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- 2026年1月14日 中央社会保険医療協議会 総会 第641回議事録
2026年1月14日 中央社会保険医療協議会 総会 第641回議事録
日時
令和8年1月14日(水)9:00~
場所
全国都市会館 2 階大ホール
出席者
- 構成員等
-
- 小塩隆士会長
- 飯塚敏晃委員
- 笠木映里委員
- 永瀬伸子委員
- 本田文子委員
- 城山英明委員
- 鳥潟美夏子委員
- 松本真人委員
- 永井幸子委員
- 高町晃司委員
- 奥田好秀委員
- 鈴木順三委員
- 伊藤徳宇委員
- 茂松茂人委員
- 江澤和彦委員
- 黒瀨巌委員
- 小阪真二委員
- 太田圭洋委員
- 大杉和司委員
- 森昌平委員
- 木澤晃代専門委員
- 上田克彦委員
- 小松知子専門委員
- 事務局
-
- 間保険局長
- 林医療課長
- 梅木医療技術評価推進室長
- 吉田保険医療企画調査室長
- 和田歯科医療管理官
- 清原薬剤管理官 他
議題
- 先進医療会議及び患者申出療養評価会議からの報告について
- 医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて(諮問)
- 医療法等改正を踏まえた対応について(その2)
- 入院について(その9)
- 賃上げについて(その2)
- 物価対応について(その2)
- これまでの議論の整理(案)について
- 令和8年度診療報酬改定について(諮問)
- 再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて
- 費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会 合同部会からの報告について
- その他
議事
○小塩会長
おはようございます。ただいまより、第641回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、田島専門委員が御欠席です。
カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「先進医療会議及び患者申出療養評価会議からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○梅木医療技術評価推進室長
事務局、医療技術評価推進室長でございます。中医協総-1に基づきまして御報告をいたします。
総-1-1でございます。先進医療の実績報告となってございます。
1ページ目の表でございます。
まず、①の令和7年6月30日現在の先進医療技術は、Aとして認められているものが26種類、Bとして認められているものが47種類、合計73種類となってございます。実施医療機関数、全患者数につきましては、表にお示ししたとおりでございます。⑥総金額は、Aが約1071.4億円、Bが約12.5億円、計約1084.0億円という額になっておりまして、このうち、保険外併用療養費の総額と先進医療に係る費用は表にお示ししたとおりでございます。
3ページに移ります。
過去5年間の実績をお示ししてございます。令和7年6月30日時点での実績が、全患者数が約21万1000人となってございます。これらの経緯につきましてですが、令和4年から保険適用となりました不妊治療に関する技術におきまして、一定のエビデンスがあるものの、保険収載に至らなかった技術については先進医療として実施しているところによりまして、不妊治療に関する技術の実施件数が増えたことが影響しているところであります。
4ページ以降でございますが、具体的な技術における費用等の一覧、登録症例数等の進捗状況の一覧等をお示ししておりますので、御参照いただければと思います。
続きまして、総-1-2でございます。患者申出療養の実績報告となっております。
1ページ目の表でございます。
①令和7年6月30日現在の患者申出療養技術数は5種類、実施医療機関数、全患者数については、表にお示ししたとおりでございます。⑤総金額は約1.7億円となっておりまして、このうち、保険外併用療養費の総額と患者申出療養に係る費用は表にお示ししたとおりでございます。
3ページに参ります。
過去5年間の実績をお示ししております。全患者数は182人となっております。
4ページ以降には、参考資料といたしまして、患者申出療養の各技術についての費用等の一覧等をお示ししております。
報告は以上となります。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
続きまして「医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて(諮問)」及び「医療法等改正を踏まえた対応について(その2)」の2つを議題といたします。
まず、本日、厚生労働大臣より諮問がなされておりますので、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。総-2を御覧いただければと思います。
本日、医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて、中央社会保険医療協議会会長に対し、厚生労働大臣より諮問がなされております。
健康保険法第82条第1項等、その他関係法令の規定に基づき、医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて、貴会の意見を求めます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、この諮問に伴いまして、事務局より「医療法等改正を踏まえた対応について(その2)」の資料の説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。今、諮問なされました事項につきまして、総-3に基づきまして御説明をしたいと思います。
資料の2ページのほうを御覧いただければと思います。
昨年12月に成立・公布されました医療法等の一部を改正する法律の中で、医療保険に関しまして幾つか対応が必要な事項が生じておりますので、その点を御審議いただきたいというものでございます。
まず1点目に関しましては、この「改正の概要」という箱の中の1.の②というところでありまして「『オンライン診療』を医療法に定義し、手続規定やオンライン診療を受ける場所を提供する施設に係る規定を整備する」というものに関連するものでございます。
それから、本日御議論いただくもう一つ目については2.の③でございまして「保険医療機関の管理者について、保険医として一定年数の従事経験を持つ者であること等を要件とし、責務を課すこととする」となっております。
これらについては、一番下のほうに幾つかありますけれども、本年、令和8年4月1日からの施行ということで、それに対する所要の対応が必要ということでございます。
3ページのほうを御覧いただきますと、昨年12月の中医協でもお示しした資料でございます。
今回の医療法等の一部を改正する法律の施行に伴う対応ということで、赤枠で囲んでいる2点を本日諮問させていただければと思っております。「オンライン診療に関する総体的な規定の創設に伴う対応」、それから「保険医療機関の管理者の責務創設に伴う対応」ということでございます。以下、1つずつ御説明をしたいと思います。
4ページ以降は「1.オンライン診療受診施設における保険診療上の対応」ということでございます。
5ページのほうは、医療法改正の中の具体の内容でございますけれども、真ん中の辺りに「オンライン診療受診施設」ということでありまして、患者がオンライン診療を受ける専用の施設として、医療法に「オンライン診療受診施設」を創設するということが今回定められてございます。
その関係で、6ページのほうを御覧いただきますと、このオンライン診療受診施設に関しましては、医療法上は設置場所の制限ということがありません。そのため、保険薬局内にオンライン診療受診施設を設置することも可能ではあります。
他方で、そういうことになりますと、独立性ですとか、特定の保険薬局への誘導、経済上の利益の提供による誘引。そういった効果を生むおそれがあるということから、一定の整理をする必要があるということがあります。
その観点で、7ページのほう、論点としてお示ししてございます。
今回、保険薬局とオンライン診療受診施設の一体的な構造・経営の禁止、経済上の利益の提供による誘引の禁止について、薬担規則において明記することとしてはどうかということでございます。
他方で、医療資源が少ない地域における医療提供体制の確保等を踏まえた配慮として、医療計画におけるへき地。これは医療系アクセスが乏しい無医地区・準無医地区ということでございますけれども、そういったところに所在する保険薬局については、この保険薬局とオンライン診療受診施設の一体的な構造や経営の禁止ということは適用しないということで、保険薬局内でもオンライン診療受診施設の設置を可能とすることとしてはどうかということでございます。
次の論点でございまして、9ページの「2.保険医療機関の管理者の責務・要件」ということでございます。
10ページを御覧いただきますと、一昨年12月に医師偏在対策に関する取りまとめということがされております。その中で、この保険医療機関に運営管理の責任者として管理者を設け、保険診療に一定期間従事したことを要件とし、従業者の監督や当該機関の管理及び運営の責務を課すことが考えられるとされております。
11ページのほうを御覧いただきますと、同じく一昨年12月の医療保険部会の資料になりますけれども、管理者についての趣旨ですとか、責務、要件といったものをこの中で御議論いただいたというところであります。
今回、12ページのほうを御覧いただきますと、これらの内容を具体的な法令に規定をするということであります。
まず、保険医療機関の管理者というものは、今回の医療法改正に伴いまして、健康保険法第70条の2第2項で規定されているということでありますけれども、その具体的な内容というものを保険医療機関及び保険医療養担当規則、いわゆる療担規則において規定することとするとしてはどうかということでございます。
具体的には、この①~④にありますけれども、①~③というものがいわゆる保険医やその中の監督をするということ。④につきましては、やや理念的ではございますけれども、保険医療機関内の医師等との連携、それから、地域における病院もしくは診療所その他の保健医療サービスまたは福祉サービスを提供する方との連携を図ることということを置くことであろうかと思っております。
13ページのほうを御覧いただきますと、今度は健康保険法第70条の2、保険医療機関の管理者の責務の要件ということでございます。
次に掲げる要件ということで、現に保険医であること、それから、医師法または歯科医師法に規定する臨床研修修了後に、保険医療機関。この場合、医科の場合については病院に限るということとされておりますけれども、3年以上、診療に従事した経験その他厚生労働省令で定める要件を備えるものということになっております。この破線部については、法律から省令に委任がされておりまして、その内容について、以下の㋐から㋓までの内容を定めてはどうかということでございます。
具体的には、臨床研修終了後に適正に保険診療に3年間従事したけれども、キャリアの事情により要件を満たすことができない場合。下に細かい字で書いてありますけれども、キャリア形成プログラムの適用とか、そういったものが考えられるかと思います。そういったものですとか、例えば㋓のほうにありますけれども、緊急に保険医療機関を承継する等のやむを得ない事情がある場合。そういったものについて、例外的なものとして定めてはいかがということを今回御審議いただきたいと思います。
今回、これは諮問としては、いわゆる通常の診療報酬改定とは別なものとして諮問をさせていただきまして、4月1日施行に向けて所要の準備をしたいということで、これのみを諮問して、また答申をいただけるということをお願いしたいということで、この議題とさせていただいております。
事務局からの説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、諮問の説明をしていただきました。その次に、医療法等改正を踏まえた対応についての説明をいただきました。その2つにつきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、総-3の7ページの論点についてコメントさせていただきます。
12月24日に開催された総会で申し上げたとおり、医療資源の少ない地域等でオンライン診療を活用する意義を即座に否定するものではありません。しかし、今回の論点のように、保険薬局内にオンライン診療受診施設を開設することは、療担規則や薬担規則で禁止されている、一体的な構造・経営の禁止や、経済上の利益の提供による誘引の禁止、あるいは特定の保険薬局への誘導の禁止といった、これまでの医薬分業の趣旨とは全く相入れないものと考えております。
ここで事務局に質問があります。今回の論点に示された医療計画におけるへき地とはどのような地域であるのか。また、本制度が施行された場合、保険薬局内にオンライン診療受診施設が設置される可能性はどの程度であるのかといった点についてお伺いできればと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいま、2点質問がございましたが、お願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。
まず、医療計画におけるへき地につきましては、医療アクセスが乏しい無医地区・準無医地区ということでありまして、まず、無医地区については、医療機関のない地域で当該地区の中心的な場所を起点として、おおむね半径4kmの区域内に50人以上が居住している地区であって、かつ容易に医療機関を利用することができない地区ということでございます。それから、準無医地区というところは、同様のものでありますけれども、無医地区には該当しないけれども、それに準じた、医療の確保が必要な地区と各都道府県知事が判断し、厚生労働大臣が適当と認めた地区ということで、かなり限定的な規定となっているということであります。
そういったところにおけるオンライン診療受診施設の設置といったところは、まだ制度も始まっておりませんが、現状ではそういったところを把握しているわけでありませんけれども、仮にそういうことをやる場合ということになりますと、運用の問題というものがありますけれども、へき地の保険薬局というものがオンライン診療受診施設を設置する場合には事前に厚生局に届出をしていただく。そういった運用をすることを予定しておりますので、こういった薬担規則等の要件に該当するかといったことを確認した上で対応していくということを想定しております。
○小塩会長
江澤委員、よろしいでしょうか。
○江澤委員
ありがとうございます。
ということは、かなり限定されたものと理解をしておりますが、一体的な構造・経営の禁止は適用せず、設置を可能との趣旨の記載が論点にございますが、安易に設置を認めるべきではなくて、実際の事例が出てきたら療担規則や薬担規則で定める要件に合致しているかどうかを厚生局で個別に判断する必要があるだろうと考えており、先ほど厚生局へ届出という話がありましたけれども、そういった個別の判断というものは対応可能でしょうか。もう一回、質問でございます。
○吉田保険医療企画調査室長
失礼いたしました。保険医療企画調査室長でございます。
個別の判断といいますか、きちんと確認をした上で適切に対応していくということになるかと考えております。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
○江澤委員
ありがとうございます。
では、ただいまの御回答を踏まえたことを前提といたしまして、今回の論点に同意したいと思います。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。7ページ目の論点に従って発言させていただきます。
1つ目の論点についてです。資料に示されているとおり、一体的な構造・経営の禁止や、経済上の利益提供などによる患者誘導の禁止について、薬担規則で明記することに賛成いたします。以前発言しましたが、保険薬局は他の店舗を併設しているものなど、様々な店舗形態があり、このような保険薬局の取扱いも含め、不適切なことが行われることがないよう、ルールの明確化をお願いしたいと思います。
また、論点2つ目の医療資源の少ない地域についてです。配慮は必要と考えますが、あくまでも極めて例外的な取扱いとし、厳格なルールを設け、江澤委員からもありましたけれども、個別の案件について、内容を確認した上で対応していくことが必要だと考えます。敷地内薬局のような拡大解釈やルールの意図的なすり抜けが起こることがないようにすべきと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。事務局から御説明のありましたオンライン診療受診施設における保険医療上の対応、保険医療機関の管理者の責務、要件につきましては、いずれも事務局案に異論はございません。
その上で、まず、薬局によるオンライン診療受診施設の設置については、6ページを見てみますと、③の場合、薬局が別の事業者に場所を提供する場合に経済上の利益の提供が懸念されておりますが、薬局に関連する母体企業がオンライン診療受診施設を運営する場合も同様の懸念があると思っております。江澤委員、森委員からもありましたけれども、敷地内薬局等の問題と同様に、抜け道にならないように、運用面での工夫はぜひお願いをしたいと思います。
医療資源が少ない地域の例外的な取扱いにつきましても、6ページに例示されております公民館・郵便局で優先的に対応することも含め、慎重な運用をお願いしたいと思います。
また、保険医療機関の管理者につきましては、厚生局の指導要綱も改正するということですので、12ページ、13ページに記載のある新たな責務と要件について、現に医療機関を管理されている医師の方々にもしっかり周知し、より適切な保険診療を徹底していただきたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「入院について(その9)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-4「入院について(その9)」をお願いいたします。
重症度、医療・看護必要度については、これまで2回にわたり御議論いただいてまいりました。その上で「1.急性期入院医療について(その3)」ということで、さらなる点についてお諮りするものでございます。
3ページが、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ・Ⅱの概要となってございます。
4ページが、この施設基準における現行の必要度の満たすべき数値の割合をお示ししているものでございます。議論も進んでまいりましたので、こうした基準の数値そのものについても御検討いただくための資料として本日御用意させていただいております。
5ページは、以前にお示しさせていただきましたA・C項目への追加に関しての内科系の学会の御要望をまとめたものでございまして、以前お諮りした際に御意見をいただいておりました。
6ページがそれに関連するものでございますけれども、比較的実施が容易で、場合によっては恣意的に実施がされ得るようなものについて、全て含めることについての御懸念の御意見をいただいておりました。
6ページの内容がそれを精査したものでございますけれども、グレーのものについては比較的実施が容易であるということで、今回はシミュレーションからは除外をさせていただいております。
7ページでございますけれども、以前の御議論の中で、A・Cの項目を、今、御説明したような項目を追加した場合において、医療機関もどこも一様に基準値、医療・看護必要度の数値が上がるのか、それとも、医療機関によっては差があるのかという御質問をいただいておりました。
棒グラフのほうがそれを表したものでございまして、A・C項目の追加による変化量が大きい病院と小さい病院があるということでございます。また、変化量が多い病院におきましては、比較的、手術のない症例が多い病院が多いということでございます。
8ページは、地域包括医療病棟における基準について、例えば内科系疾患の多い高齢者救急を担う地域包括医療病棟の役割と評価を合わせるために、現行の医療・看護必要度のA3点、A2点、B3点以上、それから、C1点以上のいずれかとなっているものをもう少し緩和する方向で見直すということはできないかという御意見がございました。
今回、シミュレーションにおいては、A2点以上、C1点以上のいずれかを用いた場合というものを用いさせていただいておりますけれども、この場合も該当割合が上昇する病院とその変化が小さい病院がございます。該当割合が比較的大きく上昇する病院においては、手術なしの症例の多い病院が比較的多いということでございます。
9ページと10ページは、救急搬送患者の評価の重みを増す方法として、以前に御説明させていただいた資料でございます。
11ページが、ここまでのまとめでございます。
これまでの御意見を踏まえまして、A・C項目への追加については、内科学会からの提案項目を基本としつつ、外来で実施される割合が多い項目と、比較的実施が容易で診療行為に影響を与えるおそれのある項目を除外する。地域包括医療病棟で使用する基準については、疾患の特性を鑑みて、A2点以上またはC1点以上を基準とする。救急搬送受入件数による評価につきましては、前回お示しした前提の中で、加算係数を0.05というものを用いております。また、救急搬送受入による加算割合の上限を設定するということをさせていただいております。こうした条件の下でシミュレーションを行った結果を次にお示しいたします。
12ページは、急性期一般入院料1基準①の変更前・変更後の基準該当割合でございます。
左側に分布をお示ししておりまして、右側に平均値や中央値をお示ししております。括弧がついていないほうが平均値、括弧がついているものが中央値となります。全体としては、平均値が7.1%、中央値が7.9%上がるということでございます。救急搬送数の少ない病院と、救急搬送数の多い病院で分けて御覧いただきますと、その上がり方において差があるということもお分かりいただけるかと思います。
13ページは、急性期一般入院料1基準②の変更前・変更後の比較でございます。こちらのほうは、平均値が6.9%、そして、中央値が7.6%上昇しており、こちらも同様に、救急搬送数の少ない病院と、救急搬送数の多い病院で差がついております。
14ページが、急性期一般入院料4の変更後の基準該当割合でございますけれども、平均値で4.4%、中央値で5.1%上昇しております。
それ以外の入院料、急性期の入院料につきましても、同じような形でまとめたものが15ページとなってございます。急性期一般2、急性期一般3、急性期一般5についても併せて御覧いただける形になってございます。
16ページが、地域包括医療病棟における基準変更した場合のシミュレーションでございます。
現行のものからA2点またはC1点という形に基準を変更し、さらにA・C項目を追加して救急搬送における加算を行いますと、現行との差が、平均値で6.5%、中央値で6.6%ということでございます。病床数当たりの救急搬送数の少ない病院と多い病院で、こちらについてもその上がり方に大きな差があるということでございます。
17ページ、論点でございます。
A・C項目の追加と救急搬送受入に応じた加算割合を追加した急性期一般入院料及び地域包括医療病棟におけるシミュレーション結果を踏まえ、各入院料における、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の基準をどのように考えるかとさせていただいております。
その他は、これまでに御覧いただいた資料でございます。
説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、17ページの論点について、意見を申し上げます。
まず、事務局におかれましては短期間にシミュレーションを実施していただき、感謝申し上げます。
これまでの議論を踏まえ、内科学会の提案する項目を追加するなど、今まで十分に評価されてこなかった内科系の評価を充実させる方向につきましてはおおむね異論ありません。本来であれば、論点の地域包括医療病棟の基準については、内科系疾患の多い高齢者救急を担う役割に見合った適切な評価指標が求められるところでありますが、現時点では、時間的な限界もあり、A2点以上またはC1点以上のみの指標とするしかないと受け止めております。
その上で、論点にある該当患者割合の基準につきましては、これまでも繰り返し述べてまいったとおり、病院経営は過去に例のない危機的な状況にあり、容易に倒れる状況にあるため、急性期一般入院料、地域包括医療病棟の両者ともども、これまでのような適正化は厳に慎むべきと考えております。
現状の状況を踏まえますと、これまでの改定で減額してきた対応とは全く異なるべきであることを強く主張いたします。次回改定におきましては、病院経営を治し支える改定とすべきであり、該当患者割合の基準につきましてもそうした観点から決定すべきであると考えております。
なお、地域包括医療病棟につきましては、現在の基準は、本来の役割である高齢者救急の受入れよりも、急性期機能を評価する内容になっており、本来の役割と評価する基準のミスマッチの結果、届出が伸びず、前回改定で期待された効果が発揮されなかったという現状がありますことから、こちらの該当患者割合の基準についても、シミュレーションを踏まえ、現状よりも緩和すべきであると考えております。
また、今後、本来の役割が発揮できるよう、包括系機能をより評価する仕組みを模索していくことを要望したいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。私からも17ページの論点に沿ってお話をさせていただきます。
まず、事務局におかれまして、詳細なシミュレーション、ありがとうございました。
今回、内科系学会からの要望等も入れて、内科系症例の必要度において、より評価するということで様々なシミュレーションを行っていただいております。
11ページに、その内容が書いてございます。内科系学会提案のA項目・C項目のリストから、外来で実施される割合が高い項目及び比較的実施が容易な項目をまず除外して評価に追加いただきまして、また、救急搬送受入による加算割合に関しても上限を設定いただいております。3つ目としまして、地域包括医療病棟ではA2点、C1点という評価ということでシミュレーションいただいております。これらの条件の設定は、過去の中医協における指摘に対応しているという意味で、適切な設定であると考えます。
その上で、12ページ、13ページにおいて示されている急性期一般入院料1の①、②のシミュレーション結果では、手術なし症例が多い医療機関の必要度がより改善する結果となっており、また、15ページに示されております急性期一般入院料2~5においても同様の傾向が認められます。
さらに16ページにおいて、地域包括医療病棟におけるA2点、C1点の基準に変更した上でのシミュレーションでも同様の傾向が確認できるかと思います。内科系症例の評価をより強化するという趣旨に沿うものだと思います。
その上で、今回、論点の該当患者数割合の基準の設定に関してですが、全体の患者割合が示されております。この全体の患者割合のシミュレーションによる変動分を該当患者割合に反映させるということは論理的だとは思います。
ただ、その際でも、現在の地域で厳しい経営環境の中で医療提供を継続している病院への配慮として、その中でも現場にとって、より対応しやすい設定をお願いできればと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
いろいろと説明していただきまして、シミュレーションもありがとうございます。
1つだけ申し上げたいのが、12ページにありますけれども、救急搬送の少ない病院と多い病院の境というものが、100床当たり救急搬送受入件数年1,161件を境ということは、かなり高いレベルであることは事実だと思います。
100床1,161件というと、500床だと7,000件近く受けなければいけないという、そこを境にされますと、地方で、ある程度人口の少ないところですと、そこまでの救急搬送がないということがありますので、その閾値といいますか、条件を設定されるときに、少ないところの5.2%、4.7%。それから、多いところが9.3%、9.2%と、かなり上がっているわけですので、その辺を考慮していただいた上で基準値を決めていただきたいと思います。
非常に多いところは、上がるのはいいのですけれども、本当に大規模な救急の集中するような病院だけが上がるということでは、それ以外の病院は潰れていきますので、その辺の考慮はよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
どうもありがとうございます。
まず、この重症度、医療・看護必要度の計算方法を見直すことにつきましては、A・C項目を追加する際に、外来との関係を含めたモラルハザードの精査が課題だと以前の総会で指摘させていただきました。実際に医療現場でどのような影響があるのか、検証が必要だと思いますけれども、今回の事務局案はそうした懸念事項を丁寧に検討していただいたものと受け止めております。また、救急搬送件数による補正についても事務局案に賛同するものでございます。
その上で、12ページから16ページの主に左側に示されておりますシミュレーション結果を見てみますと、急性期一般入院料と地域包括医療病棟の各入院料いずれも医療機関の分布は全体として右に移動しております。この分布の動きによる現行との差を反映する形で、該当患者割合の基準値を引き上げるべきだと主張させていただきます。
具体的な基準の設定につきましては、今後、短冊協議の中で議論させていただきたいと思っておりますが、基本的な方向性といたしましては、これまで再三申し上げているとおり、人口構造や医療ニーズの変化を念頭に置いた上で、入院機能の分化・連携・集約化をさらに進め、医療提供体制を最適化する視点が不可欠だと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
まず、シミュレーションを見せていただいてありがとうございます。今、松本委員が述べたものと全く同等ですが、基準の見直しにより患者割合が上昇した分、該当患者割合の基準値の引上げが必要であると思っております。それにより、各種入院料で受け入れるべき急性期の患者さんを受け入れ、必要な医療を提供していることを適切に担保するべきと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
シミュレーションをお示しいただきましてありがとうございました。これらのデータを踏まえて、基準の引上げという方向で適切に見直していくということが必要と考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
失礼しました。奥田委員、お願いいたします。
○奥田委員
私も、該当患者割合の基準について、今、松本委員、鳥潟委員、永井委員の意見に賛同いたします。該当患者割合の基準については、シミュレーションの結果を踏まえつつ、適切に設定していただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「賃上げについて(その2)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-5「賃上げについて(その2)」をお願いいたします。
2ページが目次となってございます。これまでの資料や御指摘について、賃上げに向けた対応について、簡素化等についての順で御説明をさせていただきます。
4ページがこれまでの評価の整理、そして、5ページ、6ページが12月5日に御議論いただいた際の内容でございます。賃上げに関する診療報酬上の評価として、正確性や事務負担の問題。そして、6ページのほうが過去の賃金改善の仕組みとの関係の問題などについて御議論いただきました。
7ページからは現行の届出状況でございます。
7ページを御覧いただくと、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)は、病院の約9割、診療所の約4割が届出を行っている状況でございます。
8ページ、歯科診療所では36%。
9ページ、訪問看護ステーションでは43%ほどとなってございます。
10ページ、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)の届出状況でございますけれども、医療機関によっては、この外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)2~8を届け出ておられるところがあるということでございます。
11ページ、12ページで、歯科や訪問看護においても同様となってございます。
13ページが、診療科別に見た傾向ということでございます。
こうしたことを踏まえまして、御議論いただいた御意見をお示ししておりますし、その先に進ませていただいて、16ページからが「2.賃上げに向けた対応について」ということで、17ページが診療報酬改定の改定率の内容を御説明するものでございます。診療報酬改定率の中で、賃上げ分は1.70%となってございます。
まず、このうち、2つ目のポツでございますけれども、改定率の0.28%分は、医療機関等における賃上げ余力の回復・確保を図りつつ幅広い職種での賃上げを確実にするための特例的な対応となってございます。
それを除いた部分につきましては、1つ目のポツでございますけれども、医療現場での生産性向上の取組と併せ、R8・R9にそれぞれ3.2%(看護補助者、事務職員は5.7%)のベアを実現するための措置となってございます。この部分は、R8・R9それぞれ階段状に財源が措置されておりますので、こうしたものを合わせると、上に書いてあるR8年度1.23%、R9年度2.18%という形になるということでございます。
18ページが、さらにその本文をお示ししておりまして、内容は同じなのですけれども、17ページに書いていない部分だけ御説明させていただきますと、※1のところの後ろのほうでございますけれども、まず、今後の関係調査等において実績等を検証し、所要の対応を図るといったことが書かれてございます。
また、下半分で、賃上げの実効性確保のための対応につきましては、令和6年度改定で入院基本料や初・再診料により賃上げ原資が配分された職種についても、実際に支給される給与(賞与を含む)に係る賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築する。これにより賃上げ実績の迅速かつ詳細な把握を行うこととする。こうしたことが求められているということでございます。
19ページは、同じ内容を表にまとめております。
20ページは、さらにR6年度の改定での職種との関係を図示しているものでございますけれども、R6年度の改定においてベースアップ評価料の対象職種とされた職種のほか、基本料として評価をされた職種がございます。また、R8年度改定においては、財源措置の前提となった賃上げの率につきまして、3.2%と5.7%という差がございますので、そうしたものの関係を整理するとこのような形になります。
また、R6年度改定において、さらにR8年度改定と同じだけの緑色部分の措置がございますので、改定率につきましては、R8年度分が0.95、R6年度と合わせると1.90%という、この部分についてはこのような形になるということでございます。
最後に、このほか、賃上げ余力の回復・確保等のための特例的な対応として、0.28%の財源措置があるという形でございます。
21ページは、2年前の改定時の検討資料。
そして、22ページは、その際、外来や訪問診療におけるベースアップ評価料(Ⅰ)を設定するときの根拠となった資料でございますけれども、必要な点数の分布を算出させていただいて、その中央値を基に設定をしたということでございます。
こうしたことを踏まえまして、23ページからが事務局としての御提案でございます。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)に関しましては、現時点で未取得の医療機関が多いことから、令和8年度改定において同様の評価を設定する際には、令和6・7年度の算定状況に応じて、評価に差を設ける必要があるのではないかということでございます。
水色の部分が現行のベースアップ評価料を意味する内容でございますけれども、R8につきましては、R8の賃上げ分。そして、R9については、それのおおむね2倍の額が新たに評価をされることになります。これと、R6~R7のベースアップ評価料に係る部分につきまして積み上げていくということになるのではないかと考えてございます。
24ページで、その際の点数設定についてでございます。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)については、令和6年度と同様に医療機関ごとの必要点数の中央値として、設定をしてはどうか。外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)については、一部の医療機関のみで算定されており、追加で賃上げ措置が必要な医療機関のみを評価対象にする観点から、現在の体系を継続してはどうかと考えてございます。
なお、この23ページ、24ページの対応につきましては、歯科と訪問看護につきましても、医科と同様にこれまで対応しておりますので、同様の対応を行ってはどうかということでございます。
25ページが、入院ベースアップ評価料に関する対応等でございます。
図を御覧いただきますと、現行の評価においては、入院料のほかにベースアップ評価料を算定できる形になってございますけれども、同じ入院料であってもベースアップ評価料の区分には医療機関ごとの差があるということでございますし、また、ごく一部の病院等はベースアップ評価料を届け出ていない状況にございます。
こうしたことではございますけれども、より簡便で実際に運用しやすい入院料としていくためには、当該入院料を算定する病院のR7年度のベースアップ評価料の平均的な水準を基に、R8年度改定において入院料へ合算してはどうかというものが案でございます。また、賃上げ余力の回復・確保分についても措置をされておりますので、これについても入院料に合算してはどうかということでございます。
ただ、R7年度にベースアップ評価料を届け出ていない医療機関については、同じ評価をしてしまうと不公平が生じますので、一定の控除を行うこととしてはどうかと考えます。
R8年度、R9年度に新たに措置されるベースアップ評価料の部分につきましては、R6年度、R7年度のベースアップ評価料の考え方と類似な考え方で、必要な人件費の実績に応じて措置をしてはどうかと考えてございます。
26ページが、急性期一般病棟入院基本料を届け出ている病院における入院ベースアップ評価料区分の分布となってございます。
これは急性期一般入院料を届け出ている病院の分布でございますので、例えば急性期一般入院料の病床数が少なく、慢性期の病床数が多いような病院のようなところも混ざった集計となっているということを留意いただければと思います。
27ページが、賃上げ措置の対象職種と、賃上げの目標や報酬上の措置の具体的な内容ということでございます。
まず、対象職種と目標水準につきましては、①と②に分けてございますけれども、R6改定でのベースアップ評価料の対象職種に、40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師、そして、歯科技工所等で従事する者、ベースアップ評価料の対象外のその他の職員。こうした方々が含まれるということになります。こういった方々について、R8年度及びR9年度において、3.2%分のベースアップ実現を支援するという考え方でございます。
看護補助者だけは①から②のほうに移させていただき、また、事務職員を前回のベースアップ評価料の対象職種から加えた形で②でございますけれども、こちらのほうが5.7%分のベースアップ実現を支援するという考え方になってございます。
今回の財源措置の範囲を下のほうに書いてございますけれども、上記のベースアップを実現するための、ベースアップによる給与増分、そして、ベースアップにより増加する賞与の増分の一部、これらに伴う法定福利費が、この診療報酬上の措置に含まれる、財源の措置がなされているという部分でございます。
ただし、医療現場での生産性向上の取組と併せて行うこととするとなってございますので、その中の一部分は控除されているということになります。
これらを合わせて試算をしますと、目標とするベースアップに必要な財源として、①の職種の月額給与の約15か月分、精査をしておりますけれども、15か月を若干上回る形になると考えてございますが、それに3.2%を掛けたもの。②の職種については、同じものに5.7%を掛けたものが見込まれてございます。
28ページは、現行の入院ベースアップ評価料の算定区分の計算の仕組みでございまして、現行では、対象職員の給与総額の2.3%をこのベースアップ評価料の算定の基礎額としているものでございます。
29ページでございますけれども、令和6年度改定で入院基本料等により措置がなされた職種の対応(案)についてでございます。
賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築することが求められていることから、原則としてベースアップ評価料の仕組みに統合して対応することとしてはどうかと考えてございます。
給与総額の算出等の計算方法についても、原則としては他の職種と同様としてはどうかと考えておりますが、40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師につきましては、その際、勤務形態や賃金水準が極めて多様であることを踏まえまして、常勤医師や一定時間以上勤務する非常勤医師の人数に基づいて、1人当たり一定額に人数を乗じたものを、ベースアップ評価料の算出の基礎としてはどうかと考えております。また、歯科技工所等で従事する者については後ほど御説明させていただきます。
こうした取組によって、新たな職種分も含め、ベースアップ評価料の算定総額が賃上げに用いられ、賃上げ措置の実効性が確保される仕組みになると考えてございます。
30ページが、調剤報酬における対応について(案)でございます。
調剤報酬においては、これまでベースアップ評価料の仕組みはなかったわけでございますけれども、薬局の薬剤師及び事務職員の確実な賃上げを図る観点から、調剤報酬においても、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)と同様の評価体系とすることを検討してはどうかということでございます。
シミュレーションとして、薬局において薬剤師3.2%、事務職員5.7%の賃上げのために必要な点数の分布を算出すると、中央値としては処方箋1枚当たり3.9点という結果でございました。
31ページが、歯科技工所従事者の賃上げについてでございます。
歯科技工所従事者について、報酬上の措置を行う際に、実効性が確保され、実態が把握できるような仕組みが必要だと考えてございます。
下の表に対応(案)をお示ししておりますが、賃上げの実効性が確保される仕組みとしては、歯科補綴物の製作委託時に一定の評価を行ってはどうかということ。そして、賃上げの実態が把握できる仕組みとしては、調査を毎年実施するということが考えてございます。
こうしたものの実効性を確保するためには、評価の趣旨や調査の協力。こういったものの周知徹底を図る必要があると考えてございます。
32ページが、賃上げ等に関する評価の名称についてでございます。
医療従事者の人材確保や処遇改善のために必要な費用である趣旨が分かりやすく表現される観点から、その名称の在り方についてもお諮りをさせていただきたいと思います。
33ページからが「3.幅広い医療機関の賃上げに向けた簡素化等について」でございます。
34ページが、12月5日に議論いただいたときの資料となってございます。
このときの議論と、さらに今回の考えられる仕組みを基に、どういった負担軽減が図れるかということを整理したものが35ページでございます。
届出時の申請書や計画書、報告時の報告書作成の負担を軽減するため、必要ない情報は可能な限り削減するという考え方で何ができるかということをまとめておりますけれども、区分の決定のために必要な情報としては、主に対象職種の賃上げ前の給与総額が必要ということでございますので、この時点において、賃上げの計画を全て書き込まなくても申請できるようにしてはどうかということと、その上で、実績把握というものはしっかりやる必要がございますので、ベースアップの総額とベースアップ率を把握する、ベースアップ以外で対象に認められる給与改善の額や、ベースアップ評価料の算定総額を把握し、しっかりとベースアップ評価料の算定総額全てを賃上げに使っているということの確認をさせていただく。こういうような考え方でどうかと考えてございます。
あと、算定期間中に考えられる負担軽減策の例としては、算定期間中の区分見直しを、今、3か月に1回行っていただいておりますけれども、原則として行わず、患者数や職員数の大幅な変動があったとき等にのみ行うというようなことではどうかと考えているところでございます。
36ページが、そうした場合のスケジュールでございます。
申請についてはできるだけ簡素化をさせていただきますが、賃上げがしっかりなされるということ、また、その集計などを行って、こうした中医協の場等での議論にも供するということを考えますと、8月には中間報告、その当該年度の賃上げ状況の報告や、前年度の賃上げをしっかり行ったということの報告をいただく必要があるのではないかと考えてございますが、それ以外の事務については極力軽減を図っていきたいと考えてございます。
37ページが、一法人が複数の事業所を有する場合の対応(案)でございます。
現行のベースアップ評価料においては、医療機関単位で算出を求めておりますが、新たに保険薬局がベースアップ評価料の仕組みに加わることになる中で、給与事務等を薬局単位で行っていない事業者もあると伺っております。また、法人単位で給与体系を一本化している法人において、職員の年齢構成の違い等により、医療機関ごとの賃上げ率が必ずしも一定にならないため、ベースアップ評価料を十分に生かすことができないなどの御指摘をいただいているところでございます。
こうしたことから、複数の事業所で、給与体系を共通とする場合につきましては、法人の中で必要な額をまとめて算出し、案分をする方法であるとか、最終的な報告に当たっても合計で給与改善総額が算定総額以上であればよいというような方法が考えられるのではないかと考えてございます。
39ページと40ページが、こうした論点について文字でまとめたものとなってございます。
御審議のほう、お願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、39ページ、40ページの論点について申し上げます。
1つ目のテーマである賃上げに向けた対応につきましては、論点に示された内容に異論はありません。今回の資料で説明されている内容は大臣折衝を踏まえたものと受け止めており、この内容で進めるべきであると考えております。
また、2つ目のテーマである手続の簡素化につきましても賛同いたしますが、特に外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)については簡素化が求められますので、その点についてはぜひとも進めていただきますよう要望いたします。
なお、小塩会長におかれましては、看護協会の専門委員からの意見を聞く機会を御検討いただければ幸いでございます。
私からは以上であります。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私からも、39ページ、40ページの論点に関して御意見させていただけたらと思います。
39ページ、3つ目の○です。入院があります。令和6年度の評価料分及び賃上げ余力の回復・確保分を入院基本料に統合するということは、病院における請求実務を考え、また、あまりに複雑な診療報酬体系を避けるためにも、ぜひ進めていただきたいと思います。また、割合は多くありませんが、その際、令和6~7年度の評価料の届出のない医療機関の減算に関してはやむを得ないと考えます。
事務職員、40歳未満の勤務医師など及びその他の職員に関して、全体として算定総額が賃上げに活用されるということを必須とすることも、今回の大臣折衝文書の趣旨を踏まえると、適切だと思います。また、その際、40歳未満の医師等に関して一定額を設定するということも、制度を複雑にし過ぎないための方策としては許容できるものと思います。
40ページの簡素化の部分でございます。特に一番最後のポツ、同一法人が複数の病院・有床診療所・薬局を有する場合に関して、いわゆる総額を算定した上で、案分を認めるなど、作成業務の負担軽減に関しましてもぜひとも進めていただければと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、大杉委員、お願いいたします。
○大杉委員
ありがとうございます。39ページと40ページの論点について、歯科の立場で発言をさせていただきます。
39ページの2つ目の○ですが、これまでの医療機関の賃上げに関する取組を踏まえ、令和7年度までの届出の有無により評価を分けることは理解いたしました。
なお、評価については、どの時点までに届け出れば評価が高くなるかなど、早めに周知をしていただくようお願いいたします。また、この仕組みは国民の方々への理解も重要ですので、国民の方々や患者さんにその趣旨が伝わりやすい名称の御検討をお願いいたします。
下から2つ目の○の歯科技工所の歯科技工士の賃上げの御提案ですが、歯科技工所も大手から小規模まで様々な規模があり、補綴物の取引形態も様々です。今回、歯科医療機関とは別の機関である歯科技工所の従事者に対し、歯科医療機関の請求を通じて、評価は初めての試みですけれども、歯科技工所従事者の賃上げの後方支援を行うことで歯科補綴物が円滑に製作されることは歯科診療所にとっても非常に重要なことであり、これまでの信頼関係が損なわれることがないような丁寧かつ分かりやすい仕組みを構築していただければありがたいです。
また、評価の新たな設定に当たっては、歯科技工所の賃上げの実効性を確保する観点から、継続的に調査や実績報告を求めることはある程度必要と考えますが、歯科医療機関の協力が得やすくなるよう、できるだけ手続は簡素化していただくよう、御検討をお願いいたします。
40ページにありますベースアップ評価についての在り方、名称は検討されることですが、届出の簡素化は非常に重要と考えます。特に歯科診療所は、再三申し上げているように、専任の事務職を配置できず、歯科医師自ら申請や報告を行うことが多い状況ですので、今回の改定において、小規模な歯科診療所が負担なく実施できるよう、さらなる簡素化をお願いいたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。論点について発言させていただきます。
39ページ目の4つ目の○で記載されている調剤報酬についてです。公平性の点からも、調剤基本料1回当たりの新たな評価を設けることについて賛同いたします。
14ページ目に意見が示されていますが、もし新たな評価を設ける場合、書類作成に係る事務負担等の課題が生じることが予想されます。薬局はこれまでベースアップ評価料がなく、仮に今回導入されると、書類作成等に不慣れであることや、中小の薬局が多いため、書類作成・届出等の事務負担のため、算定をちゅうちょすることなどの懸念があります。なるべく多くの薬局が算定できるよう、事務負担の軽減に向けた簡素化などをお願いできればと思います。
また、40ページ目の最後のポツに示されている同一法人が複数の薬局等を有するときの対応については、作業負担軽減の点からも賛同いたします。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、1号側委員の御意見も伺いたいのですけれども、その前に、先ほど江澤委員から御提案ございましたので、木澤専門委員から御発言をお願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。賃上げに向けた対応について申し上げます。
令和8年度診療報酬改定率の中で、賃上げを確実に行うための対応が措置されたことの意味は大変大きく、整理いただいた対象職種や計算の仕組み等について異論はございません。
その上での意見ですが、現在のベースアップ評価料では基本給または決まって毎月支払われる手当の引上げを求めており、この決まって毎月支払われる手当には夜勤手当は含まれないこととなっております。日本看護協会では、2025年秋時点の状況を把握するための質問紙調査を実施したところ、基本給は上昇傾向になっていることが確認されましたが、1回当たりの夜勤手当額は昨年と比較してほとんど上がっておらず、この15年以上、ほぼ横ばいの状況が依然として続いております。
夜勤者の確保に向けては夜勤手当の引上げが有用ですので、令和8年度改定においては、ベースアップ評価料による収入を夜勤手当に用いることができるよう明確に示していただくなど、夜勤手当も含めた賃上げの実効性確保に向けた仕組みの構築が必要と考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
どうもありがとうございます。今回の賃上げ措置につきましては、物価対応と同様に、今後2年間に限った措置であるということを前提として、事務局から示された方向性については異論はございません。大臣折衝事項にも記載のあるとおり、生産性向上もセットで、確実な賃上げに向けた医療機関の経営マネジメントに期待いたします。その上で、39~40ページの論点について幾つかコメントいたします。
まず、2つ目、3つ目の論点につきましては、外来・在宅、入院のいずれも、令和7年度におけるベースアップ評価料の届出の有無により、今後の対応に差をつけることは妥当な判断だと受け止めております。
特に入院につきましては、ベースアップ評価料の令和6~7年度分について、25ページに示されているとおり、入院料に溶け込ませた場合に、現時点でベースアップ評価料の届出を行っていない医療機関については、入院料から一定額を控除することが必要だと考えております。
また、ベースアップ評価料の届出を行っている医療機関につきましては、これまで評価料の点数に傾斜があったものが、入院料で一律の点数になることで、一番左の図の青い部分のベースアップ評価料の高さが点線を超えている医療機関では、真ん中の図の入院料に溶け込ませた部分の高さが一見足りないようにも見えますけれども、賃上げ余力の回復・確保分を含めますと、どの医療機関も現状より多くの入院料になるはずです。
この賃上げ余力の回復・確保分の0.28%を除き、基本的には過去に遡って追加の財源が発生しないものと考えておりますので、今回の対応により、賃上げが後退する要素がないことを医療機関の皆様にもくれぐれも御理解をいただきたいと思っております。
また、事務職員や40歳未満の勤務医・勤務歯科医については、令和6年度改定の議論で支払側のほうからは、基本料には溶け込ませず、個々に検証できるように、評価料の形が望ましいとしてきた経緯もあり、今回、29ページに示されている内容は大臣折衝の合意内容と合致していますので、賛同するものでございます。
次に、5つ目の論点にあります歯科技工所の歯科技工士についても、事務局提案に賛同いたします。
ただ、先ほど大杉委員からも言及がございましたけれども、31ページに示されているとおり、歯科技工士の4分の3が技工所で就労しているということでございますので、ほかの医療従事者と同様な方法では限界があると思っております。確実な賃上げの担保と精緻な検証に向けた実態の調査をぜひお願いしたいと思います。
最後に、40ページの簡素化については、この方向で進めることで結構でございますけれども、医療機関ごとに職種別の実績を検証できる仕組みは不可欠だと考えます。
また、法人ごとの対応につきましては、単に手間がかかるということではなく、人事や労務の実態を踏まえた運用だと理解をしております。法人全体の経営マネジメントでしっかり対応をお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
他業種で賃上げが進む中、医療従事者を確保するため、医療の分野でも処遇改善を確実に行うことが重要であり、今回お示しいただいた案に異論はございません。
今般の外来・在宅ベースアップ評価料と入院ベースアップ評価料の設計は、令和6年度改定のベースアップ評価料の算定状況を踏まえたものであり、妥当と考えております。届出の負担軽減も行う方向であり、人材確保のため、より多くの医療機関でこのベースアップ評価料を算定していただきたいと思います。
また、今般の報酬で措置される範囲は月給の約15か月分ということで、3.2%及び5.7%のベースアップ実現のため、医療現場での生産性向上の取組の推進を期待したいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。私からは、少し多くて申し訳ないのですが、5点、質問というよりは確認をさせていただければと思います。
まず、資料の27ページ、真ん中辺りの「診療報酬上の措置の範囲」のところですが、ここに「生産性向上の取組と併せて行うこととする」とございます。この内容を要件などに盛り込むのかどうかということが一つです。
2つ目が、29ページ、対象職種について、例えば給食調理員など、直接雇用されている労働者は基本的に対象になるという理解でよろしいでしょうか。ただ、勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師については40歳未満とあるので、40歳以上は対象外かと認識しておりますが、何が対象で、何が対象外となるのか、補足いただければと思います。
3つ目が、39ページ、論点の6つ目の○、名称のところです。「看護職員処遇改善評価料、現在のベースアップ評価料及び令和8年度以降の評価の名称を統合することも含め」と記載がございますが、これは評価料自体の統合を示唆しているのか、それとも、評価料自体はそのままで、名称の統一化を図りたいということなのか、お伺いしたいと思います。
それから、4つ目が、夜勤手当の引上げについてです。今回の資料には特にございませんけれども、入院・外来分科会から検討事項として挙げられていたかと思いますので、お考えがあれば教えていただきたいと思います。
最後、5つ目ですが、40ページの論点の簡素化のところです。ポツの2つ目のところに「再計算は従事者数や診療回数・日数に大きな変動があったときのみ任意に行う」とありますが、一定以上の変動の目安は示す必要があるのではないかと考えております。また、中間報告は8月と示されています。例えば公立病院では、8月の人事院勧告を受けて、年末頃に賃金改定を行うところが多いと聞いておりますので、報告方法について配慮が必要ではないかと考えますが、その点についてお考えがあれば教えていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
今、永井委員から5点、御質問ございましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
医療課長です。
5点で、まず1つ目が、27ページの生産性向上について、すみません。御質問の趣旨をもう一度教えていただけますでしょうか。
○小塩会長
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
「生産性向上の取組と併せて行うこととする」と記載があると思うのですけれども、このことを要件などに盛り込むのかという確認です。
○林医療課長
分かりました。すみません。理解が遅くて申し訳ありませんでした。
まず、要件に書き込むかどうかということについては、今のところ、生産性向上を行わないと賃上げの措置が取れないというようなことではないと考えております。医療機関において、それぞれは生産性向上の取組を行っていただくことを期待いたしますし、考え方としてはそういうことが前提になっていると思いますけれども、何か特別な措置を要件として求めるという考え方は、今は考えていないところでございます。
2つ目が、職種でございますけれども、まず、27ページの①のところに「その他の職員」と書いてございますので、今回、例えば調理師さんであるとか清掃をされる方であるとか、医療機関そのものに従事されている職員の方々も含むという考え方でございます。その上で、①に含まれない職員についての御確認がございました。40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師という部分につきましては40歳以上の方は含まれないですし、勤務になりますので、経営者そのもの、個人事業主であったりとか法人の場合の役員の方々については含まれないと考えてございます。
続いて、32ページでございますけれども、名称の中で、看護職員処遇改善評価料について、名称を統合することも含めた書き方になっているということでございますけれども、内容自体を統合するということは考えているわけではなくて、名称についてはまだ中立的な立場でございますけれども、分かりやすさ等の観点からどうしたほうがいいかということをお諮りするために、このような記載とさせていただいております。
4つ目の夜勤手当につきましては、先ほど専門委員からも御要望があったところでございます。決まって支払う給与と、それから、臨時的な手当というところで現行のベースアップ評価料の中では区別をしているわけでございますけれども、夜勤手当につきましては、恒常的に夜勤が行われている場合等もあるわけでございまして、その性格をしっかりと踏まえた形での対応を検討させていただきたいと考えてございます。
最後、40ページの論点の中でございますけれども、算定区分の再計算を行う場合の基準等につきましては、今、一定以上の場合を定めたほうがいいのではないかというようなことの確認と御意見だと思いますので、その点については、今後の運用を定めていく中で検討させていただきたいと思います。また、人事院勧告の時期、あと、年末に給与を遡って決めるような、特に自治体や公的な医療機関についての取扱いでございますけれども、調査自体は8月に行う必要があると思いますが、そのときにそうした実態を書き込むことができるように、あるいはそうした状況の場合、どう書けばいいかということを周知できるようにといったことで対応していく必要があると考えてございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
永井委員、いかがでしょうか。
○永井委員
御回答ありがとうございました。
方向性に異論はございませんが、賃上げについては、手当ではなくて基本給の引上げに確実につなげていくことが必要ですので、しっかり実態を検証し把握できる仕組みとなるように、適切に御対応いただきたいと思います。
また、名称のことについては、それ自体にはこだわりはありませんけれども、患者の皆さんにとって分かりやすい表現という観点も含めて御検討いただければと思います。
以上です。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、奥田委員、お願いいたします。
○奥田委員
ありがとうございます。40ページの賃上げに向けた届出等に関する簡素化については、事務負担を考慮すれば、ある程度の簡素化自体はやむを得ないと考えます。
ただ、先ほど松本委員からも指摘があったとおり、診療報酬として評価するわけですから、通常の診療行為であれば、診察とか入院とか処置といった、非常に分かりやすいけれども、こういったベースアップ評価料に関しては分かりにくく、そのアカウンタビリティー、説明責任が発生しますから、やはり実態の把握に必要な報告は引き続き行うべきと考えております。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
飯塚委員、お手が挙がっています。お願いします。
○飯塚委員
ありがとうございます。
事務局には、精緻な検討をありがとうございます。
1点質問ですけれども、まず、今日御提案いただいた賃上げで賃金の底上げが可能となると考えます。しかし一方で、医療従事者の従事場所の分布についての問題というものは解消されないのではないかと懸念をしています。
これまでの中医協の資料でお示しいただいている内容で、薬剤師については、病院の薬剤師が足りない。ただ、調剤薬局で増えている。看護師についても、訪問看護ステーション等で大きく増えてきたが、病院の看護師は増えていないという事実を何度も確認しています。これらの問題にも対処できる賃上げとできないかというものが質問です。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
医療従事者の分布への影響についてどう考えるかという御質問ですが、いかがでしょうか。
○林医療課長
医療課長でございます。
今回の賃上げ措置につきましては、職種ごとに3.2%ないし5.7%の賃上げをしていくということで、おっしゃるように、底上げ的な一律な考え方でやっていくということが、年末の大臣折衝の中でもそういう方針だということでございますし、なかなか、そこに差をつけるのが難しいという中でこのような仕組みを御提案させていただいているところでございます。一方で、この後、御議論いただく議論の整理の中では様々な、訪問看護ステーションであるとか、職場に応じた評価の在り方についても検討いただくことになっておりますので、そうしたところの中で評価に差をつけていくというようなことも含めて検討がなされると考えてございます。
なかなか、この賃上げの一律の仕組みの中で偏在の対策までまとめて行っていくのは難しい現状にあると承知しておりますけれども、評価全体を議論いただく中でそうしたところにも少しでもアプローチできるとありがたいと考えてございます。
○小塩会長
飯塚委員、いかがでしょうか。
○飯塚委員
分かりました。今、私が申し上げた点は非常に重要で、何度も指摘いただいていることなので、ぜひ反映していただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「物価対応について(その2)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-6「物価対応について(その2)」でございます。
今回の資料は、前回1月9日の資料に加えまして、その一部をさらに詳細にするという構成とさせていただいておりますので、多くの資料は1月9日の資料と同様の資料となってございます。
2ページから5ページまでは、まず同じ資料でございまして、この入院における物価上昇対応、5ページの青い箱の部分。ここについて、さらにどのように算出するのかということを資料にまとめさせていただいております。
6ページでございます。入院診療に関する物価上昇への対応に当たっては、収入額と収入に占める物件費率を見積もるという必要があると考えてございまして、まず、6ページは収入に占める物件施設の見積りの方法でございます。
医療機能によって物件費率に差異があることから、入院料を特定機能病院、急性期、回復期、慢性期、精神にグループ化し「入院料グループ」ごとに異なる物件費、それから、委託費の率を算出してはどうかということでございます。
しかし、医療機関の中で複数の入院料を持っている場合の入院料ごとの物件費のデータというものは存在しませんので、急性期、回復期、慢性期、精神のおのおのの機能グループの病棟が病院の大半(例えば80%以上)を占める病院のデータを用いて病院の物件費率・委託費率を算出することとし、これをもって、当該「入院料グループ」の物件費率・委託費率として用いるということとしてはどうかと考えてございます。
なお、この資料を事前に委員の皆様に御覧いただいた際に、特に回復期の地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟の入院料のところについては回復期リハビリテーション病棟では非常に人件費割合が高いなど、少し差があるのではないかという御指摘もいただいておりますので、その辺りは事務局においてもさらに確認した上で、基本的にはこのグループ、必要がある場合にはこれを細分化することも含めて、検討させていただければと考えております。
7ページが、次に、入院料ごとの物件費の算出に当たっての考え方でございます。
入院基本料や特定入院料ごとに、入院1人1日当たりの診療報酬総額をまず算出するということを考えてございます。
収入の中には、図の左側でございますけれども、入院料以外に出来高の部分であるとか加算の部分がございますので、そうしたものを合わせた額というものがその医療機関における患者の入院1人1日当たりの際の収入ということになってございますので、これを入院料ごとに算出したいと考えてございます。
これに、先ほどの方法で算出した物件費率<P>と委託費率<Q>を乗じることによって、入院料ごとの1人1日当たりの物件費と委託費を算出することができると考えてございます。
なお、今回の物価対応の措置として、委託費以外の物件費につきましては2%、そして、委託費については人件費の賃上げの目標と同じ3.2%を措置するという形になってございますので、その財源措置と同様の形で、物価上昇への所要額を算出するということをしてはどうかと考えてございます。
8ページでございますけれども、これは前回1月9日に御覧いただいた資料でございまして、外来での物価上昇に関する評価を、診療所における物価対応の必要性を基に算出しますと、病院におけるコストの向上とは若干異なっているという部分で、この部分の補正が必要であるという内容でございます。
9ページは、その補正の方法でございます。考え方は8ページにお示ししたとおりでございまして、それを式に書いていくとこうなるということでございますけれども、入院料グループごとに調整係数を算出してはどうかということでございます。
外来分の物価上昇相当額が、初・再診時の物価上昇に関する評価と比較して足りない場合については、その部分の額を算出し、入院分の物価上昇相当額<Y>と書いてあるものと比較して率を求め、それを乗じた形で最終的な評価の点数を算出するという考え方でございます。
そして、11ページ、補正予算による支援の考え方を踏まえた入院料の配分につきましては、前回お示しした資料でございますけれども、そのときにいただいた御指摘として、回復期や精神においても救急車の受入れというものがあるのではないか。その部分についてはどうなるのかという御質問をいただいておりました。
1つ戻って、10ページに戻りますけれども、支援のところでは、救急車受入件数1件以上1,000件未満のところでも救急加算額が500万円ということになってございますので、額としてはほかの急性期のところよりは少なくはなりますけれども、そうした加算分が存在するということでございます。
こうしたものにつきましては、回復期や精神においても救急を受け入れる蓋然性の高い医療機関や入院料に配分することが必要ではないかということでございまして、回復期では地域包括ケア病棟入院料、精神では精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期治療病棟入院料などに上乗せしてはどうかとお諮りするものでございます。
12ページの論点につきましては、前回の論点とおおむね同様でございます。
御説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
今回は、前回の資料に追加して、入院料グループごとに異なる物件費や委託費を算出する方法や、病院において、外来における物価対応に過不足が生じた場合の入院料における調整方法のイメージをお示しいただいたものと受け止めております。
前回発言しましたとおり、12ページの論点の方向に異存ありませんので、引き続き検討を進めていただければと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私も、12ページでございますが、今回、大臣折衝で設定された文書を受けて、事務局において物価対応に関する財源の対応できる方針を、今、いろいろと検討いただいていると思います。
ここまでの議論、設定された方法論を説明いただき、非常に精緻に、物価対応分を検討いただいていると思います。現在のこの論点に関しまして、特に異論はございません。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。物価対応につきましては、前回申し上げましたとおり、当面2年間の措置ということを前提に、12ページの論点に沿ってコメントさせていただきます。
まず、1点目の外来についてでございますが、今回の物価対応によって、患者の受療行動に影響が出ないよう、無床診療所の改定率を踏まえて、病院の点数も設定した上で、病院の外来で不足する部分を入院で補正することは理解するものでございます。
次に、2点目の入院についてですが、資料の6ページ、7ページを見てみますと、入院料ごとの物件費の考え方が示されており、病院の機能によるコスト構造の違いも踏まえ、出来高で保険償還されない経費を反映した、きめ細かい対応になっているものという印象を受けております。
ただし、構造的には消費税の補塡と同様に、どんなに精緻に設計をしても、個々の医療機関によってはある程度の過不足が生じることは医療現場の皆様にもあらかじめ御理解をいただきたいと思います。
また、7ページの枠囲みの○の2つ目に、物価費の上昇率年2.0%、委託費は年3.2%という記載があり、先ほど課長からも説明がございましたけれども、その下のグラフの右にも物価上昇に相当する金額として0.02と0.032という数字が記載されております。これは前回指摘させていただきました、令和9年度の加減算を実施するために前提となる現時点の見込みだと受け止めました。
続いて、3点目の高度機能医療を担う病院への特例的な対応についてですが、財源が限られていることもありますので、対象範囲を広くすれば当然、上乗せ部分が薄くなるということになります。汎用性が低く、価格競争原理が働きにくい医療機器等を調達する必要性から、物価高の影響を受けやすい病院への特例ということですので、大学病院本院を中心とした、かなり高度な拠点病院に対象を絞り、重点的に対応すべきだと考えております。
最後の4点目につきましては、前回からの修正を含めて、11ページの対応で結構でございます。
ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
11ページですけれども、回復期や精神においても救急搬送件数に応じた必要な対応を追加いただきましてありがとうございます。
方向性に異論はありませんので、物件費などを勘案し、メリハリを持って配分いただければと考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「これまでの議論の整理(案)について」を議題といたします。
前回1月9日の中医協総会での御意見も踏まえて、事務局に整理してもらいましたので、その際の修正点などを確認していただきたいと思います。
それでは、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○林医療課長
事務局でございます。1月9日に御議論いただきました、そのときの御意見、そして、その後に委員から事務局のほうにいただいた御意見を踏まえましての検討をさせていただいて、修正点としてお諮りする部分だけを申し上げます。
11ページの真ん中辺りの(6)でございますけれども、最初に「かかりつけ歯科医による」という追記を求める御意見がございましたので、ここについて追記をさせていただいております。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、修正点の御説明がありましたけれども、その点について御質問等ございますでしょうか。ほかのところもいかがでしょうか。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
前回の1月9日の総会で、Ⅰ-2「賃上げや業務効率化・負担軽減等の常務改善による医療従事者の人材確保における取組」における人員配置基準の柔軟化に関しまして、文言の追記を要望いたしました。今回の資料を見ますと特段修正されていないと承知いたしますが、追記は難しいという理解でよろしいでしょうか。記載はしなくとも、人員配置基準の柔軟化に当たっては、患者の安全や医療の質の担保を前提に対応する認識だという理解でよろしいでしょうか。お考えを補足いただければありがたいです。
よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいまの永井委員の御質問について、いかがでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。4ページのⅠ-2-2の(1)看護職員の配置基準の柔軟化に当たって、医療安全への配慮等についての御指摘をいただいております。
いただいた御意見自体は、非常に重要な事項だと考えてございます。診療報酬の基本方針においても、たしか、そうした文言は考え方としては入っていたのではないかと記憶しておりますので、そうしたところで十分、考え方としては盛り込まれていると考えてございます。
その上で、この文書自体の性格としては、そうした留意点を全て記載していくという性格というよりは、診療報酬上の評価についての具体的な整理ということでございますので、御指摘のとおり、その部分については十分、検討の中には含まれておりまして、今後にも留意していくべきであると考えてございますけれども、この文書の性格としては記載をしないということでどうかというものが事務局の提案でございます。
○小塩会長
永井委員、よろしいでしょうか。
○永井委員
御回答ありがとうございます。理解いたしました。
患者の安全確保、質の担保を損ねるような問題が生じていないかということは、各医療現場において、現場で働く方の声を聞くことも含めて、しっかり状況を把握して対応を図ること、そして、診療報酬改定の影響として把握し検証できるようにすることは不可欠と考えます。これは運用などの対応になる部分もあろうかと思いますけれども、その点、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので「これまでの議論の整理」につきましては、この内容でまとめたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。
続きまして「令和8年度診療報酬改定について(諮問)」を議題といたします。
本日、厚生労働大臣より諮問がなされておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長でございます。総-8の資料を御覧ください。
本日、厚生労働大臣から中央社会保険医療協議会会長に諮問がなされております。
健康保険法、その他の規定に基づきまして、令和8年度診療報酬改定について、貴会の意見を求めます。
なお、答申に当たっては、別紙1「診療報酬改定について」及び別紙2「令和8年度診療報酬改定の基本方針」に基づき行っていただくよう求めます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
こちらの諮問を受けまして、令和8年度診療報酬改定に向けて、さらに検討を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
すみません。薬剤管理官でございます。
今、担当の者がまだ来ておりませんので、可能であれば、少しお時間をいただければと思いますが、今から確認いたします。
○小塩会長
では、しばらくお待ちください。
○清原薬剤管理官
申し訳ございません。しばらくお待ちいただければと思います。
すみません。薬剤管理官でございます。
しばらく休憩を入れさせていただいてよろしいでしょうか。今、確認いたしますので、10分程度いただければと思います。
申し訳ございません。確認いたします。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
それでは、10分ほど休憩させていただきます。お願いいたします。
(休憩)
○小塩会長
それでは、大変失礼いたしました。再開いたします。
「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○野村医療機器審査管理課長
医薬局医療機器審査管理課長でございます。大変お待たせいたしまして申し訳ございません。説明させていただきます。
資料、総-9-1を御覧ください。「再生医療等製品『エレビジス点滴静注』の製造販売承認審査について」の資料でございます。こちらで有効性に関する説明をさせていただきます。
まず「1.背景」を御覧ください。
本品エレビジス点滴静注につきましては、昨年4月18日の薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会におきまして、製造販売承認の可否等について審議し、5月13日に薬事承認をいたしました。
小さい字でございますけれども、適応症についてはデュシェンヌ型筋ジストロフィー。ただし、以下を満たす場合に限るということで、1点目、アデノウイルスベクターの抗体が陰性の患者。歩行可能な患者。そして、3歳以上8歳未満の患者となっておりまして、条件・期限付きの承認をさせていただきました。
翌5月14日の中医協総会におきまして、本品の保険適用に係る議論の進め方の御審議の中で2点、御意見を頂戴しております。1点目が、本品の有効性推定の根拠と本承認の見通しに関する説明。そしてもう一点が、本品の審査が、過去に条件及び期限つき承認がなされた後に保険適用から削除された2製品、ハートシートとコラテジェンがございましたが、この課題を踏まえて審査をしたものであるかについて、説明がなされるべきとの御意見を頂戴したところです。本日は、この2点を中心に、有効性の御説明をさせていただきます。
まず、本品の有効性推定の根拠、本承認の見通しについて「2.本品の有効性の判断等について」で説明させていただきます。
「(1)本品の承認審査について」でございます。現状の第Ⅲ相試験である301試験では、主要評価項目である「NSAA総スコア」でプラセボ群に比較して優越性は示せませんでした。一方で、副次評価項目である「床上起き上がり時間」、それから「10m歩行/歩行時間」等において、一定の運動機能の改善または運動機能低下の抑制が期待できる結果が得られております。
この主要評価項目のNSAA総スコアについては日常生活動作の達成度を段階的に評価する尺度でございまして、スコアの変化には比較的大きな機能改善と時間を要するという特徴がございます。一方で、副次評価項目でございます起き上がり時間や10m歩行につきましては、疾患進行に伴う微細な変化をより早期に捉えやすい指標と言われておりまして、この改善が有効性を推定する根拠の一つになると評価いたしました。
また、301試験の対象年齢である4歳~7歳につきましては、筋肉の成長に伴う機能向上と疾患進行による機能低下が拮抗する時期でございまして、投与後52週までは、NSAA総スコアについて、その効果がマスクされてしまい、群間差が現れにくかった可能性が考えられました。この点に関しまして、301試験よりも前に実施されました探索的試験、101試験、102試験、103試験と3試験ございますが、こちらにおける本品投与3年後の結果を外部対照データと比較したところ、本品群での運動機能の低下が、外部対照と比較して緩徐であり、その群間差は時間経過に伴い大きくなる傾向が認められております。
このようなことから、成長期が終わる時期までの長期追跡により、自然歴と比較して本品の効果がより明瞭に観察されることが合理的に予測されると判断いたしまして、製造販売後の有効性の検証といたしましては、301試験で投与された患者さんを対象に、本品投与後3年間のデータを引き続き収集することで有効性の検証を行う計画として、これが妥当であると判断いたしました。
なお、補足情報でございますけれども、この301試験における投与2年後の追跡結果が学会発表されております。この結果、外部コントロール群との比較において、この主要評価項目のNSAA総スコア等の統計学的な有意差が示されているという報告がなされております。
また「(2)条件期限付き承認後の情報」ということで、昨年9月24日、欧州での審議結果が明らかになりました。欧州委員会においては、本邦と同様の歩行可能なDMD患者を対象として申請された本品について、有効性が十分に証明されていないという結果から、不承認とする判断を行っております。なお今後につきましては、欧州の製造販売業者であるロシュ社が欧州医薬品庁の見解を得るための相談を計画していると伺っております。
続きまして「3.前2品目との比較について」を御説明させていただきます。
このハートシート、コラテジェン、2品目の審査後に、平成6年3月に「再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス」のを策定いたしました。
3ページを御覧ください。
このガイダンスでございますけれども、先の2品目を含めたそれまでの再生医療等製品における期限及び条件つき承認や市販後調査の設計等に際しての議論を踏まえまして、再生医療等製品の開発の可能性をより高めることを目的として、開発時、それから、使用成績調査策定時の留意事項等を示したものでございまして、このエレビジスに関する審査におきましても、このガイダンスを参照して実施しているところでございます。
また、市販後調査の計画について触れさせていただきます。さきのコラテジェン及びハートシートにつきましては、条件及び期限つき承認後が下りた後に、新たな患者さんを対象として調査を実施いたしておりました。
一方、本品につきましては、先ほど申し上げましたとおり、検証試験である301試験における患者さんを引き続き観察して、長期予後の結果等を踏まえて、その評価をするということになっておりまして、より確実に製造販売後の有効性評価を行うことができると考えております。
最後になりますが「4.条件及び期限付き承認の今後の運用について」を御説明させていただきます。
さきの総会でもお話があったかと思いますけれども、昨年10月に、条件及び期限つき承認の手続をさらに明確化するための通知を発出させていただきました。この中で、条件及び期限つき承認後に、仮にその承認が取り下げられた場合等においても、PMDAにおいて審査報告書を作成し公開するという方針を明確にしたところでございます。
また、この条件及び期限つき承認の目的は、再生医療等製品の特性に鑑みて患者の早期アクセスを確保するということを目的としておりますが、条件及び期限つき承認をよりよい確実な制度とするため、安全性・有効性の検証プロセスをより適切なものとするための取組は引き続き進めてまいります。
有効性についての説明は以上でございます。
○安川医薬安全対策課長
続きまして、医薬安全対策課長です。資料、総-9-2を御覧ください。「再生医療等製品『エレビジス点滴静注』の安全対策について」を御説明いたします。
「1.背景」で記載しているとおり、昨年、米国での死亡症例を踏まえて添付文書改訂を行い、さらに関連資材の改訂を予定している旨、10月8日の中医協で説明いたしましたが、その後の対応状況を説明・報告させていただきます。
11月27日に薬事審議会医療機器・再生医療等製品安全対策調査会を開催して、添付文書改訂を踏まえた関連資材の改訂や肝機能障害に係る安全対策を講じる上での関係学会との協力体制について議論いたしました。
調査会での議論の内容は2.でまとめております。詳細は資料のとおりですが、投与前の肝機能検査の実施や、肝機能障害が発現した場合等の対応を議論していただきました。
また、本品は、承認条件で投与できる医療機関等の要件を適正指針で定めることとしており、その指針の作成や医療機関の認定を日本小児神経学会が担当しておりますので、小児神経学会の御意見をお聞きしたのと、今回は肝機能障害に関する対応になりますので、その対応が適切かどうか、日本肝臓学会の御意見をお聞きいたしました。
その結果、対応方針自体は了承いただき、1ページ目の最後に記載しているとおり、適正使用ガイドで肝機能検査や本品の投与可否の判断のための手順を分かりやすく明確化しました。
また、次のページにあるように、肝機能障害が発現した場合に、投与医療機関のほかに、連携先の医療機関や、相談に応じる専門家であるエキスパートパネル、さらには肝臓学会の協力を得られるような多層的な連携体制を整備して、明確にしました。
関連資材の改訂内容や連携体制は、参考4~7で示しているとおりでございます。
調査会での結果を踏まえ、肝機能障害に係る安全対策が徹底されるように、12月17日に協力依頼の通知を両方の学会に発出することで、今後、我が国で本品を使用することが可能となった場合の安全対策を関係学会等とも連携して対応することを確保しているという状況でございます。
安全対策の説明は以上となります。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。引き続きまして、資料、総-9-3を御覧いただければと思います。「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」でございます。
再生医療等製品につきましては、薬事承認後、個別の製品の特性を踏まえて、医薬品の例により対応するか、医療機器の例により対応するかを判断することとしております。
再生医療等製品エレビジス点滴静注につきましては、昨年より継続して議論を重ねてきまして、本日も本品の有効性や安全性について御説明させていただいたところ、本品の医療保険上の取扱いについても御審議いただければと考えております。
2ページ目を御覧ください。
類別は、遺伝子治療用製品(ウイルスベクター製品)。形状、成分、分量等につきましては、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する遺伝子を搭載した非増殖性遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスベクターゲノムを含有する再生医療等製品でございます。
一番下を御覧ください。医療保険上の取扱い(案)でございます。1つ目の○、本品目は、米国で既に承認されていること、また、先ほど医療機器審査管理課からも御説明させていただきましたとおり、長期の経過を確認することにより、有効性の確認が可能な状況になることが合理的に予想され、先行する米国と同様の判断になり得ると期待されることから、本品目の保険適用の手続を進めさせていただければと考えております。
2つ目の○、本品は、審査報告書において「本品に搭載された遺伝子発現構成体が細胞の核内にエピソームとして留まるとともに、心筋、呼吸筋及び骨格筋内で機能的なマイクロジストロフィンタンパク質を発現する」とされ、発現するマイクロジストロフィンタンパク質が筋細胞膜に局在し筋機能を改善すること、及び本品は静脈内に注射して投与する点も医薬品のような投与方法であることを踏まえ、医薬品の例により対応することとしてはどうかと考えております。
御説明は以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
本件につきまして、昨年5月に議論した際には、条件及び期限つき承認制度といえども、本剤は有効性と安全性に懸念が示されたことから、国として専門的な立場から客観的な検証を行い、その結果を明らかにしなければ保険適用の議論はできないことから、御対応をお願いしたところであります。今回お示しいただいた一連の資料によって、疾患の特性上、限られた内容ではあるものの、一定の有効性と安全性が示唆され、また、過去の事例とは異なり、本承認に至る可能性も一定程度見込まれるということを厚生労働省として御説明いただいたと受け止めております。しかしながら、本来であれば、こうしたことは中医協で議論するものではなく、薬事の段階でしっかりと議論されるべきことであります。
投与対象の患者さんは3歳から7歳であり、可能性がある医薬品に少しでも早くアクセスしたいという、お子様である患者さんや御両親のお気持ちは十分に理解するところでありますが、少なくとも安全性につきましてはしっかりと担保されていることが最低条件であります。以前、死亡例の報告もなされたところであり、薬事の段階で安全性を確実に担保できていなければ、お子様である患者さんや御家族に大きな悲しみを与えることにもなりかねません。
このことは条件及び期限つき承認制度の存続にも関わる問題でありますので、今後の薬事承認における議論につきましては、本日、資料の総-10の1ページの中ほどに記載がありますが「薬事承認に際して条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提に」とありますので、今回の件を踏まえまして、より一層の取組をお願いしたいと強く要望いたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
データを見せていただくと、ある程度、有効性が分かるとは思いますが、ただ、欧州委員会が有効性が十分に証明されていないという見解を示しているところから見ますと、もし違う群でやると違う答えが出るかもしれない中、今回の申請に使われた301試験の投与の患者を製造販売後の有効性の検証として使うことについてはかなり危惧があります。
同じ有効であった同じベースのものを製造販売後の有効性として外挿してしまうというのは、治験で有効であれば、その群をそのまま製造販売後の有効性の判定に使うというのは、製造販売後の有効性の判定という文言からしてもおかしいのではないか。やはり製造販売後に投与されたものの分析をしなければならないのではないかと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
先ほど江澤委員から、安全性がしっかり担保されていることが前提だというお話がありましたけれども、私もそのとおりだと考えます。今回、関係学会等と連携して、適正使用ガイド、患者向け資材の改訂を行い、肝機能障害等に係る安全対策の徹底を図ることになりましたが、関係者が協力して安全対策を実施していくことが不可欠だと考えます。未知のリスクを既知化すること、既知のリスクに関しては最小化するよう、リスク対応への徹底が求められると思います。
また、エレビジスが投与されて、在宅に戻った後、患者さんが他の疾患に罹患して薬局を利用することがあります。経口コルチコステロイドを含め、服用薬の服薬管理が重要となってきます。調査会においても他科・他施設との連携が論点になっていましたが、医師と連携してしっかりと取り組んでいきたいと思っております。今後、企業から薬局へも適正使用等に関しての情報をいただけるようお願いしたいと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
エレビジスにつきましては、各委員からもコメントが出ておりますけれども、有効性と安全性の両面でこれまで慎重に議論を進めてきた経緯等があり、有効性につきましては、今日示されました総-9-1の2ページに欧州委員会が不承認とする最終判断を行ったと記載がありますけれども、同じページの上のほうには外部対照データと比べた現時点での進行抑制効果や今後の長期追跡による検証計画の妥当性等の記載がありますので、過去に本承認に至らなかった2つの製品に比べますと、有効性の確からしさは相当程度高いものと期待するものでございます。また、安全性につきましては、資料の総-9-2あるいは参考資料で示されている運用に基づきまして、肝機能障害に係る安全対策を徹底して、リスクを最小化できるものと受け止めております。
以上により、患者にとってリスクを上回るベネフィットが見込まれるとして、資料の総-9-3の2ページに示された医療保険上の取扱い(案)を了承いたします。今後の薬価算定作業を進める中で、新たな情報が発生した場合には速やかに中医協に報告していただくことも事務局にお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
○高町委員
すみません。高町です。
○小塩会長
高町委員、お願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
このエレビジスは、アメリカで既に本承認されていること、長期の経過を確認することにより、有効性が確認できる状況にあることで保険適用の手続を進めるということですが、先ほどからありますように、欧州委員会ではその有効性が十分に証明できないということで、Conditional Marketing Authorizationが不承認という最終決定がされたということです。
この欧州委員会の決定は、今後の保険収載、保険適用の手続に何らかの影響を及ぼすものなのでしょうか。この点をお教えいただけますでしょうか。
○小塩会長
ありがとうございます。
高町委員から、欧州委員会の決定についてどう考えるかという御質問がございましたが、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。御質問ありがとうございます。
欧州委員会は、臨床試験の第Ⅲ相試験の1年間の結果を中心に評価して、有効性が十分に証明されていないという結果で条件付きの承認を付与しないという決定をしたと考えております。
ただ、医療機器審査管理課長から説明がありましたように、企業としてはさらなるデータを集めて議論すると聞いておりますので、完全に有効性については否定されたものではないと考えております。
また、先ほどの説明のように、国内につきましても既に長期の後解析の試験で差が出ているということと、条件となった調査につきましても、長期の結果が出れば有効性の確認ができそうだという説明もありましたので、このまま保険適用について進めてはどうかと御審議いただいているところでございます。欧州委員会の結果も踏まえた上でのこういう考えでございますので、直接的には影響がないと考えております。
ただ、先ほど委員からの御指摘があったような形で、欧州委員会の今後の取扱い、あるいはほかの有効性・安全性に関する情報が得られましたら、また、この場において御報告をさせていただければと考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
ありがとうございます。
ぜひ慎重な議論を重ねていただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、ほかには御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。資料、総-10を御覧ください。
昨年10月15日の中医協総会におきまして、条件・期限付きで承認されました再生医療等製品の診療報酬上の算定方法の見直しに向けた議論について、薬価専門部会、保険医療材料専門部会及び費用対効果評価専門部会における相互の検討状況を踏まえた上で、効率的に議論するため、これらを合同部会として議論することを御了承いただきました。これを受け、3回にわたり議論した内容を取りまとめておりますので、この取りまとめについて御説明させていただきたいと思います。
まず、本取りまとめにつきましては、1段落目、冒頭の2段落目でございますが、令和6年3月に「再生医療等製品に係る条件及び期限付き承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス」、令和7年10月に「再生医療等製品の条件及び期限付き承認の取扱いについて」を発出し、その運用の改善を図ってきたところでございますが、さらに、条件及び期限付き承認時における有効性の推定、安全性の確認の適切な実施を推進し、薬事承認に際して、条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提に、今後の条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品の診療報酬上の対応について、以下のとおりとするという形にしております。
具体的な算定の内容について御説明させていただきます。
まず、1ページ目の「1.薬価又は材料価格算定時の対応」に関しましては、1つ目の○、条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品を、医薬品の例により算定するか、医療機器の例により算定するかにつきましては、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に、薬事承認の結果を踏まえて判断する。
2つ目、計算方式につきましては、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に、類似薬効比較方式、類似機能区分比較方式を原則とし、類似薬または類似機能区分が存在しない場合は原価計算方式により算定する。
3つ目、原価計算方式により算定される場合に用いる営業利益率の係数は、平均的な営業利益率に0.5を乗じた値を用いる。
その次でございますが、画期性加算、有用性加算及び改良加算の適用については、算定時には該当性を判断しない。有用性系加算以外の補正加算の適用につきましては、算定時に該当性等を判断する。
外国平均価格調整の適用につきましては、要件に該当する場合は適用する。
具体的な薬価算定又は材料価格算定に当たっては、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において審議した上で、中医協総会の了承を経ることとするとしております。
次に、2ページ目の「2.薬価又は材料価格収載後の対応」についてでございます。
「(1)市場拡大再算定」についてでございますが、1つ目の○、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に取り扱う、2つ目の○、市場拡大再算定を適用する場合は、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において審議した上で、中医協総会の了承を経ることとする。
「(2)費用対効果評価」に関しましては、費用対効果評価の適用については、分析に必要なデータが不十分であることが想定されるため、改めて承認を受けた際にその該当性を判断する。
「(3)新薬創出・適応外薬解消等促進加算(革新的新薬薬価維持制度)」に関しましては、要件に該当する場合は適用することとしております。
その次、3ページ目のほうの「3.改めて承認を受けた際の取り扱い」に関してでございます。1つ目の○、通常の承認に係る審査の結果等を踏まえて、原価計算方式における営業利益率の係数、補正加算の適用又は控除について、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において検討した上で、中医協総会の了承を経ることとし、補正加算率の計算に当たっては、新規収載品に対する補正加算率の算式と同様とする。
費用対効果評価の該当性につきましては、薬価算定組織若しくは保険医療材料等専門組織又は費用対効果評価専門組織において検討した上で、中医協総会の了承を経ることとするとしております。
「4.その他」といたしまして、条件・期限付き承認を受けた再生医療等製品に関する事例が集積するなど、状況の変化があった場合には、中医協総会に報告するとともに、必要であれば本取扱いの見直しを審議するとしております。
説明は以上でございます。
なお、本日、本取りまとめにつきまして御了承いただけましたら、先ほど御了承いただきましたエレビジスの薬価算定から本取扱いについて対応させていただければと考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。資料、総-10で示された対応案について異論はありません。薬価算定時の対応、収載後の対応は条件及び期限つき承認を受けた製品であるということを踏まえて対応すべきと考えます。
また「4.その他」にありますが、状況の変化等があった場合は、中医協において必要な検討が行えるよう、厚生労働省におかれましては、引き続き、当該企業との連携をお願いしたいと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。資料に示された対応案に異論はございません。
先ほど江澤委員からも御発言ございましたけれども、1ページの冒頭の中ほどの下にございます有効性の推定と安全性の確認につきましては、中医協で医療保険上の取扱いを判断する前提となりますので、薬事のほうでこの点につきましては慎重な対応を重ねてお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明があった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
本日の議題は以上ですが、事務局から「その他」として資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-11を御覧ください。「『令和8年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理』に関するご意見の募集について」でございます。
本日、議論の整理をおまとめいただきました。こういったことを踏まえまして今後の具体的な議論を行っていくこととしておりますが、医療現場や患者等国民の皆様の御意見を踏まえる観点から、御意見を募集することといたしたいと思います。
期間は本日から1月20日の火曜日ということで行わせていただき、中医協等で、個人の名前などを除いた上で、お示しをさせていただきたいと考えてございます。
それから、最後に、本日、議事の中で事務局の不手際がございまして、皆様をお待たせする結果になってしまいまして申し訳ございませんでした。改めて、おわび申し上げます。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、事務局より説明のあった方向で準備を進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。
おはようございます。ただいまより、第641回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、田島専門委員が御欠席です。
カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「先進医療会議及び患者申出療養評価会議からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○梅木医療技術評価推進室長
事務局、医療技術評価推進室長でございます。中医協総-1に基づきまして御報告をいたします。
総-1-1でございます。先進医療の実績報告となってございます。
1ページ目の表でございます。
まず、①の令和7年6月30日現在の先進医療技術は、Aとして認められているものが26種類、Bとして認められているものが47種類、合計73種類となってございます。実施医療機関数、全患者数につきましては、表にお示ししたとおりでございます。⑥総金額は、Aが約1071.4億円、Bが約12.5億円、計約1084.0億円という額になっておりまして、このうち、保険外併用療養費の総額と先進医療に係る費用は表にお示ししたとおりでございます。
3ページに移ります。
過去5年間の実績をお示ししてございます。令和7年6月30日時点での実績が、全患者数が約21万1000人となってございます。これらの経緯につきましてですが、令和4年から保険適用となりました不妊治療に関する技術におきまして、一定のエビデンスがあるものの、保険収載に至らなかった技術については先進医療として実施しているところによりまして、不妊治療に関する技術の実施件数が増えたことが影響しているところであります。
4ページ以降でございますが、具体的な技術における費用等の一覧、登録症例数等の進捗状況の一覧等をお示ししておりますので、御参照いただければと思います。
続きまして、総-1-2でございます。患者申出療養の実績報告となっております。
1ページ目の表でございます。
①令和7年6月30日現在の患者申出療養技術数は5種類、実施医療機関数、全患者数については、表にお示ししたとおりでございます。⑤総金額は約1.7億円となっておりまして、このうち、保険外併用療養費の総額と患者申出療養に係る費用は表にお示ししたとおりでございます。
3ページに参ります。
過去5年間の実績をお示ししております。全患者数は182人となっております。
4ページ以降には、参考資料といたしまして、患者申出療養の各技術についての費用等の一覧等をお示ししております。
報告は以上となります。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
続きまして「医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて(諮問)」及び「医療法等改正を踏まえた対応について(その2)」の2つを議題といたします。
まず、本日、厚生労働大臣より諮問がなされておりますので、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。総-2を御覧いただければと思います。
本日、医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて、中央社会保険医療協議会会長に対し、厚生労働大臣より諮問がなされております。
健康保険法第82条第1項等、その他関係法令の規定に基づき、医療法等改正に伴う療養担当規則等の所要の見直しについて、貴会の意見を求めます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、この諮問に伴いまして、事務局より「医療法等改正を踏まえた対応について(その2)」の資料の説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。今、諮問なされました事項につきまして、総-3に基づきまして御説明をしたいと思います。
資料の2ページのほうを御覧いただければと思います。
昨年12月に成立・公布されました医療法等の一部を改正する法律の中で、医療保険に関しまして幾つか対応が必要な事項が生じておりますので、その点を御審議いただきたいというものでございます。
まず1点目に関しましては、この「改正の概要」という箱の中の1.の②というところでありまして「『オンライン診療』を医療法に定義し、手続規定やオンライン診療を受ける場所を提供する施設に係る規定を整備する」というものに関連するものでございます。
それから、本日御議論いただくもう一つ目については2.の③でございまして「保険医療機関の管理者について、保険医として一定年数の従事経験を持つ者であること等を要件とし、責務を課すこととする」となっております。
これらについては、一番下のほうに幾つかありますけれども、本年、令和8年4月1日からの施行ということで、それに対する所要の対応が必要ということでございます。
3ページのほうを御覧いただきますと、昨年12月の中医協でもお示しした資料でございます。
今回の医療法等の一部を改正する法律の施行に伴う対応ということで、赤枠で囲んでいる2点を本日諮問させていただければと思っております。「オンライン診療に関する総体的な規定の創設に伴う対応」、それから「保険医療機関の管理者の責務創設に伴う対応」ということでございます。以下、1つずつ御説明をしたいと思います。
4ページ以降は「1.オンライン診療受診施設における保険診療上の対応」ということでございます。
5ページのほうは、医療法改正の中の具体の内容でございますけれども、真ん中の辺りに「オンライン診療受診施設」ということでありまして、患者がオンライン診療を受ける専用の施設として、医療法に「オンライン診療受診施設」を創設するということが今回定められてございます。
その関係で、6ページのほうを御覧いただきますと、このオンライン診療受診施設に関しましては、医療法上は設置場所の制限ということがありません。そのため、保険薬局内にオンライン診療受診施設を設置することも可能ではあります。
他方で、そういうことになりますと、独立性ですとか、特定の保険薬局への誘導、経済上の利益の提供による誘引。そういった効果を生むおそれがあるということから、一定の整理をする必要があるということがあります。
その観点で、7ページのほう、論点としてお示ししてございます。
今回、保険薬局とオンライン診療受診施設の一体的な構造・経営の禁止、経済上の利益の提供による誘引の禁止について、薬担規則において明記することとしてはどうかということでございます。
他方で、医療資源が少ない地域における医療提供体制の確保等を踏まえた配慮として、医療計画におけるへき地。これは医療系アクセスが乏しい無医地区・準無医地区ということでございますけれども、そういったところに所在する保険薬局については、この保険薬局とオンライン診療受診施設の一体的な構造や経営の禁止ということは適用しないということで、保険薬局内でもオンライン診療受診施設の設置を可能とすることとしてはどうかということでございます。
次の論点でございまして、9ページの「2.保険医療機関の管理者の責務・要件」ということでございます。
10ページを御覧いただきますと、一昨年12月に医師偏在対策に関する取りまとめということがされております。その中で、この保険医療機関に運営管理の責任者として管理者を設け、保険診療に一定期間従事したことを要件とし、従業者の監督や当該機関の管理及び運営の責務を課すことが考えられるとされております。
11ページのほうを御覧いただきますと、同じく一昨年12月の医療保険部会の資料になりますけれども、管理者についての趣旨ですとか、責務、要件といったものをこの中で御議論いただいたというところであります。
今回、12ページのほうを御覧いただきますと、これらの内容を具体的な法令に規定をするということであります。
まず、保険医療機関の管理者というものは、今回の医療法改正に伴いまして、健康保険法第70条の2第2項で規定されているということでありますけれども、その具体的な内容というものを保険医療機関及び保険医療養担当規則、いわゆる療担規則において規定することとするとしてはどうかということでございます。
具体的には、この①~④にありますけれども、①~③というものがいわゆる保険医やその中の監督をするということ。④につきましては、やや理念的ではございますけれども、保険医療機関内の医師等との連携、それから、地域における病院もしくは診療所その他の保健医療サービスまたは福祉サービスを提供する方との連携を図ることということを置くことであろうかと思っております。
13ページのほうを御覧いただきますと、今度は健康保険法第70条の2、保険医療機関の管理者の責務の要件ということでございます。
次に掲げる要件ということで、現に保険医であること、それから、医師法または歯科医師法に規定する臨床研修修了後に、保険医療機関。この場合、医科の場合については病院に限るということとされておりますけれども、3年以上、診療に従事した経験その他厚生労働省令で定める要件を備えるものということになっております。この破線部については、法律から省令に委任がされておりまして、その内容について、以下の㋐から㋓までの内容を定めてはどうかということでございます。
具体的には、臨床研修終了後に適正に保険診療に3年間従事したけれども、キャリアの事情により要件を満たすことができない場合。下に細かい字で書いてありますけれども、キャリア形成プログラムの適用とか、そういったものが考えられるかと思います。そういったものですとか、例えば㋓のほうにありますけれども、緊急に保険医療機関を承継する等のやむを得ない事情がある場合。そういったものについて、例外的なものとして定めてはいかがということを今回御審議いただきたいと思います。
今回、これは諮問としては、いわゆる通常の診療報酬改定とは別なものとして諮問をさせていただきまして、4月1日施行に向けて所要の準備をしたいということで、これのみを諮問して、また答申をいただけるということをお願いしたいということで、この議題とさせていただいております。
事務局からの説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、諮問の説明をしていただきました。その次に、医療法等改正を踏まえた対応についての説明をいただきました。その2つにつきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、総-3の7ページの論点についてコメントさせていただきます。
12月24日に開催された総会で申し上げたとおり、医療資源の少ない地域等でオンライン診療を活用する意義を即座に否定するものではありません。しかし、今回の論点のように、保険薬局内にオンライン診療受診施設を開設することは、療担規則や薬担規則で禁止されている、一体的な構造・経営の禁止や、経済上の利益の提供による誘引の禁止、あるいは特定の保険薬局への誘導の禁止といった、これまでの医薬分業の趣旨とは全く相入れないものと考えております。
ここで事務局に質問があります。今回の論点に示された医療計画におけるへき地とはどのような地域であるのか。また、本制度が施行された場合、保険薬局内にオンライン診療受診施設が設置される可能性はどの程度であるのかといった点についてお伺いできればと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいま、2点質問がございましたが、お願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。
まず、医療計画におけるへき地につきましては、医療アクセスが乏しい無医地区・準無医地区ということでありまして、まず、無医地区については、医療機関のない地域で当該地区の中心的な場所を起点として、おおむね半径4kmの区域内に50人以上が居住している地区であって、かつ容易に医療機関を利用することができない地区ということでございます。それから、準無医地区というところは、同様のものでありますけれども、無医地区には該当しないけれども、それに準じた、医療の確保が必要な地区と各都道府県知事が判断し、厚生労働大臣が適当と認めた地区ということで、かなり限定的な規定となっているということであります。
そういったところにおけるオンライン診療受診施設の設置といったところは、まだ制度も始まっておりませんが、現状ではそういったところを把握しているわけでありませんけれども、仮にそういうことをやる場合ということになりますと、運用の問題というものがありますけれども、へき地の保険薬局というものがオンライン診療受診施設を設置する場合には事前に厚生局に届出をしていただく。そういった運用をすることを予定しておりますので、こういった薬担規則等の要件に該当するかといったことを確認した上で対応していくということを想定しております。
○小塩会長
江澤委員、よろしいでしょうか。
○江澤委員
ありがとうございます。
ということは、かなり限定されたものと理解をしておりますが、一体的な構造・経営の禁止は適用せず、設置を可能との趣旨の記載が論点にございますが、安易に設置を認めるべきではなくて、実際の事例が出てきたら療担規則や薬担規則で定める要件に合致しているかどうかを厚生局で個別に判断する必要があるだろうと考えており、先ほど厚生局へ届出という話がありましたけれども、そういった個別の判断というものは対応可能でしょうか。もう一回、質問でございます。
○吉田保険医療企画調査室長
失礼いたしました。保険医療企画調査室長でございます。
個別の判断といいますか、きちんと確認をした上で適切に対応していくということになるかと考えております。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
○江澤委員
ありがとうございます。
では、ただいまの御回答を踏まえたことを前提といたしまして、今回の論点に同意したいと思います。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。7ページ目の論点に従って発言させていただきます。
1つ目の論点についてです。資料に示されているとおり、一体的な構造・経営の禁止や、経済上の利益提供などによる患者誘導の禁止について、薬担規則で明記することに賛成いたします。以前発言しましたが、保険薬局は他の店舗を併設しているものなど、様々な店舗形態があり、このような保険薬局の取扱いも含め、不適切なことが行われることがないよう、ルールの明確化をお願いしたいと思います。
また、論点2つ目の医療資源の少ない地域についてです。配慮は必要と考えますが、あくまでも極めて例外的な取扱いとし、厳格なルールを設け、江澤委員からもありましたけれども、個別の案件について、内容を確認した上で対応していくことが必要だと考えます。敷地内薬局のような拡大解釈やルールの意図的なすり抜けが起こることがないようにすべきと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。事務局から御説明のありましたオンライン診療受診施設における保険医療上の対応、保険医療機関の管理者の責務、要件につきましては、いずれも事務局案に異論はございません。
その上で、まず、薬局によるオンライン診療受診施設の設置については、6ページを見てみますと、③の場合、薬局が別の事業者に場所を提供する場合に経済上の利益の提供が懸念されておりますが、薬局に関連する母体企業がオンライン診療受診施設を運営する場合も同様の懸念があると思っております。江澤委員、森委員からもありましたけれども、敷地内薬局等の問題と同様に、抜け道にならないように、運用面での工夫はぜひお願いをしたいと思います。
医療資源が少ない地域の例外的な取扱いにつきましても、6ページに例示されております公民館・郵便局で優先的に対応することも含め、慎重な運用をお願いしたいと思います。
また、保険医療機関の管理者につきましては、厚生局の指導要綱も改正するということですので、12ページ、13ページに記載のある新たな責務と要件について、現に医療機関を管理されている医師の方々にもしっかり周知し、より適切な保険診療を徹底していただきたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「入院について(その9)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-4「入院について(その9)」をお願いいたします。
重症度、医療・看護必要度については、これまで2回にわたり御議論いただいてまいりました。その上で「1.急性期入院医療について(その3)」ということで、さらなる点についてお諮りするものでございます。
3ページが、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ・Ⅱの概要となってございます。
4ページが、この施設基準における現行の必要度の満たすべき数値の割合をお示ししているものでございます。議論も進んでまいりましたので、こうした基準の数値そのものについても御検討いただくための資料として本日御用意させていただいております。
5ページは、以前にお示しさせていただきましたA・C項目への追加に関しての内科系の学会の御要望をまとめたものでございまして、以前お諮りした際に御意見をいただいておりました。
6ページがそれに関連するものでございますけれども、比較的実施が容易で、場合によっては恣意的に実施がされ得るようなものについて、全て含めることについての御懸念の御意見をいただいておりました。
6ページの内容がそれを精査したものでございますけれども、グレーのものについては比較的実施が容易であるということで、今回はシミュレーションからは除外をさせていただいております。
7ページでございますけれども、以前の御議論の中で、A・Cの項目を、今、御説明したような項目を追加した場合において、医療機関もどこも一様に基準値、医療・看護必要度の数値が上がるのか、それとも、医療機関によっては差があるのかという御質問をいただいておりました。
棒グラフのほうがそれを表したものでございまして、A・C項目の追加による変化量が大きい病院と小さい病院があるということでございます。また、変化量が多い病院におきましては、比較的、手術のない症例が多い病院が多いということでございます。
8ページは、地域包括医療病棟における基準について、例えば内科系疾患の多い高齢者救急を担う地域包括医療病棟の役割と評価を合わせるために、現行の医療・看護必要度のA3点、A2点、B3点以上、それから、C1点以上のいずれかとなっているものをもう少し緩和する方向で見直すということはできないかという御意見がございました。
今回、シミュレーションにおいては、A2点以上、C1点以上のいずれかを用いた場合というものを用いさせていただいておりますけれども、この場合も該当割合が上昇する病院とその変化が小さい病院がございます。該当割合が比較的大きく上昇する病院においては、手術なしの症例の多い病院が比較的多いということでございます。
9ページと10ページは、救急搬送患者の評価の重みを増す方法として、以前に御説明させていただいた資料でございます。
11ページが、ここまでのまとめでございます。
これまでの御意見を踏まえまして、A・C項目への追加については、内科学会からの提案項目を基本としつつ、外来で実施される割合が多い項目と、比較的実施が容易で診療行為に影響を与えるおそれのある項目を除外する。地域包括医療病棟で使用する基準については、疾患の特性を鑑みて、A2点以上またはC1点以上を基準とする。救急搬送受入件数による評価につきましては、前回お示しした前提の中で、加算係数を0.05というものを用いております。また、救急搬送受入による加算割合の上限を設定するということをさせていただいております。こうした条件の下でシミュレーションを行った結果を次にお示しいたします。
12ページは、急性期一般入院料1基準①の変更前・変更後の基準該当割合でございます。
左側に分布をお示ししておりまして、右側に平均値や中央値をお示ししております。括弧がついていないほうが平均値、括弧がついているものが中央値となります。全体としては、平均値が7.1%、中央値が7.9%上がるということでございます。救急搬送数の少ない病院と、救急搬送数の多い病院で分けて御覧いただきますと、その上がり方において差があるということもお分かりいただけるかと思います。
13ページは、急性期一般入院料1基準②の変更前・変更後の比較でございます。こちらのほうは、平均値が6.9%、そして、中央値が7.6%上昇しており、こちらも同様に、救急搬送数の少ない病院と、救急搬送数の多い病院で差がついております。
14ページが、急性期一般入院料4の変更後の基準該当割合でございますけれども、平均値で4.4%、中央値で5.1%上昇しております。
それ以外の入院料、急性期の入院料につきましても、同じような形でまとめたものが15ページとなってございます。急性期一般2、急性期一般3、急性期一般5についても併せて御覧いただける形になってございます。
16ページが、地域包括医療病棟における基準変更した場合のシミュレーションでございます。
現行のものからA2点またはC1点という形に基準を変更し、さらにA・C項目を追加して救急搬送における加算を行いますと、現行との差が、平均値で6.5%、中央値で6.6%ということでございます。病床数当たりの救急搬送数の少ない病院と多い病院で、こちらについてもその上がり方に大きな差があるということでございます。
17ページ、論点でございます。
A・C項目の追加と救急搬送受入に応じた加算割合を追加した急性期一般入院料及び地域包括医療病棟におけるシミュレーション結果を踏まえ、各入院料における、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の基準をどのように考えるかとさせていただいております。
その他は、これまでに御覧いただいた資料でございます。
説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、17ページの論点について、意見を申し上げます。
まず、事務局におかれましては短期間にシミュレーションを実施していただき、感謝申し上げます。
これまでの議論を踏まえ、内科学会の提案する項目を追加するなど、今まで十分に評価されてこなかった内科系の評価を充実させる方向につきましてはおおむね異論ありません。本来であれば、論点の地域包括医療病棟の基準については、内科系疾患の多い高齢者救急を担う役割に見合った適切な評価指標が求められるところでありますが、現時点では、時間的な限界もあり、A2点以上またはC1点以上のみの指標とするしかないと受け止めております。
その上で、論点にある該当患者割合の基準につきましては、これまでも繰り返し述べてまいったとおり、病院経営は過去に例のない危機的な状況にあり、容易に倒れる状況にあるため、急性期一般入院料、地域包括医療病棟の両者ともども、これまでのような適正化は厳に慎むべきと考えております。
現状の状況を踏まえますと、これまでの改定で減額してきた対応とは全く異なるべきであることを強く主張いたします。次回改定におきましては、病院経営を治し支える改定とすべきであり、該当患者割合の基準につきましてもそうした観点から決定すべきであると考えております。
なお、地域包括医療病棟につきましては、現在の基準は、本来の役割である高齢者救急の受入れよりも、急性期機能を評価する内容になっており、本来の役割と評価する基準のミスマッチの結果、届出が伸びず、前回改定で期待された効果が発揮されなかったという現状がありますことから、こちらの該当患者割合の基準についても、シミュレーションを踏まえ、現状よりも緩和すべきであると考えております。
また、今後、本来の役割が発揮できるよう、包括系機能をより評価する仕組みを模索していくことを要望したいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。私からも17ページの論点に沿ってお話をさせていただきます。
まず、事務局におかれまして、詳細なシミュレーション、ありがとうございました。
今回、内科系学会からの要望等も入れて、内科系症例の必要度において、より評価するということで様々なシミュレーションを行っていただいております。
11ページに、その内容が書いてございます。内科系学会提案のA項目・C項目のリストから、外来で実施される割合が高い項目及び比較的実施が容易な項目をまず除外して評価に追加いただきまして、また、救急搬送受入による加算割合に関しても上限を設定いただいております。3つ目としまして、地域包括医療病棟ではA2点、C1点という評価ということでシミュレーションいただいております。これらの条件の設定は、過去の中医協における指摘に対応しているという意味で、適切な設定であると考えます。
その上で、12ページ、13ページにおいて示されている急性期一般入院料1の①、②のシミュレーション結果では、手術なし症例が多い医療機関の必要度がより改善する結果となっており、また、15ページに示されております急性期一般入院料2~5においても同様の傾向が認められます。
さらに16ページにおいて、地域包括医療病棟におけるA2点、C1点の基準に変更した上でのシミュレーションでも同様の傾向が確認できるかと思います。内科系症例の評価をより強化するという趣旨に沿うものだと思います。
その上で、今回、論点の該当患者数割合の基準の設定に関してですが、全体の患者割合が示されております。この全体の患者割合のシミュレーションによる変動分を該当患者割合に反映させるということは論理的だとは思います。
ただ、その際でも、現在の地域で厳しい経営環境の中で医療提供を継続している病院への配慮として、その中でも現場にとって、より対応しやすい設定をお願いできればと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
いろいろと説明していただきまして、シミュレーションもありがとうございます。
1つだけ申し上げたいのが、12ページにありますけれども、救急搬送の少ない病院と多い病院の境というものが、100床当たり救急搬送受入件数年1,161件を境ということは、かなり高いレベルであることは事実だと思います。
100床1,161件というと、500床だと7,000件近く受けなければいけないという、そこを境にされますと、地方で、ある程度人口の少ないところですと、そこまでの救急搬送がないということがありますので、その閾値といいますか、条件を設定されるときに、少ないところの5.2%、4.7%。それから、多いところが9.3%、9.2%と、かなり上がっているわけですので、その辺を考慮していただいた上で基準値を決めていただきたいと思います。
非常に多いところは、上がるのはいいのですけれども、本当に大規模な救急の集中するような病院だけが上がるということでは、それ以外の病院は潰れていきますので、その辺の考慮はよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
どうもありがとうございます。
まず、この重症度、医療・看護必要度の計算方法を見直すことにつきましては、A・C項目を追加する際に、外来との関係を含めたモラルハザードの精査が課題だと以前の総会で指摘させていただきました。実際に医療現場でどのような影響があるのか、検証が必要だと思いますけれども、今回の事務局案はそうした懸念事項を丁寧に検討していただいたものと受け止めております。また、救急搬送件数による補正についても事務局案に賛同するものでございます。
その上で、12ページから16ページの主に左側に示されておりますシミュレーション結果を見てみますと、急性期一般入院料と地域包括医療病棟の各入院料いずれも医療機関の分布は全体として右に移動しております。この分布の動きによる現行との差を反映する形で、該当患者割合の基準値を引き上げるべきだと主張させていただきます。
具体的な基準の設定につきましては、今後、短冊協議の中で議論させていただきたいと思っておりますが、基本的な方向性といたしましては、これまで再三申し上げているとおり、人口構造や医療ニーズの変化を念頭に置いた上で、入院機能の分化・連携・集約化をさらに進め、医療提供体制を最適化する視点が不可欠だと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
まず、シミュレーションを見せていただいてありがとうございます。今、松本委員が述べたものと全く同等ですが、基準の見直しにより患者割合が上昇した分、該当患者割合の基準値の引上げが必要であると思っております。それにより、各種入院料で受け入れるべき急性期の患者さんを受け入れ、必要な医療を提供していることを適切に担保するべきと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
シミュレーションをお示しいただきましてありがとうございました。これらのデータを踏まえて、基準の引上げという方向で適切に見直していくということが必要と考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
失礼しました。奥田委員、お願いいたします。
○奥田委員
私も、該当患者割合の基準について、今、松本委員、鳥潟委員、永井委員の意見に賛同いたします。該当患者割合の基準については、シミュレーションの結果を踏まえつつ、適切に設定していただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「賃上げについて(その2)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-5「賃上げについて(その2)」をお願いいたします。
2ページが目次となってございます。これまでの資料や御指摘について、賃上げに向けた対応について、簡素化等についての順で御説明をさせていただきます。
4ページがこれまでの評価の整理、そして、5ページ、6ページが12月5日に御議論いただいた際の内容でございます。賃上げに関する診療報酬上の評価として、正確性や事務負担の問題。そして、6ページのほうが過去の賃金改善の仕組みとの関係の問題などについて御議論いただきました。
7ページからは現行の届出状況でございます。
7ページを御覧いただくと、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)は、病院の約9割、診療所の約4割が届出を行っている状況でございます。
8ページ、歯科診療所では36%。
9ページ、訪問看護ステーションでは43%ほどとなってございます。
10ページ、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)の届出状況でございますけれども、医療機関によっては、この外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)2~8を届け出ておられるところがあるということでございます。
11ページ、12ページで、歯科や訪問看護においても同様となってございます。
13ページが、診療科別に見た傾向ということでございます。
こうしたことを踏まえまして、御議論いただいた御意見をお示ししておりますし、その先に進ませていただいて、16ページからが「2.賃上げに向けた対応について」ということで、17ページが診療報酬改定の改定率の内容を御説明するものでございます。診療報酬改定率の中で、賃上げ分は1.70%となってございます。
まず、このうち、2つ目のポツでございますけれども、改定率の0.28%分は、医療機関等における賃上げ余力の回復・確保を図りつつ幅広い職種での賃上げを確実にするための特例的な対応となってございます。
それを除いた部分につきましては、1つ目のポツでございますけれども、医療現場での生産性向上の取組と併せ、R8・R9にそれぞれ3.2%(看護補助者、事務職員は5.7%)のベアを実現するための措置となってございます。この部分は、R8・R9それぞれ階段状に財源が措置されておりますので、こうしたものを合わせると、上に書いてあるR8年度1.23%、R9年度2.18%という形になるということでございます。
18ページが、さらにその本文をお示ししておりまして、内容は同じなのですけれども、17ページに書いていない部分だけ御説明させていただきますと、※1のところの後ろのほうでございますけれども、まず、今後の関係調査等において実績等を検証し、所要の対応を図るといったことが書かれてございます。
また、下半分で、賃上げの実効性確保のための対応につきましては、令和6年度改定で入院基本料や初・再診料により賃上げ原資が配分された職種についても、実際に支給される給与(賞与を含む)に係る賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築する。これにより賃上げ実績の迅速かつ詳細な把握を行うこととする。こうしたことが求められているということでございます。
19ページは、同じ内容を表にまとめております。
20ページは、さらにR6年度の改定での職種との関係を図示しているものでございますけれども、R6年度の改定においてベースアップ評価料の対象職種とされた職種のほか、基本料として評価をされた職種がございます。また、R8年度改定においては、財源措置の前提となった賃上げの率につきまして、3.2%と5.7%という差がございますので、そうしたものの関係を整理するとこのような形になります。
また、R6年度改定において、さらにR8年度改定と同じだけの緑色部分の措置がございますので、改定率につきましては、R8年度分が0.95、R6年度と合わせると1.90%という、この部分についてはこのような形になるということでございます。
最後に、このほか、賃上げ余力の回復・確保等のための特例的な対応として、0.28%の財源措置があるという形でございます。
21ページは、2年前の改定時の検討資料。
そして、22ページは、その際、外来や訪問診療におけるベースアップ評価料(Ⅰ)を設定するときの根拠となった資料でございますけれども、必要な点数の分布を算出させていただいて、その中央値を基に設定をしたということでございます。
こうしたことを踏まえまして、23ページからが事務局としての御提案でございます。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)に関しましては、現時点で未取得の医療機関が多いことから、令和8年度改定において同様の評価を設定する際には、令和6・7年度の算定状況に応じて、評価に差を設ける必要があるのではないかということでございます。
水色の部分が現行のベースアップ評価料を意味する内容でございますけれども、R8につきましては、R8の賃上げ分。そして、R9については、それのおおむね2倍の額が新たに評価をされることになります。これと、R6~R7のベースアップ評価料に係る部分につきまして積み上げていくということになるのではないかと考えてございます。
24ページで、その際の点数設定についてでございます。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)については、令和6年度と同様に医療機関ごとの必要点数の中央値として、設定をしてはどうか。外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)については、一部の医療機関のみで算定されており、追加で賃上げ措置が必要な医療機関のみを評価対象にする観点から、現在の体系を継続してはどうかと考えてございます。
なお、この23ページ、24ページの対応につきましては、歯科と訪問看護につきましても、医科と同様にこれまで対応しておりますので、同様の対応を行ってはどうかということでございます。
25ページが、入院ベースアップ評価料に関する対応等でございます。
図を御覧いただきますと、現行の評価においては、入院料のほかにベースアップ評価料を算定できる形になってございますけれども、同じ入院料であってもベースアップ評価料の区分には医療機関ごとの差があるということでございますし、また、ごく一部の病院等はベースアップ評価料を届け出ていない状況にございます。
こうしたことではございますけれども、より簡便で実際に運用しやすい入院料としていくためには、当該入院料を算定する病院のR7年度のベースアップ評価料の平均的な水準を基に、R8年度改定において入院料へ合算してはどうかというものが案でございます。また、賃上げ余力の回復・確保分についても措置をされておりますので、これについても入院料に合算してはどうかということでございます。
ただ、R7年度にベースアップ評価料を届け出ていない医療機関については、同じ評価をしてしまうと不公平が生じますので、一定の控除を行うこととしてはどうかと考えます。
R8年度、R9年度に新たに措置されるベースアップ評価料の部分につきましては、R6年度、R7年度のベースアップ評価料の考え方と類似な考え方で、必要な人件費の実績に応じて措置をしてはどうかと考えてございます。
26ページが、急性期一般病棟入院基本料を届け出ている病院における入院ベースアップ評価料区分の分布となってございます。
これは急性期一般入院料を届け出ている病院の分布でございますので、例えば急性期一般入院料の病床数が少なく、慢性期の病床数が多いような病院のようなところも混ざった集計となっているということを留意いただければと思います。
27ページが、賃上げ措置の対象職種と、賃上げの目標や報酬上の措置の具体的な内容ということでございます。
まず、対象職種と目標水準につきましては、①と②に分けてございますけれども、R6改定でのベースアップ評価料の対象職種に、40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師、そして、歯科技工所等で従事する者、ベースアップ評価料の対象外のその他の職員。こうした方々が含まれるということになります。こういった方々について、R8年度及びR9年度において、3.2%分のベースアップ実現を支援するという考え方でございます。
看護補助者だけは①から②のほうに移させていただき、また、事務職員を前回のベースアップ評価料の対象職種から加えた形で②でございますけれども、こちらのほうが5.7%分のベースアップ実現を支援するという考え方になってございます。
今回の財源措置の範囲を下のほうに書いてございますけれども、上記のベースアップを実現するための、ベースアップによる給与増分、そして、ベースアップにより増加する賞与の増分の一部、これらに伴う法定福利費が、この診療報酬上の措置に含まれる、財源の措置がなされているという部分でございます。
ただし、医療現場での生産性向上の取組と併せて行うこととするとなってございますので、その中の一部分は控除されているということになります。
これらを合わせて試算をしますと、目標とするベースアップに必要な財源として、①の職種の月額給与の約15か月分、精査をしておりますけれども、15か月を若干上回る形になると考えてございますが、それに3.2%を掛けたもの。②の職種については、同じものに5.7%を掛けたものが見込まれてございます。
28ページは、現行の入院ベースアップ評価料の算定区分の計算の仕組みでございまして、現行では、対象職員の給与総額の2.3%をこのベースアップ評価料の算定の基礎額としているものでございます。
29ページでございますけれども、令和6年度改定で入院基本料等により措置がなされた職種の対応(案)についてでございます。
賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築することが求められていることから、原則としてベースアップ評価料の仕組みに統合して対応することとしてはどうかと考えてございます。
給与総額の算出等の計算方法についても、原則としては他の職種と同様としてはどうかと考えておりますが、40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師につきましては、その際、勤務形態や賃金水準が極めて多様であることを踏まえまして、常勤医師や一定時間以上勤務する非常勤医師の人数に基づいて、1人当たり一定額に人数を乗じたものを、ベースアップ評価料の算出の基礎としてはどうかと考えております。また、歯科技工所等で従事する者については後ほど御説明させていただきます。
こうした取組によって、新たな職種分も含め、ベースアップ評価料の算定総額が賃上げに用いられ、賃上げ措置の実効性が確保される仕組みになると考えてございます。
30ページが、調剤報酬における対応について(案)でございます。
調剤報酬においては、これまでベースアップ評価料の仕組みはなかったわけでございますけれども、薬局の薬剤師及び事務職員の確実な賃上げを図る観点から、調剤報酬においても、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)と同様の評価体系とすることを検討してはどうかということでございます。
シミュレーションとして、薬局において薬剤師3.2%、事務職員5.7%の賃上げのために必要な点数の分布を算出すると、中央値としては処方箋1枚当たり3.9点という結果でございました。
31ページが、歯科技工所従事者の賃上げについてでございます。
歯科技工所従事者について、報酬上の措置を行う際に、実効性が確保され、実態が把握できるような仕組みが必要だと考えてございます。
下の表に対応(案)をお示ししておりますが、賃上げの実効性が確保される仕組みとしては、歯科補綴物の製作委託時に一定の評価を行ってはどうかということ。そして、賃上げの実態が把握できる仕組みとしては、調査を毎年実施するということが考えてございます。
こうしたものの実効性を確保するためには、評価の趣旨や調査の協力。こういったものの周知徹底を図る必要があると考えてございます。
32ページが、賃上げ等に関する評価の名称についてでございます。
医療従事者の人材確保や処遇改善のために必要な費用である趣旨が分かりやすく表現される観点から、その名称の在り方についてもお諮りをさせていただきたいと思います。
33ページからが「3.幅広い医療機関の賃上げに向けた簡素化等について」でございます。
34ページが、12月5日に議論いただいたときの資料となってございます。
このときの議論と、さらに今回の考えられる仕組みを基に、どういった負担軽減が図れるかということを整理したものが35ページでございます。
届出時の申請書や計画書、報告時の報告書作成の負担を軽減するため、必要ない情報は可能な限り削減するという考え方で何ができるかということをまとめておりますけれども、区分の決定のために必要な情報としては、主に対象職種の賃上げ前の給与総額が必要ということでございますので、この時点において、賃上げの計画を全て書き込まなくても申請できるようにしてはどうかということと、その上で、実績把握というものはしっかりやる必要がございますので、ベースアップの総額とベースアップ率を把握する、ベースアップ以外で対象に認められる給与改善の額や、ベースアップ評価料の算定総額を把握し、しっかりとベースアップ評価料の算定総額全てを賃上げに使っているということの確認をさせていただく。こういうような考え方でどうかと考えてございます。
あと、算定期間中に考えられる負担軽減策の例としては、算定期間中の区分見直しを、今、3か月に1回行っていただいておりますけれども、原則として行わず、患者数や職員数の大幅な変動があったとき等にのみ行うというようなことではどうかと考えているところでございます。
36ページが、そうした場合のスケジュールでございます。
申請についてはできるだけ簡素化をさせていただきますが、賃上げがしっかりなされるということ、また、その集計などを行って、こうした中医協の場等での議論にも供するということを考えますと、8月には中間報告、その当該年度の賃上げ状況の報告や、前年度の賃上げをしっかり行ったということの報告をいただく必要があるのではないかと考えてございますが、それ以外の事務については極力軽減を図っていきたいと考えてございます。
37ページが、一法人が複数の事業所を有する場合の対応(案)でございます。
現行のベースアップ評価料においては、医療機関単位で算出を求めておりますが、新たに保険薬局がベースアップ評価料の仕組みに加わることになる中で、給与事務等を薬局単位で行っていない事業者もあると伺っております。また、法人単位で給与体系を一本化している法人において、職員の年齢構成の違い等により、医療機関ごとの賃上げ率が必ずしも一定にならないため、ベースアップ評価料を十分に生かすことができないなどの御指摘をいただいているところでございます。
こうしたことから、複数の事業所で、給与体系を共通とする場合につきましては、法人の中で必要な額をまとめて算出し、案分をする方法であるとか、最終的な報告に当たっても合計で給与改善総額が算定総額以上であればよいというような方法が考えられるのではないかと考えてございます。
39ページと40ページが、こうした論点について文字でまとめたものとなってございます。
御審議のほう、お願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、39ページ、40ページの論点について申し上げます。
1つ目のテーマである賃上げに向けた対応につきましては、論点に示された内容に異論はありません。今回の資料で説明されている内容は大臣折衝を踏まえたものと受け止めており、この内容で進めるべきであると考えております。
また、2つ目のテーマである手続の簡素化につきましても賛同いたしますが、特に外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)については簡素化が求められますので、その点についてはぜひとも進めていただきますよう要望いたします。
なお、小塩会長におかれましては、看護協会の専門委員からの意見を聞く機会を御検討いただければ幸いでございます。
私からは以上であります。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私からも、39ページ、40ページの論点に関して御意見させていただけたらと思います。
39ページ、3つ目の○です。入院があります。令和6年度の評価料分及び賃上げ余力の回復・確保分を入院基本料に統合するということは、病院における請求実務を考え、また、あまりに複雑な診療報酬体系を避けるためにも、ぜひ進めていただきたいと思います。また、割合は多くありませんが、その際、令和6~7年度の評価料の届出のない医療機関の減算に関してはやむを得ないと考えます。
事務職員、40歳未満の勤務医師など及びその他の職員に関して、全体として算定総額が賃上げに活用されるということを必須とすることも、今回の大臣折衝文書の趣旨を踏まえると、適切だと思います。また、その際、40歳未満の医師等に関して一定額を設定するということも、制度を複雑にし過ぎないための方策としては許容できるものと思います。
40ページの簡素化の部分でございます。特に一番最後のポツ、同一法人が複数の病院・有床診療所・薬局を有する場合に関して、いわゆる総額を算定した上で、案分を認めるなど、作成業務の負担軽減に関しましてもぜひとも進めていただければと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、大杉委員、お願いいたします。
○大杉委員
ありがとうございます。39ページと40ページの論点について、歯科の立場で発言をさせていただきます。
39ページの2つ目の○ですが、これまでの医療機関の賃上げに関する取組を踏まえ、令和7年度までの届出の有無により評価を分けることは理解いたしました。
なお、評価については、どの時点までに届け出れば評価が高くなるかなど、早めに周知をしていただくようお願いいたします。また、この仕組みは国民の方々への理解も重要ですので、国民の方々や患者さんにその趣旨が伝わりやすい名称の御検討をお願いいたします。
下から2つ目の○の歯科技工所の歯科技工士の賃上げの御提案ですが、歯科技工所も大手から小規模まで様々な規模があり、補綴物の取引形態も様々です。今回、歯科医療機関とは別の機関である歯科技工所の従事者に対し、歯科医療機関の請求を通じて、評価は初めての試みですけれども、歯科技工所従事者の賃上げの後方支援を行うことで歯科補綴物が円滑に製作されることは歯科診療所にとっても非常に重要なことであり、これまでの信頼関係が損なわれることがないような丁寧かつ分かりやすい仕組みを構築していただければありがたいです。
また、評価の新たな設定に当たっては、歯科技工所の賃上げの実効性を確保する観点から、継続的に調査や実績報告を求めることはある程度必要と考えますが、歯科医療機関の協力が得やすくなるよう、できるだけ手続は簡素化していただくよう、御検討をお願いいたします。
40ページにありますベースアップ評価についての在り方、名称は検討されることですが、届出の簡素化は非常に重要と考えます。特に歯科診療所は、再三申し上げているように、専任の事務職を配置できず、歯科医師自ら申請や報告を行うことが多い状況ですので、今回の改定において、小規模な歯科診療所が負担なく実施できるよう、さらなる簡素化をお願いいたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。論点について発言させていただきます。
39ページ目の4つ目の○で記載されている調剤報酬についてです。公平性の点からも、調剤基本料1回当たりの新たな評価を設けることについて賛同いたします。
14ページ目に意見が示されていますが、もし新たな評価を設ける場合、書類作成に係る事務負担等の課題が生じることが予想されます。薬局はこれまでベースアップ評価料がなく、仮に今回導入されると、書類作成等に不慣れであることや、中小の薬局が多いため、書類作成・届出等の事務負担のため、算定をちゅうちょすることなどの懸念があります。なるべく多くの薬局が算定できるよう、事務負担の軽減に向けた簡素化などをお願いできればと思います。
また、40ページ目の最後のポツに示されている同一法人が複数の薬局等を有するときの対応については、作業負担軽減の点からも賛同いたします。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、1号側委員の御意見も伺いたいのですけれども、その前に、先ほど江澤委員から御提案ございましたので、木澤専門委員から御発言をお願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。賃上げに向けた対応について申し上げます。
令和8年度診療報酬改定率の中で、賃上げを確実に行うための対応が措置されたことの意味は大変大きく、整理いただいた対象職種や計算の仕組み等について異論はございません。
その上での意見ですが、現在のベースアップ評価料では基本給または決まって毎月支払われる手当の引上げを求めており、この決まって毎月支払われる手当には夜勤手当は含まれないこととなっております。日本看護協会では、2025年秋時点の状況を把握するための質問紙調査を実施したところ、基本給は上昇傾向になっていることが確認されましたが、1回当たりの夜勤手当額は昨年と比較してほとんど上がっておらず、この15年以上、ほぼ横ばいの状況が依然として続いております。
夜勤者の確保に向けては夜勤手当の引上げが有用ですので、令和8年度改定においては、ベースアップ評価料による収入を夜勤手当に用いることができるよう明確に示していただくなど、夜勤手当も含めた賃上げの実効性確保に向けた仕組みの構築が必要と考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
どうもありがとうございます。今回の賃上げ措置につきましては、物価対応と同様に、今後2年間に限った措置であるということを前提として、事務局から示された方向性については異論はございません。大臣折衝事項にも記載のあるとおり、生産性向上もセットで、確実な賃上げに向けた医療機関の経営マネジメントに期待いたします。その上で、39~40ページの論点について幾つかコメントいたします。
まず、2つ目、3つ目の論点につきましては、外来・在宅、入院のいずれも、令和7年度におけるベースアップ評価料の届出の有無により、今後の対応に差をつけることは妥当な判断だと受け止めております。
特に入院につきましては、ベースアップ評価料の令和6~7年度分について、25ページに示されているとおり、入院料に溶け込ませた場合に、現時点でベースアップ評価料の届出を行っていない医療機関については、入院料から一定額を控除することが必要だと考えております。
また、ベースアップ評価料の届出を行っている医療機関につきましては、これまで評価料の点数に傾斜があったものが、入院料で一律の点数になることで、一番左の図の青い部分のベースアップ評価料の高さが点線を超えている医療機関では、真ん中の図の入院料に溶け込ませた部分の高さが一見足りないようにも見えますけれども、賃上げ余力の回復・確保分を含めますと、どの医療機関も現状より多くの入院料になるはずです。
この賃上げ余力の回復・確保分の0.28%を除き、基本的には過去に遡って追加の財源が発生しないものと考えておりますので、今回の対応により、賃上げが後退する要素がないことを医療機関の皆様にもくれぐれも御理解をいただきたいと思っております。
また、事務職員や40歳未満の勤務医・勤務歯科医については、令和6年度改定の議論で支払側のほうからは、基本料には溶け込ませず、個々に検証できるように、評価料の形が望ましいとしてきた経緯もあり、今回、29ページに示されている内容は大臣折衝の合意内容と合致していますので、賛同するものでございます。
次に、5つ目の論点にあります歯科技工所の歯科技工士についても、事務局提案に賛同いたします。
ただ、先ほど大杉委員からも言及がございましたけれども、31ページに示されているとおり、歯科技工士の4分の3が技工所で就労しているということでございますので、ほかの医療従事者と同様な方法では限界があると思っております。確実な賃上げの担保と精緻な検証に向けた実態の調査をぜひお願いしたいと思います。
最後に、40ページの簡素化については、この方向で進めることで結構でございますけれども、医療機関ごとに職種別の実績を検証できる仕組みは不可欠だと考えます。
また、法人ごとの対応につきましては、単に手間がかかるということではなく、人事や労務の実態を踏まえた運用だと理解をしております。法人全体の経営マネジメントでしっかり対応をお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
他業種で賃上げが進む中、医療従事者を確保するため、医療の分野でも処遇改善を確実に行うことが重要であり、今回お示しいただいた案に異論はございません。
今般の外来・在宅ベースアップ評価料と入院ベースアップ評価料の設計は、令和6年度改定のベースアップ評価料の算定状況を踏まえたものであり、妥当と考えております。届出の負担軽減も行う方向であり、人材確保のため、より多くの医療機関でこのベースアップ評価料を算定していただきたいと思います。
また、今般の報酬で措置される範囲は月給の約15か月分ということで、3.2%及び5.7%のベースアップ実現のため、医療現場での生産性向上の取組の推進を期待したいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。私からは、少し多くて申し訳ないのですが、5点、質問というよりは確認をさせていただければと思います。
まず、資料の27ページ、真ん中辺りの「診療報酬上の措置の範囲」のところですが、ここに「生産性向上の取組と併せて行うこととする」とございます。この内容を要件などに盛り込むのかどうかということが一つです。
2つ目が、29ページ、対象職種について、例えば給食調理員など、直接雇用されている労働者は基本的に対象になるという理解でよろしいでしょうか。ただ、勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師については40歳未満とあるので、40歳以上は対象外かと認識しておりますが、何が対象で、何が対象外となるのか、補足いただければと思います。
3つ目が、39ページ、論点の6つ目の○、名称のところです。「看護職員処遇改善評価料、現在のベースアップ評価料及び令和8年度以降の評価の名称を統合することも含め」と記載がございますが、これは評価料自体の統合を示唆しているのか、それとも、評価料自体はそのままで、名称の統一化を図りたいということなのか、お伺いしたいと思います。
それから、4つ目が、夜勤手当の引上げについてです。今回の資料には特にございませんけれども、入院・外来分科会から検討事項として挙げられていたかと思いますので、お考えがあれば教えていただきたいと思います。
最後、5つ目ですが、40ページの論点の簡素化のところです。ポツの2つ目のところに「再計算は従事者数や診療回数・日数に大きな変動があったときのみ任意に行う」とありますが、一定以上の変動の目安は示す必要があるのではないかと考えております。また、中間報告は8月と示されています。例えば公立病院では、8月の人事院勧告を受けて、年末頃に賃金改定を行うところが多いと聞いておりますので、報告方法について配慮が必要ではないかと考えますが、その点についてお考えがあれば教えていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
今、永井委員から5点、御質問ございましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
医療課長です。
5点で、まず1つ目が、27ページの生産性向上について、すみません。御質問の趣旨をもう一度教えていただけますでしょうか。
○小塩会長
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
「生産性向上の取組と併せて行うこととする」と記載があると思うのですけれども、このことを要件などに盛り込むのかという確認です。
○林医療課長
分かりました。すみません。理解が遅くて申し訳ありませんでした。
まず、要件に書き込むかどうかということについては、今のところ、生産性向上を行わないと賃上げの措置が取れないというようなことではないと考えております。医療機関において、それぞれは生産性向上の取組を行っていただくことを期待いたしますし、考え方としてはそういうことが前提になっていると思いますけれども、何か特別な措置を要件として求めるという考え方は、今は考えていないところでございます。
2つ目が、職種でございますけれども、まず、27ページの①のところに「その他の職員」と書いてございますので、今回、例えば調理師さんであるとか清掃をされる方であるとか、医療機関そのものに従事されている職員の方々も含むという考え方でございます。その上で、①に含まれない職員についての御確認がございました。40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師という部分につきましては40歳以上の方は含まれないですし、勤務になりますので、経営者そのもの、個人事業主であったりとか法人の場合の役員の方々については含まれないと考えてございます。
続いて、32ページでございますけれども、名称の中で、看護職員処遇改善評価料について、名称を統合することも含めた書き方になっているということでございますけれども、内容自体を統合するということは考えているわけではなくて、名称についてはまだ中立的な立場でございますけれども、分かりやすさ等の観点からどうしたほうがいいかということをお諮りするために、このような記載とさせていただいております。
4つ目の夜勤手当につきましては、先ほど専門委員からも御要望があったところでございます。決まって支払う給与と、それから、臨時的な手当というところで現行のベースアップ評価料の中では区別をしているわけでございますけれども、夜勤手当につきましては、恒常的に夜勤が行われている場合等もあるわけでございまして、その性格をしっかりと踏まえた形での対応を検討させていただきたいと考えてございます。
最後、40ページの論点の中でございますけれども、算定区分の再計算を行う場合の基準等につきましては、今、一定以上の場合を定めたほうがいいのではないかというようなことの確認と御意見だと思いますので、その点については、今後の運用を定めていく中で検討させていただきたいと思います。また、人事院勧告の時期、あと、年末に給与を遡って決めるような、特に自治体や公的な医療機関についての取扱いでございますけれども、調査自体は8月に行う必要があると思いますが、そのときにそうした実態を書き込むことができるように、あるいはそうした状況の場合、どう書けばいいかということを周知できるようにといったことで対応していく必要があると考えてございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
永井委員、いかがでしょうか。
○永井委員
御回答ありがとうございました。
方向性に異論はございませんが、賃上げについては、手当ではなくて基本給の引上げに確実につなげていくことが必要ですので、しっかり実態を検証し把握できる仕組みとなるように、適切に御対応いただきたいと思います。
また、名称のことについては、それ自体にはこだわりはありませんけれども、患者の皆さんにとって分かりやすい表現という観点も含めて御検討いただければと思います。
以上です。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、奥田委員、お願いいたします。
○奥田委員
ありがとうございます。40ページの賃上げに向けた届出等に関する簡素化については、事務負担を考慮すれば、ある程度の簡素化自体はやむを得ないと考えます。
ただ、先ほど松本委員からも指摘があったとおり、診療報酬として評価するわけですから、通常の診療行為であれば、診察とか入院とか処置といった、非常に分かりやすいけれども、こういったベースアップ評価料に関しては分かりにくく、そのアカウンタビリティー、説明責任が発生しますから、やはり実態の把握に必要な報告は引き続き行うべきと考えております。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
飯塚委員、お手が挙がっています。お願いします。
○飯塚委員
ありがとうございます。
事務局には、精緻な検討をありがとうございます。
1点質問ですけれども、まず、今日御提案いただいた賃上げで賃金の底上げが可能となると考えます。しかし一方で、医療従事者の従事場所の分布についての問題というものは解消されないのではないかと懸念をしています。
これまでの中医協の資料でお示しいただいている内容で、薬剤師については、病院の薬剤師が足りない。ただ、調剤薬局で増えている。看護師についても、訪問看護ステーション等で大きく増えてきたが、病院の看護師は増えていないという事実を何度も確認しています。これらの問題にも対処できる賃上げとできないかというものが質問です。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
医療従事者の分布への影響についてどう考えるかという御質問ですが、いかがでしょうか。
○林医療課長
医療課長でございます。
今回の賃上げ措置につきましては、職種ごとに3.2%ないし5.7%の賃上げをしていくということで、おっしゃるように、底上げ的な一律な考え方でやっていくということが、年末の大臣折衝の中でもそういう方針だということでございますし、なかなか、そこに差をつけるのが難しいという中でこのような仕組みを御提案させていただいているところでございます。一方で、この後、御議論いただく議論の整理の中では様々な、訪問看護ステーションであるとか、職場に応じた評価の在り方についても検討いただくことになっておりますので、そうしたところの中で評価に差をつけていくというようなことも含めて検討がなされると考えてございます。
なかなか、この賃上げの一律の仕組みの中で偏在の対策までまとめて行っていくのは難しい現状にあると承知しておりますけれども、評価全体を議論いただく中でそうしたところにも少しでもアプローチできるとありがたいと考えてございます。
○小塩会長
飯塚委員、いかがでしょうか。
○飯塚委員
分かりました。今、私が申し上げた点は非常に重要で、何度も指摘いただいていることなので、ぜひ反映していただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「物価対応について(その2)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-6「物価対応について(その2)」でございます。
今回の資料は、前回1月9日の資料に加えまして、その一部をさらに詳細にするという構成とさせていただいておりますので、多くの資料は1月9日の資料と同様の資料となってございます。
2ページから5ページまでは、まず同じ資料でございまして、この入院における物価上昇対応、5ページの青い箱の部分。ここについて、さらにどのように算出するのかということを資料にまとめさせていただいております。
6ページでございます。入院診療に関する物価上昇への対応に当たっては、収入額と収入に占める物件費率を見積もるという必要があると考えてございまして、まず、6ページは収入に占める物件施設の見積りの方法でございます。
医療機能によって物件費率に差異があることから、入院料を特定機能病院、急性期、回復期、慢性期、精神にグループ化し「入院料グループ」ごとに異なる物件費、それから、委託費の率を算出してはどうかということでございます。
しかし、医療機関の中で複数の入院料を持っている場合の入院料ごとの物件費のデータというものは存在しませんので、急性期、回復期、慢性期、精神のおのおのの機能グループの病棟が病院の大半(例えば80%以上)を占める病院のデータを用いて病院の物件費率・委託費率を算出することとし、これをもって、当該「入院料グループ」の物件費率・委託費率として用いるということとしてはどうかと考えてございます。
なお、この資料を事前に委員の皆様に御覧いただいた際に、特に回復期の地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟の入院料のところについては回復期リハビリテーション病棟では非常に人件費割合が高いなど、少し差があるのではないかという御指摘もいただいておりますので、その辺りは事務局においてもさらに確認した上で、基本的にはこのグループ、必要がある場合にはこれを細分化することも含めて、検討させていただければと考えております。
7ページが、次に、入院料ごとの物件費の算出に当たっての考え方でございます。
入院基本料や特定入院料ごとに、入院1人1日当たりの診療報酬総額をまず算出するということを考えてございます。
収入の中には、図の左側でございますけれども、入院料以外に出来高の部分であるとか加算の部分がございますので、そうしたものを合わせた額というものがその医療機関における患者の入院1人1日当たりの際の収入ということになってございますので、これを入院料ごとに算出したいと考えてございます。
これに、先ほどの方法で算出した物件費率<P>と委託費率<Q>を乗じることによって、入院料ごとの1人1日当たりの物件費と委託費を算出することができると考えてございます。
なお、今回の物価対応の措置として、委託費以外の物件費につきましては2%、そして、委託費については人件費の賃上げの目標と同じ3.2%を措置するという形になってございますので、その財源措置と同様の形で、物価上昇への所要額を算出するということをしてはどうかと考えてございます。
8ページでございますけれども、これは前回1月9日に御覧いただいた資料でございまして、外来での物価上昇に関する評価を、診療所における物価対応の必要性を基に算出しますと、病院におけるコストの向上とは若干異なっているという部分で、この部分の補正が必要であるという内容でございます。
9ページは、その補正の方法でございます。考え方は8ページにお示ししたとおりでございまして、それを式に書いていくとこうなるということでございますけれども、入院料グループごとに調整係数を算出してはどうかということでございます。
外来分の物価上昇相当額が、初・再診時の物価上昇に関する評価と比較して足りない場合については、その部分の額を算出し、入院分の物価上昇相当額<Y>と書いてあるものと比較して率を求め、それを乗じた形で最終的な評価の点数を算出するという考え方でございます。
そして、11ページ、補正予算による支援の考え方を踏まえた入院料の配分につきましては、前回お示しした資料でございますけれども、そのときにいただいた御指摘として、回復期や精神においても救急車の受入れというものがあるのではないか。その部分についてはどうなるのかという御質問をいただいておりました。
1つ戻って、10ページに戻りますけれども、支援のところでは、救急車受入件数1件以上1,000件未満のところでも救急加算額が500万円ということになってございますので、額としてはほかの急性期のところよりは少なくはなりますけれども、そうした加算分が存在するということでございます。
こうしたものにつきましては、回復期や精神においても救急を受け入れる蓋然性の高い医療機関や入院料に配分することが必要ではないかということでございまして、回復期では地域包括ケア病棟入院料、精神では精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期治療病棟入院料などに上乗せしてはどうかとお諮りするものでございます。
12ページの論点につきましては、前回の論点とおおむね同様でございます。
御説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
今回は、前回の資料に追加して、入院料グループごとに異なる物件費や委託費を算出する方法や、病院において、外来における物価対応に過不足が生じた場合の入院料における調整方法のイメージをお示しいただいたものと受け止めております。
前回発言しましたとおり、12ページの論点の方向に異存ありませんので、引き続き検討を進めていただければと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私も、12ページでございますが、今回、大臣折衝で設定された文書を受けて、事務局において物価対応に関する財源の対応できる方針を、今、いろいろと検討いただいていると思います。
ここまでの議論、設定された方法論を説明いただき、非常に精緻に、物価対応分を検討いただいていると思います。現在のこの論点に関しまして、特に異論はございません。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。物価対応につきましては、前回申し上げましたとおり、当面2年間の措置ということを前提に、12ページの論点に沿ってコメントさせていただきます。
まず、1点目の外来についてでございますが、今回の物価対応によって、患者の受療行動に影響が出ないよう、無床診療所の改定率を踏まえて、病院の点数も設定した上で、病院の外来で不足する部分を入院で補正することは理解するものでございます。
次に、2点目の入院についてですが、資料の6ページ、7ページを見てみますと、入院料ごとの物件費の考え方が示されており、病院の機能によるコスト構造の違いも踏まえ、出来高で保険償還されない経費を反映した、きめ細かい対応になっているものという印象を受けております。
ただし、構造的には消費税の補塡と同様に、どんなに精緻に設計をしても、個々の医療機関によってはある程度の過不足が生じることは医療現場の皆様にもあらかじめ御理解をいただきたいと思います。
また、7ページの枠囲みの○の2つ目に、物価費の上昇率年2.0%、委託費は年3.2%という記載があり、先ほど課長からも説明がございましたけれども、その下のグラフの右にも物価上昇に相当する金額として0.02と0.032という数字が記載されております。これは前回指摘させていただきました、令和9年度の加減算を実施するために前提となる現時点の見込みだと受け止めました。
続いて、3点目の高度機能医療を担う病院への特例的な対応についてですが、財源が限られていることもありますので、対象範囲を広くすれば当然、上乗せ部分が薄くなるということになります。汎用性が低く、価格競争原理が働きにくい医療機器等を調達する必要性から、物価高の影響を受けやすい病院への特例ということですので、大学病院本院を中心とした、かなり高度な拠点病院に対象を絞り、重点的に対応すべきだと考えております。
最後の4点目につきましては、前回からの修正を含めて、11ページの対応で結構でございます。
ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
11ページですけれども、回復期や精神においても救急搬送件数に応じた必要な対応を追加いただきましてありがとうございます。
方向性に異論はありませんので、物件費などを勘案し、メリハリを持って配分いただければと考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「これまでの議論の整理(案)について」を議題といたします。
前回1月9日の中医協総会での御意見も踏まえて、事務局に整理してもらいましたので、その際の修正点などを確認していただきたいと思います。
それでは、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○林医療課長
事務局でございます。1月9日に御議論いただきました、そのときの御意見、そして、その後に委員から事務局のほうにいただいた御意見を踏まえましての検討をさせていただいて、修正点としてお諮りする部分だけを申し上げます。
11ページの真ん中辺りの(6)でございますけれども、最初に「かかりつけ歯科医による」という追記を求める御意見がございましたので、ここについて追記をさせていただいております。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、修正点の御説明がありましたけれども、その点について御質問等ございますでしょうか。ほかのところもいかがでしょうか。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
前回の1月9日の総会で、Ⅰ-2「賃上げや業務効率化・負担軽減等の常務改善による医療従事者の人材確保における取組」における人員配置基準の柔軟化に関しまして、文言の追記を要望いたしました。今回の資料を見ますと特段修正されていないと承知いたしますが、追記は難しいという理解でよろしいでしょうか。記載はしなくとも、人員配置基準の柔軟化に当たっては、患者の安全や医療の質の担保を前提に対応する認識だという理解でよろしいでしょうか。お考えを補足いただければありがたいです。
よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいまの永井委員の御質問について、いかがでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。4ページのⅠ-2-2の(1)看護職員の配置基準の柔軟化に当たって、医療安全への配慮等についての御指摘をいただいております。
いただいた御意見自体は、非常に重要な事項だと考えてございます。診療報酬の基本方針においても、たしか、そうした文言は考え方としては入っていたのではないかと記憶しておりますので、そうしたところで十分、考え方としては盛り込まれていると考えてございます。
その上で、この文書自体の性格としては、そうした留意点を全て記載していくという性格というよりは、診療報酬上の評価についての具体的な整理ということでございますので、御指摘のとおり、その部分については十分、検討の中には含まれておりまして、今後にも留意していくべきであると考えてございますけれども、この文書の性格としては記載をしないということでどうかというものが事務局の提案でございます。
○小塩会長
永井委員、よろしいでしょうか。
○永井委員
御回答ありがとうございます。理解いたしました。
患者の安全確保、質の担保を損ねるような問題が生じていないかということは、各医療現場において、現場で働く方の声を聞くことも含めて、しっかり状況を把握して対応を図ること、そして、診療報酬改定の影響として把握し検証できるようにすることは不可欠と考えます。これは運用などの対応になる部分もあろうかと思いますけれども、その点、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので「これまでの議論の整理」につきましては、この内容でまとめたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。
続きまして「令和8年度診療報酬改定について(諮問)」を議題といたします。
本日、厚生労働大臣より諮問がなされておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長でございます。総-8の資料を御覧ください。
本日、厚生労働大臣から中央社会保険医療協議会会長に諮問がなされております。
健康保険法、その他の規定に基づきまして、令和8年度診療報酬改定について、貴会の意見を求めます。
なお、答申に当たっては、別紙1「診療報酬改定について」及び別紙2「令和8年度診療報酬改定の基本方針」に基づき行っていただくよう求めます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
こちらの諮問を受けまして、令和8年度診療報酬改定に向けて、さらに検討を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
すみません。薬剤管理官でございます。
今、担当の者がまだ来ておりませんので、可能であれば、少しお時間をいただければと思いますが、今から確認いたします。
○小塩会長
では、しばらくお待ちください。
○清原薬剤管理官
申し訳ございません。しばらくお待ちいただければと思います。
すみません。薬剤管理官でございます。
しばらく休憩を入れさせていただいてよろしいでしょうか。今、確認いたしますので、10分程度いただければと思います。
申し訳ございません。確認いたします。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
それでは、10分ほど休憩させていただきます。お願いいたします。
(休憩)
○小塩会長
それでは、大変失礼いたしました。再開いたします。
「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○野村医療機器審査管理課長
医薬局医療機器審査管理課長でございます。大変お待たせいたしまして申し訳ございません。説明させていただきます。
資料、総-9-1を御覧ください。「再生医療等製品『エレビジス点滴静注』の製造販売承認審査について」の資料でございます。こちらで有効性に関する説明をさせていただきます。
まず「1.背景」を御覧ください。
本品エレビジス点滴静注につきましては、昨年4月18日の薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会におきまして、製造販売承認の可否等について審議し、5月13日に薬事承認をいたしました。
小さい字でございますけれども、適応症についてはデュシェンヌ型筋ジストロフィー。ただし、以下を満たす場合に限るということで、1点目、アデノウイルスベクターの抗体が陰性の患者。歩行可能な患者。そして、3歳以上8歳未満の患者となっておりまして、条件・期限付きの承認をさせていただきました。
翌5月14日の中医協総会におきまして、本品の保険適用に係る議論の進め方の御審議の中で2点、御意見を頂戴しております。1点目が、本品の有効性推定の根拠と本承認の見通しに関する説明。そしてもう一点が、本品の審査が、過去に条件及び期限つき承認がなされた後に保険適用から削除された2製品、ハートシートとコラテジェンがございましたが、この課題を踏まえて審査をしたものであるかについて、説明がなされるべきとの御意見を頂戴したところです。本日は、この2点を中心に、有効性の御説明をさせていただきます。
まず、本品の有効性推定の根拠、本承認の見通しについて「2.本品の有効性の判断等について」で説明させていただきます。
「(1)本品の承認審査について」でございます。現状の第Ⅲ相試験である301試験では、主要評価項目である「NSAA総スコア」でプラセボ群に比較して優越性は示せませんでした。一方で、副次評価項目である「床上起き上がり時間」、それから「10m歩行/歩行時間」等において、一定の運動機能の改善または運動機能低下の抑制が期待できる結果が得られております。
この主要評価項目のNSAA総スコアについては日常生活動作の達成度を段階的に評価する尺度でございまして、スコアの変化には比較的大きな機能改善と時間を要するという特徴がございます。一方で、副次評価項目でございます起き上がり時間や10m歩行につきましては、疾患進行に伴う微細な変化をより早期に捉えやすい指標と言われておりまして、この改善が有効性を推定する根拠の一つになると評価いたしました。
また、301試験の対象年齢である4歳~7歳につきましては、筋肉の成長に伴う機能向上と疾患進行による機能低下が拮抗する時期でございまして、投与後52週までは、NSAA総スコアについて、その効果がマスクされてしまい、群間差が現れにくかった可能性が考えられました。この点に関しまして、301試験よりも前に実施されました探索的試験、101試験、102試験、103試験と3試験ございますが、こちらにおける本品投与3年後の結果を外部対照データと比較したところ、本品群での運動機能の低下が、外部対照と比較して緩徐であり、その群間差は時間経過に伴い大きくなる傾向が認められております。
このようなことから、成長期が終わる時期までの長期追跡により、自然歴と比較して本品の効果がより明瞭に観察されることが合理的に予測されると判断いたしまして、製造販売後の有効性の検証といたしましては、301試験で投与された患者さんを対象に、本品投与後3年間のデータを引き続き収集することで有効性の検証を行う計画として、これが妥当であると判断いたしました。
なお、補足情報でございますけれども、この301試験における投与2年後の追跡結果が学会発表されております。この結果、外部コントロール群との比較において、この主要評価項目のNSAA総スコア等の統計学的な有意差が示されているという報告がなされております。
また「(2)条件期限付き承認後の情報」ということで、昨年9月24日、欧州での審議結果が明らかになりました。欧州委員会においては、本邦と同様の歩行可能なDMD患者を対象として申請された本品について、有効性が十分に証明されていないという結果から、不承認とする判断を行っております。なお今後につきましては、欧州の製造販売業者であるロシュ社が欧州医薬品庁の見解を得るための相談を計画していると伺っております。
続きまして「3.前2品目との比較について」を御説明させていただきます。
このハートシート、コラテジェン、2品目の審査後に、平成6年3月に「再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス」のを策定いたしました。
3ページを御覧ください。
このガイダンスでございますけれども、先の2品目を含めたそれまでの再生医療等製品における期限及び条件つき承認や市販後調査の設計等に際しての議論を踏まえまして、再生医療等製品の開発の可能性をより高めることを目的として、開発時、それから、使用成績調査策定時の留意事項等を示したものでございまして、このエレビジスに関する審査におきましても、このガイダンスを参照して実施しているところでございます。
また、市販後調査の計画について触れさせていただきます。さきのコラテジェン及びハートシートにつきましては、条件及び期限つき承認後が下りた後に、新たな患者さんを対象として調査を実施いたしておりました。
一方、本品につきましては、先ほど申し上げましたとおり、検証試験である301試験における患者さんを引き続き観察して、長期予後の結果等を踏まえて、その評価をするということになっておりまして、より確実に製造販売後の有効性評価を行うことができると考えております。
最後になりますが「4.条件及び期限付き承認の今後の運用について」を御説明させていただきます。
さきの総会でもお話があったかと思いますけれども、昨年10月に、条件及び期限つき承認の手続をさらに明確化するための通知を発出させていただきました。この中で、条件及び期限つき承認後に、仮にその承認が取り下げられた場合等においても、PMDAにおいて審査報告書を作成し公開するという方針を明確にしたところでございます。
また、この条件及び期限つき承認の目的は、再生医療等製品の特性に鑑みて患者の早期アクセスを確保するということを目的としておりますが、条件及び期限つき承認をよりよい確実な制度とするため、安全性・有効性の検証プロセスをより適切なものとするための取組は引き続き進めてまいります。
有効性についての説明は以上でございます。
○安川医薬安全対策課長
続きまして、医薬安全対策課長です。資料、総-9-2を御覧ください。「再生医療等製品『エレビジス点滴静注』の安全対策について」を御説明いたします。
「1.背景」で記載しているとおり、昨年、米国での死亡症例を踏まえて添付文書改訂を行い、さらに関連資材の改訂を予定している旨、10月8日の中医協で説明いたしましたが、その後の対応状況を説明・報告させていただきます。
11月27日に薬事審議会医療機器・再生医療等製品安全対策調査会を開催して、添付文書改訂を踏まえた関連資材の改訂や肝機能障害に係る安全対策を講じる上での関係学会との協力体制について議論いたしました。
調査会での議論の内容は2.でまとめております。詳細は資料のとおりですが、投与前の肝機能検査の実施や、肝機能障害が発現した場合等の対応を議論していただきました。
また、本品は、承認条件で投与できる医療機関等の要件を適正指針で定めることとしており、その指針の作成や医療機関の認定を日本小児神経学会が担当しておりますので、小児神経学会の御意見をお聞きしたのと、今回は肝機能障害に関する対応になりますので、その対応が適切かどうか、日本肝臓学会の御意見をお聞きいたしました。
その結果、対応方針自体は了承いただき、1ページ目の最後に記載しているとおり、適正使用ガイドで肝機能検査や本品の投与可否の判断のための手順を分かりやすく明確化しました。
また、次のページにあるように、肝機能障害が発現した場合に、投与医療機関のほかに、連携先の医療機関や、相談に応じる専門家であるエキスパートパネル、さらには肝臓学会の協力を得られるような多層的な連携体制を整備して、明確にしました。
関連資材の改訂内容や連携体制は、参考4~7で示しているとおりでございます。
調査会での結果を踏まえ、肝機能障害に係る安全対策が徹底されるように、12月17日に協力依頼の通知を両方の学会に発出することで、今後、我が国で本品を使用することが可能となった場合の安全対策を関係学会等とも連携して対応することを確保しているという状況でございます。
安全対策の説明は以上となります。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。引き続きまして、資料、総-9-3を御覧いただければと思います。「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」でございます。
再生医療等製品につきましては、薬事承認後、個別の製品の特性を踏まえて、医薬品の例により対応するか、医療機器の例により対応するかを判断することとしております。
再生医療等製品エレビジス点滴静注につきましては、昨年より継続して議論を重ねてきまして、本日も本品の有効性や安全性について御説明させていただいたところ、本品の医療保険上の取扱いについても御審議いただければと考えております。
2ページ目を御覧ください。
類別は、遺伝子治療用製品(ウイルスベクター製品)。形状、成分、分量等につきましては、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する遺伝子を搭載した非増殖性遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスベクターゲノムを含有する再生医療等製品でございます。
一番下を御覧ください。医療保険上の取扱い(案)でございます。1つ目の○、本品目は、米国で既に承認されていること、また、先ほど医療機器審査管理課からも御説明させていただきましたとおり、長期の経過を確認することにより、有効性の確認が可能な状況になることが合理的に予想され、先行する米国と同様の判断になり得ると期待されることから、本品目の保険適用の手続を進めさせていただければと考えております。
2つ目の○、本品は、審査報告書において「本品に搭載された遺伝子発現構成体が細胞の核内にエピソームとして留まるとともに、心筋、呼吸筋及び骨格筋内で機能的なマイクロジストロフィンタンパク質を発現する」とされ、発現するマイクロジストロフィンタンパク質が筋細胞膜に局在し筋機能を改善すること、及び本品は静脈内に注射して投与する点も医薬品のような投与方法であることを踏まえ、医薬品の例により対応することとしてはどうかと考えております。
御説明は以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
本件につきまして、昨年5月に議論した際には、条件及び期限つき承認制度といえども、本剤は有効性と安全性に懸念が示されたことから、国として専門的な立場から客観的な検証を行い、その結果を明らかにしなければ保険適用の議論はできないことから、御対応をお願いしたところであります。今回お示しいただいた一連の資料によって、疾患の特性上、限られた内容ではあるものの、一定の有効性と安全性が示唆され、また、過去の事例とは異なり、本承認に至る可能性も一定程度見込まれるということを厚生労働省として御説明いただいたと受け止めております。しかしながら、本来であれば、こうしたことは中医協で議論するものではなく、薬事の段階でしっかりと議論されるべきことであります。
投与対象の患者さんは3歳から7歳であり、可能性がある医薬品に少しでも早くアクセスしたいという、お子様である患者さんや御両親のお気持ちは十分に理解するところでありますが、少なくとも安全性につきましてはしっかりと担保されていることが最低条件であります。以前、死亡例の報告もなされたところであり、薬事の段階で安全性を確実に担保できていなければ、お子様である患者さんや御家族に大きな悲しみを与えることにもなりかねません。
このことは条件及び期限つき承認制度の存続にも関わる問題でありますので、今後の薬事承認における議論につきましては、本日、資料の総-10の1ページの中ほどに記載がありますが「薬事承認に際して条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提に」とありますので、今回の件を踏まえまして、より一層の取組をお願いしたいと強く要望いたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
データを見せていただくと、ある程度、有効性が分かるとは思いますが、ただ、欧州委員会が有効性が十分に証明されていないという見解を示しているところから見ますと、もし違う群でやると違う答えが出るかもしれない中、今回の申請に使われた301試験の投与の患者を製造販売後の有効性の検証として使うことについてはかなり危惧があります。
同じ有効であった同じベースのものを製造販売後の有効性として外挿してしまうというのは、治験で有効であれば、その群をそのまま製造販売後の有効性の判定に使うというのは、製造販売後の有効性の判定という文言からしてもおかしいのではないか。やはり製造販売後に投与されたものの分析をしなければならないのではないかと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
先ほど江澤委員から、安全性がしっかり担保されていることが前提だというお話がありましたけれども、私もそのとおりだと考えます。今回、関係学会等と連携して、適正使用ガイド、患者向け資材の改訂を行い、肝機能障害等に係る安全対策の徹底を図ることになりましたが、関係者が協力して安全対策を実施していくことが不可欠だと考えます。未知のリスクを既知化すること、既知のリスクに関しては最小化するよう、リスク対応への徹底が求められると思います。
また、エレビジスが投与されて、在宅に戻った後、患者さんが他の疾患に罹患して薬局を利用することがあります。経口コルチコステロイドを含め、服用薬の服薬管理が重要となってきます。調査会においても他科・他施設との連携が論点になっていましたが、医師と連携してしっかりと取り組んでいきたいと思っております。今後、企業から薬局へも適正使用等に関しての情報をいただけるようお願いしたいと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
エレビジスにつきましては、各委員からもコメントが出ておりますけれども、有効性と安全性の両面でこれまで慎重に議論を進めてきた経緯等があり、有効性につきましては、今日示されました総-9-1の2ページに欧州委員会が不承認とする最終判断を行ったと記載がありますけれども、同じページの上のほうには外部対照データと比べた現時点での進行抑制効果や今後の長期追跡による検証計画の妥当性等の記載がありますので、過去に本承認に至らなかった2つの製品に比べますと、有効性の確からしさは相当程度高いものと期待するものでございます。また、安全性につきましては、資料の総-9-2あるいは参考資料で示されている運用に基づきまして、肝機能障害に係る安全対策を徹底して、リスクを最小化できるものと受け止めております。
以上により、患者にとってリスクを上回るベネフィットが見込まれるとして、資料の総-9-3の2ページに示された医療保険上の取扱い(案)を了承いたします。今後の薬価算定作業を進める中で、新たな情報が発生した場合には速やかに中医協に報告していただくことも事務局にお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
○高町委員
すみません。高町です。
○小塩会長
高町委員、お願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
このエレビジスは、アメリカで既に本承認されていること、長期の経過を確認することにより、有効性が確認できる状況にあることで保険適用の手続を進めるということですが、先ほどからありますように、欧州委員会ではその有効性が十分に証明できないということで、Conditional Marketing Authorizationが不承認という最終決定がされたということです。
この欧州委員会の決定は、今後の保険収載、保険適用の手続に何らかの影響を及ぼすものなのでしょうか。この点をお教えいただけますでしょうか。
○小塩会長
ありがとうございます。
高町委員から、欧州委員会の決定についてどう考えるかという御質問がございましたが、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。御質問ありがとうございます。
欧州委員会は、臨床試験の第Ⅲ相試験の1年間の結果を中心に評価して、有効性が十分に証明されていないという結果で条件付きの承認を付与しないという決定をしたと考えております。
ただ、医療機器審査管理課長から説明がありましたように、企業としてはさらなるデータを集めて議論すると聞いておりますので、完全に有効性については否定されたものではないと考えております。
また、先ほどの説明のように、国内につきましても既に長期の後解析の試験で差が出ているということと、条件となった調査につきましても、長期の結果が出れば有効性の確認ができそうだという説明もありましたので、このまま保険適用について進めてはどうかと御審議いただいているところでございます。欧州委員会の結果も踏まえた上でのこういう考えでございますので、直接的には影響がないと考えております。
ただ、先ほど委員からの御指摘があったような形で、欧州委員会の今後の取扱い、あるいはほかの有効性・安全性に関する情報が得られましたら、また、この場において御報告をさせていただければと考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
ありがとうございます。
ぜひ慎重な議論を重ねていただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、ほかには御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。資料、総-10を御覧ください。
昨年10月15日の中医協総会におきまして、条件・期限付きで承認されました再生医療等製品の診療報酬上の算定方法の見直しに向けた議論について、薬価専門部会、保険医療材料専門部会及び費用対効果評価専門部会における相互の検討状況を踏まえた上で、効率的に議論するため、これらを合同部会として議論することを御了承いただきました。これを受け、3回にわたり議論した内容を取りまとめておりますので、この取りまとめについて御説明させていただきたいと思います。
まず、本取りまとめにつきましては、1段落目、冒頭の2段落目でございますが、令和6年3月に「再生医療等製品に係る条件及び期限付き承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス」、令和7年10月に「再生医療等製品の条件及び期限付き承認の取扱いについて」を発出し、その運用の改善を図ってきたところでございますが、さらに、条件及び期限付き承認時における有効性の推定、安全性の確認の適切な実施を推進し、薬事承認に際して、条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提に、今後の条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品の診療報酬上の対応について、以下のとおりとするという形にしております。
具体的な算定の内容について御説明させていただきます。
まず、1ページ目の「1.薬価又は材料価格算定時の対応」に関しましては、1つ目の○、条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品を、医薬品の例により算定するか、医療機器の例により算定するかにつきましては、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に、薬事承認の結果を踏まえて判断する。
2つ目、計算方式につきましては、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に、類似薬効比較方式、類似機能区分比較方式を原則とし、類似薬または類似機能区分が存在しない場合は原価計算方式により算定する。
3つ目、原価計算方式により算定される場合に用いる営業利益率の係数は、平均的な営業利益率に0.5を乗じた値を用いる。
その次でございますが、画期性加算、有用性加算及び改良加算の適用については、算定時には該当性を判断しない。有用性系加算以外の補正加算の適用につきましては、算定時に該当性等を判断する。
外国平均価格調整の適用につきましては、要件に該当する場合は適用する。
具体的な薬価算定又は材料価格算定に当たっては、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において審議した上で、中医協総会の了承を経ることとするとしております。
次に、2ページ目の「2.薬価又は材料価格収載後の対応」についてでございます。
「(1)市場拡大再算定」についてでございますが、1つ目の○、通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に取り扱う、2つ目の○、市場拡大再算定を適用する場合は、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において審議した上で、中医協総会の了承を経ることとする。
「(2)費用対効果評価」に関しましては、費用対効果評価の適用については、分析に必要なデータが不十分であることが想定されるため、改めて承認を受けた際にその該当性を判断する。
「(3)新薬創出・適応外薬解消等促進加算(革新的新薬薬価維持制度)」に関しましては、要件に該当する場合は適用することとしております。
その次、3ページ目のほうの「3.改めて承認を受けた際の取り扱い」に関してでございます。1つ目の○、通常の承認に係る審査の結果等を踏まえて、原価計算方式における営業利益率の係数、補正加算の適用又は控除について、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において検討した上で、中医協総会の了承を経ることとし、補正加算率の計算に当たっては、新規収載品に対する補正加算率の算式と同様とする。
費用対効果評価の該当性につきましては、薬価算定組織若しくは保険医療材料等専門組織又は費用対効果評価専門組織において検討した上で、中医協総会の了承を経ることとするとしております。
「4.その他」といたしまして、条件・期限付き承認を受けた再生医療等製品に関する事例が集積するなど、状況の変化があった場合には、中医協総会に報告するとともに、必要であれば本取扱いの見直しを審議するとしております。
説明は以上でございます。
なお、本日、本取りまとめにつきまして御了承いただけましたら、先ほど御了承いただきましたエレビジスの薬価算定から本取扱いについて対応させていただければと考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。資料、総-10で示された対応案について異論はありません。薬価算定時の対応、収載後の対応は条件及び期限つき承認を受けた製品であるということを踏まえて対応すべきと考えます。
また「4.その他」にありますが、状況の変化等があった場合は、中医協において必要な検討が行えるよう、厚生労働省におかれましては、引き続き、当該企業との連携をお願いしたいと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。資料に示された対応案に異論はございません。
先ほど江澤委員からも御発言ございましたけれども、1ページの冒頭の中ほどの下にございます有効性の推定と安全性の確認につきましては、中医協で医療保険上の取扱いを判断する前提となりますので、薬事のほうでこの点につきましては慎重な対応を重ねてお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明があった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
本日の議題は以上ですが、事務局から「その他」として資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-11を御覧ください。「『令和8年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理』に関するご意見の募集について」でございます。
本日、議論の整理をおまとめいただきました。こういったことを踏まえまして今後の具体的な議論を行っていくこととしておりますが、医療現場や患者等国民の皆様の御意見を踏まえる観点から、御意見を募集することといたしたいと思います。
期間は本日から1月20日の火曜日ということで行わせていただき、中医協等で、個人の名前などを除いた上で、お示しをさせていただきたいと考えてございます。
それから、最後に、本日、議事の中で事務局の不手際がございまして、皆様をお待たせする結果になってしまいまして申し訳ございませんでした。改めて、おわび申し上げます。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、事務局より説明のあった方向で準備を進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。

