2025年12月24日 中央社会保険医療協議会 総会 第638回議事録

日時

令和7年12月24日(水)10:30~

場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

出席者

構成員等
  • 小塩隆士会長
  • 飯塚敏晃委員
  • 笠木映里委員
  • 永瀬伸子委員
  • 本田文子委員
  • 城山英明委員
  • 鳥潟美夏子委員
  • 松本真人委員
  • 永井幸子委員
  • 高町晃司委員
  • 奥田好秀委員
  • 鈴木順三委員
  • 茂松茂人委員
  • 江澤和彦委員
  • 黒瀨巌委員
  • 小阪真二委員
  • 太田圭洋委員
  • 大杉和司委員
  • 森昌平委員
  • 木澤晃代専門委員
  • 上田克彦委員
  • 小松知子専門委員
事務局
  • 間保険局長
  • 林医療課長
  • 梅木医療技術評価推進室長
  • 吉田保険医療企画調査室長
  • 和田歯科医療管理官
  • 清原薬剤管理官 他

議題

  • 個別事項について(その20)技術的事項(その2)・これまでの御指摘に対する回答
  • 医療法等改正を踏まえた対応について

議事

○小塩会長
おはようございます。ただいまより、第638回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、伊藤委員、田島専門委員が御欠席です。
それでは、カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
では、議事に入らせていただきます。
最初に「個別事項について(その20)技術的事項(その2)・これまでの御指摘に対する回答」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-1を御覧ください。
2ページが目次となってございます。技術的事項が3つと、これまでの御指摘に対する回答を1つ、御説明させていただきます。
3ページは、骨粗鬆症と骨密度検査でございます。
D217 骨塩定量検査という検査がございまして、患者1人につき4か月に1回に限り算定するとルール上はされております。この測定間隔でございますけれども、関連学会のガイドラインでは、一般的に開始1年後、治療法が確立された後は1年間以上の間隔でよいとされております。また、年に1回以上の測定を要する場合として、新規の骨折が発生した場合やビスホスホネート薬治療を一時的に中止する可能性を検討する場合など、幾つかの列挙がされているということでございます。こうしたことを踏まえた骨塩定量検査の測定頻度についてお諮りしたいと思っております。
続いて、2つ目、情報通信機器を用いた心大血管疾患リハビリテーションについてでございます。
5ページを御覧ください。
専用のエルゴメータとウェアラブル心電計を併用し、遠隔で在宅の患者を最大で8名同時にモニタリングし、遠隔で心臓リハビリテーションを実施するプログラム医療機器が薬事承認されたところでございます。こうしたことを受けて、保険適用の希望、また、その場合の技術料についてどうするかという論点があるということでございます。
医師主導治験において、この入院中の集団心大血管疾患リハビリテーション及び退院後3~4週間の通院による心大血管リハビリテーション後に患者を無作為に割りつけ、当該製品を用いた遠隔心リハを実施した群と通院群を比較したところ、歩行距離の変化量の非劣性が示されたということでございます。また、安全性に関しては、有害事象の発生率、右側に書いてございますが、遠隔心リハ群が49.1%、通院心リハ群が35.7%で、有害事象は本品使用との因果関係は否定されたとされております。
6ページ、心大血管疾患リハビリテーションについてでございます。
現行の診療報酬の項目が左側に書いてございまして、医療機関で行うことを前提として、対象患者の安全管理に関する規定や施設に備えるべき装置などについての規定が設けられております。一方、右側は遠隔心リハビリテーションに関する関連学会の指針でございますけれども、緊急時対応について、ケアギバーが状態を把握できる状況にあることなどが望ましいとされております。
現時点では、情報通信機器を用いた場合の規定は示されていないということでございます。
そして、7ページからが新型コロナウイルス感染症治療薬についての論点でございます。
8ページは「DPC/PDPSにおける新型コロナウイルス感染症の扱い」でございます。
一般論として、この診療行為と診断の組合せによる診断群分類というものを用いておりますが、新型コロナウイルス感染症につきましては、まだそれを特定した上での診断群分類というものが設けられていないところでございます。また、抗ウイルス薬を使った場合については、その費用を別に算定できるという取扱いで今まで来ているところでございます。
9ページで、これまでの経緯でございます。
前回改定時点においては、感染症法上の取扱いの変更がその直前にあったということで、新しい診断群分類を設けるための議論というものが困難であったわけでございますけれども、その後、過去1~2年の間はこの取扱いなども安定しておりますので、今回、診断群分類の設定等に係る検討が可能ではないかということでございます。
それから、10ページ、DPC以外の包括病棟における取扱いでございます。
新型コロナウイルス感染症に対する抗ウイルス薬につきましては、除外薬剤とみなして薬剤料を出来高に算定できるということになっていたところでございます。
薬剤が処方されていた頻度は、右下のグラフのとおりでございます。
こうしたことを踏まえまして、12ページに論点をまとめてございます。
骨密度検査について、骨塩定量検査の算定要件について、どう考えるか。
情報通信機器を用いた心大血管疾患リハビリテーションについて、その評価の在り方についてどう考えるか。
入院料等における新型コロナウイルス感染症の扱いについて、まず、新型コロナウイルス感染症の診断群分類の検討を行うことについて、また、抗ウイルス剤に係る薬剤の算定方法の特例的な扱いを終了することについて、どのように考えるかとさせていただいております。
御審議をお願いいたします。
失礼しました。すみません。もう一つありました。13ページからが、これまでの御指摘に対する回答でございます。
長期収載品の選定療養に関する議題のときに御質問いただきました、価格差4分の1が500円以上の医薬品についてのリストをお示しさせていただいております。
このうち、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤となっているものは赤い★がついているものでございまして、実際に患者さんに処方がなされて、この額の支払いをお願いするという可能性があるものは、この赤い★がついているものと考えてございます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
最初に、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、12ページの論点について申し上げます。
まず、1つ目のテーマである骨密度検査については、ガイドラインに示されているとおり、1年以上の間隔でよい場合もありますが、一方で、グルココルチコイド等の急激な骨量減少を来す薬剤の投与、あるいは急激な骨量増加をもたらすPTH製剤といった骨形成促進薬の投与などの場合、また、吸収不良、全身性炎症性疾患等の病態の場合には頻回の測定が必要であるとガイドラインでも示されております。
また、新たに骨折した場合や新たな骨折危険因子が増えたとき、ビスホスホネート薬の一時的な中止を検討する場合などには骨密度測定を行うことが推奨されております。すなわち、患者さんの年齢、治療開始時の骨密度、治療薬の種類、その他の臨床因子によって個々の患者さんごとの検討が必要となります。
したがいまして、骨密度検査の頻度については、医師の医学的判断により頻回な検査を必要とする場合は当然あり得るため、1年に1回と限定することなく、医師の判断により柔軟に対応するようにすべきであります。
続いて、2つ目のテーマの情報通信機器を用いた心大血管疾患リハビリテーションについてでございます。まず、以前から繰り返し述べてまいりましたが、オンライン診療の原則に従って考えるべきであります。すなわち、医学的な有効性・必要性、そして、何よりも安全性を優先すべきであり、利便性や効率性のみを重視した安易な拡大は行うべきではありません。今回、遠隔で心臓リハビリテーションを実施するプログラム医療機器が薬事承認されたということではありますが、6ページにもお示しいただいたとおり、本来、心臓リハビリテーションは、医療機関で実施する場合であっても、一定の面積を有した機能訓練室の確保、酸素供給措置や除細動器などの機器の設置といった施設面の整備、さらには緊急の手術や検査といった緊急時に対応できる態勢の確保が求められるなど、リハビリの中でもとりわけ安全性の確保について適切な配慮が求められるものと言えます。そのため、心臓リハビリテーションについては、今回のようなオンラインで実施する場合はもちろん、医師が在宅で行う際の診療報酬上の評価や施設基準すら認められていない状況であります。こうした状況において、一気にリハビリテーションのオンライン診療を認めることは時期尚早であります。
また、令和4年度の診療報酬改定で、オンライン診療を拡大した場合であっても、検査や救急医療が必要な診療行為についてはオンライン診療の対象とはされなかったわけですが、この考え方との整合性についても整理が必要であると考えております。確かに、薬事承認の際には、5ページの右側にお示しいただいたとおり、遠隔心臓リハビリテーションの効果・安全性は認められたということでありますが、そこにありますとおり、本品の安全性に関して、有害事象の発生率は遠隔心臓リハビリテーション群で49.1%、通院心臓リハビリテーション群で35.7%ということであります。これらの有害事象は、いずれも本品使用との因果関係は否定されたということではありますけれども、遠隔の場合、約半数の患者さんで有害事象が発生するというのはかなりの高い確率であります。関連学会のガイドラインにおきましても、絶対的中止基準、相対的中止基準がありますが、胸痛、意識障害等の自覚症状、不整脈等の心電図異常、血圧変動等に関する詳細な規定が示されており、また、6ページの右側で御紹介いただいた学会ステートメントによれば、緊急時の対応として、基本的には救急車の要請になるとされておりますが、緊急時の対応であるにもかかわらずどうしてもタイムラグが生じてしまいます。こうしたことを踏まえますと、本製品をいきなり遠隔医療で実地導入するのは臨床的に不適切であると考えております。
まずは、薬事で認められた本製品の有効性・安全性に加えて、在宅で心臓リハビリテーションを行う場合の施設基準の在り方など、心臓リハビリテーションを行うのにふさわしい安全性の担保の在り方を関係学会の見解やデータなどを基に検討すべきであります。
続きまして、最後の3つ目のテーマのコロナ特例の扱いについてでございます。1つ目の○のDPCの場合は、新型コロナウイルス感染症に係る診断群分類ができればあまり問題はないと思いますが、2つ目の○のDPC以外の場合は、地域包括ケア病棟などの薬剤料が包括化されている特定入院料などの患者さんや介護施設に入所中の患者さんについては、高額なコロナの治療薬が入院料等に包括されることによって患者さんの治療に与える影響も踏まえながら、慎重に検討すべきであると考えます。
最後に、13ページ以降の長期収載品の選定療養に関する議題につきましては、先週水曜日の私からの質問に対して御回答いただきありがとうございました。
中身を拝見いたしますと、がんなど、重篤かつ長期にわたって治療が必要な疾患が多く含まれております。これらのほとんどは入院中に使用される薬剤であり、選定療養の自己負担には該当しないものであり、安心をいたしたところでございます。
また、こうした結果を見ますと、先日も申し上げたとおり、患者調査において、先発品を希望する理由として、使い慣れた薬を使いたい、ジェネリック医薬品の使用に不安があるという回答が多かったことも納得できるところであり、そうした患者さんの気持ちにも配慮しながら検討を進めるべきと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。私も、12ページの論点のうち、一番最後の新型コロナウイルス感染症に関する2つ目の○に関して少しコメントさせていただければと思います。
コロナ対応で使用する抗ウイルス薬は、内服も注射薬も非常に薬価は高額でございます。これら特定入院料に入っていらっしゃる患者さんというものは非常に脆弱な患者さんも多い状況ですので、適切に必要時にはその薬が使用されるということが重要であると思います。院内で感染が発生したときに、これらのコロナ治療薬を包括入院料に入れることによって、現在の病院の経営状況において、その薬剤の金額により使用がためらわれて、患者さんに負の影響が生じる可能性があるということを少し危惧いたしますので、これに関しましては慎重に検討する必要があると思っております。
10ページに戻りますと、右側に新型コロナウイルス感染症に係る抗ウイルス剤が処方された患者さんの数が各入院料1,000床当たりの一月の数字が書かれております。ここの病棟の病床数と掛け合わせると、これは一月ですので、かなり多くの患者さんが使用されていたということになります。もちろん、データは令和5年のデータということですので、その後、使用の状況などが一部変わってきているところもあるかと思いますので、もし可能であれば、同じ抗ウイルス薬ですけれども、あまり薬価として高くなく、現場では基本的には必要な患者さんにしっかりと使用されていると私が思っております、抗インフルエンザ薬がこれらの病棟においてどれぐらい使用されているのかというものもぜひデータを出していただいて、実際、使用が非常に必要以上に萎縮的にならないかどうかというのは慎重に検討すべきであると思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。私も、新型コロナウイルス感染症の抗ウイルス薬に関して意見を申し上げます。
デルタ株ぐらいまではコロナウイルスオンリーで入院される方もおられましたが、最近、オミクロンになりましてからはほぼコロナウイルス感染症で入院されて肺炎ということはなく、ほとんどが何らかの臓器不全を引き起こす引き金になった、もともと慢性疾患として臓器不全を持っていた方がオミクロン株にかかって、それが増悪して入院するということがほとんどになりました。この中で診断群分類で、コロナウイルスを作ってもらったときに、そこにどのような診断群分類に分類するか、非常に苦慮するところであります。心不全、呼吸不全等の診断群分類で入院させるのか、コロナウイルスで入院させるのか。どちらにいたしましても、複数の疾患、臓器不全プラスコロナウイルスの治療をしなければいけない。特に臓器不全がある人に、やはり抗ウイルス薬は使われます。
オミクロンになりましてから、症状及び重篤化が少ないですから、コロナウイルス感染症だけですと隔離したり解熱剤及びそのような対症療法で治るわけですが、臓器不全がありますと、それがどんどん悪化して、生命の危険があるということで抗ウイルス薬を投与するということになりますので、やはりこういう方を治療するときには複数の疾患が入ってくると思います。コロナウイルスという診断群分類をつくられるのもいいのですが、臓器不全の中でどのような患者さんにこれまでコロナウイルスの抗ウイルス薬が使われてということを調べていただきまして、その中にコロナウイルスの治療に必要なものの副傷病名で評価していただかないと、もともと何もコロナと関係ない心不全の患者さんと、コロナウイルスにかかっていて抗ウイルス薬、さっき太田先生が申されましたけれども、非常に高い薬を使ったという方が同じというのでは、非常にこちらも費用対効果が悪いと思いますので、その辺の検討を行った上で考えていただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。それでは、12ページの論点に沿ってコメントいたします。
まず、骨密度検査についてですが、3ページに示されております学会のガイドラインに合わせまして、診療報酬上の骨塩定量検査の算定間隔を原則、年1回までとし、例外的に新規の骨折など、年1回以上の測定が必要な場合を明確にしていただき、その場合でもあまり頻回の検査にならないようにすべきと考えます。
次に、情報通信機器を用いた心大血管疾患リハビリテーションについてですが、5ページの右のグラフの説明で、遠隔リハの効果は通院リハに劣らず、安全性についてはこの製品と有害事象の因果関係は否定されたと記載がされておりますけれども、有害事象の発生率が49.1%というものは、一般的に考えた場合には非常に高いという印象を受けております。また、通院リハの有害事象の発生率も35.7%と、それなりに高いですけれども、通院の場合は何かあればリハビリスタッフや医師がすぐに対応できると思います。
6ページを見てみますと、まさにリハビリテーション料の算定要件や施設基準において、医師またはスタッフが常時監視し、緊急時には即時対応できる態勢を取ることや、リハ室に備えるべき設備が細かく規定されております。また、学会のステートメントでは、遠隔リハを実施する場合、事故に備えて、ケアギバーが患者のそばで状態を把握することが望ましいとされております。治験の場合はかなり厳格に患者を管理していたと思いますけれども、広く医療現場において実施することには甚だ不安を感じるものでございます。まずは遠隔リハビリの安全な運用方法を確立していただいて、その先に保険適用の議論があるのではないかと思います。
最後に、入院料等における新型コロナウイルス感染症の取扱いについてですが、新型コロナの治療が通常の医療提供体制に移行して一定の期間が経過し、DPC/PDPSの改定に必要なデータが蓄積されていると思いますので、新型コロナの特例は終了し、他の疾患と同様に扱うべきだと考えます。
また、10ページの右上の棒グラフを見てみますと、新型コロナの抗ウイルス剤の処方が最も多い地ケア病棟でも1か月に1,000床当たり23.4人と、低いパーセンテージということですので、出来高算定ではなく、包括評価の対象に含めるべきだと考えます。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいでしょうか。
それでは、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
まず、最初の骨密度検査については、関連学会のガイドライン等に検査が必要なタイミングとか頻度については示されておりますので、そちらを参考にすべきと思いますが、保険診療ですから、これまでもガイドラインと保険診療が全く一緒というわけではなくて、ガイドラインを参考に、個々の患者さんにおいて医師が的確に判断していくというのが重要であるということは申し上げたいと思いますので、したがって、医師の医学的判断というところはぜひ担保していく必要があると思っております。
もう一点は、コロナの治療薬の包括化の件ですけれども、ほかの薬剤とは若干異なり、やはり桁が違う、高い薬剤になりますので、その辺りはほかの疾患と同様というには現場ではなかなか難しいかなと思っており、特に全体の割合的には、今、大分低いという御指摘もあったところですけれども、一医療機関においてはアウトブレークして、かなり人数がたくさん、患者さんが多く、一度に発生するということがこれまでも度々ありますので、その辺りを踏まえながら、要は、患者さんの治療に対して支障がないのかどうか。そういう観点で議論していくべきだと思っております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私からも、10ページの右上の図に関して少しコメントさせてください。
松本委員のほうから、一月に例えば23人とか15人ぐらいだからという発言がありました。もし地ケアの100床の病院があったとして、月2.3人に12を掛けると30人ぐらいで、大体、治療薬が5万円から10万円、注射薬を使うともっと高いというものを、どれぐらいためらわずに必要な患者さんに使うことが、しっかりと臨床のドクターがやっていただけるかというところに非常に心配を感じるところが今の経営状況ではあるということであります。
これを全部足し算しますと、例えば回リハは、今、9万5000床ございます。地ケアは8万5000床ございます。医療療養は26万床ございます。これで計算すると、使用されている患者さんというものは多分、年間6万人近くになるのだろうと思います。その中に脆弱な患者さんがかなりいらっしゃって、実際に使用が万が一ためらわれることがあると、かなり大きな影響というものが患者さん自体にも発生するということになりますので、私自身、絶対にこれは検討してはいけないと思っているわけではないですけれども、しっかり、例えばインフルエンザとかだと、本当に必要だと感じたときに、薬価が低いものですから、実際に現場は使っているわけですけれども、それがどれぐらいになっているか等々、いろいろとデータを基に、患者さんに悪影響が出ないような形で、これは慎重に検討していくべきだと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
今、江澤先生と太田先生からコロナ関係でコメントいただきましたけれども、個々の医療機関の状況についてはここの場では議論する話ではないと思いますけれども、あくまでここに示されているマスのデータの中で判断したということについては確認させていただきたい。
それと、発言の中で診療とか医療を控えるという言葉が出ておりますけれども、では、例えば包括になった場合に控えるということは現実的にあり得るのかどうか。私自身はあまり、そこについては理解ができないのですけれども、その辺はいかがなのでございましょうか。
○小塩会長
今の件について、それでは、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
私もあってはいけない話だと思います。ただ、脆弱な患者さんの場合には、抗ウイルス薬なものですから、発症して、基本的には極力早期に内服させるというのが必要になる薬です。これは内服を消炎鎮痛剤だけで何とか乗り切れないかなというような形で少し対応が遅れる可能性というものはやはり、ある一定程度あると自分自身でも感じておりますので、少し心配して発言しているということでございます。
○小塩会長
松本委員、よろしいでしょうか。
○松本委員
今の御発言は、あくまでも医学的判断に基づいてと理解いたしましたので、包括か否かということではないと理解いたしますので、それでよかったですね。
○太田委員
確かに、そのとおりではございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほか、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「医療法等改正を踏まえた対応について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-2「医療法等改正を踏まえた対応について」でございます。
2ページ、先般の臨時国会で医療法等の一部を改正する法律が成立し、去る12月12日に公布されました。
改正の概要について、ここに掲げるとおりでございますけれども、この中には健康保険法の改正を伴うものであったり、医療法の改正ではございますけれども、医療提供体制、診療報酬にも影響を与える内容がございますので、お諮りするものでございます。
3ページに、関連する規定を抜粋してございます。
中央社会保険医療協議会において御議論いただくことが必要な事項として、3点あると考えてございます。まず、外来医師過多区域における診療報酬上の対応でございます。地域で不足している医療機能等にかかる医療提供の要請に応じない等の理由により、保険医療機関の指定が、通常6年になるところ、3年に短縮される医療機関というものができるわけでございますけれども、そうした場合の診療報酬上の対応。
2つ目に、オンライン診療に関する規定の創設に伴って、新たに設けられたオンライン診療受診施設についての保険診療における位置づけ。こうしたことを御検討いただく必要があると考えてございます。
また、保険医療機関の管理者の責務創設に伴って、療担規則の規定等が必要になることにつきましては、また別の機会にお諮りをさせていただきたいと思います。
あと、注に書いてございますけれども、幾つかの点については医療保険部会等のほうで議論を行っていただこうと考えてございます。
4ページで「1.外来医師過多区域における診療報酬上の対応」に移りたいと思います。
5ページで、その内容についての法改正前に検討会のほうで御議論いただいた報告書から抜粋しておりますけれども、外来医師多数区域における新規開業希望者への地域で必要な医療機能の要請等の仕組みの実効性の確保のために、外来医師過多区域の新規開業者に対し、開業6か月前に提供予定の医療機能等の届出を求め、協議の場への参加、地域で不足する医療や医師不足地域での医療の提供の要請を可能とする。
この上で、要請に従わない医療機関に対する医療審議会での理由等の説明の求めや勧告・公表、保険医療機関の指定期間の6年から3年等への短縮といった内容がまとめられまして、これが今回の法律に盛り込まれているということでございます。
6ページが、そうしたものを運用していくときの実際のフローを想定したものでございます。
事前に届出をしていただいて以降、様々な説明の求め、要請を行っていくわけでございますけれども、そうした求めにもかかわらず要請された機能の提供というものが行われない場合には、右のほうに赤い丸で囲んでございます。指定期間を短くした上で、医療機関名の公表方法や診療報酬上の対応などを行うことが考えられるというものがこれまでの医政局側での議論でございました。
こうしたことを踏まえて、後ほど論点のところで御説明させていただきますけれども、診療報酬上、こうした機関において、どのような診療報酬上の評価をしていくかということをお諮りしたいと思っております。
それから、7ページからが「2.オンライン診療に関する総体的な規定の創設に伴う対応」ということでございます。
8ページで、今回、オンライン診療につきましては、ここに掲げておりますような規定が設けられます。オンライン診療を行う医療機関においてのオンライン診療基準を遵守するための措置といったことが設けられます。
一方で、オンライン診療受診施設という新しい類型の施設が設けられます。医療法に「オンライン診療受診施設」を創設し、その定義としては、施設の設置者が、業として、オンライン診療を行う医師または歯科医師の勤務する病院、診療所、介護老人保健施設または介護医療院に対して、その行うオンライン診療を患者が受ける場所として提供する施設ということでございます。
こうした新たな類型の医療提供施設ができることになりますので、その上で、10ページのような論点について御議論を賜りたいと考えてございます。
これまで、このようなオンライン診療受診施設というものはなかったわけでございますけれども、新たな施設類型が生まれます。医薬分業に関する療担規則及び薬担規則の規定やその趣旨を踏まえ、オンライン診療受診施設の保険薬局内での開設の是非や取扱い等に関して、両者の独立性や患者の特定の保険薬局への誘導及び経済上の利益の提供による誘引といった観点から整理する必要があるのではないかということでございます。
絵が2つあって、右側に薬局内に開設する場合ということでございます。これまで薬局と医療機関に関してはそれぞれの独立性というものが求められてきたわけですが、新たな施設が生まれるに当たって、保険薬局内で患者が保険医療機関による診療を受ける状況となることについて、独立性の観点から、在り方を整理する必要があるのでないかということ。
また、薬局内で患者が受けたオンライン診療にて発行された処方箋は、おおむね当該薬局で調剤されると想定されるため、保険薬局でのオンライン診療受診施設は、当該薬局で調剤を受けるよう誘導する効果を生むことを踏まえて、在り方を整理する必要があるのではないかということ。
そして、保険薬局が、自らオンライン診療受診施設を開設しない場合でも、オンライン診療受診施設を運営する事業者に場所を提供する場合、事業者に経済上の利益を提供し患者が自己の保険薬局にて調剤を受けるよう誘因する効果を生じることを踏まえ、在り方を整理する必要があるのではないかということでございます。
こうした点について、保険薬局と保険医療機関の関係においては、左側に掲げてございますような現行の取扱いが定められておりまして、その条文については1つ前の9ページにお示ししているところでございます。
11ページが論点でございます。
地域で不足している医療機能等に係る医療提供の要請に応じず、保険医療機関の指定が3年以内とされた医療機関は、地域医療への寄与が不十分であるとの位置づけであることを踏まえ、当該医療機関について、機能強化加算や地域包括診療加算等のかかりつけ医機能や地域医療提供体制への貢献に関する評価が含まれる診療報酬項目の評価について、どのように考えるか。
医療法の改正に伴い、オンライン診療受診施設が新たに設けられるが、医薬分業に関するこれまでの取扱いとその趣旨を踏まえ、保険診療の受診が可能なオンライン診療受診施設の保険薬局内への開設の在り方について、その是非や取扱いを含め、どう考えるか。また、医療資源が少ない地域の医療提供体制の確保等を踏まえた配慮についてどう考えるかとさせていただいております。
参考資料として、関連する改正のあった法の条文についてお示しをさせていただいております。
説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
最初に、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、11ページの論点についてコメントさせていただきます。
まず、1つ目の○の外来医師過多区域における診療報酬上の対応についてでございます。これは新たな地域医療構想における議論を踏まえた対応と認識しておりますが、診療報酬上の対応につきましては、まずは中医協の場で議論されるものと認識しております。その上で、今回の論点では、かかりつけ医機能や地域医療提供体制への貢献に関する評価が含まれる診療報酬項目の評価の在り方が提案されておりますが、そもそも、地域で不足する医療機能等を提供しないことへの対応でありますので、地域医療提供体制への貢献に関する評価が含まれる診療報酬項目の評価であれば理解しやすいですが、それ以外の評価につきましては、要請を受けた医療機関に必要な対応を促すという観点から、どのような効果が見込めるのか、よく整理する必要があると考えております。
また、要請に従わない医療機関の初・再診料等、診療報酬上の評価を引き下げると、患者さんの支払い、自己負担としては軽減されることにもなります。その結果、要請に従わない医療機関のほうが受診する患者さんの数が増えてしまうということも懸念されますので、かえって逆効果になることもあるかもしれません。つきましては、診療報酬上の評価の在り方については、政策の目的に合致した手段とその効果も慎重に見極めながら検討することが重要と考えております。
続いて、2つ目の○の保険薬局内にオンライン診療受診施設を開設することについてでございます。確かに、医療資源の少ない地域等でオンライン診療を活用する意義を即座に否定するものではありませんが、今回の論点のように、保険薬局内で受診することは、一体的な構造・経営の禁止や、経済上の利益の提供による誘引の禁止、あるいは特定の保険薬局への誘導の禁止といった、これまでの医薬分業の趣旨とは全く相入れないものであり、あり得ないものと考えております。その上で、医療資源の少ない地域における配慮については、今後、実際の事例が出てきましたら、個別に判断していくのがよいと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。11ページ目の論点の2つ目について発言させていただきます。
保険薬局内へのオンライン診療受診施設の開設については、10ページ目にあるように、保険医療機関と保険薬局の独立性、特定の保険薬局への誘導、経済上の利益の提供による誘引の点から、整理すべきと考えられる点があります。また、保険薬局には、他の店舗を併設している場合など、様々な店舗形態があり、このような店舗の取扱いを含め、不適切なことが行われることがないよう、ルール上、明確にすることが不可欠です。
その上で、保険薬局内でオンライン診療を受けることは、オンライン診療に基づき発行された処方箋の調剤は場を提供した保険薬局で行われることが想定されます。今、申したような懸念等を考えると、まずは現行の敷地内薬局の保険上の取扱いなども参考に検討する必要があるのではないかと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。それでは、11ページの論点に沿ってコメントいたします。
まず、1点目の外来医師過多区域における診療報酬上の対応については、医師の地域偏在を是正するためには、多数対策と少数対策をセットで行うことが不可欠というものが健保連の考え方でございます。
6ページのフローイメージを見ると分かりやすいですけれども、過多区域で新規開業する場合の措置は、地域で不足する医療の提供や、医師が不足する地域で診療してもらうための仕組みであり、ここに示されております赤い丸囲みの措置に至るまでには何段階も、ここでは5つぐらいになるかと思いますけれども、手順を踏んで、それでもなお自主的に地域に貢献していただけない場合に限ってやっと発動する措置と受け止めております。
したがって、この措置が発動しなくても済むように、強いディスインセンティブを設定すべきだと考えます。具体的には、論点にもありますけれども、かかりつけ医機能や地域医療への貢献に関連する診療報酬につきましては、保険の指定が3年の医療機関は算定を不可とするか減算することが考えられると思います。
2つ目の薬局をオンライン診療受診施設として認めるか否かについてですが、これまで医薬分業が進む中で、薬局ご自身が取ってきた経営戦略を振り返ってみますと、正直申し上げまして、特定医療機関と新たな結びつきが発生する可能性は否定できないと思っております。少なくとも、10ページに整理されている課題をクリアしない限り、薬局の活用には賛同しかねます。
また、医療資源が少ない地域については検討の余地があるとは思いますが、その場合でも、まずは公民館や郵便局といった、もともと、オンライン診療受診施設として想定されているところが対応できないかといったことも考慮すべきだと思います。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
将来にわたって地域で必要な医療提供体制を確保するために、医師偏在是正は非常に重要な課題であり、改正医療法に基づき、地域で実効性のある取組が進められていくようにしていく必要があります。改正医療法において、外来医師過多区域の新規開業者に対して、都道府県知事の要請や勧告、保険医療機関の指定期間の縮小が定められましたが、要請の実効性をさらに担保するためにも、要請に応じない場合の診療報酬上のディスインセンティブを設定する必要があると考えております。
そうした中、要請に応じない医療機関に対して、論点に示されている機能強化加算や地域包括診療加算等、かかりつけ医機能や地域医療提供体制への貢献に関する評価が含まれる診療報酬上の評価については取得できない方向とするべきと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。私からも11ページの論点について申し上げます。
まず、1つ目の論点につきましては、新たな地域医療構想の推進に向けて、診療報酬においても各加算における評価の内容と整合性を図り、対応することが必要と考えます。
2つ目の論点ですが、保険薬局内への開設につきましては、医薬分業に関する趣旨などを踏まえた検討が必要と考えます。医療資源が少ない地域については、へき地におけるオンライン診療の活用という点も踏まえて考えていく必要があろうかと思います。いずれにいたしましても、適切なオンライン診療の推進という観点から検討していくべきと考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
1つ目の論点につきまして、あくまでも外来医師過多区域における話ではありますが、我々としましても、地域で不足する医療に協力しないような医療機関が生じないように取り組むべきだというふうには申し上げたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかには特に御意見等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から何か追加で御説明ございますでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。
特にないのですけれども、この後、年内はあと1回ぐらいの議事が予定されることになると思います。診療報酬の改定率については、できるだけ早くに御報告させていただきたいと思っておりますが、この時点でまだ固まったという情報は得ておりませんので、次の機会に御報告させていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
それでは、そういうことですので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
よろしいでしょうか。
それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。それでは、次回、どうぞよろしくお願いいたします。