2024年9月25日 薬事審議会 議事録

日時

令和6年9月25日(水)13:00~

出席者

出席委員(20名)五十音順

 (注)◎分科会長 ○分科会長代理

欠席委員(3名)五十音順

行政機関出席者
  •  城 克文(医薬局長)
  •  佐藤大作(大臣官房審議官)
  •  中井清人(医薬品審査管理課長)
  •  高江慎一(医療機器審査管理課長)
  •  重元弘道(総務課長)  他

議事

○総務課長 それでは定刻となりましたので、ただいまから「薬事審議会」を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、お忙しいところ御出席を頂きまして、誠にありがとうございます。
 まず、今回より委員として御所属いただくこととなりました先生を御紹介いたします。関野祐子委員の後任として、公益財団法人東京都医学総合研究所依存性物質プロジェクト参事研究員、プロジェクトリーダーの池田和隆委員に御所属いただくこととなりました。また、池田委員は関野委員の後任として、指定薬物部会長に選任をされております。池田委員、よろしければ一言御挨拶を頂けますでしょうか。
○池田委員 東京都医学総合研究所と国立精神・神経医療研究センターにクロスアポイントメントで勤めております池田和隆と申します。どうぞよろしくお願いいたします。現在、フィリピンに昨日からおりますけれども、ちょっと接続が悪いかもしれません。また、30分後に退室させていただきますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
○総務課長 池田委員、ありがとうございました。
 また、公益社団法人日本医師会の長島公之委員におかれましては、7月より御所属を頂いておりましたが、御参加いただくのは今回が初めてとなります。長島委員、よろしければ一言御挨拶を頂けますでしょうか。
○長島委員 日本医師会常任理事の長島でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○総務課長 長島委員、ありがとうございました。
 また、今回、その他事項の参考人といたしまして、社会福祉法人恩賜財団母子愛育会総合母子保健センター愛育産後ケア子育てステーション所長の中井章人先生にお越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず委員の出欠についてですけれども、小野委員、末岡委員、脇田委員から御欠席との連絡を頂いております。また、池田委員、恩田委員からは途中で御退室されるということで御連絡を頂いております。また、長瀬委員におかれましては、まだ御参加いただけていないようでございますけれども、御出席を頂ける予定でございます。現在のところ、委員数23名のうち、18名の御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告申し上げます。
 審議会を開始する前に、委員の先生方の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について、報告いたします。薬事審議会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定しております。本審議会におきましては、会議開催の都度、薬事審議会規程への適合状況を書面に御署名いただく形で御申告を頂いており、今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを御報告させていただきます。委員の皆様方におかれましては、毎度御負担をお掛けしておりますけれども、御理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 本日はWebを併用しての審議のため、審議中に御意見、御質問されたいWeb参加の委員におかれましては、まず、Web会議システムにあります挙手機能にて発言の御意思をお示しください。その後、審議会長から順に発言者を御指名いただきます。よろしいでしょうか。それでは、これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願いいたします。カメラ撮りはここまででございます。
 本日の議事、議題ですけれども、公開で報告事項が3件、非公開で報告事項が7件と、その他事項が1件あります。それでは奥田審議会長、以後の進行をよろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 それでは始めさせていただきます。まず最初に、ここまでの事務局からの御説明に委員の方々から御質問等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料を確認いたします。資料番号1から3が公開案件に係る議題、資料番号4から31が非公開案件に係る議題の資料となっております。資料番号101から120につきましては、文書報告に係る資料となっておりますので、適宜御確認をお願いいたします。非公開案件の報告事項については、議題概要を作成しておりますので、こちらも併せて御参照のほど、よろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 よろしいでしょうか。それでは議事に入りたいと思います。本日の公開案件は報告事項が3件です。まず議題1(資料番号1)「薬事審議会における確認事項の改正について」御説明をお願いいたします。
○事務局 議題1「薬事審議会における確認事項の改正について」報告いたします。今年度7月に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が公布され、新たに審議会等の意見を聴くものとすると定められた事項があります。これにより薬事審議会令が改正されたことを受け、薬事審議会における確認事項の該当箇所を改正するものです。
○事務局 改正の背景としましては、資料No.1の1に記載しているとおり、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質は、政令にて定めることとされ、当該政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、法第56条第1項第1号に基づき、審議会等の意見を聴くこととされてきました。
 今回、第一種特定化学物質を追加指定するに当たって、7月に公布した化審法施行令第1条第2項の改正政令では、化学的構造等の要件を規定し、個別物質名称の規定は省令に委任することとされ、当該省令の制定又は改正の立案をしようとするときは、薬事審議会の意見を聴く旨が規定されました。併せて薬事審議会令が改正され、薬事審議会の所掌事務として、化審法施行令の規定に基づく事項が追加されました。
 このような背景を踏まえて、2ポツに記載するとおり、化審法施行令第1条第2項に基づく「省令」の制定又は改正の立案について、審議会等の意見を聴取するため、薬事審議会における確認事項へ反映させる改正を行います。改正の内容としては、3ポツに記載するとおり、化審法施行令を薬事審議会における確認事項のうち、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律等に基づき審議会に諮問するものの取扱い」の1ポツへ反映させるものとなります。具体的な改正案については、別紙のとおりです。
 今回御報告した改正内容については、令和6年10月1日をもって適用いたします。
○事務局 以上の改正を受け、委員の皆様にお送りしている規程をまとめた冊子も改訂してお送りさせていただく予定です。
○奥田審議会長 よろしいでしょうか。委員の方々から御意見、御質問等はございませんでしょうか。特段の御意見は頂いていないようですので、それでは本件について御確認を頂いたものといたします。
 続いて、議題2(資料番号2)「医薬品等安全対策部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 医薬品等安全対策部会について、御説明いたします。6月19日に開催いたしました医薬品等安全対策部会におきまして、一般用医薬品のリスク区分について御審議いただきましたので、その結果を御報告いたします。
 資料No.2「令和6年度第1回医薬品等安全対策部会について」を御覧ください。一般用医薬品については、リスクに応じて第1類医薬品から第3類医薬品に分類して販売規制が行われております。スイッチOTC等の承認条件として製造販売後調査の実施が義務付けられている医薬品ついては、当該製造販売後調査の期間中は要指導医薬品として販売されますが、製造販売後調査終了後1年間は第1類医薬品に分類され、その後リスク区分の見直しが行われることになります。
 製造販売後調査が終了し第1類医薬品とされておりました「精製ヒアルロン酸ナトリウム」、これは点眼剤ですが、こちらについて6月の部会に先立ち、4月30日の安全対策調査会におきまして、製造販売後調査の終了に伴うリスク区分の検討を行っております。安全対策調査会におきましては、参考人として眼科の専門家にも御参加いただき、御審議いただきました。参考人の先生からは本剤について、副作用として重篤なものは報告されていないが、適正使用の推進を図るために第2類医薬品に分類することが妥当との御意見を頂いております。
 6月に開催された部会においては、この調査会での審議結果及びパブリックコメントの結果等を踏まえて御審議いただきまして、本剤に関しては第2類医薬品とすることが適当であると議決されまして、7月9日付けで答申を頂いております。その後、指定告示の改正を行いまして、9月16日付けで施行されております。以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。それでは、医薬品等安全対策部会長の岡委員から追加の御発言等はございますでしょうか。
○岡委員 ありがとうございます。ただいまの御報告のとおりだと思います。特に追加はございません。以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。委員の方々から、本件つきまして御意見、御質問等はございませんか。よろしいでしょうか。それでは、本件について御確認を頂いたものといたします。
 続きまして、議題3(資料番号3)「化学物質安全対策部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 本年度第1回化学物質安全対策部会におきまして、化審法に係る審議を行いましたので、結果を御報告いたします。資料No.3を御覧ください。
 1ポツの背景の(1)を御覧ください。ストックホルム条約(通称「POPs条約」)では、附属書Aに追加することが決定された化学物質については、各国が協調して、製造、使用を原則禁止する等の廃絶するための措置を講じることとしています。日本では、化審法により、POPs条約締約国会議の下に設置された残留性有機汚染物質検討委員会(通称「POPRC」)での検討を踏まえて、薬事審議会において、第一種特定化学物質に指定すること等について審議することとしています。令和6年3月以降はマル1からマル3に記載する議事について審議しました。それぞれの経緯について(2)から(4)に記載しております。
 (2)を御覧ください。デクロランプラスについては、令和5年12月11日の化学物質安全対策部会にて、第一種特定化学物質の指定及び所要の措置を審議し了承されたのですが、その後に実施したパプリックコメントにより意見を募集した結果、デクロランプラスの所要の措置である化審法第25条に基づく例外的に使用を認める用途の指定等について、改めて検討が必要な事例が確認されたことを踏まえまして、デクロランプラスを第一種特定化学物質に指定した際に講じるべき化審法上の所要の措置について再度検討し、令和6年7月30日の化学物質安全対策部会にて再度審議しました。
 (3)を御覧ください。ペルフルオロヘキサンスルホン酸(通称「PFHxS」)とその塩及びPFHxS関連物質を新たにPOPs条約の附属書A(廃絶)に追加することが決定されたことを受けまして、PFHxS関連物質の第一種特定化学物質への指定及び所要の措置を令和6年7月30日の化学物質安全対策部会にて審議しました。なお、PFHxSとその塩については、令和5年2月17日の化学物質安全対策部会にて、第一種特定化学物質に指定することについて審議し了承されましたので、令和6年2月1日に第一種特定化学物質に指定しました。
 (4)を御覧ください。ペルフルオロオクタン酸(通称「PFOA」)関連物質については、令和6年2月15日の化学物質安全対策部会にて、第一種特定化学物質として指定することを審議し了承され、令和6年7月10日に公布した政令において指定したところ、同政令においては、例外的に使用することが認められる用途が指定された2物質以外の個別具体的な物質は、厚生労働省令、経済産業省令、環境省令(以下「三省省令」という)で定めるとされていることから、三省省令において規定する具体的な物質について、令和6年7月30日の化学物質安全対策部会にて審議しました。
 次に2ポツの化審法による対応を御覧ください。まず、(1)デクロランプラスに係る所要の措置として、パブリックコメントにて意見があった用途に関して、事業者へのヒアリング等を行ったところ、継続して使用の予定があり他の物質による代替が困難であると判断されたことを踏まえ、POPs条約で除外が認められており、かつ代替が困難であるため、例外的に第一種特定化学物質の使用を認める用途を指定することが、化審法を共管する経済産業省、環境省との三省合同審議会での御審議を経て、令和6年度第1回化学物質安全対策部会にて審議の結果、了承されました。
 続きまして、(2)を御覧ください。一つ目が、PFHxS関連物質を化審法の第一種特定化学物質に指定するに当たり、POPs条約における定義を引用したPFHxS関連物質の外延として政令に規定し、具体的な物質群は省令において別途指定することについて審議いたしました。省令で別途指定する具体的な物質は、POPRCが示した例示的リストの中から、資料に記載します要件を満たすものについて、今後開催する審議会の意見等を聴いた上で、三省省令において指定することとされました。3ページに移りまして、二つ目として、PFHxS関連物質が使用されている製品について、輸入状況や海外での使用状況等を踏まえて、輸入を禁止する製品を指定することについて審議いたしました。三つ目として、PFHxS関連物質が使用されている製品のうち、技術上の基準に従わなければならない製品を指定することについて審議いたしました。以上3点について、化審法を共管する経済産業省、環境省との三省合同審議会での審議を経て、令和6年度第1回化学物質安全対策部会にて審議の結果、了承されました。
 続きまして、(3)を御覧ください。既に政令において第一種特定化学物質に指定されているPFOA関連物質の具体的物質を三省省令において指定することが、化審法を共管する経済産業省、環境省との三省合同審議会での審議を経て、令和6年度第1回化学物質安全対策部会にて審議の結果、了承されました。
 今回御報告いたしました内容については、所要の手続を経て、化審法施行令の改正政令を公布、施行することとしております。
 資料3についての御報告は以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。それでは、化学物質安全対策部会長の合田委員から追加の御発言をお願いいたします。
○合田委員  正確に説明がなされておりまして、追加はございません。
○奥田審議会長 ありがとうございます。委員の方々から、この件につきまして御意見、御質問等ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、本件について御確認を頂けたものといたします。
 以上で公開案件を終了します。傍聴されている方々におかれましては御退室をお願いいたします。
――傍聴者 退室――
○奥田審議会長 準備が整ったようですので、非公開案件の議事に入りたいと思います。本日、非公開案件は報告事項が7件とその他事項が1件でございますが、本日は参考人をお招きしておりますので、まず、その他事項から始めさせていただきます。
 それでは、その他事項1(資料番号31)「医薬品メフィーゴパックの適切な使用体制のあり方について」、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 「医薬品メフィーゴパックの適切な使用体制のあり方について」、事務局から説明させていただきます。
 資料31を御覧ください。まず、こちらの2ページに、経口中絶薬「メフィーゴパック」の概要が記載されています。本剤は昨年4月28日に製造販売が承認されており、「子宮内妊娠が確認された妊娠63日(妊娠9週0日)以下の者に対する人工妊娠中絶」を効能・効果としています。使用方法ですが、まず妊娠の維持を阻害するミフェプリストンを投与し、その36~48時間後に、2剤目の子宮収縮作用を有するミソプロストールが投与されます。
 現行のメフィーゴパックの使用体制が3ページに記載されています。緊急対応体制の徹底の項目のただし書に記載のとおり、「本剤については、適切な使用体制のあり方が確立されるまでの当分の間、入院可能な有床施設(病院又は有床診療所)において使用することとする。また、ミソプロストール投与後は、胎嚢が排出されるまで、入院又は院内待機を必須とする。」としております。3ページの下段枠内に記載のとおり、現行の使用体制に関して、「適切な使用体制のあり方が確立されるまでの当分の間」については、市販後に十分な調査研究を実施し、適切な医療連携体制のあり方について評価を行い、その結果に基づき検討、判断することとされています。
 この調査研究結果については次のページになります。令和5年度のこども家庭庁の研究事業において、日本産婦人科医会が実施した調査になります。調査医療機関は2,096施設で、調査期間は昨年5月から10月までになります。中絶件数の総数は約3万6,000件であり、うちメフィーゴパックの使用例は435件ありました。「人工妊娠中絶症例での重篤な合併症の頻度」について調べたところ、全体で114件報告がありましたが、メフィーゴパック使用例では重篤な合併症は0件でありました。また、「搬送や時間外受診が必要であった症例」については、外科的処置では30件、メフィーゴパックでは6件でありました。割合は外科的処置より高いデータとなっていますが、詳細に分析すると、メフィーゴパックについては他院への搬送等は0件となっており、調査研究では重篤で対応が困難なケースは確認されませんでした。
 なお、本剤の重大な副作用として、0.8%の頻度で「重度の子宮出血」が規定されています。本調査研究では、メフィーゴパックを投与された435件を基に評価を行っており、このサンプルサイズであれば、0.8%の頻度の「重度の子宮出血」については、95%以上の確率で1例以上が観察されます。本調査研究ではその重篤な合併症が0件ということは、「重度の子宮出血」の発現割合が0.8%より高い状況ではないと考えられ、治験において、重大な副作用の発現を過小評価していないことが確認できます。ただ、この調査研究の結果は、「重度の子宮出血」が0%、つまり全く発現しないということを示しているのではなく、実臨床での使用実態下でリスクが上がるわけではないということを示唆しているにすぎません。当然、投与を受ける者の数が増加した場合は、「重度の子宮出血」は発生し得ます。
 緊急時の対応については、昨年の承認時の機構の審査においても、「重度の子宮出血」のリスクを最小化するためには、本剤の投与を受ける者に対して、医療機関への連絡が必要な出血量の目安を示し、緊急時に速やかに医療機関に来院できるよう指導すること、そして、医療機関には、本剤の投与を受けて異常が認められた者からの連絡を常時受け付け、必要に応じて外科的処置等の適切な対応が可能な体制が構築されていることが必要とされています。したがって、本調査研究も踏まえ、これらの適切な安全対策を講じた上であれば、本剤投与後の子宮出血を臨床的に大きな問題とならない程度に管理できるものと判断できます。
 また、製造販売業者であるラインファーマから、本剤の投与と因果関係が否定できない輸血を要する重篤な出血に関する報告が1件、9月23日に提出され、24日に受け付けました。この症例は、8月26日の医薬品第一部会の時点では因果関係は否定されていましたが、今般、製造販売業者において詳細な追加情報を入手し評価した結果、因果関係が否定できないと判断されました。この症例については、転帰は回復となっています。また、医薬品リスク管理計画において求めている注意喚起や情報提供なども適切に実施されていたと報告を受けています。
なお、こちらの435件の症例に関しては、これは治験の約4倍の規模であり、十分な症例数の情報となっております。これらのデータを踏まえて、メフィーゴパックの適切かつ安全に使用可能な体制について具体的に検討した結果が次のページになります。
まず施設要件についてですが、「原則、入院可能な有床施設(病院又は有床診療所)において使用する。」こととし、引き続き病院や有床診療所での使用を強く求めつつも、緊急対応体制が整っている場合に限り、無床診療所においても使用を認めることとします。具体的には、「(1)夜間・休日を含む24時間体制で本剤を投与された者との緊急連絡体制を確保すること。」及び「(2)ア~カの事項を全て満たす他の医療機関と連携した緊急時の体制を整備すること。なお、自院で対応できない容態の患者が生じた場合、連携先の医療機関に対して必ず受入調整を行うこと。」を必須の要件とします。特に連携先の医療機関については、病院、有床診療所であることを要件とし、無床診療所同士の連携は不可とします。さらに、緊急時の受入体制に関して、有効期限2年以内の文書による覚書の締結を求めることとします。そのほか、同一の二次医療圏又は周産期医療圏内に所在することも要件としております。
 また、2剤目投与後の母体管理の場所についてですが、本剤の投与を受ける者が医療機関の近隣に居住していない場合は、引き続き入院・院内待機を必須とします。一方で、自宅での経過観察を希望し、医療機関の近隣に居住している場合に限定して、2剤目投与後に帰宅許可を認めることとします。医療機関の近隣か否かに関しては、「(1)当該医療機関に容易に通院可能(医療機関から16km以内)」かつ「(2)当該医療機関が所在する二次医療圏又は周産期医療圏内」に居住地を有することを要件とし、医療機関において本剤の投与を希望する者の居住地の確認を確実に実施することを求めることとします。また、医薬品第一部会での御指摘を踏まえ、居住地だけではなく、緊急時の来院方法等の確認を確実に実施することも追加しています。
 続いて6ページです。医療機関の近隣に居住している場合で、2剤目投与後に自宅での母体管理をする場合ですが、子宮出血が自宅で認められたときであっても、超音波検査による胎嚢排出の有無の確認等を行うことが重要であるため、胎嚢排出に至った可能性のある子宮出血が自宅で認められたときには必ず来院するよう促すこととします。また、子宮出血が認められない場合であっても、外科的処置を考慮する必要があることから、1週間をめどに来院させ、胎嚢排出の有無等の確認を徹底することとします。したがって、胎嚢排出の有無にかかわらず、遅くとも2剤目投与後1週間をめどに再来院させ、胎嚢排出の有無の確認を徹底することとします。事務局からの説明は以上となります。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。では、参考人の中井先生から追加の御発言をお願いいたします。
○中井参考人 中井でございます。今、御説明いただいたとおりで、今回3万6,000例の人工妊娠中絶例のうち435例、1%ちょっとでありますが、この人工妊娠中絶薬が使用されていました。全体の手術症例の合併症の頻度というのを見ますと、0.3%、1,000人に3人の割合で輸血あるいは子宮損傷といったような重篤な合併症が起こっていましたが、私どもの調査内では、子宮収縮薬にはそういった合併症はありませんでした。この合併症の頻度なのですけれども、2012年にも厚労省の科学研究で全く同様の調査を私は担当させていただきまして、その折には0.4%の重篤な合併症がありました。それから0.1%ほど様々な手術法の変遷によって減少はしていますが、今後この人工妊娠中絶薬がもう少し普及していくことで、より全国の手術は安全になるものと考えております。
 また、今回使用した中では、先ほども説明がありましたが、時間外対応が必要であったものというのが6例ほどございましたけれども、これは、重篤な合併症がなかったことや、それから救急搬送、他院への転送、そういったものがなかったことを勘案すれば、恐らくは出血等の軽微な受診であったと推察され、本剤はおおむね安全かつ適切に使用され、管理されていたものと考えます。
 最後になりますが、今回の調査3万6,000例のうち約37%、1万3,320例の中絶例の方は、無床診療所で中絶を行っております。今後、こうした所にも薬剤の使用を広げていくことで、全国の人工妊娠中絶はより安全なものになっていくと考えております。以上でございます。
○奥田審議会長 中井先生、ありがとうございました。本議題は、医薬品第一部会で御議論されています。ですので、医薬品第一部会長の森委員から、追加の御発言などがあれば、お願いいたします。
○森委員 第一部会です。日本産婦人科医会の中井副会長を代表とされます研究班の皆様におかれましては、令和5年5月から10月に、本邦で施行されました人工妊娠中絶について、3,941施設へのアンケート調査を実施いただき、2,096施設からの回答を基に、3万6,007件の施行状況を詳細に御確認いただいております。本剤は、国内第III相試験で120例の被験者を対象として安全性、有効性を確認しておりますが、今回、実臨床下での全体の1.2%に当たる435件の本剤使用例について、人工妊娠中絶に関する有効性、安全性の情報を更に集積いただいておりますことに、厚く御礼申し上げます。
 本剤の承認時の方針に従い、緊急対応体制を徹底として、入院可能な有床施設で使用すること、さらに、2剤目を投与後は、胎嚢排出が確認されるまでは入院又は院内待機を必須とするという運用が今日まで継続されております。国内第III相試験では、本剤投与後の全例で子宮出血が認められ、重度の子宮出血は0.8%の頻度と確認されておりました。今回の研究班の御報告では、435件の本剤使用例において、重篤な合併症の報告はありませんでしたが、うち6例、約1.4%の方が時間外受診の対応を要しておりました。今回、施術した医療機関が病院ないし有床診療所でしたので、全て自院での対応が可能でした。
 第一部会においては、中井先生を代表とする研究班の御報告を踏まえた適切な使用体制のあり方を検討し、原則、入院可能な有床施設で使用する方針を確認しつつ、無床診療所で使用することを想定した診療所の要件を議論いたしました。また、2剤目投与後の母体管理について、自宅での経過観察を希望する場合の要件についても議論をし、居住地と緊急時の来院方法について 医療機関が確実に把握する必要性を指摘しております。
 今回の研究事業を通じ収集されました情報、並びに医薬品リスク管理計画において規定された一般使用成績調査等の安全性監視活動を通じた情報を総合して、本剤の今後の使用体制を御議論いただきたく存じます。なお、第一部会においては、本剤の使用に当たり、適切なインフォームドコンセントが重要であることを鑑み、本剤は母体保護法指定医療機関内で母体保護法指定医師の管理の下によってのみ使用されなければならない点。本剤はこれまでの手術による人工妊娠中絶術を完全には代替し得るものではなく、非達成症例に対しては追加の外科処置が必要となる点。服用対象者は重大な子宮出血や感染症のリスクがあることから、医療機関での経過観察と24時間対応の相談窓口、及び緊急受診の体制の整備が必要である点。服用対象者は、本剤の有用性とリスクをあらかじめ把握し、必要に応じて御自身を守るための緊急対応を取る必要性を理解し、それを前提として本剤の使用を選択する必要がある点。以上の4点を含めた情報提供と同意を取得した上で使用することが適切であると考えております。以上です。
○奥田審議会長 森委員、どうもありがとうございました。また、資料31について日本医師会から意見書の提出がありました。長島委員から御説明をお願いいたします。
○長島委員 長島です。資料31の03を御覧ください。日本医師会からの意見書です。その概要を読み上げます。「経口中絶薬の使用を適切かつ安全に進めるために~無床施設への限定解除について~」。
 経口中絶薬(メフィーゴパック)について。令和5年4月28日に承認された「メフィーゴパック」については、以下の適正使用体制のもと使用されている。緊急対応体制の徹底、流通・使用管理の徹底、情報提供の充実。
 令和6年8月26日の医薬品第一部会にて、先ほど御紹介いただいた研究の結果及び補足として製造販売後調査結果を基に、施設要件及び2剤目投与後の母体管理場所の条件を付して、一部無床診療所での使用及び自宅での母体管理が了承された。しかしながら、医薬品第一部会後に、公益社団法人日本産婦人科医会からは、メフィーゴパックは外科的処置と比較しても安全性は問題ないものの、現時点では、納品施設ゼロの県が8県もあり特に地方での納品実績が極端に少ないこと、本剤を扱う医療機関、都道府県の医師会・産婦人科医会での事務作業が膨大であることが指摘され、そのための対応として以下の事項が提案された。メフィーゴパックについて適切に使用を進めるためにも、以下の対応を早急に検討して進めるべきである。裏面を御覧ください。
 適正な使用を進めるために早急に対応すべき事項。
 メフィーゴパックの適正使用を確実に進めていくため以下について具体的に検討する必要がある。
 (1)講習受講の義務化。無床診療所において、経口中絶薬を用いた中絶診療のみ実施し、外科的処置を一切行わない診療所が生じることがないよう、関係学会による講習等の受講を義務化する。
 (2)流通管理体制等のデジタル化。現時点では普及の地域格差が著明であり、都道府県医師会の事務手続の負担における格差が大きく、症例数の多い都市部の医師会における事務作業は逼迫状況にある。報告・突合体制の効率化を図るため、流通等の管理プロセスのシステム構築(デジタル化)を行う。
 (3)安全性確保のための資材。無床施設へ拡大することを想定し、有害事象が発生し、連携先の医療機関等に緊急搬送された場合の診療情報提供書の標準様式など、安全性確保のための資材を作成し、円滑な情報共有ができる連携体制を構築する。
 (4)国民への正しい情報提供。本剤を適切に使用してもらうために、本剤の母体への影響や母体管理などについて、更なる国民への正しい情報提供及び啓発を実施する。
 以上が、経口中絶薬の使用を適切かつ安全に進めるために必要と考える事項です。御検討の参考にしていただければ幸いです。私からは以上です。
○奥田審議会長 長島委員、ありがとうございます。日本医師会からは、適切な運用を進めるために早急に達成すべき事項として、四つの御提案を頂いています。それでは、この件に関して、委員の先生方から御質問などをお願いいたします。佐藤委員、目が合いました。
○佐藤(好)委員 産経新聞の佐藤です。一つ質問がありました。報告書を拝読させていただいて、安全に使える薬であるなと認識をいたしました。当初は、430の数字が少ないのではないかと思ったのですが、報告書の中に430で設定した理由が書かれており、合理的な理由だと納得をいたしました。その上で、比較的安全に使える薬と認識しております。
 一方、長島委員から御指摘があった厳格な管理というか適切な管理の点からの御指摘は、安全性とは別の観点からの御指摘だと理解しております。そして、厳正な管理も必要なものと理解しております。
 その上で一つ質問なのですが、今回、入院可能な有床施設において使用とすることを原則としているのですが、いざというときの対応として例外的に帰れるケースについても設定されています。改めての質問になるのかもしれませんが、96%の突発の起きない一般的な使われ方では、仮にお帰りになった場合に、胎嚢が排出されたときに出血がないということなのか、この方たちは24時間以内に投薬をした医療機関に戻ってきて胎嚢の排出があったことを確認されるものなのかというのが質問です。つまり、0.8%のリスクのある者については、きちんと連携した高度な医療機関で診ることを事前に確認しておいてくださいねということになっており、それは合理的だと思っています。また、7%弱の胎嚢が排出されないケースについても、1週間以内に来てくださいと、これについても合理的だと思っています。では、普通に使われる方というのは、24時間以内にもう一度医療機関に来るという認識で使われているのでしょうか。そして、そこについては変わらないということでしょうか。教えてください。
○奥田審議会長 今の点について、事務局から回答をお願いいたします。
○事務局 医薬品審査管理課よりお答えいたします。まず、本剤については、昨年の機構における審査においても、外来で管理可能であると薬事承認上は評価されております。こちらに関しては、適切な子宮出血に関するリスクの最小化、このリスク管理をしっかり適切に行うことで、帰宅での管理も問題はないという評価を、審査上受けております。
 ただ、御質問の中でもありましたとおり、0.8%の重度の子宮出血がどなたに発生するかは当然分かり得ないところもありますし、逆に、第III相試験では約93.3%が中絶は成功していますが、残る6.7%がどなたかも当然分かり得ないところになります。ですので、その点も踏まえ、本剤の投与を受ける全員の方を対象に、リスクを最小化するために、子宮出血の量の目安をしっかり提示した上で、緊急時に速やかに医療機関に来院できる体制をまず取ること、それを大前提としております。
 その上で、本剤に関しては、稽留流産の子宮出血などと同じようなプロファイルになり、例えば中絶が成功し子宮出血がみられたとしても、当然程度にはよりますが、速やかに何か危ない状態になるわけではありません。重度な出血が生じた場合はもちろん速やかな受診が必要ですが、ただ、通常の子宮出血の量であれば、そのことをもって直ちに危ないわけではありません。ですので、今回はまずは速やかに連絡が取れる体制を取り、その状態を主治医に御連絡いただいて、その上で主治医の判断を仰ぐと。例えば余りにも出血が多いようでしたら、当然すぐ受診が必要になりますし、そうでない場合は翌日の受診とるかもしれませんが、そこは主治医の御判断になると思います。以上です。
○佐藤(好)委員 急がない場合は、つまり緊急性がない場合は、胎嚢が排出されたことを医療機関で翌日にでも確認されているという理解でいいでしょうか。
○事務局 現行は、まだ帰宅の運用ができません。現時点では全て入院又は院内待機下で行われております。ただ、審査上は、稽留流産の子宮出血などと類似しているプロファイルであることから、それは帰宅等に関しても問題はないのではないかというところです。
○佐藤(好)委員 ありがとうございます。
○奥田審議会長 中井先生、よろしいでしょうか。
○中井参考人 例えば、今回の調査でも、1剤目で15例の方が中絶に至っているのです、1剤目だけで。ということは、1剤を飲んだ後というのは外来管理ですから、では夜間救急などの何かトラブルがあるかといえば、先ほどお話したように、1剤目を飲んだ後の時間外対応を要したケースというのは4例なのです。ですから、残りの11例の方は一晩なり二晩なり様子を見た上で来院しているはずですので、表現が変かもしれませんが、少し量の多い生理ぐらいで終わるのが通常のこの週数の中絶の範囲だと思います。以上です。
○奥田審議会長 中井先生、どうもありがとうございました。ほかに、この件について、委員の先生方から御意見、御質問などはありませんか。
○佐藤(好)委員 御回答ありがとうございました。よく理解できました。帰れるような扱いになっており、これから先、仮に無床診療所で使えるようになるとすれば、平時の利用、つまり、緊急でもないし、胎嚢が排出されない方でもない、平時のオペレーションをきちんと説明することが必要ではないかと思います。つまり、この程度であったら待っていいとか、この程度であったら急ぐとか、要は平時の作業、胎嚢を排出したことを確認する作業が緊急の医療機関になだれ込むのはまずいだろうと思いますので、一般的なオペレーションを医療現場で明確に説明していただくことが必要かと思います。以上です。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。恐らく患者さんとどうコミュニケーションを取るかということとも密接に関係していると思うのですが、この件に関して、何か追加で事務局からありますか。
○事務局 事務局です。実際に、この帰宅の運用に関しては、適切な情報を、再来院に関しても適切に実施する必要がありますので、その点に関しては、しっかり患者向け資材の充実なども含めて検討させていただきたいと考えております。以上です。
○奥田審議会長 佐藤先生、ありがとうございました。この件に関して、ほかに御意見、御質問はありますか。
○佐藤(陽)委員 国衛研の佐藤です。先ほど御紹介いただいた日本医師会の先生方の御要望については、事務局が何か対応案をこれから考えると理解してよろしいでしょうか。
○奥田審議会長 基本的には、この場の議論で、どうすればいいかをこの場で議論を頂きたいと思います。もし先生方から御意見や御質問が特段なければ、現時点で私が思う一つの議論の進め方をお示しして、それを基に御議論を頂ければいいかとも思うのですが。それとも、何か事務局からありますか。
○事務局 事務局です。本日、日本医師会からの意見書も出ておりますので、そちらの内容についても御確認を頂ければと考えております。今回、このような意見書が出たことに関しては、厚労省としても極めて重要な内容だと認識しております。当然、現場の声、特に医療現場の実態をしっかり反映するということは、今回の御議論の中でも極めて重要であると認識しております。それも踏まえて、本日のこの場での御意見なども踏まえた上で、また検討は進めてまいりたいと考えております。
○佐藤(陽)委員 ありがとうございます。非常に大事なことをインプットいただきましたが、具体的な対応としてどのようなものが実際にとれるのかといったことについて、行政上いろいろとあると思います。その辺りについては少し情報を頂けたほうがいいかと思った次第です。ありがとうございます。
○審議官 佐藤委員、御意見ありがとうございました。本日、日本医師会から頂いた御意見、長島委員からも発表いただきましたが、ここで指摘いただいた事項については、いろいろと事務的にも検討する事項もあり、頂いた意見に対してどのような形で対応するかということについて、事務方でも改めて検討させていただき、こういう対応をしてはどうかということも含めて、改めてまたこちらの審議会に御提案をさせていただきます。それを基にまた御審議をしていただいて、こういった無床診での治療についても可としていただけるかどうかの御審議を頂きたいと考えております。ですので、この宿題に関して対応するためには、しばらくお時間を頂ければと考えているところです。
○奥田審議会長 よろしいでしょうか。日本医師会からの御指摘というのは、それぞれ解決するのに一定の時間を要すと思います。もともと二つの要素があって、無床診療所でどのようにこの問題を扱うかという点と、佐藤委員からも御指摘がありましたように、2剤投与後の母体管理の問題と、二つの問題があったのです。今、特に検討しなければいけないのは、最初の無床診療所の問題だと私は理解しておりますが、よろしいですね。ですから、まずは二つを少し分けて考えたほうがいいのかと思います。
 現時点ですと、日本医師会からの御提案に対してどのように対応するかということについて、やはり検討をするのに時間が掛かるということですので、これに関しては、このメフィーゴパックの適正使用は非常に大事なことで、これを確実に進めたいということですので、この問題、日本医師会からの意見書に記載されている四つの事項については、事務局その他で対応を進めていただいて、できるだけ早く対応していただきたいと。
 やはり、この薬のアクセスをよくしたいと私は個人的には思うので、その対応が整った後で、医薬品第一部会で改めて御議論を行っていただくことではどうかと考えています。
 また、先ほどの2剤目投与後の母体管理の問題、出血があったときうんぬんのことですが、これについては、現行の中井先生のデータ等を拝見しても、希望すればある一定の条件で御自宅で管理するということについて、この審議会でも賛成を得られるのではないかと思っている次第です。よろしいでしょうか。
○合田委員 今、座長におまとめいただいたところで、特に触れられていない部分が、(2)の流通管理体制等のデジタル化の部分です。これは、今の安全性の問題と実際的な問題と離れる問題です。この部分のスケジュール感が私には全く分からなかったのですが、そこについての説明を頂けますか。
○事務局 事務局から説明いたします。こちらの流通管理体制等のデジタル化についてです。現行、流通管理の手順の中で、都道府県の医師会や産婦人科医会の御協力の下、本剤の流通管理を厳格に行っております。ただ、本日頂きました意見書にあるとおり、現場での負担が大きいという御意見も頂いておりますので、実際のデジタル化に関してですが、今後、製造販売業者をはじめ、どのような形でできるかについては、厚労省で検討を進めてまいりたいと考えております。スケジュールに関しては、今、明確にいつまでにというのはなかなかお答えが難しいところであります。特にシステムの構築には多少時間が掛かりますので、1か月、2か月で済む内容ではありません。それを踏まえて、調整の上、検討していきたいと考えております。
○奥田審議会長 非常に大事な御指摘だと思います。よろしくお願いいたします。ほかによろしいでしょうか。それでは、繰り返しになりますが、この問題について、まず無床診療所での使用については、本剤の適正使用を確実に進めるために、この日本医師会から頂いた事項について対応を進めることとして、それが整ったところで、森先生にはまた御審議いただかなければいけないのですが、御議論を行うということにさせていただきます。森先生、よろしくお願いいたします。
○森委員 承知いたしました。
○奥田審議会長 また、2剤目の投与後の母体管理の場所については、当審議会で確認いただいたように、条件が整えば、また、患者さんが希望すれば、御自宅での管理もできるということを、この場で確認いただいたということにいたします。
 それでは、皆様の御確認を頂いたということで、この件についてはここで閉じたいと思います。中井先生、どうもありがとうございました。御退室をお願いいたします。
――中井参考人 退室――
○奥田審議会長 続きまして、報告事項の議題1(資料番号4)「副作用・感染等被害判定第一・第二部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 令和6年6月、7月、8月にハイブリット形式で開催されました、判定第一部会及び判定第二部会の結果について報告いたします。資料につきまして、1~3ページに3回分の判定結果をまとめたものをお示しし、4ページ以降に各回の判定結果とその一覧表を添付しております。
 1ページ、「副作用被害判定について」は、「請求等の内訳」のとおり、新規264件、継続26件、現況76件、改定1件の計367件の請求があり、判定が行われました判定結果は、「支給決定することが適当であると考えられるもの」が313件で、その内訳は(1)~(3)に示すとおりで、全体の約85%が支給となっております。2ページ、「不支給決定をすることが適当であると考えられるもの」は52件で、その内訳は、件数が多いものから順番に挙げております。「マル1判定不能のため、不支給とすることが適当である。」が20件、「マル2疾病、障害又は死亡が医薬品の副作用により発現したと認められないため、不支給とすることが適当である。」が11件などになります。
 3ページ、「感染等被害判定について」は、「請求等の内訳」のとおり、新規1件の請求があり、判定が行われました。判定結果は、「支給決定することが適当であると考えられるもの」であり、その内訳は「請求どおり支給決定することが適当である」です。
 4ページ以降はそれぞれの部会の判定結果です。
 副作用・感染等被害判定結果の報告は以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。副作用・感染等被害判定第一・第二部会について、部会長の長瀬委員から追加の御発言などがあればお願いいたします。
○長瀬委員 御報告どうもありがとうございました。特に追加事項はございません、以上となります。ありがとうございます。
○奥田審議会長 委員の方々から、本件につきまして御意見、御質問などはございませんか。よろしいでしょうか。それでは、本件について御確認を頂いたものといたします。
 続いて、議題2、資料が5から23までですが、「医薬品第一部会・第二部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 医薬品第一部会と第二部会について御説明いたします。資料は、薬事審議会、議題概要、当日報告のものを御覧ください。
 まず、資料番号5の関係です。医薬品ケサンラです。この効果は、アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制です。部会での主な意見ですが、例えば一つ目のマルにあるように、ApoEに関する遺伝子変異について注意喚起をする必要はないのかという御質問がありました。ARIAの管理自体はホモ接合体患者でも同じように行うことで管理可能でありとお答えしておりますが、検査について、審査が承認されれば添付文書の見直しを行うといった回答をしております。
 続きまして、医薬品セプトカインです。効能・効果は、歯科領域及び口腔外科領域における浸潤麻酔又は伝達麻酔です。
 続いて、ビルタサです。効能・効果は高カリウム血症です。部会での御議論ですが、保管条件などに関する御質問がありまして、冷蔵保管が基本であるという回答をしております。
 次のページ、ルプキネスです。効能・効果はループス腎炎です。
 続いて、テッペーザです。効能・効果は活動性甲状腺眼症です。
 アリッサです。効能・効果は月経困難症です。部会の御議論ですが、例えば三つ目のマル、月経困難症スコアが一般臨床において使用されているのか、VAS等の痛みの評価結果も添付文書に記載する必要はないかという御質問がありました。一般臨床においても、月経困難症スコアは有効性の評価指標として産婦人科領域の臨床にも広く受け入れられているといった回答をしております。
 続いて、クービビックです。効能・効果は不眠症です。部会の御議論ですが、例えば二つ目のマル、初回投与は50mgなのか、初回から25mgでもよいかという御質問が出まして、初回投与から25mgも可能という回答をしております。
 ファダプスです。効能・効果は、ランバート・イートン筋無力症候群の筋力低下の改善です。こちらについての部会の御議論ですが、NAT2の遺伝子多型について、日本では1割程度存在するということから、これについての情報収集などについての御質問がありました。部会では、製造販売後調査において、NAT2遺伝子型が判明している患者では、NAT2遺伝子型に関する情報を収集し、評価が可能となるように申請者と調整するといった回答をしています。
 続きまして、医薬品第二部会です。まず1番目、フリュザクラです。効能・効果は、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌です。
 次のページ、タスフィゴです。効能・効果は、がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌です。
 ミールビックIIです。効能・効果は麻しん及び風しんの予防です。部会での御議論ですが、例えば一つ目のマル、本剤が製造方法の変更ではなくて新有効成分含有医薬品として申請された理由は何かという御質問がありました。既存品とは異なる細胞基材で培養し、マスターウイルスシードを作製しているため、異なる有効成分と判断したといった回答をしています。
 オータイロです。効能・効果は、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌です。部会での御議論ですが、例えば一つ目のマル、用法・用量として、1日1回、その後1日2回とあるが、投与回数は1回、2回のいずれが望ましいのかとの質問がありました。臨床試験の設定などから、忍容性が認められる患者においては、1日2回が望ましいといった回答をしています。
 ライブリバントです。効能・効果は、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌です。部会では、「静脈血栓塞栓症」について、発現機序は明確になっているかという御質問がありました。現時点では明らかになっていないが、有益な情報が出た場合には情報提供をすると回答しています。
 トロデルビです。化学療法歴のあるホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌です。
 続きまして、希少疾病用医薬品の指定の可否です。資料に記載していますが、これらの品目について、指定の可否について御議論いただき、指定を可とされております。
 5ページ中ほどの資料番号20、先駆的医薬品の指定についてです。2品目、ベピロビルセンナトリウムとNerandomilastについて、先駆的医薬品の指定を可としていただいております。
 続いて、資料21-1~4、再審査期間の延長についてです。品目としては、トリンテリックス、ブイタマー、エンタイビオ、ジンタスの4品目です。いずれも小児に関連する開発を行うということで、再審査期間の延長を可としていただいています。
 資料23の関係は、生物学的製剤基準の一部改正についてです。一つ目は、今回御準備いただいたワクチンの関係について、関連する生物学的製剤基準の改正について改正を可としていただきました。それから二つ目、「乾燥細胞培養痘そうワクチン」について、有効期間等に関する生物学的製剤基準の改正について御審議いただき、こちらも改正を可としていただいています。こちらについては部会でも御議論がありまして、例えば一つ目のマル、WHOの資料では規格及び試験方法のうち特定の試験を挙げているが、無菌試験は行わないのかという御質問がありました。無菌試験については、容器の気密性が含湿度試験で確認されれば担保されるなど、そういった事実関係に関する応答を中心に部会でも議論されたところです。
 それから、最適使用推進ガイドラインについての資料としてお付けしていますので御確認いただければと思います。資料としましては、非公開案件の資料22-1~5までです。運用としては、今回御審議いただいたドナネマブ、メポリズマブ、ペムブロリズマブ、ウパダシチニブ、ペムブロリズマブ。ペムブロリズマブは非小細胞肺癌と尿路上皮癌についてです。いずれについても、最適使用推進ガイドラインの策定あるいは改正について御確認いただいたところです。
 説明は以上ですが、審議会の委員であります佐藤俊哉委員から事前に御質問を頂いておりますので、御紹介させていただくとともに、この場で回答させていただきます。簡潔に御紹介しますので、もし不足があれば補足いただければと思っております。
 まず、1点目、品目はケサンラの関係です。ケサンラの部会での御議論について御覧いただければと思います。部会委員の御意見により、添付文書の表2に、審査報告書の表47にApoEε4遺伝子型別の有効性の結果が記載されましたが、これが最適使用推進ガイドラインには記載されていませんということで、最適使用推進ガイドラインにもこれを記載する必要がないのかという御質問を頂きました。こちらについて回答いたします。ARIAの安全対策は、ApoEε4の遺伝子多型にかかわらず注意が必要であるため、投与前のApoE遺伝子検査を求めないとしております。具体的な安全管理として、最適使用推進ガイドラインにおいて、投与開始後1か月、2か月、3か月、6か月、それ以降も定期的なMRI検査によりARIAの有無を確認することとしております。また、ARIAを示唆する症状が認められた場合には、臨床評価を行い、必要に応じてMRI検査を実施することで、安全性の管理は問題ないと考えております。また、昨年承認されたレケンビの最適使用推進ガイドラインでも、同様にApoEε4については記載しておらず、同様の対応としたいと考えております。
 2点目の御質問、同じくケサンラについてですが、添付文書の図1とガイドライン案の図1において、検定結果を星印で記している所がありましたが、この星を付けるという過度に強調した表現ではなく、単にp値を記載することでよいのではないかという御意見を頂きました。こちらは、いずれにつきましても、星は削除して、p値のみの記載とするように検討させていただきます。
 続いての質問は文書報告の事項になりますが、ヌーカラについての御質問を頂いております。資料としては文書報告の資料106、これに関する御質問です。まず1点目、部会での主な意見と回答において、国際共同第III相試験においてco-primary endpointに関する質問があり、2点のco-primary endpointについて読み上げますが、投与52週時のNPスコアの変化量及び鼻閉のVAS症状スコアの変化量のいずれも統計学的有意差が認められることが試験の成功要件だったと回答されていますが、このことが審査報告書に書かれていないので、それを審査報告書に記載すべきではないかということ。加えて、国際共同試験では一方のNPスコアについて有意差が認められていないので、審査報告書において、当初設定された成功要件は満たしていないが有効性は期待できると判断したといった記載をするべきではないかと、御質問を頂いております。
 こちらについては、まず事実関係については審査報告書の14ページの7R以降に記載をしています。7Rの1項において、co-primary endpointであることは記載しており、通常は両方のendpointで統計学的有意差が認められることが成功要件であることは御理解いただけるものと考えております。ただ、今後の審査報告書の作成に際しては、分かりやすい記載とするように留意いたします。
 続いて、2点目の御質問ですが、これらの点につきまして、添付文書案と最適使用推進ガイドライン案にも記載がされていないので記載すべきではないかという御意見でした。御意見を踏まえまして、添付文書と最適使用推進ガイドラインの記載の修正をさせていただきたいと思っております。以上です。
○奥田審議会長 どうもありがとうございました。今の点について、佐藤委員、よろしいでしょうか。
○佐藤(俊)委員 佐藤です。ありがとうございます。ケサンラについてですけれども、今、御回答を頂いたのは安全性に関しての御回答だったと思うのですが、部会委員の御質問は有効性のことに関してなので、ちょっと回答がかみ合ってない気がしたのですが。有効性の情報提供としてはいかがでしょうか。
○事務局 ありがとうございます。有効性の情報提供としまして、昨年承認されたレケンビのガイドラインにおいても同様の記載をしておりませんので、本品目については同様の対応としたいと思っております。ただ、部会の概要にも記させていただいておりますが、ApoEに関する遺伝子検査が承認された際には、添付文書の記載などの修正も検討したいと思いますので、その際に改めて検討させていただければと思っております。
○佐藤(俊)委員 ありがとうございます。ApoEの診断というのは、見通しというのも変ですけれども、承認の見通しはどのようになっているのでしょうか。
○事務局 申し訳ございません、具体的なスケジュールなどについては、この場ではお答えを控えさせていただきます。
○奥田審議会長 ありがとうございました。佐藤委員、よろしいですね。
○佐藤(俊)委員 ケサンラについてはそれで結構です。もう一つのほうのヌーカラ、メポリズマブのほうで、co-primary endpointのことについて部会の委員から質問があったのでということですけれども、結局、部会委員から質問があったということは、co-primaryと書いてあるのに、endpointの一方が有効性の基準を満たしていないのに承認になったということで御質問が出たと思います。ですので、一方のendpointは統計学的な有意性は認められなかったけれども、これこれこういう理由で総合的に有効性が判断できると考えたというような旨を、やはり審査報告書にもきちんと記載すべきだと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○事務局 回答いたします。審査報告書において、総合的な臨床評価については記載させていただいていると考えております。
○佐藤(俊)委員 それは理解しているのですが、本来、co-primaryで両方のendpointが基準を満たしていないと成功とは言えないのに、一方が満たしていない条件なのに総合的に判断できるというように考えたということは、そこまでは書かれてないと思うのですね。だからこそ部会委員から御質問があったと思うのですけれども、やはりきちんとそのことは審査報告書にも明記すべきだと思うのですが。
○事務局 この品目につきましては、そういうやり取りがあったということで、今後の審査報告書の書きぶりについては、御意見を踏まえて留意させていただければと思っております。
○佐藤(俊)委員 いや、この審査報告書から記載を整備していただいたほうがいいと思います。できないのですかね。
○事務局 分かりました。ちょっと引き取らせていただいて、何ができるか考えさせていただければと思います。
○佐藤(俊)委員 またその結果を御報告いただければと思います。
○事務局 結果を御報告させていただきます。
○佐藤(俊)委員 ありがとうございます。
○奥田審議会長 よろしくお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。今の点で補足の説明をさせていただくことは可能でしょうか。
○奥田審議会長 どうぞよろしくお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 事務局からの説明のとおり、審査報告書に記載しています。具体的には資料106の23/42ページ、審査報告書下部のページ数で17ページ、一番下の段落の「機構は、以下のように考える」の箇所です。有効性に関する機構の判断として、今回、日本が参加した国際共同第III相試験の二つの主要評価項目のうち、NPスコアに関しては統計学的な有意差が認められていないが、プラセボより良好な結果を示していること、もう一方の主要評価項目である鼻閉のVAS症状スコアに関しては統計学的な有意差が認められていること、その上で、そのほかの主な有効性評価項目であるLMK CTスコア、SNOT-22等の結果も踏まえて、総合的に見て有効性が期待できると判断した旨を記載させていただいております。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。いずれにしても話がかなり細部に入ってきていますので、先ほど事務局からありましたように、一度は持ち帰って、状況を確認して、佐藤先生と少し御検討いただければと思います。
 それでは、医薬品第一部会・第二部会の御議論ですので、この内容全般について、まず、第一部会長の森委員から追加の御発言などをお願いしたいと思います。
○森委員 第一部会です。佐藤俊哉委員から議題5のケサンラについて御質問を頂きまして、厚く御礼申し上げます。このApoEの遺伝子型ごとの有効性、安全性の情報というのは、患者さんにとって大変重要な情報ですので、この検査がまだ保険では収載されておりませんけれども、これまでに既にお調べになっている方も少なからずいらっしゃるという現状を鑑みまして、患者さん又は医療者が有効性、安全性を十分理解できるように、添付文書にも記載を追加していただくよう、部会での議論を経て、お願いしております。先生の御指摘にありましたように、最適使用推進ガイドラインにも記載すべきという御意見も大変貴重な御意見だと思って、伺っておりました。そのほかは特に発言はございません。以上です。
○奥田審議会長 続きまして、医薬品第二部会長の清田委員から追加の御発言などをお願いいたします。
○清田委員 清田でございます。ありがとうございます。私からは特に追加はございません。どうぞよろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 ありがとうございます。委員の方々から、御意見、御質問などございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、一部宿題のようなものもありますが、本件について御確認いただいたものといたします。
 続いて、議題3、4、(資料24、25)「医療機器・体外診断薬部会について」、「プログラム医療機器調査会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。医療機器・体外診断薬部会について御報告いたします。資料番号24、医療機器「SENTINEL 脳塞栓保護デバイス」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の要否についてです。本品は、経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)の際に生じる塞栓物質を捕捉、除去することを目的に、大動脈分岐部(腕頭動脈及び左総頸動脈)に一時的に留置する遠位塞栓防止用デバイスです。
 部会では、委員の先生より、ハートチームが患者の脳卒中発生リスクを検討し、本品の使用を総合的に判断するとのことであるが、脳神経領域の医師はその議論に参加するのかについて御質問を頂きました。この点について、当日、御出席いただいた参考人の先生より、患者によっては解剖学的構造のほか、合併症の発生リスクも含めて、脳神経領域の医師が症例検討に加わることは重要という御意見を頂くとともに、行政側からも、本品の使用適否を検討するに当たり、患者によっては脳神経領域の医師も含めることについて関連学会とも検討するよう企業に伝達する旨を回答させていただきました。
 本品は、生物由来製品又は特定生物由来製品には指定せず、また、調査期間を2年として使用成績評価の指定を行った上で承認を認めることが適当との審議結果を頂いています。
 続いて、資料番号25、医療機器「ヘムサイト解析プログラム」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の要否についてです。本品は、組み合わせて使用する体外診断用医薬品等により得られた塩基配列情報を入力することで、その解析結果の表示及び出力を行うものです。本品は、造血器腫瘍及び類縁疾患患者を対象とし、腫瘍等の包括的なゲノムプロファイルを取得する品目です。
 部会では、委員の先生より、本品による検査を実施する施設の要件と、それを今後どのようにしていくのかについて御質問を頂きました。行政側より、施設要件としては「がんゲノム中核拠点病院等」としており、まずは既承認の固形がんを対象としたがんゲノムプロファイリング検査と同様の枠組みで開始し、状況を見て拡充する方向で検討する予定である旨を回答させていただきました。また、Fast-track対象遺伝子異常の追加に係るIDATEN申請について、達成基準の設定根拠及び取扱いについても御質問を頂きました。この点についても行政側より、達成基準については、既承認の類似製品の基準等を参考に設定したこと、取扱いとしては、新しい遺伝子が追加される度に、その遺伝子のみに対して評価をする旨を回答させていただきました。
 本品は、生物由来製品又は特定生物由来製品には指定せず、また、使用成績評価を必要とする医療機器に指定せず、承認を認めることは適当との審議結果を頂いています。報告は以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。委員の方々からこの件について御意見、御質問はございませんか。よろしいでしょうか。それでは、本件についても御確認いただいたものといたします。
 続いて、議題5(資料26から28)「再生医療等製品・生物由来技術部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。本年6月19日及び7月19日に開催された再生医療等製品・生物由来技術部会で御審議いただいた品目について、御報告させていただきます。引き続き、議事概要の横表に従って御説明いたしますので、7/8ページを御覧ください。資料番号としては26-1、再生医療等製品「アクーゴ脳内移植用注」の製造販売承認の可否、条件及び期限の要否並びに再審査期間の指定の要否について御説明いたします。本品の一般的名称は、バンデフィテムセル、申請者の名称は、サンバイオ株式会社、効能・効果又は性能は、外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善です。
 部会での主な意見としては、一つ目ですが、本来ならば治験製品と市販製法品との品質の同等性について、市販製法品3ロットで確認してから承認するべきとの意見がありました。これに対して、現在は市販製法品が1ロットしかないが、追加で製造する2ロットを含めた計3ロットで治験製法品との品質の同等性を評価するとともに、その結果については同部会で再度報告させていただく旨を回答させていただいています。
 二つ目ですが、本品の承認を急ぐ必要がどこにあるのかについて御質問がありました。これについては、3月にも本品の御審議いただいており、その部会以降に追加のデータが出てきた上で6月に御審議いただいているところで、データが不足していることも理解しているが、本品は適用疾患に対する唯一の治療方法ということを踏まえつつ、追加の2ロットのデータを申請者に求めるに当たって、継続審議とするよりも承認条件を付けて承認したほうが実行可能性があると判断した旨を回答しています。
 三つ目ですが、プラスミドベクターにより導入された遺伝子が細胞のゲノムに組み込まれているのかどうかについても情報収集するべきとの意見がありました。これについては、遺伝子導入工程では細胞のゲノムへの組込みを期待したものではないが、実際に細胞のゲノムへの組込みがなされているかどうかを評価した結果は提示されていないことから、申請者へ追加のデータを提出するよう指示する旨を回答しています。
 右側の特記事項を御覧ください。先ほどの部会での主な意見にもあったとおり、本品については、特記事項に示している承認条件を申請者に課した上で承認しています。その承認条件についてですが、四つあります。一つ目が、本品の製造実績が限られていることを踏まえ、あらかじめ定められた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること。また、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うとともに、当該申請が承認されるまでの間、本品の出荷は行わないこと。二つ目が、緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手術手技に十分な知識・経験を持つ医師が、本品の臨床成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、本品が使用されるようにすること。三つ目が、条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと。四つ目が、条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中、本品の作用機序を反映する生物学的特性に関する情報を収集し、品質管理戦略の改良等の必要な措置を行うこと。
 これら四つの条件が履行されることを前提に、本品については、7年の期限を付した上で、条件及び期限付承認をして差し支えない旨の結論を頂いています。なお、本品は7月31日付けで条件及び期限付承認されており、今後、承認事項一部変更承認申請がなされた場合には、治験製品との同等性・同質性について、改めて同部会において御審議いただくことになり、その結果については、本審議会においても改めて御報告させていただく予定です。
 本品については、最適使用推進ガイドラインを策定することとしています。資料26-2に案を示しています。この案については、今後、ほかの再生医療等製品と同様に、本品の保険適用上の留意事項として活用を御検討いただくこととしています。なお、先ほど御説明したとおり、本ガイドラインについても、今後、承認事項一部変更承認申請がなされた場合には、その時点での最新の医療状況等を踏まえて検討の上、改めて部会、審議会で御報告させていただく予定です。資料26-1及び資料26-2の御説明は以上です。
 続いて資料27、再生医療等製品「valoctocogene roxaparvovec」を希少疾病用再生医療等製品として指定することの可否について御説明いたします。本品は、変異型血液凝固第VIII因子を発現する遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスで、血液凝固第VIII因子の補充を目的として静脈内に投与されることで、先天性血友病Aを予定される効能・効果又は性能としています。
 部会での主な意見と回答についてですが、特に御意見等はありませんでした。本品の指定の要否については、指定して差し支えないという審議結果を頂いています。資料27については以上です。
 続いて資料28-1、再生医療等製品「ブレヤンジ静注」の製造販売承認事項一部変更承認の可否及び再審査期間の指定の要否について御説明いたします。本品は、患者末梢血由来のCD4陽性T細胞及びCD8陽性T細胞に、遺伝子組換えレンチウイルスベクターを用いてCD19を特異的に認識するCARを導入し、培養・増殖させた各T細胞から構成され、静脈内に投与される再生医療等製品、いわゆるCAR-T製品の一種です。適応としては、再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫及び再発又は難治性の濾胞性リンパ腫です。再発又は難治性の濾胞性リンパ腫については、これまで重症のグレード3Bに投与できるとされていたところ、今般の申請に伴い、その他のグレードである1~3A、つまり1、2、3Aについても広く使用できるように申請がなされたことに伴い、御審議いただいたものです。
 部会では、本製品のような再生医療等製品では、アフェレーシスをして治療が始まると考え、製造失敗や規格不適合により患者に投与されなかった症例についても評価するべきだとの御意見がありました。これについては、今後、御指摘を踏まえ評価していきたい旨を回答するとともに、製造失敗を含む再生医療等製品の不具合については確実に報告が上がることになるため、再審査の際には評価することになる旨を回答しています。また、添付文書内にて、「製品が規格を満たさない等の理由により、本品が提供されない可能性があることについて、事前に患者に説明すること」と、これはCAR-T製品全般に関わることですが、情報提供させていただいている旨を報告させていただいています。本品については、既に最適使用推進ガイドラインがありますが、今回の一部変更承認申請がなされたことに伴い、資料28-2で示しているとおり、その一部を改正しています。これらを含め、本品を承認して差し支えない旨の結論を頂いています。資料28及び資料28-1及び資料28-2の説明は以上です。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。それでは、再生医療等製品・生物由来技術部会長の合田委員から、追加の御発言などをお願いいたします。
○合田委員 特にありません。
○奥田審議会長 委員の方々から御意見、御質問はございませんか。よろしいでしょうか。それでは、本件については御確認いただいたものといたします。
 続いて議題6(資料29)「指定薬物部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、指定薬物部会について説明いたします。資料29を御覧ください。まず、指定薬物の指定とは、危険ドラッグに含まれる成分のうち、中枢神経系に作用する蓋然性があるものを、医薬品医療機器等法に基づき指定することにより、医療等の用途を除き、その製造、販売、使用などを禁止するものです。
 令和6年度第2回指定薬物部会が、令和6年8月6日に開催されました。第2回の部会では、合成カンナビノイド系4物質、ニタゼン系1物質、フェンメトラジン系1物質の計6物質について、指定薬物に指定するか否かを審議いただいた結果、いずれの物質も指定薬物とすることが適当であるとされました。指定薬物に指定した物質の名称、構造式等は、資料29の2ページ以降に記載しています。部会で審議いただいた6物質については、令和6年8月7日に指定薬物に追加する省令を公布し、同年8月17日に施行いたしました。報告は以上です。
○奥田審議会長 ありがとうございました。委員の方々から御意見、御質問をお願いいたします。よろしいでしょうか。それでは、本件についても御確認いただいたものといたします。
 続いて議題7(資料30)「動物用医薬品等部会について」御説明をお願いいたします。
○事務局 農林水産省より御報告させていただきます。資料30を御用意ください。動物用生物学的製剤についても、人用生物学的製剤と同様、医薬品医療機器等法に基づき製剤基準を定めているところですが、本基準の医薬品各条に新たな基準の追加、また、各条及び既存の基準の一部改正について、本年9月6日に開催された動物用医薬品等部会において御審議いただき御了承いただきましたので御報告いたします。
 資料30の表紙を用いて御説明いたします。まず、各条を追加するものが2製剤あります。製剤の再審査終了に伴い、「牛ボツリヌス症(C・D型)(アジュバント加)トキソイド(シード)」及び「豚アクチノバシラス・プルロニューモニエ(1・2・5型、組換え型毒素)感染症(アジュバント・油性アジュバント加)不活化ワクチン(シード)」を各条に追加することとし、各製剤の定義、製法、各段階での試験法、貯法及び有効期限を規定しています。
 次に、各条の一部を改正するものが2製剤あります。既存製剤の承認事項の変更承認申請に伴い、「豚サーコウイルス(2型・組換え型)感染症・マイコプラズマ・ハイオニューモニエ感染症混合(カルボキシビニルポリマーアジュバント加)不活化ワクチン(シード)」及び「ニューカッスル病・鶏伝染性気管支炎・鶏伝染性コリーザ(A・C型)・マイコプラズマ・ガリセプチカム感染症混合(油性アジュバント加)不活化ワクチン(シード)」を改正し、試験法の一部を変更しています。
 最後に、基準の一部を改正するものです。同じく資料30の85ページです。一般試験法に規定する「サルモネラ否定試験法」について、保管管理上及び労働安全上の理由により、毒物であるセレン化合物を含むセレナイト培地の使用を削除し、液体RVS培地に変更しています。また、培地性能試験で用いるひな白痢菌は、家畜伝染病予防法上の監視伝染病病原体であり、厳格な取扱いが求められることから、ひな白痢菌を取り扱わない方法への変更を行うものです。以上を御報告させていただきます。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。それでは、動物用医薬品等部会長の川本委員から、追加の御発言などをお願いいたします。
○川本委員 川本です。特に追加はございません。よろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 どうもありがとうございます。委員の方々から御意見、御質問などはございませんか。よろしいでしょうか。それでは、本件についても御確認いただいたものといたします。
 以上で報告事項は全て終わりました。その他事項は最初にやったので、本日の議題は全て終了いたしました。今回の薬事審議会全体を通じて、御意見、御質問はございませんか。
○合田委員 いつも言っていることですが、指定薬物で天然物由来で作られているものというのは、天然物の骨格で活性があるというのと、あと分析の問題がありますので、全部の立体をはずすというのはいかがなものかと私は思っています。意見として残していただければ。私はそれは特におかしいなと思っていますので。よろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 御意見をこの場で御発言されたということを残してくださいということです。よろしくお願いいたします。それでは、よろしいでしょうか。最後ですが、事務局から報告事項はございますか。
○事務局 次回の薬事審議会の開催日程については、追って御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。
○奥田審議会長 それでは、以上をもちまして、薬事審議会を閉会いたします。どうもありがとうございました。
( 了 )
備考
この会議は、企業の知的財産保護の観点等から一部非公開で開催された。

照会先

医薬局

総務課 薬事審議会係 (内線2785)