第202回社会保障審議会医療保険部会 議事録

日時

令和7年11月6日(木)10:00~11:38

場所

航空会館7階大ホール 港区新橋1-18-1

議題


1.医療保険制度改革について

議事

議事内容
○姫野課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第202回「医療保険部会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
 まず、委員の異動がございましたので、御紹介いたします。
 河野忠康委員、村上陽子委員が退任なさり、新たに、全国町村会副会長、佐賀県白石町長、田島健一委員、日本労働組合総連合会副事務局長、林鉄兵委員が就任なさっています。後ほど御挨拶を賜れればと思います。
 本日の委員の出欠状況について申し上げます。
 本日は、内堀委員、田島委員、中村委員、任委員、前葉委員より御欠席の御連絡をいただいております。
 本日の会議は、傍聴希望者向けにYouTubeにおいてライブ配信を行っております。
 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。カメラの方は御退出をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○姫野課長 それでは、以降の議事運営は田辺部会長にお願いいたします。
○田辺部会長 初めに、先ほど事務局からの御紹介のとおり、新たに委員が就任なさっております。また、御着任後、前々回・前回御都合で出席がかなわなかった實松委員も本日出席でございますので、實松委員、林委員の順で、一言御挨拶を賜れればと思います。
 それでは、實松委員、よろしくお願いいたします。
○實松委員 10月から全国後期高齢者医療広域連合協議会の会長に就任いたしました、佐賀県神埼市の市長を務めております實松尊徳といいます。後期高齢者の声をしっかりと届けてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○林委員 10月の連合の大会で副事務局長に新たに就任いたしました、林と申します。お世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 次に、欠席される委員の代わりに出席なさる方についてお諮り申し上げます。内堀委員の代理といたしまして橘内俊之参考人、任委員の代理といたしまして木澤晃代参考人、前葉委員の代理といたしまして前川近子参考人、以上3名の出席につき御承認を賜れればと思いますけれども、いかがでございましょう。
(異議なしの意思表示あり)
○田辺部会長 ありがとうございます。
 それでは、早速議事のほうに入ってまいりたいと思います。
 本日は「医療保険制度改革について」を議題といたします。
 事務局のほうから提出資料が2つございますけれども、今回は資料ごとに説明、それから質疑を行いたいと存じます。
 まずは資料1-1につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
○佐藤課長 保険課長でございます。
 お手元のタブレットの資料1-1をお開きください。「高額療養費制度について」ということでございますけれども、1ページをおめくりいただきまして、右下の1ページ目でございます。高額療養費の専門委員会、この医療保険部会で御了解いただきまして設置をしてございますけれども、1ページ目の左下に開催日とございます。第5回を10月22日に開催いたしましたので、その状況の御報告でございます。
 2ページ目でございます。こちらは10月22日の専門委員会で論点という形でお示しをした資料でございます。冒頭に、医療保険制度全体の中で高額療養費制度を議論していかなければいけないということで、専門委員会におきましても認識は一致をしてございますけれども、大きく3点、論点を整理してございます。まず1点目といたしまして「高齢化の進展や医療の高度化等により増大する医療費への対応」ということで、そういうことを踏まえて高額療養費の負担の在り方をどう考えるのかというのが大きな論点の1点目。
 2点目の論点として「年齢にかかわらない負担能力に応じた負担」ということでございまして、○が2つございますけれども、外来特例の在り方、それから所得区分の在り方。
 論点の3点目として「セーフティネット機能としての高額療養費制度の在り方」ということでございまして、仮に自己負担の見直しを行っていく場合にあっても、患者の経済的負担に配慮したセーフティネット機能の在り方としてどう考えるかと、この大きく3つの論点について御議論を賜りました。
 3ページ目から6ページ目に、当時の議論の概要をお示ししてございます。3ページ目が論点の1つ目でございます。多岐にわたる御意見がございましたけれども、例えば1つ目の○の3行目だけ読み上げますが、低所得や長期療養の方々への影響に配慮しつつ、自己負担を見直すことは避けられないのではないかという御意見であったりとか、他方で、4つ目の○でございますけれども、医療の高コスト化の一因として、希少疾患を対象とした新薬の増加もあるわけでありますけれども、3行目以降、希少疾患患者にとって、病気の責任は自身になく必要に迫られて医療を利用しているという問題であったりとか、そういうことを考えて、様々に議論いただく必要があるだろうというお話。それから、3ページ目の下から2つ目の○でございますけれども、これは先ほど冒頭御紹介申し上げましたとおり、他の医療制度改革の検討も含めて、制度全体の中で議論していく必要があるだろうといった御意見がございました。
 4ページ目は「年齢にかかわらない負担能力に応じた負担」ということで、外来特例の在り方について、例えば1つ目の○で申し上げますと、高齢者には配慮している一方で、現役世代の方々には、大変厳しい経済環境の中で治療を受けることができないという現状があって、そういう中で多数の御意見をいただいているのではないかという御意見であったりとか、あるいは2つ目の○、現行の所得区分については、低所得者に配慮した自己負担の設定を前提としながら、細分化が必要ではないかという御意見であったりとか、他方で、4ページ目の下から2つ目の○でございますけれども、外来特例は、多くの疾患を抱えて医療機関への受診が多く、所得が十分ではない高齢者に対する必要な制度設計ということが経緯としてあるものですから、仮に制度を見直す場合には、患者の自己負担の問題と併せて議論する必要があるのではないかという御意見がございました。
 5ページ目でございますけれども、「セーフティネット機能としての高額療養費制度の在り方」ということでございまして、これは低所得の方、あるいは長期にわたって継続して治療を受けておられる方々への配慮は当然必要ではないかという御意見であったりとか、あるいは下から3つ目の○でございますけれども、難病・がんなどの慢性疾患を有する方で長期間療養を必要とする方への配慮が、多数回該当だけでは弱いのではないだろうかという御意見などもございました。
 6ページ目でございますけれども、「その他」ということで、これはこの間、繰り返し申し上げておりますけれども、2つ目の○でございます。医療保険制度全体の中で議論していかないと、また、医療保険制度全体の考え方に一定の道筋が見えないと、高額療養費制度の方向性も決められないのではないかという御意見であったりとか、あるいは年に何回も高額療養費制度を御利用される方と、1回のみの方、そういうケースもあるので、様々なケースも踏まえてきめ細かな検討が必要ではないかという御意見があったり、そういう御意見をいただきました。
 参考資料で、幾つかの患者さんの医療費負担の例ということで、これはこういう患者さんの例がありましたということで参考資料をおつけしておりますが、時間の都合もございますので、説明は割愛をさせていただきます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
 それでは、御意見等ございましたら、挙手にてお願いいたします。オンラインで御参加の委員におかれましては、挙手ボタンでお知らせいただければ幸いです。
 では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 ありがとうございます。
 私は、専門委員会の委員もやらせていただいていますので、専門委員会のほうでも申し上げたのですが、改めてコメントをさせていただきたいと思います。
 まず、高額療養費制度がセーフティネット機能として患者の方々にとってなくてはならない制度であるということは、言うまでもございません。専門委員会においても、患者団体の皆様から話を聞いて、患者の皆様方の置かれている状況は大変厳しいということも理解をしております。
 一方で、高齢化の進展、また医療の高度化等によって、増大化する医療費に対応していかなければならないという中で、現役世代の保険料負担の上昇を抑制するとともに、この制度を持続可能なものにしていくためには、当然ながら低所得の方々、また長期にわたって継続して治療を受けている方々への配慮は必要でございますけれども、この制度がセーフティネットとして機能するように、自己負担の在り方、また仕組みも含めて必要な見直しを行うべきであると考えます。
 見直しの際には、現行制度の課題等にも対応しつつ、給付と負担のバランス、世代内、世代間のバランスを踏まえて、高齢者の外来特例についてはやはり見直しが必要だと考えております。
 また、負担能力に応じたきめ細かい制度設計をしていくという観点において、現行の所得区分については、低所得の方に配慮した自己負担の設定を前提に、所得区分の細分化も必要であると考えております。
 あわせて、全世代型社会保障の構築、また最重要課題であるところの現役世代の負担軽減に向けて、高額療養費制度の見直しに限らず、医療保険制度全体の中で給付と負担のバランス、また、公費、保険料、自己負担といった財源のバランス等についても検討を進めていただきたいと思っております。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、横本委員、よろしくお願いいたします。
○横本委員 医療保険制度を持続可能なものとするとともに、増加する現役世代の保険料負担を軽減していく観点からは、医療保険制度の改革全体を進めていくことが不可欠であり、その際の改革項目の一つとして、高額療養費制度についても一定程度見直しが必要と考えています。高額療養費制度自体を具体的にどこまで見直すかについては、これまでも申し上げているとおり、他の項目も含めた改革全体の中で検討をしていくべきです。ただし、特に高額療養費制度については、そのセーフティネットとしての機能も踏まえ、昨年のような事態を繰り返さないよう、検討段階から想定される影響についてデータを可能な限り詳細に示しながら丁寧に議論を行い、国民の理解を得ていくことが重要であると考えております。
 私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
 私からは、今回の高額療養費の関係について1点だけ申し上げたいと思います。高額療養費の問題は、どうしても基準、そして、その刻み方によっていろいろな影響の出方が違ってくるという面があるわけですので、そういった点に配慮をしなければいけないわけですけれども、もう一点重要なことは、こういった現物給付だけではなく、医療保険の場合は傷病手当金という所得保障の部分もあるわけですので、その辺りも含めて、特に長期にわたり高額の医療を利用される方について、どういう影響が出るのかといったような点も考える必要があるのかなと思っております。
 そういった点では、これまでも傷病手当金については、1年6か月の範囲だと思いますけれども、一旦労務を再開した場合であっても、それによって傷病手当金が中断された後も、また再開するような仕組みなども入ってきておりますので、そういった所得保障の面も含めて考えていく必要があるのではないかと思っております。もちろん、これはすぐにどうこうではないかもしれませんけれども、今後、そういった点も考えていく必要があるかと思って発言させていただきました。
 以上であります。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、城守委員、よろしくお願いいたします。
○城守委員 ありがとうございます。
 私も高額療養費制度の在り方に関する専門委員会の委員として参画をさせていただいているわけでございますが、本日の資料の2ページにもありますように、この整理された3つの事項は、それぞれが大変重要な視点であると思ってございます。この委員会でもお話をしたことでございますが、高額療養費制度の見直しを専門委員会において議論するに当たりましては、やはり医療保険制度全体の負担と給付の考え方に一定の道筋が見えてこないと、なかなか制度全体の議論をするということも難しいかなと思ってございますし、実際、本日この2ページに整理をされた3つの事項に関しましても、特に上2つに関しましては、やはり高齢者の負担の在り方という議論になりますと、この医療保険部会で今後も議論をしっかりしていかなければいけないかなと。そういう意味においては、こちらの議論をし、そして、それを踏まえてまたこの専門委員会で議論をするということに今後なっていくのだろうと思います。
 そういう中において、本日の資料にも示されておりますように、様々なモデルケースというものがございます。実際問題、ここにありますように、手術が必要なケースであるとか、外来受診が中心で、それも頻回に受診をするとか、またはワンショットの治療でいいとか、いろいろなパターンがあるわけでございますので、高額療養費制度の見直しをするに当たりましては、そういう点も踏まえて、様々な患者さんに対して過度な自己負担が生じないように、そして、必要な受診を控えることがないように、そのような丁寧な議論が必要になってくるというふうに考えてございます。
 さらに、今回、高額療養費制度の見直しの議論をするに当たりましては、患者さんを含めた国民の方々にもしっかりと議論の経緯とか理由を御理解していただけるような形で進めなければならないということを考えて、その議論に参画をしていきたい、また議論をしていただければなと思ってございます。
 私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、兼子委員、よろしくお願いいたします。
○兼子委員 ありがとうございます。
 私は、今日の資料で6ページ、2つ目の○のところで「医療保険制度全体の負担と給付の考え方に一定の道筋が見えないと、本制度の方向性も決められないのではないか」という御意見も出ていると。私自身もこれまで申し上げてきましたのは、皆さん、応能負担ということについて、これは共通の理解を持っていますが、応能負担の範囲といいますか、そういった点については大分考え方の隔たりがあるように思っております。
 私は、税についても触れましたけれども、今の税の在り方については、非常に問題が大きくなってきている。例えば、今、消費税が所得税を上回って、大体国税の3分の1ぐらいまで占めるようになってきている。こういったものを見ると、消費税は逆進的な税の典型ですので、そういう意味では応能負担が壊れているということを前に申し上げました。
 家計保有純資産というものを野村総研が毎年出していますが、これを見ても、格差が非常に大きくなってきている。これは資産から見た格差ですけれども、例えば超富裕層ですと5億円以上の資産で、2005年から2023年にかけて世帯数が2.7倍になっている。それから、富裕層は1億から5億、世帯数は1.9倍に増えている。それから、準富裕層ということで、5000万から1億円の方たちが1.44倍、約1.5倍近い増え方をしている。それから、アッパーマスというところですが、3000万から5000万の方は0.82ということで減っているわけです。これは、先ほど申し上げた超富裕層や富裕層が増えている、そちらのほうに押し上がっていった人たちがいる。それから、マス層ということで一般の世帯、一般庶民と言っていいのかもしれませんけれども、3000万円以下の方たちは1.15倍ということで、そういう意味では、アッパーマス層のかなりの部分が富裕層のほうに上がっていって、一部、マス層に下がってきている。これが資産の点でいえば格差の拡大なわけです。
 こういったことも踏まえながら、保険料の在り方について、行き着くところは、皆さんの今の課題では、やはり財源問題に行き着いているわけですので、そういう意味では、保険負担の在り方についても応能負担ということで、私自身は前から、税に準じて累進的に負担いただく。税と同じというふうに早急にやるべきとは申し上げませんけれども、緩やかにそういったものを導入しながら、医療費を支える財源の在り方について根本的な見直しを図っていただく必要があるだろうと思っております。
 ですから、今日の資料にありますように、そこの道筋をきちんと見据えた中で、もう一度どうするのか。少しここは議論が必要だと思いますので、あまり性急に、高額療養費制度について一定程度国民の中に定着していますので、先ほど申し上げた点について手がつかない段階で、急いでそちらの議論を進めるというのは、私は控えるべきだと思います。国民から見ていまして、様々な形で配慮いただく制度でありますけれども、大事なのは、国民も分かって議論に参加できるようなものにしていく、徐々にシンプルなものにしていく努力をしていかないと、医療の在り方についても国民の手からだんだん離れていくような印象を私は持っております。そういう意味で意見を申し上げましたので、よろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、袖井委員、よろしくお願いいたします。
○袖井委員 ありがとうございます。
 高額療養費制度ですが、私も専門委員会に入っておりまして、患者団体の方からヒアリングをして、本当にこれで命をつないでいる、これがあるから生きていられる、これがあるから仕事が続けられる、これがあるから子育てができるという非常に重要な制度だということを初めて知りました。恐らく国民の多くは、この制度の持つ意味をほとんど分かっていない。何か非常に高いお金ばかりかかっているというふうに思われているのではないかと思いまして、やはりこの制度について、もうちょっと国民一般に分かるようにしないといけないなということを感じました。
 それから、ヒアリングで聞いて、これは今までにも何度も出てきていることですが、高額療養費を使っている方たちの中に、もうそれは効果がない、いわゆる無価値医療とか低価値医療ということですが、そういう方も少なくないということで、この辺りはもうちょっと何とかできないのか。しっかり検証して、無駄を省いていくことが必要かなと思います。、ともかくこれは非常に大切な制度なので、簡単に限度額引上げというふうにいかないように、もうちょっと慎重に議論したほうがいいのではないかと思っております。
 それから、もう一点気になるのは、年齢ではなく負担能力に応じてということが何度も出てきて、全世代型社会保障という点でそれは当然かと思うのですが、でも、一部の新聞などに、高齢者の負担を一律3割にというような報道がありまして、これは大変なことになるという危惧の念を抱いております。
 今日の御報告にもありましたが、確かに高齢者は受診が多いのですが、なぜ高齢者は受診が多いかというと、これは病気が多いということだけではなくて、ほかに行くところがないから医療機関に行っているという方もあります。もう一つ、既存の制度があまり活用されていないということもあります。例えば、糖尿病とか高血圧といった生活習慣病の場合は3か月に1回の受診でいいとかリフィル処方箋が使えるとか言われていますが、これが意外に使われていない。新聞にもそうした事例が報道されていまして、なぜこんなに高くなるのかというような患者からの疑問なども述べられていましたが、割にそれを利用していない医療機関も少なくない。
 これは私の身近にあった例ですけれども、大きな病院にかかっていたときは3か月に1回だったのに、同じ医者が開業したら、1か月に1回来るように言われて、何だか訳が分からないけれども1か月に1回行っている。これは患者の場合、医者から毎月来るようにと言われたら、断れないのですね。その辺、ちゃんとした制度があるにもかかわらず、活用されていない。医療機関側も経営の問題があるから仕方ないとも思うのですが、この辺りできちんと制度が守られていたら、もうちょっと高齢者の受診率も下がるのではないか。
 それから、前回お示しいただいた資料の中で、高齢者の受診率は少し下がっているという傾向もありましたので、やはりこの辺りも教育というか、情報提供というか、そういう形で高齢者の側にも情報をきちんと伝えていくようにすれば、幾らかでも医療費を削減できるのではないかと感じております。ともかく、高齢者の自己負担率をいきなり3割に上げるということには、絶対に反対でございます。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、林委員、よろしくお願いします。
○林委員 ありがとうございます。
 資料の8ページからありますモデルケースを見れば、現役世代においても高額療養費制度が活用されているのだということ、それから、この制度は家計に対する医療費の自己負担が過重なものにならないようにする重要なものであるということが改めて分かったのだろうと考えています。
 医療の高度化によって、今後も高額療養費の支給は増加が見込まれると考えておりますので、一定程度の見直しを含めた検討というのは理解できるところです。見直しに当たっての個々の点については、当会も専門委員会に参画していますので、繰り返しませんけれども、見直しに当たっては必要な医療へのアクセスが阻害されないようにすること、とりわけ長期に継続的な医療が必要な患者への配慮が必要ということについては、改めてこの場でも申し上げておきたいと思います。
 以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 まず、議論の参考となるモデルやデータを示していただき、感謝申し上げます。実態を踏まえて、きめ細かい検討を行っていただきたいと思います。
 私自身、専門委員会には伺っていないのですけれども、私の知り合いは結構経営者が多いものですから、やはり経営者はハイリスクなのでしょうね。該当者が結構いらっしゃいまして、随分いろいろな御意見をいただきました。中には、この制度は難しいんだなと、これを維持するために自分はもうちょっとお金を出してもいいよと言っていただける経営者の皆さんも結構いらっしゃいます。しかし、それはそんな簡単ではございませんので、やはり慎重な議論が必要だというふうに考えております。
 また、その上で、本部会で申し上げてまいりましたけれども、大きなリスクに備えるセーフティネットとしての高額療養費制度は今後も維持していく必要がありますが、そのためには医療費全体の抑制が急務であり、本制度においても、近年の賃金水準や物価の動向に対応した給付と負担の在り方の見直しは避けて通れないと考えます。
 これまで複数の委員からも御意見があった外来特例の見直しや所得区分の細分化なども一つの方策であり、また、制度の悪用を防ぐような制度設計も求められるのではないかと考えます。
 さらに言えば、負担能力の尺度として、現在の標準報酬月額による区分自体が適切であるかも検討すべきであります。年収を用いた算定とするなど、制度全体の中での検討も必要だと考えます。
 高額療養費制度の見直しに当たっては、客観的なデータに基づき、費用の伸びの抑制を図るとともに、長期にわたり治療を継続される方など、負担が過重になる方には十分な配慮を行うことを前提に、今後の制度設計を検討していただきたいと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、渡邊委員、よろしくお願いします。
○渡邊委員 ありがとうございます。
 高額療養費制度に関しましては、必要とする医療を享受するためのセーフティネットであることはベースであると思っておりますので、それを踏まえた上で、医療保険制度全体の中で本制度の持続可能性を見据えた議論が必要と考えます。
 高額な医薬品を使用するという観点においても、一時的に必要とする場合はもちろんですが、継続して長期の服用が必要となる方の負担というのはかなり大きいため、そのような患者さんが安心して継続して服用を続けられるような環境を維持していただく必要がありますので、その辺りの十分な配慮が必要と考えます。
 私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、實松委員。
○實松委員 後期高齢者医療広域連合協議会の實松でございます。
 今回、高額療養費制度の在り方についての意見ということですけれども、高齢者の立場、特に後期高齢者は、いろいろな病院にかかっておられるということで、実態を見ると、所得的には、地方の高齢者は所得が低いということもありまして、この高額療養費制度というのはセーフティネットの役割を果たしていると実感的にも思っております。一方で、医療保険制度を持続可能なものにしていくということでの負担をどうやって考えていくかというのは、大事な議論であると思っておりますので丁寧な議論をお願いしたい。
 また、外来特例の見直しも話が出ているわけですけれども、肌感覚としましては、長期医療を受けておられる方ですとか低所得者の方々は、これがあるから助かっているという方も結構多いと思っておりまして、高齢者の負担の在り方については、区分を細かく分けるなどの工夫をすることをぜひ考えていただければありがたいなと思っております。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、大杉委員、よろしくお願いします。
○大杉委員 ありがとうございます。
 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会の御報告をありがとうございます。2ページに記載されている3つの論点をはじめ、それぞれの意見は、どれも重要な視点であると思います。9月の部会において発言させていただき、各委員からも発言されておりますけれども、セーフティネットとして、なくてはならない制度だと思っておりますし、世代間、世代内の不公平感を解消するためにも、改めてこの制度の意義や仕組みを国民に周知し、自分ごととして議論を進めていかなければならないと感じております。
 何度も申しておりますけれども、外来特例等、メリットを感じる部分もありつつ、受診抑制といったことが起こることがないように、低所得者層及び長期療養の方々に関しても配慮をしつつ、納得できるような制度になるように、引き続き御議論をお願いいたしたいと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、ほかに御意見等がなければ、本議題につきましては、これまでとしたいと存じます。
 本日いただいた意見も踏まえつつ、議論をさらに深めていければと存じます。
 次に、資料1-2について、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○姫野課長 ありがとうございます。
 それでは、資料1-2でございます。表題にありますように、薬剤給付の在り方について、長期収載品の話、それから先行バイオ医薬品、OTC類似薬、3つのテーマについてそれぞれまとめてございます。
 まず、資料の2ページでございますが、長期収載品の保険給付の在り方につきまして、前回、医療保険部会で御議論いただいた際の主な意見を整理してございます。1つ目のパラグラフにありますように、対象範囲について、医療上の必要性があるかどうかという点を厳格に精査する必要があるという御意見。また、2つ目の負担額についてということで、現在、価格差の4分の1を負担いただいていますが、全額まで拡大すべきといった御意見もいただきました。その他、3つ目、4つ目も同様の御意見かと思います。
 一方で、下から2つ目でございますけれども、後発医薬品の安定供給の問題については、現在もまだ解消していないというような御指摘。また、一番下のパラグラフですが、実際に費用を徴収する薬局においては、患者さんへの説明などに時間を要しているといった御指摘もいただいてございます。
 続いて、3ページ以降、追加の資料を提出してございます。
 4ページですけれども、医薬品のライフサイクルのイメージを改めてお示ししてございます。革新的な新薬が開発されましたら、特許期間中については、薬価を維持して研究開発コストを回収しやすく、そして次のイノベーションにつなげていくと。一方で、特許が切れましたら、後発医薬品への置き換えを進め、医療保険財政にも寄与していただくといった形のライフサイクルを想定してございます。
 こういったイメージを持ちまして、5ページ以降ですけれども、後発医薬品の使用促進について、診療報酬上の評価なども行いながら促進をしてきたといった経過を示してございます。例えば、2006年、処方箋の様式について後発医薬品を使用促進できるように変更して、随時見直しをしているという点。また、処方についても、一般名処方といったものを促進するために、加算などを設けているといった経過を示してございます。
 続きまして、7ページ、令和6年からスタートしました選定療養の仕組みでありますけれども、赤字にしておりますように、医療上の必要性があると認められる場合には、この選定療養の対象にしないということにしてございます。
 また、次のページにありますように、具体的に医療上の必要性があるかどうかという点については、国のほうからも一定の基準を示しておりまして、例えば①から④にありますように、①薬事上承認された効能・効果に差異がある、②副作用や他の医薬品との飲み合わせによる相互作用、また、③学会のガイドライン、④剤形などの違い。こういったことから、医師が、医療上必要があるかどうかを判断いただくといったことで一定ルール化をして、進めているということでございます。
 続いて、9ページは、前回もお示ししておりますけれども、この制度改正の後、後発医薬品の使用割合が9割を超える形で伸びているというグラフでございます。
 また、10ページ、安定供給の課題を御指摘いただいておりますが、前回も出した資料と同様でございますが、依然として限定出荷の品目もございますけれども、徐々に低下してきているという傾向にございます。
 また、11ページが令和6年10月からの選定療養の仕組み導入後の運用実態のデータでございます。まず、選定療養の対象となったレセプトについては、全体の4.9%ということであります。また、特別の料金、差額の4分の1相当でありますが、実際に徴収した金額で見ますと、1,000円未満が90%、2,000円未満が98.3%、3,000円未満が99.8%といった形でシェアを占めてございます。
 また、12ページにつきましては、長期収載品の銘柄名で処方された医薬品の具体的な調剤の状況を示したものでございます。銘柄名で処方された場合であっても、73.6%につきましては、変更して調剤をされている。残り、長期収載品を調剤した場合の25.4%のうち患者希望の場合が17.8%、医療上の必要性ありとされた場合が23.3%、また、在庫などを踏まえて長期収載品を調剤せざるを得なかった割合が43.9%となっております。
 続いて、13ページが薬局の現場での状況をアンケート調査したものでございますが、7割を超える薬局の方から、患者への説明、患者からの質問への対応への負担が大きかったというお声をいただいております。
 同様の質問ですが、14ページ、一般診療所からの御回答では、そういった御負担を34.5%からいただいておりますし、15ページ、歯科診療所につきましては、制度そのものが分かりづらかったといった御意見も45.9%いただいているということであります。
 以上を踏まえまして、論点、17ページでありますが、長期収載品の選定療養におきまして、後発医薬品の使用促進に一定の効果があったと考えておりますが、他方で、後発医薬品を中心とした安定供給の課題もまだ継続しておりますし、また、医療現場に負担がかかっているという御指摘もいただいております。こういった状況も配慮しつつ、他方で、先ほど申し上げましたように、医薬品のライフサイクルの目指すべき姿ですとか、医療保険制度の持続可能性の確保、こういった観点を踏まえまして、長期収載品の選定療養のさらなる活用についてどう考えるか。より具体的には、最後のパラグラフにありますように、現在、価格差の4分の1を負担いただいておりますが、この水準を2分の1、あるいは4分の3、1分の1に引き上げることについて、どのように考えるかという観点で御議論いただければと思ってございます。
 続きまして、先行バイオ医薬品につきまして、19ページに前回のいただいた御意見を整理してございます。まず、先行医薬品につきましても、選定療養の対象にすべきだという御意見もいただきました。他方で、4つ目の○にありますように、化学合成品である後発医薬品とは異なりまして、製造工程も、例えば細胞株由来のばらつきが出るなど様々な課題があると。また、先行品と同一ではないということで、途中からの切替えが難しいといった現場での実態の御指摘もいただいております。また、最後のパラグラフにありますように、製品によって患者さんの使用方法、あるいはデバイスなどの使い方まで変わるといったことで、拙速な変更は調整が必要だといった御意見もいただいてございます。
 続いて、21ページ目以降、追加の資料を提出してございますが、まず、後発医薬品とバイオ後続品の性格の違いを改めて整理してございます。例えば2つ目、有効成分の品質特性については、後発医薬品は有効成分が同一という形で評価できるのに対しまして、バイオ後続品については、同一性の検証は困難ということで、同等性・同質性を臨床試験で確認しているという状況でございます。
 また、下から3つ目、薬剤の特性というところでも、内服薬が多い後発医薬品に対しまして、注射薬が中心となるバイオ後続品ということでございます。
 また、処方方法につきましても、後発医薬品につきましては、一般名処方という形で、先発品も後発品も同一の成分名で処方することが可能でありますが、バイオ後続品につきましては、先発品と後発品とでは一般名も異なっているということで、銘柄名処方が原則ということでございます。このため、変更調剤につきましても、後発医薬品については可能でありますが、バイオ後続品については、現状、できないという仕組みになってございます。
 22ページ、前回もお示ししておりますが、バイオシミラーの置き換え状況。成分によって置き換え状況に違いが生じているということを示したものであります。
 続いて、23ページは、診療報酬上の加算の状況であります。令和6年にバイオ後続品の使用体制加算を新設してございますけれども、右側のグラフにありますように、こういった加算を算定しているところでは、使用件数が増えたといった回答が多くなっているということであります。
 続いて、24ページでございますが、医療保険部会と並行して、中医協においてもこちらの論点を検討させていただいております。論点にありますように、バイオ後続品の使用促進については政府を挙げて進めておりますが、現時点では、療養担当規則の中には、バイオ後続品に係る記載がないという点についてどう考えるのか。また、保険医療機関等における体制整備について、診療報酬上の評価をどう考えるかといったことを中医協においても議論させていただいているところでございます。
 以上を踏まえまして、26ページ、論点整理ですが、一般的に低分子の後発医薬品と比較しますと、バイオ医薬品は薬価が高く、また、製造工程が複雑なために製造体制の確保に時間を要するということであります。
 また、バイオ後続品は先行バイオ医薬品と同等・同質の品質、安全性・有効性を有することが臨床試験等で検証されておりますけれども、有効成分が同一ではないということで、切り替えるには医師の判断が必須であります。また、先ほど申し上げましたように、低分子医薬品については共通の一般名がございますけれども、バイオ医薬品には一般名が存在しないということ。こういった特徴を踏まえつつ、他方でバイオ後続品への置き換え率が依然として低いということを踏まえ、バイオ後続品の使用を促進するという観点で、現在も中医協で議論が進められておりますけれども、患者がバイオ後続品を選択できるような環境整備を進めていくために、どのような方策が考えられるかといった観点で御議論いただければありがたいと思っております。
 最後、OTC類似薬の保険給付の在り方についてでありますが、28ページは骨太の方針、あるいは三党合意の中での記述でございます。例えば三党合意の記述でございますけれども、赤字にしておりますように、検討に当たっては、医療機関における必要な受診を確保しという点。また、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などにも配慮をする。また、成分や用量などを含めてOTC類似薬一般についての検討をする。こういった3つの要素が記載されてございます。
 こういった3つの要素に沿って、29ページ以降、前回御議論いただいた際の御意見を整理してございます。29ページが医療機関における必要な受診をいかに確保する必要があるかという点。また、30ページが患者負担への配慮、あるいはOTC類似薬の範囲。そして、31ページはその他と整理しておりますが、総論的な御意見もいただいてございます。
 以上を踏まえまして、32ページにこれまでの議論を踏まえた留意点を整理してございます。左側に先ほど御紹介しました骨太方針や三党合意における留意点を3つ記載しておりますが、それぞれに対応して、本部会における主な御意見を整理しております。医療機関における必要な受診の確保という観点では、やはりOTC類似薬を保険適用から除外してしまうといった場合には、受診遅延などの懸念があるという点。また、OTC類似薬についても、医師等に相談できる体制が望ましいのではないか。また、医療機関があっても薬局がない場合、薬の過剰摂取、飲み合わせリスク、こういったことも考慮する必要があるという御意見をいただきました。
 2点目の患者負担などへの配慮という点でありますけれども、本部会におきましても、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方への配慮が必要であるという点。また、過度な負担、急激な変化が生じないような配慮といった点も御指摘をいただいてございます。
 また、範囲につきましても、大多数のOTC医薬品は、医療用医薬品のように患者個々の量に対応して出せないといった点の留意点もいただいていたかと思います。
 続きまして、34ページ目以降、それぞれの3つの要素に沿って資料を整理しております。34ページは、本部会においていただいた御意見を再度掲載した部分であります。
 35ページ、患者負担という観点から、お子さんに対する医療費助成が全国でどのようになっているのかということを整理してございます。中学生以下で整理しますと、何らかの医療費助成を行っている自治体が9割を超えている状況であります。
 また、36ページを御覧いただきますと、助成の中には所得制限があったり、あるいは償還払いになったりというものもありますが、小学生、中学生を見ますと、約6割の自治体で現物給付化し、さらに制限がないという形で助成をしているところであります。
 続きまして、37ページが指定難病の方への公費負担医療の概要でございます。こちらは治療に要した医療費の自己負担の一部を助成しておりますので、医療保険制度からの給付を前提といたしまして、例えば3割負担の方でありましたら、3割負担の一部を公費負担医療で助成するという形になっております。自己負担については、中段の辺りに簡潔に記載しておりますけれども、患者等の所得に応じて、治療に要した費用について上限額が定められているという形でありますので、医療保険の給付から外れたものについては、こういった助成の対象にならないという状況であります。
 同様に、38ページが小児慢性特定疾病児童等への医療費助成の概要でございます。
 39ページ、具体的な医療用医薬品とOTC医薬品の薬剤費の比較をしてございます。現状では、OTC医薬品が医療用医薬品よりも比較的薬剤費の負担が大きい傾向にございますので、OTC医薬品を薬局で購入したほうが、受診して医療用医薬品を入手した場合よりも負担が高いという点で、公平性に課題があるというのがこういった論点の出発点かと思いますが、逆に、仮に特定の医療用医薬品を保険適用除外とした場合には、医療用よりも高いOTCを自己負担で購入せざるを得なくなるということで、大きな患者負担増になることを示したものでございます。
 続きまして、41ページがOTC類似薬の範囲についての資料でございます。三党合意の中では、OTC類似薬につきましては、類似のOTC医薬品が存在する医療用医薬品とされてございます。ただ、医療の中で医師、薬剤師が使う医薬品である医療用医薬品と、一方で患者自らが選択することを前提に製造・販売されておりますOTC医薬品では、仮に有効成分が一致しているとしても、用法・用量、効能・効果などに違いがあるということをお示ししてございます。
 以下、具体的に解説したのが42ページ以降になります。例えば、効能・効果でございますが、アレジオンという医療用医薬品がございますが、医療用では、効能・効果としては、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎、じん麻疹、湿疹など幅広く使用ができることになっております。一方で、同じ成分のOTC医薬品が右側に記載されておりますが、まず、効能・効果の記載の仕方も、疾患名ではなく症状で記載をされておりますし、実態としては、左側の医療用医薬品で赤字で記載しておりますような気管支ぜんそく、じん麻疹、湿疹・皮膚炎、こういった疾患に対する治療には使えないような形になっているということであります。
 続いて、43ページでございますが、成分につきましても、医療用医薬品は単一の成分で製造・販売されておりますけれども、一方で、OTC医薬品については、複数の成分を配合した配合剤としての製造・販売が多くなっているということであります。また、用量につきましても、医師、薬剤師による判断で使用する医療用医薬品と比べまして、患者判断により使用をするOTC医薬品については、一日最大用量が低く抑えられているという状況でございます。
 また、44ページは投与経路・剤形の違いでありますが、同じ投与経路の中にも、剤形の違い、様々ございますので、全ての種類が医療用医薬品とOTC医薬品で共通していないケースも見られるということであります。
 以上を踏まえまして、45ページが論点でありますけれども、まず1点目、医療機関における必要な受診を確保し、患者負担などに配慮しつつ、医療保険制度の持続可能性確保を目指す観点から、どのような仕組みとすることが適切かという点。
 また、2点目ですけれども、成分が一致していても、用法・用量、効能・効果などに違いがあることを踏まえ、OTC類似薬の範囲についてどのように考えるか。こういった観点から御意見をいただければ幸いでございます。
 以上です。
○田辺部会長 御説明ありがとうございました。
 それでは、御意見等ございましたら、挙手にてお願いいたします。
 では、佐野委員、よろしくお願いします。
○佐野委員 ありがとうございます。
 まず、全体に共通するのですけれども、医療保険制度改革を検討していく前提条件としては、当然ながら、将来にわたって国民が安心できるように医療保険制度を維持していく。そのためには、社会保険の本来の役割であるところの、個人では対応できない大きなリスクをカバーするということを中心に考えていくこと、これを共通認識にすべきだと思っております。そのためには、当然ながら、保険給付範囲の見直しは必要であると考えております。
 その上で、今日のテーマ3点について、それぞれコメントしたいと思います。
 まず、長期収載品について、これはこれまでも申し上げてまいりましたが、今後さらに後発品の使用を推進するためには、より積極的に選定療養を活用すべきであると考えております。今回、患者負担の水準について、2分の1、4分の3、1分の1と、こういった例が示されておりますけれども、患者負担の影響等を踏まえつつ、負担額を拡大していくべきだと考えます。また、選定療養の積極的な活用には、負担額だけでなく、対象範囲を拡大していく方法もありますので、今、選定療養が免除されている医療上の必要があると認められる場合についての厳格な精査等、課題を整理して具体的な見直し案をお示しいただければと考えております。
 次に、バイオシミラーについて、診療報酬上の評価は、中医協のほうで議論が進められると思いますけれども、やはり置き換えを促していくとともに、バイオシミラーへの置き換えが一定程度進んでいる先行バイオ医薬品については、選定療養の対象とするなど、推進を図るべきだと考えております。
 最後、OTC類似薬でございますけれども、これは説明がございましたが、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方に対する配慮は当然必要でございますが、用法・用量、効能・効果等の違いを踏まえつつ、OTCで代替可能なものはできるだけ広い範囲を対象として、選定療養で追加の自己負担を求める方法、また償還率を変える等の方法についても、具体的な検討を進めていただきたいと思っております。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、横本委員、よろしくお願いいたします。
○横本委員 10月16日の部会でも申し上げましたとおり、革新的な医薬品のイノベーションを適切に評価しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、薬剤給付の在り方について見直しを進める必要があると考えます。具体的には、長期収載品について、選定療養導入後の状況を検証しつつ、今後、さらにこの仕組みを進めていくことを考えていく必要があると思います。また、OTC類似薬の保険給付の在り方についても、見直しの検討を進めていくことが必要と考えます。ただし、双方の点について、患者などへの影響を踏まえ、必要な配慮を行うことが前提と考えております。
 私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 では、伊奈川委員、よろしくお願いいたします。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
 私からは、長期収載品とOTC類似薬について発言したいと思います。
 まず、長期収載品の関係ですけれども、選定療養といいますと、もともとは恐らくアメニティー的な部分を患者の選択に委ねるといった趣旨があったと思うのですけれども、昨今、いろいろな政策目的から、多様な選定療養が出てきているように思います。そういった点からいいますと、長期収載品もそういった面が強いと感じておりまして、伝統的な選定療養と違って、物であるとか、あるいは場所的に特定可能な部分を切り分けるということではなくて、ジェネリックとの関係で、薬の価格の面での公平性といった観点から切り出した上で、保険外としているということだと思います。
 そういう点からいいますと、どの辺りの負担にするかという絶対的な基準というのは、恐らくないわけでありまして、医療上の必要性、あるいは納得感といったようなところで考えていくしか、しようがないのではないかなと思っております。
 2点目のOTC類似薬ですけれども、これは今日の資料でもいろいろな形で書いていただいていると思いますが、費用負担の面と医療の安全性という2つの側面、これをどう考えるかというところが重要かと思います。そういった点からいいますと、OTC類似薬と市販薬との関係も、一種の代替的あるいは補完的な関係という点で言いますと、今申しました長期収載品とジェネリックに類似した面があると思いますけれどでも、ちょっと違いますのは、効能・効果という点で、市販薬と処方薬では違ったりとか、あるいは医療上の必要があって、治療の一環として処方も行われているという点。それに対して価格面で言いますと、一種の逆転現象と言ったらいいのでしょうか、保険外の市販薬のほうが高くなるといったような点がありますので、そういった医療上の必要、安全面も考えて、価格という点からいいますと、OTC類似薬自体としては、保険の枠内に置きつつも、例えば保険外併用療養のような形で別途負担を求める仕組みというのも考えられるのではないのかなと思います。
 いずれにしても、先ほどの長期収載品もそうですけれども、保険外併用療養、現在非常に多様な類型が登場しておりますので、これを体系化といいましょうか、一定の考え方で整理することが必要ではないのかなと思っております。そういった中で、OTC類似薬についても検討の余地があるかなと思います。
 以上であります。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、兼子委員、よろしくお願いいたします。
○兼子委員 ありがとうございます。
 私のほうからはOTC類似薬の点です。前回も申し上げましたけれども、これとの関連で、セルフメディケーションということがかなり強調されるのですけれども、この点は、私たち一般国民は専門家ではないので、OTC薬については一時的とか緊急的な対応で、あとはやはり医療機関を受診して、私の使ったものが適切であったのかどうなのか、あるいは保険適用のもので置き換えていただくとか、そういった形に私はするべきだと思っております。
 医師の側がということで、これも前回申し上げましたけれども、この点については、やはり経営上の問題についてどうしていくのかをきちんと検証、対応していかないと、あまりここを強調すると、医療に対する信頼の問題が出てくると思いますので、そういう点では、今回の大きな課題について、やはり経営の安定とか、あるいは地域格差が大変大きいわけですので、医療機関が比較的利用しやすいところとそうでないところについては、経営上の何らかの配慮をしていくとか、そういう形で専門家のところを患者に対して、国民に対して適切に対応できるような形で改善していくことがまず基本であって、自己負担とか、あるいは保険薬から外すという形で、患者側、国民側に経済的に負担を強いていく形では、この問題の解決にはならないのだろうと思います。
 それから、ドラッグストアで購入できるということも御指摘がございましたけれども、ドラッグストアでは、やはり自己負担は非常に大きくなるわけです。自己負担が大きくなるということは、医療へのアクセスをどうしても躊躇させる。所得の低い方たちにとっては、大変大きな負担になりますので、そうなると、医療へのアクセスが阻害されると、今度は持っている病気とか健康上の問題で適切な対応がされないために、むしろ後から大きな医療への過重な負担がかかってくるのだろうと思いますので、そういったことを踏まえながら、この点については、前のところと一緒ですけれども、あまり性急な形で、患者側のところをどうするかという議論については、私は、できるだけここは控えていただいて、進めていただきたいと思っております。
 事前に厚労省の方に申し上げておりますけれども、ちょっと私、ほかの会がありますので、発言したまま中座で申し訳ございませんが、お許しいただきたいと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 では、林委員、よろしくお願いします。
○林委員 すみません。コメントの前に1点、事務局にお尋ねができればと思っています。資料の11ページなのですけれども、長期収載品における特別の料金の分布を拝見いたしますと、1万円以上というような方もおられます。これは特定の薬の問題なのか、どういった方というか、疾病によるのかなど詳細が分かれば、まずお聞きした上で3点コメントさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○田辺部会長 この点、いかがでございましょう。
○吉田室長 保険局医療課保険医療企画調査室長でございます。
 今、資料の11ページについて御質問いただきました。資料の11ページを御覧いただきますと、上のほうにも書いておりますが、令和6年11月において選定療養の対象になった件数というところで、レセプトを用いて分析しております。左側のグラフの赤いところ、367万件というところの分布を右側のほうに見ております。網羅的に1万円以上のレセプトを全て見たわけではありませんので、若干定性的なお話となりますが、そこを見てみますと、例えば90日といった長期処方になっている方がかなり多いように見受けられました。それから、処方日数が長くて、かつ複数の薬剤を処方されているといった形で、患者さん御自身が選択された中で、やはり薬剤量が相当多いというところで、結果として1万円を超えていることが多いような、そういった状態像であるというふうにお見受けしております。
○田辺部会長 よろしゅうございますか。
○林委員 ありがとうございます。
 患者にどういう影響を与えるのかということが大事だろうと思っていまして、より詳細に分析いただければと考えます。長期収載品の選定療養のさらなる活用については、患者への影響など踏まえ、丁寧に検討してくことが必要だということをまず申し上げます。
 バイオシミラー、バイオ後続品についてですけれども、後発医薬品と違って、選定療養の活用という段階ではないのだろうと思っています。使用促進に向けては、置き換え状況に差があることも資料から分かります。急激に置き換えが進んでいるものもあるなど様々です。こうした置き換え状況の差について、より詳細に分析した上で議論を進めていく必要があろうと考えます。
 OTC類似薬の保険給付の在り方についてです。まず、事務局のほうで医療用薬品とOTC医薬品の違いを分かりやすく示していただきまして、ありがとうございました。資料の42ページ以降を見れば、やはり成分が一致していても、用法・用量、効能・効果、対象年齢、投与経路、剤形など、様々な違いがあるということですので、OTC類似薬だからといって、単純に保険適用から外すことは難しいと受け止めています。こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しようと思えば、非常に複雑な仕組みになってしまうと思います。
 長期収載品の選定療養の影響や課題に関する調査結果から、制度そのものが分かりにくいという回答が一定ありましたので、患者や国民の理解、納得を得るためには、制度の分かりやすさという点も重要だと考えています。給付範囲を縮小することで、子育て世代をはじめ、現役世代の負担が増すことになれば、国民や患者に理解、納得を得られないと思いますので、全世代型社会保障の構築という目的に沿って検討すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 最後に、全体を通してですけれども、経済的負担能力によって患者の医療アクセスに格差が生じることのないよう、2002年の健康保険法等改正法附則第2条第1項で、「給付の割合については将来にわたり100分の70を維持する」としたことについては遵守すべきということを申し上げておきます。
 以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 では、藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 ありがとうございます。
 まず、長期収載品についてでございますが、論点に記載のとおり、長期収載品の選定療養は一定の効果が上がっていると評価されておりますが、その前提となる後発医薬品の安定供給は、依然として達成されておりません。前回も申し上げましたけれども、企業の経営環境は厳しい状況にあります。患者負担の引上げに当たっては、まず、後発医薬品の安定供給に向けた取組に着実に対応した上で検討を進めていただきたいと思います。
 特に4ページの医薬品のライフサイクル(イメージ)も出していただいてありがとうございます。私はメーカーの立場で来ているわけではないので、ちょっと申し上げにくいのでございますが、これは後発品メーカーの場合にどうなるかということと結構似ているのですね。要するに、先発の特許が切れますと、原末はこれを使っていいというふうになるのですが、原末だけで医薬品はできませんから、賦形剤であったり製造方法、製剤、いろいろな検討をして、やっと物はできるのですが、当然、先発と違うものができるわけですね。それをそのまま売れるのではなくて、先発と同等であるという証明がつかなければいけない。生物学的同等性というのですけれども、これは結構お金がかかります。もちろん新薬を作るのとは比べ物にならないぐらい安いのでございますが、後発品メーカーにとっては、中小メーカーが多いですから、結構このコストはかさむのであります。当然、メーカーとしては、これを回収しなくてはいけないということで頑張るのです。後発品ですから、いずれ薬価が下がるだろうということを見越してコストダウンをやっているわけなのですが、ところが、予想を上回る薬価の引下げ、特に毎年下げられるとコストダウンが間に合わないということが生じるのです。要するに、医薬品というのは食品などと違って、工程を改善する場合、勝手に変えてはいけないのですね。変更管理という法律がありますから、ちゃんとデータを取って、前と同じようにできるというのを証明して、それで届け出して、許可を得てからやっとコストダウンができるということになりますから、それより早く薬価が下がると間に合わない、次に作れなくなるということが生じますので、ぜひそこら辺も御配慮いただければと思います。
 2点目はOTC類似薬についてでございます。これまで大きなリスクには共助、公助で対応し、小さなリスクには自助、セルフメディケーションで対応すべきと繰り返し申し上げてまいりました。保険制度の持続可能性を確保することは重要でございますが、OTC類似薬を単に保険給付から除外することや、処方を取りやめるだけでは、セルフメディケーションの達成にはつながらないのではないかと考えます。かかりつけ医や薬剤師による適切な指導体制の構築、あるいはOTC医薬品、特にスイッチOTCの購入履歴を含めた薬歴の一元管理、そして国民の意識啓発など、環境整備をセットで検討すべきでございます。
 その上で、保険給付の在り方を見直すのであれば、お子さんや慢性疾患を抱える方への配慮、消費者の安全確保を念頭に、まずはリスクの低い薬剤から段階的に見直していくというアプローチが求められるのではないかと思います。また、見直しの結果、かえって高額な薬剤が処方され、結果として保険財政の負担が増大するという懸念もございます。こうした点も含め、丁寧な検討を強くお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 では、渡邊委員、よろしくお願いいたします。
○渡邊委員 ありがとうございます。
 私からも、この3点について、推進施策を考える上で、現場の状況とともに具体的なコメントをさせていただきたいと思います。
 長期収載品に関する部分なのですけれども、選定療養が導入されるに当たって、その前から、また導入された以降も、継続的に説明を続けていることによって一定の、別途特別な料金が発生することに対する理解というのは多くの部分で得られているのかなと感じています。
 その上で、制度上負担額の変更のたび、もしくは増額する割合等によって、実際に支払われる薬局の現場においてはなかなか御納得いただかなければならない場合もあり、ここには大きな説明の労力がかかってくるというところは、改めて御理解いただきたいと思っています。
 その上で、今回の調査の中でも出ているのですけれども、長期収載品の銘柄名処方のうち、長期収載品のまま調剤されたのが25.4%ということで出ています。実はこの中には、長期収載品にしか存在しない剤形であったり、長期収載品の特定の包装単位であったり、そういう差し替えられないものが生じていて、そのまま銘柄名の交付をしなければならないというものがあります。その部分も改めて先発品、後発品のメーカーの協力を求めて合わせる等、その辺のことも方策として必要になってくると思っています。
 それと、43.9%に関しては、これも供給が不安定なことに起因している部分になりますので、4割以上の数字がここに起因しているという部分に関しましては、引き続き対策が必要と思います。
 続いて、バイオシミラーについてです。これももちろん使用促進していくという観点の中ではあるのですけれども、ここに書かれているように、バイオシミラーに関しましては、一般名における後発品調剤のようには扱えないというのが前提ですので、先行品を継続使用されている方の置き換えをするという観点よりは、処方を変更する時点でや新規処方する時点で、医師と薬剤師が連携しながら、在庫の状況も準備した上で当該薬剤を処方していただくとか、そういう連携をしながらでないと、なかなか使えないということになりますので、この辺りに関しても、進められるだけの一定の体制の評価もないと、なかなか進めにくいのかもしれません。
 3点目のOTC類似薬なのですけれども、スライド41に示されているように、OTC類似薬とは、類似のOTC医薬品が存在する医療用医薬品ですので、あくまで医療用医薬品に対する保険給付の在り方ということの議論が必要なのだろうと思っています。ですので、医療用医薬品をOTC医薬品に差し替えて交付するような話ではないと思っています。
 これに関しては、前回、OTC医薬品の現状という部分を紹介させてもらいましたけれども、それが今回のスライドで数点の例示がされているところです。42ページのアレジオンの場合も、銘柄名としては全く同じですけれども、これだけ適応症病名が違ってくるということは、使う患者に関しては絞られることになりますので、物から物への差し替えはできないと思っています。
 例えば、その下の配合剤ですけれども、取り上げられているカゼスターの部分、上の段の右ですけれども、実はこれを飲まれると、その下に書いてあるビスミラーの成分であるクロルフェニラミンも一緒に飲まれていることになります。これも配合剤を飲むとこのような成分が重なってくるという部分になりますので、この辺りの議論に関しては、単一の成分で同じ適応症病名を持っているOTC医薬品がある医療用医薬品を交付する場合の保険給付の在り方をどうするかというようなことに絞って協議をしていく必要があると考えます。
 私からは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、城守委員、よろしくお願いします。
○城守委員 ありがとうございます。
 薬剤給付の在り方についてございますが、本日3つのカテゴリーに関して整理をしていただいていますので、それぞれ少し簡単にコメントをさせていただきたいと思います。
 まず、長期収載品、いわゆる長収品でございます。この選定療養については導入からまだ1年が経過したというところでございますが、資料の9ページのとおり、後発医薬品の数量ベースの割合を見てみますと、導入後に伸びていることから、これは一定の効果が出ているということが見てとれると思いますが、今、渡邊委員からお話もありましたし、また、資料の13ページから15ページに御提示いただいておるとおり、医療機関等の現場においては、患者さんへの説明等、まだまだ患者さんへの制度の周知というものを国としても続けていただきたいと思ってございます。
 本日のお話とは若干外れますが、10ページを見ますと、先ほど限定出荷または出荷停止に関しては、確かにそのパーセンテージが下がっているわけですが、まだまだかなりの割合でこれが出ていると。これはまだ地域差もあると思われます。ですので、そういう意味においては、我々医療機関において、本当に日々、この薬は処方できるのかできないのかということも含めて検討しなければいけないという状況が続いておりますので、これに関しては、国においてもう少し強力に支援をお願いしたいと思います。
 本日の論点の患者さんの自己負担割合を引き上げるということに関してですが、これは資料の11ページ、先ほど林委員のお話がございましたが、この見直しを考えるに当たりまして、1万円以上の場合、先ほど事務局のほうから、長期処方とか対象薬剤が多剤となることが多いというお話でございましたので、その辺りは一定程度、分割などにしていただければいいかなと思いますが、薬剤の種類によっては、その患者さんに大変多くの自己負担が発生するという可能性もまだあると思いますので、もう少し精査をしていただいて、その分析を踏まえた上で、十分この見直しの議論を進めていければなと思ってございます。
 バイオ後続品に関しましては、事務局のほうから資料を提出していただいたとおり、様々な問題がございますので、バイオ後続品の推進に関しましては、一定の理解というものはしてございますけれども、やはりまだドクター、そして患者さんからの不安な御意見もございます。ですので、その双方がバイオ医薬品そのものに関しての特性を十分に理解した上で進めるということで、拙速な推進にならないようにする必要があろうと思ってございます。
 3点目のOTC類似薬の保険適用の見直しということでございますが、45ページの論点の1つ目について、まず、資料の35ページ、様々な委員からもお話がございますように、こども医療費助成に関しては、中学生までは外来・入院ともに100%近い自治体が何らかの助成を行っておられますし、高校生であっても半数以上が助成を行っている実態もございます。また、資料の37ページの指定難病の方であるとか、38ページの小児慢性特定疾患の方々への助成事業についても、それぞれ自己負担の軽減が図られているということでございます。
 そして、資料の39ページには、医療用医薬品とOTC医薬品の薬剤費比較が示されており、OTC医薬品に変更した場合、いわゆる保険適用除外とした場合は、医療用医薬品の患者さんの自己負担に比べ、実際問題、自己負担額が増えるというケースがかなりございます。
 医療機関を受診する場合に受診料とか、基本診療料とかが発生するというお話も以前ございましたが、これは何医療機関にかかって、ただお薬をもらうだけで高くなるということではなくて、ドクターがしっかりと診察をして、診断をして、医学管理をした上で、投薬に関してのいろいろなお話もされるということで、診察を含めて行われているということが、ただお薬をもらうこととは全く違うということの御理解をまずしていただかなくてはいけないかなと思ってございます。
 いずれにしても、そういう意味においては、なかなか保険適用から除外することは難しいかなというのは論点1からも見えてきますし、論点の2つ目においても、資料の42から44ページにございますとおり、OTC医薬品の有効成分が一致していても、効能・効果の表記が異なっている。これは事務局から御説明もございました。そういう意味において、患者さんがご自身で選択をすることはなかなか難しいという点もございます。さらに、1日の最大用量が異なるということで、十分な治療効果が得られないこともあろうかと思います。そういう意味から、こういうことを患者さんの方が御理解をしていただいて、そして、他のお薬との飲み合わせにも注意をしつつ、患者さん御自身が病気に対して適切にお薬を選択するということは、現実問題としては大変難しいのだろうなと思ってございます。
 また、これは前回もお話ししましたが、どれぐらいの期間服用すればよいのかなどを自己判断しなければならない、自己診断しなければならないことになるわけですから、そういう意味におきましては、軽い症状だと、最初は軽いなということで、自己診断で受診を控えた結果、重篤な疾患の早期発見、早期治療の機会を失うということも否めないわけですので、これは骨太に記載の適切な医療機関への受診を担保するという趣旨にも合わないということになると思います。
 このようにOTC類似薬の保険給付の見直しに関しては、これを保険給付から適用除外にするということであれば、様々な問題が発生しますので、我々としては反対をせざるを得ないなと思ってございます。
 私のほうからは以上です。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、島委員、よろしくお願いいたします。
○島委員 ありがとうございます。
 長期収載品に関するところでの選定療養費の問題とか、後発品の流通は非常に問題があるということに関しては、城守委員の言われたとおりだろうと思っております。
 今度、バイオ製品に関しては、現状、医療施設の経営が非常に悪化しているのもありますので、バイオシミラーを使おうというふうに先生方の意識も少し変わってきているのは事実だろうと思いますが、実際ここは長期収載品と同じように一般名処方ができるようになってくると、薬剤の変更とかいったところもセットで考えられると思うのですが、バイオシミラーに関しては、先行品と似て非なるものなので、この辺の制度化をきちんと促進していかないと、バイオシミラーの利用促進にはつながらないのかなと考えております。
 それから、OTCの話ですが、今説明ありましたように、医薬品というものを簡単に変えるというのは、なかなか現状難しかろうというのが1つであります。現場としても、外来で実際に今、院外処方されているところもあれば、院内処方されているところもある。入院に関しても、必要な薬をOTC化してしまったら、それを院内で処方する分はどうするのかという問題が現状出てきます。現実、患者さん診療するに際して、こういう問題もクリアしていかなくてはならないので、かなり慎重に取り扱わなければならないと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、大杉委員、よろしくお願いします。
○大杉委員 ありがとうございます。
 長期収載品とOTC類似薬についてコメントさせていただきます。
 長期収載品の在り方に関しては、先ほど多数の委員の方々から意見がございましたけれども、まず、後発医薬品の安定供給が大前提でございます。また、中核都市においても、まだまだ供給は安定していないところであり、現場に負荷がかかっているところであり、改善が望まれるところであると思います。
 その上で、15ページの中医協において実施された結果検証部会の結果では、事務局からも報告がございましたけれども、歯科医師から、制度そのものが分かりづらい、計算方法が分かりづらいという意見が多数であるとのデータ等が示されておりますので、医師、歯科医師をはじめ、国民の方々にも、より分かりやすい説明及び周知をお願いしたいと思います。
 17ページに示された論点の4つ目の●には、一部負担金について記載されておりますけれども、こちらも国民の方々にとっては非常に大きな問題ですので、財源ありきではなく、丁寧な議論をお願いいたします。
 OTC類似薬については、今回の論点であります、こどもや慢性疾患を抱える方々、低所得の方などに対して必要な薬剤の提供を妨げることがないようにお願いをいたします。
 また、これまでも何度か発言させていただいておりますけれども、歯科診療所において、これまで処方されていた薬剤が出せなくなるということは、薬局が近くにない場合などは、患者さんにたくさんの負荷をかけることになりますので、対象薬剤の範囲等について、丁寧に議論をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 それでは、北川委員、よろしくお願いします。
○北川委員 ありがとうございます。
 私のほうからは、国民皆保険制度、医療保険制度の安定ということから、特に医療費適正化という観点で、この3つのポイントについてコメントさせていただきたいと思っております。
 まず、後発品処方に関しましては、これが可能なケースで、本人の希望で先発品を使用するものであるのであれば、この価格差全額を患者負担としていただくという方向性は、ぜひ大きな方向として、皆さんの御理解をいただきたいなと思っているところでございます。
 協会のレセプトデータ等を見ても、この選定療養制度が後発品の使用促進に大きく寄与したことは明らかでございます。他方で、導入後、使用割合が横ばいとなってきているということですので、さらなる使用促進を図るという観点からも、引上げについての議論を進めていただければと考えております。
 また、協会加入者のレセプトデータを分析しましたところ、選定療養対象の先発品を使っている方の割合の約8割が医療上必要ということで、特別な料金の負担がないというのが現在の状況でございます。多く御指摘もありましたけれども、医療上必要があるケースのうち、私どもの場合ですと、そのうちの8割で在庫状況を踏まえ後発品提供が困難という理由がレセプトに記載されているのが実態でございます。こうした実態について、御当局におかれましても詳細に見ていただくとともに、やはり後発品の供給不足解消に向けた着実な取組ということをお願いしたいと考えております。
 また、前回も御指摘がありましたが、医療上必要性の精査、これについてもぜひ検討を進めていただきたいと考えております。
 2点目のバイオシミラーの使用促進については、協会においても、ジェネリックの次の大きなテーマとして、今、全国においていろいろ努力を重ねているところでございます。さらなる使用促進という観点から、バイオシミラーのある先行バイオ医薬品の選定療養制度の導入というのも、ぜひ検討を進めていただきたいと思っております。
 また、御指摘もたくさんありましたが、一般名処方を可能とすることや、診療報酬上の加算要件の見直しなど、医療機関がバイオシミラーを使用する環境整備ということも、ぜひ進めていただきたいと考えております。
 3点目のOTC類似薬の保険給付につきましては、大きな方向性としては、ぜひOTC類似薬の保険適用からの除外を検討するということを進めていただきたいと思っております。もちろんその進め方であるとか方法に関して、例えば、先ほど渡邊委員から御指摘があったような点とかもいろいろあると思いますので、これらも慎重に踏まえながら、ただ、大きな方向性としては、ぜひ進めていただきたいと考えております。
 もちろん、これまでも申し上げましたが、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の負担への配慮、あるいはヘルスリテラシーの向上という観点の中で、やはり薬局や薬剤師の方々から、OTCの服用に関しての必要な相談、あるいはアドバイスといったものを一義的に取れるような体制の確立も必要ではないかと思っております。
 個人的な意見で恐縮なのですけれども、幼い頃を思うと、何となく病院に行く前に薬局に行っていたというような記憶が非常にあるのですね。そこを大きな医療制度としてもう一段階加えるということも大いにあるのではないかなと。まさに薬局で、いや、これは病院に行ったほうがいいですよという一言のアドバイスがあればいいと思うのですけれども、まずは薬剤師さんに相談するというようなことも、全国に2万以上の拠点をお持ちなわけですし、トータルでの医療費の適正化という点では大きな力になるのではないかなという考えもございます。
 以上でございます。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。
 では、實松委員、よろしくお願いします。
○實松委員 私からは、OTC類似医薬品の保険給付の在り方についてでございます。
 今、北川委員からもお話がありましたように、薬剤師さんとか薬局の方からのアドバイスを受けてということもあるのですけれども、地域によっては、薬局が周りになくて、診療所が唯一あるといったエリアもありますので、そういったところへの配慮も必要なのかなという気がしております。
 それともう一点、ちょっと気になっておりますのは、有効成分が一致していても用法・用量、効能等に違いがあるということで、医療用医薬品ということで現在は医師が処方をしている状況にある中で、それをOTC医薬品のほうに類似品だということで寄せることについては、国民の理解が簡単には得られないのではなかろうかということを懸念しております。話の流れとして、費用負担の在り方の議論の中でこの話が出てくると、今現在は類似品と言いながらも医療用医薬品としての扱いになっているものが費用負担の観点からOTC医薬品のほうにスライドしていくということになり、国民の理解は得難いのではないかと思っています。ここは慎重な議論をぜひお願いしたいと思っております。
○田辺部会長 ありがとうございました。
 ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、ほかに御意見等がなければ、本議題については、これまでとさせていただきます。
 本日の意見も踏まえながら、議論をさらに深めていければと思っているところでございます。
 ほかに全体を通して何か御発言ございますか。よろしいですか。
 では、本日はこれまでとしたいと存じます。
 次回の開催日につきましては、追って事務局のほうより御連絡申し上げます。
 本日は御多忙の折、御参加いただきましてありがとうございました。
 これで散会いたします。