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第2回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会議事録
労働基準局安全衛生部安全課
日時
令和7年12月19日(金)16:00~18:00
場所
厚生労働省12階共用第9会議室(オンライン併用開催)
議題
- (1)有識者ヒアリング(建設機械関係)
- (2)その他
議事
議事内容
○主任中央産業安全専門官 会議の開催に先立ち、御案内いたします。本日は対面とオンラインのハイブリッド開催とし、16~18時までの最大2時間程度を予定しております。オンラインで御参加の構成員の方は、御発言がある場合、Zoomの挙手ボタンを押していただくか、御発言の旨をチャットに書き込んでいただき、それ以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
次に、配布資料の確認をいたします。はじめに議事次第、資料1「第1回検討会で頂いた御意見」、資料2「ヒアリングについて」、資料3「一般社団法人日本建設業連合会説明資料」、資料4「一般社団法人日本建設機械施工協会説明資料」、資料5「一般社団法人日本建設機械工業会説明資料」の以上となります。不足などありましたら、事務局にお知らせいただきますようお願いいたします。
それでは定刻となりましたので、ただいまから「第2回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を開催します。出席状況ですが、本日は山下構成員が御欠席、清水構成員、中村構成員、陣川構成員、石川構成員、そしてオブザーバーの国土交通省港湾局、農林水産省、林野庁がWeb参加となっております。
また、今回は建設機械関係の有識者へのヒアリングということで、一般社団法人 日本建設業連合会から黒台様にWeb参加いただいております。また、一般社団法人 日本建設機械施工協会から植木様、中川様、岩見様に、そして一般社団法人 日本建設機械工業会から辻様、小山様に御出席いただいております。
カメラ撮影などについては、ここまでとしますので御協力をお願いいたします。
それでは、この後の議事進行については、齋藤座長、よろしくお願いいたします。
○齋藤座長 齋藤です。本日は年末のお忙しい中、御参集ありがとうございます。建設機械関係の有識者ヒアリングということで、第2回目を行っていきたいと思います。まず最初に、資料1、2に従って、前回の検討会で皆さんから様々な意見をお聞きしました。こちらを少しおさらいさせていただきます。また、本日のヒアリングについて、どういった項目で御説明いただくのかを、少し説明を頂きます。事務局、お願いします。
○技術審査官 事務局です。まず資料1は、前回11月26日の第1回検討会で頂いた御意見についてまとめた資料となっております。その中で、こちらが示した論点ごとにまとめたものとなっております。1ページは、前回の会議でお示ししました資料から、そのまま引いています。論点についてということで、(1)と(2)があります。(1)は、無人運転機械を使用した作業における、労働災害防止のために必要な措置として、例えば以下が考えられるところ、追加修正すべき点はないかということです。他の機械等との衝突、周辺作業者への接触防止ほか、ここに大きく4点掲げているものです。こちらに関する御意見ということで、2、3ページに記載しております。項目ごとで分けて記載しております。
2ページの主な所だけご説明いたします。他の機械等との衝突、周辺作業者への接触防止の観点です。1つ目の●にもありますが、「立入禁止」、「誘導員の設置」と並べて、機能安全による安全の確保についても法令上明記すべきと考えるという御意見や、例えば3つ目の●になりますが、センサーを頑張っても、屋外においては人の検出についての確実さはなくなり、誰かが監視し責任を持つという状況が起こっているのではないかという御意見。それから、4つ目の●になりますが、機械の動作意図が近くにいる人たちに確実に伝わるようにすることが、潜在的なリスクを低くするためのポイントではないかという御意見です。
2つ目の運転操作性の確保の観点からの御意見としては、オペレーターが遠隔にいた場合、危険に気付くことが本当にできるのかどうかということや、非常停止装置の観点の御意見を頂いたところです。3つ目の停止時・トラブル時の安全確保の観点に関しては、この無人運転の機械の場合には、「運転者」というより「管理者」という意味が強いのではないかという御意見を頂いているところです。
3ページは、運転者(操作者)に求められる技能の確保の観点で、1つ目の●になります。「運転する」という技能から、「プログラミングの設定・環境整備」、「機械をコントロールする」という技能に変わり、「監視する」責任も出てくるのではないかという御意見なども頂いているところです。
また、その他、日本の規制の関係ですが、機械の安全について法令で強制する部分が少なく任意規格で止まっているのではないかという御意見も頂いているところです。
続いて4ページです。論点(2)です。この4ページの下半分にある図のように、この4象限の考え方での整理が必要ではないかと考えているところです。このような4象限の中で、各ケースにおける各装置の内容や措置の水準についてどのように考えるかを論点と考えているものです。
5ページからは、1回目の検討会でこの観点で頂いた御意見ということで、まとまりごとに幾つかに分けているところです。まず、(運転制御方式×周辺環境)での4象限に分けることについては、1つ目、2つ目の●ですが、大体この4象限で分けて考えていきましょう、整理していきましょうということについては、おおむね賛同いただいているのではないかと考えております。
また、3つ目の●ですが、本検討会の来年6月までの目標としては、機械ごとの個別具体的な規制の結論を出すことではなく、作業全般を対象に当てはまる基本的な考え方を整理するというものです。2つ目の矢印ですが、この4象限での分類を前提にして自律運転の程度、レベルの違いもあるのではないか、そこへの対応も考える必要があるのではないかという観点での御意見です。2つ目の●は、完全無人運転なのか、一部有人運転なのかといったレベルによって、判断基準を考える必要があるのではないか、おおむねこのような御意見も頂いているところです。
6ページは、この4象限分類を前提にして無人区画での対応の御意見も、いろいろと頂いたところです。1つ目の●は、この4象限で見た場合に、無人区画が目標だと考えますが、それがどの程度できるか。あるいは、隔離する距離について、どのぐらい離さなければいけないかについては議論をする必要があるのではないかという御意見。2つ目の●は、協調安全と遠隔運転といったすみ分けの観点も考えていく必要があるのではないかという御意見です。
それから3つ目以降については、各機械の種類ごとの状況についての御意見が幾つか出てきているところです。まず始めは建設機械の関係です。特に危険なのは、自動運転を始める直前と自動運転が終わった直後であって、自動運転・遠隔操縦中は「とにかく人を入れない」ということをきちんとできれば、労働安全衛生を考える上ではシンプルになるのではないかという御意見であったり、その次の●は、建設重機は非常に大きくて重いので、基本的には人と共存できないという前提なのではないかという御意見。その下の林業機械の関係でいえば、山全体を無人化・立入禁止の区域にしなければいけないという現実的ではないような話も出てきてしまうのではないかという観点。その下の農業機械の関係に関しては、農地については基本的に人間から切り離せない生活空間そのものに当たるところで、そういう環境であるということも踏まえて、機械との分離について考えていく必要があるのではないかという話も頂いております。
一番下の●は、無人化や人との完全な隔離については、現実的にはなかなか難しく様々なケースもあるということであり、この4象限を区別して考えていく必要があるのではないかという御意見を頂いております。
7ページは、使いやすさ・コスト、無人化施工のメリットという別の観点についてです。1つ目の●にありますとおり、機械の利用促進であったり使いやすさといった観点も踏まえる必要があるのではないか。建設機械、建設施工の自動化は絶対に進めていかなければいけないという前提で考えていく必要があるのではないかという御意見も頂いております。
2つ目は、労働者以外の第三者・公衆へのリスクについてです。2つ目の●にもありますように、これは農業機械の場合ですが、第三者を巻き込んだ事故にも注意しなければいけないという話です。以下は、少し飛ばしますが、このような御意見を頂いているところです。
続いて、資料2に、本日のヒアリングの対応のことについて1枚でまとめております。このヒアリングですが、前回もご説明いたしましたが、無人運転機械の使用が想定される機械・作業ごとに、作業内容や機械周辺の作業者の状況を含む周辺環境、使用される機械の運転制御方式やその技術水準の実態を把握・確認することを目的として行うということで、本日は車両系建設機械を対象に日本建設業連合会様、日本建設機械施工協会様、日本建設機械工業会様からヒアリングを行うこととしております。1団体当たり、はじめに15分程度で御説明いただき、その後20分程度で質疑を考えております。
ヒアリング事項については、上5項目までは前回第1回の検討会のときにこのような形でということでお示ししたヒアリング事項となっております。下2項目については、前回第1回検討会で頂いた御意見を踏まえて追加しております。無人運転機械の設計上の制限仕様について、具体的にどういう内容が実際にあるのか、あるいは考えられているのかといった観点や、現場のニーズや課題についても聞く必要があるのではないかという御意見を頂いたことで、ここを追加しております。
本日、3団体から資料を作成いただいておりますので、そちらをお伺いして、質疑に入っていきたいと考えております。私からは以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。何か御質問等ありましたら、後でメールで個別に御連絡ください。早速、ヒアリングに入ります。よろしいでしょうか。では、まず最初に、一般社団法人日本建設業連合会様、よろしくお願いいたします。
○日本建設業連合会 日本建設業連合会から、黒台と武石がWebで参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、建設工事の現場を預かる建設会社の立場として、少し説明をさせていただきます。御存じのところもあるかと思いますが、まず建設会社は建機メーカーではありませんので、重機そのものを作っているという立ち位置ではありません。工事現場のニーズに応じてそこで動いている、働いている重機をメーカーさんとアセンブルしているという形になります。そして、メーカーさんと一緒に動いているところもありますので、重機の運用に関しては機械、装置の安全だけではなく、むしろ労務の安全、人間を守るという観点から、事故に備えた対策を種々しているところです。スライドの下のほうに赤字で示しましたが、今後はこの労務と機械と両方合わせた「協調安全」という考え方になっていくだろうという想定の下で、自動化、無人化、遠隔化に取り組んでいるところです。
5W1H的に並べてみましたが、安全を確保していく観点としては、このように6つの観点として整理をしております。上から読んでいきますと、どの自動建機を用いて誰が管理するのか、何時から何時まで使うのか、どの場所で使うのか、どの作業、どのような手順、あるいはどのような条件のときといったところを考えながら、翌日、翌週、翌月に自動、無人建機を動かす場合の計画を練っているところです。この時間干渉と空間干渉の所が、製造業と少し違うところです。エリアを指定すると論点で出てきますが、エリアも指定するし、時間帯も指定するしというような四次元での管理をしているところが、少しミソかと考えているところです。
現在の無人運転機械の開発、あるいは普及の状況ですが、上から2つ目の●ですが、一部の企業ではスタートアップとも協力して、遠隔操作、無人運転による重機の運用実現に実際の工事現場を使って取り組んでいるところです。どういう機械かといいますと、掘削機械(エクスカベータ)、トラック(運搬)、ブルドーザー、ローラといったところを、個別、個別に開発に取り組む、運用に取り組んでいる企業もあれば、土木工事の一連作業を無人化できるような形で技術開発をしている所があります。
次の●ですが、自動運転建機を統合的に連携させての作業は、ごく一部の大手ゼネコンでのみ実証中なのですが、これを一般土木工事に普及させていくには、少し時間が掛かるという現状です。
次のスライドです。今申し上げたところと少し重複しますが、現状については今申し上げたような技術開発を積極的に進めているところですが、まだ普及段階ではないです。実験的には、運用や災害復旧といった特殊な所での利用が中心になっております。この建設業界での遠隔・自動のきっかけになったのが、1991年の普賢岳の火砕流の復旧工事なのです。現在でも、ここでの工事は進められてきておりますが、ここで安全な環境を構築して人が危険ではないというような環境を構築して、工事を進めていくというところから、安全管理に関しての考え方がスタートしております。
次のスライドです。無人運転機械の使用が想定されている作業ですが、今申し上げたような土工事、ダム工事といった大型工事が、まずは想定されます。ただ、ここでは複数の無人の重機が動き回るということで、大型工事としております。一方で、ダンプやショベル、ローラといった個々の重機も自動化の開発、導入は進んでいますが、こういった所は少し小型の工事での運用も入っていこうというところです。さらに、各社各様ですが、山岳トンネル工事、都市のシールド工事でも、部分的に使われております。具体的には、苦渋作業、繰り返し作業での自動化が中心になっております。
次のスライドです。ここでは、各重機の主な役割と運用方法です。それぞれ運搬機械、掘削機械、ドーザ、ローラと書いてありますが、これはまた後ほど読んでいただくとして、ポイントの所に書いてありますが、各重機の役割分担と技術の活用により、作業の安全性を主眼に置いて、同時に効率性も上げていこうという取組となっております。現場ごとに最適な運用方法を選択して、無人化・遠隔化・自動化を推進しております。
次は、無人運転機械の制御方式と技術水準です。ここは、なかなか建設会社各社各様で、標準的なところはきちんと整理できるところではないのですが、代表的なものを挙げました。制御方式には2種類あります。油圧系統に直接介入する場合と、油圧・電気経路を電子回路に置き換える、主に2つが進んでいるところです。
1つ飛ばします。保証責任の課題ですが、建設機械やスタートアップが独自開発した場合と、OEM、メーカーさんが品質保証を含めて提供する場合があります。今のところ連携をして自動化の重機を作っている状況ですので、実は責任の所在が曖昧、押し付け合いという意味ではなくて、曖昧になっていて線引きが余りできていないというのが実態としてありますが、開発した組織が責任を持ってそれぞれ対応しているという現状にはあります。
では、安全の検証はどうなっているかというと、建設工事の場合は人が立ち入らないという環境を構築して、その中で動作検証、あるいは実務運用をしているという現状にあります。
次のスライドです。規格は、ISOの規格等が制定されていて、それに乗るものについては乗っています。例えば、ISO23725というものがありますが、これに乗れば乗るような形で開発をしておりますが、これといったものがまだないような現状というか、この辺りはほかの皆さんのほうが詳しいところかと思います。
次は、ガイドラインです。ガイドラインは、日建連の委員でいろいろな国の調査をしているものを少し整理しましたが、オーストラリアのマイニング鉱山向けの安全ガイドラインがありますが、それ以外の国々ではまだ安全に主眼を置いたガイドラインがなさそうだというのが、現状分かっております。もし、これ以外の所で存在するということがありましたら、また御教示いただければと思います。
次は、無人運転機械の使用による労働災害防止の観点から、どのような措置があったらいいかという問いかけでした。まずは、他の機械等との衝突、あるいは周辺作業者への接触の防止という観点でいくと、3つ挙げています。1つ目は、人と機械を分離する、働く場所を完全に分けてしまうということを挙げています。そのためには、例えば闇雲に無人エリアを徹底するのではなく、なぜそう分けなければいけないか、誰がどう働いているか、どの機械が動くのかという管理能力をきちんと持っている人、組織がこの設定をしていかなければいけないということにしたいと。2つ目は、知識とリスクアセスです。これは、今、少し先走って言ってしまいましたが、無人運転機械、自動運転機械の特性を十分に理解している人が、このような分離環境を構築すべきですということを言っています。3つ目は、物理的な接触防止対策の徹底です。これは、労務安全というよりも、機械安全になりますので、メーカーさんと一緒に考えていかなければいけないところですが、緊急停止をするとか、通信遮断の場合はどうするかといったことの対策をきちんと徹底していくことになっております。
次のスライドです。今の所を整理しますと、有人、無人の建機にかかわらず、私たち施工者側が接触回避のリスクアセスをきちんとしましょうと、リスクアセスメントをできるように能力を付けましょうということです。それから、機械の作業エリアを決めたら、きちんと明示して、全ての働く人に通知をすることを怠らないということです。これは、建設業の文化として、有人、無人建機にかかわらず、本日の午前中、本日の午後の作業は何をやっているかを理解させて働かせているので、現場のルール的には大きく変わらないかと考えております。このようなことで、ソフトの対策とハードの対策の双方欠けることなく運用していければという形を考えております。
次は、無人運転重機の運転操作性の確保として、2つ挙げました。まずは、有資格者による運転です。今は、無人運転の遠隔操縦の場合は、基本的にはバックホウショベルであれば、その専門資格を持つ作業者が遠隔で操作をするという措置をとっています。恐らく自動化になったとしても、基本的には有人運転をする資格を持っている者でないと、非常時、何かあったときの対応ができなくなるので、やはり有資格者が操縦すべきであろうと考えております。
2つ目が、運転操作性の確保です。当然のことながら、きちんと操作や点検をされるところのマニュアルの明文化は必要でしょうし、それに応じた教育訓練、もしかすると自動化建機の専用の資格というものがあって然るべきかもしれません。それから、無人運転は通常運転と感覚的に異なる点が多いので、やはり専門の担当者を指名して、もちろん有資格ですが、運転遵守させることも重要かと考えるところです。
次は、トラブル時の安全確保です。ここは、労務安全的なところからできる面もありますが、建機メーカーさんにおんぶに抱っこというところもあろうかと思います。①は、重機単体でのトラブルです。トラブル発生時は、重機のエンジンを停止すれば、エネルギーを遮断するわけです。その上で安全が確認された中で、生身の人間が入って対応していくということになろうかと思います。この安全に停止する、それから安全に停止した後、再稼働するところについては、今度は通信、制御の技術が必要になってきますので、ここに関してのトラブルシューティングも必要になってこようかと思います。
次に、複数重機が稼働する現場ですが、大型工事になってくると思います。トラブル発生時にはストップボタンを押して、全ての自動重機、無人重機を一斉停止させます。その上で、トラブルシューティングをしていくことになってまいります。人が作業場所に入る場合についても、周辺の重機を確実に停止してからの作業となっております。いずれにしても、作業者の安全を確保していくことが重要なポイントとなっております。
次は、運転者に求められる技能です。これは先ほど申し上げたのですが、有資格者がやるほうがいいということを書いております。
次は、無人運転機械を設計するに当たり、どのような条件で設計しているのかという問いかけがありました。一番最初のスライドでも申し上げましたが、建設会社各社は製造メーカーではありませんので、メーカーさんに対して建機の改良や改造を行ってもらうわけですが、例えばここに書いてある3つのリクエストをします。これが絶対条件でもフルスペックでもないのですが、例えば非常停止する手段は冗長性を持たせてほしいということです。①無人建機の機能として停止をさせてくださいと。動作範囲を逸脱したとき、車両が所定以上に傾いたとき、通信が止まったとき、何かから衝突を受けて加速度を受けたときには、機能として停止させてくださいということです。
②物理的な停止装置の具備等です。運転席に非常停止ボタンを付けておく。遠隔の場合は、操作タブレットの非常停止ボタン、あるいは別の回線で会社が持っている手持ち式の非常停止ボタンというものも置いてくださいということです。
③外部センサからの停止です。例えば、バックホウの稼働範囲を区切るような形で、レーザバリアのような外部センサを置くことがあるのですが、こういったセンサに接触した場合には、その信号がトリガーとなって停止すると。このような複数の停止装置を置いてくださいというリクエストをしたりします。
まとめです。1つ目としては、安全性と省人化を両立させたいというのが、私たち建設会社としての思いになります。効率化を目指したいところではありますが、まずは自動建機、無人建機にいえることで安全性を担保すること。それに加えて、働く人の数を減らしていきたいというところです。
2つ目は、施工能力、安全管理能力はとても重要です。無人、自動建機を使う側には、これまで以上に安全に関してもっと敏感になっておかなければいけないということになります。安全装置の追加をしていくことはもちろん重要なのですが、それを使いこなす人材の育成、能力の向上は必要かと考えます。
3つ目は、環境構築とICT活用です。ICTは使っていくわけですが、環境構築は、無人のエリアや無人建機等が動き回るエリアの設定をどのようにしていくかについて、その設定の方法を考えていく必要があるということを書きました。
4つ目は、協調安全の考え方です。一番最初のスライドにも書きましたが、機械、装置の安全はもちろんのことですが、労務安全をもう少し拡張していって、それらを組み合わせることで、自動運転、無人運転が適切に動き回れるようなことを進めていきたいという考えを持っているところです。
最後に、その他の機械はどうかということで、今、土工事的なところ、ダム工事についても発表したところです。山岳トンネルのNATM工法と読むのですが、ここでは結構自動化が進んでいます。細かくなるので今取り上げませんが、いろいろなトンネルの中でパーツパーツ、プロセスプロセスで細かい作業があるのですが、部分、部分、あるいは連続的に自動化が進みつつあるということを紹介させていただきます。枚数が多くなりましたが、日建連からの説明は以上です。
○齋藤座長 御説明、大変ありがとうございました。ユーザーというか、建設会社の立場から無人運転の状況をいろいろ御報告していただきました。遠隔操縦は、災害現場などで私もよく知っています。ただ、自動運転に関しては、まだまだ実証試験の段階だというのは、実際に建設現場の方々がそういうことをお考えなので、大変参考になると思います。以上の御説明に関してどうでしょうか。御質問、御意見等がありましたら挙手でお願いしたいのですが。では中坊さん、お願いいたします。
○中坊構成員 産総研の中坊です。どうもありがとうございます。自分も雲仙の火砕流の災害現場などは、2回ほど見たことがあるのですが、あれほど大規模に開けていて、ここで無人重機などが動いていて、こちら側に人がいて観察しているというような、はっきり分かる場所ならよいとは思うのですが、今日のお話でもそこの分離が難しくなっていく様子がうかがえて、その方向性で考えたときに、完全に分離ができなくなる状況は想定されないのかというのが基本的な質問です。
例えば、時間に関しては午前と午後というように大きく分けられればよいのですが、作業の進行状況において、この瞬間から有人作業に入ります、ここから無人作業に入りますというように、臨機応変にやったほうが効率がよいということになったりしないのか。あるいは、停止も全体に停止すればもちろん安全だと思うのですが、今日も部分的に停止するほうが当然効率がよいという話になってきて、そういったエリアの設定のようなものが徹底できない場合にはどうなるのか。その辺は管理が大事ということを強調されていましたが、それだけで済むのかどうか御意見を頂ければと思います。
○日本建設業連合会 御質問をありがとうございました。ある働くエリアを設定して、そこで有人・無人をどう分離するか、あるいは時間帯でどう分けるかということですね。その安全性を担保することと、今度は作業の効率化はどうか、そこの兼ね合いの御質問かと思います。今、働く人の安全確保という視点で技術開発を進めているところがありますので、まずはそこということで、自動建機、自動化すると基本的には作業スピードは少し落ちます。暴走させたくないというのがあります。ただ、例えばですが、人間は8時間しか労働できないけれども、自動建機にしてしまうと24時間働けるというようなところがあるので、効率が少し落ちたとしても働く時間が長くなれば、作業量的には変わらないという世界も考えたりはしているところなので、今は安全と効率化を同時には攻めていないところはあります。答えになっていますか。
○中坊構成員 もう1つは、すごく狭い場所で、例えばトンネルの中などだとエリアを分けるのが難しいということはないのですか。
○日本建設業連合会 狭い場所のほうが、トンネルですと左右幅が10mもないところなので、横幅10m、奥行き20m、この範囲は今から無人でやりますということにしてしまうことができるので、かえってトンネルのように狭いほうがエリア設定はしやすいです。
○中坊構成員 なるほど、ありがとうございます。
○齋藤座長 関連して、私からよいですか。今も御指摘があったお考えの中で、エリアを分けて、あるいは無人区画をきちんと作って管理して、その中で機械を使っていくという方針は分かります。スライドの中で、その分離環境を構築、そして維持、管理するには能力を持っている組織が重要だとおっしゃっていて、正にそのとおりで、それだけの能力は相当なものだと思いますが、これを外から見て、ここの組織は能力があるのだ、ないのだというのは、どういった観点で分かるものなのでしょうか。実際には評価される側かもしれませんが、お考えをお聞かせください。
○日本建設業連合会 答えにくいのですが、例えば、国交省さんと一緒に作りました安全ルールver.1.0というのがあります。そこには、自動建機を動かす場合のリスクアセスメントの項目がずらっと並んでいます。一応、国交省との協議の中で、漏れはない形で項目を並べてはいます。それに対して、きちんと答えが書けるかということで、まずはリスクアセスメント能力があるかどうかは推し量れるのではないかとは考えています。
○齋藤座長 リスクアセスメントができるか、そして、その結果を見てということですね。分かりました。ありがとうございました。
○日本建設業連合会 発注者側、例えば国交省さんから見て、リスクアセスメントの結果を民間がしますと。その結果を見ていただいて、これだと安全に作業できそうですねというように許可を頂く、そのキャッチボールでしか、今はできないのではないかと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。Webで石川さん、手を挙げられていますが、発言できますか。
○石川構成員 よろしいでしょうか。
○齋藤座長 お願いいたします。
○石川構成員 ちょうど今のお話とも関係するかと思うのですが、基本的に運用するためには施工管理や安全管理の能力が備わった所が運用すべきであるということで、何かあったときのために、有人搭乗で操縦能力を持った人がいる必要があるということをおっしゃったような気がしたのです。例えば、ショベルを運用するのであればショベルの資格、ドーザであればドーザの資格を持った人が現場にいる必要があるのではないかとおっしゃったような気がしたのですが、もし違っていたら御指摘ください。そうすると、そこに投入している建設機械を操縦する資格のある人が、必ず1人ずつは必要ということになるので、無人化につながるのがまた難しくなる気がしたのですが、その辺りはいかがでしょうか。もちろん、安全は第一優先ではあるのですが。
○日本建設業連合会 1人の作業員、職員が複数の資格を持っているのが通常なので、例えば、私がブルドーザとローラとショベルの資格を持っていれば、その1人がいれば3台の無人機はカバーできると、そのような形になるのではないかと思います。
○石川構成員 なるほど、分かりました。ありがとうございます。もう1つは、今回のお話よりは大分先の話になってくるとは思うのですが、基本的に有人の操縦資格があることが前提になっているかと思いますので、今後無人建機、ロボット技術等を駆使して対応する有人操作の車両がないものが生まれてきた場合には、そこのところはまた考え直す必要があるかと思います。例えば、多腕の掘削機械など、もともと有人で操縦することを前提としない機械が近い将来には生まれてくる可能性もあるかと思って、そういったところも将来的には検討する必要があるかと思いました。
○日本建設業連合会 おっしゃるとおりだと思います。今は人が乗る前提の姿形をしていますので、ショベルには恐らくキャビンはなくなってくるでしょうし、腕はバケットが2つ乗っかるかもしれないですし、いろいろな形があるかと思います。
○石川構成員 そうですね。
○日本建設業連合会 ですので、無人建機主流になってくると無人なりの資格のようなものが必要になってきます。
○石川構成員 そうですね。現状では、ドローンなどは建設機械の資格ではないわけで、今ドローンに作業アームなどを付ける研究も進んではいますが、そうなってくると、一体何の資格を持っていることを前提とすればよいのかがまた変わってくる気がいたします。ありがとうございました。
○齋藤座長 ありがとうございました。清水さん、お願いいたします。
○清水構成員 御説明をありがとうございます。安衛研の清水でございます。質問が2つあります。1つは、メーカーが機械を作るときにリスクアセスメントをしていると思うのですが、そこから提示される残留リスクに対して、ユーザーが受入れ不可能なものが提示されているかどうかと、複数の重機が稼動する場合に、ストップボタンを押すというお話があったと思うのですけれども、このストップボタンというのは非常停止機能を持っているものなのか、それとも一時停止の機能なのか。また、再起動の方法と条件がもしあったら教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○日本建設業連合会 武石です。非常停止のほうは、私から回答させていただきます。今の回答でいきますと、両方だと思っています。ルート線の所でもあると思うのですが、エンジンは動いたまま油圧ロックを止められるような停止の仕方もあるでしょうし、エンジンごと切ってしまうという停止もあると思いますので、ケースバイケースだと思います。例えば、考え方として一つありますのが、仮にエンジンを停止してしまった場合、人が挟まれたと。何か労働災害が起こったときには、人が挟まれているわけですから、すぐに当たっている箇所を除けたい場合に、エンジンを止めてしまうとすぐに除けられるのかということがあります。こういう場合には、エンジンは動いたまま油圧ロックを速やかに解除して人から離すことも必要ですので、こちらについてはケースバイケースなのだろうと考えています。もう1つですか。
○清水構成員 なるほど。もう1つは、メーカーのリスクアセスメントをやった結果の残留リスクを提示されていると思うのですが、その残留リスクにはユーザーが受入れ不可能なものは含まれているのでしょうかという質問です。
○日本建設業連合会 建設機械として、製品レベルで無人重機はまだないのです。ですので、今は多分、コマツさんやコベルコさん、日立さんなど、重機メーカーはいろいろあるのですが、そこと各ゼネコンか何社かが一緒になって共同開発品を作り上げているところです。そういう現状がありますので、メーカーから出てくるリスクアセスメントの結果が漏れている、漏れていないというのを両者が考えている段階かと思います。
○清水構成員 なるほど。一緒になって潰していくと、そういったところですね。
○日本建設業連合会 はい。
○清水構成員 どうもありがとうございます。よく理解できました。
○齋藤座長 ありがとうございました。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 長岡技術科学大学の畑です。どうも御発表をありがとうございました。全体を見させていただいて、無人建機はメーカーからいろいろな情報を提供してもらっているというお話になっておりますが、この建機自体がDBWという、電子化が進んでいるのですよね。電子化が進むに当たって、メーカーが開発する際に、機能安全をしっかり折り込んでいるかどうか。そういうお話や、例えば停止機能や接触防止機能、この辺りは正に機能安全設計になると思うのですが、安全レベルとか、そういうものについてのお話はされているのでしょうかというところを聞かせていただけないかと思います。
○日本建設業連合会 それについては、先ほどの所に資料があったかもしれませんが、メーカーと一緒に具備してもらうことを言っているところになるかと思います。当然、こういう場合にはこういう機能の停止の仕方をしてもらわなければいけない、安全装置がなければいけないというのは、メーカーと共同で開発したり、自社で開発する場合もそうですが、そういうのは当然付ける前提で、なければ付けて、当然使っていくことになります。今は、もともと付いているかというか、付いていなければ付ける、付いていればそのまま使って、これで足りるのかというリスクアセスをする形になっております。
○畑構成員 もう一点よろしいですか。今の安全機能に関してなのですが、大本はリスクアセスメントだと思うのです。メーカーが何をリスクと思って安全機能を電子システムに適応しているか。そういうところを一緒になって、開発のときに検討されたらいかがかと感じております。ちょっと参考ですが。
○日本建設業連合会 御意見をありがとうございます。そこは今、正に各社、各メーカーだったりと一緒にやっているところかと思います。
○齋藤座長 どうもありがとうございました。まだまだあるかもしれませんが、そろそろ時間になりました。大変参考になりました。
○日本建設業連合会 こちらこそ発言の機会を頂き、どうもありがとうございました。
○齋藤座長 続いて、一般社団法人日本建設機械施工協会から御説明をお願いいたします。
○日本建設機械施工協会 日本建設機械施工協会でございます。当協会の特色としては、ゼネコンをはじめとする建設会社が会員になっており、同時に、建設機械メーカーも会員になっております。それが大きな特徴になっております。もう少し詳しく言うと、建設に関係しているレンタル業とか、そういった所も会員になっているのですが、その大きな2つの所が会員になっているのが大きな特徴になっております。
それから、冒頭に申し上げさせてもらいますのは、この専門家検討会は、規制改革推進会議の答申を受けて設置されたものの1つだと理解しておりますが、同じような位置付けで、国土交通省の協議会も議論をしているところです。その中には、厚労省の方もメンバーに入っていただいて議論をしております。今日、御説明する資料は、その国土交通省での協議会の議論も踏まえ、うちの会員会社の御意見をまとめたものとして御説明をさせていただこうと思っております。では、お願いします。
○日本建設機械施工協会 私は植木と言います。説明させていただきます。今、説明がありましたとおり、施工者の立場と製造者の立場と両方いる協会なので、この資料も、その中身が混ざっています。なので、中川さんと2人で若干リレーをしながら話をしたいと思っております。
まず、表題の無人運転機械ということですが、今までの建設工事の中の施工者の立場で言うと、無人運転機械というのは何だろうと考えますと、災害復旧を中心とした、それは噴火の後とか、土石流の後とか、地震の後とか、危ない所に入って二次災害を防ぐためにということで、ここから先は行ってはいけないという所に対して、無人の機械が動いていく、これはあくまでも遠隔操作の機械のことを言っています。それで無人化施工というカテゴライズをして建設工事としては進められています。
ですから、境界線となる所から先は遠隔操作で行くのですが、誰も人はいませんので、そこで人にぶつかるかどうかという議論は余り関係ないところで動いています。遠隔操作というのは、搭乗運転に比べて、搭乗運転の人がオペレーションするのと同じ機能が遠隔操作のリモコンに含まれているので、当然、同じ資格を持って、同じ技量を持った人が運転することが、今は暗黙の前提となっています。しかし、肉眼で見るのとカメラ等々で見るのとでは、距離感とか、そういうことが分かりにくいので、作業効率が圧倒的に落ちるという事実は皆が知っていますから、特殊な状況でないとやらないというのが今までの流れだと考えております。
もう1つ、この数年は、ドライブ・バイ・ワイヤーという話もありましたけれども、汎用クラスの油圧ショベル等が電子化されてきたことですとか、先進技術が上がったことにより、高度な制御ができるようになりましたから、自動化、あるいは自律化という流れが生まれてきているので、遠隔とは全然違う話と建設業の中では捉えられています。ですから、そこは高度に管理されてなければいけないと、仕組み作りがいろいろとなされているところであります。そのような前提でお話させていただきます。
開発・普及状況につきましては、自動自律運転は複数の大規模工事で確かにテスト工事としてシステム開発が進められていて、様々な試みがなされています。代表的なものは、非常に大きな国交省さんのダムなどで使われている堤体工事などで使われているものです。遠隔操作に関しましては、先ほどの話の続きで、災害復旧で遠隔操作が条件となる工事で開発・実装されてきました。だから、大規模な工事では機械そのもの、あるいは遠隔操作を行う操作室を含めたシステム開発、無線伝送から何から全部が進歩をするために実証しながら技術を固めてきているという経緯がありますから、技術の進歩に応じていろいろな遠隔操作が試みられているというのが現在のところです。
国交省さんでは、それを実証するための工事が発注されて、そこに対して新しい技術を投入されて、その結果が知見として共有されているということも起こっております。
○日本建設機械施工協会 それで、建設機械の実際の進み具合ですが、自動自律化に関しては、今までお話が出たとおり、実際の現場でメーカーとゼネコンさんと協力して進めているという段階です。ただ一方、遠隔操作に関しては、国内外問わず、建設機械製造メーカーから商品としてここ数年で普及が始まったという状態です。
○日本建設機械施工協会 引き続き、無人運転の機械の使用が想定される作業です。まず自動自律運転です。これは、自動かどうかにかかわらず、建設工事というのは人と機械を分離することが原理原則としてありますので、どの作業でもそのことが前提になっています。ですから、比較的、人と機械が近づく場合にはバリケード等で囲って、ここから中に入らないということが、当たり前のように仕事がされています。自動自律になったら、当然のことながら、人と機械が混在しないように作業エリアを設定してやるというのが、どこの会社もみんなそういうやり方をしています。これは、どういう区画を作れますかと言うと、ダムやトンネルだとか、造成というのは、宅地造成をするとか、工業団地を作るとか、そういうイメージのものですが、こういった所で主に掘削、積込、運搬、盛土、敷均、転圧という土工事というものに使われることが多いというのが現状です。
遠隔運転も、先ほどの繰り返しになりますが、人と機械が混在しないように設定された作業エリアの中でやる。特に災害復旧作業は先ほどのものと同じような作業内容になります。
○日本建設機械施工協会 実際、お売りしている機体のお客様の状況を見ますと、産廃処理であるとか、金属リサイクルといった、少し環境があまりよろしくないような所にこの遠隔がまず入っていっているという状況があります。そのほか、林業、鉱業のほうでも、そういう危険な場面もありますので、そういう傾向があります。
○日本建設機械施工協会 続きまして、制御方式、技術水準の話です。自動自律運転はユーザー側の観点からすると、無線の遠隔操作ができるような準備がされている機械というのは、リモコンの機能をPCのプログラムに置き換えることによって運転できるという理屈になりますので、汎用重機を改造して、必要なセンサー類を追加したうえでPCによって自動化をしています。先ほどの説明にもありましたとおり、汎用クラスの機械に関しては、メーカーさんのオプションで遠隔操作のリモコンが販売されているものもありますし、そうでないものについては、かねがねいろいろなケースで試されてきた外部装置を使って遠隔操作をするということがありますので、そこの流れの中で、プログラムによって動く構造を作っています。
自動化というのは、あらかじめ計画した作業手順や作業スケジュールがあって、それに基づいて機械を動かすので、人間が判断していちいち動かすわけではないですから、タイムチャートから何から、そういうものがあった上でプログラムが機械を動かしていくという世界が、今、作られています。 あと、遠隔運転については、無線通信を使用して周辺環境をカメラ影像で送るというのが前提となっており、それで油圧を遠隔制御するということになっています。カメラの影像がないと全然何をしていいのか分からないので、あくまでもそれを見ながらオペレーターが遠くから運転をするというのが前提です。
技術水準としては、自動自律に関しては機械側の開発や進展が非常に著しくなっており、大規模工事で複数の建設機械を連携して稼働させている事例があります。これは一つ一つの機械を時間に沿ってプログラムで動かしていくのですが、隣の機械が何をしているかということと連携させることも必要ですから、そういったことが考慮されて自動運転システムが成り立っているという方向に行っていると思います。
もう1つ、専用回線の話です。数百メートルの遠隔操作とか、インターネット回線を用いる場合は遠距離遠隔操作が可能になっているということで、現状、通信回線に一般回線を使う話もありますし、専用回線も使われるので、かなりの距離から、東京から九州とか、そういうテストもされています。スピードさえ間に合えば、いろいろなケースがあるというのが現状だと思います。
○日本建設機械施工協会 続きまして、国際規格の状況です。当協会は、建設機械に関するISOの国内唯一の審議団体です。今、無人運転機械に関わる国際規格のISOとしては、そこに例示が書いてありますが、そういったものが動いております。建機の施工現場情報交換、高速相互接続、自律システムとフリート管理システム相互運用性、自動・自律運転の分類、こういったものが、今、議論されているところです。このISOの議論については会員企業の利益に大きく影響いたしますので、国際的な駆け引きの中で、オープンの議論と真逆のやり方で議論は進んでいるという状況になっております。以上です。
○日本建設機械施工協会 無人運転機械の使用による労働災害防止の観点から、どのような措置が必要かということについてお話します。今までお話してきたとおり、作業に当たって機械の動作範囲に人が入らない管理の徹底、区画を作るという話をしていますが、これを徹底させることが重要です。ただ、一口にそう言いましても、現場の環境、形状、回りに何があるか、こういったものは一つ一つ違うので、その一つ一つに対して工事の計画を行うのが施工者のやるべきことになります。その管理責任は施工者が担うものと考えられております。ですから、機械はそのもともとの仕様として、あるいは取扱説明書に書かれている機能を満足することが当然であって、それを満たさない場合は機械側に責任があるのでしょうが、それを運転して何が起こるかというのは、あくまで使う人の責任として建設工事は進んでおりますので、そういう意図を書いております。
機械の機能として、機能を保全するために、あるいは人を傷つけないために、いろいろなケースを想定してあらかじめ装備するような形にいくと、非常に過剰なものになってしまう可能性もあると思いますので、それによって使用者とメーカーさんが協議しながら新しい技術に進んでいこうとするときに、そこを阻害するようなことがあっては今の進歩の状況に合わなくなってしまうので、そこのところは少し懸念して考えています。
それから、岩見さんが先ほどおっしゃったとおり、自動化・自律化協議会という所で、工事の有り様に従ってどういうふうにするべきかということが協議されているので、そこの所で詳しいことは意見交換がされていると考えております。
○日本建設機械施工協会 続きまして、実際、現在の労働安全衛生規則及び車両系建設機械構造規格がありますが、かなり昔に制定されたもので、運転席にオペレーターが乗っていることを前提とされています。例えば、機械の誘導で行進する際に見にくいから誘導員を配置するとか、ほかの例で言いますと、落石防止のヘッドガードとか、車体が転倒したときのロックスとかがありますが、自動化のときに全て必要とは考えない部分もありますので、その辺りは該当しないようにしていくべきかと思っております。
それと、機械の制御に関わる技術、ここが正に制約が入らないほうがいいと思います。いわゆる、ライダーとかセンサーとかの進歩とコストのバランスがまだ着地点がなく、どんどん新しい技術が出てくるので、これを適宜導入できるような形でやっていきたいと考えております。
○日本建設機械施工協会 停止時、トラブル時に対して立入りルールは当然やらなくてはいけませんが、スタートできるということは再開できるということで、多分、皆さんやられていると思いますから、そこのところを厳格に決めて守っていくという管理の手法が必要かと私われます。
また、運転者の資格等教育ですが、遠隔操作につきましては、あくまでも離れて運転しているだけなので、施工者側としては、資格は当然同じだろうと考えて運用されていました。今後、自動化されたときに、いわゆるプログラムが監視どおりに動いているかを監視している人が、人数も少なくなりますし、自分で運転するかということはあるのですが、現在は、皆、同じ資格を持ってやっていると思います。自動化された作業に適したものということを考えていく必要は、教育にとってあるかと思います。また、運転席がない機械というものも将来的に出てくる可能性がありますが、そういった場合は、教育の内容もそれに即した方で、いろいろな方々が運転操作できるようにという配慮のチャンスにもなるかと考えております。
○日本建設機械施工協会 この件については、一番最後のページに資料を追加で出させていただいていますが、私どもの会員会社から、是非、こういう機会があったときにお話してほしいと言われていたお話なので、紹介させていただきます。この方は障害者なのですが、この運転の資格を取っています。今の資格の要件では、自分の力で運転席に搭乗できなければいけないというのが資格の要件になっています。ただ、この人は、障害者クライミングの選手もやっているような方で、自分の腕の力だけで登って、それでちゃんと資格を取ったという方です。
こういった障害を持っている方でも、意欲のある方には門戸を開いていくということが、今後、大事になってくるのではないだろうかと。この会社は、そういう形で、規制が緩和されて資格を取る人がたくさん出てくるようになったら、是非、採用していきたいと言っている所です。是非、御紹介くださいという話がありましたので、紹介させていただきました。
○日本建設機械施工協会 続きまして、仕様の制限に関してです。現状、特に無人運転のための一律な機械への仕様制限はなく、従前の機械をベースに改造、あるいは追加することでやっております。事例として、実際、無人運転の機械で作業するための無人エリアが、いろいろなテストや研究の中でも現場ごとに設定されており、実際にゼネコンさんのほうで管理をされて運営されている状況です。
○齋藤座長 ありがとうございました。現行の規則、資格制度は、運転席で運転者が運転する前提で作られていて、それがゆえにこの検討会があって、必要な措置を、遠隔あるいは自動について考えていくというものです。前回の発言にもありましたが、「もはや運転者ではなくて管理者なのではないか」という話もあって、そういった側面も必要になってくると思います。御説明を頂きまして、大変参考になりました。
御質問、御意見等がございましたら、挙手をお願いいたします。比留川さん、お願いいたします。
○比留川構成員 1つ教えてください。今のそれぞれの現場で運用されるときに、労基署の協議が個別に必要になっているでしょうか。それと、例えば規制やガイドラインが適切に整備されて、個別の現場ごとに労基署の協議が必要なくなると、もし、今やっておられたら、有り難いのかどうか。この2点についてお願いいたします。
○日本建設機械施工協会 例えば最新の自動運転システムをテストするような現場に関しては、当然労基署にもお話をしています。あるいは局のほうにお話をするケースもあります。その場合も、人と機械は分離されているという前提ですとか、管理する側として、座っている人間も従来必要とされている資格を持っていることとか、今までそのようなシステムがなくても同じだった工事計画、それと同じように運用できることをお話して、それで納得していただいているというケース、私が知っている範囲ではそういうことになります。
○比留川構成員 そうだと思ったのですが、そういうことがもう少しルールが整備されて、協議しなくてもよいというように、もしなれば、有り難いかどうかという点についてはどうでしょうか。
○日本建設機械施工協会 正にそういったことも踏まえて、今、国土交通省の協議会の中では、標準の安全の考え方のようなものを整理して、労基署さんにとっても、そういったものがあると審査もしやすいのではないかといったことも踏まえて、議論をしていると考えております。
○齋藤座長 Webの中村さん、お願いいたします。
○中村構成員 資料4の2ページですが、無人運転機械が使用される場所の設定として、人と機械が混在しないという地域で、しかも危険な所で作業することが前提で作られていると思うのですが、例えばそのエリア内で無人運転機械が故障したときなどの保守というのは、どのようにお考えになっているのでしょうか。今はどういう現状で保守などが行われているかについて教えていただければと思います。
○日本建設機械施工協会 様々なケースがあると思いますが、人が入らないエリアを作っているということが、日常的にあるのは燃料給油です。これは必ずやらなければいけないので、そのエリア内に多数の機械がある場合、あるいは1台しかない場合といろいろあると思いますが、全部止めるのが普通だと思います。一斉に止めて、その間に給油をする。その延長線上に、トラブルがあったときにどうするのかとか、そういうことが考えられていくというように運用されていると思います。
○中村構成員 給油をする際には運転を停止させますね、基本的に。その給油するタンクローリのようなものなどを持って行って、それでチューブを付けて給油するのですか。それとも、それは人がやるものなのですか。
○日本建設機械施工協会 危険な所で遠隔操作で無人化施工する場合と、自動化エリアを設定して自動化機械を動かす場合は全く違うことなので、危険な場所に入らないということで、災害復旧のようなことをやる場合は、境界線の外まで遠隔操作で機械を移動し、そこで給油するということになります。
意図的に自動化してエリアを作っている場合は、その意図に応じて全体を止めるなりして、人が運転する、いわゆる管理下にないものが入っても大丈夫な状態を作って入っていくということがルール化されて、どこの現場もやっているのではないかと思います。
○中村構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 櫛引さん、どうぞ。
○櫛引構成員 JQAの櫛引と申します。4ページ目の規格に関連して質問いたします。これらの規格、メーカーさんはほぼ対応していると言える状況なのか、あるいはそうではないのでしょうか。例えば対応しようとしたときに、どれだけハードルがあるのかということをお聞かせいただければと思います。
○日本建設機械施工協会 「対応している」というのはどういう意味でしょうか。
○櫛引構成員 この規格に基づいて設計していたりとか、運用していたりというところはいかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 今、議論しているものであって、一部発行されているものもありますが、この結論だけをもって設計するということになるのかどうか。そこは分からないところです。
○日本建設機械施工協会 これ以外にもいろいろとルールであったり、そういったところが必要になってくるという理解になります。
○日本建設機械施工協会 国際規格として必要だという声が会員の方々から多数あれば、ISOに向けて議論を進めていこうと考えております。
○櫛引構成員 ありがとうございました。
○齋藤座長 規格の話で、ISOで土工機械用の機能安全の規格があって、この3月にJISでもパート2が発行されたと思うのですが、そういったこともやられています。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 規格に絡むことで、無線通信とか、そういうことに関して、いろいろな新規格もありますが、そのベース規格はISO-12100だと思うのです。それはよろしいですか。基本的な考え方ですけれども。
○日本建設機械施工協会 申し訳ないのですが、内容については、今いろいろと議論の駆引きがあるのです。だから、詳細についてはお答えが。
○畑構成員 内容のことを申し上げているのではなくて。
○日本建設機械施工協会 はっきりとしたお答えはしないことにしております。
○畑構成員 それは結構です。私が言いたいのは、無線をやられているということであれば、無線に関する遅れというもの、及びセキュリティの関係はしっかりと考えられてやられているのかというところについて聞きたかったのです。ISOに行けば、ISOはTRなのですが、ISO-22004というところで、セキュリティに関してこういう考慮事項があるというのがきちんと決められているのですが、そういうものは今後は考えられたほうがいいのかなと思いました。もしやられていなければということです。
○日本建設機械施工協会 必要に応じて多角的に考えながら制定していかないと、意味のないものもたくさんありますので、そういった考え方も踏まえながら検討を進めております。申し訳ないのですが、このようなお答えしかできません。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 産総研の中坊です。最後の7ページとか、非常に重要なことだと思います。ただ、こういった遠隔操作、オートマとマニュアルの運転手のようなもので、より簡易に取れて、今後そういう方が増えていったときに、しつこいようですが、自動若しくは遠隔と有人のものとが混在させて動かしたいという要望、ニーズは出てこないのか、それは、今は考えないし、将来もしばらくは考えないという前提なのでしょうか。いかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 基本的には、先ほど来から何度も申し上げているように、この無人運転については機械と人を分離する前提で使っていくという考え方に変わりはないと思っております。
○齋藤座長 今の質問に対してですが、遠隔操作ができるようになると障害者の方でも参画できるというのは、1つあると思うのですが、私自身はマニュアルの自動車の免許とオートマの免許のような関係になるとは、遠隔操作を考えていなくて、むしろハードルが上がる気がしているのです。というのは、直接見て、この写真のような近さで直接見ながら運転するならまだしも、それでも視界がかなり制限されます。ましてや画面などを通していくと立体視ができなくなってくる。
それから、コントローラーも、完全に運転席と同じものがシミュレータのように作られていればよいと思いますが、ここのようにコントローラーがまた変わってくる、しかも、メーカーごとに様々なコントローラーが出てくるということですと、それこそ航空機のパイロットではないですが、ある型ごとに免許や資格が必要になってくる場合も考えられます。その辺も含めて、遠隔操作を対象とした技能講習ということに関して、具体的にどのようにお考えなのか、お考えがあればお聞かせください。
○日本建設機械施工協会 今の建設機械の運転については、規制に基づく講習という考え方で運転についての講習は位置付けられているのですが、そういったものについての考え方については、正に遠隔で操縦する無人の機械が動く現場をどうやって管理していくか、その管理のやり方に大きく左右されるものだと思っております。正に、今国土交通省の協議会で、そういった議論も踏まえてやっていくものだと思っております。
○齋藤座長 ありがとうございました。ほかにWebの方もございますか。よろしいでしょうか。では、どうもありがとうございました。大変参考になりました。
それでは3団体目、最後になります。建設機械工業会様から、御説明を頂こうと思います。お願いいたします。
○日本建設機械工業会 日本建設機械工業会の小山です。本日はこのような場で説明をする機会を頂きまして、誠にありがとうございます。
私たちの団体の概要については、一番最後のページごく簡単に書いておりますので、22ページを御覧ください。一番上に書いておりますが、日本建設機械工業会の会員の所に「正会員60社」と書いておりますが、これは全てメーカーでございます。建設機械及びそれに必要な製品を作っている企業60社です。国内で、昨年で、約3兆4,000億作っております。そのうち7割は海外に輸出しております。その3兆4,000億と同額、又はそれ以上が海外で作られておりまして、世界全体で約7.5兆円の建設機械を日本のメーカーが作っているものです。これはアメリカに次いで第2位であります。
組織的には、6つ委員会があるうちのイノベーション委員会というのが、建設機械の自動化・自律化に関する検討を開始しておりまして、本日説明をいたします辻部会長が、その委員会の企画調整部会長をしております。
ちなみに、左下のものは、2分ほどの動画なのですが、本日はお見せできませんけれども、ここに書いてあるような、物を運ぶとか、先ほどお話のありましたキャビンのない建設機械がどのように動いていくかについて動画を作りましたので、お時間のあるときに是非御覧いただければと思います。
それでは、説明はまず辻部会長からさせていただきます。
○日本建設機械工業会 今、御紹介いただいた部会長の辻です。本日はよろしくお願いいたします。目次にある1番から6番までは私から、7番は小山から御説明いたします。
まず、無人運転機械の開発・普及状況について、御報告します。会員企業からヒアリングを行いました。遠隔運転と自律運転はどのようになっているかというところで分けさせていただきました。御指示があった項目よりも少し多めに機械を選ばせていただいているのは、御了承ください。
ここにあるのは、機種、市場に出しているか否か、開発中か否かに分けています。ここに書いてある状況は、各会社の公開情報を基に、開発中はなかなか出せませんので、公開情報を基に書いております。
ここに書かれているように、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、クローラキャリア、モービルクラッシャは、遠隔運転をやっているものが市場に出ている。ダンプトラック、振動ローラは、自律運転しているものが市場に出ているという状況です。
次のページをお願いいたします。無人機械が使用されている、又は想定している作業については、先ほど建設機械連合会様、建設機械施工協会様からお話があったものと、ほぼ同じです。まず、遠隔運転は、一般土木機械での掘削とか積込、鉱山では砕石とか積込などをやっております。
作業環境としては、先ほどからお話のありました災害のある現場だったり、危険のある現場があります。実際に機械の周囲には人が入らないようにとか、コーンバーで無人エリアを設定した上で、積込などをやっている状況です。
自律運転も同じです。こちらは特にお伝えしたいのは、繰り返し作業があるところは自律運転が適するということで、プラント系の現場での繰り返し作業に使われています。こちらも無人エリアを設定して、国交省様の安全ルールに基づき作業を進めているといった状況です。
次のページをお願いいたします。ここが、各会社で公開されているサイトから写真を持ってきたもので、想定されている使用状況について描かれています。土木工事、災害復旧、産廃処理、砕石、製鉄、鉱山などで機械が動いているという状況です。
5ページをお願いいたします。無人運転機械の制御方法・制御水準です。こちらは油圧ショベルを例に情報提供いただき、遠隔運転と自律運転に分けて書かれています。
こちらの例は、先ほどドライブ・バイ・ワイヤーの方式もあるというお話がありましたが、今回の方法は後付け比例弁によって油圧介入方式を、両方とも書かれています。上の遠隔運転のほうは、制御方式としては後付け比例弁の油圧制御です。
操作性として特筆すべきこととして、機械の周囲の音をフィードバックしたり、作業中の微細な振動をモーションシートによってフィードバックする形でやっております。
遠隔、テレコマンドということで、可動式メインカメラを採用し、一定の範囲の視界を確保しました。安全性として、プラスアルファとして、よそ見検知とか、オペレータの顔認識により、誤操作の防止を行っております。
自律運転のほうも制御方式は同じです。利便性は、現場周囲環境に適した動作軌跡とするティーチングプレイバック方式という形で、特定の災害に対して適応しているという形になっております。安全性のほうは、レーザーバリアなど、外部検知システムとの連携した停止機能を用いています。
その他、例としては、例えばGNSS、IMU、LiDARなどを組み合わせた位置/姿勢/環境認識による自律施工をやっていたり、予め経路を指示した条件指定型で施工ないしは走行を行う形で、障害物検知によるブレーキ停止機能などがあります。これらを一例として御紹介いたします。
次のページをお願いいたします。6ページです。ここが、前の2つの団体様がお話した内容と、弊会が特に違うところだと思います。昨年度、建設機械工業会の委託事業として、「令和6年度 土木・建設施工における遠隔化・自動化に関する海外の動向調査」を実施しました。
実施した結果をお伝えしますと、遠隔化・自動化施工に関する海外各国の法制度・規制等は発見できませんでした。ただし、関連制度の面では、AI・サイバーセキュリティ対応を含む機械安全ルール全般についての国際基準規格の見直しの動きがあるということです。
具体的な基準の見直しとしては、2027年1月から全面適用される欧州機械規則があります。この欧州機械規則の現行機械指令からの変更点としては、リスクの高い機械に対する認識の強化、自律的な機械に対する遠隔監視機能の必要要件化、サイバーセキュリティ対策などがあり、これらの考慮が必要というようになっております。
次のページです。ここから数ページにわたって、調査内容の抜粋を御提供いたしました。「欧州機械指令の発行」という所の2番目です。変更点は2つほどお伝えしましたが、それ以外に、ここに書かれている10項目が変更点としてあります。これに伴って、今、ISOのA規格の改定が動いておりますが、それに伴って下位の規格も順次変更されている状況になっていることが分かりました。この後、少しどのような状況かというのはお見せしたいと思います。
次のページをお願いいたします。各国の政策も少し調べました。EUの方が政策が進んでいるというところで、EUで1件行っているプロジェクトが見つかりました。
中国もかなり動きが盛んだというところで、中国も少し調べました。国家レベルの政策で推進しているということが見受けられるという情報があります。
先ほどお伝えしましたが、現場に適用される具体的な法制度、規制、標準化に関してはありませんでしたし、事故発生時の対応についても、何かしらの事例というものは見つかりませんでした。
次のページお願いします。先ほどお伝えした欧州機械規則のポイントとして、10項目の詳細が書かれております。例えば3番目にリスクの話、5番目に遠隔技能監視機能の必須要件、8番目に人間と機械のインタラクションなどが、ポイントとして出てくるだろうという状況です。
10ページです。今、それがどのように動いているかの状況を調べたものが、この図です。今、A規格が改定中で、順次、B規格、C規格が改定されていくということです。調査レポートによると、改定には数年かかると見通しを立てております。
次に、規格の状況がどのようになっているかということで、我々も一回体系立てて認識しようということで、この調査報告の場で調査をまとめていただきました。
建設機械現場における遠隔化・自動化施工に関係の深い規格としては、TC127の土工機械、その上の自動掘削採掘、建設機械に加えて農業機械の、この項目が関係の深い条項になっているということで、先ほど報告があったものと一緒という状況です。
○日本建設機械工業会 ここからは小山が説明させていただきます。「労働災害防止の観点から必要な措置について」ということで、会員の方々からお話を聞いた結果を申し上げます。
まず、無人エリアの設定については、先ほどからお話にあるとおり、混在するというのは接触防止は困難であるということから、無人エリアの設定方法、立入り禁止措置はしっかりしていただく必要があるのではないか。
それに対して、建設機械側は何をするかというと、エリアから出てしまったとき、また、通信が入ってこなかったときの停止措置、そのために接触防止装置を装備している例があるということです。
一般の施工者・作業者の対応としてお願いしたいのは、現場判断による機械の緊急停止です。これは近くにいらっしゃる方も含めますし、先ほどから何回もお話いただいておりますが、現行の安衛法は有人の実搭乗を前提としたものであり、それらについても必要な見直しをしていただきたいと。これは規則の条文です。
これについてお願いしたいのは、ガイドラインなどによって明確化していただきたい。その際、こういうような場を使いまして、厚労省さんが持っている安衛法の関連規則ができるだけ整合的かつ一体的に整備・運用していただくと、私たちも非常に対応しやすくなるということで、お願いの点でございます。
次に13ページの「運転操作性の確保」です。これについては、「視認性の確保等についてどうか」という御質問がありました。必要であればこういう措置を考えていただきたいということで、繰り返しになりますが、建設機械側については、どういうものを情報として出せばいいかというガイドラインの整備、明確化です。視認性等は現在の例です。あと、通信基盤側にも、通信品質に関する基準はどういうものであるのか明確化していただければと思います。
関連制度ということで、少し広いのですが導入を進めるためには、例えば特定自主検査をしていただいておりますが、そのための検査方法、項目です。これは遠隔運転の場合にどういうものが必要になってくるのか。資格については、先ほどお話したとおりです。
遠隔運転の際、座長からも「有人運転より難しいかもしれない」ということで、制度ともに事前の習熟の必要性が高くなってくるのではないかという御意見もございました。
併せて通信インフラが非常に重要で、そのための中継施設や品質、場合によっては通信インフラの修理、ローカル5GとかWiFiだけではなくて、最近では衛星通信等もありますので、それの導入を進める。これは費用がかかりますが、その支援と、必要に応じて建設機械、無人運転等に必要な規制緩和を考えていただけないかと。
EUの動きもありますが、「周囲への影響等に鑑み」と書いてありますが、建機は非常に大きいものですから、無人区画から万が一出て、周囲に大きな影響を与えるという懸念もありますので、サイバーセキュリティ対策についての支援も必要なのではないかと考えています。
14ページの「停止時・トラブル時の安全確保」です。これも、例を出していただいていたのは逸走防止等です。繰り返しですが、無人エリアの設定と運用についても、適切にしていただきたいと思っています。安全ガイドラインの策定も含まれます。建設機械側としても、通信途絶時は緊急停止をするとか、自動システムとは別系統とする。物理的なもので、例えば下に書いてあるような、緊急停止装置として標準化をしていただくのも一案ではないか。ボタンやスイッチをどうするか。そういうこともあり得るのではないかと思います。
あとは、施工者・作業者側の対応ということで、これも先ほど他の団体からも御発言のあった、現場判断によって緊急停止ができるとか、緊急停止後に人が接近する際の安全確認手順とか、無人運転ができない環境で止まってしまったときに、どのようにそれを回収するかの手段を考えていただくという辺りも、これは建設機械側というよりも、施工者側の皆さんのお考えによるかと思いますが、そういうことをしていただくとよいのではないかと思います。
4.です。いずれにしても、これらについて、一般的にこういう安全を守るということは、ガイドライン等によって明確化されたい。そのために国交省さんと厚労省さんの関連規則を整合的にしていただけると、当方としても非常に対応を進めやすいということです。
15ページです。運転者(操作者)に求められる技能の確保です。これも既に御議論いただき、御説明いただいたところもあると思います。既に既存の資格を持っていらっしゃる方について、どういう技能要件、講習要件をしていただくと、使えるようになる、連携を確保していただけないか。また、全く新しい資格を作る場合、性別、年齢、障害の有無等によらず多様な人材が資格を取れるような配慮をしていただくと、現場での人材の確保にもつながるのではないか。場合によっては、事務職の女性がオフィスから運転するということも、既にやっている例もございますので、これは検討していただければと思います。
3.です。少し先の話かもしれませんが、国をまたいだ運転操縦、日本からオーストラリアとか、どこかの国から日本国内といった場合に、資格が使えるのかどうかということの明確化。国内基準を整理していただいたり、場合によっては両国間で国際的な連携を実施していただくことも、将来的には必要になってくるのではないかと思います。既に、遠隔操作という場合には、日本からアメリカというのも、実験的ではございますが、できているという例もございますので、将来的な検討課題としていただければと思います。
各社が想定している前提条件ですが、先ほど施工協会の方からもお話がありました。設計原則等に基づいて作らせていただいておりますし、それ以外に複数企業から前提条件としては、例えば通信状態が良好であることとか、有人機と同様に、システムの安全性はユーザーとして考えていただけるということが必要なのではないか。もちろん、建設機械側としては、受信した指令に対して正しく作動するということは、しっかりとやらせていただくということです。
機械自体です。これは先ほどとも重複いたしますが、緊急停止手段、無人運転から有人運転に何らかの形で、有人運転は遠隔でもいいと思いますが、緊急時、リカバリー時についても必要なのではないか。このようなことが出ておりました。
17ページです。これについては、全体にかかわるものですので別立てにさせていただきました。僭越ではございますが、要望としてお聞きいただければと思います。
まず、検討の実施体制については、正にこのような場で、学識者の方々、専門家の方々が、広く連携して、メーカー、ユーザーの方々も連携して、迅速に対応されたい。しかも、これはかなり人材の不足は大きな問題になっているので、迅速に対応をお願いできればと思います。
運用面で、各省庁間、自治体等の関係者間、これは既に規制緩和のワーキンググループでも、当時の安全課長からも御発言いただいたように、自治体間でそういうコーディネーションはしっかりできるようにしたいという話も頂きましたので、是非それを実施していただきたいと思います。
検討の際に留意していただきたい点です。これは、どちらかと言うとサブスタンスのほうですが、関連法規間の整合性の確保。前提としては、建設機械側も努力いたしますが、機械単体での安全確保には限界がございますので、施工計画、エリア管理、運用に関して、ルールを一体的に規定していただくことが重要ではないかと考えております。また、建設機械側に必要となる装置、機能に関しては、ガイドラインで明確化していただく。関係省庁間での整合性を確保していただくと、私たちとしても非常に進めやすくなると考えております。
その際、併せて検討の際にお考えいただきたいというのは、他の分野の動向、整合性です。物流、農業、自動車等は、かなり自動運転、遠隔運転的なものが既に入っていたりとか、入れようとしておりますので、その辺の動向の把握。通信分野は、通信機器、通信の規格等についても、今は非常に大きな動き、早い動きがありますので、制度とか、動向との整合性を考えていただければと思います。
18ページです。他分野とともに、他国との整合性の確保です。これについても、欧州機械規則が間もなく共通規格として動き始めて、それがISOにも将来的には反映される部分があるということで、グローバルな規格との整合性を踏まえたものにしていただくと、私たちも進められます。また、コストの問題だけではなくて、私たちが技術開発を早く進めるためにも、是非御検討いただければと思います。
あとは安全確保に関する責任の範囲、分担の明確化、リスク軽減の方策です。ここに書いてあるように、多くの要素からなるためにタッグを組みますので、その間の安全確保とか、事故が起きた場合の責任の範囲と分担が明確になるように、ガイドライン等に記載していただきたいと考えております。
また、そういうことを進めようとされている施工者のリスク負担を軽減するためにも、必要であれば保険制度とか、自動車などもいろいろ調べましたが、なかなか国としてというより民間の動きになっておりますが、保険の在り方、整備を検討していただくとよろしいのではないかと考えております。
最後になりますが、規制の内容、規制水準についての要望です。1つは、多様性を踏まえた規制制度ということで、これは厚労省さんの資料にもあるように、4つの象限というお話も頂いております。工事の対応だけではなく、建設機械の種類、運転制御方式、周辺環境も多様であるため、最低限のところは皆さんに決めていただくのですが、違いを踏まえたものにしていただくということが言えると思います。
規制の水準についても、現状は技術水準等があり、無人施工の実現、機器の導入と運用、施工者側の方も含めた新規参入を進めて、最先端の動きを進めるという面からも、過度・過剰ではなく、適切なことをしていただきたいと考えております。先ほど他の団体の方からもありましたように、過剰なものとすると、工事の進捗が遅れたりとか、導入するインセンティブが落ちるということがありますので、適切なものとしていただいてはどうかと考えております。繰り返しでございますが、先ほどの有人運転を前提とした法令の見直し。
4.が、これまでの規制整備と毛色が違うのですが、初期投資負担を軽減していただくために、どうしても高くなりがちな機械だけではなくて、関連システム、通信インフラ、サイバーセキュリティ等に対する補助金とか税制というのも考えていただくと、進むのではないかと思っております。また、公共工事において、いろいろな面での評価も高くしていただくというのも、1つの案ではないかと考えております。
あと、必要に応じた関連規制、通信技術基盤の明確化、例えば衛星通信をどうやって使うかという辺りについても、必要であれば規制の緩和をお願いしたいということです。
なかなか詳細までは調べきれていない点、先ほどの国際的な比較の研究報告も必ずしも十分ではないところもあると思いますが、私たちも是非御協力していきたいと思いますので、よろしく御検討をお願いいたします。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。ちなみにこの報告書は公表されているのですか、Webか何かで。
○日本建設機械工業会 これは会員に限定です。
○齋藤座長 会員限定ですか。そうでしたら、また、参考にさせていただければ。
○日本建設機械工業会 これは著作権の問題等もあるのですが、委託先との契約で必要であれば個別に一つ一つ範囲など、また別途、検討してやらせていただくようにします。
○齋藤座長 御相談させていただければと、大変参考になる資料かと思いますので、ありがとうございます。今の御説明に対して、御質問、御意見等ございますか。中坊さん、お願いいたします。
○中坊構成員 重箱の隅をつつくような質問に聞えるかもしれないのですが、12ページの2.の建設機械側の対応という所で、この接触防止装置、今までのお話を伺っているとむしろ要らないのではないかと思いますが、何か理由があるのでしょうか。
○日本建設機械工業会 これは機械同士の接触も当然、ぶつかってしまうとその後の工事が遅れるなどがあります。人の場合にも特にそうなので、カメラ、センサー等というのはあくまで例示です。接触を防止することによって、当然その先にあります衝突を防止するということにつながっていると。
○中坊構成員 そうしますと、わざわざその人を検知するためにという目的よりも、もっと広くということですね。ですから、人を検知するために付けているわけではなくて、人でなくても、とにかくぶつからないようにすると。
○日本建設機械工業会 現状としてはいろいろあると思いますが、少なくとも現状についても、多くの建設機械には接触しそうになると、人でも当然、人身が一番重要なのですが、それ以外の建機に使うときにぶつかりそうになったり、近くになったときは警報を発して、音で出して、スピードを落として、最後に止まると。
○中坊構成員 自分の質問の趣旨は、人か人でないかを見分けながら検知するなど、そういったところをむしろしてないということですね。だから、例えば、こういう建機以外のもので、普通のロボットで考えた際に、壁のきわきわまでは走れるけれども、人が近付いてくる場合は少し距離を置いて止まるなど、そのためには壁と人は区別しなくてはいけないのですが、そういう機能は余り載せるつもりもないし、載せていないということですか。
○日本建設機械工業会 適切かどうかは分からないのですが、機械とのシチュエーションと遠隔化のシステムとの関係によってくるのかなと思っています。御指摘のとおり、先ほど施工協会様からありましたように、写真にあったようなオペレーターがすぐ横にいるような状態で、オフライドで施工するような場合はそういった装置は要らないでしょうと。ただ、自律化した場合にはやはり機械自体が周りを見る必要が出てくるだろうというところで、今回の技術課題というのは結構細かい所までいったのですが、大雑把に技術を分けていくと、それぞれの遠隔の方法や自律化の方法によって、それぞれ見なくてはいけないだろうというところで、網羅的に書いて皆さんが見ている対象がそれぞればらばらになってしまっているので、ちょっとそういう書き方になっているところは御了承ください。
○中坊構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 ほかには、比留川さん、どうぞ。
○比留川構成員 EUの機械規則で、自律機械に対して遠隔監視機能の必須要件化がされるというお話があったのですが、現状、国内で運用されている自動のものは、その遠隔監視機能があるのかないのか。もしEU規則に整合性を取っていくとすると、もしないとすると将来的にそういうものは、備えていかないといけないと考えられているのかどうかを教えてください。
○日本建設機械工業会 将来の話になると思いますが、これはEUでこういう機械規則が出た場合には、その機械規則に機能がマッチしているものは合致させなくてはいけないというところになってくるので、この機能を備えたものに対しては、合致させるような取組を考えなければいけなくなるだろうと考えています。
○比留川構成員 現状、あるのか、ないのかどっちですか。自動の機械について、遠隔監視機能は付いているのか、付いていないのか、どっちですか。
○比留川構成員 自動で運用しているものについて、遠隔監視をされているか、されていないか、どっちですか。
○日本建設機械工業会 例えば自律機械というと、多分、弊社の話になってしまうかもしれませんが、自律して動いているダンプトラックのような形になってくるかと思います。車がどこにいるかというのは、随時、監視しているので、そういう意味からすると、車両がどこにいるか、指定しているポイントにいるかというのは監視しているということにはなるかと思います。ですから、その監視という解釈をどこまで解釈するかというのは、これからいろいろと技術開発していく上での課題になってくるかと思っています。お答えになっているでしょうか。
○比留川構成員 ありがとうございます。例えば、機械の方からちょっと危ない状況が、不規則な状態が発生して、その場合にすぐに人が見るみたいなことはやっていない。
○日本建設機械工業会 もう一度。
○比留川構成員 例えば、何か危ないですよと警告が機械から来て、それに対して人がすぐそのカメラを見て確認するみたいなことはやっていないということですか。
○日本建設機械工業会 それはやってます。車上に何かしら異常があったら、何があるかというのはカメラ、センサーで見ているので。
○比留川構成員 それは見ているのですね。
○日本建設機械工業会 ですから、車が止まったときにはオペレーター、管制のほうが、すみません、内輪の情報でこういう所でしゃべっていいのか、ですけれども、例えばトラックが止まりました、何で止まりましたかと行ってみないと分からないという状況は困るので、例えば岩が落ちて止まっている、それは回復しないといけないという状況にはなるかと思います。
○日本建設機械施工協会 すみません、こちらからちょっと一言、言っていいですか。機械単体では、その機械の周辺の状況を管理されている時間が多々あるということは分かるのですが、複数それがあったときに相互がどうなっているかという観点では、そういう機能は恐らくないです。機械群としてコントロールしようとしている施工現場が仮にあるとすれば、それを志している人たちが管理している。別の人たちが見ていますということになります。
○比留川構成員 ありがとうございます。
○齋藤座長 ありがとうございました。ほかに、畑さん、どうぞ。
○畑構成員 17ページと18ページの所に書いてありますが、機械単体での安全確保に限界がありますと、それと合わせて安全確保に関する責任範囲、分担の明確化、リスクの軽減の方策を検討する必要があるということになっていますが、実際にこの分担するためには、その機械自体の残留リスクのようなもの、ここを明確にする必要があるかなと。その点は例えば建機メーカーさんから施工屋さんのほうなど、その辺りにも出されているのでしょうか。ベースはリスクアセスメントだと思いますが。
○日本建設機会工業会 今の質問に関しては、遠隔操縦に関してはお客様と運用のリスクアセスメントをした上で、システムだけでは限界があるところに関しては、カメラを設置するなど、そういう運用面でカバーするようにしています。
○畑構成員 ありがとうございます。あと1か所、コメントだけですが、10ページに書かめている規格の改定状況ですが、このISOの13849-1とIECの62061、これはもう既に機械規則に合わせて改定は完了しています。ですから来年ぐらいに、このISO120100も改定が完了するか、そういう状況です。ちょっと情報として。
○日本建設機械工業会 ありがとうございます。
○齋藤座長 ほかにありませんか。すみません、では私から1つ、先ほど比留川さんからもお話があったのですが、走っている車の監視、どう止まっているのか、あるいは人が場合によっては止めるのかとあるのですが、もう1つ、トラブルが解決したときの再起動の問題があると思います。これはやはり現場に誰かが行って、再起動するというのが通常なのですか。それともリモートのリスタートの機能、さらに、その際に必要な安全確認もリモートでやられているのでしょうか。
○日本建設機械工業会 これも多分、自律化を想定しての話かと思いますが、やはり現場に行かないと、どういう状況かというのは分からないと思いますので、現場に行って確認する。その際には安全を確認した上という形で、そこは各サイトでどのように管理しているかということになるかと思います。
○齋藤座長 無人区画というものを管理・維持するために、当然、その場所に誰かがいることにもなっているから、再起動する際には、人がそこでトラブルを排除した上での再起動という連携でなっていて、完全に無線通信だけで何kmも離れた所の監視を全く無人でやっているというような状況までは、さすがにまだ想定もできないというところで、無人、遠隔、あるいは自律のようなものは、そういう前提での施工現場、施工作業空間での使用だということですね。手術ロボットなどは、大阪にいる先生か東京で手術室をコントロールするのはある。もちろんその周りには誰かスタッフが、人間がいるのですが、そういったところではなく、オートリスタート、あるいは無線のリスタートでかけるということは、まだ考える必要はないという理解でよろしいですか。
○日本建設機械工業会 これは多分、機械側からするとリモートでリスタートすることは、遠隔でもできるはずなのですが、ただ、現場でどうされるというのは、正に現場側の御判断で、止めたけれども、実は大きな問題なくリスタートされるということもあると思います。これは重大な問題なので、さすがに人が行って確認しないとリスタートできないという辺りは、多分、施工現場の方の御判断ではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 現状のメーカーさんがオプションで提示しているようなリモコン装置は、遠隔側からエンジンの起動ができないです。ですので、エンジンが止まるという機体の判断が行われたときには、行かざるをえないという状態になっています。ただ、マシンの状態がリモートコントロール側で分かっていて、周辺の状況も分かっていて、ある問題が解決したから動かしていいといったら、そこに行かないとエンジンが掛けられないというのが標準的な作られ方です。ですので、メーカーさんのオプションではなくて、サードパーティー的なこういう機能が最近出てきているので、そこは議論の1つのポイントになるかと思いますが、そちら側からはメーカーさんの回路の内部に介入できないので、絶対行かなければ駄目だろうということになってしまう可能性があります。エンジンが止まった場合です。止まり方がいろいろあると思いますが、と思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。こういったところは建設業連合会さんのほうも、やはり幾ら無人だ、自律だといっても、無人区画とはいえ、ある程度の距離に現場のスタッフたちがいて運用されるものという前提ですよね。建設現場なので、いかがでしょうか。
○日本建設業連合会 日建連ですけれども、今、JCMAさんからお話がありましたが、そのとおりです。必ず遠隔とはいえ、工事現場の無人機が動いているすぐそばとまでは言いませんが、工事事務所があれば、そこに誰かいるということは逃れられないと思います。工事現場全体が無人になるというわけではないので、誰かしら管理者、管理監督者はいるというのは変わらないと思います。
○齋藤座長 ありがとうございました。でも、そういう人たちが、その無人区画に入らないように、維持、管理する。それは現場の安全、労務の管理によるところが今のところは非常に大きいという御意見で、3団体様とも、そういうお話だったと聞いて理解をしました。いかがですか、何か御意見はありますか。
○永谷構成員 永谷です。今日の話は、私自身の分野であるので、大体分かっているつもりでいろいろお話を伺いました。基本的には、最初に日建連の方にご紹介いただいた、「時間と空間を管理する」というところが重要だと考えております。時間というところに関しては、エンジンが掛かっておらず、人が入れるときには人の作業を行い、これから無人で作業を実施するとなった時点で、無人区画を動かすことになるかと思います。
どうやって、それをしっかり守らせるかというところが、多分大事なところであり、一旦そこを守ることができれば、何かが起こっても人は安全であることが担保できます。また、何かが起こって自動建機が止まった場合、復帰の手順をどうするか、ということも大事な点です。いずれにしても、「人がもし入ったら」ということを考えるのではなく、その範囲に、いかに人を入れないか?を考えることが大事であると、今日、改めてお話を伺っていて思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。Webの方、陣川さん、お願いいたします。
○陣川構成員 森林総研の陣川ですが、聞こえますか。今日、ヒアリングでいろいろ教えていただきまして、ありがとうございました。非常に勉強になりました。1つ聞いていて、最後の発表の所の3ページの所に、遠隔運転と自律運転の作業環境の話が出てきたのですが、今日の話の中で人と機械が混在しないように無人エリアを設定しますという話なのですが、ここの遠隔運転で最後のほうに、「ただし、積込時のトラックは有人の場合もある」とあるのですが、無人の機械と有人の機械が混在するという、そういうシチュエーションは建設の現場の場合、想定されているのか。それとも想定されていないのか、その辺りをちょっと教えていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
○齋藤座長 ガイドラインの範囲では想定されていると思いましたが、どうですか。
○日本建設機械施工協会 全ての機械が自動で工事ができるというシチュエーションは、まだありませんから、それ以外の機械は遠隔操作なり、人が乗ったりしていることが前提となっています。そこをどういうふうに区分けしていくのかという課題もあるのですが、そうでないと全ての仕事はできませんから、ただ、人と機械を区分していくことが前提となっています。
○陣川構成員 なるほど、分かりました。ありがとうございます。林業機械の場合も、恐らく技術レベルにしても、作業環境にしても、有人の機械と無人の機械が混在する、そういうシチュエーションにならざるをえないのだろうなとは思っているので、その辺りが聞きたかったところです。どうもありがとうございました。
○齋藤座長 ありがとうございました。そろそろ時間なのですが、よろしいですか。それでは、御説明ありがとうございました。大変参考になりました。3団体の皆様からもお話を聞かせていただいて、大変参考になったというのは、私は産業用生産システムが専門で、産ロボなどがメインなのですが、ロボットも柵等で、まず囲うという話で安全の確保の大原則が決まっているところです。その中に入って作業するからこそ、教育があってという立付けになっているのは御存じのとおりだと思います。そういった考え方をすると、この隔離による安全は基本にあるのかなということで理解をさせていただきました。一方でロボットは、そればかりでなしに人との混在も求めていて、どんどん技術を取り入れていったという方向があるのは、1つ押さえておかないといけないところだと思います。
では、時間になりました、皆さん大変ありがとうございました。事務局にお返しします。
○主任中央産業安全専門官 ありがとうございました。次回の日程については、1月20日、火曜日を予定しています。改めて場所などを含めて、連絡させていただきます。以上をもちまして、第2回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会を終了します。本日はお忙しい中、ありがとうございました。
○主任中央産業安全専門官 会議の開催に先立ち、御案内いたします。本日は対面とオンラインのハイブリッド開催とし、16~18時までの最大2時間程度を予定しております。オンラインで御参加の構成員の方は、御発言がある場合、Zoomの挙手ボタンを押していただくか、御発言の旨をチャットに書き込んでいただき、それ以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
次に、配布資料の確認をいたします。はじめに議事次第、資料1「第1回検討会で頂いた御意見」、資料2「ヒアリングについて」、資料3「一般社団法人日本建設業連合会説明資料」、資料4「一般社団法人日本建設機械施工協会説明資料」、資料5「一般社団法人日本建設機械工業会説明資料」の以上となります。不足などありましたら、事務局にお知らせいただきますようお願いいたします。
それでは定刻となりましたので、ただいまから「第2回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を開催します。出席状況ですが、本日は山下構成員が御欠席、清水構成員、中村構成員、陣川構成員、石川構成員、そしてオブザーバーの国土交通省港湾局、農林水産省、林野庁がWeb参加となっております。
また、今回は建設機械関係の有識者へのヒアリングということで、一般社団法人 日本建設業連合会から黒台様にWeb参加いただいております。また、一般社団法人 日本建設機械施工協会から植木様、中川様、岩見様に、そして一般社団法人 日本建設機械工業会から辻様、小山様に御出席いただいております。
カメラ撮影などについては、ここまでとしますので御協力をお願いいたします。
それでは、この後の議事進行については、齋藤座長、よろしくお願いいたします。
○齋藤座長 齋藤です。本日は年末のお忙しい中、御参集ありがとうございます。建設機械関係の有識者ヒアリングということで、第2回目を行っていきたいと思います。まず最初に、資料1、2に従って、前回の検討会で皆さんから様々な意見をお聞きしました。こちらを少しおさらいさせていただきます。また、本日のヒアリングについて、どういった項目で御説明いただくのかを、少し説明を頂きます。事務局、お願いします。
○技術審査官 事務局です。まず資料1は、前回11月26日の第1回検討会で頂いた御意見についてまとめた資料となっております。その中で、こちらが示した論点ごとにまとめたものとなっております。1ページは、前回の会議でお示ししました資料から、そのまま引いています。論点についてということで、(1)と(2)があります。(1)は、無人運転機械を使用した作業における、労働災害防止のために必要な措置として、例えば以下が考えられるところ、追加修正すべき点はないかということです。他の機械等との衝突、周辺作業者への接触防止ほか、ここに大きく4点掲げているものです。こちらに関する御意見ということで、2、3ページに記載しております。項目ごとで分けて記載しております。
2ページの主な所だけご説明いたします。他の機械等との衝突、周辺作業者への接触防止の観点です。1つ目の●にもありますが、「立入禁止」、「誘導員の設置」と並べて、機能安全による安全の確保についても法令上明記すべきと考えるという御意見や、例えば3つ目の●になりますが、センサーを頑張っても、屋外においては人の検出についての確実さはなくなり、誰かが監視し責任を持つという状況が起こっているのではないかという御意見。それから、4つ目の●になりますが、機械の動作意図が近くにいる人たちに確実に伝わるようにすることが、潜在的なリスクを低くするためのポイントではないかという御意見です。
2つ目の運転操作性の確保の観点からの御意見としては、オペレーターが遠隔にいた場合、危険に気付くことが本当にできるのかどうかということや、非常停止装置の観点の御意見を頂いたところです。3つ目の停止時・トラブル時の安全確保の観点に関しては、この無人運転の機械の場合には、「運転者」というより「管理者」という意味が強いのではないかという御意見を頂いているところです。
3ページは、運転者(操作者)に求められる技能の確保の観点で、1つ目の●になります。「運転する」という技能から、「プログラミングの設定・環境整備」、「機械をコントロールする」という技能に変わり、「監視する」責任も出てくるのではないかという御意見なども頂いているところです。
また、その他、日本の規制の関係ですが、機械の安全について法令で強制する部分が少なく任意規格で止まっているのではないかという御意見も頂いているところです。
続いて4ページです。論点(2)です。この4ページの下半分にある図のように、この4象限の考え方での整理が必要ではないかと考えているところです。このような4象限の中で、各ケースにおける各装置の内容や措置の水準についてどのように考えるかを論点と考えているものです。
5ページからは、1回目の検討会でこの観点で頂いた御意見ということで、まとまりごとに幾つかに分けているところです。まず、(運転制御方式×周辺環境)での4象限に分けることについては、1つ目、2つ目の●ですが、大体この4象限で分けて考えていきましょう、整理していきましょうということについては、おおむね賛同いただいているのではないかと考えております。
また、3つ目の●ですが、本検討会の来年6月までの目標としては、機械ごとの個別具体的な規制の結論を出すことではなく、作業全般を対象に当てはまる基本的な考え方を整理するというものです。2つ目の矢印ですが、この4象限での分類を前提にして自律運転の程度、レベルの違いもあるのではないか、そこへの対応も考える必要があるのではないかという観点での御意見です。2つ目の●は、完全無人運転なのか、一部有人運転なのかといったレベルによって、判断基準を考える必要があるのではないか、おおむねこのような御意見も頂いているところです。
6ページは、この4象限分類を前提にして無人区画での対応の御意見も、いろいろと頂いたところです。1つ目の●は、この4象限で見た場合に、無人区画が目標だと考えますが、それがどの程度できるか。あるいは、隔離する距離について、どのぐらい離さなければいけないかについては議論をする必要があるのではないかという御意見。2つ目の●は、協調安全と遠隔運転といったすみ分けの観点も考えていく必要があるのではないかという御意見です。
それから3つ目以降については、各機械の種類ごとの状況についての御意見が幾つか出てきているところです。まず始めは建設機械の関係です。特に危険なのは、自動運転を始める直前と自動運転が終わった直後であって、自動運転・遠隔操縦中は「とにかく人を入れない」ということをきちんとできれば、労働安全衛生を考える上ではシンプルになるのではないかという御意見であったり、その次の●は、建設重機は非常に大きくて重いので、基本的には人と共存できないという前提なのではないかという御意見。その下の林業機械の関係でいえば、山全体を無人化・立入禁止の区域にしなければいけないという現実的ではないような話も出てきてしまうのではないかという観点。その下の農業機械の関係に関しては、農地については基本的に人間から切り離せない生活空間そのものに当たるところで、そういう環境であるということも踏まえて、機械との分離について考えていく必要があるのではないかという話も頂いております。
一番下の●は、無人化や人との完全な隔離については、現実的にはなかなか難しく様々なケースもあるということであり、この4象限を区別して考えていく必要があるのではないかという御意見を頂いております。
7ページは、使いやすさ・コスト、無人化施工のメリットという別の観点についてです。1つ目の●にありますとおり、機械の利用促進であったり使いやすさといった観点も踏まえる必要があるのではないか。建設機械、建設施工の自動化は絶対に進めていかなければいけないという前提で考えていく必要があるのではないかという御意見も頂いております。
2つ目は、労働者以外の第三者・公衆へのリスクについてです。2つ目の●にもありますように、これは農業機械の場合ですが、第三者を巻き込んだ事故にも注意しなければいけないという話です。以下は、少し飛ばしますが、このような御意見を頂いているところです。
続いて、資料2に、本日のヒアリングの対応のことについて1枚でまとめております。このヒアリングですが、前回もご説明いたしましたが、無人運転機械の使用が想定される機械・作業ごとに、作業内容や機械周辺の作業者の状況を含む周辺環境、使用される機械の運転制御方式やその技術水準の実態を把握・確認することを目的として行うということで、本日は車両系建設機械を対象に日本建設業連合会様、日本建設機械施工協会様、日本建設機械工業会様からヒアリングを行うこととしております。1団体当たり、はじめに15分程度で御説明いただき、その後20分程度で質疑を考えております。
ヒアリング事項については、上5項目までは前回第1回の検討会のときにこのような形でということでお示ししたヒアリング事項となっております。下2項目については、前回第1回検討会で頂いた御意見を踏まえて追加しております。無人運転機械の設計上の制限仕様について、具体的にどういう内容が実際にあるのか、あるいは考えられているのかといった観点や、現場のニーズや課題についても聞く必要があるのではないかという御意見を頂いたことで、ここを追加しております。
本日、3団体から資料を作成いただいておりますので、そちらをお伺いして、質疑に入っていきたいと考えております。私からは以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。何か御質問等ありましたら、後でメールで個別に御連絡ください。早速、ヒアリングに入ります。よろしいでしょうか。では、まず最初に、一般社団法人日本建設業連合会様、よろしくお願いいたします。
○日本建設業連合会 日本建設業連合会から、黒台と武石がWebで参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、建設工事の現場を預かる建設会社の立場として、少し説明をさせていただきます。御存じのところもあるかと思いますが、まず建設会社は建機メーカーではありませんので、重機そのものを作っているという立ち位置ではありません。工事現場のニーズに応じてそこで動いている、働いている重機をメーカーさんとアセンブルしているという形になります。そして、メーカーさんと一緒に動いているところもありますので、重機の運用に関しては機械、装置の安全だけではなく、むしろ労務の安全、人間を守るという観点から、事故に備えた対策を種々しているところです。スライドの下のほうに赤字で示しましたが、今後はこの労務と機械と両方合わせた「協調安全」という考え方になっていくだろうという想定の下で、自動化、無人化、遠隔化に取り組んでいるところです。
5W1H的に並べてみましたが、安全を確保していく観点としては、このように6つの観点として整理をしております。上から読んでいきますと、どの自動建機を用いて誰が管理するのか、何時から何時まで使うのか、どの場所で使うのか、どの作業、どのような手順、あるいはどのような条件のときといったところを考えながら、翌日、翌週、翌月に自動、無人建機を動かす場合の計画を練っているところです。この時間干渉と空間干渉の所が、製造業と少し違うところです。エリアを指定すると論点で出てきますが、エリアも指定するし、時間帯も指定するしというような四次元での管理をしているところが、少しミソかと考えているところです。
現在の無人運転機械の開発、あるいは普及の状況ですが、上から2つ目の●ですが、一部の企業ではスタートアップとも協力して、遠隔操作、無人運転による重機の運用実現に実際の工事現場を使って取り組んでいるところです。どういう機械かといいますと、掘削機械(エクスカベータ)、トラック(運搬)、ブルドーザー、ローラといったところを、個別、個別に開発に取り組む、運用に取り組んでいる企業もあれば、土木工事の一連作業を無人化できるような形で技術開発をしている所があります。
次の●ですが、自動運転建機を統合的に連携させての作業は、ごく一部の大手ゼネコンでのみ実証中なのですが、これを一般土木工事に普及させていくには、少し時間が掛かるという現状です。
次のスライドです。今申し上げたところと少し重複しますが、現状については今申し上げたような技術開発を積極的に進めているところですが、まだ普及段階ではないです。実験的には、運用や災害復旧といった特殊な所での利用が中心になっております。この建設業界での遠隔・自動のきっかけになったのが、1991年の普賢岳の火砕流の復旧工事なのです。現在でも、ここでの工事は進められてきておりますが、ここで安全な環境を構築して人が危険ではないというような環境を構築して、工事を進めていくというところから、安全管理に関しての考え方がスタートしております。
次のスライドです。無人運転機械の使用が想定されている作業ですが、今申し上げたような土工事、ダム工事といった大型工事が、まずは想定されます。ただ、ここでは複数の無人の重機が動き回るということで、大型工事としております。一方で、ダンプやショベル、ローラといった個々の重機も自動化の開発、導入は進んでいますが、こういった所は少し小型の工事での運用も入っていこうというところです。さらに、各社各様ですが、山岳トンネル工事、都市のシールド工事でも、部分的に使われております。具体的には、苦渋作業、繰り返し作業での自動化が中心になっております。
次のスライドです。ここでは、各重機の主な役割と運用方法です。それぞれ運搬機械、掘削機械、ドーザ、ローラと書いてありますが、これはまた後ほど読んでいただくとして、ポイントの所に書いてありますが、各重機の役割分担と技術の活用により、作業の安全性を主眼に置いて、同時に効率性も上げていこうという取組となっております。現場ごとに最適な運用方法を選択して、無人化・遠隔化・自動化を推進しております。
次は、無人運転機械の制御方式と技術水準です。ここは、なかなか建設会社各社各様で、標準的なところはきちんと整理できるところではないのですが、代表的なものを挙げました。制御方式には2種類あります。油圧系統に直接介入する場合と、油圧・電気経路を電子回路に置き換える、主に2つが進んでいるところです。
1つ飛ばします。保証責任の課題ですが、建設機械やスタートアップが独自開発した場合と、OEM、メーカーさんが品質保証を含めて提供する場合があります。今のところ連携をして自動化の重機を作っている状況ですので、実は責任の所在が曖昧、押し付け合いという意味ではなくて、曖昧になっていて線引きが余りできていないというのが実態としてありますが、開発した組織が責任を持ってそれぞれ対応しているという現状にはあります。
では、安全の検証はどうなっているかというと、建設工事の場合は人が立ち入らないという環境を構築して、その中で動作検証、あるいは実務運用をしているという現状にあります。
次のスライドです。規格は、ISOの規格等が制定されていて、それに乗るものについては乗っています。例えば、ISO23725というものがありますが、これに乗れば乗るような形で開発をしておりますが、これといったものがまだないような現状というか、この辺りはほかの皆さんのほうが詳しいところかと思います。
次は、ガイドラインです。ガイドラインは、日建連の委員でいろいろな国の調査をしているものを少し整理しましたが、オーストラリアのマイニング鉱山向けの安全ガイドラインがありますが、それ以外の国々ではまだ安全に主眼を置いたガイドラインがなさそうだというのが、現状分かっております。もし、これ以外の所で存在するということがありましたら、また御教示いただければと思います。
次は、無人運転機械の使用による労働災害防止の観点から、どのような措置があったらいいかという問いかけでした。まずは、他の機械等との衝突、あるいは周辺作業者への接触の防止という観点でいくと、3つ挙げています。1つ目は、人と機械を分離する、働く場所を完全に分けてしまうということを挙げています。そのためには、例えば闇雲に無人エリアを徹底するのではなく、なぜそう分けなければいけないか、誰がどう働いているか、どの機械が動くのかという管理能力をきちんと持っている人、組織がこの設定をしていかなければいけないということにしたいと。2つ目は、知識とリスクアセスです。これは、今、少し先走って言ってしまいましたが、無人運転機械、自動運転機械の特性を十分に理解している人が、このような分離環境を構築すべきですということを言っています。3つ目は、物理的な接触防止対策の徹底です。これは、労務安全というよりも、機械安全になりますので、メーカーさんと一緒に考えていかなければいけないところですが、緊急停止をするとか、通信遮断の場合はどうするかといったことの対策をきちんと徹底していくことになっております。
次のスライドです。今の所を整理しますと、有人、無人の建機にかかわらず、私たち施工者側が接触回避のリスクアセスをきちんとしましょうと、リスクアセスメントをできるように能力を付けましょうということです。それから、機械の作業エリアを決めたら、きちんと明示して、全ての働く人に通知をすることを怠らないということです。これは、建設業の文化として、有人、無人建機にかかわらず、本日の午前中、本日の午後の作業は何をやっているかを理解させて働かせているので、現場のルール的には大きく変わらないかと考えております。このようなことで、ソフトの対策とハードの対策の双方欠けることなく運用していければという形を考えております。
次は、無人運転重機の運転操作性の確保として、2つ挙げました。まずは、有資格者による運転です。今は、無人運転の遠隔操縦の場合は、基本的にはバックホウショベルであれば、その専門資格を持つ作業者が遠隔で操作をするという措置をとっています。恐らく自動化になったとしても、基本的には有人運転をする資格を持っている者でないと、非常時、何かあったときの対応ができなくなるので、やはり有資格者が操縦すべきであろうと考えております。
2つ目が、運転操作性の確保です。当然のことながら、きちんと操作や点検をされるところのマニュアルの明文化は必要でしょうし、それに応じた教育訓練、もしかすると自動化建機の専用の資格というものがあって然るべきかもしれません。それから、無人運転は通常運転と感覚的に異なる点が多いので、やはり専門の担当者を指名して、もちろん有資格ですが、運転遵守させることも重要かと考えるところです。
次は、トラブル時の安全確保です。ここは、労務安全的なところからできる面もありますが、建機メーカーさんにおんぶに抱っこというところもあろうかと思います。①は、重機単体でのトラブルです。トラブル発生時は、重機のエンジンを停止すれば、エネルギーを遮断するわけです。その上で安全が確認された中で、生身の人間が入って対応していくということになろうかと思います。この安全に停止する、それから安全に停止した後、再稼働するところについては、今度は通信、制御の技術が必要になってきますので、ここに関してのトラブルシューティングも必要になってこようかと思います。
次に、複数重機が稼働する現場ですが、大型工事になってくると思います。トラブル発生時にはストップボタンを押して、全ての自動重機、無人重機を一斉停止させます。その上で、トラブルシューティングをしていくことになってまいります。人が作業場所に入る場合についても、周辺の重機を確実に停止してからの作業となっております。いずれにしても、作業者の安全を確保していくことが重要なポイントとなっております。
次は、運転者に求められる技能です。これは先ほど申し上げたのですが、有資格者がやるほうがいいということを書いております。
次は、無人運転機械を設計するに当たり、どのような条件で設計しているのかという問いかけがありました。一番最初のスライドでも申し上げましたが、建設会社各社は製造メーカーではありませんので、メーカーさんに対して建機の改良や改造を行ってもらうわけですが、例えばここに書いてある3つのリクエストをします。これが絶対条件でもフルスペックでもないのですが、例えば非常停止する手段は冗長性を持たせてほしいということです。①無人建機の機能として停止をさせてくださいと。動作範囲を逸脱したとき、車両が所定以上に傾いたとき、通信が止まったとき、何かから衝突を受けて加速度を受けたときには、機能として停止させてくださいということです。
②物理的な停止装置の具備等です。運転席に非常停止ボタンを付けておく。遠隔の場合は、操作タブレットの非常停止ボタン、あるいは別の回線で会社が持っている手持ち式の非常停止ボタンというものも置いてくださいということです。
③外部センサからの停止です。例えば、バックホウの稼働範囲を区切るような形で、レーザバリアのような外部センサを置くことがあるのですが、こういったセンサに接触した場合には、その信号がトリガーとなって停止すると。このような複数の停止装置を置いてくださいというリクエストをしたりします。
まとめです。1つ目としては、安全性と省人化を両立させたいというのが、私たち建設会社としての思いになります。効率化を目指したいところではありますが、まずは自動建機、無人建機にいえることで安全性を担保すること。それに加えて、働く人の数を減らしていきたいというところです。
2つ目は、施工能力、安全管理能力はとても重要です。無人、自動建機を使う側には、これまで以上に安全に関してもっと敏感になっておかなければいけないということになります。安全装置の追加をしていくことはもちろん重要なのですが、それを使いこなす人材の育成、能力の向上は必要かと考えます。
3つ目は、環境構築とICT活用です。ICTは使っていくわけですが、環境構築は、無人のエリアや無人建機等が動き回るエリアの設定をどのようにしていくかについて、その設定の方法を考えていく必要があるということを書きました。
4つ目は、協調安全の考え方です。一番最初のスライドにも書きましたが、機械、装置の安全はもちろんのことですが、労務安全をもう少し拡張していって、それらを組み合わせることで、自動運転、無人運転が適切に動き回れるようなことを進めていきたいという考えを持っているところです。
最後に、その他の機械はどうかということで、今、土工事的なところ、ダム工事についても発表したところです。山岳トンネルのNATM工法と読むのですが、ここでは結構自動化が進んでいます。細かくなるので今取り上げませんが、いろいろなトンネルの中でパーツパーツ、プロセスプロセスで細かい作業があるのですが、部分、部分、あるいは連続的に自動化が進みつつあるということを紹介させていただきます。枚数が多くなりましたが、日建連からの説明は以上です。
○齋藤座長 御説明、大変ありがとうございました。ユーザーというか、建設会社の立場から無人運転の状況をいろいろ御報告していただきました。遠隔操縦は、災害現場などで私もよく知っています。ただ、自動運転に関しては、まだまだ実証試験の段階だというのは、実際に建設現場の方々がそういうことをお考えなので、大変参考になると思います。以上の御説明に関してどうでしょうか。御質問、御意見等がありましたら挙手でお願いしたいのですが。では中坊さん、お願いいたします。
○中坊構成員 産総研の中坊です。どうもありがとうございます。自分も雲仙の火砕流の災害現場などは、2回ほど見たことがあるのですが、あれほど大規模に開けていて、ここで無人重機などが動いていて、こちら側に人がいて観察しているというような、はっきり分かる場所ならよいとは思うのですが、今日のお話でもそこの分離が難しくなっていく様子がうかがえて、その方向性で考えたときに、完全に分離ができなくなる状況は想定されないのかというのが基本的な質問です。
例えば、時間に関しては午前と午後というように大きく分けられればよいのですが、作業の進行状況において、この瞬間から有人作業に入ります、ここから無人作業に入りますというように、臨機応変にやったほうが効率がよいということになったりしないのか。あるいは、停止も全体に停止すればもちろん安全だと思うのですが、今日も部分的に停止するほうが当然効率がよいという話になってきて、そういったエリアの設定のようなものが徹底できない場合にはどうなるのか。その辺は管理が大事ということを強調されていましたが、それだけで済むのかどうか御意見を頂ければと思います。
○日本建設業連合会 御質問をありがとうございました。ある働くエリアを設定して、そこで有人・無人をどう分離するか、あるいは時間帯でどう分けるかということですね。その安全性を担保することと、今度は作業の効率化はどうか、そこの兼ね合いの御質問かと思います。今、働く人の安全確保という視点で技術開発を進めているところがありますので、まずはそこということで、自動建機、自動化すると基本的には作業スピードは少し落ちます。暴走させたくないというのがあります。ただ、例えばですが、人間は8時間しか労働できないけれども、自動建機にしてしまうと24時間働けるというようなところがあるので、効率が少し落ちたとしても働く時間が長くなれば、作業量的には変わらないという世界も考えたりはしているところなので、今は安全と効率化を同時には攻めていないところはあります。答えになっていますか。
○中坊構成員 もう1つは、すごく狭い場所で、例えばトンネルの中などだとエリアを分けるのが難しいということはないのですか。
○日本建設業連合会 狭い場所のほうが、トンネルですと左右幅が10mもないところなので、横幅10m、奥行き20m、この範囲は今から無人でやりますということにしてしまうことができるので、かえってトンネルのように狭いほうがエリア設定はしやすいです。
○中坊構成員 なるほど、ありがとうございます。
○齋藤座長 関連して、私からよいですか。今も御指摘があったお考えの中で、エリアを分けて、あるいは無人区画をきちんと作って管理して、その中で機械を使っていくという方針は分かります。スライドの中で、その分離環境を構築、そして維持、管理するには能力を持っている組織が重要だとおっしゃっていて、正にそのとおりで、それだけの能力は相当なものだと思いますが、これを外から見て、ここの組織は能力があるのだ、ないのだというのは、どういった観点で分かるものなのでしょうか。実際には評価される側かもしれませんが、お考えをお聞かせください。
○日本建設業連合会 答えにくいのですが、例えば、国交省さんと一緒に作りました安全ルールver.1.0というのがあります。そこには、自動建機を動かす場合のリスクアセスメントの項目がずらっと並んでいます。一応、国交省との協議の中で、漏れはない形で項目を並べてはいます。それに対して、きちんと答えが書けるかということで、まずはリスクアセスメント能力があるかどうかは推し量れるのではないかとは考えています。
○齋藤座長 リスクアセスメントができるか、そして、その結果を見てということですね。分かりました。ありがとうございました。
○日本建設業連合会 発注者側、例えば国交省さんから見て、リスクアセスメントの結果を民間がしますと。その結果を見ていただいて、これだと安全に作業できそうですねというように許可を頂く、そのキャッチボールでしか、今はできないのではないかと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。Webで石川さん、手を挙げられていますが、発言できますか。
○石川構成員 よろしいでしょうか。
○齋藤座長 お願いいたします。
○石川構成員 ちょうど今のお話とも関係するかと思うのですが、基本的に運用するためには施工管理や安全管理の能力が備わった所が運用すべきであるということで、何かあったときのために、有人搭乗で操縦能力を持った人がいる必要があるということをおっしゃったような気がしたのです。例えば、ショベルを運用するのであればショベルの資格、ドーザであればドーザの資格を持った人が現場にいる必要があるのではないかとおっしゃったような気がしたのですが、もし違っていたら御指摘ください。そうすると、そこに投入している建設機械を操縦する資格のある人が、必ず1人ずつは必要ということになるので、無人化につながるのがまた難しくなる気がしたのですが、その辺りはいかがでしょうか。もちろん、安全は第一優先ではあるのですが。
○日本建設業連合会 1人の作業員、職員が複数の資格を持っているのが通常なので、例えば、私がブルドーザとローラとショベルの資格を持っていれば、その1人がいれば3台の無人機はカバーできると、そのような形になるのではないかと思います。
○石川構成員 なるほど、分かりました。ありがとうございます。もう1つは、今回のお話よりは大分先の話になってくるとは思うのですが、基本的に有人の操縦資格があることが前提になっているかと思いますので、今後無人建機、ロボット技術等を駆使して対応する有人操作の車両がないものが生まれてきた場合には、そこのところはまた考え直す必要があるかと思います。例えば、多腕の掘削機械など、もともと有人で操縦することを前提としない機械が近い将来には生まれてくる可能性もあるかと思って、そういったところも将来的には検討する必要があるかと思いました。
○日本建設業連合会 おっしゃるとおりだと思います。今は人が乗る前提の姿形をしていますので、ショベルには恐らくキャビンはなくなってくるでしょうし、腕はバケットが2つ乗っかるかもしれないですし、いろいろな形があるかと思います。
○石川構成員 そうですね。
○日本建設業連合会 ですので、無人建機主流になってくると無人なりの資格のようなものが必要になってきます。
○石川構成員 そうですね。現状では、ドローンなどは建設機械の資格ではないわけで、今ドローンに作業アームなどを付ける研究も進んではいますが、そうなってくると、一体何の資格を持っていることを前提とすればよいのかがまた変わってくる気がいたします。ありがとうございました。
○齋藤座長 ありがとうございました。清水さん、お願いいたします。
○清水構成員 御説明をありがとうございます。安衛研の清水でございます。質問が2つあります。1つは、メーカーが機械を作るときにリスクアセスメントをしていると思うのですが、そこから提示される残留リスクに対して、ユーザーが受入れ不可能なものが提示されているかどうかと、複数の重機が稼動する場合に、ストップボタンを押すというお話があったと思うのですけれども、このストップボタンというのは非常停止機能を持っているものなのか、それとも一時停止の機能なのか。また、再起動の方法と条件がもしあったら教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○日本建設業連合会 武石です。非常停止のほうは、私から回答させていただきます。今の回答でいきますと、両方だと思っています。ルート線の所でもあると思うのですが、エンジンは動いたまま油圧ロックを止められるような停止の仕方もあるでしょうし、エンジンごと切ってしまうという停止もあると思いますので、ケースバイケースだと思います。例えば、考え方として一つありますのが、仮にエンジンを停止してしまった場合、人が挟まれたと。何か労働災害が起こったときには、人が挟まれているわけですから、すぐに当たっている箇所を除けたい場合に、エンジンを止めてしまうとすぐに除けられるのかということがあります。こういう場合には、エンジンは動いたまま油圧ロックを速やかに解除して人から離すことも必要ですので、こちらについてはケースバイケースなのだろうと考えています。もう1つですか。
○清水構成員 なるほど。もう1つは、メーカーのリスクアセスメントをやった結果の残留リスクを提示されていると思うのですが、その残留リスクにはユーザーが受入れ不可能なものは含まれているのでしょうかという質問です。
○日本建設業連合会 建設機械として、製品レベルで無人重機はまだないのです。ですので、今は多分、コマツさんやコベルコさん、日立さんなど、重機メーカーはいろいろあるのですが、そこと各ゼネコンか何社かが一緒になって共同開発品を作り上げているところです。そういう現状がありますので、メーカーから出てくるリスクアセスメントの結果が漏れている、漏れていないというのを両者が考えている段階かと思います。
○清水構成員 なるほど。一緒になって潰していくと、そういったところですね。
○日本建設業連合会 はい。
○清水構成員 どうもありがとうございます。よく理解できました。
○齋藤座長 ありがとうございました。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 長岡技術科学大学の畑です。どうも御発表をありがとうございました。全体を見させていただいて、無人建機はメーカーからいろいろな情報を提供してもらっているというお話になっておりますが、この建機自体がDBWという、電子化が進んでいるのですよね。電子化が進むに当たって、メーカーが開発する際に、機能安全をしっかり折り込んでいるかどうか。そういうお話や、例えば停止機能や接触防止機能、この辺りは正に機能安全設計になると思うのですが、安全レベルとか、そういうものについてのお話はされているのでしょうかというところを聞かせていただけないかと思います。
○日本建設業連合会 それについては、先ほどの所に資料があったかもしれませんが、メーカーと一緒に具備してもらうことを言っているところになるかと思います。当然、こういう場合にはこういう機能の停止の仕方をしてもらわなければいけない、安全装置がなければいけないというのは、メーカーと共同で開発したり、自社で開発する場合もそうですが、そういうのは当然付ける前提で、なければ付けて、当然使っていくことになります。今は、もともと付いているかというか、付いていなければ付ける、付いていればそのまま使って、これで足りるのかというリスクアセスをする形になっております。
○畑構成員 もう一点よろしいですか。今の安全機能に関してなのですが、大本はリスクアセスメントだと思うのです。メーカーが何をリスクと思って安全機能を電子システムに適応しているか。そういうところを一緒になって、開発のときに検討されたらいかがかと感じております。ちょっと参考ですが。
○日本建設業連合会 御意見をありがとうございます。そこは今、正に各社、各メーカーだったりと一緒にやっているところかと思います。
○齋藤座長 どうもありがとうございました。まだまだあるかもしれませんが、そろそろ時間になりました。大変参考になりました。
○日本建設業連合会 こちらこそ発言の機会を頂き、どうもありがとうございました。
○齋藤座長 続いて、一般社団法人日本建設機械施工協会から御説明をお願いいたします。
○日本建設機械施工協会 日本建設機械施工協会でございます。当協会の特色としては、ゼネコンをはじめとする建設会社が会員になっており、同時に、建設機械メーカーも会員になっております。それが大きな特徴になっております。もう少し詳しく言うと、建設に関係しているレンタル業とか、そういった所も会員になっているのですが、その大きな2つの所が会員になっているのが大きな特徴になっております。
それから、冒頭に申し上げさせてもらいますのは、この専門家検討会は、規制改革推進会議の答申を受けて設置されたものの1つだと理解しておりますが、同じような位置付けで、国土交通省の協議会も議論をしているところです。その中には、厚労省の方もメンバーに入っていただいて議論をしております。今日、御説明する資料は、その国土交通省での協議会の議論も踏まえ、うちの会員会社の御意見をまとめたものとして御説明をさせていただこうと思っております。では、お願いします。
○日本建設機械施工協会 私は植木と言います。説明させていただきます。今、説明がありましたとおり、施工者の立場と製造者の立場と両方いる協会なので、この資料も、その中身が混ざっています。なので、中川さんと2人で若干リレーをしながら話をしたいと思っております。
まず、表題の無人運転機械ということですが、今までの建設工事の中の施工者の立場で言うと、無人運転機械というのは何だろうと考えますと、災害復旧を中心とした、それは噴火の後とか、土石流の後とか、地震の後とか、危ない所に入って二次災害を防ぐためにということで、ここから先は行ってはいけないという所に対して、無人の機械が動いていく、これはあくまでも遠隔操作の機械のことを言っています。それで無人化施工というカテゴライズをして建設工事としては進められています。
ですから、境界線となる所から先は遠隔操作で行くのですが、誰も人はいませんので、そこで人にぶつかるかどうかという議論は余り関係ないところで動いています。遠隔操作というのは、搭乗運転に比べて、搭乗運転の人がオペレーションするのと同じ機能が遠隔操作のリモコンに含まれているので、当然、同じ資格を持って、同じ技量を持った人が運転することが、今は暗黙の前提となっています。しかし、肉眼で見るのとカメラ等々で見るのとでは、距離感とか、そういうことが分かりにくいので、作業効率が圧倒的に落ちるという事実は皆が知っていますから、特殊な状況でないとやらないというのが今までの流れだと考えております。
もう1つ、この数年は、ドライブ・バイ・ワイヤーという話もありましたけれども、汎用クラスの油圧ショベル等が電子化されてきたことですとか、先進技術が上がったことにより、高度な制御ができるようになりましたから、自動化、あるいは自律化という流れが生まれてきているので、遠隔とは全然違う話と建設業の中では捉えられています。ですから、そこは高度に管理されてなければいけないと、仕組み作りがいろいろとなされているところであります。そのような前提でお話させていただきます。
開発・普及状況につきましては、自動自律運転は複数の大規模工事で確かにテスト工事としてシステム開発が進められていて、様々な試みがなされています。代表的なものは、非常に大きな国交省さんのダムなどで使われている堤体工事などで使われているものです。遠隔操作に関しましては、先ほどの話の続きで、災害復旧で遠隔操作が条件となる工事で開発・実装されてきました。だから、大規模な工事では機械そのもの、あるいは遠隔操作を行う操作室を含めたシステム開発、無線伝送から何から全部が進歩をするために実証しながら技術を固めてきているという経緯がありますから、技術の進歩に応じていろいろな遠隔操作が試みられているというのが現在のところです。
国交省さんでは、それを実証するための工事が発注されて、そこに対して新しい技術を投入されて、その結果が知見として共有されているということも起こっております。
○日本建設機械施工協会 それで、建設機械の実際の進み具合ですが、自動自律化に関しては、今までお話が出たとおり、実際の現場でメーカーとゼネコンさんと協力して進めているという段階です。ただ一方、遠隔操作に関しては、国内外問わず、建設機械製造メーカーから商品としてここ数年で普及が始まったという状態です。
○日本建設機械施工協会 引き続き、無人運転の機械の使用が想定される作業です。まず自動自律運転です。これは、自動かどうかにかかわらず、建設工事というのは人と機械を分離することが原理原則としてありますので、どの作業でもそのことが前提になっています。ですから、比較的、人と機械が近づく場合にはバリケード等で囲って、ここから中に入らないということが、当たり前のように仕事がされています。自動自律になったら、当然のことながら、人と機械が混在しないように作業エリアを設定してやるというのが、どこの会社もみんなそういうやり方をしています。これは、どういう区画を作れますかと言うと、ダムやトンネルだとか、造成というのは、宅地造成をするとか、工業団地を作るとか、そういうイメージのものですが、こういった所で主に掘削、積込、運搬、盛土、敷均、転圧という土工事というものに使われることが多いというのが現状です。
遠隔運転も、先ほどの繰り返しになりますが、人と機械が混在しないように設定された作業エリアの中でやる。特に災害復旧作業は先ほどのものと同じような作業内容になります。
○日本建設機械施工協会 実際、お売りしている機体のお客様の状況を見ますと、産廃処理であるとか、金属リサイクルといった、少し環境があまりよろしくないような所にこの遠隔がまず入っていっているという状況があります。そのほか、林業、鉱業のほうでも、そういう危険な場面もありますので、そういう傾向があります。
○日本建設機械施工協会 続きまして、制御方式、技術水準の話です。自動自律運転はユーザー側の観点からすると、無線の遠隔操作ができるような準備がされている機械というのは、リモコンの機能をPCのプログラムに置き換えることによって運転できるという理屈になりますので、汎用重機を改造して、必要なセンサー類を追加したうえでPCによって自動化をしています。先ほどの説明にもありましたとおり、汎用クラスの機械に関しては、メーカーさんのオプションで遠隔操作のリモコンが販売されているものもありますし、そうでないものについては、かねがねいろいろなケースで試されてきた外部装置を使って遠隔操作をするということがありますので、そこの流れの中で、プログラムによって動く構造を作っています。
自動化というのは、あらかじめ計画した作業手順や作業スケジュールがあって、それに基づいて機械を動かすので、人間が判断していちいち動かすわけではないですから、タイムチャートから何から、そういうものがあった上でプログラムが機械を動かしていくという世界が、今、作られています。 あと、遠隔運転については、無線通信を使用して周辺環境をカメラ影像で送るというのが前提となっており、それで油圧を遠隔制御するということになっています。カメラの影像がないと全然何をしていいのか分からないので、あくまでもそれを見ながらオペレーターが遠くから運転をするというのが前提です。
技術水準としては、自動自律に関しては機械側の開発や進展が非常に著しくなっており、大規模工事で複数の建設機械を連携して稼働させている事例があります。これは一つ一つの機械を時間に沿ってプログラムで動かしていくのですが、隣の機械が何をしているかということと連携させることも必要ですから、そういったことが考慮されて自動運転システムが成り立っているという方向に行っていると思います。
もう1つ、専用回線の話です。数百メートルの遠隔操作とか、インターネット回線を用いる場合は遠距離遠隔操作が可能になっているということで、現状、通信回線に一般回線を使う話もありますし、専用回線も使われるので、かなりの距離から、東京から九州とか、そういうテストもされています。スピードさえ間に合えば、いろいろなケースがあるというのが現状だと思います。
○日本建設機械施工協会 続きまして、国際規格の状況です。当協会は、建設機械に関するISOの国内唯一の審議団体です。今、無人運転機械に関わる国際規格のISOとしては、そこに例示が書いてありますが、そういったものが動いております。建機の施工現場情報交換、高速相互接続、自律システムとフリート管理システム相互運用性、自動・自律運転の分類、こういったものが、今、議論されているところです。このISOの議論については会員企業の利益に大きく影響いたしますので、国際的な駆け引きの中で、オープンの議論と真逆のやり方で議論は進んでいるという状況になっております。以上です。
○日本建設機械施工協会 無人運転機械の使用による労働災害防止の観点から、どのような措置が必要かということについてお話します。今までお話してきたとおり、作業に当たって機械の動作範囲に人が入らない管理の徹底、区画を作るという話をしていますが、これを徹底させることが重要です。ただ、一口にそう言いましても、現場の環境、形状、回りに何があるか、こういったものは一つ一つ違うので、その一つ一つに対して工事の計画を行うのが施工者のやるべきことになります。その管理責任は施工者が担うものと考えられております。ですから、機械はそのもともとの仕様として、あるいは取扱説明書に書かれている機能を満足することが当然であって、それを満たさない場合は機械側に責任があるのでしょうが、それを運転して何が起こるかというのは、あくまで使う人の責任として建設工事は進んでおりますので、そういう意図を書いております。
機械の機能として、機能を保全するために、あるいは人を傷つけないために、いろいろなケースを想定してあらかじめ装備するような形にいくと、非常に過剰なものになってしまう可能性もあると思いますので、それによって使用者とメーカーさんが協議しながら新しい技術に進んでいこうとするときに、そこを阻害するようなことがあっては今の進歩の状況に合わなくなってしまうので、そこのところは少し懸念して考えています。
それから、岩見さんが先ほどおっしゃったとおり、自動化・自律化協議会という所で、工事の有り様に従ってどういうふうにするべきかということが協議されているので、そこの所で詳しいことは意見交換がされていると考えております。
○日本建設機械施工協会 続きまして、実際、現在の労働安全衛生規則及び車両系建設機械構造規格がありますが、かなり昔に制定されたもので、運転席にオペレーターが乗っていることを前提とされています。例えば、機械の誘導で行進する際に見にくいから誘導員を配置するとか、ほかの例で言いますと、落石防止のヘッドガードとか、車体が転倒したときのロックスとかがありますが、自動化のときに全て必要とは考えない部分もありますので、その辺りは該当しないようにしていくべきかと思っております。
それと、機械の制御に関わる技術、ここが正に制約が入らないほうがいいと思います。いわゆる、ライダーとかセンサーとかの進歩とコストのバランスがまだ着地点がなく、どんどん新しい技術が出てくるので、これを適宜導入できるような形でやっていきたいと考えております。
○日本建設機械施工協会 停止時、トラブル時に対して立入りルールは当然やらなくてはいけませんが、スタートできるということは再開できるということで、多分、皆さんやられていると思いますから、そこのところを厳格に決めて守っていくという管理の手法が必要かと私われます。
また、運転者の資格等教育ですが、遠隔操作につきましては、あくまでも離れて運転しているだけなので、施工者側としては、資格は当然同じだろうと考えて運用されていました。今後、自動化されたときに、いわゆるプログラムが監視どおりに動いているかを監視している人が、人数も少なくなりますし、自分で運転するかということはあるのですが、現在は、皆、同じ資格を持ってやっていると思います。自動化された作業に適したものということを考えていく必要は、教育にとってあるかと思います。また、運転席がない機械というものも将来的に出てくる可能性がありますが、そういった場合は、教育の内容もそれに即した方で、いろいろな方々が運転操作できるようにという配慮のチャンスにもなるかと考えております。
○日本建設機械施工協会 この件については、一番最後のページに資料を追加で出させていただいていますが、私どもの会員会社から、是非、こういう機会があったときにお話してほしいと言われていたお話なので、紹介させていただきます。この方は障害者なのですが、この運転の資格を取っています。今の資格の要件では、自分の力で運転席に搭乗できなければいけないというのが資格の要件になっています。ただ、この人は、障害者クライミングの選手もやっているような方で、自分の腕の力だけで登って、それでちゃんと資格を取ったという方です。
こういった障害を持っている方でも、意欲のある方には門戸を開いていくということが、今後、大事になってくるのではないだろうかと。この会社は、そういう形で、規制が緩和されて資格を取る人がたくさん出てくるようになったら、是非、採用していきたいと言っている所です。是非、御紹介くださいという話がありましたので、紹介させていただきました。
○日本建設機械施工協会 続きまして、仕様の制限に関してです。現状、特に無人運転のための一律な機械への仕様制限はなく、従前の機械をベースに改造、あるいは追加することでやっております。事例として、実際、無人運転の機械で作業するための無人エリアが、いろいろなテストや研究の中でも現場ごとに設定されており、実際にゼネコンさんのほうで管理をされて運営されている状況です。
○齋藤座長 ありがとうございました。現行の規則、資格制度は、運転席で運転者が運転する前提で作られていて、それがゆえにこの検討会があって、必要な措置を、遠隔あるいは自動について考えていくというものです。前回の発言にもありましたが、「もはや運転者ではなくて管理者なのではないか」という話もあって、そういった側面も必要になってくると思います。御説明を頂きまして、大変参考になりました。
御質問、御意見等がございましたら、挙手をお願いいたします。比留川さん、お願いいたします。
○比留川構成員 1つ教えてください。今のそれぞれの現場で運用されるときに、労基署の協議が個別に必要になっているでしょうか。それと、例えば規制やガイドラインが適切に整備されて、個別の現場ごとに労基署の協議が必要なくなると、もし、今やっておられたら、有り難いのかどうか。この2点についてお願いいたします。
○日本建設機械施工協会 例えば最新の自動運転システムをテストするような現場に関しては、当然労基署にもお話をしています。あるいは局のほうにお話をするケースもあります。その場合も、人と機械は分離されているという前提ですとか、管理する側として、座っている人間も従来必要とされている資格を持っていることとか、今までそのようなシステムがなくても同じだった工事計画、それと同じように運用できることをお話して、それで納得していただいているというケース、私が知っている範囲ではそういうことになります。
○比留川構成員 そうだと思ったのですが、そういうことがもう少しルールが整備されて、協議しなくてもよいというように、もしなれば、有り難いかどうかという点についてはどうでしょうか。
○日本建設機械施工協会 正にそういったことも踏まえて、今、国土交通省の協議会の中では、標準の安全の考え方のようなものを整理して、労基署さんにとっても、そういったものがあると審査もしやすいのではないかといったことも踏まえて、議論をしていると考えております。
○齋藤座長 Webの中村さん、お願いいたします。
○中村構成員 資料4の2ページですが、無人運転機械が使用される場所の設定として、人と機械が混在しないという地域で、しかも危険な所で作業することが前提で作られていると思うのですが、例えばそのエリア内で無人運転機械が故障したときなどの保守というのは、どのようにお考えになっているのでしょうか。今はどういう現状で保守などが行われているかについて教えていただければと思います。
○日本建設機械施工協会 様々なケースがあると思いますが、人が入らないエリアを作っているということが、日常的にあるのは燃料給油です。これは必ずやらなければいけないので、そのエリア内に多数の機械がある場合、あるいは1台しかない場合といろいろあると思いますが、全部止めるのが普通だと思います。一斉に止めて、その間に給油をする。その延長線上に、トラブルがあったときにどうするのかとか、そういうことが考えられていくというように運用されていると思います。
○中村構成員 給油をする際には運転を停止させますね、基本的に。その給油するタンクローリのようなものなどを持って行って、それでチューブを付けて給油するのですか。それとも、それは人がやるものなのですか。
○日本建設機械施工協会 危険な所で遠隔操作で無人化施工する場合と、自動化エリアを設定して自動化機械を動かす場合は全く違うことなので、危険な場所に入らないということで、災害復旧のようなことをやる場合は、境界線の外まで遠隔操作で機械を移動し、そこで給油するということになります。
意図的に自動化してエリアを作っている場合は、その意図に応じて全体を止めるなりして、人が運転する、いわゆる管理下にないものが入っても大丈夫な状態を作って入っていくということがルール化されて、どこの現場もやっているのではないかと思います。
○中村構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 櫛引さん、どうぞ。
○櫛引構成員 JQAの櫛引と申します。4ページ目の規格に関連して質問いたします。これらの規格、メーカーさんはほぼ対応していると言える状況なのか、あるいはそうではないのでしょうか。例えば対応しようとしたときに、どれだけハードルがあるのかということをお聞かせいただければと思います。
○日本建設機械施工協会 「対応している」というのはどういう意味でしょうか。
○櫛引構成員 この規格に基づいて設計していたりとか、運用していたりというところはいかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 今、議論しているものであって、一部発行されているものもありますが、この結論だけをもって設計するということになるのかどうか。そこは分からないところです。
○日本建設機械施工協会 これ以外にもいろいろとルールであったり、そういったところが必要になってくるという理解になります。
○日本建設機械施工協会 国際規格として必要だという声が会員の方々から多数あれば、ISOに向けて議論を進めていこうと考えております。
○櫛引構成員 ありがとうございました。
○齋藤座長 規格の話で、ISOで土工機械用の機能安全の規格があって、この3月にJISでもパート2が発行されたと思うのですが、そういったこともやられています。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 規格に絡むことで、無線通信とか、そういうことに関して、いろいろな新規格もありますが、そのベース規格はISO-12100だと思うのです。それはよろしいですか。基本的な考え方ですけれども。
○日本建設機械施工協会 申し訳ないのですが、内容については、今いろいろと議論の駆引きがあるのです。だから、詳細についてはお答えが。
○畑構成員 内容のことを申し上げているのではなくて。
○日本建設機械施工協会 はっきりとしたお答えはしないことにしております。
○畑構成員 それは結構です。私が言いたいのは、無線をやられているということであれば、無線に関する遅れというもの、及びセキュリティの関係はしっかりと考えられてやられているのかというところについて聞きたかったのです。ISOに行けば、ISOはTRなのですが、ISO-22004というところで、セキュリティに関してこういう考慮事項があるというのがきちんと決められているのですが、そういうものは今後は考えられたほうがいいのかなと思いました。もしやられていなければということです。
○日本建設機械施工協会 必要に応じて多角的に考えながら制定していかないと、意味のないものもたくさんありますので、そういった考え方も踏まえながら検討を進めております。申し訳ないのですが、このようなお答えしかできません。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 産総研の中坊です。最後の7ページとか、非常に重要なことだと思います。ただ、こういった遠隔操作、オートマとマニュアルの運転手のようなもので、より簡易に取れて、今後そういう方が増えていったときに、しつこいようですが、自動若しくは遠隔と有人のものとが混在させて動かしたいという要望、ニーズは出てこないのか、それは、今は考えないし、将来もしばらくは考えないという前提なのでしょうか。いかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 基本的には、先ほど来から何度も申し上げているように、この無人運転については機械と人を分離する前提で使っていくという考え方に変わりはないと思っております。
○齋藤座長 今の質問に対してですが、遠隔操作ができるようになると障害者の方でも参画できるというのは、1つあると思うのですが、私自身はマニュアルの自動車の免許とオートマの免許のような関係になるとは、遠隔操作を考えていなくて、むしろハードルが上がる気がしているのです。というのは、直接見て、この写真のような近さで直接見ながら運転するならまだしも、それでも視界がかなり制限されます。ましてや画面などを通していくと立体視ができなくなってくる。
それから、コントローラーも、完全に運転席と同じものがシミュレータのように作られていればよいと思いますが、ここのようにコントローラーがまた変わってくる、しかも、メーカーごとに様々なコントローラーが出てくるということですと、それこそ航空機のパイロットではないですが、ある型ごとに免許や資格が必要になってくる場合も考えられます。その辺も含めて、遠隔操作を対象とした技能講習ということに関して、具体的にどのようにお考えなのか、お考えがあればお聞かせください。
○日本建設機械施工協会 今の建設機械の運転については、規制に基づく講習という考え方で運転についての講習は位置付けられているのですが、そういったものについての考え方については、正に遠隔で操縦する無人の機械が動く現場をどうやって管理していくか、その管理のやり方に大きく左右されるものだと思っております。正に、今国土交通省の協議会で、そういった議論も踏まえてやっていくものだと思っております。
○齋藤座長 ありがとうございました。ほかにWebの方もございますか。よろしいでしょうか。では、どうもありがとうございました。大変参考になりました。
それでは3団体目、最後になります。建設機械工業会様から、御説明を頂こうと思います。お願いいたします。
○日本建設機械工業会 日本建設機械工業会の小山です。本日はこのような場で説明をする機会を頂きまして、誠にありがとうございます。
私たちの団体の概要については、一番最後のページごく簡単に書いておりますので、22ページを御覧ください。一番上に書いておりますが、日本建設機械工業会の会員の所に「正会員60社」と書いておりますが、これは全てメーカーでございます。建設機械及びそれに必要な製品を作っている企業60社です。国内で、昨年で、約3兆4,000億作っております。そのうち7割は海外に輸出しております。その3兆4,000億と同額、又はそれ以上が海外で作られておりまして、世界全体で約7.5兆円の建設機械を日本のメーカーが作っているものです。これはアメリカに次いで第2位であります。
組織的には、6つ委員会があるうちのイノベーション委員会というのが、建設機械の自動化・自律化に関する検討を開始しておりまして、本日説明をいたします辻部会長が、その委員会の企画調整部会長をしております。
ちなみに、左下のものは、2分ほどの動画なのですが、本日はお見せできませんけれども、ここに書いてあるような、物を運ぶとか、先ほどお話のありましたキャビンのない建設機械がどのように動いていくかについて動画を作りましたので、お時間のあるときに是非御覧いただければと思います。
それでは、説明はまず辻部会長からさせていただきます。
○日本建設機械工業会 今、御紹介いただいた部会長の辻です。本日はよろしくお願いいたします。目次にある1番から6番までは私から、7番は小山から御説明いたします。
まず、無人運転機械の開発・普及状況について、御報告します。会員企業からヒアリングを行いました。遠隔運転と自律運転はどのようになっているかというところで分けさせていただきました。御指示があった項目よりも少し多めに機械を選ばせていただいているのは、御了承ください。
ここにあるのは、機種、市場に出しているか否か、開発中か否かに分けています。ここに書いてある状況は、各会社の公開情報を基に、開発中はなかなか出せませんので、公開情報を基に書いております。
ここに書かれているように、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、クローラキャリア、モービルクラッシャは、遠隔運転をやっているものが市場に出ている。ダンプトラック、振動ローラは、自律運転しているものが市場に出ているという状況です。
次のページをお願いいたします。無人機械が使用されている、又は想定している作業については、先ほど建設機械連合会様、建設機械施工協会様からお話があったものと、ほぼ同じです。まず、遠隔運転は、一般土木機械での掘削とか積込、鉱山では砕石とか積込などをやっております。
作業環境としては、先ほどからお話のありました災害のある現場だったり、危険のある現場があります。実際に機械の周囲には人が入らないようにとか、コーンバーで無人エリアを設定した上で、積込などをやっている状況です。
自律運転も同じです。こちらは特にお伝えしたいのは、繰り返し作業があるところは自律運転が適するということで、プラント系の現場での繰り返し作業に使われています。こちらも無人エリアを設定して、国交省様の安全ルールに基づき作業を進めているといった状況です。
次のページをお願いいたします。ここが、各会社で公開されているサイトから写真を持ってきたもので、想定されている使用状況について描かれています。土木工事、災害復旧、産廃処理、砕石、製鉄、鉱山などで機械が動いているという状況です。
5ページをお願いいたします。無人運転機械の制御方法・制御水準です。こちらは油圧ショベルを例に情報提供いただき、遠隔運転と自律運転に分けて書かれています。
こちらの例は、先ほどドライブ・バイ・ワイヤーの方式もあるというお話がありましたが、今回の方法は後付け比例弁によって油圧介入方式を、両方とも書かれています。上の遠隔運転のほうは、制御方式としては後付け比例弁の油圧制御です。
操作性として特筆すべきこととして、機械の周囲の音をフィードバックしたり、作業中の微細な振動をモーションシートによってフィードバックする形でやっております。
遠隔、テレコマンドということで、可動式メインカメラを採用し、一定の範囲の視界を確保しました。安全性として、プラスアルファとして、よそ見検知とか、オペレータの顔認識により、誤操作の防止を行っております。
自律運転のほうも制御方式は同じです。利便性は、現場周囲環境に適した動作軌跡とするティーチングプレイバック方式という形で、特定の災害に対して適応しているという形になっております。安全性のほうは、レーザーバリアなど、外部検知システムとの連携した停止機能を用いています。
その他、例としては、例えばGNSS、IMU、LiDARなどを組み合わせた位置/姿勢/環境認識による自律施工をやっていたり、予め経路を指示した条件指定型で施工ないしは走行を行う形で、障害物検知によるブレーキ停止機能などがあります。これらを一例として御紹介いたします。
次のページをお願いいたします。6ページです。ここが、前の2つの団体様がお話した内容と、弊会が特に違うところだと思います。昨年度、建設機械工業会の委託事業として、「令和6年度 土木・建設施工における遠隔化・自動化に関する海外の動向調査」を実施しました。
実施した結果をお伝えしますと、遠隔化・自動化施工に関する海外各国の法制度・規制等は発見できませんでした。ただし、関連制度の面では、AI・サイバーセキュリティ対応を含む機械安全ルール全般についての国際基準規格の見直しの動きがあるということです。
具体的な基準の見直しとしては、2027年1月から全面適用される欧州機械規則があります。この欧州機械規則の現行機械指令からの変更点としては、リスクの高い機械に対する認識の強化、自律的な機械に対する遠隔監視機能の必要要件化、サイバーセキュリティ対策などがあり、これらの考慮が必要というようになっております。
次のページです。ここから数ページにわたって、調査内容の抜粋を御提供いたしました。「欧州機械指令の発行」という所の2番目です。変更点は2つほどお伝えしましたが、それ以外に、ここに書かれている10項目が変更点としてあります。これに伴って、今、ISOのA規格の改定が動いておりますが、それに伴って下位の規格も順次変更されている状況になっていることが分かりました。この後、少しどのような状況かというのはお見せしたいと思います。
次のページをお願いいたします。各国の政策も少し調べました。EUの方が政策が進んでいるというところで、EUで1件行っているプロジェクトが見つかりました。
中国もかなり動きが盛んだというところで、中国も少し調べました。国家レベルの政策で推進しているということが見受けられるという情報があります。
先ほどお伝えしましたが、現場に適用される具体的な法制度、規制、標準化に関してはありませんでしたし、事故発生時の対応についても、何かしらの事例というものは見つかりませんでした。
次のページお願いします。先ほどお伝えした欧州機械規則のポイントとして、10項目の詳細が書かれております。例えば3番目にリスクの話、5番目に遠隔技能監視機能の必須要件、8番目に人間と機械のインタラクションなどが、ポイントとして出てくるだろうという状況です。
10ページです。今、それがどのように動いているかの状況を調べたものが、この図です。今、A規格が改定中で、順次、B規格、C規格が改定されていくということです。調査レポートによると、改定には数年かかると見通しを立てております。
次に、規格の状況がどのようになっているかということで、我々も一回体系立てて認識しようということで、この調査報告の場で調査をまとめていただきました。
建設機械現場における遠隔化・自動化施工に関係の深い規格としては、TC127の土工機械、その上の自動掘削採掘、建設機械に加えて農業機械の、この項目が関係の深い条項になっているということで、先ほど報告があったものと一緒という状況です。
○日本建設機械工業会 ここからは小山が説明させていただきます。「労働災害防止の観点から必要な措置について」ということで、会員の方々からお話を聞いた結果を申し上げます。
まず、無人エリアの設定については、先ほどからお話にあるとおり、混在するというのは接触防止は困難であるということから、無人エリアの設定方法、立入り禁止措置はしっかりしていただく必要があるのではないか。
それに対して、建設機械側は何をするかというと、エリアから出てしまったとき、また、通信が入ってこなかったときの停止措置、そのために接触防止装置を装備している例があるということです。
一般の施工者・作業者の対応としてお願いしたいのは、現場判断による機械の緊急停止です。これは近くにいらっしゃる方も含めますし、先ほどから何回もお話いただいておりますが、現行の安衛法は有人の実搭乗を前提としたものであり、それらについても必要な見直しをしていただきたいと。これは規則の条文です。
これについてお願いしたいのは、ガイドラインなどによって明確化していただきたい。その際、こういうような場を使いまして、厚労省さんが持っている安衛法の関連規則ができるだけ整合的かつ一体的に整備・運用していただくと、私たちも非常に対応しやすくなるということで、お願いの点でございます。
次に13ページの「運転操作性の確保」です。これについては、「視認性の確保等についてどうか」という御質問がありました。必要であればこういう措置を考えていただきたいということで、繰り返しになりますが、建設機械側については、どういうものを情報として出せばいいかというガイドラインの整備、明確化です。視認性等は現在の例です。あと、通信基盤側にも、通信品質に関する基準はどういうものであるのか明確化していただければと思います。
関連制度ということで、少し広いのですが導入を進めるためには、例えば特定自主検査をしていただいておりますが、そのための検査方法、項目です。これは遠隔運転の場合にどういうものが必要になってくるのか。資格については、先ほどお話したとおりです。
遠隔運転の際、座長からも「有人運転より難しいかもしれない」ということで、制度ともに事前の習熟の必要性が高くなってくるのではないかという御意見もございました。
併せて通信インフラが非常に重要で、そのための中継施設や品質、場合によっては通信インフラの修理、ローカル5GとかWiFiだけではなくて、最近では衛星通信等もありますので、それの導入を進める。これは費用がかかりますが、その支援と、必要に応じて建設機械、無人運転等に必要な規制緩和を考えていただけないかと。
EUの動きもありますが、「周囲への影響等に鑑み」と書いてありますが、建機は非常に大きいものですから、無人区画から万が一出て、周囲に大きな影響を与えるという懸念もありますので、サイバーセキュリティ対策についての支援も必要なのではないかと考えています。
14ページの「停止時・トラブル時の安全確保」です。これも、例を出していただいていたのは逸走防止等です。繰り返しですが、無人エリアの設定と運用についても、適切にしていただきたいと思っています。安全ガイドラインの策定も含まれます。建設機械側としても、通信途絶時は緊急停止をするとか、自動システムとは別系統とする。物理的なもので、例えば下に書いてあるような、緊急停止装置として標準化をしていただくのも一案ではないか。ボタンやスイッチをどうするか。そういうこともあり得るのではないかと思います。
あとは、施工者・作業者側の対応ということで、これも先ほど他の団体からも御発言のあった、現場判断によって緊急停止ができるとか、緊急停止後に人が接近する際の安全確認手順とか、無人運転ができない環境で止まってしまったときに、どのようにそれを回収するかの手段を考えていただくという辺りも、これは建設機械側というよりも、施工者側の皆さんのお考えによるかと思いますが、そういうことをしていただくとよいのではないかと思います。
4.です。いずれにしても、これらについて、一般的にこういう安全を守るということは、ガイドライン等によって明確化されたい。そのために国交省さんと厚労省さんの関連規則を整合的にしていただけると、当方としても非常に対応を進めやすいということです。
15ページです。運転者(操作者)に求められる技能の確保です。これも既に御議論いただき、御説明いただいたところもあると思います。既に既存の資格を持っていらっしゃる方について、どういう技能要件、講習要件をしていただくと、使えるようになる、連携を確保していただけないか。また、全く新しい資格を作る場合、性別、年齢、障害の有無等によらず多様な人材が資格を取れるような配慮をしていただくと、現場での人材の確保にもつながるのではないか。場合によっては、事務職の女性がオフィスから運転するということも、既にやっている例もございますので、これは検討していただければと思います。
3.です。少し先の話かもしれませんが、国をまたいだ運転操縦、日本からオーストラリアとか、どこかの国から日本国内といった場合に、資格が使えるのかどうかということの明確化。国内基準を整理していただいたり、場合によっては両国間で国際的な連携を実施していただくことも、将来的には必要になってくるのではないかと思います。既に、遠隔操作という場合には、日本からアメリカというのも、実験的ではございますが、できているという例もございますので、将来的な検討課題としていただければと思います。
各社が想定している前提条件ですが、先ほど施工協会の方からもお話がありました。設計原則等に基づいて作らせていただいておりますし、それ以外に複数企業から前提条件としては、例えば通信状態が良好であることとか、有人機と同様に、システムの安全性はユーザーとして考えていただけるということが必要なのではないか。もちろん、建設機械側としては、受信した指令に対して正しく作動するということは、しっかりとやらせていただくということです。
機械自体です。これは先ほどとも重複いたしますが、緊急停止手段、無人運転から有人運転に何らかの形で、有人運転は遠隔でもいいと思いますが、緊急時、リカバリー時についても必要なのではないか。このようなことが出ておりました。
17ページです。これについては、全体にかかわるものですので別立てにさせていただきました。僭越ではございますが、要望としてお聞きいただければと思います。
まず、検討の実施体制については、正にこのような場で、学識者の方々、専門家の方々が、広く連携して、メーカー、ユーザーの方々も連携して、迅速に対応されたい。しかも、これはかなり人材の不足は大きな問題になっているので、迅速に対応をお願いできればと思います。
運用面で、各省庁間、自治体等の関係者間、これは既に規制緩和のワーキンググループでも、当時の安全課長からも御発言いただいたように、自治体間でそういうコーディネーションはしっかりできるようにしたいという話も頂きましたので、是非それを実施していただきたいと思います。
検討の際に留意していただきたい点です。これは、どちらかと言うとサブスタンスのほうですが、関連法規間の整合性の確保。前提としては、建設機械側も努力いたしますが、機械単体での安全確保には限界がございますので、施工計画、エリア管理、運用に関して、ルールを一体的に規定していただくことが重要ではないかと考えております。また、建設機械側に必要となる装置、機能に関しては、ガイドラインで明確化していただく。関係省庁間での整合性を確保していただくと、私たちとしても非常に進めやすくなると考えております。
その際、併せて検討の際にお考えいただきたいというのは、他の分野の動向、整合性です。物流、農業、自動車等は、かなり自動運転、遠隔運転的なものが既に入っていたりとか、入れようとしておりますので、その辺の動向の把握。通信分野は、通信機器、通信の規格等についても、今は非常に大きな動き、早い動きがありますので、制度とか、動向との整合性を考えていただければと思います。
18ページです。他分野とともに、他国との整合性の確保です。これについても、欧州機械規則が間もなく共通規格として動き始めて、それがISOにも将来的には反映される部分があるということで、グローバルな規格との整合性を踏まえたものにしていただくと、私たちも進められます。また、コストの問題だけではなくて、私たちが技術開発を早く進めるためにも、是非御検討いただければと思います。
あとは安全確保に関する責任の範囲、分担の明確化、リスク軽減の方策です。ここに書いてあるように、多くの要素からなるためにタッグを組みますので、その間の安全確保とか、事故が起きた場合の責任の範囲と分担が明確になるように、ガイドライン等に記載していただきたいと考えております。
また、そういうことを進めようとされている施工者のリスク負担を軽減するためにも、必要であれば保険制度とか、自動車などもいろいろ調べましたが、なかなか国としてというより民間の動きになっておりますが、保険の在り方、整備を検討していただくとよろしいのではないかと考えております。
最後になりますが、規制の内容、規制水準についての要望です。1つは、多様性を踏まえた規制制度ということで、これは厚労省さんの資料にもあるように、4つの象限というお話も頂いております。工事の対応だけではなく、建設機械の種類、運転制御方式、周辺環境も多様であるため、最低限のところは皆さんに決めていただくのですが、違いを踏まえたものにしていただくということが言えると思います。
規制の水準についても、現状は技術水準等があり、無人施工の実現、機器の導入と運用、施工者側の方も含めた新規参入を進めて、最先端の動きを進めるという面からも、過度・過剰ではなく、適切なことをしていただきたいと考えております。先ほど他の団体の方からもありましたように、過剰なものとすると、工事の進捗が遅れたりとか、導入するインセンティブが落ちるということがありますので、適切なものとしていただいてはどうかと考えております。繰り返しでございますが、先ほどの有人運転を前提とした法令の見直し。
4.が、これまでの規制整備と毛色が違うのですが、初期投資負担を軽減していただくために、どうしても高くなりがちな機械だけではなくて、関連システム、通信インフラ、サイバーセキュリティ等に対する補助金とか税制というのも考えていただくと、進むのではないかと思っております。また、公共工事において、いろいろな面での評価も高くしていただくというのも、1つの案ではないかと考えております。
あと、必要に応じた関連規制、通信技術基盤の明確化、例えば衛星通信をどうやって使うかという辺りについても、必要であれば規制の緩和をお願いしたいということです。
なかなか詳細までは調べきれていない点、先ほどの国際的な比較の研究報告も必ずしも十分ではないところもあると思いますが、私たちも是非御協力していきたいと思いますので、よろしく御検討をお願いいたします。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。ちなみにこの報告書は公表されているのですか、Webか何かで。
○日本建設機械工業会 これは会員に限定です。
○齋藤座長 会員限定ですか。そうでしたら、また、参考にさせていただければ。
○日本建設機械工業会 これは著作権の問題等もあるのですが、委託先との契約で必要であれば個別に一つ一つ範囲など、また別途、検討してやらせていただくようにします。
○齋藤座長 御相談させていただければと、大変参考になる資料かと思いますので、ありがとうございます。今の御説明に対して、御質問、御意見等ございますか。中坊さん、お願いいたします。
○中坊構成員 重箱の隅をつつくような質問に聞えるかもしれないのですが、12ページの2.の建設機械側の対応という所で、この接触防止装置、今までのお話を伺っているとむしろ要らないのではないかと思いますが、何か理由があるのでしょうか。
○日本建設機械工業会 これは機械同士の接触も当然、ぶつかってしまうとその後の工事が遅れるなどがあります。人の場合にも特にそうなので、カメラ、センサー等というのはあくまで例示です。接触を防止することによって、当然その先にあります衝突を防止するということにつながっていると。
○中坊構成員 そうしますと、わざわざその人を検知するためにという目的よりも、もっと広くということですね。ですから、人を検知するために付けているわけではなくて、人でなくても、とにかくぶつからないようにすると。
○日本建設機械工業会 現状としてはいろいろあると思いますが、少なくとも現状についても、多くの建設機械には接触しそうになると、人でも当然、人身が一番重要なのですが、それ以外の建機に使うときにぶつかりそうになったり、近くになったときは警報を発して、音で出して、スピードを落として、最後に止まると。
○中坊構成員 自分の質問の趣旨は、人か人でないかを見分けながら検知するなど、そういったところをむしろしてないということですね。だから、例えば、こういう建機以外のもので、普通のロボットで考えた際に、壁のきわきわまでは走れるけれども、人が近付いてくる場合は少し距離を置いて止まるなど、そのためには壁と人は区別しなくてはいけないのですが、そういう機能は余り載せるつもりもないし、載せていないということですか。
○日本建設機械工業会 適切かどうかは分からないのですが、機械とのシチュエーションと遠隔化のシステムとの関係によってくるのかなと思っています。御指摘のとおり、先ほど施工協会様からありましたように、写真にあったようなオペレーターがすぐ横にいるような状態で、オフライドで施工するような場合はそういった装置は要らないでしょうと。ただ、自律化した場合にはやはり機械自体が周りを見る必要が出てくるだろうというところで、今回の技術課題というのは結構細かい所までいったのですが、大雑把に技術を分けていくと、それぞれの遠隔の方法や自律化の方法によって、それぞれ見なくてはいけないだろうというところで、網羅的に書いて皆さんが見ている対象がそれぞればらばらになってしまっているので、ちょっとそういう書き方になっているところは御了承ください。
○中坊構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 ほかには、比留川さん、どうぞ。
○比留川構成員 EUの機械規則で、自律機械に対して遠隔監視機能の必須要件化がされるというお話があったのですが、現状、国内で運用されている自動のものは、その遠隔監視機能があるのかないのか。もしEU規則に整合性を取っていくとすると、もしないとすると将来的にそういうものは、備えていかないといけないと考えられているのかどうかを教えてください。
○日本建設機械工業会 将来の話になると思いますが、これはEUでこういう機械規則が出た場合には、その機械規則に機能がマッチしているものは合致させなくてはいけないというところになってくるので、この機能を備えたものに対しては、合致させるような取組を考えなければいけなくなるだろうと考えています。
○比留川構成員 現状、あるのか、ないのかどっちですか。自動の機械について、遠隔監視機能は付いているのか、付いていないのか、どっちですか。
○比留川構成員 自動で運用しているものについて、遠隔監視をされているか、されていないか、どっちですか。
○日本建設機械工業会 例えば自律機械というと、多分、弊社の話になってしまうかもしれませんが、自律して動いているダンプトラックのような形になってくるかと思います。車がどこにいるかというのは、随時、監視しているので、そういう意味からすると、車両がどこにいるか、指定しているポイントにいるかというのは監視しているということにはなるかと思います。ですから、その監視という解釈をどこまで解釈するかというのは、これからいろいろと技術開発していく上での課題になってくるかと思っています。お答えになっているでしょうか。
○比留川構成員 ありがとうございます。例えば、機械の方からちょっと危ない状況が、不規則な状態が発生して、その場合にすぐに人が見るみたいなことはやっていない。
○日本建設機械工業会 もう一度。
○比留川構成員 例えば、何か危ないですよと警告が機械から来て、それに対して人がすぐそのカメラを見て確認するみたいなことはやっていないということですか。
○日本建設機械工業会 それはやってます。車上に何かしら異常があったら、何があるかというのはカメラ、センサーで見ているので。
○比留川構成員 それは見ているのですね。
○日本建設機械工業会 ですから、車が止まったときにはオペレーター、管制のほうが、すみません、内輪の情報でこういう所でしゃべっていいのか、ですけれども、例えばトラックが止まりました、何で止まりましたかと行ってみないと分からないという状況は困るので、例えば岩が落ちて止まっている、それは回復しないといけないという状況にはなるかと思います。
○日本建設機械施工協会 すみません、こちらからちょっと一言、言っていいですか。機械単体では、その機械の周辺の状況を管理されている時間が多々あるということは分かるのですが、複数それがあったときに相互がどうなっているかという観点では、そういう機能は恐らくないです。機械群としてコントロールしようとしている施工現場が仮にあるとすれば、それを志している人たちが管理している。別の人たちが見ていますということになります。
○比留川構成員 ありがとうございます。
○齋藤座長 ありがとうございました。ほかに、畑さん、どうぞ。
○畑構成員 17ページと18ページの所に書いてありますが、機械単体での安全確保に限界がありますと、それと合わせて安全確保に関する責任範囲、分担の明確化、リスクの軽減の方策を検討する必要があるということになっていますが、実際にこの分担するためには、その機械自体の残留リスクのようなもの、ここを明確にする必要があるかなと。その点は例えば建機メーカーさんから施工屋さんのほうなど、その辺りにも出されているのでしょうか。ベースはリスクアセスメントだと思いますが。
○日本建設機会工業会 今の質問に関しては、遠隔操縦に関してはお客様と運用のリスクアセスメントをした上で、システムだけでは限界があるところに関しては、カメラを設置するなど、そういう運用面でカバーするようにしています。
○畑構成員 ありがとうございます。あと1か所、コメントだけですが、10ページに書かめている規格の改定状況ですが、このISOの13849-1とIECの62061、これはもう既に機械規則に合わせて改定は完了しています。ですから来年ぐらいに、このISO120100も改定が完了するか、そういう状況です。ちょっと情報として。
○日本建設機械工業会 ありがとうございます。
○齋藤座長 ほかにありませんか。すみません、では私から1つ、先ほど比留川さんからもお話があったのですが、走っている車の監視、どう止まっているのか、あるいは人が場合によっては止めるのかとあるのですが、もう1つ、トラブルが解決したときの再起動の問題があると思います。これはやはり現場に誰かが行って、再起動するというのが通常なのですか。それともリモートのリスタートの機能、さらに、その際に必要な安全確認もリモートでやられているのでしょうか。
○日本建設機械工業会 これも多分、自律化を想定しての話かと思いますが、やはり現場に行かないと、どういう状況かというのは分からないと思いますので、現場に行って確認する。その際には安全を確認した上という形で、そこは各サイトでどのように管理しているかということになるかと思います。
○齋藤座長 無人区画というものを管理・維持するために、当然、その場所に誰かがいることにもなっているから、再起動する際には、人がそこでトラブルを排除した上での再起動という連携でなっていて、完全に無線通信だけで何kmも離れた所の監視を全く無人でやっているというような状況までは、さすがにまだ想定もできないというところで、無人、遠隔、あるいは自律のようなものは、そういう前提での施工現場、施工作業空間での使用だということですね。手術ロボットなどは、大阪にいる先生か東京で手術室をコントロールするのはある。もちろんその周りには誰かスタッフが、人間がいるのですが、そういったところではなく、オートリスタート、あるいは無線のリスタートでかけるということは、まだ考える必要はないという理解でよろしいですか。
○日本建設機械工業会 これは多分、機械側からするとリモートでリスタートすることは、遠隔でもできるはずなのですが、ただ、現場でどうされるというのは、正に現場側の御判断で、止めたけれども、実は大きな問題なくリスタートされるということもあると思います。これは重大な問題なので、さすがに人が行って確認しないとリスタートできないという辺りは、多分、施工現場の方の御判断ではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○日本建設機械施工協会 現状のメーカーさんがオプションで提示しているようなリモコン装置は、遠隔側からエンジンの起動ができないです。ですので、エンジンが止まるという機体の判断が行われたときには、行かざるをえないという状態になっています。ただ、マシンの状態がリモートコントロール側で分かっていて、周辺の状況も分かっていて、ある問題が解決したから動かしていいといったら、そこに行かないとエンジンが掛けられないというのが標準的な作られ方です。ですので、メーカーさんのオプションではなくて、サードパーティー的なこういう機能が最近出てきているので、そこは議論の1つのポイントになるかと思いますが、そちら側からはメーカーさんの回路の内部に介入できないので、絶対行かなければ駄目だろうということになってしまう可能性があります。エンジンが止まった場合です。止まり方がいろいろあると思いますが、と思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。こういったところは建設業連合会さんのほうも、やはり幾ら無人だ、自律だといっても、無人区画とはいえ、ある程度の距離に現場のスタッフたちがいて運用されるものという前提ですよね。建設現場なので、いかがでしょうか。
○日本建設業連合会 日建連ですけれども、今、JCMAさんからお話がありましたが、そのとおりです。必ず遠隔とはいえ、工事現場の無人機が動いているすぐそばとまでは言いませんが、工事事務所があれば、そこに誰かいるということは逃れられないと思います。工事現場全体が無人になるというわけではないので、誰かしら管理者、管理監督者はいるというのは変わらないと思います。
○齋藤座長 ありがとうございました。でも、そういう人たちが、その無人区画に入らないように、維持、管理する。それは現場の安全、労務の管理によるところが今のところは非常に大きいという御意見で、3団体様とも、そういうお話だったと聞いて理解をしました。いかがですか、何か御意見はありますか。
○永谷構成員 永谷です。今日の話は、私自身の分野であるので、大体分かっているつもりでいろいろお話を伺いました。基本的には、最初に日建連の方にご紹介いただいた、「時間と空間を管理する」というところが重要だと考えております。時間というところに関しては、エンジンが掛かっておらず、人が入れるときには人の作業を行い、これから無人で作業を実施するとなった時点で、無人区画を動かすことになるかと思います。
どうやって、それをしっかり守らせるかというところが、多分大事なところであり、一旦そこを守ることができれば、何かが起こっても人は安全であることが担保できます。また、何かが起こって自動建機が止まった場合、復帰の手順をどうするか、ということも大事な点です。いずれにしても、「人がもし入ったら」ということを考えるのではなく、その範囲に、いかに人を入れないか?を考えることが大事であると、今日、改めてお話を伺っていて思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。Webの方、陣川さん、お願いいたします。
○陣川構成員 森林総研の陣川ですが、聞こえますか。今日、ヒアリングでいろいろ教えていただきまして、ありがとうございました。非常に勉強になりました。1つ聞いていて、最後の発表の所の3ページの所に、遠隔運転と自律運転の作業環境の話が出てきたのですが、今日の話の中で人と機械が混在しないように無人エリアを設定しますという話なのですが、ここの遠隔運転で最後のほうに、「ただし、積込時のトラックは有人の場合もある」とあるのですが、無人の機械と有人の機械が混在するという、そういうシチュエーションは建設の現場の場合、想定されているのか。それとも想定されていないのか、その辺りをちょっと教えていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
○齋藤座長 ガイドラインの範囲では想定されていると思いましたが、どうですか。
○日本建設機械施工協会 全ての機械が自動で工事ができるというシチュエーションは、まだありませんから、それ以外の機械は遠隔操作なり、人が乗ったりしていることが前提となっています。そこをどういうふうに区分けしていくのかという課題もあるのですが、そうでないと全ての仕事はできませんから、ただ、人と機械を区分していくことが前提となっています。
○陣川構成員 なるほど、分かりました。ありがとうございます。林業機械の場合も、恐らく技術レベルにしても、作業環境にしても、有人の機械と無人の機械が混在する、そういうシチュエーションにならざるをえないのだろうなとは思っているので、その辺りが聞きたかったところです。どうもありがとうございました。
○齋藤座長 ありがとうございました。そろそろ時間なのですが、よろしいですか。それでは、御説明ありがとうございました。大変参考になりました。3団体の皆様からもお話を聞かせていただいて、大変参考になったというのは、私は産業用生産システムが専門で、産ロボなどがメインなのですが、ロボットも柵等で、まず囲うという話で安全の確保の大原則が決まっているところです。その中に入って作業するからこそ、教育があってという立付けになっているのは御存じのとおりだと思います。そういった考え方をすると、この隔離による安全は基本にあるのかなということで理解をさせていただきました。一方でロボットは、そればかりでなしに人との混在も求めていて、どんどん技術を取り入れていったという方向があるのは、1つ押さえておかないといけないところだと思います。
では、時間になりました、皆さん大変ありがとうございました。事務局にお返しします。
○主任中央産業安全専門官 ありがとうございました。次回の日程については、1月20日、火曜日を予定しています。改めて場所などを含めて、連絡させていただきます。以上をもちまして、第2回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会を終了します。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

