第75回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録|厚生労働省

健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課

日時

令和8年1月22日(木)10:00~12:00

場所

オンライン及び対面のハイブリッド会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議題

(1)予防接種に用いる医薬品の範囲について
(2)その他

議事

議事内容
○佐野予防接種課長補佐 それでは、定刻になりましたので、第75回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会」を開催します。
 本日は御多忙のところ、委員の皆様におかれましては、御出席いただき誠にありがとうございます。
 本日の議事は、公開・頭撮り可能です。また、前回と同様、議事の様子はユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
 なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴される方におかれましては、「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので御留意ください。
 続きまして、部会の委員に改選がございましたので、御報告させていただきます。坂元委員が本部会を退任され、1名の委員が新たに就任されましたので御報告申し上げます。本年1月18日付で本部会の委員に就任されました、小嶋雅代委員です。
○小嶋委員 名古屋市健康福祉局医務担当局長の小嶋でございます。浅学ではございますが、勉強してしっかり役目を務めたいと思います。自治体の立場から発言させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○佐野予防接種課長補佐 小嶋委員におかれましては、よろしくお願いいたします。
 次に、本日の出欠状況について御報告いたします。本日、清山委員より御欠席との連絡をいただいております。
 現在、委員14名のうち13名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 続きまして、資料の確認です。本部会の資料は、あらかじめ送付させていただいた電子ファイルで閲覧する方式で実施いたします。番号01の議事次第及び委員名簿から番号04の利益相反関係書類までを用意しております。資料の不足等、御不明な点等がございましたら、事務局までお申し出ください。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ撮り終了)
○佐野予防接種課長補佐 それでは、ここからの進行は脇田部会長にお願いいたします。
○脇田部会長 それでは、皆様、本日もよろしくお願いいたします。
 まず、いつもどおり審議参加に関する遵守事項等についての御報告をお願いいたします。
○佐野予防接種課長補佐 本日の審議参加の取扱いについて御報告いたします。本日御出席の委員から、予防接種ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請資料への関与、ワクチンの製造・販売業者からの寄附金等の受け取り状況について申告をいただきました。委員からの申告内容については番号04の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
 なお、本日の議事内容に関して「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はおりませんので、御報告申し上げます。
 また、毎回のお願いとなり恐縮ですが、各委員におかれましては講演料等の受け取りについて通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 事務局からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 議事に入っていきますけれども、その前に、先ほど事務局から御紹介がありましたけれども、川崎市の坂元先生が御退任されて、今日から名古屋市の小嶋先生が御参加されるということでございます。坂元先生におかれましては非常に長い間、この部会において非常に大きな貢献をされてきたということですので、この部会を代表して私からも感謝を申し上げたいと思っております。
 また、小嶋先生におかれましては、本部会への御参加どうもありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、議題に入ってまいります。本日の議題、議事次第を御覧ください。「予防接種に用いる医薬品の範囲について」ということで、前回懸案になっていた事項についての議論ということでございますので、まず資料1について事務局から御説明をお願いいたします。
○鎌倉予防接種課長補佐 事務局でございます。
 資料1「抗体製剤を予防接種法上の予防接種に用いる医薬品の一つに位置づけることについて」でございます。
 まず、4ページ目を御覧ください。今回、資料の名称にもございますとおり、抗体製剤を予防接種法上に位置づけることについて御議論をいただく前提として、まずワクチンと抗体製剤の違いについて改めてお示しをしております。また、後段の予防接種法第2条におきまして、予防接種とは、ワクチンを人体に注射しまたは接種することをいうとされているところでございます。
 続いて、5ページ目を御覧ください。昨年11月19日の予防接種基本方針部会におきまして、小児におけるRSウイルス感染症の予防に関して御議論をいただきました。その際に、2ポツ目のとおり抗体製剤を予防接種法上のワクチンと解釈することは困難であるということで、まずは母子免疫ワクチンの定期接種化に係る議論を行うこととしまして、抗体製剤についても定期接種化に係る議論を早期に開始できるよう、今年度内に本部会において予防接種法に基づく予防接種に用いる医薬品の範囲について議論を開始するということでお示しをさせていただきました。こちらについて、定期接種に抗体医薬についても導入するための整理について迅速に議論を進めるということで取りまとめをいただいたところでございます。
 続いて、6ページ目を御覧ください。予防接種法の改正経緯をお示ししております。これまでも社会状況が変化するにつれて予防接種制度については変更を行ってまいりました。今回も予防接種に有効と考えられる抗体製剤が出現したという状況を踏まえまして、今般、予防接種制度に関しての議論を行っていただきたいと考えております。
 続いて、考えられる検討項目案についてお示しいたします。8ページ目を御覧ください。今般の議論に当たりまして、下段のような検討項目が考えられると思っております。詳細は次のページ以降に項目ごとにスライドを用意しております。
 まず、考えられる検討項目案1つ目といたしましては、議論の射程をどうするのか。
 2つ目として、予防接種法上の予防接種に用いる抗体製剤の範囲をどのように考えるか。
 3つ目として、副反応疑い報告制度や予防接種健康被害救済制度との関係をどう考えるか。
 それから4つ目として、実務上の影響はどのようなものがあるか。
 そして5つ目として、その他ということでお示しをしております。
 10ページ目を御覧ください。こちらから検討項目ごとに検討いただくに当たってのポイントを1つずつお示ししております。まず検討項目1つ目、議論の射程につきまして、小児のRSウイルス感染症の予防に関しまして、抗体製剤については海外で既に用いられているほか、昨年10月の小委員会におきましてもその有効性・安全性が認められております。また、先ほどの11月19日の予防接種基本方針部会におきましてもありましたとおり、定期接種化に係る議論を早期に開始することが望ましいと考えております。このため、今般の議論につきましては、抗体製剤を予防接種法上に位置づけることに限定して議論をすることとしてはどうかとしております。
 続いて、11ページ目を御覧ください。検討項目2つ目、予防接種法上の予防接種に用いる抗体製剤の範囲ということで、抗体製剤については免疫を不活化して能動免疫を獲得させるワクチンとは異なって、有効成分によって効果の持続期間が大きく異なるものになります。現在、RSウイルス感染症に対する抗体製剤としてはベイフォータスとシナジスという2つが薬事承認を得ておりますけれども、昨年10月のワクチン小委員会におきましては、このうちベイフォータスの有効性等について議論を行ってきたところです。こういったことを踏まえますと、抗体製剤を予防接種法上に位置づけるとした場合にも、例えば例にお示ししたような、対象疾病の予防に適した期間、持続的な効果が期待できる抗体製剤や、特定の基礎疾患等を持つ集団に限らず使用できる抗体製剤といったように何らかの条件を設定することについてどう考えるかということでございます。
 また、こちらの検討項目については、今は予防接種法第2条に疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンという規定がございますけれども、こちらを例えばワクチン及び抗体製剤といったように広げるということが想定されるところでして、その際に定期接種に入れるべき抗体製剤として何らかの条件を設定することについてどう考えるかというものでございます。
 続いて、12ページ目を御覧ください。副反応疑い報告制度・救済制度との関係でございます。後段の予防接種法上の規定を御覧いただければと思いますけれども、まず12条で副反応疑い報告制度の条文、15条で健康被害救済制度の条文となっておりまして、いずれも「定期の予防接種等を受けた者が」という主語になっておりますけれども、こういったことを踏まえつつ、副反応疑い報告制度と救済制度それぞれについて抗体製剤を法律上に位置づけた場合の影響というのはどのようなものがあるのか、制度面、運用面それぞれで御議論をいただければと思っております。
 続いて、13ページ目を御覧ください。検討項目(4)として、実務上の影響でございます。抗体製剤を法律上に位置づけた場合に医療機関や自治体における予防接種実務にどのような影響があるか、あるいは国民の皆様に混乱が生じないように国においてどのような点に留意すべきかというところでございます。
 最後に、検討項目(5)のその他でございます。まず、抗体製剤を法律上に位置づけることに関して、これまでの(1)から(4)のほかに検討すべき項目はあるかといった点、それから、それに限らずその他予防接種施策全般について検討すべき項目はあるかということでございます。
 なお、※に書かせていただいておりますけれども、令和4年に予防接種法を改正しておりますが、そこの附則におきまして、施行後5年を目途として改正後の規定に検討を加えるとされているところでございまして、今般、先ほどの検討項目(1)「議論の射程」との関係からも、今回のこの場での議論につきましては抗体製剤に限りつつ、予防接種全般についての議論についてはこういった附則を踏まえた施行後5年の見直し規定等の中で議論を行っていくものという想定でございます。
 続いて、今後の進め方でございます。15ページ目を御覧ください。抗体製剤を法律上に位置づけることにつきまして、今後の進め方といたしましては、引き続き本部会で議論を行い、最終的に本部会による提言としてまとめることとしてはどうかとさせていただいております。また、今回の議論でいただいた御意見を踏まえまして、次回、事務局にて提言の骨子案を作成しまして、次回の部会においてはこの骨子案をもとに引き続き御議論いただくこととしてはどうかとさせていただいております。
 事務局からの説明は以上になります。
○脇田部会長 御説明どうもありがとうございました。
 今、御説明があったとおり、また、皆さんも御存じのとおり、昨年、RSワクチンを定期接種に導入するという議論をした際に抗体製剤も含めるかどうかという議論がありまして、ただ、そこは予防接種に用いるワクチンとして抗体製剤を入れるのは難しいのではないかということがありました。一方で、委員の先生方からは、そこは法律の解釈でそれも認めてもよいのではないかといった議論がございました。ただ、最終的にはまずはワクチンを先行させて、抗体製剤については早期に議論をして、そちらも定期接種に使えるようにするための議論を進めるという形になったと理解をしています。
 ですから、今回、事務局から8ページに検討項目を挙げていただきましたので、その線に沿って先生方から御意見をいただいた上で、今後、さらに議論を進めていくといったことになろうかと思っておりますので、今日はまず皆様から御意見を伺って、その上で議論を進めていくということかと思います。
 それでは、委員の先生方から御意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
 会場のほうで、宮入委員からまずお願いいたします。
○宮入委員 御説明ありがとうございます。宮入と申します。
 今回、1点目の射程という話の中で抗体製剤に限定するという話になりました。いろいろと考えていた中では例えばワクチン等ということも今後の拡張性といったところを考えたときにはあるのかなと思ったのですが、過去の経緯を見てみますと免疫原という言葉から混乱があった中でワクチンに限定したという経緯がありますので、今回も事務局から示していただいたように、抗体製剤に限定した議論にするというのが妥当かなと思いました。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 やり方としてというか、条文の修正の仕方としてワクチン等という形でさらにもう少し読み込める形にするという意見もあるが、一方で抗体製剤として限定したほうが今回のRSのところにおける抗体製剤の導入においてはより分かりやすいといいますか、そういうこともあろうかなと私も思ったところです。ありがとうございます。
 それでは、オンラインの先生方から意見を伺っていきます。まず伊東亜矢子先生、お願いします。
○伊東委員 ありがとうございます。
 先ほど部会長からもおっしゃっていただきましたとおり、私自身は抗体製剤を現行の予防接種法上のワクチンと解釈することが困難なのかというところにそもそも論として意見を持っているところではございますが、今般、整理をしていただく上で、この後いろいろ知見などが仮にいろいろ改良されていく中で一々法文をいじるということになると、なかなか段取りが大変なところだとは思いますので、私としては抗体製剤に射程を限定するのかというところは限定しないほうがいいのではないかという意見なのと、あとはもし抗体製剤に限定するとしても、さらに条件づけをするというところに関しては私としては消極の意見でございます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 なるべく限定せずに、将来さらにほかの製剤といったところもあるということかと思いました。
 続きまして、中野委員、お願いします。
○中野委員 中野でございます。
 本日事務局からお示しいただいた案に基本的に賛成でございます。そして、一番の賛成の理由は、もしかしたら11月19日にも私は申し上げたかもしれませんけれども、定期A類疾病として小児のRSウイルス感染症予防ということが広く認められたわけです。そうであれば、薬事承認された製剤が母子免疫ワクチンと児に接種する抗体製剤という2つあるのであれば、国民の皆様にとっても医療従事者にとっても両方が使える選択肢をその時点でお示しするというのが最も適切な感染症に対する予防の手段であると考えております。恐らく事務局から今日幾つかのそれに当たってというところをお示しいただいたことは、現場でそれを実践するに当たって考えておかなければならないことがあるだろうということでお示しいただいたものであると理解しております。
 そして、そこを抗体製剤として限定するかどうかとか、例えば抗体製剤にしましてもこのベイフォータスは長期間作用型でございますし、一方、シナジスは流行期に月1回投与ということで、その期間を通じて子供たちを守るという意味では当然ベイフォータスのほうが便宜がよろしいですし、したがって、だからこそ薬事承認事項でもRSウイルス感染症による下気道感染の予防というのが承認されているものと理解しております。
 なので、現時点では恐らく予防の手段としてはベイフォータスというのが一番クローズアップされてくるのだろうと思いますけれども、おっしゃるように将来的にどう法令の文言を整理していくかということに関しましては、3番目で出た健康被害救済のことに関しても「接種を受けた者」という文言があって、それももう一方のワクチンであってもそれに関しては一定のリミテーションというか、現行の法令の文言だけでは解決できない点があるのも事実であると考えております。しかし、最初の私のお話に戻りまして、RSウイルス感染症の予防というのを定期A類に位置づけていただくというのは非常に大切なことと考えておりますので、それに合ったようにまずなるべく早くにその整備を整えていただく、それに賛同いたします。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、白井委員、お願いします。
○白井委員 白井です。よろしくお願いします。
 御説明いただいて、私は前回、前々回、出席をしておりませんので、議事録を見ながら考えたのですけれども、必ずしもRSウイルス感染症の抗体製剤について、今の予防接種法ではできないと議論の中で決定したわけではないのですね。事務局からは解釈が難しいという話があったのですが、法律改正しなくても解釈の中でこの抗体製剤が使用できるということになると逆に使用が早いのではないかなと思ったのですが、法律改正をしたほうがいいのかということでちょっと私も腑に落ちない、よく分かっていないというところがあって申し訳ないのですが、今、国会がややこしくて、通常国会もどうかということになりますし、臨時国会もいつ開かれるか分からないという状況になりながら法律改正を待つのかといったことについてもちょっと懸念があると思いました。また、法律改正の場合にはパブコメをいただくということもあると思いますし、その辺のことを考えると、抗体製剤をRSウイルス感染症の予防に使うということを定期予防接種の中に入れるということについては賛成なのですけれども、その方法論として解釈でいけるのか、法律改正でいくのかということについては今日改めてまた議論になるのかどうなのかと思って聞いていましたので、その辺のことを今回はすっきりさせる必要があるのではないでしょうか。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、会場から笹本委員、お願いします。
○笹本委員 日本医師会の笹本でございます。
 抗体製剤を予防接種法上の予防接種に用いる医薬品の範囲に入れることに異存はございません。これは新しい方法ということになりますので、ぜひとも国民の皆様に安全性・有効性を十分に周知していただきたいと思います。
 そこで、2点質問があります。今回はRSウイルスの抗体製剤を念頭に置いておりますが、これは薬価が非常に高額な商品でございます。予防接種に用いる場合には購入額等に関しては今後どうなるのか、保険収載されている薬価と同程度になるか、今後のことですけれどもできれば教えていただきたいと思います。
 もう一点は、議論にもありましたけれども、今後、抗体製剤も多く出てくると思います。その中で予防効果が認められた場合に予防接種に用いる薬品としてどうやったら追加されうるかというその際の判断基準は重要だと思いますので、今後どのように進めていくか分かれば教えていただきたいと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 そうしましたら、次に伊藤委員にお話しいただいて、そこで一旦区切ってレスポンスいただこうと思います。伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 ワクチンの概念に抗体薬を入れ込むことには教育現場としても違和感がありましたので、今回、予防接種法を修正することを提案されたということに感謝いたします。
 予防接種全体に対して意見はあるのですけれども、今回はその議論ではないということなので差し控えますが、今後ですが、抗体製剤が予防接種として認定されたときは医療保険として使えなくするのかどうかということと、RSワクチンに関しては母親からの母子免疫と、今回の抗体製剤と両方あるので、テクニカルに区別するのが自治体としても大変ではないかという気がしていますので、その辺も含めて解決してから導入したほうがいいのではないかと思いました。これはどちらかというと意見です。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様から様々御意見をいただきましたので、一旦ここで区切らせていただいて事務局からレスポンスいただければと思います。よろしくお願いします。
○鎌倉予防接種課長補佐 事務局でございます。御意見ありがとうございます。
 まずは制度面に関しての御回答ということでさせていただきます。まず白井委員から、そもそも前提として今回ワクチンが法律上で読めるのかといったところまで議論を今やるのかという御質問につきましては、確かに前回の基本方針部会では様々な御意見をいただいたと認識をしているのですけれども、事務局といたしましては、今の予防接種法上のワクチンの中に抗体製剤を解釈で読み、それを国民の皆様に解釈で読めるのだと御説明していくというのはなかなか難しいと考えておりますので、今回の議論といたしましては、法律上のワクチンでは抗体製剤を読み込むことができないという前提に立った上で抗体製剤を予防接種法上の中に新たに位置づけるというところの議論をしていただければと考えております。
 その上で、まず伊東亜矢子委員から御意見をいただきました。今回は抗体製剤に絞って、今後また毎回毎回法律を改正するのがなかなか大変だということにつきましては御指摘のとおりだと認識をしております。一方で、今回スライドの中でもお示ししましたように、これまでも予防接種法については社会状況が変わるたびに制度の改正をしてきたという経緯がございます。今回もRSを起点にしまして抗体製剤というのが読み込めないことを踏まえた改正ということと、今後、この抗体製剤をどこまで幅広くするのかといった点や、抗体製剤に限らないそもそもの予防接種法上の今後改善すべき論点につきましては、令和4年改正法の附則に基づく5年後見直し規定の中で幅広い御議論の場というのが設けられると想定されますので、その中でも改めて御議論をいただくということで、今回は抗体製剤に限定した御議論をいただいてはどうかと事務局としては考えております。
○佐野予防接種課長補佐 事務局です。
 続きまして、笹本委員から薬価の御質問でしたり、伊藤澄信委員からも医療保険に関する御質問をいただいていたところと思います。まず笹本委員から御指摘いただいたように、RSの今回のニルセビマブに関しましては薬価が既についているところとなります。定期接種化された場合、その価格がどうなっていくのかという点、また、伊藤澄信委員からはそもそも医療保険から外れていくのかといった御質問をいただいたと思うのですけれども、その点に関しましてはこの審議会ではなく中医協等の別の審議会で御議論いただくことになる事項とはなってまいりますが、いずれにせよ定期接種化された場合、医療保険との関係で、現場で混乱が生じないように、関係部局とも連携して対応を検討させていただきたいと考えております。
 また、抗体製剤の中でどのような製剤を定期接種に取り入れていくのか、その判断基準はどうなっていくのかといった御質問をいただいたところです。この点に関しましては、なかなか総論的に議論するのは難しい事項かなと思うところであり、基本的には個別の製剤を審議する中で基本方針部会やワクチン小委員会といった中で有効性や安全性など様々な事項を勘案して、定期接種化するかどうかというのは御判断いただくものと考えておりますので、そういった審議の中で判断基準についてはまさに御議論いただき、決めていくものと事務局としては考えております。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 今、事務局からレスポンスいただきましたけれども、基本的には議論の射程というところでポイントが示されていますけれども、今回は抗体製剤について議論をするということでどうですかというお話がありました。
 その他の実務上の問題点等もいろいろと今、御質問、あるいはレスポンスがあったところですけれども、ほかの論点でも結構ですので、委員の先生方からさらに追加の御質問、御意見等があれば、伺いたいと思います。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 鈴木です。ありがとうございます。
 まだ今後も何回か議論があって、現段階では論点出しだろうと理解をして意見を言いたいと思います。
 まず、法改正が本当に必要なのかどうかについては、私自身は法律の専門家ではございませんので適切なコメントはできないのかなと自覚はしています。ただその上で、何をもってワクチンと定義するのかという点は非常に重要な論点だと思いますので、この機会にちゃんと整理をして関係者の間でコンセンサスを形成するということについては私は賛成します。正直に言うと、そもそも母子免疫ワクチンも含めてこの議論はもうちょっと早い段階でやってもよかったのではないかなとは感じているところです。
 日本以外の諸外国の状況についても私自身少し調べてはいるところですが、イギリスやカナダなどでは抗体製剤はワクチンそのものではないという整理を明確に保ちながら、受動免疫を付与するということを目的として予防接種プログラムの中に位置づけていると理解をしています。一方で、オーストラリアについても抗体製剤は既に予防接種プログラムの中で始まってはいるようですが、一方で法令上は引き続き整理が必要であるということで現在も検討が続いている状況であると聞いています。
 こういった海外諸国の状況も踏まえると、仮に抗体製剤を我が国の予防接種プログラムに組み込むのであれば、製剤としてはワクチンではないけれども、受動免疫を付与するという目的から予防接種プログラムに組み込むというロジックをきちんと整理して国民に対して示していくということがコミュニケーションという観点からも非常に重要なのではないかと考えています。
 ちょっと話が長くなっていますが、母子免疫ワクチンについても厳密に言えば母体に対しては能動免疫を付与するものですが、胎児や新生児に対しては受動免疫ということになると思いますので、この点も含めて可能であれば概念整理をしていく必要があるのではないかと考えています。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 ワクチンの定義、そして抗体製剤の受動免疫を付与するといった作用機序等もきちんと定義をしていくべきだという御意見で、私もその点はもっともだと思っています。今現在のワクチンの定義にしても免疫を付与するということなのですけれども、その免疫の内容が必ずしも明確ではないといいますか、例えば自然免疫なのか、細胞性免疫なのか、あるいは液性免疫なのかというところでも免疫というのは幅広くありますから、そこら辺も少し個別の疾患に対する特定の免疫を付与することなど、いろいろと定義はある程度していく必要があるのかなと。
 ただ、将来の製剤が非常に幅広く自然免疫を誘導して感染症を予防するといったものがそれこそ射程に入ってくるのかというところもあるので、そこはやはり議論が必要になってくるのかなということは考えるところであります。
 すみません、私が意見を言ってしまいましたけれども、続いて宮崎委員、お願いします。
○宮崎委員 ありがとうございます。
 私も今、鈴木先生と脇田部会長がおっしゃったことと似たようなことを申し上げようと思ったのですけれども、現行法の予防接種法でワクチンと書いてあるところに抗体製剤をこれで読めというのは、なかなか一般的な理解として難しいのではないかと私としては思っております。ワクチンといったときに、例えばアカデミアや医療現場で抗体製剤をそこに含められるのだという説明はなかなか理解が得難いというのが基本的には申し上げている根拠となります。
 そういう中で今回の射程ということに関連して申し上げると、今回の恐らくベイフォータスが対象となると思われる抗体製剤を医療の現場としてはぜひ予防目的で使いたいということが社会的な背景にございますので、こちらを予防接種法上のオプションとして提案することは非常に有益なことだろうと思います。かつ、これを急いで導入するということが求められておりますので、今回の議論の射程ということに関して言えば、抗体製剤に限定して進めていくということに個人的には賛成です。
 以上となります。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、磯部委員、お願いします。
○磯部委員 いつも委員が意見を言うときに、いの一番に坂元先生が手を挙げられて、あの反射神経はやはりすごかったなと改めて感謝とともに思い出したところです。
 私も今、白井先生、伊東亜矢子先生、鈴木先生がおっしゃった辺りに一々うなずいていたのですけれども、法改正が必須とは法律家のほうはむしろあまり思っていないということです。もちろん科学的に違うことであるとか、学術的に異なるものだということについて異論を言っているわけではなく、それはそのとおりで、説明しにくいとおっしゃる事務局の立場も宮崎先生の今おっしゃったのも分かるのですけれども、しかし、私はその結果、母子免疫ワクチンの導入とこちらの抗体薬の導入にギャップが生じていると、それが妥当かということの合理性を説明することのほうがよほど困難であると私は考えていますので、鈴木先生がおっしゃったようにもっと早くやるべきだったということだと思います。
 なので、いいのは解釈で認めることだと思いますが、次善の策としてはせめて今回この点だけに限って迅速な法改正をとにかく急ぐ。年内に法改正をして来年度からとかは分かりませんけれども、絶対急ぐという姿勢でいただきたいと考えております。
 したがって、議論の対象が抗体製薬について限るということも妥当でしょう。これをやり始めたら先生方の間では努力義務とは何だかんだとか、A類入りをそもそもやめたらどうかとか、それは大変な議論になるので、抗体薬に限ってということになるかと思います。
 そして、論点として今既に出てきているようなもので大体よろしいのかなと思いまして、細かいことは副反応があったときの対応がどういう感じなのかとか、禁忌の診断などは健康な方に打つということの予防接種の特徴性からして果たしてどういう被害の規模が考えられるのかとか、補償のレベルはどういう内容になるのかという観点であるだろうと思いますけれども、大枠としてはこのような論点になるのかなと思いました。
 以上、コメントです。
○脇田部会長 磯部先生、ありがとうございました。
 次に、小嶋委員、お願いします。
○小嶋委員 議論の射程として今回抗体製剤を予防接種法上に位置づけるかということに限定するということについては、その必要性を十分理解いたしました。
 次に、予防接種法上の抗体製剤の範囲について、何らかの条件を予防接種法上に設定するべきではないかということに関しましては、これは伊東亜矢子先生がおっしゃっていたように限定することによって今後様々な支障が出てくるのではないか、その都度法改正ということになるのは好ましくないと思いますし、抗体製剤について条件を設定するのであれば、恐らくワクチンについても何らか制限といいますか、条件をつけるような文言が必要になってくるのではないかなと思いますので、これは設定しないほうがいいのではないかと思いました。
 実務上の影響について、先ほど順天堂の伊藤澄信先生に御指摘いただいたように、自治体といたしましては大変な混乱が予想されます。既に医薬品として認可され、薬価がついたものが予防接種として位置づけられるということですので、特に定期接種以外に現在、抗体製剤が予防でベイフォータスは使われているわけなので、それは定期接種で用いるものとそうでない場合というのが混在するということになりますね。そうすると、定期接種対象外に抗体製剤を予防で使うときには、それが全部任意予防接種という扱いになれば少し簡単かなと思うのですけれども、あるいは今までどおり保険診療としての扱いになるのか、その辺りは十分な議論をしていただく必要があります。保険診療と予防接種とが並行してあるようなことになりますと、費用請求、副反応疑い、健康被害救済制度の適用などの大混乱をいたします。
 また、ベイフォータスが保険適用で予防で現在もハイリスク児については使えるという中でなぜ予防接種として整理するのかという点も、十分各自治体、医療機関に分かりやすく説明する必要があると思われます。
 また、接種する対象者をどのように区分けするかということについても十分納得できるような整理が必要と思いますので、その点についてお願いしたいと思います。
 あと、今後の進め方についてもよろしいでしょうか。
○脇田部会長 どうぞ、よろしくお願いします。
○小嶋委員 これは大変スピード感を持って進めていくという必要性は十分理解できるのですけれども、現実的にこのRSウイルスの予防は大変今、喫緊の課題であって、この4月から母子免疫ワクチンがスタートするということで、私どもも懸命に実務を進めているところではあるのですけれども、次にベイフォータスを定期接種化するとしますと、予算の確保をしてシステム改修、関係団体との調整など大変課題が多くありまして、これを来年度中に全部完了させるというのはなかなか現実的に難易度が高いというところは御理解いただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 今、鈴木先生から始まって小嶋先生までまた様々御意見をいただいたところであります。それぞれ重要なポイントだったと思いますので、またこちらも事務局からレスポンスをいただこうと思います。よろしくお願いします。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。様々御意見いただきありがとうございます。
 先ほどの内容と少し重複するところはあるかと思いますが、まずワクチンや抗体製剤の定義でしたり概念に関して、先生方御指摘のとおりなかなか難しい論点かと考えております。一般的な大枠としての理解としましては、今回、資料1の4ページ目にお示しさせていただいたようなワクチン抗体製剤それぞれこういうものといったところとは認識しております。今回の抗体製剤につきましては、一般的には今回議論の発端となりましたニルセビマブのように遺伝子組換え技術を活用したモノクローナル抗体を用いた医薬品というものが基本的には念頭に置かれるものとは考えておりますが、いずれにせよ本日いただいた御意見なども踏まえて、今回の見直しの対象に追加する範囲につきましては整理をしてまいりたいと思います。
 また、今回、仮に狭い範囲に絞るといったこととなった場合におきましても、先ほど委員の先生方からも御指摘いただきましたが、今後、新たな技術を用いた製剤というのはもちろん出てくる可能性はあると考えております。そういった場合は仮に今回狭く絞った場合におきましても、その新しく出てきたものの特徴を踏まえて、定期接種に用いる医薬品の範囲に関しましては都度議論をさせていただきたいと考えてございます。
 また、小嶋委員から、現場での運用のお話についても御指摘をいただいたところです。医療保険との関係につきましては先ほども述べたとおり、現場での運用に支障がないように、もし仮に定期接種化するとなった場合ですけれども、ここは検討させていただきたいと思います。
 対象者の設定につきましても、こちらもまず対象者がそもそもどうなるのかというのは審議会での議論次第となりますが、今、ほかのワクチンにつきましても対象者などに関しまして、現場で自治体の職員の皆様でしたり医療関係者の皆様が御説明しやすいよう我々としても周知に関して様々な資材を作らせていただいており、その説明内容についてもまさに審議会で論理的にどのような理由で取り入れているのかというのはしっかり御議論いただいて決まっているものだと思いますので、そういったことをきちんと説明しやすくなるよう、現場での運用に困らないよう、我々としてできる限りのことをしたいと考えているところでございます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、さらに追加で御意見等はいかがでしょうか。
 宮入委員、お願いします。
○宮入委員 今、検討項目2番目以降も全て対象で議論されているのでしょうか。
 失礼しました。それでは、幾つかあります。
 まず、2番目の検討項目、抗体製剤の範囲というところに関しては、私が考えるのはワクチンに準じた公衆衛生学的な性質を持ったものということになりまして、そうすると一般集団レベルの疾病予防効果があり、コストや実施の負担というところも比較的簡易であって流行期全体をカバーできるような方法というところではないかと思っております。これが2番目の項目です。
 3つ目の副反応疑い報告制度や予防接種健康被害制度への影響ということに関しては、こちらは制度の設計自体は大きく変える必要はなくて、もともとの制度にのっかって検討されるべきかなと思っておりますが、実質の評価指標自体は抗体製剤の特性を踏まえてということになるかと思います。
 一点、ここはワクチンに関しては副反応という言葉を用いておりまして、免疫付与以外の様々な生体の反応も含めて定義されていると思いますが、抗体製剤になると受動免疫ですので、これは医学的には副反応というよりは副作用に該当するのかなと思います。実際に運用する上では混乱が生じる可能性がありますので、この予防接種制度上は副反応と呼ぶのだとか、そこら辺の整理は必要になるかなと思います。
 長期で体内に残存するものになりますので、それが体に残っている間に起こった全ての事象という範囲にしてしまうとなかなか対応が困難になるかと思いますし、また、新生児期に接種するということで、その時期はいろいろなイベントが起こる時期ですので、そこに関しては慎重な議論が必要かなと思います。
 実務上の影響ということについてですが、この抗体製剤を例えば新生児期早期に接種する場合には、戸籍への届出がなされる前の接種という可能性が出てきます。そこについての運用面では大きな支障を来す可能性がありますので、そちらについては議論が必要かと思いました。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 8ページの検討項目案の2から4のところも今、宮入先生から御意見をいただいたところです。そちらについてももし追加で御意見等があれば承りたいと思いますので、よろしくお願いします。
 よろしいですか。
 天羽委員、お願いします。
○天羽委員 ありがとうございます。
 基本、事務局案に賛同いたします。先ほどの副反応の話で宮入先生がおっしゃったように、今回、基礎疾患のある子たちには今まで打っていたのですけれども、広くたくさんの生後間もない子供たちに打つということで、3番目の副反応疑い報告の制度というところの議論がちょっと広めに行われたほうがいいのかなと。今までは予防接種ワクチンという立てつけのものしか赤ちゃんにしていなかったので、今回、これが初めてのことになると思いますので、その副反応というか、副作用と宮入先生はおっしゃっていたのですけれども、それの回収方法というか、そこのところの議論がもっと詳しく進めばいいなと考えました。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 新生児にも投与されるというところで特殊性があるので、その点、どのような方法が必要になるかといったところかと思いました。
 そのほかはいかがでしょうか。そういったところも今後の議論の中で議論を進めればよいのかというところはありますが、白井委員、お願いします。
○白井委員 ありがとうございます。
 副反応というか健康被害の報告というのは、予防接種法に入ることになれば一定の報告が上がるのではないかなと思いますので、それを出産された医療機関で接種するということもあるとすれば、そこでも周知していただくということは可能かなと思います。
 今、先行する母子ワクチンのほうでかなり産婦人科の先生方にはお願いをするという状況になっておりますので、そこでこういう流れの中でというと、決まらないうちにはお願いできませんけれども、それぞれ赤ちゃんについて、今はあまり早期にやっておりませんけれども、予防接種法上でも今、可能な新生児期からというワクチンはありますので、その中に含めるということになれば、報告はきちんと上げていただけるのではないかなとは思います。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 鈴木です。
 今回の審議会での検討項目として8ページに項目が4つ挙げられて、5つ目のその他について、そのほかに検討すべき項目があるかと聞かれていると理解しています。そうした観点からすると、あまり項目を増やすのも作業が増えるだけになるかと思うので、必ずしも項目を特出しする必要はないと思いますが、私は先ほど申し上げたように学術的な観点からワクチンとはどういうものであるのかという観点から整理をしていくということが一つ重要な視点だと思っています。
 あともう一つは、諸外国の取組です。これは先ほど申し上げましたようにイギリスやカナダ、あるいはオーストラリア、それぞれ同様に抗体製剤をどのように位置づけるかについては苦慮をしている、あるいはしたと聞いているところです。当然海外諸国を必ず日本に反映する必要はないのですが、同じように苦労されているのであれば、そちらも参考にしながら日本においてはどのように整理するのかという参考にしてはどうかと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 中野委員、お願いします。
○中野委員 様々な意見出しということで、2点ほど追加で意見を述べさせてください。
 まずは3番目の副反応報告です。定期接種に位置づけられると、定期に位置づけられた疾病ごとに副反応報告基準というのが恐らく設定されるのではないかと思います。母子免疫ワクチンが間もなく始まるわけですから、恐らくもうその準備は進めておられるのではないかと思いますけれども、そこで母子免疫ワクチンと抗体製剤とで先ほど来能動免疫と受動免疫の違いも出ておりますし、接種対象や免疫を付与する機序、つく免疫というのが異なりますから、恐らくそこは一つの疾病名の中で同一に論じるというよりは、それぞれの製剤に特徴的なものを記載しないと、現場での混乱や、十分な情報が収集できないということが起こり得るのではないかと思いますので、定期に位置づけていただく際にはそこはちょっと御検討いただく必要があるのかなと思っております。
 もう一点は小項目の4番目の実務上での対応ということでございますけれども、抗体製剤がもし定期として全ての子供たちに使えるようになったら、生まれてなるべく早い時期に投与することが可能なようにいろいろなことを整備いただけるとありがたいです。なぜならば、現行では主に早産児や基礎疾患のある方に使っているわけでございますけれども、薬価が高いということもあって、費用のこともあっていろいろ各医療機関では間違いがないように、事務上の間違いもないようにということを注意していると思います。DPC制度その他で例えばNICUで生まれた後、そのまま入院中に継続すると、現状ではその費用を算定できないなど、これは薬価が高いこととも関係してですけれども、いろいろ実務上のそういったことがございます。ただ、子供たちをRSウイルスから抗体製剤で守るためには、生まれたら少しでも早い時期にそれを体に投与することが大切だと考えておりますので、実務上の整備としてはそこは忘れないでいていただきたいなというのが私の要望でございます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ほかはよろしいですか。
 取りあえずここで事務局にまたレスポンスいただいて、さらにもし御意見があれば伺いますが、いかがでしょうか。
○前田予防接種課長 ありがとうございます。予防接種課長でございます。
 皆さんから様々な御意見をいただきまして、大変ありがとうございます。特にまず、我々からもともと問題提起をさせていただいたのは、ニルセビマブに関して小委員会の皆様、基本方針部会の先生方から、これは定期接種に入れる形が望ましいのではないかというところを発端にしたというところがございます。その中で、実際ニルセビマブという医学的にワクチンでないものを入れる際の様々な課題についても今、御指摘をいただいたと思います。この御指摘をベースに、ほかの部分の修正が必要かどうかというところはまた改めて指差し確認をしていきたいと思っておりますし、これはニルセビマブ以外を広くイメージして大きな考え方を変えるとすると、同じような作業をイメージができないもので議論していかなくてはいけないというところがございますので、そうすると議論の範囲が広がるというところもございますから、そこのバランスの中で引き続き議論をさせていただきたいと思っております。
 また、一つ一つそういうものが出てくれば、また法改正をお願いするというのは事務的にも大変なのですけれども、一方で、かつて予防接種法自体は一つ一つ予防接種を追加するたびに法改正を行ってきたというところで、これは平成の改正の際に政令で規定をするという形で見直させていただいたというところがありますから、そもそもは法律改正を伴いながら追加をしてきたという経緯もございますので、そこの過去からの敷居の高さと運用に対する信頼というところもあると思いますので、ここはそういったバランスを取りながら、今回の射程については整理をさせていただきたいと思ってございます。
 総論的にお答えをいたしましたが、私からは以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございます。今後、今日いただいた意見を整理していただくということになろうかと思いますので、またよろしくお願いいたします。
 皆さんからはもう大体大丈夫ですね。私から最後にその他のところで、鈴木先生、あるいは磯部先生からもありましたけれども、RSワクチンの小委員会での議論というのはかなり前から始まっているというところで、どちらのワクチン、抗体製剤も定期接種に入れるべきだという意見がまとまっていたということはあるわけで、今回、委員の先生方に御指摘いただいたように、それがどうしても抗体製剤が先送りになってしまったというところがあるので、今後もなるべくそういった議論が適切に行われて、今回も本当に同時に導入したほうがよかっただろうということはありますので、そういったところも十分に考えながら、我々としても協力しながら進めていきたいと思いますので、事務局におかれましてもその点、十分に配慮をよろしくお願いいたしますというのを私の意見として述べさせていただきました。
 それでは、よろしければこれでまとめたいと思いますが、大丈夫ですか。
 それでは、今日も本当にいろいろな意見をいただきましてありがとうございました。おおむね先生方からは、もちろんRSワクチンといいますか、抗体製剤を定期接種に導入するという方向性は以前から御賛成いただいているところだと思います。ただ、それを進めていく上で、今日の御意見を踏まえて論点を整理していただいた上で、骨子案も事務局に作成していただいて、また議論をこの部会で進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の主な議題、議事は以上となりますけれども、そのほか事務局、あるいは先生方から何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、事務局にお戻ししたいと思います。
○佐野予防接種課長補佐 ありがとうございます。
 本日も活発な御意見、御議論をいただきましてありがとうございました。
 次回の開催については、追って御連絡をさせていただきます。
 事務局からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、本日の基本方針部会はこれで終了させていただきます。今日もどうもありがとうございました。