第21回高齢者医薬品適正使用検討会議事録

医薬局医薬安全対策課

日時

令和7年12月25日(木) 13:00~15:00

場所

厚生労働省 専用第12会議室(Web併用)
東京都千代田区霞が関1-2-2

議題

  1. (1)令和7年度事業の中間報告
  2. (2)令和8年度事業について
  3. (3)その他

議事

議事内容
○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、第21回「高齢者医薬品適正使用検討会」を開会いたします。
 本日御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用のところ御出席いただきまして、ありがとうございます。
 本日の検討会の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 また、本日はウェブ併用のハイブリッド開催のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、議事に先立ち、審議の進行方法について、事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
 まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
 御意見、御質問をいただくときはミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。
 発言のタイミングが重なった際は、座長から順に発言者を御指名いただきます。
 会議中、マイクの調子が悪くなった場合などは、メッセージに御意見等を記入していただくようお願いをする場合がございます。
 システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。もし事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。
 事務局からは以上です。
 それでは、以降の進行は座長の印南構成員にお願いいたします。印南構成員、よろしくお願いいたします。
○印南座長 座長の印南です。座長を務めさせていただきますので、皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
 今回はハイブリッド開催ということで、事務局から説明がありましたが、これまでの説明につきまして、御質問、御意見等はございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、議事に入る前に、構成員に交代があったとのことですので、事務局より紹介してください。
○事務局 それでは、御紹介いたします。
 滝田諭構成員が退任され、新たに着任されました日本製薬団体連合会安全性委員会副委員長 佐藤真苗構成員です。佐藤構成員から一言御挨拶をいただけますでしょうか。
○佐藤構成員 今、御紹介いただきました日本製薬団体連合会安全性委員会で副委員長を拝命しております第一三共の佐藤と申します。このたびは、こちらの検討会が立ち上がったときにも弊社から代表を出していたということで、そのような縁ある検討会に御参加させていただき、光栄でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 ありがとうございます。
 滝田構成員には、この場を借りて、これまでの御議論において貴重な御意見をいただきましたことにつき、お礼申し上げます。
 座長にお返しいたします。
○印南座長 委員の出席状況、審議への参加等について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 最初に、本日の構成員の出席状況について御報告いたします。
 石田構成員、井上構成員、大井構成員、筒井構成員、松下構成員、美原構成員、山中構成員より御欠席との御連絡をいただいております。
 また、水上構成員がまだ会議に参加されていません。
 本検討会の委員19名中11名の構成員に御出席いただいており、過半数の御出席をいただいておりますので、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
 また、本日は参考人として、国際医療福祉大学医学部老年病学 小島太郎参考人に御参加いただいております。小島参考人には、議題2において、高齢者の安全な薬物療法ガイドラインについて御説明いただきます。
 報告は以上です。
○印南座長 それでは、議事を進めてまいります。
 初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○事務局 本日の資料を確認いたします。
 資料はあらかじめメールでお送りしております。順に確認させていただきます。
 議事次第と配布資料一覧、開催要綱。
 資料1-1「令和7年度事業の中間報告について」
 資料1-2「地域における業務手順書の運用調査の中間報告について」
 資料2「令和8年度事業について」
 資料3「高齢者の安全な薬物療法ガイドラインについて」
 参考資料は1番から4番までございます。
 本日の資料は以上でございます。不足等がございましたら、お知らせください。
 なお、これらの資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、傍聴の方はそちらを御覧ください。
○印南座長 それでは、議事次第に従って議事を進めてまいります。
 議題1は「令和7年度事業の中間報告について」です。まずは、受託業者である株式会社NTTデータ経営研究所より、御説明をお願いいたします。
○NTTデータ経営研究所 NTTデータ経営研究所の私、西尾と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 弊社より、まず初めに事業の概要について御説明申し上げます。
 資料1-1の6ページでございます。事業の目的、下のほうでございます。本調査ではポリファーマシー対策について一定の普及・啓発がなされた地域において、実務的な内容を含めたより一層のポリファーマシー対策業務の推進を図るとともに、令和6年度に得られた指標の検証を行い、より強固なポリファーマシー対策業務の効果に係るエビデンスの入手を目的といたします。
 また、加えて、医療従事者によるポリファーマシー対策が全国でこれまで以上に行われるよう、令和6年度に作成した普及啓発資材を更新し充実を図ることを目的といたします。
 それでは、次の7ページに参ります。業務は、上と下、2つございます。
 まず、上の段の業務1でございます。地域における業務手順書の運用調査でございます。この調査につきましては、国立長寿医療研究センターの溝神先生に御担当いただいております。内容ですが、病院・薬局で薬剤調整を支援する者が行うポリファーマシー対策について調査いたします。そして、その調査結果データを分析し、薬剤調整支援者のもたらす効果などについて報告書に取りまとめてまいります。
 また、下の段でございますが、業務の2番、ポリファーマシー対策の普及啓発資材の作成でございます。こちら、指針・業務手順書の内容を網羅的に盛り込む形で普及啓発資材というものをつくってまいります。
 次の8ページに参ります。業務のスケジュールと進捗状況の概要でございます。本事業につきましては、既に2回の調査検討会を開催しております。直近は第2回で、12月1日に開催させていただきました。
 先ほど申しました業務、2つございまして、1つ目の3の(1)地域におけるポリファーマシー対策の効果検証の進捗状況でございます。こちらは赤い線の部分が調査期間となっておりますけれども、本日時点におきまして調査中という状況でございます。第2回調査検討会で倫理委員会で承認を受けた研究プロトコルを報告し、了承を得ております。本日提示する資料は第2回調査検討会に提示した資料に加筆したものでございます。
 2つ目の普及啓発用資材の作成、3の(2)でございます。こちらの進捗状況でございますが、第2回調査検討会で資材案を提示いたしました。これに対し委員よりいただきました御意見を踏まえ、現在修正中でございます。本日提示する資料は第2回調査検討会に提示したものを抜粋したものでございます。
 それでは、事業概要の説明は以上となりますので、この後は溝神先生より御説明をお願いいたします。
○溝神構成員 それでは、国立長寿医療研究センターの溝神でございます。私のほうから説明させていただきたいと思います。私のほうが担当させていただきますのは、地域における業務手順書の運用調査ということで、病院・薬局においての薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策の実施状況と影響についての検討に関する内容でございます。
 まず、入院患者を対象とする病院のほうでの薬剤調整支援者の事業・研究について御説明したいと思います。こちらは病院において薬剤調整を支援する者、薬剤調整支援者に関して、病院薬剤師が中心となり対応していただく形とさせていただきました。「病院版業務手順書」及び「高齢者の医薬品適正使用の指針」を病院に実装し、ポリファーマシー対策を行い、かかりつけ医及び薬局薬剤師等に向けて「薬物療法情報提供書」というものを発行していただきまして、ポリファーマシー対策及びその情報連携の実態を薬剤調整支援者に対するアンケート及びグループディスカッションを用いて明らかにすることを目的としております。
 本事業に関しては、薬剤調整支援者(主に病院薬剤師)に対する混合研究法をさせていただくことといたしまして、質問調査を用いた量的な研究とグループディスカッションによる質的研究を実施することとしております。倫理委員会の承認後、2月の終わりまでという期間とさせていただいております。実際に入院中のポリファーマシー対策を9月から11月に実施していただきまして、その後、情報提供書に関する回答書を回収していただく期間が現在となっております。その後、アンケート及びグループディスカッションを行うというような状況となっております。
 この事業の地域の選定に関しては、厚生労働省のほうから事業参加地域の募集を行っていただきまして、地域の選定を行った後、埼玉県、広島県、香川県の3県を選定いただきました。その各県のほうから各病院薬剤師会のほうに協力要請を行っていただきまして、各病院薬剤師会のほうから、さらに参加協力要請を会員施設に行っていただく。
 薬剤調整支援者の業務内容として、4番のほうに記しております。薬剤調整支援者の先生方には「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」、いわゆる「病院版業務手順書」と「高齢者の医薬品適正使用の指針」に基づくポリファーマシー対策を実施していただくことといたしました。
 本事業の薬剤調整支援者の業務内容に関しては、私のほうからレクチャーさせていただきまして、その後で実施しております。
 1つ目として、ポリファーマシー対策に関しては、多職種連携の実施等を客観的に担保するために、薬剤総合評価調整加算及び薬剤調整加算等で評価される業務を対象として、通常業務内で実施していただきます。
 その後、「薬物療法情報提供書」及び「回答書」をかかりつけ医及び薬局等に発行していただく形としております。こちらの内容に関しても、退院時薬剤情報連携加算で評価される情報提供書等というところで対応させていただく形といたしました。
 そして、この薬物療法情報提供書とは何かというところですけれども、こちらに関しては、厚労科研のほうで私が研究代表を務めまして作成を行いました、切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書及びその作成ガイドに関するものを用いることといたしました。この薬物療法情報提供書ガイドは、ポリファーマシー対策においては薬物療法の情報にとどまらず、高齢者総合機能評価とか老年症候群といった患者の全体像を把握することが非常に重要であるというところから、これらの情報を客観的に評価し、CGAの評価内容とか栄養とか処方の変更点なども踏まえた情報提供書を作成することが必要であると考えまして、この情報提供書を作成いたしました。この内容に関しては、高齢者の医薬品適正使用の指針の総論編の内容に基づいた内容となっております。
 そして、この情報提供書を今回の事業では用いていただいて事業を行っていただくことといたしました。いろいろな地域で退院時の情報提供書などありますけれども、その内容が均一ではないというところもございまして、今回、私のほうで作成したポリファーマシー対策の情報提供をするために必要な情報提供書を用いていただくことといたしました。
 本事業の概要ですけれども、患者さんが入院いたします。そして、その患者さんがいわゆるポリファーマシー対策が必要な状況だというふうに判断されますと、薬剤総合評価調整加算に基づく業務内容として、多職種協働によるポリファーマシー対策を入院中に行っていただきます。その後、地域に帰る際に退院時に薬物療法情報提供書を発行していただきます。それは、かかりつけ医及び薬局のほうに送付いただきまして、かかりつけ医のほうで受診された後に情報提供書の確認を行っていただき、必要に応じてポリファーマシー対策を行っていただきます。
 そして、処方箋発行の後、薬局に来局された際に情報提供書を薬局のほうでも御確認いただいて、必要に応じて薬学的な確認を行っていただいた後に、調剤、そして必要に応じて情報提供書に対する回答書を作成いただいて、入院元の病院に戻していただくという、病院を起点とした地域のモデルの作成を行っていただくということにいたしました。
 本事業・研究におきましては、業務手順書及び指針の社会実装というところになりますので、実装科学の枠組みに基づいて、薬剤調整支援者を中心としたポリファーマシー対策及び情報連携の実装に関わる阻害・促進要因を明らかにするために、以下の2つの調査を行うことといたしております。
 まず、1つ目は全員に対するアンケート調査です。こちらに関しては、ポリファーマシー対策の内容とか薬物療法情報提供書の発行数、回収数とか、返信までの所要日数ですとか、実際に入院中の薬剤総合評価調整加算の算定件数とか、入院中のポリファーマシー対策の状況。そして、多職種連携の評価とか業務負担とか実際にかかった業務時間といったものももろもろ調査する予定です。
 このアンケートの後に、このアンケートを基にしたグループディスカッションを行う予定としております。ポリファーマシー対策の度合いとか情報連携の度合いに、恐らく違いが出てくるというふうに考えられまして、その実装が高い実装なのか低い実装なのかというところを評価させていただいて群分けを行った後に、2~3名ずつディスカッションに参加いただくように御依頼させていただきまして、その参加いただいた先生方から、ポリファーマシー対策の状況ですとか、よい連携につながったきっかけや事例とか、施設等で差が見られた要因は何なのか。そして、業務負担とか障壁、実装の促進要因の内容に関するディスカッションを予定しております。
 こちらに関しては、当センターの倫理委員会のほうに申請いたしまして、8月21日に承認されております。
 薬剤調整支援者の選定に関しては、32病院に御参加いただく形となりまして、埼玉県10施設、広島県21施設、香川県が1施設となっております。
 現在、実際に業務等を行っていただいて情報提供書とか回答書の回収を行っておりますので、研究としては進捗中ということになっております。
 続きまして、「薬局来局患者を対象とした薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策の実施状況と影響の検討」に関してです。
 こちらの薬剤調整支援者に関しては、主に薬局薬剤師の先生方に担っていただきまして、日常業務としてポリファーマシー対策を実施していただきまして、その業務内容が薬剤調整支援者なのか、あるいは従来の業務を実施している者なのかというところを比較させていただき、その違いを明らかにすることを目的とするのが1つ目。
 もう一つが、薬剤調整支援者による介入効果と関連する要因を探索的に評価して、効果の規定因子を特定することを目的とすることが2つ目というふうにさせていただきました。
 こちらも病院版の事業と同様になりまして、厚生労働省のほうから事業参加に関する募集を行っていただきまして、それに対する地域の参加に関して任命を行っていただきます。そして、地域の薬剤師会から埼玉県、広島県、兵庫県の先生方に担っていただくようにお願いさせていただきました。
 そして、埼玉県におきましては、以前からいわゆるポリファーマシー対策の事業を行っていただいておりますので、その先生方に従来業務でのデータも収集させていただくようにお願いさせていただきまして、ポリファーマシー対策、そしてデータ収集等を行う形とさせていただきました。ですので、本事業に関しては、調査内容を2つに分けて複数の地域で実施するということになっております。
 2群間の比較ということで、薬剤調整支援者群と従来業務群の2つの群を選定する形といたしております。こちらの検討に関しては、埼玉県のみで行うことといたしております。埼玉県の薬剤師会の社会保険委員会の先生方から任命された人たちが薬剤調整支援者。これは昨年度の事業で既に任命された先生方に担っていただく形となっております。それ以外の埼玉県薬剤師会の先生方には従来業務群として入っていただいて、2群間の比較を行う。
 そして、要因分析の対象地域としては、埼玉県、広島県と兵庫県の3県の先生方に行っていただく形となっております。
 そして、従来業務群に関しては、そのまま従来の業務を実施していただくのですけれども、薬剤調整支援者の先生方には、指針、業務手順書及びおくすり問診票というものに関する研修を受講していただく形としております。
 実施期間といたしましては、今年の9月から来年の1月までというふうになっておりまして、スクリーニング対象に関しては、今年の9月から11月の任意の月を定めていただきまして、その1か月間に75歳以上で10種類以上の薬を服用している患者さんを対象としていただきまして、薬剤調整支援者群においてはおくすり問診票、従来業務群に関しては従来の方法、今までどおりの方法でヒアリング等を行っていただく。
 そのヒアリングの後に、薬物療法の問題がある患者には医師に対する処方提案、そして、問題がない場合には経過観察を行っていただく形といたしております。そして、業務負担の割合を考えまして、薬剤調整支援者1名に対して最大10症例を報告していただく形としております。
 そして、対象患者は75歳以上、10種類以上の定期内服がある者と、さらに埼玉県のほうでは、服薬情報通知を持参した者に関しても情報を収集していただけるということで、この2つの情報を収集することといたしております。
 9月から11月で患者のスクリーニングを行っていただいて、現在、フォローアップ期間というふうになっております。
 これがスクリーニングを想定される患者の例ですけれども、患者が来局されまして、かかりつけ医のほうで処方箋が発行されます。その患者が75歳以上、10種類以上の服薬がある、もしくは服薬情報通知がある場合は、薬局において調剤の際に、薬剤調整支援者においてはおくすり問診票による状態確認、もしくは従来業務群においては従来の方法において患者さんをスクリーニングいただいて、ポリファーマシーであるかどうかを確認の後、必要に応じて情報提供書を発行していただいて、かかりつけ医のほうに情報を提出していただきます。かかりつけ医のほうで必要に応じてポリファーマシー対策を実施いただき、その経過を薬局のほうで追っていただくという形としております。
 そして、おくすり問診票に関してですけれども、これも私たちの研究班のほうで作成させていただきました。ポリファーマシー患者の抱える問題を簡便にスクリーニングするためのツールとして開発したものでございます。特徴として、御覧いただいて分かりますように、イラストを用いて、患者・家族・介護者等が自己回答形式にて回答できるように配慮したものとなっております。
 表面のほうでいわゆる高齢者総合機能評価を行っていただき、裏面で老年症候群の評価を行っていただき、薬剤性であるかどうかなども含めて評価いただくというものになっております。
 多職種連携のための薬学的評価の入り口のツールとして用いていただくような形で作成を行ったものとなっております。
 こちらの問診票を用いて調査を行っていただくという形となっておりまして、マル1の薬剤調整支援者と従来業務群の2群間の比較においては、主要評価項目として薬剤師からの処方適正化の提案数としております。
 副次評価項目としては、ポリファーマシー対策の内容とか、医師との連携・多職種との連携・情報共有の件数とか老年症候群の有無というところで評価を設定しております。
 そして、2つ目の要因分析に関しては、アウトカムを処方適正化の提案、処方薬剤数の変化、老年症候群の変化、処方の簡素化が行われたかどうかなどをアウトカムとして、患者要因、薬剤関連要因、支援者要因、連携要因を基にして解析を行う予定としております。
 こちらに関しても、当センターの倫理委員会にて承認を9月22日に受けまして、観察対象薬剤師として、薬剤調整支援者137名(埼玉県84名、広島県47名、兵庫県6名)に御参加いただいております。従来業務群としては埼玉県のみの参加となっておりますけれども、56名の薬剤師の先生方に御参加いただいております。
 薬剤調整支援者への研修会も実施いたしまして、現在スクリーニング数は10月31日までのデータですけれども、485名というふうになっております。
 私のほうからは以上となります。お返しいたします。
○NTTデータ経営研究所 続きまして、NTTデータ経営研究所の林より、資料1-1の9ページに戻りまして、「ポリファーマシー対策の普及啓発資材の作成にかかる検討」について御紹介させていただきます。
 では、10ページ目に参ります。まず、1.作成する普及啓発資材の考え方、マル1 資材の目的等でございます。
 目的としまして、高齢者の医薬品適正使用の指針、そして業務手順書など、ポリファーマシー対策の考え方・取り組み方について、さらに普及啓発するためとしております。
 対象者は医療従事者、使用場面としましては、地域・病院等でポリファーマシー対策を始める際に、指針や業務手順書の内容を関係者に説明・講演する等に活用していただくことを想定しております。
 形式としましては、パワーポイント形式としてございます。
 続きまして、マル2 資材の公表までの進め方でございます。本調査検討会における検討に基づき作成し、高齢者医薬品適正使用検討会に御報告した上で、厚生労働省医薬局医薬安全対策課から通知・ホームページ掲載を行う方針でございます。
 11ページ目に参ります。2.普及啓発資材の構成でございます。こちら、赤字で示しております4種類の普及啓発資材を作成しております。まず、高齢者の医薬品適正使用の指針 総論編並びに各論編、病院、また地域における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方、こちらの計4種類の資材を作成しております。
 3.資材作成方針でございます。ポリファーマシー対策にまだ取り組んでいない医療従事者や、これから本格的に取り組む医療従事者が活用することを想定し、分かりやすくすること、事実誤認を防ぐことを目的として以下の方針で作成しております。1ポツ目としまして、文字数をなるべく少なくする。2ポツ目、イラストを多用する。3ポツ目、指針や業務手順書の内容をできるだけ直接的に引用する。4ポツ目になりますけれども、部分的に抜粋して使用できるようにする。具体的な例としまして、今後、略語の注釈などを必要に応じて追記するということを予定しております。
 次のページに参ります。本日は「高齢者の医薬品適正使用の指針 総論編」の普及啓発資材の、現在作成中の資材案イメージとして抜粋したものを御紹介させていただきます。
 こちらが表紙でございます。
 次のページに参ります。まず、目次を作成しておりまして、この目次に従って資材のスライドを作成しているところでございます。
 次のページに参ります。まず、「はじめに」におきましては、指針作成の背景・目的といったところを記載しております。
 次のページに参ります。こちらのページでございますけれども、例えば先ほど申しました作成方針のように、文字数はできるだけ少なくするというところ。なおかつ、指針等の内容を正しく反映するということ。また、グラフ、図表を適切に用いて視覚的にも分かりやすくする。イラスト等も使用するところでございます。なお、出典につきましては、左下のほうに記載する予定でございます。
 この先のページにおきましても、同様に文字数を減らして、イラストや図表を使うことにおいて視覚的に見やすいというところを意識して、現在作成しております。
 この後のページも同様に方針を反映したところをサンプルとしてお示しさせていただいております。
 以上、こちらがポリファーマシー対策の普及啓発資材に係る検討についての御報告でございます。一度お戻しさせていただきます。
○印南座長 説明は以上になると思います。ありがとうございました。
 内容について御質問等があれば、委員の先生方、お願いいたします。
 池端構成員、お願いします。
○池端構成員 池端です。
 入院の調査について、2点御質問させていただきたいと思います。
 8ページ、事業・研究の進捗状況で、選定を行った結果、32病院となっていますが、これは急性期病院、包括、療養の種類によって、ある程度パフォーマンスが違ってくるのではないかと思うのですけれども、急性期か、いわゆる特定入院料、薬剤も包括されている入院料の病院かということの区別が分かったら教えていただきたいと思います。
 もう一点は、退院した後に処方箋を情報提供書と一緒に出して、その後、返ってくる形ですけれども、よくこの検討会でも議論になったのは、最初はいいのだけれども、半年ぐらいすると、また処方箋が元へ戻ってしまうのではないかという意見が多数出たかと思います。今回はそのフォローアップは難しいのだろうと思いますけれども、その点について、何か今後検討されていることがあれば教えていただきたい。
 その2点だけ質問させていただければと思います。以上です。
○印南座長 回答をお願いしたいと思います。
○溝神構成員 よろしいでしょうか。御質問ありがとうございます。溝神でございます。私のほうから回答させていただきます。
 まず、病院の種別に関してですけれども、現在、32病院のお名前とか、その辺りは収集しているのですけれども、実は情報に関する収集は、この後、1月以降にアンケート調査を実施する予定でございまして、その際に病院の種別等も調査する予定であります。ですので、先生が今、おっしゃっていただいたように、病院の種別等でも違いが出てくるのではないかということは当然考えておりまして、その点に関しても次回の検討会の際に併せて御報告させていただきたいと思います。御質問ありがとうございます。
 そして、2点目ですけれども、この検討会でもよく言われているような、情報を出した直後はいいけれども、半年ぐらいとか1年ぐらいすると、また元に戻ってしまって効果がなくなってしまっているといった情報もございます。今回は1年間の事業ということで、できる限り目いっぱい取らせていただいているのですけれども、期間としてはどうしても短くなってしまうというふうに、2か月ないし、長くて3か月ぐらいの情報の回収期間かなというふうに考えております。
 今後、この地域等の先生方とは連携を取れる状況にございますので、次年度以降、もし可能であれば、そういった継続調査なども行わせていただければというふうに考えておりますので、この点に関しては今後検討させていただきたいと思います。御質問どうもありがとうございました。
○印南座長 よろしいでしょうか。
○池端構成員 ありがとうございました。
 ということは、まず選定に関しては、包括的な入院料の病院と急性期の病院と一定程度分けて、最初からお願いしたわけではなくて、それは向こうに任せたという形の選別だったということで理解してよろしいでしょうか。
○溝神構成員 そのとおりでございます。これに関しては、完全にボランティア的な形で御協力をお願いしているところもございますので、種別でここの病院にお願いしますという依頼が、今回、そこまでなかなかできなかったというところがありますので、そういった状況でございます。
○池端構成員 了解しました。ありがとうございました。
○印南座長 それでは、日本医師会の藤原構成員でしょうか、お願いいたします。
○藤原構成員 日本医師会の藤原です。
 2つ目の検討については、15枚目のフローがあります。これはかかりつけ医の先生が処方箋を発行するところからスタートして、薬局でチェックして、かかりつけ医の先生のところに服薬情報提供書を送るということですが、薬局薬剤師会はこういう仕組みに取り組んでいるということは周知されていると思うのですけれども、医師会を含めて、かかりつけ医の先生にはどのように周知したのか教えてください。
 あと、最初の検討の6枚目の流れですけれども、病院から退院してかかりつけ医の先生のところに行って薬局にという流れの中で、病院がかかりつけ医の先生のところと、薬局に薬物療法情報というのを送るとなっていますが、退院の時点でどこの薬局にかかるのかというのはどうやって分かるのかというのが、気になりました。あるいは、「ここの薬局に行ってください」というのを病院で言うのか、これはどういう仕組みで段取りが進むことになるのか気になったので教えてください。
 もう一つは、資料1-1の一番最後の高齢者の医薬品適正使用推進事業に係るアウトカム創出調査一式事業についてですがページの6.服薬支援、マル1と書いてある図を御覧いただけますでしょうか。これは資材案イメージということで、「服薬アドヒアランス低下の要因を理解する」の3つ目の独居というのが、とてもどよんとした感じの暗い図になっています。独居は別にこんな悲惨な状況ということではなくて。ただ、独り暮らしでいることで薬の管理が難しくなっているかもということだと思うのですが、これだと独居の人に大変失礼な感じがするのでその辺は何か検討されたほうがいいかなと思いました。細かいことですけれども、以上です。
○印南座長 今の御質問、いかがでしょうか。特に最初の2つ、お願いします。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。溝神のほうから回答させていただきます。
 まず、1点目ですけれども、薬局のほうの事業・研究に関しまして、医師会等にどのように情報を提供したかという点に関してです。この点に関しては、厚生労働省のほうから各県に事業依頼をかけておりまして、各県の薬務課のほうが関わっていただいております。ですので、各県の薬務課のほうから県全体の医師会とか地域の医師会等にも、こういった事業を行いますという旨の情報提供を行わせていただいております。ただ、今回の対象地域となっている病院とか薬局の前にあるクリニックで、実際にしっかりと把握できているかと言われますと、その点に関しては、もしかするとしっかりと周知できていない点もあるかもしれないですけれども、事業の流れとしては、県の薬務課を通じて医師会のほうに情報提供させていただいたというのが流れとなっております。
 そして、2点目の、6ページ目のほうにあります情報提供書を発行する薬局等をどのように把握したかですけれども、これは入院中に私たち病院薬剤師のほうで日常的な業務として、入院時に持参薬鑑別等をさせていただいておりまして、その際に、どこの薬局からもらっているかですとか、どこの病院から薬が処方されているかなどは必ず把握しておりますので、入院中に退院したらどこの薬局に行くかなどは、恐らくほとんどのケースで聞いているかと思いますので、そういった際に確認させていただいて、そこの薬局のほうに情報提供するという形で対応させていただいているというふうに思っております。
 以上2点、回答申し上げました。
○藤原構成員 分かりました。ありがとうございます。
 2つ目については、退院先がもともとかかっているところに戻って、もともと薬をつくってもらっているところに行くということであれば、それはそれでいいだろうと思いますが、必ずしも退院する先がそうだとは限らないのではないかなと思ったので、その点がきちんとしていないと。病院では、「ここの薬局にかかってね」みたいなことは言ってはいけないことになっているはずなので、その辺がどういう立てつけになるかというのは気になりました。
 最初のほうでは、仮に病院の近く、診療所の近くの薬局からということは比較的多いのだろうと思いますけれども、情報が来たときに、「何、これ」みたいなことになると、そもそもこの流れが止まるということが懸念されたので、そのレベルでどのように情報提供されて、これが動くような形で確認しているのかなというのが気になったので確認しました。
 以上です。
○溝神構成員 すみません、1点お伝えするのを忘れておりました。薬局のほうにも、この事業に参加していますというような1枚ペラの説明紙をつくらせていただいておりますので、高齢者医薬品適正使用検討会の事業に参加していますというのが分かるような情報を出しておりますので、それを必要に応じてクリニックと病院のほうにも出していただくようにということはお話させていただいていますので、そういった2点で情報提供はさせていただいているということを追加させていただきます。
○印南座長 それでは、北澤構成員、お願いします。
○北澤構成員 北澤です。
 私も溝神先生に基本的なことで2点、教えていただきたいと思います。
 まず、1つ目は対象の患者について、75歳以上で10種類以上の定期内服ありの人を対象者にするというお話でしたけれども、これは複数の医療機関にかかっていて、トータルで10種類以上と書かれていたのですけれども、そうすると、フロー図の15ページのところで、患者さんがかかっている、どの医療機関に行っても、この流れに沿って服薬の状況確認などが行われると考えてよいのかというのが1つです。必ずしもかかりつけ医としてかかっているという人ばかりでもないような気がしたので、お尋ねします。
 2点目の質問は、16ページで御紹介いただいているおくすり問診票なのですけれども、おくすり問診票でいろいろ聞いていただいて、それから自分でも副作用のチェックができるというので、非常に分かりやすくていいなと思ったのですけれども、1ページ目の下のほうに、薬が多いので減らしてほしいというのにチェックがつけられるようになっています。今、特に問題はなくても、薬をもっと減らしたいということであれば、それを情報提供していただいて、薬を減らすように持っていっていただけるのか、そこのところを確認したいと思います。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。回答させていただきます。
 まず、75歳以上、10種類以上の方が必ず対象となるかという点なのですけれども、この点に関しては、正直、75歳以上で10種類以上の患者がこの期間内にいたら対応してくださいということで、薬局の先生方にはお願いさせていただいております。実は、ほかの薬局のほうがたくさんお薬を出していて、対応した薬局が少ないお薬だったということは当然あるかもしれないのですけれども、その点に関しては、対応できる限り御対応をお願いしたいということでお話はさせていただきました。
 つまり、なぜかというと、来局順に最大10症例というふうに書かせていただいたのが、選択バイアスがかかって、いわゆる関わりやすい方だけに関わってしまったりすると、データの偏りができてしまうのではないかというところを危惧いたしまして、その辺りもどうだったかというのが分かるようにデータ取りはしたいなということで、そのような形で、今、対応していただいております。
 おくすり問診票に関しては、これも実は先生のおっしゃるとおりで、表面の一番下のところに「おくすりに関する調整などを希望されますか?」で、「くすりが多いから減らしたい」というチェックをつくらせていただいたところに関しては、これはもう先生のおっしゃるとおりで、希望があって、現在は多くないけれども、どうかというところで、継続的に関わる1つのきっかけになるのではないかといったところもあり、こういう希望調査みたいなところもつくらせていただいた部分があります。
 ですので、今回の事業に関連してつくった問診票というわけではなくて、もともとポリファーマシー対策として患者の希望も取り入れた問診票をつくりたいという思いから作成させていただいておりますので、今回の事業では、もしかするとそこまで対応できていない部分もあるかもしれないですけれども、今、いろいろな医療機関等でこの問診票を活用いただくようにいろいろとお話をさせていただいておりますので、今後、そういったところが増えてくるといろいろなデータが出てくるのではないかなというふうに思っておりますので、今後にそこは期待したいなと思っております。ありがとうございます。
○印南座長 よろしいでしょうか。
 ほかに御質問等あれば。
 秋下構成員、お願いします。
○秋下構成員 調査検討会のほうの委員長として少し。藤原構成員からいただいた独居の絵のことですけれども、これは幾つか指摘させていただいた中で修正等いただいたのですけれども、今の御指摘はごもっともで、その点、事務局から回答がなかったので、私のほうから代わりに回答させていただきますが、イメージは完全に孤独とか孤立とかのイラストになっていて、それに「独居」という文字が振ってあるのは不適切ということだと思いますので、イラストの差し替えを今の修正の中で一緒にしていただきたいというふうに思います。
 それともう一点、これも藤原構成員からの御質問で、溝神構成員のほうからも回答があったことなのですが、服薬情報提供書ということなのですが、実は特殊なものではございませんで、従来、薬局から医療機関等に服薬に関する情報が送られるときに、薬剤師とか薬学系と言ったほうがいいのかもしれません。薬剤師の方たちが使うトレーシングレポートという言葉がありまして、そのトレーシングレポートというのは完全に薬局目線なのです。トレースするというのは。そういうことだし、医療機関には通じない言葉であるということから、溝神構成員の厚労科研の中でそういうことも検討されて、服薬情報提供書という、誰が聞いてもどういうことをやろうとしているのか分かる言葉というのを使っていただいたということになろうかと思います。
 その服薬情報提供書のテンプレートというようなものは溝神構成員のほうでつくられていて、今回、それを使われているとは思うのですが、内容に関して、別にこうこうしなければいけないということを規定するものではなく、一般用語として服薬情報提供書というものがあるということだと思います。
 そういう点でいいますと、今回、そこまで実は明確に規定されているものではないのではないかと。こういう事業をやって、服薬情報提供書は送付してくださいということではあるのだけれども、基本的には日常業務の中で拾っていただくという、いわゆる介入試験ではなくて観察研究ですので、日常的な薬局の薬剤師業務の中で、こういったものの効果がどうなるのかということを、ふだんやっておられる中の範囲で見るということなので、医療機関のほうに、こういうことで、こういうものが行きますよということは必ずしも言っていない中で、むしろ何が起きるかということのほうが大事なのかなというふうに思います。
 当検討会でつくってきた指針とか業務手順書、特に地域版の業務手順書の中では、こういう服薬情報提供書のようなものを出して情報共有していくことの重要性などをうたっているので、それ自体が突然来ても、医療機関のほうもあまり驚かないでほしいなという状況に地域医療がなってほしいなというふうに、この検討会としては思う次第なので、藤原構成員のほうからも日本医師会のほうに、こういうものは普通なのだよということをぜひお伝えいただきたいというふうに思いました。
 以上です。
○印南座長 ほかの先生方、いかがでしょうか。よろしいですか。
○秋下構成員 秋下ですけれども、もう一点すみません。
 それから、啓発資材のスライドに関しては、今、修正等を加えていますが、こちらの検討会のほうでも確認していただくタイミングというのは、この場でということではなくて、事前にお回しして確認いただく場というのはあるのではないかと思いますが、どうですか、NTTデータの西尾さん、そのタイミングというのはありますか。それがあるかないかで、今日のところどうしておくかというのがあるのですが。
○NTTデータ経営研究所 西尾でございます。
 現時点で決めていなかったところですけれども、厚労省様と相談の上で決めたいと思います。
○医薬安全対策課長 医薬安全対策課長でございますけれども、こういった場でお示ししていることもありますので、最終的に整理する中では、構成員の方々にも御意見をいただきながら最終的にまとめていただくのが自然かなと思っております。
 以上です。
○秋下構成員 分かりました。ありがとうございました。そのほうが安心です。出てから、ちょっとこれはねというのは困るなというふうに思います。事前にメールでよろしいかと思いますので、お回しいただいて、何かありましたら上げてくださいということで、当日は、逆にそれでいいですねという話にしていただければと思います。ありがとうございました。
 すみません、追加意見でした。
○印南座長 いかがでしょうか。ほかにないようであれば、引き続き、厚生労働省及び委託事業者において今年度事業を進めていただき、事業実施の結果は、今日、出てきた議論も踏まえて質問に答えていただけるよう、報告をお願いいたします。
 以上で議題1を終わりにします。ありがとうございました。
 続いて、議題2「令和8年度事業について」、事務局より説明をお願いします。
○事務局 議題2の令和8年度事業について、事務局より御説明いたします。
 資料2の2ページを御覧ください。まず、「現状と課題の整理」ですが、高齢化の進展に伴い、加齢による生理的な変化や複数の併存疾患を治療するための医薬品の多剤服用等によって、安全性の問題が生じやすい状況があることから、平成29年4月に「高齢者医薬品適正使用検討会」を立ち上げ、高齢者の薬物療法に関する安全対策等の調査・検討を進めております。
 本検討会では、高齢者の薬物療法における課題の整理と対策の検討を行うとともに、既存の疾患領域別ガイドライン等も参考にしつつ、高齢者の医薬品適正使用に関する指針の作成等を行っており、平成30年5月に「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」を、令和元年6月に「高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別))」を取りまとめました。今般、指針の参考としている「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」が、2025年版として改訂されました。また、指針発出から約7年が経過しており、医療DXが普及していく中で、電子処方箋やマイナ保険証等の医療環境の変化について指針に盛り込む必要がございます。
 このような状況を踏まえ、令和8年度は、「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」「高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別))」について、改訂された「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」の内容を盛り込むとともに、現状の医療環境等に照らして必要な改訂を実施してはどうかと考えております。また、現状のポリファーマシーに関する状況の調査や、令和7年度の地域における運用調査で得られた調査結果の追加解析等を実施してはどうかと考えております。
 令和8年度事業の取組の方向性案について、事務局からの御説明は以上となりますが、続いて、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」について、国際医療福祉大学医学部老年病学 小島太郎参考人より御説明いただきます。小島先生、よろしくお願いいたします。
○小島参考人 よろしくお願いいたします。国際医療福祉大学の小島と申します。本日はこのような検討会にお招きいただき、検討会の構成員の皆様、それから厚生労働省医薬安全対策課並びにほかの方々に厚く御礼申し上げます。
 私のほうで資料3の説明をさせていただきたいと思います。私、何分お話ししていいか、事前に分からなかったので、ページが多くなっておりますけれども、20分以内でお話をさせていただきたいと思います。
 まず、こちらですが、今日お話をさせていただきたいのは、上から「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2025」の改訂の御紹介、改訂に向けた作業の流れについて。それから、領域別に薬の内容に関する検討を行っておりますので、その各領域における変更点といったものについて紹介させていただきたいというふうに思います。
 まず、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2025」、書籍として販売されておりまして、2025年6月下旬発売予定とありましたが、実際、7月に発売されまして、価格はこのようになっております。
 作成メンバーに関してですが、本来、この場でも委員長の江頭正人先生にお越しいただくところなのかもしれませんが、編集過程の中で私のほうが中心的にやりましたので、今日、私が代わって、委員の1人ではあるのですが、お話をさせていただくこととさせていただきました。
 この領域別に関してですけれども、各専門学会のほうに出して査読もしていただいております。こちらの先生方のお名前を御紹介させていただきます。
 では、ここからガイドライン作成までの流れということで、こちらは秋下構成員が中心になってつくられました2015年版のガイドラインの改訂という形の流れになっていますが、当初、一番上、2020年1月というところで、高齢者の安全な薬物療法ガイドラインのためのWGの会議を実施とありますが、実際にはそこの中に出てくる薬物リストの改訂をやりましょうということで、この会議はスタートいたしました。2020年1月というのは、ちょうど日本にCOVIDが入ってきたぐらいのところで、ここから集まっての会議というのが急にできなくなるというような時期になりました。というところで、会議は一旦できなくなり、ただ、そうは言ってもいられないということで、2022年頃、リストの改訂のみならず、ガイドラインの改訂を行うことでいきましょうということになりました。
 この作業を進めまして、2023年10月には、一部の領域を除き全原稿が完了したというところで、ここから領域全てに関して内部査読を行うということで始め、2024年8月、去年の8月、全原稿の執筆が一旦完了し、そこで内部査読をさらにやる中で、修正あるいは調整ですね。領域間で同じお薬を使うに当たっての取扱いというところで、全委員がZoomで集まる機会さえなかなかなかったものですから、そういった時期が少しかかりましたけれども、最終的な内部承認というのは昨年の11月に完了し、その後、先ほど御紹介した専門学会のほうに外部査読として出していただきました。これは日本老年医学会がやっているものですから、日本老年医学会の理事会で承認され、パブリックコメントの募集というのもやりました。
 ところが、2025年5月の終わりに、急遽、この時点で、日本認知症学会、老年精神医学会、神経学会等、複数の学会による「かかりつけ医・認知症サポート医のためのBPSDに対応する向精神薬の使用ガイドライン」が出たので、それとの整合性のために一部修正いただけないかというようなこともありまして、2025年5月末に急遽、一部直したいと。ちょっとどたばたはあったのですが、最終的には今年の6月下旬に発刊されたという流れになっております。
 対象領域は今お示ししているところで、主な点は大きく変わっていないのですが、下段のところ、前回の2015年版からの変更点ということでいいますと、実地医科の使用する薬剤の新規発売の薬が少ないということで、「関節リウマチ」と「漢方薬」は前回から大幅なアップデートはないのではないかというところで、こちらは検討から外されました。さらに、前回のガイドラインでも研究が少なかったという理由で、「在宅医療」と「介護施設の医療」という章があったのですが、こちらは削除しているということになります。
 ここからがガイドラインの改訂の内容ということになります。論文検索からガイドライン執筆までというのは、基本的には2015年版と同じ内容でやっております。
 ただし、検討を行ったのが2014年以降です。2015年版が2013年までのものを紹介していたということがありまして、そこまでの論文は評価せず、2014年から2023年の論文を対象としてレビューを実施する。
 既に2015年版でリストに掲載されていた薬物に関しては、評価の変更が必要かどうかを検証したのみにとどめております。
 この10年間の間に新規に発売された薬物というのはたくさんありました。その安全性と治療効果をアウトカムとしたCQというのを構築し、この部分、新しい薬剤に関してどうかというところは今回の目玉の一つだったかと思います。
 CQとその回答、解説文を執筆の上で、2015年版同様に「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」と「開始を考慮するべき薬物のリスト」というものを作成しております。
 主な変更点というところでいいますと、Mindsのほうで変更があったというところで、これは前回版のものになるのですが、前回のものでエビデンスの評価というものは大きくは変えていません。例えば、エビデンスの質というところで言うと、RCTの場合には、前回版ではエビデンスの質は高いというところからスタートし、そのグレードを下げる要因があった場合には下げていくというところで、2015年版は高、中、低、不十分という評価をしていたのですが、2025年版は現在のMindsに従ってA、B、C、Dに記載が変更となっているというようなことがあります。この点は記載の変更だけで、内容の評価方法は前回と変更はありません。
 それから、推奨度に関しても、前回は強と弱という形で出されていたのですが、2025年年版は、強は推奨度1、推奨度弱であったものは推奨度2になっているというところで、この点についても、この記載の変更以外は大きな変更はございません。
 最終的な領域章別採択論文数ということで、各論にいきますと、記載のとおり819本に関して評価を行ったというようなガイドラインになっております。
 総論的なところについて御紹介いたします。服薬管理・支援と一元管理というところで、ここに関しましては、2018年にこちらの検討会で御作成されました医薬品適正使用の指針の内容を盛り込んで紹介させていただいております。これは当然ながら、前回、2015年版には、このガイドラインの中に含まれていなかったのですけれども、医薬品適正使用の中で、高齢者の多剤服用というのは、複数の医療機関にかかったり、複数の薬局を使うことによって、ちょっとずつたまっていって、たくさんのお薬を飲むことになり、複雑になるというような内容の御紹介ですとか。
 さらには、こちらは2018年の同じ総論編から、処方見直しのプロセスとして、病状のみならず、認知機能とかADLといったようなものを踏まえた高齢者総合機能評価(CGA)を踏まえて総合的に評価しましょうということが、この医薬品適正使用の指針で示された1つの重要なファクターだと思いますので、そういったものを入れている。恐らくCGAになじみのない方々もおられると思いますので、CGA7という7つの質問項目からなるスクリーニングツールというものも、このガイドラインの書籍の中では紹介させていただいております。
 また、指針の問題点を探るという中に、この後のところ、実際にポリファーマシー関連の問題点があった場合、どうするかということも、この総論編で示されておりました。この中で1つ重要なファクターとして多職種でやるというようなものがありましたので、この多職種協働の必要性に関してもガイドラインの中では紹介させていただいております。
 2015年版から比べると、この総論編のところでは、この2つのファクターというのを追記してあるというところが1つ新しいところだというふうに思っております。
 次に、領域別指針というところで、この後の内容は、それこそガイドラインに載っているものをそのまま載せておりますが、ここは一つ一つ御紹介するのはかなり時間がかかりますので、参考程度にということにさせていただいて、飛ばせていただきます。
 資料、30ページまで飛ばさせていただいて、このガイドラインは日本老年薬学会のほうで昨年策定されました日本版抗コリン薬リスクスケールといったものがあります。こちらの内容を巻末に併せて御紹介させていただいておりまして、これは溝神構成員及び秋下構成員が中心になってつくられたものでございますが、老年薬学会のほうのものとして、各薬剤、抗コリンの作用があると思われる158薬物を対象に、スコア1、スコア2、スコア3と、抗コリン作用の強さというものを評価しているものですが、こちらは許可を取って、このガイドラインの中で紹介させていただいております。
 これも表に関しては割愛させていただきますが、どういうふうに使うかというところで、例えば患者さんAがこのような病気を持っているときに、幾つかのお薬を出している場合には、そのリスクスケールの点数に併せて、このような感じで加点していくというところで、この点数を低くすることによって、抗コリン薬のリスクというのが下げられるのではないかといったような評価で、これはほかの国々でもこういうようなものをつくられているところがありますけれども、日本版というものを新しくつくりましたので、使っていただけるのではないかというふうに考えております。
 領域別のところにちょっと戻りますけれども、前版からのリストの改訂内容というところで、最終的に特に慎重な投与を要する薬物というところでは29系統あったのですが、28系統に減る形になりました。削除されているところとして、ちょっと簡単に御紹介しますけれども、もともと心房細動患者に対して抗血小板薬を使うのをやめてくださいというような形で書かれていたのですが、現在、DOACと言われる非常にいい薬剤が完全に普及しておりまして、わざわざ慢性心房細動の方に抗血小板薬を使うことはないのではないかということで、前版では、そのような使い方は特に慎重な投与を要することになっていたのですが、これはもう必要ないだろうということで削除されているということ。
 それから、頻用されるH2受容体拮抗薬が認知症の方に対して認知機能を悪化させる。これも抗コリン作用が悪かったというのが1つの理由になりますが、そういったところで認知症を悪化させるのではないかということで、特に慎重な投与を要する薬物に示されていたのですが、これは実際にそのような報告がほとんどないということ。さらに、海外でも、このような特に慎重な投与を要する薬物のリストを出しているところが複数あるのですが、H2受容体拮抗薬というのは、いずれもそのリストから外されているということがありまして、今回のガイドラインでも外した。
 それから、追加している薬剤としては、新しく糖尿病の治療薬として出されましたGLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬は、性器感染症やサルコペニア、フレイルといった方の痩せを悪化させるのではないかというようなところで、新たに追加というような形になっています。
 開始を考慮すべき薬剤は幾つか変更点があったのですが、開始を考慮すべき薬物のリストの変更点をちょっとまとめましたけれども、関節リウマチ治療薬のDMARDsは非常にいい薬なのですが、実際には、今回、実地医科で使う先生方の中で新規薬物の発売が少なかったということで、関節リウマチの章が外されてしまったというのが理由で、これが開始を考慮すべき薬物から自動的に外れてしまっています。今回、すごく残念なことで、本当はこれはまだ使っていただいていいと思っているのですが、この辺り、初期の方針でこの章をやめましょうということになっていたということで外されました。
 それから、ACE阻害薬とARBの辺りは、記載が一部違っているものがありました。申し訳ございません。一般的な名前のところに病名が入ってしまっていますけれども、心不全などに関して非常に有用性が高いといっても、最近、ファンタスティック・フォーと呼ばれるほかの薬剤が出てきたということで、必ずしもこれがファーストチョイスとして使われるわけではないので、あえて今回、これを推す必要はないだろうということで外されたというのが主な理由になります。
 このほか、追加された薬物も幾つかあります。ここに御紹介するように、今、COPDなどに対しては吸入長時間作用性抗コリン薬や長時間作用性β2刺激薬が非常によく使われますので、こういったものは問題ないのではないか、ぜひ使っていただきたいということで追加されている。
 あるいは、過活動膀胱治療薬に関しても、過活動膀胱に対して専門学会が出しているガイドラインのほうで、β3受容体作動薬の有用性というのが非常に言われているというところで、こちらは積極的に使っていただきたいということで、開始を考慮すべき薬物に載った。
 前立腺肥大症に関しても、PDE5阻害薬が有用性が高いということで、こちらも追加されている薬物になります。
 全般的な総論を含めたまとめということになりますが、前版からの変更点。
 2014年から2023年の論文のレビューに基づくが、最新のエビデンスやガイドラインの内容を反映させているものになります。
 各薬剤の評価の際のエビデンスや推奨度の表記の変更というものがありました。
 高齢者総合機能評価や多職種協働が薬物見直しに必要なことを追記し、「特に慎重な投与を要する薬物」及び「開始を考慮すべき薬物」の薬物リストを刷新しております。
 また、抗コリン薬リスクスケールは追加されているといった点が新しいところかと思います。
 最後に、私、途中から、このガイドラインの編集作業を中心的にやるようになったのですけれども、やっている中での課題と感じているところがありましたので、これは個人的な感想ということになりますが、今後検討いただくときに御参考になればと思って見ていただきたいと思います。
 進捗の遅れによる影響ということは、これは結果的に2023年に一旦つくったのですが、その後の査読の過程というところで、その間も新しい論文が次々、出てきていまして、発刊したときに一部の方々から、もうここは新しくなっているのではないですかみたいなことを言われたりということもありましたので、こういった点がなかなか難しいということ。
 あと、全領域が網羅されることは極めて困難ということで、例えば最近ですと、高尿酸血症も新しいお薬が出ましたし、神経障害性疼痛など、今回、10年間で大分新しくなりました。てんかんのお薬も次々といいものが出ております。こういった薬剤も今後評価が必要なのではないか。実際、今回は評価の対象となっていないものになります。
 Primary endpointを安全性としていない、どちらかというと有効性をテーマとしている論文が大多数ですので、こういったところの取扱いも今後検討しないといけませんし、実際にポリファーマシーの見直しを行ったらどうなのかというようなCQをつくっていませんでした。これをやることによって、実際に減薬することによる予後ですとか改善といったものも、今後の安全な薬物療法ガイドラインには必ず必要だと思いますので、検証すべきだったというふうに思っております。
 ちょっと駆け足になりましたけれども、以上、御紹介とさせていただきます。ありがとうございました。
○印南座長 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からの今後の進め方の案と、それからガイドライン改訂についての説明につきまして、質問や御意見等ありましたらお願いします。
 お願いします。
○池端構成員 池端です。
 まず、令和8年度の今後の取組の案について1点質問と、1点意見をお話ししたいと思います。
 まず、1つは、先ほどNTTデータのパワーポイントで普及啓発のための分かりやすいものをつくっていただいている途中とお聞きしました。一方で、令和8年度で総論と各論編の一部改訂を行うということがあります。このタイムスケジュール、すり合わせというのはどのような形。旧来のものでパワーポイントデータをつくっていくと思いますけれども、新しい改訂版については、その都度変えていくのか。取りあえず旧で出して、新しい改訂版が出たら、またそれで組み換えるのか、その辺、すり合わせがあるのかどうかを1点お聞きしたいと思います。
 それから、もう一つは、今後の取組ですけれども、御案内のとおり、スイッチOTCが77品目、選定療養等になる可能性が高いということですけれども、ここに対して、一般の方、処方箋のお薬のポリファーマシーは分かっていても、スイッチOTCと組合せで、さらに勝手に増えてしまっていたりということに対して、ある程度しっかりした注意が必要ではないか。これについて、このガイドライン等々で書き込む御予定とか考えがあるかどうかもちょっとお聞きできればと思います。
 その2点、よろしくお願いします。
○印南座長 事務局、お願いします。
○事務局 ありがとうございます。事務局からお答えいたします。
 1点目の普及啓発資材のところに関しまして、御指摘のとおりでございますけれども、まずは一旦、今、作成を進めていただいているもので進めていき、情報がアップデートされたところがあれば、反映していくものというふうに考えております。適宜、アップデートの対応はしていければと思っております。
 2点目のスイッチOTCに関しましても重要な御指摘かと思いますので、そちらも御意見を踏まえまして、今後盛り込んでいけるかどうか、検討していこうと思います。ありがとうございます。
○池端構成員 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○印南座長 ほか、いかがでしょうか。
 橋場構成員、お願いします。
○橋場構成員 ありがとうございます。
 今後の取組についてということで、少し御意見させていただきます。本年度、埼玉、広島、香川、兵庫などで事業を行っていただいたかと思います。これからほかの都道府県でもポリファーマシー対策が実施されていくというふうに思いますが、その際に、先行してやっていただいている4県がどのような工夫をしていたかとか、御苦労があったかとか、そういった具体的な事例等、各都道府県に情報として共有されるほうがいいかなというふうに思います。その点につきまして、どのような形でやられるか、何か御予定等ございましたら教えていただければと思います。
○印南座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 ありがとうございます。事務局からお答えいたします。
 今行っています令和7年度の調査は、また来年度、第1回目の検討会のほうで御報告はさせていただく予定でございます。また、そちらの調査につきましては、令和8年度で追加解析等、考えているところでございますので、そういった全体的なお示しできるような結果が出た段階で、恐らく令和8年度ではなくて9年度になると思うのですけれども、また検討会で御報告して、全国にも通知等でお知らせしていく等はさせていただこうかと思っております。ありがとうございます。
○印南座長 よろしいですか。
○橋場構成員 ありがとうございます。
 ぜひそういうふうな形で進めていただければ、各都道府県も進めるに当たって非常に困難なことが多々あっても参考になるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
○印南座長 お願いします。
○佐藤審議官 審議官の佐藤です。
 小島先生、非常に分かりやすいプレゼンテーションいただきまして、ありがとうございました。
 もともとこのガイドライン、国のほうのガイドラインも、作成した段階から一定期間が来るごとに、中に収載されている医薬品のリスト等もその時代に合ったものに変えていく必要性があるというふうに考えていたものではあるのですが、今回の学会のほうのガイドラインの改訂の中で、特に現場で非常に期待が高いものとして、ブレクスピプラゾール、商品名で言うとレキサルティですけれども、これについて個別の薬剤リストをつくるに当たって、何か議論とかはございましたでしょうか。
○印南座長 小島先生、お願いします。
○小島参考人 ありがとうございます。
 ここは水上構成員のほうが詳しいところかと思っているところですけれども、レキサルティに関して出てきたところで、ガイドラインの中で本文の中には注意点等については記載しております。RCTとか、そういったものがあったということは、水上構成員のほうで原稿をつくっていただいたところだったのですけれども、実際にこれが特に慎重な投与を要する薬物として載せるかどうかというところまでは、ちょっと至らなかったというところで、本文の中に追記したということでとどめております。ただ、非常に重要な薬物だと思いますので、今回は改訂の際には間に合わなかったというところも、論文が十分になかったというところでお考えいただければと思います。ありがとうございます。
○佐藤審議官 ありがとうございます。
○印南座長 よろしいですか。
 私も1つ質問があるのですが、こういう紙ベースのガイドラインを定期的にきちんと改訂すると。その過程には結構たくさんの作業があることはよく分かります。一方で、今、質問が出たような新しい薬剤の扱いについて、どうしているのか。ガイドラインを使っている人たちが、ガイドラインが出た直後ならいいですけれども、8年ぐらいたったら新たな議論をしていくのではないかという想像をすると思うのです。
 そういう際、こういう紙ベースのガイドラインに加えて、どこかのサイトを見れば、議論が行われているかどうかとか、それは結論までは出ていないでしょうけれども、そうすると、紙ベースのものは10年に1回ぐらいで、しかし、1~2年でアップデートできるものは、どこかのサイトに載せるという手は使えないのでしょうかというのが私の質問なのですが、お願いします。
○小島参考人 重要な御指摘ありがとうございます。
 今回も、当初は10年ぶりという改訂になったと思うのですが、もともとはもっと早くにアップデートする予定だったのが、ちょっと遅れたというのが今回の経緯になりますので、確かにおっしゃるように、もう少し小まめなアップデートというのは必要だというふうに考えています。今後、そのように考えたいと思います。ありがとうございます。
○印南座長 ありがとうございました。
 ほかに。
 秋下構成員、お願いします。
○秋下構成員 秋下です。
 ちょっと、今の点に関してですけれども、2015年の老年医学会のガイドラインを代表した立場で、老年医学会の理事長もやっていた立場とかで申し上げさせていただきますと、小島参考人から話があったように、2020年の辺りで、できたら薬物のリストだけ少し見直して、それだけでも更新できないかと。つまり、ガイドライン本体の解説文などがあって、そこを執筆する作業というのがなかなか大変なので、薬だけちょっと見直してという話はありました。
 そのように、例えば先ほどのレキサルティの件もそうなのですが、関係するガイドラインあるいは厚労省の指針のほうもそうかもしれませんが、何か大きな影響があるような薬が発売されたり、あるいはそのお薬に関して何か大きな問題が判明したときは、それに関してのサプリメントを学会あるいはこちらの検討会などで出していく必要があるのではないかなというふうに思っております。ということなので、印南座長のおっしゃるとおりかなと思います。
○印南座長 そのサプリは紙ですか。
○秋下構成員 いや、どこかのホームページ等に掲載するということです。このガイドラインも厚労省の指針も紙ではないのです。一部紙で印刷して、関係者には多少配られたりしているのですが、基本的にはPDFですので。来年の改訂についても、基本的には紙ではなくてPDFが書き換えられる。そうしますと、当然、先ほどの啓発資材のほうのパワーポイントも、そこの部分に関しては多分修正が入るのかなというふうに期待していますので、あくまでも自動的に変わるものではないのですけれども、PDFとかパワーポイントとかを書き換えていくというのは、その都度やっていけばいいのかなというふうに考えています。
○印南座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問や御意見等、いかがでしょうか。
 それでは、一応、事務局から提案されている今後の取組の方向性については、異論はなかったというふうに理解いたします。それで、この方向で進めていきたいと思います。事務局においては、本日の議論を踏まえて、準備を進めるようお願いいたします。
 以上で議題2を終わりにします。ありがとうございました。
 本日予定されている議題は以上です。その他、委員の先生から何かございますでしょうか。よろしいですか。
 事務局から連絡事項等があればお願いいたします。
○事務局 本日は御議論ありがとうございました。
 次回の検討会の日程につきましては、日程調整の上、改めて事務局より御連絡をさせていただきます。
○印南座長 それでは、本日の検討会はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。