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第55回労働政策審議会人材開発分科会 議事録
人材開発総務担当参事官室
日時
令和8年1月23日(金)9:30~12:00
場所
会場:中央合同庁舎5号館 専用第21会議室(17階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
議題
- (1) 第12次職業能力開発基本計画について
- (2) 新たな青少年雇用対策基本方針について
- (3)労働施策総合推進法等の一部改正によるハラスメント対策の強化に伴う、若者雇用促進法に基づく事業主等指針の整備について(報告)
- (4) 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会報告書について(報告)
- (5) 2025年度の年度目標の中間評価について
- (6) 令和8年度予算案の概要について
- (7) その他
議事
- 議事内容
- ○武石分科会長 おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから「第55回労働政策審議会人材開発分科会」を開催いたします。本日、本分科会はオンライン併用での開催といたします。本日の出欠状況ですが、使用者代表の渡邉委員が御欠席です。また、公益代表の石﨑委員は、所用により遅れて御出席される予定です。また、瀬田委員は所用により途中退席される予定であり、その後、全国中小企業団体中央会労働政策部長の田上雄一様が代理出席されます。会場のほうで、漆原委員が遅れての御参加になります。出席状況は以上でよろしいですか。
○事務局 はい。
○武石分科会長 それでは、議事に先立ち、配布しております委員名簿のとおり、新たに本分科会の委員になられた方がいらっしゃいますので、御紹介をいたします。私からお名前を申し上げますので、御挨拶をお願いいたします。使用者代表委員として、日本商工会議所産業政策第二部課長の佐藤委員です。
○佐藤委員 日商の佐藤でございます。本日より、どうぞよろしくお願いいたします。
○武石分科会長 よろしくお願いいたします。それでは、議事に入ります。議題(1)「第12次職業能力開発基本計画について」です。内容について、人材開発政策担当参事官から説明をお願いいたします。
○澤口人材開発政策担当参事官 政策担当参事官の澤口です。よろしくお願いいたします。お手元の資料の資料1-1が、計画(案)の概要です。資料1-2が計画本文、資料1-3が前回分科会で御意見を頂いた御指摘事項と御意見をまとめたものです。お手元の資料1-2の計画(案)について御説明をいたします。
令和7年12月の分科会において、計画のたたき台ということで御議論いただきました。御議論いただいた意見を踏まえ計画(案)を作成したところです。本日は、御意見を踏まえてたたき台から修正した部分を中心に、ポイントを絞って御説明いたします。まず、全体的なところです。記載の重複を含め全体を整理すべきとの御意見を頂きました。重複する記述を含め、全体の文章を整理いたしました。また、全体の構成に関わる御意見もありましたが、政府として戦略的な能力開発施策が求められていることを踏まえ、第3部の計画本体の項目の順番を整理いたしました。戦略的な能力開発支援の推進という部分を最初に持ってくることで整理をしております。
1ページ目の第1部、総説の所から御説明いたします。人材育成について、より積極的な動きになってきた、潮目が変わったということについて記載をするべきという御意見を踏まえ、上から3段落目の「さらに」という記述になっている所に、「さらに、近年、人材を「資本」として捉え、人材を最大限活用するという「人的資本」の考え方に変化してきており」という記述を追加しております。
1ページ目の中ほどから3段落ほど下の所に、「第11次職業能力開発基本計画では」という記述になっている所がありますが、12次計画に向けた総括的な記載が必要、また、能力開発の主体を明確にすべきという御意見を踏まえ、11次計画の施策の記述とともに、「今後は」の段落の所、個々の労働者による自律的・主体的な能力開発、キャリア形成、企業による能力開発機会の確保、そして国がこれらの取組を積極的に促進することにより、生産性や処遇の向上等を図るといった形で、記述を整理しております。
2ページ目の下のほうに、「以上のような観点から」という記述がある段落です。「第12次職業能力開発基本計画においては」という記述の所です。12次計画の全体の流れ、全体像が明確になるようにということで、本体の項目の順番に沿って改めて記載を整理しております。
続いて3ページの第2部です。この部分については、データの説明など第3部の記述と重複する部分について整理をいたしました。修正点としては、4ページの上から3~4行目の所です。非正規雇用労働者について、能力開発機会の確保が必要である旨を明記すべきという御意見を踏まえ、その旨記載をいたしました。
5ページ以降が第3部、計画本体です。先ほど申し上げたように、項目の順番を整理し、戦略的な職業能力開発支援の推進という部分を1として最初に持ってきております。項目の1番目の部分、最初の段落の後半部分の文章です。データに基づいて効果検証すべきとの御意見を踏まえ、「データに基づくPDCAサイクルにより訓練の効果検証」と修正をしております。同じく、5ページの中ほど、上から4段落目の労使協働の取組の所です。労使協働が必要である背景について記載をすべきとの御意見を踏まえ、「労働者一人ひとりが能力開発に取り組む意識を持つことが重要であることから」という記載を追記しております。
同じく5ページの一番下、施策の記述の所の3番目のポツです。次のページにわたりますが、6ページ目の一番上、訓練機関における体制整備、ハローワークにおける体制整備が重要だという御意見を踏まえ、訓練指導員の育成・確保を含めた体制整備、ハローワークの職員育成を含む体制整備ということで記載を修正しております。6ページ目の一番上の行です。この計画は5か年計画であるが、検討してどうするのか、可能な限り方向性を記載すべきとの御意見を踏まえ、「検討し、必要な施策を講ずる」と修正をしております。以下、可能な部分については、同様の修正を行っております。
6ページの中ほど、施策の記述のポツの7つ目です。能力が向上したことの検証を行うべきとの御意見を踏まえ、我々としては施策が処遇の向上等につながっているかについて効果検証していきたいと考えており、処遇向上等の成果の把握を通じて効果検証していく旨の記載をしております。
その下のポツ、国民運動の関係です。国民運動について具体的な取組内容を記述すべき、また、労使協働の取組例についてもっと具体的に記述すべきという御意見を踏まえ、国民運動については、シンポジウムの開催、情報発信等ということで記載をいたしました。労使協働については、例えば労使でコミュニケーションを取りながら事業内計画を策定する等ということで修正をしております。
続いて7ページの下、施策の記述の2つ目のポツです。企業が訓練の情報等にアクセスしやすくなるようにとの御意見、また、情報を取る際に一体的に情報が見られるようにという御意見を頂きました。企業にとって、情報が得られることが明確になるように、「労働者や企業等にとって」と明記するとともに、一体的に情報が取れることが分かるよう「プラットフォーム」という言い方に修正をいたしました。
8ページの一番上の行、施策の記述の所ですが、技能検定等について労働者がどのようにはまっていくのか、どのように段階を踏んで能力開発をしていくのかについては施策を記述すべきという御意見を踏まえ、若手の人材育成の取組、技能人材育成の取組について追記をいたしました。
それから、下のほうの項目3番目、個人支援のパートです。修正点は、9ページの下のほうの(2)個人の職業能力開発支援の所の、下から4行目です。有給の教育訓練休暇制度についても記載すべきとの御意見を踏まえ、「有給の教育訓練休暇制度の導入も含め」と修正をしております。
10ページの項目4番目、企業支援のパートです。修正点については、11ページからになります。11ページの上から4行目辺りの所、企業トップが人材育成のメッセージを発するといった取組の記載について御意見がありました。「企業の経営者が労働者に学び・学び直しの重要性を伝える等」という記述を追加しております。
続いて項目の5番目、多様な労働者への支援です。12ページ、(1)非正規雇用労働者への支援について、4ページと同様に非正規雇用労働者の方の能力開発機会の確保が必要と記載しております。13ページの下のほうの(3)若者への支援ですが、最初の段落の文章の最後の所です。妊娠、出産前の女性に対する支援も伝わると良いという御意見も踏まえ、ライフステージの変化を見据えた支援となるような形で文章を修正しております。また、15ページの下、(7)外国人への支援です。修正点は、16ページの上の所ですが、日本語でのコミュニケーションに課題を抱える外国人という記載に修正すべきではという御意見を踏まえ、そのように修正をしております。同じく16ページの(8)現場人材です。現場人材の記述について、第三次産業のイメージも湧くようにという御意見を踏まえ、括弧で職種の例示を追記しました。
非常に雑ぱくで駆け足ではありますが、以上です。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○武石分科会長 御説明ありがとうございました。前回、委員の皆様から頂いた御意見を資料1-3にまとめていただいていますが、これを踏まえて修正を頂きました。ただいまの説明に対して、御質問、御意見がございましたら、こちらで御参加の方は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名された方からマイクをオンにして御発言をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 説明ありがとうございました。前回、たたき台について労働者側からも多く意見を述べさせていただき、その内容については一定程度反映いただいたものと認識しています。
その上で7ページの「労使の協働した取組をより促進していくことが必要である」と記載いただいている所について、労使で協議する必要性の背景についても、一部追加いただいているところではありますが、更に追記をお願いしたい部分があります。
具体的には、現場で必要なスキルや、将来必要となり得るスキルの把握、また、そのスキルの習得に関して労働者が直面している課題などについて、労使で共通認識を持つことが重要だと考えています。その上で、今後の自社におけるキャリア形成の方向性や、人材開発の在り方について、現場の労使が協議・合意をしながら進めていくことが求められるのではないかと考えています。こうした取組を通じて、労使双方が納得感を得て、能力開発に向けて取り組むことが可能になるのではないでしょうか。
人的投資の重要性について、労使の間で認識を共有すること、例えば働きながら学べるよう学習時間を確保することや、能力開発の成果が評価・処遇に適切に反映されるような仕組みを整備することで、労働者が安心してスキルアップに取り組める環境を整えることが重要であり、また、働き甲斐の向上にもつながるのではないかと考えているところです。
このように、なぜ労使で協働することが必要なのかという点について、もう少し補足いただければと思います。
○武石分科会長 ありがとうございました。まとめて御意見等を頂いてから、事務局からお答えいただきたいと思います。オンラインの瀬田委員、お願いいたします。
○瀬田委員 おはようございます。中小企業団体中央会の瀬田でございます。各所の意見を反映していただきまして、ありがとうございます。感謝申し上げます。その上で、感想とコメントを差し上げたいと思います。
資料1-2の7ページです。ここに「労働者や企業等にとって包括的で利便性の高いプラットフォームを構築する」としていただきまして、ありがとうございます。この中小企業にとっても利用しやすい、分かりやすいプラットフォーム、これが中小企業の目線で分かるような表現の仕方等を是非期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、8ページの(2)企業の職業能力開発に関する情報の発信等においては、情報収集とか成功要因の分析は行っていただくと思いますけれども、発信していただく際に、人手不足の解消につながったという企業の事例についても、是非フィードバックしていただいて、各社の動機付けになるような発信もお願いしたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。小松﨑委員、お願いいたします。
○小松﨑委員 基幹労連の小松﨑です。7ページの「訓練の効果検証」、8ページの「政策効果の検証」についてです。若干古くなりますが、令和2年に発表された「資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る研究会とりまとめ」によると、給与や昇給を決める際の資格・検定の取得をどのように考慮しているかについて、「月々の資格手当を支給する」との回答が41%と最も多いものの、続いて「昇給の際に考慮」が23.6%となっております。これらを踏まえれば、検証に当たっては、資格取得後の賃金の昇給率に加えて、社内の昇給の考慮要素なども含めて、丁寧な調査が必要になるものではないかと考えます。こうした実態を広く客観的に示すことができれば、労働者の学習意欲も高まるのではないかと考えているところです。
また、技能検定や資格と賃金の連携について、まずはスキルの「見える化」を図った上で、そこから処遇や賃金との連動を進めるものと承知しておりますが、例えば建設分野で活用されているCCUS(建設キャリアアップシステム)のように、技能検定や資格などを集中管理して、取得状況であるとか、経験年数に応じて賃金水準を示すなど、処遇向上の関連性が見えるように整備を進めていただきたいと考えます。
さらに、DXや技術の変化は技能検定などの資格試験内容にも大きく影響すると考えております。この方針では試験内容に言及されておりませんが、企業におけるDXの推進と併せて、新たな技能検定の策定や既存の検定試験問題のリニューアルを含めて、検討を進めていただきたいと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 日商の佐藤です。御説明ありがとうございます。全体の構成としては異論ございません。特に、中小企業に対する人材育成の支援として、個別化した伴走支援、あるいは産業・地域単位の訓練を支援する仕組みの検討を記載いただいたことは、大変有り難く思っております。
その上で2点申し上げます。前回の分科会においても、委員の方から御意見がございましたが、いわゆる医療・介護、運輸、建設、あるいは飲食・宿泊といった、各地の地域社会、生活インフラを支えるエッセンシャル産業の人手不足感は、極めて深刻です。こうした人材の確保・育成、生産性の向上を、日商としても最優先課題の1つとして捉えているところです。
こちらに関連して、第2部では、こうした人材の人手不足感、第3部では、現場人材のスキル向上と人材確保のための環境整備において、こうした現場人材の確保、生産性向上に向けたデジタルスキル等について、記載いただいているところです。加えて、可能であれば、こうした取組の前提として、第1部において、地域の社会インフラを維持する観点からも、こうしたエッセンシャルワーカーの育成、生産性向上が急務である点の追記を御検討いただけますと、幸いでございます。
2点目です。15ページ目に外国人への支援についての記載がございます。特に地方においては、外国人材が地域の企業や産業において欠かせない役割を担っているケースが大変多くなっております。
今般、育成就労制度への移行に際して、日本語教育を含め、人材育成により重きを置く制度になることを踏まえまして、15ページの前文の末尾の部分ですが、「引き続き必要な支援を行うこと」という部分について、支援の強化が必要という記載への変更を、細かい点ですが御検討いただきたいと存じます。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 まず、キャリアコンサルタント、キャリアコンサルティングについて、幾つかの所に記載していただいています。これは非常に重要だと思います。
具体的には、6ページの一番上に、「ハローワークにおいて」ということで追記していただいております。その中に、「都道府県やJEEDとの連携強化」ということも記載されています。一方で、9ページの所には、「キャリア形成・リスキリング支援センター等においてキャリアコンサルティングの機会を拡充する」と記載があるのですが、全体として、それぞれの組織がどのように役割分担をして、キャリアコンサルティングをより普及させていくのか、また、それぞれのキャリアコンサルタントに求められていることの違いや、さらに、公的なハローワークやリスキリング支援センターだけでは十分ではないと思いますので、民間のキャリアコンサルタントの活用なども含めて、全体の役割を整理して、提示をする必要があるのではないかと思っております。まず、その点をお願いしたいと思います。
もう一点、10ページから「企業の職業能力開発への支援の充実」ということで、11ページに施策を記載していただいております。先ほど御説明もあった、最初のほうに書いてある国民運動の例として、「労使でコミュニケーションを取りながら事業内職業能力開発計画を策定する等労使の協働の取組」という記載がありますが、その内容は、こちらにより強く関わってくる内容だと思いますので、改めてこちらの箇所に記載していただくのが適切ではないのかなと思います。
もう一点、12ページの非正規雇用労働者への支援についてです。こちらも、個人への支援を充実すべきとの記載ぶりになっており、施策の内容として、公的な面の記載が中心になっていますが、企業は雇用形態にかかわらず全ての労働者に対して責任を持って能力開発をしていくということも、しっかりと記載していただく必要があるのではないかと思っておりますので、御検討をよろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。松葉委員、お願いいたします。
○松葉委員 全建総連の松葉です。各委員の意見を踏まえて変更を加えていただいて、ありがとうございます。その上で、計画への追記のお願いを1点、今後の計画の施策の展開に当たっての意見を何点か述べさせていただきます。
まず追記についてです。第3部の5の多様な労働者の所では、非正規雇用労働者の能力開発や正規転換の支援が示されておりますが、建設や運輸、ITなどの分野では、必ずしも本人の希望によらず、フリーランスや個人事業主として働いている現場人材も少なくありません。建設業においては、国交省も技能者の担い手確保の方針として、適正な雇用関係ということも掲げております。雇用保険制度との関係から、そうしたフリーランス、一人親方への直接的な能力開発支援が難しいという点は非常に理解しておりますが、少なくとも、そうした人材について企業側の社員化や雇用転換を後押しする取組も含めて、検討が必要である、そうした問題提起をどこかに位置付けていただければということを考えております。
今後の展開に当たっての意見ですが、何点か述べさせていただきます。1つ、第3部の3と4で示されている、産業・地域単位での「共同」人材育成については、認定職業訓練をはじめ、地域の中小企業が共同で人材育成を行っている好事例があります。一方で、訓練生の確保や運営の持続性といった課題もありますので、今後、好事例を広げていく際には、成果だけではなく、運営上の課題とか、それに対する対応や支援も含めて、整理、共有をしていく、そうした視点を是非展開の段階で大切にしていただければと思います。
もう1つです。この計画には中小企業への多くの支援策が盛り込まれておりますが、中小企業や個人事業者にとって、制度の内容以前に、この情報にたどり着けるのか、そもそも情報を知らないというような方が非常に多くおります。助成金などを積極的に活用できている企業も固定化されているという課題も感じております。今後の展開に当たっては、制度の充実と併せて、周知、相談につながりやすい仕組みにも留意をしていただければと思います。
最後にもう一点です。特に建設分野においては、能力開発というのは、生産性の向上だけではなく、安全性の向上、労災防止にも直結する側面がございます。この職業能力開発の意義を考える際に、そうした現場の安全や働く人の安心につながる、そうした効果についても共有されていっていただければと感じております。以上であります。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。平田委員、お願いいたします。
○平田委員 意見をいろいろと反映していただきまして、ありがとうございました。
まず、資料1-2の3ページの2の課題意識の所に、「円滑な労働移動の推進が必要となる」といった課題意識を書いていただいております。このこと自体は、計画のねらいにも書かれている「成長型経済への移行」につながるもので、我が国全体の生産性の向上につながっていくと思っております。一方で、第3部の具体的な基本施策の中にも、このワードは出てくるのですが、13ページの若者への支援の懸念点として書かれているだけなので、少し言葉を追加していただき、概要にも反映していただきたいと思っております。大筋でこの計画自体に異論はないところですので、書きぶりについて工夫をしていただければと思っております。
2点目です。計画が定まった後のことですが、2ページの最後の所に、変化に伴って機動的に対応すると書かれており、5年間でいろいろな変化があると思いますので、変化に応じた機動的な対応は是非お願いしたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ほかにいかがでしょうか。勇上委員、お願いいたします。
○勇上委員 神戸大学の勇上です。御指名ありがとうございます。今回の改定版は全体として、必要なスキルが急速に変わっていく時代における能力開発の方針として、相応しい内容となっていると思いました。
その上で、先ほど漆原委員がおっしゃった労使の協働について、この方針を読んでいて、私も同じような感想を持ちましたので、1点、意見として述べさせていただきます。
具体的には、労使の協働については、第3部の5ページからの1の今後求められるスキルの変化に対応した戦略的な職業能力開発支援の推進において、今後の人材ニーズ等の把握を踏まえた能力開発のために、公労使の協働した取組が必要であると明示されていると思います。ですが、それ以外の箇所、例えば2番目の柱である労働市場でのスキル等の見える化の促進については、特に労使協働の文言はなく、業界団体と連携した国の取組などが記載されています。
これは、これまでの実務を踏まえると妥当な記述だと思います。ただ、産業や職業に求められるスキルが変わっていく中で、策定されたスキル評価が実際に活用され、企業に導入されて、処遇に反映されていくためには、実行段階での取組が重要になると思います。例えば建設業などで産業別の能力評価基準が進んでおりますが、そのような過程では集団的な労使の協働や、スキル標準の企業導入における、個別労働組合の関与などが不可欠になると思います。実際、中央職業能力開発協会の職業能力開発評価基準の活用事例集を見てみますと、職能資格制度から職務給に制度を変化させるときに、組合員と話し合ってスムーズに導入したなどの事例も記述されています。
ですので、計画全体として労使の協働が必要ではないかというのが私の感想です。例えばですが、計画のねらいが前文にありますが、その最後から2番目の段落、「これらの施策の推進にあたっては、国、都道府県、企業、民間教育訓練機関、学校、JEED等の関係機関が連携して一体的に取り組んでいく」という中に、「組合」というのが入っていないので、こうした点について何らかの形で考慮しても良いのではないかと感じました。
○武石分科会長 ありがとうございました。漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 再度意見を述べさせていただきます。先ほど平田委員から労働移動について意見がありました。例えば5ページの(1)の中段から下のほうに、「労働者及び企業双方の成長等を実現する職業能力開発の推進」という記載があるとおり、能力開発は、その目的を「労働移動」とすべきではなく、むしろ企業も労働者も能力開発の実施を通じて成長していくことが重要であり、移動とは関係なく、産業や地域、成長分野で必要な人材ニーズを満たすために実行するものであると考えているところです。
もちろん、労働者が希望して移動すること自体を否定するものではないですが、能力開発について「労働移動」が前面に出すぎると、企業における自社社員の育成するというインセンティブに影響しないかが気になっているところでして、できれば現状のままでいいのではないかと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。平田委員、お願いします。
○平田委員 漆原委員、補足いただきまして、ありがとうございます。
考えは同じようなことだと思っているのですが、我々が「労働移動」という言葉を使うときは、社内、社外どちらも念頭に置いています。移動自体は目的ではなくて、生産性の向上の手段であると思っていますので、そういった観点から少し追記いただけないかというお願いです。労働移動の推進は、社会全体にとって意味のあるものとしていかなければならないと思っておりますので、もう少し書きぶりの工夫ができないかどうか、御検討いただければと思います。
○武石分科会長 ありがとうございます。労働移動に関して、それぞれ御意見を頂いて、大変貴重な御意見をありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。オンラインで御参加の方もよろしいでしょうか。
それでは、今の段階で特にないようであれば、いろいろな御意見が出てまいりましたので、事務局からコメントがあればお願いいたします。
○澤口人材開発政策担当参事官 労使協働のところについて御意見を頂きました。どういった形で記載ぶりの工夫ができるかということで検討させていただきたいと思います。
あと、ただいまの労働移動の記載についても御議論いただいたところです。今の御議論を踏まえて、何か工夫ができるかどうかということで、検討させていただきたいと思います。
それから、瀬田委員から、プラットフォームを利用しやすいように、また、情報発信について、人手不足の状況の事例のフィードバック等、御意見を頂いたところです。いろいろと実行段階において、御意見を踏まえて考えていきたいと思います。
小松﨑委員から、効果検証について御意見を頂きました。これも、効果検証を実行する段階で、そういった視点も考えよという御意見だと受け止めております。効果検証のやり方は、今、具体的に検討中ではありますが、御意見も踏まえて、どういったことができるか、実際に講座を受けた方から状況を把握することになろうかと思いますので、そういった状況も踏まえて考えていきたいと思います。処遇との関連性の御意見も含めて、実行段階において、どういったことができるかを考えていきたいと思います。
松井委員からお話を頂いたキャリコンの関係です。これからこの分科会でキャリアコンサルティングの研究会の報告をさせていただきますが、御意見を頂いたように、活動場所、活動領域によって、必要となる能力、役割ということもありますし、そういった観点で、今回、研究会でも議論をしたところですし、そういった活動領域で専門性の向上もしながら、効果的に活用できるようにという趣旨で、研究会で整理したところです。そういったところも踏まえて、引き続きキャリアコンサルティングを有効活用できるようにということで、取り組んでいきたいと思います。
あと、記載ぶりについては、佐藤委員から現場人材の所について、具体的な御提案も頂きましたし、外国人の所のお話もございました。この辺も、記載ぶりはどういったことでできるかということで、検討させていただければと思います。
それから、松葉委員のところで、フリーランスのお話がございました。フリーランスになる方について、お話いただいたように、例えばフリーランスから雇用労働者になるということであれば、我々のいろいろな施策ツールが使えるということですので、そういったことで我々も支援をしていくということで考えておりますが、問題提起の部分については、この能開計画に書けるかどうかという点もありますので、問題提起も踏まえて検討したいと思います。
また、松葉委員から幾つか御意見を頂いたところについては、制度の周知広報等も含めて御意見を頂いたところですが、また検討させていただければというように思っております。取りあえず以上でございます。ありがとうございます。
○武石分科会長 今の御説明も含めて、追加で御質問等があればお願いいたします。石原委員、お願いします。
○石原委員 御説明及び皆様の御意見を聴きまして、非常になるほどなと思うところはたくさんあったのですが、現在の職業能力に関する状況で一番大きな問題は、変化が速い、スピード感というのか、時系列のことを書かなければならないのではないかと思いました。
ものすごく速いスピードで、デジタルとか企業の置かれている環境、事業の環境が変わっていく中で、必要とされる職業能力が陳腐化していくスピードも速いのだという中で、例えば見える化の施策にしても、何かの能力を授けられるように取組をするというのも、実はものすごいスピードで変わっていく中で、1年後にはそれでは意味がないというようなことが起こりそうだというように思っております。ですので、速いスピード感の中で、絶えず変えていくのだとか、そういうスピード感の中で、能力開発そのものも、一度何かの能力を身に付けたら終わりではなくて、ずっと新しい能力を身に付け続けるというようなことが前提になっていくのだというようなことを、具体的にどこで記載してくれというよりは、第1部、第2部辺りに、ちょっと書いていただいたほうがいいなという気がいたしました。後出しじゃんけんのようになっておりますが、よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。事務局からいかがでしょうか。
○澤口人材開発政策担当参事官 御提案ありがとうございます。1部、2部の所で、今言ったスピード感への対応といったことで、何か工夫ができるかどうか検討させていただきます。ありがとうございます。
○武石分科会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
特にないようであれば、本日頂いた御意見を踏まえまして、修正をしていただき、次回の分科会で御提示いただくということなると思います。貴重な御意見をありがとうございました。この案件は以上とさせていただきます。
次に、議題(2)「新たな青少年雇用対策基本方針について」です。内容について、若年者・キャリア形成支援担当参事官より、資料の御説明をお願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 議題(2)について御説明申し上げます。今、資料2-1を表示しております。こちらが新たな青少年雇用対策基本方針の見直しの主なポイントです。先月の分科会でお話したものと同じです。今回は、このうち、下段に示している4点の主要な変更箇所について、案文ベースでお話をいたしたいと思います。資料としては資料2-2を用意しておりまして、こちらは新規制定の告示であることから、溶け込み版で示したものですけれども、現行方針との比較も適宜お示ししながら説明したいと思います。このため、参考資料2、横長の新旧の比較ができるようなものを用意しておりますので、こちらを御参照いただきながら説明を聞いていただければと思います。よろしくお願いいたします。
参考資料2の表紙、1枚目を御覧いただきますと、目次部分が記載されております。先日も説明しましたけれども、全体の構造を大きく変えるものではなく、「はじめに」のほか、第1でデータを掲げ、第2で施策を述べているというところです。
裏の2ページから第1が始まって、こちらがデータ編であり、主な内容は、前回、説明をポンチ絵で差し上げております。大きく変わりませんので、ここは主要なところだけお話をしたいと思います。3ページ、2の(1)若年労働力人口の動向ですが、冒頭1、2行目にある女性の労働参加の進展もありまして、若年労働力人口は近年は横ばいです。ただ、その次の行の終わりの「他方で」の所ですが、長期的には減少傾向にあって、各種の経済・雇用政策の効果を仮定し、ある程度織り込んだとしても、長い目で見れば減少することが見込まれています。
(2)については、青少年の完全失業率は、世代全体と比べるとなお高水準ですが、平成22年から低下傾向にあり、学校卒業見込者の就職状況については、求人倍率、就職内定率の高い傾向を維持しています。その次の段落、3年以内の離職率については、3行目、近年は微増傾向です。
(3)として、3ページの下の所ですが、卒業後、進学も就職もしない卒業者数が、全日制高校で4万4,000人、通信制で2万4,000人です。ただ、割合で見ると、下から2行目、全日制4.7%に対して通信制26.1%という状況にあるということ。次のページを御覧ください。上から3分の1ぐらいの所で、高等学校・大学等の中途退学者のトレンドです。高等学校で4万5,000人、大学で6万1,000人ということです。また、(3)の一番下の「加えて」の所ですが、不登校児童生徒数が過去最多になっていることについて述べております。
(4)の働くことの青少年の意識についてです。上から3、4行目、生活の維持、学費や娯楽費を稼ぐといった割合が、働く理由として上昇する一方で、生きがい・社会参加は低下している。また、その下、会社を選ぶときに、ワーク・ライフ・バランスを重視する傾向があるといったこと。次の5ページに進んで一番上です。「また」から始まる所の4行目、若年正社員が現在の会社から今後転職したいと思っている割合は31.2%、転職したいと思っていない人の割合を上回るという状況です。
以上のようなデータを踏まえて、施策について主な変更箇所の所をお話いたします。5ページから第2の施策編が始まりますが、その次の6ページを御覧いただきたいと思います。一番上に2の学校卒業見込者等の就職活動、マッチング等に向けた支援がありまして、(1)在学段階からの職業意識等の醸成です。そのうち、①としてキャリア教育の推進を通じた職業意識の形成支援があります。前回、国・学校が連携して、在学段階からキャリアについて相談する機会を増やすなどの取組を推進するという方向性を説明したところでして、具体的には、①の2つ目の段落、赤字で示していますが、出張相談をはじめとするキャリアコンサルタントによる相談機会の提供、その2つ下の段落ですが、自己や仕事に関する理解を深める授業・ガイダンスの実施。委託事業として就職ガイダンス事業などを私どもは行っております。その際に、キャリアに関する相談機会の活用の促進について進めていきたいと考えております。そのほか、その次の段落の3行目、オンライン上で作成できる「マイジョブ・カード」の運用が、令和4年から始まっております、こちらの利用の促進・周知。さらに、その下の段落の3行目、2028年技能五輪国際大会の我が国での開催があります。これを契機として、就職前段階からの技能尊重の機運醸成を図るということに取り組んでまいりたいと考えております。
続いて9ページを御覧いただきたいと思います。下の所に、3として中途退学者・就職先が決まらないまま卒業した方に対する支援があります。こちらは、見出しの所に「就労に当たって困難な課題を抱える者についての支援」ということも位置付けを行っております。これを受けた具体的な記述については、次の10ページ冒頭を御覧いただければと思います。3行目からの段落です。就労に当たって困難な課題を抱える方については、先ほども種々データをお示ししましたけれども、今後増えていくことを懸念しているところです。このため、個々の事情に配慮したきめ細やかな支援の重要性が増すものと考えておりまして、新ハロとかサポステにおいて、キャリアコンサルタントや臨床心理士などの専門家を活用した支援、あるいは、地域のボランティア活動を活用した社会とつながる体験機会の確保、学校をはじめとする多様な主体と連携したアウトリーチ支援などの充実を今後図ってまいりたいと考えております。
また、同じ10ページ、5の企業における青少年の活躍促進に向けた取組に対する支援です。そのうち、(1)青少年の雇用管理の改善に向けた支援がありまして、その2段落目の後段として、「その上で」以下の1文を付け加えさせていただきました。ユースエール認定制度を活用して、雇用する労働者の育成に関する方針、職業能力の開発及び向上の計画の充実を図る取組を評価する、それによって、青少年の育成などに積極的な企業ほど労働市場で選ばれる、それが企業の中での職場定着を進めるだけではなく、新たに労働者の確保にも寄与するようになる、それによって更に企業の自主的な取組が促進される。そういった好循環を生み出すために、ユースエールの認定制度を何らかのかたちで活用していければと考えているところです。具体的な設計を今後深めていきたいと考えております。
最後に12ページを御覧いただきたいと思います。一番下に、地域における青少年の活躍促進というものがあります。こちらは、資料2-1の地域等での横のつながりの構築で示した内容を具体化した記述です。12ページの一番下の3行を追記しております。地域における人口減少が進行する中で、特に中小企業などの場合は採用人数がそこまで多くないということで、同世代の同僚が身近にいない、そういったところから、その若者が孤独感・孤立感を感じて、なかなか定着に結び付かないといったこともあると考えております。企業の枠を超えて、地域で働く若者を対象とした研修会や座談会の開催を通じて、地域で活躍する担い手となる青少年の育成の支援を進めていければと考えております。そのほか、次のページの「さらに」の所です。認定職業訓練の活性化に向けた支援などを行って、地域のほか産業という観点から、複数企業が連合体を形成し、「共同」で人材育成を行う仕組みなどについて好事例を広げるといった取組についても検討して、施策を講じていきたいと考えております。駆け足になりましたが、議題(2)の説明は以上です。
○武石分科会長 それでは、ただいまの説明に対する御質問、御意見がありましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。漆原委員、お願いします。
○漆原委員 御説明ありがとうございました。私からは、11ページの入職後早期に離転職する青少年に対するキャリア自律に向けた支援の所について発言をさせていただきます。
ここにありますように、早期の離職防止、裏を返せば職場への定着の促進をはかる観点から職場環境の整備について記載を頂いている点については理解できるところです。また、若年者が自らの可能性や適性を探ることや、自らの意思で転職によりキャリアアップを図ることもあることは、理解するところです。
一方で、ハラスメントなどによる不本意な離職を減らす取組は、引き続き必要ではないかと考えます。また、ミスマッチを防止する観点からも、青少年の適職選択とともに、雇用する企業が求める人材の円滑な採用となるよう、処遇・労働条件や職場の就労実態などに関する情報が積極的に提供される環境整備も重要だと考えます。
この方針の記載ぶりを変更するまでではないのですが、この方針の周知などの場面においては、職種によってスキルを磨くためには長い時間が掛かることもあり、若年者が安心して働き続けられる労働条件の確保が重要であることについても触れていただきたいというのが意見です。
また、関連して、就職前のキャリア教育やワークルール教育についても、意見を述べさせていただきます。具体的には8ページ、キャリア教育や労働法に関する知識等の周知啓発についての記載があります。ハローワーク等から学校等に講師を派遣するなど、もう既に取り組んでいただいていることは承知をしているところですが、やはり学校段階から様々な職業、職種についての理解を深めるとともに、社会的自立に不可欠な知識として、労働関係法令などの基礎的な知識を得ることが求められると考えています。連合が2023年に実施をした「学生を対象とした労働に関する調査」においては、高校生の4割弱、大学生の9割以上が、アルバイトを経験しており、その中で、アルバイト経験のある学生のうち3割以上が、何らかのトラブルを経験しているという結果が出ております。アルバイトにおけるトラブルへの対応や、その後の就職や職業についての具体的なイメージを持つこと、働き方のミスマッチを防ぐためにも、就職する前の段階から、ワークルール教育の機会が設けられることが重要です。そうした意味では、ハローワークだけでなく、地方労働局としても、地域の教育機関との連携を強化していただき、キャリア教育やハローワーク教育の機会の拡大に向けて努力いただきたいと思います。
また、本方針では、既卒者や就職前の段階について記載をされているものの、学生アルバイトや就学中の雇用に関する直接の記載が見受けられません。学生のアルバイトについても現状を記載するとともに、第2の施策の基本となる事項に項目を起こしてもいいのではないかと考えているところです。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。オンラインの瀬田委員に挙手いただいておりますので、瀬田委員、お願いいたします。
○瀬田委員 中小企業団体中央会の瀬田です。いろいろ御説明いただき、ありがとうございます。参考資料2の11ページの(2)なのですが、職業能力の開発及び向上の促進についてですが、技能検定を中心とした職業能力検定の活用の推進というのは、青少年においても大変重要だと考えています。その点でコメントさせていただきたいのですが、団体等検定制度に期待される効果としては、技能の見える化、標準化、そして従業員のモチベーションアップ、地域産業振興に貢献、そして若手従業員の定着、新入社員の採用が挙げられて、この効果は青少年の雇用定着促進にもつながっていくと考えています。
今回、ここに団体等検定制度の活用が明記されたことは、大変意義があると考えております。現在、4団体、4職種が認定されておりますが、一昨年から始まったばかりの制度ですが、今後、青少年も含めて利用されて拡張されていくように是非お願いしたく存じます。
あと2点あります。12ページです。地域における青少年の活躍促進の所で、企業の枠を超え、地域の産業間で支援するということが大変重要だと考えております。この第12次職業能力開発基本計画にも入れていただきました、「共同・共有化」した人材育成と同義語であると私どもは捉えております。是非、こちらにも「共同・共有化」というキーワードを入れられてはどうなのかという御提案です。
最後が、13ページの上段に赤字でありますが、企業間を超えて連合体で人材育成を行うということで、地域という言葉が少し抽象的なのかと感じております。これは、自治体などを指すのか、あるいはその団体等を指すのかと思っておりますが、中小企業の連携だけでは力不足ということがありますので、是非、地元の各自治体の支援と連携ということも、ここに明記していただけると有難いと感じております。以上です。ありがとうございました。
○武石分科会長 瀬田委員、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。石原委員、お願いします。
○石原委員 御説明ありがとうございました。青少年に関わる所に関して言うと、1つは、就職あるいは継続就労に困難な課題があるとか、働くことの意味が分かっていない青少年に対してどのような教育をしていくか、どのようなサポートをしていくかという視点はもちろん必要なのですが、実はそちらに偏りすぎているかと思うところもあります。これから、ずっと売り手市場です。つまり売り手市場というのは、青少年のほうが企業を選んでいく、転職も容易ですと、あるいは、どこにでも就職できますというような状況が増えていく中でいうと、やはり若い労働者にとって働きやすい、あるいは働きがいを提供できる会社になっていくということを、企業にもう少し求めていく必要があるのかと思っております。
ですので、私はユースエール認定の制度はものすごくいいと思うのですが、それをもっと広めていくとか、女性の活躍支援に関わるところで、よく女性に対する様々な取組をやっているのですかということをWebサイト上に公表していくというような取組があったと思うのですが、そのような取組みたいなものが必要なのではないかと。ユースエールを取っている会社のほうがいいと若者が思うとか、情報を見たら若い人たちの離職率が低いとか、若い人たちが活躍していると言っているということが分かると、そのような若者に選ばれる企業になってください、若しくは、そういう企業には若者がきちんと行きますという流れをつくるというような取組が、もう少しあってもいいのかと思いました。今は、そこに関して余り記載がないと思いながら申し上げました。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。平田委員、次に守島委員、お願いいたします。
○平田委員 1つ単純な質問です。10ページについて、「就労に当たって困難な課題を抱える者については」と3行目からありますが、その次に「今後も増えていくことが懸念される」と書いてあります。これについて、前回も含めて御説明があったのかもしれませんが、今後増えていきそうであるというエビデンスがあれば、教えていただければと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。守島委員、どうぞ。
○守島委員 石原委員がおっしゃったこととほぼ同じなのですが、キャリアに関する議論というのは、これを読ませていただくと、企業に入った時点で、もう全てのキャリアに関する意識形成なども終わっていて、それで適職を見付けるというモデルに何となくなっているように思われるのです。けれども、最近は労働市場の状況が非常に良くなってきて、ある意味では転職の機会も多くなってきて、その中での転職の意味付けと、労働機会、就職機会が余りない状態での転職の意味付けというのは、多分大きく変わってきているのだろうと私は思っているのです。何を言いたいかというと、キャリア教育みたいなものは、就職の時点で終わるのではなく、それ以降もいろいろな形で社会や企業、学校も含めて続けていくということが重要で、その中で転職というものを捉えると、結局、転職も良い適職を見付ける1つのトライアルかと私は思うのです。
少し言い過ぎかもしれませんが、私は最近自分の授業の中で、最初の就職で適職が見付かると思うなと言うようにしているのです。つまり、自分の就職、最終的な適職を見付けるというのは、もう少し長いプロセスの中で起こっていくべきことで、その中におけるキャリアの最初の段階の転職というのは、実はそんなに悪いことではないのではないかと、私は極端に言えば思っているのです。今回の文章をどう変えてくれという話ではないのですが、今後のキャリア支援というのは、もう少し長い目でずっと続いていくのだということも大分そこここに書いてありますが、方針としてそういうことを考えていくのが、これからどんどん人口が減っていって労働市場が良くなる状況が続いていくと思いますので、重要ではないかと個人的には思っています。
それから、石原さんが言われた、企業にもっと魅力的な企業になってくださいというメッセージも強く出していくことは、私も大切だと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。では、一旦ここで事務局からコメントがあれば、お願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 御指摘いただき、ありがとうございました。まず、漆原委員からお話がありましたが、定着を向上させるための働く環境整備の重要さ、若者が自らキャリアアップを図ることも重要で、一方で不本意離職を減らすための取組も重要だから、労働条件の開示も促していくべきではないかという御指摘がありました。そこは、全くそのとおりだと考えております。それが分かるように、我々もやっていきたいと考えております。就労実態に関する情報の提供については、若者雇用促進法でも職場情報提供の仕組みがあるところですので、そちらが引き続きしっかりと運用されるようにやっていきたいと考えたところです。
また、キャリア教育、ワークルール教育の重要性についての御指摘もありました。おっしゃるとおり、労働法令の知識を学ぶということは、職業生活を充実したものにするということでは、本当に大切なことだと思っております。ハローワーク職員のほか、都道府県労働局の職員等も学校に派遣して、そういった講話を行うということを我々も今やっているところであり、引き続き関係機関と連携して取組を進めてまいりたいと考えております。
瀬田委員から、団体等検定の利用の促進について御指摘がありました。こちらも進めてまいりたいと考えております。そのほか、12ページについて、「共同・共有化」という能開計画のワーディングとうまくそろえながら、キーワードとして位置付けてはという御提案を頂きましたので、考えさせていただきます。
また、13ページの地域の所で、これはもっと多角的であるべきだと、中小企業だけで不足するから、もう少し自治体を位置付けるといったようなことも考えてはどうかという御提案を頂戴いたしましたので、ここは所管課とも相談しながら一度検討してみたいと存じます。
石原委員から、全体の論調として、継続就労などの困難に対するサポートに偏りすぎているのではないかというお話を頂きました。売り手市場で選ばれる企業になれるようにするための取組というものを、ユースエールを活用して、もっと広めるべきではないかというお話を頂いております。10ページで、ユースエール認定制度の更なる活用ということで、私どもは今回打ち出しをさせていただいているところですが、ここを更に分かりやすいものにできないか、考えていきたいと思います。御相談をさせていただければと存じます。
平田委員から、10ページの就職に困難な課題を抱える方について、今後増えることが見込まれるということについてのエビデンスはという御指摘でした。1つは、先ほど説明の中で、第1部の所で簡単に触れておりますが、例えば進路が決まらないまま卒業を迎えてしまう高校生が、全日制に比べて通信制の割合が高いと。数全体で申しますと、平成2年であれば全日制と通信制の比率がほぼ20対1であったのが、足下では10対1まで縮小している中にあって、通信制卒業生の相当程度の割合の方が進路が決まらないまま出ていくというところが、ひとつトレンドとしてうかがえるということです。もう1つは、不登校児童生徒の数が増えているということで、いずれ教育段階から職業段階に移行するに当たって、就労に際しての問題が顕在化することを懸念しているものです。
守島委員からは、キャリア教育、キャリアの意識の形成について、キャリア支援というものは、もっと長い目で考えることが重要ではないかという御指摘を頂きました。私どもも、全くそのように考えているところです。労働環境が、需給環境が良くなっていく中で、働いた後も当然転職ができる、それがその人によってより良い適職を見付けるための移動だとするならば、その良好な移動をうまく実現することができるように、キャリア意識を深めていけるような施策の展開も、我々は引き続きしっかり考えてまいりたいと思います。そのほか、魅力的な企業になれるようにということで、先ほど申し上げましたユースエールを活用した施策の更なる工夫に努めてまいりたいと考えているところです。お答えは以上です。
○武石分科会長 平田委員からは質問でしたが、今の御説明でよろしいですか。ありがとうございました。ほかに御意見、御質問はありますか。よろしいでしょうか。大変貴重な意見をありがとうございました。それでは、こちらの基本方針に関しても、本日頂いた意見を踏まえて、次回修正案を出していただくことになりますので、引き続きよろしくお願いいたします。特に御意見がないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。
次に議題(3)「労働施策総合推進法等の一部改正によるハラスメント対策の強化に伴う、若者雇用促進法に基づく事業主等指針の整備について」です。内容について、若年者・キャリア形成支援担当参事官より、資料の御説明をお願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 引き続き議題(3)について御説明申し上げます。本件は報告案件とさせていただいております。こちらは何かと申しますと、労働施策総合推進法等が一部改正されまして、ハラスメント対策が強化されました。これに伴って、若者雇用促進法に基づく事業主等指針、先ほどは基本方針について説明申し上げましたけれども、それともう1つ、若者雇用促進法では事業主等指針も告示としてございます。こちらの整備を図りたいということで、御報告を申し上げます。
若者雇用促進法に基づきまして、事業主等指針が定められてあります。こちらは、青少年の雇用機会の確保、職場への定着に関して、事業主などが適切に対処するための指針となっているものであります。今回の整備は、労働施策総合推進法等の一部改正の内容を、この若者雇用促進法の事業主等指針に反映するものであります。
資料3の1.背景を御覧ください。①、職場におけるハラスメント対策につきましては、ハラスメントごとに、各法律に基づきまして、事業主が講ずべき措置について指針を定めているところであります。下の※を御覧いただきますと、パワーハラスメントであれば労働施策総合推進法、セクハラ、妊娠・出産ハラスメントであれば均等法といったような法整備がなされているところです。②、昨年6月、ハラスメント対策の強化等を内容とする、労働施策総合推進法等の一部改正が行われております。ハラスメント対策の強化に関する主な規定については、本年10月1日からの施行が予定されております。
一方で、2.ですが、若者雇用促進法に基づく事業主等指針がどのようなハラスメント対策を定めているかです。2の○の(1)と(2)があります。まず(1)として、青少年の募集及び採用に当たって講ずべき措置として、就職活動中の学生やインターンシップを行っている者に対する言動に関して、必要な注意を払うよう配慮するなどの取組を行うことが望ましいこと、(2)として、青少年の職場への定着促進のために講ずべき措置として、1の①に掲げた各法律あるいは法律に基づく指針に基づいて、職場におけるハラスメント防止のため、雇用管理上の措置を講ずることを規定しています。これらは、繰り返しになりますが、1の①の各法律・指針が定めるハラスメント対策と同じ内容を、若者雇用促進法の事業主等指針においても引き写して規定しているものになっております。
その上で3を御覧ください。今般、労働施策総合推進法等の一部改正法の規定に基づきまして、求職活動等におけるセクシュアルハラスメント及び職場におけるカスタマーハラスメントに関して、雇用管理上、事業主が講ずべき措置などについての指針が新たに策定されることとなります。これに伴い、事業主等指針についても、これらハラスメント対策の強化と同じ内容を規定することにしたいと考えております。
具体的には、まず(1)、事業主等が青少年の募集及び採用に当たって講ずべき措置として、事業主が求職活動等におけるセクシュアルハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置などを規定いたします。就職活動中の学生等の求職者などに対するセクハラの防止措置につきましては、これまで望ましい取組とされておりましたが、法改正によりまして、雇用管理上、必要な措置が義務付けられることとなりました。それを反映するものであります。2つ目が、(2)、事業主が青少年の職場への定着促進のために講ずべき措置として、事業主が職場におけるカスタマーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置を規定するものであります。いずれも、今回の法改正を受けて、いわゆる求職セクハラ、職場におけるカスハラの防止のために講ずべき措置を定める指針が告示として策定されることになりますので、これらの新たに策定される告示を若者雇用促進法の事業主等指針においても引用しつつ、事業主に対しその内容を遵守するよう求めるものとなっております。私からの説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、これまでと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。オンラインの熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明いただきましてありがとうございました。私からは、意見ということで申し上げたいと思います。昨年の改正法を受けまして、ハラスメント対策についての内容を記載するものと承知しておりますが、求職者へのハラスメントにつきましては、事業者と求職者双方への周知が必要となると捉えております。その上で、事業者側は、就活ハラスメントの防止体制の整備、ハラスメント防止方針の明確化、また、十分な研修の実施など、具体的な対策に取り組むと考えられます。
一方で、求職者側につきましては、行政として、ハラスメントに対する理解促進とともに、相談窓口の周知、被害に遭った方のメンタルケアなど、なかなか情報が届きづらい中でも取組を進める必要があると考えております。中途採用者の方も含めて、若年者や求職者へのハラスメントの対策方法も含めた情報の周知、発信の工夫を是非お願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御質問等はございますでしょうか。よろしいですか。では、今の御意見について、事務局からお願いいたします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 御指摘ありがとうございます。求職者のハラスメントに関して、事業主のみならず、求職者に対しても十分な周知が必要との御指摘でありました。今回、新たに策定されます求職セクハラに関する指針の中でも、望ましい取組として、大学や専門学校、求職者が所属する教育機関に対して相談窓口を置いて、そこで情報提供があった場合には、事業主ともきちんと連携して対応するといったような取組が例示されているところです。こういった取組を実施することによって、求職者に対しても情報の伝達が進むことになると考えております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。熊谷委員、よろしいでしょうか。
○熊谷委員 ありがとうございました。
○武石分科会長 貴重な御意見、ありがとうございました。ほかに御質問等はございますか。よろしいでしょうか。では、特にないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。
次に議題(4)です。先ほどもキャリアコンサルティングの御意見がございましたが、議題(4)「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会報告書について」です。内容について、キャリア形成支援室長より資料の御説明をお願いいたします。
○平川キャリア形成支援室長 キャリア形成支援室の平川と申します。資料4を御覧ください。この横置きの概要図で御説明をさせていただきます。
「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」は、キャリア形成支援の必要性が高まる中で、経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングに必要な能力について検討するために開催したものでございます。昨年の2月から10回にわたり御議論いただきまして、今般、報告書が取りまとめられましたので、御報告をさせていただきます。
まず、キャリアコンサルティングをとりまく状況です。産業構造・就業構造が変化し、AI等、技術革新が進展する中で、労働需要が変化していくとともに、様々な職業の業務内容、その職業に必要とされる知識・技能が急激に変化をしています。また、労働者の仕事に対する価値感、生活スタイルが多様化するとともに、職業人生が長期化する中で、労働者のキャリアや働き方の多様化が進んでいるところです。こうした中で、キャリアコンサルタントには、自律的・主体的にキャリア形成に取り組む労働者に対しまして、経済社会情勢の変化に対応した支援を行うことができる能力が求められるようになってきている、これがとりまく状況でございます。
こういった認識の下で、研究会におきまして、キャリアコンサルタントに求められる能力につきまして整理を行いました。これにつきましては2つの観点から整理を行っております。まず1つですけれども、経済社会情勢の変化が進む中で、今後、キャリアコンサルタントとして追加・強化を図っていくことが必要な能力ということで、この図の真ん中の左側の枠の所です。これにつきましては幾つか挙げていますけれども、例えば労働市場の情報、職種の情報など、様々な情報を活用した支援、列記してある中の下から2つ目のポツになりますけれども、組織・環境への働きかけ、専門家等と連携した支援を行う能力、こういったものが必要な能力として挙げられています。
もう1つの観点として、キャリアコンサルタントが活動している各領域において求められる専門的な能力について整理を行いました。それが右側の枠の所です。キャリアコンサルタントの活動の場としては、企業内のほかに、需給調整機関とか大学などの教育機関、地域若者サポートステーションなどの支援機関等が挙げられますけれども、それぞれの活動領域で必要とされる専門的な能力について取りまとめました。例えば企業領域の所では、従業員のキャリア形成支援に関する企業の理解の促進、人事部門との連携・協力、キャリア形成支援に向けた環境づくりといったことが行える能力が必要であるとなっています。需給調整領域の所を見ると、労働市場や職種の情報提供、求人者への働きかけ、職場定着支援といったこと、教育領域におきましては、学生に対する就職支援のほかに、学校が実施するキャリア教育やリカレント教育への協力といったこと、地域・福祉領域におきましては、相談者に対するきめ細かなサポートを行えるような能力が求められるということで、各領域で活動するキャリアコンサルタントに求められる専門的な能力につきまして整理をしたところです。
その下、キャリアコンサルタントの能力開発の促進です。例えばスーパービジョンやインターンシップといった実践的な学びが効果的である旨が、報告書に記載をされてございます。
また、キャリアコンサルティングの活用促進につきましては、国民の認知・理解の促進が必要である旨、また、あらゆる労働者がキャリアコンサルティングを受けられる機会の確保が重要である旨が記載されています。
本報告書の内容につきましては、本日の議題(1)の第12次職業能力開発基本計画(案)にも反映されています。なお、今回、研究会でキャリアコンサルティングに必要な能力を取りまとめたところですが、令和8年度におきまして別途検討の場を設けまして、こういった能力を発揮するために身に付けるべき知識・技能について、更に調査・検討を行うこととしています。こういった取組によりまして、引き続き質の高いキャリアコンサルティングの実現に向けて取り組んでまいりたいと考えています。以上でございます。
○武石分科会長 それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、これまでと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 先ほども発言させていただいた内容に関連しますが、このように整理していただいた「必要な能力」というものを、御説明があったように、いかに実効性のある制度にしていくのかというのが重要だと思います。養成課程をどうするのか、試験の内容や、いわゆる継続教育の内容にどう反映させていくのかということもあるかと思いますので、是非検討を進めていただきたいと思います。
併せて、これも御説明がありましたが、JILPTの調査によれば、現役のキャリアコンサルタントのうち活動しているのは7割程度で、3割は活動していないということです。周囲にそういったニーズがない、所属する企業がキャリアコンサルティングに熱心ではない等の理由が挙げられているということで、引き続きこのキャリアコンサルタントの必要性を社会的にいかに共有化していくのかが重要だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。石原委員、お願いします。
○石原委員 報告書も含めて、この1年間にわたる御検討ありがとうございました。本当に大変な検討会だっただろうなと思っております。やはり、キャリアコンサルティング、キャリアコンサルタントのやっていることの効果をそろそろ明らかにしていく時期ではないかと、私はずっと思っております。キャリアコンサルタントによるキャリアカウンセリング、キャリアコンサルティングを受けるとどのような良いことがあったのかということを、ちゃんと測るということと、その良いキャリアコンサルティングを行えるキャリアコンサルタントはどのような能力を持っているのかというような、効果・成果を検証して、成果のあるキャリアコンサルティングをやるために何が必要なのかという観点で整理し直すべき時期ではないかと思います。是非、今回ということではなくて、この後に向かって、そういう検討、キャリコンの制度そのもののこの先みたいなものを見た取組にそろそろ着手していただきたいなと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。守島委員、どうぞ。
○守島委員 今回、報告書の御報告ということなので、特に大きくは関係ないのかもしれませんけれども、キャリアコンサルタントと呼ばれる人たちの仕事の中身が、多分AI時代になってくるとかなり変わってくるのだろうなと、私は個人的には思っています。
例えばこのポンチ絵の右側の労働市場や職種の情報の提供、マッチング等というようなことは、今、AIに聞けばかなりスッと出てくる。情報提供というのは、間違った情報もたくさん入っていますけれども、AIのような仕組みでどんどん代替されていく部分は大きいだろうなと思います。と同時に、そうなると何がキャリアコンサルタントには重要になるかというと、いわゆるカウンセリングの部分です。心理的なサポートの部分というのが多分重要になると私は思います。キャリアコンサルタントも人間ですから、全てのことをやれと言ってもなかなか難しいので、今後の話になるのかもしれませんけれども、ウエイトとしては、情報提供であるとか、情報について議論する部分というのは、ある程度AIであるとかチャットボットみたいなものにどんどん任せていって、もっとカウンセリング、つまり、悩んでいる個人であるとか自分の強みが見付けられない個人であるとか、そういうところをもっと強化していく必要があるのではないかと思います。
今回、「コンサルティング」という名前になっている1つの大きな理由が、カウンセリングだけではないんだよということを多分おっしゃりたかったのだろうと、そういうことだと理解していますけれども、多分これだけAI時代になってくると、コンサルティングという全体像の中でカウンセリングの部分がかなり強調されてくるように思いますので、是非、今後の話でいいのですが、そのような形で進めていただけると有り難いなと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。今後につながる建設的な御意見を頂きました。よろしくお願いいたします。
○平川キャリア形成支援室長 どうもありがとうございます。まず、松井委員から御指摘いただきました、今回整理をしたものについてキャリアコンサルタントの養成に反映させていくべきということです。正におっしゃるとおりでございまして、来年度、この能力につきまして、また深掘りをしてまいりますけれども、そういったものを踏まえまして、どういったように実際のキャリアコンサルタントの養成に反映させていくかというのは、併せて検討していきたいと考えています。
また、キャリアコンサルティングの必要性の周知というようなお話もございましたし、石原委員からも効果について検証すべきというような御意見がございました。キャリアコンサルティングの効果につきましては、JILPTの調査ですとか、いろいろな調査がありますけれども、すごく大事な視点だと思っておりますので、周知という面からもそうですし、求められる能力が何かの検証という意味でも非常に重要なことだと思っていますので、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
それから、守島先生から頂きました御意見です。正にキャリアコンサルティングというように呼んでおりまして、カウンセリング部分とコンサルティング部分というのは、両輪と言いますか、両方とも大事なことかなと考えております。今回の研究会におきましても、カウンセリングの御意見もたくさん頂きましたし、コンサルティング部分も頂きました。
今回、AIの話も頂いております。報告書にも書いてありますけれども、ハルシネーションですとか、やはりAIにはいろいろな間違った情報もありますので、AIの適切な活用方法といったことも含めて、キャリアコンサルタント自身もそうですし、クライアントの方にも、このAIを適切に使っていただけるような指導なりができるようにと、そのような観点でも書かれております。ですので、また来年度も引き続き検討していく中で、このAIの関係につきましても検討を深めていきたいと思っています。以上でございます。
○武石分科会長 御意見を頂いた委員の皆様、よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御意見等はございますか。よろしいでしょうか。特にないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。
次に、議題(5)「2025年度の年度目標の中間評価について」です。内容について、人材開発総務担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 資料5に基づきまして、2025年度目標の中間評価について御説明いたします。1つ目の地域若者サポートステーションの就職等率については、9月末時点の状況ですけれども、就職等率が70.1%で、年度目標を僅かに下回っている状況にあります。地域若者サポートステーション事業については、困難を抱える対象者の方々の状況に寄り添った支援が重要ですので、今後の対応としましては、地域のボランティア活動などの体験機会の充実を図ること、こうした機会を通じて、利用者の対人スキルの向上を促して、円滑な就職活動につなげることで、取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、②のフリーター等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率、次のページになりますが、③の新卒者等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率、これらについては、9月末時点でそれぞれ年度目標を上回る状況で推移をしております。引き続き、しっかりと対策を講じてまいります。
④のジョブ・カード作成者数は、9月末時点で14.2万人、年度目標に換算をしますと、43.4%です。年度末に向けて、職業訓練や就職活動等で、このジョブ・カードを作成する方は増加する傾向にあります。資料下の参考の所に2024年度の状況を書いていますけれども、これらのトレンドに鑑みますと、現在の状況は、年度目標の達成が見込めるペースで推移していると考えております。引き続き周知広報をしっかり行うことで、ジョブ・カードの一層の普及促進を図ってまいります。
次に、⑤の公共職業訓練の就職率です。このうち、委託訓練は、6月末までに終了した訓練コースの終了3か月後の実績で見ますと、72.3%で目標を下回っているところです。この委託訓練について定量的な分析を行ったところ、最も受講者の多い「営業・販売・事務分野」については、就職率が70.3%、3番目に受講者の多い「デザイン分野」の就職率が68.9%で、これらの分野において目標値を下回っていることが大きな要因です。他方で、これらの訓練分野を受講する求職者の方が多く希望する「事務従事者」及び「販売従事者」の求人者数は、ハローワーク全体の求人数の約2割を占めるものとなっています。就職率の向上を図るためには、委託訓練により得られるスキルと、これまで求職者が培ってきた職業能力やスキル等を踏まえた訓練メニューの提供やマッチングが重要となります。本人の受講希望だけでなく、本人の職業能力や求職条件等を踏まえた適切な訓練のあっせん、訓練修了者の能力と訓練で得たスキルを活用できる求人の確保、こういったことにより就職率の向上を図ってまいります。また、訓練修了までに就職が決まらない可能性のある受講生の訓練修了前からのハローワークへの誘導などもしっかり行いまして、就職支援を徹底してまいります。
⑥の求職者支援制度による職業訓練の雇用保険適用就職率については、目標を上回っているところです。
次の4ページ、⑦の技能検定試験の合格者数については、9月末時点で16.2万人です。こちらは、年度目標の達成が困難なペースで推移していると考えています。ファイナンシャル・プランニング職種の合格者数が非常に多いわけですけれども、これらについて2024年度上半期速報値から13%減ということを大きな要因としています。他の職種については、2023年度以降、増加傾向で推移しています。このファイナンシャル・プランニング職種の合格者数が減少した主な要因としては、2025年度から、2級試験がCBT試験、これはコンピュータを利用して実施する試験方式ですが、こちらに変更になりました。そのため、受検者の皆様が受検を控える傾向がみられたのではないかと考えています。昨年度、このCBT試験へ変更をした3級試験についても同様の傾向が見られたところですが、こちらの水準は元に戻りつつあるということですので、それに鑑みますと、2級試験においても今後は以前の水準まで合格者数が回復するのではないかと見込んでいるところです。資料の御説明は以上です。
○武石分科会長 ただいまの御説明に対する御質問、御意見がありましたら挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いします。
○田村委員 1ページの①、地域若者サポートステーションの就職等率に関して、対人スキルといった、人との関係づくりのスキルは、単に就職という局面だけではなく、その人の人生を豊かにする非常に大切なスキルではないかと考えます。一方で、人との関係づくりが苦手になった背景として、発達障害など、いわゆる合理的配慮が必要な方々もいらっしゃるなど、様々な理由も考えられるということで、画一的なプログラムに当てはめるのではなく、やはり本人の希望や就労への不安などを丁寧に聞き取っていただいた上で、関係する専門家と連携しながら、必要なスキルの向上につなげていくことが求められるのではないかと思っているところです。そのため、JEEDとの連携強化をはじめ、ハローワークや自治体、福祉機関、教育機関などとも連携しながら、切れ目のない支援体制の構築を進めていただきたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。松葉委員、お願いします。
○松葉委員 ⑦の技能検定試験の合格者数についてです。FPが大半を占めているので、FPでは減っているけれど、ほかの職種では増えているというような分析をされていらっしゃると思うのですが、FP職種以外でも増えているのは、技能実習生を対象にした随時3級で、それ以外のところでは減ってたりするということだと思うのですね。すぐにこの目標値がどうこうというわけではないですけれど、来年度、目標値を設定したり、実績を分析するに当たっては、そこの視点も入れて、今、どういう形で技能検定が普及をしているのか、どこが普及してないのかというのは見ていただければと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。オンライン参加の委員の皆様もよろしいですか。では、御意見がありましたので、担当の方からお願いいたします。
○飯田能力評価担当参事官 能力評価担当参事官です。松葉委員から、FP職種以外の受検者数の御指摘を頂きました。御指摘のとおり、日本人向けの工業高校生などが受ける3級受検者は減少傾向にあります。それから、技能実習生向けの随時3級のほうは、受検者数が増えているという傾向にあります。こうしたことも踏まえて目標設定を考えてまいりたいと思います。
○武石分科会長 ありがとうございます。①の関係はよろしいですか。お願いします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 田村委員より、サポステについて、対人スキルが必要であるけれど、それがなかなか難しいという背景も考えた丁寧な対応ということで、御指摘を頂いております。先ほど若者雇用促進法の基本方針のサポステの所でも言及させていただいたのですが、心理士などをはじめとする専門性を持った人材との連携の下で、個別の支援ニーズを踏まえた丁寧なプログラムを作ってサポートに当たっていくことを、基本的な方向性としておりまして、当然、その動きの中では、福祉機関とか医療機関とか地元行政との連携の下で、地域一体となったサポートができるようにするということで、我々も取り組んでまいりたいと考えているところです。
○武石分科会長 御説明ありがとうございます。御質問を頂いた委員の皆様、よろしいでしょうか。ほかに御意見はございますか。守島委員、お願いします。
○守島委員 単純な質問ですけれども、②のフリーター等支援に係る就職率を評価指標として使っていらっしゃいますけれども、現時点で見ているのは、あくまでも正社員就職率だけなのでしょうか。例えば起業率とか、一般の事業に関しては、給与が上がった、処遇が向上したということも1つの評価指標として使っていらっしゃるようですけれども、そういう部分に関しては何か統計を取っておられるのでしょうか。
○武石分科会長 これに関して、お願いします。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 実態としましては、正社員への就職というところを見ておりまして、賃金などの処遇の向上などについてはフォローしきれていないところです。
○武石分科会長 ありがとうございます。守島委員、よろしいですか。
○守島委員 何が言いたいかというのは大体お分かりだと思いますので、これ以上しゃべりませんけれども、そのようなその他の就職というか、雇用だけではない形態も多く含まれると思うのですけれども、そういう部分もこれから取っていかれることが結構重要かと思います。というのは、アメリカのいわゆるフリーターに当たるアルバイトというか短期雇用で働いている人たちの転換先は、実は統計を見ていると、起業であるとか、アルバイトで働いていたり、短期雇用で働いていた間のスキルを使ってビジネスを始めると。例えば運送などは大きくよく取り上げられるのですけれど、そういう部分が出てきているので、別にこれも今後の話で構わないと思うのですが、正社員就職だけがモデルケースだというようなことから、その他の働き方への支援みたいなものも少し考えていかれるといいかと。ですから、そういう意味では、統計をまず取り始めることは重要かと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。石原委員、お願いします。
○石原委員 今の守島委員のところに追加して、全体的に、正社員就労がよいことだ、それから長期継続就労がよいことだという前提が、やはりまだまだ私たちの頭の中にありすぎるのかなと。今後の社会の有り様を考えたときに、そうではなくても本人も幸せであり、あるいは、社会に対する付加価値創造の面でも別にマイナスではないということは、いっぱいあり得ると思いますので、その意味でも、厚労省で様々な取組をするときの成果指標として、正社員がいい、離職率は低いほうがいいというのを少し変えていくことに関して、意識を持っていただくのは非常に大事かと、私も思っております。すみません、付け加えでした。
○武石分科会長 ありがとうございます。今の点に関して、いかがでしょうか。
○今野若年者・キャリア形成支援担当参事官 ありがとうございます。正社員、長期就労だけではない、社会に対する付加価値創造の貢献と言いますか、そうした観点から、多様な働き方を踏まえて、指標も多様である必要があるのではないかという趣旨の御意見と受け止めております。引き続き考えさせていただきたいと思います。
○武石分科会長 ありがとうございます。キャリアの望ましいあり方というのが多様化している中で、多方面からデータがないと議論ができないので、まずデータを集めていただきたいということから、私もお願いしたいと思います。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。特にないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。
次に、議題(6)「令和8年度予算案の概要について」です。内容について、人材開発総務担当参事官より、資料の御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 資料6、令和8年度予算案の概要を御説明いたします。1ページを御覧ください。一般会計、労働保険特別会計を合わせた人材開発統括官の令和8年度予算案は、約2,307億円となっておりまして、令和7年度予算からは約23億円の減となっております。会計別に見ますと、一般会計は約117億円で、約4億円の減、労働保険特別会計の労災勘定は約21億円で、約2,000万円の減、雇用勘定は2,169億円で、約19億円の減となっております。
続いて、要求時から大きく変動した主な3つの事業について御説明をいたします。1つ目は、資料の9ページです。こちらは、民間教育訓練機関等を活用した離職者等再就職訓練事業に係るデジタルリテラシーの向上促進についてです。該当する所は、2、事業の概要の④の所です。令和7年12月23日に閣議決定をされた「サイバーセキュリティ戦略」を踏まえ、受講生が情報セキュリティに関するリテラシーを身に付けられるようにすることとして、訓練カリキュラムにこの講座を盛り込むため、予算編成過程において、委託費について月3,000円の単価引上げの要求を改めて行った結果、要求時から約10億円の増となっております。
2つ目は、資料の13ページです。求職者支援訓練の訓練実施機関に支給している認定職業訓練実施奨励金の関係です。真ん中の箱のちょうど真ん中の吹き出しの所が該当です。先ほど御説明をした離職者等再就職訓練事業と同様に、情報セキュリティに関する訓練カリキュラムを盛り込むために、奨励金について月3,000円の単価の引上げを行っております。他方で、求職者支援訓練の受講者数の直近の支給実績等を踏まえて、そちらが減になったことから、要求時点から全体としては約16億円の減となっております。なお、認定職業訓練奨励金の単価引上げについては、年度末の分科会において改めて省令改正のお諮りをさせていただく予定でおります。
3点目については資料はありませんが、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業能力開発勘定運営費交付金の関係になります。こちらは、職員給与について、従前より国家公務員の給与改定に準じて改定をされており、令和7年度人事院勧告に置き換えた結果、要求時から約10億円の減となっております。御説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。小松﨑委員、お願いします。
○小松﨑委員 令和8年度の予算案の概況に直接関わるものではございませんけれども、今後、高齢者雇用の更なる促進でありますとか、障害者雇用が進展していくことに伴いまして、職業機会の確保や職場適応支援など、中核的な役割を担うJEEDが果たすべき責任や業務は、一層増していくと考えております。ハローワークやJEEDの人員体制の強化、職員の専門性向上を含めた体制の整備、さらには、地方の訓練施設の更新などが不可欠な状況になってくるだろうと思います。連合といたしましても、引き続き政府に要望はしてまいりますけれども、厚生労働省におかれましても、これまで以上に予算の確保に向けた対応をお願いしたいと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。松井委員、お願いします。
○松井委員 感想めいた話で大変恐縮なのですが、政府の全体の予算が過去最高となっていく中で、いろいろな状況認識も示されているところだと思いますが、この人材開発に関わる予算が減少していくというのは、全体の方向性とマッチしているのかなという素朴な疑問がありますので、是非しっかりとした施策に基づいた予算をしっかり確保し、この人材開発の施策をより推進していくように、改めてお願いしたいと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。事務局からお願いします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 御意見ありがとうございます。私どもといたしましても、人材開発行政のますますの推進に尽力をしてまいるつもりでございます。特に政策のニーズが今後どういった方向に進んでいくのかを見定めながら、必要な政策立案をしてまいりまして、予算もしっかりと確保していきたいと考えております。また、整いました施策は、しっかりと御利用いただくことが、予算確保につながっていくことだと考えておりますので、こういった周知広報も含め、工夫をしながら尽力をしてまいりたいと考えております。
○武石分科会長 御説明ありがとうございます。御意見いただいた委員の皆様、よろしいですか。ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。それでは特にないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。
議題については以上となりますが、全体を通して委員の皆様から何かございますか。田村委員、お願いします。
○田村委員 現在状況を整理中ということで、次回に報告されると認識しておりますけれども、人材開発支援助成金の不正事案の公表についてです。公表自体は地方労働局において昨年にされているということですが、発言させていただければと思います。
30の労働局にまたがり20億円規模の不正受給が確認されたことは極めて深刻な問題であり、助成金を利用する一部事業者において、モラルハザードが広がっているのではないかと懸念しているところでございます。この助成金に対する不信感も高まりかねず、助成金の給付上限を設けるといった小手先の対応では不十分ではないか、より具体的、効果的な不正受給対策を講じることが不可欠ではないかと思っているところです。
会計検査院による抽出調査でも不正受給が指摘されていたことについては、前回、労側委員からも発言させていただきましたけれども、そもそも助成金の審査の仕組みに構造的な課題があったことは明確だと思っております。もちろん不正受給をした事業者が一番の問題ではあります。ただし、外形的に領収書などの申請書類が整っている申請書による不正は今後も発生し得ると考えられ、体系的にどのように不正を見抜くのか、チェック体制や、チェック方法の今後の改善についてお伺いできればと思っております。少なくとも要件を更に追加していく必要もあるのではないかということも思っております。
また、この話からまた広がって申し訳ないのですけれども、委託事業あるいは助成金事業など、民間にサービスや事業を委託することが積極的に進められている中で、利益優先といった観点が広がることを懸念しています。もともと公的なサービスとして予算や手間暇をかけて質を担保していたサービスも、外部委託となった結果、公的サービスの体力が落ちてしまう。その後、利益が出なくなった際には、営利を追求しなければいけない民間の委託会社はそのサービスから手を引いてしまう可能性もあります。そうなると当該サービスの提供自体が困難になることもある。それは、ひいては国民、利用者への不利益になるのではないかと思います。仮に、そうなってしまってから、その後公的なセクターで元に戻そうとしても、一度失ってしまったサービスのノウハウなどは回復することは困難となってしまいます。少し話が広がりましたけれども、そういったこともこの不正受給の話を聞いて懸念したところでございます。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。不正受給に関しまして、今の段階で事務局から御説明いただけることがあれば、お願いしたいと思います。
○永島企業内人材開発育成室長 企業内人材開発支援室長の永島でございます。御指摘を頂きまして、ありがとうございます。ただいま御指摘を頂きました人開金の不正事案につきましては、私どもといたしましても制度の信頼を大きく揺るがす大変重いものだと考えておりまして、厚労省としても非常に極めて遺憾であると考えています。
御指摘のとおり、昨年12月に本事案につきましては不正認定を行い、申請事業主、訓練会社に対して助成金の返還を求めているところでございまして、現在、助成金回収について尽力をしているところでございます。本事案については、事案の概要とともに、返還状況も精査の上、また次回の分科会で御報告させていただきたいと考えております。御指摘の再発防止策につきましても、頂いた御意見等も踏まえまして、併せて次回の分科会で御報告させていただきたいと考えています。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。今日の段階では、取りあえずよろしいでしょうか。貴重な御意見ありがとうございました。ほかに全体を通しての御意見等はございますか。よろしいでしょうか。特にないようであれば、本日は非常に議案も多かったのですけれども、予定より少し早めの終了となりました。御協力ありがとうございます。議論は以上とさせていただきます。
次回の開催日程につきましては、決まり次第、事務局から御連絡をさせていただきます。それでは、以上をもちまして、第55回労働政策審議会人材開発分科会を終了いたします。どうもありがとうございました。

