2023年10月27日 費用対効果評価専門組織 第7回議事録

日時

令和5年10月27日 13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、池田 俊也委員、木﨑 孝委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、野口 晴子委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、荻野 均専門委員、船崎 俊一専門委員、福田 敬専門委員
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官

<事務局>
木下医療技術評価推進室長 他

議題

○ ゴアCTAG胸部大動脈ステントグラフトシステムに係る分析枠組みについて

議事

○費用対効果評価専門組織委員長
 それでは「ゴアCTAG胸部大動脈ステントグラフトシステムに係る分析枠組みについて」を御議論いただきたいと思います。
 まずは事務局から説明をお願いいたします。
 
(事務局より説明)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 それでは、議論に先立ちまして、まず本製品の検証作業に係る分析枠組みに対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
 
(意見陳述者入室)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 私は、費用対効果評価専門組織委員長です。
 早速ですが、10分以内でゴアCTAG胸部大動脈ステントグラフトシステムに係る分析枠組み(案)についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
 では、始めてください。
 
○意見陳述者
 それでは、意見表明を始めさせていただきます。
 まず、お手元の資料の3ページを御覧ください。本品の概要です。
 本品は胸部大動脈用のステントグラフトで、ステントグラフトを留置する際の正確な留置を可能とする第二世代デリバリーカテーテルを搭載し、平成31年3月に一変承認されました。令和4年8月の保材専にてチャレンジ権が付与され、令和5年7月の中医協にてC1チャレンジにて改良加算(ハ)5%が付与されました。
 4ページを御覧ください。適応疾患について御説明させていただきます。
 胸部下行大動脈病変に対し、血管内治療によってステントグラフトを病変部に留置して血流を遮断する治療となり、胸部ステントグラフト治療は開胸する必要がなく、外科的な人工血管置換術と比べて低侵襲な治療となります。右の図のように、一般的にステントグラフト治療は大腿動脈からシースを挿入し、カテーテルを挿入します。
 本品は3つの適応を有しており、1つ目は胸部大動脈瘤で、治療目的は大動脈瘤の破裂の防止となります。2つ目はStanford B型大動脈解離で、治療目的は解離部の血管の亀裂を遮断し、血管壁の安定化、虚血臓器への血流を回復させます。3つ目は交通事故等による外傷性大動脈損傷です。治療目的は血管損傷部を保護し、血流を確保します。
 5ページを御覧ください。現状の課題について御説明いたします。
 胸部大動脈ステントグラフト留置術は、留置場所が心臓に近いことから、早い血流環境下での正確な留置と大動脈屈曲部でのステントグラフトの密着を得るのが難しく、不適切な留置が行われた場合、右図①のバードビークと言われるステントグラフト中枢側の密着不良が発生し、その後、図②のType Ⅰaエンドリークと言われる瘤内への血流漏れが発生する可能性があります。その後、十分な瘤への血流遮断効果が得られないと、ステントグラフトの追加留置や、最悪の場合、図③の瘤破裂に至ります。
 ガイドライン上でも、Type Ⅰ, Ⅲエンドリークは患者の生存に直結するため、可及的速やかに追加治療を行うとなっております。アンメットニーズは、ステントグラフトの展開精度及び操作性の向上したカテーテルの開発となります。そこで開発されたのが本品であります。
 6ページを御覧ください。ステントグラフト留置カテーテルの機能比較の概要になります。
 詳細は次のページ以降で御説明いたしますが、①展開方式は、既収載品が1段階展開に対し、本品は2段階展開を採用しております。②ステントグラフト展開後の位置調整は、既収載品ではできませんが、本品は中間径展開時に可能です。③ステントグラフト中枢側の角度調整は、既収載品ではできませんが、本品では可能となっております。
 カテーテルの外観図をお示ししておりますが、左の既収載品がシンプルな構造であるのに対し、右側の本品は多くのコントロール機能を有したイノベーティブなデリバリーカテーテルとなります。
 7ページを御覧ください。本品の有用性と既承認品と比較しながら御説明いたします。
 1つ目は展開方式です。本品は2段階展開を採用したことで、展開中全ての工程で血流が維持されます。一方、既収載品は展開過程で血流が遮断される構造であるため、ステントグラフトが血流に流されるリスクがございます。そのため、ラピッドペーシングを行い、一時的に心拍出量を減らすことが必要となります。
 また、本品の2段階目の展開は末梢側から展開され、これにより、腹腔動脈直上に留置する際などの末梢側の正確な展開に寄与します。
 8ページを御覧ください。2つ目は、ステントグラフト展開後の位置調整機能です。
 本品は中間径に展開後、留置位置の微調整が可能です。さらに、透視装置のCアーム角度を調節することで、視差により確認できなかった中枢側ネックの確認も可能となります。
 一方、既収載品では、展開開始後、ステントグラフトは全径まで広がり、位置調整は困難で、電子添文上でも、位置調整はしないことと注意がございます。
 9ページを御覧ください。3つ目は、ステントグラフト中枢側の角度調節機能です。
 ステントグラフトの浮きのバードビークについて御説明させていただきましたが、この機能を用いて、体内でステントグラフト中枢端の角度を調整することでその浮きを解消し、血管壁への密着性を向上することが可能です。中間径及び完全展開時の2回、このアンギュレーションコントロール機能を使用できます。
 一方、既収載品はこのような機能はなく、一度発生してしまったバードビークは解消することはできません。
 10ページを御覧ください。本品の市販後レジストリーの概要です。
 観察、前向き、単群、多施設共同の欧州で実施されたレジストリーとなります。レジストリー結果により、バードビークの発生率は0%、1年後のエンドリークは1.6%と、新たに搭載されたデリバリーシステムの機能により、患者メリットが示されました。
 11ページを御覧ください。本品の有用性の既収載品とのデータ比較になります。
 A)バードビークの発生率について、本品と既収載品を比較いたしました。左側のフォレストプロットを御覧いただきますと、本品は赤で囲ったものになりまして、集計値は〇〇となります。一方、既収載品は〇〇となります。本品はほとんどの既収載品の報告の95%信頼区間を下回った結果となりました。
 続きまして、右側のB)のType Ⅰエンドリークの発生率のメタ回帰を御覧ください。赤で囲った本品は既収載品に比べ、Type Ⅰエンドリークの発生率が留置時から低く、その後もその傾向が続くことが示され、高い有効性及び治療の確実性が得られました。
 12ページを御覧ください。
 C)は留置精度に関する成績です。留置時の5mm以上のずれは、本品には〇〇と、既収載品の〇〇と比べ大幅に低く、また、正確に留置が可能なことから、術中のステントグラフトの予定外の追加留置も〇〇と、既収載品の〇〇と比較し非常に低くなっております。これにより、ステントグラフトの使用本数の削減が期待できます。
 D)はラピッドペーシング回避率となります。従来は右心室にペーシングカテーテルを挿入し、一時的にラピッドペーシングを行い、心拍出量を減らすことで血流の影響を軽減させておりました。本品は血流の影響を受けにくいことから、ラピッドペーシング回避率が92.9%と、既収載品の〇〇と比べ大幅に回避できております。ラピッドペーシングは心臓から記載のような合併症が発生いたしますが、本品はラピッドペーシングの使用を回避することでより安全な治療が可能となります。
 13ページを御覧ください。類似機能区分との比較になります。
 胸部大動脈用ステントグラフトには現在、4つの機能区分があり、償還価格は本品の中枢端可動型の149万円、標準型の143万円、解離のみの適応を有する大動脈解離用は10%の有用性加算により155万円、血管分岐対応型は206万円となっており、医療機器メーカー5社より販売されております。
 適応に関しては、本品は最も多くの適応を持つ唯一のステントグラフトであります。構造に関しても、既収載品にはない正確な留置に寄与する展開機能、留置位置調整機能、角度調整機能等を有しており、血流の影響を受けにくい構造となっております。また、本品は展開工程は増えるものの、手技時間の延長はないことが確認されております。
 14ページを御覧ください。続きまして、保材専・中医協における評価について御説明いたします。
 本品はもともと標準型にて保険収載されておりましたが、新機能区分として中枢端可動型の新機能区分が認められました。加算は改良加算(ハ)の5%となり、より安全かつ有効な治療ができる点が認められ、償還価格はそれまでの標準型の143万円から149万円となりました。
 製品の特徴といたしまして、血管内壁により圧着した状態でステントグラフトを留置可能であること。また、そのため、エンドリークを減少させる有用性が認められました。
 15ページを御覧ください。公的分析より提案されている比較対照技術について御説明いたします。
 比較対照集団は、先ほど御説明した3つの適応のうち、胸部大動脈瘤患者及び合併症を伴うB型大動脈患者を対象とすることとなりました。外傷性胸部大動脈損傷患者については、本品の適応疾患に占める割合が限定的であることから、対象集団からは除外することが提案されまして、弊社も合意いたしました。
 比較対照技術については、大動脈瘤と解離と、どちらの分析対象も大動脈用ステントグラフト標準型とすることが提案されました。これは本邦のガイドラインにて、どちらの疾患の外科手術よりもステントグラフト内挿術が推奨されていることによります。なお、標準型の機能区分にはメーカー4社より製造販売されている複数の製品が含まれます。
 16ページを御覧ください。
 解離患者の比較対照技術については、企業の当初案として、現在使用可能な2つの機能区分、標準型と解離用であることから、使用実績に応じて加重平均したものを比較対照することと御提案いたしました。
 しかしながら、公的分析より、これらの2つの機能区分について、有用性や安全性の点で明確な優劣が示されていないことから、最も安価である標準型を比較対照技術とすることが妥当であるとの御意見をいただき、弊社も合意いたしました。
 御説明は以上になります。ありがとうございます。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 それでは、委員の方から御質問はございますでしょうか。
 ○○委員、お願いします。
 
○○○委員
 ○○でございます。御説明ありがとうございました。
 教えていただきたいのは、これはいわゆる長期的なアウトカムにも差があるというか、その改善にも寄与していると理解してよろしいでしょうか。例えば生存率の点での改善があるとか、あるいは術後1年後のリーク発生率が優れているようですので、例えば患者のQOLの改善につながっているとか、既収載品というか、既存の製品に比べまして、そうした生存年の延長やQOLの改善といった、いわゆるクオリティー、この尺度で最終的にはアウトカム評価をしなければいけないことは御承知と思いますが、そういったもので表せるような、その点での改善が確認されている理解でよろしいですか。
 
○意見陳述者
 ありがとうございます。エンドリークの発生率が異なりますので、この患者様のQOLにも大きく影響していると考えております。
 死亡率でどこまで示せるかというところはございますが、最初、治療回数とか、そういった再治療によるイベントの発生とかといったところもQOLに変化を与えるものになると考えております。
 
○○○委員
 分かりました。
 そうなりますと、単純な費用比較や費用最小化分析ではなくて、いわゆる費用効果分析のお考えだということでよろしいですね。
 
○意見陳述者
 そのとおりです。
 
○○○委員
 分かりました。ありがとうございました。
 
○意見陳述者(医学専門家)
 〇〇ですけれども、補足してよろしいでしょうか。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 どうぞ。
 
○意見陳述者(医学専門家)
 エンドリークが明確に減ることは示されておりますし、バードビークもそうです。死亡率とかQOLですけれども、エンドリークで、特にこの中枢側からのエンドリークは未治療の動脈瘤とイコールなのです。破裂リスクはステントが入っている入っていないにかかわらず漏れがあったら破裂することに変わりはないですので、患者さんの不安は手術前と、いつ破裂してもおかしくない状況が、エンドリークがあるとステントグラフト後でも続くわけですので、それは毎日、薄氷を踏む思いでの生活になるし、医者側としても、これは治療にならないので、それはType Ⅰでのエンドリークだったら治療していないのと同じということで、明確な違いがございます。
 以上です。
 
○○○委員
 分かりました。ありがとうございました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 では、○○委員、お願いします。
 
○○○委員
 委員の○○です。
 ラピッドペーシングのことについてお伺いしたいのですけれども、ラピッドペーシングは90何%回避できるということで、QOLも相当よくなるのは分かります。さきほど、あらかじめ右室にペースメーカーを入れておいて使わなくて済むということを言われたのですけれども、一応、この製品の場合でも念のためにペースメーカーを予め留置しておき、そのうちの8%を使ったようにも見えるのですが、念のためにペースメーカーは入れるのですか。
 
○意見陳述者(専門家)
 実際、日々使っている私からお答えします。〇〇の〇〇です。
 製品がローンチされて間もない頃に、まだラピッドペーシングを準備せずに胸部のステントグラフトをやるのに慣れていないうちに念のためやったことがほとんどで、使って、これはラピッドペーシングが必要ないのが確信を持って分かってからはゼロになっていますので。
 
○○○委員
 最初から入れていないということですか。
 
○意見陳述者(専門家)
 はい。全く入れていないですから、移行期の話だと。
 
○○○委員
 分かりました。
 伺いたかったのは、9割にいい影響は分かるのですが、例えば念のために必ずペースメーカーを入れるのだったら、コストはあまり差がないかなと思ったからです。今、〇〇先生のお話を聞くと、この製品を使うと、そもそも、そのコストもかからないというふうに聞こえたので、それはこれからももちろん分析はしていただくのでしょうけれども、短期でもこの製品のイノベーションが評価できるのかなと思って伺いました。
 
○意見陳述者(専門家)
 ありがとうございます。
 全く御指摘のとおりであり、かつ追加のステントグラフトが減るので、その分のコストも減ります。
 
○○○委員
 ありがとうございました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の委員、いかがでしょうか。
 ○○委員、お願いします。
 
○○○委員
 すみません。少しだけ確認させていただきたいのですが、今日の発表資料10ページに、欧州で実施されているレジストリーの登録期間が2018年7月11日までと説明されていましたが、その後の登録はクローズされているようなレジストリーなのでしょうか。それとも、まだ現在も登録が可能であり、より長期的な情報が得られる可能性があるレジストリーなのでしょうか。
 
○意見陳述者
 お答えいたします。
 こちらは既に登録を終了しておりまして、これ以降の患者登録はない状況でございます。また、評価期間ももともと1年のフォローアップを予定しておりましたので、それ以降の成績は収集していない状況でございます。
 
○○○委員
 分かりました。
 次に、13ページに手術時間などの既存の製品とのデータが記載されているのですが、この出典を教えてください。
 
○意見陳述者
 本品に関しましては、このレジストリーのデータを使用いたしました。比較対照としましては、これまで日本で承認されている製品の治験データから出典データとさせていただいております。
 
○○○委員
 分かりました。ありがとうございます。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
 
○意見陳述者
 ありがとうございました。失礼いたします。
 
(意見陳述者退室)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。それでは、ゴアCTAG胸部大動脈ステントグラフトシステムに係る分析枠組みについて御議論をお願いしたいと思います。
 臨床の専門の先生、○○先生、いかがでしょうか。コメントがございましたら、先にいただきたいと思います。
 
○○○委員
 ○○です。よろしくお願いします。
 先ほど企業が大体お話しされた内容は、今回の商品に関してはおおむね適切な範囲ではないかなと思っています。
 アンギュレーション、細かい留置したプロキシマルというか、より心臓に近い側、大動脈弓部のところの角度、ちょうどカーブをつくっているところに真っすぐなチューブを置きますので、通常は曲がっているところと真っすぐなところで当然、隙間ができるわけですから、そこを埋めるような操作ができるということで、詳細な微調整ができることでずれが小さくなる。しかも、血液の拍動は通常、秒速1mぐらいで動きますので、秒速1mで動いているところに前方から開いていってしまうとそこが負けてしまうので、またそれも位置のずれとか製品に影響を与えてしまうのですけれども、これはディスタール、末梢側から固定したところ、いわゆる安定した場所から開いていけるので、そういう点でも留置した場所の正確性が保たれることは間違いないのではないかなと思います。
 あと、ラピッドページングという言葉が出ましたけれども、ヒトの心拍は増えれば増えるほど血液の量が増えそうなのですが、それは限界があって、一般的には130よりも早い心拍数になってきたときには全体の量としてはもうちょっと増えるのですけれども、1心拍のストローク、1回に出る血液量は減少していきますから、それをもうちょっと早い心拍でペーシングするともっと落ちていくので、それが極端になると物すごく速い速度で動く。心室細動発作のように心停止に近い、早過ぎて血液量が出なくなる。そのぎりぎりのところの心拍、200~180くらいの心拍でペーシングすると一時的に血液量がぐっと減った状態になるので、先ほどの微調整するときに有用だということでラピッドペーシングはやられているのですが、それをしなくて済むので、患者さんの状態としては速い速度で心拍を送っているのは、心臓の負担もさることながら、実際に届く血液量が減る事象にもなってきますので、そういう点からも考えられて、そこのリスクといいますか、そういったものも減少できている点では、今回の製品に関してはあまりこちらとしてネガティブなコメントをする場所がなく、大体妥当なのではないかなと私は感じました。
 以上です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 では、委員の先生方から。
 ○○委員、お願いします。
 
○○○委員
 若干しつこいようですが、○○先生にお伺いしたいのですけれども、〇〇先生のおっしゃるとおりだとは思うのですが、何となく、万が一のために、一応、右室に入れておいて、何かまずいことが起きたらすぐラピッドペーシングをしようというものはないのですかというつもりで聞いたら、それは初期にはそういうことはあったけれども、今はそういうことはしないとお答えでした。気になるのは、捨てるコストと言ったらおかしいですが、やはりペースメーカー1個が要るようになるのかなと思ったのでお伺いしたのですけれども、基本にはこの製品を使うときはペースメーカーを入れない理解でいいのでしょうか。
 ごめんなさい。裏を取るようなことを聞いて申し訳ないです。
 
○○○委員
 僕も○○先生の御質問はそうだなと思って聞いていたのですけれども、確かに、例えばインターベンション、PCIがありますね。PCIをするときに必ず、以前は麻酔科が待機しないといけないとか心臓外科医が待機しないといけないということで、機会コストといいますか、人的な資源をそこに投下して待機していたので、事故があってはいけないので、当初、新しい医療技術を導入するときに医療現場はかなり慎重になりますので、そういったことはあったと思います。
 ただ、実際にラピッドペーシングは使わなくても大丈夫だなと感じ始めると、手間をかける必要がないのであればやらなくていいかということになってきているのも事実だと思いますので、よほど不良な病院以外はあまり、ですから、こういう医療技術を提供するところは、比較的高い医療材料を使って高度な医療をやっているところはそれなりに信頼した先生方がやっていらっしゃると思いますし、実際に出る頻度が絶対に必要になるかというと、手技に伴って必要になることはまずないと思います。それ以外の事象で何か事がというのは場合によってはあるかもしれないので、ゼロとは申し上げにくいのですけれども、その点に関しては、まず、〇〇先生のおっしゃったのは適切な範囲ではないかと思います。
 
○○○委員
 ありがとうございます。
 疑い深くて申し訳ないのですけれども、念のために、全例入れているのだったらコストはあまり差がないのかなと思ったので、そういうことはないことがよく分かりました。
 
○○○委員
 それはないと思います。
 
○○○委員
 ありがとうございました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の先生方、いかがでしょうか。よろしいですか。
 3つの機構、新しい機能、工夫がされているということで、非常に臨床現場での期待の高い、なおかつそれなりの成績もあるということでありますが。
 
○○○委員
 委員長、もう一つ、すみません。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 どうぞ。
 
○○○委員
 長くなって恐縮ですが、先ほど、今回の対象からは外していますが、転落事故とか交通事故等の外傷で運ばれる大体4m以上の転落事故では大動脈損傷が起きることが分かっています。8mぐらいの高さから落ちたということになってくると、周辺が打撲しているのと、裂傷・外傷がある中で大血管の損傷も起きますので、そういうときに胸を開く手術は当然できないので、救命できるチャンスはカテーテル治療しかないので、本来だとするとオーファンになりますけれども、全く対象とするものがない中ではあるのですが、ほぼ全例死亡に近い状態のものの救命という点では、外傷については最終的には恐らく医療現場では最もニーズが高い治療になるのではないかと思っています。
 すみません。蛇足です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 コメントありがとうございます。
 対象集団の話になるかと思いますが、科学院さんから何かコメントはございますか。全体の症例数とか割合みたいなところは御確認されているとは思いますけれども。
 
○保健医療科学院
 ありがとうございます。保健医療科学院です。
 今、○○先生がおっしゃったように、外傷性の疾患について適応が非常に重要であるのはおっしゃられるとおりかなと認識しているのですけれども、ただ、やはり全体に占める割合がそれほど多くないということで、臨床的な価値とはまた別になってしまうかもしれないですが、費用対効果の計算をする上で、あまり影響が大きくないということで、今回は対象からは除外させていただいた次第になっております。
 以上です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 その他の先生、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、先生方の御意見をまとめますと、ゴアCTAG胸部大動脈ステントグラフトシステムに係る費用対効果評価に係る分析枠組み(案)を了承するということでよろしいでしょうか。
 
(首肯する委員あり)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。