地方課

都道府県労働局における法令遵守の徹底に係る取組みの実施状況等の評価について(令和6年度)

 厚生労働省大臣官房地方課地方支分部局法令遵守室は、令和6年度の都道府県労働局における法令遵守の徹底に係る取組の実施状況等について、次のとおり評価を行いましたので、公表します。
 なお、当該評価結果については、令和7年12月に、外部有識者を委員とする地方支分部局法令遵守委員会の各委員に報告し、その際の意見とともに、令和7年12月23日付けで都道府県労働局長宛て通知しました。
 令和6年度に各労働局において実施した内部点検等の結果に基づき、各労働局における法令遵守の徹底に係る取組みの実施状況等について、以下のとおり総括的に評価する。
 なお、下線部分は好事例として労働局に横展開を図る予定としている。

第1 定期的な内部点検結果について

 「法令遵守チェックリスト」を用いて、各都道府県労働局長が自ら点検と検証を実施し、当課に報告してきたところである。
 
【好事例】
1 一部の部署において、非違行為の主な具体例をまとめたリーフレットを作成して全職員・非常勤職員に配布し周知を行った。

【是正措置等を講じた事例】
1 旅費の支出対象となる行程100キロメートル以上の公務出張について、100キロメートル未満との思い込みから、十分な確認を行わず、ICカード乗車券を誤使用した。

第2 会計事務監査指導結果について

 大臣官房会計課監査指導室における一般監査指導は、令和6年度は対面監査として24労働局に対して実施され、是正等を要するものとして指摘された件数は24局で66件(令和5年度は23局で76件)である。

【主な指摘事項】
1 航空機利用による旅費について確認したところ、公用のマイレージカードを作成していない職員がマイレージポイントを取得している事例が認められた。

2 旅費の支出状況について確認したところ、航空機を利用した旅行において、搭乗を証明する搭乗半券等を徴取して確認していない事例が認められた。

3 随意契約(少額のものを除く)に係る決裁体制について確認したところ、少額随意契約の金額を超える随意契約であるにもかかわらず、会計機関の事務を処理する職員以外の者の決裁を経ていないことが認められた。

4 物品の不用決定について確認したところ、修理不能証明書や買取見積書を徴していないにもかかわらず物品を廃棄している事例が認められた。

5 官署支出官に係る証拠書類について確認したところ、会計検査院へ提出した正本の写しとして手元保管している副本に、同院に提出していない添付資料が綴られており、同院に提出した正本の写しとなっていない事例が認められた。

第3 管理事務及び企画調整事務に係る中央監察結果について

 労働局の管理事務及び企画調整事務に係る中央監察は、令和6年度は対面監査として27労働局に対して実施されたところ。是正等を要するものとして指摘された件数は27局で97件(令和5年度は27局で114件)である。

【好事例】
1 国家公務員倫理法等を踏まえた法令遵守の徹底に向け、以下のとおり積極的な取組を行っている。

ア 「公務員倫理」、「個人情報漏洩やハラスメント防止」等多岐にわたるテーマのポイントを簡潔かつ分かりやすく取りまとめた、音声付きスライドショー形式の資料を局独自に作成し、非常勤職員を含む全職員を対象とした研修で使用した。

イ 人事院地方事務局と連携の上、局署所の管理者を対象に、「利害関係者との間の禁止行為」や「倫理法令違反防止に向けた管理者としての役割」をテーマとしたグループ討議やケーススタディ方式の研修を実施した。
 
【主な指摘事項】
1 法令遵守委員会設置要綱で規定されている一部の協議事項について、法令遵守委員会で協議していない事例が認められた。

2 内部監査において、前年度と同一の指摘が同一部署になされている事例が認められた。

3 一部の局において、個人情報漏えい事案が、局及び署所で年間5件以上発生していた事例が認められた。

4 委託事業者と契約する際の取扱について定めた通知において、委託事業者決定後、実施することとされている個人情報の適切な取扱いについての研修が実施されていない事例が認められた。

第4 総括的な評価等について

 上記第1から第3を踏まえ、当課においては、各労働局における法令遵守の徹底に係る取組について、次のように総括的に評価等を行うこととする。
 
1 総括的な評価について
 各労働局における法令遵守の徹底に係る取組は、おおむね適正に実施されているものと総括的に評価できる。しかしながら、依然として、担当者の認識誤りや決裁時の確認漏れ、法令等に定められた手続漏れ等の取扱いの誤りが認められ、法令・通達に基づく取扱いの徹底、会計法令に関する知識習得と引継ぎ、勤務時間管理の適正化、保有個人情報の適正な管理など、引き続き取り組むべき課題がみられた。特に一部の局において、著しく指摘事項が増加している状況が認められる。
 一方で、創意工夫により様々な課題に取り組む局も認められる。
 
2 具体的な取組指示について
 ア 職員に対して、服務規律等の遵守に係る意識の向上及び法令・通達に基づく必要な手続きの実施に係る必要な措置を講ずること。【公務員倫理の徹底と綱紀保持】
 イ 会計法令等に関する知識の習得や浸透のために必要な措置を講ずること。【適正な会計経理事務等の徹底】
 ウ 職員や相談員等の勤務時間管理にあたり、規則等に基づく管理と適正な手続き及び長時間勤務の縮減等を徹底すること。【勤務時間管理の適正化】
 エ 保有個人情報の取扱いに係る、これまでの取組が形骸化していないか検証を行うとともに、漏えい防止対策の確実な履行を徹底すること。【保有個人情報の適正な管理】
 オ 会計事務監査指導や中央監察において、是正等を要するものとして指摘された事項は、その後の監査指導等で同様の指摘を受けることのないよう、また、局の内部監査においても、是正等を要するものとして指摘した事項が、その後の内部監査で同一部署がくり返し指摘されることが生じないよう再発防止対策の取組状況の確認を徹底すること。
 カ これらの課題に適切に対応するため、他労働局における好事例を参考としつつ、各労働局において機動的に取り組むこと。

地方支分部局法令遵守委員会委員の主な意見(令和6年度)

○グループ討議やケーススタディ方式を採用した議論のある研修は、座学の研修よりも理解が深まりやすく、他の研修にも取り入れることでより効果が出ると思うので、そういった研修を水平展開することには意味がある。
 
○マニュアルや業務ルールの理解不足に伴う誤りを防ぐ対応について、今後のデジタル化やDX推進のテーマの中で取組を検討していただきたい。

○担当者の理解不足などに起因する処理誤りを防ぐ方策として、研修等も大事ではあるが、職員の異動時には、単に書面のみで引継ぎを行うのではなく、対面やTeamsなどの方法で行うことに加えて、職場内でオープンに質問をし合えるような環境作りを行っていただきたい。

○法令の改正や新しい取扱いを示した通達が発出された際には、特に事務処理誤りが起こりやすいことから、その内容について注意喚起を行っていただきたい。

○講演依頼等があった場合に、利害関係者との癒着等の問題を起こすことの無いよう、庶務関係の手続を複数人で対応する環境を整えていただきたい。

厚生労働本省の地方支分部局の職員等からの法令違反行為に関する通報対応の仕組みの運用状況(令和6年度)

 厚生労働本省の地方支分部局(都道府県労働局(労働基準監督署・公共職業安定所を含む。)及び地方厚生(支)局)の職員等からの法令違反行為に関する通報対応の仕組みの運用状況について、令和6年度は以下のとおりでした。
   通報又は入手した情報  
調査(事実確認)に着手したもの  
事実関係が確認され、是正等措置を講じたもの
 件数
74
57
   
内部窓口 
71
54
外部窓口 
※ 通報又は入手した情報について、法令違反行為に関する内容であって、具体的なものについては、全件、調査(事実確認)を行っています。

(厚生労働省大臣官房地方課 03-5253-1111(内線7273))