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- 2026年1月9日 中央社会保険医療協議会 総会 第640回議事録
2026年1月9日 中央社会保険医療協議会 総会 第640回議事録
日時
令和8年1月9日(金)10:00~
場所
全国都市会館 2 階大ホール
出席者
- 構成員等
-
- 小塩隆士会長
- 飯塚敏晃委員
- 笠木映里委員
- 永瀬伸子委員
- 本田文子委員
- 城山英明委員
- 鳥潟美夏子委員
- 松本真人委員
- 永井幸子委員
- 鈴木順三委員
- 伊藤徳宇委員
- 茂松茂人委員
- 江澤和彦委員
- 黒瀨巌委員
- 小阪真二委員
- 太田圭洋委員
- 大杉和司委員
- 森昌平委員
- 木澤晃代専門委員
- 上田克彦委員
- 小松知子専門委員
- 事務局
-
- 間保険局長
- 林医療課長
- 梅木医療技術評価推進室長
- 吉田保険医療企画調査室長
- 和田歯科医療管理官
- 清原薬剤管理官 他
議題
- 物価対応について(その1)
- 選定療養等募集を受けた対応について
- 個別事項について(その21)近視進行抑制薬の処方に係る検査について
- これまでの議論の整理(案)について
議事
○小塩会長
おはようございます。ただいまより、第640回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、奥田委員、高町委員、田島専門委員が御欠席です。
カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「物価対応について(その1)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-1「物価対応について(その1)」を御覧ください。
2ページが、令和8年度診療報酬改定の改定率について、12月24日の大臣折衝において決められた内容をお示しするものでございます。
物価対応についての主な記載としては、※2と※4になります。※2のほうで、物価対応分0.76%となってございます。この0.76%が0.62%と0.14%に分かれておりまして、0.62%はR8以降の物価上昇への対応分ということになります。これは段階的に措置をされることになっており、令和8年度に0.41%、令和9年度に0.82%ということで、ちょうど令和9年度が令和8年度の2倍になるような階段となっており、その平均が0.62%という考え方でございます。そして「また」のところに書いてある0.14%分は、令和8年度、令和9年度、共通のものでございますので、令和8年度改定において措置をするということになります。
※4のほうは、R6改定以降の経営環境の悪化を踏まえた緊急対応分0.44%でございまして、配分に当たっては、R7年度の補正予算の効果を減じることのないよう、施設類型ごとのメリハリを維持するということになってございまして、病院、その他の施設類型ごとの配分が決められているところでございます。
3ページは、その記載の内容の本文からのそのままの抜粋を掲載しております。内容は同様となってございます。
こうしたことを踏まえまして、令和8年度診療報酬改定における物価対応の具体的な方法について、これから御議論いただきたいと考えてございます。
4ページ、外来における物価上昇対応についてでございます。
まず、真ん中の点線で囲んだところに大臣折衝における記載を書いてございますけれども、先ほど申し上げた改定率の数字以外に「特に」の後でございますけれども、令和8年度以降の物価上昇への対応としては、診療報酬に特別な項目を設定することにより対応するとなっておりますので、こうしたことを踏まえた対応が必要であると考えてございます。
また、※のところ、実際の経済・物価の動向が令和8年度診療報酬改定時の見通しから大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和9年度予算編成において加減算を含めさらなる必要な調整を行うということになっているということでございます。
こうしたことを踏まえまして、この対応についての考え方でございますけれども、令和8年度以降の物価上昇への対応については、段階的に対応する必要があることを踏まえ、初・再診料とは別に、初・再診時に算定できる物価上昇に関する評価を設定してはどうかということ。そして、この評価につきましては、下の絵にございますけれども、令和8年度と令和9年度のところの階段がついておりまして、現在の改定率の想定から言うと、令和8年度に比べて令和9年度が2倍になることが想定され、必要な場合には調整がなされるというような考え方でございます。
また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境の悪化分への対応分につきましては、令和8年度改定時に初・再診料等の評価に含めるというような形でどうかということでございます。こうした評価の水準については、医科診療所、歯科診療所の改定率を踏まえて設定してはどうかと考えているところでございます。
5ページ、入院における物価上昇への対応でございます。
こちらについても、構造は同じでございまして、令和8年度以降の物価上昇への対応につきましては、外来における物価上昇対応と同様に、段階的に対応する必要があることを踏まえ、入院料等とは別に、入院料等の算定時に算定可能な、物価上昇に関する評価を設定してはどうかということでございます。また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境の悪化分への対応につきましては、令和8年度改定時に、入院料等の評価に含めてはどうかということでございます。
なお、後で詳しく御説明いたしますけれども、こうした評価の水準は、病院の改定率から外来診療における物価上昇対応の評価を差し引いた規模となるように調整する必要があるのではないかということでございます。
その分でございますけれども、6ページ、病院での外来における物価上昇の対応についてであります。
外来における物価上昇分の評価については、初・再診時の評価が診療所と同一にする必要があるという構造だと認識をしてございます。しかしながら、病院における外来は診療所とコスト構造が異なることから、例えば物件費が多いとか、1日診療単価が恐らく高い場合が多いというようなことでございますけれども、病院における実際の物価上昇分と一致しないということが考えられます。こうしたことから、初・再診時の評価は診療所での必要な評価を前提に決定されますので、この対応で不足する外来における物価上昇分については、入院時の評価に当たって補正する必要があるのではないかということでございます。
どういった形かということを模式的に示したのが図となってございます。
7ページにつきましては、補正予算による支援を引き継ぐ分ということでございます。先ほどの2ページで言うと※4の部分、3ページで言うと②と③の部分について検討するための資料でございますけれども、7ページが補正予算において、どのような措置がなされたかということをまとめているところでございます。
病院においては、基礎的支援と救急に対応する病院への加算という部分がございまして、基礎的支援のほうは1床当たりで措置をされることになってございます。また、救急に対応する病院への加算というものが設けられております。
有償診療所や無床診療所・歯科診療所、保険薬局、訪問看護ステーションにおいては、1施設当たりの評価ということになっておりました。
8ページでございます。この補正予算による支援の考え方を踏まえた入院料への配分についてでございます。
令和6年度改定以降の経営状況の悪化に対する対応については、大臣折衝において維持することとされた令和7年度補正予算の考え方を踏まえ、回復期、精神、慢性期については、入院1日当たり定額を配分してはどうかということ。そして、急性期については、財源を一体化した上で、補正予算の配分額に応じて特定機能病院、急性期病院、その他の急性期の3類型へ配分した上で、1人1日当たり入院費に応じて、入院料ごとの物件費等の額に応じて配分してはどうかと考えているという案でございます。
9ページが論点になります。
診療報酬において、適切に物価高騰への対応を行うことができるよう、次のような考え方で評価を行うことについてどう考えるか。外来診療に対する物価上昇への対応方法として、令和6年度診療報酬改定以降の、経営環境の悪化への対応分については、初・再診料の増額として対応し、令和8年度以降の物価上昇への対応については、物価上昇に関する評価を設定する。入院診療に対する物価上昇分への対応として、令和元年の消費税補塡における対応も参考にしつつ、グループ分けした入院料ごとの物件費率等を基に、入院料ごとの1人1日の入院診療報酬に占める物件費を算出して、入院料に上乗せする評価を設定することを検討する。
この部分については、今回の資料に具体的なお示しをしているわけではなくて、物件費を入院料に関してどう乗せるかということについて、今後、その2の議論のところで御検討いただこうと思っておるわけでございますけれども、こうしたことを検討してはどうかということでございまして、消費税補塡における対応については参考資料のほうにお示しをさせていただいているところでございます。
高度機能医療を担う病院(大学病院を含む)への特例的な対応分については、その趣旨に沿って、そうした機能を担う病院への評価に上乗せする。また、入院診療に対する令和6年度改定以降の経営状況の悪化に対する対応については、令和7年度補正予算による支援の考え方を踏まえ、回復期、精神、慢性期については、1日当たり定額を配分し、急性期については、財源を一体化した上で、特定機能病院、急性期病院、その他の急性期の3類型への配分額を算出し評価する。
こうした評価の事務局としての案でございますけれども、こうした考え方で評価を行うことについてどう考えるか、御議論いただければと考えてございます。
資料の説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、9ページの論点について申し上げます。
今回示されました物価対応への考え方につきましては、昨年末の予算大臣折衝で決定された文言から必然的に導き出されたものであると受け止めております。したがいまして、事務局におかれましては、今回示された考え方に従い、具体的にどのような点数配分となるのか、御検討を進めていただければと考えております。
その際には、考慮しなければならない要素や技術的な課題も多々あるかとは思いますが、できるだけ各医療機関が理解しやすいような内容としていただくようよろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。
私も今回、非常に細かく書かれている大臣折衝による文章を踏まえて対応を考えると、また、2年にわたり対応するということも決められておりますので、9ページの論点に示されております事務局提案の方向性に関して、大きく異論はございません。
ただ、診療報酬という点数制度そのものを考えた場合に、医療提供コストの物価の上昇分というものは当然、処置・手術など、全ての個別点数で反映すべき部分とも論理的にはあり得ると思います。今後、物価対応分として設定された点数を、次回以降の改定において、どのような形で個別点数に適切に置き換えていく方法論があるのか等に関しても、中医協として今後継続して検討していく必要があるのではないかと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、大杉委員、お願いいたします。
○大杉委員
ありがとうございます。外来における物価上昇対応について、歯科の立場で発言させていただきます。
4ページにイメージ図が示されておりますけれども、物価対応分については、令和8年度及び9年度の物価上昇を加味した新たな評価を設定し、また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境悪化を踏まえた緊急対応分の外来分については基本診療料で対応する方向と理解をいたしました。物価高騰は全ての医療機関にとって大きな課題になっている一方で、今回、厳しい医療保険財政の中で歯科診療所も補塡していただけることに感謝を申し上げます。
また、この貴重な財源の活用を通じて、地域における歯科医療提供体制の確保に加えて、歯科医療のデジタル化等の効率化も進めてまいりますので、継続的な対応をよろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
薬局においても、医療機関や歯科医療機関と同様に、物価上昇の影響を大きく受けています。そうした中、物価上昇への対応をしていただき感謝申し上げます。
もちろん、物価上昇の影響というものは、全ての薬局で同じように受けるため、物価対応については、公平性の点からも、調剤基本料での対応に含めるものと考えます。論点の1つ目にあるように、経営環境への悪化への対応分、令和8年度以降の物価上昇への対応については、外来診療と同様の対応をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
まず、総論といたしましては、年末の総会の場で1号意見として申し上げたとおり、医療機関の機能等により、物価上昇の影響が異なることを踏まえて対応することや、インフレ率の変動を想定し、当初の見込みと実績に差が生じた場合に調整することが必要だと考えております。本日、事務局から示された方向性は、大臣折衝で合意された政府の方針を診療報酬の仕組みに落とし込んだものであり、「メリハリのある対応」という我々の考え方にも合致しておりますので、大きな方向性については特段、異論はございません。また、今後の物価上昇について、令和8年度に2年分まとめて対応するのではなく、段階的に手当てすることは保険財政への影響の観点からも妥当な対応だと受け止めております。
ただ、この仕組みを長期的に維持・継続できるのかということは、保険者の立場としては不安も感じております。政府としては、成長型の経済に移行し、インフレがしばらく続くことを想定しているものと理解しておりますが、状況の変化等で当然、インフレが終息するということもあり得ます。また一方で、医療提供体制の見直しが進む中で、医療機関のコスト構造が変化することもあり得ます。したがいまして、今回の対応はあくまで、次回、令和10年度改定までの2年間の措置として整理すべきだと考えております。
もう一点、議論の前提といたしまして、令和9年度の調整について意見を申し上げたいと思います。外来、入院、ともに大臣折衝事項のところを見てみますと、経済・物価の動向の見通しから大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合に、令和9年度予算編成において、加減算を含むさらなる必要な調整を行うという記載がされております。この措置が発動されるためには、現時点で見込んでいる経済・物価の動向を明確にしておくことが不可欠となります。
その上で、実際の物価動向が現時点の想定から下ぶれした場合には当然、減算が必要であり、どの程度の変動が必要で、どの程度の変動がある場合に調整するのかということも重要な要素となってまいります。また、医療機関等の経営に支障が生じた場合には加算を引き上げようということですので、可能な限り、正確に医療機関の実態を把握すべきと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいですか。
鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
MCDBや医療経済実態調査の分析結果として示されたとおり、施設類型や病院の特性によって物価高騰の影響度合いが異なることを踏まえた案と受け止めており、示された方向性に異論はございません。
入院料に関しまして、病院の機能や各病床で提供される医療の内容に応じた配分については、地域で果たす役割も踏まえながら、メリハリのついた対応となるようにしていくべきと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
物価への対応は必要であり、改定率の配分を踏まえて提案されたものとして受け止めております。
1つ質問になりますが、8スライド目のところですけれども、急性期では救急搬送件数などに応じて傾斜をかけるという方向が示されております。慢性期、そして、精神などにおいても救急を受け入れるというところもあろうかと思いますし、補正予算ではこういった医療機関には手当てされるということだと受け止めておりますが、この点はどうなのか、教えていただければと思います。
○小塩会長
ただいま、御質問いただきましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。
8ページのところでございます。急性期以外の医療機関が救急を受け入れるような場合の考え方ということでございますけれども、まず、精神については単科病院が多くなってございまして、そういったところで救急車を受け入れている場合については、こちらの急性期のほうの加算、8ページの下側の急性期のほうの対応では対応されないことになりますので、精神科病院の救急搬送件数を調べるといった中で、必要な対応があれば、そこについても措置を考えたいと考えてございます。慢性期等につきましては、上では病院においての考え方、下では病床についての考え方ということになりますので、そういったことも踏まえて、必要な対応があるのかどうかということを確認した上で考えたいと思います。
○小塩会長
永井委員、お願いします。
○永井委員
ありがとうございます。
メリハリを持った対応が必要だと思っておりますので、全体のバランスを踏まえた適切な対応をしていただければと思っております。そして、急性期においては、機能によって3分割した上で、さらに物件費などを勘案して配分するということですので、ぜひとも複雑過ぎないようにしていただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかには御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「選定療養等募集を受けた対応について」及び「個別事項について(その21)近視進行抑制薬の処方に係る検査について」を議題といたします。これら2つの議題は関連することから、併せて審議することといたします。
それでは、事務局よりまとめて説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。まず、総-2のほうから御説明いたします。
昨年9月17日の中医協総会におきまして、この選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集というものを行ったことについての結果を御紹介いたしました。その際、今後、事務局において整理・検討を進め、中医協において御議論いただくというようなことでその際は御紹介しておりましたが、今回、それを取りまとめましたので、こちらでお諮りをする次第でございます。
まず、新たに選定療養に追加するものとして1つ、1ページ目に表示してございます。こちらは、やや特殊なものではありますけれども、近視の進行抑制を効能または効果とするアトロピン硫酸塩水和物というものが令和6年12月に承認をされております。こちらは、いわゆる薬事承認はされていますが、薬価収載をして保険診療の中で使うというよりは、ある意味で眼鏡やコンタクトレンズと同様のものとして使うということでありますので、現在は自由診療という形でやっておりますけれども、医薬品との組合せになりますので自由診療というような形になっておりますが、この技術料部分について保険で使えるような枠組みということで、新たに選定療養に追加してはどうかということで、こちらを御提案している次第でございます。
こちらについては、後ほど技術料の部分についての取扱いについて、総-3ということで併せて御審議をいただきたいと思っているということでございます。
2ページ目のほうに移っていただきますと、今度は既存の選定療養の対象範囲を見直すものということでございます。
まず1つ目、①でございますけれども、いわゆる時間外診察に関する選定療養というものがございますけれども、こちらの中に、医師が診察をするという以外に、様々な医師の指示を受けた関係職種の指導管理、例えば栄養士による外来栄養食事指導とか、そういったものについて追加するというもの。それから、併せて、緊急性のない保険薬局における時間外調剤というものについて追加してはどうかということでございます。こちらはもちろん、緊急やむを得ない事情による時間外の指導管理といったことは診療報酬のほうで評価しておりますので、そういったものを特別な料金を徴収することは認めないという取扱いになるということでございます。
下のほうに移っていただきますと、②でございまして、医科点数表等に規定する回数があるものについて、別途、さらに患者ニーズに基づいて、それを受けられるようにするということでございまして、疾患別のリハビリテーションですとか、それから、PSAなどについて、今、認められておりますけれども、それについて、摂食機能療法やリンパ浮腫複合的治療料というものを追加してはどうかということでございます。
それから、3ページ目に移っていただきますと、今度は選定療養という枠組みとは若干異なるものでありまして、療養の給付とは直接関係ないサービスということで、実費を徴収しても構わないというようなことを通知のほうで明確化しておりますけれども、そちらに追加して明確化してはどうかということでございます。
これから4つほど御紹介いたしますけれども、一つ一つの具体的にどうなっていくかというものは個々の医療機関において異なる部分もありますが、この通知の中では、この3ページの一番上のところでありますけれども、患者からの費用徴収が必要となる場合には、その患者さんに対しての徴収に係るサービスの内容や料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、同意を確認の上、徴収することと、それから、徴収する費用については、社会的に見て妥当適切なものとするといったことが求められているということでございます。
そういった枠組みの中で、①でございますけれども、予約やオンライン診療の受診に係るシステム利用料。②でございまして、予約に基づく診察について、患者都合でキャンセルがされたといったもの。それから、③で、もともとインターネット、パソコンのレンタルなどはそこの中で認めているのですけれども、Wi-Fiの利用料というところをしてはどうかということでございます。
もう一つ、④で、4ページのほうに移っていただきますと、在留外国人の診療に当たり必要となる多言語対応に要する費用ということでございまして、具体的には通訳の手配料や翻訳機の使用料などということでございます。こちらも、今、実費の通知の中では日本語を理解できない患者に対する通訳料というものがございまして、今般の最近の技術開発や様々なニーズの増加といったところに対応して、もう少し幅を広げたものを明確化して定めてはどうかということでございます。
それから、4ページの中段以降、今回、いろいろな意見がいただいているわけでありますけれども、これまでと同様に、例えば療養の給付との関係を整理すべきものですとか、そもそも、保険給付の対象となっているものについては、これは対応しないということでございます。
4ページの中ほどから、2ということでございますけれども、今回の御意見募集の中でも、長期収載品の選定療養に関するもの、バイオ後続品のある先行バイオ医薬品の選定療養への追加、OTC類似薬の選定療養への追加。こういったものについても御意見がありましたけれども、こちらについては、これまでも社会保障審議会医療保険部会ですとか、こちらの中医協のほうでも御議論いただいてきたところでありますけれども、それぞれの枠組みについて、また別途、御議論をいただきまして、対応の方向性というものが一定決まっているということでありますので、こちらの枠組みではなくて、そちらのものを使ってやっていくということでどうかということでございます。
総-2については以上でございます。
○林医療課長
続いて、医療課長です。総-3を御説明させていただきます。「個別事項について(その21)」でございます。
2ページ目、先ほど御説明をした内容の中に出てまいりますけれども、近視進行抑制薬についての概要を記載してございます。
用法なども書かせていただいてございます。1日1回就寝前に点眼をするもの、また、臨床成績を見ていただくと、3年間ぐらいの非常に息の長い治療でございまして、そうした中で点眼を続けると、近視の進行が抑制される効果が示されているということでございます。
3ページ目、この間のどういった外来診療が想定されるかということでございます。
関係学会の指針においては、治療中、屈折検査等の検査を行うことが推奨されておりますが、その頻度については、箱の中にもございますけれども、3~6か月あるいは1年に1回といったようなスパンが記載されているところでございます。
4ページ、論点でございますけれども、こうしたガイドライン等も踏まえまして、近視進行抑制薬の処方に係る検査に対する適切な評価について、ガイドライン上、毎月通院をするといったようなことが想定されているものではなくて、非常に息の長い治療であるといったことを踏まえた適切な評価という趣旨でございますけれども、これをどのように考えるかということを併せてお諮りしたいと考えてございます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
まず、総-3の4ページの論点にお示しいただいておりますように、関連学会のガイドライン等を踏まえた上で、適切な点数設計となるよう検討を進めていただければと思っております。
その上で、総-2に示された対応方針につきましては異論ありません。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私は、総-2のほうの選定療養費の、療養の給付と関係ないサービス等に追加・明確化されるものの中のキャンセル料です。ここで除外基準として、傷病が治癒したことによるキャンセルは除くとするということなのですが、医療機関を受診せずに傷病が治癒したと判断するというものは患者さんがするわけでしょうか。
もし患者さんがするのであれば、症状がなくなったら病気が治ったということで、治療が継続されないことによって起こるデメリット、それから、結核等も中断すると耐性菌が増えるというような、いろいろなエビデンスもございますので、その辺の判断をどうするのか。ここをきっちり議論した上でやらないと、私は治癒しましたということでキャンセル料を払わない。でも、社会的に問題が起こってしまうということが起こりますので、ここの定義というものはしっかり議論させていただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
事務局、よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等ございますでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
まず、総-2に関してでございますが、事務局から示された対応方針についてはいずれも異論はございません。
その関連で、総-3に示されております検査についてでございますが、学会のガイドラインを踏まえまして、一定の間隔を空けて検査を実施すべきだと考えます。そうした前提の上で、アトロピンの処方に伴う眼科の検査に関連して2点コメントしたいと思います。
まず、アトロピンを選定療養とすることは、コンタクトレンズとの公平性の観点からやむを得ないと受け止めますけれども、薬事承認された後に自由診療で処方されてきた医薬品について、広く選定療養の対象になっていくことは望ましくないと考えております。したがいまして、今回の件は極めて例外的な対応だということは強く指摘させていただきます。
もう一点は、検査の取扱いですが、ここに記載されております「コンタクトレンズの処方のために行う検査は保険診療である」という表現もですが、コンタクトレンズを購入するためには必ず眼科を受診しなければならないと思っている国民も多いのではないかと思います。そもそも、医師の処方がなくても購入できるコンタクトレンズを使うために、検診のように実施される検査については保険診療としてどのように取り扱うべきなのか、改めて議論が必要だということも指摘させていただきます。
それと、総-2の3ページの今の(2)の選定療養の関係でございますけれども、この新たなサービスの関係に関して、なかなか、これを患者側もすっと受け止めるというのは難しいコストがいろいろ入っているかと思いますので、それについては、前文でも先ほど説明がありましたけれども、丁寧な説明をぜひお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
特にほかには御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「これまでの議論の整理(案)について」を議題といたします。
令和8年度診療報酬改定に向けて、前回の改定後から議論を進めてまいりましたが、これまでの議論を事務局に整理していただきましたので「これまでの議論の整理(案)」について、本日と14日で議論していただきたいと思います。
それぞれの改定項目の詳細な内容につきましては、後日、いわゆる短冊を用いて議論いたしますので、本日は「これまでの議論の整理」として、このような整理でいいかどうか、御確認をお願いいたします。
なお「これまでの議論の整理」につきましては、本日と14日の総会でまとめていただき、14日からパブリックコメントにかけたいと思います。
それでは、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。全体でお願いいたします。前半、後半と分けないで、全体について御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
それでは、最初に、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
資料の冒頭の留意事項にも掲載いただいておりますが、今回示された内容はあくまでも現時点における整理ということで理解をいたしております。個々の項目につきましては、今後の個別改定項目、いわゆる短冊の議論の際に必要に応じて議論させていただければと思っております。
なお、小塩会長におかれましては、看護協会の専門委員からも意見を聞く機会を御検討いただければ幸いでございます。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。私も詳細の議論に関しましては短冊を見ながらさせていただきたいと思っておりますが、現段階で2点だけ、少し事務局のほうに依頼させていただければと思います。
まず初めに、6ページにあります入院がずっと並んでいる中の(5)特定集中治療室のところになります。その特定集中治療室の④にSOFAスコアの部分が出てございます。以前お話ししましたように、SOFAというものは多臓器障害の指標であり、ICUにおける集中治療が必要な患者の、一部の患者が反映されるという指標ですので、この見直しにより、多臓器不全以外のICU治療が必要な患者の入室に影響が生じた場合には、医療安全上問題が生じる可能性を危惧しておりますので、SOFAの見直しに関しては慎重に行わせていただきたいと思っております。
今までのところで、このICUのSOFAの資料というものを中医協のほうに出していただいていないのではないかと思います。現在のデータをしっかりと確認させていただいて、現行の基準ではいけないのか、また、もし見直したとしても、どれぐらいの割合が適切なのかということに関しましては、短冊の前に、できれば慎重に検討させていただく資料をいただければと思います。
あと、8ページのところの(15)で、DPCです。これもDPCを見直しますという形で漠然と書いてあるわけですが、DPCの制度の見直しはかなり病院の運営・経営に大きな影響が出ることが想定されますので、各病院がどれぐらいの影響が見直しによって出るのか。これに関しましても、短冊の議論の前に、もし可能であればシミュレーションの結果などを示していただければと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
小阪委員、続きまして、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私も、特定集中治療のところの、太田先生が述べられました④のところでございますが、これは議論のときにも申し上げましたが、④と⑤、処置による重症度とSOFAスコアはかなり乖離します。そのために、この④と⑤を別々に議論したりデータを出すのはやはり少し問題があると思っておりますので、これをきっちり、連結した形で整理していただきたいと思います。
これは24ページの臓器提供のところにも関わりまして、臓器提供というものはどういうものがいいか。臓器移植に適した臓器というものは臓器障害のない臓器なのです。そうすると、脳死であり臓器障害がないものが臓器に適しているのですが、SOFAスコアが上がりますと、多臓器不全を起こさないとICUに入れられない。そうすると、いい臓器の提供が阻害される可能性があります。それから、臓器提供を促進するということであれば、SOFAの使い方なども考えていただかないと、多臓器不全の指標をICUの指標とされる場合は、やはり健全な臓器を持ったドナーの入室が妨げられる可能性がありますので、その辺は連結した状態でよく議論していただきたい。
もう一つは、29ページに処方箋様式を見直すというところがございまして、これは中医協だけでやって見直せるわけですが、ただ、ICTとの関係で、電子処方箋との絡みがあります。これが同じ時期にやっていただけるのであればよろしいのですが、時期がずれますと、まず、電子カルテの処方箋のデータを変えた。電子処方箋で変わったときに、電子処方箋の部分も改変するという、2回になりますし、今度は薬局さんのほうは、紙で来る様式はこちら、電子処方箋で来る様式はまた旧様式が来るというような煩雑なことになりますので、時期をきっちり考えてやっていただきたいと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
あとはよろしいでしょうか。
続きまして、1号側委員の御質問を伺いたいのですが、その前に、先ほど江澤委員から御提案ございましたが、看護の立場からの御意見をお願いいたします。
木澤専門委員、お願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。「Ⅰ-2-1 医療従事者の処遇改善」の(1)について申し上げます。
物価や賃金の高騰、人手不足等への対応として、医療関係職種の確実な賃上げの推進を挙げていただいたことは非常にありがたいと考えており、議論の整理(案)の記載内容に異論はございません。
詳細な制度設計の際には、これまでも申し上げてきたとおり、賃上げの仕組みの見直しにより、現在働いている職員の給与がかえって引き下げられたりしないよう丁寧な検討が必要であり、また、賞与や夜勤手当も含めて、実質的な処遇改善となることは重要だと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。この議論の整理につきましては、これまで中医協で議論してきた内容を改定の基本方針の項目に沿って網羅的にまとめたものであり、江澤委員からもありましたけれども、1ページの留意事項に記載のとおり、今後の議論によって変更があり得るということを前提として、現時点での受け止めと意見を改めてコメントさせていただきます。
本日は事務局からの説明はございませんでしたけれども、今から申し上げる点について、もし説明が可能ならいただくことは構わないと考えております。
まず、7ページの(5)②にございます、宿日直を行う医師が含まれるICUについてでございますが、範囲を見直すということで、これは拡大を意図した記載だと思いますけれども、以前から申し上げているとおり、医師の常時配置がICUの基本だと考えております。患者の安全を確保するために、ICUの3・4についても宿日直を認めるのであれば、可能な限り、治療室内での勤務を促すような条件の設定を検討させていただきたいと思います。
次に、10ページの下のほうから始まるⅡ-3のかかりつけ医機能については、現行の評価を前提とした単純な修正ではなく、踏み込んだ見直しが必要だと考えております。
次に、20ページまで進んでいただきまして、このページの下のほうにございます休日のリハビリにつきましては「新たな評価を行う」と記載されておりますけれども、既存の評価の中で要件を厳格化することで対応することも十分あり得るものと認識しております。
最後に、27ページの下のほうから始まります効率化・適正化の項目ですが、この項目は保険者の立場としては非常に重要な項目でございます。まず、Ⅳ-1の(1)の処方等に係る評価体系の見直しについては、後発品の使用促進の観点だけではなく、医薬分業の目標を達成したことを踏まえ、処方箋料を引き下げることも検討すべきだということは改めて主張させていただきます。
また(3)の医薬品の安定供給体制の新たな評価については、後発品に関する既存の評価の適正化とセットで議論することが不可欠だと受け止めております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。これまでの議論を踏まえた内容と受け止めております。その上で、Ⅰ-2の賃上げや業務改善による医療従事者の人材確保に関して申し上げたいと思います。
これまでも発言してきた内容にはなりますが、賃上げに関して、実効性が担保される仕組みと記載がありますように、現場で働く人にしっかり賃上げが実感できるよう対象職種の拡大と併せて検証できる仕組みとすることが必要と考えますので、初・再診料に入れるというのではなくて、現行のベースアップ評価料といった形でお願いしたいと思っております。
また、人員配置基準の柔軟化に関しましては、患者の安全や医療の質の担保を前提に対応する必要があると思いますので、そうした文言の記載を要望したいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいでしょうか。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
先ほどICUの医師の働き方についてコメントがございましたけれども、もともと、SOFAと重症度で、患者さんの重症度というものはある程度担保されている。それで、今の世の中で働き方改革もしくはチーム医療でという中で、医師がずっと働かなければいけないのか。タスクシフトの中で、特定看護師として、国はわざわざ集中治療のパッケージまでつくって、看護師が医師の包括的指示の下に医療ができる状況をつくりながら、医師がそこにいないといけないというものは、方向性がどのような方向に行っているのか。それをきっちり説明した上で、医師が全部働くのであれば看護師の特定行為は要らないでしょうし、特定行為をさせるのであれば医師がずっと働く必要がどこにあるのかというところの議論をきっちり極めた上でないと、従事要件を緩めるのか、もしくは医師はずっと働けというのか。そこはちゃんと議論したほうがいいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに特に御質問等ないようでしたら、本日の意見を踏まえて、事務局におかれましては資料の修正等を検討していただき、次回の総会で修正点を確認することとしたいと思います。
本日の議題は以上ですが、森委員から御発言の機会をという申出がございましたので、よろしくお願いいたします。
○森委員
すみません。お時間をいただきありがとうございます。本日の議題とは別の件になりますけれども、発言させていただきたいと思っております。
特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に別途診療所を誘致することで特別調剤基本料Aの適用を除外される規定を見直すことを先日の中医協で議論をしました。大変残念なことなのですけれども、中医協で議論した後も、この規定を利用して特別調剤基本料Aの算定を逃れる敷地内薬局が続出しているとの報道があります。このような状況を踏まえ、この規定については速やかな見直しと適用が必要だと考えますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、本日の議題は以上ということで終了させていただきます。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。
おはようございます。ただいまより、第640回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、奥田委員、高町委員、田島専門委員が御欠席です。
カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「物価対応について(その1)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-1「物価対応について(その1)」を御覧ください。
2ページが、令和8年度診療報酬改定の改定率について、12月24日の大臣折衝において決められた内容をお示しするものでございます。
物価対応についての主な記載としては、※2と※4になります。※2のほうで、物価対応分0.76%となってございます。この0.76%が0.62%と0.14%に分かれておりまして、0.62%はR8以降の物価上昇への対応分ということになります。これは段階的に措置をされることになっており、令和8年度に0.41%、令和9年度に0.82%ということで、ちょうど令和9年度が令和8年度の2倍になるような階段となっており、その平均が0.62%という考え方でございます。そして「また」のところに書いてある0.14%分は、令和8年度、令和9年度、共通のものでございますので、令和8年度改定において措置をするということになります。
※4のほうは、R6改定以降の経営環境の悪化を踏まえた緊急対応分0.44%でございまして、配分に当たっては、R7年度の補正予算の効果を減じることのないよう、施設類型ごとのメリハリを維持するということになってございまして、病院、その他の施設類型ごとの配分が決められているところでございます。
3ページは、その記載の内容の本文からのそのままの抜粋を掲載しております。内容は同様となってございます。
こうしたことを踏まえまして、令和8年度診療報酬改定における物価対応の具体的な方法について、これから御議論いただきたいと考えてございます。
4ページ、外来における物価上昇対応についてでございます。
まず、真ん中の点線で囲んだところに大臣折衝における記載を書いてございますけれども、先ほど申し上げた改定率の数字以外に「特に」の後でございますけれども、令和8年度以降の物価上昇への対応としては、診療報酬に特別な項目を設定することにより対応するとなっておりますので、こうしたことを踏まえた対応が必要であると考えてございます。
また、※のところ、実際の経済・物価の動向が令和8年度診療報酬改定時の見通しから大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和9年度予算編成において加減算を含めさらなる必要な調整を行うということになっているということでございます。
こうしたことを踏まえまして、この対応についての考え方でございますけれども、令和8年度以降の物価上昇への対応については、段階的に対応する必要があることを踏まえ、初・再診料とは別に、初・再診時に算定できる物価上昇に関する評価を設定してはどうかということ。そして、この評価につきましては、下の絵にございますけれども、令和8年度と令和9年度のところの階段がついておりまして、現在の改定率の想定から言うと、令和8年度に比べて令和9年度が2倍になることが想定され、必要な場合には調整がなされるというような考え方でございます。
また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境の悪化分への対応分につきましては、令和8年度改定時に初・再診料等の評価に含めるというような形でどうかということでございます。こうした評価の水準については、医科診療所、歯科診療所の改定率を踏まえて設定してはどうかと考えているところでございます。
5ページ、入院における物価上昇への対応でございます。
こちらについても、構造は同じでございまして、令和8年度以降の物価上昇への対応につきましては、外来における物価上昇対応と同様に、段階的に対応する必要があることを踏まえ、入院料等とは別に、入院料等の算定時に算定可能な、物価上昇に関する評価を設定してはどうかということでございます。また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境の悪化分への対応につきましては、令和8年度改定時に、入院料等の評価に含めてはどうかということでございます。
なお、後で詳しく御説明いたしますけれども、こうした評価の水準は、病院の改定率から外来診療における物価上昇対応の評価を差し引いた規模となるように調整する必要があるのではないかということでございます。
その分でございますけれども、6ページ、病院での外来における物価上昇の対応についてであります。
外来における物価上昇分の評価については、初・再診時の評価が診療所と同一にする必要があるという構造だと認識をしてございます。しかしながら、病院における外来は診療所とコスト構造が異なることから、例えば物件費が多いとか、1日診療単価が恐らく高い場合が多いというようなことでございますけれども、病院における実際の物価上昇分と一致しないということが考えられます。こうしたことから、初・再診時の評価は診療所での必要な評価を前提に決定されますので、この対応で不足する外来における物価上昇分については、入院時の評価に当たって補正する必要があるのではないかということでございます。
どういった形かということを模式的に示したのが図となってございます。
7ページにつきましては、補正予算による支援を引き継ぐ分ということでございます。先ほどの2ページで言うと※4の部分、3ページで言うと②と③の部分について検討するための資料でございますけれども、7ページが補正予算において、どのような措置がなされたかということをまとめているところでございます。
病院においては、基礎的支援と救急に対応する病院への加算という部分がございまして、基礎的支援のほうは1床当たりで措置をされることになってございます。また、救急に対応する病院への加算というものが設けられております。
有償診療所や無床診療所・歯科診療所、保険薬局、訪問看護ステーションにおいては、1施設当たりの評価ということになっておりました。
8ページでございます。この補正予算による支援の考え方を踏まえた入院料への配分についてでございます。
令和6年度改定以降の経営状況の悪化に対する対応については、大臣折衝において維持することとされた令和7年度補正予算の考え方を踏まえ、回復期、精神、慢性期については、入院1日当たり定額を配分してはどうかということ。そして、急性期については、財源を一体化した上で、補正予算の配分額に応じて特定機能病院、急性期病院、その他の急性期の3類型へ配分した上で、1人1日当たり入院費に応じて、入院料ごとの物件費等の額に応じて配分してはどうかと考えているという案でございます。
9ページが論点になります。
診療報酬において、適切に物価高騰への対応を行うことができるよう、次のような考え方で評価を行うことについてどう考えるか。外来診療に対する物価上昇への対応方法として、令和6年度診療報酬改定以降の、経営環境の悪化への対応分については、初・再診料の増額として対応し、令和8年度以降の物価上昇への対応については、物価上昇に関する評価を設定する。入院診療に対する物価上昇分への対応として、令和元年の消費税補塡における対応も参考にしつつ、グループ分けした入院料ごとの物件費率等を基に、入院料ごとの1人1日の入院診療報酬に占める物件費を算出して、入院料に上乗せする評価を設定することを検討する。
この部分については、今回の資料に具体的なお示しをしているわけではなくて、物件費を入院料に関してどう乗せるかということについて、今後、その2の議論のところで御検討いただこうと思っておるわけでございますけれども、こうしたことを検討してはどうかということでございまして、消費税補塡における対応については参考資料のほうにお示しをさせていただいているところでございます。
高度機能医療を担う病院(大学病院を含む)への特例的な対応分については、その趣旨に沿って、そうした機能を担う病院への評価に上乗せする。また、入院診療に対する令和6年度改定以降の経営状況の悪化に対する対応については、令和7年度補正予算による支援の考え方を踏まえ、回復期、精神、慢性期については、1日当たり定額を配分し、急性期については、財源を一体化した上で、特定機能病院、急性期病院、その他の急性期の3類型への配分額を算出し評価する。
こうした評価の事務局としての案でございますけれども、こうした考え方で評価を行うことについてどう考えるか、御議論いただければと考えてございます。
資料の説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、9ページの論点について申し上げます。
今回示されました物価対応への考え方につきましては、昨年末の予算大臣折衝で決定された文言から必然的に導き出されたものであると受け止めております。したがいまして、事務局におかれましては、今回示された考え方に従い、具体的にどのような点数配分となるのか、御検討を進めていただければと考えております。
その際には、考慮しなければならない要素や技術的な課題も多々あるかとは思いますが、できるだけ各医療機関が理解しやすいような内容としていただくようよろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。
私も今回、非常に細かく書かれている大臣折衝による文章を踏まえて対応を考えると、また、2年にわたり対応するということも決められておりますので、9ページの論点に示されております事務局提案の方向性に関して、大きく異論はございません。
ただ、診療報酬という点数制度そのものを考えた場合に、医療提供コストの物価の上昇分というものは当然、処置・手術など、全ての個別点数で反映すべき部分とも論理的にはあり得ると思います。今後、物価対応分として設定された点数を、次回以降の改定において、どのような形で個別点数に適切に置き換えていく方法論があるのか等に関しても、中医協として今後継続して検討していく必要があるのではないかと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、大杉委員、お願いいたします。
○大杉委員
ありがとうございます。外来における物価上昇対応について、歯科の立場で発言させていただきます。
4ページにイメージ図が示されておりますけれども、物価対応分については、令和8年度及び9年度の物価上昇を加味した新たな評価を設定し、また、令和6年度診療報酬改定以降の経営環境悪化を踏まえた緊急対応分の外来分については基本診療料で対応する方向と理解をいたしました。物価高騰は全ての医療機関にとって大きな課題になっている一方で、今回、厳しい医療保険財政の中で歯科診療所も補塡していただけることに感謝を申し上げます。
また、この貴重な財源の活用を通じて、地域における歯科医療提供体制の確保に加えて、歯科医療のデジタル化等の効率化も進めてまいりますので、継続的な対応をよろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
薬局においても、医療機関や歯科医療機関と同様に、物価上昇の影響を大きく受けています。そうした中、物価上昇への対応をしていただき感謝申し上げます。
もちろん、物価上昇の影響というものは、全ての薬局で同じように受けるため、物価対応については、公平性の点からも、調剤基本料での対応に含めるものと考えます。論点の1つ目にあるように、経営環境への悪化への対応分、令和8年度以降の物価上昇への対応については、外来診療と同様の対応をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
まず、総論といたしましては、年末の総会の場で1号意見として申し上げたとおり、医療機関の機能等により、物価上昇の影響が異なることを踏まえて対応することや、インフレ率の変動を想定し、当初の見込みと実績に差が生じた場合に調整することが必要だと考えております。本日、事務局から示された方向性は、大臣折衝で合意された政府の方針を診療報酬の仕組みに落とし込んだものであり、「メリハリのある対応」という我々の考え方にも合致しておりますので、大きな方向性については特段、異論はございません。また、今後の物価上昇について、令和8年度に2年分まとめて対応するのではなく、段階的に手当てすることは保険財政への影響の観点からも妥当な対応だと受け止めております。
ただ、この仕組みを長期的に維持・継続できるのかということは、保険者の立場としては不安も感じております。政府としては、成長型の経済に移行し、インフレがしばらく続くことを想定しているものと理解しておりますが、状況の変化等で当然、インフレが終息するということもあり得ます。また一方で、医療提供体制の見直しが進む中で、医療機関のコスト構造が変化することもあり得ます。したがいまして、今回の対応はあくまで、次回、令和10年度改定までの2年間の措置として整理すべきだと考えております。
もう一点、議論の前提といたしまして、令和9年度の調整について意見を申し上げたいと思います。外来、入院、ともに大臣折衝事項のところを見てみますと、経済・物価の動向の見通しから大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合に、令和9年度予算編成において、加減算を含むさらなる必要な調整を行うという記載がされております。この措置が発動されるためには、現時点で見込んでいる経済・物価の動向を明確にしておくことが不可欠となります。
その上で、実際の物価動向が現時点の想定から下ぶれした場合には当然、減算が必要であり、どの程度の変動が必要で、どの程度の変動がある場合に調整するのかということも重要な要素となってまいります。また、医療機関等の経営に支障が生じた場合には加算を引き上げようということですので、可能な限り、正確に医療機関の実態を把握すべきと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいですか。
鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
MCDBや医療経済実態調査の分析結果として示されたとおり、施設類型や病院の特性によって物価高騰の影響度合いが異なることを踏まえた案と受け止めており、示された方向性に異論はございません。
入院料に関しまして、病院の機能や各病床で提供される医療の内容に応じた配分については、地域で果たす役割も踏まえながら、メリハリのついた対応となるようにしていくべきと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
物価への対応は必要であり、改定率の配分を踏まえて提案されたものとして受け止めております。
1つ質問になりますが、8スライド目のところですけれども、急性期では救急搬送件数などに応じて傾斜をかけるという方向が示されております。慢性期、そして、精神などにおいても救急を受け入れるというところもあろうかと思いますし、補正予算ではこういった医療機関には手当てされるということだと受け止めておりますが、この点はどうなのか、教えていただければと思います。
○小塩会長
ただいま、御質問いただきましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。
8ページのところでございます。急性期以外の医療機関が救急を受け入れるような場合の考え方ということでございますけれども、まず、精神については単科病院が多くなってございまして、そういったところで救急車を受け入れている場合については、こちらの急性期のほうの加算、8ページの下側の急性期のほうの対応では対応されないことになりますので、精神科病院の救急搬送件数を調べるといった中で、必要な対応があれば、そこについても措置を考えたいと考えてございます。慢性期等につきましては、上では病院においての考え方、下では病床についての考え方ということになりますので、そういったことも踏まえて、必要な対応があるのかどうかということを確認した上で考えたいと思います。
○小塩会長
永井委員、お願いします。
○永井委員
ありがとうございます。
メリハリを持った対応が必要だと思っておりますので、全体のバランスを踏まえた適切な対応をしていただければと思っております。そして、急性期においては、機能によって3分割した上で、さらに物件費などを勘案して配分するということですので、ぜひとも複雑過ぎないようにしていただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかには御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「選定療養等募集を受けた対応について」及び「個別事項について(その21)近視進行抑制薬の処方に係る検査について」を議題といたします。これら2つの議題は関連することから、併せて審議することといたします。
それでは、事務局よりまとめて説明をお願いいたします。
○吉田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。まず、総-2のほうから御説明いたします。
昨年9月17日の中医協総会におきまして、この選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集というものを行ったことについての結果を御紹介いたしました。その際、今後、事務局において整理・検討を進め、中医協において御議論いただくというようなことでその際は御紹介しておりましたが、今回、それを取りまとめましたので、こちらでお諮りをする次第でございます。
まず、新たに選定療養に追加するものとして1つ、1ページ目に表示してございます。こちらは、やや特殊なものではありますけれども、近視の進行抑制を効能または効果とするアトロピン硫酸塩水和物というものが令和6年12月に承認をされております。こちらは、いわゆる薬事承認はされていますが、薬価収載をして保険診療の中で使うというよりは、ある意味で眼鏡やコンタクトレンズと同様のものとして使うということでありますので、現在は自由診療という形でやっておりますけれども、医薬品との組合せになりますので自由診療というような形になっておりますが、この技術料部分について保険で使えるような枠組みということで、新たに選定療養に追加してはどうかということで、こちらを御提案している次第でございます。
こちらについては、後ほど技術料の部分についての取扱いについて、総-3ということで併せて御審議をいただきたいと思っているということでございます。
2ページ目のほうに移っていただきますと、今度は既存の選定療養の対象範囲を見直すものということでございます。
まず1つ目、①でございますけれども、いわゆる時間外診察に関する選定療養というものがございますけれども、こちらの中に、医師が診察をするという以外に、様々な医師の指示を受けた関係職種の指導管理、例えば栄養士による外来栄養食事指導とか、そういったものについて追加するというもの。それから、併せて、緊急性のない保険薬局における時間外調剤というものについて追加してはどうかということでございます。こちらはもちろん、緊急やむを得ない事情による時間外の指導管理といったことは診療報酬のほうで評価しておりますので、そういったものを特別な料金を徴収することは認めないという取扱いになるということでございます。
下のほうに移っていただきますと、②でございまして、医科点数表等に規定する回数があるものについて、別途、さらに患者ニーズに基づいて、それを受けられるようにするということでございまして、疾患別のリハビリテーションですとか、それから、PSAなどについて、今、認められておりますけれども、それについて、摂食機能療法やリンパ浮腫複合的治療料というものを追加してはどうかということでございます。
それから、3ページ目に移っていただきますと、今度は選定療養という枠組みとは若干異なるものでありまして、療養の給付とは直接関係ないサービスということで、実費を徴収しても構わないというようなことを通知のほうで明確化しておりますけれども、そちらに追加して明確化してはどうかということでございます。
これから4つほど御紹介いたしますけれども、一つ一つの具体的にどうなっていくかというものは個々の医療機関において異なる部分もありますが、この通知の中では、この3ページの一番上のところでありますけれども、患者からの費用徴収が必要となる場合には、その患者さんに対しての徴収に係るサービスの内容や料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、同意を確認の上、徴収することと、それから、徴収する費用については、社会的に見て妥当適切なものとするといったことが求められているということでございます。
そういった枠組みの中で、①でございますけれども、予約やオンライン診療の受診に係るシステム利用料。②でございまして、予約に基づく診察について、患者都合でキャンセルがされたといったもの。それから、③で、もともとインターネット、パソコンのレンタルなどはそこの中で認めているのですけれども、Wi-Fiの利用料というところをしてはどうかということでございます。
もう一つ、④で、4ページのほうに移っていただきますと、在留外国人の診療に当たり必要となる多言語対応に要する費用ということでございまして、具体的には通訳の手配料や翻訳機の使用料などということでございます。こちらも、今、実費の通知の中では日本語を理解できない患者に対する通訳料というものがございまして、今般の最近の技術開発や様々なニーズの増加といったところに対応して、もう少し幅を広げたものを明確化して定めてはどうかということでございます。
それから、4ページの中段以降、今回、いろいろな意見がいただいているわけでありますけれども、これまでと同様に、例えば療養の給付との関係を整理すべきものですとか、そもそも、保険給付の対象となっているものについては、これは対応しないということでございます。
4ページの中ほどから、2ということでございますけれども、今回の御意見募集の中でも、長期収載品の選定療養に関するもの、バイオ後続品のある先行バイオ医薬品の選定療養への追加、OTC類似薬の選定療養への追加。こういったものについても御意見がありましたけれども、こちらについては、これまでも社会保障審議会医療保険部会ですとか、こちらの中医協のほうでも御議論いただいてきたところでありますけれども、それぞれの枠組みについて、また別途、御議論をいただきまして、対応の方向性というものが一定決まっているということでありますので、こちらの枠組みではなくて、そちらのものを使ってやっていくということでどうかということでございます。
総-2については以上でございます。
○林医療課長
続いて、医療課長です。総-3を御説明させていただきます。「個別事項について(その21)」でございます。
2ページ目、先ほど御説明をした内容の中に出てまいりますけれども、近視進行抑制薬についての概要を記載してございます。
用法なども書かせていただいてございます。1日1回就寝前に点眼をするもの、また、臨床成績を見ていただくと、3年間ぐらいの非常に息の長い治療でございまして、そうした中で点眼を続けると、近視の進行が抑制される効果が示されているということでございます。
3ページ目、この間のどういった外来診療が想定されるかということでございます。
関係学会の指針においては、治療中、屈折検査等の検査を行うことが推奨されておりますが、その頻度については、箱の中にもございますけれども、3~6か月あるいは1年に1回といったようなスパンが記載されているところでございます。
4ページ、論点でございますけれども、こうしたガイドライン等も踏まえまして、近視進行抑制薬の処方に係る検査に対する適切な評価について、ガイドライン上、毎月通院をするといったようなことが想定されているものではなくて、非常に息の長い治療であるといったことを踏まえた適切な評価という趣旨でございますけれども、これをどのように考えるかということを併せてお諮りしたいと考えてございます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
まず、総-3の4ページの論点にお示しいただいておりますように、関連学会のガイドライン等を踏まえた上で、適切な点数設計となるよう検討を進めていただければと思っております。
その上で、総-2に示された対応方針につきましては異論ありません。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私は、総-2のほうの選定療養費の、療養の給付と関係ないサービス等に追加・明確化されるものの中のキャンセル料です。ここで除外基準として、傷病が治癒したことによるキャンセルは除くとするということなのですが、医療機関を受診せずに傷病が治癒したと判断するというものは患者さんがするわけでしょうか。
もし患者さんがするのであれば、症状がなくなったら病気が治ったということで、治療が継続されないことによって起こるデメリット、それから、結核等も中断すると耐性菌が増えるというような、いろいろなエビデンスもございますので、その辺の判断をどうするのか。ここをきっちり議論した上でやらないと、私は治癒しましたということでキャンセル料を払わない。でも、社会的に問題が起こってしまうということが起こりますので、ここの定義というものはしっかり議論させていただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
事務局、よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等ございますでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
まず、総-2に関してでございますが、事務局から示された対応方針についてはいずれも異論はございません。
その関連で、総-3に示されております検査についてでございますが、学会のガイドラインを踏まえまして、一定の間隔を空けて検査を実施すべきだと考えます。そうした前提の上で、アトロピンの処方に伴う眼科の検査に関連して2点コメントしたいと思います。
まず、アトロピンを選定療養とすることは、コンタクトレンズとの公平性の観点からやむを得ないと受け止めますけれども、薬事承認された後に自由診療で処方されてきた医薬品について、広く選定療養の対象になっていくことは望ましくないと考えております。したがいまして、今回の件は極めて例外的な対応だということは強く指摘させていただきます。
もう一点は、検査の取扱いですが、ここに記載されております「コンタクトレンズの処方のために行う検査は保険診療である」という表現もですが、コンタクトレンズを購入するためには必ず眼科を受診しなければならないと思っている国民も多いのではないかと思います。そもそも、医師の処方がなくても購入できるコンタクトレンズを使うために、検診のように実施される検査については保険診療としてどのように取り扱うべきなのか、改めて議論が必要だということも指摘させていただきます。
それと、総-2の3ページの今の(2)の選定療養の関係でございますけれども、この新たなサービスの関係に関して、なかなか、これを患者側もすっと受け止めるというのは難しいコストがいろいろ入っているかと思いますので、それについては、前文でも先ほど説明がありましたけれども、丁寧な説明をぜひお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
特にほかには御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「これまでの議論の整理(案)について」を議題といたします。
令和8年度診療報酬改定に向けて、前回の改定後から議論を進めてまいりましたが、これまでの議論を事務局に整理していただきましたので「これまでの議論の整理(案)」について、本日と14日で議論していただきたいと思います。
それぞれの改定項目の詳細な内容につきましては、後日、いわゆる短冊を用いて議論いたしますので、本日は「これまでの議論の整理」として、このような整理でいいかどうか、御確認をお願いいたします。
なお「これまでの議論の整理」につきましては、本日と14日の総会でまとめていただき、14日からパブリックコメントにかけたいと思います。
それでは、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。全体でお願いいたします。前半、後半と分けないで、全体について御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
それでは、最初に、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
資料の冒頭の留意事項にも掲載いただいておりますが、今回示された内容はあくまでも現時点における整理ということで理解をいたしております。個々の項目につきましては、今後の個別改定項目、いわゆる短冊の議論の際に必要に応じて議論させていただければと思っております。
なお、小塩会長におかれましては、看護協会の専門委員からも意見を聞く機会を御検討いただければ幸いでございます。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。私も詳細の議論に関しましては短冊を見ながらさせていただきたいと思っておりますが、現段階で2点だけ、少し事務局のほうに依頼させていただければと思います。
まず初めに、6ページにあります入院がずっと並んでいる中の(5)特定集中治療室のところになります。その特定集中治療室の④にSOFAスコアの部分が出てございます。以前お話ししましたように、SOFAというものは多臓器障害の指標であり、ICUにおける集中治療が必要な患者の、一部の患者が反映されるという指標ですので、この見直しにより、多臓器不全以外のICU治療が必要な患者の入室に影響が生じた場合には、医療安全上問題が生じる可能性を危惧しておりますので、SOFAの見直しに関しては慎重に行わせていただきたいと思っております。
今までのところで、このICUのSOFAの資料というものを中医協のほうに出していただいていないのではないかと思います。現在のデータをしっかりと確認させていただいて、現行の基準ではいけないのか、また、もし見直したとしても、どれぐらいの割合が適切なのかということに関しましては、短冊の前に、できれば慎重に検討させていただく資料をいただければと思います。
あと、8ページのところの(15)で、DPCです。これもDPCを見直しますという形で漠然と書いてあるわけですが、DPCの制度の見直しはかなり病院の運営・経営に大きな影響が出ることが想定されますので、各病院がどれぐらいの影響が見直しによって出るのか。これに関しましても、短冊の議論の前に、もし可能であればシミュレーションの結果などを示していただければと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
小阪委員、続きまして、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私も、特定集中治療のところの、太田先生が述べられました④のところでございますが、これは議論のときにも申し上げましたが、④と⑤、処置による重症度とSOFAスコアはかなり乖離します。そのために、この④と⑤を別々に議論したりデータを出すのはやはり少し問題があると思っておりますので、これをきっちり、連結した形で整理していただきたいと思います。
これは24ページの臓器提供のところにも関わりまして、臓器提供というものはどういうものがいいか。臓器移植に適した臓器というものは臓器障害のない臓器なのです。そうすると、脳死であり臓器障害がないものが臓器に適しているのですが、SOFAスコアが上がりますと、多臓器不全を起こさないとICUに入れられない。そうすると、いい臓器の提供が阻害される可能性があります。それから、臓器提供を促進するということであれば、SOFAの使い方なども考えていただかないと、多臓器不全の指標をICUの指標とされる場合は、やはり健全な臓器を持ったドナーの入室が妨げられる可能性がありますので、その辺は連結した状態でよく議論していただきたい。
もう一つは、29ページに処方箋様式を見直すというところがございまして、これは中医協だけでやって見直せるわけですが、ただ、ICTとの関係で、電子処方箋との絡みがあります。これが同じ時期にやっていただけるのであればよろしいのですが、時期がずれますと、まず、電子カルテの処方箋のデータを変えた。電子処方箋で変わったときに、電子処方箋の部分も改変するという、2回になりますし、今度は薬局さんのほうは、紙で来る様式はこちら、電子処方箋で来る様式はまた旧様式が来るというような煩雑なことになりますので、時期をきっちり考えてやっていただきたいと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
あとはよろしいでしょうか。
続きまして、1号側委員の御質問を伺いたいのですが、その前に、先ほど江澤委員から御提案ございましたが、看護の立場からの御意見をお願いいたします。
木澤専門委員、お願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。「Ⅰ-2-1 医療従事者の処遇改善」の(1)について申し上げます。
物価や賃金の高騰、人手不足等への対応として、医療関係職種の確実な賃上げの推進を挙げていただいたことは非常にありがたいと考えており、議論の整理(案)の記載内容に異論はございません。
詳細な制度設計の際には、これまでも申し上げてきたとおり、賃上げの仕組みの見直しにより、現在働いている職員の給与がかえって引き下げられたりしないよう丁寧な検討が必要であり、また、賞与や夜勤手当も含めて、実質的な処遇改善となることは重要だと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。この議論の整理につきましては、これまで中医協で議論してきた内容を改定の基本方針の項目に沿って網羅的にまとめたものであり、江澤委員からもありましたけれども、1ページの留意事項に記載のとおり、今後の議論によって変更があり得るということを前提として、現時点での受け止めと意見を改めてコメントさせていただきます。
本日は事務局からの説明はございませんでしたけれども、今から申し上げる点について、もし説明が可能ならいただくことは構わないと考えております。
まず、7ページの(5)②にございます、宿日直を行う医師が含まれるICUについてでございますが、範囲を見直すということで、これは拡大を意図した記載だと思いますけれども、以前から申し上げているとおり、医師の常時配置がICUの基本だと考えております。患者の安全を確保するために、ICUの3・4についても宿日直を認めるのであれば、可能な限り、治療室内での勤務を促すような条件の設定を検討させていただきたいと思います。
次に、10ページの下のほうから始まるⅡ-3のかかりつけ医機能については、現行の評価を前提とした単純な修正ではなく、踏み込んだ見直しが必要だと考えております。
次に、20ページまで進んでいただきまして、このページの下のほうにございます休日のリハビリにつきましては「新たな評価を行う」と記載されておりますけれども、既存の評価の中で要件を厳格化することで対応することも十分あり得るものと認識しております。
最後に、27ページの下のほうから始まります効率化・適正化の項目ですが、この項目は保険者の立場としては非常に重要な項目でございます。まず、Ⅳ-1の(1)の処方等に係る評価体系の見直しについては、後発品の使用促進の観点だけではなく、医薬分業の目標を達成したことを踏まえ、処方箋料を引き下げることも検討すべきだということは改めて主張させていただきます。
また(3)の医薬品の安定供給体制の新たな評価については、後発品に関する既存の評価の適正化とセットで議論することが不可欠だと受け止めております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。これまでの議論を踏まえた内容と受け止めております。その上で、Ⅰ-2の賃上げや業務改善による医療従事者の人材確保に関して申し上げたいと思います。
これまでも発言してきた内容にはなりますが、賃上げに関して、実効性が担保される仕組みと記載がありますように、現場で働く人にしっかり賃上げが実感できるよう対象職種の拡大と併せて検証できる仕組みとすることが必要と考えますので、初・再診料に入れるというのではなくて、現行のベースアップ評価料といった形でお願いしたいと思っております。
また、人員配置基準の柔軟化に関しましては、患者の安全や医療の質の担保を前提に対応する必要があると思いますので、そうした文言の記載を要望したいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいでしょうか。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
先ほどICUの医師の働き方についてコメントがございましたけれども、もともと、SOFAと重症度で、患者さんの重症度というものはある程度担保されている。それで、今の世の中で働き方改革もしくはチーム医療でという中で、医師がずっと働かなければいけないのか。タスクシフトの中で、特定看護師として、国はわざわざ集中治療のパッケージまでつくって、看護師が医師の包括的指示の下に医療ができる状況をつくりながら、医師がそこにいないといけないというものは、方向性がどのような方向に行っているのか。それをきっちり説明した上で、医師が全部働くのであれば看護師の特定行為は要らないでしょうし、特定行為をさせるのであれば医師がずっと働く必要がどこにあるのかというところの議論をきっちり極めた上でないと、従事要件を緩めるのか、もしくは医師はずっと働けというのか。そこはちゃんと議論したほうがいいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに特に御質問等ないようでしたら、本日の意見を踏まえて、事務局におかれましては資料の修正等を検討していただき、次回の総会で修正点を確認することとしたいと思います。
本日の議題は以上ですが、森委員から御発言の機会をという申出がございましたので、よろしくお願いいたします。
○森委員
すみません。お時間をいただきありがとうございます。本日の議題とは別の件になりますけれども、発言させていただきたいと思っております。
特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に別途診療所を誘致することで特別調剤基本料Aの適用を除外される規定を見直すことを先日の中医協で議論をしました。大変残念なことなのですけれども、中医協で議論した後も、この規定を利用して特別調剤基本料Aの算定を逃れる敷地内薬局が続出しているとの報道があります。このような状況を踏まえ、この規定については速やかな見直しと適用が必要だと考えますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、本日の議題は以上ということで終了させていただきます。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。

