社会保障審議会障害者部会(第152回)議事録

日時

令和7年11月10日(月)17:00~19:00

場所

ベルサール飯田橋駅前
(東京都千代田区飯田橋3-8-5 住友不動産飯田橋駅前ビル1階)

出席者

委員(五十音順)
  • 阿部委員
  • 安藤委員
  • 伊豫委員
  • 江澤委員
  • 岡田委員
  • 叶委員
  • 沖倉委員
  • 川手委員(代理:大坪参考人)
  • 菊池委員
  • 小阪委員
  • 小﨑委員(代理:朝貝参考人)
  • 小林委員
  • 酒井委員
  • 櫻木委員
  • 佐々木委員
  • 清水委員
  • 白江委員
  • 新保委員
  • 冨岡委員
  • 永松委員
  • 中村委員(代理:木原参考人)
  • 丹羽委員
  • 野澤委員
  • 樋口委員
  • 藤井委員
  • 山本委員(代理:松本参考人)
  • 吉泉委員
  • 吉野委員

議題

  1. (1)障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直しについて
  2. (2)その他

議事

2025-11-10 社会保障審議会障害者部会(第152回)
 
○菊池部会長 皆さん、こんにちは。今日も大変お忙しい中、御参集賜りまして誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから第152回「社会保障審議会障害者部会」を開催いたします。
 本日の会議につきましては、こちらの会場とオンラインも併用して開催いたします。
 事務局におかれましては、資料説明はできるだけ分かりやすく、要点を押さえた説明となるようにしてください。
 いつものことながら、各委員からの御発言についてお願いがあります。最初に私が発言を希望される方を募りますので、会場の方は挙手をお願いします。その後、オンラインの方に御意見をいただきますので、Zoomの「手を挙げる」機能を使用してお知らせください。私の指名により、発言を開始してください。
 より多くの委員の御発言の機会を確保するため、できるだけ簡潔に御発言をいただければと思います。
 御発言の際はお名前を名乗っていただき、できるだけゆっくり、分かりやすくお話しください。その際、資料の記載内容について御発言される場合には、資料番号と記載内容の位置について御教示ください
 また、会場の方は、できるだけマイクに近寄ってお話しください。
 発言後は、必ずマイクのスイッチをオフにしてくださいますようお願いいたします。円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。
 それでは、事務局より、本日の委員の出席状況、資料の確認をお願いします。
○乗越企画課長 企画課長でございます。
 それでは、委員の出席状況について御報告申し上げます。
 本日の出席状況ですが、御欠席の御連絡はいただいておりません。
 続いて、委員の代理について、川手委員の代理として、日本難病・疾病団体協議会事務局長の大坪参考人を、小﨑委員の代理として、全国肢体不自由児施設運営協議会顧問の朝貝参考人を、中村委員の代理として、愛媛県保健福祉部生きがい推進局障がい福祉課主幹の木原参考人を、山本委員の代理として、日本看護協会常任理事の松本参考人を出席させたいとの申出がありましたが、皆様よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○乗越企画課長 ありがとうございます。
 なお、藤井委員におかれましては、所用のため途中退席されるとの御連絡をいただいております。
 本日の資料につきましては、議事次第、資料1-1、1-2、資料2及び資料3、参考資料1から4、それから岡田委員からの提出資料がございます。
 なお、参考資料4につきましては、本日行われました障害者自立支援法違憲訴訟団との定期協議におきまして提出されました要請書になります。
 会場にお越しの方でこれらの資料の不足などがございましたら、事務局にお申出ください。
 カメラ撮りはここまでとなります。御協力をお願いいたします。
(カメラ撮り終了)
○菊池部会長 それでは、議事に入らせていただきます。
 今回は進行の都合上、基本指針の見直しに関する議事1と、その他の議事2の2つに分けてそれぞれ御議論をいただきたいと思ってございます。
 まずは資料1-1、1-2について、事務局から御説明をお願いいたします。
○乗越企画課長 企画課長でございます。
 資料1-1、1-2についてでございます。
 まず、それぞれの資料でございますが、資料1-1につきましては1ページを御覧いただきますと、資料の左側に「基本指針の見直しの主なポイント」を記載しております。こちらは、9月の部会でお示しをした見直しのポイントの概要となっております。
 その右側には、「基本指針への主な反映箇所」として、各ポイントについて指針本文のどこに反映させているのか、または資料1-2に示す成果目標のどの項目に該当するかを記載しております。これは、1ページから4ページにかけてそれぞれのポイントについて記載をしてございます。
 加えて、4ページの最後には9月の部会におきまして委員から御提案のあった項目について記載をしております。指針本文の改正案につきましては、参考資料1でお示しをしておりますので、併せて御確認をいただきますようお願いいたします。こちらの指針本文につきましては、追加や修正などについて御意見を賜れればと考えております。
 次に、資料1-2でございます。こちらは、成果目標の案、それから活動指標の案を記載しております。
 以降、資料の1-2につきまして説明をさせていただきます。
 資料の3ページを御覧ください。
 まずマル1-1「施設入所者の地域生活への移行の目標について」でございます。
 こちらは現状、地域移行者の割合は令和5年度末までの実績で4.6%となっております。入所者の重度化・高齢化や、地域で重度障害者を受け入れる体制が十分に整っていないことが目標を下回る原因と考えられますが、引き続き入所施設等から地域生活への移行を進めるため、成果目標の案といたしましては令和11年度末時点で入所者数の6%以上が地域生活へ移行することを基本とするとしております。
 続きまして、4ページでございます。
 マル1-2「施設入所者数の削減に関する目標について」でございます。
 直近の削減状況や、入所者の重度化・高齢化を踏まえますと、第7期の目標を下回ると思われます。引き続き、施設の老朽化などによる改築時の定員の見直し、グループホームやショートステイの整備を行うことなどを推進しつつ、さらなる取組として入所者の意向確認や関係機関との連携などを行い、成果目標の案といたしましては令和7年度末時点の入所者数を5%以上削減することを基本としております。
 6ページを御覧ください。
 マル2「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する目標について」でございます。
 取組については一定程度進んだと考えられますが、地域の実情に応じて基盤整備を進めている段階であることや、成果目標に関連する要素が多様であるため、第7期計画の目標の達成は難しいというふうに予想されます。
 理念の実現に向けましては、市町村などが実施する精神障害者や精神保健に課題を抱える者に対する相談、援助体制の整備が期待されています。
 7ページでございます。
 そこで、成果目標の案といたしましては、1つ目、退院後1年以内の地域における平均生活日数について319.3日以上とすることを基本とし、既に達している都道府県については令和5年度の値以上を基本とする。
 2つ目、長期入院患者数について3.6万人の減少を目指すこと。
 3つ目、精神病床への再入院率について、資料に示しております割合として、既に達している都道府県については令和5年の値以下を基本とする。
 このほか、心のサポーター数について各都道府県において目標を設定し、住民の心の状態についてK6という尺度を用いて評価し、精神的な問題の程度を把握するとしております。
 9ページを御覧ください。
 マル3-1、一般就労への移行に関する目標についてでございます。
 就労移行支援事業所などの利用を経て一般就労に移行する者の数については目標を下回ると見込まれております。また、就労支援事業利用終了者に占める一般就労へ移行した者の割合が5割以上の事業所の割合についても目標を下回ると見込まれております。
 以上を踏まえまして、成果目標の案としましては、一般就労への移行に関する目標は直近5年間の状況を踏まえて設定するとともに、就労移行支援事業についても引き続き利用終了者に占める一般就労への移行者の割合が5割以上とすることを基本としております。
 続きまして、10ページを御覧ください。
 マル3-2、定着支援に関する目標についてでございます。
 現行の就労定着支援事業の利用者数の目標については、直近の実績の伸び率を考えると達成できると見込まれております。
 一方で、就労定着率が7割以上の事業所の割合については、今後も現状の水準で推移した場合、目標を下回ることが見込まれます。
 そこで、成果目標の案といたしましては、利用者数については目標値を1.47倍に引き上げるとともに、就労定着率7割以上の事業所の割合については引き続き2割5分以上とすることを基本としております。
 続いて、11ページを御覧ください。
 マル3-3、就労選択支援に関する目標については10月から施行された就労選択支援を利用できる体制を確保するために新たに設定をするものでございます。
 成果目標の案といたしましては、協議会の設置圏域ごとに就労選択支援事業所を設置すること、利用者数を8万2000以上とすること、そして地域の関係機関が連携した支援体制を構築することを基本としております。
 続きまして、13ページを御覧ください。
 マル5-1「地域生活支援の充実に関する目標について」でございます。
 地域生活拠点などについては、令和8年度末までには1,587市町村で整備がなされる見込みでございます。現行の指針では、拠点を整備するだけでなく機能充実のため、運用状況の検証、検討の実施を基本としておりますが、実施している自治体は拠点などを整備している自治体の64.4%にとどまっております。
 そこで、成果目標の案としては、引き続き拠点などを整備し、コーディネーターや障害福祉サービス事業所等の担当者を配置し、年1回以上、運用状況の検証、検討をすることを基本としております。
 続いて、14ページを御覧ください。
 マル5-2「強度行動障害を有する者への支援体制の充実について」は、第7期計画中にニーズ把握は1,349市町村で、また体制整備については1,312市町村で実施される見込みとなっております。事業所などへの受入れが進むよう様々取り組んでおりますが、現状でも受入れができず、家族に重い負担が継続しているなどの指摘もございます。
 そこで、成果目標の案としては、より着実に体制整備を進めるため、引き続きニーズを把握し、ニーズに基づく支援体制の整備を進めることを基本としております。
 16ページを御覧ください。
 「相談支援体制の充実・強化に関する目標について」でございます。
 基幹相談支援センターの設置率は約6割にとどまり、協議会における部会の設置や開催頻度はまちまち、形骸化を指摘する声もございます。
 また、相談支援事業所や相談支援専門員は増加傾向でありますが、セルフプランの割合は地域ごとにばらつきが大きい状況となっております。
 基幹相談支援センターは地域における生活支援体制を確保することが期待され、協議会も課題解決に向けて取り組むことが重要であることから、成果目標の案といたしましては、全ての市町村で基幹相談支援センター、地域生活拠点等、協議会を整備し、連携体制が整備されていること、またセルフプランにつきましては自治体において分析を行い、相談支援体制の充実強化などを図ることにより、望まないセルフプランの件数をゼロとすることを基本としております。
 18ページを御覧ください。
 マル7でございます。これは、喫緊の課題となっております障害福祉人材の確保・定着・生産性の向上に関する目標を新たに設置するものでございます。
 全国の障害福祉現場の人材確保、生産性の向上のための支援体制を構築し、関係者の連携を図る観点から、成果目標の案として都道府県におけるワンストップ窓口の設置、生産性やこれを通じた職場環境改善などに向けた協議会の設置を設けることとしております。
 続きまして、20ページでございます。
 マル8-1「障害福祉サービス等の質の向上に関する目標について」でございます。
 現行指針におきましては、資料に示しておりますマル1からマル4の取組についての活動指標を設定しております。実積値は伸びてきているものの、マル1、マル3、マル4の実績については資料に記載のある数値にとどまっているという状況にございます。
 そこで、引き続き都道府県によるさらなる取組を促すため、第7期と同様の成果目標と活動指標を設定することを案としております。
 21ページを御覧ください。
 マル8-2「障害福祉サービス等情報の公表に関する目標について」、新規の項目になります。
 サービスを提供する事業所数が増加する中、利用者が良質なサービスを選択できるようにすること、サービスの質の向上が課題となっております。現状では、障害福祉サービス等情報公表制度における公表済み事業所は約8割にとどまっており、令和4年の部会報告書では公表をさらに促進する方法について検討することとされておりました。
 そこで、成果目標の案といたしまして、情報公表制度における公表率と更新率を100%とする案としております。
 22ページ以降につきましては、活動指標をまとめたものとなっております。
 成果指標の中で新たに設けられた項目に関する指標の追加、修正などが主な変更内容となっております。
 資料の1-1、1-2の説明については以上となります。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの事務局の説明につきまして、皆様からの御発言をお願いできればと思います。
 いつもはまず会場参加の皆様からお願いしておりますが、本日はオンライン参加の藤井委員が途中御退席予定ということですので、よろしければ最初に御発言いただければと思います。
○藤井委員 ありがとうございます。国立精神・神経医療研究センターの藤井です。ほかの要務の関係で途中退席することをおわび申し上げます。
 私からは、資料1-2に関して1点のみ意見を申し上げたいと思います。
 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する目標について、おまとめありがとうございます。全体的に異論はないのですが、1点のみ、心のサポーター数について、令和15年度までに100万人とすることを基本とするというのは前々から国の目標として示されていることなので、これに関してはもちろん異論はないのですけれども、都道府県は将来の推計人口を基に目標を設定するというふうに書かれてあります。これは地域の実情に応じてということで、基本的にはそのような考え方になるとは思うのですが、国のほうから大体の目標値というものを示されていないと、ちょっと細かいかもしれないのですけれども、都道府県ごとに目標値を設定した場合、それらを合計して100万人にならないということもあり得るかと思いますので、ある程度は国のほうで各都道府県は大体このくらいの目標にするということのおおよそのところをお示しいただいたほうがよろしいのではないかと思いました。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
 それでは、会場参加の皆様からお願いしたいと思いますが、まずは安藤委員から小阪委員までのサイドで御発言を御予定の方、お手を挙げていただきたいと思います。
 お三方ですね。それでは、まず安藤委員、野澤委員、小阪委員の順で、まず安藤委員からお願いします。
○安藤委員 ありがとうございます。全国脊髄損傷者連合会の事務局長をしております安藤です。
 まず、資料1-2の3ページと4ページの辺りと、参考資料2の3ページと4ページのところで、参考資料のほうが見やすいかもしれませんが、地域移行、そして施設入所者数の削減の資料ですね。ここなのですけれども、ずっと目標値が据置きになっていて、やはり私のような重度障害者が地域で暮らしていくというので、どんな重度な障害があっても地域で暮らせるようにしていきたいと思っていて、この実績値と目標値が据置きになっているのをもう少し伸ばしてもらいたいなとは思いました。
 ただ、今すぐとは言わなくても、参考資料の2の4ページのところで棒グラフがオレンジ色に、少しトレンドよりももう少し黄緑のラインでいけるようにぜひ実行していただきたいと思います。
 また、そのためにもやはり処遇改善とか、様々な人材確保に向けた取組をもっともっと抜本的にやっていただいて、この黄緑のラインに近づけるようにやっていただきたいと思う次第です。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 野澤委員、お願いします。
○野澤委員 野澤です。数年ぶりの現地参加でちょっと緊張しておりますけれども、幾つか気がついたことを取りあえず申し上げます。
 成果目標のマル5-2の「強度行動障害を有する者への支援体制の充実について」ということで、ニーズの把握をして、それに基づいて支援体制の強化、これはそのとおりだと思うのですけれども、もっと予防的な観点というのは必要だと思うんです。これはやはり対症療法にすぎなくて、ひどくなってから何とかしよう、ニーズを把握して何とかしようと言ってもなかなか難しいし、御本人の生活の質とか、支援する側の負担とか考えたときには、やはり予防のほうにかなりのものを注ぐ必要があると思っているんです。ですから、予防的観点を踏まえた家族支援とか、保育所、学校、福祉現場の職員の研修だとか、そういうものをぜひ盛り込んでいただきたいと思っております。これは自然発生的に生まれるのではなくて、つくられているわけで、そのつくっている現場を何とかしなければ、ざるで永遠と水をくんでいるような感じがしてしまいます。ここはぜひお願いしたいと思います。
 それと、成果目標マル7の人材確保ですね。これはどこの福祉現場に行っても人が足りているというのはまれで、人を確保しなければどうにもならないという現状があるんです。これを見たときに、都道府県のワンストップの窓口の整備とかありますけれども、これは何をしているのかと見てみると、外国人の労働者の採用についての相談だとか、そういうとは主にやっているようなのですが、もっともっと何か違うものが必要ではないかと思います。
 いろいろなところで仄聞して私自身も経験しているのですけれども、福祉現場で人が足りないのでハローワークに求人の情報を登録すると、翌日から人材紹介会社からオファーが殺到するんですね。おたくは足りないみたいですね、うちを使いませんかと、どこもそうです。それで、いろいろ調べてみると、大きな法人だと年間人材紹介会社に2000万以上払っている。もっと払っているところもあると聞いているんです。これは全国を調べてみたら年間相当な額、一生懸命現場の皆さんが働いて、その給付費でもらっているものが吸い上げられていると思うんです。
 本来、公的な機関がもっと機能すれば、もっともっとその辺のコストが軽くなるはずですし、外国人だけではなく企業のミドルシニア層とか、今、結構だぶついたりしていて、ちょっと最近また変わってきましたけれども、ほかにも一般の福祉系以外の大学生だとか、あるいは福祉の業界内の転職だとか、いろいろやることがここに満載していると思うんです。ですから、この人材確保についてはもっと重点的に優先順位を上げてやっていただきたいと思っております。
 それともう一つ、最後に入所施設からの地域移行ですね。私は、入所施設の在り方も含めた地域移行の在り方の検討会のメンバーなので言わせていただくのですけれども、総論で地域移行を進めようと、これは20年くらい前からずっと延々とやっていますよね。それで、毎回議題に上がって、総論でそうなりますし、数値目標も上げたりするのですけれども、あまり進んでいない。ここは、やはりもっと具体的に進めなければいけないと思っております。2022年に国連が総括所見で出したものを踏まえれば、ここは必ず進めなければいけないところだと思うのです。
 それで、こういうふうに書かれているものを見ると本当にそのとおりだし、そうなんですけれども、これを現実にするために何が必要なのかといろいろ考えているのですが、1つ私が思うのは、その在り方検討会で全国調査をしたときのものを見ると、地域移行していないというのが36%あるんです。それで、地域移行をこれからもするつもりはないというのも結構あるんです。ここはどんなに総論で書いても、きっとやらないと思います。
 それで、これをちゃんとやるために何が必要なのかと思うのですけれども、ちゃんとやっているところはどういうところなのかと見ると、個室にしている。それから、昼夜分離をしている。それで、ユニット化している。こういうところはやはり地域移行もやるんです。それで、グループホームへの体験だとか移行確認というのも結構なのですけれども、90%以上が施設の中で24時間過ごさせているんです。その24時間過ごしている人がたまにグループホームを体験して何が変わるのかと、私は実際に思ってしまいます。
 やはり日常的に昼間は基本的に施設の外で活動するというところの人こそ地域移行の意欲が出てくるのだろうと思うし、現実的に考えると、では施設を温存させるのかという意見も出そうなのですけれども、ここは一歩、本当に着実に進めるために、私は個室化とユニット化と昼夜分離、これを現在の入所施設の基本、スタンダードにすべきだと思っています。これをやらないところは厳しく減算するくらいにしないと進まないなと思っているんです。少なくとも、それをやることによって現実的に進んでいく道が開けていくのではないかと思います。
 それともう一つ、なぜこういうことを言うのかというと、幾ら地域移行をやっても全体的に進んでいくのはやはり結構時間がかかります。それまでの中に入っている御本人さんたちの、言葉は悪いですけれども、雑居部屋で昼間も夜もずっと同じ施設の中でと、これは権利侵害に等しいというふうに見ないと申し訳ない気がしてならないんです。
 そして、なぜ今かというと、樋口さんがいらっしゃいますけれども、知的障害者福祉協会もここは大体賛成していただけると思っているんです。今これをやらないと、また体制が変わると全然進まないですよ。本当に私はここに危機感を持っています。この機会に、絶対ここは確実に進めるようなものを盛り込んでいただきたいと思っています。減算とか何とかというのは報酬改定のほうの議論になると思いますけれども、そこにつなげられるようなものを障害者計画にぜひ盛り込んでいただきたいと思います。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
 小阪委員、お願いします。
○小阪委員 日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構の小阪と申します。当事者の立場から、言葉を紡ぎたいと思います。
 まず、基本指針ですが、社会参加の促進の部分に芸術文化活動に加え、障害者スポーツが新たに書き加えられたことは大変喜ばしいことだと思います。私たちの思いが国に届いたという実感を持てる機会になりました。障害の有無にかかわらず、スポーツは私たちの心身に非常によい効果をもたらすと思います。また、地域で孤立してしまいがちな障害をお持ちの方等が、御自身の身近な地域においてスポーツに触れる機会を得られるようになっていくことは、社会参加のための機会の充実、様々な人的交流の機会創出、またリカバリーの促進など、期待される効果は非常に大きいと思っています。
 障害者スポーツの効果の一つとして、リカバリーへの寄与が高いと思わせるのは、障害や病気があってもスポーツを通じた仲間たちの支え合いや心身の充実による経験によって、一般就労に至っている仲間たちが障害者スポーツ界には非常に多いという事実を目の当たりにしています。就労という切り口からの一例ではありますが、スポーツを通じた自己実現が就労への後押しになることもあるのです。
 また、地域で楽しむためのスポーツというものを充実させることも大事ですが、競技として上を目指せるような在り方を整備するのも非常に有効です。スポーツですから、障害者スポーツであっても競技性があっていいんです。真剣勝負からでなければ生み出されない力、高いモチベーションなどもあると思います。
 そうした観点から、毎年開催されている全国障害者スポーツ大会の一層の幅広い周知や競技種目の充実、また参加する選手たちを後押しできるような取組を国や都道府県及び政令指定都市が一緒になって推進していくことも今後御検討いただきたいと思います。
 これまで多くの仲間たちとともに障害者スポーツに関わってきましたが、皆さんが思っている以上に障害分野においてスポーツを推進する政策を取るということは、社会全体にとって有益です。障害をお持ちの方等が競技を通じて仲間たちとともに成長し、自信をつけることができる、自分の人生をたくましく生きていけるように自然発生的に人間的成長をもたらしてくれるなど、障害をお持ちの方等が生き生きと活躍できるようになっていくことは社会的意味合いからも経済的意味合いからも我が国全体にとって本当に好ましいことだと思います。
 加えて、地域の障害等をお持ちの方が気軽にスポーツを楽しめたり、競技に参加できるように、スポーツを所管する担当部局はもちろんのこと、障害保健福祉担当部局においては各障害領域の当時者の方たちの声というものを幅広くお聞きする機会を設けていただきたいと思います。
 以上になります。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、逆サイドで新保代理、酒井委員から吉泉委員、吉野委員までいかがでしょうか。
 皆さんですね。それでは、酒井委員からお願いします。
○酒井委員 ありがとうございます。全国就労移行支援事業所連絡協議会の酒井です。
 9月の障害者部会で、就労支援に関する指針の見直しについて、幾つか見直しをお願いして、今回反映していただいているところもあって感謝申し上げます。
 それで、全体で就労支援の目標指針についてはこれでよいのではないかと思うのですけれども、その中の成果目標の2つほどに関して意見をさせていただければと思います。
 9ページの、就労移行支援事業所のうち就労移行支援事業利用終了者に占める一般就労へ移行した者の割合が5割以上の事業所を5割以上とする成果目標についてということなのですけれども、これが実積ベースで見ると26.4%ということで下回っている見込みであるということですが、我々は移行支援協議会という団体ですから、この数字はしっかり受け止めないといけないと思いますし、同時に非常に残念な数字だと思っています。
 ただ、この中身です。この5割以上というところが定員を分母にして考えた場合、5割に達していない事業所がどれだけあるのか。最近、就労移行支援事業はなかなか定員に達していない事業所がたくさんあるとなっておりますので、それが要因なのか。あるいは、利用者さんに満足のいくサービスが提供できずに一般就労の前に辞められている、あるいはサービスを終了されている方がたくさんいらっしゃるのか、この辺りもさらに分析を今後していただければと思います。
 それから、10ページの就労定着支援に関しても同じことなのですけれども、就労定着支援事業において利用終了後の一定期間における定着率が7割以上となる定着支援事業の割合を2割5分以上とすることについても、やはり実積としては17.5%ということで目標を大きく下回っている現実があるということも非常に残念なわけですが、こちらについてもやはり定着支援事業所全体がこの目標をもっとより意識する必要がありますし、支援の成果を反映して、せっかく3年間支援するわけですから、それ以降も定着できるような支援につなげるということが大事だと思います。
 来年、報酬改定の見直しがありますけれども、ここは就労定着率の加算があるところですが、例えばこの加算についてもう少し評価をして、ここを全体の目標に持ってもらうとか、そういった工夫も必要なのではないかと思います。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 佐々木委員、お願いします。
○佐々木委員 全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木でございます。
 障害福祉計画、障害児福祉計画に係る成果目標と活動指標についてはおおむね賛成です。その上で、資料1-2の3ページです。施設入所者数の削減に関する目標について、令和8年度から入所者への地域移行の移行確認をすることを踏まえますと、6%以上に設定することは目標値として異論はございませんし、13ページにも地域生活支援拠点におけるコーディネーターの配置が成果目標に入っていることについても賛成です。
 入所施設の地域移行を進めるには、受け皿が必要です。そこには、グループホームも受け皿の一つとして大変重要な役割を果たすと考えております。実際に入所施設から地域移行することができる体制が整っていることが、私たち家族としては大前提だと思っております。
 26ページの※の4に、グループホームの見込み量のところに「重度障害者のニーズを別途見込む」と入れていただいたことと、※5のニーズ把握数を入れていただいたことには感謝しているところです。
 ただ、参考資料の77ページの別表には同様の文言も入っているのですが、前回の内容と変わっておりません。この目標を達成するための裏打ちとなる取組をするためにも、さらに本文のほうにもう少し踏み込んだ記載をしていただかないと、自治体がなかなか重度の方のグループホームを進めるということにはならないのではないかと思います。
 それから、同じく14ページの成果目標マル5-2ですけれども、これは要望です。強度行動障害を有する者への支援体制の充実については、私どもの会も大変重視している分野でございます。ぜひ中核的人材の養成の全国展開を早急にと言うと、内容が悪くなってしまうと大変困るところなのですけれども、東京都は今年何十人か、60人だったか、80人だったかと思うのですが、始めましたけれども、もう少し全国展開を早めていただけるとありがたいと思います。もしそれが難しいのであれば、ブロック単位などで研修のクオリテーを維持しながらやっていただけたらと思います。
 次に、16ページの相談支援体制のところですけれども、1つ提案です。望まないセルフプランもゼロにすることは大変いい目標だと思っております。
 ただ、前回も申し上げましたけれども、望んでセルフプランをやっていらっしゃる方も実は少しだけいるようなのです。ですから、特に障害児のほうがセルフプランは多いので、障害児支援利用計画の必要性などを利用している方たちに理解してもらうようなリーフレットを作成することなどもできたらいいのではないかと提案したいと思います。
 それから、18ページの障害福祉人材の確保・定着、生産性の向上について、協議会の設置は賛同しますけれども、設置する場合、経費削減に資する事業所間の業務提携を後押しする仕組みとか、報酬加算の取得に関する情報共有の場といった実効性のある協議をする場としていただきたいと思います。
 以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 丹羽委員、お願いします。
○丹羽委員 全国地域生活支援ネットワークの丹羽です。
 資料マル1-2の13ページ及び26ページでお示しいただいた成果目標活動指標について、1点意見を申し上げます。
 地域生活支援拠点等における拠点コーディネーターの配置数など、量的な指標を設定される点には賛同いたします。その上で、量だけでなく質を示す成果目標、活動指標も設けていただけないかと考えます。
 例えば、地域生活支援拠点等の2つの機能、緊急時の受入れ対応と、地域での体制整備及び5つの役割に沿ってそれぞれの成果を具体的に確認できるような質的目標を設定することが有効ではないでしょうか。
 具体的な指標としては、拠点コーディネーターと障害者支援施設の地域移行等移行確認担当者との連携による支援の実施回数、あるいはその連携を通じて地域生活へ移行した人数などを活動指標の一つとして示すことを提案いたします。
 こうした質的な指標を設けることで、単なる設置数の拡大にとどまらず、拠点が地域で果たす実質的な支援機能、すなわち地域移行と定着の要としての役割を可視化できるのではないかと考えます。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 樋口委員、お願いします。
○樋口委員 日本知的障害者福祉協会の樋口です。
 令和11年度末時点で、令和7年度末の施設入所者の6%以上が地域生活へ移行することを基本とすることには特段異議はございません。
 一方で、本日の参考資料1に障害福祉計画の基本指針の見直しについての本文が示されていますが、障害者支援施設の在り方に関する検討会の議論のまとめに触れられていた内容が一部しか反映されていません。同検討会の取りまとめで記載されているとおり、施設の典型的要素を可能な限り減らしていくこと、そのためには日中活動と住まいの場の分離や個室化、生活単位の小規模化等、入所者の暮らしの質の向上に係る事業事項を基本指針に明記し、目標値を設定して着実に進めていくべきではないかと思います。
 2年間にわたり開催された障害者支援施設の在り方検討会のまとめの中で、多くの記載があります。現に施設を利用されている方々の生活の質の向上は大変重要な論点であったはずですが、次期障害福祉計画のどこに反映されているのか、また、反映されようとしているのか、お答えをいただきたいと思います。
 個室を原則とし、個人の尊厳を守ることは障害者の権利擁護、虐待防止の基本です。入所施設やグループホームにおける虐待が増加し続けている中、国の姿勢が問われているのではないかと思います。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 お尋ねが1点あったかと思いますが、いかがでしょうか。
○大竹障害福祉課長 御指摘、どうもありがとうございます。
 御指摘いただいております施設の在り方検討会の要素をどの程度この指針に反映できているかということかと思います。それで、そこはちょっと不十分だという御指摘かと思いますので、御指摘を踏まえて反映をさせていければと考えおります。
 重要な要素として、個人の意思決定の尊重だとか、生活の質だとか、専門的な支援の提供だとか、地域支援、地域移行の支援とか、そういったことも施設の役割として求められたということかと思いますので、そこの要素を入れ込んでいければと考えております。
 ありがとうございます。
○菊池部会長 御意見、御要望ということで受け止めていただきたいと思います。
 それでは、吉泉委員、お願いします。
○吉泉委員 日本視覚障害者団体連合の吉泉です。
 今回の資料1-2に関連して幾つか、1つは質問なのですけれども、あとは意見を申し上げたいと思います。
 基本的には提示されていた案がおおむね適切であると思いますけれども、視覚障害者の立場からすると、やはりいろいろな支援策の中で視覚障害者は取り残されているのではないかということを感じております。その観点から、幾つか申し上げたいと思います。
 まず、9ページのマル3-1でしょうか。就労移行支援事業所等を通じた一般就労への移行というものがあります。ここで1つ質問なのですが、例えば就労移行支援事業をやっている事業所の補助金は、どのくらいの人を一般就労につなげることができたかによって、その補助金の額が変わってくると聞いていますが、これはここで言う成果目標でしょうか。これとリンクしているものなのかどうか。一般就労にどのくらいの人を移行させたかということを判断するときの基準と、この成果目標が何らかの形でリンクしているものなのかということを質問させていただきたいと思います。
 あとは意見ですけれども、こちらで懸念しているのは、成果目標を達成するために一般就労しやすい障害が軽度の人ですとか、あるいは障害種別で一般就労させやすい人の受入れが中心になってしまうのではないかということが心配です。
 とはいえ、障害程度とか障害種別で目標を設定するというのはとても難しいことだとは思います。ですので、実積を見る場合に、この障害程度別、障害種別に把握できるようにしていただきたいというのが1つです。
 それから、11ページのマル3-3でしょうか。就労選択支援の利用者及び体制の確保に関連してです。これも一般就労移行と同じような懸念を持っておりますが、例えばこれは福祉制度のほうではないのですけれども、ハローワークに視覚障害者が行っても、視覚障害者の人はちょっと就職先がないですよと言われてしまったりすることがあるんです。
 それで、就労選択支援でも同じことにならないかということを懸念しております。就労支援のネットワークを強化して云々、それから協議会などを設けて取組を進めることを基本とすると書いてありますけれども、ここに、その際、障害種別に対応した専門的選択肢支援が行われるよう図ること、ということを追加していただきたいと思います。
 それから、13ページのマル5-1でしょうか。地域生活支援の充実のところなのですが、これも成果目標(案)として令和11年度末までに云々とあって、拠点コーディネーターの配置とか、あるいは障害福祉サービス事業所等の担当者を配置するといったことが書いてあります。あとは、年に1回以上の運用状況の検証及び云々と書いてありますけれども、まずこの年1回以上検証というところに、障害種別の支援を視野に入れながら、ということを入れていただきたいと思います。年1回以上障害種別の支援を視野に入れながら、支援の実績などを踏まえ云々というふうに付け加えていただきたいというのが意見です。
 それから、これに関連してもう一つなのですけれども、拠点コーディネーターや障害福祉サービス事業所等の担当者は地域生活支援の充実の観点から、必要に応じて障害者と市町村・事業所の間の建設的対話の実現を図るものとする、ということも加えていただければと思います。
 これはどういう意味かというと、私ども相談を受けていまして、市町村との意見の対立、あるいは事業所との意見の対立というのは結構あるんです。これについて、障害者側から幾ら意見を言ってもなかなか対応していただけないという実態があります。場合によっては、裁判で訴えようかという話になることもあります。そこまでいくのもなかなか大変ですので、コーディネーターですとか、そういう方たちに建設的対話の場を設けるように図っていただきたいということです。
 次に、16ページのマル6の相談支援体制の充実・強化なのですけれども、ここも都道府県及び市町村においてセルフプランに関する云々というものがありました。先ほどもセルフプランに関連して御意見がありましたけれども、ここの括弧書きのところにやはり障害者の意思決定を尊重していただきたいということがありますので、身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合に、障害者の意思決定が反映されない形で作成されるセルフプランを言う、で括弧閉じというのを追加していただきたいと思います。
 それから、18ページのマル7の障害福祉人材の確保・定着のところなのですが、ここはワンストップ窓口というものと、関係者の連携を図る協議会の設置というものが新規に設けられていますけれども、このワンストップ窓口とその協議会が連携してほしいということがあります。ですので、追加するのが適切かどうか分かりませんけれども、ワンストップ窓口及び関係者の連携を図る協議会との協力体制を整備する、というようなことを入れていただきたいと思います。
 それからもう一つ、都道府県における相談支援専門員研修については、相談支援専門員研修に障害当時者が関わる機会を増やしていただきたいということがありますので、障害当時者が企画に参加、または講師として関わる機会を確保するよう取組を行うものとする、というようなことを入れていただければと思います。
 最後に21ページです。すみません。長くなりましたけれども、マル8の2でしょうか。障害福祉サービス等情報の公表なのですけれども、事業所に情報を公表していただくときに、どういう障害種別の人を受け入れているかということも分かるようにしていただきたいと思います。視覚障害者はなかなか受け入れてもらえる事業所がない、あるいは受け入れてもらっているとしても十分な対応をしてもらえないというようなことがありますので、どういう障害種別の人を受け入れて実際に今、受け入れているかということも情報として公開していただきたいと思います。
 私からは以上です。
○菊池部会長 1点、御質問がございました。お願いします。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
 計画における成果目標と報酬の関係性、リンクがどのくらいあるのかという御質問をいただきました。
 それで、一般就労への移行を進めていくという大きい方向性においては関係があるわけですけれども、その具体的な数値までリンクさせて同じ数値を使っているということではない形になっております。つまり、一般就労を進めていこうということでこういう大きい目標を立ててやっているわけですけれども、それをある意味、踏まえて報酬上でも一般就労移行を行った場合、支援した場合に、加算をつけたりしているという関係がございます。
 一方で、各個別の事業所における加算においては、例えばこの計画における前年度実績、6年度実績の例えば1.67倍を達成したら加算するという形ではなくて、また別の形になっているということでございますので、その積み重ね、個々の事業所の取組の積み重ねで、結果としてこの計画の目標が達成できるようにしていきたいということになりますけれども、そういう意味で大きい方向性としてリンクはしておりますが、この1.67倍とか1.52倍というものを個別の事業者の方にお願いしているということにはなっていないということでございます。
 以上でございます。
○菊池部会長 よろしいでしょうか。
○吉泉委員 はい、分かりました。ありがとうございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、吉野委員、お願いします。
○吉野委員 全日本ろうあ連盟の吉野です。
 御説明ありがとうございました。おおむね意見が反映されてあり、賛同いたします。
 しかしながら、吉泉委員と同じように、私ども聞こえない立場でも内容がまだ不十分であるところが幾つかありますので追加の意見、さらに質問をしたいと存じます。
 まず資料の1-1、⑧の「きめ細かい地域ニーズを踏まえた支援体制の整備」についてという部分に関してです。基本指針の参考資料1の9ページ、「手話施策推進法を踏まえて」という文言が掲載されております。それには感謝申し上げます。
 手話通訳者が不足しているのでその養成に力を入れる。これは当然のことだと思います。
 ただ、通訳者の養成だけではなく、若年層だけでなく、手話を指導する講師不足という問題もありますので、講師の養成も必要です。
 併せて、きこえない者にきちんと支援ができるように、その聞こえない当事者からの支援も必要です。障害福祉サービス等々の現場において、手話言語で対応ができる、その人材の育成も必要であります。その辺りは、本日の資料を見ますと、まだまだ不足していますので、今、申し上げたことを追加いただきたいと思います。
 参考までに申し上げますけれども、11月15日からデフリンピックが開催されることは皆さんもご存じと思います。きこえない人と聞こえる人で協働通訳を行う、これは新しい形になろうかと思います。NHKのEテレで夜の8時から9時15分まで11月15日に放映される番組で協働通訳が見られると思いますので、ぜひ御視聴いただければと存じます。
 次に、資料1-2の成果目標の①1の施設から地域移行について、これは当然と思いますが、ただ、単に地域移行とするのはなかなか難しいこともあります。きこえない方、それから盲聾者、また重複障害のある方たちに対しては、一般的に考えると対応方法が非常に難しいものであります。地域において例えばグループホームでも、きこえない人、聾重複者がきちんと受け入れられる体制づくりというものはまだまだされていない状況にあります。
 ですので、今は、障害者施設で、きこえない、または重複の人たちがこのまま生活をし、ゆくゆくは地域においてきちんと生活できるような環境を整えてから、移行するべきだと考えています。その辺りの御理解もいただければと存じます。
 次に、成果目標③の就労支援についてです。11ページです。資料に就労支援、就労支援事業所が載っておりますけれども、これは当然必要なことだと思います。
 ただ、危惧しているのは、自立支援協議会がさまざまなところで設置されてはおりますが、きこえない当事者が委員として入っているというところはほとんど見受けられません。少ないです。身体障害者を一くくりにして、身体の障害者が代表で入っているということが多いために、きこえない・きこえにくい人の意見が反映されていないという実態が多うございます。そういうことがないように、きこえない当事者がきちんと委員として参画するということが大事だと考えております。
 最後の○の部分、協議会で就労支援部会とあります。これは基本ですよね。とてもいいと思いますけれども、こちらの部会に、きこえない当事者、視覚障害の当事者、いろいろな立場の当事者が委員として参画するように、国のほうからもきちんと通達を出していただきたい。それも盛り込んでいただきたいです。
 併せて、労働政策審議会障害者雇用分科会において就労選択について協議がされていると思います。
 ただ、その分科会にもきこえない当事者が委員として入っておりません。以前から要望を出し続けておりますけれども、なかなかきこえない当事者が委員として参画できないという状況があります。ヒアリングの機会はありますが、やはり当事者が委員として必ず入って、きちんと意見や協議などに参画すべきだと考えております。雇用分科会と委員会等々の連携ということも大事だと思いますので、このことについてもお願いしたいと思います。
 次に、成果目標の⑥です。16ページになります。
 現状では、指定特定・相談支援事業所が令和6年4月1日付で12,324か所あると掲載されています。相談支援専門員の数は、28,661人と記載されております。伺いたいのは、手話言語で対応ができる事業所の数です。この中に、どれくらいあるのでしょうか。教えていただきたいと思います。
 それと、専門員に関しては障害当事者専門員や、種別によって対応できる数ですね、手話言語で対応できているのかどうか、その数も示していただきたいと思います。先ほどお話ししたように、数を示すことによって成果目標の達成につながると思います。手話施策推進法に盛り込まれていますし、やはり目標を表すことが大事だと考えます。そうすれば、セルフプランを減らすことにもつなげられるのではないかと考えております。手話言語で対応できる事業所が非常に少ないために、どうしてもセルフプランにならざるを得ないという状況が出ております。その辺りもお考えいただければと思います。
 あとは、吉泉委員の意見とほぼ同じですので、私からのお話はここまでとさせていただきます。御回答のほど、お願いいたします。
○菊池部会長 それでは、事務局からよろしくお願いします。
○米田地域生活・発達障害者支援室長 地域生活・発達障害者支援室長でございます。
 先ほどの御質問は、手話言語ができる相談支援事業所の数、また同じように手話言語ができる相談支援専門員の数ということでありますけれども、手元に数字を持ち合わせておりません。問題意識としては、手話による相談支援ができないということかと思いますので、参考資料1の13ページ、「相談支援に関する基本的考え方」の「相談支援体制の充実・強化」の中で、今回、「その際、関係機関との連携により、障害種別に関わらず対応できるようにすることが重要である。」という文言を入れております。
 これまで吉野委員から御意見いただきましたように、手話に対応できる事業所が少ない、あるいはほぼないのではないかということですので、聴覚障害者情報提供施設などと連携をして対応できるようにするということをそれぞれの事業所に促すということを狙いとしております。
 以上です。
○菊池部会長 吉野委員、よろしいでしょうか。
○吉野委員 ありがとうございました。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、お待たせしました。オンラインの皆様からお手を挙げていただければと思います。
 叶委員、お願いします。
○叶委員 ありがとうございます。
 全国社会就労センター協議会の叶です。私からは、資料1-2について意見を述べさせていただきます。
 1つ目が、成果目標がマル1からマル8まで挙げられていますが、これに加えて成果目標の一つとして不適切な事業運営を行う事業所をゼロとする数値目標、不適切な事業運営を行う事業所をゼロとする数値目標がやはり必要だと考えております。不適切な事業をなくしていくことが重要であることは言うまでもありませんが、財政面でもこの目標設定、取組の実施によって給付費の伸びが一定程度抑制されたり、あるいは重度障害者等が地域で生活するための環境整備等、真に必要なことに財源を充てられる体制が構築できるのではないかと考えております。
 2つ目が、3ページの成果目標マル1の地域生活への移行についてですけれども、入所施設から地域生活への移行を進めていく上では、本人が不安なく地域生活を送ることができる環境整備が重要であると考えています。本会としては、地域生活支援拠点の役割として緊急時の24時間支援を位置づけることであったり、または地域生活をしていく上での所得補償などの環境整備が必要であると考えております。
 3つ目は、9ページの成果目標マル3の一般就労への移行についてですけれども、昨今、障害者雇用がビジネスとなり、質が伴わないばかりか、その仕組みを悪用する事業者が跡を絶ちません。一般就労に関わる目標の明示により、一般就労が優先された結果、そのような雇用が増えていくことを懸念しています。一般就労の数値目標だけでなくて、雇用の質を踏まえた目標としていただきたいと思っております。
 次に、10ページ目のマル3-2の定着支援についてですけれども、現場では就労定着支援の利用につながらない方が一定数存在しています。その背景には、収入によって利用料負担が発生したり、または一般就労後の6か月経過した後の就労定着支援事業所への接続の課題があります。利用者数の目標設定はいいのですが、そういった背景への対応、方策についてもぜひ御検討いただきたいと思っております。
 最後ですけれども、11ページの成果目標マル3-3の就労選択支援についてですけれども、就労選択支援事業は高いレベルのアセスメント力が求められる事業だと思っております。設置数の目標設置だけでなく、並行して質の低い不適切な事業所への新規指定が行われないように、指定の在り方等を十分検討していただければと思っているところです。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 白江委員、お願いします。
○白江委員 ありがとうございます。全国身体障害者施設協議会の白江と申します。
 私からは、2点ございます。いずれも前の委員がもう御発言をされていますので、できるだけ端的にお伝えしたいと思います。
 1点目は、樋口委員も触れられましたし、また野澤委員にも少しつながる部分ではあるのかなと思うのですが、施設入所、入所施設の質的な目標値というものも私はあっていいと思っていますし、そういう視点で我々も今、取組を進めておりますので、ぜひその辺りは御検討いただければと思います。理由等については、先ほど来のお話と重なるので、ここでは割愛させていただきます。
 2点目につきましては、これも先ほど丹羽委員、あるいは吉泉委員からも御発言がありましたけれども、資料1-2の13ページの地域生活支援拠点について、またその後に基幹相談について触れられておりますが、量的目標というのはお示しになられているとおりで、なかなか進んでいないところはあるのですが、併せてやはり質的な見直しといいますか、検証というものを進めていく必要があろうかと思います。
 先ほど丹羽委員も具体的にお話しされましたが、やはり5つの機能、私はそれだけではなくて昨今、多様な災害が起きているという実態を考えますと、緊急事態というか、緊急的な支援の強化という部分が非常に重要だと思いますので、私どもでは災害対応、福祉避難所とか、それだけではないのですけれども、様々な取組もしております。
 こうしたところは厚労省としても手引を出されていると伺いましたけれども、そういったところもしっかりと周知しながら、検証しながら、そしてそこで入所施設なり障害者支援に関わっている施設なりがもっと深く関わっていくという仕組みもあっていいのではないかと思っております。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 冨岡委員、お願いします。
○冨岡委員 日本相談支援専門員協会の冨岡です。よろしくお願いいたします。
 私からは、成果目標マル1-1と、それから成果目標マル6についてお話を伺わせていただきます。
 まず施設入所の地域生活への移行についてなのですけれども、地域生活支援拠点等の推進に加えて、地域移行後の生活もありますので、地域移行定着支援事業などの既存の制度も積極的に活用できるよう、ぜひ進めていくことを御提案させていただきます。
 それから、相談支援体制の充実・強化等に関する目標について、成果目標では望まないセルフプランの件数をゼロにすることを基本とするとされていますが、佐々木委員からもお話がありましたように、障害児もこのセルフプランの件数をゼロにするということは含まれているのかどうなのかということをお伺いできればと思います。
 また、障害児部会のほうでこのセルフプランゼロについて議論されているのか、お伺いできればと思います。
 続けまして、望まないセルフプランをなくすためにということで、基幹相談支援体制、地域生活支援拠点、自立支援協議会の体制整備は不可欠です。地域課題の解決に向けて活発な意見交換が行われることや、地域における相談支援体制の充実がなければ進んでいかないと思われます。
 これらの体制整備は、官民協働で能動的に取り組んでいくことが重要なことや、また、望まないセルフプランの考え方について市町村ごとにばらつきが生じるということも可能性があるかもしれませんので、ぜひ引き続き都道府県、市町村への助言等についても行っていくなどの御検討をしていただきたいと思います。
 そして、関連してスライド18の障害福祉人材の確保等についてなのですが、やはり望まないセルフプランの解消に当たっては相談体制の人材確保がとても重要であることと、職場環境改善についても必要かと思われます。特に、相談支援専門員の処遇改善費の給付につきましては引き続き御検討願いたいと思います。
 また、都道府県における相談支援専門員のサビ児管の意思決定支援の研修については、研修の実施は全国的にばらつきがありますのでぜひ必須化を求めます。
 最後になりますが、本協会としても望まないセルフプランのゼロを基本とすることについて、しっかりと努力をしてまいりたいと考えております。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 御質問があったと思いますので、お願いします。
○今泉障害児支援課長 こども家庭庁の障害児支援課長でございます。
 先ほど御質問いただいた、望まないセルフプランの解消のお話ですけれども、こちらにつきましては障害児も同様であると考えてございます。明後日になりますけれども、12日に障害児部会が予定されておりまして、そちらでも御意見をいただきたいと考えております。
 以上です。
○菊池部会長 冨岡委員、よろしいでしょうか。
○冨岡委員 どうもありがとうございます。
○菊池部会長 それでは、清水委員、お願いします。
○清水委員 国立障害者リハビリテーションセンター病院の清水です。
 私からは2点あるのですが、1点目は9ページ、10ページ辺りの成果目標マル3のところで、既に吉泉、吉野委員がおっしゃっていたことと本当に同じなのですけれども、障害者全体ということで数が出ていくと、どうしても視覚、聴覚、あるいは盲聾の方とか、その数の中に十分反映されていない可能性が生じるかと思いますので、そういったデータも必要で、出していっていただければと思います。
 もう一つは、16ページです。ここの中に基幹相談支援センターのことが触れられておりまして、その「設置率は約6割にとどまる」とあり、そして成果目標の中に「整備した上で連携した体制が整備されていること。」というふうに触れられています。
 どのような障害者の方も、必ずどこかの医療機関に行かれていらっしゃるのではないかと思うと、私も医療の中の人間なのですけれども、まず医療者に基幹相談支援センターがあるということを十分知っていただいたほうがいいのではないかと思うのです。ですから、差支えがなければこの連携の中に、医療ということを明記していただくのはどうかと思って、一つ提案です。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 小林委員、お願いします。
○小林委員 日本発達障害ネットワークの小林です。2点あります。
 まず、資料1-2の27ページになります。<発達障害者支援関係>について、すごく丁寧に手厚く項目をつくっていただいて、これは本当に感謝申し上げます。一般の周知、支援体制、本人・家族の支援、当時者活動も網羅していただいてとてもありがたいと思っています。これについて何か削除するところはないかなと考えたのですけれども、まだこれを削除するのはちょっと早いなと思って見ておりました。
 それで、もう一つ欲張って入れるとするならばなのですが、発達障害の気づきが起きて、それで診断に至るところにまだ待機がとても起きております。例えば、短いと2か月くらいで何となるんだけれども、半年、1年待つということがまだ残っておりますので、そこを事項としてもう一つ、もし欲張ってよければ入れていただけないかということを考えておりました。
 それからもう一つなのですけれども、<障害福祉サービス等の質の向上>のところです。ここで挙げられている事項は、1つはサービスの支援者への研修と、それから支援の自立支援審査支払のシステムによる審査結果の共有と、監査を行ったところの記録の結果に関しての共有ということが出されていると思うのですけれども、我々のJDDネットの関係者が2017年、2018年に研究として行った障害児支援サービスの質を向上させるための第三者評価方法の開発に関する研究というものを行っております。
 ここで得られていることとしては、人事管理とか経営状態についてまではここで何とか事項で評価できていくと思うのですけれども、やはり残された問題としては評価した際の支援の質の向上に向けたコンサルテーション、助言が必要であるということが1つ必要であると思います。それから、これだけのことを評価するための評価者を養成するということもすごく重要なのではないかと思っております。質に目を向けていただけたことはとても重要だとは思っているのですけれども、まだこれだとなかなか質の向上にはつながらないのではないかと思っておりますので、項目を御検討いただけたらと思っております。よろしくお願いいたします。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 岡田委員、お願いします。
○岡田委員 ありがとうございます。全国精神保健福祉会連合会の岡田です。
 今回、当会で昨年度実施しました全国調査の報告書を参考資料として配付させていただき、ありがとうございます。委員の皆様には、御参考までに御覧いただければ幸いです。
 私からは、にも包括、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築についてお話しをさせていただきます。
 1つは、この構築の記述に、家族を加えていただきたいということです。参考資料1、31ページにこの部分の重要なことを赤字で書き込んでいただきました。下から6行目、「市町村及び都道府県と保健・医療・福祉関係者や地域住民などが連携して精神保健医療福祉体制の基盤整備及び差別や偏見のない社会の実現に向けた取組等を推進することにより、精神障害者や精神保健に課題を抱える者が地域の一員として安心して自分らしく生活することが可能となり、精神障害者の地域移行や定着も可能となる」。これらの推進実現には大いに期待するところです。
 その上で、この「精神障害者や精神保健に課題を抱える者」の後に、家族を加えていただき、精神障害者や精神保健に課題を抱える者とその家族が地域の一員として安心して自分らしく生活することが可能となり、という文章にしていただきたいと考えます。
 特に、精神障害や精神的に課題のある人がいる家庭では、本人のみならず家族全体が地域から孤立する傾向があることが明らかになっておりますし、今回配付させていただいた調査でも、約8割の家族が身体面での不調を感じ、3割以上の家族が精神的な不調で精神科を受診しているという結果がありました。本人の地域生活を支える上で、このような家族全体の状況を無視することはできないと考えます。
 にも包括推進においては、本人だけではなく、現在ヤングケアラーの課題への取組も進められていますが、家族全体を含めた視点が大変に重要であると考えますので、この記述に家族を加えていただき、精神障害者や精神保健に課題を抱える者とその家族は、としていただきますようお願いをいたします。
 また、にも包括の成果目標として、入院から地域への退院の視点のみならず、新たに地域の課題に向けて心のサポーター数と住民の心の状態を取り上げていただけたことはよかったと考えております。
 今後は、この100万人を目指す心のサポーターが実際に地域でどのような活躍ができるのか、どのような効果が見られるか、または住民の心の状態を把握したことでどのように政策等に反映できるのかといったことにも着目していく必要があると考えております。
 私からは以上になります。ありがとうございました。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、阿部委員、お願いします。
○阿部委員 ありがとうございます。日本身体障害者団体連合会の阿部です。
 私からは、資料1-2の成果目標マル1-1とマル1-2について、まず意見といいますか、お話しさせていただきたいと思います。
 冒頭の安藤委員、野澤委員のお話をお聞きするとともに、またほかの委員のお話も伺いながら、入所施設からの地域移行というのはまだまだ難しい状況なのかなと思ったところです。そして、マル1-1にはまだ地域で重度障害がある方を受け入れる体制が十分に整っていないことが要因だということも示されておりますし、そしてまたマル1-2におきましては施設入所者数の削減に関する目標というところで、施設の老朽化なども含めていろいろな状況が知られているということがここから読み取れました。
 さて、この中で野澤委員、樋口委員などから、やはり入所施設の環境の整備についてのご指摘も大事なことだと思います。そして、地域移行を考えていく場合の地域の状況、グループホームなどにおける重度の方、高齢化の方への対応とか、地域生活支援拠点の質的検証というお話が白江委員からも出ましたけれども、この辺をしっかりしていくためには日頃、重度障害のある方に関わっておられる入所施設の専門的な体験を持った職員が地域での仕組みに大きく関わっていくことがとても大事かと思ったところです。
 ということは、恐らくここの入所施設の定員を減らすときに、その削減に伴ってそれぞれ入所施設に補助があると思うのですけれども、この辺をしっかり取り組んでいただくとともに、入所施設老朽化などで建替え、体制を整えていくときには、どうかその運営法人といいますか、関わる社会福祉法人がグループホームとかショートステイの整備、それから地域生活支援拠点などに関わっていただくことがすごく大事なのかと思いました。
 これは、地域で暮らしている障害がある方の重度化、高齢化への対応とともに、親亡き後ということもお聞きしますので、その対応のためにすごく大事なことかと思ったところです。ぜひ障害者支援施設から地域移行への仕組みに関わることが十分にできるような補助の仕組みということも、今あるとは思いますけれども、さらに充実させていただきたいと思いました。
 それから、資料マル1-2の23ページに、活動指標の全体像として、障害者に対する職業訓練の受講ということが記載されておりますし、この中で都道府県の障害保健福祉担当部局と都道府県の労働担当部局及び福祉施設、様々な連携を基に福祉施設から一般就労への移行を促進するということで、これらにつきましては障害者職業能力開発校並びに、一般の職業能力開発校においても障害のある人が職業訓練を受けることができるということを聞いておりますし、または委託事業も様々あるということをお聞きしていますので、この連携ということを十分に地域で実践できるように周知いただければと思いました。
 以上、2点について申し上げたところです。ありがとうございました。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 松本参考人、お願いします。
○松本参考人 ありがとうございます。日本看護協会の松本でございます。
 意見を申し上げたいのは、成果目標②の「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムの構築」についてが1点ございます。これにつきましては、精神病床における退院率というのも、お示しいただいている30日以上の再入院率だけではなく、把握する必要があるのではないかと考えております。
 と申しますのは、やはり全体の退院率の中の30日以上の再入院率という考え方になるかと思いますので、ベースとなる退院率を把握いただいた上で、30日以上の再入院率を考えるということが必要ではないかと思っております。
 また、成果目標全体の設定に当たって、現状から目標が示されていると思いますが、そこの中に寄与する要因が網羅されているのかがこの中では見えにくいということになります。したがって、ロジックツリーというような考え方もございますけれども、この要因と目標の関係性などを明確に示した上で今後の方向性を併せて示すということが論理的には必要かと思いますので、今後の全体像をお示しいただくときにはそういったものを御検討いただければいいかと思います。
 以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 櫻木委員、お願いします。
○櫻木委員 ありがとうございます。日本精神科病院協会の櫻木です。3点ほどお話しをしたいと思います。
 まず1点ですけれども、資料1に示されていますように今回の基本指針の策定、これに関しては地域差の是正というようなことが大きく取り上げられています。障害福祉サービスの地域差を是正して、供給が計画的かつ効率的に行われることが重要であるということになっています。
 地域差を考える場合、1つは後で過疎地域のお話が出ると思いますからそちらにお願いをしますけれども、量的な拡大がまだ必要な地域、それから大都市圏などであると思いますが、質の担保をきちんとしていく。実際にニーズがないところに無理やりニーズを喚起してサービスを行っているというようなケースが散見されます。
 叶委員は慎重にその事業所名を挙げずにお話をされましたけれども、毎日報道されているので取り上げても構わないかと思いますが、大阪の絆ホールディングス、いわゆる障害者就労支援Aの事業所で、一般就労に関して再雇用を繰り返して就労移行支援体制加算、これを20億円を超えて過大に受給をしたというふうなことが連日のように取り上げられています。
 その質の担保に関しては、資料1-1、基本指針の見直しのマル7のところに、質の確保、担保ということが取り上げられています。実際の本文のところで言うと、参考資料1の62ページになろうかと思うのですけれども、「障害福祉サービス等の質の確保のためには、「指定障害福祉サービス事業者等指導指針」、「指定障害福祉サービス事業者等監査指針」等に基づく、指定障害福祉サービス事業者及び指定障害児通所支援事業者等に対する運営指導・監査の適正な実施が必要である。また、運営指導・監査を行う都道府県等の職員の育成・研修等も重要である。」というふうに新たに付け加えられているところです。
 そこの説明を見ると、「障害福祉分野における運営指導・監査の強化の方針を示していることを踏まえ、今年度から取り組んでいる事項の成果を反映させる。」という説明がついています。本年度から取り組んでいる事項の成果というのはどういうところにあるのか、教えていただければと思います。
 それから2点目、資料1-1の基本指針の見直しのところで、先ほど松本参考人も取り上げられましたが、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する目標ということで、今回我々の要望を入れていただいて再入院率が取り上げられました。相談支援体制の構築や障害福祉サービスの整備等の地域の基盤整備が退院患者の再入院率の改善に寄与すると考えられることを踏まえ、地域平均生活日数と合わせて評価する指標として「退院患者の精神病床への30日以上の再入院率」を成果目標とするという説明がついていて、これは参考資料2の14ページに「再入院率の考え方」というイメージが示してあります。これがなかなか分かりにくいので、本来であれば事前のレクをいただいたときに確認をすればよかったのですが、これについて簡単に御説明いただければと考えています。
 松本参考人が御指摘になった退院率に関しては、もうずっといわゆる地域医療計画の中で触れていますので、むしろそれに対応するような形で障害福祉計画の中にはこの再入院率を入れていただきたいというお話をさせていただきました。
 最後に、資料1-2の成果目標のマル5-2です。これは何人かの委員が取り上げられましたけれども、強度行動障害を有する者への支援体制の充実というところであります。なかなかこれは本当に難しい問題だということは理解しています。それで、日本精神科病院協会では毎年、厚生労働省の予算に対する要望というところで、強度行動障害を持つ人たちに対して都道府県単位でセンター機能を持つ仕組み、これを構築するということの要望を何年にもわたってお願いをしてあります。センターの中で、例えば情報提供であるとか、あるいは普及啓発、場合によったら研修、それから残念なことに施設であるとか、あるいは地域であるとかで、なかなか支援がしにくいという方に関しては、治療的な対応ということも含めて、それぞれ都道府県の中にこういったセンター機能を持つ仕組みをつくるということをずっと我々としては要望しているのですけれども、これに関しても考えていただければというふうに要望いたします。
 以上です。ありがとうございました。
○菊池部会長 1点目、2点目に関して御質問がございましたのでお願いします。
○乗越企画課長 企画課長でございます。
 運営指導に関する御質問だったかと思います。参考資料1の62ページの「今年度から取り組んでいる事項の成果を反映させる」という点について、どのような内容かということであったかと思います。
 成果という言葉が適切だったのかどうかはあるのですけれども、こちらの指導監査につきましてはこの障害者部会におきましても3月の部会におきまして運営指導監査の強化につきまして取組の方向性をお示しして、それに基づいて取り組んでいるところでございます。都道府県の運営指導の重点化、特に営利法人が運営する事業所に重点化をするといったようなことですとか、または現在、運営指導の監査やマニュアルなどについての作成の取組を今、行っております。また、監査を行う職員の育成研修なども重要であるという記載がありますけれども、こちらについては都道府県、自治体の職員に対する研修についても既に今年度実施をしてきております。そうした取組について、指針の中できちんと取り組んでいくということをこちらの記載のほうで反映をさせているということでございます。
 私からは以上でございます。
○海老名精神・障害保健課長 続きまして、再入院率の関係について御説明させていただきます。精神・障害保健課長でございます。
 参考資料2の14ページ目の図でございますけれども、そもそも退院した後も何らかの理由で、例えば休息などを目的として短期的に入院をするということ自体はあり得るものだと思っておりますが、一方で病状以外、先ほど櫻木委員からも指摘があったとおり、地域の基盤整備などがなかなか進んでいないようなこともあって、ここのイメージでもあるような30日以上になってしまうようなケースをきちんと把握をしていこうということが趣旨でございます。
 90日時点、180日時点、365日時点、その時点で30日以上の入院になってしまっているような方を把握することによって、地域での基盤整備の状況を地域ごとに把握をいただければという趣旨で設定しているものもございます。その具体的な現状のデータについては15ページ、16ページ、17ページ目にございますので、こういった趣旨、あるいは考え方については都道府県の担当者などに丁寧な説明をして、いわゆるデータの趣旨、あるいはその活用といいますか、考え方についてしっかりと御案内をしていきたいと考えております。
 以上でございます。
○菊池部会長 よろしいでしょうか。
○櫻木委員 ありがとうございます。再入院率というのはあまり今まで取り上げられていなかったのですけれども、この資料を見ると、かなり中央値からの乖離というのが多いほう、少ないほう、両方ありますので、やはりこの点というのは重要なことだと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、江澤委員、お願いします。
○江澤委員 ありがとうございます。
 まず施設入所支援の利用者の推移を見ますと、区分6と区分5を合わせまして、近年10万人超の大体同レベルで推移をしております。また、利用者の高齢化も進んでいますので、現状の年平均削減率のトレンドを将来どこまで適合していくのかはそろそろ考える時期に至っているのではないかと思っています。
 また、今のことは精神病床における入院患者数の推計にも同じことが考えられると思いますので、新たな地域医療構想における精神医療の必要病床数の推計に当たっても、本日の資料でも再入院率が低い都道府県は地域平均生活日数が長く、逆に再入院率が高い都道府県は地域平均生活日数が短いという実態も示されておりますから、詳細な分析を行いながら実情を踏まえた今後の推計というのは精緻に行っていく必要があると考えております。
 併せまして、来年度の診療報酬改定に向けましても、精神科地域包括ケア病棟の普及拡充も議論がなされており、医療計画や診療報酬改定等の整合性も踏まえながら検討すべきと思っております。
 また、全体的に数値目標を示されておりますけれども、提供サービスの質の確保や繰り返し報道される不適切な事例への対応も並行して取り組んでいく必要があるかと思います。これは今、櫻木委員もおっしゃいましたし、複数の委員からも御指適がありますので、やはりサービスの質の確保、特に不適切な報道においても不正請求の額は桁が違う大きな金額になっていることも最近報道されておりますので、その辺りはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 お手をお挙げいただいた皆様から御発言いただけたかと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、非常に多くの御意見等をいただきましたので、それらも踏まえまして引き続き事務局におかれましては取りまとめに向けて作業をお願いしたいと思います。
 かなり時間が押しているのですが、議事の2がございますので進めさせていただきます。まず、資料2、3につきましてまとめて事務局から説明をお願いします。
○米田地域生活・発達障害者支援室長 地域生活・発達障害者支援室長でございます。
 まず、資料2について私から説明をいたします。「過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組みについて」です。
 まず1ページ、今年の5月に地域共生社会の在り方検討会議の中間取りまとめがなされまして、そこで過疎地域等において既存制度の機能集約を可能とする特例を創設するということが提案をされたということであります。
 続きまして2ページ、この新たな仕組みについて現在、社会保障審議会福祉部会で議論されております。その今年の9月の資料をつけております。
 現状と課題でありますが、過疎地域等においては担い手不足が深刻化し、地域における支え合い機能が脆弱化するとともに、福祉ニーズの多様化、複雑化が見込まれる。こうした中で、重層的支援体制整備事業は介護、障害、こども、困窮の各分野の相談支援・地域づくり事業における配置基準を満たした上で実施する必要があり、そうしたことから小規模自治体等においては事業の実施率も低い。こうした状況を踏まえ、「地方創生2.0基本構想」において、中山間・人口減少地域では相談支援地域づくり事業を一本化するとともに、福祉以外の他分野を含めた地域内での連携・協働を図るための制度改正を実施するとされております。
 3ページです。この新たな仕組みの論点についてです。
 1つ目が(各分野の相談支援・地域づくり事業の体制整備)で、配置基準等を柔軟化するということが提示されています。また、(相談支援・地域づくり事業にあわせて実施する事業)としては、重層的支援体制整備事業よりも簡素なものとし、地域との連携・協働機能の強化を図る内容とするとされております。
 続いて4ページ、論点の続きです。
 (対象地域・実施要件)として、人口規模が小さいといった指標を踏まえつつ、必要なプロセスを経ていることを都道府県や国が確認するというもの、また、(市町村への補助の在り方)としては既存の関係補助金について一体的な執行を行える仕組みと、こういった論点が提示されております。
 少し飛びまして、8ページ、9ページを御覧ください。配置基準を柔軟化するという話がありましたので、現行の障害分野における配置基準がどうなっているかということであります。
 8ページが障害者相談支援事業ですけれども、これについて人員配置基準は特段定めがない、また常勤や専従の要件もないということです。
 9ページが障害分野の地域活動支援センター事業についてですが、この人員配置基準については省令で施設長を1人、指導員2人以上を配置することとされております。
 続いて10ページです。
 現状、この重層的支援体制整備事業を活用している、活用していないにかかわらず、障害福祉において地域共生社会の実現に向けて相談支援や地域づくりでどういった取組があるのかという事例を紹介しております。
 上のリード文のところですけれども、障害福祉も他制度と連携することで多機関協働による包括的な支援を行うことに加えて、こうした個別課題への対応を通じて地域課題への把握につなげている。また、障害者自身も障害の特性に応じて支援者、担い手としての活動を行い、地域住民等との関わりを持つことで、地域における障害のある方への理解の促進や地域の活性化の一助となっているということで、例を幾つか挙げております。
 相談支援については3つ挙げておりますけれども、基幹相談支援センターが起点となって他分野との連携が図られているという例がありました。
 また、地域づくりの対応事例としては、地域住民の食を支援するなど、障害分野にとどまらず地域の活性化にも寄与したり、障害者の方が支える側に回っているというような取組が見られております。
 以上を踏まえまして、11ページに論点を示しております。
 2つ目のポツのところですけれども、新たな仕組み、今回の過疎地域等における新たな仕組みが創設された場合、対象となる自治体はこの仕組みを活用することにより、障害者相談支援事業及び地域活動支援センター事業について他の制度の事業と一体的に行えるようになりますが、今後の福祉部会での検討に当たって障害者部会として留意すべきことはあるかというものでございます。
 資料2の説明は以上です。
○乗越企画課長 企画課長でございます。
 引き続きまして、資料3についてでございます。
 資料3の1ページを御覧いただければと思いますが、こちらは12月1日から開始をされます障害福祉サービスデータベースの第三者提供に関しまして、匿名障害福祉及び障害児福祉情報等の提供に関する専門委員におきましてガイドライン案の議論を行っておりましたが、9月2日の専門委員会におきまして了承を得ましたので部会での議論をお願いするものでございます。
 ガイドラインにつきましては、データを提供するものが守るべきルールですとか、データ提供に係る手続、審査基準などが定められております。
 ガイドラインの構成や内容については1ページの表のところにあるとおりでございますが、こうした内容についてはおおむね他分野のデータベースのガイドラインの内容を踏まえたものとなっております。
 一方、障害の専門委員会におきましては議論に当たりまして障害者部会、それから障害児支援部会の構成員が所属する当事者団体に御説明をしております。その際いただいた御意見につきまして、この資料の15ページ以降に記載をしております。今回は、いただいた御意見を踏まえて対応した部分を中心に御説明をさせていただきます。
 まず2ページ、「第三者提供の目的」についてでございます。
 こちらにつきましては、個人が特定されることへの御懸念をいただいたことを踏まえまして、ガイドラインの目的の赤字になっているなお書きのところでございますが、利活用に際して個人識別が可能となる情報を公表しないように厳格に取り扱うことや、障害者及び障害児の人権を尊重し、利活用により差別や偏見につながることがないよう十分に配慮することなどを追記しております。
 それから、少し飛びまして8ページを御覧ください。
 審査基準でございますが、こちらも同じようにデータベースを利用する際の審査基準におきまして個人特定性に関して十分な配慮を要する旨ということを記載しております。
 それから、12ページを御覧ください。
 研究成果などの公表に当たって注意すべき事項ということですけれども、こちらにつきましても研究成果の公表に当たって人権を尊重し、差別や偏見につながらないよう、十分に配慮しなければならない旨を利用者に求める旨を記載しております。
 それから、14ページでございますが、こちらも当事者団体の方からアクセシビリティーに関する御意見をいただいた、障害者が提供を申し出る場合の配慮ということで御意見をいただいたことを踏まえまして、データの提供申出において障害者や障害児のアクセシビリティーに十分に配慮する。それから、障害者の作成しやすい媒体及びファイル形式で受け付ける旨を記載する。このような形で、障害データベース独自のガイドラインの配慮も行いまして作成をして、専門委員会での議論を経て了承された案になります。
 御議論いただければと思います。よろしくお願いします。
○菊池部会長 それでは、ただいま資料2、3に関する御説明をいただきました。
 申し訳ございませんが、時間がかなり迫っておる中で少し時間オーバーになってしまうかもしれませんが、そのためにはまず委員の皆様で御意見がある方をあらかじめ特定させていただければと思います。オンラインで御意見のある方は、挙手ボタンで今の段階でお知らせください。それから、会場の方はお手をお挙げいただきたいのですが。
 小阪委員、そして吉泉委員、丹羽委員、吉野委員、樋口委員でよろしいですか。
 オンラインからは、7名の委員の方からお手が挙がっています。
 では、12名の方ということで、大変申し訳ありませんが、時間の関係もありますので、ぎゅっと要点を中心にお話しいただけると大変ありがたいです。
 それでは、小阪委員からお願いします。
○小阪委員 ありがとうございます。日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構の小阪です。
私からは1点だけです。資料2についてです。障害者相談支援事業及び地域活動支援センターについて、ほかの制度の事業と一体的に行えるようになるという方向性については地域の実情を踏まえた対応だと思っています。
 一方で、私の立場から言うのも大変恐縮ですけれども、障害福祉サービス上において、ピアサポートを報酬上、国として評価しています。それで、過疎地においてはということですが、当然民間の事業が少ないのではないかということが推定される中で、ある程度公的な事業においてピアサポートを地域で必要とする方たちが受けられるような体制整備を行うという観点をもち、特に障害者相談支援事業においては人員配置として必置にするかどうかは別として、ピアサポートを推奨するような取組というものを検討して、過疎地を置き去りにしないようにしたほうがいいのではないかということをちょっと思った次第です。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、丹羽委員、お願いします。
○丹羽委員 全国地域生活支援ネットワークの丹羽でございます。
 資料2についてです。重層的支援体制整備事業については、当初からワンストップ相談窓口が地方交付税で措置されていた障害者相談支援の予算を吸収する形で進められることにより、重度障害者への相談支援機能が弱まるのではないかと懸念してきました。実際、私が事業所を運営している埼玉県内の人口15万人規模の市でも、制度開始後サービスにつながっていない障害者への相談支援機能が低下したと感じています。
 もっとも、厚労省の地域福祉課が本来求めているのはワンストップ窓口ではなく、包括的な相談支援体制であると理解しています。つまり、各課がそれぞれの専門分野で対応しつつ
 複合的な課題がある場合には省内連携を図る、そのための調整機能を整えるというのが趣旨だと思います。
 しかし、現実には当初、私たちが懸念したとおり、各課が複合課題への対応を避けた結果として、形式的なワンストップ相談窓口が全国的に設置されてしまいました。
 その上で、2点質問と、2点意見を申し上げます。
 1つ目の質問は、資料にある「過疎地域等」の「等」とはどの程度の人口規模の自治体までを想定しているのかという点です。
 2つ目の質問は、この包括的な支援体制整備において母子保健、精神保健、難病といった地域保健との連携はどのように考えているでしょうか。保険が弱いように思います。また、保健所はどのような位置づけになっているのかをお聞かせください。例えば、難病の人たちは障害者手帳を持っていれば市町村が相談先となり、持っていなければ都道府県が相談窓口となるように分かれている実態があります。
 次に、意見の1点目は、小規模自治体において医療的ケア児や強度行動障害のある人や自立生活を目指す人の相談を受けた際、専門相談や支援につながるまでに何か月もかかることがないようにしていただきたいということ。
 2点目は、そうした支援が遅れないよう、ICT等を活用して速やかに専門相談につなぎ、その後も自治体として住民への継続的フォローが行える体制を整えていただきたいということです。
 以上です。
○菊池部会長 御質問がございますので、お願いします。
○南地域共生社会推進室長 社会・援護局の地域共生社会推進室長でございます。御質問は2点ございました。
 まず、この特例制度で検討しております対象地域につきましては、担い手がかなり不足していることを想定しておりますので、人口についても一定程度少ない、あるいは人口減少率がかなり急激というようなところを指標として考えております。
 ただ、具体の対象区域に関しては、現在町村や市で人口減少が進んでいる地域等々、意見交換をしておりますので、具体的な設計については引き続き詳細を検討してまいりたいと思います。
 あとは、難病等々との連携についてですが、主に県のほうで対応しているような分野になると思います。ここについて、この特例制度を活用する場合については、そういった都道府県のそういう専門相談機関との連携体制を取ることを基本的に前提として制度設計を考えておりますので、事前に都道府県の役割を明確化した上で、この事業を使われる市町村と都道府県が連携関係を構築した上で実施していただくということで、実施市町村については都道府県及び国の確認を経て実施を進めていくことを想定しております。
 以上です。
○丹羽委員 分かりました。ありがとうございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、樋口委員。
○樋口委員 日本知的障害者福祉協会の樋口です。
 過疎地域において、高齢、子供、障害、生活困窮分野の相談支援や地域づくりを一本化することは、長年のあるべき姿として地域におけるワンストップ化の相談支援にもつながるため、利用者の利便性の点では理想的であると考えています。
 しかし、過疎地域における新たな仕組みが創設された場合、障害者相談支援事業が他の制度の事業と一体的に行えるようになることが検討されていますが、相談支援事業はただでさえ人手不足であり、業務の範囲も多岐にわたっているため、より負担が増すことにならないかという懸念もあります。
 重層的相談支援体制整備事業等も実施している自治体が500か所程度と、多くありません。現況の課題をしっかりと検討していただき、包括的支援体制の土台となる相談支援に対して、財政的支援を含めた国からの支援の拡充をお願いしたいと思います。
 現行の報酬設定は、規模の大きな事業所に加算がつき、そのために小規模事業所が撤退するといった悪循環が起こっています。事務処理等を踏まえ、簡素合理化できる内容に改めた上で、基本報酬の増額とケース上限の撤廃等の相談事業所規模にかかわらず、事業継続が可能な報酬制度にしていただきたい。まずは相談業務を処遇改善費の対象としていただきたい。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 吉泉委員、お願いします。
○吉泉委員 日本視覚障害者団体連合の吉泉です。
 私は、資料2の過疎地域での包括的な支援に関連して2点申し上げたいと思います。
 これはなかなか市町村単位で支援をやることが難しいとなった場合、複数が協力体制を取ってということになると思いますが、その場合、広域での支援が可能になるようにするためには円滑な移動というものが必要だと思うんです。特に、公共交通機関が不便な地域ではそれがとても大事になってくると思います。これはサービスを利用する障害者側だけではなくて、事業所側にとっても一つのポイントになると思います。これは福祉施策だけで解決できる問題ではないかもしれませんけれども、円滑な移動が可能になる体制というのは念頭に置いていただきたいというのが1つです。
 それから、数少ない事業所がいろいろな支援に対応することが必要になってくると思うんです。子供だけではなくて大人もということもありますし、いろいろな障害種類への対応、あるいは高齢者への対応ということになると思いますが、そうなるとこれはとても大変なことだと思いますので、それぞれに対応するための専門的なノウハウを持つ人を必要に応じて派遣できるような体制ですとか、情報提供できるような仕組みというものが必要だと思います。これは検討されているとは思いますけれども、そこが一つのネックになるかと思いますので、御検討をよろしくお願いいたします。
 私からは以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、吉野委員、お願いします。
○吉野委員 全日本ろうあ連盟の吉野でございます。
 資料2に関しましては吉泉委員と同意見でございますので、割愛させていただきます。
 次に、資料3につきまして申し上げたいと思います。
 全般的には賛成という形になりますが、ただ、配慮が必要だという部分に絞って申し上げたいと思います。
 災害発生時等、今、災害が多い時期でございますので情報データの集積があります。それをきちんと提供するというような体制ができるかどうかです。人の命を守るとき、円滑に情報共有ができるような体制をつくっていただきたいです。この配慮をぜひお願いしたいと思います。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 それでは、オンラインから、冨岡委員、お願いします。
○冨岡委員 冨岡です。私からは、包括的な実施に当たりまして、特に障害分野が埋もれてしまうことのないように十分に御配慮いただきたいと思います。
 その理由といたしましては、能登半島地震の際に被災高齢者等把握事業を通じて私たちは訪問活動を行ってまいりましたが、この事業の「等」の部分について障害者が含まれているということを知らなかった方が多かったということが挙げられますので、ぜひその点の御配慮をよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 永松委員、お願いします。
○永松委員 全国市長会の代表の永松でございます。発言の機会をいただきありがとうございます。
 今、皆さん方から御意見があったように、介護や虐待、ひきこもりといった分野に国民の関心が向かうと障害分野としては気をつけないといけないと思います。ただ、私どもの市もそうですけれども、高齢化と人口減少等で介護分野も障害分野も担い手不足は深刻な地域ですので、今回、ご提案をいただいている「介護」も「障害」も支援の手が届きやすい形で制度を考えていただけるのは、本当にありがたいことです。
 もともと、私どもの市では、「家族全体」を見ようということで、5年くらい前から地域包括支援を障害だけではなくて高齢も、それから虐待も、ひきこもりも、貧困も併存する、「マルチプロブレム」の家族をサポートしてまいりました。おかげで年を重ねるごとに「ワンストップで」という目標が絵に描いた餅でない状況になっているので、方向性には間違いはないと思っています。
 特に障害の分野を忘れずに、それから先ほど障害サービスの提供者側に大きな不正が生じていることについてですが、都道府県も一生懸命取り組むのですが、どうしても専任職員を増やすことがそもそも難しいという根本的な問題があります。是非とも、国全体で考えていただければ、と考えます。事業者数と利用者の増加に指導する体制がとても間に合わない状況にあります。また、監査指導の専門研修も併せてお願いします。
 いずれにしても、マルチの問題を抱える家族を多くの職員、多職種がチームでアセスメントし、1つの家族を協働して救うということで、多くの知見が行政と、それ以外の構成メンバーに積み上げられていきます。
真の「地域づくりの力になる」ことで、非常にいいなと思っています。人口減少地域での特例について、この方向で進めていいただければありがたいと思っています。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 小林委員、お願いします。
○小林委員 日本発達障害ネットワークの小林です。
 1つ、資料2について情報提供的な意見を述べさせていただきます。
 地域福祉的な観点になるのだろうと思っているのですけれども、令和3年の厚労科研の地域特性に応じた発達障害児の多領域連携における支援体制整備に向けた研究というものの中で、地域診断のQ-SACCSというものがつくられております。これは地域支援を考えていく上で、地域支援体制を可視化していくツールとしては非常に使えるものだと思っておりまして、子供や家族だけではなく地域全体を見ていくツールとして共通言語になるのではないかと思いますので、こういうところの地域福祉という全体を考えるときには大事なツールになるかなと思って御紹介をいたしました。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 櫻木委員、お願いします。
○櫻木委員 ありがとうございます。日本精神科病院協会の櫻木です。
 資料の2に関してです。今日もいろいろ議論が出ましたけれども、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムというものがあります。これは、インフォーマルなサービスも含んで、地域で全体として見ていくという中身です。ですから、むしろ人口が少ない、お互いの顔が見えるような距離感が大事になってくるかと思います。永松委員からも御指摘になりましたけれども、永松委員のところが大分県の杵築市で人口3万人くらいの自治体だと考えていますが、そのくらいのコンパクトなところというのが非常にうまくいくと考えられます。
 それで、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムというものが現に動いていますから、それと全く別立てでやっていくというよりは、それを包括したような形でサービスが行われていけば、よりよいのではないかと考えています。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 白江委員、お願いします。
○白江委員 ありがとうございます。全国身体障害者施設協議会の白江と申します。2点ございます。
 1点目は資料2に関してですけれども、方向性としては賛成しているのですが、先ほど来、懸念点が皆さんから出ておりましたが、そういったものをしっかり検証して丁寧に進めていくということが大事だと思います。
 といいますのは、人口減少が今の段階では日本では止まらない状況ですので、ある意味でこういった取組というのはこれからのモデル的なものになってくるだろうと思いますので、その辺りを丁寧に検証していく体制というものをぜひおつくりいただきたいと思います。
 2点目は資料3につきましてですが、心配は尽きないと私は思います。ですので、ここに追記されたことがある意味では当たり前のことだろうと思うのですが、具体的な進め方、具体的な安全対策とか、そういったものについて当時者の方はもちろんですけれども、こういった部会などでも丁寧に御説明いただいて、見切り的なことはないと思うのですが、ある程度の納得が取られたところで進めていただければと思っております。
 以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 江澤委員、お願いします。
○江澤委員 ありがとうございます。
 まず、資料につきましては自治体などの実施主体の取組、あるいは施設基準の緩和など、柔軟な対応が不可欠と考えますけれども、いずれにしましても2040年のサービス提供体制の在り方検討会や、本日も開催されました介護保険部会の議論なども十分に参考にすべきと考えております。
 続きまして、資料3につきましては医療や介護分野の他の公的DBと同様な対応に加えて、障害福祉DB独自の配慮への対応を行うことについて賛同いたします。
 なお、医療介護分野でも取り組まれておりませんが、提供後の活用業績について必要なデータの提供に値する価値のあるものかどうか、吟味するプロセスも必要と考えております。
 以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 松本参考人、お願いします。
○松本参考人 日本看護協会常任理事の松本でございます。
資料2につきまして、過疎地域等における包括的な支援体制の整備のための新たな仕組みの検討に関しましては、医療や保健についても含めて検討いただきたいと考えております。
 また、自治体内の組織横断的な体制がないと進めませんので、保健、医療、介護、福祉に係る各関係機関、多領域との重層的な連携による支援体制を構築する必要があると思っております。
○菊池部会長 ありがとうございます。
 以上でございますが、ほかに何か御発言ございますでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございます。江澤委員からございましたが、本日は午前中に介護保険部会がありまして、そこではサービス提供体制の推進に関してでしたけれども、介護予防の推進に関しても、介護予防と障害、子育て、生活困窮分野等の地域の抱える課題の支援を一体的に実施するための拠点を整備し、その運営を推進する事業について地域支援事業を位置づけることについてどう考えるかというような論点提示があって、いろいろ議論がなされたところであります。
 相談支援と実体的なサービスの提供という二側面がございますけれども、今回障害分野が埋もれてしまわないようにという複数の委員からの御指摘がございましたので、そこは十分留意する必要があるかと思いますが、他方で、埋もれないようにするためにも、特に地域共生社会に向けた障害分野の積極的な役割というか、そういったものも示していく必要があるだろうと思っています。
 その意味で、本日この資料2の10枚目の資料を事務局から御用意いただいた。特に地域づくりへの対応等ですね。これは非常に大きな意味があるのかなと私は個人的には思っていますので、他の部会等でもこれはしっかりとお示ししていきたいと思ってございます。時間がない中で発言してしまいましてすみませんでした。
 ということで、今日もタイトな時間で大変申し訳ございませんでしたが、時間が過ぎてございますので、本日はここまでとさせていただきたいと存じます。後半の議論につきましても、事務局におかれましては御意見等を踏まえて、さらに御検討いただきたいと存じます。
 それでは、今後のスケジュールにつきまして事務局からお願いします。
○乗越企画課長 企画課長でございます。
 本日は、御多忙の中、御議論いただきましてありがとうございました。本日いただいた御意見を踏まえまして、指針の反映の作業を進めてまいりたいと思います。
 先ほど障害児支援課長からもお話がありましたが、同じような議論を障害児支援部会でも行ってまいります。そうしたことを踏まえまして、次回につきましては障害児支援部会との合同開催とすることを予定しておりますけれども、日程につきましては追って事務局から連絡をいたします。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○菊池部会長 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。時間をオーバーいたしまして大変申し訳ございませんでした。お疲れさまでした。
 どうもありがとうございました。