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- 第389回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録
第389回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録
日時
2025年(令和7年)12月23日(火) 13時00分~15時00分
場所
東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館
職業安定局第1会議室(12階)
職業安定局第1会議室(12階)
出席者
- 公益代表委員
-
- 小野 晶子
- 坂爪 洋美
- 中窪 裕也(部会長)
- 原 昌登
- 労働者代表委員
-
- 丸山 さつき
- 田久 悟
- 冨髙 裕子
- 花烏賊 昭広
- 使用者代表委員
-
- 佐久間 一浩
- 田尻 久美子
- 平田 充
- 村田 泰崇
議題
(1)労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案(職業安定法施行令の一部改正関係)について(諮問)(公開)
(2)職業紹介責任者の専任規制の見直し(案)について(公開)
(3)同一労働同一賃金部会の議論の状況について(公開)
(4)労働者派遣事業の許可等について(非公開)
(5)有料職業紹介事業及び無料職業紹介事業の許可について(非公開)
(2)職業紹介責任者の専任規制の見直し(案)について(公開)
(3)同一労働同一賃金部会の議論の状況について(公開)
(4)労働者派遣事業の許可等について(非公開)
(5)有料職業紹介事業及び無料職業紹介事業の許可について(非公開)
議事
- 議事内容
- ○中窪部会長 それでは、ただいまから第389回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会を開催いたします。本日は、小野委員、坂爪委員、原委員、丸山委員、田尻委員、村田委員が、オンラインでの参加となっております。なお、坂爪委員は、13時10分頃からの御参加と伺っております。また、原委員は13時30分頃、田久委員は14時頃、田尻委員は14時30分頃に、それぞれ御退席と伺っております。
本日は、議題(1)「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案(職業安定法施行令の一部改正関係)について」の議論、議題(2)「職業紹介責任者の専任規制の見直し(案)について」の議論を頂いた後、議題(3)「同一労働同一賃金部会の議論の状況について」の報告がございます。その後、許可の諮問に関する審査を行います。このうち、許可の諮問に係る審査につきましては、資産の状況等の個別の事業主に関する事項を扱うことから、「公開することにより、特定の者に不当な利益を与え又は不利益を及ぼすおそれがある」場合に該当するため、非公開となっております。
それでは、議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
まず、議題(1)について事務局から御説明をお願いいたします。
○鈴木(晴)需給調整事業課長補佐 ありがとうございます。事務局です。議題(1)、職業安定法施行令の改正に関する諮問をさせていただくもので、資料1-1が諮問文、その後ろに政令の要綱案を付けているものです。
資料1-2の概要について御説明させていただきます。制度の概要ですが、職業安定法において職業紹介事業者等は、求人の申込みを全て受理しなければならないこととされておりますが、その例外として、労働に関する法律の規定であって政令で定めるものに違反し、公表等の措置が講じられた者からの求人の申込みについては受理しないことができることとされています。
点線囲みですけれども、現行では、例えば労働基準法や最低賃金法について過去1年間に2回以上同一条項違反で是正指導を受けた場合には、是正後6か月経過するまで不受理とすることができるといった規定となっています。今回の職業安定法施行令の改正は、求人の申込みを受理しないことができる対象の労働に関連する規定を追加するものです。具体的には、2の改正内容を御覧ください。本年の通常国会において成立しました労働施策総合推進法等の一部を改正する法律により、労働施策総合推進法と、男女雇用機会均等法が改正されました。多様な労働者が活躍できる就業環境の整備を図るため、ハラスメント対策を強化するとしまして、①②に掲げる規定が新設されます。
①につきまして、労働施策総合推進法におきまして、カスタマーハラスメント防止のための事業主の雇用管理上の措置義務、また、カスタマーハラスメントに関する相談を労働者が行ったこと等を理由とする不利益取扱いの禁止の規定が新設となります。
②男女雇用機会均等法におきまして、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止のための事業主の雇用管理上の措置義務、また、それに関して労働者が事業主による措置に協力した際に、事実を述べたことを理由とする当該労働者に対する不利益取扱いの禁止の規定が新設となります。
今回の政令の改正は、職業安定法施行令にこれらの規定を追加し、これらの規定に違反して是正を求める勧告に従わずに、公表された求人者からの求人について不受理とすることができることとするものです。本政令案につきましては、令和8年5月頃の公布を予定しており、施行期日は改正法の施行の日、具体的には雇用環境・均等分科会において議論されておりまして、令和8年10月1日を予定しております。
また、今御説明申し上げた職業安定法施行令のほか、職業安定法施行規則、労働者派遣法施行規則におきまして、改正法の施行に伴う規定の整備を行うとともに、派遣先が講ずべき措置に関する指針におきまして、派遣先が適時適切な処理を図るべき苦情ということで、ここにもカスタマーハラスメントが含まれることを明確化する改正を行うことを予定しております。議題(1)についての事務局からの説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○中窪部会長 ありがとうございました。ただいまの御説明に関する御質問、御意見等がございましたら、挙手をお願いいたします。Zoomで御参加の方は、Zoom内の「手を挙げる」機能を使って挙手をしてください。いかがでしょうか。丸山委員、お願いします。
○丸山委員 私から2点発言させていただきます。
まず、労働施策総合推進法において、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上の措置を講じることを義務付けたことは、人権が尊重され、誰もが安心、安全に働き、活躍できる社会の実現の観点から重要と受け止めており、今回求人不受理の対象に追加することに対して異論はございません。
職業紹介事業者に改正内容を十分に周知していただくとともに、ハラスメントのない社会の実現に向け、労働者だけでなく、社会全体に向けた広報、啓発など、関係省庁が連携してハラスメント防止に取り組むよう、お願いしたいと思います。以上です。
○中窪部会長 ありがとうございました。平田委員、お願いします。
○平田委員 御説明ありがとうございました。政令の改正案は妥当と考えております。毎回申し上げておりますけれども、求人不受理の対象を追加をしていく際には、この場で慎重に議論、検討を行っていただければと思っております。以上です。
○中窪部会長 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。よろしいですか。では、ほかに御質問等がないようでしたら、当部会に諮問がございました議題(1)の案件につきまして、当部会としては「妥当」と認めるということにして、その旨を職業安定分科会会長宛てに報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○中窪部会長 ありがとうございます。それでは、事務局は、報告文案を画面上に表示をお願いいたします。この画面に表示されている案のとおり、職業安定分科会に報告することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○中窪部会長 ありがとうございます。では、職業安定分科会に、このとおり報告させていただくことといたします。 (案)が取れた正式なものを今表示しています。
それでは、議題(1)はこれで終わりまして、議題(2)「職業紹介責任者の専任規制の見直し(案)について」です。事務局から御説明をお願いいたします。
○鈴木(晴)需給調整事業課長補佐 ありがとうございます。事務局です。議題(2)について、資料2を基に御説明をさせていただきたいと思います。本件、10月の需給制度部会においても御議論いただいた、職業紹介責任者の専任規制の見直しについて、改めて御議論いただければと思っております。
まず資料の1ページ、10月部会における主な委員からの御意見をまとめております。まず職業紹介責任者兼任を行うことのできる期間として、これは事業所新設に当たっての一時的な特例であり、3年間は長いのではないかという御意見。また一方で、3年間程度でもいいのではないかといった御意見を頂いておりました。
また兼任させる職業紹介責任者に求める経験年数としては、事務局から10年以上という案で御提案をしておりましたが、こちらについて、苦情処理、情報管理などについて、知識や経験が十分な者に限るべきであり、これは妥当なのではないかという御意見。また一方で、制度を見直しても該当者がいなければ意味がないため、3年又は5年以上としてもよいのではないか。また産休や育休があることも踏まえると、通算で10年以上とするのがよいのではないかという御意見を頂いております。
また履行確保について、適切な運用のためには、要件や留意事項が確保されているか確実な確認が必要であり、次回の議論では確認方法も含めて示してほしいという御意見。また事業者の創意工夫を損なわないよう留意しつつ、留意事項について、具体的にどのような対応が必要か明らかにするべきという御意見。
また兼任方法に関して、実態は事業所の移転である場合にも、新設事業所として兼任を認めるべきかどうか、また兼任する事業所を3つ、4つと展開していくことを認めるかどうか等について議論が必要。次回はイメージを共有できるような資料を示してほしいといった御意見を頂いておりました。
2ページ目、前回の御議論を踏まえて事務局案を整理したものが2ページです。実際の省令案を想定して記載しているものなのですけれども、御意見を踏まえ、整理した点として、1番の1行目末尾から御覧ください。兼任できる期間としては、「新設する事業年度の翌事業年度末までの間」としております。また責任者に求める経験年数としては、3行目の括弧書きです、「職業紹介責任者として実務に従事した期間が通算して十年以上である者に限る。」としております。その他1については、以前示した案と同様の内容を記載しており、後ほどイメージ図と合わせて御説明したいと思います。
続いて2です。職業紹介事業所の新設に当たり、兼任させる場合の事業所の新設に係る変更の届出というものがありますが、こちらに添付すべき資料を定めるものです。また、3、その他の所要の改正を行うこと。また4に施行期日として、令和8年4月1日から施行するとしております。今般の見直しについては、事業所側における準備行為等が必要なものではないことから、案がまとまり次第、省令改正の準備を進め、令和8年4月から施行をすることを検討しております。
引き続き3ページは、以前も示しておりました兼任に当たっての留意事項に関するページです。まず職業紹介事業の業務運営要領において、職業紹介責任者を兼任させる場合に留意すべき事項を示したいと思っております。留意事項として4点ありまして、それぞれ括弧書きにおいて具体的にどのような対応が求められるかというものを記載しております。
まず1点目、情報通信技術を活用した統括管理を行うための連携体制の確保として、具体的には、オンライン会議システム等の利用により、職業紹介責任者が遠隔で統括管理できる環境を整備すること。
また2点目、必要に応じて実地管理に切り替えることができる体制の確保として、具体的には、適切な苦情処理のため、責任者が必要に応じて、兼任する事業所に直接出向き、速やかな対応ができるようにすること。
また3点目、統括管理の実施状況の継続的確認及び必要な改善として、兼任する責任者による統括管理の実施状況を定期的に確認し、トラブルを未然に防ぐために、必要に応じて業務の実施方法の見直しを行うこと。
また4点目、都道府県労働局による指導監督等の実施に当たって、責任者を兼任させていることによる支障を生じさせないこと。こういったことを示した上で、2つ目の※印ですけれども、職業紹介責任者が兼任する事業所については、これらの留意事項を遵守することを許可条件として付すことを検討しており、留意事項の実施状況については、新設事業所の実地調査あるいは指導監督の際に、ヒアリング等により確認することを想定しております。
続いて4ページ、前回、委員より、兼任のイメージがあると議論しやすいのではないかと御示唆を頂き、御用意したものです。まず上の図が現行の取扱いです。黒いものが職業紹介責任者1人、水色の人形マークが従事者10人と考えていただければと思いますが、仮に既存の事業所に従事者が70人いたような場合、この場合、従事者が50人を超えておりますので、責任者は2人以上置く必要があります。このような状況において右側、従事者10人の事業所を新設する場合には、新設に当たって新たに職業紹介責任者を1名置く必要があります。
一方で、今般の見直しにより、下の図ですが、中央のピンクの丸、この職業紹介責任者に新設事業所を兼任させることができることとしてはどうかというものでして、右側の吹き出しですが、新設事業所の体制が整うまでの一時的な特例として、新設から翌事業年度末までの間、兼任させることができることとする。また責任者の経験としては、通算して10年以上責任者としての実務経験を求めることとしてはどうか。また黄色い枠囲みですけれども、責任者1人につき担当する従事者は複数事業所を通じて50人までとする。そして左側の既存事業所については、もともとこの従事者70人と大きい事業所に当たりますので、従事者が50人を超える場合には、責任者のうち、少なくとも1人は専属であることを求めることとする。こういったことを事務局案として、案をお示ししたものです。
次のページです。こちらの規定に基づき、想定される兼任方法を整理したものが5ページです。まず左側のパターンですけれども、複数の職業紹介責任者が1つの新設事業所を兼任するケースとして、A事業所、B事業所と2つ既存の事業所がある場合に、従事者20人の事業所を新設し、その新設する事業所の責任者をA、Bそれぞれから兼任すると、そういったことも想定されます。
また右側の図ですけれども、複数の新設事業所を兼任するケースも考えられ、新設するA事業所、B事業所があった場合に、既存の事業所の責任者が新設するA、B事業所を含めて3つの事業所を兼任するようなケース。こちらの例ですと、1人の責任者が担当する従事者が50人に収まっておりますので、こういった兼任方法も可能と考えております。
また下段の(注1)としておりますが、前回、委員からお尋ねのあった事業所移転のケースについてです。こちら移転と新設は現行の届出様式も異なっており、事業所移転に伴う責任者の兼任は認められないと考えております。
また(注2)として、複数事業所を同時に新設した場合、例えば右側の図のケースですけれども、1人の職業紹介責任者が3以上の事業所を兼任することも考えられます。この場合、新設事業所の実地調査において、必要に応じて実地管理に切り替えることが可能な体制の確保等の、先ほどの留意事項を遵守しているか確認させていただき、適正な運営の確保を求めていくことを考えております。
以上、本体資料の御説明は以上でして、その他は参考資料を後ろに付けております。本日も御議論いただければと思っております。よろしくお願いいたします。
○中窪部会長 ありがとうございました。ただいまの御説明に対する御質問や御意見がございましたら、挙手をお願いいたします。先ほどと同じように、Zoomで参加の方は、Zoom内の「手を挙げる」機能を使って挙手をお願いいたします。いかがでしょうか。冨髙委員、お願いします。
○冨髙委員 ありがとうございます。御説明いただいた案について、前回の議論を適切に踏まえた内容であると考えております。本日確認された後、パブリックコメントが行われると思いますが、寄せられた意見、対応などがありましたら、次回部会において必要に応じて御紹介いただくよう、よろしくお願いいたします。以上です。
○中窪部会長 ありがとうございました。佐久間委員、お願いします。
○佐久間委員 御説明ありがとうございました。前回、議論が始まりまして、今回もまた提示をされたわけですけれども、今回のような場合は新設の場合で、かつ、最長2年間と見ていいのでしょうか。期間は2年間、そして経験者の方の年数は10年。そして50人超ということで、前回3年程度でも良いのではないかと申し上げていたのですが、実際2年ということで限定されています。あまり長い期間とするより、最初はこの程度の年数で良いのではないかともいえます。私もこの案で妥当ではないかと考えます。
特に資料の最終ページに、これは資料2ですか、事業者数が掲載されています。従業者数のところを見まして、1~50人規模の事業所数が2万8,909と多く分布されています。この比率をみれば中小・小規模の事業者がかなりの比率を占めています。こういう方たちが複数事業所を設けたいときに、専任の方を置かなければいけないとか、自分の事業を少し拡大したい場合等、より利便性を高めるためにということで拡大する場合においても、今回の制度は非常によろしいのではないか、と私は考えております。是非進めていただきたいと思います。
それから、1点確認なのですけれども、3ページに専任規制の見直しが記載されています。一番最初の中黒の所に、「オンライン会議システム等の活用により職業紹介責任者が」という文面があるのですけれども、このオンライン会議システムなのですが、今スマホでも何でもできてしまう時代です。スマホでもやり取りができてしまうので、これもオンライン会議というふうに見ていいものか。私は構わないとは思うのですけれども、やはりスマホではなく、パソコン機器や相互に話し合えるテーブルと椅子の設置など、そういう施設が整っているかどうか。スマホで良いのであれば、個人がみんな持っている時代ですから、それでもうオンライン会議になってしまうものですから、ここまで対象とするのかどうかは御判断をお願いしたいと思います。以上です。
○鈴木(晴)需給調整事業課長補佐 佐久間委員、ありがとうございます。今、御質問いただいた情報通信技術を活用した統括管理を行うための連携体制ですけれども、こちら現在、職業紹介責任者が果たしている業務について、兼任させている場合も変わらずに適切に行っていただくということが大切かと思っております。そのため、例示としてオンライン会議システムと挙げておりますけれども、こういったシステム整備だけではなくて、業務フローの整理ですとか、そういったことも含めて業務を適切に処理するということを求めていきたいと思っております。
また先ほどスマートフォンという話もありましたけれども、その必要なスマートフォンを業務に使うというところでは、個人情報の管理の観点から問題があると思いますので、そういったことも含めて適切に体制整備を頂くということを前提に記載しております。
○中窪部会長 ありがとうございました。小野委員、お願いします。
○小野委員 ありがとうございます。私のほうから前回、図示をお願いをしまして、非常によく分かりやすい資料を作っていただいたと思います。それで皆さんの理解が進んだと思います。
今回のこの件については、地方において人手不足が起こって、職業紹介、地域での人材マッチングがうまく円滑に行われるために、こういう施策をやるのだと考えております。是非いいマッチングが、今後、地方において生まれることを願っておりますが、同時にハローワークも頑張っていただいて、より地方における、いい仕事が、いいマッチングが生みだされることを願っております。よろしくお願いいたします。
○中窪部会長 ありがとうございました。そのほか御意見、御質問は、いかがでしょうか。よろしいですか。特にないようでしたら、議題(2)についてはここまでとさせていただきます。
続きまして議題(3)「同一労働同一賃金部会の議論の状況について」、事務局から御説明をお願いいたします。
○鈴木(威)需給調整事業課長補佐 まず、同一労働同一賃金部会の開催状況については、資料3-2を御覧ください。本年1月の当部会において、労働者派遣法を含む同一労働同一賃金制度の施行後5年の見直し検討を同一労働同一賃金部会で行っていく旨、併せて同部会における議論の状況は適時に当部会に御報告させていただく旨御報告させていただき、本年7月に検討状況を御報告させていただいたところです。その後、計13回、同一労働同一賃金部会を開催し、御議論を頂き、先日11日の部会では、これまでの議論を踏まえた報告書案をお示しし、御議論いただきましたので、本日は、労働者派遣法関係の論点を中心に報告書案に沿って御説明をさせていただきます。
資料3-1の報告書(案)を御覧ください。構成としては、これまでの御議論を踏まえて、第1で非正規雇用労働者の現状と働き方改革関連法の施行後の状況を踏まえた対応の必要性について触れた上で、第2では均等・均衡待遇、労働者に対する待遇に関する説明義務の改善、公正な評価による待遇改善の促進等、行政による履行確保の4本の柱で、具体的な対応案をお示しし、別添として、同一労働同一賃金ガイドラインの見直し(案)を添付しています。
なお、報告書(案)の中の下線部分や赤字部分については、同一労働同一賃金部会の議論に供するための修正箇所ですので、今回御覧いただく際は特に意識していただく必要はございません。
内容に入ります。まず、第1です。平成30年働き方改革関連法による各規定の整備やガイドラインの策定について触れた上で、施行状況等を踏まえた検討の結果、厚生労働省において第2以降の報告を踏まえた所要の措置を講ずることが適当としております。
2ページの第2の1です。(1)について、1つ目の○です。ガイドラインの更なる明確化を図ることが適当とし、別添で見直し(案)を添付していますので、ここでの説明は割愛させていただきます。
2つ目の○では、ガイドラインの見直しについて、関係者の理解しやすい周知・啓発に取り組むことが適当としています。
(2)です。1つ目の○では、過半数代表者が事務を円滑に遂行できるよう、必要な配慮等を指針等で示すことが適当としております。
3ページに入り、1つ目の○では、派遣労働者の意見が反映されるための工夫をするよう努めるべき旨を指針等で示すことが適当としています。
2つ目と3つ目の○では、派遣法関連として、労使協定方式の実効性の確保やそのために必要な労使協議に対する理解を深めることが必要との御意見を踏まえて、2つ目の○で、派遣法における均等・均衡待遇規定の基本的な考え方や労使協定の締結に当たり、過半数代表が適正に選出されていない場合には、派遣先均等・均衡方式が適用されることを指針等で示すことが適当としています。
3つ目の○では、過半数代表者の適正な選出や派遣労働者の意見の反映に当たり、派遣労働の実情を踏まえた取組の好事例等について周知・啓発に取り組むことが適当としています。
3ページの(3)です。①では、派遣先均等・均衡方式を活用する場合の派遣先により比較対象労働者の待遇等の情報提供の重要性に関する御意見を踏まえて、比較対象労働者の待遇等の情報提供が適切に行われるよう周知・啓発に取り組むことが適当としております。
次の②です。1つ目の○では、代替可能な最新の統計調査の活用を検討すべきとの御意見を踏まえて、一般通勤手当の算定に当たり利用する調査を、厚生労働省の就労条件総合調査に変更することが適当としています。
2つ目の○では、協定対象派遣労働者の待遇改善を進める観点から、労使協定の締結に際し、一般賃金水準の遵守をした上で、経済・物価動向及び賃金動向を勘案して賃金を決定することについて、労使で十分に協議することが考えられること、一般賃金の額が下がった場合でも、見直し前の労使協定を基礎として労使で十分に協議することが望まれること、労使で十分に協議を行ったとしても待遇を引き下げる場合は、労働契約法上、原則として労使双方の合意が必要であることに留意することを指針等で示すことが適当としております。こちらは当部会でも御指摘を頂いている、いわゆるタイムラグ問題の対応案となっています。
4ページの1つ目の○です。能力や経験の蓄積を公正に評価した待遇の決定を更に促すべきとの御意見を踏まえて、能力・経験調整指数の当てはめについて、適切な運用を促すことが適当としています。
2つ目の○では、派遣労働者の処遇改善に向けた円滑な労使協議の参考となるデータを示すべきとの御意見を踏まえて、職業安定業務統計から算出した一般賃金水準について、参考値として求人賃金の上限額の平均を追加することが適当としています。
③では、派遣労働者の待遇改善のためには、その原資となる派遣料金の確保が重要との御意見を踏まえて、派遣先が派遣元からの派遣料金交渉に一切応じない場合などは、法の趣旨を踏まえた対応とは言えないことを指針等で示すとともに、派遣先及び派遣元に対する周知・啓発を強化することが適当としています。
④です。1つ目の○では、派遣労働者が自身の職務内容や待遇などを理解し、納得性を高めることが重要との御意見を踏まえて、労使協定の更なる周知を図る観点から、労使協定を締結、改定したとき及び労働者を雇い入れたときは周知を行うことを指針等で示すことが適当としています。
5ページです。1つ目の○では、就労開始後の賃金に関するトラブルの未然防止の取組が必要との御意見を踏まえて、派遣労働者が自身の賃金について理解しやすくなるよう、理解しやすい明示を促すことが適当としています。
(4)です。1つ目の○については、説明を割愛させていただきます。
2つ目の○では、派遣法関連では、派遣先指針において福利厚生施設の例示として、駐車場を指針等で示すことが適当としています。
(5)については、法的枠組みの変更の是非等について議論が行われたが、意見が一致するには至らなかったとしています。
5ページの2の(1)です。1つ目の○では、待遇の相違の内容及び理由等について、派遣元に説明を求めることができる旨を労働条件明示事項へ追加することが適当とし、2つ目の○では、待遇についての納得性の向上は紛争防止に資することを踏まえ、求めがない場合であっても、労働契約の更新時等に労働者が容易に理解できる内容の資料の交付や説明を求めることができることを周知するといった対応を行うことが望ましいことを、指針等で示すことが適当としています。
6ページの(2)では、説明の方法について、資料を活用し口頭により説明する方法、又は説明事項を全て記載した容易に理解できる内容の資料を交付する方法のいずれかとすること、また、説明に活用した資料を交付することが望ましいこと、資料の交付が困難な場合についても求めがあれば閲覧させる等の工夫に努める旨を、指針等で示すことが適当としています。
6ページの下の3です。(1)の1つ目の○の説明は割愛させていただきます。
6ページから7ページにかけての○です。派遣法関連の事項として、派遣労働者の待遇改善に向けた好循環の取組が必要との御意見を踏まえ、派遣元は派遣労働者の職務の成果等の評価、教育訓練などを行うに当たって、職務の成果等の向上により待遇が改善するよう、派遣労働者の希望に応じた評価結果のフィードバックや、それらの措置を総合的に行うよう努めること等の留意事項を指針等で示すことが適当とし、派遣先は派遣労働者の職務の評価等に協力することを指針等で示すことが適当としています。
(2)です。1つ目の○は説明を割愛させていただきます。
2つ目の○では、派遣法関連の事項として、派遣実績やマージン率等の情報提供について、派遣元による情報提供を支援することが適当としています。
以降の(3)、(4)、(5)については、この場での説明は割愛させていただきます。
8ページの4です。行政により履行確保を図るための具体的な方法として、1つ目の○では、行政及び関係機関による周知広報や取組支援を進めることが適当としています。
2つ目の○では、行政ADRについて、更なる利用促進を図ることが適当とし、3つ目の○では、必要に応じ業所管省庁の協力も得ながら、周知・啓発等に積極的に取り組むことが適当としています。
報告書(案)については以上となりますが、先日、11日の同一労働同一賃金部会では、この報告書(案)について幾つか御意見を頂いております。派遣法に関連するものについて、補足で御説明させていただきます。
まず、ガイドラインを含めた同一労働同一賃金全体について、一般の方でも内容を分かりやすく理解できるよう工夫の上で周知を行うべきとの御意見がありました。
また、労働者派遣法関係全般につきまして、今回の見直しを踏まえた履行確保の実効性を高めるためには、派遣労働者の待遇の原資となる派遣料金について派遣先の協力が重要であるとの御意見がありました。
また、派遣労働者、派遣元のみならず、派遣先を含めた関係者全体に対する周知啓発や適切な指導は重要との御意見がありました。
次に個別事項です。第2の1の(5)、いわゆる立証責任につきまして労働側委員より、賃金格差が依然として残るとともに、待遇差の改善に消極的な司法判断もある状況を踏まえれば、法の目的達成のためには、待遇の相違を設ける使用者に合理性の立証責任を課す法改正が必要との御意見があった一方、使用者側委員より、現行法への理解が定着し、待遇改善の途上にあることを踏まえれば、法的枠組みを変えずに労使コミュニケーションを通じて、待遇改善や雇用慣行の見直しを行うべきとの御意見がありました。
また、2の(1)の説明を求めることができる旨の労働条件明示事項への追加等について、労働側委員より、労働者の立証責任の負担軽減のためには、労使間の情報格差の是正が重要であることを踏まえ、労働者からの求めの有無にかかわらず、待遇差の説明義務を事業主に課す法改正を行うべきとの御意見がありました。
また、第2の4の行政による履行確保について、使用者側委員より、事業者による創意工夫や労使の真摯な議論を阻害しないよう、施行に際しては十分な配慮をする必要があるとの御意見がありました。
そのほか労働側委員より、今後の検討課題として、これらの措置事項について法の趣旨を念頭に置きながら、経済、社会の変化や働き方の多様化などを踏まえ、今後施行状況等を把握した上で、法改正の在り方をしっかりと検討することが重要との御意見がありました。
続いて、別添のガイドラインの見直し(案)を御覧ください。こちらについては、ガイドラインの見直し前後で比較できるよう記載を並べた上で、見直し箇所に下線を引き、見直しの趣旨や参考とした判例の詳細を吹出しで追加をしています。派遣法関連の記載については、第4と第5となりますが、基本的にパート・有期法関連の見直しと同様の見直し案としており、主に同一労働同一賃金の基本的な考え方を改めてお示しすること、法の施行後、この間、最高裁判例等で示されている状況を踏まえ、退職手当や各種手当、福利厚生等の記載の追加を行うこと、政府決定を踏まえた無期雇用フルタイム労働者等へのガイドラインの考え方の波及などについて、議論を踏まえた見直し案としていますが、本日は労働者派遣法に関連する独自の見直し事項に絞って御説明させていただきます。
36ページの第4を御覧ください。派遣法関連の見直しについては、第4と第5で、基本的にパート・有期法に関連する裁判例や議論を踏まえた見直し事項について同様の見直しを行うことと、今御説明させていただきましたが、労働者派遣法関連の独自の見直し事項としては、57ページの(4)病気休職について、派遣就業期間終了後も、派遣元との雇用契約期間がある場合の病気休職の在り方に関する御意見を踏まえて、58ページの(注)として、派遣先均等・均衡方式の有期雇用派遣労働者について、派遣就業期間終了後であってもパート・有期法に基づき、派遣元の雇用する通常の労働者との不合理と認められる相違の解消が求められることを明確化する記載を追加する案としています。事務局からの御説明は以上です。よろしくお願いいたします。
○中窪部会長 ただいまの御説明に対する御質問、御意見等がございましたら、挙手をお願いいたします。花烏賊委員、お願いします。
○花烏賊委員 労働者派遣制度における待遇決定方式については、「一般賃金の額が下がった場合でも、見直し前の額を基礎として労使で十分に協議すること」や、「職業安定業務統計から算出した一般賃金水準に参考値として、求人賃金の上限額の平均を追加すること」など、本部会においても、これまで委員から指摘があった事項について、同一労働同一賃金部会において、一定の改善を検討いただいたものと受け止めております。
一方で、報告書(案)5ページの、いわゆる立証責任については、「意見が一致するには至らなかった」ため「法的枠組みは変更しない」とされています。しかし、いまだ多くの待遇において雇用形態間格差が残っていることなどを踏まえれば、労使の情報格差の観点からも、待遇の合理性の立証責任は使用者に負わせるべく、法規定を強化する必要があると考えております。
いずれにしても、同一労働同一賃金の趣旨に即し、労使で十分に協議が行われ、待遇改善が進むよう、厚生労働省にも周知、指導等の後押しをよろしくお願いいたします。また、引き続き今後の同一労働同一賃金部会の状況についても、本部会での報告をよろしくお願いいたします。以上です。
○中窪部会長 そのほかはいかがでしょうか。村田委員、お願いします。
○村田委員 これまで丁寧な議論がなされてきたということがよく分かりました。資料3-1報告書の6ページに3の公正な評価による待遇改善の促進等の記載がありますが、こちらを記載した趣旨を改めて教えていただけないでしょうか。
○鈴木(威)需給調整事業課長補佐 御指摘の6ページの公正な評価による待遇改善の促進等については、同一労働同一賃金部会において、派遣労働者の待遇改善に向けた好循環の取組が必要との御意見を踏まえ、職務の成果等の向上により待遇が改善するよう、派遣労働者の職務の成果等の評価、教育訓練やキャリアコンサルティングの実施、就業機会の確保や提供などの措置を総合的に行うことが重要である等の留意事項を指針等によりお示しするものという趣旨で記載させていただいています。
○村田委員 理解できました。ありがとうございました。
○中窪部会長 それでは平田委員、お願いします。
○平田委員 今のやり取りについてコメントです。今後、報告書を取りまとめて指針等の改正、それから施行へ進んでいくと承知しており、公正な評価に関するものも含めて留意していただきたい事項について申しあげます。好事例を周知するものや、取組の例を示すものがあると御説明がありましたが、事業主の創意工夫や、個々の事情に応じた労使の議論の積み重ねを阻害しないよう、施行に際しては十分に御配慮いただきたいと思っております。
○中窪部会長 そのほかはいかがでしょうか。では、事務局からお願いします。
○髙島需給調整事業課長 本日も御発言等を頂きまして、ありがとうございました。先ほどのコメントでもございましたが、同一労働同一賃金部会の議論は継続中で、直近では25日に予定されております。こちらも含めて、また今後の議論の状況については、本部会においても御報告させていただきたいと考えておりますし、同一労働同一賃金部会の報告がまとまりました暁には、関係法令の準備に入りますので、その際には本部会にも、御相談をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○中窪部会長 そのほかに特にないようでしたら、議題(3)については以上とさせていただきます。
公開の議題は以上ですので、冒頭に申し上げたとおり、傍聴の皆様については、ここで御退席いただきますようお願いいたします。

