2025年12月26日 中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会 第135回議事録

日時

令和7年12月26日(金) 費用対効果評価専門部会終了後~

場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

出席者

構成員等
  • 笠木映里部会長
  • 永瀬伸子委員
  • 城山英明委員
  • 飯塚敏晃委員
  • 松本真人委員
  • 永井幸子委員
  • 奥田好秀委員
  • 伊藤徳宇委員
  • 茂松茂人委員
  • 太田圭洋委員
  • 大杉和司委員
  • 森昌平委員
  • 守田恭彦専門委員
  • 前田桂専門委員
  • 青木幸生専門委員
事務局
  • 間保険局長
  • 林医療課長
  • 梅木医療技術評価推進室長
  • 吉田保険医療企画調査室長
  • 和田歯科医療管理官
  • 清原薬剤管理官 他

議題

令和8年度保険医療材料制度改革の骨子(案)について

議事

○笠木部会長
それでは、ただいまより、第135回「中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。また、会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は、全委員が御出席であります。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○笠木部会長
それでは、議事に入らせていただきます。
本日は「令和8年度保険医療材料制度改革の骨子(案)について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○梅木医療技術評価推進室長
事務局、医療技術評価推進室長でございます。
材-1の資料に基づきまして、保険医療材料制度改革の骨子案につきまして御説明いたします。
まず、第1に基本的な考え方といたしまして、これまでの取組、近年の医療機器及び体外診断用医薬品を取り巻く状況、今回の改定での検討について記載をしております。
第2の具体的内容に移りまして、主なものについて御説明いたします。
まず、項目1のイノベーション評価についてでございます。
(1)チャレンジ申請、こちらにつきまして、データ収集方法については、原則として比較試験を求めること、中でもランダム化比較試験(RCT)が望ましいが、困難な場合はバイアスのリスク軽減等を十分に検討した研究計画を示すこととしております。
データ提出方法については、データの客観性を担保する観点から、審議の前提として、査読つき論文として公表されたものを求めるとしております。
手続につきましては、既存治療との比較等により、新たな知見を得られることが十分に期待でき、実現可能性も高いと考えられる研究計画が提示された場合は、事務局による事前確認を経て保材専委員長が認めた場合に限り、保材専への報告をもってチャレンジ権を付与できることといたします。
2ページに移りまして、(2)特定保険医療材料の補正加算でございます。
画期性加算、有用性加算、改良加算の試行案について、これまでの運用を踏まえ、本資料の7ページ以降の別添資料のとおり、明確化することとしております。
(3)新たな医療機器や体外診断用医薬品を用いた医療技術の評価でございます。
保険医療材料等専門組織での審議対象となる新たな医療機器や体外診断用医薬品を用いた医療技術の評価方法については、令和7年度から厚生労働行政推進調査事業として研究を実施しているところでありまして、同研究の報告等を踏まえつつ、引き続き検討するとしております。
(4)体外診断用医薬品の保険適用における評価基準については、療養担当規則の趣旨等を踏まえ、記載のとおり明確化することとしております。
(5)希少疾病等の検査に用いるものとして配慮が必要な体外診断用医薬品の評価については、想定される検査回数が少ない再生医療等製品の適用判定の補助に必要な検査に適応を拡大することとしております。
また、診療報酬改定の際の技術料の見直しに当たって、希少性の評価の考え方について明確化を行っております。
「2.プログラム医療機器の評価」についてでございます。
(1)プログラム医療機器の診療報酬上の評価については、令和6年度改定で示された評価基準等を踏まえ、引き続き患者の臨床アウトカムの向上が示された場合に限り、加算による評価を検討すると。
医療従事者の労働時間短縮や人員削減等を実現するプログラム医療機器については、引き続き施設基準の緩和等による評価を検討するとしております。
3ページ目の(3)プログラム医療機器の原価計算に含めるべき費用の対象範囲については、これまでの事例数が限られていることを踏まえ、引き続き事例を集積しつつ、費用構造について実態を把握することを検討いたします。
「3.医療機器の安定供給に係る事項」でございます。
(1)小児用医療機器については、その特殊性を考慮し、原価計算方式による算定を製造販売業者が希望する要件の緩和を御提案させていただいております。
(2)不採算品再算定については、対象品目選定の基準のうち、代替困難性に関する要件について、同一機能区分内のシェア状況を踏まえつつ、考え方を整理いたしました。
1社でシェアの大半を占める場合、パターン1については、令和6年度診療報酬改定において考え方が明確化されたところでございますが、今回の改定では、上位2社で同一機能区分内のシェアの大半を占める場合、パターン2であって、両者が供給困難となった場合においては、代替困難性に関する要件を満たすこととしております。
4ページ目の(3)逆ざやとなっている機能区分への対応となります。
こちらは、パターン1、パターン2に該当せず、シェアが分散されている場合、パターン3においては、市場実勢価格の加重平均値や物価変動等を参考にしつつ、保険償還価格を設定することとしております。
「4.内外価格差等の是正」については、既収載品に係る外国価格再算定における各国の平均価格の算出において、国内での使用状況等を考慮した加重平均により算出することとさせていただいております。
「5.市場拡大再算定」であります。
まず(1)特定保険医療材料については、機能区分の見直しを行った場合等の基準年間販売額の考え方について整理を行いました。
また、チャレンジ申請により再評価を受け、原価計算方式以外の方法により算定された場合であっても、市場拡大再算定の対象となり得ることを明確化いたしました。
(2)が5ページになりますけれども、技術料包括の医療機器及び体外診断用医薬品の技術料の見直しにつきましては、特定保険医療材料の市場拡大再算定の式に準じて、記載のとおりの算定式を設定することとしております。
βの係数が技術料のうち、モノに係る金額の割合でございまして、このモノに係る部分に関してのみの再算定がされる式となってございます。
「6.保険適用の手続に関する事項」です。
(1)保材専から医療技術評価分科会に審議を求めることができるものとして、記載の矢羽根の具体例を追記しております。
(2)以降でございますけれども、こちらにつきましては、保険適用時期や保険適用希望書に係る事項や、不服に関する手続に関する事項となってございます。
6ページの最後「7.その他の事項」としまして、機能区分の見直しを行うことの記載をしております。
御説明は以上となります。
○笠木部会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に関して、御質問、コメントなどがありましたらお願いいたします。
それでは、茂松委員、お願いいたします。
○茂松委員
ありがとうございます。御説明ありがとうございました。
まず、4ページの上に記載されております「(3)市場実勢価格が償還価格を上回る機能区分への対応」と、いわゆる逆ざやの問題について、追加してコメントをさせていただきます。
今回、パターン1、いわゆる1社でシェアの大半を占める場合や、パターン2、上位2社でシェアの大半を占めるという場合について、企業の価格決定力が強いことから、逆ざやであっても保険償還価格への引上げは行わないということが記載されております。確かに保険の償還価格を企業が決定した売上に合わせるというのは非常に難しいかもしれませんが、だからといって何もしなければ、逆ざやの状態は解消されません。本日、追加してお示しいただいた材-1参考によれば、令和7年度において、35%の機能区分において逆ざやの状態になっているということであります。
こうした逆ざやの部分は、患者さんのために医療機関が負担しておりますが、現在の医療機関の経営状況も踏まえますと、35%という数字は決して放置できるものではないと考えております。
以前も提案しましたが、逆ざやの状況が生じている場合は、メーカーからではなく、購入サイドの医療機関から厚生労働省に報告を上げ、厚生労働省で適時状況を把握できるような仕組みを検討していただかなければ、医療機関の窮状は変わらないと考えております。
現在は2年に一度の材料価格調査において、市場実勢価格を把握されていると思いますが、それでは遅いというのが医療機関の現場の意見であります。ぜひともそこはよろしくお願いしたいと思っております。よろしくお願いします。
○笠木部会長
ありがとうございました。
御意見ということと思いますけれども、もし、事務局から何かありましたら御発言をお願いいたします。
○梅木医療技術評価推進室長
事務局でございます。
今回の骨子案のところの提案説明の繰り返しになってしまうところが、正直なところでございます。
今回の改定の骨子案というところでは、シェアが分散しているところを価格調整することを御提案しているところでございますが、御指摘のような寡占状態の場合、どうしてもメーカー側というか、供給側の価格決定力が強いところもございまして、現在の我々の提案のような形で、その償還価格を上げるということが、結果として逆ざやの解消につながるかどうかというところについては、なかなか難しい面があるのかなと考えておりまして、今後の対策、対応案につきましては、関係者の皆様方の御意見等を踏まえながら、検討していきたいというか、議論をさせていただければと思っております。
以上です。
○笠木部会長
茂松委員、よろしくお願いいたします。
○茂松委員
ありがとうございました。
もう少し積極的な回答がほしいなと思っておりますし、今、本当にインフレが強くなって、医療現場は大変なことになっておりますので、その辺は、どうぞよろしくお願いしたいと思っております。
○笠木部会長
ありがとうございました。
そのほかの点、御質問、コメント等ありますでしょうか。
森委員、御発言をお願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。骨子案の取りまとめをいただき、ありがとうございました。私も茂松委員同様に、逆ざやについて発言させていただきます。
薬局、医療機関、本当に逆ざやで困っています。薬局への納入価格は、全体平均でも逆ざやとなっております。
また、参考資料でも、令和7年度は令和5年度よりも機能区分数で65区分、率で言うと4%逆ざやが増加して全体で35%です。医療現場からは、特にここ最近、逆ざやの状況がひどいとの声が寄せられています。
薬局の実例ですけれども、ある医療材料の償還価格が1,400円のものが2,200円で納入されています。1本800円のマイナスです。実際に1回の訪問で18本の投与が行われ、1万4000円以上のものがマイナスになっているという現状があります。このような実態が発生していることや、35%の機能区分で逆ざやとなっていることは異常事態と言っても過言ではないと思います。
厚生労働省におかれましては、関係団体や企業と連携して、逆ざやの実態、どのような品目、機能区分、価格帯等のものが逆ざやとなっているのかを詳細に把握し、逆ざや防止に向けた具体的な対応を実施していただきたいと考えます。
重ねてになりますが、材料特有の構造的な課題の解決なども含め、抜本的な逆ざや解消に向けた対応をお願いします。
私からは以上です。
○笠木部会長
どうもありがとうございました。
そのほかの点、御質問、御意見などありますでしょうか。
太田委員、御発言をお願いいたします。
○太田委員
私からも逆ざやに関して一言だけ、これは、参考資料に4ポイント、令和5年度から令和7年度に増加しているという資料を示していただいております。先ほど、茂松委員からもありましたように、この骨子案を基にした見直しで、実際にこの逆ざやの問題というのが大きく改善に向かうのかどうなのかということに関して、医療側として少し危惧を持っているところになります。
このパーセントの機能区分だけでなくて、実際に逆ざやの実額がどうなっているのかというのに関しても、実情をぜひ御確認いただきたいと思います。不採算品再算定を企業側からかけていただかないと、もう価格交渉力に関しましては、供給側が握っている状況でございます。
今回、乖離率が1.4%という数字が保険医療材料で出てきています。過去最低、R幅を切っているところまできておりますので、かなり償還価格と実際に医療機関側が購入している価格の差、乖離が拡大してきている状況なのではないかと思います。問題の大きさというものをしっかりと認識していくために、ぜひそちらのほうに関しましても、しっかりデータのほうを御確認いただいて、できるならば、極力早期にこの問題を解決いただくような形で事務局として御検討いただければと思います。
以上でございます。
○笠木部会長
どうもありがとうございました。
そのほかの点、御質問、御意見などありますでしょうか。
松本委員、御発言をお願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
事務局から示されました骨子案に異論はございません。その上で、各委員と同様に、3ページ~4ページにかけて記載がございます安定供給に係る事項についてコメントいたします。
不採算品と逆ざや品につきましては、同一機能区分内の市場シェアのパターンを3つに分けて対応することは一定の合理性があり、その方向で進めていただきたいと思いますが、3つのパターンのいずれも引上げ後の価格を維持して適切に取引が行われますよう、くれぐれもお願いしたいと思います。
特に企業側の価格決定力が強いパターン1とパターン2については、業界ヒアリングの際に、物価高騰以外に不採算になる要因を把握できていないという説明があったと記憶しております。これまでにない制度的な対応を行う限りは、個々の企業だけではなく、業界を挙げてぜひ安定供給に取り組んでいただきたいと思います。
また、パターン3について、4ページの(3)に記載のとおり、市場実勢価格の加重平均値や物価変動等を参考にしつつ、保険償還価格を設定するということで、まだ、価格設定の要素が定まっておりませんので、事務局においては、考慮する要素、指標を十分に整理した上で、適切な価格設定が行われますようにお願いいたします。
私からは以上でございます。
○笠木部会長
ありがとうございます。
そのほか、御質問、御意見等ありますでしょうか。
専門委員から御意見をお願いいたします。
○守田専門委員
発言の機会をいただき、ありがとうございます。
事務局におかれましては、これまでの議論を基に、骨子をおまとめいただき、誠にありがとうございます。委員の先生方にも活発な御議論をいただき、ありがとうございました。
今回の骨子の3ページ目にあります小児用医療機器について、コメントをさせていただきます。
私たち国内企業も小児用医療機器の必要性、重要性を十分に認識しているところでございます。
一方、医療現場からの御要望などで、既存の製品のサイズ変更などで対応しようとした場合に、当局から治験などを求められることもあり、採算性の面から開発の断念を余儀なくされることもございます。
今回、外国平均価格の0.8倍以下となる場合は、原価計算方式による算定も希望できることがあるということで御配慮いただいたところでございますが、小児用医療機器の重要性に鑑み、その開発が国内でも促進されるように、海外に製品がない場合の基準材料価格の決定プロセスについても、今後御検討いただければと思っております。
以上でございます。
○笠木部会長
守田専門委員、ありがとうございました。
そのほか、御発言の御希望はありますでしょうか。
ありがとうございます。そうしましたら、ほかに御質問、御意見などないようでしたら、本件に係る質疑はこのあたりといたしまして、総会に報告させていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○笠木部会長
御異議ないものと理解いたしました。ありがとうございました。それでは、そのように進めさせていただきます。
本日の議題は以上となっております。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡をいただきます。
それでは、本日の「保険医療材料専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。