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第56回労働政策審議会人材開発分科会 議事録
人材開発総務担当参事官室
日時
令和8年2月24日(火)13:00~15:00
場所
会場:中央合同庁舎5号館 共用第6会議室(3階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
議題
- (1) 第12次職業能力開発基本計画について
- (2) 新たな青少年雇用対策基本方針について
- (3)特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針について(報告)
- (4)労働政策審議会人材開発分科会運営規程の一部改正について
- (5) その他
議事
- 議事内容
- ○武石分科会長 定刻となりましたので、ただいまから「第56回労働政策審議会人材開発分科会」を開催いたします。本日、本分科会はオンライン併用での開催といたします。本日の出欠状況ですが、公益代表の風神委員、使用者代表の瀬田委員、渡邉委員が御欠席です。また、飯田能力評価担当参事官が、公務により途中退席される予定とのことです。それから、美野川委員が遅れておられるようですが、この後御参加の予定です。カメラの頭撮りはここまでといたします。よろしくお願いします。
それでは、議事に入ります。議題1の「第12次職業能力開発基本計画について」です。内容について、人材開発政策担当参事官から御説明をお願いいたします。
○澤口人材開発政策担当参事官 政策担当参事官の澤口です。よろしくお願いいたします。お手元の資料1-1が計画(案)の概要、1-2が計画(案)本文、1-3が前回の分科会において頂いた意見を整理したものです。資料1-2の計画(案)本文に従って御説明いたします。前回、1月の分科会において、本計画(案)について御議論を頂き、頂いた御意見を踏まえて計画(案)を修正いたしました。修正した所に下線を引いてあります。本日は、分科会での御意見を踏まえて修正した所にポイントを絞って御説明いたします。
まず、2ページの第1部です。上の所、現場人材の確保、生産性の向上について、第1部でも追記をしてほしいとの御意見を踏まえ、上から3行目、「特に人材不足感が強い現場人材の育成・確保やそのスキルの向上による生産性向上等を推進することが重要」と追記をしております。
同じく2ページの、その下の部分です。いろいろな状況、環境が速いスピードで変化をしていくため、こうした変化への対応、継続的な能力開発が必要ということを、どこかに記載すべきと御意見を頂きました。この御意見を踏まえ、2ページの③の中ほど、「継続的に能力向上に取り組むことが重要」とするとともに、④に「AI等の技術の進展等により求められるスキルが絶えず変化する中で、人材ニーズの変化に対応した訓練プログラムの開発、提供等、迅速かつ機動的な対応が重要である」と記載をしております。
2ページの一番下から5行目の関係機関のところですが、労働組合についても記載すべきとの御意見を踏まえ、追記いたしました。4ページ以降、第2部については、出典元の調査を記載することも含め、文章等の整理をいたしました。
計画本体の第3部です。まず7ページ、1の(1)の最初の所です。労働移動の記載に関する御意見を踏まえ、「労働者の希望に応じた労働移動もキャリアアップの選択肢の1つであること等も考慮しつつ」と記載しております。同じく7ページの中ほどから下の部分です。労使協働の取組が必要な背景について更に追記を願いたいとの御意見を踏まえ、「労使が能力開発の意義や方向性等について共有するとともに」という記述を追加しております。
続いて10ページです。上の所、項目2の「見える化」のパートですが、DX等の状況の変化に合わせて、技能検定の見直し等が必要との御意見を踏まえ、「技能検定が産業界の人材ニーズに適合したものとなるよう、業界団体の協力を得ながら職種や作業等について不断の見直しを行う」という記載を入れました。続いては12ページです。真ん中ほど、項目4の企業支援のパートです。企業が雇用する労働者に対して、能力開発をしていくことをきちんと記載すべきとの御意見を踏まえ、「企業が、雇用する正規雇用労働者及び非正規雇用労働者の能力開発を推進するとともに」と記載を追加しております。
13ページの上の黒ポツの1つ目、労使協働の取組について、労使でコミュニケーションを取りながら事業内計画を作成するなどの取組という記載を、企業支援のパートにも記載すべきとの御意見を踏まえ、ここに記載を入れております。続いて16ページ、若者支援のパートです。中ほどの下から2つ目の黒ポツです。青少年方針について頂いた御意見と平仄をを合わせ、「地方公共団体とも連携しつつ」と記載を追加しております。
18ページの(7)外国人への支援です。支援のところの書きぶりについて、もっと前向きな表現ぶりができないかとの御意見を踏まえ、「必要な支援を着実に進めていく」と修正しております。同じページの中ほど下、現場人材の所です。資格、経験に紐付いたキャリアラダーを作っていくことが重要との御意見を踏まえ、「資格や経験等と処遇を紐付けるキャリアラダー」と記載を修正しております。修正点は以上です。
それから1点、パブリックコメントに関してです。パブリックコメントについては、特に能力開発計画の修正に必要となるような御意見はありませんでしたので御報告いたします。簡単ですが、私からは以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございました。前回までに委員の皆様から頂いた御意見を踏まえて、修正をしていただきました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がありましたら、こちらで御参加の方は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。小松﨑委員、お願いいたします。
○小松﨑委員 基幹労連の小松﨑です。まず、この間の発言等に含めて、意見を反映いただいていることに対しましては感謝申し上げます。文章の修正を求めるものではありませんが、教育訓練の質について意見を申し上げます。
前回、ほかの委員からも、社会変化のスピードが速く、継続的な能力開発が不可欠であるとの発言がありました。AIやデジタル技術の進展について、本文にも記載されてはおりますが、実際に必要とされる技術や能力の変化、産業構造の変化などが想像以上のスピードで進んでいくものと考えます。訓練内容はこうした変化に対応できているのか、また業務に必要な最新のスキルの習得には、どの程度の期間が必要なのかなど、多角的な視点からカリキュラムの改定と、設備の更新を進める必要があります。さらに、公的な職業訓練についても、不断にアップデートしていく必要があると考えます。
また、求職者訓練においては、就職につなげることが、質の担保として重要であるということは変わりませんけれども、在職者訓練などにおいても、中小企業が単独では十分に対応しきれない高度なスキル、例えばAIを活用したロボット技術や画像解析、データ分析などにおいても、公共職業能力開発に対する期待もあるのではないかと考えます。
こちらの訓練内容についても、迅速なアップデートが訓練の質の担保に直結すると考えております。そのために産業界などとの継続的なニーズ把握、訓練指導員の専門性の向上、訓練成果の評価、検証といった仕組みの強化を進めていただきたいと考えております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。今の小松﨑委員の御意見に対して、事務局から何かあればお願いいたします。
○澤口人材開発政策担当参事官 御意見ありがとうございます。頂いた御意見は、私どももそのとおりだと思っております。この施策の中でも、中央職業能力開発促進協議会や地域職業能力開発促進協議会で、そういった人材ニーズを踏まえて、適切な訓練ができるようにというようなことも含めて記載をしておりますが、小松﨑委員からお話がありましたように、これからいろいろと状況が変わっていく、産業構造も変化していく中で、きちんとニーズに合った訓練ができるようにというのは、我々も同じ思いです。
そういった対応ができるように、言われたように産業界との連携も含め、また地域の関係者との連携、労使との連携も含めて今後ともしっかり取り組んでいきたいと思います。今後とも、労使のお立場から御協力願えればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○武石分科会長 オンラインの松井委員が挙手になっていますので、松井委員、お願いいたします。
○松井委員 よろしくお願いします。この間の意見を反映いただき、ありがとうございます。その上で、文章の修正ではないのですけれども、第54回の分科会のときにも労側の委員から、取組全体の工程表など、具体的なスケジュールを示していただきたい旨、発言をしているかと思います。
本計画に基づく取組の全体像や、実施時期の見通しについて、可能な範囲で工程やタイムラインを示していただくことが、政策の実効性や進捗管理の観点からも意義があるのではないかと思いますので、御検討いただきたいと思います。
また、人への投資やリスキリングなどについては、内閣府をはじめ他府省も会議体があるほか、これまでも政府の様々な文章において、頻繁に掲げられているかと思います。本計画の策定に当たって、関係省庁との事前調整は行われていると思っておりますが、他府省に設置されている会議体の議論取りまとめや取組の関係性など、政府全体でリスキリング、人への投資をどのように進めていくのか、全体像が分かるよう示すことを是非御検討いただきたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。今後についての御要望ということでしたが、事務局からお願いいたします。
○澤口人材開発政策担当参事官 御意見ありがとうございます。御要望は承りました。工程表という形が可能かどうかはありますが、能開計画に掲げた施策については、我々としても具体的に、着実に進めていくことを考えております。そういう意味では、財政状況等との関係もありますが、毎年度の予算要求につなげていく、また、いろいろな会議体という御意見がありましたが、そうした中での議論に乗せて詰めていくといったことも含めて、我々として考えていきたい、具体化に向けて取り組んでいきたいと考えております。また今後とも御協力願えればと思います。ありがとうございました。
○武石分科会長 松井委員、よろしいでしょうか。
○松井委員 はい、大丈夫です。ありがとうございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見等はありますか。平田委員、お願いいたします。
○平田委員 ありがとうございます。計画案自体につきましては、これまでの指摘事項を踏まえたものであると理解しております。特に意見はなく、内容に異論はございませんが1点だけコメントします。計画案の7ページの下から4行目、これまで出た意見とも関係するかもしれませんが、戦略分野等における人材育成・確保を加速化させると書いてあります。もちろん、この場もそうですが、戦略分野にはそれぞれ業を所管する官庁があると思います。政府内で連携して担当省庁にも能動的に関わっていただきたいと思っておりますので、政府内での連携をお願いします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。御要請と承ります。ほかにありますでしょうか。よろしいですか。オンライン参加の皆様も大丈夫でしょうか。ほかにないようであれば、この案件については以上といたします。今日は特に大きな意見はありませんでしたが、この後、事務局において必要な手続を行った上で諮問案を作成をすることになります。引き続き、よろしくお願いいたします。
次に議題2「新たな青少年雇用対策基本方針について」です。内容について、若年者・キャリア形成支援担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 若年者・キャリア形成支援担当の今野です。よろしくお願いいたします。議題2「新たな青少年雇用対策基本方針について」です。資料は2-1から3まで3点御用意しており、2-1は横長の全体をまとめたポンチ絵、2-2が基本方針の案文、2-3が前回頂きました主な指摘事項をまとめております。主に資料2-2に即して説明をしていきます。変更箇所を中心にお話をさせていただきます。
まず、資料2-2の3ページを御覧ください。一番下にある「中学校卒業者は、近年増加傾向にあるとともに」ということで、以前お示ししたものは「近年」が入っていませんでしたが、中期的には減少トレンドで、直近で増加に転じているということですので、「近年」を入念的に足しております。
4ページです。中ほどの(3)、「非正規雇用労働者のうち」で始まる段落の2行目です。「令和6年では6.9%となっており」も細かくて恐縮なのですが、前回は「6.9%(令和6年)」としておりましたが、表記を他とそろえるための修正を行いました。
6ページです。下から2つ目の段落、「青少年雇用対策の推進に当たっては」では、「事業主」の後に「労働組合」を追加いたしました。これは、能開計画にそろえて記述を行っております。また、関係者相互の連携・協力を定める青少年雇用促進法の規定ぶりに合わせて、同じ行の末尾の「地方公共団体」の後に括弧書きの定義規定を加えさせていただきました。
8ページです。下のほうの③に「労働関係法令に関する知識等の周知啓発」があります。こちらについては、資料2-3「主な御指摘事項」の1つ目の○、漆原委員から頂戴した学生のアルバイトについても記載をすべきではないかという御指摘を踏まえて、「特に在学段階におけるアルバイトが青少年にとっての最初の就業経験となることが多いことも踏まえ」といった記載を追加しております。
12ページです。中ほどの4、「フリーターを含む」という見出しがあり、この1つ上の行の「支援の充実を図っていく」です。細かい話で恐縮ですが、もともと「支援の充実強化」としておりましたけれども、事務的に各省協議も行っており、言葉が2つ重なっているよねといったお話もありましたので、「充実」にさせていただいております。ただ、我々がこれでやりたいと考えているところが別に変わるわけではありません。
同じく12ページの下から3行目、「ユースエール認定」の文脈です。こちらについては、資料2-3の4つ目の○で、石原委員、守島委員から売り手市場の中で各企業が青少年から選ばれる職場になることが重要なのだというメッセージを出すべきという御意見を頂戴しました。こういったことを踏まえ、まず、下から3行目、「労働供給制約が強まる中で」という環境について触れた上で、魅力ある職場となることが重要であるというメッセージを述べました。
13ページです。上から2行目、「労働者の離職率と人材育成に関する基本的方針の策定状況との間には相関関係が認められる」というメッセージの裏付けになる記述を追加させていただいております。
15ページです。上から3行目、キャリアコンサルタントに関する記述について修正を行いました。
最後に16ページです。こちらは、資料2-3の2つ目の○と3つ目の○、いずれも瀬田委員から頂いた御意見です。共同・共有という能開計画におけるキーワードについて、こちらでも取り込むべきではないかというお話でありましたので、「共同」は既に記述がありますので、「共有」に該当する内容を明らかにしたほか、企業が行う訓練の好事例を広げる取組についての地方公共団体との連携、これは3つ目の○ですが、こちらの趣旨を含めさせていただきました。以上の修正を行って、今回、お諮りさせていただきたいと考えております。
なお、こちら、青少年雇用対策基本方針についても並行してパブリックコメントを行っているところです。7件ほど御意見を頂いておりまして、その対応については現在精査中ですが、これによって特に大きく修正することはないのかなと見込んでおります。私からの説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いいたします。
○田村委員 私からは、まず12ページ、「企業における青少年の活躍促進に向けた取組に対する支援」について発言させていただきます。前回、第12次職業能力開発基本計画において、非正規雇用で働く者についても企業の責任で能力開発をしていく必要性について、労働側委員からも発言があったと思いますけれども、青少年雇用対策基本方針についても同様ではないかと考えています。
12ページ、「フリーターを含む非正規雇用で働く青少年の正規雇用化に向けた支援」に記載のように、不本意ながら非正規雇用で働く青少年については、企業として、正規雇用への転換の取組等を積極的に行うべきであると思っております。一方で、家庭の事情により労働者自らが非正規という働き方を選択している者がいることも確かなことですけれども、職業人生の長期化を踏まえれば、非正規雇用で働く者に対する職業訓練の充実は不可欠であると思います。個々の事情の変化により正規雇用への転換を希望する場合にも円滑に移行できるよう、継続的なスキルの向上、更新を図ることが重要であって、正規雇用以外で働く者についても、企業の責任において能力開発を推進すべきではないかと思います。
こういった点について、直接の記載は難しいのかもしれませんけれども、例えば、5の企業における青少年の活躍促進に向けた取組に対する支援の項目などにおいて、こういった趣旨が伝わるような書きぶりも御検討いただきたいと思っている次第です。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。御意見、御質問があれば、まとめてお聞きした上で事務局からお答えいただきたいと思います。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、今の田村委員の御意見に関しましてお願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 御指摘ありがとうございます。非正規雇用で働く方についての能力開発を進めるということについて、何らかの記述をということでした。私どもとしては、フリーターを含めて非正規で働く方について、なるべく正規雇用につながっていけるようにするという文脈の中で、何らかの能力開発への支援ができればというような思いも当然に持っておりまして、そういった観点からの、現状、4の記述とさせていただいておりまして、もし、こちらの、今の記述で読み込めるということであれば、これで対応させていただければなと思っているところなのですけれども、いかがでしょうか。
○武石分科会長 田村委員、いかがでしょうか。
○田村委員 そういうふうに御説明を頂いた中で、読み込めるということですので、積極的に行うべきであるという所の趣旨を、周知・広報を含めより徹底していただきたいと思います。
○武石分科会長 貴重な御意見ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。オンライン参加の皆様もよろしいでしょうか。それでは、特にないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。事務局におかれましては、本日の議論を踏まえまして、必要な手続を行った上で諮問案の作成をお願いいたします。
それでは、次に議題3になります。「特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針について」です。内容について、海外人材育成担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○髙松海外人材育成担当参事官 海外人材育成担当参事官の髙松と申します。よろしくお願いいたします。それでは、資料3によりまして特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針について御報告いたします。まず、1ページを御覧ください。技能実習制度を発展的に解消し、令和9年4月から施行する予定の育成就労制度につきましては、制度の運用に関する基本的事項を定める基本方針とともに、受入れ分野ごとに受入れ見込数等を定める分野別運用方針を策定することとされております。
これらは特定技能制度に係る各方針と併せて策定することとしており、このうち、基本方針については、資料の上の赤囲みの閣僚会議の下に設けられた、その下の青囲みの有識者会議での検討を経まして、下のスケジュールの欄にありますけれども、昨年3月に既に閣議決定されており、本分科会においても既に御報告したところです。
今般、分野別運用方針につきまして、同じく有識者会議において昨年5月から検討が行われ、先月23日の関係閣僚会議での了承の上、同日、閣議決定がなされております。本日は、分野別運用方針の内容について御報告するものです。
2ページを御覧ください。まず、1の特定産業・育成就労産業分野として、分野別運用方針の対象とする産業分野を記載しております。人手不足が深刻であり、特定技能外国人の受入れを行う特定産業分野については既存の16分野、水色と緑色の分野ですが、これに加え、右の黄色の新規3分野を追加して、合計19分野としております。このうち、育成就労制度の対象となる育成就労産業分野については、自動車運送分野、航空分野を除く17分野としております。これらのうち、緑色の4分野については業務区分を追加する分野です。
次に、2の人材不足の状況・受入れ見込数を御覧ください。育成就労制度、特定技能制度は、生産性向上や国内人材確保のための取組を行っても、なお、人材確保をすることが困難な状況にある産業上の分野において外国人を受け入れるものであり、分野ごとに受入れ見込数を設定し、これを受入れ上限数として運用するものです。
受入れ見込数の算定方法としては、右にイメージ図がありますが、令和11年3月末(令和10年度)時点において、各分野で必要となる就業者数、これが赤色の波線部分になります。ここから同時点で想定される就業者数の水色の部分を差し引きし、人手不足数を算定して、そこから更に生産性向上と国内人材確保の取組により補う部分、黄色の部分を差し引きし、赤色の部分の受入れ見込数を算定して、各分野での考え方によって特定技能と育成就労に振り分けております。下の表は両制度の受入れ見込数について示したものです。合計すると、1号特定技能外国人で計80万5,700人、育成就労外国人は計42万6,200人、合計123万1,900人となっております。
特定技能の受入れ見込数は、新規追加分野や業務の追加がある分野がある中でも、更なる生産性向上や国内人材確保の取組を行うよう見直した結果、従来の受入れ見込数の82万人を下回るものとなっております。
また、育成就労の受入れ見込数は、初めて設定するもので、特定技能と異なり、比較の対象となるものはありませんが、生産性向上や国内人材確保の取組を十分図ることとした結果、一番下の※にありますが、令和7年6月末時点の技能実習生の数の約45万人を下回るものとなっております。
なお、この受入れ見込数の枠自体は、令和10年度末までのストックの上限数であり、育成就労制度では、施行後2年の時点となります。この時点では、経過措置で残る技能実習生が、この外に存在するということに御留意いただければと思います。
また、123万人の枠というのは、現在の在留者数に加えて受け入れるというように誤解されることもありますけれども、これはあくまで特定技能育成就労の在留者数の総計で123万人を超えないように設定するもので、現在の在留者数に加えて受け入れるものではありません。
3ページを御覧ください。3の人材の基準です。この表では、特定技能制度及び育成就労制度において求められる各段階での一般的な技能水準と日本語能力水準について示しております。左から育成就労の就労開始時点、1年経過時点、本人意向による転籍時、育成就労の終了時点など、各時点で求める能力水準を示しております。
続いて、4の制度の運用に関する重要事項の(1)転籍です。これは、育成就労制度においては一定期間の就労後、外国人本人の意向による転籍が認められるというものです。転籍制限期間については、政府の方針として1年とすることを目指しつつも、当分の間、分野ごとにその業務内容等を踏まえて、1~2年までの範囲内で分野別運用方針において設定することとしております。1年を超える転籍制限期間を設定した分野は、表のとおり、2年と記載のある8分野になります。
最後に、(2)上乗せ基準を御覧ください。特定技能制度や育成就労制度では、制度の適正性を確保するため、受入れ機関等に関し、省令により全分野共通の基準を設けておりますが、分野に特有の事情に鑑み、これに上乗せして当該分野独自の基準を告示により定めることが許容されております。こちらの表は、分野ごとの上乗せ基準のうち、主なものをまとめたものです。分野別運用方針についての説明は以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがですか。オンラインの松井委員、お願いいたします。
○松井委員 分野別運用方針の策定に当たり、今回、労使が参画する有識者会議において議論が行われたということで、有識者の指摘を踏まえた内容が盛り込まれたことは、制度の適正運用の観点から意義があると思っております。一方で、受入れ見込数の算定に当たって、先ほど御説明がありましたが、エビデンスや各分野の生産性向上や国内人材確保の取組が十分とは言えないと思っておりまして、課題も残っていると思っております。今後の制度の運用状況や各分野の取組状況については、引き続き有識者会議において定期的に確認、議論していただくようにお願いしたいと思います。
また、育成就労制度において、労働者は転籍制限期間が終われば、本人意向による転籍が可能となりました。転籍を行ったとしても、人材育成を断絶させずに、どの事業者でも一定の水準で育成できるよう、業界として育成プランやキャリアイメージを検討、策定していただくようにお願いしたいと思います。
最後に、これまで労働環境や人権などに関する問題が報道されてきた繊維産業において、JASTIなど、監査基準が定められ、経産省が指定する認証・監査への対応を行うことが上乗せ要件とされましたが、育成就労制度においては、施行5年間を自己チェックのみで可能とされております。自己チェックがきちんと機能するよう、事業者への定期的な監査や自己チェックの内容に対する指導など、丁寧な対応をお願いしたいと思います。以上でございます。
○武石分科会長 松井委員、ありがとうございました。ほかに御意見、御質問はございますか。石原委員、どうぞ。
○石原委員 石原でございます。この人数が123万人になるということで、令和10年度末の人数を見て、改めて思うのですが、本当に日本に来て働いてくださる方々が増えていく中で、100万人を超える人々が、より良く暮らしていけるとか、より良い生活を実施していけるためのサポートが必要です。100万人といったら、大きな政令指定都市が100万人なわけですから、大分、大きな規模の方々、しかも、その方々が分散して暮らすということだと思うので、ちゃんと日本で暮らして働いていくためのサポートを総合的に考えるべきなのではないかと思いました。3番の所とかに、日本語サポーターという話もありますけれども、日本語だけではなく、例えば医療、住まい、教育などを含めた、この方々に、日本でより良く暮らしながら働くことができるためのサポートを、これは多分、省庁横断的になのだろうなと思いますけれども、考えていくということを、この後、是非計画していただきたいというように感じましたので、一言申し上げました。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。それでは、お二人の委員から今後の懸念を踏まえての御意見だと思いますけれども、事務局から何かあればお願いいたします。
○髙松海外人材育成担当参事官 御意見ありがとうございます。まずは松井委員から頂いた有識者会議での議論のところですけれども、今後も定期的な確認、議論をということで御意見を頂きました。分野別運用方針を改定する際には、また有識者会議に通し、御意見を頂くという枠組みになっております。引き続き生産性向上の取組や人材確保の取組などが不十分ではないかという御指摘を頂きました。そこのところが実際にどのように進んでいくかということは、この会議が開催される際に確認、議論していければと考えております。ありがとうございます。
それから、転籍制限期間につきまして、転籍しても人材育成が継続的に行われるようにということでございます。こちらにつきましては、分野ごとで育成・キャリア形成プログラムというものを、今後、作成していくことにしております。転籍制限期間が2年となっているところでも、これをなるべく1年にできるようにということで、各分野ごとの協議会の中で議論していく形になるかと思いますが、なるべく転籍制限期間については1年になるように、また、人材育成についても継続的に行われるように取り組んでいきたいと考えております。
また、繊維産業のJASTI監査の件の御意見を頂きました。育成就労において5年間経過措置を取るということです。こちらについても分野別協議会のほうで運用状況を把握しまして、人権の確保が図られているかということを確認してまいりたいと考えております。
最後に、石原委員から生活面のサポートも必要ではないかということで、総合的に対応すべきではないかという御意見を頂きました。正にここは政府全体としての課題となっておりまして、分野別運用方針は1月23日に閣議決定しておりますが、同日に政府全体としての総合的対応策というものも決定したところでございます。入管庁、厚労省だけではなく、文科省、警察庁、様々な省庁が関係しておりますので、そういった関係省庁と連携しまして、厚生労働省としてもできることをしていきたいと考えております。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。御意見を頂いた委員の皆様はよろしいですか。松井委員、よろしいですか。
○松井委員 ありがとうございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにこの件に関して御意見、御質問はございますか。よろしいですか。それでは、特にないようであれば、この案件はここまでとさせていただきます。
次に、議題4「労働政策審議会人材開発分科会運営規程の一部改正について」です。内容について、海外人材育成担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○髙松海外人材育成担当参事官 引き続き御説明いたします。資料4を御覧ください。まず、1パラ目、現行の技能実習法では、監理事業を行おうとする者に対して監理団体の許可をしようとするときは、あらかじめ労働政策審議会の意見を聴かなければならないとされております。このため、本分科会の下に監理団体審査部会を設置し、当該部会において審査を行っております。
新たな育成就労法におきましても、監理支援を行う事業を行おうとする者に対して監理支援機関の許可をしようとするときは、あらかじめ労働政策審議会の意見を聴かなければならないとされております。育成就労法の施行は令和9年4月ですが、改正法附則第5条において、施行日前においても監理支援機関の許可その他これに必要な手続を行うことができるとされていることから、令和8年4月から監理支援機関の許可申請を受け付けることを予定しております。
このため、令和8年度においては、監理団体及び監理支援機関の許可について、令和9年4月以降は監理支援機関の許可について、労働政策審議会の意見を聴く必要があることとなります。
つきましては、労働政策審議会人材開発分科会運営規程を別紙1のとおり改正し、監理団体審査部会において技能実習法の監理団体の許可に加えて、育成就労法の監理支援機関の許可について審議いただくこととして、本年4月1日の施行を考えておりますので、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
なお、令和9年4月の育成就労法の施行に伴い、同規程について、別紙2の(参考)とありますけれども、こちらのとおり更に改正し、監理団体審査部会を「監理支援機関審査部会」と改める改正を令和9年4月1日施行で予定しておりますが、こちらは令和8年度中の人材開発分科会において、別途、お諮りする予定であることを申し添えます。説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。育成就労の施行を控えて、団体の許可がダブルで始まることになります。この案件に関しまして、御意見、御質問があれば、これまでと同様に挙手をお願いいたします。いかがですか。漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 御説明ありがとうございました。座長は部会の座長も担っておられますので、これまで監理団体審査部会での議論についてはご存じとおもいますが、従来の監理団体の要件などで、部会の委員から審議のための書類など改善すべき点や問題点などが指摘されていました。今後、一定期間は、1回の部会において審査すべき団体数が飛躍的に増加することは理解しておりますが、従来の審議で行ってきた書式では情報量が少なすぎることがありました。部会における監理団体の審査という観点からすると、実質的な審査に必要な内容にすることが必要です。書類や審査の充実といった審議の工夫をお願いできればということでございます。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。今の点に関して、いかがですか。
○髙松海外人材育成担当参事官 御意見ありがとうございます。現在の部会のほうにおきまして、委員の皆様から様々な御意見を頂いているところです。そういった点、新制度において改善できる点は改善したいと考えております。また、審査部会のほうは御指摘のとおり、かなりの件数を処理する必要が出てまいります。その上で、必要な情報が得られて、かつ必要な件数を処理できるように、進め方については検討させていただければと考えております。ありがとうございます。
○武石分科会長 審査部会のほうに入っておられる委員の皆様、いつも御苦労いただいておりますが、更に御苦労いただくことになります。どうぞよろしくお願いいたします。また、何か御注文があれば御意見をお願いいたします。ほかにいかがですか。平田委員、どうぞ。
○平田委員 中身の話ではないのですが、この規程はこの分科会で改正を決められることなのですか。その点だけお伺いできればと思います。
○髙松海外人材育成担当参事官 お答えいたします。別紙1の第11条を御覧いただければと思います。この規程の改廃は、分科会の議決に基づいて行うという形になっておりまして、こちらの分科会での議決をしていただければ改正できるというものでございます。
○武石分科会長 平田委員、よろしいですか。
○平田委員 分かりました。ありがとうございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。御意見、御質問はございませんか。よろしいですか。それでは、この件については、以上とさせていただきたいと思います。
当分科会として、今回の人材開発分科会運営規程の改正について了承するということにしたいと思いますが、よろしいですか。
(異議なし)
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、この案件は御了承いただいたということで、以上とさせていただきます。
次に、議題5「その他」です。内容について、企業内人材開発支援室長より資料の御説明をお願いいたします。
○永島企業内人材開発支援室長 企業内人材開発支援室長の永島です。よろしくお願いいたします。私からは、人材開発支援助成金の不正受給事案につきましてこの場で御報告いたします。参考資料2を御覧ください。本事案につきましては、人材開発支援助成金をめぐり、訓練委託元である申請事業主が訓練会社から営業協力費という名目で資金提供を受けて、その資金を原資に訓練経費を支払うことで、申請事業主が実質的に訓練経費の全額を負担していないにもかかわらず、国に助成金の申請を行い、そして不正に助成金を受給していたという事案です。この事案につきましては、「人への投資促進コース」の定額制訓練の活用訓練で発生した事案となっております。今回の事案につきましては、訓練会社側が不正のスキームを考案し、申請事業主に提案するなど、不正受給に関与していたというものです。
この事案を受けて、昨年12月19日ですが、30労働局におきまして不正受給認定、助成金の返還命令を行い、同時に関与した訓練会社名の公表を行いました。この不正認定された全体の規模は、191事業所約20億円に上りました。そして、助成金の返還命令を受けてから1か月以内に全額返還いただけなかった申請事業主につきましては、雇用保険法施行規則に基づいて、令和8年2月13日付けで15労働局で公表いたしました。公表対象となったのは42事業所、未返還額は5億円でした。また現時点での助成金の国庫への返還状況についても併せて御報告いたします。助成金の返還命令が出された事業所及び金額は191事業所、約20億円でした。このうち、全額返還済の事業所は149事業所で、金額は約15億円、不正受給金額20億円の75%が国庫に返還されている状況です。一方で、42事業所、約5億円が未返還となっており、このうち31事業所、3.5億円分につきましては、今後、分割で返納していただく予定です。厚生労働省としては、全額返還に向けて、督促をかけながら、引き続き対応していく所存です。
今回の事案を受けて、再発防止策として3つほど講じていきたいと考えております。1つ目は、今回の事案が、訓練機関が事業主に不正をそそのかす不適切な営業行為が確認されたこともあり、申請時に訓練会社から提供された資料一式の提出を求めていくということです。これにより、不適切な営業が行われていないか、労働局で厳正に確認をしていきます。2つ目として、不正受給防止リーフレットを全面改訂し、不正に該当するケースを例示し、どのような行為が不正に該当するのかをより分かりやすく解説するとともに、事業主及び教育訓練機関等に対して不正認定をされたらどうなるのかということも併せてしっかりと周知を徹底していきたいと思います。3つ目は、審査の厳格化です。不正受給防止マニュアルの整備を行うことにより、各労働局における審査の厳格化を徹底していきたいと考えております。この3点を講じていくことで、適切な利用促進を図り、不正受給防止に取り組んでいきたいと考えています。私からは以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。それでは、ただいまの御説明に対して御質問、御意見がありましたら、これまでと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがですか。山岸委員お願いいたします。
○山岸委員 御説明ありがとうございました。再発防止策についてですが、不正受給防止リーフレットを改正して、事業主及び教育訓練機関等に対して引き続き周知を徹底は必要だと思うのですが、不正受給を防ぐためには、こういう外部からの目だけではなく、内部による自浄作用も非常に必要かなと思っております。そういった意味では、事業主や教育訓練機関に対して周知徹底を図っていくだけではなく、その先の現場の人たちに、何が不正につながるかを正しく理解してもらうことが結果的にそこの従業員を守ったり、企業としての不正を防ぐためには非常に効果的かと思います。そこまでではなくその先、企業として、事業主としてその先の教育をどの程度行っているかということも1つ不正受給防止の目安になるのかなと思っていますので、そういった取組も併せて御検討いただければと思います。以上です。
○武石分科会長 御意見ありがとうございます。まとめて御意見を頂戴したいと思います。ほかに、いかがですか。平田委員お願いいたします。
○平田委員 ありがとうございます。まず、全額返還を目指していただきたいと思っております。そそのかす行為が起点になると理解しており、再発防止策の中で、営業の資料などを提出させることを想定しているものと思います。ただ、口頭でそそのかすなど、証跡が残らない手段があると思っており、それらを網羅的に対処するのは難しいと思います。そこで、怪しい事案があれば全国で共有する、本省でもきちんと把握する等、情報共有の観点からも再発防止に取り組んでいただければと思っています。
ご説明いただいた再発防止策自体については、異論はありませんので是非よろしくお願いします。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに、熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明いただきありがとうございました。今のお話と多少重なるのですが、今回のような不正が、今後起こらないようにすべきということは言うまでもありません。
それを踏まえて、今回の不正のスキームを考案し、事業者に提案したとされます当該の訓練会社に対しては、現在どのような調査、若しくは処分、再発防止措置が講じられているのか御説明いただければと思います。制度の信頼性を確保する観点からは、不正行為を主導した当該訓練会社に対する厳正な対応が必要であると考えております。よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに、いかがですか。石原委員お願いします。
○石原委員 ありがとうございます。石原です。やはり、再発防止がすごく難しいのだろうなと。どうしてもイタチごっこ的に抜け穴を探して、何らかの悪いことをしようとする事業者が出てくることがある、それに乗っかってしまう申請事業主も出てきてしまうということで、すごく難しいのだろうなと思います。私も不適切な営業行為が行われていないかどうかを資料一式を提出してくださいでは余り効果がないなとすごく思っています。例えば、不正をそそのかされました、不正受給になるのではないかと思われるような、持ち掛けられたことを告発して、告発すると何らかメリットがあるということは検討できないだろうかと。お幾ら渡すとかは難しいと思うのですが、不正であることを気づいた人が告発することにメリットがないから黙っていることは往々にしてあると思うのですが、企業の中で。先ほど山岸委員が言われたように、企業の中でこれっておかしいと思うことはあっても、その会社は辞めておくかというふうに、結局公にならない、自分のところは関わらないようにしようぐらいで終わってしまうケースもすごくあると思うのです。これって不正ではないでしょうかということを言うと、何かメリットがあるというインセンティブを持たせることも考えてもいいのかなと思いましたので、今後について是非御検討いただければと思いました。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに、いかがですか。よろしいですか。再発防止に関しての御意見、熊谷委員から、この訓練会社に対してどのように対処されたのかという御質問もありましたので、併せてお願いしたいと思います。
○永島企業内人材開発支援室長 御意見ありがとうございます。それでは、まず山岸委員から頂きました再発防止の関係です。正に委員がおっしゃるとおりで、実際事業主の方、あるいは訓練会社だけではなく、現場の方の理解、周りの方の周知の理解を深めるということについては私どもも重要だと思っておりますので、そういったところで何ができるかということについては、また検討していきたいと思います。
平田委員から御指摘いただきました全額返還について、私どもも頑張っていきたいと思っております。また、防止策として怪しい事案があれば本省や労働局で共有という形で、そういったことも大事ではないかと御指摘もいただきました。正におっしゃるとおりで、こちらも必要に応じて、今現状においても共有すべきところにつきましては共有しておりますが、その辺の部分について、よりしっかりと対応していきたいと思っております。
熊谷委員から御指摘いただきました訓練会社に対する対応ですが、まずは12月19日のタイミングでまず社名を公表しました。また、不正に関与した訓練会社が提供する訓練については5年間雇用関係助成金の対象にはならないという罰則も設けており、それも適用しております。実際に訓練会社も、いわゆる返還命令を受けており、連帯債務ということで助成金を返す義務を負っており、申請事業主と併せて訓練会社にも強く督促をしていきたいと考えています。
石原委員から御指摘をいただきました。確かに、再発防止は難しい。不正を告発した場合に何かメリットがということですが、この辺につきまして正にメリットを付ければ確かにそういった告発が増える可能性はあるかもしれませんが、その辺は、いろいろと制度間のバランスもあるかと思いますので、まずは意識啓発。実際に訓練会社あるいは教育訓練会社、申請事業主も含めて、制度を幅広く周知して、正しい制度をご理解いただくとともに、不正についてもリーフレットを作りますので、その点でもしっかりと幅広く周知をしていくことで、意識啓発を図っていきたいと思います。あとは、御指摘を踏まえて何ができるかにつきましては考えていきたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。熊谷委員、御質問いただきましたがよろしいですか。
○熊谷委員 御回答ありがとうございました。最後に意見になりますが、やはり不正をさせない、見逃さないためには審査の仕組みや体制面など、構造的な課題を可能な限りなくしていくことが非常に重要であると考えております。今回お示しいただいた3つの再発防止策は、方向性はもちろん理解できるのですが、今後いずれも再発防止策として十分対応できるか、また実際の運用の中で形骸化してしまうことがないように、継続的にPDCAサイクルの下で検証や改善、見直しを図り、実行性の担保を進めていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに、御意見を頂いた委員の皆様よろしいですか。貴重な御意見ありがとうございます。それ以外に御質問、御意見はございますか。よろしいですか。残念な事案ですが、是非、このようなことが起こらないように再発防止をお願いしたいと思います。御説明ありがとうございました。
それでは、御質問等がないようであれば、ここまでとさせていただきます。議題については以上となりますが、全体を通して委員の皆様から何かありますか。よろしいですか。では特にないようであれば、本日の議論は以上といたします。
次回の開催日程につきましては、決まり次第、事務局から御連絡をさせていただきます。それでは、以上をもちまして「第56回労働政策審議会人材開発分科会」を終了いたします。どうもありがとうございました。

