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- 第205回社会保障審議会医療保険部会 議事録
第205回社会保障審議会医療保険部会 議事録
日時
令和7年11月27日(木)9:30~11:29
場所
全国都市会館 2階大ホール
千代田区平河町2-4-2
議題
1.医療保険制度改革について
2.第4期医療費適正化計画における医療資源の効果的・効率的な活用について
3.国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について
4.業務効率化・職場環境改善の更なる推進に関する方向性について
議事
- 議事内容
- ○姫野課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第205回「医療保険部会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、内堀委員、田島委員、横本委員より、御欠席の御連絡をいただいております。また、北川委員より遅れての御参加との御連絡、伊奈川委員、實松委員より途中退席との御連絡をいただいております。
本日の会議は、傍聴希望者向けにYouTubeにおいてライブ配信を行っております。
なお、会議冒頭の頭撮りはここまでとさせていただきます。カメラの方は御退出をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○姫野課長 それでは、以降の議事運営は田辺部会長にお願いいたします。
○田辺部会長 まず、欠席される委員の代わりに御出席なさる方についてお諮り申し上げます。内堀委員の代理といたしまして佐藤みゆき参考人、横本委員の代理といたしまして井上隆参考人、以上2名の出席につき、御承認を賜れればと思いますが、いかがでございましょう。よろしゅうございますか。
(異議なしの意思表示あり)
○田辺部会長 ありがとうございます。
それでは、早速議事のほうに入ってまいりたいと思います。
本日は「医療保険制度改革について」「第4期医療費適正化計画における医療資源の効果的・効率的な活用について」「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」「業務効率化・職場環境改善の更なる推進に関する方向性について」、以上の4つを議題といたします。
まず「医療保険制度改革について」を議題といたします。
事務局から提出資料が2つございますけれども、今回は資料ごとに説明、それから、質疑を行っていければと思います。
まずは資料の1-1につきまして、事務局のほうより御説明をお願いいたします。
○姫野課長 それでは、資料1-1「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しの在り方について」を御覧いただければと思います。
前回までと重複する資料もございますので、一部割愛しながら御説明したいと思います。
1ページは過去の骨太の方針などの記載です。
2ページ、前回もお出ししたものですけれども、前回も保険外併用療養費の形で別途負担を求める仕組みですとか、選定療養のような自己負担を求める仕組み、こういったものを参考にしてはどうかといった御意見もいただきましたので、左側の論点のところ、論点1として、費用負担の在り方といった形で端的に明示させていただいております。そのほか、論点2、論点3という形で、より論点が明確になるような形での記載を追加しています。
これを受けまして、3ページ以降、各論点の整理をしています。
5ページに改めて論点という形で整理をしています。
1つ目の費用負担の在り方ということでありますけれども、骨太の方針、医療保険部会における意見を踏まえまして、医療機関における必要な受診の確保の観点から、薬剤そのものを保険給付の対象外とはしない前提で、患者の状況や負担に配慮した別途の負担を求めるということについてどのように考えるのか。また、こういった別途の負担を求める場合に、どの程度の負担を求めることが適当かといった観点での論点を設定しています。
続いて、2つ目の論点、配慮が必要な方の範囲ということでありますが、7ページがこれまでの御意見、また、8ページは前回患者団体のヒアリングをした際の主な御意見を整理させていただいております。がん患者の方、あるいは難病患者の方、また、アレルギーの方など、それぞれOTC類似薬を長期に使用する実例があるというお話であったかと承っております。
続いて9ページ、こういったヒアリングなども受けまして、どういった方に配慮が必要なのかということを少し例示を挙げつつ論点整理をしています。
具体的には、18歳以下の未成年の方をどうするか。2つ目で、医療費に着目した公費支援、いわゆる公費負担医療などを受けている方についてどう考えるか。また、そういったカテゴリーに当てはまらない中でも長期にOTC類似薬の利用を必要とする方もいらっしゃるということでありますので、そういった方についてどう考えるのか。それから、入院中の患者についてどう考えるか。そういった例示を挙げさせていただいております。
最後に論点3ですけれども、OTC類似薬の範囲につきまして、12ページに論点として整理しています。右上の医療保険部会における主な意見にありますように、成分が一致していても用法・用量、効能・効果、対象年齢、投与経路、剤形など、様々な違いがあるということがこれまでの議論でも出ております。こういった違いを踏まえまして、論点にありますように、OTC医薬品を購入する方との公平性、また、医療保険制度の持続可能性の観点、こういった点を踏まえまして、患者の状況や負担に配慮した別途の負担を求める場合に対象となる薬剤の同等性をどのように考えるのかという観点で御議論いただければと思っています。
資料の説明は以上です。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
それでは、御意見等がございましたら挙手にてお知らせいただければ幸いです。オンラインで御参加の委員におかれましては、挙手ボタンでお知らせいただければ幸いです。
では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 それでは、本日示されました3つの論点にしたがって、それぞれコメントをさせていただきたいと思います。
まず、論点1の費用負担の在り方については、論点にございますけれども、薬剤そのものを保険給付の対象外としない前提で、患者の状況、また、負担に配慮した別途の負担を求めるということについては現実的な方向性だと考えております。また、負担の程度については、現行の選定療養の仕組みや内容等も参考にして、負担への配慮を前提に、可能な範囲で負担をいただくように検討いただければと思います。
それから、論点2の配慮が必要な方の範囲についても、論点に示されましたこどもや公費負担医療の対象となっている方、また、慢性疾患を抱えている方、低所得の方などへの配慮は当然ですけれども、現役世代の保険料負担の抑制の観点も重要だと思いますので、可能な限り新たな負担の対象とすることも検討いただきたいと思います。
それから、論点3の対象となる薬剤の範囲ですけれども、用法・用量、また、効能・効果等の違いを踏まえつつ、OTCで代替可能なものはできるだけ広い範囲を対象とすべきと考えております。
ただ、いずれにしても導入に当たっての課題は相当あると考えておりますので、本件については今後の方向性も含めた議論が必要ではないかと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、林委員、よろしくお願いいたします。
○林委員 以前にも申し上げさせていただきましたが、医療用医薬品とOTC医薬品は成分が一致していても、用法・用量、効能・効果など、様々な違いがあるわけですから、単純に保険適用から外すことは難しいと考えますし、経済的負担能力によって患者の医療アクセスに格差が生じることのないよう、2002年の健康保険法改正法附則第2条第1項、100分の70ということは遵守すべきものであると考えています。
その上で、仮に見直しをするのであれば、保険適用とした上でこどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、国民・患者が理解し、納得できるよう、複雑にならない制度とする必要があると考えます。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、井上参考人、よろしくお願いいたします。
○井上参考人 横本委員の代理の井上でございます。
横本委員からこれまでも発言していると思いますけれども、現役世代の保険料負担の軽減の観点でありますとか、医療保険制度全体の持続可能性を確保する観点から、薬剤の自己負担に関しても給付や負担の在り方を見直す必要があると考えております。
その中で、今回のOTC類似薬につきましても、論点1にありますように、患者の状況や負担に配慮した形で別途の負担を求める方向に賛同いたしますし、また、論点2にありますように、配慮の必要な方につきましても留意をしながら進める必要があるとは思いますけれども、可能な限り、御負担いただける方には負担をいただくという形で進めていただきたいと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、兼子委員、よろしくお願いいたします。
○兼子委員 私のほうから、しばしば議論の在り方として御意見を申し上げてきたわけですけれども、若干繰り返しになりますが、税や社会保障の核心的なところがよく検討されていない。そうなると、応能負担ということを皆さんおっしゃっていますけれども、一番大事なところでの応能負担が貫かれていないということが、まず、私の疑問でございます。
それから、この検討については、財源的な問題からの議論がほとんどになっているわけです。今、国民の健康の状態といいますか、この間、インフルエンザも相当増えておりますし、また、夏場には命の危険がある災害的な暑さということで、医療に求められているものが大変大きいわけです。そういったことからいきますと、この議論というのは、もうちょっと議論の仕方を変えないといけないのではないかと思っております。
そんなことで、論点1、2、3とまとめていただいたわけですけれども、それぞれのところで過大にならない配慮、負担が大きくならない配慮、ほとんど配慮配慮ということで、その配慮ということは、先ほど私が申し上げた国民の健康の状態、あるいは医療現場についても、既に報道されていますように医療機関が財政的に困窮している、あるいは医療機関が地域からなくなっていく、倒産している、こういった問題を考えますと、こういった負担を新たに求める段階ではないのだろうと思います。私のほうからは、そのことを強く申し上げたいと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 論点のうちの1については以前、保険外併用療養については発言しておりますので、今日は論点2と3を中心に発言したいと思います。
今回、配慮が必要な方の範囲ということで論点が提示されておりますけれども、患者さんの選択とかの視点に立つと、入院患者の場合はOTCとの代替性というものはないわけですので、今回の論議には少しなじまないかなと考えております。また、属性という点に関して言いますと、長期にわたり特定の薬を使い続ける方への配慮が必要だろうというところが重要だろうと思います。そうなってまいりますと、公費の患者さんとか、あるいはアレルギーの関係の患者さんということも考えておかないといけないのかと思っております。
その際、どこで線を引くかという点に関して言うと、混乱が生じないようにしないといけませんので、医師など医療関係者の判断、そして、論点3との関係では薬剤の種類、そして、そういったものを踏まえたような例えばガイドラインのようなものを含めて、何らかの客観的な明確な基準が必要ではないかと考えております。
私からは以上であります。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、實松委員、よろしくお願いいたします。
○實松委員 それでは、論点に沿って意見を申し上げたいと思います。
まず、論点1の費用負担の在り方についてであります。医療機関での受診や医学管理を確保する観点から、薬剤は保険給付の対象内で維持するべきと考えます。薬剤を保険適用外とすると過度な負担増につながり、必要な治療や受診の抑制を招く恐れがあります。自己判断での服薬となり、疾病の重症化につながる可能性もあると思っております。
一方で、制度全体の公平性や持続可能性の観点も踏まえつつ、患者の負担や医療アクセスに影響が生じないよう十分配慮した上で、どのような在り方が適切かについて、引き続き慎重に議論していくことが必要であると考えます。
論点2の配慮が必要な者の範囲ですけれども、配慮が必要な方の範囲につきましては、低所得者や慢性疾患、難病の方、高齢者など、負担増が受診抑制や治療中断につながる恐れがある方を優先すべきと考えます。こどもについては子ども医療費助成制度を踏まえ、18歳以下を対象とすることが妥当だと考えます。また、長期に医療用薬剤やOTC類似薬を利用している方、入院患者の方についても追加負担は避けるべきと考えます。こうした配慮により必要な受診を確保しつつ、負担の公平性や過度な影響の回避が両立できると考えます。
配慮の原則として、1、過度な負担や急激な変化を避ける、2、医師の診断・医学管理下で必要な治療を阻害しない、3、所得・生活状況に応じた段階的・軽減措置付きの設定を基本とすべきと考えます。
論点3の類似医薬品の範囲についてですが、OTC類似薬については、成分が同じでも用法・用量や効能・効果、対象年齢や剤形などに違いがあるため、単純に保険適用から外すことは難しいと考えます。特に後期高齢者は多剤併用の方も多く、医師の管理下で使う薬を自己判断でOTCに置き換えることはリスクが高いため、慎重な対応が必要であると考えます。一方で、OTCで代替可能な薬剤については、制度全体の公平性や持続可能性も踏まえながら、その在り方について慎重に検討していく必要があると考えます。その際も、患者負担が急増しないよう配慮し、必要な治療や受診が阻害されないことを前提とすべきと考えております。こうした対応により、制度の持続可能性と患者保護の両立が可能と考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、中村委員、よろしくお願いします。
○中村委員 OTC類似薬を保険適用除外とはせずに、保険の枠内で患者に追加負担を求めるのは、前にも申しましたが、恐らく現実的に考えて妥当な方策ではないかと思います。
配慮が必要な者ですけれども、これは配慮が必要な者イコール新しい負担を求めないこととする者と資料に書いてあるのですが、これについては必ずしも新しい負担をゼロにするということではなくて、新たな負担は生じるのだけれども、それを小さくすることを検討してよいのではないかと思いました。
それから、18歳以下のこどもへの配慮ということですけれども、これは子ども医療費助成制度が広く行われていることを踏まえて配慮すべきと書いてあるように読めるのですが、子ども医療費助成制度によって、例えば医療費が完全に無料になってしまったような場合に、少なくとも比較的所得の高い層では医療の過剰利用によって、むしろ医学的に望ましくないような治療が増えてしまっているというような指摘もございますので、現在の自治体の子ども医療費助成の水準が適正かというところにそもそも議論があるかと思うのです。
子ども医療費助成制度が行われている理由も、子育て世代の負担軽減というよりは、子育て世代の若い世代にぜひ移住してきてもらいたい、よそへ出て行かないようにしたいという、自治体間の競争によって過度な助成が行われているのではないかという見方もあるわけです。
そうしますと、ただでさえ医療費がゼロになっているところで、ここでもさらに配慮が必要だということで新たな負担を求めないということになりますと、過剰な医療利用、医学的にメリットが少ない、むしろ場合によっては有害にもなるような医療利用への歯止めがかからないことにもなりかねないので、こども全てを配慮の対象とすべきかどうかは議論の余地があるように思います。
一方で、公的医療負担が生じているような難病とか、HIV患者の方とか、長期にOTC類似薬の利用が必要となっていて、しかも就労が難しくなって所得も低くなりがちな方、例えば先ほどお話にありましたように、がん患者とか、重度のアレルギー患者とか、そういう方には非常に配慮が必要であって、新たな負担を完全に求めないとしてしまうと制度の趣旨に反するかもしれませんが、新たな負担を軽減することが必要ではないかと思います。
入院患者につきましても、確かに伊奈川委員が指摘されましたようにOTCとの代替性がないので対象とする意味がないですし、既に医療費の負担が非常に生じているという方々なので、入院患者に対しては新たな負担を求めるメリットがなくデメリットが大きいので、新たな負担を求めなくてよいのではないかと思いました。
それから、OTC類似薬の範囲ですけれども、これはあまり厳密に考えてしまうと制度の意味がなくなってしまうということなので、医学的なエビデンスを基に客観的に納得できるような明確な基準があるとよいのではないかと思いました。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、原委員、よろしくお願いいたします。
○原委員 OTC類似薬の見直しに当たりましては、前々回ぐらいでしょうか、厚生労働省の資料にもございましたけれども、例えば用法・用量がOTC薬とは違うとか、医師の処方に当たっても一般名処方がOTC類似薬の場合にはないということで、どなたかがおっしゃっていましたけれども、OTCとは似て非なるものということをきちんと押さえた上で、今出されている3つの論点については、きちんと検討する必要があるのではないかということが1点です。
もう1点は、仮にこの全世代型社会保障改革、年齢ではなく能力に応じた負担ということを求める中でこの見直しを行うとしても、この見直しによって中心となって影響を受ける方は、高齢者であったり、長期療養をしているような方々です。今回、全般的に医療保険制度の見直しを行っているわけですけれども、高額療養費の見直しにしても、後期高齢者の窓口負担の見直しにしても、いずれもいろいろな形で負担増となってまいりますので、最終的には私どもとしては、世帯にとってどのような負担増になるのか、総合的な判断というか、そういう視点が最後は大変重要になってくるのではないかと思います。
また、やるとした場合でも、例えば時間をかけてやるとか、段階的に実施していくとか、そういったようなことも含めて配慮が必要ではないかと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、袖井委員、よろしくお願いします。
○袖井委員 OTC類似薬を保険適用にして、その範囲内で自己負担するというのは非常に妥当な方法だと思いますが、ただ、かなりこれから複雑な作業になるのではないか。つまり自己負担をどのくらいにするのか、あるいは比率ですればどうするのかということ、過度な負担にならないということを配慮しつつ、しかも複雑にならないというようないろいろな配慮が必要なので、かなり難しいかと思います。
どの範囲に適用するかということですけれども、これもなかなか難しいことで、例えば難病指定を受けていないけれども、ずっと継続的にOTC類似薬を使わなくてはならない人もいますし、例えば花粉症は春だけの人もいれば、春秋の人、1年中症状の出る人など、どうやって線引きをするか、この辺りはかなり難しいと感じております。
それから、別の視点なのですが、このOTC類似薬を保険から外すという話、今回は免れたのですが、必ず近い将来また出てくると思います。そういうことを考えると、製薬会社の方、あるいは厚労省から製薬会社のほうにお願いしてほしいのは、一つは、いわゆる保険適用になる薬と市販薬との価格が物すごく違うことです。以前この部会に資料を提出いただき、8倍から10倍とありましたが、実際に私の経験からいくと、もっと高いものもあります。それで、ついつい医者に行ってしまうことがあるのです。
なぜ日本では市販薬が非常に高いのかというと、広告宣伝費にかなりかかっていると思います。風邪薬や頭痛薬に何であんなにトップスターというか、有名な女優さんなどを使わなくてはいけないのかというのは非常に疑問に思っております。包装なども、例えばアメリカなどですと、薬は非常に簡素なボトルに入って置いてありますが、日本の場合、包装も非常にお金がかかっています。ですから、製薬会社の方にも市販薬の値段をもうちょっと下げて、保険適用の薬との差を減らしてほしいということがあります。
それから、市販薬でいつも気になるのは説明書が非常に分かりにくい。薄い紙に小さな字で書いてあってよく分からない。処方せん薬の場合には、こういう効用があって、こういう副作用があるとはっきり書いてあるのですが、市販薬の場合よく分からない。私も含めてかなりの人がよく読まないで捨ててしまって適当に飲んでいるということもあるのですが、この辺もぜひ改善していただきたいと思います。つまり利用者の目線で使いやすいような説明書をきちんとつけてほしいということです。
今回は何とか逃れましたが、必ず近い将来、OTC類似薬を保険から外そうという話がまた出てくると思いますので、それに備えて市販薬をもう少し保険適用薬の値段に近づけるという努力をしていただきたいと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 これまでの議論で示されたとおり、OTC類似薬を一律に保険給付から除外することは患者の健康や治療の継続に懸念があります。したがって、給付対象外とはせず、こどもや慢性疾患を抱えている方や低所得者への方に配慮しつつ、別途負担を求めるという方向性については一定の理解が得られるのではないかと考えます。
また、以前も申し上げましたが、処方せんに後発品可と同様にOTC可という選択肢を設けて、医師の裁量で軽微な症状の患者さんにはOTC医薬品の活用を促すという仕組みも必要ではないかと考えます。その際、薬剤師さんの裁量でスイッチOTCに限定せず、一般のOTCを選択することによりまして、相互作用、オーバードーズの危険性も低減できますし、価格的にも高いものではない、患者さんの負担も軽減できるのではないか。加えて、セルフメディケーションも推進できるということであります。今回の見直しが、医師、患者、薬剤師、それぞれの行動変容のきっかけとなることを期待しております。
それから、先ほど袖井委員からOTC医薬品に関して御意見がございましたけれども、ごもっともでございます。スイッチOTCはかなり高いのですよね。別にタレントさんが高いというだけではなくて、スイッチOTCといえどもメーカーは開発、安全管理上のコストがかかっていますから、どうしてもそれを回収するために高くなってしまうと思います。パッケージは別に安くしたところであまり安くなりません。日本ではもともと非常に優秀な部材メーカーさんがそろっていますので、海外はそういういい部材メーカーがあまりないのです。日本は大体どこでもいい材料が手に入りますし、その辺を節約してもあまり効かないと思っています。
要するに、OTCでも1、2、3類がありますから、その症状に合わせて、軽い症状であれば、2類、3類という選択肢もあるわけです。1類はどうしてもスイッチOTC、1類薬がどうしても高いというのは御説明のとおりです。私は業界の立場ではございませんが、御説明はよく承っております。ありがとうございました。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、渡邊委員、よろしくお願いします。
○渡邊委員 論点の整理をいただきありがとうございます。論点に沿ってコメントさせていただきたいと思います。
論点1につきましては、以前から申しておりますように、医療用医薬品の代替としてOTC医薬品を交付することは、適用、効能、包装単位、流通等、考えても現実的ではないと思っておりますので、保険給付の対象外にすべきではないということを前提ということには賛成です。
別途負担を求める観点においては、論点2に示すような幾つかの部分に関して、しっかりと考慮した丁寧な議論が必要と思っています。別途負担の仕組みについては、ほかの委員からも出ていますけれども、対応する現場の状況を考えてもあまり複雑な構造にすることは避けていただきたいと思います。シンプルな仕組みにしていく必要があると思っています。
論点2ですけれども、ここに示されているような18歳未満、公費対象の方、入院患者の方々へ追加の費用を求めるということのないように配慮が必要だと思います。ただ、長期にわたり投与を必要とする方については、先ほど来出ていますように、基準が難しいのかなと思いますので、そこに関してはその範囲をどうするのかという議論はしっかりと丁寧にする必要があると思っています。
論点3の対象ですけれども、これは前回の資料等にもありましたが、同一成分で、かつ単一成分で、同じ用量で、同じ適用症を持つOTC医薬品がある医療用医薬品というぐらいに限定しないと、追加費用を発生させる根拠としては成り立たないと思いますので、その辺の条件が全て合致したOTC医薬品を持っている医療用医薬品に絞る必要があるかと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、城守委員、よろしくお願いします。
○城守委員 私のほうからも論点に沿ってコメントさせていただきたいと思います。
まず、論点の1つ目ですが、費用負担の在り方に関しましては、これまでのこの部会においての議論、そして、前回のヒアリングにおいても、全ての参考人からOTC類似薬を保険給付の対象外とした場合の経済的な負担が大変大きくなるというお話等から、本日の論点にも記載されておられますように、保険給付の対象のままとするという考え方は当然であろうと思いますし、これが大前提であろうと思います。
その上で、仮に薬剤費の別途負担を求めるとしても、平成14年の改正健康保険法の附則の自己負担割合は維持しつつ、患者さんの負担が重たくなりすぎないというような制度設計というものをいかにしてつくるのかということで、これは今後、十分に丁寧な議論が必要であろうと思います。
2つ目の論点ですが、配慮が必要な者の範囲について、これは9ページに事務局のほうより幾つかのケースが示されております。これらの方々は配慮をすべきであろうと思いますし、特に公費負担医療の対象外になっておられる方々に関しても、長期にOTC類似薬を利用しておられる方は多くおられます。そして、これ以外にも例えば外来で処置をされたときに、それに付随して投与される薬剤であるとか、また、長期に療養されておられる在宅医療の方々、そういう方々等々、かなり様々なケースが考えられますので、拙速な制度設計とならないように、配慮が必要な方の範囲に関しましては医療現場の意見もしっかりと聞いていただきながら、丁寧な議論をお願いしたいと思います。
3つ目のOTC類似薬の範囲になりますけれども、これに関しても11ページに示されているように、成分が一致していてもOTC類似薬とOTC医薬品には様々な違いがある、先ほどから皆様がおっしゃっているとおりですが、成分名が一致していても実はその製造工程においては効能・効果が一致しないというケースもあるということは、医療関係者であれば皆分かっていることであります。
そういう意味においては、OTCへの代替可能性ということを検討する、もしくは、その場合でも、その範囲に関しては一概に何か外形基準みたいなものを設けて判断することは困難ですので、そうではなくて、この後の議題にもあります医療資源の効果的・効率的な活用でも数ページにわたって資料が提出されておられるように、個々の薬剤ごとに代替可能性を検討していくといった丁寧な議論がどうしても必要になってくると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
私のほうからは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、島委員、よろしくお願いいたします。
○島委員 論点2の最初のポツのところに、成人年齢が18歳以上と今決められていますので、この下のこどもの範囲は18歳未満という表現ではないとおかしいような気がしますが、いかがでしょうか。
それから、以前も言いましたように、一番下のポツの入院患者に関しては除外のところに持っていっていただけないと非常に現場は混乱しますので、よろしくお願いします。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
18歳をめぐる定義について御質問がございましたけれども、よろしくお願いします。
○姫野課長 御指摘ありがとうございます。
成人年齢18歳以上ということでありますけれども、一方で、子ども医療費助成など、どういう仕組みになっているのか、そういったところもよく見ていく必要があるかと思っております。医療費助成の中では学年で区切って高校卒業までとやっているところもあったりするかと思いますので、その辺りをよく見ながら引き続き検討を進めていきたいと思っています。
○田辺部会長 ほかはいかがでございましょう。
では、大杉委員、よろしくお願いします。
○大杉委員 前回、患者団体様の意見も伺ったところですけれども、本日の論点にある部分は、より慎重な議論が必要であると考えております。特に論点3にありますように、OTC類似薬だからといって単純に保険適用から外すことは難しいと考えておりますし、多くの委員の方々が述べられていますように、保険適用から外すことには反対です。保険適用とした上で、患者の状況や負担に配慮した別途負担を求める方向で、国民の方々及び診療側が理解しやすい、かつ複雑な制度とならないように、引き続き丁寧な議論をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、北川委員、よろしくお願いします。
○北川委員 遅参して失礼いたしました。
以前の部会で、私のほうからは、OTC類似薬に関して、大きな方向性として除外を検討していただきたいと申し上げましたが、これまでに部会での委員の皆様の御意見や患者団体の方の御意見も伺った上で、まずは保険対象外とせずに別途の負担を求める制度としてスタートしていくことには一定の合理性があると考えるようになっております。価格設定については、一時的な症状、かつセルフケア、セルフメディケーションでの対応が可能な患者さんがOTC薬の利用を積極的に検討するような価格設定というのが一つの目線なのかなと考えております。
また、配慮すべき対象ということで論点に挙げられている議論をさらに深める必要があると考えておりますけれども、先ほど中村委員から指摘がございましたように、完全にゼロにするのかという辺りについては、予断を持たずに議論を進めていただきたいと考えております。
そして、論点3の対象医薬品の範囲につきましては、用法・用量、効能・効果等の違いについて一定の配慮が必要だとは考えておりますけれども、原則OTCで代替可能なものについてはできるだけ広く範囲を選定していただきたいと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 先ほど言い忘れましたので、OTC医薬品のパッケージを御覧になると、副作用救済制度というのが書いてありまして、あれはメーカーが資金を出資して基金をつくっているわけなのですけれども、仮にお使いになって何か問題あったという場合は、メーカーと関係なく治療していただいて、その後、メーカーがその分を新たに負担するという制度になっておりますので、当然リスクの高い薬剤の場合はそういったことが増えるだろうということを想定して値段を決めたりしているわけなのです。
ですから、今、1、2、3類とOTCもリスク分類がされておりますので、正しく選んで、よく知って正しく使うということがセルフメディケーションの推進には重要ではないかと思います。もちろん薬剤師さん、登録販売者さんの御指導を受けて正しく使っていただくというのは前提です。これだけは申し上げたいと思いました。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。一通り御発言いただいたかと思います。
それでは、ほかに御意見等がなければ、本議題につきましては、これまでとさせていただきたいと思います。本日いただいた意見も踏まえつつ、さらに議論を深めていければと思うところです。
次に、資料1-2につきまして、事務局のほうから説明をお願いいたします。
○唐木課長 国保課長でございます。資料1-2「国民健康保険制度の取組強化の方向性」について御説明をさせていただきます。
1ページ、国民健康保険につきましては、平成30年改革以降、様々な見直しが行われてきましたけれども、1ポツに書いていますように、被保険者の年齢構成が高く医療費水準が高い。また、被保険者の所得水準が低い等のほか、2ポツ目に書いてありますように、人口減少・少子高齢化に伴い、地方公共団体におけます人材不足が深刻化して、保険者における事務処理を持続可能なものにしていく必要があるというような状況になっています。
このため、国と地方、その他の関係者の間で調整を行ってきまして、その議論を踏まえて下に書いてある取組を国として法改正も含め対応することとしたいと考えています。
まず1つ目、子育て世帯の保険料負担軽減であります。令和4年4月から未就学児に係る均等割保険料につきましては、その5割を公費により軽減する措置を講じていますところ、子育て世帯のさらなる負担軽減のために、当該軽減措置の対象を高校生年代まで拡充することとしたいと考えています。
続きまして、持続的な国保運営のための取組強化、①保険料水準の統一、財政安定化基金の見直しです。
1ポツですけれども、都道府県国保運営方針の中間見直しの作業年度に当たります令和8年度に向けまして、保険料水準統一加速化プランの改定について検討するとともに、保険料水準の統一に向けた議論を積極的に行ってまいりたいと考えています。
また、2ポツ目ですが、財政安定化基金の本体基金分につきまして、納付金の抑制のための取り崩しを認めるとともに、従来の積み戻し期間、これは3年ですけれども、その3年よりも長い期間での積み戻しを可能とするということとしたいと考えています。
続きまして②ですが、市町村の事務負担軽減、運用の見直しです。
市町村の事務負担軽減に向けまして、国保連を活用した自治体支援の在り方についても検討してまいりたいと思っております。
また、2ポツ目ですけれども、国保の資格喪失の現行の運用につきましては、地方分権提案において支障事例が報告されていることを踏まえまして、その資格喪失日を1日前倒しして、資格喪失の原因たる事実が発生した日を資格喪失日としたいと考えています。
続きまして2ページ目、こちらは普通調整交付金の在り方に関する議論や検討状況についてです。
経済・財政新生計画実行プログラム2024におきまして、普通調整交付金の在り方について2025年度中に一定の結論を得るとされているところでございます。この点につきまして、国と地方、その他関係者の間で議論・検討を行ってきたところであり、それを踏まえた方向性を以下のとおり示しています。
1ポツ目ですが、普通調整交付金につきましては現行制度では理由にかかわらず、医療費に応じて配分額が増減される仕組みになっておりまして、医療費適正化のインセンティブが働かないので、配分の在り方を見直すべきという指摘があります。
他方で、地方団体との議論におきましては、普通調整交付金が担う全国の自治体間の所得調整機能は非常に重要ということ、また、普通調整交付金が医療費適正化の政策誘導のために使われることあってはならず、医療費適正化の取組は保険者努力支援制度で評価されるべきものという御意見をいただきました。
将来にわたります安定的な国保運営のために、医療費適正化に関する取組の強化が必要でありますので、地方団体の御意見も踏まえまして、保険者努力支援制度のアウトカム評価の指標におきまして、令和8年度からマイナス指標を導入することとしまして、メリハリを強化することとしています。そのインセンティブの強化の取組につきましては普通調整交付金の在り方を引き続き検討することと合わせまして、メリハリをつけることでさらなる強化を図っていくこととしたいと考えています。
なお、同様に経済・財政新生計画実行プログラム2024に記載されております生活保護の国保等への加入につきましては、下に記載してある御意見もいただいておりまして、引き続き中長期的課題として検討を進めていくこととしたいと考えております。
最後に3ページ目、こちらは国保組合におけます見直しでございます。現在、国保組合の定率補助ですが、国保組合の財政力に応じまして医療給付費等の13~32%の補助率となっておりますけれども、今般、負担能力に応じた負担等を進める観点から所要の見直しを行うこととしてはどうかと考えておりますのと、その他所要の見直しを記載しています。
1つ目、一定の水準に該当する国保組合への例外的な補助率の適用でございます。補助率の下限につきまして、これまでどおり13%を原則といたしますが、負担能力に応じた負担等を進める観点から、一定の水準に該当する国保組合のみ例外的に新たな補助率を適用することとしてはいかがかと考えています。
具体的には破線の中に書いておりまして、補助率13%の区分に該当する国保組合のうち、①保険料負担率が低い、②積立金が多い、かつ、被保険者数が3,000人以上という経過措置を考えています、③医療費適正化等の取組の実施状況が低調、これら全てに該当する組合のみ、その所得区分に応じまして例外的に新たな補助率である12%、10%の補助を適用する形にしてはどうかと考えています。
2つ目、健康保険適用除外に係る手続につきましては、現在申請から承認まで一定の時間がかかっています。そのため、承認を必要とせず申出を行うことによりまして健康保険の適用を除外するものとし、国保組合におけます事務の手続の簡素化、被保険者の資格情報管理に関しましてのタイムラグの解消を図りたいと思っております。
その他ですが、賃金上昇の影響等も踏まえまして、各被保険者の所得の上限額を1,200万円から2,200万円に見直すということ。
2ポツ目、国保組合の平均所得の基準について、180万円未満から270万円以上に見直すことをしてはいかがかと考えています。また、国保組合に対する合併支援の拡充等も行っていくことにしてはどうかと考えています。
説明は以上です。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
それでは、御意見等がございましたら挙手にてお知らせいただければ幸いです。
では、城守委員、よろしくお願いします。
○城守委員 資料の3ページの国保組合に係る見直しについては、おおよそ医師国保を念頭としたものであろうと思いますが、この医師国保組合は平成28年度から、御案内のとおり5年をかけて補助率が13%に引き下げられ、各組合では制度を維持するために保険料の引き上げなど、この間、大変な経営努力をしてきたという経緯がございます。しかも医療経済実態調査、または様々な直近の調査からも分かりますように、昨今、この組合に加入されている各医療機関は物価・人件費の上昇などの影響によって、その運営は大変厳しい状況にあるのは御存知のことと思います。
ただいまの事務局からの御説明では、補助率が削減される条件が3つほど示されましたが、いずれも特定の母集団における相対評価によって決まり得るものですし、各組合の経営努力に関係なく、この基準に該当する組合の補助率が引き下げられるということにもなります。また、この3条件そのものも根拠が十分であるということではなく、今後変更することも十分可能なものと考えております。
このように、補助率の下げ幅であるとか、その条件が変動可能性を持った制度に見直しをされますと、各組合は安定的な組合の運営を行うことが困難になると思われます。先にも申しましたように、現状、医療機関経営が大変厳しく、組合運営の予見可能性も見えづらい中での今回のこの提案はあまりにも唐突・拙速なものですし、当会としては、これは受けることはできないということを明確に申し上げたいと思います。
私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、前葉委員、よろしくお願いいたします。
○前葉委員 1ページに示していただきましたこどもの均等割保険料につきましては、全国市長会として、国保に加入する子育て世帯の負担軽減のためにお願いしたいという要望を行ってきたものでございますので、一部ですけれども、我々の要望にかなうものと評価をさせていただいております。
市長会といたしましては、自治体の財政負担、あるいは不交付団体の影響というのがありますので、できれば国において国費で必要な財源を確保して軽減措置を講じていただきたいと申し上げてまいりました。その上で、仮に公費、つまり2分の1国、4分の1県、4分の1市という形での軽減措置ということになりますならば、そういう場合には地方財政措置について着実に実施していただきますようお願いを申し上げたいと思っております。
次の2ページの普通調整交付金の件ですが、この財政調整機能というのは極めて重要であって、その機能を損なうような見直しは行っていただきたくないということは市長会としてずっと要望させていただいておるものですので、引き続きよろしくお願いいたします。
それから、生活保護受給者の国保加入は社会保障制度の根幹を揺るがし、保険というよりも国費で生活保護の措置としてなされているものですので、これを保険に入れてくるとなると、国保等の制度の破綻を招きかねないということを心配しますので、これは断固行わないようにというお願いをかねてからしております。
これら2点、それぞれ国保制度の抱える構造的な問題・課題をさらに深刻化させる懸念があるものですので、今後とも見直しを行わないようにということを強くお願いしたいと思っております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、原委員、よろしくお願いいたします。
○原委員 国保制度の取組強化の方向性案の御説明がございましたけれども、少子高齢化や産業構造の変化、被用者保険適用拡大政策等によりまして、この10年間で1000万人以上被保険者が減少するとともに、3,000人未満の小規模な保険者が3割を占める、あるいは低所得者が多いなど、依然として構造的な問題を抱える国保ですが、この国保について、法改正を含めて持続的な国保運営のための取組強化を図っていくとの厚労省の方針案については大いに賛成です。
具体的な見直し点として4点挙げておられますけれども、この中で、まず、子育て世帯の保険料負担の軽減です。これは市長会の要望ということも説明がございましたけれども、私どもは地方六団体を含めて9団体で、この11月14日に国保制度改善強化全国大会というものを開催し、この要望が統一した要望項目となっておりますので、厚生労働省におかれましては、ぜひ実現をお願いしたいと思います。
また、この取組は、本日の議題の資料3になりますけれども、国保の保険料の賦課限度額の協議がございます。国保の保険料賦課限度額は毎年限度額が引き上げられていて、負担をされる方から見ると非常に厳しい状況になっていますが、これをやる目的というものは、国保制度の中で相対的に負担が重くなっているこどもの世帯員が多い、いわゆる中間所得層の世帯の負担軽減をするということが第1の目的だとされております。
そういうことを考えますと、保険料賦課限度額の引き上げ自体はやむを得ないわけでごすけれども、資料を見ていただくと分かりますが、軽減効果が非常に小さいので、子育て世帯の保険料負担の軽減が、国保の中の相対的に負担が重くなっている中間所得層の負担軽減につながるという意味でも、ぜひこの拡充をお願いしたいということが、まず1点です。
2点目は、財政安定化基金について、納付金、保険料の抑制のための取り崩しと積み戻しに係る見直しが提案されております。保険料水準の統一という大変重要ではありますけれども、難しい長年の課題解決に向けて必要なツールの一つであり、積立金の増額、財源措置といったことの検討も含めてぜひ取り組んでいただきたいと思います。
また、資料では保険料水準の統一や制度改正により納付金、保険料が著しく上昇する場合とありますけれども、近年、クラウドへの移行やマイナンバーの活用、システムの仕様の標準化など、国のデジタル政策によりまして地方自治体の事務処理システムの刷新・改修のための開発経費が、技術の著しい進歩ということもありますし、物価・人件費の高騰、あるいは為替の円安傾向が続いていることもございまして、著しく高額となっております。国保の事務を処理するためのシステムも例外ではございませんで、地方自治体の中には、そのための財源を保険料の引き上げに求めたくてもなかなか難しいというところも出てきて苦慮しているところがあるようです。こうした事情にこの基金の運用の見直しが柔軟に対応できるように、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
最後、3ですけれども、市町村の事務負担軽減、運用の見直しについて、国保連合会を活用した自治体支援の在り方の検討ということが記載されております。国保連合会は、市町村、都道府県、国保組合の各国保保険者の事務の共同処理を行うために、各保険者が会員となってつくられた組織ですので、国保連合会を活用することについて異論は全くございません。
特に最近では、国保連合会は国保や後期高齢者医療、あるいは介護保険といったいわゆる地域保険の業務をずっとやってまいりましたけれども、こういった業務以外でも、例えば新型コロナのワクチン接種の審査・支払業務でありますとか、医療介護事業所の職員の処遇改善のための補助金の支給といったことでありますとか、あるいはシステムの開発でいうと介護情報基盤の構築、あるいは予防接種事務、母子保健事務のデジタル化といったようなシステム開発など、様々な業務に現在取り組んでおります。
私どもとしては地方自治体の医療・保健・介護・福祉業務支援の専門的な機関を目指すのだということで頑張っているところです。国にお願いしたいのは、検討に当たりましては国保連合会がしっかりとその役割を果たせるように、必要な財源措置や人材確保、あるいは会計等の様々な規定の見直しなどについて、都道府県や市町村はもとより、連合会の意見やニーズを丁寧に把握していただいて、関係者間の調整に努めていただければと思います。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 今回お示ししていただいた資料の中には、非常にテクニカルな部分と今後の制度の持続可能性に関わる部分とがあるわけですので、特に私から、法改正も含めてと書いていただいているので、持続可能性の観点から2点ばかり発言をしたいと思います。
1点は、普通調整交付金に関係しますけれども、財政力の格差、あるいは不均衡といった場合、なぜ保険料の格差が生ずるかというと、支出面の医療費ということと、収入面の所得などによる負担能力ということがありますので、それらをどの仕組みを使って調整するかということだろうと思います。その辺りはいろいろな選択肢があるわけですけれども、重要なのは保険者の責めに帰することができない、あるいは被保険者の責めに帰することができないような部分をきちんと調整していくということだろうと思っております。
そういった点で、現在、保険料の統一ということに進んでいるわけですけれども、統一化していく過程で、恐らく個々の市町村によって影響の出方がかなり違うわけですし、そのことがそれぞれの被保険者の負担にもはね返るわけですので、そうなった場合に、さらに来年以降、子ども・子育て支援金なども入ってくるとすると、いろいろな財政に関わるような見直しをしたときにどのように影響が出るのか、その辺りをかなり市町村レベル、あるいは個々の被保険者の類型にさかのぼって考えていく必要があるのではないかと思っております。そういうことによって保険料の統一という一つ大きな課題があるわけですので、そのことへの影響ということも、個々の場合は見ておく必要があるのかなと思います。
もう1点は、持続可能性という点から言いますと、今日お示しいただいた資料を中で、被保険者の減少のみならず、市町村担当職員も減ってきているということでありますので、医療とかの関係で昨今タスクシェアとかタスクシフトといわれますけれども、これは事務体制においてもいえることだろうと思います。そういった点において、恐らく最後まで保険料徴収とか、適用といった事務は市町村抜きにはあり得ないわけですので、そういったところの対応、介護保険の言葉を借りますと、まさに重層的支援みたいなことが必要になってくると思います。また、デジタル化などを通じた対応、さらに県も含めた広域的な対応が必要だろうと思っております。
私からは以上であります。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、中村委員、よろしくお願いします。
○中村委員 まず、子育て世帯の保険料負担軽減を未就学児だけではなく高校生年代まで拡充するのは、負担軽減というところでは非常に望ましい変更ではないかと思います。
それから、3ページの一定の水準に該当する国保組合への例外的な補助率の適用ということですけれども、1及び2と3では非常に性質が異なるように思うのです。まず、1と2が当てはまっていれば、水平的公平性の観点から、例えば協会けんぽとか、健保組合の比較的高所得者の多い事業所とか、そういうところとの水平的な公平性を考えますと、新たな補助率を適用する対象としてもよいのではないかと思いました。
それから、3の医療費適正等の取組の実施状況が低調であるという条件は、これは取組が本当に保険者の努力でできるかどうかというところが一つ問題になってくるかと思います。ただ、実際の国保組合保険者のインセンティブの評価指標とか、配点とかを拝見しますと、保険者の努力と事業所の協力によって、おおむね達成できそうな指標が多いわけです。そうしますと、取組の実施状況が非常に低調であれば、あまり補助はできないということを明確にしてもよいのではないかと思います。こういった議論に際しては、協会けんぽ、健保組合、国保の間での不公平が生じないようにする観点が必要ではないかと思います。
最後の3の医療費適正等の取組の実施状況については、業種間の評価指標の点数というか、実施状況の差を公表するとともに、あまりにも点数が低い組合からは、アカウンタビリティの観点から、なぜそうなったのかという御説明をいただくことが望ましいのではないかと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、林委員、よろしくお願いします。
○林委員 取組強化の方向性について1点発言したいと思います。
資料の冒頭にありますように、国と地方、その他の関係者の間で調整を行ってきたところ、その議論を踏まえての提案ということですので、方向性には異論ございません。
国保連の活用に関して、先ほども御発言がありましたけれども、市町村の事務負担軽減、運用の見直しについては、国保連にとって過度な負担とならないよう、都道府県と市町村とで十分に議論し調整いただき、国としても体制整備に向けて支援するとともに、現場の声を踏まえながら対応いただきたいと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、佐藤参考人、よろしくお願いします。
○佐藤参考人 こどもに係る均等割保険料軽減措置の拡充につきましては、これまで全国知事会といたしましても、子育て世帯の負担軽減の観点から要望してきたところでございまして、対象年齢の拡大について感謝を申し上げます。
一方、軽減割合につきましては、従来どおり5割とされておりますので、この軽減割合を拡充していただくほか、今回の見直しにより生じる地方負担に対しましても、地方財政措置を確実に講じてくださいますようお願いいたします。
また、普通調整交付金の在り方につきましては、普通調整交付金の担う自治体間の所得調整機能を今後も引き続き維持するとともに、生活保護受給者の国保等への加入につきましても拙速な見直しを行うことなく、慎重な議論を行うよう改めてお願いいたします。
私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 提示されました国保の取組強化の方向性については異論ございません。
ただ1点、3ページに国保組合に係る見直しが記載されています。もともと国保組合はなかなか難しい位置づけにあると認識をしておりますけれども、一方で、今回の参考資料の26ページの調査結果を拝見すると、国保組合ごとに相当、所得の格差が大きく出ていると思っております。これを踏まえれば、国保補助率の見直しというのは避けられないのではないかと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、渡邊委員、よろしくお願いします。
○渡邊委員 国民健康保険は国民皆保険制度の最後の砦でもありますので、負担を軽減するという部分での取組は必要な部分かと思います。
ただ一方で、スライド3に示されている国保組合に対しては大変厳しいという状況がございます。これは先ほど城守先生からもありましたけれども、我々の業界にも薬剤師国保がございます。大変厳しい財政の状態にあるというのが現状です。ほとんどが小規模のために、被保険者に高額療養が発生した時点で既に財源が足らなくなることがすぐに生じているのが現状であります。特に補助の低減がされて以降、国保組合自体の解散や合併ということが実際に起こっており、今、全国で16組合しか残っていない状況になります。このような中ですので、国保組合に関しては、その存続という視点も踏まえてしっかりと検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、大杉委員、よろしくお願いします。
○大杉委員 私のほうからも国民健康保険制度の取組強化については様々な課題があると考えております。資料3ページにあります定率補助の見直しについては過去にも経験がありますけれども、関連する国保組合にとっては相当の影響があるものと思われます。加えて、高額薬剤の処方等による保険者負担などの不確定要素もあり、しかも、国保には存続ぎりぎりのところが多くあり、また、解散を考えている組合もあることから、補助率の見直しに関しては反対であります。
ただ、見直しを試行するのであれば、周知期間や経過措置や激変緩和措置も必要と考えますので、制度設計等、きめ細やかによろしくお願いを申し上げます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、ほかに御意見等がなければ、本議題については、これまでとさせていただきます。本日の意見も踏まえながら、さらに議論を深めていければと存じます。
次に「第4期医療費適正化計画における医療資源の効果的・効率的な活用について」を議題といたします。事務局のほうから資料の説明をお願いいたします。
○山田課長 医療介護連携政策課長でございます。資料2の1ページをお開きください。2024年から始まっております第4期医療費適正化計画を策定したときの資料です。
この策定時の見直し内容でありますが、黄色く塗ってある部分をご覧ください。「医療資源の効果的・効率的な活用」としてポツが2つございまして、「効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療」、例えば急性気道感染症、急性下痢症に対する抗菌薬処方。2つ目のポツですが、「医療資源の投入量に地域差がある医療」、例えば白内障手術や化学療法の外来での実施、こういったことにつきまして医療費適正化計画に新たな目標として設定してます。
2ページ、最近の医療保険部会における関連する主な御意見をまとめました。
・無価値・低価値医療の実態などの資料を御用意いただきたい。
・十分な効果があるというエビデンスがない医療といったものを保険対象から外すという見直しも図っていくべき。
・低価値医療や無価値医療という言葉はどうかと思うが、そういったものをなくしていくような医療改革をきちんとやっていくべき。
・臨床上どれくらい有効なのか、症状をどれだけ改善するのかという側面から評価をしていく制度設計というものがあってもいい。
・低価値医療の利用を抑制すべき。
・データに基づいて見直しを進め、適正化を図っていただきたい。
このような御意見をいただきました。
3ページ、いわゆる低価値医療という文言を我々は使っておりませんで、医療費適正化計画では「効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療」、少し長いですが、こういう表現をしています。医療保険部会で先ほどの御指摘をいただきましたので、厚生労働省におきまして、「効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療」の探索を行いました。米国で指摘されている医療のまとめ、研究班で文献レビューをした米国、カナダ、オーストラリア、日本の論文、国内の診療ガイドライン、こういったものを確認していきました。
まずは「神経障害性疼痛を除く腰痛症に対するプレガバリン」が挙げられるのではないかと考えております。
4ページ、プレガバリンの効能・効果は神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛です。神経障害性疼痛では有効なケースもありますが、非神経障害性では効果が限定的、また、めまい、眠気などの副作用が比較的多い薬だと言われております。
5ページ、「神経障害性疼痛を除く腰痛症に対するプレガバリン処方」は「効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療」に該当する医療として、第4期の医療費適正化基本方針に追記してはどうかと考えております。推計式や記載のイメージは下部に記載しております。
6ページ、今後の対応方針であります。厚生労働省におきましても引き続き探索をしてまいりますが、我々の探索だけではなかなか限界がございまして、併せて中医協の医療技術評価分科会において医療技術の評価の一環として、学会から提案を広く募集してはどうかということを考えております。
資料の説明は以上でございます。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
それでは、この件に関しまして御意見等がございましたら挙手にてお願いいたします。
では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 当然ながら、医療資源だけでなく医療保険財政にも限りがあります。保険料負担が限界に達している中で、先ほど事務局のほうから用語の説明がございましたけれども、効果が乏しいいわゆる低価値医療についてはこれまで以上に厳しい目を向けていくべきだと考えております。
そういった中で、今回5ページに示されている腰痛症に対する治療の適正化ですとか、また、6ページの対応方針には賛成をいたします。今後は「十分な治療の効果が得られるのであれば、最も経済的な治療方法を選択する」という基本的な考え方を徹底していくことは重要だと思っておりますし、引き続き対応方針に沿って、該当する医療の探索・分析、また、医療技術評価分科会での検討を進めていただければと考えております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、井上参考人、よろしくお願いいたします。
○井上参考人 言葉の定義は別として、低価値医療に関する指摘は高額療養費の専門委員会でも議論があったところです。真に必要な医療に資源を集中させていくという観点からも、医療資源の効果的・効率的な活用は非常に重要なことだと思います。医療の効果は科学的データで評価されるべきものだと思います。今回示されたようなエビデンスに基づく効果の乏しい医療につきましては、引き続き医療技術評価分科会での検討、あるいは厚労科研での探索等々を通じて調査・分析を進めていただきたいと思いますし、さらには今後医療DXを進めて、そのデータの利活用を通じても進められるべきだと思います。
また、効果が乏しい医療に関して、しっかりと現場で対応がなされているかということについても事後的なチェックが必要だと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 いわゆるとつけたほうがいいかと思いますけれども、低価値・無価値医療の関係です。医療のいろいろな国際比較などを見ますと、国によって使われている薬剤、あるいは治療は結構違っているというのもありますので、そういった点から言いますと、中医協などで議論される薬価であるとか、あるいは診療報酬サイドの取組というのは当然重要なわけですけれども、保険者レベル、あるいは地域レベルでの被保険者、患者さんも含めた行動というのも重要だろうと思います。
こういった観点からいうと、医療費適正化計画というのは一定の意味を持っているはずですので、そういった観点から医療費適正化計画にも位置づけていくことはいいのではないかなと思っております。今後とも地域レベルでの関係者が連携する枠組みとして、適正化計画というのを活用していく中での一つの対応の柱になるのではないかと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、實松委員、よろしくお願いします。
○實松委員 第4期医療費適正化計画で、新たに複合ニーズを持つ高齢者への医療・介護の連携強化が位置づけられたことは重要なことであると思っています。理由は、高齢者においては慢性疾患や介護ニーズが重なりやすく、医療と介護が一体的に機能することが結果として医療費の適正化にもつながると考えるためです。また、効果が乏しいと指摘されている医療や医療資源の地域差が大きい領域について、エビデンスに基づいた見直しを進めることは全ての世代にとって公平で、制度の持続可能性を高めるためにも重要であると考えます。ただし、個別の診療には医師の判断が必要な場合もあるため、データと現場の実態を丁寧に確認しながら進めていただきたいと考えています。
併せて、重複投薬の適正化や後発医薬品の活用、電子処方箋など、医療DXの推進は、患者の安全確保にも大きな意義があると考えております。特に高齢者では多剤併用が多いため、こうした取組の効果は大きいと期待をしています。さらに都道府県が医療関係者や保険者と連携する体制を強化していくことは、計画の実効性を高める上で重要であると考えています。現場の課題や地域の状況に応じた取組が進むことを期待しています。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、中村委員、よろしくお願いします。
○中村委員 いわゆる低価値医療、効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療につきましては、保険対象から外すというのは非常に正しい方向性だろうと考えます。
それから、NDBデータが非常に使いやすくなって、今回の宮脇先生の御研究は厚労科研の研究なので、NDBデータが今ほど整備されてなくても、もしかしたら、可能だったかもしれませんが、研究者にとってデータがより使用しやすくなることで、こういった非常に有益な研究がたくさん行われて医療費適正化に役立つということが、これからどんどん実現していくだろうと思います。
データに関しましては、患者のプライバシーの観点からいろいろな懸念が示されていたこともございましたけれども、今は保険料を抑えるために医療費を削減しなくてはいけない、非常に痛みを伴うような削減が議論されているところなので、こういった形で健康を害するような懸念がない形で医療費適正化が行われるのは本当に理想的なことですので、そういったベネフィットを踏まえて、全ての患者を含めた医療利用の状況が分かるデータベースが整備されていくとよいと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 限りある医療資源を有効活用し、医療保険制度を持続可能なものにする観点から、お示しいただいた医療費適正化の取組は強力に推進すべきと考えます。
併せまして、「医療資源の投入量に地域差がある医療」の是正や「病床の適正化」といった課題についてもデータに基づいて検証し、効率化に向けた取組を一層加速させていただくようお願いいたします。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、城守委員、よろしくお願いします。
○城守委員 今回、この効果が乏しいというエビデンスが学会、そして、各種レビュー等にしっかり認められたという代表例としてプレガバリンが提示されたわけでございますが、これに関しては、そもそもこの効能・効果というもので神経障害性疼痛がある腰痛ということになっているわけですから、そういう意味において今回は適切な対応であろうと思います。ただし、この医療費適正化計画の中でこういう形で例示されたということを踏まえて、現場の審査において画一的な対応を取られるということではなくて、個別事例には適切に対応していただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
また、この医療技術に関しましては、本日の資料にもありますように、中医協の医療技術評価分科会を通して学会等に提案をしてもらうということについては、特段異論はないわけですが、一方、医薬品に関しては一定の効果があるということで薬事承認を受けて保険収載をされているものですので、こちらに関しても今後さらなる検討が必要かなと考えます。
私のほうからは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、島委員、よろしくお願いいたします。
○島委員 6ページに示された今後の対応方針に関しては非常にリーズナブルな発想だろうと思っておりますが、実際にこういったいろいろな事例を集めるのには学会の協力が必要になってくると思います。ただし、学会の協力と同時に、学会のアカデミアの中で新たな取組が萎縮しないようなことも配慮が必要ではなかろうかと思っております。実際、私や城守先生が臨床医として長く仕事をしてきた中で常識とされていたものが、何年かたつと非常識というようなことは実際にいっぱい経験しておりますので、無駄なことはやらないというのは原則ですから、こういった取組は非常に重要だろうと理解しております。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
ほかに御意見等がなければ本議題についてはこれまでとさせていただきます。本日いただいた御意見も踏まえながら議論をさらに深めていければと思うところです。
次に「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」を議題といたします。事務局から資料の説明をお願いいたします。
○唐木課長 国保課長でございます。資料3を御説明させていただきます。
まず1ページ、基礎的事項と書いてあるところですけれども、1ポツ目、医療保険制度におきましては、保険料負担は負担能力に応じた公平なものとする必要がありますけれども、受益との関連におきまして、被保険者の納付意欲に与える影響や、円滑な運営を確保する観点から、被保険者の保険料負担に一定の限度を設けております。
※で書いてありますけれども、国保の保険料の賦課限度額につきましては、令和7年は109万円、内訳につきましてはそこに記載されているとおりです。
3ポツ目のところ、イメージの2ですが、保険料を上昇させた場合、保険料負担の上限を引き上げれば、高所得層により多く負担いただくことになりますけれども、中間所得層の被保険者に配慮した保険料設定が可能となるということです。
2ページにつきましては、平成12年度から令和7年度までの保険料の賦課限度額の推移について記載をされております。先ほど申し上げましたとおり、国保の賦課限度額、直近では109万円ですが、昨年度もこちらの場でお諮りをしまして、3万円の引き上げというのを行わせていただいたということです。
続きまして、3ページは引き上げの考え方を書いています。社会保障改革プログラム法等を踏まえまして、毎年度、事務レベルワーキング、医療保険部会の議論を経まして賦課限度額の引き上げを行っております。
こちらの引き上げの際の考慮点です。1つ目、被用者保険におきますルールとのバランスを考慮しまして、将来的に賦課限度額超過世帯の割合が1.5%に近づくよう、段階的に引き上げるということ、また、医療の基礎賦課分等々の超過世帯割合が前年と比較して増加しているか、ばらつきが見られるかを基準として引き上げ幅を設定するということでございます。過去20年の最大の引き上げ幅は4万円という形になっています。
4ページは飛ばしていただいて5ページ、こちらは令和8年度におけます賦課限度額についてです。一番上の○ですが、令和8年度におきましては、限度額(合計額)の超過世帯の割合につきましては、引き上げ前におきまして1.45%となっておりまして、既に1.5%を下回っています。
ただ一方で、真ん中の右側の下の限度額該当世帯の割合という表を御覧いただければと思います。基礎賦課分の超過世帯の割合が1.7%を超えています。そうしたことも踏まえまして、2つ目の○に書いていますが、令和7年度と比較した超過世帯割合の増加をできるだけ抑えるとともに、区分間のバランスを整える観点から、医療分の賦課限度額を1万円(基礎賦課分+1万円)引き上げることとしてはどうかと考えています。
なお※のところに書いてありますけれども、介護納付金分につきましては、1%を既に下回っている状況になっておりますので限度額を維持します。
令和8年度から新設されます子ども・子育て支援納付金分につきましては、現在、令和8年度の予算編成過程の最中であり、そこによりまして決定される令和8年度の子ども・子育て支援納付金総額を踏まえた上で、被用者保険におけますルールとのバランスを考慮して、超過世帯割合がおおむね0.5~1.5%の間になるように決定することとしたいと考えています。
以上です。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
それでは、御意見等がございましたら挙手にてお知らせいただければ幸いです。
では、兼子委員、よろしくお願いいたします。
○兼子委員 私は前から保険料の在り方については意見を申し上げてきましたけれども、例えば負担率の1億円の壁とかいろいろ言われていますので、私自身は全て同率で、少なくとも高額所得者にも同じ率で負担いただくのが第一歩だろうと思います。
それから、長期的には緩やかな累進的なものとしていくのが保険の在り方、社会保障ですので、所得再分配機能で格差の埋めていくような役割ということからいくと、額で上限を設けるというのは問題だと思いますが、せめて中期的計画の中で保険料の上限額はもう少し大幅な引き上げをやりながら、何年かの計画で上限額をなくすような方向で検討していただければと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、ほかに御意見がなければ、この方向性につきましてはおおむね御了解いただいたということでよろしゅうございますでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○田辺部会長 ありがとうございます。
それでは、本議題につきましてはこれまでといたします。
最後に「業務効率化・職場環境改善の更なる推進に関する方向性について」を議題といたします。事務局のほうから資料の説明をお願いいたします。
○西川企画官 医政局医療政策企画官でございます。資料4について御説明をさせていただきます。
こちらは11月25日の医療部会で御議論した内容を御報告するものです。医療部会におきましては、これまでも医療機関の業務の効率化・職場環境改善の推進について御議論いただいておりまして、今までいただいた御意見を踏まえまして厚生労働省としての対応の方向性の案をお示ししたものです。
資料4の1ページ、1点目の業務のDX化の推進について、国・自治体による支援等というところです。
より多くの医療機関が業務のDX化に取り組めるように、より多くの医療機関を対象とする財政支援の枠組みを創設してはどうか。
効果のエビデンスを蓄積することが重要であるため、データを収集してはどうか。
診療報酬上、求める基準の柔軟化についても検討してはどうか。
医療機関が適正な価格で必要な機器やサービスを導入することができるように、客観的にサービスの価格や効果を把握できる仕組みを構築したらどうか。
都道府県の医療勤務環境改善支援センターの体制強化・機能拡充を図ってはどうか。
業務効率化・職場環境改善に積極的に取り組む医療機関を法的に認定して、対外的にも発信できる仕組みを設けてはどうか。
最後の○ですけれども、医療法上、病院、または診療所の管理者には勤務環境の改善、医療従事者の確保に取り組むよう努めるということになっています。これに加えまして、業務の効率化にも取り組むよう努めることを明確化してはどうかということです。
次の2ページ目、タスク・シフト/シェアの推進、養成体制の確保の関係です。
まず、タスク・シフト/シェアの推進ですが、国の財政支援を受けて業務のDX化に取り組む際に、併せて具体的にタスク・シフト/シェアの実施、また、業務プロセスの見直しを求めることとしてはどうかということであります。
2つ目の○が養成体制の確保、また、養成課程を含めた環境整備の関係であります。養成体制につきましては、現在医療職種の養成校の定員割れの状況が続いておりますので、そういったことも踏まえまして、地域において安定的に養成体制を確保するために、遠隔授業の活用ですとか、サテライト化の活用といった国・都道府県が取り組むべき施策について具体的に検討を進めてはどうかというもの。
最後の○ですけれども、医療職種がより魅力あるものとなるように、養成課程を含めて以下のような対応を行ってはどうかということです。3つポツがあります。
1つ目のポツが、現在でも可能になっている各職種間の履修単位の履修免除の活用、また、修業年限の柔軟化も含めて、これからどういった見直しができるか、その課題を把握して、より具体的な検討を進めたらどうかというものです。
3つ目のポツですけれども、歯科衛生士・歯科技工士の業務範囲、歯科技工士の場所の在り方について、これから具体的に検討を進めてはどうかということで御提案し、御議論いただいたものであります。
資料の説明は以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
本件は、先日の医療部会における議論を共有するということですけれども、意見等がございましたら挙手にてお願いいたします。
では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 私のコメントは先日の医療部会におけるコメントとかぶりますけれども、御容赦いただければと思います。
限られた人材でも無理なく医療を続けられるようにするためには、医療機関におけるDX化、また、ICTの活用によって積極的に業務を効率化して、労働生産性を高めていくことについては、保険者の立場としてはもちろん期待をしております。その際には、どのような効果があったのかということを客観的に示すことも重要だと思いますので、資料1ページの国・自治体による支援等の2つ目の○に記載されています、「統一的な基準により労働時間の変化、医療の質や安全の確保、経営状況に与える影響等に関する必要なデータを収集する」ということに賛成です。公平で分かりやすい指標の設定ですとか、また、効率的に情報収集する方法についても検討してほしいと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、林委員、よろしくお願いいたします。
○林委員 1点目の医療機関の業務のDX化の推進に関して申し上げたいと思います。さらなる推進に向けては、資料にもありますように、効果の発現には一定の期間を要すると思いますので、国や自治体などから継続的な支援の在り方を検討すること、それから、効果などのエビデンスの蓄積に向けて統一的な基準で必要データを収集することは重要だと考えています。
一方で、業務の効率化を図る場合における診療報酬上求める基準の柔軟化という点については、まずは業務効率化に取り組む医療機関の裾野を広げながら、労働時間の変化、医療の質や安全の確保はどうなのかなどを検証し、エビデンスに基づいて検討すべきものでありますから、この段階で検討するというのは時期尚早ではないでしょうか。例えば人員配置基準の緩和により現場の負担が増えたり、勤務環境が悪化すれば、患者の利益を損なうことにつながりかねないと考えますので、くれぐれも慎重な判断が必要だと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、佐藤参考人、よろしくお願いいたします。
○佐藤参考人 医療現場における人手不足につきましては危機的な課題となっている中、これまでの議論を踏まえて、医療界全体、そして、国主導で取り組んでいく必要がございます。その上で、業務のDX化に向けましてデータ収集を行う場合には、医療機関の事務負担が重くならないよう配慮をお願いしますとともに、導入後の運用コストに対応できる診療報酬等の検討を重ねてお願いいたします。
私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、島委員、よろしくお願いいたします。
○島委員 将来にわたって労働人口が減少していく中で、DXの取組推進というのは医療の現場でももう必須事項になっております。効率的、そして、働きやすい、なおかつ、なかなか給料は上げられませんけれども、給料が高いような職場に人が集まってまいります。併せて、診療報酬における施設基準の中での人的要件といったものの緩和も考えていかなくてはならない時代になってきていると思っております。
それから、DXの導入に関してはかなり費用がかかるということで、全ての医療機関が理解はしても、なかなか機器の導入が難しいということがございますので、そこの支援も併せてしっかりお願いできればと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
それでは、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 私からは、ここにありますタスク・シフト/シェアといった関連で発言をしたいと思います。資格制度自体は医療部会とか、医療提供サイドだと思いますけれども、この前の年金制度と合わせた法改正の中で適用化拡大問題の中でマルチジョブホルダーであるとか、あるいは雇用保険との関係での短時間労働、10時間をどうするかといった課題が残っているわけであります。
こういった流れの中でいろいろな職種の方が、もしかしたら、今でもそうかもしれませんけれども、マルチジョブホルダー、あるいは短時間労働という形で働いておりますので、医療保険サイドとしても適用拡大の流れの中で、そういったところの適用をどうするかというのは検討していかないといけないのではないかということを指摘したいと思います。
以上であります。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、城守委員、よろしくお願いします。
○城守委員 医療部会のほうで当会の委員のほうから各項目に関してコメントをしていますので、私のほうからは1点だけ、医療機関の業務のDX化の推進についてコメントさせていただきたいと思います。
この業務の効率化にDX化は大いに効果的ではあるわけですけれども、推進すべきということで、現在、各医療機関が取り組んでおりますが、このDX化に対応できない医療機関もまだまだ少なくございません。こうした医療機関を取り残さないために、まず、DXをできるだけ導入・維持しやすくする、そういう対応を取っていただきたいということ。
2点目、直接DX化ができない医療機関にもDX化の恩恵を受けられるような工夫をお願いしたいということ。
3点目、このDX化以外の効率化も支援することをお願いしたい。これは現在、電子カルテの標準化も含めてですが、今まで鉛筆と紙で書いていた作業をパソコンとキーボードで入力したというだけでは、あまり効率化にはつながらないのです。音声入力とか、そういう形も徐々に導入されていっておりますので非常にいいわけですけれども、まだしばらく時間がかかると思いますので、様々な取組を含めて効率化していくという姿勢をお願いしたい。
この3点が必要であると考えますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
では、任委員、よろしくお願いします。
○任委員 DX化や業務効率化は言うまでもなく重要な取組であり、継続的な支援の枠組みや導入支援、伴走等の取組は必要だと考えます。効果等のエビデンスについても蓄積していくべきであり、効果的な活用ができている事例を広く周知して普及を図っていくべきではありますが、医療機関によって状況や導入するシステム、使用の目的等が様々である中、エビデンスを得るのもなかなか容易ではないと聞いております。
業務効率化のためにDXを導入する際には、併せて業務の方法や在り方も見直すことから、機器やシステムの導入による効果なのか、それとも、意識改革や業務整理の結果なのかといった効果を見極めるのは非常に難しいですし、また、新たなシステムを導入することで逆に増える作業等もあります。
どちらにしましても、現段階ではDXにより超過勤務を多少減らすことはできても、人員自体を減らすことができるようなものではないと認識しております。診療報酬で求める基準の柔軟化については、患者に提供される医療・看護の安全の担保の観点、職員の労務負荷への影響の観点から慎重な検討が必要だと考えます。コストをかけてDX化を進める以上、DXが効率化に資することを強く示したいという気持ちが働きがちではありますが、データ収集は現場の実態を適切に把握できるよう、注意して進めていく必要があると考えます。
以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
ほかに御意見等がなければ、本議題についてはこれまでとさせていただきます。
ほかに御意見もないようでしたら、何か全体を通じて御発言はございますか。よろしゅうございますか。
では、本日はこれまでとしたいと思います。
次回の開催日につきましては、追って事務局のほうより連絡申し上げます。
本日は、御多忙の折、御参加いただきまして、ありがとうございました。
それでは、これで散会いたします。

