2025年4月21日 薬事審議会 医薬品第二部会 議事録
日時
令和7年4月21日(月)18:00~
場所
厚生労働省専用第15会議室
出席者
- 出席委員(20名)五十音順
-
- 安藤正志
- 石井明子
- 浦野泰照
- 大隈和
- 大曲貴夫
- 亀田秀人
- ○川上純一
- 島ノ江千里
- 末岡晶子
- 宗林さおり
- 滝田順子
- 登美斉俊
- 中野貴司
- 松井茂之
- 松下正
- 南博信
- 宮川政昭
- 保田晋助
- ◎山本昇
- 横幕能行
(注)◎部会長 ○部会長代理
- 欠席委員(1名)五十音順
-
- 山本俊幸
行政機関出席者-
- 城克文 (医薬局長)
- 佐藤大作 (大臣官房審議官)
- 中井清人 (医薬局医薬品審査管理課長)
- 野村由美子 (医薬局医薬安全対策課長) 他
議事
○医薬品審査管理課長 それでは、「薬事審議会医薬品第二部会」を開催します。本日は、お忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。本会議はペーパーレスでの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不明点がありましたら、適宜、事務局がサポートいたしますのでよろしくお願いします。
まず、本日の会議における委員の出席についてです。滝田委員から遅れて御参加との御連絡を頂いております。また、大曲委員、亀田委員、島ノ江委員がまだ会議に御参加されておりませんが、後ほど御参加される予定です。現在のところ、当部会21名のうち、17名の委員がこの会議に出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告申し上げます。
続きまして、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。医薬品医療機器総合機構審査センター長の成川衛です。続きまして、薬事審議会規程第11条の適合状況については、全ての委員の皆様より適合している旨の御申告を頂いておりますので、報告させていただきます。委員の皆様におかれましては、会議開催の都度、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでといたします。御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは山本部会長、以降の進行をお願いします。
○山本昇部会長 よろしくお願いします。本日の審議に入ります。まず、事務局から資料の確認、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況につきまして報告をお願いいたします。
○事務局 資料の確認をさせていただきます。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料No.1~17を用いますので、お手元に御用意いただけますか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料17に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた、薬事審議会審議参加規程第5条、第8条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取り扱いは、次のとおりです。
議題1、「エムレスビア」退室委員、大曲委員。議決に参加しない委員、中野委員。議題2、「ブーレンレップ」退室委員なし。議決に参加しない委員、亀田委員。議題3、「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員、浦野委員、滝田委員。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。また、議題4についても、各委員より寄付金・契約金等の受取りを申告いただいておりますが、本議題は、薬事審議会審議参加規程第18条の「個別の医薬品等の承認審査や安全対策に係る審議以外の審議」に該当しますので、部会後に厚生労働省のホームページ上で申告書を公開することをもって、審議及び議決に加わることができるものとなっております。以上です。
○山本昇部会長 ありがとうございます。今の事務局の説明で、特段御意見はありますか。よろしいですか。本日の非公開議題は、審議事項が4課題、報告事項が7課題、その他事項が2課題となっております。それでは審議事項の議題に移ります。まず議題1からです。事務局から説明をお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料No.1、エムレスビア筋注シリンジの製造販売承認の可否等について機構より御説明いたします。本説明中のページ数は、各ページの下段に青色で記載の49分の数字を使用させていただきます。
本剤は、RSVの融合前安定化F糖タンパク質をコードするmRNAを有効成分とするLNP封入mRNAワクチンです。今般、国際共同治験の成績等に基づいて、60歳以上の成人を対象としたRSウイルスによる感染症の予防を効能・効果とした医薬品製造販売承認申請が出されました。本剤は、2025年4月15日時点で、60歳以上の成人を接種対象とした適応について、米国及び欧州を含む八つの国又は地域において製造販売承認されております。
本品目の専門委員として、資料No.16に記載の7名の委員を指名させていただきました。主な審査内容について御説明いたします。
有効性について、審査報告書23ページ、表14を御覧ください。本剤の有効性を検証した国際共同第III相試験P301試験において、主要評価項目は、接種14日以降、12か月後までのRSVによる下気道疾患、RSV-LRTDの初回発症の予防に対するワクチン有効性、VEとされました。VEの信頼区間の下限値は、いずれも事前に規定された基準である20%を上回ったため、有効性が検証されたと判断いたしました。主要評価項目について、日本人集団のRSV-LRTD発症例は認められなかったことから、日本人のVEが算出できておりません。その要因として、本邦で試験が実施された2022年から2023年当時におけるRSVの流行時期が例年と異なっていた結果、組み入れ期間の前に流行のピークを迎えたこと、また、試験実施期間において実施されていたCOVID-19に対する厳密な感染予防対策が発症例の集積に影響した可能性が考えられました。しかしながら、様々な部分集団と全集団のVEが同程度であったこと、免疫原性について、接種28日後の外国人集団の幾何平均上昇倍率、また、抗体陽転率が日本人集団と同程度であったことに加え、内因性及び外因性民族的要因に明確な国内外差が認められないことを踏まえ、日本人においても本剤の有効性が期待できると判断しました。
次に安全性について御説明いたします。審査報告書34ページを御覧ください。P301試験における安全性の概要は、表24のとおりです。治験薬接種から7日後までの特定副反応の発現割合は、本剤群でプラセボ群と比較して、発現割合が高かったものの、両群において特定副反応の大半は、Grade1の他のワクチン接種でも一般的に認められる事象であり、短期間で消失しておりました。また、死亡に至った有害事象が認められているものの、発現割合は両群で同程度であり、いずれの事象も治験薬との因果関係が否定されています。日本人集団で認められた有害事象についても、全集団とおおむね同様の傾向であり、日本人特有の安全性の懸念は認められていないことを踏まえ、本剤の安全性は許容可能と判断しました。
以上の審査を踏まえ、審査報告書47ページに記載のとおり、機構は本剤を承認して差し支えないと判断いたしました。
本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年、原体及び製剤は劇薬に該当すると判断いたしました。薬事審議会では報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。冒頭、大曲先生に退席をお願いするところでしたが、私が確認を忘れましたが、まだ参加されていなかったですね。では大丈夫ですね。失礼いたしました。御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御指摘がありましたらお願いします。中野委員、お願いします。
○中野委員 中野です。御説明をありがとうございます。2点お伺いしたいことがありまして挙手をさせていただきました。まず、1点目は、添付文書を拝見しますと、貯法、保管が-40℃~-15℃で6か月ということで、なかなか厳しい条件です。私の理解としては、新型コロナのmRNAワクチンが出てきたときも、最初は結構厳しい管理でしたので、そういうことかなと思っておりますが、これから恐らくRSウイルスのmRNAワクチンというのは、個別に使われる、新型コロナのように特例臨時接種ではないので、勘違いして温度管理を誤らないようにということを、医療機関並びに卸しなどにも、結構、周知することが必要かなということを考えております。それはコメントです。
あと質問は、コロナのmRNAワクチンも徐々に温度管理の基準がだんだんと緩くなってというか、通常の冷蔵でもだんだんよくなっていったわけですが、本ワクチンについても、添付文書を見ますと、常温でなら何時間とか書いていただいているのですが、これが貯法の基準が、厳密な温度管理が、徐々に解除されていく可能性があるのかというのが御質問です。
もう一点は、安全性、副反応に関する御質問です。腋窩腫脹、腋窩圧痛等が、添付文書で10%以上となっております。新型コロナのmRNAワクチンを見ても、「リンパ節症」などという言葉で表現されていると思いますが、やはり、10%や20%というのもあると思いますし、こういった副反応というのは、ある程度mRNAワクチンに特異的なもの、ほかのワクチンでは余りリンパ節の症状というのは、上腕に打ってもBCGで認める以外は認めないかなと私自身も思っておりますので、ある程度mRNAワクチンに特異的なものかなということで理解しております。その理解で間違いがないかなと。その反応の程度に関しては、許容範囲であったという機構の説明は納得、了解しておりますので、その点、御見解をお教えいただければと思います。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構から回答させていただきます。まず、1点目の冷凍保存に関しては、本剤は、特約店で冷凍保管されますが、配送時に解凍しながら輸送されて、医療機関では納品後、冷蔵保存する予定であると申請者から連絡を受けています。そのため、クリニック等の医療機関では、冷蔵による有効期間が30日とされるということで理解しております。1点目については以上です。
2点目については、中野先生の御理解のとおりで間違いないと思います。以上です。
○中野委員 この薬剤の運用、現場での運用は冷蔵でということで了解いたしました。ありがとうございました。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございました。
○山本昇部会長 中野先生、ありがとうございます。ほかはいかがですか。よろしいですか。宮川先生、お願いします。
○宮川委員 日本医師会の宮川です。この場合ですと、類薬との使い分けということが、臨床現場ではある程度問われるのかと思いますが、それに関して何かサジェスチョンのようなことがあるのかどうか、機構にお願いしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 類薬に関しては、アブリスボ、アレックスビーがありますが、これらはバイアル製剤で用時調製する必要がある一方で、本剤に関しては、プレフィルドシリンジという使い勝手の点があると思います。
また、適応対象について、アレックスビーは、50歳以上のハイリスク者と高齢者、アブリスボは、高齢者と母子免疫となっていますので、どの製剤を使うかに関しては、医療機関の判断によって使い分けていただくことになると思います。現時点で有効性と安全性に関しては、製剤間で大きな違いはないのではないかと考えています。以上です。
○宮川委員 私もこの答えどおりかと思います。ただ、その場合にも、使い分けに関する適切な情報提供もあってしかるべきです。使用する側はある程度分かっているつもりではいるのですが、使い分けを念頭に置いて適切に使用していくためには、メーカーから適切な説明があるべきだろうと思いますので、それも是非ともお願いしたいと思います。
さきほど、60歳以上という効能・効果の説明があったわけですが、類薬のアレックスビーと同じように少し年齢を下げて、ある程度のハイリスクの方、それから、アブリスボみたいな妊婦の方に接種するような適応の拡大の可能性があるのかということを一つお聞きしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、医療現場への情報提供については、きちんと申請者の方にも適切に行うように、お伝えさせていただきたいと思います。
また、適応拡大の点については、臨床試験が実施されていますので、今後、適応を拡大していくものと理解しております。以上です。
○宮川委員 ありがとうございます。
○山本昇部会長 宮川先生、ありがとうございます。ほかはいかがですか。横幕先生、お願いします。
○横幕委員 名古屋医療センターの横幕です。資料の7ページの力価について少し教えていただきたいことがあります。私も不勉強で分からない所もあるのですが、まず、このエムレスビアに限らず、恐らく今後もたくさん出てくるだろうmRNAタイプのワクチンの力価の定義がきちんと定まったものがあって、この議論がなされているのでしょうか。次に、申請文書の中にもありましたが、いわゆるin vitroトランスレーションだけではなくて、実際にmRNAを細胞に打ち込む形で発現を確認するというのは、当然、実際のワクチンの状況を再現すると観点からはより望ましいと思います。申請文書では、細かいことですが、そもそも最初使用していた○○細胞から他の細胞株に変更されています。その細胞の選択には何か理由があったのでしょうか。また、力価を考えるときに申請文書中に発現と記載されていますが、発現の評価には質と量の担保が必要と思います。その検出系としてELISAを使うとあります。例えば、ワクチンのエピトープを担保するという観点から、そのエピトープに対する抗体をキャプチャー系として用いるのでしょうか。ELISA系が有するべき能力として、発現したタンパク質が目的とする抗原性を有する、すなわちエピトープを発現したタンパク質がこのワクチンに使用されているmRNAを打ち込むことにより発現されていることを検出可能であることが必要です。mRNAの力価を評価するための検出系に、国際的な定義や規定があるのでしょうか。発現させるタンパク質には生成を確認するためのタグなどは付いていないと思います。以上について、教えていただきたいです。
mRNAワクチンの利点は、ウイルスの変異に対応して、迅速に対応できるということがあると思います。しかし、一般的に、核酸を変えることで、たとえば目的とする分子量のものができないことも想定はされると思います。
本mRNAワクチンによっては、想定の大きさのタンパク質ができているということですが、評価系は、異なる塩基配列を有するmRNAワクチンについても想定通りの分子量のタンパク質が合成されることが確認されることまでを担保するところまで考えていらっしゃるのでしょうか。
mRNAワクチンの力価に関連して、発現されるタンパク質の量や質等及びその評価系についてお尋ねしてきましたが、そもそも、申請書中に使われている力価の定義付けと、その力価の定義付けに基づいてmRNAによって発現されるタンパク質の質と量を担保するための評価系が、国際的に何か定められたものがあるのでしょうか。また、今後、我が国でより安全で確実なワクチンの実用化を目指すなかで、機構や厚生労働省が、mRNAワクチンの力価の定義を定めて、今後、これらの課題に取り組んでいこうとしているでしょうか。以上、お伺いしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、力価については、一般的に培養細胞にmRNA-LNPを添加し、取り込まれたmRNAによるタンパク発現量を確認するものと思っております。
次に、国際的に何か取り決めがあるかという点については、まだそういったところまでには至っていません。
本品目に関しても、申請者は申請時には、純度試験と粒子径等で力価を担保できること、力価試験だと試験系がばらつくという観点から、力価試験を設定されていない状況でした。機構としては、審査報告書に書いたとおり、mRNAが細胞中で、目的とするタンパク質を発現しているか確認することは重要だろうということで、力価試験による管理が必要と考えました。
また、海外規制当局であるFDAとEMAの審査状況を御紹介させていただきますが、FDAは申請者の言うとおり、純度試験の方で力価を担保できるのであろうというところで、力価試験は設定されていません。またEMAに関しては、審査において、タンパク発現を見るような力価試験は必要だろうということで設定がなされたところです。また、EMAの審査報告書でも、試験法が今後改良されていくことも踏まえ、力価試験について引き続き議論しましょうと締められております。また、日本においても、mRNAワクチンの力価の在り方については、今後議論していこうということを考えております。以上です。
○横幕委員 御説明ありがとうございました。
○山本昇部会長 横幕先生、ありがとうございます。御質問はいかがですか。宮川先生、お願いします。
○宮川委員 微細なことで教えていただきたいのですが、このワクチンには新添加物として3種類入っているのですが、当然問題ないと審査された物質でしょうが、その新添加物の3種類というのはどのようなもので、なぜこれが必要だったのかということについて教えていただきたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。こちらについては、LNPの構成成分であり、スパイクバックスと同じものが使われておりますので、実際は新添加物ということにはなっておりますが、一般的な新添加物の括りにはなっておりません。
○宮川委員 私もそう理解していたものですから、この中に新添加物という表現で書いてあったものですから、なぜそういうふうな表現をされたのかということで疑問に思ったので、質問させていただきました。
○医薬品医療機器総合機構 ワクチンで基本的には1回しか打たないということから、使用前例にすることは適切ではないということで整理されていますので、便宜上、新添加物と扱うことになっております。
○宮川委員 ありがとうございました。
○山本昇部会長 ほかに御質問、コメントはいかがですか。それでは、議決に入りたいと思います。なお、中野先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくことといたします。
本議題につきまして、承認を可としてよろしいですか。御異議がないようですので、承認を可として、薬事審議会に報告させていただきます。大曲先生は入られておりますか。待機されている状態になっているはずですので、大曲先生をお呼びいただけたらと思います。
○事務局 議題4、生物学的製剤基準の一部改正について御説明いたします。資料は4を御覧ください。まず、一つ目、今回、エムレスビア筋注シリンジの審議に際して、RSウイルスRNAワクチンの各条を新設することとしております。これが2(1)です。具体的な改正内容は、5分の2ページから5分の4ページにかけてになります。
また、もう一件あり、2(2)になります。1ページ目です。改正内容の二つ目として、今回、乾燥弱毒生水痘ワクチンの基準について、シードロットの神経毒力試験について、過去の試験において神経毒力がないことが確認された場合には省略可能である旨を追記することとしております。現行の乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン及び、乾燥弱毒生風しんワクチンにおける神経毒力試験並びに、乾燥弱毒生麻しんワクチンにおける弱毒確認試験について同様の規定が置かれており、乾燥弱毒生水痘ワクチンにおける神経毒力試験についても同様の知見の集積を踏まえ、過去の試験において神経毒力がないことが確認された場合には省略可能である旨を追記するものです。具体的な内容は、4ページ目中段以降となります。その他、貯法・有効期間の項目の削除、所要の記載整備を予定しております。以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。いいですか。なさそうですね。ありがとうございます。
それでは、議決に入ります。本議題について、改正を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、改正を可として薬事審議会に報告させていただきます。
続いて、議題2に移ります。議題2について、準備は大丈夫でしょうか。機構から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題2、資料No.2、医薬品ブーレンレップ点滴静注用100mgの製造販売承認の可否等について説明します。本剤の有効成分であるベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)は、BCMAに対するヒトIgG1サブクラスのヒト化モノクローナル抗体であるベランタマブと、微小管重合阻害作用を有するMMAFがペプチドリンカーを介して結合した抗体薬物複合体です。
本剤は、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するBCMAに結合し、細胞内に取り込まれた後、抗体部分から遊離したMMAFがアポトーシスを誘導すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
今般、本剤は再発又は難治性の多発性骨髄腫を効能・効果として承認申請されました。令和7年2月時点において、本剤が承認されている国又は地域はありません。なお、本剤は単独投与として過去に米国で迅速承認、欧州で条件付き承認されていましたが、その後に得られた検証的試験の主要評価項目の未達成を理由として承認が取り消されております。今般の本邦での承認申請は、この単独投与ではなく、後ほど御説明するように他の抗悪性腫瘍剤との併用投与になります。本品目の専門協議には、11人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料16を御覧ください。
以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書48ページを御覧ください。
今般の承認申請では、主な臨床試験成績として再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした二つの国際共同第III相試験であるDREAMM-7試験及び、DREAMM-8試験が提出されました。有効性について、まず、DREAMM-7試験は51ページ及び52ページの図3を御覧ください。主要評価項目とされた中央判定による無増悪生存期間(PFS)について、対照群であるダラツムマブ、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンの3剤併用投与群に対する本剤とボルテゾミブ及びデキサメタゾンの3剤併用投与、本剤/Bd群の優越性が検証されました。また、DREAMM-8試験については55ページの図4を御覧ください。主要評価項目とされた中央判定によるPFSについて、対照群であるボルテゾミブ、ポマリドミド及びデキサメタゾンの3剤併用投与群に対する本剤とポマリドミド及びデキサメタゾンとの3剤併用投与、本剤/Pd群の優越性が検証されました。以上の結果より、本剤/Bd併用投与及び本剤/Pd併用投与の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、65ページの7.R.3、安全性についての項を御覧ください。
本剤/Bd併用投与及び本剤/Pd併用投与時に、特に注意を要する本剤の有害事象は眼障害、血球減少、感染症、消化管障害、出血、infusion reaction、間質性肺疾患及び二次性悪性腫瘍であり、これらの有害事象については造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師によって、有害事象の観察や管理等の適切な対応がなされるのであれば忍容可能であると判断しました。
本剤の特徴的な副作用として、視力低下が高頻度に認められております。これは本剤が角膜に到達し、MMAFが角膜上皮細胞に影響を及ぼす機序が推察されていますが、臨床試験においては角膜検査所見と視力のモニタリングをしながら、それらの重症度に基づく用量調節基準に沿って、本剤の休薬又は減量による対処によって視力回復が認められ、管理可能でした。
このような状況を踏まえ、本剤の適正使用に当たっては、眼科医との連携の下で、視力や角膜所見の眼科的検査を適切に実施しながら管理する必要があると判断し、添付文書の警告欄において当該内容を記載しています。
また、医薬品リスク管理計画(RMP)においても、主治医と眼科医との連携等に関する内容、主治医、眼科医向け及び患者向け資材、患者手帳などの各種情報提供用資材の作成を追加のリスク最小化活動として設定しています。
以上のような審査の結果、機構は再発又は難治性の多発性骨髄腫を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御指摘はありますか。南先生、お願いします。
○南委員 南です。よろしいでしょうか。
○山本昇部会長 はい。
○南委員 南です。有効性はかなりしっかりしていると思いますから、承認はいいと思いますが、薬物動態の所を見ますと、報告書の45ページですが、sBCMAとアルブミンとBody Mass Index(BMI)が有意な因子として残り、これらはCave、すなわち血中濃度と関連しているようです。一方でCaveが有効性あるいは眼科的な安全性とも相関すると記載があったと思うのですが、sBCMAあるいはアルブミン、BMIが安全性、有効性に影響を与えたかどうかという検討は、どの程度してあるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 南先生、御質問ありがとうございます。機構より回答いたします。御指摘いただいた報告書の45、46ページに、いわゆるPPKに基づく共変量の探索が行われて、御指摘いただいたような因子が特定されております。しかしながら、確かに影響はあったのですが、Caveの変動の幅が、いわゆる生物学的同等性の判断に用いられているような、0.8~1.25の範囲内には収まっておりますので、共変量としては特定はされたものの、臨床上、大きく影響を及ぼすような変動ではなかったと考察をしております。以上です。
○南委員 そうすると、PDの解析もしていないという理解でいいですか。PDの解析をする程の影響はないだろう、統計学的には有意であっても、臨床的には有意ではなかっただろうということで、PDの解析もしていないという理解でいいのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構より回答いたします。血中濃度と薬力学は、46ページの所でER解析が実施されておりまして、曝露量のCaveとの関係が検討されております。その結果、有効性に関しては、Caveの増加に伴い有効性は、奏効率の増加が見られるとか、安全性の観点からだとGrade2以上の角膜事象の発現率の増加はER解析ベースでは認められていると理解をしております。
○南委員 なので、PPKで抽出されたsBCMA、アルブミン、BMIが有効性と安全性に影響を与えるかどうかという解析はしたのでしょうかという質問なのです。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。それらが顕著に患者さんの層別に当たるものになるといった、臨床上へのアウトプットにまでつながるものではないと判断をしております。
○南委員 その情報をできれば、現場へ提供いただければと思います。
○医薬品医療機器総合機構 承知しました。ありがとうございます。
○山本昇部会長 ありがとうございます。ほかは、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、議決に入ります。なお、亀田先生におかれましては利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会に報告させていただきます。
次の議題に移りたいのですが、先ほど審議させていただきました議題4に関して、石井先生から御指摘、御質問を頂いておりましたが、私が問合せを失念しておりましたので、石井先生、これは事務局からの説明でいいでしょうか。お願いいたします。大変、申し訳ありませんでした。
○事務局 石井先生、大変、申し訳ありません。事務局から事前に頂きました御質問について、御説明をさせていただきます。まず、生物学的製剤基準の一部を改正する件の2(2)乾燥弱毒生水痘ワクチンの改正に関して、1点、御質問を頂いております。資料の5分の5ページを御覧いただければと思いますが、今回、削除するとされている5.2項、添付文書等記載事項については通則41に沿った内容で、アレルゲンの原因となり得る不純物等に関する情報提供を求める点で重要な記載と考えます。削除することの妥当性を説明してくださいという御意見を頂戴しております。
こちらに関して、通則41については添付文書等において、生物基各条に入る医薬品は医薬品に保存剤及び安定剤を使用した場合は、その名称及び分量を書かなければならないとしておりますが、今回、削除する項目が通則に反するものではないと考えております。本改正は、添付文書等に記載すべき内容の整備に伴い、生物基のスリム化のために行うものであり、本改正によって添付文書の記載を変更するものではなく、実質的な影響はないものと考えております。
もう一点、RSウイルスRNAワクチンの方にも御質問いただいておりますが、まず、1点目の御質問について御説明は以上となります。いかがでしょうか。
○石井委員 承知しました。添付文書には記載が残るということで理解いたしました。ありがとうございます。
○事務局 ありがとうございます。それでは、続いて資料2(1) RSウイルスRNAワクチンの方に頂いているコメントを、まず御紹介させていただきます。3.1、原液の試験において原薬の確認試験として設定されているmRNAの配列解析は生物学的製剤に特徴的な試験項目で、本品の品質確保において重要な評価項目であることから、生物学的製剤基準の各条に含めることが望ましいと考えます。
また、3.2、小分製品の試験において、製剤の確認試験として設定されているmRNAの配列解析及び力価に関するin vitro翻訳については、生物学的製剤に特徴的な試験項目で本品の品質確保において重要な評価項目であるので、生物学的製剤基準の各条に含めることが望ましいという御意見を頂戴しております。
こちらについて、生物基については試験方法等の規定が承認書と生物基の二重管理になっている等の問題を踏まえて、令和4年5月30日の当部会において御報告させていただきました「生物学的製剤基準の整備の作業方針について」において、検定に関わる事項、品目横断的に求める事項、個別の承認書では規定できない事項など、国が主体的に要求すべき事項の観点で重要な事項などを定めることとされております。この作業方針に基づき、各項目に対する御意見について御回答させていただきます。
原薬又は製剤の確認試験として設定されている御指摘の試験については、原薬CQAあるいは製剤の品質確保の観点から重要な評価項目である所は御指摘のとおりと考えております。こちらは、同じRNAワクチンであるコロナウイルスRNAワクチンにおいても、一部の品目で確認試験として御指摘の試験を設定しておりますが、先ほど申し上げました生物基の整備の作業方針に照らして各品目の承認書で管理することとし、生物基の各条においては規定をしていないところです。
小分製品の確認試験については、本生物基各条5分の4ページ、3.2.8項の文言は「適当な方法で」と記載することによって、承認書に規定されているmRNAの配列解析を適用することに対応しているものと考えておりますが、こちらについても先ほどの整備の作業方針に照らして具体的な規定まではしていないとなります。
生物基においては、将来的に複数の製品が開発承認されることも想定した上で、繰り返しになりますが、生物基の整備の作業方針に基づいて各条における記載を判断しているところです。御説明は以上となります。いかがでしょうか。
○石井委員 ありがとうございます。力価については、どのような理由で記載されていないのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構から御回答させていただきます。まず、力価については先ほどの議題1の議論でもありましたが、そもそも規格に設定されておらず、工程内管理試験の位置付けであるため、生物基に設定しないことでよいと考えています。また、in vitro翻訳試験は規格に設定されていますが、確認試験の位置付けと考えていますので、こちらについても先ほど管理課から説明いただいたように、適当な方法で確認試験を行うということで読み込めると考えております。以上です。
○石井委員 御説明について理解いたしました。
○山本昇部会長 事務局、説明ありがとうございます。石井先生、念のための確認ですが、事務局からの説明は大丈夫でしょうか。
○石井委員 大丈夫です。
○山本昇部会長 大丈夫ですか。ありがとうございます。では、今ので改正を可としてよろしいと判断させていただきました。ありがとうございます。司会の不手際で順番が逆になって申し訳ありませんでした。では、本来の順番に戻ります。
次は、議題3の審議に入りたいと思います。議題3ですが、浦野先生と滝田先生におかれましては利益相反の申出に基づき、議題3の審議の間、会議から御退室いただき、待機をお願いいたします。
○事務局 議題3、希少疾病用医薬品の指定の可否について御説明いたします。一覧がNo.3-1、個別のものは資料No.3-2~3-4になります。資料No.3-2~3-4に沿って説明いたします。まず、資料3-2「ネランドミラスト(特発性肺線維症)」に係る指定申請です。申請者は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社です。特発性肺線維症については指定難病である特発性間質性肺炎の病型の一つです。肺に進行性の線維化が生じる予後不良の特発性の難治性疾患であり、未治療の場合の生存期間の中央値は約3年と報告されています。本邦ではニンテダニブエタンスルホン酸塩及びピルフェニドンが承認されていますが、いずれも消化器症状等の副作用を主な理由とする投与1年以内の治療中止割合が50%程度であることが報告されており、長期間継続的に投与可能な新たな治療薬が臨床的に必要とされています。特発性肺線維症患者を対象とした国際共同第III相試験において、主要評価項目である投与52週時の努力肺活量のベースラインからの絶対変化量の低下は、プラセボ群と比較して本剤で有意に抑制されたという結果が得られており、こちらの試験成績に基づき、製造販売承認申請が予定されています。
続きまして、資料3-3、同じく「ネランドミラスト」、申請者は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社です。予定効能・効果は進行性肺線維症です。本邦における進行性肺線維症の最大患者数は48,000人程度と推定されています。進行性肺線維症は進行性の呼吸症状の悪化や、肺機能の低下を来し、患者の全生存期間の中央値は約3.7年と報告されています。薬物治療においては、個々の間質性肺疾患に対する標準治療を行っても線維化が進行する場合、ニンテダニブエタンスルホン酸塩による治療を検討することとされていますが、忍容性の問題から新たな治療選択肢が必要とされています。進行性肺線維症患者を対象とした国際共同第III相試験において、主要評価項目である投与52週時の努力肺活量のベースラインからの絶対変化量の低下は、プラセボ群と比較して本剤で有意に抑制されたという結果が得られており、こちらの試験成績に基づき、製造販売承認申請が予定されています。
続きまして、資料3-4「カナキヌマブ」、申請者はノバルティスファーマ株式会社、予定効能・効果はシュニッツラー症候群です。本邦でシュニッツラー症候群と臨床的に判断された患者は36例と報告されています。シュニッツラー症候群は、慢性蕁麻疹様皮疹とモノクローナルなガンマグロブリン血症を特徴とする後天性の自己炎症性疾患であり、その他発熱・疼痛・リンパ節の腫脹が繰り返し発現するなど、患者の生活の質に重大な影響を及ぼし得る疾患です。本邦において、シュニッツラー症候群に係る適応で承認されている薬剤はなく、認められる症状に対して、経口副腎皮質ステロイド、コルヒチン等が使用されていますが、疾患活動性を十分にコントロール可能な患者は限定的です。シュニッツラー症候群患者を対象とした国内第II相医師主導治験が実施されており、主要評価項目である本剤投与7日後に臨床的寛解を達成した患者の割合は60%であり、寛解に至らなかった患者においても臨床的部分寛解が認められたという結果が得られています。こちらの試験成績等に基づき、製造販売承認事項一部変更承認申請が予定されています。以上より、いずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えています。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問ありましたら御発言お願いいたします。よろしいですか、それでは議決に入ります。なお、亀田先生、中野先生、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また、私も利益相反に関する申出に基づいて、議決には参加いたしません。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。はい、御異議がないようですので指定を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。
ロビーで待機されています浦野委員、滝田委員をお呼びいただければと思います。お願いいたします。
○事務局 報告事項の議題について、報告事項の概要については資料の5を御覧ください。議題1から御説明いたします。まず、「タグリッソ錠40mg及び同錠80mg」について、アストラゼネカ株式会社から、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法に係る効能・効果の追加に係る申請がありました。
また、議題2「スパイクバックス筋注」、モデルナ・ジャパン株式会社から、SARS-CoV-2による感染症の予防に係る用法・用量の追加。こちらは小児に対する追加免疫に係る用量の追加の申請がありました。
また、議題3「キイトルーダ点滴静注100mg」について、MSD株式会社より、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫に係る効能・効果の追加に係る申請がありました。
議題4「セムブリックス錠20mg及び同錠40mg」について、ノバルティスファーマ株式会社より、慢性骨髄性白血病に係る効能・効果及び用法・用量、こちらは既治療のものに対する承認がありますが、未治療のものに対する効能・効果、用法・用量に関する申請です。
また議題5「ライブリバント点滴静注350mg」について、ヤンセンファーマ株式会社より、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌において、用法・用量の追加、こちらは既治療の肺癌に関して白金系抗悪性腫瘍剤とペメトレキセドとの併用に係る用量の追加に関するものです。いずれにつきましても、医薬品医療機器総合機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断しております。
また、議題3に関連して、その他の議題1、資料13-1になりますが、ペムブロリズマブの悪性胸膜中皮腫について、最適使用推進ガイドラインを作成しています。資料13-1の3ページ目の「はじめに」において、今回、対象効能・効果、悪性胸膜中皮腫について作成している旨、また、公益社団法人日本臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会、特定非営利活動法人日本肺癌学会及び一般社団法人日本呼吸器学会の専門家からの意見を踏まえ、ガイドライン案の作成を行っています。記載の形式はこれまでに作成している最適使用推進ガイドラインと同様です。
続きまして、報告議題6、医療用医薬品の承認条件についてになります。資料11、「レミトロ点滴静注用300μg」ですが、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫及び再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫の効能・効果について、全例調査に係る承認条件が付されていました。この度、エーザイ株式会社から承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断しています。
続きまして、報告事項の議題7、医療用医薬品の再審査結果について、資料12-1~12-6になります。「シムジア皮下注200mgシリンジ、シムジア皮下注200mgオートクリックス」、資料12-2「プリマキン錠15mgサノフィ」、資料12-3「アドセトリス点滴静注用50mg」、資料12-4「ポテリジオ点滴静注20mg」、資料12-5「オニバイド点滴静注43mg」、資料12-6「アコアラン静注用600、アコアラン静注用1800mg」の、いずれにつきましても機構において再審査を行い、カテゴリー1、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断しています。
続きまして、その他の議題1、資料13-2になります。ペムブロリズマブの胃癌に係る最適使用推進ガイドラインについて、HER2陽性の、治癒切除不能な進行・再発の胃癌を対象とした新たな臨床試験成績に係る評価が機構により行われたことに伴い、最適使用推進ガイドラインの改定をしていますので御報告いたします。
続きまして、資料13-3、最適使用推進ガイドラインの作成対象となる医薬品の選定についてです。「テゼスパイア皮下注210mgシリンジ及び同皮下注210mgペン」について、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」に係る申請がありまして、こちらについて最適使用推進ガイドラインの作成対象としていますので御報告いたします。
その他事項、議題2、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外医薬検討会議において、公知申請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価について説明いたします。今回2品目です。まず、資料14-1、1ページを御覧ください。日本小児感染症学会より、メトロニダゾール点滴静注剤について、小児の用法・用量の追加が要望されています。要望された効能・効果は既承認の効能・効果と同一で、記載のとおり嫌気性菌感染症、感染性腸炎、アメーバ赤痢に関するものです。結論は21ページですが、今回の品目の医療上の必要性については既に該当性ありとしておりまして、「(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について」のとおり、海外の承認状況、国内外の診療ガイドラインの記載内容等を踏まえ、日本人小児における本薬注射剤の有効性は医学薬学上公知と判断可能であり、安全性は許容可能と判断できることから、公知申請は可能と判断しています。効能・効果については21~22ページにかけて記載のとおりです。用法・用量は23ページに下線部で記載をしているとおりの用量です。こちらのとおりとすることは妥当と判断しています。
続きまして、資料14-2、3-ヨードベンジルグアニジンについて、神経芽種に係る効能・効果の追加が要望されています。公知申請の妥当性については26ページを御覧ください。今回の品目は医療上の必要性に関しては既に該当ありとしています。「(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について」にあるとおり、海外の承認内容、公表論文、診療ガイドライン・教科書等への記載状況等から、神経芽種に対する131I-MIBGの臨床的有用性は説明可能であり、要望された医薬品については、引き続き、日本人における安全性の情報収集等については継続する必要があるものの、追加の臨床試験を実施することなく、本検討会議の後、未承認薬検討会議の公知申請の枠組みで対応は可能と判断しています。
また、効能・効果については27ページのとおり「MIBG集積陽性の神経芽種」としていますが、適応患者の選択に当たっては、関連学会の最新のガイドライン等を参考にする旨を注意喚起する必要はあるものの、がん化学療法、放射線治療及び造血幹細胞移植に精通した医師によって使用されることを前提として、「MIBG集積陽性の神経芽種」とすることが妥当と判断しています。用法・用量についても27ページに、通常、3-ヨードベンジルグアニジンとして、1回296~666MBq/kgを1~4時間かけて点滴静注することが適切と判断しています。ただし、投与量、投与回数等について最新のガイドライン等を参考にする旨を注意喚起した上で、具体的な投与方法に関する情報を製造販売業者等がまとめ、資材等を用いて医療現場に適切に情報を提供する必要があるというように考えています。報告事項については以上となります。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問、御指摘はありますでしょうか。よろしいですか。それでは報告事項及びその他事項については御確認いただいたものといたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から追加報告はありますでしょうか。
○事務局 次回の部会は、令和7年6月6日(金)の18時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございます。本日はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
まず、本日の会議における委員の出席についてです。滝田委員から遅れて御参加との御連絡を頂いております。また、大曲委員、亀田委員、島ノ江委員がまだ会議に御参加されておりませんが、後ほど御参加される予定です。現在のところ、当部会21名のうち、17名の委員がこの会議に出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告申し上げます。
続きまして、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。医薬品医療機器総合機構審査センター長の成川衛です。続きまして、薬事審議会規程第11条の適合状況については、全ての委員の皆様より適合している旨の御申告を頂いておりますので、報告させていただきます。委員の皆様におかれましては、会議開催の都度、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでといたします。御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは山本部会長、以降の進行をお願いします。
○山本昇部会長 よろしくお願いします。本日の審議に入ります。まず、事務局から資料の確認、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況につきまして報告をお願いいたします。
○事務局 資料の確認をさせていただきます。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料No.1~17を用いますので、お手元に御用意いただけますか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料17に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた、薬事審議会審議参加規程第5条、第8条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取り扱いは、次のとおりです。
議題1、「エムレスビア」退室委員、大曲委員。議決に参加しない委員、中野委員。議題2、「ブーレンレップ」退室委員なし。議決に参加しない委員、亀田委員。議題3、「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員、浦野委員、滝田委員。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。また、議題4についても、各委員より寄付金・契約金等の受取りを申告いただいておりますが、本議題は、薬事審議会審議参加規程第18条の「個別の医薬品等の承認審査や安全対策に係る審議以外の審議」に該当しますので、部会後に厚生労働省のホームページ上で申告書を公開することをもって、審議及び議決に加わることができるものとなっております。以上です。
○山本昇部会長 ありがとうございます。今の事務局の説明で、特段御意見はありますか。よろしいですか。本日の非公開議題は、審議事項が4課題、報告事項が7課題、その他事項が2課題となっております。それでは審議事項の議題に移ります。まず議題1からです。事務局から説明をお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料No.1、エムレスビア筋注シリンジの製造販売承認の可否等について機構より御説明いたします。本説明中のページ数は、各ページの下段に青色で記載の49分の数字を使用させていただきます。
本剤は、RSVの融合前安定化F糖タンパク質をコードするmRNAを有効成分とするLNP封入mRNAワクチンです。今般、国際共同治験の成績等に基づいて、60歳以上の成人を対象としたRSウイルスによる感染症の予防を効能・効果とした医薬品製造販売承認申請が出されました。本剤は、2025年4月15日時点で、60歳以上の成人を接種対象とした適応について、米国及び欧州を含む八つの国又は地域において製造販売承認されております。
本品目の専門委員として、資料No.16に記載の7名の委員を指名させていただきました。主な審査内容について御説明いたします。
有効性について、審査報告書23ページ、表14を御覧ください。本剤の有効性を検証した国際共同第III相試験P301試験において、主要評価項目は、接種14日以降、12か月後までのRSVによる下気道疾患、RSV-LRTDの初回発症の予防に対するワクチン有効性、VEとされました。VEの信頼区間の下限値は、いずれも事前に規定された基準である20%を上回ったため、有効性が検証されたと判断いたしました。主要評価項目について、日本人集団のRSV-LRTD発症例は認められなかったことから、日本人のVEが算出できておりません。その要因として、本邦で試験が実施された2022年から2023年当時におけるRSVの流行時期が例年と異なっていた結果、組み入れ期間の前に流行のピークを迎えたこと、また、試験実施期間において実施されていたCOVID-19に対する厳密な感染予防対策が発症例の集積に影響した可能性が考えられました。しかしながら、様々な部分集団と全集団のVEが同程度であったこと、免疫原性について、接種28日後の外国人集団の幾何平均上昇倍率、また、抗体陽転率が日本人集団と同程度であったことに加え、内因性及び外因性民族的要因に明確な国内外差が認められないことを踏まえ、日本人においても本剤の有効性が期待できると判断しました。
次に安全性について御説明いたします。審査報告書34ページを御覧ください。P301試験における安全性の概要は、表24のとおりです。治験薬接種から7日後までの特定副反応の発現割合は、本剤群でプラセボ群と比較して、発現割合が高かったものの、両群において特定副反応の大半は、Grade1の他のワクチン接種でも一般的に認められる事象であり、短期間で消失しておりました。また、死亡に至った有害事象が認められているものの、発現割合は両群で同程度であり、いずれの事象も治験薬との因果関係が否定されています。日本人集団で認められた有害事象についても、全集団とおおむね同様の傾向であり、日本人特有の安全性の懸念は認められていないことを踏まえ、本剤の安全性は許容可能と判断しました。
以上の審査を踏まえ、審査報告書47ページに記載のとおり、機構は本剤を承認して差し支えないと判断いたしました。
本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年、原体及び製剤は劇薬に該当すると判断いたしました。薬事審議会では報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。冒頭、大曲先生に退席をお願いするところでしたが、私が確認を忘れましたが、まだ参加されていなかったですね。では大丈夫ですね。失礼いたしました。御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御指摘がありましたらお願いします。中野委員、お願いします。
○中野委員 中野です。御説明をありがとうございます。2点お伺いしたいことがありまして挙手をさせていただきました。まず、1点目は、添付文書を拝見しますと、貯法、保管が-40℃~-15℃で6か月ということで、なかなか厳しい条件です。私の理解としては、新型コロナのmRNAワクチンが出てきたときも、最初は結構厳しい管理でしたので、そういうことかなと思っておりますが、これから恐らくRSウイルスのmRNAワクチンというのは、個別に使われる、新型コロナのように特例臨時接種ではないので、勘違いして温度管理を誤らないようにということを、医療機関並びに卸しなどにも、結構、周知することが必要かなということを考えております。それはコメントです。
あと質問は、コロナのmRNAワクチンも徐々に温度管理の基準がだんだんと緩くなってというか、通常の冷蔵でもだんだんよくなっていったわけですが、本ワクチンについても、添付文書を見ますと、常温でなら何時間とか書いていただいているのですが、これが貯法の基準が、厳密な温度管理が、徐々に解除されていく可能性があるのかというのが御質問です。
もう一点は、安全性、副反応に関する御質問です。腋窩腫脹、腋窩圧痛等が、添付文書で10%以上となっております。新型コロナのmRNAワクチンを見ても、「リンパ節症」などという言葉で表現されていると思いますが、やはり、10%や20%というのもあると思いますし、こういった副反応というのは、ある程度mRNAワクチンに特異的なもの、ほかのワクチンでは余りリンパ節の症状というのは、上腕に打ってもBCGで認める以外は認めないかなと私自身も思っておりますので、ある程度mRNAワクチンに特異的なものかなということで理解しております。その理解で間違いがないかなと。その反応の程度に関しては、許容範囲であったという機構の説明は納得、了解しておりますので、その点、御見解をお教えいただければと思います。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構から回答させていただきます。まず、1点目の冷凍保存に関しては、本剤は、特約店で冷凍保管されますが、配送時に解凍しながら輸送されて、医療機関では納品後、冷蔵保存する予定であると申請者から連絡を受けています。そのため、クリニック等の医療機関では、冷蔵による有効期間が30日とされるということで理解しております。1点目については以上です。
2点目については、中野先生の御理解のとおりで間違いないと思います。以上です。
○中野委員 この薬剤の運用、現場での運用は冷蔵でということで了解いたしました。ありがとうございました。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございました。
○山本昇部会長 中野先生、ありがとうございます。ほかはいかがですか。よろしいですか。宮川先生、お願いします。
○宮川委員 日本医師会の宮川です。この場合ですと、類薬との使い分けということが、臨床現場ではある程度問われるのかと思いますが、それに関して何かサジェスチョンのようなことがあるのかどうか、機構にお願いしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 類薬に関しては、アブリスボ、アレックスビーがありますが、これらはバイアル製剤で用時調製する必要がある一方で、本剤に関しては、プレフィルドシリンジという使い勝手の点があると思います。
また、適応対象について、アレックスビーは、50歳以上のハイリスク者と高齢者、アブリスボは、高齢者と母子免疫となっていますので、どの製剤を使うかに関しては、医療機関の判断によって使い分けていただくことになると思います。現時点で有効性と安全性に関しては、製剤間で大きな違いはないのではないかと考えています。以上です。
○宮川委員 私もこの答えどおりかと思います。ただ、その場合にも、使い分けに関する適切な情報提供もあってしかるべきです。使用する側はある程度分かっているつもりではいるのですが、使い分けを念頭に置いて適切に使用していくためには、メーカーから適切な説明があるべきだろうと思いますので、それも是非ともお願いしたいと思います。
さきほど、60歳以上という効能・効果の説明があったわけですが、類薬のアレックスビーと同じように少し年齢を下げて、ある程度のハイリスクの方、それから、アブリスボみたいな妊婦の方に接種するような適応の拡大の可能性があるのかということを一つお聞きしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、医療現場への情報提供については、きちんと申請者の方にも適切に行うように、お伝えさせていただきたいと思います。
また、適応拡大の点については、臨床試験が実施されていますので、今後、適応を拡大していくものと理解しております。以上です。
○宮川委員 ありがとうございます。
○山本昇部会長 宮川先生、ありがとうございます。ほかはいかがですか。横幕先生、お願いします。
○横幕委員 名古屋医療センターの横幕です。資料の7ページの力価について少し教えていただきたいことがあります。私も不勉強で分からない所もあるのですが、まず、このエムレスビアに限らず、恐らく今後もたくさん出てくるだろうmRNAタイプのワクチンの力価の定義がきちんと定まったものがあって、この議論がなされているのでしょうか。次に、申請文書の中にもありましたが、いわゆるin vitroトランスレーションだけではなくて、実際にmRNAを細胞に打ち込む形で発現を確認するというのは、当然、実際のワクチンの状況を再現すると観点からはより望ましいと思います。申請文書では、細かいことですが、そもそも最初使用していた○○細胞から他の細胞株に変更されています。その細胞の選択には何か理由があったのでしょうか。また、力価を考えるときに申請文書中に発現と記載されていますが、発現の評価には質と量の担保が必要と思います。その検出系としてELISAを使うとあります。例えば、ワクチンのエピトープを担保するという観点から、そのエピトープに対する抗体をキャプチャー系として用いるのでしょうか。ELISA系が有するべき能力として、発現したタンパク質が目的とする抗原性を有する、すなわちエピトープを発現したタンパク質がこのワクチンに使用されているmRNAを打ち込むことにより発現されていることを検出可能であることが必要です。mRNAの力価を評価するための検出系に、国際的な定義や規定があるのでしょうか。発現させるタンパク質には生成を確認するためのタグなどは付いていないと思います。以上について、教えていただきたいです。
mRNAワクチンの利点は、ウイルスの変異に対応して、迅速に対応できるということがあると思います。しかし、一般的に、核酸を変えることで、たとえば目的とする分子量のものができないことも想定はされると思います。
本mRNAワクチンによっては、想定の大きさのタンパク質ができているということですが、評価系は、異なる塩基配列を有するmRNAワクチンについても想定通りの分子量のタンパク質が合成されることが確認されることまでを担保するところまで考えていらっしゃるのでしょうか。
mRNAワクチンの力価に関連して、発現されるタンパク質の量や質等及びその評価系についてお尋ねしてきましたが、そもそも、申請書中に使われている力価の定義付けと、その力価の定義付けに基づいてmRNAによって発現されるタンパク質の質と量を担保するための評価系が、国際的に何か定められたものがあるのでしょうか。また、今後、我が国でより安全で確実なワクチンの実用化を目指すなかで、機構や厚生労働省が、mRNAワクチンの力価の定義を定めて、今後、これらの課題に取り組んでいこうとしているでしょうか。以上、お伺いしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、力価については、一般的に培養細胞にmRNA-LNPを添加し、取り込まれたmRNAによるタンパク発現量を確認するものと思っております。
次に、国際的に何か取り決めがあるかという点については、まだそういったところまでには至っていません。
本品目に関しても、申請者は申請時には、純度試験と粒子径等で力価を担保できること、力価試験だと試験系がばらつくという観点から、力価試験を設定されていない状況でした。機構としては、審査報告書に書いたとおり、mRNAが細胞中で、目的とするタンパク質を発現しているか確認することは重要だろうということで、力価試験による管理が必要と考えました。
また、海外規制当局であるFDAとEMAの審査状況を御紹介させていただきますが、FDAは申請者の言うとおり、純度試験の方で力価を担保できるのであろうというところで、力価試験は設定されていません。またEMAに関しては、審査において、タンパク発現を見るような力価試験は必要だろうということで設定がなされたところです。また、EMAの審査報告書でも、試験法が今後改良されていくことも踏まえ、力価試験について引き続き議論しましょうと締められております。また、日本においても、mRNAワクチンの力価の在り方については、今後議論していこうということを考えております。以上です。
○横幕委員 御説明ありがとうございました。
○山本昇部会長 横幕先生、ありがとうございます。御質問はいかがですか。宮川先生、お願いします。
○宮川委員 微細なことで教えていただきたいのですが、このワクチンには新添加物として3種類入っているのですが、当然問題ないと審査された物質でしょうが、その新添加物の3種類というのはどのようなもので、なぜこれが必要だったのかということについて教えていただきたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。こちらについては、LNPの構成成分であり、スパイクバックスと同じものが使われておりますので、実際は新添加物ということにはなっておりますが、一般的な新添加物の括りにはなっておりません。
○宮川委員 私もそう理解していたものですから、この中に新添加物という表現で書いてあったものですから、なぜそういうふうな表現をされたのかということで疑問に思ったので、質問させていただきました。
○医薬品医療機器総合機構 ワクチンで基本的には1回しか打たないということから、使用前例にすることは適切ではないということで整理されていますので、便宜上、新添加物と扱うことになっております。
○宮川委員 ありがとうございました。
○山本昇部会長 ほかに御質問、コメントはいかがですか。それでは、議決に入りたいと思います。なお、中野先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくことといたします。
本議題につきまして、承認を可としてよろしいですか。御異議がないようですので、承認を可として、薬事審議会に報告させていただきます。大曲先生は入られておりますか。待機されている状態になっているはずですので、大曲先生をお呼びいただけたらと思います。
──大曲委員入室──
○山本昇部会長 続いて、議題4に移りたいと思います。議題4について事務局から概要の説明をお願いいたします。○事務局 議題4、生物学的製剤基準の一部改正について御説明いたします。資料は4を御覧ください。まず、一つ目、今回、エムレスビア筋注シリンジの審議に際して、RSウイルスRNAワクチンの各条を新設することとしております。これが2(1)です。具体的な改正内容は、5分の2ページから5分の4ページにかけてになります。
また、もう一件あり、2(2)になります。1ページ目です。改正内容の二つ目として、今回、乾燥弱毒生水痘ワクチンの基準について、シードロットの神経毒力試験について、過去の試験において神経毒力がないことが確認された場合には省略可能である旨を追記することとしております。現行の乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン及び、乾燥弱毒生風しんワクチンにおける神経毒力試験並びに、乾燥弱毒生麻しんワクチンにおける弱毒確認試験について同様の規定が置かれており、乾燥弱毒生水痘ワクチンにおける神経毒力試験についても同様の知見の集積を踏まえ、過去の試験において神経毒力がないことが確認された場合には省略可能である旨を追記するものです。具体的な内容は、4ページ目中段以降となります。その他、貯法・有効期間の項目の削除、所要の記載整備を予定しております。以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。いいですか。なさそうですね。ありがとうございます。
それでは、議決に入ります。本議題について、改正を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、改正を可として薬事審議会に報告させていただきます。
続いて、議題2に移ります。議題2について、準備は大丈夫でしょうか。機構から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題2、資料No.2、医薬品ブーレンレップ点滴静注用100mgの製造販売承認の可否等について説明します。本剤の有効成分であるベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)は、BCMAに対するヒトIgG1サブクラスのヒト化モノクローナル抗体であるベランタマブと、微小管重合阻害作用を有するMMAFがペプチドリンカーを介して結合した抗体薬物複合体です。
本剤は、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するBCMAに結合し、細胞内に取り込まれた後、抗体部分から遊離したMMAFがアポトーシスを誘導すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
今般、本剤は再発又は難治性の多発性骨髄腫を効能・効果として承認申請されました。令和7年2月時点において、本剤が承認されている国又は地域はありません。なお、本剤は単独投与として過去に米国で迅速承認、欧州で条件付き承認されていましたが、その後に得られた検証的試験の主要評価項目の未達成を理由として承認が取り消されております。今般の本邦での承認申請は、この単独投与ではなく、後ほど御説明するように他の抗悪性腫瘍剤との併用投与になります。本品目の専門協議には、11人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料16を御覧ください。
以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書48ページを御覧ください。
今般の承認申請では、主な臨床試験成績として再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした二つの国際共同第III相試験であるDREAMM-7試験及び、DREAMM-8試験が提出されました。有効性について、まず、DREAMM-7試験は51ページ及び52ページの図3を御覧ください。主要評価項目とされた中央判定による無増悪生存期間(PFS)について、対照群であるダラツムマブ、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンの3剤併用投与群に対する本剤とボルテゾミブ及びデキサメタゾンの3剤併用投与、本剤/Bd群の優越性が検証されました。また、DREAMM-8試験については55ページの図4を御覧ください。主要評価項目とされた中央判定によるPFSについて、対照群であるボルテゾミブ、ポマリドミド及びデキサメタゾンの3剤併用投与群に対する本剤とポマリドミド及びデキサメタゾンとの3剤併用投与、本剤/Pd群の優越性が検証されました。以上の結果より、本剤/Bd併用投与及び本剤/Pd併用投与の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、65ページの7.R.3、安全性についての項を御覧ください。
本剤/Bd併用投与及び本剤/Pd併用投与時に、特に注意を要する本剤の有害事象は眼障害、血球減少、感染症、消化管障害、出血、infusion reaction、間質性肺疾患及び二次性悪性腫瘍であり、これらの有害事象については造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師によって、有害事象の観察や管理等の適切な対応がなされるのであれば忍容可能であると判断しました。
本剤の特徴的な副作用として、視力低下が高頻度に認められております。これは本剤が角膜に到達し、MMAFが角膜上皮細胞に影響を及ぼす機序が推察されていますが、臨床試験においては角膜検査所見と視力のモニタリングをしながら、それらの重症度に基づく用量調節基準に沿って、本剤の休薬又は減量による対処によって視力回復が認められ、管理可能でした。
このような状況を踏まえ、本剤の適正使用に当たっては、眼科医との連携の下で、視力や角膜所見の眼科的検査を適切に実施しながら管理する必要があると判断し、添付文書の警告欄において当該内容を記載しています。
また、医薬品リスク管理計画(RMP)においても、主治医と眼科医との連携等に関する内容、主治医、眼科医向け及び患者向け資材、患者手帳などの各種情報提供用資材の作成を追加のリスク最小化活動として設定しています。
以上のような審査の結果、機構は再発又は難治性の多発性骨髄腫を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御指摘はありますか。南先生、お願いします。
○南委員 南です。よろしいでしょうか。
○山本昇部会長 はい。
○南委員 南です。有効性はかなりしっかりしていると思いますから、承認はいいと思いますが、薬物動態の所を見ますと、報告書の45ページですが、sBCMAとアルブミンとBody Mass Index(BMI)が有意な因子として残り、これらはCave、すなわち血中濃度と関連しているようです。一方でCaveが有効性あるいは眼科的な安全性とも相関すると記載があったと思うのですが、sBCMAあるいはアルブミン、BMIが安全性、有効性に影響を与えたかどうかという検討は、どの程度してあるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 南先生、御質問ありがとうございます。機構より回答いたします。御指摘いただいた報告書の45、46ページに、いわゆるPPKに基づく共変量の探索が行われて、御指摘いただいたような因子が特定されております。しかしながら、確かに影響はあったのですが、Caveの変動の幅が、いわゆる生物学的同等性の判断に用いられているような、0.8~1.25の範囲内には収まっておりますので、共変量としては特定はされたものの、臨床上、大きく影響を及ぼすような変動ではなかったと考察をしております。以上です。
○南委員 そうすると、PDの解析もしていないという理解でいいですか。PDの解析をする程の影響はないだろう、統計学的には有意であっても、臨床的には有意ではなかっただろうということで、PDの解析もしていないという理解でいいのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構より回答いたします。血中濃度と薬力学は、46ページの所でER解析が実施されておりまして、曝露量のCaveとの関係が検討されております。その結果、有効性に関しては、Caveの増加に伴い有効性は、奏効率の増加が見られるとか、安全性の観点からだとGrade2以上の角膜事象の発現率の増加はER解析ベースでは認められていると理解をしております。
○南委員 なので、PPKで抽出されたsBCMA、アルブミン、BMIが有効性と安全性に影響を与えるかどうかという解析はしたのでしょうかという質問なのです。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。それらが顕著に患者さんの層別に当たるものになるといった、臨床上へのアウトプットにまでつながるものではないと判断をしております。
○南委員 その情報をできれば、現場へ提供いただければと思います。
○医薬品医療機器総合機構 承知しました。ありがとうございます。
○山本昇部会長 ありがとうございます。ほかは、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、議決に入ります。なお、亀田先生におかれましては利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会に報告させていただきます。
次の議題に移りたいのですが、先ほど審議させていただきました議題4に関して、石井先生から御指摘、御質問を頂いておりましたが、私が問合せを失念しておりましたので、石井先生、これは事務局からの説明でいいでしょうか。お願いいたします。大変、申し訳ありませんでした。
○事務局 石井先生、大変、申し訳ありません。事務局から事前に頂きました御質問について、御説明をさせていただきます。まず、生物学的製剤基準の一部を改正する件の2(2)乾燥弱毒生水痘ワクチンの改正に関して、1点、御質問を頂いております。資料の5分の5ページを御覧いただければと思いますが、今回、削除するとされている5.2項、添付文書等記載事項については通則41に沿った内容で、アレルゲンの原因となり得る不純物等に関する情報提供を求める点で重要な記載と考えます。削除することの妥当性を説明してくださいという御意見を頂戴しております。
こちらに関して、通則41については添付文書等において、生物基各条に入る医薬品は医薬品に保存剤及び安定剤を使用した場合は、その名称及び分量を書かなければならないとしておりますが、今回、削除する項目が通則に反するものではないと考えております。本改正は、添付文書等に記載すべき内容の整備に伴い、生物基のスリム化のために行うものであり、本改正によって添付文書の記載を変更するものではなく、実質的な影響はないものと考えております。
もう一点、RSウイルスRNAワクチンの方にも御質問いただいておりますが、まず、1点目の御質問について御説明は以上となります。いかがでしょうか。
○石井委員 承知しました。添付文書には記載が残るということで理解いたしました。ありがとうございます。
○事務局 ありがとうございます。それでは、続いて資料2(1) RSウイルスRNAワクチンの方に頂いているコメントを、まず御紹介させていただきます。3.1、原液の試験において原薬の確認試験として設定されているmRNAの配列解析は生物学的製剤に特徴的な試験項目で、本品の品質確保において重要な評価項目であることから、生物学的製剤基準の各条に含めることが望ましいと考えます。
また、3.2、小分製品の試験において、製剤の確認試験として設定されているmRNAの配列解析及び力価に関するin vitro翻訳については、生物学的製剤に特徴的な試験項目で本品の品質確保において重要な評価項目であるので、生物学的製剤基準の各条に含めることが望ましいという御意見を頂戴しております。
こちらについて、生物基については試験方法等の規定が承認書と生物基の二重管理になっている等の問題を踏まえて、令和4年5月30日の当部会において御報告させていただきました「生物学的製剤基準の整備の作業方針について」において、検定に関わる事項、品目横断的に求める事項、個別の承認書では規定できない事項など、国が主体的に要求すべき事項の観点で重要な事項などを定めることとされております。この作業方針に基づき、各項目に対する御意見について御回答させていただきます。
原薬又は製剤の確認試験として設定されている御指摘の試験については、原薬CQAあるいは製剤の品質確保の観点から重要な評価項目である所は御指摘のとおりと考えております。こちらは、同じRNAワクチンであるコロナウイルスRNAワクチンにおいても、一部の品目で確認試験として御指摘の試験を設定しておりますが、先ほど申し上げました生物基の整備の作業方針に照らして各品目の承認書で管理することとし、生物基の各条においては規定をしていないところです。
小分製品の確認試験については、本生物基各条5分の4ページ、3.2.8項の文言は「適当な方法で」と記載することによって、承認書に規定されているmRNAの配列解析を適用することに対応しているものと考えておりますが、こちらについても先ほどの整備の作業方針に照らして具体的な規定まではしていないとなります。
生物基においては、将来的に複数の製品が開発承認されることも想定した上で、繰り返しになりますが、生物基の整備の作業方針に基づいて各条における記載を判断しているところです。御説明は以上となります。いかがでしょうか。
○石井委員 ありがとうございます。力価については、どのような理由で記載されていないのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構から御回答させていただきます。まず、力価については先ほどの議題1の議論でもありましたが、そもそも規格に設定されておらず、工程内管理試験の位置付けであるため、生物基に設定しないことでよいと考えています。また、in vitro翻訳試験は規格に設定されていますが、確認試験の位置付けと考えていますので、こちらについても先ほど管理課から説明いただいたように、適当な方法で確認試験を行うということで読み込めると考えております。以上です。
○石井委員 御説明について理解いたしました。
○山本昇部会長 事務局、説明ありがとうございます。石井先生、念のための確認ですが、事務局からの説明は大丈夫でしょうか。
○石井委員 大丈夫です。
○山本昇部会長 大丈夫ですか。ありがとうございます。では、今ので改正を可としてよろしいと判断させていただきました。ありがとうございます。司会の不手際で順番が逆になって申し訳ありませんでした。では、本来の順番に戻ります。
次は、議題3の審議に入りたいと思います。議題3ですが、浦野先生と滝田先生におかれましては利益相反の申出に基づき、議題3の審議の間、会議から御退室いただき、待機をお願いいたします。
──浦野委員、滝田委員 退室──
○山本昇部会長 それでは、議題3について事務局から概要の説明をお願いいたします。○事務局 議題3、希少疾病用医薬品の指定の可否について御説明いたします。一覧がNo.3-1、個別のものは資料No.3-2~3-4になります。資料No.3-2~3-4に沿って説明いたします。まず、資料3-2「ネランドミラスト(特発性肺線維症)」に係る指定申請です。申請者は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社です。特発性肺線維症については指定難病である特発性間質性肺炎の病型の一つです。肺に進行性の線維化が生じる予後不良の特発性の難治性疾患であり、未治療の場合の生存期間の中央値は約3年と報告されています。本邦ではニンテダニブエタンスルホン酸塩及びピルフェニドンが承認されていますが、いずれも消化器症状等の副作用を主な理由とする投与1年以内の治療中止割合が50%程度であることが報告されており、長期間継続的に投与可能な新たな治療薬が臨床的に必要とされています。特発性肺線維症患者を対象とした国際共同第III相試験において、主要評価項目である投与52週時の努力肺活量のベースラインからの絶対変化量の低下は、プラセボ群と比較して本剤で有意に抑制されたという結果が得られており、こちらの試験成績に基づき、製造販売承認申請が予定されています。
続きまして、資料3-3、同じく「ネランドミラスト」、申請者は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社です。予定効能・効果は進行性肺線維症です。本邦における進行性肺線維症の最大患者数は48,000人程度と推定されています。進行性肺線維症は進行性の呼吸症状の悪化や、肺機能の低下を来し、患者の全生存期間の中央値は約3.7年と報告されています。薬物治療においては、個々の間質性肺疾患に対する標準治療を行っても線維化が進行する場合、ニンテダニブエタンスルホン酸塩による治療を検討することとされていますが、忍容性の問題から新たな治療選択肢が必要とされています。進行性肺線維症患者を対象とした国際共同第III相試験において、主要評価項目である投与52週時の努力肺活量のベースラインからの絶対変化量の低下は、プラセボ群と比較して本剤で有意に抑制されたという結果が得られており、こちらの試験成績に基づき、製造販売承認申請が予定されています。
続きまして、資料3-4「カナキヌマブ」、申請者はノバルティスファーマ株式会社、予定効能・効果はシュニッツラー症候群です。本邦でシュニッツラー症候群と臨床的に判断された患者は36例と報告されています。シュニッツラー症候群は、慢性蕁麻疹様皮疹とモノクローナルなガンマグロブリン血症を特徴とする後天性の自己炎症性疾患であり、その他発熱・疼痛・リンパ節の腫脹が繰り返し発現するなど、患者の生活の質に重大な影響を及ぼし得る疾患です。本邦において、シュニッツラー症候群に係る適応で承認されている薬剤はなく、認められる症状に対して、経口副腎皮質ステロイド、コルヒチン等が使用されていますが、疾患活動性を十分にコントロール可能な患者は限定的です。シュニッツラー症候群患者を対象とした国内第II相医師主導治験が実施されており、主要評価項目である本剤投与7日後に臨床的寛解を達成した患者の割合は60%であり、寛解に至らなかった患者においても臨床的部分寛解が認められたという結果が得られています。こちらの試験成績等に基づき、製造販売承認事項一部変更承認申請が予定されています。以上より、いずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えています。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問ありましたら御発言お願いいたします。よろしいですか、それでは議決に入ります。なお、亀田先生、中野先生、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また、私も利益相反に関する申出に基づいて、議決には参加いたしません。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。はい、御異議がないようですので指定を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。
ロビーで待機されています浦野委員、滝田委員をお呼びいただければと思います。お願いいたします。
──浦野委員、滝田委員入室──
○山本昇部会長 続いて、報告議題、その他審議事項に移ります。たくさんありますね。報告事項、議題1~7並びにその他事項、議題1~2について、事務局から説明をお願いいたします。○事務局 報告事項の議題について、報告事項の概要については資料の5を御覧ください。議題1から御説明いたします。まず、「タグリッソ錠40mg及び同錠80mg」について、アストラゼネカ株式会社から、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法に係る効能・効果の追加に係る申請がありました。
また、議題2「スパイクバックス筋注」、モデルナ・ジャパン株式会社から、SARS-CoV-2による感染症の予防に係る用法・用量の追加。こちらは小児に対する追加免疫に係る用量の追加の申請がありました。
また、議題3「キイトルーダ点滴静注100mg」について、MSD株式会社より、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫に係る効能・効果の追加に係る申請がありました。
議題4「セムブリックス錠20mg及び同錠40mg」について、ノバルティスファーマ株式会社より、慢性骨髄性白血病に係る効能・効果及び用法・用量、こちらは既治療のものに対する承認がありますが、未治療のものに対する効能・効果、用法・用量に関する申請です。
また議題5「ライブリバント点滴静注350mg」について、ヤンセンファーマ株式会社より、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌において、用法・用量の追加、こちらは既治療の肺癌に関して白金系抗悪性腫瘍剤とペメトレキセドとの併用に係る用量の追加に関するものです。いずれにつきましても、医薬品医療機器総合機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断しております。
また、議題3に関連して、その他の議題1、資料13-1になりますが、ペムブロリズマブの悪性胸膜中皮腫について、最適使用推進ガイドラインを作成しています。資料13-1の3ページ目の「はじめに」において、今回、対象効能・効果、悪性胸膜中皮腫について作成している旨、また、公益社団法人日本臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会、特定非営利活動法人日本肺癌学会及び一般社団法人日本呼吸器学会の専門家からの意見を踏まえ、ガイドライン案の作成を行っています。記載の形式はこれまでに作成している最適使用推進ガイドラインと同様です。
続きまして、報告議題6、医療用医薬品の承認条件についてになります。資料11、「レミトロ点滴静注用300μg」ですが、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫及び再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫の効能・効果について、全例調査に係る承認条件が付されていました。この度、エーザイ株式会社から承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断しています。
続きまして、報告事項の議題7、医療用医薬品の再審査結果について、資料12-1~12-6になります。「シムジア皮下注200mgシリンジ、シムジア皮下注200mgオートクリックス」、資料12-2「プリマキン錠15mgサノフィ」、資料12-3「アドセトリス点滴静注用50mg」、資料12-4「ポテリジオ点滴静注20mg」、資料12-5「オニバイド点滴静注43mg」、資料12-6「アコアラン静注用600、アコアラン静注用1800mg」の、いずれにつきましても機構において再審査を行い、カテゴリー1、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断しています。
続きまして、その他の議題1、資料13-2になります。ペムブロリズマブの胃癌に係る最適使用推進ガイドラインについて、HER2陽性の、治癒切除不能な進行・再発の胃癌を対象とした新たな臨床試験成績に係る評価が機構により行われたことに伴い、最適使用推進ガイドラインの改定をしていますので御報告いたします。
続きまして、資料13-3、最適使用推進ガイドラインの作成対象となる医薬品の選定についてです。「テゼスパイア皮下注210mgシリンジ及び同皮下注210mgペン」について、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」に係る申請がありまして、こちらについて最適使用推進ガイドラインの作成対象としていますので御報告いたします。
その他事項、議題2、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外医薬検討会議において、公知申請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価について説明いたします。今回2品目です。まず、資料14-1、1ページを御覧ください。日本小児感染症学会より、メトロニダゾール点滴静注剤について、小児の用法・用量の追加が要望されています。要望された効能・効果は既承認の効能・効果と同一で、記載のとおり嫌気性菌感染症、感染性腸炎、アメーバ赤痢に関するものです。結論は21ページですが、今回の品目の医療上の必要性については既に該当性ありとしておりまして、「(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について」のとおり、海外の承認状況、国内外の診療ガイドラインの記載内容等を踏まえ、日本人小児における本薬注射剤の有効性は医学薬学上公知と判断可能であり、安全性は許容可能と判断できることから、公知申請は可能と判断しています。効能・効果については21~22ページにかけて記載のとおりです。用法・用量は23ページに下線部で記載をしているとおりの用量です。こちらのとおりとすることは妥当と判断しています。
続きまして、資料14-2、3-ヨードベンジルグアニジンについて、神経芽種に係る効能・効果の追加が要望されています。公知申請の妥当性については26ページを御覧ください。今回の品目は医療上の必要性に関しては既に該当ありとしています。「(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について」にあるとおり、海外の承認内容、公表論文、診療ガイドライン・教科書等への記載状況等から、神経芽種に対する131I-MIBGの臨床的有用性は説明可能であり、要望された医薬品については、引き続き、日本人における安全性の情報収集等については継続する必要があるものの、追加の臨床試験を実施することなく、本検討会議の後、未承認薬検討会議の公知申請の枠組みで対応は可能と判断しています。
また、効能・効果については27ページのとおり「MIBG集積陽性の神経芽種」としていますが、適応患者の選択に当たっては、関連学会の最新のガイドライン等を参考にする旨を注意喚起する必要はあるものの、がん化学療法、放射線治療及び造血幹細胞移植に精通した医師によって使用されることを前提として、「MIBG集積陽性の神経芽種」とすることが妥当と判断しています。用法・用量についても27ページに、通常、3-ヨードベンジルグアニジンとして、1回296~666MBq/kgを1~4時間かけて点滴静注することが適切と判断しています。ただし、投与量、投与回数等について最新のガイドライン等を参考にする旨を注意喚起した上で、具体的な投与方法に関する情報を製造販売業者等がまとめ、資材等を用いて医療現場に適切に情報を提供する必要があるというように考えています。報告事項については以上となります。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問、御指摘はありますでしょうか。よろしいですか。それでは報告事項及びその他事項については御確認いただいたものといたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から追加報告はありますでしょうか。
○事務局 次回の部会は、令和7年6月6日(金)の18時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございます。本日はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
( 了 )
- 備考
- 本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。
照会先
医薬局
医薬品審査管理課 課長補佐 浦(内線2746)

