2025年2月27日 薬事審議会 医薬品第二部会 議事録

日時

令和7年2月27日(木)18:00~
 

場所

厚生労働省専用第22~24会議室

出席者

出席委員(19名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理  
 

欠席委員(1名)五十音順

行政機関出席者
  •  城克文   (医薬局長)
  •  佐藤大作  (大臣官房審議官)
  •  中井清人  (医薬局医薬品審査管理課長) 
  •  野村由美子 (医薬局医薬安全対策課長)  他

議事

○医薬品審査管理課長 それでは、定刻になりましたので、「薬事審議会医薬品第二部会」を開催いたします。本日はお忙しい中御参集いただき、誠にありがとうございます。本会議はペーパーレスでの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不明点がありましたら、事務局がサポートいたしますので、よろしくお願いします。
 まず、本日の会議における委員の出席についてでありますけれども、中野委員と山本俊幸委員がまだ会議に参加されておりませんが、後ほど参加されると考えております。本日は現在のところ、当部会委員数21名のうち19名の委員がこの会議に出席いただいていますので、定足数に達していることを報告いたします。
 続いて、薬事審議会規程第11条の適合状況については、全ての委員の皆様が適合している旨を御申告いただいておりますので、報告させていただきます。先生方におかれましては、会議開催の都度御協力を賜り、誠にありがとうございます。それでは以降の進行について、山本部会長、よろしくお願いいたします。 
○山本昇部会長 はい、よろしくお願いします。それでは本日の審議に入ります。まず事務局から、資料の確認、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況について、報告をお願いします。
○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。本日はあらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料1~23を用いますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料23に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規程第5条、第8条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは、次のとおりでございます。
 議題1、テビムブラ。退出委員、安藤委員。議決に参加しない委員、亀田委員、保田委員。議題2、ラズクルーズ。退出委員、浦野委員、滝田委員、松下委員、山本昇委員。議決に参加しない委員、亀田委員、南委員、保田委員、山本俊幸委員。議題3、テブダック。退出委員、南委員、山本昇委員。議決に参加しない委員、なし。議題4、ティブソボ。退出委員、なし。議決に参加しない委員、亀田委員、保田委員、山本俊幸委員。議題5、ベネクレクスタ。退出委員、南委員。議決に参加しない委員、亀田委員、保田委員、山本俊幸委員。議題6、イミフィンジ。退出委員、山本昇委員。議決に参加しない委員、亀田委員、保田委員。議題7、デュピクセント。退出委員、なし。議決に参加しない委員、川上委員、中野委員、松下委員。議題8、オテズラ。退出委員、なし。議決に参加しない委員、亀田委員、南委員、保田委員、山本俊幸委員。議題9、イラリス。退出委員、亀田委員、浦野委員、滝田委員、松下委員。議決に参加しない委員、南委員、保田委員、山本昇委員。議題10、プレバイミス。退出委員、なし。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、保田委員。議題11、希少疾病用医薬品の指定の可否。退出委員、安藤委員、浦野委員、大隈委員、川上委員、滝田委員、松下委員、南委員、山本昇委員。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、保田委員、山本俊幸委員。議題12、ウステキヌマブBS。退出委員、なし。議決に参加しない委員、亀田委員、山本俊幸委員。以上でございます。
○山本昇部会長 ありがとうございます。今の事務局からの説明に、特段の御意見ありますでしょうか。よろしいですか。では、本日の非公開議題は、審議事項12議題、報告事項6議題、その他事項1議題となっております。それでは、審議事項の議題に移りたいと思います。
 まず、審議事項の議題1と、その他事項の議題1でございます。最初に安藤先生におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題1の審議の間は会議から御退出いただき、御待機いただくことといたします。安藤先生、御退出をお願いいたします。
○安藤委員 はい、分かりました。
――安藤委員 退室――
○山本昇部会長 審議事項議題1とその他事項議題1は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。審議事項議題1について、機構から概要を説明してください。よろしくお願いします。 
○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料番号1、医薬品テビムブラ点滴静注100mgの製造販売承認の可否等について、機構より御説明します。資料番号1、審査報告書126分の5ページを御覧ください。
 本剤の有効成分であるチスレリズマブ(遺伝子組換え)は、ヒトPD-1に対する免疫グロブリンG4サブクラスのヒト化モノクローナル抗体であり、PD-1の細胞外領域に結合し、PD-1とそのリガンドであるPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することにより、がん抗原特異的なT細胞の活性化及びがん細胞に対する細胞傷害活性を増強し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
 今般、本剤は「根治切除不能な進行・再発の食道癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年11月時点において、本剤は、化学療法歴のある切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に係る効能・効果にて、7の国又は地域で、また化学療法歴のない切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に係る効能・効果にて、3の国又は地域で承認されています。本品目の専門協議には、9人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料番号23を御覧ください。以降、臨床試験成績を中心に、審査の概要を説明いたします。
 審査報告書25ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、化学療法歴のある根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者を対象とした国際共同第III相試験である302試験及び化学療法歴のない根治不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者を対象とした306試験が提出されました。
 有効性については27~28ページの表27及び図の2を、また29~30ページの表29及び図の3を御覧ください。302試験において主要評価項目とされた全生存期間について、医師選択化学療法群に対する本剤の優越性が検証されました。また306試験において、主要評価項目とされた全生存期間について、プラセボ/化学療法群に対する本剤/化学療法群の優越性が検証されました。これらの結果等から、302試験及び306試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断いたしました。
 安全性については、37ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、ILD、Infusion reaction等の既承認のPD-1を標的とする薬剤における既知の事象であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、過度の免疫反応による副作用も考慮した有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。
 また、本剤の臨床試験成績から、本剤の安全性プロファイルは一定程度明らかにされており、現時点において製造販売後調査を実施することにより、積極的に情報を収集する必要がある事項はないと考えること等を踏まえますと、本剤の製造販売後調査を承認取得後直ちにする必要はなく、市販直後調査及び通常の安全性監視活動において、本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断いたしました。
 以上のような審査の結果、機構は根治切除不能な進行・再発の食道癌を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続いて、その他事項議題1について、事務局から概要を説明してください。お願いします。
○事務局 チスレリズマブにつきまして、最適使用推進ガイドラインを作成していますので、御説明します。資料20-1を御覧ください。
 17分の3ページの「はじめに」について、今回の対象効能・効果は先ほど機構から説明がありましたとおり、根治切除不能な進行・再発の食道癌です。公益社団法人日本臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会及び特定非営利活動法人日本食道学会の専門家からの御意見を踏まえ、本ガイドライン案の作成を行っています。
 記載の形式については、これまでに作成している最適使用推進ガイドラインと同様で、5ページ以降に今回審査された臨床試験の成績、14ページに施設等に関する要件、16ページには本剤の投与対象となる患者に関する内容を記載しています。最後に17ページには、審査における内容を踏まえ、投与に際して留意すべき事項について記載をしています。報告事項については以上になります。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問ありましたら、御発言をお願いいたします。いいですか。それでは議決に入りたいと思います。なお、亀田先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。では、御異議がないようですので、承認を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、その他事項議題1については、御確認いただいたものといたします。では、ロビーで待機されています安藤先生をお呼びください。お願いいたします。
――安藤委員 入室――
○山本昇部会長 よろしいでしょうか。続いて議題4に入りたいと思います。まず、議題4につきましては、機構から概要を説明してください、お願いします。
○医薬品医療機器総合機構 議題4、資料番号4、医薬品ティブソボ錠250mgの製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。本剤の有効成分であるイボシデニブは、変異型IDH1に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、変異型IDH1の酵素活性を阻害することで、腫瘍細胞における2-ヒドロキシグルタル酸の産生を阻害し、IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)細胞の分化を誘導することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は「IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として承認申請されました。令和6年11月時点において、本剤はIDH1遺伝子変異陽性のAMLに係る効能・効果で、41の国又は地域で承認されています。本品目の専門協議には8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料番号23を御覧ください。以降、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書37ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、IDH1遺伝子変異陽性のAML患者を対象とした国際共同第III相試験である009試験の成績が提出されました。
 有効性については、審査報告書38ページの表29及び図4を御覧ください。強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のIDH1遺伝子変異陽性のAML患者を対象とした009試験において、主要評価項目とされた無イベント生存期間(EFS)について、プラセボとアザシチジンとの併用投与群と比較して、本剤とアザシチジンとの併用投与群で延長する傾向が認められました。
 また、審査報告書43ページの表31の完全寛解率の結果や、44~45ページの表33及び図7の全生存期間の結果等も踏まえると、009試験の結果に基づき、強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のIDH1遺伝子変異陽性のAML患者に対する、本剤とアザシチジンとの併用投与の有効性は期待できると判断しました。
 安全性については、審査報告書46ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、分化症候群、QT間隔延長及びギラン・バレー症候群であり、これらの有害事象については、造血系悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師によって、有害事象の観察や管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。
 以上のような審査の結果、機構はIDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問ありましたらお願いいたします。いいですか、ありますか。安藤先生、お願いします。
○安藤委員 すみません、この薬剤がギラン・バレー症候群を来す機序は判明しているのでしょうか。
○山本昇部会長 機構側、何か回答があるでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問いただきありがとうございます。現時点において、IDH1阻害剤である本剤がギラン・バレー症候群を引き起こすメカニズムは報告されておりません。以上となります。
○安藤委員 もう一点質問があって、国内だとベネトクラクスが承認されており、アザシチジンとベネトクラクスの併用が、急性骨髄性白血病に対して行われていると思いますが、例えばアザシチジンとベネトクラクス併用と本剤とアザシチジン併用の、治療成績の相違は検討されたのでしょうか。
○山本昇部会長 機構側はいかがでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます、お答えいたします。本剤/アザシチジンとベネトクラクス/アザシチジンを直接比較した試験成績はございませんので、御指摘の点についてはなかなか検討することは難しいと思っています。
以上です。
○安藤委員 そうすると、ベネトクラクスとアザシチジン併用と本剤とアザシチジンは、比較試験は実施されていないので、治療効果の相違は分からないけれども、本剤とアザシチジンは、有害事象の程度が軽度であるとか、何らかのメリットはあるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。具体的に直接比較した成績がございませんので限界がありますけれども、御指摘のように各薬剤で安全性プロファイルが異なっており、本剤についてはそれほど強く骨髄抑制や感染症は認められていませんが、分化症候群という特徴的な事象が認められています。一方、ベネトクラクスは、感染症とか骨髄抑制等の事象が認められていますので、各薬剤の安全性プロファイルと患者さんの状態を見ながら、先生方に御選択いただくのかなと思っています。以上です。
○安藤委員 ありがとうございました。
○山本昇部会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。浦野先生、お願いします。
○浦野委員 一つ分からない点があったので、伺いたいのですけれども、38ページにあるEFSのカプランマイヤーが普段見慣れないような形になっているのは、どうしてこんなに最初に落ちるのですか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問いただきありがとうございます。機構より回答いたします。今回、009試験で主要評価項目として設定されたEFSの定義のうち、治療不成功というイベントが定義されています。こちらが24週時点までにCRが達成できない場合に、治療不成功として定義されていまして、この治療不成功は投与開始第一日目でEFSイベントが発生したものとして取り扱うこととされていました。
このため、第一日目で急に下降しているという結果となっております。以上となります。
○浦野委員 ということは、一日目の段階で、本薬群は治療不成功の率が低いと考えていいということですね。
○医薬品医療機器総合機構 はい、基本的には御理解のとおりです。
○浦野委員 分かりました、ありがとうございます。
○山本昇部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。いいですか。それでは議決に入りたいと思います。なお、亀田先生、保田先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。
御異議がないようですので、承認を可としまして薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて議題5に移ります。議題5ですが、まず南先生におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題3及び議題5の審議の間、会議から御退出いただき、待機をお願いします。南委員、御退出をお願いします。
――南委員 退室――
○山本昇部会長 それでは議題5について、機構側から概要の説明をお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 議題5、資料番号5、医療品ベネクレクスタ錠10mg、同錠50mg、同錠100mgの製造販売承認事項一部変更申請の可否等について、説明します。
 本剤の有効成分であるベネトクラクスは、Bcl-2に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、Bcl-2に結合し、抗アポトーシス作用を阻害して、アポトーシスを誘導することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。現在、本剤は、再発又は難治性の慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病に係る効能・効果で承認されています。
 今般、本剤は「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」を効能・効果として承認申請されました。令和6年11月時点において、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)に係る効能・効果で、本剤が承認されている国又は地域はありません。本品目の専門協議には、4人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料23を御覧ください。以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書11ページを御覧ください。
 今般の承認申請では、主な臨床試験成績として再発又は難治性のMCL患者を対象とした海外第III相試験である1143試験が提出されました。有効性については、審査報告書12ページの表6及び13ページの図1を御覧ください。1143試験において主要評価項目とされたLugano基準に基づく治験責任医師判定による無増悪生存期間(PFS)について、対照群であるイブルチニブとプラセボの併用投与群に対する本剤とイブルチニブの併用投与群の優越性が検証されました。以上の結果等より、本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性については、審査報告書16ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、既承認時に注意が必要と判断された事象と同一であり、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師によって適切に対応可能であることを前提として、本剤とイブルチニブの併用投与は忍容可能と判断しました。
 以上のような審査の結果、機構は再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫として希少疾病用医薬品に指定されていることから、再審査期間は10年とすることが適当と判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたらお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。亀田先生、保田先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。では、御異議がないようですので、承認を可として、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて議題3に移ります。議題3ですが、薬事審議会参加規程第5条に基づきまして、私は議題2及び議題3、議題6、そして議題11について退室します。これらの議題の進行は議題2、議題3、議題6については川上先生に、議題11については石井先生に進行をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
――山本昇部会長 退室――
○川上部会長代理 それでは、川上が進行を引き続き行います。議題3について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料番号3、医薬品テブダック点滴静注用40mgの製造販売承認の可否等について、機構より御説明します。
 審査報告書104分の5ページを御覧ください。本剤の有効成分であるチソツマブベドチン(遺伝子組換え)は、組織因子(TF)に対するヒト化モノクローナル抗体であるチソツマブと微小管重合阻害作用を有するモノメチルアウリスタチンE(MMAE)を、ペプチドリンカーを介して結合させた抗体薬物複合体です。本剤は、腫瘍細胞の細胞膜上の組織因子を介して細胞内に取り込まれた後、リンカーが加水分解され、遊離したMMAEがアポトーシス誘導作用を示すことなどにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています。
 今般、本剤は「がん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸癌」を効能・効果として、承認申請されました。令和6年11月時点において、本剤は米国で承認されています。本品目の専門協議には、10人の専門委員に御参加いただきました。
詳細は資料番号23を御覧ください。以降、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として化学療法歴のある進行又は再発の子宮頸癌患者を対象とした国際共同第III相試験である003試験の成績が提出されました。
 有効性については、審査報告書43ページ、表31及び44ページの図2を御覧ください。003試験において、主要評価項目とされた全生存期間(OS)について、対照群とされた医師選択化学療法(ICC)群に対する本剤群の優越性が検証されました。この結果から003試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性については、審査報告書50ページからの7.R.3安全性についての項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、眼障害、末梢神経障害、出血、皮膚障害、好中球減少症、腸炎、腸閉塞、infusion reaction、アナフィラキシー及び間質性肺疾患であり、これらの有害事象については、眼科医との連携の下でがん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、有害事象の管理、本剤の休薬・減量・投与中止などの適切な対応により忍容可能と判断しました。ただし、製造販売後には臨床試験で除外された眼疾患などを有する患者における眼障害の発現リスクの検討を目的とした製造販売後調査の実施が必要と判断しました。
 以上のような審査の結果、機構はがん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸癌患者を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。
薬事審議会には報告を予定しています。説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○川上部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御質問などがありましたら、お願いいたします。松下先生、お願いいたします。
○松下委員 松下です。聞こえていますか。私はこの分野に余り明るくないのですが、組織因子を狙って薬剤を中に取り込むというストラテジーだとお聞きしたのですが、こういった薬効の医薬品は今回、初めてということですか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。ほかにもこのような抗体薬物複合体の医薬品は既に承認されています。
○松下委員 組織因子を狙ってというのは、以前にもあるということですか。
○医薬品医療機器総合機構 組織因子については、初めてとなります。
○松下委員 ヒトの組織因子は凝固反応に必須なのですが、こういったものを使うことによって、出血傾向が出現するということは、この場合には想定されていないということなのですか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。本剤の臨床試験においても、出血は認められていまして、こちらは安全性検討事項に挙げています。
○松下委員 どんな出血が起こるのですか。
○医薬品医療機器総合機構 出血については、審査報告書の62ページに項を立てて記載しています。こちらの表54に認められた出血を示していますが、多くは鼻出血や腟出血などが認められています。
○松下委員 出血が生じた場合の対策、治療というのは特異的なものがあるのですか。
○医薬品医療機器総合機構 少々お待ちください。出血が認められた場合には休薬などを行って管理しています。
○松下委員 分かりました。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございました。
○川上部会長代理 続いて安藤委員からも手が挙がっているようです。
○安藤委員 先ほどの松下先生の御質問と似ているのですが、この薬剤により出血傾向が引き起こされるということなのですが、例えば凝固系検査の異常の有無をモニタリングしていけば、ある程度、出血などを予測できるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 少々お待ちください。御質問ありがとうございます。
機構よりお答えします。審査報告の64ページの表58に凝固系因子の値、増加・延長について載せていますが、こちらは特段傾向が認められていません。凝固系因子を測定して出血をあらかじめ察知するというのはちょっと難しいのかなと、そういった関連は今回は認められていないと考えています。
○安藤委員 ありがとうございました。
○松下委員 松下ですが、多分、理論的にPTやAPTTでは予測できないと思います。
○川上部会長代理 よろしいですか。続いて浦野委員からも手が挙がっているようです。どうぞ。
○浦野委員 きちんと全部のデータを読み込めてなくて、申しわけないのですが、今回、コンパニオン診断との組合せということは考えてやっているのですか。何がターゲットなのか、ちょっと分からなかったのですが。つまり、エンドサイトーシスされるターゲットの抗原が何かを教えていただけますか。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。特に今回、コンパニオン診断薬などの診断薬が本剤の使用に際して必要とは考えてはいません。
○浦野委員 それはどういう機序でエンドサイトーシスが起きて、ADCが機能するか考えていますか。
○医薬品医療機器総合機構 審査報告書の49ページを御覧ください。こちらの表34にTFの発現状況別のOS解析結果を載せています。本剤のターゲットはTFとなっていますが、こちらは特段発現状況と有効性に関連は認められていませんので、今回、そのようなコンパニオン診断薬などは必要ないと考えています。
○浦野委員 この結果からそうだと思いますが、どうやってそのADCが機序として機能しているのかちょっと分からなかったのですが、抗体が何のために必要なのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。子宮頸癌においては、多くの患者さんでTF組織因子が発現していることが、この開発の根拠となっています。
○浦野委員 このコンパニオンをしなくても、TFの発現はかなり多くて、例えばSK-OV-3など、そういったものを使われた動物実験をされていたと思いますが、TFをターゲットにして抗体が取り込まれてということが、確かpHセンシティブな蛍光ライトを付けて、ライソゾームにいくみたいなデータがあったと思いますが、それがヒトでも同じことが起きているというふうな何かエビデンスはあるのでしょうか。それはないけれども、TFの発現は大体の患者さんに見られるから、かつそのTFにバインドするとエンドサイトーシスがしっかり起きるという何かデータがあるから、今回これはコンパニオンがなくても皆に使っていいという判断をされているのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。非臨床との関連エビデンスというのは確認されてはいませんけれども、御指摘いただきましたとおり、臨床で子宮頸癌の90%以上の患者さんでTFが発現しているということが、本剤で有効性が確認できるのではないかと考えています。
○浦野委員 実際に余りエビデンスっていうのは、こういうのはADCには要らないのですか。そこをちゃんと覚えてないのですが。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明いたします。基本的には非臨床のところから、取り込まれたら薬剤が放出されて、効果が期待できるだろうというデータに基づいて臨床試験が行われるのですが、その中に具体的にその細かい作用機序と言いますか、薬理学的な検討というよりは、大体データとして有効性、安全性のところを確認した上で開発が進められていくというところが、審査の中で見ていく大きなポイントはそこになってくるのかなと思っています。
○浦野委員 分かりました。すごいよく効いているので、特に問題ないと思いますが、そのコンパニオンをしなくても大丈夫なくらいのセンシティビティ・スペシフィシティでいくのかなというのはちょっと不安だったので、ただ、すごく効果が患者さんに出ているということでしたので、了解いたしました。ありがとうございます。
○川上部会長代理 ありがとうございました。ほかにはよろしいでしょうか。それでは議決に入ります。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで御待機されている南委員をお呼びください。
――南委員 入室――
○川上部会長代理 続いて審議事項、議題6及びその他事項議題1に移ります。審議事項議題6及びその他事項議題1は、関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。審議事項議題6について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 議題6、資料番号6、医薬品イミフィンジ点滴静注120mg他の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、説明します。
 審査報告書の35分の5ページを御覧ください。本剤は、ヒトprogrammed cell death ligand-1(PD-L1)に対する免疫グロブリンG1サブクラスのヒト型モノクローナル抗体であるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする抗悪性腫瘍剤です。現在、本剤は進展型小細胞肺癌等の複数の効能・効果で承認されています。
 今般、本剤は「根治的化学放射線療法後に疾患進行が認められない限局型小細胞肺癌」を効能・効果として、承認申請されました。令和6年12月時点において本剤は、限局型小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法に係る効能・効果に関して、3の国又は地域で承認されています。なお、本剤は令和6年5月の当部会における審議を経て、「根治的化学放射線療法後に疾患進行が認められない限局型小細胞肺癌」を予定される効能・効果として、希少疾病用医薬品に指定されています。本品目の専門協議には、4人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料23を御覧ください。
 以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書6ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として国際共同第III相試験であるADRIATIC試験の成績が提出されました。有効性については、審査報告書9ページの表3及び10ページの図2を御覧ください。主要評価項目の一つとされた盲検下独立中央判定による無増悪生存期間について、プラセボ群に対する本剤群の優越性が検証されました。また、同10ページの表4及び13を御覧ください。もう一つの主要評価項目とされたOSについて、1回目の中間解析の結果、プラセボ群に対する本剤群の優越性が検証されました。これらの結果等から、ADRIATIC試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性については、15ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。
限局型小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法としての本剤投与時に、特に注意を要する有害事象は、既承認の効能・効果に対する承認時等に注意が必要と判断された事象と同一であり、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により忍容可能と判断しました。
 以上のような審査の結果、機構は限局型小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。
本剤は、希少疾病用医薬品に指定されていることから、今回、追加する効能・効果に対する再審査期間は10年とすることが適当と判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○川上部会長代理 ありがとうございました。続いて、その他事項議題1について、事務局から概要を説明してください。
○事務局 今回のデュルバルマブについて、既存の小細胞肺癌に関する最適使用推進ガイドラインについて、今回の限局型小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法に係る効能追加に関連して、最適使用推進ガイドラインを改訂しています。資料の20-2のとおりに改訂をしていますので、御報告します。報告は以上です。
○川上部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御質問などがありましたら、お願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、議決に入ります。なお、亀田委員、保田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、その他事項議題1については、御確認いただいたものとします。
 続いて、審議事項議題2及び報告事項議題3に移ります。浦野委員、滝田委員、松下委員におかれましては、利益相反のお申出に基づきまして、議題2、議題9及び議題11の審議の間、会議から御退出して御待機いただくこととします。浦野委員、滝田委員、松下委員は御退出をお願いいたします。
――浦野委員、滝田委員、松下委員 退室――
○川上部会長代理 審議事項議題2と報告事項議題3は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。まず、審議事項議題2及び報告事項議題3について、機構から概要を説明してください。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題2及び報告事項の議題3について、機構より説明します。まず、審議事項の議題2、資料番号2、医薬品ラズクルーズ錠80mg他の製造販売承認の可否等について、審査報告書の137分の7ページを御覧ください。
 本剤の有効成分であるラゼルチニブメシル酸塩水和物は、EGFRに対する阻害作用を有する低分子化合物であり、EGFRのリン酸化及び下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
 今般、本剤は「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年11月時点において、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対する本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与は、米国において承認されています。本品目の専門協議には8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料番号23を御覧ください。
 以降、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書46ページを御覧ください。今般の承認申請では主な臨床試験成績として、化学療法歴のないEGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相試験であるMARIPOSA試験の成績が提出されました。
 有効性については、50ページの表35及び51ページの図4を御覧ください。主要評価項目とされた盲検下独立中央判定による無増悪生存期間について、オシメルチニブメシル酸塩群に対する本剤とアミバンタマブ併用群の優越性が検証されました。
この結果等から、MARIPOSA試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 安全性については、57ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。
本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、間質性肺疾患、静脈血栓塞栓症、動脈血栓塞栓症、肝機能障害、重度の下痢、皮膚障害(爪囲炎を含む)、心不全及び角膜障害であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。
 臨床試験成績から本剤の安全性プロファイルは一定程度明らかにされており、現時点において製造販売後調査を実施することにより、積極的に情報収集する必要がある事項はないと考えること等を踏まえると、本剤の製造販売後調査を承認取得後直ちに実施する必要はなく、市販直後調査及び通常の安全性監視活動において、本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断しました。
 以上のような審査の結果、機構は「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間を8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。
 なお、報告事項の議題3、資料番号16、本剤と併用するアミバンタマブ(遺伝子組換え)を有効成分とするライブリバント点滴静注350mgについて、「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に関する効能・効果及び用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。機構における審査の結果、当該品目についても承認して差し支えないと判断しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○川上部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御質問などありましたらお願いいたします。南先生からお手が挙がっているようです。お願いいたします。
○南委員 ありがとうございます。これはアミバンタマブとの併用で使用するという規定になっていますが、併用すると、ものすごく肺塞栓症、静脈血栓症が増えています。アミバンタマブ単独ではここまで多くなかったと思うのですが、対策を考える上で、そのメカニズムを理解するのは非常に重要だと思います。併用で非常に静脈血栓症が増えるメカニズムは、どこまで解明されているのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。機構より回答させていただきます。アミバンタマブ及びラゼルチニブのいずれにおいても、投与により静脈血栓塞栓症が発現するメカニズムについては明らかになっておりません。一方で、既存のEGFRを阻害する薬剤では静脈血栓塞栓症の発現が認められている薬剤もあることから、EGFRを阻害する作用を持つアミバンタマブとラゼルチニブを併用することにより、静脈血栓塞栓症の発現割合が増えているという状況と理解しております。
○南委員 一般的にEGFRを阻害するから静脈血栓症を惹起するというよりも、マルチカイネース阻害で、ほかのカイネース阻害が関与する場合も多いと思うのですが、アミバンタマブとラゼルチニブの併用で非常に増える機序は、まだ十分理解できていないということで、対策としても一般的なDOACなどで対策を取るしかないという理解でいいですか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。併用することで発現割合が増える静脈血栓塞栓症に対して、その発症の抑制を目的とした抗凝固薬、具体的にはアピキサバンを使用することが適切と考えており、アピキサバンを当該目的で使用できるように、アミバンタマブ及びラゼルチニブの添付文書において、アピキサバンの用法・用量を含め、注意喚起することにしております。
○南委員 アピキサバン限定ですか。
○医薬品医療機器総合機構 御理解のとおりです。
○南委員 アピキサバンは、トランスポーターの遺伝的多型により、日本人の血中濃度が高くなります。日本人で濃度が高いことはアピキサバンの審査報告書にも書いてあるのですが、実際、出血が非常に日本人では多く見られます。ですので、アピキサバンに限定するのは日本人では非常に危険だと思います。私は、アピキサバンに限定することに関してはいかがなものかと思います。
○医薬品医療機器総合機構 通常ですと併用薬についても一変申請を行って、アミバンタマブ及びラズクルーズの併用投与と一緒に抗凝固薬を使えるようにという対応が必要になりますが、アピキサバン以外の抗凝固薬についても発症抑制や予防投与という形での効能・効果は持っておりませんでした。併用薬について一変申請せずに使えるようにするという通知が昨今出ており、それに基づいて今般、対応ができると回答してきた会社が、アピキサバンとなっております。
 アピキサバンについて、既承認の用法・用量は効能・効果によりますが最大で10mg、効能・効果によっては5mgが承認されていますが、今回、アミバンタマブ及びラズクルーズと併用投与する際に使用されるアピキサバンの用法・用量は、その半分の2.5mgの一日2回投与で、既承認の用法・用量より低用量が設定されております。アピキサバンが投与されたアミバンタマブ及びラズクルーズの臨床試験において、日本人も含め、特に出血傾向の増強などは認められておらず、管理可能な安全性プロファイルが確認できておりますので、用法・用量の点に関しては、特に大きな懸念はないと考えております。
○南委員 なるほど、分かりました。2.5mgであれば許容できるのかもしれません。
アピキサバンはがん関連の静脈血栓症の治療では減量できない設定になっていますので、2.5mgで予防するというのであれば出血に注意するということで理解できます。ありがとうございます。ただ、メカニズムを解明する努力は会社側に求めてください。
○医薬品医療機器総合機構 承知いたしました。
○川上部会長代理 よろしかったでしょうか。ほか、ございますでしょうか。特にないようですので、それでは議決に入ります。なお、亀田委員、南委員、保田委員、山本俊幸委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、報告事項議題3については御確認いただいたものとします。
 続いて議題11に移ります。それでは、利益相反に関する申出に基づきまして私、川上は議題11について退室いたします。石井委員、進行をお願いいたします。
――川上部会長代理 退室――
○石井委員 それでは、議題11を始めさせていただきます。大隈委員におかれましては利益相反の申出に基づき、議題11の審議の間、会議から退出して御待機いただくことといたします。安藤委員、南委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題11の審議の間、会議から退出して御待機いただくことといたします。安藤委員、大隈委員、南委員は御退出をお願い申し上げます。
――安藤委員、大隈委員、南委員 退室――
○石井委員 それでは議題11について、事務局から概要の御説明をお願いいたします。
○事務局 今回の審議品目の一覧については、資料11-1のとおりです。資料11-2から順を追って説明いたします。
 まず資料11-2、LY3537982。申請者は日本イーライリリー株式会社。予定効能・効果は、がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な膵癌です。
本邦におけるKRAS G12C変異陽性の膵癌の患者数は、約1,200人と推測されております。治癒切除不能な膵癌に対しては、KRAS G12C遺伝子変異の有無に関わらず、化学療法が推奨されておりますが、予後不良です。本剤の非盲検非対照国際共同第I/II相試験の第I相パートの中間解析の結果では、奏効率は○○%であり、既承認薬等と比較して高い有効性又は安全性が期待されます。現在、こちらは国際共同第I/II相試験を実施中です。
 続いて資料11-3、mirvetuximab soravtansine。申請者は武田薬品工業株式会社。
予定効能・効果は、葉酸受容体α陽性の再発卵巣癌です。本邦における葉酸受容体α陽性の卵巣癌、卵管癌及び原発性腹膜癌の患者数は3万6,000~4万3,200人と推測されております。再発卵巣癌は、白金製剤による治療終了後から再発までの期間が6か月以上の感受性の卵巣癌(以下「PSOC」)及び6か月未満の抵抗性の卵巣癌(以下「PROC」)に分類されます。PSOCも、多くは最終的に白金製剤を含む化学療法に抵抗性となります。PROCは予後不良となっております。既承認薬等が治療法等として十分ではなく、複数の選択肢が臨床的に必要とされております。1~3つの化学療法歴を有する葉酸受容体α高発現のPROC患者を対象に、海外第III相試験が行われており、対照群と比較して本剤群で無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)の統計学的に有意な延長が認められているところです。国内第I/II相試験を別途実施中です。PSOCについては、国際共同第III相試験を実施中です。
 続いて資料11-4、raludotatug deruxtecan。申請者は第一三共株式会社。予定効能・効果は、白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の卵巣癌です。本邦における卵巣癌の患者数は、4万5,000人程度と報告されております。白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の卵巣癌は予後不良であり、既承認薬等が治療法等として十分ではなく、複数の選択肢が臨床的に必要とされております。現在、国際共同第II/III相試験が実施中です。
 続いて資料11-5、アテゾリズマブ。申請者は中外製薬株式会社。予定効能・効果は、切除不能な胸腺癌です。胸腺癌の患者数は、約423人と推測されております。
本邦において切除不能な胸腺癌に係る効能・効果で、製造販売承認されている薬剤はありません。切除不能な胸腺癌患者を対象に本薬、カルボプラチンとパクリタキセル併用投与の有効性及び安全性を検討することを目的とした国内第II相試験において、主要評価項目とされた中央判定により、奏効率の結果は56.3%、27/48例でした。当該国内第II相試験を基に、製造販売承認事項一部変更承認申請が予定されております。
 続いて資料11-6、タファシタマブ。申請者はインサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社。予定効能・効果は、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫です。
本邦における濾胞性リンパ腫の総患者数は約1万9,000人と報告されており、本剤の開発対象となる患者は再発又は難治性の濾胞性リンパ腫であることから、更に限定されます。再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に対する治療は、リツキシマブの単独投与又はリツキシマブとレナリドミド投与(以下「R2投与」)等が推奨されておりますが、これらの治療を行った場合でも再発を繰り返し、一部はアグレッシブリンパ腫への組織学的形質転換に至るなど、予後不良です。
 再発又は難治性の濾胞性リンパ腫患者等を対象に、本剤/R2併用投与の有効性・安全性をプラセボ/R2投与と比較することを目的とした、国際共同第III相試験が実施され、その結果、主要評価項目とされた再発又は難治性の濾胞性リンパ腫患者集団におけるLugano分類に基づく治験担当医師判定によるPFSについて、プラセボ/R2群と比較して、本剤/R2群で統計学的に有意な延長が認められたところです。当該国際共同第III相試験を基に、製造販売承認申請が予定されております。
 続いて資料11-7、デュピルマブ。申請者はサノフィ株式会社。予定効能・効果は水疱性類天疱瘡で、指定難病である類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)の病型の一つです。水疱性類天疱瘡は、表皮基底膜部抗原に対する自己抗体により、全身の皮膚に多発する掻痒を伴う表皮下水疱を生じる自己免疫疾患です。本邦では中等度以上の水疱性類天疱瘡に対して、経口副腎皮質ステロイドを主体とした治療が行われており、ステロイド単体で効果不十分な場合は免疫グロブリン体静注療法、IVIG療法や血漿交換療法の実施が考慮されますが、高用量ステロイドの長期服用によるリスクや、IVIG療法や血漿交換療法では入院による患者負担があること等から、新たな治療選択肢が臨床的に必要とされております。中等度から重症の水疱性類天疱瘡患者を対象に、ステロイド併用下で本剤又はプラセボを皮下投与し、疾患活動性を制御できた場合に、ステロイドを漸減する国際共同第III相試験が実施された結果、主要評価項目である持続的寛解の達成割合について、プラセボ群に対する優越性が検証されたところです。当該国際共同第III相試験を基に、製造販売承認事項一部変更承認申請が予定されております。
 以上より、いずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○石井委員 御説明、ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、お願いいたします。ありませんか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは議決に入ります。なお、亀田委員、中野委員、保田委員、山本俊幸委員におかれましては利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。それでは、ロビーで待機されている安藤委員、大隈委員、南委員をお呼びください。また、別室で待機されている山本昇委員、川上委員をお呼びください。
――安藤委員、大隈委員、南委員、山本昇委員、川上委員 入室――
○山本昇部会長 それでは続けたいと思います。川上先生、石井先生、ありがとうございました。続いて議題9に移ります。亀田先生におかれましては薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題9の審議の間、会議から退出いただき、御待機をお願いいたします。
――亀田委員 退室――
○山本昇部会長 それでは議題9について、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題9、資料No.9、イラリス皮下注射液150mLの製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から説明いたします。審査報告書の32分の5ページの第1項を御覧ください。本剤の有効成分であるカナキヌマブ(遺伝子組換え)は、インターロイキン1βに対するモノクローナル抗体です。
本邦では、2011年にクリオピリン関連周期性症候群に係る適応で承認され、2018年には全身型若年性特発性関節炎に係る適応が追加承認されるなど、現在までにも5つの効能・効果で承認されております。
 今般、「既存治療で効能不十分な成人発症スチル病」の効能・効果を追加する一変申請がなされました。以降、本剤で既に承認されている全身型若年性特発性関節炎を「sJIA」と、今般申請がなされた成人発症スチル病を「AOSD」と略します。なお、第1項の2段落目に示しているとおり、既承認のsJIAと今般申請されたAOSDは、いずれも発熱、関節症状及び皮疹を主症状とする全身性炎症性疾患であり、発症年齢は異なるものの、同一の病態を有する疾患と考えられています。具体的には、16歳未満に発症するものがsJIA、16歳以上に発症するものがAOSDとされています。欧米等において、本剤はsJIA及びAOSDのいずれの効能・効果も承認されております。本剤は、昨年5月に開催された本部会での審議結果に基づき、希少疾病用医薬品に指定されております。
 それでは、主な審査内容について説明します。なお、本申請の専門委員として資料23に記載されている5名の委員を指名しました。まず有効性に関して、審査報告書の32分の11ページ、7.2.1項を御覧ください。主たる治験とされた国内第III相試験は、非盲検非対照試験として計画されました。本試験では患者登録が難航し、組入れが早期に中止されました。組入れ中止に当たり、事前規定にない中間解析が行われ、当該中間解析が主たる解析とされました。
 審査報告書の12/32ページの表9を御覧ください。当該中間解析では、投与28週に到達した又は試験中止をしていた11例が解析対象とされ、主要評価項目である投与8週時のadapted ACR30達成率は54.5%であり、事前に規定した閾値有効率である40%に対する統計学的な有意差は認められませんでした。一方で機構は、AOSDは希少疾患であること等を踏まえ、本審査では先に述べた主たる解析結果に加え、本試験の登録中止までに組み入れられていた、全14例の患者の成績並びに海外医師主導試験成績及びsJIAの試験の併合解析結果を含め、総合的に評価することとしました。
 審査報告書の32分の16ページを御覧ください。表12以降表15までに示しているとおり、国内第III相試験では本剤投与によるadapted ACRの改善傾向及びその投与48週までの維持が見られました。また、一定数の患者でステロイドからの離脱及び全身症状に係る評価指標であるSFSの改善傾向が認められています。本剤は、AOSDと同一の病態を有する疾患と考えられているsJIAに対する治療効果が認められ、sJIAに係る効能・効果で既に承認されていることも踏まえ、機構はこれらの成績等から、本剤の既存治療で効果不十分なAOSDに対する有効性は、一定程度期待できると判断いたしました。
 次に安全性について、審査報告書の32分の21ページの表17を御覧ください。この表ではAOSD、sJIA患者等を対象とした試験における安全性の概要、及び主な有害事象の発現状況を示しています。患者背景等が試験間で異なるため、比較に限界はありますが、AOSDにおいて他疾患の患者と比較して、安全性プロファイルが明らかに異なる傾向は示されていないと評価しました。そのため、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断しました。なお、本剤の安全性、有効性等に係る機構の判断は、専門委員からも支持されました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は希少疾病用医薬品としての申請であることから、再審査期間は10年と判断しています。薬事審議会では、報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明、ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたらお願いいたします。
○保田委員 保田です。ここで言うことではないのかもしれないのですけれども、いわゆる炎症性疾患に使うバイオとして、本剤は薬価が異常なのです。ここは適応症が増えることで、何か是正される見込みはあるのでしょうか。
○医薬品審査管理課長 事務局です。担当外なので間違っているかもしれませんけれども、基本的にはこれで適応症が増えて使用量が増えれば、市場拡大再算定というのがありますので、そういうことはあり得ます。ただ私自身、それがどれぐらい増えるかということは今、手元にデータを持っておりませんので、明確なことは言えません。以上です。
○保田委員 ありがとうございます。適応が増えるのは有り難いのですけれども、かなりの薬価なのでおいそれとは使えないというところで、現場では少し困るのではないかと思い発言いたしました。すみませんでした。
○山本昇部会長 保田先生、ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。いいですか。それでは議決に入ります。なお、南先生、保田先生におかれましては利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。
私も利益相反に関する申出に基づき、議決には参加いたしません。では、本議題について承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。ロビーで待機されている浦野先生、亀田先生、滝田先生、松下先生、入室をお願いいたします。お呼びください。
――浦野委員、亀田委員、滝田委員、松下委員 入室――
○山本昇部会長 続いて、審議事項の議題7及びその他事項の議題1に移りたいと思います。審議事項の議題7とその他事項の議題1は関連する議題なので、まとめて御議論いただきたいと思います。審議事項の議題7について、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題7、資料No.7、デュピクセント皮下注300mgシリンジ及び同皮下注300mgペンの製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から説明します。審査報告書の27分の5ページ、第1項を御覧ください。
 本剤の有効成分であるデュピルマブは、インターロイキン-4受容体αサブユニットに対するモノクローナル抗体です。本邦では、2018年にアトピー性皮膚炎に係る効能・効果で承認されて以降、気管支喘息、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎等に係る効能・効果でも承認されています。
 今般、「慢性閉塞性肺疾患(既存治療で効果不十分な患者に限る)」の効能・効果を追加する一変申請がなされました。以降、この疾患名を「COPD」と略します。令和7年2月時点において、本剤はCOPDに対して米国と欧州を含む15の国又は地域で承認されています。本申請の専門委員として、資料23に記載の5名の委員を指名しました。
 審査報告書の27分の10ページ、第7.1項を御覧ください。主な審査内容について、国際共同第III相試験であるEFC15804試験の成績を中心に説明いたします。この試験では、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)、長時間作用性β2刺激薬(LABA)、それから吸入ステロイド薬(ICS)、これらの併用療法で効果不十分かつ血中好酸球数がμL当たり300以上のCOPD患者が対象とされました。
 審査報告書の27分の11ページ、表9を御覧ください。主要評価項目である中等度又は重度のCOPD増悪イベントの年間発現率について、本剤群とプラセボ群の比較において統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤の優越性が検証されました。以上の点等を踏まえ、機構は本剤のCOPDに対する有効性は示されたと判断いたしました。
 次に安全性について、審査報告書の27分の17ページ、表14を御覧ください。この表では、COPD患者を対象としたEFC15804試験と本剤の既承認の呼吸器領域の疾患である喘息と鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の臨床試験における安全性の概要を示しています。患者背景や併用薬等が試験間で異なるため、比較に限界はありますが、他の効能・効果と比較して、COPDにおいて安全性プロファイルが明らかに異なる傾向は示唆されていないと評価しました。そのため、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断しました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は、新効能・新用量医薬品としての申請であることから、再審査期間は4年と判断しています。薬事審議会では報告を予定しています。御説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続いて、その他事項議題1について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 今回のデュピルマブについて、最適使用推進ガイドラインを作成しておりますので、御説明させていただきます。資料20-3を御覧ください。3ページの「1.はじめに」ついて、今回の対象効能・効果は先ほど機構から説明がありましたとおり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)で、一般社団法人日本呼吸器学会、一般社団法人日本アレルギー学会、一般社団法人日本臨床内科医会の3団体から御推薦を頂いた専門家からの御意見を踏まえ、本ガイドラインの作成を行っております。
 対象となる効能・効果及び用法・用量は3ページの枠内のとおりで、記載の形式についてはこれまで作成している最適使用推進ガイドラインと同様で、5ページ以降に今回審査された臨床試験の成績、9ページに施設等に関する要件として、COPDの診断治療に精通する医師が本剤の治療の責任者として配置されている施設が選定されるように配慮しております。
 また、10ページには本剤の投与対象となる患者に関する内容を記載しており、禁煙等の非薬物療法に関する管理計画の策定、実施に関する事項についても記載をしております。最後に11ページについては、審査における内容を踏まえ、投与に際して留意すべき事項を記載しております。説明は以上となります。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。川上先生、中野先生、松下先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。まず、審議事項議題7について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会に報告とさせていただきます。また、その他事項議題1については、御確認いただいたものといたします。
 続いて、議題8に移ります。議題8について、まず機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題8、資料No.8、オテズラ錠10mg他2品目の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から説明します。
 審査報告書28分の5ページの第1項を御覧ください。本剤の有効成分であるアプレミラストは、ホスホジエステラーゼ4阻害薬であり、本邦では2016年に「局所療法で効果不十分な尋常性乾癬」及び「乾癬性関節炎」の効能・効果で承認され、2019年には「局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍」の効能・効果も承認されています。
 今般、「局所療法で効果不十分な掌蹠膿疱症」の効能・効果を追加する一変申請がなされました。以降、この疾患名を「PPP」と略します。主な審査内容について、外用療法で効果不十分な日本人PPP患者を対象とした国内第III相試験成績を中心に説明します。なお、本申請の専門委員として、資料No.23に記載の4名の委員を指名しました。
 まず、有効性について、審査報告書28分の10ページ、表6を御覧ください。主要評価項目である投与16週時のPPPASI50達成率について、本剤群とプラセボ群の比較において統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤の優越性が検証されました。以上の点等を踏まえ、機構は本剤のPPPに対する有効性は示されたと判断しました。
 次に安全性について、審査報告書28分の17ページ、表10を御覧ください。この表では、PPP患者を対象とした国内第III相試験成績と本剤の既承認効能・効果の患者を対象とした臨床試験における安全性の概要を示しています。患者背景、併用薬等が異なるため、比較に限界はありますが、ほかの効能・効果と比較してPPP患者において安全性プロファイルが明らかに異なる傾向は示唆されていないと評価しました。そのため、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断しました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は新効能医薬品としての申請であることから、再審査期間は4年と設定することが適切と判断しています。薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、お願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。亀田先生、南先生、保田先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。それでは、本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、議題10に移ります。まず最初に、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題10、資料No.10、医薬品プレバイミス顆粒分包20mg等の製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。
 資料No.10、審査報告書のファイル34分の7ページを御覧ください。本剤は、成人の同種造血幹細胞移植(以下「HSCT」)及び固形臓器移植(以下「SOT」)におけるヒトサイトメガロウイルス(以下「CMV」)感染症の発症抑制を効能・効果として、それぞれ2018年3月及び2024年5月に承認されております。一般に、免疫抑制状態にあるHSCT又はSOTの後において、移植患者等に潜伏感染しているCMVが再活性化してCMV感染症を引き起こす場合があり、その長期予後は不良とされております。今般、小児の用法・用量及び顆粒剤の剤形追加に係る承認申請が行われました。
なお、本申請の専門委員として、資料No.23に記載の5名の委員を指名しております。
 臨床試験における有効性の概要について、審査報告書34分の18ページ、7.R.1.1項の3行目からの文章を御覧ください。CMV抗体が確認されているHSCTレシピエント等、CMV感染症の発症リスクのある小児HSCT患者を対象とした030試験では、既承認の成人HSCT患者を対象とした試験と同程度の結果が得られました。また、全体集団と日本人集団でも明らかに差異のある傾向は認められませんでした。加えて、小児HSCT患者に本剤を投与したときのばく露量は、おおむね成人HSCT患者で評価された目標ばく露量の範囲内であったことを踏まえ、日本人小児HSCT患者におけるCMV感染症の発症抑制に対する本剤の有効性は期待できると考えました。
 次に、審査報告書34分の20ページ、7.R.1.2項の3行目からの文章を御覧ください。小児SOT患者を対象とした臨床試験は実施されていないものの、成人腎移植患者を対象とした試験において有効性が確認されていることや、小児SOT患者での本薬のばく露量の類似性等に関する申請者の説明を踏まえ、機構は小児SOT患者においてもCMV感染症の発症抑制に対する本剤の有効性は期待できると考えました。ただし、用量の適切性に関する追加的な検討を速やかに実施するよう申請者に指示し、小児腎移植患者を対象に米国で実施予定のPKを検討する臨床試験成績を利用して確認を行う旨の回答が得られております。
 安全性について、審査報告書34分の21ページ、表14の下から始まる文章を御覧ください。030試験において、既承認の成人HSCT患者を対象とした試験の本薬群と比較して、新たな安全性上の懸念は認められず、全体集団と比較して日本人患者集団で特段の懸念は認められていないことを確認し、日本人小児患者に対する本剤の安全性は許容可能であると判断しました。
 用法・用量について、審査報告書34分の23ページ、7.R.4項の1段落目を御覧ください。機構は申請された用法・用量のうち、体重2.5kg以上5kg未満の小児患者における用法・用量は臨床試験成績が得られておらず、本薬ばく露量の予測精度が十分に担保されているとは言えないため、設定することは困難と判断しました。なお、本剤の審査中に米国で承認された用法・用量では、一部の体重区分の切り分け方に若干の違いが認められたことから、海外との整合を取る観点等から申請用法・用量について審査報告書34分の29ページの表19のとおり、変更することが提案されました。本薬のばく露量の観点から特段の問題はなく、受入可能と判断いたしました。
 以上の審査を踏まえ、機構は本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、審査報告書34分の32ページに示した承認条件を付した上で、本部会で御審議いただくことが適切と判断しました。本品目の効能・効果のうち、HSCTにおけるCMV感染症の発症抑制については、希少疾病用医薬品に指定されていることから、再審査期間を6年一日と設定し、SOTに係る効能・効果については既承認効能の再審査期間の残余期間と設定することが適切と判断しています。また、本薬顆粒分包製剤は生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、劇薬に該当すると判断しております。薬事審議会には報告を予定しております。以上、御審議のほど、よろしくお願いします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。ないようですので、議決に入りたいと思います。亀田先生、中野先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、審議事項議題12及び報告事項議題2に移ります。審議事項議題12と報告事項議題2は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。まず、報告事項議題2について、機構側からの概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題12と報告事項の議題2について説明いたします。資料番号はNo.12及びNo.15となります。審査報告書をお開きください。
 本剤は、抗IL-12IL-23ヒトモノクローナル抗体であるウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続3]を有効成分とする製剤であり、ステラーラ皮下注45mgシリンジを先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン株式会社より製造販売承認申請がなされました。32分の3ページになります。本剤の効能・効果は先行品と同様に尋常性乾癬、乾癬性関節炎となっております。なお、先行品が有する効能・効果のうち、クローン病及び潰瘍性大腸炎については再審査期間及び特許の関係から、今回の対象にはなっていません。また、用法・用量については、いずれも先行品と同様です。医薬品医療機器総合機構における審査の結果、本剤とステラーラの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をステラーラのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。
 本剤の毒薬・劇薬の指定の要否については、先行バイオ医薬品であるステラーラは、原体・製剤ともに劇薬と指定されていることから、ステラーラと同等/同質である本剤についても原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えています。また、本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続いて審議事項議題12について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 先ほど、御説明がありましたとおりではありますが、審議議題につきましては、生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、毒薬又は劇薬の指定の要否となっております。資料については12になります。先ほど機構からも説明がありましたとおりですが、生物由来製品に該当するところと、あとは、原体・製剤は劇薬として指定をする予定です。こちらについて、御審議をいただきたいというものです。以上です。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。それでは、議決に入ります。亀田先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。まず、審議事項議題12について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようなので、指定を可としまして、薬事審議会に報告いたします。また、報告事項議題2につきましては、御確認いただいたものとします。
 続いて、報告議題及びその他事項の議題に移ります。報告事項議題1及び議題4~6、並びにその他事項議題1につきまして、事務局から説明をお願いします。
○事務局 報告事項の議題の概要については、資料13に一覧として記載をしています。そのうち議題1、医薬品ダイチロナ筋注の製造販売承認事項一部変更承認については、資料番号は14になります、第一三共株式会社から申請をされており、コロナウイルスRNAワクチンを一般名としています。今般の申請においては、現在12歳以上に関する用法・用量が設定されていますが、5歳から11歳以下に対する用量を追加する申請が行われており、機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断しています。
 続いて議題4、医療用医薬品の承認条件について、資料は17-1及び17-2になります。医薬品エンハーツ点滴静注用100mgについて、資料17-1の1ページの下に書いておりますとおり、全例調査に関する承認条件を付しておりました。こちらについて、第一三共株式会社から承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断しています。
 続いて資料の17-2、ポライビー点滴静注用につきまして、こちらも同様に「再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫」への効能・効果について、全例調査に係る承認条件が付されておりました。この度、中外製薬株式会社から、承認条件に基づいて実施された全例調査報告書が提出され、機構における評価の結果、承認条件は対応されたものと判断しています。
 続いて議題6、医療用医薬品の再審査結果になります。資料は19-1~4です。医薬品プロボコリン吸入粉末溶解用100mg、ケンブラン吸入粉末溶解用100mg、ゼビアックスローション2%及び同油性クリーム2%、アレサガテープ4mg及び同テープ8mgについて再審査を行い、機構における評価の結果、いずれもカテゴリー1、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断しています。
 続いて、その他事項議題の1、最適使用推進ガイドラインについてです。資料は20-4です。今般、医薬品エキシデンサ皮下注について承認申請をされており、気管支喘息及び鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎を予定効能・効果とする申請が行われています。こちらについて、最適使用推進ガイドラインの作成対象とするということで、御報告いたします。
 一つ、議題の説明を飛ばしておりました。大変失礼しました。報告議題5、先駆的医薬品の指定の取消についてです。資料は18です。今回、telisotuzamab vedotinにつきまして、アッヴィ合同会社からのものですが、c-Met高度過剰発現が確認された、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌につきまして、先駆的医薬品の指定をしていましたが、取消の理由に記載のとおり、米国において2024年9月に承認申請をされてから3か月以上経過しており、我が国において先駆けて承認申請をするという指定要件4になりますが、こちらを満たすことができなくなったため、本剤の先駆的医薬品の指定の取下げを行うということで取消を行うものです。すみません、報告は以上になります。
○山本昇部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いします。よろしいですか。それでは、報告事項及びその他事項につきましては、御確認いただいたものといたします。
 本日の議題は以上となりますが、事務局から何か追加の報告はありますか。
○事務局 本日はありがとうございました。次回の部会ですが、令和7年4月21日月曜日、午後6時から開催の予定です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございます。それでは、今日はこれで終了とさせていただきます。お疲れさまでした。以上です。
( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬局

医薬品審査管理課 課長補佐 浦(内線2746)