2025年8月29日 薬事審議会 要指導・一般用医薬品部会 議事録

日時

令和7年8月29日(金)18:00~

出席者

出席委員(15名)五十音順
(注)◎部会長 ○部会長代理
 他参考人2名出席
 

欠席委員(4名)
○稲葉雅章
 木下玲子
 立石敬介
 堀里子

行政機関出席者

  •  宮本直樹(医薬局長)
  •  佐藤大作(大臣官房審議官)
  •  紀平哲平(医薬局医薬品審査管理課長)
  •  安川孝志(医薬局医薬安全対策課長) 他

議事

○医薬品審査管理課長 お待たせいたしました。定刻となりましたので、ただいまより「薬事審議会 要指導・一般用医薬品部会」を開催させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。まず、本日の委員の出欠状況についてです。稲葉委員、木下委員、立石委員、堀委員より御欠席との連絡を頂いております。また、渡邉委員が遅れて出席される予定です。現時点で、委員19名のうち14名の委員に御出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。また、本日は審議事項、議題1の参考人として、笠貫宏先生と野口まゆみ先生に御出席いただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 部会を開始する前に、事務局の所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について、報告させていただきます。薬事審議会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定しております。今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告いたします。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願いいたします。
 これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願いいたします。
――記者 退出――
○医薬品審査管理課長 それでは、奥田部会長、以降の進行をお願いいたします。
○奥田部会長 それでは、事務局から議事の進行方法の御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。Webでの審議の進行方法について御説明させていただきます。審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず、システム上で挙手をお願いします。部会長から順に発言者を御指名いただきますので、指名されましたら、ミュートを切った上で御自身の名前をおっしゃって、その後に御発言をよろしくお願いいたします。なお、発言者が多いときには、発言されたい委員がメッセージに御記入いただくことで、部会長より発言者を順番に御指名いただきます。適宜、メッセージ機能も御利用ください。また、システムの動作不良などがありましたら、会議の途中でも構いませんので、事務局までお申し付けください。事務局からは以上です。
○奥田部会長 これまでの説明に御質問、御意見などはありますか。よろしいですね。それでは、本日の審議に入ります。まずは、事務局から、資料の確認をお願いいたします。
○事務局 事務局です。資料1として、「ノルレボの法第四条第五項第三号に基づく要指導医薬品への指定の要否及び製造販売承認の可否並びに特定要指導医薬品及び法第四条第六項に基づく要指導医薬品への指定の要否について」、資料2として「競合品目・競合企業リスト」、資料3として「専門委員リスト」を、事前に電子媒体にてお送りしております。
 続いて、本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて御報告させていただきます。資料2を御覧ください。競合品目、競合企業及びその選定理由について御説明させていただきます。議題1のノルレボは、レボノルゲストレルを含有する緊急避妊薬で、効能・効果は「緊急避妊」となっております。同様の効能・効果を有する要指導・一般用医薬品は承認されていないことから、本剤の競合品目は「該当なし」としております。以上です。
○奥田部会長 ただいまの事務局からの説明について、御意見はありますか。それでは、本部会の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについては、皆様の了解を得たものとします。それでは、各委員からの申し出状況について報告してください。
○事務局 事務局です。議題1の「ノルレボ」については、退室委員:なし、議決に参加しない委員:なしです。以上です。
○奥田部会長 ただいまの事務局からの説明について、御意見はありますか。
よろしければ皆様に御確認いただいたものとして、議題に入ります。本日は審議事項が1議題となっています。
 それでは、審議事項に移ります。議題1、ノルレボの法第四条第五項第三項に基づく要指導医薬品への指定の要否及び製造販売承認の可否並びに特定要指導医薬品及び法第四条第六項に基づく要指導医薬品への指定の要否についてです。まず、事務局と機構から概要を説明いただいた上で、笠貫参考人から御意見を頂き、その後、質疑応答としたいと思います。それでは、事務局から、資料1-1について概要説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。資料1-1の2ページを御覧ください。緊急避妊薬ですが、レボノルゲストレルを含む製剤で、性交後72時間以内に服用することで、84%の確率で妊娠を回避できる医薬品となっております。
 3ページを御覧ください。緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る現在までの経緯を簡単に御説明いたします。平成28年にスイッチOTC化の要望が提出されたことを受けて、平成29年にスイッチ化の可否を検討いたしましたが、当時は、諸課題により時期尚早と結論付けられています。その後、令和2年の第5次男女共同参画基本計画に取り上げられたこと等を受け、令和3年6月より、再度、スイッチOTC化を検討してまいりました。
 5ページを御覧ください。海外調査や専門家・当事者からのヒアリング、そしてパブリックコメントの結果も踏まえ、スイッチOTC化の課題点はおおむね、年齢制限の要否、プライバシー確保の在り方、薬剤師による対面販売の在り方、産婦人科医との連携のあり方に集約されるとの結論が得られております。これらの課題への対応策の採否を検討するために、一定の条件を満たす一部の薬局でモデル的調査研究事業を令和5年11月より実施しております。
 6ページを御覧ください。調査事業の結果については、昨年の5月と今年の5月の2回公表しております。いずれの結果でも、問題なく販売された実態を確認しております。また、昨年6月にあすか製薬から、昨年10月には富士製薬から、それぞれ緊急避妊薬のスイッチOTC品目として申請がなされ、本日、あすか製薬の品目について御審議を頂いているところです。さらに、先の国会では改正薬機法も成立し、その附帯決議でまとめられた「若者の意見を代表する者」の御意見も、評価検討会議においてお伺いしているところです。
 7ページを御覧ください。こちらは令和5年度調査事業の概要ですが、割愛させていただきます。
 9ページを御覧ください。令和5年度事業はおおむね問題なく行われましたが、薬剤師が販売の可否を判断するための資料に改善の余地があること、購入者の多くが服用後に確実な方法で避妊の成否を確認していないことが課題点として挙げられたため、令和6年度事業では、薬剤師向け資料を見直すとともに、薬剤師が知識を深めるための追加的研修を実施したほか、購入者が服用後に避妊の成否を確認するよう、妊娠検査薬の販売も含めて、その指導を徹底し、令和6年度結果では、その課題の改善を確認しております。
 11ページを御覧ください。過年度事業において、薬剤師が対応に窮する事例が複数報告されたことから、令和7年度事業では、対応困難事例を収集し、その対応策を検討・構築しております。この結果を広く周知することにより、スイッチOTC化後に起こり得る混乱を避けることに資すると考えられます。
 12ページを御覧ください。令和5年度事業の結果を踏まえ、スイッチOTC化された緊急避妊薬を扱う薬剤師が備えているべき知識を習得するための研修を、昨年度の特別研究にて作成しております。
 13ページを御覧ください。令和7年5月に薬機法の改正法案が成立し、公布されております。詳細は20ページを御覧いただければと思いますが、OTCに係る主な変更点としては、要指導医薬品について、オンラインでの服薬指導・販売を可能にしたこと、引き続き対面での販売を求める「特定要指導医薬品」という枠組みを設けたこと、また、期間を定めずに要指導医薬品に指定し続ける枠組みを設けたことが挙げられます。本改正により、平成29年の議論で指摘された懸念への対応が制度上可能となっております。また、改正法案の議決に際し、両院から緊急避妊薬のスイッチOTC化に関する附帯決議を頂いたことを受け、評価検討会議に、当事者である若い世代の代表者や、これまで緊急避妊薬を処方してきた日本産婦人科医会の有識者にも御出席いただき、面前服用、年齢制限、親の同意等の論点について御議論を頂きました。
 15ページを御覧ください。結果をまとめた表がこちらです。中段に記載している「年齢制限及び親の同意」については、「不要」との意見で一致しております。その一方で、その上の段の「面前服用」については、若い世代とそれ以外で意見が分かれております。右側の若い世代の意見を代表する者からは、利便性や人権に配慮して面前服用を義務付けるべきではないという御意見が、一方で、左側のそれ以外の出席者からは、医学的観点から服用は早ければ早いほど良く、悪用・濫用防止の観点や使用者の適格性確保の観点からも面前服用を確保すべきとの御意見がそれぞれありました。面前服用に関しては、両論併記の形で、薬事審議会に議論の結果を伝えることとされております。
 なお、若い世代の意見を代表する者からは、スイッチOTC化された後も、運用する条件の見直し・検討の機会が設けられるべきとの御意見を頂戴しております。なお、より詳細な内容は資料1-4に記載しております。この場で一つ一つ取り上げることは時間の都合上、叶いませんけれども、長年、本件に係る議論をしてきた評価検討会議からの意見具申であり、先生方には是非、これらの御意見も参考に御議論いただければと考えております。説明は以上です。
○奥田部会長 ありがとうございました。続いて、機構から、資料1-2について概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構から、資料1-2「審査関係資料 ノルレボ」について御説明いたします。
 2/336ページを御覧ください。本剤は、レボノルゲストレルを有効成分とする「ノルレボ錠1.5mg」を要指導・一般用医薬品にスイッチするものです。申請者は、あすか製薬株式会社です。
 3/336ページを御覧ください。本剤は、「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」において複数回検討され、箇条書きした4点の課題が挙げられました。これらの課題点への対応を検討するに当たり、先ほど事務局から説明があったとおり緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業が実施されております。
 続いて、審査の概略につきまして御説明いたします。5/336ページ後段、(3)用法・用量についてです。本剤は、次の2点の理由から、薬剤師の面前使用が適切と考えております。1点目は、本剤を、性交後できる限り速やかに使用するため、そして2点目は、評価検討会議において「悪用の懸念がある」旨の意見が示されていたためです。これを踏まえ、本剤の用法・用量は「性交後72時間以内に本剤1錠を薬剤師から受け取り、その場で服用する。」に変更することが適切と判断いたしました。
 次に、6/336ページの冒頭、(4)使用対象集団について、を御覧ください。
調査事業の販売対象者は、16歳以上と設定されていました。一方で、医療用医薬品「ノルレボ錠1.5mg」の海外臨床試験の受入れ基準には年齢制限がなかったこと、国内使用成績調査に含まれていた13歳の症例に安全性上の懸念は認められていないこと、海外の複数の国において年齢制限がないことを踏まえ、年齢制限は不要と判断いたしました。
 次に、6/336ページの中段からの、(5)使用上の注意についてです。7/336ページの中段のとおり、本剤の効果について、注意喚起すべき点として、「その他の注意」に、服用3週間後に、妊娠検査薬の使用、又は医療機関の受診により、妊娠の有無を確認する旨を記載することといたしました。
 以上より、本剤の使用に必要な注意喚起が適切に記載されていると判断いたしました。
 続いて、情報提供資料についてです。7/336ページの下から4行目に記載のとおり、本剤の適正使用の方策として、添付文書他、チェックシート並びに使用者向け及び販売店向け情報提供資料を作成しています。このうち、チェックシートには、妊娠可能性を判断するフローを設定しております。
 11/336ページ、(7)販売体制について、を御覧ください。販売体制について、販売手順及びその解説に関する資料が作成されております。販売に際し、販売店に求める要件は、11/336ページに箇条書きにしております。販売体制については、現段階では適切な内容であると判断しております。ただし、製造販売後調査における使用状況等を踏まえ、必要に応じて適切な販売体制の検討を継続して行うことが重要であると考えます。
 なお、17/336ページ(1)に記載したとおり、情報提供資料は調査事業報告書にて必要とされている対応が反映されていること、販売店の要件をはじめとする販売体制が、調査事業と同様に設定されていることをそれぞれ確認いたしました。
 最後に、18/336ページを御覧ください。以上の審査の結果、機構は、こちらに記載した効能・効果、用法・用量において、本剤を承認して差し支えないと判断いたしました。なお、本剤は要指導医薬品に該当すると判断しております。
また、承認条件としまして、次に示す2点を付すことが適切であると考えております。1点目、少なくとも3年間の安全性等に関する製造販売後調査を実施すること、そして2点目、必要な条件を満たした薬局又は店舗販売業の店舗において、緊急避妊薬の取り扱いに係る研修を修了した薬剤師によってのみ販売又は授与されるよう、必要な措置を講じることです。
 御説明は以上になります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○奥田部会長 ありがとうございました。続いて、事務局から、資料1-3について概要説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。資料1-3、3ページを御覧ください。これまでの経緯を踏まえると、通常、要指導医薬品の承認条件に付される「3年間の安全性等に関する製造販売後調査」に加え、調査事業において本剤の適正使用に資すると判断された要件を承認条件として課すこととし、その詳細な要件については、留意事項通知にて規定する予定としております。
 留意事項通知にて記載する内容としては、本剤を販売・授与する薬剤師は必要な研修を修了した上で、販売・授与する旨を厚生労働省に報告すること。当該内容を含めた、需要者の選択に資する情報を厚生労働省のHPにて公表すること。製造販売業者は、マル1必要な研修を修了し、厚労省HPに掲載されている薬剤師が勤務していること、マル2プライバシーへの十分な配慮等に対応できる体制を整備していること、マル3近隣の産婦人科医等と連携体制を構築していること、これら全てを満たす薬局等であることを確認した上で、本剤を卸すこと。性交同意年齢未満の16歳未満の者への対応の留意点などを予定しております。
 4ページを御覧ください。年齢を問わない全般的な販売対策です。繰り返しになる部分もありますが、読み上げます。
 まず、販売する薬剤師には研修修了を義務付けます。販売する薬局等は、マル1、2、3の要件を満たす必要があります。販売薬局・薬剤師の情報を国で一元的に管理し、必要な情報を厚労省HPで公表します。適正使用確保の観点から、対面販売・面前服用を義務付けます。この際、妊娠状態のフォローアップのため、3週間後の受診勧奨や、妊娠検査薬の販売等、確認手段の提供を薬局等に徹底します。使用年齢に制限は付けず、親の同意も求めません。年齢確認を行うとともに、年齢に応じた販売対策を行います。最後に、厚労省において、面前服用を含む販売方法の在り方について検討を行い、一定期間後、見直しについて議論を行います。
 少し飛んで、7ページを御覧ください。スイッチOTCとなった緊急避妊薬が性犯罪や性搾取の陰蔽手段にならないよう、性交同意年齢未満である16歳未満の者や性犯罪被害等が疑われる者を必要な支援に繋げるべく、薬剤師が窓口となり、地域の支援機関であるワンストップ支援センターや児童相談所等と切れ目なく連携できる体制を構築いたします。そのため、薬局等には連携産婦人科医に加え、最寄りのワンストップ支援センター及び児童相談所の情報をあらかじめ把握し、薬剤師のみでは対応が困難な事例に備えることを求めるとしております。また、この体制構築に資するよう、厚労省は、こども家庭庁等関係機関と連携し、各関係団体宛に協力依頼を発出予定としております。また、子供を保護する観点から、16歳未満者に対するOTCの販売状況をモニターしていきます。
 8ページを御覧ください。本剤を取り扱う薬剤師が修了する必要のある研修については、日本薬剤師研修センターにて、オンライン形式で実施いたします。
なお、本日承認が可と判断された場合、3週間後の9月19日(金)から受講が可能となるよう、調整を進めております。
 最後に、9ページを御覧ください。研修修了薬剤師からの申告に基づき、厚労省HPにて公表する情報は、薬局名、住所、開局時間、時間外対応の有無、研修修了薬剤師に関する情報、薬局におけるプライバシー確保策等を予定しております。
 事務局からの御説明は以上です。
○奥田部会長 ありがとうございました。では、参考人として笠貫先生に出席いただいていますので、笠貫先生から御意見を賜りたく思います。よろしくお願いいたします。
○笠貫参考人 ありがとうございます。2016年の医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議の設置以降、議長を務めております笠貫でございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る承認是非の御審議の場において、8年にわたり評価会議で本件に座長として関わってきた者として、参考人の立場で出席させていただきましたこと、また座長個人としての意見を述べる機会を与えていただきましたことを大変感慨深く存じます。
 まず、資料1-1の17ページを御覧いただきながらお聞きください。緊急避妊薬のスイッチOTC化における特殊性は、本件を求めるニーズが高いこと。個人にとって緊急事態であり、かつ、性犯罪や、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ等の社会的な重要課題であることです。私は、その課題解決にはレギュラトリーサイエンスの視座から、国民、社会にとって許容可能なリスクの議論が重要だと考えてきました。10回にわたる本会議では、多くのステークホルダーが膨大な資料と産婦人科学会、産婦人科医会、薬剤師会、市民プロジェクト、性暴力救援センター、文部科学省等からのヒアリングを基に、OTC化実現を目指し、課題抽出と対応策について長時間、熟議を重ねてきました。本件が消費者団体から要望された2017年は薬局ビジョンが始まったばかりで、薬剤師等によるリスク低減策には限界があり、時期尚早と判断されました。
 しかし、2021年以降、急速な進展があり、販売体制を取り巻く環境も大きく改善され、ステークホルダーの連携、パブリックコメント数の大幅な増加、国民の認知度も高まり、男女共同参画、骨太方針や、国連女子差別撤廃委員会勧告等の国内外の状況も大きく変化しました。これまでの8年間に緊急避妊薬を求めた多くの方々の苦しみを考えたとき、企業の承認申請、モデル的調査事業の結果、今般の薬機法改正などに鑑みて、緊急避妊薬の早期のスイッチOTC化がついに可能になったと考えます。
 使用者にとって許容可能なリスクという観点から、現時点における具体的な対応策については、本評価検討会議の意見具申や機構の審査報告等も踏まえて、薬事審議会で審議し、決定することを求めたいと思います。今後、スイッチOTC化の当初に、ある要件が課せられたとしても、今回、出された若者の意見を蔑ろにせず、その要件が硬直化しないよう、スイッチOTC化後も各ステークホルダーの努力と連携により、その課題の解決策を検討し続け、また、一定期間後に国として、その対応策の見直しをダイナミックに検討することが必要だと思います。
 使用者が緊急避妊薬を必要なときに、いつでもアクセス可能にするため、ステークホルダー間の連携強化、地域連携ネットワーク構築、更には医療・薬局のDX推進が必要になります。また、今後の課題としてワンストップ支援センター、警察、行政との連携システムの構築、性教育の充実、年齢制限や親権者同意がない場合の未成年者の支援体制に関わる法的検討も必要になると思います。
 最後に、予期せぬ妊娠を防ぎたいという女性の願いは、個人の問題に矮小化すべきものではなく、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの課題として社会的に共有されるべきです。緊急避妊薬のスイッチOTC化が消費者の要望に始まり、医療機関、薬局、企業、行政機関等、社会全体を巻き込む形で進めようとする現在の案は、大変に意義の深いものだと考えています。本剤は、女性にとっての権利、自己決定権、あるいは基本的人権に深く関わる問題であり、今般の緊急避妊薬のスイッチOTC化を奇貨とし、我が国におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツへの対応が国際的レベルになることを強く願い、私の上申を終えたいと思います。ありがとうございます。
○奥田部会長 笠貫先生、貴重なコメントをありがとうございました。それでは、笠貫先生のコメントを聞いた上で、全体について質疑応答を開始したいと思います。御質問、御意見をお願いいたします。富永先生、よろしくお願いいたします。
○富永委員 日本薬剤師会の富永です。今までの説明で1点、確認しておきたいのですが、先ほどの資料にもあったように、5月23日の評価検討会議で面前服用の議論がある中、若い世代、若者は不要、それ以外は必要との意見があったことを覚えています。今回、最終的には、その面前服用が必要という形で事務局よりお諮りされているものと理解しているところです。評価検討会議の場で、私も構成員として申しましたが、面前服用から開始して、国民の理解も深まってきてから面前服用の要否について再検討すればよいと思っているところです。
 ここで厚労省への質問ですが、面前服用の必要性の議論を改めて行うと、資料に示されていましたが、今後どのようなことを検討されているのか教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○奥田部会長 厚労省、お願いいたします。
○事務局 ありがとうございます。事務局です。市販後の状況については、基本的にはPMSの中で製造販売業者に情報を収集していただいて、当面の見直しの検討のタイミングとしては、PMSが終了する3年後の安全対策部会がその一つになると考えているところです。以上です。
○奥田部会長 よろしいでしょうか。
○富永委員 製造販売後調査を3年。
○医薬安全対策課長 続きまして、安全対策課長です。安全対策部会においては、面前服用が必要とされた理由ということで、具体的には使用者の適格性確保、早期服用による効果の確保、悪用・濫用防止、3週間後の産婦人科医の受診・検査薬実施などの使用に当たっての注意事項の遵守状況等の観点から、引き続き面前服用が必要かについて検討することを考えているという状況です。
○奥田部会長 よろしいですか、とりあえず。
○富永委員 製造販売後調査、やはり市販後調査をきちんとやっていただきたいと、我々も思っていますので、よろしくお願いいたします。
○奥田部会長 それでは、次に挙手をされている先生がいらっしゃいますので、まず川名先生、よろしくお願いいたします。
○川名委員 帝京大学薬学部の川名です。販売に際して薬剤師向け研修が新しくスタートするということですが、これまで都道府県薬剤師会が行ってきた「オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修会」の取扱いも含めて、研修や手続の全体像を教えていただければと思います。
○奥田部会長 よろしくお願いいたします。
○事務局 ありがとうございます。今、恐らく、すみません、ちょっと聞き取りづらかったので、想像もあるのですが、オンライン診療に紐付く調剤の研修に関する取扱いについての御質問だったと思います。
○川名委員 はい、そのとおりです。
○事務局 今回、先ほど御説明を差し上げましたとおり、昨年度の厚労科研でオンライン研修というものを作っています。基本的には調剤でも販売でも、今後はこちらを受けていただくということを予定しています。ただ、これまでに既に調剤の研修を受けていただいていて、今後も調剤しかやらないということであれば、改めてこちらの研修を受け直していただく必要はないということです。以上です。
○奥田部会長 よろしいでしょうか。
○川名委員 はい。ありがとうございます。
○奥田部会長 すみません、ちょっと声がこもっているようなのですが。
○川名委員 そうですか、聞こえますか。
○奥田部会長 ゆっくりと御発言をお願いいたします。すみません。
○川名委員 では、都府県の薬剤師会の研修も、今後は販売に対応したものになると思っていてよろしいでしょうか。
○奥田部会長 よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局です。ありがとうございます。今は、オンライン診療に紐付く調剤については、都道府県薬剤師会にそれぞれ実施をしていただいていると理解をしているのですが、今後は調剤、販売いずれもオンライン研修のほうに統合する予定にしています。今後は都道府県薬剤師会独自での研修はやらないと理解しています。
○川名委員 では、研修センターの研修だけになるというわけではないのですね。
○奥田部会長 すみません、もう一度、御発言をお願いいたします。申し訳ないです。ちょっと声がうまく回線の関係でつながらないようです。
○川名委員 すみません。今後の研修が研修センターだけでしか行わないというわけではないということでよろしいですね。
○奥田部会長 よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局です。すみません、今後は、研修センターでの研修だけになるということです。
○川名委員 そうなのですね、分かりました。
○奥田部会長 もしなければ、続きまして、亀山委員から御質問をお願いいたします。
○亀山委員 亀山薬局の亀山です。今回、この承認が、もし通った場合は、発売時期はどのくらいをめどに考えておられるのでしょうか。
○奥田部会長 お願いします。
○事務局 ありがとうございます。一般論でしか申し上げられないのですが、一般論としては、本日、この部会で「承認を可」と御判断いただきましたら、その後、実際に告示を立てるためのパブリックコメントを行いまして、承認をするまでに大体数か月が掛かるというところです。実際に承認が下りてから、販売する製造販売業者さんは各薬局に御説明を差し上げて、ある程度、説明が付いたら流通を開始するということなので、全体で、今この瞬間から見ると、恐らく半年ぐらい先になるのではなかろうかと思っています。 
○亀山委員 ありがとうございます。分かりました。
○奥田部会長 ほかに挙手をされている方、いらっしゃいますか。富永先生、お願いいたします。
○富永委員 薬剤師会も一生懸命に研修を重ねていこうと思っていますが、一つ、気になるのは3週間後の産婦人科医検診や検査の実施など、それについてですが、令和6年の調査事業では、やはり3週間後の検査実施等を求めたものの、その実施率は分かっただけでも低い結果でした。これは、もちろん10割まで求めるのは現況からすると厳しいとは思いますが、本剤の最大のリスクである予期せぬ妊娠の継続を避けるためにも、この実施率を、より上げていく努力は継続していく必要があると考えるところです。
 薬局においても、購入者への説明や、産婦人科医との連携に取り組んでいきますが、購入者に受診や検査の実施を促すような取組を、製造販売業者の方も御検討いただけないかというところです。よろしくお願いいたします。
○奥田部会長 事務局、よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局です。ありがとうございます。御提案のとおり、PMSとして調査をすることとしたいと思います。また、製造販売業者に対しても対応を検討してもらえるよう伝えたいと思います。以上です。
○富永委員 よろしくお願いします。
○奥田部会長 宗林先生、お願いいたします。
○宗林委員 岐阜医療科学大学の宗林です。よろしくお願いいたします。2点、要望に近いものがあります。1点目は、今、富永委員からも地域連携ということで、連携するクリニックというお話がありましたが、これは消費者に必ずどこに行くのかということが明確に分かるように、連携を強化していただきたいということです。
 それから、もう1点ですが、販売する薬局の数です。今は300幾つぐらいで、いろいろな薬剤師会が研修とセットで販売店がありましたが最終的にはもっとたくさんの所に増やしていかれるように、研修を受けるということがマストにはなるとは思いますが、消費者にとって、どこからホームページであれこれ探さなくても、ある程度、身近な所、中学校のブロックに一つなどという話も出ましたが、そのようなところで身近に応えるような体制にだんだんなっていっていただけるようにお願いしたいと思います。以上です。
○奥田部会長 ありがとうございます。よろしくお願いします。
○事務局 ありがとうございます。事務局です。一つ目、消費者がどこに行けばいいのかということを、すぐ分かるようにしたいという点については、非常に大事な点だと思っています。審査の中でもしっかりと確認はさせていただいていて、資材の中でも迷うことのないようにしたいと考えています。
 また、販売する薬局の数なのですが、それも実際には企業さんがどこまで流通させるのかによるのですが、国としてもしっかりと必要な人の手に届くように、支援をしていきたいとは思っています。以上です。
○宗林委員 よろしくお願いします。
○奥田部会長 どうもありがとうございます。続いて、多賀谷先生が挙手をされていると思いますが、多賀谷先生、よろしくお願いいたします。
○多賀谷委員 まず1点、先ほどもお話のあった面前服用のことなのですが、これは薬局で、この薬を少し時期が経ってから、以前飲んだことがあるかのような問診票はあるのですか。それはプライバシーということで、そういうことは聞かないということになっていましたか。
○奥田部会長 この辺りはどうでしょうか。機構から。
○一般薬等審査部長 機構からお答えします。今、先生から御質問いただきましたような、以前飲んだことがあるかといったような質問は、今の資材では特に御用意はしていません。
○多賀谷委員 そうですよね。やはり、こういうお薬は、何度も使用する方が増えてくるかなと、そういう方も結構いらっしゃるのかなということが、一つあります。
 もう一つは逆に、性犯罪というか、どうしても私たちの地域は歌舞伎町などがあるので、そういう薬が面前でなくなった場合に、それを何箇所かの薬局で買って置いておいて、性行為があった後にこれを飲んでおいてというような、男性側が使用するという機会も、いろいろな使い方をされる可能性があるので、やはり初めは面前服用で始めて、どのようにその後に、きちんと適正使用されているかどうかという調査をできればいいなと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○奥田部会長 事務局からお願いいたします。
○事務局 事務局です。多賀谷先生、ありがとうございます。そのような点は、やはり確認をする必要があると思っています。製造販売後調査の中でしっかりと確認していきたいと思います。
 また、繰り返し購入の所の御指摘を頂いていますが、先ほどの資料1-3の7ページ、参考イメージです。その中にも記載していますとおり、「販売可否に関わらず、短期間の繰り返し購入」を行われている方は、そもそも避妊がうまくいっていない、あるいは性暴力の被害に遭っている可能性が高いということもありますので、そこはきちんとキャッチできるように、先生の御指摘を踏まえて対応を考えていきたいと思います。以上です。
○多賀谷委員 ありがとうございました。
○奥田部会長 どうも貴重な御指摘をありがとうございました。宮川先生、お願いいたします。
○宮川委員 宮川です。今、議論がありました服用に関する様々な課題ですが、本来、低用量ピルをしっかりと服用すれば、99.7%の避妊ができるわけです。そのような体制は婦人科等で既に構築されているので、この薬を使う方々には、婦人科にかかって対応していくことを、お勧めするのも本来のやり方ですので、その情報提供をしっかりしていかなければいけません。
 そして、なおかつ、緊急避妊薬の妊娠阻止率というのは、先ほどありましたように84%です。その中で面前服用ということを薬剤師の方がされて、そして先ほど富永委員からありましたように、3週間後、婦人科と連携するというのは、その中で予期せぬ妊娠に即応できない可能性をゼロに近付けるというような、そういう方策が必要で定められているということなので、緊急避妊薬に関しては、笠貫参考人が先ほどおっしゃいましたが、医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議の中で相当議論を進めて精度を高めて、本日の会議に資料を提出していただいたという歴史を、全ての委員、それから全ての関わる関係者、そして薬剤師、医師、それから利用者も含めてですが、確認をしながら、これを進めていくことが非常に重要です。もちろん厚生労働省だけの問題ではありませんが、全ての関係者がそういう方々に対して十分に情報提供をしていくということが非常に重要であろうと思っています。ですから、緊急避妊薬に頼る方々には、緊急避妊薬の阻止率が84%で、低用量ピルというものは99.7%の阻止率があるとお伝えし、私たちもその数字というものを改めて認識しながら、この対策を進めていくことが重要であろうかと考えています。以上です。
○奥田部会長 宮川先生、貴重なコメントありがとうございました。ほかに挙手している先生はいらっしゃいますか。
 特段、重ねての御意見、御質問はないようです。それでは、議決に入りたいと思いますが、よろしいですか。まず、本議題について承認を可としてよろしいでしょうか。
 続いて、法第四条第五項第三号に基づく要指導医薬品に指定してよろしいでしょうか。
 さらに、特定要指導医薬品、これはすなわち、法改正後にも引き続き対面販売を求める要指導医薬品のことですが、こちらに指定してよろしいでしょうか。
 最後ですが、法第四条第六項に基づく要指導医薬品、これはすなわち、期間を定めない要指導医薬品のことですが、こちらに指定してよろしいでしょうか。
○奥田部会長 特段、御異議がないようですので、承認を可、法第四条第五項第三号に基づく要指導医薬品、特定要指導医薬品及び法第四条第六項に基づく要指導医薬品に指定することとし、薬事審議会に報告させていただきます。どうもありがとうございます。
 その他、事務局から何かありますか。
○事務局 事務局です。本日の部会資料の取扱いについて、御相談を差し上げます。本部会は非公表であるため、通常は資料についても非公表としていますが、本剤の承認に当たっての留意事項は、広く国民が正しく理解をする必要があることから、資料の1-1、1-3及び1-4については、部会終了後に厚生労働省ホームページ等で公開をしたいと考えています。
○奥田部会長 どうもありがとうございます。事務局からの御提案に御質問、御意見がありましたらお願いいたします。国民の方々に、市民の方々に広く知っていただく、本剤のことを広く知っていただくということは極めて大事だと思いますので、公益性に鑑み事務局の提案どおり、資料の1-1、1-3、それから1-4については、公開とさせていただきます。どうもありがとうございます。
 そのほか、事務局から何か追加の事項はありますか。
○事務局 事務局です。次回の当部会ですが、先日、御連絡させていただきましたが、令和7年9月18日(木)17時から19時で予定しています。議題等の詳細については改めて御連絡を差し上げます。よろしくお願いいたします。
○奥田部会長 それでは、本日の要指導・一般用医薬品部会は、これで終了して閉会とします。どうもありがとうございました。
 ( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬局

医薬品審査管理課 課長補佐(内線2737)