第64回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 議事録

健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課

日時

令和8年2月12日(木) 13:00~15:00

場所

オンライン及び対面のハイブリッド開催
(厚生労働省専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議題

(1)令和8年度からの定期接種について
(2)予防接種法関係政省令について(諮問)
(3)その他

議事

議事内容
○佐野予防接種課課長補佐 それでは、定刻になりましたので、第64回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。
 本日は御多忙のところ、委員、参考人の皆様におかれましては、御出席いただき誠にありがとうございます。
 本日の議事は、公開、頭撮り可能です。また、前回と同様、議事の様子はユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
 なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴される方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
 なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
 続きまして、分科会の委員に改選がございましたので、御報告させていただきます。坂元委員が本分科会を退任され、1名の委員が新たに就任されております。本日は御欠席ですが、1月18日付で本分科会の委員として小嶋雅代委員が就任されておりますので、御報告申し上げます。
 次に、本日の出欠状況について御報告いたします。本日は、磯部委員、伊藤定勉委員、清山委員、小嶋委員、齋藤委員、奈良委員、本田委員より御欠席との連絡をいただいております。なお、伊藤澄信委員より途中退席される旨、御連絡いただいております。また、白井委員につきましては遅れて参加する旨、御連絡をいただいております。
 現在、委員19名のうち11名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 続きまして、資料の確認です。本分科会の資料は、あらかじめ送付させていただいた電子ファイルで閲覧する方式で実施いたします。番号01の議事次第及び委員名簿から番号12の利益相反関係書類までを用意しております。資料の不足等、御不明な点等がございましたら、事務局までお申し出ください。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○佐野予防接種課課長補佐 それでは、ここからの進行は脇田分科会長にお願いいたします。
○脇田分科会長 それでは、今日もよろしくお願いいたします。
 まず、いつもどおり事務局から審議参加に関する遵守事項等についての御報告をお願いいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 本日の審議参加の取扱いについて御報告いたします。本日御出席の委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請資料への関与、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況について申告をいただきました。各委員、参考人からの申告内容については、番号12の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
 中野委員より、サノフィ株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りについて申告いただいておりますので、議題1の高用量インフルエンザHAワクチンに関係する審議の際、意見を述べることはできますが、「議決に加わることができない」に該当いたします。
 なお、このほかの委員で「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はおりませんので、御報告申し上げます。
 また、毎回のお願いとなり恐縮ですが、各委員、参考人におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 事務局からは以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 それでは、議事に入ってまいります。
 その前に、このワクチン分科会に長年貢献してきていただいた坂元委員が御退任されて、新たに名古屋市から小嶋委員が御参加されるということであります。坂元委員には本当にありがとうございました。また、小嶋委員、今日は御欠席ですけれども、よろしくお願いいたします。
 それでは、今日の議事ですが、議事次第を御覧ください。今日は議題が2点です。最初の「令和8年度からの定期接種について」は、これまでワクチン小委員会、基本方針部会、そして副反応部会で御議論してきていただいているRSウイルスに関する母子免疫ワクチン、そして高齢者の肺炎球菌ワクチン、HPVワクチン、高用量のインフルエンザワクチン、これらについて追加で定期接種に入る、あるいは変更があるということについて、まず議論をしていただいて、その後、これらの予防接種、定期接種に入れるということで、諮問事項がありますので、その議論もしていただくということになります。
 それでは、まず最初の議題、この定期接種についてということで、事務局から資料1-1から1-5までの説明をお願いいたします。
○上野予防接種課主査 事務局でございます。
 資料1-1「小児におけるRSウイルス感染症の予防について」を御説明いたします。
 おめくりいただきまして、本日の論点といたしまして、これまでの経緯等、そしてこれまでの議論を踏まえた具体的な規定案について、御説明させていただければと存じます。
 まず、これまでの経緯等についてでございます。4ページ目を御覧ください。RSウイルスに対する母子免疫ワクチンの薬事上の承認内容等について、添付文書に記載されている内容をお示ししております。効能又効果としては、小児に係る部分として、妊婦への能動免疫による新生児及び乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防に対して、薬事承認が下りております。
 用法及び用量としては、妊娠24~36週の妊婦に1回0.5mLを筋肉内に接種するとされておりますが、用法及び用量に関連する注意として、妊娠28~36週に本剤を接種した場合に有効性がより高い傾向が認められているとされております。
 続きまして、5ページ目を御覧ください。小児におけるRSウイルス感染症の予防に係るこれまでの経緯についてでございます。小児におけるRSウイルス感染症の予防につきましては、令和6年1月に母子免疫による新生児・乳児の予防を目的とするファイザー社の組換えRSウイルスワクチンが薬事承認をされ、また、令和6年3月に乳幼児に対して接種するモノクローナル抗体製剤であるニルセビマブが薬事承認されたことを踏まえ、令和6年3月に小委員会において議論が開始されました。
 令和7年10月の小委員会において提出されたファクトシート等に基づいた議論が行われまして、令和7年11月の基本方針部会において、RSウイルス感染症の予防接種法上の接種類型、母子免疫ワクチンの定期接種の開始時期や具体的なプログラムについて事務局案を提示の上で議論し、了承されました。
 一方、抗体製剤につきましては、予防接種法上のワクチンと解釈することは困難であることから、令和8年1月の基本方針部会において、抗体製剤を予防接種法上の予防接種に用いる医薬品の一つに位置づけることについての議論が開始されました。
 続きまして、6ページ目を御覧ください。令和7年11月に開催されました第72回基本方針部会の検討結果をお示ししております。具体的にはRSウイルス感染症を予防接種法上のA類疾病に位置づけることとし、この際の定期接種の対象者等に関する具体的な規定につきましては、こちらの表にお示しするとおりの趣旨とするとされたところでございます。
 続きまして、7ページ目を御覧ください。令和8年2月4日に開催されました第110回副反応検討部会における検討結果をお示ししております。RSウイルス感染症の定期接種に係る副反応疑い報告基準につきましては、RSウイルスワクチン(アブリスボ筋注用)の添付文書の「重大な副反応」の項に記載されているアナフィラキシーについて、副反応疑い報告基準に設定することとされております。
 また、妊娠高血圧症候群については、当日の部会でも御意見をいただきましたが、米国の市販後調査においてリスク増加との関連性を指摘する報告があるものの、関連は認められないとする論文も多数存在し、因果関係について評価が定まっていないと考えられることから、副反応疑い報告基準には設定しないこととなりました。
 また、早産のリスクにつきましては、ほかのRSウイルスワクチンにおける経緯等について指摘がありましたが、これまでの報告では、早産、低出生体重児、死産との関連は認められておらず、今回は副反応疑い報告基準には設定しないこととしております。
 一方で、RSウイルス母子免疫ワクチンと妊娠高血圧症候群等とのリスク増加との因果関係の評価を行うことは重要であることから、副反応疑い報告とは別に、今後疫学研究を実施する方向で現在検討を行っております。
 続きまして、これまでの議論を踏まえた具体的な規定案についてでございます。9ページ目を御覧ください。小児におけるRSウイルス感染症の予防に係る具体的な規定についてでございます。予防接種基本方針部会、副反応検討部会等における議論を踏まえまして、RSウイルス感染症を予防接種法のA類疾病に位置づけることとし、この際、定期接種の対象者等に関する具体的な規定については、表の趣旨としてはどうかとさせていただいております。
 定期接種の対象者は、政令で規定がございますが、妊娠28週から37週に至るまでの者としてはどうか。用いるワクチンについては、組換えRSウイルスワクチン(ただし、妊婦への能動免疫により出生した児のRSウイルス感染の予防に寄与するワクチンに限る。)としてはどうか。接種方法、長期療養特例、定期接種対象者から除かれる者等、副反応疑い報告基準については、表の右側にお示しするとおりとしてはどうか。また、定期接種化の開始時期は、令和8年4月1日としてはどうかとお示ししております。
 10ページ目以降は参考資料といたしまして、これまで審議会において御議論いただきました内容や検討結果についての議論をつけております。
 資料1-1につきまして、以上でございます。
○竹内予防接種課主査 続きまして、事務局より資料1-2「高齢者に対する肺炎球菌ワクチンについて」を御説明いたします。資料1-2を御覧ください。
 おめくりいただきまして、2ページを御覧ください。資料1-2においては、これまでの経緯等、これまでの議論を踏まえた具体的な規定案と議論を進めてまいりたいと思います。
 続きまして、4ページ目を御覧ください。4ページ目では「成人に使用可能な肺炎球菌ワクチンについて」として、現在成人に対して販売されている各ワクチンの添付文書の記載等をおまとめしてございます。現在定期接種に用いられております肺炎球菌ワクチンをはじめとした各ワクチンの効能又は効果、用法及び用量、成人・高齢者に対する薬事承認時期等についてお示ししておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 続きまして、5ページを御覧ください。5ページ目では高齢者に対する肺炎球菌ワクチンのこれまでの経緯についておまとめしております。高齢者に対する肺炎球菌ワクチンは、平成26年10月から予防接種法上のB類疾病に追加され、65歳の方の等を対象に、PPSV23を用いて定期接種が開始されるとともに、65歳以上の方にも接種機会を付与するために経過措置が開始され、令和5年度までの約10年間実施されてきたところでございます。直近では、昨年10月の第71回基本方針部会及び12月の第74回基本方針部会において御議論いただいたところでございます。
 続きまして、6ページを御覧ください。6ページ目では「第74回基本方針部会におけるご議論のまとめ」といたしまして、令和7年12月19日の第74回基本方針部会において御議論いただきました内容についておまとめしております。高齢者の肺炎球菌感染症に対する定期接種については、引き続き予防接種法のB類疾病とし、この際、定期接種の対象者等に関する具体的な規定については、以下の趣旨とすると取りまとめていただいたところでございます。
 続きまして、7ページを御覧ください。7ページ目及び8ページ目では、「高齢者に対する肺炎球菌ワクチンに係る副反応疑い報告基準の設定について」といたしまして、令和8年2月4日の第110回厚生科学審議会予防接種ワクチン分科会副反応検討部会において御議論いただきました内容についておまとめしております。ここでは、高齢者に対する肺炎球菌ワクチンに係る副反応疑い報告基準は、現行の小児に対する肺炎球菌ワクチンに係る副反応疑い報告基準に合わせることとすると取りまとめていただいたところでございます。
 続きまして、9ページ目以降の「これまでの議論を踏まえた具体的な規定案」を御説明してまいります。
 10ページを御覧ください。10ページ目では「高齢者に対する肺炎球菌ワクチンに係る具体的な規定について」といたしまして、予防接種基本方針部会、副反応検討部会等における御議論を踏まえまして、高齢者の肺炎球菌感染症に対する定期接種については、引き続き予防接種法のB類疾病とし、この際、定期接種の対象者等に関する具体的な規定については、以下の趣旨としてはどうかとしてございます。具体的には、定期接種の対象者として65歳の方。そして、60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有するものとして厚生労働省令で定めるもの。
 用いるワクチンについては、使用するワクチンは沈降20価肺炎球菌結合型ワクチンとし、現在定期接種で用いられております肺炎球菌ワクチン(PPSV23)は定期接種で用いるワクチンから除く。接種方法・間隔についてはお示ししているとおり。長期療養特例についても現行どおりといたしまして、定期接種対象者から除かれる者等についても現行どおり。副反応疑い報告基準については、現行の小児に対する肺炎球菌ワクチンに係る副反応疑い報告基準に合わせることとする。定期接種の開始時期については、令和8年4月1日とする。接種方法に関するその他の事項については、現行どおりとさせていただいてございます。
 12ページ目以降は参考資料をお示ししておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 なお、33ページ目におきまして、「21価肺炎球菌結合型ワクチンに係る今後の議論について」といたしまして、昨年8月に新たに高齢者等に対して薬事承認されましたPCV21については、第31回ワクチン小委におけるPCV21に係る取りまとめ等を踏まえまして、まずはワクチン小委において検討を開始すると取りまとめていただいたことについてお示ししてございます。
 資料1-2についての事務局からの説明は以上でございます。
 続きまして、資料1-3について御説明してまいります。資料1-3「2価及び4価HPVワクチンについて」を御覧ください。
 おめくりいただきまして、2ページ目を御覧ください。資料1-3におきましては、これまでの経緯等、そしてこれまでの議論を踏まえた具体的な規定案と進めてまいりたいと思います。
 続きまして、4ページを御覧ください。4ページ目では、HPVワクチンに関するこれまでの経緯についておまとめしてございます。直近では令和4年度からの積極的勧奨の再開、及び3年間のキャッチアップ接種の開始。令和5年4月1日から9価HPVワクチンを定期接種に用いるワクチンとして位置づけたこと。そして、令和7年4月1日からキャッチアップ接種の経過措置を1年間に限り実施しているというところでございます。
 続きまして、5ページを御覧ください。5ページ目ではHPVワクチンの薬事承認状況といたしまして、令和8年2月現在、3種類のHPVワクチンが販売されており、いずれのワクチンも定期接種に用いるワクチンと位置づけられているところでございます。
 各HPVワクチンがカバーするヒトパピローマウイルスのウイルス型でしたり、接種回数等が異なっていることについてお示ししてございます。
 続きまして、6ページを御覧ください。6ページ目では「組換え沈降2価及び4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンの今後の取扱いについて」といたしまして、令和7年11月19日の第72回基本方針部会において御議論いただきました内容についておまとめしてございます。
 続きまして、7ページ目を御覧ください。7ページ目では「2価・4価HPVワクチンの除外に伴う副反応疑い報告基準の取扱いについて」といたしまして、今月2月4日の第110回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会において御議論いただきました内容についておまとめしておりまして、2価及び4価HPVワクチンが定期接種に用いるワクチンから除外されても現行の副反応疑い報告基準から変更しないこととすると取りまとめていただいたところでございます。
 続きまして、8ページ目以降のこれまでの議論を踏まえた具体的な規定案について御説明してまいります。
 9ページを御覧ください。9ページ目では「HPVワクチンに係る具体的な規定について」といたしまして、予防接種基本方針部会、副反応検討部会等における議論を踏まえまして、ヒトパピローマウイルス感染症に対する定期接種に用いるワクチン及び、ヒトパピローマウイルス感染症に対する定期接種に用いるワクチンの変更に伴う副反応疑い報告基準等に関する具体的な規定については、以下の趣旨としてはどうかといたしまして、用いるワクチンについては、使用するワクチンは組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンのみとし、組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン及び組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンは使用するワクチンから除くこと。副反応疑い報告基準につきましては、ヒトパピローマウイルス感染症に用いるワクチンから、組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン及び組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンを定期接種で用いるワクチンから除き、組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンのみを定期接種で用いるワクチンとした場合であったとしても、現行の副反応疑い報告基準から変更しないこととする。そして、その変更時期は令和8年4月1日とするとさせていただいているところでございます。
 10ページ目以降は参考資料をお示ししておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 資料1-3についての事務局からの説明は以上でございます。
○上野予防接種課主査 続きまして、資料1-4「高用量インフルエンザワクチンについて」を御説明いたします。
 おめくりいただきまして、論点といたしまして、これまでの経緯等、これまでの議論を踏まえた具体的な規定案、そして今後の進め方について御説明させていただければと存じます。
 まず、これまでの経緯等についてです。4ページ目を御覧ください。現在のインフルエンザワクチンの定期接種は、個人の発病・重症化予防を目的として、65歳以上の高齢者等を対象に実施しております。使用するワクチンとして、インフルエンザHAワクチンを毎年度1回接種することとされております。
 続きまして、5ページ目を御覧ください。高齢者に対して承認されているインフルエンザワクチンについてでございます。現在国内で高齢者に対して承認されているインフルエンザワクチンは、標準量インフルエンザHAワクチンと高用量のインフルエンザHAワクチンです。そのうち、高用量インフルエンザワクチンとは、標準量インフルエンワクチンの4倍量の抗原が含まれるように調整された不活化ワクチンでございます。
 続きまして、6ページ目を御覧ください。高用量インフルエンザワクチンに係るこれまでの経緯についてお示ししております。高用量インフルエンザワクチンについては、令和6年12月に60歳以上の方に対する使用について薬事承認され、令和7年2月、9月、10月のワクチン小委員会において議論が行われた後、令和7年11月の基本方針部会において、高用量インフルエンザワクチンを定期接種で用いるワクチンとして位置づけ、定期接種の対象者は75歳以上の者とすることについて了承されたところでございます。
 続きまして、7ページ目を御覧ください。令和7年11月19日に開催されました基本方針部会における御議論のまとめをお示ししております。高齢者のインフルエンザの定期接種に用いるワクチンとして高用量インフルエンザワクチンを追加することとし、定期接種の対象者や実施方法等については、こちらの表にお示しするとおりの趣旨とするとされたところでございます。
 続きまして、8ページ目を御覧ください。令和8年2月4日に開催されました副反応検討部会における検討結果をお示ししております。高齢者を対象としたインフルエンザの定期接種に係る副反応疑い報告基準につきまして、高用量インフルエンザワクチン接種後の重篤な有害事象の発現頻度は、標準量インフルエンザワクチンと同等とされていること、また、高用量インフルエンザワクチンの添付文書の「重大な副反応」の記載は、標準量インフルエンザワクチンと同じであるということから、高用量インフルエンザワクチンの副反応疑い報告基準については、標準量インフルエンザワクチンに合わせることとするとされたところでございます。
 続きまして、これまでの議論を踏まえた具体的な規定案についてでございます。10ページ目を御覧ください。高用量インフルエンザワクチンに係る具体的な規定についてでございます。予防接種基本方針部会、副反応検討部会等における議論を踏まえ、インフルエンザに対する定期接種については、引き続き予防接種法のB類疾病とし、この際、定期接種の対象者等に関する具体的な規定については、以下の趣旨としてはどうかとさせていただいております。定期接種の対象者は「65歳以上の者及び60から64歳の厚生労働省令で定める者」と規定した上で、高用量インフルエンザHAワクチンについては、「75歳以上の者」と規定することとしてはどうか。
 また、用いるワクチンについては、現行の標準量インフルエンザHAワクチン又は高用量インフルエンザHAワクチンのいずれかとしてはどうか。また、接種方法・間隔、長期療養特例、定期接種対象者から除かれる者等、副反応疑い報告基準については、表の右側にお示しするとおりとしてはどうかとお示しをさせていただいております。
 続きまして、今後の進め方についてでございます。12ページ目を御覧ください。高用量インフルエンザワクチンの定期接種化に係る今後の進め方についてでございます。高用量インフルエンザワクチンについては、現在、4価の高用量インフルエンザワクチンが国内で承認されております。一方で、製造販売業者からは、2026/2027年のインフルエンザの流行期に向けて、3価の高用量インフルエンザワクチンを今後発売する予定であると聴取しております。以上の点を踏まえまして、高用量インフルエンザワクチンの定期接種化に当たり、関連する政省令案については、3価の高用量インフルエンザワクチンの用法及び用量等、必要な情報が確定次第、改めて本分科会において諮問を行わせていただきたいと考えております。
 13ページ目以降は参考資料といたしまして、これまで審議会において御議論いただきました内容や検討結果についての詳細をつけておりますので、適宜御参照ください。
 資料1-4の説明につきましては以上でございます。
○佐野予防接種課課長補佐 それでは、資料1-5を御覧ください。「令和8年度からの予防接種法関係政省令について(まとめ)」という資料になります。
 2ページ目を御覧ください。令和8年度からの追加及び変更を予定しているワクチンについてですが、ただいま資料1-1から資料1-4までで御説明させていただきました4つとなります。そのうち、本日の分科会におきまして政省令に関しまして諮問させていただきますのは、2ページ目にございます3つ、RSウイルス感染症に対する母子免疫ワクチン、高齢者に対する肺炎球菌ワクチン、HPVワクチン。これらにつきまして、本日政省令の諮問をさせていただきたいと考えてございます。
 3ページ目を御覧ください。高用量インフルエンザワクチンにつきましては、ただいま資料1-4で説明をさせていただきましたとおり、現在、来シーズン、2026/2027年シーズンに向けて3価の高用量インフルエンザワクチンを発売する予定と企業のほうからは報告を受けている状況となります。そのため、本日の分科会におきましては高用量インフルエンザワクチンにつきましては、資料1-4で説明させていただきました方針で進めていくことに関して御審議をいただきたいと考えておりますが、具体的な政省令案につきましては、改めて今後諮問をさせていただく予定とさせていただきます。
 今回の分科会におきましては、2ページ目にございます3つに関して、政省令の諮問と、高用量インフルエンザワクチンに関しましても方針については御審議をいただきたいと考えている次第でございます。
 資料の説明は以上となります。
○脇田分科会長 御説明ありがとうございました。
 今、事務局から、4種類のワクチンが来年度から定期接種で新たに加わるもの、また、これまでと変更のあるものといったところで御説明がありました。まず、RSウイルスの母子免疫ワクチンに関しては新たに定期接種になるということで、資料1-1の9ページに事務局案があります。
 それから、高齢者の肺炎球菌ワクチンに関しては、ワクチンが変更になる。PPSV23からPCV20にと。これも資料1-2の10ページに事務局案があります。
 HPVワクチンについては、現在3種類のワクチンがありますが、2価と4価のものは4月1日以降定期接種のワクチンから除外されると。9価のみということです。こちらも資料1-3の9ページに事務局案があります。最後に、高用量インフルエンザワクチンについては、今後追加になるというところですけれども、4月1日ではなくて、今後3価のものの承認を待ってという説明だったと思います。資料1-4の10ページに具体的な規定があるというところ。それから、12ページに今後の進め方をまとめていただきました。また、資料1-5については、3種類のRS、高齢者の肺炎球菌、HPVワクチンに関する、今日の政省令に関する主な諮問事項をまとめていただいておりますので、こちらは後ほど御審議、御承認いただくということになります。
 それでは、以上の御説明に関して委員の先生方から御質問、御意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。分かりやすい御説明ありがとうございます。4項目御説明いただきましたので、手短に質問とコメントを少しずつ述べさせていただきます。
 まず、資料1-1のRSウイルスに関しまして、非常に早い取組で定期接種化にこぎ着けていただきまして、心から感謝申し上げます。小児にとって、新生児、乳児にとって非常に大きな疾病負担であるRSウイルスを守る手段が定期接種として入手できたというのは、非常に喜ばしいことであると考えております。
 28週から36週まで。36週ということは、正確には36週6日までということになるわけですけれども、どうしても定期接種の文言ですと、「37週に至るまでの者」ということになりまして、妊娠何週かということは、その子が何歳かということ以上に、場合によっては把握しにくい状況かなとも思っておりますので、これから現場での接種に際して、適正な時期に接種が行われるようにぜひともお願い申し上げたいと思っています。
 また、妊婦に接種することが初めてであり、妊婦さんが受診されて、小児、その子の母子手帳に記載するということも初めての試みでございます。これ以降の予防接種のデジタル化のこととも関係するかもしれませんけれども、そのような運用をこれからどのように行っていくかが非常に大切であると考えております。
 もう一点、基本方針部会で1月から既に議論を開始していただきました抗体製剤のことに関しましても、同じく子供たちを守るための手段ということで、引き続きの御検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 2番目の肺炎球菌ワクチンに関しましては、世界的な流れも含めて、多糖体ワクチンから結合型ワクチンへと移行していく状況だと思います。これは主に免疫原性が一般的に結合型ワクチンのほうが良好であろうということが想定されるということと、結合型ワクチンでより幅広く血清型をカバーできるワクチンが出てきたということ。こういったことが関係していると思います。副反応疑い報告で蜂巣炎を今回除外していただいたこと。これは両ワクチンの添付文書の記載、安全性の様々なこれまでのデータから異論はございませんけれども、健康被害救済で認められた例を見ていますと、これまで多糖体ワクチンでは結構蜂巣炎の例が多かったように思っています。結合型ワクチンになって蜂巣炎の頻度が減ったのであれば、それはそれですばらしいことで、より安全性も高いワクチンになったということなら非常にいいことなのですけれども、そういったことも検証できるように、疑い報告からは消えても、これまでの蜂巣炎で健康被害救済を認められた例も入院されたり、頻回の受診が必要な方が多かったですから、現行の基準でも報告されると想定しておりますが、安全性のモニタリングは引き続き必要と考えております。
 また、1-3のヒトパピローマウイルスワクチンに関しましても、せんだって基本方針部会で私、2価と4価を定期接種から除くのであれば、早くアナウンスしていただきたいと申し上げたと思います。非常に早くアナウンスしていただいて迅速に、これも有効性・安全性の観点から9価のワクチン1本でということに賛同いたします。こちらに関しても非常に早く御対応いただけたこと、感謝申し上げますます。
 最後に、1-4の高用量インフルエンザワクチンに関しましては、資料1-4の6ページですけれども、これは本題とはちょっと異なりますが、高用量インフルエンザワクチンに係るこれまでの経緯ということで、後半部は確かに高用量インフルエンザワクチンのことを書いていただいているのですが、前半部は日本のこれまでの不活化ワクチンとか定期接種のいろんな流れのことなのですけれども、そこのところは主に最初の2項目ぐらいかと思うのですが、きっと2001年の高齢者の定期B類に至るまでは、勧奨接種とか全粒子ワクチンからHAワクチンへの移行とか、学童集団接種、そして恐らく1970年代に予防接種法に定められたのだろうと思いますが、いろんなことがあったインフルエンザワクチンでございますので、インフルエンザワクチン全体に関する経緯という観点からはもっといろんなことがあったということで、ここで一応念のためにそこのところは再確認させておいていただきたいと思っています。
 今のところはそんなところでございます。長くすみませんでした。ありがとうございます。
○脇田分科会長 中野先生、ありがとうございました。
 続きまして、笹本委員、お願いします。
○笹本委員 日本医師会の笹本でございます。丁寧な御説明をいただき、誠にありがとうございました。
 御提示いただきました内容には賛同いたしますが、医療機関からは既に購入済みの在庫をどのように扱うのかという御質問も寄せられております。ワクチンの変更につきましては、自治体や医療機関が準備に一定の時間を要することから、できる限り早期に周知していただくことが重要と考えております。円滑な対応のためにも、早めの情報提供について御配慮いただけますと幸いです。また、在庫等の取扱いに関しまして何か情報がございましたら、お知らせいただければと存じます。
 以上、どうぞよろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 続きまして、佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 産経新聞、佐藤です。御説明ありがとうございました。
 取りまとめの方向には特に異論はありません。その上で、1点質問と幾つかお願いがあります。
 1つ目のRSウイルスのワクチンについてです。母子免疫を狙ったワクチンは初めてだと思います。人によっては抵抗感がある方もいらっしゃるのではないかということで、情報提供は今まで以上に重要であると考えています。実際に接種をするのはどこになるのかということですけれども、当然かかりつけ医でもできるでしょうし、産婦人科でもできるということなのだと思いますが、大体皆さん、どこで打たれるという想定でいらっしゃるのか。いずれにしましても、産婦人科の妊娠過程を診ていらっしゃる医療機関での情報提供は極めて重要だと思うので、その協力とか情報提供・交換についてどのような状況になっているのか教えてください。
 もう一つはお願い事で、若干外れるのですけれども、本日、ファクトシートを出していただきまして誠にありがとうございます。このタイミングできちんとしたファクトシートが出ることは本当に貴重なことだと思っていて、取りまとめられた先生方に深く感謝を申し上げます。
 その上でお願いですが、いずれも非常に大部のもので、医療機関の方に読んでいただくとか、もちろんメディア等でもこういうものを喜々として読む記者というのはいるのですけれども、喜々として読む人ばかりに情報提供をしていても限界があります。ファクトシートにはぜひ1枚で拡散しやすい形状のものをつけていただけないかと思います。若い方にお聞きになって、拡散しやすい形状というのはどういうものなのか、私には確信がないですが、私のイメージではPDFで1枚ぐらいかと思います。政策決定するときに、例えばこのワクチンについてファクトシートの1が出たよと。次に政策変更するときにはファクトシートの2が出たよと。情報を受け取る側もこのワクチンの話をするときにファクトシートのどれを踏まえて話しているのか、というぐらいの話が普通にできるようになるといいと思うところです。1枚にまとめるのは大変かと思うのですけれども、これはお願いです。
 以上です。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 続きまして、永見参考人、お願いします。
○永見参考人 参考人、永見です。2点のワクチンについて意見を述べさせていただければと思います。
 まず、RSウイルスワクチンですけれども、資料1-1の21ページによりますと、アメリカにおきましては時期を見て接種をしているというふうな記載がございました。日本においては通年で実施するというふうな判断ということで、そちらについては理解いたしましたが、より有効な時期というのがよその国では推奨されているようですので、この時期のほうが有効性が高いというPRの仕方をしてもよいのではないかなと考えました。
 また、子供の重篤化を防ぐために非常に有効なワクチンというふうに認識はしておりますけれども、先ほど佐藤委員のほうからお話がありましたとおり、妊婦さんたちは様々体調不良とか心配事を抱えている中での判断になっていくかと思いますので、ホームページなどで広報について御尽力いただければなと考えております。
 2点目はHPVワクチンについてです。まず、自分は娘がまだ9価が定期化しなかった時代に、4価を3回打った後により効能性が高い9価ワクチンを自己判断と自費で追加接種をした経緯がございました。ですので、今回の9価というのは非常に喜ばしいことかなと考えております。
 ただ、以前より男性接種についても審議を重ねていらっしゃるのは存じ上げているところですけれども、G7の他国のようにジェンダー平等の観点からも、肛門がん、尖圭コンジローマなどのHPV由来の疾病から男子についても守られていくことをほかの保護者の方も希望しておりますので、その点についても御審議を重ねていただければなということを申し添えたいと思います。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 重要な御指摘ありがとうございました。
 ほかはいかがでしょうか。取りあえず大丈夫ですかね。
 それでは、今、4名の先生に御意見、御質問をいただきましたので、事務局からもしレスポンスがあればいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○佐野予防接種課課長補佐 事務局でございます。
 まず、中野委員から4種類のワクチンについて御意見をいただいたところで、最後の高用量インフルエンザに関しまして、インフルエンザに関する経緯ですが、御指摘のように、資料1-4の6ページ目に関しましては、インフルエンザについて、高用量インフルだけではなく、それ以外の経緯についても記載をさせていただいております。中野委員御指摘のように、インフルエンザに関しましては、長年様々な経緯があるところで、今回、こちらに関しては高用量インフルのみではないですが、高用量インフルを中心に経緯をまとめさせていただいたものとなります。もちろん、我々として御指摘いただいたようなインフルエンザに関する昔からの経緯というのは承知をさせていただいておりまして、そういったことも踏まえまして、今後もインフルエンザワクチンに関しましては種々必要な見直しを行っていくものと考えております。
 続きまして、笹本委員から、現在購入済みのPPSV23などの取扱いについて、早めの情報提供などをといった御意見、御質問をいただいてございます。まず、在庫の取扱いにつきましては、現時点では、製造メーカーのほうでは返品対応などは行わない予定であると聞いておりますので、個々の卸と個別に御相談をしていただく形になるかと存じております。
 情報提供に関しましては、まさに御指摘のとおりで、我々としましても早め早めの情報提供について心がけているところです。昨年に関しましても、基本方針部会などの議論の進捗に合わせて、その時々の最新の情報につきまして自治体説明会等で情報を提供しているところですが、今回このような御意見もいただいてございますので、来年度以降、また各ワクチン追加や見直しなどがある際は、なるべく早く自治体や医療機関に情報提供ができるように、審議会での議論の進捗を踏まえて検討を進めていければと考えてございます。
 続きまして、佐藤委員から、RSに関しまして、まず接種はどこで行われることを想定しているのかという点でございますが、多くは産婦人科の医院やクリニックで接種が行われることが多いかと想定していますが、御指摘いただいたように、必ずしも産婦人科だけではないと考えておりますので、広く医療機関に対しては情報提供をさせていただければと思います。
 また、ファクトシートの点にも少し関連していきますが、我々として一般の方が有効性や安全性、そういったファクトも含めて御理解いただけるように、情報提供の資材に関しましてはなるべく分かりやすく、分量も適切な分量のものをつくるということで、現在資材について作成をさせていただいておりますので、そちらに関しましては、でき次第周知をさせていただきたいと考えてございます。
 最後に、永見参考人からRSに関しまして、アメリカでは推奨の時期などを示しているといったような御指摘がございました。アメリカに関しましては抗体製剤も使っているといった事情もあるかと思います。今回母子免疫ワクチンに関しましては妊娠28週から36週というところで、季節というよりは、妊娠の時期にどうしても縛られてしまうものですので、今回時期に関してお示ししていないところですけれども、今後もし仮に抗体製剤を定期接種に入れるかどうか、そういった議論を進めていく中では、季節に関しても1つ重要なファクターになってくると考えておりますので、もし抗体製剤について議論を進める際については、そういった点も含めて御審議をいただくものと考えてございます。
 事務局からは一旦以上になります。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 今、御質問に対してお答えいただきましたけれども、そのほか、いろいろ委員の先生方からお願い事もありましたので、そこには御対応をぜひよろしくお願いします。抗体製剤、あるいはHPVワクチンの男性への接種等々の議論を進めてほしいということでありました。
 それでは、そのほかはいかがでしょうか。福島委員、お願いします。
○福島委員 ありがとうございます。
 今、事務局からお答えいただいた回答の中で、情報提供資材というところに関連して1つ御質問をさせていただきます。まず、その前提として、本日、大変簡潔に分かりやすく御説明いただきましてありがとうございました。幾つかのワクチンが定期接種に追加あるいは見直しされるということは大変よいことだと思います。その中で、全く新しい定期接種のワクチン、あるいは今まで長らく貢献されてきたワクチンが置き換わるというところについては、現場の混乱も、心構えというところであったり、切替えという観点からはあまり懸念はないのですけれども、私が一番心配しているのが高用量のインフルエンザワクチンです。選択肢が増えるということは非常によいことだと思いますが、高用量のインフルエンザワクチンは、薬事承認的には60歳以上で接種可能であるところ、今回の定期接種に関しては75歳以上に対して助成をされると。これは小委員会、基本方針部会の決定でございますので、私としては異存ございませんが、自治体向けには厚労省からたくさん説明をされていると思いますけれども、医療機関向けにも同じように説明会等が行われているということでよろしいのでしょうか。
 と言いますのも、経緯のところでおまとめいただきましたとおり、インフルエンザワクチンは長らく使われてきたワクチンで、65歳以上の高齢者が定期接種対象、というような考え方が一般的にも浸透していると思います。ですので、65歳で高用量のインフルエンザワクチンを打っても公費助成はないとか、一方、別に打ってはいけないということではなく、その年齢層での有効性・安全性は示されていますので、その場合は任意、自費になるであるとか、そのようなことも含めて医療機関、あるいは国民の皆さんに混乱が起こらないような説明や、情報提供資材を現在作成されているかどうかというところについて、できる範囲でお答えをお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 続きまして、宮﨑委員、お願いします。
○宮﨑委員 ありがとうございます。
 私も本日の御説明に関して、また、実際に新しいRSウイルスワクチンを始めること、あるいは肺炎球菌とかHPVのように、これまで用いられていたものをより有効性の高いものに切り替えていくということ、望まれるワクチンの成分を迅速にやっていただいていることに非常にありがたいと思っております。今日の説明、方針には賛成ですけれども、1点事務局にお伺いしたい点で、RSVの母子免疫ワクチンのことですが、これは受益者と被接種者が異なるということですし、新しいワクチンでもあります。その中で、妊婦さん特有なのですけれども、妊娠高血圧の懸念が若干持たれるような結果もあった中で、これは非常に判断が難しいと思います。実際には妊娠高血圧というのは30週以降などに起こってくるものでしょうから、ワクチンの影響を見るのは非常に難しいことだと思いますし、副反応の報告基準からは除くということにも合理性があって賛成なのですが、我が国でどうなるかについて、妊娠高血圧等を含めたフォローアップ体制といいますか、研究のようなことが行われるといいなと思いましたので、そういった研究等を計画していただけるのかについてお伺いできればと思いました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 次に、森尾委員、お願いします。
○森尾委員 ありがとうございます。
 全て方向性につきましては、非常にいい方向性だと思っております。
 今、宮﨑委員のほうから御指摘がありましたRSウイルスの妊娠高血症でございますが、これは副反応検討部会のほうでも議論がございまして、添付文書には記載がなくて、評価については十分定まっていなくて、これからいろんなスタディーがされるという中で、疫学的な調査をされるというのは非常に大切だと思っております。日本の中でのデータをしっかり出していくということの姿勢を見せる、そしてデータを出すということが重要でございますので、ここら辺、具体的な方向性が決まりましたら、厚生労働省のほうから発出していただけるとありがたないと思っております。特に日本産婦人科学会、日本小児科学会との連携、情報発信が重要ですので、これを改めてお願いできればと思っております。
 2点目がHPVワクチンでございます。今まで2価、4価、9価から9価になるということで、HPVワクチンにつきましては、今までも厚生労働省の方々の非常に大きな努力でリーフレットをつくっていただいておりまして、お知らせ・情報提供というところで非常にいいものができてきたのだと思っております。今回は9価になりますので、9価というところの視点での情報をちょっと厚くしていただいて、諸外国での9価の状況とか、それに基づくエビデンスがあれば、それを盛り込んでいただけるとより丁寧になるのかなと思っております。
 あと、相談窓口が設置されていることとか、あるいは診療体制、こういうことを取り組んでいると。もう記載されているのは存じ上げている中で、これについては強調してもし過ぎることはないのかなと思っている次第でございます。
 3つ目が高用量インフルエンザワクチンと普通量のインフルエンザワクチンでございまして、これは製造予定とか供給調整のところで若干見えにくい、難しいところも出てくるかなと思っておりまして、これは65歳から75歳の方と75歳以上の方の動き方というのがちょっと見えにくいところがもしかしたらあるのかなと思ったりしておりまして、ここら辺、供給不足にならないというところが一番だと思いますけれども、逆のほうでちょっと過剰にもならないということが重要なのかなと思っています。これは感想でございます。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 ほかは大丈夫でしょうか。
 そうしましたら、今、3名の委員の先生方から御意見、御質問をいただきましたので、また事務局のほうからレスポンスをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○佐野予防接種課課長補佐 事務局でございます。
 まず、福島委員から高用量インフルエンザに関して御指摘をいただきました。医療機関向けに現場が混乱しないように説明会や、情報資材を作成すべきという点ですが、定期接種は市町村業務となり、市町村が医療機関と契約していくことになりますので、直接的には自治体を通してという形になってくるかと思いますが、医療機関向けに今回対象が75歳以上ということで、これまでとは違う運用をお願いすることになりますので、そこの点は混乱がないように、我々としても自治体が説明しやすいように、また、直接医療機関の方が御覧になって分かりやすいような資材の工夫はさせていただければと考えております。
 インフルエンザに関しましては、例年ですと10月から定期接種開始ということで、まだ少し時間もあるところですので、ここから半年間で現場での運用について支障がないよう、我々としてもできることをさせていただければと考えてございます。
 続きまして、宮﨑委員、また森尾委員からも補足でいただきましたが、RSワクチンの妊娠高血圧などに関する懸念の点ですけれども、こちらは資料にも記載させていただいたとおり、副反応検討部会でも御議論いただいたところになります。結果として副反応疑い報告の基準には入れないということになりましたが、我々としてもそういった懸念について我が国でどうなっているのかといったことを明らかにしていくことは非常に重要と考えてございまして、副反応検討部会でも御報告をさせていただいたところでございますが、現在関係学会等とも相談をさせていただきながら、研究をできないかといったことを検討させていただいているところです。具体的な内容に関しましては、今、まさに相談をさせていただいているところですので、細かい点は今の時点で申し上げることはできないのですが、森尾委員から御指摘いただきましたように、その方向性や結果といったことについては、何らかの形で我々のほうから出していければと考えてございます。
 また、森尾委員からHPVのリーフレットに関しまして御指摘いただいたところです。今回2価と4価が外れることになりますので、今後は基本的には9価に関して絞って情報提供をしていくことになろうかと考えております。そういった観点から、9価に関しまして、その時々の最新の知見を含めつつ、適切な情報を提供できるように資材に関しては必要な見直しを随時行ってまいりたいと考えてございます。
 事務局からは以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 様々な御意見いただきありがとうございます。
 さらに追加の御意見、御質問等あればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。大体よろしいですか。
 それでは、そろそろ議論をまとめていきたいと思います。本日は、RSウイルス感染症に対する母子免疫ワクチンの定期接種化。次に、高齢者に対する肺炎球菌ワクチンの定期接種化。それと2価及び4価のHPVワクチンを定期接種から除くこと。もう一件、高用量インフルエンザワクチンの定期接種化について、基本方針部会、副反応検討部会等で具体案を取りまとめていただきまして、この分科会で本日御審議をいただきました。
 今日様々な御意見、御質問等を委員の皆様、参考人の皆様からいただきましたから、そういった意見も踏まえてさらに検討していただきますが、本日資料でまとめられた事務局案どおりにお認めいただくということでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 御異論ないようですので、分科会として了承したいと思います。
 それでは、次の議題に参ります。議題2「予防接種法関係政省令について(諮問)」でございます。こちらは議題1と関係していますが、資料2が提出されておりますので、事務局から御説明をいただきます。よろしくお願いします。
○鎌倉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
 資料2を御覧いただければと思います。今し方御了承いただきました内容を前提といたしまして、予防接種法施行令の一部を改正する政令案、それから予防接種法施行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令案につきまして、その要綱を諮問させていただきたいと考えております。また、先ほどからの説明にもございますとおり、今回の政省令の諮問に関しては、令和8年4月1日に施行をさせていただく政省令につきまして諮問をいたしますので、内容からは高用量インフルエンザワクチンについては除かれておりますので、念のためお伝えいたします。
 3ページ目、別紙1を御覧いただければと思います。こちらは政令案の要綱になります。まず、1つ目として、定期の予防接種を行うA類疾病としてRSウイルス感染症を定めるということと、その対象者を妊娠28週から妊娠37週に至るまでの間にある者とすることとしております。また、この政令については、令和8年4月1日から施行することとさせていただいております。
 4ページ目を御覧ください。別紙2でございます。こちらは省令案の諮問の要綱になります。1つ目、予防接種法施行規則の改正内容でございます。1つ目として、RSウイルス感染症の副反応疑い報告の対象について規定をしております。2つ目として、高齢者にかかる肺炎球菌感染症の副反応疑い報告の対象につきまして、小児にかかる肺炎球菌感染症に関するものと同じものにするということを規定しております。3つ目につきまして、こちらは現在乳児または幼児につきましては、予防接種済証の交付に代えまして、母子健康手帳に証明すべき事項を記載することとするというふうな規定があるのですけれども、こちらについて、妊婦についても同様の対象とするということを規定しております。
 続いて、5ページ目を御覧ください。2つ目として、予防接種実施規則の一部改正について規定をしております。1つ目として、RSウイルス感染症に係る定期の予防接種の実施方法でございます。組換えRSウイルスワクチン(妊婦に接種するもの)について、妊娠ごとに1回注射するということを規定しております。2つ目につきまして、ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期の予防接種の実施方法のうちから2価と4価のワクチンを除くということを規定しております。3つ目、高齢者の肺炎球菌感染症に係る予防接種の実施方法につきまして、現行PPSV23について規定をしているところですけれども、こちらを沈降20価肺炎球菌結合型ワクチンに置き換えるものでございます。いずれも施行期日は、政令と同じく令和8年4月1日からというふうにしております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 御説明ありがとうございました。
 議題1のところで皆様に御議論いただいた内容に沿って、予防接種施行令の一部の改正、それから予防接種施行規則及び予防接種実施規則の一部の改正ということになります。何か御質問ありますか。大丈夫ですかね。
 そうしましたら、委員の皆様におかれまして、諮問された原案どおりお認めいただけますでしょうか。
(委員首肯)
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
 それでは、事務局におかれましては、必要な事務手続を進めていただくよう、よろしくお願いいたします。
 また、今日議論していただいた高用量インフルエンザワクチンにつきましては、次回以降、本分科会において諮問するための準備も進めていただきたいと思います。
 それでは、本日の主な議事は以上になりますけれども、そのほか、事務局、委員の皆様、参考人から何かございますか。
 特にないようでしたら、事務局にお戻しいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 ありがとうございます。
 本日も活発な御意見、御議論をいただきましてありがとうございました。
 次回の開催については、追って御連絡をさせていただきます。
 事務局からは以上です。
○脇田分科会長 それでは、本日のワクチン分科会は以上になります。
 今日も活発な御議論、ありがとうございました。