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令和7年度第10回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録
日時
令和7年1月28日(水) 14:00~16:00
場所
厚生労働省 専用第12会議室
(オンライン会議場)
(オンライン会議場)
議事
○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、令和7年度第10回「薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開会いたします。
本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。
本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほど、お願いいたします。
議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
また、今回もウェブ開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。前回と同様ではありますが、議事に先立ち審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
御意見、御質問をいただくときは、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
そのほか、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局側のインターネット接続が切れるなどのトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので御確認いただけますと幸いです。
事務局からは以上です。
それでは、ここからの進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡です。それでは、座長を務めさせていただきますので、委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いします。
今回もウェブ開催ということで、事務局から御説明がありましたけれども、特にこれまでの説明に御質問、御意見等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、議事に入る前に委員の出欠状況等について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
続きまして、本日、参考人として参加いただく先生を紹介いたします。
議題1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」の関係で、京都薬科大学より、薬物動態学分野教授、栄田敏之先生。
○栄田参考人 よろしくお願いいたします。
○事務局 議題2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」の関係で、名古屋大学より、大学院医学系研究科総合医学専攻発育・加齢医学准教授、岩本邦弘先生。
○岩本参考人 名古屋大学の岩本です。よろしくお願いします。
○事務局 岩本先生は、議題2で説明する資料にあるAMED研究班の研究代表者でございます。
日本てんかん学会より、理事長、白石秀明先生。
○白石参考人 どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 日本てんかん学会より、事務担当理事、渡邊さつき先生。
○渡邊参考人 渡邊でございます。よろしくお願いいたします。
○事務局 以上の先生方に御出席いただいております。
以上です。
○岡座長 それでは、続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきまして、議題1、議題2の対象品目、競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受け取り状況を報告いたします。
対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして確認をいただいたところ、石井委員より、興和株式会社、沢井製薬株式会社より50万円以下のお受け取り。
石黒委員より、エーザイ株式会社、興和株式会社より50万円以下のお受け取り。
伊藤委員より、ファイザー株式会社より50万円以下のお受け取り。
柿﨑委員より、エーザイ株式会社、ギリアド・サイエンシズ株式会社より50万円以下のお受け取り。
舟越委員より、エーザイ株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、興和株式会社、沢井製薬株式会社、サンファーマ株式会社、住友ファーマ株式会社、東和薬品株式会社、日本新薬株式会社より50万円以下のお受け取り。
岩本参考人より、エーザイ株式会社、住友ファーマ株式会社より50万円以下のお受け取り。
白石参考人より、エーザイ株式会社、ユーシービージャパン株式会社より50万円を超えて500万円以下のお受け取り。
渡邊参考人より、エーザイ株式会社、ユーシービージャパン株式会社より50万円以下のお受け取りと御申告いただいております。
委員の皆様におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人につきましても意見陳述が可能なことを確認しております。
なお、これらの申告については、追ってホームページで公表させていただきます。
続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について報告させていただきます。
薬事審議会規程第11条においては「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。
今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを報告させていただきます。
また、議題2において、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人から薬事審議会審議参加規定第6条に基づく「利用資料作成関与者」に該当するとの申出がありました。同条に基づけば「利用資料作成関与者」は原則として審議中は発言することができないとありますが、第6条のただし書において「当該委員等の発言が特に必要であると審議会等が認めた場合に限り、当該委員等は出席し、意見を述べることができる」とされております。
報告は以上です。
○岡座長 それでは、議題2の審議におきまして、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人の「利用資料作成関与者」としての取扱いについて確認したいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 岩本参考人は、AMED研究班「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」研究代表者。白石参考人は、日本てんかん学会の理事長。渡邊参考人は、同学会の事務担当理事でいらっしゃいます。学会として、議題2の資料作成に関与いただいたため、薬事審議会審議参加規程第6条に基づく「利用資料作成関与者」に該当するとの申出があったものです。
以上です。
○岡座長 今回、議題2の審議に関して、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人は、規程上、利用資料作成関与者になるということですけれども、審議内容の関係学会として作成された資料を用いているものであって、てんかん治療の専門家の観点から白石参考人、渡邊参考人、AMED研究班での研究成果の観点から岩本参考人の御意見は非常に重要になるものです。
当調査会として、これらの参考人に御出席いただいて、参考人として御意見を述べていただくのはどうかと思料しております。委員の皆様から、御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、御異議ないと判断させていただきました。したがって、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人には、議題2の審議について御意見をいただくという形で進めさせていただきます。
そのほか、何か、ただいまの事務局からの御説明に関して、御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 それでは、本日の資料の確認を事務局よりお願いします。
○事務局 資料はあらかじめお送りさせていただいており、議題1に関して、資料1-1から1-3、参考資料1-1、参考資料1-2。議題2に関して、資料2-1、参考資料2-1から2-5がございます。
このほか、議事次第、資料一覧、委員・参考人名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。
お手元に資料の御用意のない委員がいらっしゃいましたらお知らせください。
なお、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方はそちらを御参照ください。
以上です。
○岡座長 よろしいでしょうか。資料はお手元にございますでしょうか。
それでは、議題の1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」の審議を行いたいと思います。事務局より御説明をお願いします。
○事務局 議題1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」、御説明いたします。
初めに、本日お配りしている資料ですが、資料1-1は本件のあらましと本日の調査会で審議いただきたい事項をまとめたものです。資料1-2は医薬品医療機器総合機構(PMDA)が取りまとめた調査結果報告書、資料1-3は審議対象の先発医薬品添付文書、参考資料1-1及び参考資料1-2は令和7年度第2回安全対策調査会の資料となりますが、主な内容は資料1-1に包含されますので、本日はそちらに沿って説明させていただければと存じます。
資料1-1を御覧ください。
今回の審議対象は、肺高血圧症治療薬のリオシグアト、SARS-CoV-2感染症治療薬のエンシトレルビル フマル酸、早老症治療薬のロナファルニブとなり「1.品目概要」の項に、先発医薬品の販売名、製造販売業者などをお示ししております。
1ページ下段の「2.経緯」の1つ目の○にお示ししたとおり、リオシグアトについては、令和7年4月25日に開催されました薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会において、代謝酵素のCYP1A1やCYP3Aなどの阻害作用に係る情報等に基づき併用薬の注意喚起に関する審議が行われ、イトラコナゾール及びボリコナゾールとの併用禁忌が解除されましたが、同様に併用禁忌として扱われているエンシトレルビル及びロナファルニブは、これら2剤のCYP1A1阻害作用の有無や程度が判断できないことから、両剤のCYP1A1に対する阻害作用を確認するためのin vitro試験結果などの提出を待って改めて審議することとされました。
今般、リオシグアトの承認取得者より、エンシトレルビル及びロナファルニブのCYP1A1に対する阻害作用を確認するためのin vitro試験結果が提出されたことから、改めて当該併用禁忌の見直しの必要性を検討することとしました。
「3.調査結果」を御覧ください。
リオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブとの薬物相互作用に関するin vitro試験の結果、リオシグアトの初回審査及びHIVプロテアーゼ阻害剤との併用禁忌を見直した際の臨床試験結果、有害事象、公表文献、ガイドライン並びに海外添付文書の記載状況などを調査しており、その結果、以下3点の理由から、相互作用によるリオシグアトの暴露量増加に伴う低血圧等のリスク最小化策がなされることを前提として、リオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用禁忌を解除することは可能と判断しております。
1点目としては、in vitro試験から推定されるエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用時のリオシグアトの曝露量増加の程度は、HIVプロテアーゼ阻害剤の併用禁忌を解除した際の臨床試験で認められたリオシグアトの曝露量増加の程度と同程度またはそれ以下であること。
2点目としては、リオシグアトは電子添文に細やかな用量調節が規定され、低用量から開始して患者の状態に応じて用量調節可能であることから、開始及び維持用量の減量、低血圧症及び徴候のモニタリング等のリスク最小化策を講じることで併用時の安全性の確保が可能であること。
3点目としては、海外添付文書ではリオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用は禁忌とされておらず、有害事象の報告、公表文献などで併用に関する臨床上の懸念を示す内容が確認されなかったこと。
最後に「4.対応方針」を御覧ください。
以上の調査結果を踏まえ、資料1-2の18ページ以降の改訂案にお示ししたとおり、リオシグアトの添付文書では、エンシトレルビルまたはロナファルニブの併用に関する記載がなかったので「併用注意」の項において注意喚起を行う。他方、エンシトレルビル、ロナファルニブの添付文書では「リオシグアト」を「禁忌」及び「併用禁忌」の項から削除し「併用注意」の項で注意喚起を行う。また、併用する場合にはリオシグアトの通常の開始用量より低用量から開始または必要に応じた減量の考慮を行うことも注意喚起してはどうかと考えております。
説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、最初に、栄田参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○栄田参考人 栄田です。概略は、ただいまの御説明のとおりであります。少し詳しく説明させていただきます。
まず、エンシトレルビル併用です。リオシグアトの曝露量増加の程度は最大で1.62倍です。一方、ロナファルニブ併用では最大で1.24倍です。これらはin vitroの結果から算出した推定値です。
昨年4月25日の調査会のときに議論となったイトラコナゾールでは最大で3.08倍、ボリコナゾールで1.61倍でした。同じく、in vitroの結果から算出した推定値ですが、イトラコナゾール及びボリコナゾールとの併用禁忌が解除されたのであれば、エンシトレルビル及びロナファルニブについても同様の扱いをして良いと考えます。
ただし、昨年の調査会でも申し上げましたように、この計算式というものは最大で2倍程度の誤差が生まれますし、場合によっては、それ以上の誤差が生まれる可能性がございますので、リスク最小化策を講じるということが前提で、この併用禁忌を併用注意に変えてもいいのではないかと、PMDAでの専門協議で議論させていただきました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、本件につきまして、委員の皆様から御意見、御質問等をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 ありがとうございます。今回、CYP1A1に対する阻害作用をきちんと検討していただいたということで、AUCの曝露の上昇に関しても御検討いただいて、禁忌から外すということで問題ないかなと思いました。
その添付文書の改訂のところなのですけれども、実際の改訂案が資料1-2の後ろのほうにあるのですけれども、例えばエンシトレルビルの添付文書のリオシグアトと、今まで併用禁忌だったときに、本剤のCYP3A及びP-gp/BCRP阻害作用により、リオシグアトのクリアランスが低下すると機序として書かれているのですが、改訂案のほうで、本剤のCYP3Aに対する阻害作用によりということで併用注意に移しているのですけれども、その機序のところからP-gp/BCRPを削除されているようでした。
ロナファルニブのほうもP-gp阻害のところを削除されているようで、この報告書の中でP-gpとかBCRPの寄与がリオシグアトの体内動態にあまり大きくないということは記載されているのですけれども、一方でリオシグアト、P-gpとかBCRPの基質であることは間違いないようで、シクロスポリンと併用注意になっていまして、その機序がP-gp/BCRPの阻害と書かれていますので、その辺り、整合性に問題がないのかなと思って気になりました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
その点、事務局、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。御指摘いただきましてありがとうございます。今、いただきました御指摘としましては、添付文書にリオシグアトを併用禁忌としているときには「機序・危険因子」の項にP-gpとBCRPの阻害作用に関する記載があったところ、併用注意に移したときにP-gpとBCRPの阻害に関する言及がなくなっているというところかと理解しております。
こちらは、リオシグアトのP-gpとBCRPを介した作用に関しましては、尿中への排泄が限られていることですとか、リオシグアトのバイオアベイラビリティが高いことから、P-gpとBCRPの影響は限定的と考えております。
シクロスポリンの併用注意に関しまして、リオシグアトの添付文書でP-gp/BCRPの阻害についての記載がされているところですけれども、こちらは承認時からの注意喚起としては記載されている内容でございまして、このリオシグアトに関しましては、以前、調査会からCYP1A1の関与が示唆されるなど、相互作用に関する知見も追加されてきているところではございますので、今回、先生からいただきました御指摘も踏まえまして、整合性の観点から、シクロスポリンについて削除が可能かどうかは引き続き検討させていただきたいと考えております。
以上でございます。
○伊藤委員 ありがとうございます。承知いたしました。
先ほどの栄田参考人からのお話にもありましたけれども、やはり今回の併用禁忌から注意への変更に関しては、あくまで予測した数値からの安全性の推定ということだと思いますので、確実なものではないようにも思いますので、用量調整とか、そういったことが可能であるからということで、そういうことをぜひ安全性について確認しながら使っていただけるといいのかなと思いました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。御意見ございませんでしょうか。
石井委員、お願いいたします。
○石井委員 ありがとうございます。
こうなりますと、医療現場への伝え方というものが重要になってくると思います。今のような添付文書の書き方でも注意すべき点は注意しなければならいとお伝えいただくことがクリアかなと思いました。
よろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございます。
事務局、何かございますか。
○事務局 御指摘いただきありがとうございます。
既に議論されているとおり、リスク最小化策としてリオシグアトの低用量から開始したり、用量調節についても注意しながら使っていくことが重要かと思っております。添付文書の用法・用量の項におきましても用量調節に関する血圧の数値なども記載されておりますので、そちらも遵守していただくというところで進めることが重要と認識しております。
以上となります。
○石井委員 ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、基本的には、皆様の御意見を伺うと、今回の使用上の注意の改訂の基本的な方針は御了解いただけているのかと思いますけれども、議決に移りたいと思います。
先ほどいただいた御意見、P-gp/BCRP阻害薬としてのシクロスポリンの記載等は引き続き検討する。あと、医療現場での注意喚起についても引き続き取り組むということの上で、今回、事務局の提案どおり、リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブの使用上の注意を改訂するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 ありがとうございます。皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、御異議なしとさせていただきます。
それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 御議論いただきまして、ありがとうございました。
リオシグアト及びエンシトレルビル、ロナファルニブの製造販売業者に対しまして、本日の審議結果のとおり、使用上の注意を改訂するよう指示いたします。
また、本調査会での議論につきましては、安全対策部会に報告いたします。
事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
栄田参考人におかれましては、貴重な御意見を賜りありがとうございました。
これ以降、御意見を求める予定はございませんので、途中で御退席いただいて差し支えございません。どうもありがとうございました。
○栄田参考人 では、失礼いたします。ありがとうございました。
(栄田参考人退室)
○岡座長 それでは、続きまして、議題の2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 議題2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」を説明いたします。
初めに、本日お配りしている資料のうち、資料2-1は本件の経緯と御審議いただきたい事項をまとめたもの、参考資料2-1は日本てんかん学会の要望書、参考資料2-2は日本てんかん学会が作成した留意事項、参考資料2-3は抗てんかん剤5剤の自動車運転技能への影響に関する公表論文、参考資料2-4は「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」について、参考資料2-5は「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」の補遺についてとなります。
本議題は資料2-1に沿って説明させていただければと存じます。
資料2-1を御覧ください。
今回の審議対象は、抗てんかん剤のカルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムとなり「1.品目概要」の項に、先発医薬品の販売名、承認取得者、効能・効果等を示しております。
次に、3ページ目の「2.経緯」を御覧ください。
抗てんかん剤は、向精神薬に分類され、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下等といった中枢神経系に影響を与える副作用を起こすことがあるため「使用上の注意」の「重要な基本的注意」の項において、薬剤を投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨が記載されております。
参考資料2-1にもあるように、今般、一般社団法人日本てんかん学会より「抗てんかん剤の添付文書における自動車の運転等に関する注意喚起の改訂についての要望書」が提出され、道路交通法においては、てんかんのある患者の自動車運転は一律には禁止されておらず、医師が公安委員会に診断書を提出し、公安委員会が自動車運転の可否を行っている。公安委員会の判断後は、医師は症状の程度や頻度、抗てんかん剤の効果及び副作用、服薬遵守状況、認知機能など様々な要因を個別に検討し、患者とリスクコミュニケーションを図りながら治療や生活指導を行い、てんかんのある患者では服薬中でも自動車運転を行っているという実態がある。
国内外の教科書や診断ガイドライン等で第一選択薬に位置づけられており、本邦での処方数が上位の薬剤と示されたカルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムの薬剤。以下「抗てんかん剤5剤」と称させていただきます。こちらについて、継続投与では自動車の運転技能に臨床的に意味のある影響を与えないと考えられることが、参考資料2-3に抗てんかん剤5剤の自動車運転技能への影響に関する公表論文で示されました。
この公表論文の検討結果は、参考資料2-5「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」の補遺にあります判定区分のカテゴリー2(中等度:投与初期等の一部の期間において、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響がある)に該当し、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響は投与初期にのみ生じる可能性にとどまると考えられるなどの見解とともに、経口剤である抗てんかん剤5剤を服用中の患者における自動車運転等が可能となるよう、添付文書の記載内容の改訂が要望されております。
なお、注射剤については、一時的に経口剤を服用できない場合やてんかん重積状態に使用するものであるため、現在の添付文書の記載内容で問題ない旨が学会より説明されております。
後ほど、学会要望の説明を参考人の白石先生、渡邊先生に、参考資料2-3から2-5の内容のもととなったAMEDの研究事業である、医薬品等規制調和・評価研究事業「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」及び「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」の研究代表者であります参考人の岩本先生に今回審議対象である抗てんかん剤の自動車の運転技能への影響に関しまして御説明いただきます。
次に、4ページ目の「3 国内外の状況」(1)を御覧ください。
抗てんかん剤5剤に関して、自動車運転に影響を与える可能性が想定される、または事故に関連する21事象について、直近5年間で医薬品医療機器総合機構に副作用報告された件数は本資料の7ページ以降の別紙1(国内副作用報告件数)のとおりとなっております。経年的に見ると、副作用の報告傾向は大きな変化はなく、特段の安全性上の懸念は認められません。
また、てんかん患者については、道路交通法の規定により、医師が患者の症状、服薬遵守状況、副作用等を検討した上で患者ごとに運転の可否を判断しており、実態としては、てんかん患者は抗てんかん剤の服用中も運転を行っておりますが、これらの薬剤の副作用の報告状況から見ると、患者の状態を踏まえ医師が個別に判断すること自体、問題はないものと考えられます。
次に(2)を御覧ください。日本てんかん学会より、上記の要望とともに「抗てんかん発作薬を服用しているてんかんのある人において、自動車運転や危険を伴う機械操作を行う際の留意事項(案)」が参考資料2-2に示されております。こちらは「医師が注意すべきこと」として、どのような患者に対して運転が可能と判断できるか、患者の症状、服薬遵守状況、副作用等に基づく考え方や「本剤を服用するものが注意すべきこと」として、患者への指導内容を示しております。
次に、5ページ目の(3)を御覧ください。参考資料2-4及び2-5は、向精神薬として開発される新医薬品の自動車運転技能に及ぼす影響の評価方法等を示したガイドラインやその補遺が厚生労働省の通知としてまとめられています。参考資料2-3に示した論文では、これらのガイドラインの考え方に基づき、非臨床試験、臨床試験、疫学研究に関する文献情報を踏まえ、薬剤の自動車運転技能への影響に関する評価が行われております。その結果、抗てんかん剤5剤につきましては、薬剤の投与初期は運転技能に影響を与える可能性があり特に注意が必要でございますけれども、継続投与では当該影響が小さくなることが示唆されております。
次に(4)を御覧ください。本資料12ページ目以降の別紙2に海外添付文書の記載状況をまとめておりますが、抗てんかん剤5剤の欧州及び米国の添付文書では、一律に自動車運転を禁止されていない状況です。
最後に「4.対応方針」にあるように、今回検討対象の抗てんかん剤5剤は、学会からの要望を踏まえると、国内外の状況を総合的に考慮して、てんかんに伴う各種発作に関する効能・効果として使用する場合には、現在の添付文書の記載のように薬剤投与中は一律に自動車運転等に従事させないものとするのではなく、医師が学会留意事項に基づき、個別の患者の状態に応じて、自動車の運転等危険を伴う機械を操作することの適否を判断することを可能とするよう添付文書の記載を改訂してはどうかと考えております。各薬剤の改訂案は本資料18ページ目以降にある別紙3に記載のとおりでございます。本改訂案はPMDAでの専門協議でも賛同を得ているところです。
対象薬剤のうち、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギンについては、てんかんに伴う各種発作に関する効能・効果以外の効能・効果に使用する場合には、引き続き、薬剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨の記載としております。ラコサミド及びレベチラセタムには注射剤がありますが、これらは一時的に経口剤を服用できない場合やてんかん重積状態に使用するものでありますことから、引き続き、薬剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨の記載といたしました。
また、今回、添付文書改訂を行う際には、学会留意事項をベースに医療従事者及び患者向けの注意喚起資材を製造販売業者が作成して、医療機関・薬局等に配付する予定です。
今回の改訂案について御審議いただければと存じます。
説明は以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、続いて、参考人から御意見をいただきたいと思います。まず、日本てんかん学会より白石参考人、渡邊参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○白石参考人 本日はお時間をいただきましてありがとうございます。日本てんかん学会理事長の白石秀明と申します。栃木県にあります獨協医科大学の小児科で小児科医として働いております。
会場におりますのは、事務担当理事の渡邊さつき先生でございます。彼女は精神科医で、現在、埼玉医科大学で勤務されております。
私どもからは、てんかんとその治療に関する概要と、てんかんのある患者の自動車運転の現状並びに日本てんかん学会の要望について御説明させていただきたいと存じます。
それでは、会場にいらっしゃいます渡邊先生にお譲りいたします。どうぞよろしくお願いします。
○渡邊参考人 よろしくお願いいたします。日本てんかん学会事務担当理事の渡邊さつきでございます。
まず、てんかんについて簡単に御説明させていただきます。
てんかんは、有病率が100人に1人とされておりまして、神経疾患の中でも頻度の高い疾患の一つです。大脳の神経細胞が過剰に興奮することによっててんかん発作が引き起こされますが、実際には様々な種類があります。最もよく知られているのは全身けいれん、あるいは大発作と呼ばれる先生もいらっしゃいますが、強直間代発作といいます、意識を失って、倒れて、全身がけいれんするというものだと思います。
しかし、それ以外にも様々な種類がありまして、例えば意識がぼうっとするだけの発作ですとか、意識ははっきりしていて感覚の症状だけが出る発作、あるいは人によっては睡眠中にしか発作が起きないという患者さんもおりまして、お一人お一人で異なる発作を持っているのが特徴です。
てんかん治療の原則は薬物療法になりますが、およそ7割の患者が抗てんかん剤の内服によって発作が止まります。抗てんかん剤は少量から投与しまして、効果と副作用を観察しながら投与量を調整していきまして、可能な限り単剤処方を目指します。薬剤の選択については、学会のガイドライン等を参考にしながら、てんかん診断や発作の種類、副作用の出やすさなど、患者の個別要件を考慮し行っております。
次に、てんかんのある患者の自動車運転について御説明いたします。
我が国の道路交通法においては、てんかんのある患者の自動車運転は一律には禁止されておりません。実際には、医師が作成した診断書を基に、公安委員会が自動車運転の可否判断を行っております。原則としましては、覚醒中に意識または運動が障害される発作が2年間なく経過していれば運転が認められるということになっております。
ただし、例外もございまして、発作中に意識や運動が障害されない者は1年間の無発作期間で許可されますし、2年間の観察期間において発作が睡眠中に限って起きる場合には発作が完全に消失していなくても許可されるなど、患者個人の発作のタイプによって個別の判断が行われております。
こうした自動車運転の必要条件であります発作消失のために抗てんかん剤が処方されているわけなのですけれども、小児期に発症したてんかんの中には、ある一定の年齢に達すると服薬をやめても発作が起きなくなるというてんかん症候群もあるのですが、その一方で、それには当たらない小児発症てんかんの方ですとか、成人になってから発症した場合には基本的には長期にわたって服薬することになります。
てんかんの治療を行う上で、医師と患者は発作消失を目指すのはもちろんのことなのですけれども、先ほど申したとおり、長期の服薬継続が必要ですので、続けるために副作用の出現にも注意を払っております。特に眠気や認知機能低下が出現した場合には、医師、それから、患者、時に家族も交えて、リスクコミュニケーションを図りながら、処方調整を行っています。そのため、自動車運転を希望する患者においては、発作のない期間が2年に到達するまでの間に、自動車運転に支障のない処方の状態が整い、維持されていくことになります。
さて、ここで問題となるのが薬剤添付文書の記載内容です。我が国の抗てんかん剤の添付文書では、一律に自動車運転等危険を伴う機械の操作に従事させないということを規定しています。一方、欧米では、先ほどの参考資料にもありましたが、自動車運転等を一律には禁止しておらず、日本と欧米での注意喚起の内容が大きく異なっております。
患者にとっては、自動車運転の可否は日常生活や就労に非常に大きな影響を及ぼします。特に、私が勤務する埼玉もそうですが、公共交通機関が十分に発達していない地域では、自動車運転が制限されることは患者にとって大きな支障があります。
先ほど御説明したように、てんかんのある患者は、公安委員会の判定の下、抗てんかん剤を服用中であっても自動車運転を行っているという実態があります。この実態を踏まえますと、添付文書において適切な注意喚起を行うことは極めて重要だと考えます。そこで今回、我々、日本てんかん学会は、添付文書における注意喚起の改訂を求める要望書を提出させていただきました。
自動車運転技能と向精神薬について、令和4年と7年に厚生労働省から評価方法のガイドラインとその補遺が出されました。また、一昨年にはガイドラインを基に、5種類の抗てんかん剤について検討した論文が発表されました。この論文では、既存のエビデンスのみでも継続投与では自動車の運転機能に臨床的に意味のある影響を与えないという結論が示されています。
なお、この5剤は、国際的あるいは国内の教科書、診療ガイドライン、それから、国際的な学術雑誌に掲載された総説において第一選択薬に位置づけられておりまして、本邦での処方数も上位を占める薬剤になっております。
日本てんかん学会としましては、この論文における検討結果はガイドラインに則した適切な評価結果であると考えておりまして、補遺のほうにあります判定基準に照らすと、カテゴリー2、中等度に該当すると考えます。つまり、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響は投与初期にのみ生じる可能性にとどまり、自動車運転等に関する添付文書の注意喚起は欧米と同様に改訂することが適切と考えます。
以上を踏まえまして、少なくとも公表論文で検討された5種類の抗てんかん剤、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムは、継続投与では自動車の運転技能に臨床的に意味のある影響を与えないと考えられますので、ガイドラインの補遺に従い、添付文書における注意喚起は投与初期のみ自動車運転等を行わないことを規定することに改訂していただくことを要望いたします。
最後になりますが、要望と併せまして、日本てんかん学会では、参考資料2-2にお示ししてありますように、抗てんかん発作薬を服用しているてんかんのある人において、自動車運転や危険を伴う機械操作を行う際の留意事項を作成いたしました。
少し用語の補足になりますが、抗てんかん発作薬と抗てんかん剤は同義なのですけれども、この留意事項の中では、てんかん診療で一般的な表記である抗てんかん発作薬と記載しております。
この留意事項の簡単な説明ですけれども、てんかん診療に当たる医師は、発作の程度や頻度、それから、抗てんかん剤の効果及び副作用、服薬遵守状況など、様々な要因を個別に検討しまして、患者とリスクコミュニケーションを図りながら治療や生活指導を行っております。てんかん診療ガイドライン2018においても患者へのアドバイスと情報提供について解説した章がありまして、服薬や自動車運転に関する記載がございます。
これらの内容に加えて、日本てんかん学会が自動車運転に関して過去に示した見解などを盛り込んだものがこの留意事項でして、抗てんかん剤を処方する医師が注意すべきこと、それから、抗てんかん剤を服用する者、つまり、患者さんが注意すべきことをまとめております。たとえ添付文書が改訂されたとしましても、臨床の場においてはこれまでと変わらずに、患者個別の様々な要因を考慮しながら、自動車運転等に関する適否の判断をする必要があります。
我々、日本てんかん学会は、関連する学会とも協力しながら、治療に当たる先生方、治療を受ける患者さんたちにこの留意事項を理解していただくように活動してまいります。
私からの説明は以上でございます。どうもありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、続いて、岩本参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○岩本参考人 よろしくお願いします。
これまでAMEDの医薬品等規制調和・評価研究事業で「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」では参考資料2-4にあるガイドライン、そしてもう一つ「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」というものが参考資料2-5にあるガイドラインの補遺として判定基準の作成に取り組んでまいりました。
当該研究班で、今回、5つの抗てんかん剤、すなわち、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムを検討した結果、カテゴリー2と結論づけました。
検討の背景と結果の概要を説明いたします。
これら5つの抗てんかん剤は、いずれも既承認薬です。ガイドラインと判定基準は新薬開発での評価方法を示していますが、既承認薬はガイドラインを参考として評価できると設定しました。既承認薬を評価できるかを検討した結果が参考資料2-3にある公表論文となります。
向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響を評価するには、非臨床試験、薬力学的試験、臨床試験の有害事象の発現状況、そして、必要に応じて自動車運転試験の結果を検討する必要があり、高度な専門性を要します。このため、この論文は、ガイドラインや補遺に必ずしも詳しくない臨床医でも簡便に理解できるように、検討結果の概略のみを概説しています。
また、この論文の公表は参考資料2-5の判定基準の通知前でしたので、カテゴリー2とした結論までは記載しておりませんでしたが、今回の5剤がカテゴリー2であるとする論文が、昨日、Neuropsychopharmacology Reports誌にアクセプトされましたので、申し加えさせていただきます。
では、検討結果の概要を説明します。
カルバマゼピンは、短期投与の自動車運転試験が実施されていましたが、アルコールの血中濃度をベンチマークとした検討、すなわち、臨床的に意味のある影響の有無の検討は行われておらず、臨床的に意味のある影響があるかは不明でした。
バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムの短期投与の自動車運転試験は行われておりませんでした。
カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムは、継続投与された自動車運転試験が行われております。この試験は無作為化が行われていない試験であり、厳密な評価とは言えませんが、この試験結果を支持する疫学研究の結果が得られており、一定の評価は可能と考えました。
ラコサミドは、自動車運転試験が行われておりませんが、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム及びラモトリギンと同じ、電位依存性ナトリウムチャネルモジュレーターでありまして、そして、カルバマゼピンの徐放剤と比較した臨床試験と疫学研究の結果が得られていることから、ガイドラインの自動車運転試験が不要な場合に該当し、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムの継続投与の試験を参照することで評価は可能と考えました。
この5剤とも、投与初期の臨床的に意味のある影響の有無は明確ではありませんが、カルバマゼピンは第Ⅰ相薬物代謝酵素であるCYPを自己誘導することにより、投与初期には血中濃度が高く、継続投与で血中濃度は低下するため、投与初期の影響は注意を要すると考えました。
これらの結果を踏まえ、研究班はこの5剤とも、継続投与では臨床的に意味のある影響はないと考えられ、保守的に見積もって、ガイドライン補遺の判定区分のうち、カテゴリー2と結論づけました。
説明は以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、委員の皆様に御議論いただければと思います。何か御意見、御質問等をいただけますでしょうか。
柿﨑委員、お願いします。
○柿﨑委員 柿﨑です。
参考人の先生方の意見、あるいは事務局の説明を拝聴しまして、特に改訂に異論はないのですが、日本てんかん学会でつくっていただいた参考資料2-2の留意事項の案、あるいはガイドラインの周知方法なのですが、てんかんの薬剤はジェネリック医薬品がかなり多いかと思いますので、製造販売業者経由での情報提供ですとやはり不十分になるかと思いますので、その辺、学会も含めて、適切な周知をお願いできればと思います。
以上です。
○岡座長 事務局、どうぞ。
○事務局 事務局でございます。
御意見は承りました。先発医薬品メーカー以外にも、御指摘のように、後発品の製販業者が結構多いですので、全て行き渡るように、我々からも周知のほうを伝達いたします。
以上です。
○岡座長 よろしいでしょうか。
○柿﨑委員 はい。
○岡座長 では、石黒委員、お願いいたします。
○石黒委員 ありがとうございます。御説明のほうを拝聴しまして、かなり網羅的なレビューをされていますし、カテゴライズもきちんと評価されているものなのかなとは理解いたしました。
評価される上でどういう議論があったのかという点だけ少し確認させていただきたいのですけれども、レビューされた疫学調査ないしは臨床試験の中で、日本でのドライビング試験というものがどの程度入っていたのかという点で、入っていなかった場合、海外での道路交通状況とかを踏まえて、海外での試験がどの程度、日本でも外挿可能と考えられたのかという点について教えていただけますでしょうか。
○岡座長 これは岩本参考人にでしょうか。
岩本参考人、いかがでしょうか。
○岩本参考人 御質問ありがとうございます。
自動車運転試験なのですけれども、継続投与された自動車運転試験は、運転シミュレーターを用いた、日本国内で行われた試験になります。また、疫学研究でも4つ、疫学研究をレビューしたのですけれども、3つが患者登録データベースを用いたコホート研究で、もう一つが自発報告データベースを使った研究となったのですけれども、そのうちの3つのコホート研究の中の一つが国内からの報告になっております。いずれの疫学研究も、抗てんかん剤と交通事故というものが関連しないという傾向で、同じような方向になっていますので、日本の報告は信頼できる結果ではないかと思っています。
また、カルバマゼピンは、これは海外の試験ではあるのですけれども、日本人と海外で異なる薬物動態かというと、そういうことではないと思いまして、特にカルバマゼピンのデータは健常人のデータですけれども、それを患者さんのデータに当てはめて、外挿して考えるというのは問題ないかなと考えています。
以上です。
○石黒委員 御教示ありがとうございます。
日本でのエビデンスもちゃんとしっかり含まれているということで確認させていただきました。ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。まず、白石参考人、渡邊参考人、丁寧な御説明ありがとうございます。あと、最新の知見の下、患者の不利益を改善する要望についても賛同するところでございます。
先ほどの柿﨑委員と同じところなのですが、参考資料2-2の留意事項案について教えていただきたいことがございます。参考人の先生方の見解で結構なのですけれども、医師・患者が注意すべきこととして、分かりやすく箇条書きで列挙されていることを確認させていただきました。医師のa.と患者のb.の部分で、一般用医薬品については薬剤師の明記がありますが、今回の事務局案の部分でも関連学会の留意事項を添付文書に明記されることからも、当該医薬品の処方監査や服薬指導等についても、医師が慎重に運転の判断をしていただいた情報を薬局や薬剤師のほうでの確認など、また、服薬のフォローなど、共同で行うものも多くあるのかなと感じているところです。
医療機関・薬局等に企業が資材を作成して配付するという話が事務局からありましたが、それ以外に、薬剤師への期待といいますか、関与について、参考人の先生から言及いただけると幸いです。いかがでしょうか。
○渡邊参考人 では、それについては渡邊のほうからお答えさせていただいてよろしいでしょうか。
○岡座長 ちょっとお待ちください。
では、てんかん学会のほうは渡邊参考人でよろしいですか。
○渡邊参考人 はい。
○岡座長 では、お願いします。
○渡邊参考人 貴重な御意見ありがとうございます。
薬剤師の先生の関与について、我々も非常に重要と思っておりまして、今回の中には医師、それから、患者、つまり、服用する者ということで記載したのですけれども、この中に実は薬剤師という文言も少し入れてございます。
例えば、これは併用薬のことなのですけれども、今回は副作用に影響があるかどうか、医師や薬剤師に確認することと記載させていただいたのですが、実際にはやはり薬剤師さんの担うところは非常に大きいと思っておりまして、この留意事項の周知については学会が責任を持ってやっていこうと考えておるのですけれども、薬剤師の先生方との連携のところについても考えて進めてまいりたいと思います。
○白石参考人 我々は皆、全て一体にやっておるつもりでございます。患者を含めて、他学会、複数の学会がありますけれども、当然、薬剤師の方々は我々の仲間だと思っておりますので、適宜、周知させていただくつもりでございます。
ありがとうございます。
○舟越委員 ありがとうございます。
私は病院の薬剤師ですので、診療ガイドラインのほうには薬剤師への期待といいますか、アドヒアランス、相互作用を幾つも書いていただいておるところで、医師と一緒にやっていく感覚の部分は賛同しているところでございます。
なお、今回、添付文書に留意事項だけが載ってくるので、薬局の先生方を含めて、そこだけを見るというところで、少し確認させていただいたところでございます。どうもありがとうございます。
○白石参考人 ありがとうございました。
○岡座長 失礼しました。私、ミュートになっていました。
薬剤師の方にも、この参考資料2-2の部分を含めて周知いただければと思います。よろしくお願いします。
それでは、伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
先ほどのお話で、継続投与されている場合には車の運転とかもそれほど危険性が低いというところだったと思うのですけれども、投与初期にはやはりある程度の危険性があるということなのかなと理解したのですが、添付文書にはその辺りの違いといいますか、その辺りを反映させる必要はないのでしょうか。
○岡座長 これはどうしましょう。
まず、事務局、いかがですか。
○事務局 伊藤委員、御質問ありがとうございます。事務局でございます。
事務局側といたしましては、日本てんかん学会様が作成した留意事項、医師向けの2項のほうに、患者のてんかん発作が自動車等に支障がないように抑制されれば確認するとされておりまして、抗てんかん剤を継続的に投与され、てんかん発作が抑えられている方を対象とした記載となっております。それを踏まえた本改訂案に関しましては、PMDAの専門協議のほうでも改訂については妥当で異論はないと意見を受けているところですので、現行の改訂案でも問題ないかなと考えているところでございます。
○岡座長 てんかん学会の方から、もし御意見がありましたら、どうぞ。
○白石参考人 よろしいですか。
基本的に、内服を始めて数か月、我々の留意事項では1か月をめどとしておるのですけれども、発作抑制が2年ないと免許は取れませんので、現実的に内服直後の方がここに該当するということはないと思うのです。
ただ一応、文言としては、エビデンスとして、今、先生がなされたように、最初のところでいろいろな状況が起こるということは記載するのですけれども、現実的にはそこの分はほとんど起こり得ないと考えています。
○伊藤委員 どれかの薬で、欧米の添付文書には投与初期に起こり得るみたいなことが書いてあるようなのですが、そういうことは特に添付文書では言及されないことになりますでしょうか。
○岡座長 どうでしょう。てんかん学会として、投与開始になるということは、このてんかんの診断になって指導を受けるということになるわけですけれども、そういう意味で、それで網羅されるというようなお考えでよろしいですか。
○白石参考人 現状としてはそう考えているのですけれども、添付文書上の記載に関しては事務局の方はどういう方向なのですか。
○事務局 事務局から回答させていただきます。改訂案のところにも記載されております、資料2-1の6ページ目を御覧ください。
こちらは改訂案のカルバマゼピンのほうを抜粋しておりますけれども、改訂案に、眠気、注意力・集中力等といったところに書いております4行目です。「また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、患者に指導すること」という記載がございますので、記載自体は網羅しているかと考えております。
○伊藤委員 投与初期と継続投与の場合で傾向が違うというような辺りを反映させる必要があるかなと思って伺ったのですけれども、そこで周知できているということでしたら理解いたしました。
○医薬安全対策課長 すみません。医薬安全対策課長でございます。
添付文書の記載をどういったトーンで書くのかというものもあるのですけれども、今回は留意事項を参考にするということを前提に明記していますので、それとセットの中で、広い意味では十分読み込めるのではないかということでこういった案として提示しているところでございます。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
よろしいですか。
○伊藤委員 ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
柿﨑委員、お願いします。
○柿﨑委員 すみません。追加なのですが、先ほど参考人の先生が発作が2年以内にあると免許を取れないということだったのですけれども、既に免許を持たれている方が後天性にてんかんを発症した場合もこの留意事項に沿って主治医が対応を行えば大丈夫ということなのでしょうか。
○白石参考人 渡邊先生、いいですか。
○岡座長 では、渡邊参考人のほうからですね。お願いします。
○渡邊参考人 渡邊からお答えいたします。
既に運転されている方がてんかんを発症した場合には、運転に関してはこのようなルールになっているということを必ず初診のときに説明して、運転をやめていただいているということがございますので、全く同じように適用できると考えております。
○柿﨑委員 分かりました。
○岡座長 ありがとうございます。
そのほか、よろしいでしょうか。
そうしましたら、議決のほうに移りたいと思います。
皆様の御意見としては、基本的にこの改訂には皆さん賛同いただいているかと思いますけれども、この情報提供の方法、また、範囲も、薬剤師さんも含めて、具体的に周知していただきたいというような御要望があったかと思います。
そうした点に御留意いただくということで「使用上の注意」の改訂に関しましては事務局の提案どおりで御賛同いただけたかと思っておりますけれども、そうした方向でよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 ありがとうございます。皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、事務局の提案どおり「使用上の注意」を改訂していただければと思います。
また、改訂内容で記載されている「関連学会の留意事項」に関しましては、本日の議論を踏まえまして、てんかん学会から示された留意事項の内容となりますが、適切に医療現場に情報提供できるものを作成するように製造販売業者に指導いただきたいと思いますし、学会あるいは行政のほうも御尽力いただければと思います。
それでは、事務局のほうから今後の予定をお願いいたします。
○事務局 御議論いただきましてどうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御議論を踏まえまして、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムの製造販売業者に対して、情報提供資材の作成ができ次第、使用上の注意を改訂するよう指示いたします。
また、製造販売業者に対しては、本日の議論を踏まえ、参考資料2-2でお示ししている、日本てんかん学会が作成している留意事項の内容に基づき適切な資材を作成するよう指示いたします。
事務局からは以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、本議題は終了したいと思います。
予定していた議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
次回の開催につきましては、改めて御連絡いたします。
事務所からは以上です。
○岡座長 それでは、本日の調査会は閉会とさせていただきます。ありがとうございました。
本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。
本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほど、お願いいたします。
議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
また、今回もウェブ開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。前回と同様ではありますが、議事に先立ち審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
御意見、御質問をいただくときは、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
そのほか、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局側のインターネット接続が切れるなどのトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので御確認いただけますと幸いです。
事務局からは以上です。
それでは、ここからの進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡です。それでは、座長を務めさせていただきますので、委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いします。
今回もウェブ開催ということで、事務局から御説明がありましたけれども、特にこれまでの説明に御質問、御意見等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、議事に入る前に委員の出欠状況等について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
続きまして、本日、参考人として参加いただく先生を紹介いたします。
議題1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」の関係で、京都薬科大学より、薬物動態学分野教授、栄田敏之先生。
○栄田参考人 よろしくお願いいたします。
○事務局 議題2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」の関係で、名古屋大学より、大学院医学系研究科総合医学専攻発育・加齢医学准教授、岩本邦弘先生。
○岩本参考人 名古屋大学の岩本です。よろしくお願いします。
○事務局 岩本先生は、議題2で説明する資料にあるAMED研究班の研究代表者でございます。
日本てんかん学会より、理事長、白石秀明先生。
○白石参考人 どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 日本てんかん学会より、事務担当理事、渡邊さつき先生。
○渡邊参考人 渡邊でございます。よろしくお願いいたします。
○事務局 以上の先生方に御出席いただいております。
以上です。
○岡座長 それでは、続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきまして、議題1、議題2の対象品目、競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受け取り状況を報告いたします。
対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして確認をいただいたところ、石井委員より、興和株式会社、沢井製薬株式会社より50万円以下のお受け取り。
石黒委員より、エーザイ株式会社、興和株式会社より50万円以下のお受け取り。
伊藤委員より、ファイザー株式会社より50万円以下のお受け取り。
柿﨑委員より、エーザイ株式会社、ギリアド・サイエンシズ株式会社より50万円以下のお受け取り。
舟越委員より、エーザイ株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、興和株式会社、沢井製薬株式会社、サンファーマ株式会社、住友ファーマ株式会社、東和薬品株式会社、日本新薬株式会社より50万円以下のお受け取り。
岩本参考人より、エーザイ株式会社、住友ファーマ株式会社より50万円以下のお受け取り。
白石参考人より、エーザイ株式会社、ユーシービージャパン株式会社より50万円を超えて500万円以下のお受け取り。
渡邊参考人より、エーザイ株式会社、ユーシービージャパン株式会社より50万円以下のお受け取りと御申告いただいております。
委員の皆様におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人につきましても意見陳述が可能なことを確認しております。
なお、これらの申告については、追ってホームページで公表させていただきます。
続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について報告させていただきます。
薬事審議会規程第11条においては「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。
今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを報告させていただきます。
また、議題2において、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人から薬事審議会審議参加規定第6条に基づく「利用資料作成関与者」に該当するとの申出がありました。同条に基づけば「利用資料作成関与者」は原則として審議中は発言することができないとありますが、第6条のただし書において「当該委員等の発言が特に必要であると審議会等が認めた場合に限り、当該委員等は出席し、意見を述べることができる」とされております。
報告は以上です。
○岡座長 それでは、議題2の審議におきまして、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人の「利用資料作成関与者」としての取扱いについて確認したいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 岩本参考人は、AMED研究班「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」研究代表者。白石参考人は、日本てんかん学会の理事長。渡邊参考人は、同学会の事務担当理事でいらっしゃいます。学会として、議題2の資料作成に関与いただいたため、薬事審議会審議参加規程第6条に基づく「利用資料作成関与者」に該当するとの申出があったものです。
以上です。
○岡座長 今回、議題2の審議に関して、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人は、規程上、利用資料作成関与者になるということですけれども、審議内容の関係学会として作成された資料を用いているものであって、てんかん治療の専門家の観点から白石参考人、渡邊参考人、AMED研究班での研究成果の観点から岩本参考人の御意見は非常に重要になるものです。
当調査会として、これらの参考人に御出席いただいて、参考人として御意見を述べていただくのはどうかと思料しております。委員の皆様から、御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、御異議ないと判断させていただきました。したがって、岩本参考人、白石参考人、渡邊参考人には、議題2の審議について御意見をいただくという形で進めさせていただきます。
そのほか、何か、ただいまの事務局からの御説明に関して、御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 それでは、本日の資料の確認を事務局よりお願いします。
○事務局 資料はあらかじめお送りさせていただいており、議題1に関して、資料1-1から1-3、参考資料1-1、参考資料1-2。議題2に関して、資料2-1、参考資料2-1から2-5がございます。
このほか、議事次第、資料一覧、委員・参考人名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。
お手元に資料の御用意のない委員がいらっしゃいましたらお知らせください。
なお、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方はそちらを御参照ください。
以上です。
○岡座長 よろしいでしょうか。資料はお手元にございますでしょうか。
それでは、議題の1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」の審議を行いたいと思います。事務局より御説明をお願いします。
○事務局 議題1「リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブとの併用に関する『使用上の注意』の改訂について」、御説明いたします。
初めに、本日お配りしている資料ですが、資料1-1は本件のあらましと本日の調査会で審議いただきたい事項をまとめたものです。資料1-2は医薬品医療機器総合機構(PMDA)が取りまとめた調査結果報告書、資料1-3は審議対象の先発医薬品添付文書、参考資料1-1及び参考資料1-2は令和7年度第2回安全対策調査会の資料となりますが、主な内容は資料1-1に包含されますので、本日はそちらに沿って説明させていただければと存じます。
資料1-1を御覧ください。
今回の審議対象は、肺高血圧症治療薬のリオシグアト、SARS-CoV-2感染症治療薬のエンシトレルビル フマル酸、早老症治療薬のロナファルニブとなり「1.品目概要」の項に、先発医薬品の販売名、製造販売業者などをお示ししております。
1ページ下段の「2.経緯」の1つ目の○にお示ししたとおり、リオシグアトについては、令和7年4月25日に開催されました薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会において、代謝酵素のCYP1A1やCYP3Aなどの阻害作用に係る情報等に基づき併用薬の注意喚起に関する審議が行われ、イトラコナゾール及びボリコナゾールとの併用禁忌が解除されましたが、同様に併用禁忌として扱われているエンシトレルビル及びロナファルニブは、これら2剤のCYP1A1阻害作用の有無や程度が判断できないことから、両剤のCYP1A1に対する阻害作用を確認するためのin vitro試験結果などの提出を待って改めて審議することとされました。
今般、リオシグアトの承認取得者より、エンシトレルビル及びロナファルニブのCYP1A1に対する阻害作用を確認するためのin vitro試験結果が提出されたことから、改めて当該併用禁忌の見直しの必要性を検討することとしました。
「3.調査結果」を御覧ください。
リオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブとの薬物相互作用に関するin vitro試験の結果、リオシグアトの初回審査及びHIVプロテアーゼ阻害剤との併用禁忌を見直した際の臨床試験結果、有害事象、公表文献、ガイドライン並びに海外添付文書の記載状況などを調査しており、その結果、以下3点の理由から、相互作用によるリオシグアトの暴露量増加に伴う低血圧等のリスク最小化策がなされることを前提として、リオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用禁忌を解除することは可能と判断しております。
1点目としては、in vitro試験から推定されるエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用時のリオシグアトの曝露量増加の程度は、HIVプロテアーゼ阻害剤の併用禁忌を解除した際の臨床試験で認められたリオシグアトの曝露量増加の程度と同程度またはそれ以下であること。
2点目としては、リオシグアトは電子添文に細やかな用量調節が規定され、低用量から開始して患者の状態に応じて用量調節可能であることから、開始及び維持用量の減量、低血圧症及び徴候のモニタリング等のリスク最小化策を講じることで併用時の安全性の確保が可能であること。
3点目としては、海外添付文書ではリオシグアトとエンシトレルビルまたはロナファルニブの併用は禁忌とされておらず、有害事象の報告、公表文献などで併用に関する臨床上の懸念を示す内容が確認されなかったこと。
最後に「4.対応方針」を御覧ください。
以上の調査結果を踏まえ、資料1-2の18ページ以降の改訂案にお示ししたとおり、リオシグアトの添付文書では、エンシトレルビルまたはロナファルニブの併用に関する記載がなかったので「併用注意」の項において注意喚起を行う。他方、エンシトレルビル、ロナファルニブの添付文書では「リオシグアト」を「禁忌」及び「併用禁忌」の項から削除し「併用注意」の項で注意喚起を行う。また、併用する場合にはリオシグアトの通常の開始用量より低用量から開始または必要に応じた減量の考慮を行うことも注意喚起してはどうかと考えております。
説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、最初に、栄田参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○栄田参考人 栄田です。概略は、ただいまの御説明のとおりであります。少し詳しく説明させていただきます。
まず、エンシトレルビル併用です。リオシグアトの曝露量増加の程度は最大で1.62倍です。一方、ロナファルニブ併用では最大で1.24倍です。これらはin vitroの結果から算出した推定値です。
昨年4月25日の調査会のときに議論となったイトラコナゾールでは最大で3.08倍、ボリコナゾールで1.61倍でした。同じく、in vitroの結果から算出した推定値ですが、イトラコナゾール及びボリコナゾールとの併用禁忌が解除されたのであれば、エンシトレルビル及びロナファルニブについても同様の扱いをして良いと考えます。
ただし、昨年の調査会でも申し上げましたように、この計算式というものは最大で2倍程度の誤差が生まれますし、場合によっては、それ以上の誤差が生まれる可能性がございますので、リスク最小化策を講じるということが前提で、この併用禁忌を併用注意に変えてもいいのではないかと、PMDAでの専門協議で議論させていただきました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、本件につきまして、委員の皆様から御意見、御質問等をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 ありがとうございます。今回、CYP1A1に対する阻害作用をきちんと検討していただいたということで、AUCの曝露の上昇に関しても御検討いただいて、禁忌から外すということで問題ないかなと思いました。
その添付文書の改訂のところなのですけれども、実際の改訂案が資料1-2の後ろのほうにあるのですけれども、例えばエンシトレルビルの添付文書のリオシグアトと、今まで併用禁忌だったときに、本剤のCYP3A及びP-gp/BCRP阻害作用により、リオシグアトのクリアランスが低下すると機序として書かれているのですが、改訂案のほうで、本剤のCYP3Aに対する阻害作用によりということで併用注意に移しているのですけれども、その機序のところからP-gp/BCRPを削除されているようでした。
ロナファルニブのほうもP-gp阻害のところを削除されているようで、この報告書の中でP-gpとかBCRPの寄与がリオシグアトの体内動態にあまり大きくないということは記載されているのですけれども、一方でリオシグアト、P-gpとかBCRPの基質であることは間違いないようで、シクロスポリンと併用注意になっていまして、その機序がP-gp/BCRPの阻害と書かれていますので、その辺り、整合性に問題がないのかなと思って気になりました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
その点、事務局、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。御指摘いただきましてありがとうございます。今、いただきました御指摘としましては、添付文書にリオシグアトを併用禁忌としているときには「機序・危険因子」の項にP-gpとBCRPの阻害作用に関する記載があったところ、併用注意に移したときにP-gpとBCRPの阻害に関する言及がなくなっているというところかと理解しております。
こちらは、リオシグアトのP-gpとBCRPを介した作用に関しましては、尿中への排泄が限られていることですとか、リオシグアトのバイオアベイラビリティが高いことから、P-gpとBCRPの影響は限定的と考えております。
シクロスポリンの併用注意に関しまして、リオシグアトの添付文書でP-gp/BCRPの阻害についての記載がされているところですけれども、こちらは承認時からの注意喚起としては記載されている内容でございまして、このリオシグアトに関しましては、以前、調査会からCYP1A1の関与が示唆されるなど、相互作用に関する知見も追加されてきているところではございますので、今回、先生からいただきました御指摘も踏まえまして、整合性の観点から、シクロスポリンについて削除が可能かどうかは引き続き検討させていただきたいと考えております。
以上でございます。
○伊藤委員 ありがとうございます。承知いたしました。
先ほどの栄田参考人からのお話にもありましたけれども、やはり今回の併用禁忌から注意への変更に関しては、あくまで予測した数値からの安全性の推定ということだと思いますので、確実なものではないようにも思いますので、用量調整とか、そういったことが可能であるからということで、そういうことをぜひ安全性について確認しながら使っていただけるといいのかなと思いました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。御意見ございませんでしょうか。
石井委員、お願いいたします。
○石井委員 ありがとうございます。
こうなりますと、医療現場への伝え方というものが重要になってくると思います。今のような添付文書の書き方でも注意すべき点は注意しなければならいとお伝えいただくことがクリアかなと思いました。
よろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございます。
事務局、何かございますか。
○事務局 御指摘いただきありがとうございます。
既に議論されているとおり、リスク最小化策としてリオシグアトの低用量から開始したり、用量調節についても注意しながら使っていくことが重要かと思っております。添付文書の用法・用量の項におきましても用量調節に関する血圧の数値なども記載されておりますので、そちらも遵守していただくというところで進めることが重要と認識しております。
以上となります。
○石井委員 ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、基本的には、皆様の御意見を伺うと、今回の使用上の注意の改訂の基本的な方針は御了解いただけているのかと思いますけれども、議決に移りたいと思います。
先ほどいただいた御意見、P-gp/BCRP阻害薬としてのシクロスポリンの記載等は引き続き検討する。あと、医療現場での注意喚起についても引き続き取り組むということの上で、今回、事務局の提案どおり、リオシグアトとエンシトレルビル、ロナファルニブの使用上の注意を改訂するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 ありがとうございます。皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、御異議なしとさせていただきます。
それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 御議論いただきまして、ありがとうございました。
リオシグアト及びエンシトレルビル、ロナファルニブの製造販売業者に対しまして、本日の審議結果のとおり、使用上の注意を改訂するよう指示いたします。
また、本調査会での議論につきましては、安全対策部会に報告いたします。
事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
栄田参考人におかれましては、貴重な御意見を賜りありがとうございました。
これ以降、御意見を求める予定はございませんので、途中で御退席いただいて差し支えございません。どうもありがとうございました。
○栄田参考人 では、失礼いたします。ありがとうございました。
(栄田参考人退室)
○岡座長 それでは、続きまして、議題の2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 議題2「抗てんかん剤の『使用上の注意』の改訂について」を説明いたします。
初めに、本日お配りしている資料のうち、資料2-1は本件の経緯と御審議いただきたい事項をまとめたもの、参考資料2-1は日本てんかん学会の要望書、参考資料2-2は日本てんかん学会が作成した留意事項、参考資料2-3は抗てんかん剤5剤の自動車運転技能への影響に関する公表論文、参考資料2-4は「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」について、参考資料2-5は「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」の補遺についてとなります。
本議題は資料2-1に沿って説明させていただければと存じます。
資料2-1を御覧ください。
今回の審議対象は、抗てんかん剤のカルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムとなり「1.品目概要」の項に、先発医薬品の販売名、承認取得者、効能・効果等を示しております。
次に、3ページ目の「2.経緯」を御覧ください。
抗てんかん剤は、向精神薬に分類され、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下等といった中枢神経系に影響を与える副作用を起こすことがあるため「使用上の注意」の「重要な基本的注意」の項において、薬剤を投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨が記載されております。
参考資料2-1にもあるように、今般、一般社団法人日本てんかん学会より「抗てんかん剤の添付文書における自動車の運転等に関する注意喚起の改訂についての要望書」が提出され、道路交通法においては、てんかんのある患者の自動車運転は一律には禁止されておらず、医師が公安委員会に診断書を提出し、公安委員会が自動車運転の可否を行っている。公安委員会の判断後は、医師は症状の程度や頻度、抗てんかん剤の効果及び副作用、服薬遵守状況、認知機能など様々な要因を個別に検討し、患者とリスクコミュニケーションを図りながら治療や生活指導を行い、てんかんのある患者では服薬中でも自動車運転を行っているという実態がある。
国内外の教科書や診断ガイドライン等で第一選択薬に位置づけられており、本邦での処方数が上位の薬剤と示されたカルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムの薬剤。以下「抗てんかん剤5剤」と称させていただきます。こちらについて、継続投与では自動車の運転技能に臨床的に意味のある影響を与えないと考えられることが、参考資料2-3に抗てんかん剤5剤の自動車運転技能への影響に関する公表論文で示されました。
この公表論文の検討結果は、参考資料2-5「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」の補遺にあります判定区分のカテゴリー2(中等度:投与初期等の一部の期間において、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響がある)に該当し、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響は投与初期にのみ生じる可能性にとどまると考えられるなどの見解とともに、経口剤である抗てんかん剤5剤を服用中の患者における自動車運転等が可能となるよう、添付文書の記載内容の改訂が要望されております。
なお、注射剤については、一時的に経口剤を服用できない場合やてんかん重積状態に使用するものであるため、現在の添付文書の記載内容で問題ない旨が学会より説明されております。
後ほど、学会要望の説明を参考人の白石先生、渡邊先生に、参考資料2-3から2-5の内容のもととなったAMEDの研究事業である、医薬品等規制調和・評価研究事業「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」及び「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」の研究代表者であります参考人の岩本先生に今回審議対象である抗てんかん剤の自動車の運転技能への影響に関しまして御説明いただきます。
次に、4ページ目の「3 国内外の状況」(1)を御覧ください。
抗てんかん剤5剤に関して、自動車運転に影響を与える可能性が想定される、または事故に関連する21事象について、直近5年間で医薬品医療機器総合機構に副作用報告された件数は本資料の7ページ以降の別紙1(国内副作用報告件数)のとおりとなっております。経年的に見ると、副作用の報告傾向は大きな変化はなく、特段の安全性上の懸念は認められません。
また、てんかん患者については、道路交通法の規定により、医師が患者の症状、服薬遵守状況、副作用等を検討した上で患者ごとに運転の可否を判断しており、実態としては、てんかん患者は抗てんかん剤の服用中も運転を行っておりますが、これらの薬剤の副作用の報告状況から見ると、患者の状態を踏まえ医師が個別に判断すること自体、問題はないものと考えられます。
次に(2)を御覧ください。日本てんかん学会より、上記の要望とともに「抗てんかん発作薬を服用しているてんかんのある人において、自動車運転や危険を伴う機械操作を行う際の留意事項(案)」が参考資料2-2に示されております。こちらは「医師が注意すべきこと」として、どのような患者に対して運転が可能と判断できるか、患者の症状、服薬遵守状況、副作用等に基づく考え方や「本剤を服用するものが注意すべきこと」として、患者への指導内容を示しております。
次に、5ページ目の(3)を御覧ください。参考資料2-4及び2-5は、向精神薬として開発される新医薬品の自動車運転技能に及ぼす影響の評価方法等を示したガイドラインやその補遺が厚生労働省の通知としてまとめられています。参考資料2-3に示した論文では、これらのガイドラインの考え方に基づき、非臨床試験、臨床試験、疫学研究に関する文献情報を踏まえ、薬剤の自動車運転技能への影響に関する評価が行われております。その結果、抗てんかん剤5剤につきましては、薬剤の投与初期は運転技能に影響を与える可能性があり特に注意が必要でございますけれども、継続投与では当該影響が小さくなることが示唆されております。
次に(4)を御覧ください。本資料12ページ目以降の別紙2に海外添付文書の記載状況をまとめておりますが、抗てんかん剤5剤の欧州及び米国の添付文書では、一律に自動車運転を禁止されていない状況です。
最後に「4.対応方針」にあるように、今回検討対象の抗てんかん剤5剤は、学会からの要望を踏まえると、国内外の状況を総合的に考慮して、てんかんに伴う各種発作に関する効能・効果として使用する場合には、現在の添付文書の記載のように薬剤投与中は一律に自動車運転等に従事させないものとするのではなく、医師が学会留意事項に基づき、個別の患者の状態に応じて、自動車の運転等危険を伴う機械を操作することの適否を判断することを可能とするよう添付文書の記載を改訂してはどうかと考えております。各薬剤の改訂案は本資料18ページ目以降にある別紙3に記載のとおりでございます。本改訂案はPMDAでの専門協議でも賛同を得ているところです。
対象薬剤のうち、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギンについては、てんかんに伴う各種発作に関する効能・効果以外の効能・効果に使用する場合には、引き続き、薬剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨の記載としております。ラコサミド及びレベチラセタムには注射剤がありますが、これらは一時的に経口剤を服用できない場合やてんかん重積状態に使用するものでありますことから、引き続き、薬剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する旨の記載といたしました。
また、今回、添付文書改訂を行う際には、学会留意事項をベースに医療従事者及び患者向けの注意喚起資材を製造販売業者が作成して、医療機関・薬局等に配付する予定です。
今回の改訂案について御審議いただければと存じます。
説明は以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、続いて、参考人から御意見をいただきたいと思います。まず、日本てんかん学会より白石参考人、渡邊参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○白石参考人 本日はお時間をいただきましてありがとうございます。日本てんかん学会理事長の白石秀明と申します。栃木県にあります獨協医科大学の小児科で小児科医として働いております。
会場におりますのは、事務担当理事の渡邊さつき先生でございます。彼女は精神科医で、現在、埼玉医科大学で勤務されております。
私どもからは、てんかんとその治療に関する概要と、てんかんのある患者の自動車運転の現状並びに日本てんかん学会の要望について御説明させていただきたいと存じます。
それでは、会場にいらっしゃいます渡邊先生にお譲りいたします。どうぞよろしくお願いします。
○渡邊参考人 よろしくお願いいたします。日本てんかん学会事務担当理事の渡邊さつきでございます。
まず、てんかんについて簡単に御説明させていただきます。
てんかんは、有病率が100人に1人とされておりまして、神経疾患の中でも頻度の高い疾患の一つです。大脳の神経細胞が過剰に興奮することによっててんかん発作が引き起こされますが、実際には様々な種類があります。最もよく知られているのは全身けいれん、あるいは大発作と呼ばれる先生もいらっしゃいますが、強直間代発作といいます、意識を失って、倒れて、全身がけいれんするというものだと思います。
しかし、それ以外にも様々な種類がありまして、例えば意識がぼうっとするだけの発作ですとか、意識ははっきりしていて感覚の症状だけが出る発作、あるいは人によっては睡眠中にしか発作が起きないという患者さんもおりまして、お一人お一人で異なる発作を持っているのが特徴です。
てんかん治療の原則は薬物療法になりますが、およそ7割の患者が抗てんかん剤の内服によって発作が止まります。抗てんかん剤は少量から投与しまして、効果と副作用を観察しながら投与量を調整していきまして、可能な限り単剤処方を目指します。薬剤の選択については、学会のガイドライン等を参考にしながら、てんかん診断や発作の種類、副作用の出やすさなど、患者の個別要件を考慮し行っております。
次に、てんかんのある患者の自動車運転について御説明いたします。
我が国の道路交通法においては、てんかんのある患者の自動車運転は一律には禁止されておりません。実際には、医師が作成した診断書を基に、公安委員会が自動車運転の可否判断を行っております。原則としましては、覚醒中に意識または運動が障害される発作が2年間なく経過していれば運転が認められるということになっております。
ただし、例外もございまして、発作中に意識や運動が障害されない者は1年間の無発作期間で許可されますし、2年間の観察期間において発作が睡眠中に限って起きる場合には発作が完全に消失していなくても許可されるなど、患者個人の発作のタイプによって個別の判断が行われております。
こうした自動車運転の必要条件であります発作消失のために抗てんかん剤が処方されているわけなのですけれども、小児期に発症したてんかんの中には、ある一定の年齢に達すると服薬をやめても発作が起きなくなるというてんかん症候群もあるのですが、その一方で、それには当たらない小児発症てんかんの方ですとか、成人になってから発症した場合には基本的には長期にわたって服薬することになります。
てんかんの治療を行う上で、医師と患者は発作消失を目指すのはもちろんのことなのですけれども、先ほど申したとおり、長期の服薬継続が必要ですので、続けるために副作用の出現にも注意を払っております。特に眠気や認知機能低下が出現した場合には、医師、それから、患者、時に家族も交えて、リスクコミュニケーションを図りながら、処方調整を行っています。そのため、自動車運転を希望する患者においては、発作のない期間が2年に到達するまでの間に、自動車運転に支障のない処方の状態が整い、維持されていくことになります。
さて、ここで問題となるのが薬剤添付文書の記載内容です。我が国の抗てんかん剤の添付文書では、一律に自動車運転等危険を伴う機械の操作に従事させないということを規定しています。一方、欧米では、先ほどの参考資料にもありましたが、自動車運転等を一律には禁止しておらず、日本と欧米での注意喚起の内容が大きく異なっております。
患者にとっては、自動車運転の可否は日常生活や就労に非常に大きな影響を及ぼします。特に、私が勤務する埼玉もそうですが、公共交通機関が十分に発達していない地域では、自動車運転が制限されることは患者にとって大きな支障があります。
先ほど御説明したように、てんかんのある患者は、公安委員会の判定の下、抗てんかん剤を服用中であっても自動車運転を行っているという実態があります。この実態を踏まえますと、添付文書において適切な注意喚起を行うことは極めて重要だと考えます。そこで今回、我々、日本てんかん学会は、添付文書における注意喚起の改訂を求める要望書を提出させていただきました。
自動車運転技能と向精神薬について、令和4年と7年に厚生労働省から評価方法のガイドラインとその補遺が出されました。また、一昨年にはガイドラインを基に、5種類の抗てんかん剤について検討した論文が発表されました。この論文では、既存のエビデンスのみでも継続投与では自動車の運転機能に臨床的に意味のある影響を与えないという結論が示されています。
なお、この5剤は、国際的あるいは国内の教科書、診療ガイドライン、それから、国際的な学術雑誌に掲載された総説において第一選択薬に位置づけられておりまして、本邦での処方数も上位を占める薬剤になっております。
日本てんかん学会としましては、この論文における検討結果はガイドラインに則した適切な評価結果であると考えておりまして、補遺のほうにあります判定基準に照らすと、カテゴリー2、中等度に該当すると考えます。つまり、臨床的に意味のある自動車の運転技能への影響は投与初期にのみ生じる可能性にとどまり、自動車運転等に関する添付文書の注意喚起は欧米と同様に改訂することが適切と考えます。
以上を踏まえまして、少なくとも公表論文で検討された5種類の抗てんかん剤、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムは、継続投与では自動車の運転技能に臨床的に意味のある影響を与えないと考えられますので、ガイドラインの補遺に従い、添付文書における注意喚起は投与初期のみ自動車運転等を行わないことを規定することに改訂していただくことを要望いたします。
最後になりますが、要望と併せまして、日本てんかん学会では、参考資料2-2にお示ししてありますように、抗てんかん発作薬を服用しているてんかんのある人において、自動車運転や危険を伴う機械操作を行う際の留意事項を作成いたしました。
少し用語の補足になりますが、抗てんかん発作薬と抗てんかん剤は同義なのですけれども、この留意事項の中では、てんかん診療で一般的な表記である抗てんかん発作薬と記載しております。
この留意事項の簡単な説明ですけれども、てんかん診療に当たる医師は、発作の程度や頻度、それから、抗てんかん剤の効果及び副作用、服薬遵守状況など、様々な要因を個別に検討しまして、患者とリスクコミュニケーションを図りながら治療や生活指導を行っております。てんかん診療ガイドライン2018においても患者へのアドバイスと情報提供について解説した章がありまして、服薬や自動車運転に関する記載がございます。
これらの内容に加えて、日本てんかん学会が自動車運転に関して過去に示した見解などを盛り込んだものがこの留意事項でして、抗てんかん剤を処方する医師が注意すべきこと、それから、抗てんかん剤を服用する者、つまり、患者さんが注意すべきことをまとめております。たとえ添付文書が改訂されたとしましても、臨床の場においてはこれまでと変わらずに、患者個別の様々な要因を考慮しながら、自動車運転等に関する適否の判断をする必要があります。
我々、日本てんかん学会は、関連する学会とも協力しながら、治療に当たる先生方、治療を受ける患者さんたちにこの留意事項を理解していただくように活動してまいります。
私からの説明は以上でございます。どうもありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、続いて、岩本参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○岩本参考人 よろしくお願いします。
これまでAMEDの医薬品等規制調和・評価研究事業で「医薬品が自動車運転技能に与える影響の評価手法の開発」では参考資料2-4にあるガイドライン、そしてもう一つ「向精神薬が自動車運転技能に与える影響の判定基準の開発」というものが参考資料2-5にあるガイドラインの補遺として判定基準の作成に取り組んでまいりました。
当該研究班で、今回、5つの抗てんかん剤、すなわち、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムを検討した結果、カテゴリー2と結論づけました。
検討の背景と結果の概要を説明いたします。
これら5つの抗てんかん剤は、いずれも既承認薬です。ガイドラインと判定基準は新薬開発での評価方法を示していますが、既承認薬はガイドラインを参考として評価できると設定しました。既承認薬を評価できるかを検討した結果が参考資料2-3にある公表論文となります。
向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響を評価するには、非臨床試験、薬力学的試験、臨床試験の有害事象の発現状況、そして、必要に応じて自動車運転試験の結果を検討する必要があり、高度な専門性を要します。このため、この論文は、ガイドラインや補遺に必ずしも詳しくない臨床医でも簡便に理解できるように、検討結果の概略のみを概説しています。
また、この論文の公表は参考資料2-5の判定基準の通知前でしたので、カテゴリー2とした結論までは記載しておりませんでしたが、今回の5剤がカテゴリー2であるとする論文が、昨日、Neuropsychopharmacology Reports誌にアクセプトされましたので、申し加えさせていただきます。
では、検討結果の概要を説明します。
カルバマゼピンは、短期投与の自動車運転試験が実施されていましたが、アルコールの血中濃度をベンチマークとした検討、すなわち、臨床的に意味のある影響の有無の検討は行われておらず、臨床的に意味のある影響があるかは不明でした。
バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムの短期投与の自動車運転試験は行われておりませんでした。
カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムは、継続投与された自動車運転試験が行われております。この試験は無作為化が行われていない試験であり、厳密な評価とは言えませんが、この試験結果を支持する疫学研究の結果が得られており、一定の評価は可能と考えました。
ラコサミドは、自動車運転試験が行われておりませんが、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム及びラモトリギンと同じ、電位依存性ナトリウムチャネルモジュレーターでありまして、そして、カルバマゼピンの徐放剤と比較した臨床試験と疫学研究の結果が得られていることから、ガイドラインの自動車運転試験が不要な場合に該当し、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン及びレベチラセタムの継続投与の試験を参照することで評価は可能と考えました。
この5剤とも、投与初期の臨床的に意味のある影響の有無は明確ではありませんが、カルバマゼピンは第Ⅰ相薬物代謝酵素であるCYPを自己誘導することにより、投与初期には血中濃度が高く、継続投与で血中濃度は低下するため、投与初期の影響は注意を要すると考えました。
これらの結果を踏まえ、研究班はこの5剤とも、継続投与では臨床的に意味のある影響はないと考えられ、保守的に見積もって、ガイドライン補遺の判定区分のうち、カテゴリー2と結論づけました。
説明は以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、委員の皆様に御議論いただければと思います。何か御意見、御質問等をいただけますでしょうか。
柿﨑委員、お願いします。
○柿﨑委員 柿﨑です。
参考人の先生方の意見、あるいは事務局の説明を拝聴しまして、特に改訂に異論はないのですが、日本てんかん学会でつくっていただいた参考資料2-2の留意事項の案、あるいはガイドラインの周知方法なのですが、てんかんの薬剤はジェネリック医薬品がかなり多いかと思いますので、製造販売業者経由での情報提供ですとやはり不十分になるかと思いますので、その辺、学会も含めて、適切な周知をお願いできればと思います。
以上です。
○岡座長 事務局、どうぞ。
○事務局 事務局でございます。
御意見は承りました。先発医薬品メーカー以外にも、御指摘のように、後発品の製販業者が結構多いですので、全て行き渡るように、我々からも周知のほうを伝達いたします。
以上です。
○岡座長 よろしいでしょうか。
○柿﨑委員 はい。
○岡座長 では、石黒委員、お願いいたします。
○石黒委員 ありがとうございます。御説明のほうを拝聴しまして、かなり網羅的なレビューをされていますし、カテゴライズもきちんと評価されているものなのかなとは理解いたしました。
評価される上でどういう議論があったのかという点だけ少し確認させていただきたいのですけれども、レビューされた疫学調査ないしは臨床試験の中で、日本でのドライビング試験というものがどの程度入っていたのかという点で、入っていなかった場合、海外での道路交通状況とかを踏まえて、海外での試験がどの程度、日本でも外挿可能と考えられたのかという点について教えていただけますでしょうか。
○岡座長 これは岩本参考人にでしょうか。
岩本参考人、いかがでしょうか。
○岩本参考人 御質問ありがとうございます。
自動車運転試験なのですけれども、継続投与された自動車運転試験は、運転シミュレーターを用いた、日本国内で行われた試験になります。また、疫学研究でも4つ、疫学研究をレビューしたのですけれども、3つが患者登録データベースを用いたコホート研究で、もう一つが自発報告データベースを使った研究となったのですけれども、そのうちの3つのコホート研究の中の一つが国内からの報告になっております。いずれの疫学研究も、抗てんかん剤と交通事故というものが関連しないという傾向で、同じような方向になっていますので、日本の報告は信頼できる結果ではないかと思っています。
また、カルバマゼピンは、これは海外の試験ではあるのですけれども、日本人と海外で異なる薬物動態かというと、そういうことではないと思いまして、特にカルバマゼピンのデータは健常人のデータですけれども、それを患者さんのデータに当てはめて、外挿して考えるというのは問題ないかなと考えています。
以上です。
○石黒委員 御教示ありがとうございます。
日本でのエビデンスもちゃんとしっかり含まれているということで確認させていただきました。ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。まず、白石参考人、渡邊参考人、丁寧な御説明ありがとうございます。あと、最新の知見の下、患者の不利益を改善する要望についても賛同するところでございます。
先ほどの柿﨑委員と同じところなのですが、参考資料2-2の留意事項案について教えていただきたいことがございます。参考人の先生方の見解で結構なのですけれども、医師・患者が注意すべきこととして、分かりやすく箇条書きで列挙されていることを確認させていただきました。医師のa.と患者のb.の部分で、一般用医薬品については薬剤師の明記がありますが、今回の事務局案の部分でも関連学会の留意事項を添付文書に明記されることからも、当該医薬品の処方監査や服薬指導等についても、医師が慎重に運転の判断をしていただいた情報を薬局や薬剤師のほうでの確認など、また、服薬のフォローなど、共同で行うものも多くあるのかなと感じているところです。
医療機関・薬局等に企業が資材を作成して配付するという話が事務局からありましたが、それ以外に、薬剤師への期待といいますか、関与について、参考人の先生から言及いただけると幸いです。いかがでしょうか。
○渡邊参考人 では、それについては渡邊のほうからお答えさせていただいてよろしいでしょうか。
○岡座長 ちょっとお待ちください。
では、てんかん学会のほうは渡邊参考人でよろしいですか。
○渡邊参考人 はい。
○岡座長 では、お願いします。
○渡邊参考人 貴重な御意見ありがとうございます。
薬剤師の先生の関与について、我々も非常に重要と思っておりまして、今回の中には医師、それから、患者、つまり、服用する者ということで記載したのですけれども、この中に実は薬剤師という文言も少し入れてございます。
例えば、これは併用薬のことなのですけれども、今回は副作用に影響があるかどうか、医師や薬剤師に確認することと記載させていただいたのですが、実際にはやはり薬剤師さんの担うところは非常に大きいと思っておりまして、この留意事項の周知については学会が責任を持ってやっていこうと考えておるのですけれども、薬剤師の先生方との連携のところについても考えて進めてまいりたいと思います。
○白石参考人 我々は皆、全て一体にやっておるつもりでございます。患者を含めて、他学会、複数の学会がありますけれども、当然、薬剤師の方々は我々の仲間だと思っておりますので、適宜、周知させていただくつもりでございます。
ありがとうございます。
○舟越委員 ありがとうございます。
私は病院の薬剤師ですので、診療ガイドラインのほうには薬剤師への期待といいますか、アドヒアランス、相互作用を幾つも書いていただいておるところで、医師と一緒にやっていく感覚の部分は賛同しているところでございます。
なお、今回、添付文書に留意事項だけが載ってくるので、薬局の先生方を含めて、そこだけを見るというところで、少し確認させていただいたところでございます。どうもありがとうございます。
○白石参考人 ありがとうございました。
○岡座長 失礼しました。私、ミュートになっていました。
薬剤師の方にも、この参考資料2-2の部分を含めて周知いただければと思います。よろしくお願いします。
それでは、伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
先ほどのお話で、継続投与されている場合には車の運転とかもそれほど危険性が低いというところだったと思うのですけれども、投与初期にはやはりある程度の危険性があるということなのかなと理解したのですが、添付文書にはその辺りの違いといいますか、その辺りを反映させる必要はないのでしょうか。
○岡座長 これはどうしましょう。
まず、事務局、いかがですか。
○事務局 伊藤委員、御質問ありがとうございます。事務局でございます。
事務局側といたしましては、日本てんかん学会様が作成した留意事項、医師向けの2項のほうに、患者のてんかん発作が自動車等に支障がないように抑制されれば確認するとされておりまして、抗てんかん剤を継続的に投与され、てんかん発作が抑えられている方を対象とした記載となっております。それを踏まえた本改訂案に関しましては、PMDAの専門協議のほうでも改訂については妥当で異論はないと意見を受けているところですので、現行の改訂案でも問題ないかなと考えているところでございます。
○岡座長 てんかん学会の方から、もし御意見がありましたら、どうぞ。
○白石参考人 よろしいですか。
基本的に、内服を始めて数か月、我々の留意事項では1か月をめどとしておるのですけれども、発作抑制が2年ないと免許は取れませんので、現実的に内服直後の方がここに該当するということはないと思うのです。
ただ一応、文言としては、エビデンスとして、今、先生がなされたように、最初のところでいろいろな状況が起こるということは記載するのですけれども、現実的にはそこの分はほとんど起こり得ないと考えています。
○伊藤委員 どれかの薬で、欧米の添付文書には投与初期に起こり得るみたいなことが書いてあるようなのですが、そういうことは特に添付文書では言及されないことになりますでしょうか。
○岡座長 どうでしょう。てんかん学会として、投与開始になるということは、このてんかんの診断になって指導を受けるということになるわけですけれども、そういう意味で、それで網羅されるというようなお考えでよろしいですか。
○白石参考人 現状としてはそう考えているのですけれども、添付文書上の記載に関しては事務局の方はどういう方向なのですか。
○事務局 事務局から回答させていただきます。改訂案のところにも記載されております、資料2-1の6ページ目を御覧ください。
こちらは改訂案のカルバマゼピンのほうを抜粋しておりますけれども、改訂案に、眠気、注意力・集中力等といったところに書いております4行目です。「また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、患者に指導すること」という記載がございますので、記載自体は網羅しているかと考えております。
○伊藤委員 投与初期と継続投与の場合で傾向が違うというような辺りを反映させる必要があるかなと思って伺ったのですけれども、そこで周知できているということでしたら理解いたしました。
○医薬安全対策課長 すみません。医薬安全対策課長でございます。
添付文書の記載をどういったトーンで書くのかというものもあるのですけれども、今回は留意事項を参考にするということを前提に明記していますので、それとセットの中で、広い意味では十分読み込めるのではないかということでこういった案として提示しているところでございます。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
よろしいですか。
○伊藤委員 ありがとうございます。
○岡座長 ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
柿﨑委員、お願いします。
○柿﨑委員 すみません。追加なのですが、先ほど参考人の先生が発作が2年以内にあると免許を取れないということだったのですけれども、既に免許を持たれている方が後天性にてんかんを発症した場合もこの留意事項に沿って主治医が対応を行えば大丈夫ということなのでしょうか。
○白石参考人 渡邊先生、いいですか。
○岡座長 では、渡邊参考人のほうからですね。お願いします。
○渡邊参考人 渡邊からお答えいたします。
既に運転されている方がてんかんを発症した場合には、運転に関してはこのようなルールになっているということを必ず初診のときに説明して、運転をやめていただいているということがございますので、全く同じように適用できると考えております。
○柿﨑委員 分かりました。
○岡座長 ありがとうございます。
そのほか、よろしいでしょうか。
そうしましたら、議決のほうに移りたいと思います。
皆様の御意見としては、基本的にこの改訂には皆さん賛同いただいているかと思いますけれども、この情報提供の方法、また、範囲も、薬剤師さんも含めて、具体的に周知していただきたいというような御要望があったかと思います。
そうした点に御留意いただくということで「使用上の注意」の改訂に関しましては事務局の提案どおりで御賛同いただけたかと思っておりますけれども、そうした方向でよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 ありがとうございます。皆様、首肯していただいていることが確認できましたので、事務局の提案どおり「使用上の注意」を改訂していただければと思います。
また、改訂内容で記載されている「関連学会の留意事項」に関しましては、本日の議論を踏まえまして、てんかん学会から示された留意事項の内容となりますが、適切に医療現場に情報提供できるものを作成するように製造販売業者に指導いただきたいと思いますし、学会あるいは行政のほうも御尽力いただければと思います。
それでは、事務局のほうから今後の予定をお願いいたします。
○事務局 御議論いただきましてどうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御議論を踏まえまして、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムの製造販売業者に対して、情報提供資材の作成ができ次第、使用上の注意を改訂するよう指示いたします。
また、製造販売業者に対しては、本日の議論を踏まえ、参考資料2-2でお示ししている、日本てんかん学会が作成している留意事項の内容に基づき適切な資材を作成するよう指示いたします。
事務局からは以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
それでは、本議題は終了したいと思います。
予定していた議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
次回の開催につきましては、改めて御連絡いたします。
事務所からは以上です。
○岡座長 それでは、本日の調査会は閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

