2025年12月19日 中央社会保険医療協議会 総会 第637回議事録

日時

令和7年12月19日(金)9:30~

場所

全国都市会館 2階大ホール

出席者

構成員等
  • 小塩隆士会長
  • 飯塚敏晃委員
  • 笠木映里委員
  • 永瀬伸子委員
  • 本田文子委員
  • 城山英明委員
  • 鳥潟美夏子委員
  • 松本真人委員
  • 永井幸子委員
  • 高町晃司委員
  • 奥田好秀委員
  • 鈴木順三委員
  • 茂松茂人委員
  • 江澤和彦委員
  • 黒瀨巌委員
  • 小阪真二委員
  • 太田圭洋委員
  • 大杉和司委員
  • 森昌平委員
  • 木澤晃代専門委員
  • 小松知子専門委員
事務局
  • 間保険局長
  • 林医療課長
  • 梅木医療技術評価推進室長
  • 吉田保険医療企画調査室長
  • 和田歯科医療管理官
  • 清原薬剤管理官 他

議題

  • 個別事項について(その17)これまでの御指摘に対する回答について
  • 個別事項について(その18)医療DX
  • 個別事項について(その19)残薬対策

議事

○小塩会長
おはようございます。ただいまより、第637回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、伊藤委員、田島専門委員、上田専門委員が御欠席です。
それでは、カメラの頭撮りはこのあたりということで、お願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「個別事項について(その17)これまでの御指摘に対する回答について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長でございます。総-1「個別事項について(その17)これまでの御指摘に対する回答について」でございます。
2ページが目次になってございます。これまでいろいろ議論を重ねていただいておりましたけれども、その際にデータの分析などを行ってほしいという御質問をいただいたものについてまとめてございます。今日は、この(1)~(8)について、追加の分析等を行いましたので御報告をさせていただきます。
まず、3ページから訪問看護についてでございます。
同一建物・単一建物の利用者に関する議論をしておりましたけれども、こうした中には、別表第7、8などの重症の患者が多いことを踏まえて、その患者さんの状態などについての追加のデータのお求めがございました。
4ページは、その議論の発端となったデータで、既にお示ししてものでございますけれども、1か月当たりの平均医療費が上位100のステーションを見ると、1患者当たりの医療費が高い、また、別表第7の該当割合が高いといったデータをお示しさせていただいたものでございます。
5ページからが追加の分析でございます。
利用者の疾病や状況別の訪問日数ということでありますけれども、訪問看護療養費Ⅱ、これは同一建物に複数の患者さんがいらっしゃるような場合の点数でございますが、これを算定する利用者につきましては、別表第7に該当するかどうかで、疾病によらず、1か月当たり、訪問日数や訪問回数などが多いということでございます。
6ページ、別表第7に該当する方とそれ以外の利用者の訪問看護に係る1か月当たり医療費でございますけれども、別表第7に該当する利用者の訪問看護に係る医療費の平均が、それ以外の利用者のほぼ倍ぐらいになるということでございます。
また、別表第7に該当する利用者の割合が8割以上のステーションの方が、それが非常に少ないステーションよりも1人当たりの医療費は高額であるということでございます。
7ページは、訪問看護管理療養費、先ほど基本療養費1と2という話をいたしましたけれども、管理療養費1と2という、また違う概念があるので、解説のためにつけております。前回改定でつくられた点数でございまして、同一建物居住者の割合が多いステーションにおいては管理療養費2を算定するということでございますので、こちらも2のほうが、同一建物居住者の多いステーションであるということになります。8ページでございますけれども、管理療養費別に1か月当たりの医療費の分布を御覧いただくと、赤いほうが管理療養費2でございまして、青いほうが管理療養費1でございますが、赤いほうを見ていただくと、左側に山があるだけではなく、60万から70万ぐらいのところにもう一つ小さい山があるということになります。
9ページでございます。
月の2日目以降の訪問看護管理療養費の算定種別の利用者の状況でございまして、訪問看護管理療養費の算定種別、要は、青と赤を比較した場合ということでございます。別表第7の該当あるいは別表第8の該当の利用者の割合は、下の円グラフを見ていただくと大きく変わりはないということでございます。
居宅に一人一人訪問されるようなステーションと、それから同一建物にたくさん利用者さんを要していらっしゃるステーションとの間で別表第7、別表第8の該当割合については大きな差がないということでございます。
10ページ、その上で、もう一度論点を整理させていただいております。追加のデータも踏まえ、高齢者住まい等に併設・隣接する訪問看護ステーション等により、同一建物・単一建物利用者への訪問看護について、評価の在り方をどう考えるか。特に、頻回または画一的に加算等が算定される場合の評価の水準や、複数回の訪問の時間を合算する考え方等も含め、具体的な在り方をどう考えるかとさせていただいております。
11ページからが、特定疾患療養管理料に関する御指摘でございまして、主傷病名の分析や、副傷病名や処方の状況も含めたさらなる調査・分析という御依頼をいただいております。
12ページが、この特定疾患療養管理料の対象疾患の変遷を示しています。
13ページは、特定疾患療養管理料に係る主傷病名上位50までをお示しさせていただいております。
前回の改定で一部変更がございまして、その後の状況でございますが、気管支ぜんそく、慢性胃炎、狭心症などが上位にございます。
14ページは、副傷病名を含めた全ての傷病名ということでございますけれども、上位としては高血圧症、慢性胃炎、アレルギー性鼻炎ということでございます。
15ページが、処方の状況でございまして、特定疾患療養管理料の算定患者のうち、処方料・処方箋料のいずれも算定のない患者が3.8%、特定疾患処方管理加算の算定のある患者が65.8%でございました。
また、個別の分析でございますけれども、主傷病名が胃潰瘍に関連する患者のうち、非ステロイド性抗炎症薬NSAIDsの内服薬を調剤されている患者が6.5%であったということでございます。
17ページからは、身体的拘束の最小化に関するデータのさらなる分析でございます。
身体拘束をされている患者さんの多い病棟があるというデータに対して、クリップセンサー等を使用している割合が高いのではないかといった御指摘をいただいておりましたので、追加の分析をしております。
18ページが、入院時の身体的拘束の実施状況でございまして、上の青いグラフのほうは、身体的拘束の定義として、常時の手指・四肢・体幹の抑制のほか、夜間や処置時等の一時的な抑制、クリップセンサー等の使用を含めて分析をしたものでございます。
下の赤いほうは、このうち夜間や処置時等の一時的な抑制やクリップセンサー等の使用を除いて、常時の手指・四肢・体幹の抑制についてのみを身体的拘束の対象に含めて、病棟ごとの実施率を分析したものでございます。青と比べると赤のほうが低くなってございます。
その一方で、赤につきましても療養病棟では20%以上の病棟が38.4%あるなど、病棟間の差が開いているということも分かります。
19ページが、療養病棟における患者像を踏まえた身体的拘束の実施状況でございまして、カテーテルなどのデバイスが挿入されているかどうかなどで分けて分析をしております。
右下のそうしたカテーテルなどのデバイスがない、かつ、認知症のない患者さんにおきましては、身体的拘束の定義を先ほどの赤色のほうの常時の手指・四肢・体幹の抑制のみに絞った場合に、身体的拘束の実施率というのは低い病棟、ゼロの病棟が大半であるということでございましたが、左上、カテーテルなどのデバイスがあって、認知症ありの患者さんに関して見れば、大きな差はないという状況でございました。
20ページが、認知症と身体的拘束の実施状況で、同じような分析をしてございまして、青と赤の比較を御覧いただけるようになっております。
21ページが、デバイスごとの身体的拘束の実施状況でございますが、色をつけていらっしゃる患者さんについては、身体拘束がゼロパーセントの病棟も多かったということでございます。
また、経鼻胃管やIVHの患者で見ると、身体的拘束の実施率が非常に高い病棟があったということでございます。
22ページ、論点でございますが、追加のデータも踏まえ、身体的拘束の最小化に向けた評価に際して留意すべき点等について、どのように考えるかとさせていただいております。
23ページが、障害者施設等入院基本料における廃用症候群に係る指摘事項でございます。
障害者施設等入院基本料において、廃用症候群の患者に関する評価を検討していただいていた中で、高齢になってから廃用症候群になった方と、もともと障害者として認識されていた方が廃用症候群なった場合についての詳細な分析のお求めがございました。
24ページが、入院・外来実施調査において、そうした可能な限りの分析ということで、分析できるデータをお示ししているものでございます。
看護提供の頻度という項目がありましたので、これをまとめてございますけれども、障害者施設等で重度の肢体不自由児者等にもともと該当していた方につきましては、看護提供の頻度が、廃用症候群を主傷病名としていても高かったという一方で、そうした方以外で廃用症候群の主傷病名がついていらっしゃる方については、療養病棟における看護提供の頻度と同程度の御回答であったということでございます。
続いて、25ページ、短期滞在手術に関する御指摘の中で、都市の規模によって違っているのではないかという御指摘がございました。
26ページがデータとなってございます。
水晶体再建術におきましては、大都市であっても人口少数、定義は下に書いてございますけれども、そうした二次医療圏であっても、大きく外来と入院での実施率は差がなかった一方で、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術に関しましては、都市の特性によって差があり、人口少数地域の二次医療圏のほうが、入院で実施される割合が高かったということでございます。
27ページが、回復リハビリテーション病棟入院料に係る指摘事項でございます。
重症患者の範囲を見直す場合に、入院料ごとに範囲を見直した後の重症患者割合のシミュレーションを示すべきなどの御指摘をいただいております。
28ページが、その御指摘をいただくに当たっての発端となった、当方からの御提案の内容ということでございますけれども、施設基準において定める重症患者の範囲を狭めて、重症患者割合の基準を引き下げた場合に、どうなるかということでございます。
こうした場合には、医療機関が自ら裁量により適用を判断することができる患者さんの割合が増えるのではないかということでございまして、こうした変更を行った場合の重症患者に該当する患者割合のシミュレーションを、今回、行わせていただきました。
現行の4割以上入院しなくてはいけないという患者については、この上の青い色で示しておりますように、FIMの低い患者さんということでございますけれども、これを仮に下の黄色のところに絞り、残りの赤いところの部分の患者さんについては、医療機関の裁量によって適切に入棟患者の選択をしていくと、そういったことになります。
29ページ、そうした仮定を置いた場合のシミュレーションということでございますけれども、重症患者割合につきまして、上が現行のもの、下がシミュレーションを行ったものということでございます。
回リハ1・2においては、上のところのピークが45%~50%のところにあり、40%以上のところが大半でございますけれども、このピークが左に数パーセントずれるということでございます。
右側、回リハ3・4についても同様でございます。
30ページからが、ICU・HCU用の重症度、医療・看護必要度に係る指摘事項に関してでございます。
動脈圧測定の位置づけを変更した場合の影響について、シミュレーションを行うべきなどの御意見をいただいているところでございます。
31ページが、現行の医療・看護必要度のルールが書いてあります。
32ページが、既にお示ししておりますけれども、個々の項目ごと、あるいは今後考えられる項目についての患者の該当割合を示ししております。今回この青い部分、動脈圧測定と中心静脈圧測定の扱いを、2点から1点に減らすなどの変更した場合のシミュレーションをさせていただいているものでございます。
33、34につきましては、以前にお示しをさせていただいた、32ページの赤い部分を加えた場合のシミュレーション、そして、35ページからでございますけれども、その上で、1の動脈圧測定と中心静脈圧測定を2点から1点に減らした場合に、このような分布になるということをお示しさせていただいております。
また、36ページは、動脈圧測定のみを1点に変更した、そして、新たに3項目を導入した場合のシミュレーションということになります。
37ページからは、ハイケアユニットでも類似の分析をさせていただいております。
37ページは現行、そして38ページは、既にお示ししておりますけれども、12番、13番を追加した場合ということでございます。
そして、39ページが、さらに中心静脈圧測定についての扱いを変えて、基準①から除外をした場合のシミュレーションということになります。
40ページは、情報通信機器を用いた精神療法に関する御指摘のところでございまして、この情報通信機器を用いた精神療法に係る指針が整備されたことを踏まえて、再診だけがオンライン精神療法の対象となってございましたけれども、オンライン初診精神療法を認めるという御提案に対しての理由や、実態などのデータということでお求めがございました。
41ページが、その御提案をさせていただいたときの内容でございます。
赤い線が書いてございますけれども、オンライン初診精神療法については、行政が対応を行っている未治療者、治療中断者、ひきこもりの者等に対して、診察を担当する医療機関と訪問指導等を担当する行政との連携体制が構築されており、診察時に患者のそばに保健師等がいる状況であり、十分な情報収集や情報共有が可能であって、患者自身の希望がある場合に行うことという、こういう条件で、これが満たされる場合のみ、初診精神療法を認めてはどうかというのが、お諮りの内容でございました。
この御提案の背景となった事情を、42ページにお示しをさせていただいております。
行政機関が、ひきこもり等への訪問指導を行っているわけでございますけれども、こうした対応件数が増加している中、こうした方々、医療機関への受診が困難な場合もあり、行政が行うアウトリーチ支援から必要な方を医療につなげるための支援が求められております。
初めて診察を受ける患者さんに対して、情報通信機器による精神療法によって、例えば、診断がつけられるといった、適切にそれを実施できるということを科学的にお示しできているわけではないわけでございますけれども、今、申し上げたような状態の方を医療につなげるということのメリットを鑑みると、医療機関と行政職員の連携体制が構築され、その情報を医療機関が適切に活用できる場合には、初診から精神療法を実施することができるのではないか、あるいはそのメリットのほうが大きいのではないかという御意見があり、こうしたことを踏まえて、障害保健福祉部で行われた検討会の中で、一定の取りまとめがなされたものということでございます。
43ページが、その検討を行った検討会の開催及び構成員の名前ということでございます。
44ページは、情報通信機器を用いた通院精神療法を行っていない理由として、地域における精神科医療の提供体制への貢献に係る要件を満たすことが難しいことを挙げる診療所があるというデータでございます。
資料の御説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員 それでは、論点について意見を申し上げたいと思います。
まずは、10ページの論点について、コメントをさせていただきます。
今回は、高齢者住まい等に併設・隣接する訪問看護ステーション等による訪問看護について、適正な請求の在り方を検討することが求められていると受け止めております。
対応の方向性といたしましては、一部の不適切と思われる一律の複数回訪問や、複数スタッフによる訪問のごとく、そういった請求は是正するといたしましても、それ以外の日夜献身的に頑張っておられる、全国の大半の訪問看護ステーションが不利益を被らないように、すなわち悪貨によって良貨が駆逐されることのないように、しっかりと切り分けることが必要であると考えております。
そうした意味においては、本日の資料では、訪問看護基本療養費のⅡや、訪問看護管理療養費2について、別表7の該当の有無や、医療費の多寡について分析していただいておりますが、末期がん、ターミナルケア、褥瘡、気管切開等の個々の患者さんにおける医療の必要度や、提供されているサービス内容については、依然として明らかになっているとは言えないと感じております。
こうした状況の中、良貨が駆逐されない方法として、どのような対応が可能なのか、事務局には、具体案を御検討いただきたいと思います。
なお、小塩会長におかれましては、この論点につきまして、看護協会の専門委員からの意見を聞く機会について御検討くださいますようお願いいたします。
続きまして、2つ目の論点です。
22ページの論点について、コメントをさせていただきます。
身体的拘束を最小化する取組は、患者さんの尊厳を守るという観点からも非常に重要であります。
そうした観点から、前回改定では、医療機関において、組織的に身体的拘束を最小化する体制を整備することが入院料の施設基準の通則に規定され、身体的拘束最小化チームの設置などの基準を満たせない場合は、1日につき40点を減算する仕組みなどが導入されたところであります。
ただ、令和7年5月31日までは経過措置が設けられておりましたので、前回改定の効果を確認できるのは、令和7年6月以降となります。
今回の資料に示されているデータでは、一部の医療機関において、常時の手指・四肢・体幹抑制が一定程度行われていることが示されており、これは、経過措置期間中の令和6年11月~12月に行われた、令和6年度調査の結果ということではありますが、できる限り早期に改善していくべきものと考えております。
また、身体的拘束を解消させるためには、経営者や管理者をはじめとした組織全体の意識改革に加えて、委員会活動や研修会開催、院内ラウンドの取組、認知症ケアの対応力向上、外部研修や好事例の収集なども必要となりますことから、介護分野の3要件や取組も参考にしつつ、医療現場における有効な方策を検討していく必要があると思っております。
なお、クリップセンサーに関しては、行動制限するものではなく、見守りの目的で使用されていることから、身体的拘束とは趣が異なるものと判断しております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員 私も22ページの、身体的拘束に関する論点に関して、少し発言をさせていただきます。
今回、身体的拘束に関して、追加の分析資料を御提示いただきました。クリップセンサーなどの行動の把握のためのデバイスを抜いて分析しても、ある一定程度、身体的拘束が行われていること、特に認知症高齢者及び中心静脈栄養や経鼻胃管などのデバイス挿入例では高い傾向があること、また、その実施割合には医療機関ごとに差があるということが示されております。
現場では、病棟配置の人員が不足傾向の中で、様々な取組を行っておりますが、まだ改善を進めていくべきであり、また、改善の余地もまだかなりあると考えます。
10月29日の入院(その4)におきまして、積極的に身体的拘束の最小化に医療機関が組織的に取り組み、改善を成し遂げた病院の事例が複数紹介されておりました。
管理者が主体となり、身体的拘束を減らしていくために、スタッフの意識醸成など、積極的に取り組んでいる施設をより評価するなど、身体的拘束を減少させていくための評価の見直し、特に、それらの取組をポジティブに評価していくことは非常に重要であると考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員 ありがとうございます。
論点ではないのですが、せっかく分析をしていただいているので、少しコメントを述べたいと思います。
26ページの内視鏡的大腸ポリープは、水晶体再建術と違いまして、大都市型、地方都市型、人口少数地域型、きれいに分布が分かれてくるということですので、当然そのような人口配置、それから医療機関の配置により、諸々の事情があってこうなっていると思われますので、そのような分析をした上で、慎重に外来移行等を決めていただければと思います。
それから、ICU、HCUの看護必要度に対する指摘事項の中で、シミュレーションは、動脈圧測定の位置づけを変更した場合、影響について、改めてシミュレーションをということでございますが、このシミュレーションを出していただいてありがとうございます。
ただ、ICUの場合、シミュレーションの処置と、それからSOFAスコアもございます。SOFAスコアは、もともと感染症による敗血症の重症度を見る分類でございまして、例を挙げますと、血圧が90から100ぐらいで安定せずに、軽度せん妄があって、酸素がある程度必要、黄疸が4ぐらいで、表面から黄色くなった患者さんで、クレアチニンが悪くなってきて4、まだCHDFとか、透析をする段階ではない。血小板も6万で血小板輸血をする必要はないという患者さんは、SOFAスコア11点になるのですが、行為は、恐らく動脈圧測定だけなので1点ですね。
次に、今度は心筋梗塞を例に挙げますと、大きな心筋梗塞が起こって、その場で心停止、それから蘇生術が終わって、IABP肺動脈のスワンガンツカテーテルを入れて、動脈ラインを入れて、当然心筋梗塞後、致命的な不整脈が出ますので、抗不整脈薬を使うということになりますと、この行為でいくと、A項目が10点ぐらいになるのですね。だけれども、心臓しか悪くないのでSOFAスコアは4点、ですからSOFAスコアと行為というのは、かなり乖離しています。ですからSOFAを動かす場合も、こういう行為を動かす場合も、そのバランスをきっちり取らないと、幾らかの患者さんで、ICU管理をするところから外れてしまう患者さんが出てくるということです。このシミュレーションはいいのですけれども、SOFAと行為のバランス、かけ合わせ、それからどういう患者さんがICU管理の加算から外れていくのか、そういう詳しい分析をした上でないと、重症度をいじると、非常に患者さんが不利になるということが起こりかねませんので、その分析も併せてお願いしたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
あとは、よろしいでしょうか。
続きまして、1号側の委員の御質問もお聞きしたいのですけれども、その前に、先ほど江澤委員から御提案がございましたが、訪問看護について、木澤専門委員からの御発言をお願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。
訪問看護に係る論点について、意見を申し上げます。
2040年に向けて、在宅医療の需要は今後も増加が見込まれており、都市部、人口少数地域を問わず、住み慣れた地域での暮らしを24時間体制で支える訪問看護体制の整備が重要です。
こうした観点から、評価の在り方については、データに基づき丁寧に議論していく必要があると考えております。
今回お示しいただいた論点について、9ページに、自宅訪問を主とする事業所と同一建物居住者への訪問を主とする事業所の利用者の状況が示されておりますが、利用者の構成に大きな違いは見られないことが分かります。
一方で、4ページで、医療費の上位を占めるステーションの多くが、同一建物居住者への訪問を主とする事業所であり、訪問回数や各種加算の算定が多いことが示されておりますので、こうしたケースの一部不適切な事例については、評価の在り方を見直すことが必要と考えられます。
ただし、多くの事業所では別表7、8の利用者をはじめとする医療ニーズを有する利用者に対し、病態に応じた個別対応を行っております。
利用者の状況によっては、頻回な訪問が必要となる場合もあり、症状の改善に伴い回数が減少することもあるなど、サービス内容は利用者ごとに異なります。頻回な訪問や緊急的な訪問を必要とする方も一定数おられることに配慮する必要があり、医療の必要性が高い方の訪問看護へのアクセスが阻害されることのないよう、十分に配慮する必要があると考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
まず、短期間に資料を御準備いただきました事務局に感謝申し上げたいと思います。
まず、1つ目の訪問看護についてですけれども、今回追加したデータを踏まえますと、やはり同一建物に住む複数の利用者に対応する場合の訪問看護基本療養費2、同一建物利用者が多いステーションに適用する訪問看護管理療養費2の評価は、適正化すべきだと考えます。
また、短時間の訪問を繰り返す場合の時間を合算して、一連の報酬として包括評価する仕組みの導入も必要だと思います。
続きまして、特定疾患療養管理料についてですけれども、資料の14ページを見てみますと、ここには副傷病名まで含めた場合がありますけれども、一番は高血圧が全体の49.7%ということで、約半数程度ということで最も多くなっております。
また、高コレステロール血症が21.9%、これは6番目ですかね。あと、9番目にある高脂血症が18.5%、16番目にある脂質異常症が12.3%ということで、これも合計すると約半数程度になっております。
これらの疾患については、前回改定で除外し、生活習慣病管理料のもとで、質の高い医学管理を受けることにしたはずです。
また、アレルギー性鼻炎もかなり多い印象を受けております。7月に外来(その1)を議論した際に、主傷病を改定の前後で、気管支ぜんそくや胃炎がかなり伸びていることを指摘しましたが、今回のデータを見てみましても、正直かなり違和感を覚えざるを得ません。
主傷病名の記載方法まで踏み込むと、話がかなり大きくなってしまいますけれども、まずは傷病名の組み合わせも確認した上で、管理料の対象疾患はさらに絞り込むべきだと強く主張いたします。
また、15ページに目を移しますと、上のグラフでは、薬剤の処方がない患者が3.8%と、これはごくわずかですけれども、下のグラフに目を移しますと、特定疾患処方管理加算が算定されていない患者が34.2%となっており、28日未満の処方で1か月に複数回の受診をしているということが、このグラフからうかがえます。
例えば、胃炎と高血圧の組み合わせで診療所を月2回受診した場合、特定疾患処方管理加算がなくても、特定疾患療養管理料と外来管理加算を合わせますと、前回改定でつくった生活習慣病管理料2よりも高い点数になります。診療所と病院、病床規模で点数に差をつけていることも含めますと、評価のバランスが悪いと言わざるを得ないと思います。計画的管理の重複評価の是正や、長期処方やリフィル処方を活用して、患者の通院負担を軽減する観点で、管理料の算定を月1回にすることや、外来管理加算との併算定を不可とすること、評価を一本化することを検討すべきだと思います。
さらに、16ページに目を移しますと、胃潰瘍に禁忌とされているNSAIDsが調剤されている患者が一定数見られます。これも非常に不自然でございます。この管理料がどんな疾患の管理を対象とするものなのか、改めて整理すべきだと思います。
続きまして、障害者施設等入院基本料についてですが、24ページのグラフの下の2つ、廃用症候群の患者の医療資源投入量の実態を踏まえますと、重度の肢体不自由以外の場合に、療養病棟と同様の評価とすることが考えられます。
次に、短期滞在手術についてですが、26ページの下のグラフで、大腸ポリープ、粘膜切除は地域によって入院なのか、外来なのか、一定の違いが見られております。
ただ、外来での実施率が低い人口少数地域の場合でも、この上のグラフの眼内レンズの挿入の外来実施率とおおむね同じ6割を超える水準となっております。
したがって、この2つの手術については、いずれも外来での実施を原則とすべきではないかと考えます。
続きまして、回リハ病棟についてですが、29ページの上と下のグラフを比較しますと、重症患者の基準に下限を設定した場合、病院の分布が全体的に左の低い方向に動くことが分かります。
これは、回復の見込みの小さい患者が病棟にそれなりに入っていたことを意味しており、下限を設定することは妥当だと考えております。
次に、ICUの重症度の話ですけれども、資料の33ページ、34ページよりも、パターン2にパターン3を反映いたしました35ページ、36ページのほうが分布に広がりが見えております。これは、ユニットごとの違いをより正確に反映できていると考えますので、動脈圧測定や中心静脈圧測定がある場合は、1点に見直すべきだと考えます。
最後に、オンライン精神療法についてですが、42ページの枠囲みにあります、科学的エビデンスがあるわけではないけれども、ひきこもりの方に対する行政のアウトリーチ支援から治療につなげることを想定しているということで、指針を見直した背景については理解をいたしました。
44ページの検証結果については、現在オンライン精神療法を行っていない理由として、地域貢献の要件が難しいということですけれども、その点については、今後、ぜひ実施していただく方向で努力をいただきたいということでございます。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
訪問看護につきまして、御意見を差し上げたいと思います。まず、様々なデータを示していただき、ありがとうございます。
訪問看護につきましては、5ページ目にあるとおり、訪問看護利用管理療養費2を算定している患者は、いずれの疾病においても1を算定している患者よりも、訪問日数や訪問回数が多くなっている一方、9ページ目に示されたとおり、訪問看護管理療養費1と2では、別表7に該当する患者さんの割合に大きな違いがなかったと理解をしております。
高齢者住宅に隣接し、効率的に訪問看護を提供する訪問看護ステーションについて、訪問数に応じた評価や加算の方法を取るのは、過不足のない訪問看護の実施の観点から、少し難しいのではないかと思います。
同一建物の利用者への訪問看護につきましては、包括的な評価の在り方や、合算した訪問時間の考慮などを検討すべきと考えております。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
身体的拘束の最小化に関しまして申し上げます。
回復期リハビリテーション病棟は、ほかの病棟と比較して少ないとはいえ、1割以上の病棟では、常時、手指・四肢・体幹抑制を20%以上の患者に実施しているとのことです。
回リハ病棟は、身体機能の回復に向けてリハビリを行う場ですし、療養病棟においても、医療機関ごとに差があるとのことですので、現場で最小化に向けた取組がさらに進むよう見直す必要があるのではないかと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに追加的な、それでは、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、追加でコメントをさせていただきます。
まず、訪問看護に係る指摘事項ですけれども、これまでも同一建物減算というのは、これは、医療でも介護分野でも行われてきたわけですけれども、これは、あくまでも移動コストの部分を勘案して、減算なり同一建物の報酬体系をつくってきたわけであります。
したがいまして、サービス提供内容とか、患者さんの状態像には、これまで着目した議論はほとんど行われてきませんでしたので、まずは、そういった実際のサービス提供内容あるいはサービス提供の質というものが重要ではないかと思っております。
先ほど、松本委員からも包括報酬の導入について御意見がありましたけれども、包括かどうかは、実際のステーションの体制であったり、それから、患者さんの状態であったり、どちらがふさわしいのかという形で、間違っても包括に一本化するということは、これは絶対にやってはいけないことだと、あり得ないことだと指摘をさせていただきたいと思っております。
続きまして、2番目の特定疾患療養管理料に関わる指摘事項で、病名リストに違和感があるという御指摘もございましたが、現場としては、まず、主傷病や副傷病は、そのときの患者さんの症状や医師の医学的判断によって変更され得るものですので、その点については、あくまでも御理解いただきたいと思っております。
また、これまで繰り返し御説明しておりますとおり、外来管理加算は、基本診療料の加算として詳細な診察や丁寧な説明を行うことを評価したものであり、特定疾患療養管理料は基本診療料とは異なり、特定の疾患に対する個別の診療行為を評価するものであります。
そして、生活習慣病管理料は生活習慣病について、より専門性の高い総合的な治療管理を行うことを評価した点数となっておりまして、そのときの患者さんの症状や医師の判断によって、それぞれの患者さんに最も適した項目を選択できるようになっているのが、現在の診療報酬体系であります。
さらに、こうしたきめ細やかな評価は、これまでの議論の積み重ねによって構築されたものでもありまして、こういった運用については、既に現場で定着しているものであります。各医療機関が複数の疾病を有する患者さんに応じて最適な点数を選択しているという意味で、今回の資料に示された内容については、何ら問題ないものと思っております。
したがいまして、先ほど御意見ございました、特定疾患療養管理料を全て月1回算定に見直すとか、外来管理加算と統一するとかということは、全くもって現状とは乖離する意見だと思っております。
また、特定疾患療養管理料で処方日数28日以内の患者さんが34%で多いような指摘もありましたけれども、これについても個々の患者さんの状態、患者さんの同意のもとに診療を行っておりますから、決して診療報酬点数ありきの「医は算術」では絶対あってはいけませんし、そういうことはあり得ませんので、まずは、診療報酬の評価のバランスが、いかがなものかという御意見もありましたけれども、そこにつきましては、我々は真摯に一人一人の患者さんにおいて、ちゃんと臨床医として対応していることは御理解いただきたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
それから、もう一点の御指摘で、胃潰瘍ですかね、現状、胃潰瘍の患者さんに対して、非ステロイド系抗炎症薬、いわゆるNSAIDsを処方することは原則禁忌となっておりまして、審査支払機関の審査においては、自動的に画面にチェックが上がってきており、ほぼ査定をされるという状況になっております。
その上で、臨床医の立場から、胃潰瘍の急性期の患者さんにNSAIDsを処方することは、当然あり得ないことですので、胃潰瘍の治癒期や、陳旧性の状況になってきた場合に、患者さんの症状に対して、やむを得ず、最近では、胃に優しいタイプのNSAIDsも出ておりますので、そういった薬を処方することがあり得ると想像しておりますけれども、今回の資料でも、その割合は7%でありましたので、こちらも特に問題となるようなものではないと考えております。
続きまして、障害者病棟の件ですけれども、こちらは、24ページに調査結果が出ておりますが、障害者施設等入院基本料を算定する廃用症候群の患者さんは、同じ廃用症候群であっても、特に重度の肢体不自由児者については、明らかに異なることが示されておりますので、単純に療養病棟と同列に扱うのは無理があると考えております。
続きまして、短期滞在手術については、外来移行を促す観点から短期滞在手術等基本料の対象手術のうち、主として外来で実施される手術について、臨床的に入院で実施する必要性が乏しいが、入院で実施した場合の点数と病院の外来で実施した場合との点数差を縮小する方向で見直すことについて、どのように考えるかという論点が示されたわけでありますけれども、11月7日の総会においてコメントしましたとおり、臨床的に入院で実質する必要性については、非常に多岐にわたる要素が含まれていると考えております。
小阪委員が指摘されましたような、アクセスの悪い地域における配慮についても、現実問題としては必要な対応でありますので、これらも入院で実施する必要性に含まれるべきものと考えております。
確かに資料では、水晶体と大腸ポリープによってデータが少し異なっておりますが、やはり大腸ポリープの切除というのが、当然出血等、いろいろと医学的なリスクが高いと思われ、こういった結果になっていると思いますので、こういったことも含めながら、総合的に御判断いただきたいと思っております。
あと、回リハ病棟については、現在、回リハ病棟の入院料の1、2では、重症患者割合が4割という高い基準を満たすために、本来なら回リハ病棟における集中的なリハビリテーションは難しいような患者さんの入棟を受け入れなければならない状況になっているのではないかという問題意識が、今回の議論の出発点であると認識しております。
しかし、11月7日の総会で申し上げましたとおり、そのときの資料の55ページの右下の箱ひげ図を見ますと、FIM20点以下の患者さんであっても、FIM利得の平均値はさほど変わらず、また、FIM利得を一定以上獲得している事例も多いことが分かります。
したがいまして、前回主張したとおりでありますが、一概にFIM運動項目20点以下は改善しないと決めつけて、重症基準の対象外とすることについては慎重に対応をすべきであり、FIM利得の対象に含めるかどうかについても検討が必要と考えております。
なお、入棟時FIM、運動項目20点以下を重症患者から除く場合は、こちらのデータに示されているとおり、実態に即して、重症患者の割合の基準も当然見直すべきであるということは申し上げたいと思います。
続きまして、7番目のICU、HCUの重症度、医療・看護必要度について申し上げます。
ICUの重症度、医療・看護必要度における動脈圧測定の評価を引き下げるということについては、明確に反対いたします。動脈圧測定は、持続的に血圧モニタリングが必要な場合や、血管作用薬の滴下、経時的な動脈血ガス測定などを要する際に行いますので、重症患者に対してのみ実施するわけであり、言い換えますと、資料にありますように、ICUがこれだけ多くの重症患者に対応しているあかしでもあります。
このような重要な検査を、単に多く実施されているからとか、他の項目とのバランスを調整するためという医学的でない理由で変更してしまいますと、ICU本来の重症度、医療・看護必要度を把握できないことにもなってしまいます。
したがいまして、ここは単なる数字の調整として触るようなものではないと主張いたします。
同様に、中心静脈圧測定も重症の心不全やショック状態の場合に、右心系機能、静脈還流量、循環血液量といった指標を把握するために実施するものであり、対象は重症患者であり、ICUにおいて中心静脈圧測定の評価を引き下げることや、HCUの評価から除外することについても、同じく反対いたします。
8番の情報通信機器を用いた精神療法に係る指摘事項については、こちらは、珍しくではないですけれども、松本委員と意見が大体一致していると考えております。
特に、厚生労働省のホームページには、オンライン診療の指針遵守の確認をするためのチェックリストが公開されておりますので、オンライン診療を実施する医療機関と地域で連携する機関は、患者さんが確認できるよう医療機関のホームページに、チェックリストの遵守について掲載することが必要と、本件を議論しました、精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会で私からも要望をさせていただいたところでありますので、そういった、まずはオンライン診療の指針の遵守というのを、ぜひ守っていただきたいと思います。
それから、まず、そのときの議論におきまして、精神科診療の初診については、これまでの科学的知見が集積されていないことから、あくまでも、どうしてもひきこもりの患者さんにおいて、そして、その御自宅において、訪問している保健師さんがそばにいて、いわゆるD to P with Nのような形態を取った上で、まず、そういった特殊なケースから始めていこうかという議論になったものでありますので、初診の診療というのは、原則はあり得ないと整理され、今後、科学的な知見を収積していこうという方向になっておりますので、そういったことは、我々も賛同しているところでございます。
長くなりましたが、私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
すみません、1つだけ、事務局に御質問なのですが、16ページの非ステロイド性抗炎症薬を使っているということなのですが、このNSAIDsですけれども、脳梗塞、心筋梗塞の血小板抑制機能を期待して使っている低用量バイアスピリンは入っているのですか、入っていないのですか。
○小塩会長
どうでしょうか、事務局、小阪委員から御質問がありましたが、よろしくお願いします。
○林医療課長
御質問ありがとうございます。
16ページについてでございますけれども、すみません、今、確認をしてお答えする必要があると思いますので、今日の時間中に間に合えば、後ほど回答をさせていきたいと思います。
あと、すみません、この場をお借りして、もう一点おわびを申し上げたい点がございます。
18ページの資料に訂正がございまして、一番、18ページに赤と青のグラフがあるわけなのですけれども、一番右のグラフが、合計が100を超えているということでございます。割合を算出するときの割る分母を、323ではなくて左の245がそのまま式に入っていたということで、このグラフ自体の形は変わらないのですけれども、グラフ全体が縦に1.3倍ぐらい引き延ばされているということでございます。
すみません、議論に影響を与えては申し訳ないと思うのですけれども、グラフの形自体は変わらないということで、おわびして訂正させていただきます。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
○林医療課長
はい、以上です。先ほどの御質問については、後ほど御回答させていただきます。
○小塩会長
小阪委員、よろしいですか、データは後ほどということです。
○小阪委員
後ほどで、分かってからコメントをさせていただきます。
○小塩会長
ほかに、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
江澤委員からも多数のコメントをいただき、ありがとうございます。
まず、後ろのほうから言いますと、オンライン精神療法につきましては、先ほど言及があったD to P with Nのように、保健師が患者に付き添う形で、初診のオンライン精神療法を認める方向性については、我々も異論を感じているものではございません。
続きまして、16ページの内服薬の調剤の件ですけれども、先ほど支払基金なりあるいは国保中央会のほうで、査定を受けるから、さもいいかのような御発言がありましたけれども、こういうものが禁忌であるということは、やはり医療機関側のほうでしっかり分かっていらっしゃらなければいけないことではないかと思いますので、それは考え方を改めていただく必要があると思います。お金がもらえる、もらえないの話ではないと思っております。
続きまして、特定疾患療養管理料についての御説明をいろいろ伺いましたけれども、これは、私の印象ですけれども、前回、生活習慣病管理料のお話を差し上げたときと、ほぼ同じ内容の説明でございました。おのおのが違うから、症状に合わせてやっているから、我々は、これが患者の立場になった場合、どのように違うのか分からないということを、ずっと申し上げております。確かに丁寧な問診が必要であることは十分承知しておりますし、そういうことを総合的に御判断されるという知見を、やはり医師の方がお持ちであることは、これは紛れもない事実でございます。我々がそういう知見を持って、判断をしてはいけないと思いますけれども、こういった形で、わざわざ前回生活習慣病管理料という形で複数の疾患を外したにもかかわらず、ここでまた登場してきていることに物すごく違和感を感じているということでございますので、いや、そうではないのだという説明は、先ほどの説明では、私自身は全く入りませんので、この件について、また、今後議論をするか分かりませんけれども、やはり我々としては、患者が、これを見たときに、こういうことで請求をされているのだというのが分かっていないと、こういうものがどんどん積み重なっていくことが、医療費の増大にもつながっていると思っておりますので、その点については、強くコメントをさせていただきます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは、よろしいでしょうか。
事務局、お願いいたします。
○林医療課長
先ほどのバイアスピリンについての御質問にお答えをさせていただきます。
バイアスピリンについては、含まれていないということを確認させていただきました。薬の名前で確認をしておりまして、例えば、アセメタシン、インドメタシン、ジクロフェナクナトリウムなど、10あまりの薬を入れておりますけれども、その中にバイアスピリンは入っていないということでございます。
以上、御報告です。
○小阪委員
ありがとうございました。
○小塩会長
ほかは、よろしいでしょうか。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
誤解がないように申し上げますけれども、16ページで査定されたからいいと申し上げたことではなくて、胃潰瘍に対して非ステロイド系消炎鎮痛剤の処方について、例えば、胃潰瘍を治す胃薬だと8週間の投与期間があり、大体そのように規定されているわけですけれども、そういった中で、大分胃潰瘍の病状が落ち着いてきたときに、関節とか、その他いろいろ身体の痛みがかなり強まったとき、胃潰瘍ができて痛み止めは当然やめてますから、そのときに、背に腹は代えられないときに、投与しているケースもあるのではないかということを申し上げたので、あくまでも査定されるからいいのではないかという話ではないというのは御理解いただければと思っております。
それから、先ほどの14ページの御指摘ですけれども、これについては、我々も当事者ではないので、はっきり何も、今、ものを言える状況ではありませんけれども、今、全国各地において個別指導であったり、集団的個別指導等をずっと行ってきておりますから、もし不適切な事例があれば、当然正すべきだとは思っておりますし、そういう中でも、こういった実態については、より我々も精査をさせていただければと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは、よろしいでしょうか。
それでは、黒瀨委員、お願いいたします。
○黒瀨委員
ありがとうございます。
まず、1つは認識の確認なのですけれども、この14ページ目にお示しいただいた、6番目の高コレステロール血症、9番目の高脂血症、それから16番目の脂質異常症、これは、先ほど足し算して、大体半分ぐらいというお話があったかと思うのですけれども、必ずしも、これは足し算にはならないのです。
というのは、高コレステロール血症があるけれども、HDLコレステロールは低いという場合には、高コレステロール血症と脂質異常症の両方の病名をつけることがあります。あるいは中性脂肪が高い、コレステロールが高いという場合に、高脂血症と高コレステロール血症と両方つける場合もありますので、必ずしも全て足し算していって、全ての患者さんをカバーしているということではないということは、御認識いただきたいと思います。
それと、先ほど江澤のほうからも話があったように、査定されているという話なのですけれども、実際に私も東京都の支払基金のほうで審査を十数年やってまいりましたけれども、かなり厳しく指導しておりますし、その結果、ほぼ全ての医療機関は、胃潰瘍に対してNSAIDsを出してはいけないということは十分に認識しております。
ただ、十分に認識した上で、やはり、どうしても医学上必要と判断した場合に、やむなく使っていると、我々はそういった認識でおります。
また、胃潰瘍にも様々なステージがございます。いわゆる急性期というもの、あるいは治癒期、あるいは瘢痕期というもので、その中で瘢痕化している、いわゆるほぼ見た目は治っているように見えても、まだまだ粘膜が希薄で、脆弱で、そのために再発のリスクが非常に高い場合に、やはりNSAIDsはなるべく使わないようにしていますけれども、その方がほかの病気で、どうしてもNSAIDsを飲まなくてはいけないときには、胃の粘膜の保護剤と一緒に処方したりして、慎重に、より丁寧に処方しているという、こういうケースの場合には、支払基金でも、きちんとそれを確認した上で、査定をしないようにしております。
そういった意味で、適正にちゃんと利用されているケースを足してみると、このパーセンテージになっているという認識で我々はおりますので、決して、これがおかしいということではございません。
また、先ほど来、生活習慣病管理料の対象になっている疾患と慢性疾患の指導管理料の疾患との重なりの点も御指摘いただいておりますけれども、例えば、本来は高コレステロール血症で治療しているのだけれども、その方が胃炎を持っているケースというのは当然あります。その胃炎が急性増悪をする、特に胃炎とか気管支喘息というのは、季節によって、あるいはそのときの生活習慣とか、あるいはストレスの多い状況によっては、発作を起こしたり、急性増悪するケースがございます。
そういったときに、胃炎に対してお薬を出す。そして、その場合には、ふだんはちゃんと長期処方をしているのですけれども、急性増悪しているときには、さすがに2か月、3か月の処方をするわけにはいきませんので、短期間飲んでいただいて、お薬の調整をしていくという場合がございますから、そのときには、特定疾患処方管理料の対象にはならない。
ですから、このパーセンテージの違いというのは、そこに生まれてきていると、私は考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
それでは、ほかには特に御質問、御意見ないようですので、本件に係る質疑はこのあたりといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえながら、対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「個別事項について(その18)医療DX」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-2「個別事項について(その18)医療DX」を御覧ください。
2ページが目次となってございます。
まず1で、これまでの診療報酬の評価について御説明をした上で、2~6、個別の項目について、現在の進捗状況や取組状況を御説明した上で、論点ということで説明させいただきたいと思います。
3ページ目からが、診療報酬における評価の概要でございます。この期中にも答申をいただいて修正をしてまいりましたので、その内容を載せさせていただいております。
8ページ~11ページに、その一部の評価の変遷をお示ししております。
12ページが、医療DX推進体制整備加算の算定状況となります。再診料や初診料との比較ができるように構成をさせていただきました。医科・歯科では、算定回数が増えております。
そして、調剤では、電子処方箋の経過措置の期間が終了したということでございますので、途中で算定要件が変わったということで、一旦減っておりますけれども、マイナ保険証利用率が高い加算1の算定割合は、医科・歯科に比べて高いという傾向がございます。
続いて、15ページからが、マイナ保険証やオンライン資格確認等システムについてでございます。
16ページは、オンライン資格確認の利用状況となりますが、経時的に利用件数が増えております。
17ページは、マイナ保険証の利用の推移でございまして、今年10月のデータでは、レセプト件数ベースで、47%となってございます。
18ページが、検証調査の結果でございます。マイナ保険証の普及に伴い、医療機関や薬局では、ITに不慣れな患者さんへの対応による負担が増加しているという回答が、最も多いという結果となってございます。
続きまして、電子処方箋の取組状況等でございます。
20ページが概要でございますが、電子処方箋のメリットとして、他の医療機関、薬局との速やかな情報共有が可能となり、重複併用禁忌の確認が可能であるといったことが挙げられます。
21ページが、導入状況でございます。薬局での導入率が約87%、病院、医科診療所、歯科診療所での導入率、それぞれ17%、23%、7%あまりとなってございます。
22ページが、調剤業務における業務のフローをお示ししておりまして、紙の処方箋の場合と比較できるようにしておりますけれども、調剤結果登録については、紙の処方箋も含めて行うというフローになってございます。
23ページは、電子処方箋を活用することで、災害時等に薬の受取りがスムーズになったという事例。
24ページは、向精神薬の処方に関して、重複投薬が実際にかなり著しいものも含めて存在しているということのお示しをさせていただいております。
25ページからが、電子カルテ・電子カルテ情報共有サービスでございます。
26ページに、電子カルテシステムの普及状況の推移をお示ししております。直近の医療施設調査、令和5年でございますけれども、赤い枠で囲んでいる状況でございます。
27枚目、こちらは、電子カルテ・電子カルテ情報共有サービスの普及に向けた全体のスケジュールでございます。
詳細については、次ページ以降で御説明いただきますけれども、特に来年2026年の夏に向けて、厚生労働省として普及計画を作成するという見通しとなってございます。
28ページが、まず、標準型の電子カルテの普及に向けての取組でございます。
厚生労働省とデジタル庁で、共同で標準型電子カルテの中でも導入版の開発を2026年度中の完成に向けて進めているところでございます。
この導入版を活用いただくことで、電子カルテ情報共有サービスへのアクセスが可能となるということを目指しております。
29枚目、先ほどの開発に加え標準型の普及策として、国において標準仕様を今年度中に定めることとしております。具体的な要件等の例は記載のとおりでございます。
これらの要件をクリアした製品については、今後、厚生労働省で認証を行うことを想定しております。
30ページ、こちらは、電子カルテ情報共有サービスの概要でございます。
今年2月から全国10地域でモデル事業を実施しております。現在、検証や課題の解決に向けた取組を進めているということでございます。
31ページ、そのモデル事業において、様々な課題も明らかになっているということでございます。
32枚目でございますけれども、電子カルテ情報共有サービスの今後の対応方針でございまして、改修等を経まして、今のところ令和8年度の1月でございますので、令和9年の1月頃から、全国での運用開始を目指しているということでございます。
続いて、救急時医療情報閲覧機能に進みたいと思います。35ページでございます。その取組状況や仕組みについてお示ししております。
この機能によって、マイナ保険証による本人確認で同意が得られない場合も、医療情報の閲覧が可能となるというものが出てございます。
36ページで詳細を示しておりますが、基本情報や医療情報等が集約された救急サマリーの閲覧が、医療機関側で可能になるということでございます。
37ページに、その活用事例をお示ししております。
続いて、サイバーセキュリティについてです。
39ページですが、現状では診療録管理体制加算の一部として評価をしておりまして、専任の医療情報システム安全管理責任者を配置することとしております。
40ページに、直近の調査結果をお示ししておりますが、情報セキュリティマネジメント等の資格を保有しておられる方の割合は、まだ低いという状況でございます。
41枚目に、これまでに御説明をさせていただいた各サービスの普及状況と診療報酬上の評価の視点をお示ししております。
前回改定で評価をし、大きく進んだものと、引き続き普及が必要なものがあると考えてございます。
ネズミのような形の尻尾のところが、前回改定頃の状況、そして、動態のようなところが、今の状況と捉えてございますけれども、前回評価して進んだもの、そして、今まさに進めていく必要があるものというのがあるのではないかということでございます。
42ページが、論点でございます。
医療DXにかかる各サービスの進捗状況や医療現場での患者メリットを踏まえ、医療DXの診療報酬上の評価について、これまでの評価により大きく普及した取り組みの実施を基本としつつ、さらに普及を図るべき取り組みに着目した評価を行うことについて、どう考えるかとさせていただいております。
御審議のほど、お願いいたします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、42ページの論点についてコメントをさせていただきます。
国の進める医療DXのシステムを導入・維持し、加えてサイバーセキュリティ対策を行うために、医療機関には大きな費用負担と業務負担が生じており、医療機関の経営を強く圧迫しているのが現状であります。
したがいまして、今後医療DXを本格的に推進するためには、診療報酬上の評価を今まで以上に引き上げる必要があります。
また、評価の仕組みを大きく変えることは、医療機関の混乱や負担増大を招くため、避けるべきであります。
その観点からすれば、今月からマイナ保険証の利用を基本とする仕組みへと移行したところではありますが、来年3月まで暫定措置があることや、18ページにも示されたとおり、ITに不慣れな患者さんへの対応などの課題もありますので、現在の医療DX推進体制整備加算で評価しているオンライン資格確認を行う体制の評価など、基本的な要素に対する評価は変えるべきではないと考えております。
また、医療DX推進の観点からは、現在ある電子処方箋導入を評価する点数に加え、電子カルテや地域の医療情報共有に役立つ電子カルテ情報共有サービス等のシステムについても、その普及を支援するような診療報酬上の評価が考えられます。
一方、サイバーセキュリティ対策につきましては、医療機関はその知識、人材、財源が不足することから、対応に大変苦慮している現状を踏まえれば、まずは、国による支援が必要な状態であり、医療機関の過度な負担にならないようにすべきであります。
その上で、診療報酬上の評価を今まで以上に引き上げるべきと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、太田委員、お願いいたします。
○太田委員
ありがとうございます。
私も医療DXに関して、少し意見をさせていただきます。
医療DXを推進していくことそのものは、医療の生産性を高め、質の高い医療を維持していくために、非常に重要だと考えております。
ただ、先ほど江澤委員からもありましたように、様々なシステムの導入、維持管理にはコストがかかっております。補助金によりまして一部サポートはありますが、かなり医療機関の持ち出しになっているというのが現実でございます。ですので、多くの医療機関は、そのコスト負担に耐えられず、進捗は緩やかに進んでいるという状況かと認識しております。
今後、医療DXの推進に関しましては、診療報酬上の算定要件の見直しなど、業務効率化を進めていくため、やっていかなければいけないこともありますが、導入維持コストも含めて、しっかりと医療DXの推進をサポートする診療報酬上の評価というものが、今後の推進には必要であると考えております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに、小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私も太田先生と同じ意見なのですが、やはり、これから、時代はサービス利用というところにいくと思います。今、AIは、ほとんどアマゾンとかのクラウドサーバーを使っていますので、機械がどうということはなく、ほぼサーバー利用料で料金が取られているというところですと、恐らく導入時の補助だけでは、医療DXを使っていけないということが、これから起こると思います。やはり維持費用というところの費用の負担をどうするか、これは、恐らく診療報酬でするのか、どうするのか、ちょっと難しいところはあるかもしれませんが、お願いしたいということです。
それから、国が進めるDXにつきまして、やはり使いやすいものというものにしないと普及しないと思います。
少しだけコメントをさせていただくのは、救急用サマリーの閲覧のところなのですが、救急用で同意が得られないからといって、期間が短くなったりしております。
臨床現場から考えると、期間が短くなるということは、意識がなくて聞けない人に使うのであるから、短くなると情報は減るのですね。短くなっても意識があって聞ければ、その部分を補完して問診を取ることはできますが、意識がなければ、全ての情報がほしいというのが現状だと思います。
実際問題、下に好例がありますように、ないよりはマシなのですが、やはりこれから意識がない人をどのように診療していくかというところを考えたときに、たくさんの情報があったほうがいいと思いますし、ここで出てくる中で3文書6情報にあるものの、アレルギー歴とか、救急で非常に必要なものがまだ入っていないとか、サービスによって出てくる情報が違うとなりますと、やはり、また使いにくいというところでございますので、トータルに見て、臨床に必要な情報をきっちり出すという姿勢で、まとめていただければよろしいかと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、大杉委員、お願いいたします。
○大杉委員
ありがとうございます。
私のほうからも、42ページの課題と論点に沿って発言と要望をさせていただきます。
医療DXの取組の1つに、マイナ保険証の利用率は、17ページに示されておりますけれども、これまでの各方面の取組の成果もあり、直近で47.26%に増加していることも確認でき、次期改定までに順調に増加していくことを期待しております。
一方で、歯科における電子処方箋については、院内処方が大部分であることや、電子カルテや電子カルテ共有サービスについては、42ページの課題のところに小さな文字で、2026年度中に対応方針を決定するということが記載されており、医科や調剤と比較して、現状や進捗状況が大きく異なっている状況があります。
医療DXを診療報酬面から支援するという医療DX推進体制整備加算の見直しに関しては、小規模な歯科診療所においても、引き続き、マイナ保険証の使用に関する説明や、積極的な働きかけなどが行えるような評価をお願いするとともに、歯科等の各サービスの進捗状況に応じた評価や、柔軟な運用となるような御配慮をしていただければと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
論点について、発言させていただきます。
より安全で質の高い医療提供のために、医療DXの推進は不可欠です。薬局では受ける処方箋を紙とするか、電子とするか選べないため、紙、電子どちらの処方箋でも受けられる体制整備が必要です。
まずは、電子処方箋の受付体制を整備すること。そして、オンライン資格確認により取得した診療情報、薬剤情報、これまで薬局で収集、蓄積した患者情報、お薬手帳の情報等を分析、評価することにより、より安全で質の高い薬学管理につながります。
また、薬局において、調剤結果の登録を行うことで、医療機関、薬局が即時性の高い薬剤情報の共有を行うことができます。薬剤情報の共有は、全ての薬局で調剤結果の登録を行うことで確実なものとなり、効果を最大限に発揮できるようになります。
また、国民のマイナ保険証利用に関しての理解は進んでいません。医療機関の受診時、薬局の利用時はもちろん、ふだんからマイナ保険証を携帯することが必要です。
マイナンバーカードの取得、携帯、マイナ保険証の利用についてのメリット等を引き続き丁寧に説明していきたいと考えております。
国民の理解の促進や不安の払拭については、医療機関、薬局だけでは限界がありますので、国、保険者におかれましても、引き続き、医療現場や関係団体と連携した周知啓発の取組をお願いします。
医療DX体制のさらなる整備、診療情報、薬剤情報の共有による、より安全で質の高い医療推進のため、医療DXに対する評価を継続していただくようお願いします。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
私のほうからは、まず、41ページに示されております、医療DXの普及状況と診療報酬上の評価の視点や、42ページの課題に沿ってコメントいたしますけれども、以前からずっと申し上げておりますけれども、このシステムの運営費用といいますのは、全ての国民と事業主が負担する保険料から保険者が支払っております。
それから、マイナ保険証の利用促進は、医療現場だけではなく、保険者としても相当に力を入れて国全体で環境整備を進めているものと理解をしております。診療報酬で何らかの対応をするのであれば、今、申し上げましたことを大前提として、国民、患者、保険者がメリットを享受できることが不可欠だということは、まず、最初にコメントをさせていただきます。
それでは、まず、オンライン資格確認等システムや、マイナ保険証に関することですけれども、オンライン資格確認等システムについては、既に前回改定の時点で、整備がほぼ完了したということで、それまでの加算を組み替えて、マイナ保険証の利用率を高めていくための医療DX推進体制整備加算という形にしましたけれども、41ページの上から2つ目の囲みのとおり、マイナ保険証も従来の保険証から12月に本格的に移行のフェーズに入っております。
したがいまして、医科、歯科、調剤、いずれもマイナ保険証の利用率を段階的に評価する現行の医療DX推進体制整備加算は廃止すべきだと考えます。
また、医療DXとは直接関係のない紙の問診票でも算定できる、医療情報取得加算も同様に廃止すべきです。
さらに、今回の資料では含まれておりませんが、明細書発行体制等加算については、無料発行と言いながらも、診療所の手数料を実質的に保険で負担をしていることや、訪問看護でオンライン請求が開始されたことを踏まえ、これも廃止すべきだと考えます。
次に、電子処方箋と電子カルテについてでございますが、これは、医科、歯科、調剤で医療現場での有用性や患者のメリットが異なるものと認識しております。
医科については、電子処方箋と電子カルテを一体的に普及させることになっており、来年の夏までに普及計画が国から示される予定です。
一方、歯科の場合は、鎮痛薬や抗菌薬の院内処方がほとんどで、電子処方箋に院内処方のシステムが追加されたことで、ある程度の導入が進んできたと受け止めておりますが、院外処方での活用は、極めて限定的であり、電子カルテ情報共有サービスについても、当面歯科情報が対象になっていないため、来年の冬頃に本格運用が開始されても閲覧のみに限られ、歯科医療の現場で積極的な活用を推進する動きにはならないことが予想されます。
また、調剤の場合についても、電子処方箋のシステム導入が既に完了し、重複調剤や併用禁忌を自動的にチェックできる環境が普及したことで、調剤業務が効率化されていると認識しております。
一方で、薬局での電子カルテ情報の活用は、歯科と同様に閲覧のみに限られ、管理サービスに情報を登録することはないと思います。
したがって、こうした医科、歯科、調剤、それぞれの分野の特徴を十分に念頭に置いた上で、診療報酬で評価するとしたら、おのおの何を評価するのか、患者のメリットという視点で、効果的な対応を考えるべきです。
この観点で、資料28ページに関して、少し質問がございます。28ページのコンセプトのところに、紙カルテや現行の電子カルテの業務は、そのままに国の医療DXに対応できるようになりますという記載がございますけれども、何かDXと紙カルテが併存するというのは、なかなか腹に入らないので、少し優しく説明いただけると助かります。ということが、私からのお願いです。
続きまして、救急時の医療情報の閲覧についてですが、37ページの一番下に赤字で説明がありますように、迅速かつ正確な情報に基づいて、治療判断の質とスピード向上につながるように積極的な活用を期待しておりますが、41ページの一番下を見てみますと、多くの三次救急病院で導入されているという記載がございますので、体制整備のインセンティブをつけることにはならないと受け止めております。
最後に、サイバーセキュリティについてですが、40ページを見てみますと、情報セキュリティの統括責任者を設置しているものの、医療情報に関する資格を有する統括責任者は15%程度と少ないことから、資格の取得を進めることが課題だと受け止めております。
また、今後、医療DXを本格的に活用していく中で、従来のように、院内でカルテ情報をしっかり管理するだけではなく、電子カルテ情報共有サービスに接続し、情報を登録することが非常に重要になってまいります。
入院初日に算定する診療録管理体制加算だけで、セキュリティ対策を担保できるのか、やや疑問を感じざるを得ません。
広く安全な情報管理体制を整備するとなれば、補助金での手当も必要だと思いますが、一方、診療報酬で医療機関のランニングコストをカバーする場合にも、どの報酬で評価するのか議論を深める必要があると考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、松本委員から28ページの電子カルテについての御質問がありましたけれども、事務局、いかがでしょうか、御回答をお願いいたします。
○木下医療情報担当参事官 医政局医療情報担当参事官でございます。
今、御質問いただきました28ページの標準型電子カルテ導入版について、少し補足的に御説明をさせていただければと思います。
こちらの導入版の絵の下にありますように、こちらの導入版を用いることによりまして、医療機関のほうで電子処方箋のサービスとか、電子情報共有サービスの中にある情報を閲覧できるとともに、そちらのほうに検査結果等の登録をするということができるようになります。
ですので、電子カルテが導入されていなくても、紙カルテの情報さえあれば、こちらのサービスを利用することはできという意味で、電子カルテと併用ということができるようになりますし、また、診療情報提供書等が医療機関、この導入版を導入している医療機関から提供する際には、必要な情報を追加いただくことによりまして、他の医療機関にも情報が提供できる、診療情報提供書を提供できるということになりまして、現行、紙カルテを用いながらも、この導入版を用いることによって、患者さんにとって必要なサービスは受けられる、また、医療機関同士の情報の共有も可能ということで、必ずしも電子カルテが導入されてなくとも、この導入版と併用することができるという御説明になります。
以上でございます。
○小塩会長
松本委員、いかがでしょうか。
○松本委員
ありがとうございました。
お願いとしては、導入版は、こういうコンセプトでスタートするのは構わないのですけれども、このことによって電子カルテの導入を妨げることにつながらないようなことを、ぜひ念頭に置いていただきたいということだけお願いをしておきます。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
医療DXに関しまして、今年の12月にマイナ保険証を基本とする仕組みに完全移行したところです。そのため、マイナ保険証の利用を促進する医療DX推進体制整備加算につきましては、その役割を終えたものと受け止めており、廃止すべきと考えております。
今後は、マイナ保険証の利用や、オン資の体制整備は、それを前提条件として、医療DXの取組を評価していく必要があると考えております。
一方、電子処方箋につきましては、薬局以外の施設では普及が不十分であり、電子カルテにつきましては、病院や診療所における導入促進に加えて、情報共有サービスの運用が待たれるところです。
これらにつきましては、システム運営費が被保険者の保険料に賄われていることを踏まえつつ、電子処方箋や電子カルテによる他施設の受診状況や、服薬状況の確認や情報共有により、患者さんがメリットを享受できることに対しての評価の在り方を検討すべきと考えております。
以上になります。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
医療DXを進めていくことは、医療の質の向上や標準化、効率的な医療提供に加えて、患者への情報提供という観点からも重要と考えますので、それぞれの普及状況を踏まえ、医療DX推進体制整備加算の廃止も含めて、適切に見直しをしていくことが必要と考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
高町委員、最初にお願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
医療DXを医療機関同士の情報共有だけではなく、医療機関と患者との情報共有のツールとして活用していただきたいと、11月28日に発言しました。
この観点から、今回、患者が自身のマイナポータルで健診結果報告書等の情報を閲覧できるようになることは、歓迎すべきことだと思います。
しかし、医療機関同士では、健診結果報告書と臨床録情報に加えて、退院時サマリーを含む診療情報提供書も共有できるようになっているのに対して、患者本人には、健診結果報告書と臨床録情報だけしか共有されず、診療情報提供書が共有されないことになっています。診療情報提供書は、患者に開示すべき情報として、20年以上前に、厚生労働省が作成した診療情報提供に関する指針に示されています。
特に、退院時サマリーは、単患者がマイナポータルで閲覧できることが重要だと考えています。ぜひ、医療DXでは、医療機関同士が共有する情報と、患者に提供する情報の内容を同じにしていただき、医療者と患者が同じ情報を共有し、患者が自分が受ける医療を選択、決断できる本当の意味でのインフォームド・コンセントを実現していただくようにお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、奥田委員、お願いいたします。
○奥田委員
ありがとうございます。
もう既にいろいろとお話が出ていますけれども、医療DXというのは、推進すべきものであると思います。
ただ、その体制整備を、診療報酬で評価することでいつまでも対応していくということは、やはり疑問と思います。
したがって、41ページのような普及段階に応じて評価を検討していくという視点は非常に理解できるところです。
その点を踏まえれば、もう既にほかの委員からも出ていますけれども、マイナ保険証の利用率を中心に評価をしている医療DX推進体制整備加算について、12月2日よりマイナ保険証による受診が基本となったことや、また、12ページの資料にありますけれども、足元では医科や調剤でDX加算の算定が初診時で6割を超えているという実態を踏まえれば、この加算を継続する意味合いはなくなったので、廃止も含めて抜本的に見直しをすべきではないかと思います。
一方で、今後普及すべき電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスの活用などを、適切な形で、期限を区切り評価していくようなことを考えるべきではないかと思います。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
大変失礼しました。鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員
御指名ありがとうございます。
私もほかの委員と同様に、医療DXがこれだけ推進して行っているので、やはり、進捗状況とか、進行に合わせて、それぞれ評価をするべきと考えておりますので、医療DX推進体制整備加算については、やはり役割は終わったという認識で、それで、また、1つずつやっていく。これは、医療DX自身を国全体がやる話ですから、そういったところで御理解をいただければと思います。
それと、もう一点、ここでお話をさせていただきたいのですが、やはりこうやって推進していくと、最後は維持費が高い、そういう形で、いわゆるサイバーセキュリティに対してのセキュリティの費用が毎回かかるだろうと。例えば、ファイアーウォールの更新時期に、これだけかかるだろうと、お金の話が出てくるわけですよ。
でも、これは基本料の中で賄われるべきであると思っております。やはり、通常、これから費用がかかる部分と、費用が節減できるメリットも多いわけですから、そういったことが相殺されて、やはり報酬の中で維持費については賄われるべきと考えておりますので、そういった形で皆さんのほうで御検討をいただきたい、今後、検討させていただきたいと思っております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
1号側の委員の先生方から、医療DX推進体制整備加算の廃止という意見を複数頂戴したと思っております。
我々現場としましては、まさに、今、医療DXを推進している真っただ中の過渡期にあるわけでございますので、その上で、医療機関には多大なる費用負担や業務負担が生じています。
特にランニングコストは、今、医療機関の自己負担となっており、この現状の厳しい医療機関経営を大変強く圧迫しているのが実情であります。
したがいまして、冒頭にも申し上げましたけれども、今後、医療DXをさらに本格的に推進するのであれば、診療報酬上の評価を今まで以上に引き上げていく必要があると思います。現状の診療報酬では賄えないということは、はっきりと申し上げたいと思っております。
また、御意見がございました保険者のお立場も理解しておりますし、何よりも医療DXのメリットを国民が享受できると、そこは共通の求めるアウトカム、ゴールだと思っておりますので、そういったことを前提に、しっかりと、我々の医療提供側の現場も大変御理解をいただきたいと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
今、DXの費用を基本診療料でという話がありましたけれども、現状は、ICTの世界はライセンスビジネスになっていまして、マイクロソフトのライセンス、それから、この前、仮想化のVMなどは、1年か2年で数倍まで値段を上げているのですね。
ですから、それだけの費用負担を診療料で賄うとすると、本当に毎年改定をしていただいて、その費用に合わせたライセンス費用をいただかないと成り立たないという構図になってしまいます。それは、実際問題無理な議論になるのではないかと、本当にアメリカのマイクロソフトであるとか、VMは、今、どこか東南アジアの会社が買いましたけれども、ライセンス料という形で、一方的に上げてきます。ですから、実勢の物価高騰よりも、もっともっとひどい状況で上がっています。ですから、それを診療料に入れるというのは、まず無理な相談だと思いますので、考え方を変えていただければと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
永瀬委員が、お手を挙げていらっしゃいます。お願いいたします。
○永瀬委員 患者側が実際にメリットをどのくらい感じられているかということは、私はとても大事なことだと思っております。
そして、費用もとてもたくさんかかるし、特にサイバーセキュリティの問題とかは、大変大きな課題があるということは、検証調査などで見ても漠然とした不安感を患者さんが持っているということは、分かることでございます。
メリットというのは、もちろん説明はいろいろされていて、実際にあるのでしょうけれども、それを費用負担を国民がするということであれば、それが実際に患者側の医療情報のわけですので、患者側が実際にそれを享受できるということが、私はとても大事なことだと思いますので、一言申し上げさせていただきます。よろしくお願いします。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
それでは、ほかには特に御質問、御意見等ないようですので、本件に係る質疑はこのあたりといたします。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて、引き続き対応していただくようにお願いいたします。
続きまして「個別事項について(その19)残薬対策」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。総-3「個別事項(その19)残薬対策」についてでございます。
最初に、この段階でこのテーマを取り上げた趣旨の話をしようと思いますけれども、医療の無駄をなくすという社会的関心や要請が非常に高いと考えてございます。
これまでの議論の中では、医科、調剤、訪問看護など、個別のサービスの議論をお願いしてまいりましたけれども、そうした枠の中での取組だけではなくて、異なる事業間での連携を含めて、どのように残薬対策を進めることができるか、さらに検討を深めていただくことができるよう、個別のサービスの枠を超えた横軸での視点も含めて、資料をまとめさせていただいております。
2ページ、目次でございます。
残薬について、残薬発生の抑制、確認、解消、それぞれの対策ということで分類をして、資料をまとめてございます。
3ページ、医療機器適正化対策の基本的な方針の中でも、残薬の削減について触れられております。
4ページ、残薬対策、これまでの取組をまとめたものでございます。基盤となる仕組みと、それから具体的な取組や、現行の報酬上の評価についてということで上下を分けた上で、横軸については、残薬の発生の抑制、そして、残薬の確認、残薬の解消、それぞれの段階に区分をさせていただいております。
かかりつけ医や、かかりつけ薬剤師制度、おくすり手帳、様々な基盤がある中で、具体的な取組として下に掲げるようなもの、そして、診療報酬上の評価があるということでございます。これからの資料の中で、具体を御説明させていただきます。
5ページでございますけれども、残薬に対する患者意識調査の結果をまとめてございます。
自宅における残薬の有無は、「ある」が46%、そのうち6%が1か月以上ということですけれども、残薬の相談をしやすい相手としては、「薬剤師」という方が多いという結果。
また、残薬の整理への意識につきまして、真ん中の上でございますけれども、18%の方が「整理したい」、67%が「意図した残薬」であるといったこととなってございます。
また、右下でございますが、高齢の患者ほど残薬が多いという傾向があることが分かります。
6ページは、調剤報酬の外来服薬支援料1でのブラウンバッグ運動の周知、また、薬と健康の週間での国民向けパンフレットなど、患者の意識向上に係る取組をお示ししております。
7ページから、残薬の発生を抑制するための対策でございます。
8ページ、高齢者に対する適切な医療提供の指針という中でも、多剤併用を避けることなどが触れられております。
9ページは、電子処方箋等での服薬情報の管理について、先ほどもお示しをいたしましたけれども、重複投薬の確認などができる仕組みでございます。
10ページ、薬局においては、かかりつけ薬剤師指導料で、飲み残した場合の薬の整理で、残薬対策を包括的に評価しておりましたが、かかりつけ薬剤師の一元管理等、質の高い業務評価への見直しについて、これまでも御議論いただいてきたところでございます。
11ページ、これは、医科のほうになりますが、在宅時医学総合管理料において、在宅患者の医学管理について評価をしておりますけれども、こういった点数の中に、残薬の確認などの規定は、今のところ設けられていないところでございます。
12ページ、地域包括診療料と加算についての服薬管理の中では、通院医療機関や処方薬を全て管理し、診療録に記録するといった要件が定められているところでございます。
なお、こちらについて、残薬の確認などは、特にイメージがされていないところです。
13ページ、認知症地域包括診療料加算についても、おおむね同様でございますけれども、この点数につきましては対象患者のところで、1処方につき5種類を超える内服薬などの投薬を受けている場合には、対象とならない旨が規定されてございます。
14ページ、薬剤適正使用連携加算でございますけれども、これは地域包括診療料加算や、認知症地域包括診療料加算などのさらなる加算としての加算でございますが、退院患者の処方内容、薬歴等の情報を入院、入所先の保険医療機関や、介護老人保健施設に情報提供しているということが要件となっているということでございます。
15ページ、入院・外来分科会での薬剤適正使用加算についての御意見について、お示ししております。
16ページは、診療所におけるポリファーマシー対策の取組の状況。
17ページは、年齢階級別の薬剤種類数をグラフにしてお示しをさせていただいております。
地域包括診療加算の算定患者のほうで多くなっております。地域包括診療加算は、複数疾病を有することが要件となっているといったことも関連している可能性がございます。また、年齢階級別に見ますと、高齢になる方ほど、院外処方の薬剤数が多いということが見て取れます。
続いて、18ページから残薬の確認に関しての対策でございます。
19ページは、調剤報酬上の重複投薬や多剤投与、残薬解消に関連する評価の変遷をまとめてございます。
20ページは、重複投薬・相互作用等防止加算の算定状況、この中で薄い緑のところが、残薬調整に係るものの件数、そして、算定割合ということでございます。
21ページに、その算定要件などをまとめてございますけれども、各残薬対策について評価をしております。
一元的把握に関する要件や評価項目は、現行のところないということでございます。
22ページが、残薬対策の現状。
そして、23ページが、課題について、検証調査の結果をまとめてございます。残薬発見の結果としては、患者さんのやり取りといった患者さんとの継続的な関わり、そして、複数医療機関の受診といった一元管理が挙げられております。
特に、かかりつけ薬剤師の半数以上は、残薬に関する相談を受けているということです。
一方で、薬局まで患者が全ての薬剤を持参されるわけではないということ、そういったことの中で残薬が把握できず、中には在宅訪問指導料の算定外の患者においても、訪問が実施されているといった事例もあるということでございます。
24ページは、以前にも御議論いただきましたが、在宅医療における医師と薬剤師の同時訪問についてお示ししております。
25ページ、居宅に訪問して残薬を発見し得る職種について、例をお示ししております。
訪問看護の運営基準等においては、残薬を含めた服薬状況の情報提供については、今のところ、規定がないということでございます。
続いて、残薬の解消に関する対策でございます。
27ページ、処方箋の様式の中の下のほうに、保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応について、保険医療機関へ疑義照会した上で調剤または保険医療機関へ情報提供という枠が設けられてございます。
処方箋のここにある様式は、平成28年当時のものでございますけれども、この欄については、現行もこの形で置かれております。
28ページ、こうした処方箋の様式でございますけれども、医療機関がさらに備考欄に残薬調整後報告可ということで、調剤時に残薬の量を踏まえた日数等の調整を行って、事後報告をしてもよいという記載をして、残薬による調剤日数の調整を薬局でやっていただけるように、医療機関側が指示しているという事例があるということをお示ししております。
30ページに論点をまとめさせていただいております。
残薬の発生を抑制するための対策として、地域包括診療料・加算、在宅時医学総合管理料等について、診療の際、患家における残薬を確認した上で適切な服薬指導を行うことについて。
そして、地域包括診療料加算の算定患者に対する処方薬剤種類数が、他患者と比較して多い傾向を踏まえて、こうした加算を算定する患者さんへの処方の在り方について、次のような観点も含めてどのように考えるか。
処方箋管理サービスの活用であるとか、退院患者が対象となっている薬剤適正使用連携加算について、他院にも通院する外来患者の薬剤が他院との連携により種類数が減少した場合の取扱いについてでございます。
その次、残薬の確認に対する対応でございますけれども、薬局薬剤師による外来患者に対する残薬確認の実効性を高める観点から、残薬状況を薬剤服用歴に明記して、継続的に管理することや、患者や家族の求めに応じて患家訪問し、残薬確認を行うことの評価について、どのように考えるか。
指定訪問看護の実施時等に、居宅において残薬を発見した際の、医師や薬剤師への情報提供の在り方について、どのように考えるか。
最後に、薬局との連携により残薬調整を実施する取組を踏まえ、医師が事前に、薬局で残薬を確認した際の取扱いについて円滑に指示を行うことができるように、処方箋様式を見直すことについてどのように考えるか。
資料は以上でございます。

○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
最初に、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
それでは、30ページの論点についてコメントをさせていただきます。
最初のテーマであります、残薬の発生を抑制するための対策についての1つ目の○ですが、外来の場合、現在の薬不足の状況もあり、できるだけ無駄な投薬が生じないよう、既に残薬対策に取り組んでいる医療機関も多いと認識しておりますが、残薬を確認するとしても、患者さんからの聞き取りとなりますので、患者さんの記憶を頼りに確認することしかできない状況にあります。
したがいまして、外来で残薬を確認した上で、適切な服薬指導を行うことは、現実的ではないと考えております。
外来診療の実際では、最近は、患者さんのコスト意識も高まっており、患者さんが自ら薬ごとに残薬数を紙に書いて渡してくださったり、診察中に口頭で申し出てくださることは、私の外来診療におきましても、しばしば経験をしておりますので、まずは残薬の実態がどうなっているのか、把握するための調査が必要ではないかと考えております。
特に、在宅の独居の認知症の方につきまして、訪問看護や訪問介護との連携など含めて、どういった支援が必要なのか検討していくことも方策と考えております。
次に、2つ目の○では、電子処方箋管理サービスの活用が提案されておりますが、オンライン資格確認をすることで、全ての医療機関が薬剤情報を把握できますので、あえて地域包括診療料、地域包括診療加算について、このことを議論する必要性はないと考えております。
一方で、薬剤適正使用連携加算について、他院にも通院する外来患者の薬剤が、退院との連携により種類数が減少した場合の取扱いを評価することについては、賛同いたします。
続いて、2つ目のテーマの残薬の確認に関する対策についてでございます。
薬局薬剤師や訪問看護において、患者さんの居宅を訪問した際に、残薬を確認し、その結果を医師に教えていただくことは、多職種連携による残薬対応として意義あることだと考えております。
その上で、3つ目のテーマである残薬解消に関する対策として、今回は薬局で残薬を把握した場合に、薬局において処方日数を調整できるよう、処方箋様式の見直しが提案されておりますが、こうした対応は、あえて処方箋様式を変更して、定型化するようなものではないと考えております。
例えば、医師が診察の結果、患者さんの症状が安定していることを確認し、長期処方でもよいと考え、残薬があることも確認した上で、処方日数を調整して処方した場合に、コミュニケーションミスによって、薬局で処方日数を変更するようなことがありますと、患者さんの治療にも影響が生じますし、また、医師の処方権にも関わる問題が生じてしまうリスクがあります。
重要なことは、医師が次回診療において処方量を調整できるように、確実に情報提供をしていただくことであり、また、医師が処方する期間を、むやみに延ばしてしまうような制度を設けることこそが、残薬を減らすことに逆行するものでもあります。
ただいま申し上げたようなことも踏まえれば、あえて処方箋の様式を変えてまで行う必要はないものと主張いたします。
私からは以上ですが、小塩会長におかれましては、看護協会の専門委員からの意見を聞く機会を御検討いただければ幸いでございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
まず、論点の残薬の確認に関する対策についてです。
本来服用しなければならない薬で、残薬があるということは、治療上の影響のみならず、医療費の無駄にもつながります。
まずは、残薬を生じさせない対応が重要で、そのために薬剤師は丁寧な服薬指導、患者個々に合わせた調剤方法に努めていますが、どんなに丁寧な服薬指導等を行っても、薬剤師が患者につきっきりできちんと服用したかどうかまで目視で確認することはできないので、どうしても残薬となってしまうことがあります。
残薬に対応するきっかけは、22ページ目にあるように、患者とのやり取りが一番のきっかけとなっており、薬局では来局時の服薬状況の確認、残薬の確認はもちろん、自宅にある残薬を節薬バッグ、ブラウンバッグと言われていますけれども、袋を渡して持ってきてもらうこと、また、先ほど認知症という話がありました。本人だけではなく、家族への残薬の確認。
それから、23ページ目にあるように、外来の患者であっても薬剤師が患者宅を訪問して、残薬の確認、整理等を行っています。
残薬がある場合、その要因を把握し、再度、飲み方や使い方を指導し、必要に応じて医師への情報提供、受診勧奨等を行っています。
残薬となった薬、量、要因、患者への指導事項等を薬歴に記載し、医師と連携して、継続的に管理することが重要で、こうした取組や連携が進むように評価をお願いします。
また、患者家族の求めに応じて患者宅を訪問し、薬剤を確認、整理していますが、現状、評価はされていません。こうした対応が進むよう評価をお願いできればと思います。
次に、論点の残薬解消に関する対策についてですが、残薬の管理や対応においては、医師との連携が不可欠です。
28ページ目にあるように、医師が処方箋の残薬調整後報告可のチェックを備考欄に設けて、薬局はその指示を処方箋で受け取って、残薬対応を行っているところです。
先ほど、江澤委員のほうから、医師の判断、指示が分かるようにということがありましたけれども、医師の判断、指示がより分かりやすくなるようにしていただけると、より残薬対応が円滑に進み、医師の負担軽減につながると考えますので、御検討のほど、よろしくお願いします。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
よろしいですか。
1号側の委員の御意見も伺うのですが、その前に、先ほど江澤委員から御提案ございましたので、木澤専門委員からの御発言をお願いいたします。
○木澤専門委員
ありがとうございます。
論点の残薬の確認に関する対策について、意見を申し上げます。
訪問看護では、利用者に対して疾病と薬剤の作用、副作用を含めた状態のアセスメントとを訪問の都度行っており、ポリファーマシー対策として重複投薬や、相互作用による副反応等が考えられる際には、訪問看護報告書などを活用し、主治医と連携しております。
指定基準において、服薬状況の情報提供に関する記載を入れることが重要であると考えております。
一方で、今後、全国医療情報プラットフォームの整備により、処方、調剤情報を含めた情報共有が容易になると考えられますが、現状では、1人の患者に対し、複数の医師から処方が出ており、複数の薬局で調剤されているケースも少なくありません。
そのため、訪問看護として、どの医療機関や薬局にどのような服薬情報を提供すべきか判断に時間を要する場面等が生じることが想定されます。
残薬対策については、適切な服薬指導や処方調整につなげることが重要です。
訪問看護の利用者へのケアの時間が限られる中、負担増とならないよう配慮が必要であり、また、実行性のある情報提供が行えるよう、体制整備を含めた運用面での整理をお願いしたいと考えております。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
残薬の解消は、医療保険制度の持続可能性を確保するためにも、非常に重要なテーマであり、患者にとりましても、治療効果と費用負担の両面でメリットがあるというものでございます。
一方で、4ページに事務局が整理していただきましたが、診療報酬による様々な評価が既にあります。実際にどのぐらいの残薬があるのか、正確なデータを把握することは、先ほど来、各委員から出ておりますように非常に難しいとは思いますけれども、5ページを見てみますと、相当数の患者に残薬が発生しており、残念ながら現行の診療報酬では成果が出ていないという印象を持っております。
医療DXも活用しながら、ポリファーマシー対策と表裏一体でかかりつけ医機能や、かかりつけ薬剤師機能を発揮していただくことが不可欠となります。
そうした基本認識をベースに、30ページの論点に沿ってコメントいたします。
まず、残薬の発生を抑制するための対策についてですが、5ページの右下にありますとおり、高齢者の残薬が多い傾向を踏まえますと、複数の疾患を有する高齢者を想定した地域包括診療料や在宅時医学総合管理料の中で、過去の服薬状況や残薬を確認してから処方することを要件化すべきだと思います。
その際は、電子処方箋管理サービスを活用して処方歴を正確に把握することが前提になると思っております。
また、12ページに目を移しますと、赤い囲みがありますが、地域包括診療料等については、7剤投与の減算が適用されないことになっておりますが、このルールを廃止する一方で、14ページにあります薬剤適正使用連携加算の対象範囲については、現状を鑑みますと、退院患者だけではなく、ほかの医療機関に通院する患者に拡大することはあり得るものと受け止めております。
あわせて、ポリファーマシー対策の観点から、8ページに示されております指針を踏まえまして、多剤処方の減算基準を6種類以上に厳格化することや、薬剤数のカウント方法の整理も別途必要でございます。
次に、残薬の確認に関する対策についてですが、5ページを見てみますと、患者が残薬の相談をしやすい相手として、薬剤師が8割を占めておりますので、薬剤師の対人業務として残薬の確認を、ぜひしていただきたいと思いますが、19ページのとおり、既に様々な評価がございます。
基本的に新たな評価をつくるというよりも、要件や基準を見直すことが現実的だと考えます。
また、薬剤情報を一元的に把握する必要性は理解できますが、電子処方箋のシステムが薬局に普及し、効率的に正確な情報を入手できるようになったことを踏まえますと、薬局による情報の一元的把握のみで評価するというのは、違和感を感じます。
実際に在宅患者を訪問するといった、より踏み込んだ取組を評価することが考えられます。
また、訪問看護における残薬の確認や情報提供については、訪問介護と同様に訪問看護の基準に明記すべきだと思います。
最後に、残薬解消の対策については、先ほど来、江澤委員と森委員から意見が出ておりますが、若干意見が異なっていると私は受け止めておりますけれども、私は、医師から薬剤師に対して、最も重要な情報が含まれております処方箋を通じて、残薬がある場合の変更調剤を事前に指示をできるようにする方向性に賛同するものでございます。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員
ありがとうございます。
残薬対策は、調剤だけでなく、それぞれの場面において、全体感を持って連携して進めていくことが必要と考えます。
患者へのアプローチも含めて、実績を評価する形で対応いただければと考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
高町委員、お願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
残薬対策として、残薬調整時に患者が全ての薬剤を薬局に持参しないことで、残薬数が把握できないため、患者や家族の求めに応じて、患者の家を訪問して、残薬を確認することを評価すると示されています。これは、残薬対策として、発生した残薬を整理することに重きを置き、基本の評価を加えようとしているような印象を受けます。
しかし、その前に残薬が発生しないようにすることが重要だと考えます。そのためには、まず、患者が、なぜ薬局に薬剤を持参しないのか、またはできないのか、あるいはどのような疾患では残薬が多く、逆に、どのような疾患では、残薬が発生していないのかといったことを分析すべきではないでしょうか。このような分析が行われているのでしょうか。まず、この点について、お教えください。このような分析を行えば、例えば、患者が必要とする以上の薬剤が処方されているからだとか、処方される薬剤の種類が多過ぎるため、患者が混乱しているからだとか、単なる患者の飲み忘れだとかといった原因がはっきりすると思います。
その上で、その問題に対処することが、まずは重要だと考えます。
私からは以上です。ありがとうございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいま、高町委員から残薬について情報を収集しているかという御質問がございましたが、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
保険局において、残薬に特化して研究事業等は、これまでされていませんが、残薬に関しては、様々な研究論文等が出ております。
その中で、やはり一番の原因というのは、飲み忘れ、それから、患者さん御自身で服薬中止とか、あとは減量するというようなことが出ております。
今、最初にあった、持参薬について、なぜ全部持ってこないのかということなのですが、ブラウンバッグ運動、今、森委員のほうからもお話がありましたが、「次に来るときには、残薬を全部持ってきてください」ということで、持ってこられやすいように大きな袋をお渡しするということがあるのですが、その次に忘れてくるとか、あるいは、これは老健局のほうの報告でありますけれども、やはり薬剤師が最初に在宅に行ったときに、医薬品の管理を見たときに、保管状況が適切でなかったというのが、一番パーセンテージでは多くございました。
そういうこともあり、やはりブラウンバッグを渡しても、患者様が自分でお飲みになっているお薬自体の保管場所とかを全て把握できないので、23ページにあるみたいな形で、持参薬を全て持ってこなかったというのが、一番高い結果になっているのかなと思っておりますので、そういうこともあり、実際に患者様のお宅に行って、どういう保管状況なのかとかいうのを直にお伺いしながら、医薬品を全部見ていくという、出張っていくということも、やはり重要なのかなとも考えております。
それから、どのような薬剤で残薬が多いのか、あるいは少ないのかということなのですが、残薬が多いものについても、やはりいろいろ報告がございます。一番多いのは、糖尿薬とか血圧降下薬、それから、消化性潰瘍薬とか、血管拡張剤、脂質異常症治療薬とか、こういう慢性疾患のお薬が、やはり非常に多いということが、どこの報告書も共通して出ております。
一方、少ないものはどうかというのは、報告は私のほうは承知しておりませんでして、多いほうは、そういうことになっております。
こういうもろもろの報告書とか、研究論文が出ていますので、これらを合わせて、これまで残薬対策を打ってきておりましたが、今回、4ページ目にお見せしておりますマトリックスのような形で、多職種とか多くの医療関係者が協力の上で、さらに、こういう残薬対策を進めればということで、今回、資料をまとめさせていただいているところでございます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
ありがとうございます。
分析は、やはり大切なことだと思いますので、今後も分析を進めていただきたいと思います。ありがとうございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、江澤委員、お願いいたします。
○江澤委員
ありがとうございます。
残薬対策は、患者さんの御協力も含めて、関係する職種で、総合的に対応するものだと思っておりますから、1つの職種とか、1つの加算の評価のみで、対応できるものではございませんので、ぜひそこは総合力で対応していくことが重要だということは、申し上げたいと思います。
次に、地域包括診療料の加算につきましては、資料にありますように、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、そして、慢性心不全、慢性腎臓病または認知症の6疾病のうち2つ以上を有する患者さんが対象となりますから、どうしても薬剤が増える傾向にあるのは否めないと思っております。
その中で重要な点は、以前も申し上げましたが、ポリファーマシーというのは、薬の処方の数が多いということだけではなく、薬の処方数が多いことに加えて、薬の有害事象、副作用が出現していることと定義されており、我々は診療の現場では、その辺りは十分配慮して診療を行っておりますので、それは御理解いただきたいと思います。
いずれにいたしましても、残薬対策は大変重要な課題だと認識しておりますので、関係者で力を合わせて取り組んでまいりたいと思っております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
先ほど、どんな薬で残薬があるのかというお話でしたけれども、今、清原薬剤管理官がお答えしたようなこともそうなのですけれども、患者さんによっては、飲み忘れや飲み間違いがあったり、お昼がどうしても飲めなくて、お昼の薬だけが残ってしまうようなことがあります。
このような場合には、医師に相談をして、例えば、1日3回の薬を朝夕に変えるなど残薬対策をしています。
重要なのは、先ほどもお話ししていますけれども、まず、残薬とならないように薬剤師として対応すること、それでも、どうしても残薬が出てしまう、そのときにどう対応するかですけれども、松本委員から、なかなか残薬対策が進んでいないということでしたけれども、そうでもなくて、20ページを見ていただければ、残薬を調整した一定程度の実績もありますし、江澤委員からもありましたけれども、最近、患者さんが紙に書いて残薬の量を教えてくれることや、薬局へも直接残薬を持ってくることが増えていますので、やはり患者さんに、もう一度丁寧に説明をして、残薬イコール悪だと思っている患者さんがいて、飲めなかったものを言わない患者さんも結構多くいますが、そこは悪ではなくて、きっちりと説明した上で、持って来やすい雰囲気をつくり、相談を進めるのと、一歩進んだ残薬対策として、多職種と連携しながら、例えば、訪問看護からも薬局に連絡をいただければ、薬局でも対応できますし、今、お薬手帳に、患者さんがよく利用する薬局を書くようになっています。
本来は、1つの薬局にしていただきたいのですけれども、複数の薬局に行かれている方もいるので、そういう方には、いつも利用する薬局の名前を書くことになっていますので、そこと連携をしながら、医師を含めて一歩進んだ残薬対策に取り組んでいきたいと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
小阪委員、お願いいたします。
○小阪委員
ありがとうございます。
少し患者さんが持ってこないというところの論点だったのですけれども、よく患者さんのほうから考えてみますと、恐らく医療機関を受診して、処方箋をもらって、その足で薬をもらって帰るわけですね。そうすると、患者さんは医療機関を受診するために、マイナンバーカードを持って、診察券を持って、その上、残薬を抱えて、採血をされて、診察を受けて、また、薬局に行って、新しい薬と古い薬が混ざったものを持って帰ると。これは、非常に煩雑で複雑なのです。
だから、やはり現物を見るというのも非常に大事なのですけれども、ほかの方法で何とか残薬を把握する方法というのも考えられたほうがいいのではないかと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかは、よろしいでしょうか。
飯塚委員、お願いいたします。
○飯塚委員
ありがとうございます。
薬局に余った薬を持ってきてもらうとか、あるいは在宅で余った薬を確認するというのは、かなり複雑でコストのかかることかなと思って聞いていました。
まずは、やはり残薬が発生しないことが、恐らく一番なのかなと思うのですが、そのためには、医師が薬は残っていますかと聞くと、残っていれば、処方量を減らすということはできないのかなと思うのですが、その辺はいかがですか。
○小塩会長
今、御質問がありましたが、茂松委員、お願いいたします。
○茂松委員
ちょっと誤解があるのかも分かりませんが、今、経済が非常に混迷を来して、やはり高齢の方々の生活が非常に大変なってきている。その中で、わざわざ薬を残して、次のお薬をもらう高齢者の方は、意外と少ないのです。だから高齢の方々は、これを飲み忘れて、これが残っていますので、これは1週間だけ延ばしてくださいとか、そういうことを、今、言われる状態になってきております。これが現状なのです。
医者は、必ずそういうことを聞いております。だから、それに対してやっているということです。
ここの5ページの結果を見ていただきますと、自宅における残薬の有無があるが46で、その内訳を見たら、75%が2週間分以下ということなのですね。
それと、右に目を移していただいて、残薬の量と整理の意識を見ると、410という数字のところに、意図した残額であり、整理不要ということがあって、これが本当に残薬なのかと、ちょっと飲み忘れた分、また、これを急用に使いたいときに置いておきたいということだけで残していただいているのではないかなと、だから、そういうことは外来をしていて想像がつくのです、こういう結果が、だから特に医師は、相談を受けてやっていますから、これは、みんな多職種もそうです。訪問介護、訪問看護で看護師さんから、ケアマネからも、こういう薬が残っていますから気をつけてくださいという情報も入ってくる。その中で医師は判断して出している予定なのです。
だから、そこまで残薬、残薬と言われることは、残薬というのは、それはあるのかもしれませんが、我々からしたら、本当にコントロールしてやっているという意識をお持ちいただきたい、多職種連携してやっているという意識で持っていただきたいなと思っております。
○小塩会長
飯塚委員、いかがでしょうか。
○飯塚委員
ありがとうございます。
もし、医師の診療の現場で、そのような形で毎回毎回聞いていただくということが、それもまたコストかなと思うのですが、そうやっていただくと、少しずつ減っていくのかなと思いますので、そういうことが本当になされるように、ぜひお願いしたいと思います。
○小塩会長
茂松委員、お願いいたします。
○茂松委員
そのために、いろいろ管理料をいただいているわけですから、我々はその中でやっていると御理解をいただければと思います。ありがとうございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
江澤委員、お願いします。
○江澤委員
これは、先ほど申しましたように、患者さんの意識も含めて、御協力も含めて、診療の現場1か所だけで全部が解決するものではないと思っておりまして、今、茂松委員が申し上げたとおり、我々も協力しておりますし、私の印象では、昨日、私は外来診療をしてきましたけれども、やはり複数の患者さんが残薬を紙に書いて持ってきたり、あるいは口頭で申し上げて、いつも同じ定期処方でも薬によって処方日数が違うというのは、ざらに起きていますから、その辺りは、私はあまり過度な心配をしておりませんが、やはり意思表示が乏しい方、できない方、特に在宅の独居の認知症の方など、特に残薬においてハイリスクな患者さんがどういった状態像なのか、そして実態がどうなのか、しっかりとした調査を踏まえて、関係者、関係職種全員で対応していくものだと思っておりますので、また、よろしく願いしたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかは、よろしいでしょうか。
それでは、ほかには特に御意見、御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと思います。
今後、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて御対応をしていただくようにお願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の総会は、これにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。