児のENKL患者に対する本薬の用法・用量も設定することは可能と判断しました。ただし、製造販売後には、本薬を使用した小児の再発又は難治性のENKL患者全例を対象とした使用成績調査の実施が必要と判断し、承認条件としております。
 以上のような審査の結果、機構は、「再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型」を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。
 本申請は、新効能・新用量医薬品としての申請であることから、本申請に係る効能・効果及び用法・用量の再審査期間は4年間と設定することが適当と判断しました。薬事審議会には報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続きまして、報告事項の議題6及びその他事項議題1につきまして、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。報告事項の議題6、資料は22になります。テセントリク点滴静注840mg及び同点滴静注1,200mgにつきまして、4週間間隔投与の用法・用量を追加する、製造販売承認事項を一部変更承認申請が行われており、機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断しております。また、審議事項、議題4と報告事項議題6に関連しまして、その他事項の議題1、最適使用推進ガイドラインを作成又は改定しております。資料は30-1になります。報告は以上になります。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。ありがとうございます。
 それでは、議決に入りたいと思います。なお、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また、私も利益相反に関する申出に基づきまして、議決には参加しません。審議事項の議題4につきまして承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 それでは、ロビーで待機されています浦野先生をお呼びください。
――浦野委員 入室――
○山本昇部会長 続きまして、審議事項の議題13番、報告事項議題11に移りたいと思います。審議事項の議題13、報告事項の議題11は関連する議題となりますので、まとめて御議論いただきたいと思います。審議事項議題13、報告事項議題11につきまして、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題13、報告事項の議題11について説明いたします。資料番号はNo.13及び21になります。審査報告書をお開きください。本剤は、抗TNFαヒト型モノクローナル抗体であるゴリムマブ(遺伝子組換え)[ゴリムマブ後続1]を有効成分とする製剤であり、シンポニー皮下注50mgシリンジを先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、富士製薬工業株式会社により製造販売承認申請がなされました。
 3ページをお開きください。本剤の効能・効果は、先行バイオ医薬品と同様に関節リウマチに関するものとなっております。なお、先行バイオ医薬品が有する効能・効果のうち潰瘍性大腸炎については、再審査期間及び特許の関係から今回の申請対象には含まれておりません。用法・用量については、先行バイオ医薬品と同様です。
 医薬品医療機器総合機構における審査の結果、本剤とシンポニーの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をシンポニーのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断しました。本剤の毒薬・劇薬の指定の要否について、先行バイオ医薬品、シンポニーは原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、シンポニーと同等/同質である本剤についても、原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。また、本剤は、マウス由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 それでは、議決に入りたいと思います。なお、中野先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。審議事項議題13番について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題8に移ります。議題8につきまして、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題8、資料No.8、プルヴィクト静注について、機構より説明いたします。審査報告書の一番下、全76ページの通し番号で4ページを御覧ください。本剤は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)リガンドであるPSMA-617を、ルテチウムの放射性同位体(177Lu)で標識したルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)を有効成分とする治療用の放射性医薬品です。本剤は、前立腺癌細胞の細胞膜上に発現するPSMAとの結合を介して細胞内に取り込まれ、177Luから放出されるβ線により、腫瘍細胞を傷害し、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は「前立腺特異的膜抗原(PSMA)陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌」を効能・効果として、製造販売承認申請されました。
2025年5月時点において、本剤は新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)、及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のあるPSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に関する効能・効果にて、米国及び欧州を含む49の国又は地域で、また、ARSIによる治療歴のあるPSMA陽性のmCRPCに関する効能・効果で、米国を含む3か国で承認されています。本品目の専門協議には9人の専門委員に御参加いただきました。
 詳細は資料No.32を御覧ください。
本品目の審査の概略について、臨床試験成績を中心に説明いたします。本申請では主な臨床試験成績として、海外第III相試験であるVISION試験、及びPSMAfore試験の成績が提出されました。
 有効性について、審査報告書22ページの表15及び図1、また23ページの表16及び図2を御覧ください。1剤以上のARSI及び1又は2剤のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のあるPSMA陽性のmCRPC患者を対象としたVISION試験において、主要評価項目とされた画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)と全生存期間(OS)について、最良の支持療法と最良の標準的療法との併用群に対して、それらの治療に本剤を上乗せした群の優越性が検証されました。
 次に、審査報告書25ページの表17及び図3を御覧ください。1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のないPSMA陽性のmCRPC患者を対象としたPSMAfore試験において、主要評価項目とされたrPFSについて、ARSI群に対する本剤群の優越性が検証されました。以上の試験成績等から、各臨床試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性について、審査報告書34ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、骨髄抑制、腎機能障害、頭蓋内出血及び二次性悪性腫瘍であり、これらの有害事象については、がん化学療法及び放射線治療に十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、有害事象の管理、本剤の休薬等の適切な対応がなされるのであれば、本剤は忍容可能と判断しました。また、本剤の臨床試験成績や海外の製造販売後の使用経験から、本剤の安全性プロファイルは一定程度明らかにされていること、本剤の投与対象や投与可能施設を踏まえた製造販売後調査の実施可能性等から、現時点では市販直後調査及び通常の医薬品安全性監視活動において、本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断しました。
 以上のような審査の結果、本剤を、「PSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌」の効能・効果で承認して差し支えないとの結論に達し、当部会において御審議いただくことが適当であると判断いたしました。
 本剤は新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間を8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しました。また、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。
 薬事審議会では報告を予定しています。
 なお、南委員より事前に、この後の議題で御議論いただくロカメッツキットの審査報告書におきまして、VISION試験のスクリーニング時のPET画像を用いた後方視的な読影者間の判定一致率の評価において、判定結果の不一致が一定の頻度で生じた旨が記載されていることを踏まえて、判定不一致例での有効性に関して御質問を頂きました。また、実臨床で、PSMA PET検査の判定に迷う患者への本剤の投与の参考となるのであれば、不一致例での有効性の評価結果を、医療現場に情報提供する方がよいのではないかとの御意見を頂きました。この点について説明させていただきます。2名の読影医の判定結果に基づき、組入れが行われたPSMAfore試験において、読影者間での判定一致率は93%でした。本剤群に割り付けられた患者のうち、読影者間で判定不一致が認められた7例について有効性を確認しました。症例数が限られており、不一致例における有効性を全体集団と比較することは困難ですが、部分奏効が認められた患者、またrPFSが全体集団の中央値の9.30カ月を超える患者も認められました。情報提供に資する情報は得られていないものの、読影者間で判定結果が一致しない場合にも本剤の有効性が得られないことは示唆されていないと判断いたしました。
 なお、ロカメッツキットの医療従事者向け資材では判別が難しいケースについて、画像を提示した上で、読影の留意点について情報提供を行う予定です。
御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問がありましたら御発言をお願いいたします。
○南委員 南ですけれど、よろしいでしょうか。不一致例の対応につきましては了解しました。もし現場の助けになればと思ったものですからお伺いしました。
 それから投与に際しましては、治療室等、特別な施設設備が必要になるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 本剤につきましては放射性の治療用医薬品でありますので、それに対応した特別な環境下で管理をする必要があります。
○南委員 ありがとうございます。先行のルタテラの場合も同様だと思うのですが、全国で治療施設が限られておりまして、非常に現場では困っています。
ルタテラの場合は神経内分泌腫瘍という比較的少ない腫瘍ですが、今回はかなり頻度も多いがん種になりますので、現場で混乱することが予想されますが、対応はとってもらっているのでしょうか。
○事務局 医療施設の拡充に関する要望と承りました。担当部局にお伝えしたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○南委員 はい、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 続きまして、安藤先生、お願いします。
○安藤委員 安藤です。先ほどのガリウムのシンチで、病変を評価したときに、陽性の病変と陰性の病変があることはないのかということと、それから海外や日本で行われた臨床試験での選択基準について、ガリウムシンチでの骨病変への取り込み陽性の分布の範囲や、その取り込みの強度について、何か明確な規準はあったのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 PSMA陽性と判断する一つの基準としまして、肝臓への取り込みの強度を基準として、それよりも高いか低いかで陽性、陰性の判定をしているというものが臨床試験での規定となっていました。
○安藤委員 すみません、ガリウムシンチでの集積が、陽性のものと陰性のものが病変が混在している症例はなかったでしょうか。もし混在している症例があれば、骨病変のうち、全体で、ガリウムシンチ陽性の割合がどれぐらいあったら、この薬剤の投与の適用になるというような判断はなされていたのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 そのような患者も存在はしておりまして、臨床試験では除外する規定になっていたと思うのですが、詳細を確認の上、後ほど回答させていただくことでもよろしいでしょうか。
○安藤委員 もしガリウムシンチ取り込み陽性と陰性が混在する症例を除外していたのであれば、添付文書等でこの薬剤の臨床試験での投与基準に関する情報提供や、除外された症例などの注意喚起はなされるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 詳細を確認させていただきますけれども、この後ご審議いただく診断薬のロカメッツキットの方の情報提供資材として、臨床試験での陽性と見なす基準について詳細を提示させていただく予定になっております。
○安藤委員 もう一つ御質問ですけれども、この薬剤は骨髄抑制が有害事象として報告されてて、海外では、骨髄抑制で亡くなられている患者もいらっしゃるそうです。御存じのように前立腺癌は骨への転移の頻度が多く、例えば、びまん性の骨転移のある患者は、この薬剤投与により骨髄抑制を来す頻度が高いことが予想されます。このような症例では、この薬剤の投与に際し、強い骨髄抑制などに注意必要があるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 骨髄抑制と骨病変の有無の関連については、文献報告がありまして、骨病変にPSMA PETで集積がよく見られる患者ですと、骨髄抑制が強く出る傾向があると報告されている状況です。このような報告があることに関しては医療従事者向け資材の中で情報提供を予定しております。
○安藤委員 びまん性の骨転移のある患者、特に前立腺癌は高齢者が多いので、強い骨髄抑制の発現は懸念されます。今までの臨床試験では非常に広範な骨転移がある患者は除外されていなかったという理解でよろしいですか。
○医薬品医療機器総合機構 そのような患者は国内臨床試験では除外されておりませんでした。
○安藤委員 ありがとうございました。以上です。
○山本昇部会長 ありがとうございます。ほかに追加はいかがでしょうか。それでは議決に入りたいと思います。議題8について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会報告とさせていただきます。
 続きまして、議題9、10及び議題15に移りたいと思います。議題9、10及び15は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。議題9、10について、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題9及び議題10、資料No.9及び10のロカメッツキット及びガリアファーム68Ge/68Gaジェネレータについて、機構より御説明します。
 審査報告書は2剤で1報、作成しています。審査報告書の一番下、全43ページの通し番号5ページを御覧ください。ガリウム(68Ga)ゴゼトチドは、前立腺癌で高発現する前立腺特異的膜抗原(PSMA)リガンドを、ガリウムの放射性同位体(68Ga)で標識した放射性医薬品です。PSMAとの結合を介して前立腺癌細胞に取り込まれたガリウム(68Ga)ゴゼトチドにより放出されるγ線をPETで検出することで、前立腺癌におけるPSMA陽性病変の検出が可能となると考えられています。
 今般、製造販売承認申請されたロカメッツ及びガリアファームは、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを医療現場で用時調製するための医薬品です。ロカメッツは、非標識体のPSMAリガンドであるゴゼトチドを含有するPET用放射性医薬品調製キット、ガリアファームは放射標識用の塩化ガリウム(68Ga)を溶出するジェネレータ剤です。
 ロカメッツは、議題8で御議論いただきましたプルヴィクト静注を含むPSMA標的療法のコンパニオン診断薬として、ガリアファームはロカメッツを含むPET用放射性医薬品調製用キットのガリウム(68Ga)標識用製剤として、製造販売承認申請されました。
 2025年6月時点において、ロカメッツは米国及び欧州を含む7の国又は地域で、ガリアファームは欧州を含む8の国又は地域で承認され、米国においては原薬としてDrug Master Filesに登録されています。本品目の専門協議には、8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.32を御覧ください。
 本品目の審査の概略について、臨床試験成績を中心に説明します。本申請では、主な臨床試験成績としてPSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象とした海外第III相試験であるPSMAfore等の試験成績が提出されました。当該試験は、議題8で御議論いただいたプルヴィクト静注の検証的試験です。
 有効性について、報告書24ページ「7.R.2 有効性について」の項を御覧ください。PSMAfore試験等では、PSMA陽性患者を特定するために、ロカメッツ及びガリアファームで調製されたガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET検査が用いられ、その結果、議題8で御議論いただいたとおり、プルヴィクト静注の臨床的有用性が示されたことから、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET検査について、プルヴィクト静注の有効性及び安全性が期待されるmCRPC患者を特定する診断薬としての有効性は示されていると判断しました。
 安全性について、25ページ「7.R.4 安全性について」の項を御覧ください。国内外の臨床試験の結果からガリウム(68Ga)ゴゼトチドの投与により、臨床的に懸念される安全性の問題が生じる可能性は低いと判断しました。
 続いて、報告書26ページ「7.R.5 臨床的位置付け及び効能・効果について」の項を御覧ください。以上の検討結果等を踏まえ、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドをコンパニオン診断薬として用いることが可能なPSMA標的療法の情報を機構のWebサイトで提示し、治療薬の添付文書より参照できるようにした上で、ロカメッツ及びガリアファームについて、それぞれ26ページ下段の表に示したとおり、「PSMA標的療法の前立腺癌患者への適応判定の補助」及び「陽電子放出断層撮影(PET)イメージングのために承認された被標識用製剤のガリウム(68Ga)標識」の効能・効果で、承認することは可能と判断しました。
 ロカメッツ及びガリアファームは、いずれも新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間はいずれも8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しました。また、ロカメッツの原体及び製剤は毒薬及び劇薬のいずれにも該当せず、ガリアファームの原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会では報告を予定しています。御審議のほどよろしくお願いいたします。 
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続きまして、議題の15について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 それでは議題15、放射性医薬品基準の一部改正について、御説明します。議題の8とも関連しますが、資料15を御覧ください。改正内容を1ページの2ポツ目に記載をしています。今回、プルヴィクト静注の審議に際して、ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)について、放射性医薬品の基準の医薬品各条に追加することとしています。
 具体的な制定内容は、ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)に関しては2ページ以降になります。また、今回、議題の10のガリアファームの審議に際して、ガリウム(68Ga)ジェネレータについて、こちらも放射性医薬品基準の医薬品各条に追加することとしています。こちらについても具体的な内容は2ページ以降となります。以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 それでは議決に入りたいと思います。まず、議題9について承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題10について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題15について、改正を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、改正を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題14に移りたいと思います。なお、保田先生におかれましては利益相反に基づきまして、議題14の審議の間、会議から御退席いただいて待機いただくこととします。保田先生、よろしくお願いいたします。
――保田委員 退室――
○山本昇部会長 では、議題14について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 それでは議題の14、希少疾病用医薬品の指定の可否について、御説明します。今回の議題の一覧については、資料の14-1になります。資料の14-2から順を追って御説明します。
 まず、資料14-2、デュークラバシチニブ、申請者はブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社、予定効能・効果はシェーグレン症候群で当該疾患は指定難病に指定をされています。シェーグレン症候群は、外分泌腺にリンパ球が浸潤し、腺組織が破壊され障害を受ける自己免疫疾患であり、腺症状を主症状とします。諸臓器に病変が及ぶことにより、腺外症状が認められることもあり、生活の質に影響を及ぼします。
 本邦においては、腺症状に対して対症療法が行われていますが、効果は十分ではないとされています。腺外症状に対して副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤等が用いられることもありますが、いずれもエビデンスに乏しく、シェーグレン症候群に係る適応では承認をされておらず、特に腺外症状を含めた全身症状の改善が期待できる既承認薬は存在しません。シェーグレン症候群では、チロシンキナーゼ2を介したサイトカインシグナル伝達が発症に関与すること等が報告されており、本薬はチロシンキナーゼ2依存性シグナル伝達を阻害することで有効性を示すと考えられています。開発の可能性について、国際共同第III相試験が実施中です。
 続きまして、資料14-3、Buloxibutid、申請者は日本新薬株式会社、予定効能・効果は特発性肺線維症(IPF)、こちらは指定難病である特発性間質性肺炎の病型の一つです。IPFは、高度の線維化が進行し、肺構造の破壊及び肺活量の低下をもたらす特発性の難治性肺疾患であり、確定診断後の生存期間の中央値は2~5年と予後不良です。
 本邦では、ピルフェニドン及びニンテダニブエタンスルホン酸塩が承認されていますが、これらの薬剤に期待される効果は線維化の進行速度の減弱にとどまり、消化器症状等の副作用を主な理由として1年以上の投与継続が困難であった患者が50%程度存在したとの報告があることから、新たな治療選択肢が必要とされています。
 IPF患者を対象とした海外前期第II相試験において、本剤投与時に評価期間を通じた努力肺活量の維持が認められ、臨床上、問題となるような重大な安全性のリスクは認められませんでした。   開発の可能性について、海外後期第II相試険を実施中であり、国際共同III相試験を実施予定です。
 続きまして、資料14-4、brincidofovir、申請はシンバイオ製薬株式会社、予定効能・効果は臓器移植(造血幹細胞移植も含む)におけるアデノウイルス感染症の治療です。本邦における対象患者数は、年間約300例と推定されます。
 アデノウイルス感染症は、臓器移植後の免疫抑制薬の使用等に伴う免疫不全時に発症した場合、肺炎、閉塞性細気管支炎等の致死的となる可能性のある重篤な疾患の発症リスクが上昇することが報告されています。
 現在、アデノウイルス感染症の治療又は予防に関連する効能・効果で承認された薬剤はなく、対症療法及び支持療法が行われていますが、これらの治療を行っても、アデノウイルス感染症発症後1年生存割合は同種及び自家造血幹細胞移植で、それぞれ44%及び65%と報告されていることから、新たな治療薬が求められています。開発の可能性について、海外第IIa相試験が実施済みであり、国際共同第III相試験を実施予定です。
 以上より、三ついずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えています。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 それでは議決に入りたいと思います。なお、中野先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。また、私も利益相反に関する申出に基づきまして、議決には参加しません。議題の14について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会へ報告とさせていただきます。
 それでは、ロビーで待機いただいています保田先生をお呼びください。
――保田委員 入室――
○山本昇部会長 続きまして、報告議題及びその他事項議題に移りたいと思います。報告事項の議題1~13並びにその他事項議題1について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは説明します。今回の報告事項議題の概要については、資料16のとおりです。先に審議議題と併せて御説明した事項については、説明は割愛しますが順を追って説明します。
 まず、議題1、資料17、リブタヨ点滴静注350mgについて、リジェネロン・ジャパン株式会社より切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に係る効能・効果の追加に関する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされています。機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしています。
 続きまして、議題3、資料19、イミフィンジ点滴静注120mg及び同点滴静注500mg、アストラゼネカ株式会社より非小細胞肺癌における術前、術後補助療法及び膀胱癌における術前、術後補助療法に関する効能・効果及び用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしています。
 続きまして、議題5、資料21、ジビイ静注用500、同静注用1,000、同静注用2,000及び同静注用3,000について、バイエル薬品株式会社より血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制に係る効能・効果について、7歳から11歳の小児に関する用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしています。
 続きまして、議題7、ルマケラス錠120mgと、議題8、ベクティビックス点滴静注100mg及び同点滴静注400mg。ルマケラス錠についてはアムジェン株式会社より、ベクティビックス点滴静注については武田薬品工業株式会社より、がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に係る効能・効果、用法・用量の追加について、これらは併用で投与する形となっていますが、製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしています。
 続きまして、議題9、資料25、ジャイパーカ錠50mg、同錠100mgについて、日本イーライリリー株式会社より他のBTK阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性の慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫を含むに係る効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしています。
 議題10、資料26、ライアットMIBG-I131静注、PDRファーマ株式会社よりMIBG集積陽性の神経芽腫に係る効能・効果及び用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされています。こちらについては、未承認薬検討会議において事前評価済みの公知申請となっています。こちらは機構において確認をしまして、承認して差し支えないと判断しています。
 続きまして、議題12に関係しまして、医療用医薬品の承認条件について御報告します。まず、資料28-1、バベンチオ点滴静注ですが、根治切除不能な尿路上皮癌における化学療法後の維持療法の効能・効果について、全例調査に係る承認条件がされています。この度、メルクバイオファーマ株式会社より承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断をしています。
 続きまして、資料28-2、ビーリンサイト点滴静注用35μg、再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病の効能・効果について、全例調査に係る承認条件が付されていました。この度、アムジェン株式会社より承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断をしています。
 続きまして、資料28-3、ヘムライブラ皮下注12mg、同皮下注30mg、同皮下注60mg、同皮下注90mg、同皮下注105mg及び同皮下注150mgについて、先天性血友病A、先天性血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制に係る効能・効果について、全例調査に係る承認条件が付されています。この度、中外製薬株式会社から承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出されました。機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断をしています。
 続きまして、議題13、医療用医薬品の再審査結果についてです。まず資料29-1、デュアック配合ゲル、サンファーマ株式会社より適応菌種、本剤に感性のブドウ球菌属、アクネ菌で適応症尋常性ざ瘡に関する効能・効果について、再審査に関する申請がありました。
 また、資料29-2、トルツ皮下注80mgオートインジェクター、日本イーライリリー株式会社より、既存治療で効果不十分な下記疾患、尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎に係る効能・効果についての再審査の申請がありました。
 続きまして、資料29-3、献血グロベニン-I静注用500mg、同静注用2500mg、同静注用5000mgについて、武田薬品工業株式会社よりスティーヴンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症(ステロイド剤の効果不十分な場合)に係る効能・効果について、再審査の申請がありました。
 また、資料29-4、アレセンサカプセル150mgについて、中外製薬株式会社よりALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に係る効能・効果について再審査の申請がありました。
 また、資料29-5、ジャカビ錠5mg、同錠10mgについて、ノバルティスファーマ株式会社より骨髄線維症及び真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)に関する効能・効果について、再審査の申請がありました。
 また、資料29-6、乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用「KMB」5mL、同筋注用「KMB」1mLについて、KMバイオロジクス株式会社より新型インフルエンザ(H5N1)の予防に関する効能・効果について、再審査の申請がありました。
 資料29-7、アディノベイト静注用キット250、同静注用キット500、同静注用キット1000、同静注用キット1500、同静注用キット2000及び同静注用キット3000について、武田薬品工業株式会社より、血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制に関する効能・効果について、再審査の申請がありました。
 資料29-8ですが、コバールトリイ静注用250、同静注用500、同静注用1000、同静注用2000、同静注用3000について、バイエル薬品株式会社より、こちらも血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制に係る効能・効果について、再審査の申請がありました。
 いずれについても、機構において確認をしまして、カテゴリー1、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断しています。
 すみません、説明が漏れて申し訳ないのですが、資料30、その他の議題についてです。資料30-2、セミプリマブについて、報告事項の議題の1に係る申請について、最適使用推進ガイドラインを作成しています。
 また、資料30-3ですが、デュルバルマブについて最適使用推進ガイドラインを作成しています。こちらは、報告事項の議題の3、資料19に関連して作成をしています。報告事項については以上です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。それでは、報告事項及びその他事項については、御確認いただいたものとします。
 本日の議題は以上ですが、事務局から何か報告はありますか。
○事務局 次回の部会ですが、令和7年10月29日、午後6時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございます。それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬局

医薬品審査管理課 課長補佐 浦(内線2746)