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- 2026年2月6日 第109回社会保障審議会年金数理部会 議事録
2026年2月6日 第109回社会保障審議会年金数理部会 議事録
年金局総務課首席年金数理官室
日時
場所
出席者
- 委員
-
- 寺井部会長
- 小野委員
- 日下部委員
- 駒村委員
- 佐藤委員
- 庄子委員
- 嵩委員
- 枇杷委員
- 松本委員
議題
- (1)令和6年度財政状況について(国家公務員共済組合)
- (2)令和6年度財政状況について(地方公務員共済組合)
- (3)令和6年度財政状況について(私立学校教職員共済制度)
- (4)その他
議事
○楠田首席年金数理官 定刻より少し早いのですが、皆さんおそろいになりましたので、ただいまより、第109回「社会保障審議会年金数理部会」を開催させていただきます。
審議に入ります前に、資料の確認をさせていただきます。本日準備している資料は、議事次第、委員名簿、座席図のほか、議事次第に掲載しております資料4点となります。
次に、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、急遽、猪熊委員が所用にて欠席となりました。
御出席いただきました委員の方が3分の1を超えておりますので、会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。
なお、庄子委員、嵩委員につきましては、オンラインでの御参加でございます。
それでは、以降の進行については寺井部会長にお願いいたします。
○寺井部会長 委員の皆様には、御多忙の折、お集まりいただき、ありがとうございます。
社会保障審議会年金数理部会では、年金制度の安定性の確保に関し、毎年度報告を受けております。本日は、令和6年度財政状況について、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済制度の報告を聴取いたします。
カメラの方がいらっしゃれば、ここで退室をお願いします。
(カメラ退室)
○寺井部会長 本日の聴取に当たり、資料4につきましては、各共済組合等の財政状況に関する資料とは別に、各制度をまとめた形で御準備いただいております。こちらにつきましては、その他の資料と併せて各共済の所管省から御説明をいただきますが、皆様からの御質問に対しては、財政検証について主要な役割を担う厚生労働省からも御説明をいただくこととします。
それでは、議題(1)に入ります。
本日は、お忙しい中、財務省主計局給与共済課の玉川課長と武井共済計理官、国家公務員共済組合連合会の大石年金企画部長、山田資金運用部長、西野運用リスク管理室長と櫻本年金企画部数理第一課長に御出席をいただいております。
それでは、令和6年度の国家公務員共済組合の財政状況について説明をお願いいたします。
○玉川給与共済課長 ただいま御紹介にあずかりました財務省給与共済課長の玉川でございます。本日はよろしくお願いいたします。また、併せて部会長から御紹介いただきましたとおり、国家公務員共済組合連合会からも担当者を同席させております。
それでは、国家公務員共済組合の財政状況について、資料に従い、順次御説明させていただきます。
まず、資料1を御覧ください。冒頭の1ページで令和6年度の財政状況について総括をしてございますが、こちらについては最後にまた戻って御説明させていただきます。
続いて、2ページを御覧ください。厚生年金保険給付を取引する厚生年金保険経理の収支状況の推移でございます。令和6年度について御説明いたします。
まず、収入でございますが、収入総額は3兆4419億円となっております。国共済の会計につきましては、法令上、簿価ベースが原則となっておりますが、預託金時価ベースでは括弧書きにございますとおり、2兆9081億円となってございます。また、収入の内訳のところを御覧いただきますと、保険料収入は1兆3198億円、国庫・公経済負担は2610億円、追加費用は954億円、運用収入は6224億円となっております。なお、正味の運用収入では6201億円、預託金時価ベースの運用収入は862億円となっております。これらを利回りにいたしますと、下段の積立金運用利回りのところにございますように、簿価ベースでは8.72%、預託金の時価ベースでは0.86%となっております。このほか、基礎年金交付金は133億円、厚生年金交付金は1兆1274億円、その他の収入は26億円となってございます。
次に、支出でございますが、支出総額は3兆540億円となっております。内訳でございますが、まず、給付金が1兆2235億円、基礎年金拠出金が5111億円、厚生年金拠出金が1兆790億円となっております。このように、被用者年金一元化後は厚生年金交付金と厚生年金拠出金によって厚生年金勘定と共済組合等の間で交付や納付を行い、厚生年金等給付に要する費用を分担しております。地方公務員共済とは、平成16年度以降、財政単位の一元化により財政調整の仕組みが導入されておりますが、これに伴う地方公務員共済への財政調整拠出金が2319億円計上されております。そのほか、その他の支出が86億円となっております。
令和6年度は以上のような収入及び支出がございました結果、収支残はプラス3879億円であり、また年度末積立金は7兆7013億円となっております。また、預託金時価ベースでは、収支残はマイナス1459億円、年度末積立金は10兆120億円となっております。
次に、給付状況について御説明いたします。資料は3ページを御覧ください。
まず、被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者と被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者の合計でありますが、令和7年3月末の国共済の受給権者数は、右から2番目の列の一番上の欄にございますとおり、合計で133万1000人となっております。前年度に比べプラス1.3万人、1.0%の増加となっております。年金総額につきましては、受給権者数の下の欄にございますが、合計で1兆4437億円であり、前年度に比べプラス149億円、1.0%の増加となっております。
次に、資料4ページを御覧ください。被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者の状況ですが、令和7年3月末の国共済の受給権者数は、右から2番目の列の一番上の欄にございますとおり、合計で70万4000人であり、前年度に比べマイナス4万9000人、6.5%の減少となっております。年金総額につきましては、下の欄でございますけれども、合計で8737億円であり、前年度に比べマイナス505億円、5.5%の減少となっております。この年金総額には日本年金機構が支払っている基礎年金給付費は含まれておりませんが、昭和61年3月までに裁定された者の基礎年金に相当する分は含まれてございます。なお、共済年金受給権者の新規発生は原則ございませんので、減少のみとなっております。
次に、資料の5ページを御覧ください。被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者の状況ですが、令和7年3月末の国共済の受給権者数は、右から2番目の列の一番上の欄にございますとおり、合計で62万7000人となっており、前年度に比べプラス6万2000人、11.0%の増加となっております。年金総額につきましては、下の欄にございますが、合計で5700億円であり、前年度に比べプラス655億円、13.0%の増加となっております。この年金総額には日本年金機構が支払っている基礎年金給付費は含まれておりません。このように、厚生年金受給権者は新規発生により年々増加しております。なお、下欄の特記事項(注2)にございますとおり、平成29年8月に施行された受給資格期間短縮の対象者は1万1790人となっております。
続いて、6ページは共済年金受給権者の減額支給・増額支給の状況でございます。令和7年3月末の男女合計におきまして、減額支給が4万人、増額支給が4,000人となっております。
次のページ、7ページの厚生年金受給権者につきましては、令和7年3月末男女合計で、繰上げ支給が1万6000人、繰下げ支給が1万2,000人となっております。なお、下欄の特記事項に、年度末時点で70歳の老齢厚生年金受給権者の繰上げ・繰下げ率の5か年推移を記載してございますが、令和7年3月末時点で繰上げ率が0.0%、繰下げ率が4.2%となっております。なお、繰上げ率につきましては、6年度から70歳の厚生年金受給権者で対象者が10名ほど発生してございます。
次に、資料8ページを御覧ください。被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者と被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者における老齢・退職年金の平均年金額及び平均加入期間でございます。受給権者計の令和7年3月末の数字を御覧いただきますと、一番上の男女合計の老齢・退年相当で12万9608円となっており、前年度に比べプラス1720円、1.3%の増加となってございます。
先ほど申し上げたとおり、この平均年金月額には日本年金機構から支払われる基礎年金は含まれておりません。そこで、厚生労働省から提供いただいたデータを用いて基礎年金額を含む平均年金月額を推計したところ、その下の欄にございますとおり19万976円となり、前年度に比べプラス3861円、2.1%の増加となっております。また、平均加入期間は437月であり、前年度に比べ1月伸びております。下欄の男女別でございますが、男性の老齢・退職相当で13万2442円、女性の老齢・退職相当で11万5027円となっております。
次に、9ページを御覧ください。共済年金受給権者の令和7年3月末を御覧いただきますと、一番上の男女合計退年相当で13万7906円であり、前年度に比べプラス2467円、1.8%の増加となっております。厚生労働省から提供されたデータを用いて基礎年金額を含む平均年金月額を推計したところ、その下の欄にございますとおり19万9625円となり、前年度に比べプラス4682円、2.4%の増加となっております。平均加入期間は前年度と同じく431月となっております。下欄の男女別の説明は割愛させていただきます。
次に、10ページを御覧ください。厚生年金受給権者の令和7年3月末を御覧いただきますと、一番上の男女合計の老齢相当で11万7664円であり、前年度に比べプラス2706円、2.4%の増加となっております。厚生労働省から提供されたデータを用いて基礎年金額を含む平均年金月額を推計したところ、その下の欄にございますとおり17万8527円となり、前年度に比べプラス4815円、2.8%の増加となっております。平均加入期間は446月であり、前年度に比べ2月伸びております。下欄の男女別の説明は割愛させていただきます。
次に、11ページを御覧ください。厚生年金受給権者の新規裁定者に係る平均年金月額及び平均加入期間でございます。平均年金月額を御覧いただきますと、一番上の男女合計の欄で11万6291円となっており、前年度に比べプラス6705円、6.1%の増加となっております。また、その下の平均加入期間は451月で、前年度に比べ1月伸びております。また、新規裁定者数は2万7000人であり、前年度に比べて6000人の増加となっております。下段の男女別の説明は割愛させていただきます。
次に、12ページから14ページは老齢・退年相当受給権者の給付状況を年齢別にお示ししたものでございますが、こちらも説明は割愛させていただきます。
次に、資料の15ページを御覧ください。15ページは被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者と被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者について、老齢・退年相当の年齢構成と平均年齢をお示ししたものでございます。男性・女性ともに75歳から80歳の階級が最も大きくなってございます。男女計の割合では75歳から80歳の割合が20.66%となっておりまして、その後、年齢階級が高くなるに従って減少しております。また、平均年齢は男性が77.0歳、女性が79.8歳で、男女合計では77.4歳となっております。また、特記事項欄に今回より平均年齢の5か年推移を掲載しております。
次に、資料16ページから17ページは被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者と被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者において、老齢・退年相当、通老・通退相当の受給権者数の年金月額階級別分布をお示ししたものでございます。
16ページを御覧いただきますと、共済年金受給権者でございますが、退年相当の男女計では、年金月額階級が13万円以上14万円未満の割合が最も高く、16.11%となり、分布の山を形成しております。また、通退相当・25年未満の男女計では、年金月額階級が1万円未満の割合が最も高く、63.45%となっております。こちらは加入期間の短い任期制自衛官がこの階級に当たっております。
17ページの厚生年金受給権者につきましては、老齢相当の男女計において、年金月額階級が10万円以上11万円未満の割合が最も高く、14.05%となっており、分布の山を形成しております。
次に、被保険者の状況について御説明いたします。資料18ページを御覧ください。初めに、「(再掲)短時間労働者」の欄が斜線となってございますが、こちらは備考欄に記入いたしましたように、制度上、短時間労働者は第2号厚生年金被保険者とならないためでございます。また、被保険者の統計につきましても、全数調査となってございます。
令和7年3月末の欄を御覧いただきますと、一番上の107万1000人が被保険者数であり、前年度と同数となっております。男女別では、男性75万人、女性32万1000人となっており、全体の約7割を男性被保険者が占めておりますが、徐々にですが、女性被保険者の割合が増加してきております。その下の被保険者の平均年齢は、男女合計で42.6歳となっております。男女別では、男性43.8歳、女性39.7歳となっており、年々、僅かずつですが上昇しております。その下の標準報酬月額の平均では、男女合計で42万8855円であり、前年度に比べプラス4000円、0.9%の増加となっております。男女別では、男性45万441円、女性が37万8473円となっております。
その下の表の上から順番に、標準報酬月額総額は5兆4849億円であり、前年度に比べプラス732億円、1.4%の増加となっております。また、標準賞与総額は1兆8117億円であり、前年度に比べプラス529億円、3.0%の増加となっております。標準報酬月額総額と標準賞与総額を合算した標準報酬総額は7兆2966億円となり、前年度に比べプラス1261億円、1.8%の増加となっております。
1行飛ばしまして、表の一番下にございますとおり、総報酬の被保険者1人当たりの月額は、男女計で56万6850円であり、前年度に比べプラス1万932円、2.0%の増加となっております。男女別では、男性59万8600円、女性49万2822円となっております。
19ページから21ページは被保険者の年齢階級別、加入期間階級別の分布表でございます。
19ページの男女合計では、50歳以上55歳未満の階級が15.8%と最も多くなっております。
20ページの男性でも、50歳以上55歳未満の階級が17.0%と最も多くなっております。
また、次のページの女性では、25歳から30歳未満の階級が16.0%と最も多く、50歳から55歳未満の階級で、また山を形成してございまして、男女とも傾向といたしましては、厚生年金1号被保険者とおおむね同じ傾向となっております。
資料22ページでは、被保険者の標準報酬月額等級の分布表となってございます。男女合計で65万円以上の階級が9.12%と最も多くなっておりますが、平均付近の41万円の階級も8.10%と山を形成しております。
23ページでは、厚生年金保険経理の積立金の資産構成をお示ししてございます。このページは預託金時価ベースの欄の数値で御説明申し上げます。令和6年度末における年金積立金の合計は10兆120億円ですが、そのほとんどを固定資産として運用しております。固定資産の内訳は、財政融資資金への預託金1兆492億円、有価証券等8兆6368億円となっております。また、預託金の時価につきましては、財投預託金と同じ残存期間である国債の市場における利回りを基に算出しております。運用利回りは0.86%となっております。
24ページは資産区分別の内訳をお示ししております。今回より国内債券の内訳も掲載しております。年金積立金総額に占める割合は、国内債券が21.4%、国内株式が24.9%、外国債券24.9%、外国株式25.5%、短期資産が3.3%となっております。
資料の説明は取りあえず以上となります。
続いて、資料4の6ページをお開きください。国共済に関する令和6年度実績と財政検証における将来見通しとの比較でございます。令和6年度財政検証については、厚生労働省で作成されたものですが、将来見通しとの比較を行うため、共済組合から実績を提供させていただいております。なお、比較に当たっては、厚生年金や国民年金の資料と同様に、実績を財政検証と比較可能な形に整えたものを用いております。
7ページは収支状況についての比較表でございます。なお、財政検証ベースの実績においては、特記事項及び脚注に記載してございますとおり、確定値ベースの額に置き換えるなど、令和6年財政検証結果との比較のため同水準となるよう組替えを行っております。また、比較については、将来見通しの過去30年投影ケースと比較して御説明いたします。
なお、収入の欄を御覧いただきますと、将来見通しの過去30年投影ケースでは3兆1955億円であったのに対し、実績では2兆8118億円と、3837億円ほど下回っております。この乖離の主な要因は、時価ベースの運用収入が3671億円下回っていることでございます。
次に、支出でございますが、合計の欄を御覧いただきますと、将来見通しの過去30年投影ケースでは3兆262億円であったのに対し、実績は2兆9844億円と、418億円ほど少なくなっております。この乖離の主な要因は、基礎年金拠出金は131億円ほど実績が上回ったものの、給付費や厚生年金拠出金、その他支出が549億円ほど下回ったためです。給付費は実績が見通しを106億円ほど下回っておりますが、受給権者数の実績が見通しを下回ったことによるものです。また、見通しは受給資格期間10年要件を考慮せずに全員裁定していることや、支給開始年齢に達している待期者は5年かけて全員裁定していることも、実績と見通しの違いに影響しているところでございます。
収入から支出を引いた収支残は3417億円ほど実績が見通しを下回りました。しかしながら、年度末積立金は前年度好調であったことなどを反映して4160億円ほど上回っております。
続いて、8ページに参りまして、被保険者数及び受給権者数について将来見通しと実績の比較表でございます。令和6年度の被保険者数は、将来見通しが107万1000人であったのに対し、実績は107万3000人と、2000人ほど上回っております。一方、受給権者数については、将来見通しが129万2000人であったのに対し、実績は128万8000人と、4000人ほど下回っております。
9ページ以降では、各種財政指標について実績と財政検証の比較をしております。
9ページでは、年金扶養比率について比較してございます。令和6年度の年金扶養比率の実績は、上の表の一番左下の欄にございますとおり、1.76となっております。一方、財政検証では1.78となっており、実績のほうが0.02ほど下回っております。
10ページは積立比率でございます。令和6年度につきましては、実績6.5であり、括弧内の平滑化後の比率は5.9となっております。一方、財政検証結果では、成長型経済移行・継続ケース、過去30年投影ケースともに5.9となっており、実績のほうが財政検証結果よりも高くなっております。
資料4の説明は以上でございます。
以上の説明を踏まえ、最後にまとめをさせていただきます。資料1の1ページを御覧ください。
国共済の令和6年度の実績と将来見通しの状況を比較すると、被保険者数につきましては実績が見通しを上回ったものの、賃金上昇率の実績が見通しを下回り、保険料収入は見通しを下回りました。また、運用利回りの実績が見通しを下回ったことから、運用収入は見通しを下回りました。以上のことなどから、収入計は見通しを下回る結果となりました。一方、受給者数が見通しを下回ったことから給付費も見通しを下回り、その結果、支出計も見通しを下回る結果となりました。収支残で見ると、令和6年度については実績が見通しを下回る結果となりました。ただし、これまでの運用の結果から、令和6年度の積立比率は、実績が見通しと同水準あるいは上回っております。
年金積立金の運用に関しては、年によって成績に変動が生じることは避けられませんが、令和2年度から6年度までの最近の5年間の累積を見ると、運用利回りの実績が見通しを上回っており、長期的に必要となる実質的な運用利回りを確保しております。
年金制度は長期的な制度であり、国共済における単年度の結果をもって、年金財政全体への影響を直ちに判断することはできませんが、健全な財政運営が確保できているかどうかをしっかりと注視し続ける必要があると考えております。
国共済についての説明は以上となります。ありがとうございました。
○寺井部会長 ありがとうございました。
ただいまの説明に関して、何か御質問がありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。
庄子委員、お願いします。
○庄子委員 御説明ありがとうございました。
資料1の2ページ、収支状況の資料の下から4段目の収支残という欄につきまして、これは後で出てくる過去の見通しとの比較とも関係するのですが、収支残、時価ベースでマイナスになっていることについて主に考えられる理由を簡単に教えていただけるとありがたいです。
以上です。
○寺井部会長 ありがとうございます。
今の質問に対していかがでしょうか。
○武井共済計理官 お答え申し上げます。
収支残3879億円ということですが、これは御確認いただくと、収入総額の一番上、3兆4419億円から支出総額の3兆540億を引いて3879億円という感じとなります。時価ベースでマイナスというのは、収入のほうを時価で評価したものですので、2兆9000億程度の収入に対して、支出のほうはフィックスになっていますので、3兆540億円という形でマイナスの861億あるいはマイナスの1459億円という結果となってございます。簿価ベースでプラスであったにもかかわらず、時価ベースでマイナスは、収入の分を時価評価したから、結果的にプラスのものがマイナスに転じたという形となります。
では、時価ベースは何で簿価よりもプラス幅が収入総額で低かったかというと、今回、令和6年度を見る限りは、収入の枠に運用収入というのが中段ぐらいにあるのですけれども、これが6224億円のところが時価ベースでは1460億円程度といった形となった。それが収入を時価で評価した場合の低下につながったという形となってございます。
○庄子委員 ありがとうございます。
時価変動によるものだというのは明確だと思います。それに対して資料4では、将来見通しをつくる際に運用は平滑化しているということは理解できます。収支残がマイナスになったことによって、これから何か困ったことが起こることはないのかという点について御説明をいただけるとありがたいなと思いました。
説明のときにも、収支見通しとの比較では、収支残や年度末積立金の実数をおっしゃらずに見通しとの比較だけをおっしゃっていたので、何かそのように説明する意味があるのではと感じてしまいました。何かコメントいただければと思います。よろしくお願いします。
○武井共済計理官 収支残のところのプラスとかマイナスの御指摘なのですけれども、運用をやっていると非常に評価益が出るときと出ないとき、その年によってどうしても変動が生じてしまうので、ずっと収支残のマイナスが続いていると、それは非常に困ったことに当然なってくるのですけれども、年度によって、言い訳するわけではないですけれども、令和5年度は非常にプラスが大きかったり、その反面で令和6年度というのは含み益が令和5年度に比べると減ったため、結果的に時価ベースではマイナスになっているといったことも、運用をやっているとそこは避けられない部分かなと思います。
ですので、そこのところは単年度限りで見るわけではなくて、もうちょっと長期的な視点に立って、年金運用の積立金の性質上、長期の運用になりますので、長い目で見ていきたいと考えてございます。
○庄子委員 ありがとうございます。
私もそうだと思いますので、あえて問題のあるような感じで説明されずに、運用には変動があるものだということを真っ正面から御説明されたほうがよかったと思いました。
以上でございます。
○武井共済計理官 御意見ありがとうございます。
その点、受け止めたいと思います。ありがとうございました。
○寺井部会長 そのほかに御質問ありますでしょうか。
嵩委員、お願いします。
○嵩委員 御説明どうもありがとうございました。
雑駁な質問になるのですけれども、公務員さんの場合には人勧とかで賃金の上げが最近進んでいると思うのですけれども、先ほどのまとめにありましたように、賃金上昇率は見通しを下回っているということですけれども、保険料との関係で言うと、標準報酬の等級が上がると保険料収入との関係で上がってこないと思うのですけれども、賃金上昇が見通しを下回っていますけれども、上昇したことで等級をまたいで上がっていく感じの方というのは、それなりにいらっしゃるということでよろしいのでしょうか。よろしくお願いいたします。
○寺井部会長 今の嵩委員の御質問に対していかがでしょうか。
○武井共済計理官 賃金自体は上がっているという理解です。例えば、資料1の2ページで収支状況が書いてあるのですけれども、先ほどと同じページですけれども、保険料収入の欄を見ていただきますと、令和6年度、1兆3198億円ということで、ここはプラスになってございます。これは人事院勧告の影響等がありまして、増えているのですね。保険料はプラスになっている。
そこともう一つは、同じ資料の18ページの被保険者の状況というのがございまして、下段の表の上から3つ目、標準報酬総額の総報酬ベースというのがあるのですけれども、これは年度間累計で見ますと7兆2966億円ということで、前年度比1261億円でプラス1.8%ということで、プラスには今のところ出ているというふうに認識しております。
○嵩委員 ありがとうございます。
そうしたら、人事院勧告を受けた給料の引上げで、見通しは下回ったけれども、保険料収入につながる形で賃金が上昇して、保険料収入が上がっているということで。
○武井共済計理官 そういう形にはなっております。つまり、見通しほどではなかったという御指摘だったと受け止めました。その点は事実だと思います。
○嵩委員 ありがとうございます。
○寺井部会長 そのほかに御質問ありますでしょうか。
そうしましたら、私から1つだけお伺いしたいのですけれども、11ページの新規裁定者の平均年金額が6.1%増ということで、今日御説明されるほかの地共済とか私学共済に比べて高いのですけれども、これは今おっしゃった人事院勧告で報酬が上がったことと関係していますでしょうか。いかがでしょうか。
○武井共済計理官 これは平均年金月額のほうですので、これをもって直ちに人事院勧告の影響というのは直接に結びつかないかなというふうに思います。ほかの共済さんの数字を確認していないのですけれども、統計表からは分からないのですけれども、内訳のようなものを見ると、65歳になってから新規として受給した方がどうも多くなっているようです。その結果、加給年金というのがあるのですけれども、そこが新規の裁定者の中に含まれている関係で、ちょっとプラスの幅が大きくなっているということでございます。この統計表からはすみません、直ちには言えないのですけれども、そういう実態があるようです。
○寺井部会長 よく分かりました。ありがとうございます。
ほかに御質問ありますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、以上で国家公務員共済組合についての報告の聴取を終わります。どうもありがとうございました。
続いて、議題(2)に移りまして、地方公務員共済組合について報告を聴取いたします。
本日は、お忙しい中、総務省自治行政局公務員部福利課の宮本課長と工藤数理官、地方公務員共済組合連合会の岡資金運用部長、福嶋年金業務部長、清水資金運用部自家運用課長と内海年金業務部参事に御出席いただいております。
それでは、御説明をお願いいたします。
○宮本福利課長 総務省福利課長の宮本でございます。本日、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、資料に沿って御説明申し上げます。資料2を御覧くださいませ。
1ページにつきましては、総括でございますけれども、これは資料4に記載してございます実績と将来見通しを比較することによって総括を行ってございますので、後ほど最後の方で御説明申し上げたいと思います。
資料の2ページにお進みいただきまして、収支状況でございます。令和6年度の厚生年金保険経理について御説明申し上げます。
まず、収入でございます。一番上の欄の収入総額につきましては10兆2800億円となってございます。その内訳につきましては、保険料が3兆4978億円となってございます。国庫・公経済負担につきましては6505億円となってございます。追加費用につきましては2233億円となってございます。運用収入につきましては2兆446億円となってございます。また、有価証券売却損あるいは運用手数料などを除きました正味運用収入といたしましては2兆314億円となってございまして、さらに正味運用収入に評価損、これが1兆8417億円になりますが、これを加味いたしました時価ベースでの運用収入といたしましては1897億円となってございます。基礎年金交付金につきましては299億円となってございます。厚生年金交付金は3兆6005億円となってございます。財政調整拠出金収入につきましては2319億円となってございます。その他が14億円となってございます。
次に、支出でございますけれども、支出総額は8兆3634億円となってございます。内訳につきましては給付費が3兆7920億円となってございます。基礎年金拠出金が1兆3473億円となってございます。厚生年金拠出金が3兆1976億円となってございます。その他につきましては266億円となってございます。
収入総額から支出総額を差し引いた収支残につきましては1兆9166億円、時価ベースで申し上げますと750億円となってございます。
その下の年度末積立金につきましては24兆7738億円となってございまして、積立金運用利回りは8.66%となってございます。また、時価ベースでは年度末積立金は30兆4746億円、積立金運用利回りは0.61%となってございます。
以上が令和6年度の厚生年金保険経理の収支概要となってございます。
次に、給付状況でございます。
まず、3ページにお進みいただきまして、被用者年金一元化前の共済年金と厚生年金を合計した受給権者計について御説明申し上げます。令和7年3月末の欄を御覧いただきますと、受給権者数は合計325万人となってございまして、前年度に比べ3万8000人、1.2%の増加となってございます。また、年金総額につきましては4兆4351億円で、前年度に比べ859億円、2.0%の増加となってございます。内訳等につきましては記載のとおりでございます。
続きまして、4ページにお進みいただきまして、共済年金の受給権者について御説明申し上げます。令和7年3月末の欄を御覧いただきますと、受給権者数は164万1000人となってございまして、前年度と比べて10万2000人、5.8%の減少となってございます。また、年金総額につきましては2兆5371億円となってございまして、前年度と比べ1089億円、4.1%の減少となってございます。なお、共済年金につきましては、新規の受給権者は原則発生いたしませんので、死亡失権等によります減少のみとなってございます。
続きまして、5ページにお進みいただきまして、厚生年金の受給権者について御説明申し上げます。令和7年3月末の欄を御覧いただきますと、受給権者数は161万人となっておりまして、前年度と比べ14万人、9.5%の増加となってございます。また、年金総額につきましては1兆8980億円となってございまして、前年度と比べ1948億円、11.4%の増加となってございます。厚生年金の受給権者数は、新規発生により毎年、増加傾向にございます。
続きまして、6ページにお進みいただきまして、6ページの表につきましては、共済年金の受給権者について減額支給・増額支給別に表したものとなっております。減額支給の受給権者数につきましては令和7年3月末で4万人、その年金総額は571億円となってございます。また、増額支給の受給権者は令和7年3月末で8000人、その年金総額は109億円となってございます。
7ページにお進みいただきまして、7ページは厚生年金の受給権者について、繰上げ支給、繰下げ支給別に表したものとなってございます。繰上げ支給の受給権者は令和7年3月末で2万3000人、その年金総額は193億円となってございます。また、繰下げ支給の受給権者は令和7年3月末で1万8000人、その年金総額は200億円となってございます。なお、下にあります特記事項に記載しておりますとおり、令和7年3月末の70歳の繰上げ率は0.0%、繰下げ率は2.0%となってございます。
8ページにお進みいただきまして、8ページは共済年金と厚生年金を合計した受給権者計の平均年金月額、そして平均加入期間についての表となってございます。令和7年3月末の老齢・退職年金相当の平均年金月額といたしましては13万4527円で、前年度に比べ1861円、1.4%の増加となってございます。その1段下の基礎年金額の推計値を加算した平均年金月額といたしましては19万4699円で、前年度に比べ3853円、2.0%の増加となってございます。さらに2段下に参りまして、平均加入期間につきましては435月となってございます。
続きまして、9ページにお進みいただきまして、9ページは共済年金の受給権者の平均年金月額及び平均加入期間についての表となってございます。令和7年3月末の退年相当の平均年金月額といたしましては14万7278円で、前年度に比べ2874円、2.0%の増加となってございます。その1段下にございます基礎年金額の推計値を加算した平均年金月額といたしましては20万8574円で、前年度に比べ4886円、2.4%の増加となってございます。さらに2段下にございます平均加入期間につきましては426月となってございます。
続きまして、10ページにお進みいただきまして、10ページは厚生年金の受給権者の平均年金月額及び平均加入期間についての表となってございます。令和7年3月末の老齢厚生年金相当の平均年金月額といたしましては12万321円で、前年度に比べ2684円、2.3%の増加となってございます。その1段下にございます基礎年金額の推計値を加算した平均年金月額といたしましては17万9242円で、前年度に比べ4837円、2.8%の増加となってございます。さらに2段下にございます平均加入期間につきましては444月となってございます。
続きまして、11ページにお進みいただきまして、11ページは新規裁定者に係る平均年金月額及び平均加入期間についての表となってございます。令和6年度における平均年金月額といたしましては11万6006円で、前年度に比べ2646円、2.3%の増加となってございます。その1段下にございます平均加入期間につきましては449月となってございます。
続きまして、12ページ以降につきましては、共済年金の受給権者と厚生年金の受給権者を合計した受給権者の老齢・退年相当に係る支給区分別・年齢別の受給権者数、平均年齢月額の表となってございますが、説明は割愛させていただきます。
続きまして、15ページまでお進みいただきまして、15ページが共済年金の受給権者と厚生年金の受給権者を合計した受給権者の老齢・退年相当に係る年齢構成の表となってございます。男性・女性ともに70歳から75歳の階級が最も多くなっていることがお分かりいただけるかと思います。平均年齢につきましては、男性が75.9歳、女性が76.9歳、男女合計が76.3歳というふうになってございます。
続きまして、18ページまでお進みくださいませ。18ページが被保険者の状況でございます。
まず、被保険者数でございますけれども、令和7年3月末現在で294万7000人、前年度に比べまして1万人、0.4%の増加となってございます。その一段下の平均年齢につきましては、全体では42.9歳、うち男性が43.8歳、女性が41.7歳となってございます。さらに一段下にございます標準報酬月額の平均につきましては41万6546円で、前年度から4677円、1.1%の増加となってございます。
下の表でございますが、標準報酬月額の総額につきましては14兆5219億円、標準賞与総額が5兆128億円、標準報酬総額が19兆5347億円となってございます。
続きまして、少し飛ばさせていただきまして、23ページまでお進みくださいませ。23ページが積立金の運用状況についてでございます。表の右側の令和6年度末におけます厚生年金保険経理の積立金の総額といたしましては、簿価ベースで24兆7738億円、時価ベースで30兆4746億円となってございます。
資産区分別の内訳といたしましては、次の24ページになってございます。構成割合が、一番右の欄の時価ベースで、国内債券が22.2%、国内株式が25.0%、外国債券が24.3%、外国株式が24.9%、短期資産が3.4%となってございます。
続きまして、資料4にお移りいただきたいと思います。資料4の11ページを御覧くださいませ。11ページ、資料4-2ということになりますけれども、地方公務員共済組合に係る令和6年度実績と財政検証における将来見通しとの比較についてでございます。これは令和6年度実績と令和6年財政検証における将来見通しとを比較したものになってございますが、財政検証を実施した厚労省の数理課と共同で作成させていただいた資料となってございます。
1ページ、通し番号で申し上げると12ページになりますけれども、御覧くださいませ。収支状況の比較について御説明申し上げます。冒頭で御説明申し上げた財政状況の概要と一部内容が重複してまいりますけれども、御容赦いただきたいと思います。
表の左側の収入について申し上げたいと思います。保険料につきましては、賃金上昇率の実績が将来見通しを下回ったものの、被保険者数の実績が将来見通しを上回ったことから、結果といたしまして令和6年財政検証の将来見通し3兆4817億円に対しまして、実績は3兆4978億円となってございます。運用収入(時価ベース)につきましては、将来見通しの成長型経済移行・継続ケースで1兆4962億円、過去30年投影ケースで1兆3279億円となってございましたが、これに対しまして実績は1897億円となってございます。これは令和6年度の運用利回りの実績、0.61%でございますが、これが将来見通し、成長型の経済移行・継続ケースで申し上げると5.47%、過去30年の投影ケースで申し上げると4.86%となってございますが、これを大きく下回ったことによるものでございます。収入の計につきましては、将来見通しでは成長型経済移行・継続ケースで9兆5171億円、過去30年投影ケースでは9兆3491億円に対しまして、実績は8兆2283億円と、将来見通しを大幅に下回ってございます。
続きまして、表の右側の支出でございますが、給付費の将来見通しではいずれのケースも3兆5371億円となっておりますのに対しまして、実績は3兆5379億円でございまして、おおむね同水準となってございます。支出の計につきましては、将来見通しでは成長型経済移行・継続ケースで8兆2081億円、過去30年投影ケースでは8兆2092億円に対しまして、実績は8兆2174億円となってございます。
これらの結果といたしまして、収入から支出を差し引いた収支残は、将来見通しでは成長型経済移行・継続ケースでプラス1兆3091億円、過去30年投影ケースではプラス1兆1399億円であるのに対しまして、実績はプラス109億円となってございます。
続きまして、2ページ、通し番号で申し上げますと13ページにお進みいただきまして、被保険者数及び受給者数について比較したものとなってございます。被保険者数につきましては、将来見通し291万7000人に対しまして、実績は295万4000人となってございます。受給者数につきましては、将来見通し312万4000人に対しまして、実績は310万8000人となってございます。年金種別ごとの受給者数は、それぞれこの右に記載してございますとおりとなってございます。
続きまして、3ページ、通し番号で申し上げると14ページにお進みいただきまして、年金扶養比率について比較したものとなってございます。被保険者数、老齢・退職年金受給者数ともに将来見通しを上回る実績となりましたが、被保険者数のほうが将来見通しをより大きく上回ったということがございまして、受給者1人当たりの被保険者数は、将来見通し1.45に対しまして、実績は1.46となってございます。
最後に4ページ、通し番号15ページにお進みいただきまして、積立比率について御説明申し上げます。積立比率につきましては、実質的な支出、国庫・公経済負担ともに実績は将来見通しと同水準でございましたが、令和5年度の運用収入の実績が将来見通しを大きく上回っていたことによりまして、令和5年度末の積立金の実績が将来見通しを大きく上回っていたために、令和6年度の積立比率の実績は8.4ということで、将来見通し7.5を上回った結果となってございます。
そうしまして、先ほど飛ばさせていただいた資料2にお戻りいただきまして、1ページを御覧くださいませ。これまで御説明申し上げた内容を総括した、令和6年度財政状況等の総括について御説明申し上げます。
資料2の1ページの収支状況につきましては、収入と支出の差額であります収支残の実績は109億円となりまして、将来見通しを大幅に下回ってございます。主な要因といたしましては、収入において、保険料につきましては、賃金上昇率の実績が将来見通しを下回ったものの、被保険者数の実績が将来見通しを上回ったため、結果的に保険料の実績は将来見通しを上回りました。その一方で、運用の収入につきましては、運用利回りの実績が将来見通しを下回ったため、運用収入の実績が将来見通しを大幅に下回りました。この結果として、収入計は実績が将来見通しを大幅に下回りました。
支出におきましては、給付費の実績はおおむね将来見通しと同水準となりました。年度末積立金につきましては、運用収入の実績が将来見通しを大幅に下回ったものの、令和5年度末積立金が将来見通しを大幅に上回っていたため、結果として令和6年度実績は将来見通しを上回ってございます。また、令和6年度の積立比率につきましても、実績が将来見通しを上回ってございます。
なお、年金積立金の運用実績につきましては年度によってばらつきがございますが、直近5か年の実質的な運用利回りの平均といたしましては実績が将来見通しを上回ってございまして、長期的に必要となる実質的な運用利回りを確保してございます。
最後に申し上げますと、年金制度につきましては長期的な制度でございまして、地共済における単年度の結果のみで長期的な年金財政への影響を判断することはできないため、健全な財政運営が確保できているかどうか、引き続き注視していく必要があるというふうに考えてございます。
地方公務員共済組合の説明は以上となります。ありがとうございます。
○寺井部会長 ありがとうございました。
ただいまの説明に関して何か御質問等ありましたらお願いいたします。
枇杷委員、お願いします。
○枇杷委員 御説明ありがとうございました。
3点ほどお伺いしたいのですけれども、まず、年金月額の推移、8ページ、9ページ、10ページ辺りのところですけれども、国共済さんと比べて年金額がちょっと高めでいらっしゃるようなのですね。それで、加入期間はむしろ地共済さんのほうが短いのに高いということで、恐らく給与が高かったということなのかなと想像します。新規裁定者のページで見ると大体同じぐらいなので、過去の賃金の水準の違いみたいなものが何か影響しているというふうに理解したのですけれども、その背景とか、その辺り、ちょっとお教えいただきたいというのが1点です。
それから、2点目は、18ページで賞与が6.4%ということで、結構大きめの伸びになっておられるのですけれども、これの背景・理由というのを教えていただきたいと思います。
最後、3点目ですけれども、財政検証との比較において、被保険者数が予定をちょっと上回っていらっしゃるということなのですけれども、これが直近の財政検証から割と大きく乖離しているのかなという印象がありましたので、その理由ということと、今後の見通しということについて何かあればお願いしたいと思います。
以上です。
○寺井部会長 ただいまの枇杷委員の御質問に対していかがでしょうか。
○工藤数理官 委員から3点御質問いただきましたが、1点目と2点目、ちょっと分析をさせていただいて正確にお答えしたいと思いますので、後ほど対応させていただきたいと思います。
3点目でございますが、被保険者数について、前回の見通しとの乖離という点では、毎回、財政検証の折に、被保険者数の見通し自体の算定を、総人口に占める公務員数が一定の推移で継続するという形で見込んでおりますが、実際の被保険者数である地方公務員の総数自体は、さほど減少トレンドと合っていない。いわば横ばい状態が継続している傾向にございまして、そこが年々乖離が広がる要因となっていると考えております。
ただ、今回の見通しとの比較においては、令和6年度に見通しが実績に合う形で一部修正されておりますので、実際の実績との乖離というのは縮小しているという理解をしてございます。
以上でございます。
○枇杷委員 ありがとうございました。
発射台がほぼ同じタイミングなのかなと思ったのに、そんなに大きなパーセンテージじゃないものの、ちょっと上振れしているということなので気になったということでした。
もう一点は、今後の見通しです。基本的には減っていく方向だというふうに理解しているのですけれども、その辺りも教えていただけると幸いです。
○寺井部会長 今の枇杷委員の御質問に対して、いかがでしょうか。
○工藤数理官
まず、今回、被保険者数、対前年と比較して増加してございます。その増加の幅が約1万人ということで、職員の定年延長の影響がこの数字に出ているのではないかと考えております。
その他、定年延長以外についても、各地方公共団体の行政需要に対応した災害対応等のための職員の増、あるいは令和2年度に長期給付の対象に追加されましたフルタイムの会計年度任用職員の新規加入というところが、被保険者数の増に結びついているというところでございます。
その上で、実際、今後の見通しはどうかというところですが、基本的に地方公共団体の職員数に影響を与えるというものが行政需要の変動。先ほど災害対応を例示させていただきましたが、その影響が大きく出ます。また、減少要因としては行政改革の取組による職員の抑制という取組が、それぞれの地方公共団体の実態に応じて反映されるということでございますので、そういう点で見通しを一概にお答えすることは困難と考えております。
なお、定年延長の影響でございますが、こちらについても、今後、さらに2年に1歳ずつ上がっていきますので、どのように被保険者数の増減に影響するのか実績を見ていきたいと考えております。
以上です。
○寺井部会長 そのほかに御質問ありますでしょうか。
小野委員、お願いします。
○小野部会長代理 ありがとうございます。
昨年質問させていただきました障害年金の全額支給停止者の割合が地共済さんだけ高い件ですけれども、この間、1年あったわけですけれども、丁寧に分析していただきましてありがとうございました。理由は導き出せないという御回答を頂戴しているということで、了解させていただきました。ありがとうございました。
○寺井部会長 そのほかに御質問ありますでしょうか。よろしいでしょうか。
では、以上で地方公務員共済組合についての報告の聴取を終わります。
続いて、議題(3)に移りまして、私立学校教職員共済制度について報告を聴取いたします。
本日は、お忙しい中、文部科学省高等教育局私学部私学行政課私学共済室の山脇室長と三田室長補佐、日本私立学校振興・共済事業団の佐藤数理統計室長と大山数理統計室参事、資産運用部の廣田部長と寺迫運用企画課長に御出席いただいております。
それでは、御説明をお願いいたします。
○山脇私学共済室長 ただいま御紹介いただきました文部科学省私学共済室長の山脇でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
私からは、資料の順番に沿って御説明したいと思っております。つまり、資料3の1ページ、今年から総括が冒頭にありますけれども、こちらのほうで全体の概要、それとその要因分析のほうをまず御説明させていただいた後に、各項目について要点を絞って御説明させていただければというふうに思います。
それでは、早速、資料3の1ページの総括を御覧いただければと思いますが、全体を様式3についてと4についてと分けて記載しておりますが、まず、全体を通しまして、端的に申し上げますと、年金財政の重要な要素である被保険者数は、近年の増加傾向を維持しております。また、経済要素である運用利回りにつきましても、中長期の運用目標に照らせば想定内の水準であり、運用方針の妥当性は引き続き維持されているものと認識しております。
それでは、お手元の資料に基づいて概要を説明させていただきます。
まず、様式3でございますけれども、被保険者数は18ページで確認できるのですが、近年、一貫して増加傾向にございます。特に、適用拡大による短時間労働者と女性被保険者の増加が顕著でございます。短時間労働者については、被保険者全体の前年度比伸び率が1.5%であるのに対して、短時間労働者の伸び率は約30%となっております。この要因を分析しますと、短時間労働者は令和6年3月末から令和7年3月末までの約1年間で約3000人増加しておりますが、そのうち約2000弱人が令和6年10月以降の新規加入者となっております。このことから、当該増加は社会保険の適用拡大の影響によるものと考えられます。また、女性被保険者については、被保険者全体の前年度比増加人数に占める女性の割合は約98%と、大変高い数値を占めております。
これらの増員要因を精査するため、学校種別に分析いたしました。その結果、大学及び幼稚園において増加が顕著であることが明らかとなりました。ただ、職種別の内訳データを把握していないので、断定することはなかなか難しいのでございますが、大学につきましては、近年の全国的な看護師数の増加傾向、また実際、被保険者が増加した上位機関の分析を踏まえますと、附属病院等における看護師数の増加が主な要因である可能性が高いというふうに考えております。
また、幼稚園につきましては、認定こども園の増加に伴う職員数の増加が主な要因と考えられます。幼保一体化政策の進展によりまして、教育・保育、保護者対応など、業務内容が非常に多様化・高度化しておりまして、それに必要な人員の増強が求められた結果、平成27年の制度創設以降、被保険者数は一貫して増加傾向にあること、さらに、令和6年度には約76年ぶりとなる保育士の職員配置基準の見直しがあったことも、増加要因の一因と考えられるところです。そして、これらの職種は女性就労者が多いという傾向がございます。
このような被保険者数の増加や保険料率の段階的引上げに伴いまして、保険料収入が堅調に増加している一方、年金受給者数及び年金給付総額も増加しております。
なお、私学共済におきましては、若年層の幼稚園教諭等が妊娠等を契機に退職されるケース、あるいは国公立大学で長期間勤務された後に私学へ転じまして数年で退職されるケースなど、比較的加入期間が短い被保険者が一定数存在しております。このため、年金受給権者数の内訳としましては、老齢・退職年金相当よりも通算老齢・通算退職年金相当・25年未満の割合が高いということが私学共済の特徴となっております。
続いて、様式4についてでございます。こちら、令和6年度の収支残は様式4の1ページでも確認できるところでございますが、財政検証における将来見通しを大幅に下回る結果となりました。その主たる要因でございます。御覧いただきますと、運用収入、時価ベースのところが将来見通しに比べて大きく下振れしたことにあります。具体的には、将来見通しの成長型ケースでは2033億円を見込んでいたのに対し、実績は583億円にとどまりました。この背景といたしましては、米国を中心とした政治リスクの高まり、あるいは前年度における高い運用実績からの反動、並びに市場全体の調整局面が重なったことが影響したものと考えております。
一方で、年度末積立金(時価ベース)でございますが、こちらについては令和5年度の実績運用利回りが22.98%と、極めて高水準であったということもありまして、将来見通しを上回る水準を維持することができました。つまり、前年度における大きな積立て余力があったということでございます。具体的には、将来見通しでは3兆9595億円を見込んでいたのに対し、実績は4兆1343億円となりました。
なお、被用者年金制度一元化後の実質的な平均運用利回りでございますけれども、こちらは6.06%となってございまして、管理運用方針に定める長期の運用目標利回り、1.7%でございますが、こちらも十分に上回っているということでございまして、長期的に見て年金財政上、必要な運用利回りは確保されているという状況でございます。
言うまでもございませんが、運用資産を含む年金制度の評価に当たりましては、長期的な視点に立つことが不可欠であり、短期的な結果のみをもって財政状況を判断することはできませんが、私学共済といたしましては、年金財政の重要な要素である被保険者数、経済、人口、雇用等に関する中長期的な前提を総合的に点検し、財政面及び業務面の双方から制度運用の持続可能性を確保するため、必要な取組を着実に推進してまいりたいと考えております。
以上が総括の御説明となります。
それでは、各項目について要点のみ御説明させていただきたいと思います。
まず、資料、様式3の2ページでございます。厚生年金勘定の厚生年金経理分の収支状況でございますが、令和6年度の収入総額は簿価ベースで1兆2793億円、支出総額は9680億円となっております。そして、収支残は3113億円、年度末積立金は3兆2560億円、積立金運用利回りは簿価ベースで8.04%、時価ベースで1.42%となっております。前年度との比較につきましては、先ほど触れましたとおり、令和5年度のあまりに高い運用実績と比較しますと、総じてマイナスが目立つところではございますが、時価ベースの年度末積立金につきましては、将来見通しを上回る水準を維持することができました。
続いて、3ページ、給付状況を御覧ください。こちらの3ページの内訳であります4ページ、5ページと併せまして御説明いたします。
3ページに示しておりますとおり、令和7年3月末時点における共済年金と厚生年金を合計した受給権者数は64万7900人、年金総額は3858億7000万円となっております。前年度と比較いたしますと、受給権者数、年金総額ともに増加しており、これは例年と同様の傾向であると認識しております。
また、内訳を見ますと、4ページに示す被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金の受給権者数は毎年減少傾向にある一方、5ページに示す被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金の受給権者数は増加傾向にあります。これらを合算した結果として、全体としては受給権者数、年金総額ともに増加傾向が継続している状況でございます。
また、冒頭、総括でも触れました通算老齢・通算退職年金相当・25年未満の割合につきましては、受給権者全体の6割を超えてございまして、比較的加入期間の短い受給権者が一定数存在する点が私学共済の特徴として確認できるところでございます。
続きまして、6ページを御覧いただければと思います。こちらは共済年金における減額支給及び増額支給の状況を示したものであり、被用者年金一元化前における受給権が発生した者を対象としております。このため、当該受給権者数全体は年々減少していくというものになります。
一方、7ページでございますけれども、こちらは厚生年金における繰上げ支給、繰下げ支給の状況を示したものでありまして、被用者年金一元化後に受給権が発生した者を対象としております。このため、当該受給権者数全体は年々増加していくというものになります。
このように両者は対象や受給権発生時期が異なるため、受給権者数の増減という点では性質を異にしておりますけれども、いずれについても減額支給あるいは繰上げ支給を選択する者より、増額支給、繰下げ支給を選択する者のほうが多いという点は共通しておりまして、こちらも私学共済の特徴として例年と変わらない傾向があるというふうに認識しております。こうした傾向の要因といたしましては、例えば加入者数全体の4割以上を大学が占めておりますけれども、当該大学の教育・研究者は比較的給与水準の高い者が多いということもありまして、経済的に一定の余裕を有して、増額支給や繰下げ支給を選択している者が多いということが一因として考えられるところです。
次に、8ページを御覧いただければと思います。ここでは、8ページの内訳であります9ページ、10ページと併せて、受給権者全体の平均年金月額について御説明いたします。
8ページに示しますとおり、令和7年3月末時点における共済年金及び厚生年金を合算した受給権者全体の老齢・退年相当の平均年金月額は13万6129円で、基礎年金を含めた平均年金月額は19万5836円となっています。
内訳を見ますと、9ページに示す共済年金受給権者の平均年金月額は14万7182円、基礎年金を含めた平均年金月額は20万8003円となっています。
また、10ページに示す厚生年金受給権者の平均年金月額は12万690円、基礎年金を含めた平均年金月額は17万8841円となっています。いずれについても前年度と比較して増加しているという状況でございます。
続きまして、11ページを御覧いただければと思います。こちらは厚生年金受給権者の新規裁定の老齢相当の平均年金月額の状況です。令和6年度は12万1545円で、前年度と比較して増加しております。
12ページから14ページは18ページの詳細版ということになりますが、御説明は割愛させていただければと思います。
続きまして、15ページを御覧いただければと思います。こちらは老齢・退職年金受給権者及び老齢・退職年金相当の年齢構成でございますが、平均年齢77歳となっております。男女ともに70歳以上75歳未満の割合が最も高いということでございますが、この傾向は例年と大きな変化はございません。また、特記事項で確認できるとおり、受給権者の平均年齢は年々上昇しており、これは年金の支給開始年齢の引上げ及び平均余命の伸長が主な要因であると考えられます。
続きまして、16ページを御覧いただければと思います。こちらは共済年金における年金月額の分布状況になります。昨年度と比較しまして、退年相当は年金月額の平均が全体的に上昇しておりますが、通退相当は全体的な傾向は例年と大きな変化はございません。
次に、17ページを御覧いただければと思います。こちらは厚生年金における年金月額の分布状況でございまして、こちらも昨年度と比較しまして、老齢相当は年金月額の平均が全体的に上昇しておりますが、通老相当の全体的な傾向は例年と大きな変化はございません。
続きまして、18ページでございます。被保険者の状況でございますけれども、こちらは冒頭でも御説明させていただきましたので、割愛させていただければと思います。
また、次の19ページ、20ページ、21ページでございますけれども、被保険者の分布状況のうち、加入期間別・年齢階級別の状況。また、22ページは標準報酬月額等級の分布状況をお示ししておりますが、いずれも全体的な傾向に大きな変化はないというふうに承知しております。
続きまして、23ページ、御覧いただければと思います。積立金の運用状況でございます。厚生年金勘定・厚生年金経理における積立金の運用状況ですが、これも先ほどの収支状況の御説明と重複する部分がございますので、割愛させていただきつつ、24ページは資産区分別の状況という御紹介をさせていただきます。
以上が資料3の御説明となります。
続きまして、資料4-3、通し番号ですと16ページ以降について、私学の状況を御説明させていただければと思います。
では、通し番号17ページを御覧ください。こちらについても、冒頭、総括でポイントを絞って御説明させていただきましたので、詳細は割愛させていただければと思います。
次に、通し番号18ページ、被保険者数及び受給者数の比較でございますが、こちらも全体的に実績が将来見通しを上回る結果となっております。
続きまして、通し番号19ページ、御覧ください。こちらは年金扶養比率、これは年金受給者1人を現役世代が何人で支えているかを示す指標ということでございますが、財政検証における想定値を上回る4.36という数字がございまして、比較的高い水準にある点が私学共済の特徴であるというふうに捉えております。
次に、通し番号20ページを御覧いただければと思います。こちらは積立比率ということで、将来、支払う年金に比べて、現在、どの程度の積立金を持っているかを示す指標ということでございまして、財政検証における想定値は6.9であるところ、実績は7.8でありまして、想定を上回る結果となっております。
以上、ポイントを絞った説明で恐縮でございますが、私からの説明は以上でございます。
○寺井部会長 ありがとうございました。
ただいまの説明に関して、何か御質問等がありましたらよろしくお願いいたします。
松本委員、お願いします。
○松本委員 御説明ありがとうございました。
質問させていただきたいのが資料4の18ページのところなのですけれども、見通しをつくる際には、受給資格期間が10年に満たない場合にも給付が発生するという前提で作成されていると御説明いただきましたので、基本的には通老・通退相当・25年未満の欄というのは実績のほうが小さくなる傾向があるのかなと理解いたしました。一方で、私学共済さんのところでは、そこのところが実績のほうが大きい数字が出ているようにお見受けしました。ここはどういった要因によるものでしょうか。
○寺井部会長 ただいまの御質問に対して、よろしくお願いします。
○山脇私学共済室長 様々な要因分析があるのかなと思いますが、繰上げ等で早く、期間を短くもらう方などの影響といったことも考えられるのかなと思っております。あと、全体的には被保険者数が伸びているのですけれども、そういった中でいろいろな選択をされる方がいるということなのかなと思っております。
○松本委員 ありがとうございます。
○寺井部会長 ほかに御質問ありますでしょうか。
では、まず日下部委員に御質問いただいて、その後、枇杷委員、お願いします。
○日下部委員 すみません、御説明ありがとうございました。
資料で言うと、資料3の9ページ、10ページのところでございます。一元化前後のところで25年未満の平均加入期間が割と有意な差があるのかなと思って見ていましたが、ほかの制度ではこのような差があまりないというか、一元化後に減るような差にはなっていなかったので、この辺りの要因等がもしありましたら教えていただけると助かります。
○寺井部会長 今の日下部委員の御質問に対して、いかがでしょうか。
○大山参事 詳細な回答はなかなか難しいのですけれども、私学の長い期間の加入者が若干増えておりまして、その方々が厚生年金受給者として発生したときに加入期間が長くなっているということが一因として考えられるのかなと思っております。
以上です。
○日下部委員 ありがとうございました。
○寺井部会長 それでは、枇杷委員、お願いします。
○枇杷委員 御説明ありがとうございました。
賃金上昇率がちょっと伸び悩んでいるといいますか、低いということで、これはほかの群団と比べても割と目立つのですけれども、私学共済さんの集団としての特殊な要因等、もしあればお聞きしたいということと、今後同じような傾向が続くのかどうかという辺り、見通しがあればお聞きしたいと思います。
以上です。
○山脇私学共済室長 賃金上昇率の見通しに比べて大分乖離が生じております。見通しとの差ということであれば、見通し自体が中長期の制度評価の前提という値かと思います。6年度の実績とは時間軸も異なるということで、この前提差、景気とか制度、業界構造といった短期構造要因が重なって乖離が生じているのかなというふうに思っております。
断定的に申し上げることはなかなか難しいところがございますので、これはあくまでも個人的な推測ということになりますけれども、例えば大学に目を向けますと、大学の数あるいは学生数が今、頭打ちの状態になっている。その一方で、適用拡大等の影響で加入者の数が増えております。加えて、物価高の影響で運営コストというものがかなり上昇しているのではないか。そうしますと、そうした中で賃金の引上げというところまでなかなか手が回らないというような実態もあるのではないかと思っておりますが、私学共済の加入者はかなりいろいろな職種・分野の方がいらっしゃいますので、一まとめに言うことはなかなか難しいのでございますが、大学を例示、私見として申し上げますと、そのようなことなのかなと思っております。
○寺井部会長 そのほかに御質問ありますでしょうか。
駒村委員、お願いします。
○駒村委員 進め方について、ちょっと確認なのですけれども、この後、3共済を並べた議論をする時間はあるのですか。
○寺井部会長 今日ということですか。
○駒村委員 ええ、この後。
○寺井部会長 ございます。時間を取りたいと思います。
そのほかにありますでしょうか。
佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 私はコメントです。総括から全体感が見えるように整然と説明してくださって、詳細のところもポイントを絞られて、全体感がすごく分かりやすいです。そんな中で、運用に関するコメントなのですけれども、前年度については時価と簿価が逆転して結構大きな差が開いて、その中で運用を長期で見ることが大切だという、運用についてもどういうところが悪くて落ち込んだという説明があって、なぜ長期が大切なのかというのがよく分かる説明で、ありがとうございましたというコメントです。
あと、私学共済の場合には貸付が入っているから、時価ベースが一番利回りが良いですね。そんなにウエートが大きくなくても、これだけ効くのだと思って、少し感心して眺めておりました。
以上です。
○寺井部会長 ありがとうございました。
ほかに御質問ありますでしょうか。
小野委員、お願いします。
○小野部会長代理 ありがとうございます。
まず、お願いなのですけれども、厚労省さんにもお願いしましたが、令和6年度の適用拡大、先ほど御説明いただきましたが、これに関しまして、令和4年度と同様に、年度内の適用拡大前後の状況を分析するために追加的な資料というのをお願いすることになると思いますが、御協力をお願いしたいということでございます。これは私学共済さんだけということになるかもしれません。
次に質問なのですけれども、毎年のことですが、私学共済さんは特徴的な被保険者集団であるということで、改めて認識しました。今回は短時間労働者のうちの任意加入者の割合が、18ページの資料を見ますと非常に高い。8%ぐらいになっていらっしゃいますね。これは1号厚年の場合には約1%なのですが、もし背景とかがあれば教えていただきたいということ。もし分からなければ、これはこの場限りということで結構でございます。
それから、これは数理課さんへのお願いになると思うのですけれども、メンバーが大分入れ替わったりしていますので、多少解説的に御説明いただきたいのですが、財政検証の資料の中では、積立金の残高というのは令和4年度末の報告をなさっています。今日の資料の中で積立比率を見るときに令和5年度末が云々という話がいろいろ出てくるわけですので、財政検証として令和5年度の積立金の額をどのように推計しているかということに関して御説明いただいたほうが整理はつくのではないのかなというふうに感じましたので、お願いしたいということでございます。
以上です。
○寺井部会長 ありがとうございます。
最初の御質問は、依頼とともに私学共済さんで、もう一つは。分かりました。では、最初に私学共済さんのほうから御回答をお願いします。
○山脇私学共済室長 今、手元ではお答えできるような材料を持ち合わせておりませんので、また改めて回答させていただければと思います。
○寺井部会長 では、引き続きよろしくお願いします。
○鈴木数理課長 数理課長でございます。
今回、もしくは前回の私からの御説明でも、積立比率のときには前年度末積立金ですので5年度末積立金を使って積立比率の比較をさせていただいておりますけれども、実際、6年検証の場合には、各実施機関の積立金というのは、具体的に申し上げますと、まず令和4年度末までは実績がございます。財政検証を行う時点で、令和5年度の運用利回りの見込みもございました。5年度末の積立金そのものはなかったのですけれども、5年度の運用利回りの見込み値、かなり確度の高い見込み値はございました。ですので、5年度の運用利回りの見込み値を使いまして、5年度末の積立金の見込みをまず制度別に計算いたします。ですので、5年度末の積立金の額というのは、かなり確度の高い数字、言うなればそこが足下というふうにお考えいただければと思います。
ですので、今回、各制度を私どもも含めて比較しました積立比率で使いました令和5年度末の積立金というのは、基本的には実績と見込みとで、それほどずれていないという形になってございます。5年から6年というところでいくと、5年度末の見込みからスタートしていますので、そこから先は経済前提で見込んだ運用利回りで運用益が出るという前提でやっていますので、そこからは実績との差が出てくるというような形で、実際、運用益を推計させていただいております。
また、1つ補足ですけれども、前回も私から説明させていただいた、平滑化をさせていただいております。ですので、5年度末の見込みはそのまま扱っているわけではなくて、その時点で過去5年分の運用益を平滑化した形で積立金を足下としている。具体的に言うと、実際の積立金よりも少し低い水準から推計というのをスタートさせるという形。まさに5年度は非常に運用利率が高かったので、それをそのまま入れるのではなくて、一定程度平滑化をして一定の計算をして、少し下の水準からスタートするような形になっていると。そういう意味で、今日、御説明いただきましたけれども、各制度とも6年の運用は悪かったけれども、積立金の水準は財政検証よりも少し高めになっているというのは、そういう背景でございます。
○小野部会長代理 よく分かりました。どうもありがとうございました。
○寺井部会長 よろしいでしょうか。
それでは、以上で私立学校教職員共済制度についての報告の聴取を終わります。
続いて、全体を通して質問がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
駒村委員、お願いします。
○駒村委員 ありがとうございます。
3共済とも御説明ありがとうございました。3つ比較して、今も議論がありましたように、いろいろ特徴があるのだなと分かったのですけれども、2つの切り口で、これは厚労省にお聞きするのがいいのかどうかというところですけれども、まず、見通しについて、収入計に占める運用の割合というのは、3共済ともにどうだったのでしょう。どう違っていると想定されたのか、すみません、割り算すれば出るだけなのですけれども、ちょっと確認まで。
その上で、総括の書き方が3つとも違うのですね。私学共済の書き方がかなり違うのですけれども、表現ぶりとして、地共済と私学共済は運用と収支残については大幅に下回ったという表現をしているのですけれども、国共済のみ大幅にという表現は使わなくて、この辺は厚労省側で大幅にという意味を調整するような議論が何かあったのかどうか、その辺。あるところは大幅で、あるところは大幅じゃないというのは何か比較をしたのかというような、そこだけちょっと気になっていまして、3共済並べて見て、初めて違う表現を使っているのだなと。
2つ目ですけれども、3共済の繰下げ受給でかなり差がついてきているというのが見えてきて、これはさっきの私学共済の担当の方の御説明である程度想像がつくわけです。あと、65歳以上の雇用も私学共済は違うという特徴もあると思いますが、同じ公務員でも、国家公務員が4.2で地方公務員が2.0、私学共済が6.6ということで、かなり差があるのではないかなと。この辺、何か分析されているのか。これも厚労省の課題なのか、それとも各共済で少し検討されたのか、その辺、知りたいなと思いました。
すみません、2点です。
○寺井部会長 ありがとうございます。
では、まず厚労省の数理課のほうから御回答をお願いいたします。
○鈴木数理課長 運用利回りが収入にどれぐらいを占めているかというところで、今、この場でぱっとお答えするのは難しいかなというふうに思うのですけれども、今、積んでいる積立金の額と、あとは支出の額に対する割合というのが基本的にはポイントになるかと思っておりまして、積立比率がある程度高ければ、それだけ運用が貢献する割合が高いというふうになるのかなと思っております。
そういう意味でいきますと、例えば実績でいえば、見通しのほうでいきますと、国共済の積立比率が5.9、地共済が7.5で若干高いという形になろうかと思います。私学共済が6.9ということで、国共済は少し低めということになるかと思います。そういったところで積立金の影響度合いもちょっと差が出てくるのではないかというふうに思っております。ただ、一元化で調整等もありますので、それだけでは言えないというところではございます。
あと、繰下げの差は、財政検証の中では、私ども、基本的には全体として割合をつくっておりますので、そこまで厳密になかなか見えないというところはございます。もちろん、前提として明らかに違う傾向があれば、それは見ていかないといけないというふうには考えておりますけれども、それはまさにそれぞれの共済の方々に御協力いただきながら、その特徴を見ていく必要があろうかと思います。
○寺井部会長 駒村委員、いかがですか。
○駒村委員 もう一つ、表現ぶりが大幅にとか。
○鈴木数理課長 表現は、私どもからこう書きましょうというふうに言っているわけではないので、逆にそれぞれが書いているのでぶれが出ているという、恐らくそういうことなのではないかというふうに思います。
○寺井部会長 いかがでしょう。
○駒村委員 その表現ぶりに関して差がある点については、何かコメントすべきなのか、いや、インパクトから見ると、それぞれリーズナブルな表現になっているのかというのは、ちょっと今、確認したほうがいいのかなと思っていて。地共済は、確かに運用のインパクト、収支残のインパクトがかなり大きいのは、それはそうだろうなというふうに思いました。私学共済の運用と国家公務員共済の運用はどう見ていいかというのは悩ましいところなので、この辺、そろえるかどうかという点。
○武井共済計理官 国共済です。お答え申し上げます。
特に厚生労働省さんのほうから御指導いただいているとか、こういう書きぶりにしろといったところはなくて、各共済で自由、そこは所感を記載しているところです。例年、記載ぶりが同じだというようなことを部会の先生方からも御指摘いただきますので、ある程度自分たちの思ったことを今回記載したということで。去年の元もありますので、どうしても最後の年金の健全な運用が確保できているかとか、その辺はどうしても共通の部分になってくるかと思うのですけれども、各共済で恐らく思い思いに記載は行われたのだろうというふうに思っています。何かそろえるべきだとか、そういう意見があれば、また受け止めたいと思っております。
○寺井部会長 駒村委員。
○駒村委員 このお話が承るということであればそのとおりで、何か評価するということになれば、なぜ大幅にという表現とそうじゃない表現があるのかというのは確認したほうがいいと思いますけれども、承るということであれば、今の御説明でいいのではないかと思います。
○寺井部会長 どこかで調整するとなると、それは数理課に来たときに手元で見比べるということになるのでしょうけれども、なかなか。
お願いします。
○楠田首席年金数理官 事務局でございます。
こちら、今回、決算ヒアリングを受けて、それを基に財政状況報告を取りまとめていくと思うのですけれども、各共済の書きぶりというか、収支状況を取りまとめて最終的に財政状況報告にどういうふうに書くかというところが大事になってこようかなと考えておりますので、改めて各共済等の収支の状況等も見まして、どういった表現ぶりが適切なのかというところを検討させていただきたいと思います。
○寺井部会長 駒村委員、いかがですか。
○駒村委員 それであれば結構です。
○寺井部会長 ほかにも全体を通して御質問ありますでしょうか。
それでは、御質問がないようですので、これで一区切りということでしょうか。
なお、本日、委員から御質問のあった項目について、調べて回答しますというふうに言ってくださったところもありましたので、別途、事務局まで御回答ください。また、今後、審議の過程で疑義が生じましたら、事務局を通じて照会しますので、御協力いただきますようお願いいたします。
今後の進め方ですが、令和6年度につきましても公的年金財政状況報告を取りまとめることとしています。起草作業は、これまでと同様に作業班で進め、報告書の草案の準備ができれば部会を開催し、審議を行いたいと思います。
最後に、事務局から連絡があればお願いいたします。
○楠田首席年金数理官 次回の部会の開催日時等につきましては、改めて御連絡させていただきます。
○寺井部会長 それでは、第109回「年金数理部会」はこれにて終了いたします。どうもありがとうございました。

