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第45回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)
健康・生活衛生局 がん・疾病対策課
日時
令和7年10月10日 14:00~16:00
場所
オンライン
議題
- (1)乳がん検診について
- (2)肺がん検診について
- (3)その他
議事
○事務局 定刻となりましたので、ただいまより第45回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
事務局を務めさせていただきます、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課の糸谷と申します。
本日の検討会は、YouTubeで配信しております。
構成員の皆様方におかれましては、参加中は基本的にマイクをミュートにしていただきます。発言の際にミュートを切って、初めにお名前をいただいてから御意見、御発言をいただくようお願いいたします。
初めに構成員の出欠状況でございますが、現時点の検討会構成員の定数10名に対して出席構成員が9名となっております。
それでは、以降の進行を山縣座長にお願いいたします。
○山縣座長 皆様、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
では、最初に事務局より資料の確認をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
資料の確認をさせていただきます。
資料は事前にメールでお送りさせていただいておりますが、厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
議事次第、資料1、資料2と、参考資料1、2、3、4がございますので御確認ください。資料の不足、落丁等ございましたら、事務局までお知らせください。
資料の確認は以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
資料のほうはよろしいでしょうか。
それでは、議題の(1)「乳がん検診について」です。
資料1につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料1について御説明いたします。
「乳がん検診について」です。
乳がん検診については、論点1、2の構成でございます。
まず論点1「乳がん検診の方法について」です。
次をお願いします。
「がん検診の基本的な考え方」をまとめております。
「がん検診の実施主体」としては、住民検診、職域検診、その他のがん検診に区分されます。このうち、住民検診については、国は「がん検診の基本的な考え方」に基づき、推奨する検診方法を指針において示しております。
「がん検診の基本的な考え方」ですが、住民検診におけるがん検診はがんの「死亡率減少」を目的として対策型検診として実施することを国が推奨しており、国が対策型検診として推奨するに当たっては、国立がん研究センターが作成したガイドラインで整理された科学的知見に基づき、死亡率減少という利益が検査の擬陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが明らかな検診方法を確認しているところです。
その他、死亡率減少効果が明らかとなっていない検診方法のうち、がんの「早期発見」を目的とした個人の判断に基づく任意型検診として、各実施主体において提供されているがん検診も存在しています。
次をお願いします。
「住民検診における乳がん検診の方法について」は、死亡率減少という利益が、偽陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが明らかな検査手法は現時点ではマンモグラフィ検査であり、超音波単独法やMRIでは死亡率減少効果が明らかとなっていないため、指針ではマンモグラフィを推奨しています。
次をお願いします。
第43回の当検討会においてお示しし、コンセンサスが得られた「対策型検診の項目の導入に係るプロセス」です。
国立がん研究センターは検診項目に関するエビデンスの収集を行い、随時有効性評価を実施します。検討会は有効性評価の結果、対策型検診として実施が推奨された項目について、導入に向けた妥当性や論点を整理します。一部の自治体で試行的にモデル事業を実施します。その後、モデル事業を踏まえ、検討会において導入の是非を検討するとしています。
次をお願いします。
参考資料です。
住民検診において死亡率減少効果という利益と、過剰診断等の不利益のバランスを重視する理由をまとめています。
早期がんでの経過が長く続くがんにおいては、当該のがんが死因となることが少ないため、検診で発見し、治療を行っても死亡率減少につながらないことがあります。新たな検診を導入する際には、検診で発見するがんの利益と不利益の大きさを確認し、バランスを評価しています。
次をお願いします。
乳がん検診に使用し得る代表的な検査方法について比較した表です。
まず死亡率減少効果ですが、現在明らかな検査方法はマンモグラフィのみです。超音波検査は、マンモグラフィと併用であっても単独であっても死亡率減少効果は示されていません。また、MRIも同様に示されておりません。
学会等による評価手法の標準化ですが、マンモグラフィ、超音波とも、日本乳がん検診精度管理中央機構において評価手法が標準化されています。MRIは検診において用いた場合の標準的な評価手法が未確立です。
検査の特徴として、マンモグラフィは早期がんの一部が呈する微小石灰化病変を見つけやすいという特徴がありますが、高濃度乳房の方において病変を検出しにくいという特徴もあります。
超音波は、高濃度乳房の方においても病変が検出しやすい特徴があります。
MRIはこちらに記載したとおりですが、造影剤を使用するか、しないかによって得られる情報量が異なります。
次をお願いします。
マンモグラフィにおいてX線管球を移動させながら低線量で複数の画像を撮影し、薄い断層画像を再構成する3Dマンモグラフィという新たな技術が出てきています。断層画像により乳腺の重なりが少なくなることで、病変がより明確に描出されます。
欧米においては、3Dマンモグラフィの検診における有用性が示されており、2Dマンモグラフィへの追加、または3Dマンモグラフィ単独での施行を推奨する検診ガイドラインが存在しています。
次をお願いします。
超音波検査については、2007年からAMEDでの研究においてマンモグラフィに併用する方法の有効性について研究が行われており、最終アウトカムの死亡率減少の有無については2032年頃発表される予定です。現在は、セカンダリーアウトカムの累積進行がん罹患率に関して論文投稿中の状況です。
次をお願いします。
参考資料です。
G7各国において対策型検診として推奨されている乳がん検診の手法を調べたところ、全ての国においてマンモグラフィのみが推奨されていました。
次をお願いします。
論点1の「現状・方向性(案)」です。
「現状」については、御説明させていただいたとおりです。
これを踏まえて「方向性(案)」として、現在、国立がん研究センターの乳がんの対策型検診に係るガイドラインは2013年度版が最新であるため、同センターにガイドラインの更新を依頼してはどうかとしております。
次のスライドをお願いします。
続いて論点2「乳がん検診の負担の軽減及び受診率向上について」です。
次をお願いします。
「がん検診の受診率の推移」です。
受診率は全てのがんで上昇傾向ですが、目標の60%には到達していません。
なお、令和4年で受診率が伸び悩んでいるのはコロナの影響があったものと考えております。
次をお願いします。
検診の受診率を年代ごとで示しております。乳がん検診においては、40代、50代で50%台、60代で40%台と、いずれの年代においても目標の60%に到達しておりません。
次をお願いします。
「がん検診の受診機会について」、示しています。
乳がん検診は市町村、勤め先で受診される方が30%台とほぼ同割合で、人間ドック等のその他の受診機会で受診される方が20%となっています。
次をお願いします。
住民検診において乳がん検診を受診した方が初回の受診だったのか、複数回目の受診だったのか、5歳刻みの年代ごとに示しております。40歳以上が推奨年齢ですので、40から44歳は初回の受診の割合の方が多くなっていますが、どの年代においても一定程度、初回の方が含まれていることが分かります。
次をお願いします。
乳がん検診をためらう理由につきまして、厚労科研において調査したものがありますので結果をお示しします。
乳がん検診を受診したことがない方734人にアンケート調査を行ったところ、受診しない理由として一番多いのが「乳房を観察し問題がないから」、次に多いのが「検査内容や検査に伴う苦痛の程度が分からず不安だから」、続いて「心配な時はいつでも医療機関を受診できるから」という結果が得られました。
検査に伴う苦痛に関する回答に加えて、がん検診の意義の理解が必要と思われる回答も挙げられました。
次をお願いします。
参考資料です。
今年の骨太の方針に、女性活躍に資する課題への対応として、女性の負担にも配慮した乳がん検診の推進が挙げられたところです。これに対して、厚生労働省として取組を進めていく必要があると考えております。
次をお願いします。
先ほどのアンケート調査で、検査に伴う苦痛という回答がありましたが、マンモグラフィ検査で痛みを感じる方がおられることを把握しております。
そこで、マンモグラフィ検査の痛みを軽減する方法はないのかということで調べましたところ、痛みを軽減する機能が搭載されているマンモグラフィ機器があること、検査の手技や検診の時期の工夫があることが分かりました。
検査機器の工夫として、例えば乳房を圧迫した後、乳房の厚みが変わらない程度に圧を減圧するような機能を搭載した機器や、圧迫する板の形状にカーブをつけて圧迫圧が均一化し、痛みを軽減する機器があることが分かりました。
また、検査手技の工夫として、受診者への適切な検査説明や不安を和らげるような声かけを行う。適切なポジショニングを行うことも有効であり、これらについては検診の手引にも記載されており、検査を担当する放射線技師が習得するように工夫されております。
受診者自身における工夫としては、月経1週間前は乳房が張るため、この時期を避けて検査を受けることで痛みが軽減できることが分かっており、受診日を自身で選択できる場合には参考となります。
次をお願いします。
受診率向上に向けて自治体に向けて受診勧奨、再勧奨であったり、乳がん検診においては検診初年度にクーポン券を配布する等に対して国が補助を行っております。
次をお願いします。
乳がん検診については、市町村と勤め先で受診される方が同程度の割合であり、職場においてもがん検診の意義について啓発が必要と考えています。がん対策推進企業等連携事業の中で、がん検診を含むがんに関する普及啓発を行っているところです。
次をお願いします。
前回の検討会でもお示ししましたが、がん検診情報の一体的把握として、自治体が住民検診だけでなく、職域等のがん検診の情報を一体的に把握し、効果的な受診勧奨を行うための取組を進めているところです。
次をお願いします。
また、厚生労働省ではがん予防に関するリーフレットの作成やホームページにおいて国民に向けて分かりやすい普及啓発に努めています。
次をお願いします。
「現状・方向性(案)」です。
「現状」については今、御説明申し上げたとおりです。
これを踏まえ、「方向性(案)」としまして1、検診の意義等についての周知啓発を継続することに加えて、自治体に対し、検査に伴う苦痛を軽減するための工夫についての情報提供を行ってはどうか。
2つ目、また、職域においてもがん検診の意義についての理解が進むよう、企業アクション等の取組を通して、国が作成した資材を周知するなど、必要な周知を継続してはどうかとしております。
事務局からの説明は、以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
本件につきましては、国立がん研究センターのガイドラインの改訂のために、国立がん研究センターの立場から中山先生より補足がございましたらお願いいたします。
○中山構成員 中山でございます。
がん検診ガイドラインをいつ更新するんだというタイミングはなかなか難しいものがありまして、特に話題の中心になるのは超音波の併用ということになるのですが、このJ-START研究というのは大変息の長い研究で、一体どのタイミングでやるのかということで、最後の死亡率というところまでいくと大分先になってしまうので、そういうことでちょっといいタイミングで一度評価するのもいいのかなと思っています。
それで、懸念のところなのですけれども、うちで委託されて行っております実施状況調査というところで、住民検診で超音波検査を行っている自治体はどのくらいあるのかというと、現在40%という非常に多い数になっています。しかも、40歳以上の方だけに行っているのではなく、例えば20代であるとか、極端な場合は希望者であれば10代でも可としているところなどもあって、かなり超音波検査が逃げのような感じで行われているところがありますので、そういうところで一度この辺のエビデンスをきちんと整理してメッセージを発信するのは大変社会にとっても有意義なことかなと思います。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
それでは、この資料1の前半の論点であります乳がん検診の方法につきまして御質問、御意見がある方はお願いいたします。いかがでしょうか。
では、黒瀨先生、お願いいたします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。御説明も丁寧でよく分かりました。
私のほうからは1点、まず受診者の方の年齢を考慮した点で御質問と意見をさせていただきたいと思うのですが、例えば14ページを見させていただきますと、女性に関するがん、いわゆる子宮頸がんにしても、乳がんにしても、むしろ60代になると逆に受診率がかなり大きく低下してしまうということが見て取れます。
一方で、15ページ目を見てみると、子宮頸がんにしても乳がんにしても、いわゆる勤務先で受ける方というのが特別多いわけではない。要するに、仕事を辞めてしまったから受診機会を失ったというわけではないということが見て取れるのかなと思っています。
また、次の16ページ目を見ると、これはぱっと見ただけなので詳細には分からないのですけれども、年代層と言ってもいわゆる最新が積み上がっていっているな。要するに、前に受けたからある程度恐怖感もなくなって、次にまた時期がきたらちゃんと受けましょうと思っている方が意外に少ないのかなと、積み上がっている感があまりないということを感じます。
それは、17ページ目の乳がん検診を受診したことがないと回答した方に対する質問としては、マル2番の22.3%の方が「苦痛の程度が分からずに不安だから」というふうに答えられているのですけれども、実際には1度受けた方はある程度、こんなものかなというのは分かっていらっしゃると思うので、なかなかそこのところが結果と、要するに60代になって受診率がどんどん落ちるというところと、いまひとつ何となく合わないところがあるのかなという点はちょっと疑問になっています。
また、19ページ目の痛みを和らげる手法というところも、右側に検診の時期などがあって、月経前1週間はと、これは現場でよく言う話ではあるのですけれども、これも高齢者の方にはあまり関係ないということで、要するに高齢者の方をターゲットにもっと受診率を上げるためには何が足りなくてどうすればもっと上がるのかというところがこの資料だけではなかなか判断し切れないところもあるので、もし中山先生をはじめ何か御示唆があれば教えていただきたいと思いますし、また検討の余地があるのではないかと感じているところございます。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
今の質問に関しまして、中山構成員から何か御回答とかありますでしょうか。
○中山構成員 恐らく、知識としては日本の乳がんは40歳代にピークがあって、高齢は減るという統計が長く言われていたのですけれども、でも今は完全にほぼ均一化してしまって、60代、70代も同じ罹患率になってしまっているのですが、これに関してあまり我々、記述疫学側でも何もメッセージを発信していなかったので、もう高齢の側にも問題がシフトしているということを国民の皆さんも知らなくて、これは若い人の病気だと思い込んでいる可能性はあると思いますので、これはこちらのがんセンター側もそういう情報発信をこれから注意したいと思います。ありがとうございます。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
それで、この22ページ目以降に「がん検診情報の一体的な把握」ということが書いてあるのですけれども、実際問題として60代の方になるといろいろな理由でかかりつけ医をお持ちの方が多いと思うのです。
それで、「企業アクション等の取組を通して」と、24ページ目に方向性についての案が示されておりますけれども、一方で高齢者の方をもう少し受診率を上げて、先ほど中山先生がおっしゃられたように、今は40代の方の特徴的ながんではないのだというところを知っていただいて、きちんと60代になっても検診を受けていただくためには、かかりつけ医がもう少し積極的に関与していく必要があるのではないかと思います。
そういった意味では、かかりつけ医に対してもその方が例えばよそで受診しているかどうかということを把握させていただくことで、より勧奨しやくなる、あるいはかかりつけ医に対しても、高齢者はもう積極的に受診勧奨しなくてもいいんだよというような前の常識、昔の常識をある程度修正していただく。そういったところも必要になってくるのではないかと思いますので、また今後そういったところをぜひ御指導いただければと思います。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
最後の点、事務局からはいいですか。
では、そのように検討ということでありがとうございました。
次に、中野構成員、いかがでしょうか。
○中野構成員 今は後半の話にも入っているようですが、まず前半について申し上げます。
現在のガイドラインは事務局が用意していただきました参考資料3にあるとおり、2013年度版について、先ほど中山先生からもご質問がありましたが、これは更新すべきだと考えているということだと思います。この内容は一部抜粋という形になりますが、資料1の7ページに整理されており、これを見ますと、対策型検診のエンドポイントとして死亡率減少効果はこの時点でマンモグラフィ以外は示されていないことになっておりました。
ただし、学会の見解につきましては、2022年度のガイドラインの見解について書かれております。
一方、アジア人に多い高密度の乳房にとって有意な検査は超音波であるので、日本人のための住民検診に関する乳がん検診の方法につきましてはまだまだ検討する余地があると分かります。
今後につきましては、9ページに示されておりますAMEDによる研究が現在進行中ということですが、最終結果の発表がまだ先とのことで、まず現時点での検討整理のため、事務局案のとおり、国立がん研究センターにガイドラインの更新を依頼することが必要と考えております。
後半についてもいいでしょうか。
○山縣座長 論点の1だけ、今はお願いしています。
○中野構成員 分かりました。
では、以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
では、次に山本構成員、お願いいたします。
○山本構成員 ありがとうございます。
本日の資料は非常に分かりやすくて、乳がん検診を取り巻く課題というものがよく理解できたと思います。
まず、ガイドラインの更新に関しては賛成でございます。ここまでのやりとりの中で、特に超音波検査は既に実施しているケースが多いけれども、はっきりとした評価が最新の知見からはなされていないという状況であったものを、今回のガイドラインの更新に合わせて実施していこうというのは資料中には明記はされていないわけですが、恐らくこれまでの中山先生等からの御回答を見る限り、そういったところの検証が強く含まれると理解しております。
もし可能であれば、このガイドラインはいつ頃に発表、発行されそうなのかというめどみたいなものがもし立てられるのであれば、もちろん早く出してほしいわけですけれども、お忙しい中でプレッシャーをかけるつもりもないのですが、このくらいの時間がかかりそうだという見込みがあれば、まずお教えいただければというのが1つです。
それからもう一点、後半のほうで検診の苦痛も含めた記載のところで、様々な技術が出てきていて苦痛を軽減できるんだということが分かったのは非常にありがたいところなのですが、今日あまりお話に出なかった4番目の理由として経済的に負担になっていると書いてあった辺りは一体どういう経済負担なのか、単純に乳がん検診の費用が高いんだというお話をしているということなのか、何をもって経済的負担が理由でがん検診を受けないことになってしまっているのか、もし知見があれば教えていただきたいというのが1つです。
それから、これに関連して企業アクション等、あるいは自治体に対して情報発信をしていきましょうと、この方針は私も非常に賛成するところなのですが、情報発信をしていきましょうとなると、情報のコンテンツ、内容はどんどん増えていって提供する側は提供しているつもりになるのですけれども、これが本当に届けたい相手に届いているのだろうか、理解してもらえているのだろうか。
特に、がん検診を受けない理由として、がんが見つかったら困るんだと、そのこと自体、避けたい話題なんだというような声も調査結果であるところを踏まえますと、むしろ内容もさることながら届け方とか、がん検診に関する情報発信はどうあるべきなのかという検討も非常に大事ではないか。あるいは、検討だけではなくて今どのくらい届いているのか、何が課題で、仮に届いていないとすると修正する必要があるのか。こうした議論も必要ではないかと感じた次第です。
私からは以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
3点、御質問がありました。最初のガイドラインの作成のめどに関しましては、中山構成員から何かあればお願いします。
○中山構成員 やってみないと分からないのですけれども、物すごく早くやったら来年度末で、恐らくは再来年中に延びるのかなと思います。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、2点目、3点目について、検診を受診しない理由としての費用に関して、これの中身といいますか、詳細に関しまして事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。
こちらのアンケートについて、質問表を確認はしましたが、具体的に検診費用のことなのか、かんが見つかって治療に費用がかかってしまうのか、そこについては細かく規定をしていないような質問になっておりまして、申し訳ございませんが、これ以上のことが分からない状況です。
○山縣座長 3点目の情報発信に関しましては、いかがでしょうか。これも、あれば事務局からでよろしいでしょうか。
○事務局 情報発信につきましては、資料の中で既に提示させていただいているとおり、国としてリーフレットをつくったり、ホームページを作成したりといったところと、あとは職場に対して企業アクションでがんの普及啓発を行っておりまして、引き続きこのような取組をしたいと考えております。
○山縣座長 これが実際に届いているかどうかに関して、何らかの形での検証が必要だという御指摘だと思いますので、どうもありがとうございます。
では、次に樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
私も情報発信について御意見を申し上げたいと思いますが、第4期のがん対策推進基本計画では受診率40%を目指しているとあり、一層の取組が必要と記載がありました。
しかし、現状、この数値を見ていると、かなり大変なのではないかという印象があります。それを目指すために、具体的にどのようなアクションを今よりも増やすかという視点で見ると、少し資料で分かりにくいという印象を受けたのも事実です。
乳がん検診を受けない理由に、苦痛でちゅうちょしているような記載もありました。資料の19ページでも、痛みを軽減する工夫を取り入れているということがありましたが、そのような発信を実際に患者として様々な方に聞いたのですけれども、患者であったり、職場の乳がん検診を受ける年代の方でもそれを知らなかったということを皆さん言っておられます。
方法があるということだけではなく、痛みが気になる方には実際に施設が分かるような発信をするなど、本気で検診の率を上げるには物すごく丁寧な発信も必要なのではないかと感じました。
また、厚労省のほうでもがん予防のサイトというふうにこの間、検討会でもお示しされていたと思うのですが、割とそのサイトは分かりやすいものとなっているのですけれども、それを出されたときしか、ありますよという発信を見たことがないのも事実です。
今はちょうどピンクリボンの月間ですし、先月はがん制圧月間というふうに既定もされていたので、例えば自治体の広報と協働してシェアをお願いしたりとか、今はがんセンター系列も様々なSNSで広報を始めているので、そのような方たちとコラボしてシェアするなど、広めやすい方法というのを具体的に丁寧に考えていく必要があるのではないかと感じております。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
情報発信、啓発についてですが、事務局から何かありますでしょうか。
○がん疾病対策課長 御意見ありがとうございます。がん疾病対策課長の鶴田です。
予防のホームページ、リーフレットと、この3月末くらいにたしかつくり上げて公開させていただいているということで、ホームページの内容自体、非常に評価していただいて大変ありがたく思っております。
これをしっかりと発信していくことが重要であるという御指摘だと思いましたので、いろいろな方と協力しながら、我々も知恵を出しながら考えていきたいと思います。御意見、本当にありがとうございました。
○樋口構成員 ありがとうございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
丁寧なというか、もう少し具体的にどんな痛みかが分かるとか、そういうことも含まれているかと思いますので、ぜひ当時者の方も含めて皆さんでの啓発活動が重要かなと思いました。ありがとうございました。
では、次に古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
論点1についての意見のみとしますけれども、今回の対策型検診に関するガイドラインの更新ということで、そちらについてはぜひやっていただきたいというところで賛成でございます。私ども、先ほど中山先生から御案内がありましたとおり、他の自治体で結構様々な乳がん検診、エコー検査などもやられていらっしゃるようで、転入される方などがよく前の自治体ではエコー検査が受けられたのに、なぜ横浜市では受けられないのかというような疑問を感じたり、あとは福利厚生で実施をしている乳がん検診というのも様々なものがありますし、年齢も若い頃から受けられるものがございますので、自治体で実施をしている検診が、これは対策型なので40歳以上で2年に1回なんですよというのはなかなか理解をしていただけないというものがございます。
ガイドラインが古いことで、少し最近の状況に合っていないのではないかとか、サービスが少し低いのではないかというような見られ方をしてしまいますので、新しい知見というものをこのタイミングで発表していただけるのであれば非常にありがたいと思います。
本日の説明にもございましたが、最近ではMRIですね。造影をしないタイプのMRIの検査で、自治体のふるさと納税のメニューで受けられるみたいなこともございまして、何らか自治体検診というものと、そういったサービス的なものの見方が難しくなっている部分もございますので、ぜひこの機会によろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
では、まずは論点1のほうはここまでとして、論点2は先ほども少し入っておりましたが、改めて乳がん検診の負担の軽減及び受診率向上に関しまして御質問、御意見のある方はお願いいたします。
先ほど中野構成員から、論点2のほうということでありましたので、お願いいたします。
○中野構成員 既に出ている意見と重複しますが、まず負担の軽減という面では13ページにがん検診の受診率の比較が出ております。これを見て、乳がん検診はほかの女性のがん検診に比べて意外と高いと思った次第です。
受けたくない人は徹底して受けないということで、その理由が17ページにあります1、2、3を含む5つになると思います。
特に、マル2の不安を持つ、につきましては、乳がん検診特有のことだと思われますので、これを軽減するいろいろな方策が出ており、いかに不安を持っている方々に伝えるかが大切かと思いますので、その辺の工夫が必要と思った次第です。
場合によっては本当に痛そうだし、嫌だと思っている方もいらっしゃると思うので、実際にデモを見ることができたら、不安軽減になることも含め、いろいろな工夫が必要と思った次第です。
それから、受診率の向上につきましては、これもずっと長いこといろいろ御意見があるわけですが、検診の受診向上について効果のありそうなことはありとあらゆることをやるというのが自治体のスタンスかと思います。
長年にわたり、受診率向上に向けた好事例につきましては、自治体間での共有で進められていると思いますが、さらにそれを継続させることが必要であります。また、併せてあまり効果が認められないと判断された方法についても、逆に開示することによって自治体の御担当として苦労されている方にとっては、参考になるのではないかと思った次第です。
以上でございます。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
今やっている施策については、PDCAサイクルを回してちゃんとチェックをして見直していこうという御指摘であると思います。本当にありがとうございます。
論点2について、ほかにはいかがでしょうか。
では、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 井上です。ありがとうございます。
私は新しい話ではなくて今、御指摘いただいた話に追加なのですけれども、17ページの検診を受診していない理由を見ると、どうも痛いからというような話ではなくて、それを解消しても、結局、検査内容の具体的な方法とか、それでどのくらい苦痛が生じるんだとか、そういうことがよく分からないから不安だ、というような、どちらかというとそちらの問題のような気もしています。
ですから、先ほど御指摘いただいたとおりなのですけれども、だから痛みの軽減に直接つなげていくということではストレートには解決しないのかなと思っていまして、どちらかと言えば、実際にやっているのを見たり、動画をつくってみたりすることにより、情報をしっかり住民に分かるように伝達していくほうが解決にとっては重要なのかなという気がしました。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
具体的にちゃんともう少し方法や、そういう苦痛に関して具体的に知ること、先ほど樋口構成員もお話がありましたが、そういうことだということだと思います。どうもありがとうございます。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
私のほうからは2点申し上げたいのですが、まず1点目は方向性の案で自治体に対して検査に伴う苦痛を軽減するための工夫として、マンモグラフィの機器の痛みを軽減する機能などの情報提供を行ってはどうかということについてです。
情報提供いただくことは全く問題ないのかなと思うのですが、その情報をその先どのように使っていくかという点につきまして、横浜市の場合は個別医療機関ですね。個別検診でやっておりますので、検診実施医療機関さんのほうが機器の更新のときなどにこういった工夫をすればいいのではないかというような情報発信はできるのですが、現在、導入しているところで、ここは痛みの少ない機器でやっていますよというようなことまではなかなか難しいというのが現状でございますので、ぜひ自治体への情報提供のときにはそこの部分ですね。どこかのこの機器のほうがいいんだというような比較にならないような情報発信に努めるようにというような自治体へのメッセージというのも、併せて出していただけるとありがたいと思いました。
もう一点ですが、先ほど勤め先と自治体の検診とそんなに差がないのではないかというようなお話がございましたけれども、実は横浜市で昨年度、65歳の方を無料にしてみたんです。そうしましたら、乳がん検診はその前の年と比べて受けた方が2.6倍に増えたんです。それで、65歳というのは結構定年されて、今まで職場で受けていた方が自治体の検診があるということに気がついていないのではないかということでちょっとやってみたんですけれども、知らせることによって倍に伸びるということで、実は勤務先で受けていた方が60以降に継続的に受診をされていないことがもしかしたらあるのではないかというようなことが分かったというところでございます。
現状としましては、正直、乳がん検診は40歳のクーポンは非常に利用が多いのですけれども、それ以降はどの世代も平準化しておりますので、勤務先と自治体と受けられるところで受けているのだろうと思いましたが、2.6倍に増えたということで、潜在的に受けておられない方がいらっしゃることが分かったというところで、一旦情報でお伝えさせていただきます。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
情報の出し方によって、受診機会が不平等にならないようにするというのは非常に重要だと思いますし、今の具体的な御指摘どうもありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。検討の1のほう、2のほう、論点1、2を合わせて追加でございますでしょうか。
よろしければ、ここで24ページに示しましたように、今回の方向性としてこの2点、「検診の意義等についての周知啓発を継続することに加えて、自治体に対し、検査に伴う苦痛を軽減するための工夫(マンモグラフィ機器の痛みを軽減する機能や、撮影手技の工夫・検診の時期等)についての情報提供を行ってはどうか」という点、それから「また、職域においても、がん検診の意義についての理解が進むよう、企業アクション等の取組を通して、国が作成した資材を周知するなど、必要な周知を継続してはどうか」という、この点に関しまして2つ同時にと思いますが、賛同いただける方は挙手をお願いいたします。よろしいでしょうか。
(賛同構成員 挙手)
○山縣座長 では、御賛同いただけたものといたしたいと思います。
さらに、この中につきましても具体的な方法等、様々な御指摘をいただきましたので、それを含めて最終的に事務局預かりとして、皆様方の御意見としてこの方向性につきましては異議なしということでこの案を議決させていただきます。どうもありがとうございました。
では、続きまして議題の2「肺がん検診について」、事務局から資料2について御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料2について御説明いたします。
「肺がん検診について」です。
次をお願いします。
現在、指針で定めている肺がん検診の項目は、問診、胸部エックス線検査と重喫煙者に対しては喀痰細胞診の併用が推奨されています。
次をお願いします。
肺がんにつきましても論点を2つに分けておりまして、まず論点1「低線量CT検査の対策型検診への導入について」です。
次をお願いします。
議題1、乳がん検診でもお示ししましたが、対策型検診に新たな項目を導入する際のプロセスです。
現在、国立がん研究センターがガイドラインを更新した地点におりまして、本検討会において導入に向けた妥当性や論点を整理し、その後、一部の自治体で試行的にモデル事業を実施、その後、モデル事業を踏まえ、検討会で導入の是非を検討するというプロセスを経ることになります。並行して、導入に係るマニュアルを今年度の厚労科研において作成を始めているところです。
次をお願いします。
国立がん研究センター作成の「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン」について、2006年度版の公開後のエビデンスについて評価が行われ、今年の4月25日に2025年度版が公開されました。
2006年度版では、低線量CT検査はエビデンスが不足しており、対策型検診においては実施を推奨しないとされていたところ、2025年度版のガイドラインでは重喫煙者に対する低線量CT検査が推奨度Aと評価されました。
次をお願いします。
ガイドラインで評価された科学的知見を整理しています。
重喫煙者に対する低線量CT検診について、海外で複数のRCTが行われ、結果が出ております。その中で、サンプルサイズの大きい胸部エックス線検査を対照群とした米国のNLST試験、検診を行わない群を対照群としたオランダ、ベルギーのNELSON試験、いずれにおいても死亡率減少が示されました。
また、これら2本のRCTを含む9本のRCTを統合したメタアナリシスにおいても、死亡率減少効果が示されました。
次をお願いします。
ガイドラインにおいて、一定程度の過剰診断と発がんリスクを上昇しない程度の放射線被曝など、中等度の不利益が報告されています。過剰診断について、低線量CT検査により発見されたがんの多くは、こちらのCT画像の赤矢印の先にお示ししているすりガラス状結節のような置換性増殖を伴う腺がんと考えられています。
CT検診で発見された結節については、日本CT検診学会、低線量CTによる肺がん検診の肺結節の判定基準と経過観察の考え方において、結節の大きさや性状によって確定診断に進むのか、経過観察を行うのか、または経過観察を行う場合は何か月ごとに何年目まで行うのか、どの程度増大が見られたら確定診断に進むのかといったことが記載されています。
過剰診断例を減らすには、このような判定や治療適応に関する基準に基づいて診療を行うことが必要とされます。
また、そのほかの主な不利益として放射線被曝も挙げられています。低線量CTの線量は2.5mGyと定義されており、50歳から74歳を対象者とした場合、被曝による発がんリスクの上昇は多くないとガイドラインで評価されています。
また、検診で要精密検査に進んだ場合、通常の診療で用いられるThin section CT検査を行うこととなりますが、先ほどの日本CT検診学会の考え方に基づくと、最大6回のThin section CTが推奨されておりますが、この回数においてもリスクの上昇は多くないと評価されています。
次をお願いします。
胸部エックス線と低線量CTの比較の表です。
低線量CTは、胸部エックス線で検出が難しい場所や陰影の性状においても検出が可能となりますが、被曝量は多くなるという特徴があります。死亡率減少効果については、低線量CTは重喫煙者のみで認められています。非喫煙者、軽喫煙者に対するCT検診は有効性が現時点では明らかになっていません。
次をお願いします。
4ページ目でお示ししたとおり、新たな検診項目の導入に当たっては自治体においてモデル事業を行うこととしており、重喫煙者に対する低線量CTによる肺がん検診実証事業を行うべく、来年度の予算要求を行っているところです。
モデル事業においては、肺がんCT検診実証事業に取り組む市区町村を公募し、運用等にかかる費用を補助します。事業実施にかかる参加市区町村への技術的支援並びに課題の整理及び改善策の検討を事業者に委託する。このようなことを行う予定です。
次をお願いします。
論点マル1になります。
御説明させていただいた「現状」を踏まえ、「方向性(案)」として1つ目、今後、50歳から74歳の重喫煙者(喫煙指数600以上)を対象に、低線量CT検査を肺がん検診の項目に追加することを念頭に、希望する自治体を対象にモデル事業を行ってはどうか。
2つ目、モデル事業についてはこちらに記載の方向性で進めてはどうか。
3つ目、モデル事業の結果が得られた時点で、モデル事業で得られた知見を本検討会に報告した上で、低線量CT検査の導入について指針に追加してはどうかとしております。
次をお願いします。
なお、低線量CT検査導入のスケジュールの案になります。
今年度から厚労科研においてマニュアル案の作成を開始しており、来年度から希望する自治体において1年、または2年のモデル事業を実施します。令和9年度以降、モデル事業を踏まえたマニュアルの改訂を行い、本検討会にマニュアルやモデル事業の成果を報告、その上で指針を改正し、自治体において導入するという流れで考えております。
次をお願いします。
論点2「喀痰細胞診について」です。
次をお願いします。
2025年のガイドラインにおいて、重喫煙者に対する胸部エックス線検査と喀痰細胞診併用法について、推奨しないに変更されました。
次をお願いします。
胸部エックス線検査と喀痰細胞診の併用については、国内の症例対照研究において死亡率減少が確認されており、対策型検診として実施されてきました。また、喀痰細胞診検査が始まった当初の1980年代は喀痰細胞診のみで発見される肺がんが一定程度存在していました。
次をお願いします。
近年、喫煙率の低下、たばこの性能の変化等により、喫煙と強い相関がある肺扁平上皮がんが減少しています。そもそも喀痰細胞診は肺門部の扁平上皮がんを見つけるための検査であり、実際に喀痰細胞診のみで追加的に発見される肺がんの数は40年前の10分の1以下に減少し、全国では毎年20から30人程度の発見にとどまっているという現状がございます。
次をお願いします。
そもそも喀痰のある方は有症状者であり、無症状の方を対象としている検診ではなく、医療機関の受診が勧められます。日本呼吸器学会から咳嗽・喀痰の診療ガイドラインが整備されており、喀痰がある人に対する診療の手順が示されています。この中で医師は、喀痰がある人に対して、まず問診により慢性呼吸器疾患等の基礎疾患や病歴を確認し、喀痰の出現時期、性状、経時的な変化等の情報を得て、次に喀痰を採取し、細胞診検査等を実施すると書かれております。
次をお願いします。
論点マル2のまとめです。
今、御説明させていただいた「現状」を踏まえ、「方向性(案)」の1、喀痰細胞診による肺がん検診について、指針において推奨する肺がん検診の項目から削除するよう、指針を改正してはどうか。
2つ目、咳嗽・喀痰の診療ガイドラインにおいて喀痰診療の手順が示されており、問診や細胞診検査等を実施すると書かれております。喀痰がある人に対する受診の指導は重要であることから、指針を改正し、がん予防健康教育のうち肺がんに関する事項、がん検診のうち肺がん検診の質問項目に赤字で記載しているとおり、喀痰に関する記載を追加してはどうかとしております。
事務局からは、以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
では、資料2の前半の論点であります「低線量CT検査の対策型検診への導入」につきまして、御質問、御意見のある方はお願いいたします。
では、まず黒瀨構成員、お願いいたします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
1点だけ、低線量CTの導入に関して前向きに御検討いただくということに全く異存はございません。その場合に、いわゆるアクセスの平等性といいますか、要するに都心ではこの検診を受けるためにそれほど問題はないと思うのですけれども、やはり地方で町に1つしかない診療所に例えばCTがないとか、そういった不利益を被る方々が必ず一定数いらっしゃると思うのです。そういった場合に、どうやってそういう方を受診していただくかという視点でも、このモデル事業を行う場合にそういったところも含めて御検討いただければと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
これについて、現在何かあればお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
今年度、先ほどから御紹介しております厚労科研において、肺がん検診における低線量CT導入に向けた運用と課題の検討を始めております。その科研の中で、都市部と地方、それぞれにおける導入マニュアル案というものを分けて、どちらにも対応できるような形でマニュアル案を作成していただいておりまして、それに基づいて令和8年度から導入を希望する市町村を対象とするモデル事業を実施して、その上でまた課題をあぶり出すとともに、規模やリソースに応じた導入方法について検証する予定としております。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
では、山本構成員、お願いいたします。
○山本構成員 御説明ありがとうございます。
私からは、低線量CTの導入に関しては全く異論ございません。ぜひと思うのですが、基準のところですね。喫煙指数、ブリンクマンで600のままであるというのが、あれっと思いまして、お示しいただいたエビデンスですと400であってもエビデンスがあるんだということですので喫煙指数400を基準にするのが妥当ではないか。
実際、喫煙のこれまでの経過について質問するときに、多くの場合はたばこ1箱20本掛ける20年であれば400、つまり大体年齢で40を超えてくるくらいの方で、600になるとこれが10年分増えるものですから50代以降になるわけでございまして、この10年分をどう見るんだ。エビデンスとしてはよさそうだけれども、600のままにしてしまうというところに対してどういう説明をするのか、あるいは検討の余地があるのかということを伺いたいです。
○山縣座長 ありがとうございます。
これは、事務局からよろしいですか。
では、中山構成員からお願いいたします。
○中山構成員 ガイドラインをまとめた立場から御発言させていただきますけれども、日本が主に参照しているのはNLSTというアメリカの研究なのですが、あれが対象者を喫煙指数、日本で言う600以上ということで、かなりきれいなエビデンスを出したという経緯があります。
それで、アメリカ人とかヨーロッパ人というのはかなり低い本数、少ない本数でいっても非線形にリスクは増加をするのですけれども、日本人の場合はかなり少ない喫煙指数が200とか300くらいだと、リスクの増加はあってもそんなに目立たないのですが、600のところでかなり急にがんと上がってくるというようなエビデンスが出ていますし、確かに実感的にも臨床的にもそういうようなことがございますので、現在の対象は600以上としています。
もしもキャパシティーが日本でもっと増えてくるような気配があるのであれば400に下ろすことも可能なのですけれども、実はAMEDでやっている非喫煙者、軽喫煙者の低線量CT検診の有効性評価研究は600未満の人を喫煙指数400の人も対象に研究をやっていますので、そちらのほうのエビデンスの結果も見ながらということになるかと思います。
以上です。
○山縣座長 中山構成員、ありがとうございました。
山本構成員、よろしいでしょうか。
○山本構成員 ありがとうございました。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、次に中野構成員からお願いいたします。
○中野構成員 私も400、600のお話を伺おうと思いましたので、今の御説明ありがとうございました。
それから、肺がん検診については乳がんと違って2025年度版のガイドラインが作成されておりますので、このたび検診の利益と不利益の下に新たに低線量CTについて、今回600ですが、重喫煙者の住民検診におきます死亡率減少効果も示されておりますので、事務局からお示しいただいたとおり、低線量CTを肺がん検診の項目に追加することを念頭にモデル事業を展開するというのは理にかなっているものと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 ありがとうございます。
質問しようと思っていた中の幾つかはコメントも既にありましたので割愛しまして、私のほうからは非常にプリミティブなコメントです。当然想定はされていると思いますが、重喫煙者のみが対象になるということで、逆の不公平感をあおらないように、なぜ重喫煙者だけがこの検査を受けられるのかというところを、喫煙していない人がそれによってどういうメリットがあるのかについての説明がきちんとできるように準備をしておいたほうがいいと思います。以上コメントさせていただきました。
○山縣座長 ありがとうございます。
そういう中の説明というのは本当に重要だと思います。ありがとうございます。
では、次に樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
低線量CTの検査について異論はないのですけれども、希望する自治体でモデル事業とありますが、先ほどの黒瀨委員の御発言と似ているような形ですが、モデル事業としても手挙げで行う自治体はふだんより興味があって、自分たちで体制をつくり上げるような意欲が高いとも考えられます。
そのため、私たちもふだん、がん関連の支援を構築するためのモデル事業を行っていても、いざモデル事業で行っていた中身を見ると、私たちのような地方の病院で実際にやろうとしてもリソースが足りず、対応がすごく難しかったり、現状とかなりそぐわない内容になっているということも多いです。そのため、モデル事業で行う際は地域差であったり、様々な背景を考慮して、そのような環境ではどのように行えばよいのか、もっと意図的に選択していただけたらよいのかと思います。それが本当に地方と都市部だけの問題なのか、協会でがん対策を推進するということにおいてかなり地域差があるのも現状です。推進力もかなり地域差があるので、そこら辺も含めて検討いただけたらいいなと思ったので発言いたします。お願いします。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
本当にそういう地域差、リソースの違い等々があると思いますので、それを含めて今後の対応だと思います。どうもありがとうございました。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
私のほうからも、モデル事業の選定と実施に関してですが、まず自治体の手挙げということなのですけれども、現在、任意の方法でCT検査をやられている自治体がもし仮に手を挙げた場合、既に実施をされているので、この国の財源を使って実施をするというのはあまりメリットがないのかなと思いました。今、樋口構成員もおっしゃられたとおり、新たに立ち上げるという過程を通してどのように導入していくかというところも検証できるような選定をしていただけるといいのかなと思いました。
そして、もう一点ですね。このモデル事業での検証なのですけれども、技術的な面というものが一番になってくるのかなとも思いますが、肺がん検診は、CTに限らず読影の手間が非常にかかります。そちらの運営の方法、読影の運営というのはかなり自治体によっても差があるのかなと思いますので、ぜひこれを機に効率的な読影方法ですとか、そういった辺りの提言も出していただけると、このCT検査に限らず肺がん検診全体の持続性につながるのかなと思います。
最後に、CT検診をもし導入ということになりましたら、現在のエックス線に比べまして撮影費用だけでも倍近くかかります。完全に今、受けている方が転換するということになればそれだけの財源が必要ということにもなりますので、その辺りにつきましても一緒にモデル事業の中で御検討いただけると大変ありがたいと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
検証事業の中での検証項目についての御指摘だと思います。どうもありがとうございました。
では、次に松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 このモデル事業ですけれども、このモデル事業の成果によってマニュアル等を作成していくということになると思います。それで、対策型検診と科学的根拠をつくった研究との橋渡しがこのマニュアルになりますので、ぜひここを丁寧につくっていただきたいということが要望の1つです。
また、どうしても地方においてこの低線量CTの検診ができないというところは仕方がないですけれども、出てくると思います。
けれども、効果のあるがん検診はこの低線量CTだけではなくて、そのほかのモダリティーもあるわけですので、ぜひとも一方的な話にならずに、全ての人ががん検診を受けられるように今後もコーディネートをしていただきたいと思います。
以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
まさに科学的エビデンスを実装していくときの、具体的にどうしてこういうふうになったのかということの説明は本当に重要だと思います。どうもありがとうございます。
事務局から今のことについてありますか。
○がん疾病対策課長 皆様、御意見ありがとうございます。
モデル事業の中で、自治体の方々が実際に実装するに当たって役に立つものをしっかりと仕上げていきたいと思っておりますし、地域差でありますとか、いろいろな課題があると思いますので、そういったものにも応えられるものを事務局としてはしっかりとつくり上げていきたいと思っています。
御意見、本当にありがとうございました。
○山縣座長 ありがとうございます。
ほかに、1についてはよろしいでしょうか。
では、論点の2の喀痰細胞診につきまして御質問、御意見のある方はお願いいたします。
よろしいでしょうか。
では、中野構成員、お願いいたします。
○中野構成員 事務局案に賛同という意味で申し上げますが、重喫煙者に対して、胸部エックス線と喀痰細胞診の併用法はこのたびのガイドラインでD判定を受けましたので、これを受けて先を進めるということだと思います。指針の改正ということで進めていただけたらと思います。
ただし、最後にあります、喀痰あり、につきましては、これはイコール有症状者になります。それはそれできちんと対応しなくてはいけないことですので、喀痰が持続する場合には医療機関への受診を促すことを必須と明記して、その方向で進めるべきだと思います。
以上でございます。
○山縣座長 重要な御指摘、ありがとうございます。
では、次に山本構成員、いかがでしょう。
○山本構成員 ありがとうございます。
私も、この喀痰細胞診の扱いを更新することには賛同します。その上で、言われて、なるほどと思ったのですが、確かに言われてみると、喀痰があるという時点で有症状なので、検診というものではないよねと、それはそうだなと思いました。
それで、最後のところにも記載いただいている、喀痰が続く場合には受診勧奨等をしましょうというところなのですが、ここに関してやはり現場は相当判断が割れたり、いわゆる風邪症状なのか、COPDも含めて考えなければいけない状況なのかといった辺りの判断は、なかなか簡単に全部現場任せというわけにはいかないと思いますので、フィードバックの文例ですとか、現場側で混乱ができるだけ生じないような説明書きというものをぜひつけていただければというコメントでございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
今回の喀痰検査の廃止につきましては私のほうも賛成なのですが、実は横浜市のほうでは多分10年くらい前に喀痰検査はやめてしまっておりまして、指針に基づいて実施していなくて申し訳ないのですけれども、その際、実は平成25年頃に恐らく今、御出席いただいている中山先生の研究班の報告かと思いますが、報道で喀痰検査の廃止検討をということが厚労省の研究班のほうから出されまして、それを基に近々指針が変わるのではないかということで、横浜市でも過去10年分の検査結果などを検証して、これはもう廃止の方向性でいいよねということを決めていたので、そろそろ出るだろうと思っていたのですけれども、ずっと出なかったので独自に廃止してしまったという経過がございます。
ですから、冒頭、乳がん検診のガイドラインの改正の時期などもございましたが、私たちもこの仕組みがよく分からないのですけれども、何かしらこれはいいんじゃないかというものがありましたら早期にやめていただくことも、非常に限られた財源での検診ですので、ぜひ早めの方針の決定をしていただけるとありがたいと思いました。
以上でございます。
○山縣座長 本当にありがとうございます。
よろしいでしょうか。
では、松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 この喀痰のあるものについては有症状者なので検診の対象にならないということはまずそのとおりだと思いますけれども、先ほどの乳がん検診を受診しないということの理由の中に、乳房の形に変化がないということなのですが、変化があったらそれは症状ですので、それはそもそもがん検診の対象にならないわけですよね。
ですので、がん検診というのは無症状者が受診するもので、有症状者はがん検診ではなくて医療機関を受診するということ、この啓発というのはとても大事なことで、力を入れていただきたいということが1つです。
それから、有症状者、喀痰にせよ、あるいは乳房の変化にせよ、そういう方ががん検診を受診しようとした場合には問診の段階でしっかりと医療機関の受診をコーディネートする。この辺りも力を入れていただきたいと思っております。
以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
全くそのとおりで、現場でのそういう対応というのは重要だと思います。ありがとうございます。
では、黒瀨構成員、お願いいたします。
○黒瀨構成員 すみません。先ほどから有症状者の方のお話が出ていたので1点確認をしておきたいのですけれども、そうなると例えば喀痰が続いていらっしゃる方が検診を受けられた場合に、胸部レントゲン自体は保険診療にならないのでしょうか。
要するに、胸部レントゲンの部分だけはがん検診で受けていただいて、同日、その方から喀痰の容器を渡して出していただくということになると、そこら辺の説明の仕方が非常に難しい。患者さんに納得をしていただいて保険診療にするなり、そこを切り分けないといけないと思うのですけれども、その点はもちろんふだんかかっているドクターであれば患者さんにきちんと説明できる可能性は高いと思うのですが、そうでない可能性も高いので、自治体のほうからも十分に丁寧な御説明が必要になってこようかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○山縣座長 では、事務局からお願いいたします。
○がん疾病対策課長 少しまた整理をさせていただければと思いますが、少なくとも有症状で医療機関を受診すれば、通常は保険診療の範疇で医療に対応しているかというふうに我々は理解しています。
ただ、検診ですと言って来られたときに、それを検診として対応しているのか、有症状なので保険診療で対応するのかというところは、多分医療機関のお医者さんの医学的判断が1つ入っているのではないかという気もしますが、実態をつぶさに全部理解できているわけではないので、少し確認した上でまた御回答させていただければと思います。
○黒瀨構成員 実際問題として、肺がん検診だけ単独で受けに来る方というのは非常に少なくて、ほとんどの場合、ほかの検診と一緒に受けに来られるわけです。その方が問診票に、ここのところ痰が長く続いていますと書かれたときに、そこをどう切り分けるのかという具体的な話で、非常に具体的な話なのでここの平場でするお話ではないのかもしれませんけれども、そういった問題点があるということだけは御承知おきいただければと思います。
○山縣座長 ありがとうございます。
現場では結構重要な点かと思いますので、それについてまた改めて整理をということになると思います。どうもありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
先ほどは挙手をお願いしたのですが、全体を通じてほかに御意見等がございませんでしたら、本日提出されました事務局の案、論点1、論点2につきましては資料のとおり今後進めさせていただくということで異議のある方はいらっしゃいますでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○山縣座長 特にないということでございますので、では資料のとおり事務局としてこれを進めていただくということにします。
そのほか、全体を通じて何か御質問や御意見がある方はいらっしゃいますでしょうか。
よろしいでしょうか。国立がん研究センターを中心とした研究班でのエビデンスを通じて、こうやって実装がしっかりされていくという点は本当にすばらしいと思いますし、それを実装するにあたっての現場での様々な意見、本当にありがとうございました。
それでは、本日の議論は以上といたします。
事務局から、事務連絡等がございましたらお願いいたします。
○事務局 事務局です。
本日も御議論いただき、ありがとうございました。次回検討会の詳細につきましては、調整の上、御連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。
事務局からは以上でございます。
○山縣座長 それでは、本日の検討会はこれで終了したいと思います。お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
事務局を務めさせていただきます、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課の糸谷と申します。
本日の検討会は、YouTubeで配信しております。
構成員の皆様方におかれましては、参加中は基本的にマイクをミュートにしていただきます。発言の際にミュートを切って、初めにお名前をいただいてから御意見、御発言をいただくようお願いいたします。
初めに構成員の出欠状況でございますが、現時点の検討会構成員の定数10名に対して出席構成員が9名となっております。
それでは、以降の進行を山縣座長にお願いいたします。
○山縣座長 皆様、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
では、最初に事務局より資料の確認をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
資料の確認をさせていただきます。
資料は事前にメールでお送りさせていただいておりますが、厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
議事次第、資料1、資料2と、参考資料1、2、3、4がございますので御確認ください。資料の不足、落丁等ございましたら、事務局までお知らせください。
資料の確認は以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
資料のほうはよろしいでしょうか。
それでは、議題の(1)「乳がん検診について」です。
資料1につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料1について御説明いたします。
「乳がん検診について」です。
乳がん検診については、論点1、2の構成でございます。
まず論点1「乳がん検診の方法について」です。
次をお願いします。
「がん検診の基本的な考え方」をまとめております。
「がん検診の実施主体」としては、住民検診、職域検診、その他のがん検診に区分されます。このうち、住民検診については、国は「がん検診の基本的な考え方」に基づき、推奨する検診方法を指針において示しております。
「がん検診の基本的な考え方」ですが、住民検診におけるがん検診はがんの「死亡率減少」を目的として対策型検診として実施することを国が推奨しており、国が対策型検診として推奨するに当たっては、国立がん研究センターが作成したガイドラインで整理された科学的知見に基づき、死亡率減少という利益が検査の擬陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが明らかな検診方法を確認しているところです。
その他、死亡率減少効果が明らかとなっていない検診方法のうち、がんの「早期発見」を目的とした個人の判断に基づく任意型検診として、各実施主体において提供されているがん検診も存在しています。
次をお願いします。
「住民検診における乳がん検診の方法について」は、死亡率減少という利益が、偽陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが明らかな検査手法は現時点ではマンモグラフィ検査であり、超音波単独法やMRIでは死亡率減少効果が明らかとなっていないため、指針ではマンモグラフィを推奨しています。
次をお願いします。
第43回の当検討会においてお示しし、コンセンサスが得られた「対策型検診の項目の導入に係るプロセス」です。
国立がん研究センターは検診項目に関するエビデンスの収集を行い、随時有効性評価を実施します。検討会は有効性評価の結果、対策型検診として実施が推奨された項目について、導入に向けた妥当性や論点を整理します。一部の自治体で試行的にモデル事業を実施します。その後、モデル事業を踏まえ、検討会において導入の是非を検討するとしています。
次をお願いします。
参考資料です。
住民検診において死亡率減少効果という利益と、過剰診断等の不利益のバランスを重視する理由をまとめています。
早期がんでの経過が長く続くがんにおいては、当該のがんが死因となることが少ないため、検診で発見し、治療を行っても死亡率減少につながらないことがあります。新たな検診を導入する際には、検診で発見するがんの利益と不利益の大きさを確認し、バランスを評価しています。
次をお願いします。
乳がん検診に使用し得る代表的な検査方法について比較した表です。
まず死亡率減少効果ですが、現在明らかな検査方法はマンモグラフィのみです。超音波検査は、マンモグラフィと併用であっても単独であっても死亡率減少効果は示されていません。また、MRIも同様に示されておりません。
学会等による評価手法の標準化ですが、マンモグラフィ、超音波とも、日本乳がん検診精度管理中央機構において評価手法が標準化されています。MRIは検診において用いた場合の標準的な評価手法が未確立です。
検査の特徴として、マンモグラフィは早期がんの一部が呈する微小石灰化病変を見つけやすいという特徴がありますが、高濃度乳房の方において病変を検出しにくいという特徴もあります。
超音波は、高濃度乳房の方においても病変が検出しやすい特徴があります。
MRIはこちらに記載したとおりですが、造影剤を使用するか、しないかによって得られる情報量が異なります。
次をお願いします。
マンモグラフィにおいてX線管球を移動させながら低線量で複数の画像を撮影し、薄い断層画像を再構成する3Dマンモグラフィという新たな技術が出てきています。断層画像により乳腺の重なりが少なくなることで、病変がより明確に描出されます。
欧米においては、3Dマンモグラフィの検診における有用性が示されており、2Dマンモグラフィへの追加、または3Dマンモグラフィ単独での施行を推奨する検診ガイドラインが存在しています。
次をお願いします。
超音波検査については、2007年からAMEDでの研究においてマンモグラフィに併用する方法の有効性について研究が行われており、最終アウトカムの死亡率減少の有無については2032年頃発表される予定です。現在は、セカンダリーアウトカムの累積進行がん罹患率に関して論文投稿中の状況です。
次をお願いします。
参考資料です。
G7各国において対策型検診として推奨されている乳がん検診の手法を調べたところ、全ての国においてマンモグラフィのみが推奨されていました。
次をお願いします。
論点1の「現状・方向性(案)」です。
「現状」については、御説明させていただいたとおりです。
これを踏まえて「方向性(案)」として、現在、国立がん研究センターの乳がんの対策型検診に係るガイドラインは2013年度版が最新であるため、同センターにガイドラインの更新を依頼してはどうかとしております。
次のスライドをお願いします。
続いて論点2「乳がん検診の負担の軽減及び受診率向上について」です。
次をお願いします。
「がん検診の受診率の推移」です。
受診率は全てのがんで上昇傾向ですが、目標の60%には到達していません。
なお、令和4年で受診率が伸び悩んでいるのはコロナの影響があったものと考えております。
次をお願いします。
検診の受診率を年代ごとで示しております。乳がん検診においては、40代、50代で50%台、60代で40%台と、いずれの年代においても目標の60%に到達しておりません。
次をお願いします。
「がん検診の受診機会について」、示しています。
乳がん検診は市町村、勤め先で受診される方が30%台とほぼ同割合で、人間ドック等のその他の受診機会で受診される方が20%となっています。
次をお願いします。
住民検診において乳がん検診を受診した方が初回の受診だったのか、複数回目の受診だったのか、5歳刻みの年代ごとに示しております。40歳以上が推奨年齢ですので、40から44歳は初回の受診の割合の方が多くなっていますが、どの年代においても一定程度、初回の方が含まれていることが分かります。
次をお願いします。
乳がん検診をためらう理由につきまして、厚労科研において調査したものがありますので結果をお示しします。
乳がん検診を受診したことがない方734人にアンケート調査を行ったところ、受診しない理由として一番多いのが「乳房を観察し問題がないから」、次に多いのが「検査内容や検査に伴う苦痛の程度が分からず不安だから」、続いて「心配な時はいつでも医療機関を受診できるから」という結果が得られました。
検査に伴う苦痛に関する回答に加えて、がん検診の意義の理解が必要と思われる回答も挙げられました。
次をお願いします。
参考資料です。
今年の骨太の方針に、女性活躍に資する課題への対応として、女性の負担にも配慮した乳がん検診の推進が挙げられたところです。これに対して、厚生労働省として取組を進めていく必要があると考えております。
次をお願いします。
先ほどのアンケート調査で、検査に伴う苦痛という回答がありましたが、マンモグラフィ検査で痛みを感じる方がおられることを把握しております。
そこで、マンモグラフィ検査の痛みを軽減する方法はないのかということで調べましたところ、痛みを軽減する機能が搭載されているマンモグラフィ機器があること、検査の手技や検診の時期の工夫があることが分かりました。
検査機器の工夫として、例えば乳房を圧迫した後、乳房の厚みが変わらない程度に圧を減圧するような機能を搭載した機器や、圧迫する板の形状にカーブをつけて圧迫圧が均一化し、痛みを軽減する機器があることが分かりました。
また、検査手技の工夫として、受診者への適切な検査説明や不安を和らげるような声かけを行う。適切なポジショニングを行うことも有効であり、これらについては検診の手引にも記載されており、検査を担当する放射線技師が習得するように工夫されております。
受診者自身における工夫としては、月経1週間前は乳房が張るため、この時期を避けて検査を受けることで痛みが軽減できることが分かっており、受診日を自身で選択できる場合には参考となります。
次をお願いします。
受診率向上に向けて自治体に向けて受診勧奨、再勧奨であったり、乳がん検診においては検診初年度にクーポン券を配布する等に対して国が補助を行っております。
次をお願いします。
乳がん検診については、市町村と勤め先で受診される方が同程度の割合であり、職場においてもがん検診の意義について啓発が必要と考えています。がん対策推進企業等連携事業の中で、がん検診を含むがんに関する普及啓発を行っているところです。
次をお願いします。
前回の検討会でもお示ししましたが、がん検診情報の一体的把握として、自治体が住民検診だけでなく、職域等のがん検診の情報を一体的に把握し、効果的な受診勧奨を行うための取組を進めているところです。
次をお願いします。
また、厚生労働省ではがん予防に関するリーフレットの作成やホームページにおいて国民に向けて分かりやすい普及啓発に努めています。
次をお願いします。
「現状・方向性(案)」です。
「現状」については今、御説明申し上げたとおりです。
これを踏まえ、「方向性(案)」としまして1、検診の意義等についての周知啓発を継続することに加えて、自治体に対し、検査に伴う苦痛を軽減するための工夫についての情報提供を行ってはどうか。
2つ目、また、職域においてもがん検診の意義についての理解が進むよう、企業アクション等の取組を通して、国が作成した資材を周知するなど、必要な周知を継続してはどうかとしております。
事務局からの説明は、以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
本件につきましては、国立がん研究センターのガイドラインの改訂のために、国立がん研究センターの立場から中山先生より補足がございましたらお願いいたします。
○中山構成員 中山でございます。
がん検診ガイドラインをいつ更新するんだというタイミングはなかなか難しいものがありまして、特に話題の中心になるのは超音波の併用ということになるのですが、このJ-START研究というのは大変息の長い研究で、一体どのタイミングでやるのかということで、最後の死亡率というところまでいくと大分先になってしまうので、そういうことでちょっといいタイミングで一度評価するのもいいのかなと思っています。
それで、懸念のところなのですけれども、うちで委託されて行っております実施状況調査というところで、住民検診で超音波検査を行っている自治体はどのくらいあるのかというと、現在40%という非常に多い数になっています。しかも、40歳以上の方だけに行っているのではなく、例えば20代であるとか、極端な場合は希望者であれば10代でも可としているところなどもあって、かなり超音波検査が逃げのような感じで行われているところがありますので、そういうところで一度この辺のエビデンスをきちんと整理してメッセージを発信するのは大変社会にとっても有意義なことかなと思います。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
それでは、この資料1の前半の論点であります乳がん検診の方法につきまして御質問、御意見がある方はお願いいたします。いかがでしょうか。
では、黒瀨先生、お願いいたします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。御説明も丁寧でよく分かりました。
私のほうからは1点、まず受診者の方の年齢を考慮した点で御質問と意見をさせていただきたいと思うのですが、例えば14ページを見させていただきますと、女性に関するがん、いわゆる子宮頸がんにしても、乳がんにしても、むしろ60代になると逆に受診率がかなり大きく低下してしまうということが見て取れます。
一方で、15ページ目を見てみると、子宮頸がんにしても乳がんにしても、いわゆる勤務先で受ける方というのが特別多いわけではない。要するに、仕事を辞めてしまったから受診機会を失ったというわけではないということが見て取れるのかなと思っています。
また、次の16ページ目を見ると、これはぱっと見ただけなので詳細には分からないのですけれども、年代層と言ってもいわゆる最新が積み上がっていっているな。要するに、前に受けたからある程度恐怖感もなくなって、次にまた時期がきたらちゃんと受けましょうと思っている方が意外に少ないのかなと、積み上がっている感があまりないということを感じます。
それは、17ページ目の乳がん検診を受診したことがないと回答した方に対する質問としては、マル2番の22.3%の方が「苦痛の程度が分からずに不安だから」というふうに答えられているのですけれども、実際には1度受けた方はある程度、こんなものかなというのは分かっていらっしゃると思うので、なかなかそこのところが結果と、要するに60代になって受診率がどんどん落ちるというところと、いまひとつ何となく合わないところがあるのかなという点はちょっと疑問になっています。
また、19ページ目の痛みを和らげる手法というところも、右側に検診の時期などがあって、月経前1週間はと、これは現場でよく言う話ではあるのですけれども、これも高齢者の方にはあまり関係ないということで、要するに高齢者の方をターゲットにもっと受診率を上げるためには何が足りなくてどうすればもっと上がるのかというところがこの資料だけではなかなか判断し切れないところもあるので、もし中山先生をはじめ何か御示唆があれば教えていただきたいと思いますし、また検討の余地があるのではないかと感じているところございます。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
今の質問に関しまして、中山構成員から何か御回答とかありますでしょうか。
○中山構成員 恐らく、知識としては日本の乳がんは40歳代にピークがあって、高齢は減るという統計が長く言われていたのですけれども、でも今は完全にほぼ均一化してしまって、60代、70代も同じ罹患率になってしまっているのですが、これに関してあまり我々、記述疫学側でも何もメッセージを発信していなかったので、もう高齢の側にも問題がシフトしているということを国民の皆さんも知らなくて、これは若い人の病気だと思い込んでいる可能性はあると思いますので、これはこちらのがんセンター側もそういう情報発信をこれから注意したいと思います。ありがとうございます。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
それで、この22ページ目以降に「がん検診情報の一体的な把握」ということが書いてあるのですけれども、実際問題として60代の方になるといろいろな理由でかかりつけ医をお持ちの方が多いと思うのです。
それで、「企業アクション等の取組を通して」と、24ページ目に方向性についての案が示されておりますけれども、一方で高齢者の方をもう少し受診率を上げて、先ほど中山先生がおっしゃられたように、今は40代の方の特徴的ながんではないのだというところを知っていただいて、きちんと60代になっても検診を受けていただくためには、かかりつけ医がもう少し積極的に関与していく必要があるのではないかと思います。
そういった意味では、かかりつけ医に対してもその方が例えばよそで受診しているかどうかということを把握させていただくことで、より勧奨しやくなる、あるいはかかりつけ医に対しても、高齢者はもう積極的に受診勧奨しなくてもいいんだよというような前の常識、昔の常識をある程度修正していただく。そういったところも必要になってくるのではないかと思いますので、また今後そういったところをぜひ御指導いただければと思います。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
最後の点、事務局からはいいですか。
では、そのように検討ということでありがとうございました。
次に、中野構成員、いかがでしょうか。
○中野構成員 今は後半の話にも入っているようですが、まず前半について申し上げます。
現在のガイドラインは事務局が用意していただきました参考資料3にあるとおり、2013年度版について、先ほど中山先生からもご質問がありましたが、これは更新すべきだと考えているということだと思います。この内容は一部抜粋という形になりますが、資料1の7ページに整理されており、これを見ますと、対策型検診のエンドポイントとして死亡率減少効果はこの時点でマンモグラフィ以外は示されていないことになっておりました。
ただし、学会の見解につきましては、2022年度のガイドラインの見解について書かれております。
一方、アジア人に多い高密度の乳房にとって有意な検査は超音波であるので、日本人のための住民検診に関する乳がん検診の方法につきましてはまだまだ検討する余地があると分かります。
今後につきましては、9ページに示されておりますAMEDによる研究が現在進行中ということですが、最終結果の発表がまだ先とのことで、まず現時点での検討整理のため、事務局案のとおり、国立がん研究センターにガイドラインの更新を依頼することが必要と考えております。
後半についてもいいでしょうか。
○山縣座長 論点の1だけ、今はお願いしています。
○中野構成員 分かりました。
では、以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
では、次に山本構成員、お願いいたします。
○山本構成員 ありがとうございます。
本日の資料は非常に分かりやすくて、乳がん検診を取り巻く課題というものがよく理解できたと思います。
まず、ガイドラインの更新に関しては賛成でございます。ここまでのやりとりの中で、特に超音波検査は既に実施しているケースが多いけれども、はっきりとした評価が最新の知見からはなされていないという状況であったものを、今回のガイドラインの更新に合わせて実施していこうというのは資料中には明記はされていないわけですが、恐らくこれまでの中山先生等からの御回答を見る限り、そういったところの検証が強く含まれると理解しております。
もし可能であれば、このガイドラインはいつ頃に発表、発行されそうなのかというめどみたいなものがもし立てられるのであれば、もちろん早く出してほしいわけですけれども、お忙しい中でプレッシャーをかけるつもりもないのですが、このくらいの時間がかかりそうだという見込みがあれば、まずお教えいただければというのが1つです。
それからもう一点、後半のほうで検診の苦痛も含めた記載のところで、様々な技術が出てきていて苦痛を軽減できるんだということが分かったのは非常にありがたいところなのですが、今日あまりお話に出なかった4番目の理由として経済的に負担になっていると書いてあった辺りは一体どういう経済負担なのか、単純に乳がん検診の費用が高いんだというお話をしているということなのか、何をもって経済的負担が理由でがん検診を受けないことになってしまっているのか、もし知見があれば教えていただきたいというのが1つです。
それから、これに関連して企業アクション等、あるいは自治体に対して情報発信をしていきましょうと、この方針は私も非常に賛成するところなのですが、情報発信をしていきましょうとなると、情報のコンテンツ、内容はどんどん増えていって提供する側は提供しているつもりになるのですけれども、これが本当に届けたい相手に届いているのだろうか、理解してもらえているのだろうか。
特に、がん検診を受けない理由として、がんが見つかったら困るんだと、そのこと自体、避けたい話題なんだというような声も調査結果であるところを踏まえますと、むしろ内容もさることながら届け方とか、がん検診に関する情報発信はどうあるべきなのかという検討も非常に大事ではないか。あるいは、検討だけではなくて今どのくらい届いているのか、何が課題で、仮に届いていないとすると修正する必要があるのか。こうした議論も必要ではないかと感じた次第です。
私からは以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
3点、御質問がありました。最初のガイドラインの作成のめどに関しましては、中山構成員から何かあればお願いします。
○中山構成員 やってみないと分からないのですけれども、物すごく早くやったら来年度末で、恐らくは再来年中に延びるのかなと思います。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、2点目、3点目について、検診を受診しない理由としての費用に関して、これの中身といいますか、詳細に関しまして事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。
こちらのアンケートについて、質問表を確認はしましたが、具体的に検診費用のことなのか、かんが見つかって治療に費用がかかってしまうのか、そこについては細かく規定をしていないような質問になっておりまして、申し訳ございませんが、これ以上のことが分からない状況です。
○山縣座長 3点目の情報発信に関しましては、いかがでしょうか。これも、あれば事務局からでよろしいでしょうか。
○事務局 情報発信につきましては、資料の中で既に提示させていただいているとおり、国としてリーフレットをつくったり、ホームページを作成したりといったところと、あとは職場に対して企業アクションでがんの普及啓発を行っておりまして、引き続きこのような取組をしたいと考えております。
○山縣座長 これが実際に届いているかどうかに関して、何らかの形での検証が必要だという御指摘だと思いますので、どうもありがとうございます。
では、次に樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
私も情報発信について御意見を申し上げたいと思いますが、第4期のがん対策推進基本計画では受診率40%を目指しているとあり、一層の取組が必要と記載がありました。
しかし、現状、この数値を見ていると、かなり大変なのではないかという印象があります。それを目指すために、具体的にどのようなアクションを今よりも増やすかという視点で見ると、少し資料で分かりにくいという印象を受けたのも事実です。
乳がん検診を受けない理由に、苦痛でちゅうちょしているような記載もありました。資料の19ページでも、痛みを軽減する工夫を取り入れているということがありましたが、そのような発信を実際に患者として様々な方に聞いたのですけれども、患者であったり、職場の乳がん検診を受ける年代の方でもそれを知らなかったということを皆さん言っておられます。
方法があるということだけではなく、痛みが気になる方には実際に施設が分かるような発信をするなど、本気で検診の率を上げるには物すごく丁寧な発信も必要なのではないかと感じました。
また、厚労省のほうでもがん予防のサイトというふうにこの間、検討会でもお示しされていたと思うのですが、割とそのサイトは分かりやすいものとなっているのですけれども、それを出されたときしか、ありますよという発信を見たことがないのも事実です。
今はちょうどピンクリボンの月間ですし、先月はがん制圧月間というふうに既定もされていたので、例えば自治体の広報と協働してシェアをお願いしたりとか、今はがんセンター系列も様々なSNSで広報を始めているので、そのような方たちとコラボしてシェアするなど、広めやすい方法というのを具体的に丁寧に考えていく必要があるのではないかと感じております。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
情報発信、啓発についてですが、事務局から何かありますでしょうか。
○がん疾病対策課長 御意見ありがとうございます。がん疾病対策課長の鶴田です。
予防のホームページ、リーフレットと、この3月末くらいにたしかつくり上げて公開させていただいているということで、ホームページの内容自体、非常に評価していただいて大変ありがたく思っております。
これをしっかりと発信していくことが重要であるという御指摘だと思いましたので、いろいろな方と協力しながら、我々も知恵を出しながら考えていきたいと思います。御意見、本当にありがとうございました。
○樋口構成員 ありがとうございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
丁寧なというか、もう少し具体的にどんな痛みかが分かるとか、そういうことも含まれているかと思いますので、ぜひ当時者の方も含めて皆さんでの啓発活動が重要かなと思いました。ありがとうございました。
では、次に古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
論点1についての意見のみとしますけれども、今回の対策型検診に関するガイドラインの更新ということで、そちらについてはぜひやっていただきたいというところで賛成でございます。私ども、先ほど中山先生から御案内がありましたとおり、他の自治体で結構様々な乳がん検診、エコー検査などもやられていらっしゃるようで、転入される方などがよく前の自治体ではエコー検査が受けられたのに、なぜ横浜市では受けられないのかというような疑問を感じたり、あとは福利厚生で実施をしている乳がん検診というのも様々なものがありますし、年齢も若い頃から受けられるものがございますので、自治体で実施をしている検診が、これは対策型なので40歳以上で2年に1回なんですよというのはなかなか理解をしていただけないというものがございます。
ガイドラインが古いことで、少し最近の状況に合っていないのではないかとか、サービスが少し低いのではないかというような見られ方をしてしまいますので、新しい知見というものをこのタイミングで発表していただけるのであれば非常にありがたいと思います。
本日の説明にもございましたが、最近ではMRIですね。造影をしないタイプのMRIの検査で、自治体のふるさと納税のメニューで受けられるみたいなこともございまして、何らか自治体検診というものと、そういったサービス的なものの見方が難しくなっている部分もございますので、ぜひこの機会によろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
では、まずは論点1のほうはここまでとして、論点2は先ほども少し入っておりましたが、改めて乳がん検診の負担の軽減及び受診率向上に関しまして御質問、御意見のある方はお願いいたします。
先ほど中野構成員から、論点2のほうということでありましたので、お願いいたします。
○中野構成員 既に出ている意見と重複しますが、まず負担の軽減という面では13ページにがん検診の受診率の比較が出ております。これを見て、乳がん検診はほかの女性のがん検診に比べて意外と高いと思った次第です。
受けたくない人は徹底して受けないということで、その理由が17ページにあります1、2、3を含む5つになると思います。
特に、マル2の不安を持つ、につきましては、乳がん検診特有のことだと思われますので、これを軽減するいろいろな方策が出ており、いかに不安を持っている方々に伝えるかが大切かと思いますので、その辺の工夫が必要と思った次第です。
場合によっては本当に痛そうだし、嫌だと思っている方もいらっしゃると思うので、実際にデモを見ることができたら、不安軽減になることも含め、いろいろな工夫が必要と思った次第です。
それから、受診率の向上につきましては、これもずっと長いこといろいろ御意見があるわけですが、検診の受診向上について効果のありそうなことはありとあらゆることをやるというのが自治体のスタンスかと思います。
長年にわたり、受診率向上に向けた好事例につきましては、自治体間での共有で進められていると思いますが、さらにそれを継続させることが必要であります。また、併せてあまり効果が認められないと判断された方法についても、逆に開示することによって自治体の御担当として苦労されている方にとっては、参考になるのではないかと思った次第です。
以上でございます。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
今やっている施策については、PDCAサイクルを回してちゃんとチェックをして見直していこうという御指摘であると思います。本当にありがとうございます。
論点2について、ほかにはいかがでしょうか。
では、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 井上です。ありがとうございます。
私は新しい話ではなくて今、御指摘いただいた話に追加なのですけれども、17ページの検診を受診していない理由を見ると、どうも痛いからというような話ではなくて、それを解消しても、結局、検査内容の具体的な方法とか、それでどのくらい苦痛が生じるんだとか、そういうことがよく分からないから不安だ、というような、どちらかというとそちらの問題のような気もしています。
ですから、先ほど御指摘いただいたとおりなのですけれども、だから痛みの軽減に直接つなげていくということではストレートには解決しないのかなと思っていまして、どちらかと言えば、実際にやっているのを見たり、動画をつくってみたりすることにより、情報をしっかり住民に分かるように伝達していくほうが解決にとっては重要なのかなという気がしました。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
具体的にちゃんともう少し方法や、そういう苦痛に関して具体的に知ること、先ほど樋口構成員もお話がありましたが、そういうことだということだと思います。どうもありがとうございます。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
私のほうからは2点申し上げたいのですが、まず1点目は方向性の案で自治体に対して検査に伴う苦痛を軽減するための工夫として、マンモグラフィの機器の痛みを軽減する機能などの情報提供を行ってはどうかということについてです。
情報提供いただくことは全く問題ないのかなと思うのですが、その情報をその先どのように使っていくかという点につきまして、横浜市の場合は個別医療機関ですね。個別検診でやっておりますので、検診実施医療機関さんのほうが機器の更新のときなどにこういった工夫をすればいいのではないかというような情報発信はできるのですが、現在、導入しているところで、ここは痛みの少ない機器でやっていますよというようなことまではなかなか難しいというのが現状でございますので、ぜひ自治体への情報提供のときにはそこの部分ですね。どこかのこの機器のほうがいいんだというような比較にならないような情報発信に努めるようにというような自治体へのメッセージというのも、併せて出していただけるとありがたいと思いました。
もう一点ですが、先ほど勤め先と自治体の検診とそんなに差がないのではないかというようなお話がございましたけれども、実は横浜市で昨年度、65歳の方を無料にしてみたんです。そうしましたら、乳がん検診はその前の年と比べて受けた方が2.6倍に増えたんです。それで、65歳というのは結構定年されて、今まで職場で受けていた方が自治体の検診があるということに気がついていないのではないかということでちょっとやってみたんですけれども、知らせることによって倍に伸びるということで、実は勤務先で受けていた方が60以降に継続的に受診をされていないことがもしかしたらあるのではないかというようなことが分かったというところでございます。
現状としましては、正直、乳がん検診は40歳のクーポンは非常に利用が多いのですけれども、それ以降はどの世代も平準化しておりますので、勤務先と自治体と受けられるところで受けているのだろうと思いましたが、2.6倍に増えたということで、潜在的に受けておられない方がいらっしゃることが分かったというところで、一旦情報でお伝えさせていただきます。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
情報の出し方によって、受診機会が不平等にならないようにするというのは非常に重要だと思いますし、今の具体的な御指摘どうもありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。検討の1のほう、2のほう、論点1、2を合わせて追加でございますでしょうか。
よろしければ、ここで24ページに示しましたように、今回の方向性としてこの2点、「検診の意義等についての周知啓発を継続することに加えて、自治体に対し、検査に伴う苦痛を軽減するための工夫(マンモグラフィ機器の痛みを軽減する機能や、撮影手技の工夫・検診の時期等)についての情報提供を行ってはどうか」という点、それから「また、職域においても、がん検診の意義についての理解が進むよう、企業アクション等の取組を通して、国が作成した資材を周知するなど、必要な周知を継続してはどうか」という、この点に関しまして2つ同時にと思いますが、賛同いただける方は挙手をお願いいたします。よろしいでしょうか。
(賛同構成員 挙手)
○山縣座長 では、御賛同いただけたものといたしたいと思います。
さらに、この中につきましても具体的な方法等、様々な御指摘をいただきましたので、それを含めて最終的に事務局預かりとして、皆様方の御意見としてこの方向性につきましては異議なしということでこの案を議決させていただきます。どうもありがとうございました。
では、続きまして議題の2「肺がん検診について」、事務局から資料2について御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料2について御説明いたします。
「肺がん検診について」です。
次をお願いします。
現在、指針で定めている肺がん検診の項目は、問診、胸部エックス線検査と重喫煙者に対しては喀痰細胞診の併用が推奨されています。
次をお願いします。
肺がんにつきましても論点を2つに分けておりまして、まず論点1「低線量CT検査の対策型検診への導入について」です。
次をお願いします。
議題1、乳がん検診でもお示ししましたが、対策型検診に新たな項目を導入する際のプロセスです。
現在、国立がん研究センターがガイドラインを更新した地点におりまして、本検討会において導入に向けた妥当性や論点を整理し、その後、一部の自治体で試行的にモデル事業を実施、その後、モデル事業を踏まえ、検討会で導入の是非を検討するというプロセスを経ることになります。並行して、導入に係るマニュアルを今年度の厚労科研において作成を始めているところです。
次をお願いします。
国立がん研究センター作成の「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン」について、2006年度版の公開後のエビデンスについて評価が行われ、今年の4月25日に2025年度版が公開されました。
2006年度版では、低線量CT検査はエビデンスが不足しており、対策型検診においては実施を推奨しないとされていたところ、2025年度版のガイドラインでは重喫煙者に対する低線量CT検査が推奨度Aと評価されました。
次をお願いします。
ガイドラインで評価された科学的知見を整理しています。
重喫煙者に対する低線量CT検診について、海外で複数のRCTが行われ、結果が出ております。その中で、サンプルサイズの大きい胸部エックス線検査を対照群とした米国のNLST試験、検診を行わない群を対照群としたオランダ、ベルギーのNELSON試験、いずれにおいても死亡率減少が示されました。
また、これら2本のRCTを含む9本のRCTを統合したメタアナリシスにおいても、死亡率減少効果が示されました。
次をお願いします。
ガイドラインにおいて、一定程度の過剰診断と発がんリスクを上昇しない程度の放射線被曝など、中等度の不利益が報告されています。過剰診断について、低線量CT検査により発見されたがんの多くは、こちらのCT画像の赤矢印の先にお示ししているすりガラス状結節のような置換性増殖を伴う腺がんと考えられています。
CT検診で発見された結節については、日本CT検診学会、低線量CTによる肺がん検診の肺結節の判定基準と経過観察の考え方において、結節の大きさや性状によって確定診断に進むのか、経過観察を行うのか、または経過観察を行う場合は何か月ごとに何年目まで行うのか、どの程度増大が見られたら確定診断に進むのかといったことが記載されています。
過剰診断例を減らすには、このような判定や治療適応に関する基準に基づいて診療を行うことが必要とされます。
また、そのほかの主な不利益として放射線被曝も挙げられています。低線量CTの線量は2.5mGyと定義されており、50歳から74歳を対象者とした場合、被曝による発がんリスクの上昇は多くないとガイドラインで評価されています。
また、検診で要精密検査に進んだ場合、通常の診療で用いられるThin section CT検査を行うこととなりますが、先ほどの日本CT検診学会の考え方に基づくと、最大6回のThin section CTが推奨されておりますが、この回数においてもリスクの上昇は多くないと評価されています。
次をお願いします。
胸部エックス線と低線量CTの比較の表です。
低線量CTは、胸部エックス線で検出が難しい場所や陰影の性状においても検出が可能となりますが、被曝量は多くなるという特徴があります。死亡率減少効果については、低線量CTは重喫煙者のみで認められています。非喫煙者、軽喫煙者に対するCT検診は有効性が現時点では明らかになっていません。
次をお願いします。
4ページ目でお示ししたとおり、新たな検診項目の導入に当たっては自治体においてモデル事業を行うこととしており、重喫煙者に対する低線量CTによる肺がん検診実証事業を行うべく、来年度の予算要求を行っているところです。
モデル事業においては、肺がんCT検診実証事業に取り組む市区町村を公募し、運用等にかかる費用を補助します。事業実施にかかる参加市区町村への技術的支援並びに課題の整理及び改善策の検討を事業者に委託する。このようなことを行う予定です。
次をお願いします。
論点マル1になります。
御説明させていただいた「現状」を踏まえ、「方向性(案)」として1つ目、今後、50歳から74歳の重喫煙者(喫煙指数600以上)を対象に、低線量CT検査を肺がん検診の項目に追加することを念頭に、希望する自治体を対象にモデル事業を行ってはどうか。
2つ目、モデル事業についてはこちらに記載の方向性で進めてはどうか。
3つ目、モデル事業の結果が得られた時点で、モデル事業で得られた知見を本検討会に報告した上で、低線量CT検査の導入について指針に追加してはどうかとしております。
次をお願いします。
なお、低線量CT検査導入のスケジュールの案になります。
今年度から厚労科研においてマニュアル案の作成を開始しており、来年度から希望する自治体において1年、または2年のモデル事業を実施します。令和9年度以降、モデル事業を踏まえたマニュアルの改訂を行い、本検討会にマニュアルやモデル事業の成果を報告、その上で指針を改正し、自治体において導入するという流れで考えております。
次をお願いします。
論点2「喀痰細胞診について」です。
次をお願いします。
2025年のガイドラインにおいて、重喫煙者に対する胸部エックス線検査と喀痰細胞診併用法について、推奨しないに変更されました。
次をお願いします。
胸部エックス線検査と喀痰細胞診の併用については、国内の症例対照研究において死亡率減少が確認されており、対策型検診として実施されてきました。また、喀痰細胞診検査が始まった当初の1980年代は喀痰細胞診のみで発見される肺がんが一定程度存在していました。
次をお願いします。
近年、喫煙率の低下、たばこの性能の変化等により、喫煙と強い相関がある肺扁平上皮がんが減少しています。そもそも喀痰細胞診は肺門部の扁平上皮がんを見つけるための検査であり、実際に喀痰細胞診のみで追加的に発見される肺がんの数は40年前の10分の1以下に減少し、全国では毎年20から30人程度の発見にとどまっているという現状がございます。
次をお願いします。
そもそも喀痰のある方は有症状者であり、無症状の方を対象としている検診ではなく、医療機関の受診が勧められます。日本呼吸器学会から咳嗽・喀痰の診療ガイドラインが整備されており、喀痰がある人に対する診療の手順が示されています。この中で医師は、喀痰がある人に対して、まず問診により慢性呼吸器疾患等の基礎疾患や病歴を確認し、喀痰の出現時期、性状、経時的な変化等の情報を得て、次に喀痰を採取し、細胞診検査等を実施すると書かれております。
次をお願いします。
論点マル2のまとめです。
今、御説明させていただいた「現状」を踏まえ、「方向性(案)」の1、喀痰細胞診による肺がん検診について、指針において推奨する肺がん検診の項目から削除するよう、指針を改正してはどうか。
2つ目、咳嗽・喀痰の診療ガイドラインにおいて喀痰診療の手順が示されており、問診や細胞診検査等を実施すると書かれております。喀痰がある人に対する受診の指導は重要であることから、指針を改正し、がん予防健康教育のうち肺がんに関する事項、がん検診のうち肺がん検診の質問項目に赤字で記載しているとおり、喀痰に関する記載を追加してはどうかとしております。
事務局からは、以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
では、資料2の前半の論点であります「低線量CT検査の対策型検診への導入」につきまして、御質問、御意見のある方はお願いいたします。
では、まず黒瀨構成員、お願いいたします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
1点だけ、低線量CTの導入に関して前向きに御検討いただくということに全く異存はございません。その場合に、いわゆるアクセスの平等性といいますか、要するに都心ではこの検診を受けるためにそれほど問題はないと思うのですけれども、やはり地方で町に1つしかない診療所に例えばCTがないとか、そういった不利益を被る方々が必ず一定数いらっしゃると思うのです。そういった場合に、どうやってそういう方を受診していただくかという視点でも、このモデル事業を行う場合にそういったところも含めて御検討いただければと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
これについて、現在何かあればお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
今年度、先ほどから御紹介しております厚労科研において、肺がん検診における低線量CT導入に向けた運用と課題の検討を始めております。その科研の中で、都市部と地方、それぞれにおける導入マニュアル案というものを分けて、どちらにも対応できるような形でマニュアル案を作成していただいておりまして、それに基づいて令和8年度から導入を希望する市町村を対象とするモデル事業を実施して、その上でまた課題をあぶり出すとともに、規模やリソースに応じた導入方法について検証する予定としております。
以上です。
○山縣座長 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
では、山本構成員、お願いいたします。
○山本構成員 御説明ありがとうございます。
私からは、低線量CTの導入に関しては全く異論ございません。ぜひと思うのですが、基準のところですね。喫煙指数、ブリンクマンで600のままであるというのが、あれっと思いまして、お示しいただいたエビデンスですと400であってもエビデンスがあるんだということですので喫煙指数400を基準にするのが妥当ではないか。
実際、喫煙のこれまでの経過について質問するときに、多くの場合はたばこ1箱20本掛ける20年であれば400、つまり大体年齢で40を超えてくるくらいの方で、600になるとこれが10年分増えるものですから50代以降になるわけでございまして、この10年分をどう見るんだ。エビデンスとしてはよさそうだけれども、600のままにしてしまうというところに対してどういう説明をするのか、あるいは検討の余地があるのかということを伺いたいです。
○山縣座長 ありがとうございます。
これは、事務局からよろしいですか。
では、中山構成員からお願いいたします。
○中山構成員 ガイドラインをまとめた立場から御発言させていただきますけれども、日本が主に参照しているのはNLSTというアメリカの研究なのですが、あれが対象者を喫煙指数、日本で言う600以上ということで、かなりきれいなエビデンスを出したという経緯があります。
それで、アメリカ人とかヨーロッパ人というのはかなり低い本数、少ない本数でいっても非線形にリスクは増加をするのですけれども、日本人の場合はかなり少ない喫煙指数が200とか300くらいだと、リスクの増加はあってもそんなに目立たないのですが、600のところでかなり急にがんと上がってくるというようなエビデンスが出ていますし、確かに実感的にも臨床的にもそういうようなことがございますので、現在の対象は600以上としています。
もしもキャパシティーが日本でもっと増えてくるような気配があるのであれば400に下ろすことも可能なのですけれども、実はAMEDでやっている非喫煙者、軽喫煙者の低線量CT検診の有効性評価研究は600未満の人を喫煙指数400の人も対象に研究をやっていますので、そちらのほうのエビデンスの結果も見ながらということになるかと思います。
以上です。
○山縣座長 中山構成員、ありがとうございました。
山本構成員、よろしいでしょうか。
○山本構成員 ありがとうございました。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、次に中野構成員からお願いいたします。
○中野構成員 私も400、600のお話を伺おうと思いましたので、今の御説明ありがとうございました。
それから、肺がん検診については乳がんと違って2025年度版のガイドラインが作成されておりますので、このたび検診の利益と不利益の下に新たに低線量CTについて、今回600ですが、重喫煙者の住民検診におきます死亡率減少効果も示されておりますので、事務局からお示しいただいたとおり、低線量CTを肺がん検診の項目に追加することを念頭にモデル事業を展開するというのは理にかなっているものと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 ありがとうございます。
質問しようと思っていた中の幾つかはコメントも既にありましたので割愛しまして、私のほうからは非常にプリミティブなコメントです。当然想定はされていると思いますが、重喫煙者のみが対象になるということで、逆の不公平感をあおらないように、なぜ重喫煙者だけがこの検査を受けられるのかというところを、喫煙していない人がそれによってどういうメリットがあるのかについての説明がきちんとできるように準備をしておいたほうがいいと思います。以上コメントさせていただきました。
○山縣座長 ありがとうございます。
そういう中の説明というのは本当に重要だと思います。ありがとうございます。
では、次に樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
低線量CTの検査について異論はないのですけれども、希望する自治体でモデル事業とありますが、先ほどの黒瀨委員の御発言と似ているような形ですが、モデル事業としても手挙げで行う自治体はふだんより興味があって、自分たちで体制をつくり上げるような意欲が高いとも考えられます。
そのため、私たちもふだん、がん関連の支援を構築するためのモデル事業を行っていても、いざモデル事業で行っていた中身を見ると、私たちのような地方の病院で実際にやろうとしてもリソースが足りず、対応がすごく難しかったり、現状とかなりそぐわない内容になっているということも多いです。そのため、モデル事業で行う際は地域差であったり、様々な背景を考慮して、そのような環境ではどのように行えばよいのか、もっと意図的に選択していただけたらよいのかと思います。それが本当に地方と都市部だけの問題なのか、協会でがん対策を推進するということにおいてかなり地域差があるのも現状です。推進力もかなり地域差があるので、そこら辺も含めて検討いただけたらいいなと思ったので発言いたします。お願いします。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
本当にそういう地域差、リソースの違い等々があると思いますので、それを含めて今後の対応だと思います。どうもありがとうございました。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
私のほうからも、モデル事業の選定と実施に関してですが、まず自治体の手挙げということなのですけれども、現在、任意の方法でCT検査をやられている自治体がもし仮に手を挙げた場合、既に実施をされているので、この国の財源を使って実施をするというのはあまりメリットがないのかなと思いました。今、樋口構成員もおっしゃられたとおり、新たに立ち上げるという過程を通してどのように導入していくかというところも検証できるような選定をしていただけるといいのかなと思いました。
そして、もう一点ですね。このモデル事業での検証なのですけれども、技術的な面というものが一番になってくるのかなとも思いますが、肺がん検診は、CTに限らず読影の手間が非常にかかります。そちらの運営の方法、読影の運営というのはかなり自治体によっても差があるのかなと思いますので、ぜひこれを機に効率的な読影方法ですとか、そういった辺りの提言も出していただけると、このCT検査に限らず肺がん検診全体の持続性につながるのかなと思います。
最後に、CT検診をもし導入ということになりましたら、現在のエックス線に比べまして撮影費用だけでも倍近くかかります。完全に今、受けている方が転換するということになればそれだけの財源が必要ということにもなりますので、その辺りにつきましても一緒にモデル事業の中で御検討いただけると大変ありがたいと思います。
以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
検証事業の中での検証項目についての御指摘だと思います。どうもありがとうございました。
では、次に松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 このモデル事業ですけれども、このモデル事業の成果によってマニュアル等を作成していくということになると思います。それで、対策型検診と科学的根拠をつくった研究との橋渡しがこのマニュアルになりますので、ぜひここを丁寧につくっていただきたいということが要望の1つです。
また、どうしても地方においてこの低線量CTの検診ができないというところは仕方がないですけれども、出てくると思います。
けれども、効果のあるがん検診はこの低線量CTだけではなくて、そのほかのモダリティーもあるわけですので、ぜひとも一方的な話にならずに、全ての人ががん検診を受けられるように今後もコーディネートをしていただきたいと思います。
以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
まさに科学的エビデンスを実装していくときの、具体的にどうしてこういうふうになったのかということの説明は本当に重要だと思います。どうもありがとうございます。
事務局から今のことについてありますか。
○がん疾病対策課長 皆様、御意見ありがとうございます。
モデル事業の中で、自治体の方々が実際に実装するに当たって役に立つものをしっかりと仕上げていきたいと思っておりますし、地域差でありますとか、いろいろな課題があると思いますので、そういったものにも応えられるものを事務局としてはしっかりとつくり上げていきたいと思っています。
御意見、本当にありがとうございました。
○山縣座長 ありがとうございます。
ほかに、1についてはよろしいでしょうか。
では、論点の2の喀痰細胞診につきまして御質問、御意見のある方はお願いいたします。
よろしいでしょうか。
では、中野構成員、お願いいたします。
○中野構成員 事務局案に賛同という意味で申し上げますが、重喫煙者に対して、胸部エックス線と喀痰細胞診の併用法はこのたびのガイドラインでD判定を受けましたので、これを受けて先を進めるということだと思います。指針の改正ということで進めていただけたらと思います。
ただし、最後にあります、喀痰あり、につきましては、これはイコール有症状者になります。それはそれできちんと対応しなくてはいけないことですので、喀痰が持続する場合には医療機関への受診を促すことを必須と明記して、その方向で進めるべきだと思います。
以上でございます。
○山縣座長 重要な御指摘、ありがとうございます。
では、次に山本構成員、いかがでしょう。
○山本構成員 ありがとうございます。
私も、この喀痰細胞診の扱いを更新することには賛同します。その上で、言われて、なるほどと思ったのですが、確かに言われてみると、喀痰があるという時点で有症状なので、検診というものではないよねと、それはそうだなと思いました。
それで、最後のところにも記載いただいている、喀痰が続く場合には受診勧奨等をしましょうというところなのですが、ここに関してやはり現場は相当判断が割れたり、いわゆる風邪症状なのか、COPDも含めて考えなければいけない状況なのかといった辺りの判断は、なかなか簡単に全部現場任せというわけにはいかないと思いますので、フィードバックの文例ですとか、現場側で混乱ができるだけ生じないような説明書きというものをぜひつけていただければというコメントでございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
今回の喀痰検査の廃止につきましては私のほうも賛成なのですが、実は横浜市のほうでは多分10年くらい前に喀痰検査はやめてしまっておりまして、指針に基づいて実施していなくて申し訳ないのですけれども、その際、実は平成25年頃に恐らく今、御出席いただいている中山先生の研究班の報告かと思いますが、報道で喀痰検査の廃止検討をということが厚労省の研究班のほうから出されまして、それを基に近々指針が変わるのではないかということで、横浜市でも過去10年分の検査結果などを検証して、これはもう廃止の方向性でいいよねということを決めていたので、そろそろ出るだろうと思っていたのですけれども、ずっと出なかったので独自に廃止してしまったという経過がございます。
ですから、冒頭、乳がん検診のガイドラインの改正の時期などもございましたが、私たちもこの仕組みがよく分からないのですけれども、何かしらこれはいいんじゃないかというものがありましたら早期にやめていただくことも、非常に限られた財源での検診ですので、ぜひ早めの方針の決定をしていただけるとありがたいと思いました。
以上でございます。
○山縣座長 本当にありがとうございます。
よろしいでしょうか。
では、松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 この喀痰のあるものについては有症状者なので検診の対象にならないということはまずそのとおりだと思いますけれども、先ほどの乳がん検診を受診しないということの理由の中に、乳房の形に変化がないということなのですが、変化があったらそれは症状ですので、それはそもそもがん検診の対象にならないわけですよね。
ですので、がん検診というのは無症状者が受診するもので、有症状者はがん検診ではなくて医療機関を受診するということ、この啓発というのはとても大事なことで、力を入れていただきたいということが1つです。
それから、有症状者、喀痰にせよ、あるいは乳房の変化にせよ、そういう方ががん検診を受診しようとした場合には問診の段階でしっかりと医療機関の受診をコーディネートする。この辺りも力を入れていただきたいと思っております。
以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
全くそのとおりで、現場でのそういう対応というのは重要だと思います。ありがとうございます。
では、黒瀨構成員、お願いいたします。
○黒瀨構成員 すみません。先ほどから有症状者の方のお話が出ていたので1点確認をしておきたいのですけれども、そうなると例えば喀痰が続いていらっしゃる方が検診を受けられた場合に、胸部レントゲン自体は保険診療にならないのでしょうか。
要するに、胸部レントゲンの部分だけはがん検診で受けていただいて、同日、その方から喀痰の容器を渡して出していただくということになると、そこら辺の説明の仕方が非常に難しい。患者さんに納得をしていただいて保険診療にするなり、そこを切り分けないといけないと思うのですけれども、その点はもちろんふだんかかっているドクターであれば患者さんにきちんと説明できる可能性は高いと思うのですが、そうでない可能性も高いので、自治体のほうからも十分に丁寧な御説明が必要になってこようかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○山縣座長 では、事務局からお願いいたします。
○がん疾病対策課長 少しまた整理をさせていただければと思いますが、少なくとも有症状で医療機関を受診すれば、通常は保険診療の範疇で医療に対応しているかというふうに我々は理解しています。
ただ、検診ですと言って来られたときに、それを検診として対応しているのか、有症状なので保険診療で対応するのかというところは、多分医療機関のお医者さんの医学的判断が1つ入っているのではないかという気もしますが、実態をつぶさに全部理解できているわけではないので、少し確認した上でまた御回答させていただければと思います。
○黒瀨構成員 実際問題として、肺がん検診だけ単独で受けに来る方というのは非常に少なくて、ほとんどの場合、ほかの検診と一緒に受けに来られるわけです。その方が問診票に、ここのところ痰が長く続いていますと書かれたときに、そこをどう切り分けるのかという具体的な話で、非常に具体的な話なのでここの平場でするお話ではないのかもしれませんけれども、そういった問題点があるということだけは御承知おきいただければと思います。
○山縣座長 ありがとうございます。
現場では結構重要な点かと思いますので、それについてまた改めて整理をということになると思います。どうもありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
先ほどは挙手をお願いしたのですが、全体を通じてほかに御意見等がございませんでしたら、本日提出されました事務局の案、論点1、論点2につきましては資料のとおり今後進めさせていただくということで異議のある方はいらっしゃいますでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○山縣座長 特にないということでございますので、では資料のとおり事務局としてこれを進めていただくということにします。
そのほか、全体を通じて何か御質問や御意見がある方はいらっしゃいますでしょうか。
よろしいでしょうか。国立がん研究センターを中心とした研究班でのエビデンスを通じて、こうやって実装がしっかりされていくという点は本当にすばらしいと思いますし、それを実装するにあたっての現場での様々な意見、本当にありがとうございました。
それでは、本日の議論は以上といたします。
事務局から、事務連絡等がございましたらお願いいたします。
○事務局 事務局です。
本日も御議論いただき、ありがとうございました。次回検討会の詳細につきましては、調整の上、御連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。
事務局からは以上でございます。
○山縣座長 それでは、本日の検討会はこれで終了したいと思います。お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。
照会先
健康・生活衛生局 がん・疾病対策課
代表 03-5253-1111(内線2066)

