第74回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会議事録

職業安定局雇用開発企画課建設・港湾対策室

日時

令和7年12月3日(水)10:00~12:00

場所

厚生労働省職業安定局第1会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館)

出席者

公益代表
勇上座長、中村委員、小野委員、蟹澤委員

労働者代表
西委員、髙橋委員、松葉委員、横澤委員

使用者代表
岩田委員、堀川委員、吉田委員、若鶴委員

オブザーバー
小川国土交通省不動産・建設経済局参事官(建設人材・資材)付建設キャリアアップシステム推進官
山岸国土交通省不動産・建設経済局建設振興課長
岡村国土交通省不動産・建設経済局国際市場課国際展開推進官

事務局
藤川高齢・障害者雇用開発審議官
和田山建設・港湾対策室長、大原建設・港湾対策室長補佐、熊谷建設・港湾対策室長補佐

議題

(1)建設雇用改善計画(第十一次)の素案について
(2)その他

議事

○大原補佐 定刻となりましたので、ただいまから「第74回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会」を開催いたします。私は、事務局の建設・港湾対策室の大原と申します。よろしくお願いします。ここからは着座にて失礼します。まずは、毎回のお願いですが、マスコミの方へ留意事項を申し上げます。カメラ等の撮影をされる場合は、議事が始まる前までとしますので、御協力をお願いいたします。
 本日は、公益代表の小野委員がオンラインでの参加となっております。恐れ入りますが、質疑の際は今のようにカメラをオンにしていただきますようお願いします。次に、配布資料の確認をいたします。本日の資料は、議事次第、配布資料が資料1~3、参考資料となっております。それでは、これから議事に入りますので、カメラ等の撮影はここまでといたします。以後の進行は、勇上座長からお願いします。
 
○勇上座長 おはようございます、勇上です。本日もお忙しい中、御参加いただきましてありがとうございます。活発な御意見を頂ければと思います。それでは、議事に入ります。本日は、議事次第にあるとおり、議題は2つあります。1つ目は、「建設雇用改善計画(第十一次)の素案について」、2つ目は「その他」となっております。それでは、議題(1)について、事務局から御説明をお願いいたします。
 
○熊谷補佐 皆様、おはようございます。厚生労働省建設・港湾対策室の熊谷と申します。私から素案について説明いたします。大変失礼ですが、着座にて御説明いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、これまでの委員会において様々御議論を頂き、その際に頂いた御意見などを踏まえ、第11次建設雇用改善計画の素案を事務局でまとめました。説明については、第10次計画の本文と第11次計画の素案の本文の比較である資料3、新旧対照表を用いて、委員会で頂いた御意見の反映箇所や、赤字で表記している第10次計画からの変更点を中心に説明をいたします。また、資料1として、建設雇用改善計画の概要をデータで共有しておりますが、こちらも一部活用しながら説明いたしますので、申し訳ありませんが2つのファイルを開いていただければと思います。
 それでは、早速説明に入ります。最初に、新旧対照表1ページを御覧ください。Ⅰ計画の基本的考え方についてです。まず、(1)計画策定の趣旨を新たに記載しております。こちらは第10次計画にはなかった記載ですが、計画の策定趣旨である、関係者が一体となって建設労働対策を推進していくための指針であることを、計画の前段でしっかり明示しておく必要があると考え、新たに記載しております。
 次に、(2)経済・雇用情勢等の状況。こちらは、以降14ページまでわたって記載しておりますが、こちらは概要資料で説明いたしますので、概要資料の4ページをお開きください。まず、建設業の課題ですが、社会資本整備の担い手、また地域の守り手である建設産業が持続可能な産業となるためには、若年労働者等の確保・育成、技能継承、また個々の労働者の能力開発や、その能力を最大限発揮できる環境の整備が重要であると整理をしております。
 また、将来的に建設産業を活性化させるためには、国際競争力の強化や、外国人材の適切な受入れと育成・定着といった視点も、今後重要となってくると整理をしております。
 次に、本計画のテーマ、いわゆるキャッチフレーズ的なものとなっております。こちらは、毎回計画を策定するたびに定めております。今回、第11次計画においては、「次世代を担う若者が夢を描き安心して働ける魅力ある職場づくりの推進」として計画をまとめております。その下、最重点事項ですが、第10次計画においても3項目を立てていましたが、今回も3項目として、1つ目、若年者等への建設産業の魅力発信及び入職・定着促進による担い手確保・育成。2つ目として、魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備。3つ目、職業能力開発の促進、技能継承といった形でまとめております。
 概要の3ページを御覧ください。こちらは、計画の背景となっている建設雇用の動向をまとめたものです。簡潔に説明いたします。まず、②就業者数が建設業界では減っており、③若年層が占める割合も、全産業と比べて依然として低い状況であること。そのような中においても、④外国人材の受入状況が増えていることや、⑤労働時間は減少してはいるものの、依然として全産業と比べると長時間労働になっていることなどをまとめております。こういった背景を基に計画をまとめておりますが、これまでデータや課題等について説明した部分については、新旧対照表6~14ページでまとめておりますので御覧いただければと思います。
 それでは、新旧対照表に戻ります。15ページを御覧ください。ここからが施策を進めていく上での取組を記載しており、ここからは全て新旧対照表によって説明いたします。初めに前段部分、導入部分ですが、変更点としては、第10次計画においては技能労働者が不足するおそれと整理をしておりましたが、第11次計画においては高齢化の進行等を背景に、技能労働者が将来的に不足するといった断定的な形で記載内容を変えております。また、3段落目以降になりますが、雇用改善の促進に向けては、CCUSの活用促進を新たに記載しております。
 それでは、具体的な施策の説明の内容です。1、若年者等の建設業への魅力発信、入職・定着促進による担い手の確保・育成についてです。(1)若年労働者の確保・育成について、新たに記載したものとして16ページを御覧ください。(イ)若年者への魅力発信に関して、令和5年に産学官の連携強化の下構築した、「若年者入職促進タスクフォース」等を活用と新たに記載し、教育機関や関係行政機関との連携強化を記載しております。
 イでは、入職から定着までを同時に促進するための事業主の取組への支援について新たに記載しております。こちらは委員会においても、入職・定着に尽力している事業者へのインセンティブについて御意見がありましたが、このような形で整理をしております。なお、左側の第10次計画、イでCCUSの担い手確保・育成をまとめていましたが、後ほど説明しますが、CCUSは新たに項目を立てておりますので、そちらに移動しております。
 17ページです。ウのコミュニケーションスキルの向上ですが、女性労働者や外国人労働者が増加している現状を踏まえて、それぞれ項目に名詞として追加し、コミュニケーション支援について新たに記載しております。
 次に、18ページを御覧ください。(2)女性労働者の活躍・定着促進です。まず前段、導入部分においては、新たに、ライフステージを尊重した柔軟な働き方の実現という形で整理をしております。こういった整理を基に取組の記載につなげております。アの(ア)ですが、改正育児・介護休業法の周知等を図っていくこと。また、(イ)においては、全ての人が働きやすく、働きがいのある魅力ある産業を目指した意識改革やハード・ソフト両面からの環境整備を促進という形で整理をしております。委員会においても、男女問わない環境整備について御意見を頂いたことを踏まえ、こういった形で整理をしております。
 (ウ)においては、第10次計画では、男性の育休と短時間勤務の取得促進のみ記載しておりましたが、こちらも男女ともに仕事と育児を両立できるよう、共働き・共育ての推進という形で整理をしております。
 19ページを御覧ください。中段のイの入職促進です。導入部分全体においては、第10次計画においては女性の力はと始まっていましたが、第11次計画では女性をはじめとする多様な人材の参画はという形で、女性だけに捉われない記載ぶりとしております。
 ウの活躍推進においては、20ページにかけて記載しておりますが、令和7年3月に策定した「建設産業における女性活躍・定着促進に向けた実行計画」に基づく取組を通じた推進を、新たに記載しております。
 続いて、(3)高年齢労働者の活躍促進です。高年齢労働者は年々増加してきており、また重要な働き手となっていることから、導入部分においては、働く意欲のある高年齢労働者がいつまでも活躍できるよう、環境整備を図っていくことが重要と整理をしております。
 具体的な取組に移りますが、アでは、第10次計画においては雇用確保措置(義務)などの法改正前であったことから、今回は法改正後の内容に更新しております。イでは、ハローワークの生涯現役支援窓口によるマッチング支援を新たに記載して整理しております。
 21ページを御覧ください。(4)外国人労働者の適正な受入れ・育成についてです。前回の委員会においても提示しましたが、外国人労働者は重要な担い手として整理したいことから、新たに確保・育成の項目に入れております。はじめに、導入部分全体においては、1段落目において新たな育成就労制度の創設について。2段落目、日付はクロマルになっておりますが、今年末に決定予定の分野別運用方針に基づいて適切な受入れや、中長期的な視点に立った育成・定着に向け、業界が一丸となって推進することが重要と整理をしております。
 具体的な取組ですが、アでは、技能実習生と育成就労外国人を合わせて項目として整理をしております。(ア)では、適正な受入れに向けた法令等の遵守や環境整備への周知、指導の徹底について整理をしております。
 22ページです。(イ)では、育成就労制度の受入企業においては、中長期的なキャリアパスなどによる外国人との共通理解を図っていく必要性。(ウ)では、賃金の見える化などにより着実なキャリアアップを目指していくこと。(エ)では、CCUSへの登録などの認定基準や、受入企業で定める「育成就労計画」の策定を定めていくことを記載しております。(オ)では、育成就労制度においては、3年間を通じて同一の受入企業の下で人材育成が行われることが効果的で望ましいものですが、本人希望による転籍が可能となったことから、転籍が可能となるまでの制限期間を考慮した人材育成に取り組むことの必要性を記載しております。
 イの特定技能外国人の適正な受入れです。こちらの記載は23ページからとなっています。まず、上から4行目からになりますが、適正就労管理の観点から、就労開始後の巡回指導の対応をこれまで以上に強化していくこと。また、ルールに従わない企業に対するペナルティを設けるなど、適正な受入れに向けた厳格化を図ることを記載しております。
 ウの定着に向けた取組としては、1段落目、職場内における円滑なコミュニケーションが図られるための支援を検討していくこと。2段落目、中長期的なキャリアパスを考慮し、地域社会との共生に向けた取組を行っていくことを記載しております。
 エについては、適切な雇用管理の取組となっており、ハローワークや労働基準監督署の相談・指導について、24ページにかけてまとめております。以上が、適切な受入育成に向けた外国人労働者の項目です。
 次に、同じく24ページですが、本項目における最後の項目になります。(5)ハローワークにおける支援についてです。地域密着型の公的機関を目指してという文言などを追加しながら整理をしております。
 次に、2、魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備についてです。はじめに(1)安定就労の確保については、前段部分は25ページにまたがり記載しておりますが、説明は25ページになります。改正建設業法の全面施行により、2行目の「工期ダンピングの禁止」や、4行目からの「労務費に関する基準」により、過度な重層下請構造の是正が期待されること。また以降になりますが、法定福利費等を適切に支払っていない企業ほど競争が優位とならないよう、是正を進めるといった形で整理をしております。
 具体的な取組ですが、最下段のイ、一人親方の適正化です。こちらは26ページで説明いたします。(イ)では、規制逃れが進むことが懸念されることから、定期的に実態把握などを行っていくことを新たに記載しております。
 また、ウの業務請負の適正化については、(イ)で偽装請負の状態について指導・監督を行うことに加え、請負と派遣をしっかり区別すること、また就業機会確保事業の適正な活用を促進という形で整理しております。
 27ページを御覧ください。(2)働き方改革の推進です。導入部分におきましては、第10次計画策定時点においては時間外労働の上限規制の前であったことから、今回適用されたことを踏まえた書きぶりとして整理しております。また週休2日制の普及についても、第10次計画時点では導入割合が低いと整理しておりましたが、今回は普及が進んでいるものの全産業と比べて遅れているという形で整理しております。
 具体的な取組に移ります。アは、働き方改革の基本的取組です。(ア)においては、改正建設業法に基づき、資材価格高騰によるしわ寄せ防止等の新たなルールの実効性確保のため、建設Gメンの監視強化に取り組むことを記載しております。
 28ページを御覧ください。イの長時間労働につきましては今後、長時間労働を抑えていく観点に立ち、項目名を改善から抑制という形で整理しております。具体的な取組ですが、(ア)においては、働き方改革推進支援センターの活用、(ウ)においては、労働基準監督署による長時間労働が疑われる事業場への監督指導の徹底という記載をしております。また(オ)においては、改善の実現に向けて受注者側に対する改正建設業法による受注者側にも課された「工期ダンピングの禁止」、ICTを活用した生産性向上に取り組むことを新たに記載しております。
 29ページを御覧ください。ウの完全週休2日制についてです。こちらも第10次計画で普及が遅れているという前提の下で整理しておりましたが、現在の状況を鑑み、完全週休2日制の普及は進んできているものの、公共、民間を含めた引き続きの働き掛けという形で整理をしております。
 次にエ、1年単位の変形労働時間制の適切な活用です。こちらは30ページにかけて記載しております。こちらの要素は、第10次計画ではなかったものですが、季節により業務の繁閑がある場合の有効な手段として、適切に活用されるよう周知や支援を図っていくことを新たに記載しております。なお、1年単位の変形労働時間制につきましては、後ほど説明いたします猛暑への対応のところでも新たに整理しておりますので、後ほど説明いたします。
 引き続き30ページです。(3)賃金の改善です。こちらは大きく修正しており、ボリュームも増やしております。簡単にまとめて説明いたしますが、改正建設業法により適正な賃金支払等による処遇確保の事業主への努力義務、また、「労務費に関する基準」やCCUSの能力評価の拡大とレベル別年収の支払など、新たな商習慣の定着を図っていく必要があることと記載しております。31ページに続きます。あわせて以降で、賃金原資である労務費に加え、雇用に伴う経費の確保、月給制の下での直接雇用を進めるなど総合的な処遇改善を進めていくことで整理しております。こちらの月給制を進めること、雇用に伴う経費という表現の方法などについては、委員会において頂いた意見を参考にまとめております。
 引き続き31ページです。(4)労働・社会保険、建退共の加入促進になります。まず、前段部分において、労働保険、社会保険の加入率については企業単位ではほぼ100%になっていることを整理しております。また以降ですが、改正建設業法に建退金掛金も内訳明示により確保すべき経費とされたことを踏まえ、加入促進に取り組むことを新たに整理して記載しております。
 32ページの具体的な取組です。ウの建退共制度の加入促進で、適切な掛金納付、第10次計画では共済証紙として記載しておりましたが、今回普及を進める必要がある電子ポイント方式と記載を改めて、その理解を進めることと、制度への加入を促進する形で整理をしております。
 33ページを御覧ください。(5)労働災害防止についてです。まず前段におきましては、こちらも第10次計画と同じく総合的な労働災害防止対策の推進が重要であると整理しておりますが、また以降新たに記載ということで、改正建設業法において労務費に加え、安全衛生経費も内訳明示して、確保すべき経費とされたことを記載しております。
 具体的な取組につきましては、ア以降になります。まず、イの高年齢労働者の労働災害の防止です。改正安衛法により、高齢者の特性に配慮した必要な措置を講ずることが事業者の努力義務となり、国で公表することとした指針に基づき取組を推進していくと記載しております。
 次の34ページです。エにおいては、こちらも改正安衛法により、個人事業者等が追加され、安全衛生教育の受講が義務付けられたことから、その周知徹底を図っていくこと、また、オにおいては、健康確保対策です。こちらも改正安衛法になりますが、ストレスチェックが義務化されたことを踏まえ記載しております。
 35ページです。カにおいては、石綿ばく露防止対策として、規則に基づく取組状況の把握をこちらに新たに記載しております。こういった形で、労働災害防止を全体的に整理して、新たな取組を踏まえて記載しております。
 35ページの最下段です。(6)は、新たに項目案として猛暑への対応で整理しております。こちらは36ページにわたって記載しております。36ページを御覧ください。前段においては、熱中症による労働災害が増加してきていること、また特に死亡災害の人数も多く、対策が喫緊の課題となっており、熱中症対策の徹底が非常に重要であると整理しております。
 その上で具体的な取組となりますが、アにおいては、熱中症対策として、まず(ア)改正労働安全衛生規則で、事業者に義務付けられた「重篤化を防止するための措置の実施手順の作成」などの周知徹底について記載しております。(イ)においては、エビデンスに基づいた熱中症の予防対策の充実を図ること。(ウ)においては、こちらは発注者にも一定の責任・役割があることを明記し、無理のない工期の設定に取り組んでもらうよう、働き掛けを行うことを記載しております。
 次にイ、1年単位の変形労働時間制の活用です。こちらは、猛暑への対応として休日を多く設けることや、ほかよりも短い労働時間を設定するといった方法も考えられることから、適切な活用について事業者への周知や支援に引き続き取り組むことを記載しております。
 37ページを御覧ください。ここからは、3、職業能力開発の促進、技能継承になります。はじめに、ア、在職者訓練です。(ア)におきまして、赤字になりますが、業界としての体系的な教育訓練のあり方に関する議論が深化するよう、建設産業人材確保・育成推進協議会などを活用して官民の関係機関の連携を強化することを記載しております。こちらは、委員会の中においても、教育訓練においては個社や団体では限界に近づいてきているなどといった意見を踏まえて整理しております。
 38ページを御覧ください。中段以降で、イ、技能労働者のキャリア形成に向けた支援です。(イ)において、団体等検定制度の促進について、こちらを新たに記載しております。
 39ページを御覧ください。エ、生産性向上、多能工化に資する職業訓練の実施です。こちらは、これまでの取組に加え、中小企業等の生産性向上に向けた人材育成に必要な支援を新たに記載しております。
 (2)労働者の自発的な職業能力開発の促進についてです。こちらの導入部分全体においては、労働者の自発的な職業能力開発を企業任せにするのではなく、若年期からの意識付けに向けて身に付けるべき知識など確認できる機会を提供することが重要であるということで整理をしております。こちらは、40ページにわたり整理しております。
 具体的な取組です。アにおいては、キャリア形成・リスキリング支援センターの支援や、イにおいては「教育訓練休暇給付金」制度等により、学び直しを支援することを新たに記載しております。
 42ページを御覧ください。職業能力開発の項目の最後です。(5)デジタル人材の育成です。中段以降からですが、更なる人口減少が予測される中、建設現場における省力化、生産性の向上などを加速して進める必要があることから、デジタル人材の育成が一層重要という形で整理しております。このことから以降ですが、取組としてはデジタル技術を活用できる人材育成のため、DXを含む技術革新等に対応する職業訓練を推進という形で整理しております。こちらにつきましても、委員会において、人手不足が一層進む中でデジタル人材の育成が必要である観点で記載いただきたいという意見を踏まえ、整理しております。
 次に4、CCUSの活用促進です。こちらは、前回の委員会で新たに項目を立てると説明しましたが、4で整理しております。まず(1)業界インフラとしてのCCUSの活用促進です。説明部分につきましては、43ページを御覧ください。導入部分においては、2行目ですが、CCUS利用拡大に向けた3か年計画に基づき、取得メリットの拡大や改正建設業法に基づいた取組と一体となり、活用を促進していくということで整理をしております。
 具体的な取組としては、アでは、更なる普及拡大として、登録が進んでいない分野へ周知・啓発に取り組むことを記載しているほか、イにおいては、利便性の向上として資格者証の件を記載しております。こちらは、委員会でも安衛法の免許証等の傾向については様々御意見を頂きました。こちらの記載内容は、建キャリとの連動した資格者情報の内容としておりますが、今回デジタル庁における国家資格等情報連携・活用システムにおいて、令和8年3月から安衛法で定める免許がデジタル資格証として表示・閲覧することが可能となる予定となっております。こういったことを踏まえ、現在このような状況を踏まえた記載内容とする方向で関係部署と調整を行っております。本項目の記載内容については、大変申し訳ありませんが次回案をお示しいただきたいと思いますので、どうぞ御了承いただければと思います。
 次に、(2)CCUSによる処遇改善の推進です。こちらの導入部分におきましては、次の44ページにかけて記載しておりますが、登録メリットの拡大のためには、登録された技能労働者の処遇改善が行われることが必要であり、その取組をしっかり行い、担い手確保や賃金改善につなげていくことが重要と整理しております。
 具体的な取組については、引き続き44ページですが、アの担い手確保・育成の推進については、キャリアに応じた技能レベルや賃金について具体的なイメージを業界全体で共有し、「求職者に選ばれる産業」を目指して職場環境づくりに取り組んでいくこと。イにおいては、建設業は依然として年収水準が低い印象を持たれていることからも、CCUSレベル別年収相当の手当・賃金の支払をしっかり促していくこと。また、ウの、建退共制度との連携により、退職金額の水準の向上を図っていくことを整理しております。なお、この退職金につきましては、委員会において水準向上に向けて具体的な方法を踏まえた記載にしていただきたいという意見がありました。こちらは45ページの1行目からですが、複数掛金制度導入等の制度のあり方についても検討を進めるという形で前段部分を整理しております。
 (3)能力評価制度の活用です。こちらは、能力評価の基礎となる現場等での就業履歴の蓄積に向けた取組を加速し、活用に向けて促進を図っていくことを記載しております。2段落目では、見える化制度の運用により、事業者が市場で選ばれる仕組みの強化の検討の必要性についても併せて整理しております。こちらは、委員会においても見える化制度については重要であるということで御意見を頂いており整理しております。
 最後の(4)です。こちらは、CCUSの活用促進に向けて建設助成金の活用推進について46ページにわたり記載しております。以上がCCUSの項目となります。
 次に5、雇用改善推進体制の整備です。はじめに、(1)雇用改善を図るための諸条件の整備についてです。こちらの導入部分の2段落目になりますが、CCUSの活用促進や、第三次・担い手3法に基づく施策などと連携し、過度な重層下請構造の是正を始めとした雇用改善に向けた施策を講じることが課題であるということを前段で整理をし、以下具体的な取組を記載しております。ア、雇用改善の推進のための取組です。(ア)においては、47ページにわたり記載しておりますが、建設労働者の処遇改善を推進していくこと。(イ)においては、工期ダンピング防止や工期変更の円滑化が民間事業者にも浸透するよう、官民一体で取り組んでいくことを記載しております。また下段のイにおいては、第三次・担い手3法の業界全体の浸透と併せ、48ページにかけて記載しておりますが、過度な重層下請改善のために必要な施策のあり方について検討していくことで整理しております。
 次に、(2)事業主等における雇用管理体制の整備、(3)建設関係助成金の活用についてです。こちらは第10次計画の取組を引き続き行うことで整理をしております。
 49ページを御覧ください。項目としては、最後です。6、建設業務の有料職業紹介事業と就業機会確保事業の運営についてです。(1)です。こちらは項目名について、第10次計画から変更いたしました。事業趣旨に則った適正な運営という形で文言整理をしております。就業機会確保事業については、本委員会においてもいろいろと御議論いただきましたが、具体的な方向性については、50ページの一番下(2)から整理しております。項目名につきまして、まず第10次計画から変更しており、事業の適正な活用促進という形で整理をしております。以後51ページにわたり御説明いたしますが、この委員会においても人の流動化と繁閑調整の対応等のため要件緩和、そういった御意見を頂いた一方、制度創設時の考えを踏まえ、慎重な検討も必要であるという意見も頂いております。
 51ページのイにおいて、その見直し検討の内容について整理しております。右側ですが、こちらは具体的になりますが、制度の趣旨である一時的な労働力の過不足を調整し、就業の場の確保を通じ、労働者の雇用の安定を図る観点から、必要な見直しを検討するといった形で、見直しの観点をしっかり記載し整理しております。
 51ページの左側の6、外国人労働者への対応については項目移動したこと、また最終ページ53ページの7、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた対応につきましては、感染症の影響も落ち着いてきたことも踏まえて削除しております。以上が、第11次建設雇用改善計画の素案の説明となります。
 なお資料1の概要5ページ以降につきまして、ただいま説明した第11次計画の主な取組をまとめておりますので、御参考としていただければと思います。事務局からの説明は以上です。よろしくお願いいたします。
 
○勇上座長 御説明ありがとうございました。ただいま御説明のあった内容について、御質問や御意見等がありましたら発言をお願いいたします。
横澤委員、西委員の順でお願いいたします。
 
○横澤委員 横澤です。3点、労働者側から御意見を申し上げさせていただきたいと思います。まず、就業機会確保事業についてです。ただいま事務局から御説明があったとおり、以前の委員会で就業機会確保事業について柔軟な運用を求める御意見もありました。御承知のとおり、建設業では労働者派遣が禁止されており、就業機会確保事業は、一時的な労働力の過不足を調整することで、就業の場の確保を通じて雇用の安定を図るという側面から創設されたものと認識しております。これを人手不足を理由として認めたり、あるいは多能工化を図るなどといった別の目的に利用範囲を広げることは、制度を実質的に単なる労働力需給調整の仕組みに変質させることになるのではないかと強い懸念を持っており、反対であることは強く申し上げさせていただきたいと思います。
 この間の議論を踏まえた第11次計画での就業機会確保事業の記載については、今ほど申し上げた点も含めた様々な課題に加え、以前、小野委員から御指摘があったとおり、現行制度の趣旨を逸脱するような内容は、厚生労働省のほかの分科会や部会で議論すべき事項であるので、現在の事務局の素案以上に踏み込んだ記載にすべきではないということを意見として申し上げさせていただきたいと思います。
 2点目ですが、新旧対照表の15、16ページにある若者の「建設業への魅力発信、入職・定着促進」の所ですが、建設業において、労働者の高齢化は顕著であると同時に若年者の入職は減少傾向とあり、建設業発展のために若年者や他業界からの就職先として選択されるようイメージアップが必要と考えております。その中で、イの建設業の魅力の発信から入職・定着支援の中に記載のある「熱心に取り組んでいる事業主に対する支援」とは現在の記載だけではどのようなものか少し分からない点もありますので、具体的に表現をし、関係者の理解促進を図ってはいかがでしょうか。
 3点目です。対照表の中の42~44ページにあるCCUSによる処遇改善の推進についてです。改正建設業法における標準労務費が公表され、CCUSの技能レベルに応じたレベル別年収相当の手当・賃金等が支払われるようになると建設業のイメージアップになり得ると考えております。
 そのような中、本計画においては、イの賃金改善では「促していくことが重要である」という記載にとどまっており、今後、本計画が数年先まで見据えた計画であることを考えると、まずはCCUSの義務化を進めた上で、より踏み込んだCCUSを活用した処遇改善の義務化に言及してもよいのではないでしょうか。以上です。
 
○勇上座長 御意見ありがとうございます。続いて、西委員からお願いいたします。
 
○西委員 全建総連の西です。今ほど、横澤委員もおっしゃっていましたが、資料3の中の就労機会確保事業の件で意見を述べさせていただきます。49ページ、新しい表現で(1)「事業趣旨に則った適正な運営の確保」という表現があります。51ページの赤字の所でも、「制度の趣旨である、一時的な労働力の過不足を調整し、就業の場の確保を通じ労働者の雇用の安定を図る観点から」という表現がとられています。法の趣旨と違う形での緩和については、全建総連は、極めて慎重に検討すべき事項と認識しています。
 今回の建設雇用改善計画の新しい表現は、そうした考えに沿った表現が繰り返し挿入されています。引き続き、就業機会確保事業は事業の趣旨にのっとった適切な運用がされるように再度お願いをしておきます。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございます。事務局で発言いただくとしても、もう少し御意見を頂戴してからまとめてお願いしたいと思います。いかがでしょうか。髙橋委員、お願いいたします。
 
○髙橋委員 基幹労連の髙橋です。2点、意見を述べさせていただきます。まず1つ目は変形労働時間制についてです。柔軟化すること等について様々な意見がありましたが、前回の専門委員会において、事務局のほうから、現行のルールは労働者の保護の観点から労働基準法において規定されている旨の答弁がありました。労働組合としても、労働者保護の観点から柔軟化すべきではないと考えています。加えて、そもそも本件は労働条件分科会等で議論すべき問題であると理解しておりますので、今回、第11次計画において柔軟化につながるような記載とすべきではないと考えている点も併せて申し上げたいと思います。
 また、建設業は、他産業と比較して依然として長時間労働の実態にあります。産業の魅力向上と人材確保・定着の観点からも、原則週休2日制の実現を含めて、これまで以上に業界全体として働き方改革を一層推進し、働きやすい環境整備を図っていくというメッセージは、第11次計画においてしっかりと打ち出していただきたいと思います。
 2つ目は育成就労制度についてです。新旧対照表の22ページの(オ)に関して、記載のとおり、育成就労制度では本人意向の転籍が可能になると承知していますが、あくまで本人の希望があれば転籍ができるというものと理解しています。転籍を前提とすることなく制度の原則にのっとり、3年間の育成計画を立て、きちんと人材育成を行うことが受入企業の責務であり、適正な人材育成と処遇確保などをしっかり担保することで転籍を防ぎ、それが結果として人の定着、確保につながっていくと考えています。こうした取組の後押しと、計画に沿った人材育成が担保されるよう、業界として下支えをしていくといった前向きなメッセージとなるよう、表現の修正を検討していただきたいと思います。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございます。表現の修正についての御意見が幾つかありましたので、厚生労働省のほうからお願いいたします。
 
○和田山室長 ありがとうございます。建設・港湾対策室長の和田山です。これまでも皆様方から御意見を頂きまして素案のほうを示させていただきました。まず、横澤委員と西委員から、就業機会確保事業について制度の趣旨に沿ってというお話だったと思っております。私のほうからも、これまでこの議論については制度の適正な活用ということで、制度の趣旨にある雇用の安定を図るという観点からこのような素案の表現とさせていただいたところであります。一方、繁閑期の中でのお話もあったことも事実です。そういった中で、より良くこの制度を活用していくというところは大事かなと思っておりますので、そこはしっかりやっていきたいと思います。
 そういった中で、雇用の安定を図る観点から、ニーズがどの程度高まって、どのように雇用の安定に資するかなど、制度の見直しをするに当たっては、客観的で明確なデータが必要かなと思っております。まずは、ここの把握をしっかりやっていきたいなと思っております。
 また、今後も労使の皆様方からの御意見、国交省からもお話を聞きつつ、着実に検討するにあたり、データ収集から始めていきたいと思いますし、お恥ずかしながら、この制度が、まだ知られていないというのが正直なところですので、ここの制度の周知、まずはそこができるのかなと思っておりますので、周知のほうはしっかりしていきたいなと思っております。
 それから、横澤委員から、新旧対照表の16ページ、若者の定着の所の表現でお話がありました。ここは、我々の計画の中でも非常に大事な部分と思っており、担い手確保、入職促進というところはしっかりやっていきたいなと思っております。厚労省としても助成金を活用しながら、支援というところをしっかりやっていきたいと思っておりますし、国交省とも連携しながらしていきたいなと思っております。
 そういった中、「定着までを熱心に取り組んでいる事業主」、ここが抽象的でちょっと分からないという御意見だったかと思います。ここについては、入職前のイメージアップから、採用、育成、定着までを、一連を通してしっかり行っていった事業主に対しては、何かしらのインセンティブを与えられないかということで考えさせていただき、助成金のほうで拡充を、令和8年度予算のほうで盛り込んでいるところです。記載内容についてはもう少し工夫ができるかと思っておりますので、検討させていただいて、次回お示しさせていただければと思っております。
 それから、髙橋委員からありました変形労働時間の所も、これまでも猛暑の中での活用のツールの1つとして変形労働時間の活用というところを御紹介させていただいたところですが、これも前回申し上げましたが、30日前という期限を設けている理由については、労働者の生活で予定を立てられるようにする、いわゆる労働者保護の観点で期限を設けているところです。いずれにしても、これまで頂いた御意見は担当部署にもしっかり伝えておりますし、今後、何か対応できるところがあればしっかり伝えていきたいなと思っております。変形労働時間の書きぶりについても、これ以上はなかなか厳しいのかなと思っております。
 あと、髙橋委員からも週休2日制の在り方や働き方改革のお話を頂きました。こちらも、今回の素案の中で働き方改革の部分で週休2日制をしっかり書かせていただいたつもりです。まずは、魅力ある建設業というところが非常に大事だと思います。そこが入職促進・定着につながるのかなと思っておりますので、ここはしっかり、皆様の御意見を踏まえ、しっかりと国交省とも連携して努めていきたいなと思っております。
 あとはCCUS、外国人の所をよろしいでしょうか。
 
○国土交通省岡村国際展開推進官 国際市場課の岡村と申します。髙橋委員から育成就労制度における転籍の記述について御指摘がありました。委員のおっしゃるとおり、転籍については、同一の育成就労実施者の下で3年間行わせることが望ましいというように考えております。制度においては、少し正確に申し上げると、ハラスメント、パワハラあるいは重大な法令違反行為、契約違反行為があった場合のほか、一定の期間を超えているといった一定の場合に対して、育成就労外国人本人の意向によって転籍を行うことができるというように、あくまで限定的な場合にのみ認められているものと解しております。育成の観点からは、先生がおっしゃるとおり、3年間、同一の育成就労実施者の下で育成就労に励んでいただくことが本来は望ましいため、御指摘を踏まえて、何らかの修文を検討したいと思っておりますが、厚労省さん、何かありますか。
 
○和田山室長 ありがとうございました。外国人の所も、これまでも、多くの御意見を頂きましたので、外国人労働者の保護の観点からも、そこはしっかり誤解のないような書きぶりというのが大事かなと思っておりますので、国交省とも連携しながら修文の案等は考えてまいりたいと思います。ありがとうございました。
 
○国土交通省小川建設キャリアアップシステム推進官 国土交通省建設キャリアアップシステム推進官の小川と申します。先ほど、横澤委員からCCUSについて、CCUS自体の義務化、あとは処遇改善についても、少し、現行の記述よりも、今後5年間の計画ということを踏まえた記述にするべきではないかという御意見を頂きました。今回、CCUSについて、前回の第10次計画と比較して、大幅に記述を厚くし、また、項目としても、独立した記述として厚労省様にも書いていただいて、我々としても大変有り難く思っているところです。
 その基本的な考え方として新旧対照表の42ページですが、CCUSについては、もう業界インフラとして進めていこうという形で、業界インフラとしてのCCUSの活用促進、また、段落の末端の所、「業界共通のインフラ」として位置付けを確立していくという形で記載しているところです。こういう記述もあるところで、我々としては、しっかりと広く普及させていきたいと思っており、今、技能者ですと170万人くらいということで、いろいろな数字はありますが、300万人というものの対比でいきますと、もう過半数は超えていることで、ますますこれを広げていくことと、あと、今回、昨日、中央建設業審議会で労務費に関する基準を審議いただきましたが、それを踏まえ、またCCUSレベル別年収というものを改定し、新たにお示ししたいと考えております。
 そちらについては、従来のレベル別年収と比較して、目標値、標準値という形でお示しし、目標値については、しっかりと支払っていただけるようにという形で事業者の皆様にもお願いをしていきたいと考えているところです。そういった改正建設業法の動向などを踏まえて、もう少し、どういった記述が可能なのかは、厚労省様ともあわせて考えていきたいと思います。御意見ありがとうございます。
 
○国土交通省山岸建設振興課長 国土交通省建設振興課長の山岸です。横澤委員からありました16ページの建設業の魅力の発信から入職・定着支援の関係で補足をさせていただくと、当然、国土交通省でも業を所管すると言いますか、振興させるという観点から、魅力の発信、入職・定着支援が非常に重要だと考えております。正に今回、これから国会で御議論を頂きますけれども、補正予算のほうでも、建設業の魅力の発信をどのようにしていくかということも含めて要求しているところで、そういった予算も活用しながら入職者の促進、定着といったものを進めていきたいと考えております。以上です。
 
○勇上座長 各御回答、ありがとうございました。次回に向けて修文というところも御回答いただいたかと思います。引き続き、御意見、いかがでしょうか。吉田委員、堀川委員の順でお願いいたします。
 
○吉田委員 沼田土建の吉田でございます。新旧対照表の28ページの一番下に、「ICTを活用した生産性の向上を官民一体となって」という表記がございますが、確かに6月の法改正でICT活用の努力義務とか、下請業者への指導の義務というのが盛り込まれました。多くの中小建設業がICT施行でまだ足踏み状態であるということを踏まえますと、まずはICTというこの考えは間違ってはいないのかなと思いますが、ただ、直轄工事ではICTは当たり前になってきているのです。第11次雇用計画改善の経過期間が2030年までの5年間であることを踏まえますと、ICTだけですとちょっと表現が弱いのではないかと感じています。
 国交省のほうで発表しているi-Construction2.0では、2040年までに建設現場のオートメーション化で省人化3割、生産性1.5倍、この実現を目標に掲げていただいています。実際にAIとか、ICT、IoTとかを組み合わせた建設DX、あとはデジタル技術を最大限に活用している屋外作業のリモート化、オフサイト化、こういったものは先進企業で既に始まっています。ただ、技術的にはまだ一般的ではないのですが、これから官民一体となった生産性向上への取組としては非常に大きな推進力を感じているところでもあります。ですから、ICT、これも当然なのですが、今後、5年を見据えますと、生産性向上を目指す手段としては、もう少し広げてi-Construction2.0を踏まえた表現を加えたほうがいいのではないかと感じました。
 それと、これは改善計画の素案には見たところ影響がないので、このままでも問題ないかもしれないのですが、念のために資料の修正をお願いしたいところがあります。参考資料のこれまでの委員会での意見のまとめの所で、第72回の所で私が発言した部分だと思いますが、キャリアアップの箇所です。技能者登録だけ行ってCCUSを活用していると考える会社とあるのですが、これは技能者登録ではなくて事業者登録の闇違いかと思います。あと、登録していても社長や身内だけの部分も、技能者登録をしていてもを加えていただけると分かりやすいと思いますので、素案には影響がなさそうですが、一応、お伝えさせていただきました。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございます。では、堀川委員、お願いいたします。
 
○堀川委員 堀川です。文言の整理ということが先ほど話題になりましたので、ちょっとだけまた文言の整理について述べさせていただきます。Ⅲ-1の担い手の確保・育成の箇所が主になりますけれども、先ほど新旧対照表の御説明で、(2)の女性労働者の活躍・定着の促進において、これまでの委員会の皆様方の発言もございまして、男女問わず全ての人ということで御説明いただいたのですが、18ページの(2)の本文5行目、「あわせて、結婚・出産・育児など」の一文を、もし可能であれば、「あわせて、全ての人の結婚・出産・育児など、ライフステージを尊重した柔軟な働き方を実現することも不可欠である」と修正いただければ、その後の項目でも、全ての人となっているので分かりやすくなるかなと思っています。
 2点目として、コミュニケーションスキルは、若年労働者のみならず女性労働者、外国人労働者とのコミュニケーションスキルの向上を図るために研修等が必要ということですが、これにつきまして、若年労働者、女性労働者、外国人労働者の各項目に述べていますけれども、理由として、若年労働者は年代のギャップによるコミュニケーション不足、また技術指導方法等の違いが定着に問題があるというところでコミュニケーションスキルの研修が必要というところですが、女性について、せっかくア.就労環境の整備の(エ)においてセクシュアルハラスメント防止等の言及も頂いていますので、主に女性労働者に対しては、恐らくアンコンシャス・バイアスに起因するハラスメント、これが女性労働者に対して問題があるのかなと思いますので、そこの防止を重点的に行うコミュニケーションスキルの研修、スキルの向上ですね、そういうところを付け加えていただけると有り難いかなと思っています。
 外国人労働者につきましては、円滑なコミュニケーションですが、こちらは言語的な問題からくる、そこを明確に、意思疎通を図るといったところを重点的に書いていただければ、より一層分かるかなと思っています。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございます。どうですか。
 
○和田山室長 ありがとうございます。まず、吉田委員からいただきましたICTのところですが、こちらについてもi-Construction2.0の表現、ちょっとここは国交省と御相談しながら、どこまで書けるかも含めて調整させていただいて、次回お示しさせていただければと思っています。ありがとうございます。これまでの御意見の所、大変失礼しました。修正させていただきます。それから、堀川委員からありました女性の所ですが、18ページの全ての人の所、おっしゃるとおりですので、そのように修正させていただければと思います。また、コミュニケーションスキルの所ですが、私ども厚労省のほうで委託事業を通じて若者のコミュニケーションであるとか女性、これはおっしゃるとおりハラスメントを中心とした研修であるとか、外国人も言語、文化に関した研修を来年度から少し拡充を考えていますので、そこの表現をもう少し工夫したいと思っています。ありがとうございます。
 
○勇上座長 ありがとうございます。蟹澤委員お願いします。
 
○蟹澤委員 蟹澤です。1つ、CCUSを独立して前面に出していただいたことは非常に画期的なことで、これは前提が大きく変わったことだなと思います。それに関連してですが、例えば就業機会確保についていろいろな御意見もございましたけれども、恐らくこの制度ができた頃は、雇用の安定といっても建設業は雇用なんて進んでいなかったという前提があると思います。私は第10次のときから委員として入れていただいて、その前から参考人として何回も呼ばれていますけれども、要は雇用なんていうことが全体としては浸透していない中で、例えば就業機会確保というのが全然使われない一方で、いわゆる違法な派遣みたいなグレーゾーンが、いっぱい存在しているのは分かりきっていることなのに制度が適用されないと。今も活用事例はほとんどないと思います。私は繰り返し、グレーゾーンを見ないふりをしているのだったら、しっかりと制度を適用して正攻法でやるほうがいいのではないかと思います。そういう意味で、これをもっと活用するためにという所は、文言としてはもっともっと活用すべきというふうに、要するに前提条件がCCUSとか社会保険加入とか変わったわけですから、それにのっとってということは、簡単に全ての表現をということにはならないと思いますけれども、そういう全体の意識の変化があってもいいのではないかと思います。
 社会保険が義務化された建設業法の改正も一巡しまして、社会保険の未加入企業は更新もできていないはずですので、その前提も変わっているということ。それから、CCUSの加入が170数万人です。先ほど分母300とおっしゃいましたが、10年近く分母300と言っているのでそろそろ、例えば250だとしたら70%ぐらい入っている状況ですから、そういうことに応じた書きぶりということで、私は就業機会は、今、最大限の御努力を頂いた事務局の表現以上にならないと思いますが、この現状維持ということ、いろいろ含みを持たせたところはよろしいのではないかと思います。
 それから、原本承認についてはデジタル庁の話もあるので次回ということですね。これは是非、そちらで承認されるのだったらCCUSと紐付けてということが、ここに明記されるようになることを非常に期待しています。
 それから、幾つか申し上げておくと、例えば変形労働時間の問題についても、それはあると思います。しっかりとした社員化が進んでいる中で、その社員の方への処遇ということですので、決してこの産業、まだまだそれが全てに浸透しているわけではありませんし、どちらかというと建設業の側としてはしたいんだけれども、発注者依存というところがあるので、そちらに向けた言い方が必要かなと思いました。
 それから、デジタルの話ですが、土木と建築が全然違うということを、どこか頭の片隅に置いておいたほうがいいと思います。土木が何で進むかというと設計変更がないからなのです。建築は今のままだと無理なのです。設計変更を自由にやっている中ではですね。なので、土木は土木で進めていただくのですが、細かくは忘れましたけれども、どこか文言の中に変更後、しやすくするということが書いてありましたが、あれがとてもいいと思います。変更の手続はきちんとやるということと、それが前提ということがないと建築でICTは進みませんので、書き方としてはi-Construction2.0だけでなく、例えば建築基準法上の確認申請というのも来春から、一応、当面はPDFですけれども、BIMの要するにデータでの申請というのが可能になりますし、2029年ぐらいになると本格的にBIMでということになっていますので、そこは念頭に置いておいたほうがいいかなということは、建築のサイドからも思います。
 あと、女性ですね。女性という単語を特出しするのはこれが最後になることを期待しています。ただ、うちの学生などを見ていても、今の女子学生は結婚退社なんていう言葉は頭の片隅にもないし、寿退社なんていう言葉もとっくの昔に死語になっているのです。だけど、建設現場ではまだまだいろいろな問題があって、元請のほうは大分進んでいますけれども、現場の技能のほうになるといろいろな問題があると、女性の技能者はまだまだおっしゃっていますので、ニュアンスとして全部平等で全ての人が前提なんだけれども、建設業は残念ながら、まだ女性と言って特出ししなければいけない状況があるということでは、この第11次で最後になることを祈りつつ、一応、問題があるからきちんと書いておこうというスタンスは、よろしいのではないかと思いました。とにかく、第10次から比べると非常に踏み込んで、要するにCCUSと書いたということは、大分その前提も変わっているということを、全体として認識しておいたほうがいいかなと思って発言させていただきました。ありがとうございました。
 
○勇上座長 ありがとうございます。若鶴委員、お願いいたします。
 
○若鶴委員 日建連の若鶴です。まず、建設業全体の立場からということで日建連の今の状況を御説明させていただきます。建設業ですけれども、これまで苦しい場面は何回も経験しましたが、今のような担い手不足という局面は初めて経験するものだと思っています。例えば、今までも経済が冷えているとき、本当にバブル崩壊のときやリーマンのとき、また民主党政権のときなどもそうだったのですが、仕事がないという状況は結構我々は何度も経験しています。ですから、今の経営者の人たちも、その当時は経営者でなかったとしてもその雰囲気は分かっていまして、何となくどう対処すればいいか、皆さん分かっているかと思います。しかしながら、今回の担い手不足は実は未経験です。経営者の人たちは困惑しているというのが実態です。結局、今、何が起きているかというと、人の奪い合いが起きていて、人が確保できなくなった企業が市場から去っていくというのが、今、現実に起きていることです。
 さっき言いましたが、経済が冷えていて仕事がない。こういうときに会社が潰れていくのは悲しいことですけれども、ある意味、マーケットの要求と結果が合致しているかなと思っています。しかし、「人が不足している」とのマーケットの要求に対しては「人を増やす」ことが答えなのですが、実際に起きていることは人の奪い合いであり、その結果としてのマーケットからの離脱ということで、マーケットの要求と結果が伴っていない状況です。
 ですから、このようなときにこそ国に大きな指針を示していただきたく、今回、この計画に非常に期待しているところです。今のゼネコンの経営者たちに任せておきますと、とにかく人を奪い合って共食いが起きます。共食いが起きて負のスパイラルに陥っていって、これから建設業が大きくなっていくことは多分ないのではないかと思っています。
 ここから、幾つか私の感想です。まず先ほどの就業機会確保事業の話ですが、労働団体の方々の意見はよく分かりました。理解したつもりですので、さっき厚労省の方がおっしゃっていた実態を把握していただき、どういうニーズかを把握していただいて、より使い勝手のいい制度にしていただければいいかなと思っています。
 変形労働時間の話も先ほど伺って、30日前というのが労働者の立場の確保という意味かなと理解いたしました。ただ、建設業の実態を申しますと、1か月前に一次、二次、三次の全ての人たちの届出を出さないといけなくて、何月何日に何人、何時間働かせると明記しなければいけないのですが、それははっきり言って30日前にはできません。自然環境に大きく左右されていますし、いつ台風が来るか分からない、大雨が降るか分からないという環境で作業する建設業には適さない制度と、今、理解したところです。
 実はもう1つ言いたかったのは、猛暑日の取扱いの中で、今、猛暑日の作業禁止というのが法制化されていません。できれば労働者の方々の健康を守るという意味でも、今、例えば台風で風が強いとき、雨がたくさん降るときは作業禁止というのが法制化されているのですが、気温が暑いときにそういった労働者の健康の保護が法制化されていないというのは問題だと思いますので、できれば今回、どこかで見直していただければと思っています。
 次は、女子就労環境の保護の一環として、女子技能者の構内作業の禁止というのを、こちらも見直していただけないかなと思っています。これは実際に困っているのは女性のドライバーさんたちです。構内に入れないものですから、物を構内の10m先まで運べない、資材を運べない、運搬ができないというので非常に困っています。今は海外でもこんなことをやっていると聞いたことはございませんし、そもそも昭和20年代の法律ですし、労働環境は大きく変わっていると思いますので、そこを何とか見直すきっかけを作っていただけませんか。さっき蟹澤先生が女子は最後だとおっしゃいましたが、できれば私もこれを最後にしたいなと思っています。こういったことで実際に困っている方がいらっしゃるので、本当に何とか取り組んでいただけないかと思っています。
 もう1つは、資格者証です。先ほど、次の論点で話が出てくるとおっしゃいましたが、そちらもできれば期待しています。今でも紙でなければ資格者証の適正性は確保できないのだという意見もあるやに聞いていますので、さすがに、このデジタルの時代に紙で持ち歩くなどは、汗で滑って取り出したりするのは逆に労働者の方々も危険だと思います。こういったこともできればデジタル化、一本化していただきたいなと思っています。
 この素案を見せていただきまして、日建連の内部でも議論させていただいたのですが、この内容のままでしたら、日建連としては最後、座長一任には賛成できないという意見も、一部いただいております。何とかこういったことも盛り込んで見直していただければと思っています。
 蟹澤先生も指摘されていますが、5年後の担い手不足はもっとひどくなると思っています。本当にこの5年間が勝負だと思っていますので、そういった事態にならないためにも、是非、素案から一歩踏み込んだ内容にしていただけるようなことをお願いしたいなと思っています。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございました。それでは、オンラインで小野委員、手が挙がっています。すみません、御指名が遅くなりました。お願いします。
 
○小野委員 オンラインで失礼します。議論をいろいろ聞かせていただきましてありがとうございました。2つ、大きく1つと、付け足しで1つあります。大きく1つ目の話は、人手不足の話からCCUSに話を持っていこうと思っています。まず1つ、人手不足の話で、やはり建設業の人材獲得に関しては国際的な競争をいかに勝ちぬくかにかかっていると思います。私は、日本の建設業は本当に世界に誇れる産業だと思っています。おそらく、日本の建設業で勉強したい、学びたい、技能を習得したいと思っている外国の方は結構いるのではないかと思っています。その中で、どのように外国人材を確保して国際競争に勝っていくかに広く視野を持っていただきたいと思っています。21~24ページにありますが、外国人労働者のことに関して、今回、非常に多く計画の中に書いていただいているのですが、やはり、どうやって選ばれる建設業になるかをかなり真剣に、戦略的に考えていただきたいと思っています。選ばれるか選ばれないかは、本当に深刻になってきていまして、加速度的に国際人材獲得競争が高まってきていると思っています。厚労省の中でも、海外調査に行ってまで、海外人材がどのように流れているかをつかもうとしています。ですので、日本がどのように選ばれるかという問題が1つあります。
 そこで、CCUSをいかに活用しつつ、国際的に通用する技能、能力評価基準を作るかが重要です。国際的な能力評価基準は各国が作り、持っています。送出国も能力評価基準を持っています。建設業のCCUSの能力評価基準というのは、グローバル的に国際基準に照らして見たときに、どこにリンクするのか、どのレベルの賃金にリンクするのか、要は、何が言いたいかというと、日本のCCUSの評価がガラパゴスみたいな状態の評価基準になってほしくない。国際的な評価基準、能力評価基準についても、厚労省の中でもどこの国がどういう能力評価基準を持って職業能力を評価しているのかを調べ、知見を蓄積しているはずです。ですので、厚労省と国交省で、CCUSを構築するときに、外国人労働者の送出国の基準や、あるいは移民の多い国、EU等の基準に準ずるのか、その辺も含めてどういう評価基準を作るのが適切で、要は、どこまで外国の能力評価基準と日本のCCUSを合わせていくかということが非常に重要になってくるだろうと思っています。そのことで、やはり国交省と厚労省で綿密に情報を共有していただきたいと思います。
 
○勇上座長 すみません、2点目をもう一度、最初からお願いしていいですか。今、インターネットが不安定との表示が出ておりましたので。
 
○小野委員 申し訳ございません。1点目のCCUSの続きです。能力開発であったりとかリ・スキリングであったりとかデジタル人材であったりとか、セルフキャリアドックという、厚労省で一生懸命進めているような内容が出ていると思いますが、CCUSの中で、これを受けたよとか、これを受けるにはCCUSを使ったほうが手続が楽だよとか、そういう何か教育訓練とキャリアを構築していくに当たって、CCUSを有機的につなげるようなことをやっていただければ、より普及の推進につながっていくのではないかと思っています。第11次計画では、具体的な政策の内実をどのようにCCUSでかみ合わせていくかという段階にきているのではないかと思っていますので、その辺を充実させていただきたいと思っております。
 最後です。これはCCUSとは別の話で、蟹澤先生もほかの方もおっしゃっていましたが、女性についての特出しは第11次計画でもう終わりにしようというのは、私もそのとおりだと思っています。これがいまだに出ているというのは、建設業が遅れているのだよということのメッセージだと捉えていただいて、第12次のときは、もうこれはなくなったよと言えるように取り組んでいただければと思っております。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございました。今、3人の方々から御意見を頂きました。それでは、御回答をお願いします。
 
○和田山室長 御意見ありがとうございます。蟹澤先生から、それから若鶴委員からも、就業機会確保事業のできた当事の制度のあり方について御意見を頂きました。御意見として承りまして、繰り返しになりますが、この制度の事業活用については、一時的な労働力の過不足の調整、就業の場の確保を通じ労働者の雇用の安定を図る観点からということで、素案に書かせていただいた制度の趣旨である雇用の安定、ニーズがどの程度高まっているとか、雇用の安定に資するかの客観的なデータ、明確なデータの把握が非常に重要かと思っておりますので、そういうことを踏まえて考えてまいりたいと思っております。ありがとうございます。
 それから、資格者証の原本証明の素案の記載内容について、次回またお示しさせていただくところでありますが、現時点でお答えできる範囲でお答えさせていただきます。先ほど、説明の中でもさせていただきましたが、令和8年3月からマイナポータルでのデジタル資格証の発行が可能となる予定です。資格証につきましては、内容の真正性の担保のため一定の仕組みが設けられていることがありますが、一方で、労働基準監督行政としては、必要な場面で免許の保有状況が確実に分かるようになっていることが必要であるということで、現時点では、例えば、顔写真以外の内容の申請、これは改ざんされていないかなどの確認のためのオンライン環境であるとか、掲載された顔写真が改ざんされていないことの確認が現状は困難であるということ、このような課題があることを聞いております。また、こういう課題をクリアした中で、原本証明に向けて取組・検討が進められていると思いますので、次回、この内容の書きぶりにつきましては、そういうところも踏まえてお示しさせていただければと思っております。ありがとうございます。
 それから、あと若鶴委員から人の奪い合いというお話がありました。全くそういう課題が非常にこの5年間、我々としても出てくるのかと思っておりまして、担い手確保ということは非常に大事かと思っております。そういう中でも、入職促進というところはしっかり力を入れてまいりますし、国交省とも連携してやっていきたいと思っております。
 それから、変形労働時間の話であるとか猛暑日の話がありました。どうしてもここは、制度の見直しのところになると、この建設労働専門委員会の場ではなくて、担当の労働基準行政を携わる所での議論かと思っております。そういった中で、なかなかこれ以上、我々の計画の中で踏み込んだことは書けないのが正直なところなので、御理解いただければと思っております。
 猛暑に関してもお話がありました。素案の中で、エビデンスに基づくというお話が36ページで、中程の熱中症対策の中で、「エビデンスに基づいた熱中症の予防対策の充実を図る」という表現を書かせていただいております。具体的に申し上げますと、おそらく来年もその先も今年のような熱さが続くのではないかと思っておりますので、そういう中で、担当のほうも、熱中症の所につきましては、これから熱中症防止の検討会を開いて、エビデンスに基づいた防止対策を検討すると聞いております。こういう検討がこれからということなので、計画の中でこれ以上の書きぶりは難しいのですが、現行の対策よりもより前に進んだ内容と思いますので、その点は期待していただければと思っております。
 それから、坑内労働について、トンネルの作業です。こちらも担当に確認しました。担当の回答をそのまま読み上げます。「坑内労働の制限緩和につきましては、国として最新の科学的な知見も踏まえた健康上の影響であるとか、近年の技術開発、作業対応に照らした規制のあり方についてなど様々な面での整理が必要であると考えており、第11次計画の中で、御指摘いただいた内容を明記することは現時点では難しい」と回答をもらっておりますので、この点についても御理解いただければと思っております。
 あと、坑内労働も含めた女性活躍のご意見として、これが最後というところは、5年間しっかり受け止めまして、建設業の担い手確保の1つとして、女性の入職促進のところもしっかり力を入れてまいりたいと思っております。
 あと、小野委員からの外国人から選ばれるというのはおっしゃるとおりかと思っております。これは個人的な感想になるかもしれませんが、やはり日本の労働安全衛生対策について、労働者を守る制度はしっかりしているというのが1つ選ばれる理由かと思っております。賃金だけではなく、日本に入ってきても安全、安心に暮らせる。日本だから、日本で働きたいと思ってもらうことが大事かと思っておりますので、そういう意味でも、外国人の入職、育成についても国交省と連携しながらしっかりやってまいりたいと思っております。
 能力評価の所も御意見を頂きました。こちらも、私ども、能力開発担当の評価担当がおりますので、こういうところで連携が非常に必要かと。CCUSとの連携も必要かと思っておりますので、ここも、この5年間でより良いものになっていくようにしっかりしていきたいと思っております。頂いた御意見の全てに回答していないかもしれませんが、現時点の回答は以上となります。国土交通省から何かあれば。
 
○国土交通省小川建設キャリアアップシステム推進官 先ほど小野委員から、CCUSの能力評価についての御意見を頂きました。もともとCCUSにつきましては、英国の制度なども参考にして、蟹澤先生も御協力の下、そういう諸外国の制度に基づいて作られたものではあります。現在も、能力評価の基準自体も46分野にわたっておりまして、その間は、各専門事業者団体の皆様に大変御尽力を頂いて今の制度がある形になっております。現在、その制度が国際的なほかの基準と照らし合わせてどういう状況にあるのかというのは、我々もまず国内でと尽力していたところでして、建設業にとどまらない他産業も含めた能力評価のあり方ですとか基準とかについては、我々だけではなく、先ほど先生に御指摘を頂いたとおり、厚生労働省さんのほうがより深く研究されて知見もあるかと思いますので、我々国土交通省としても、厚生労働省さんと連携しながらその辺りについて検討を深めていきたいと思います。御意見ありがとうございます。
 
○国土交通省岡村国際展開推進官 続けまして、国土交通省国際市場課です。小野委員から御指摘のありました人材の獲得についてですが、先生がおっしゃるように、日本の建設業は世界に誇れる要素は多分にあるのだろうと思っております。先ほど厚労省さんから労働安全衛生対策のお話もありましたが、土木の世界、あるいは建築の世界で著明な構造物は日本に多くありますし、そういう魅力は十分にあるのだろうと思っています。
 他方で、外国人材から「日本が選ばれ続ける国」であること、あるいは、日本の産業の中で「建設業が選ばれ続ける産業」であることという視点は常に私たちは持っていなければならないと思っております。国際貢献を目的とする技能実習制度から育成就労制度へ令和9年度に移行をするということですので、まずは、育成就労制度を通じて日本でしっかりと経験を積んで育つことができると。さらには、特定技能制度への接続などを通じた日本への定着など、しっかりと未来を見通せる環境、キャリアの展望が開けた環境を作っていくことが非常に重要なフェーズなのではないかと認識をしております。そういうタイミングに当たりますので、今回、改善計画の中でも育成就労制度について多分に記載をさせていただきました。他方で、世界でグローバル人材の獲得競争が進んでいく中で建設技能者をどう集めていくのかというところは、そこは中長期的な課題として私たちも今後しっかり勉強していきたいと御指摘を通じて感じた次第です。以上です。
 
○勇上座長 御回答ありがとうございました。それでは、岩田委員、お願いいたします。
 
○岩田委員 建専連の岩田です。皆さんの意見、ありがとうございました。様々な立場で担い手確保だとか、雇用の安定だとか、非常に前向きで安心をいたしたのですが、私自身も、外国人材も日本人もということで、これからの建設業にとっては間違いなくテーマだと思っております。その上で、蟹澤先生が言われたことにもう一度言及するのですが、就業機会確保事業は雇用の安定を図るために一時的な労働力の過不足調整という制度であるという整理ですが、これは長期的なのか、短期的なのか、どう見るかによって、制度の使い方が変わってくると思います。これは現状、今日は15人、明日は5人、明後日は50人というような、日々必要労力が変動する環境の中で雇用が安定できるかというと、難しいわけです。ですので、結果、重層化とか、一人親方とか、こういう課題がずっと根深く残っていて、これは発注者とか一般国民から見ると、だから建設コストって高くなってるんじゃないのかという視点は拭えないわけです。ここを変えていこうということで、建設業法改正が今回、国交省もですし、発注者、ゼネコン、我々もそうですが、雇用は正規雇用をして月給制を図っていこうという方向に舵を切ったわけです。ですので、月給制を加速させる上で必要なのが、この一時的な労働力過不足数の調整をどうするか、ここに直面するわけです。ここは御理解いただけると思いますので、制度をどうする、こうするというよりも、今までできないとしていた建設業界の環境も大きく変わって、雇用していこうとしているのだから、元請け、我々労働者が今抱えている問題を、だからできないではなくて、どうすればできるのかという目線に変えてこれからも議論を継続していっていただきたいなと思います。思いは、建設業を次の世代にどうつなぐかということが一番の課題であり、次を担ってもらえる経営者、そして職人たちの障壁を取り除いておくということですので、私自身は、その責任があると思って、この委員会に参加させていただいています。皆さんもその責任を背負って議論をされていると、そのように認識いたしましたので、是非とも、だからできないではなく、これからどうするかを継続して審議をしていっていただきたいなと思います。以上です。
 
○勇上座長 ありがとうございます。そのほかいかがですか。若鶴委員お願い致します。
 
○若鶴委員 日建連の若鶴です。女性の入坑者の禁止についてですが、これは日建連だけではなくほかの団体さんからも要望されている話なので、逆にお聞きしたいのですが、「海外ではできるが日本ではできない理由や、そのエビデンス」がもしあれば、教えていただきたいのですが。
 
○和田山室長 すみません、今私ども所管外なので、今の御質問に対してこの答えは持ち合わせていないので、そこは引き取ってまた別途御回答させていただければと思っております。
 
○勇上座長 今の点は引き続き調査していただいて、御回答をお願いしたいと思います。いかがですか、そのほかの御意見は。よろしいでしょうか。
 本日の委員会では、この素案に対して、大きく2つほど、それぞれのお立場から異なる御意見がみられたように思います。1つは変形労働時間制について、もう1つは建設労働者就業機会確保事業についてです。いずれも、労働条件に関わるもう少し大きな分科会で議論すべき重要な事項だと思いますが、そのためにも、この専門委員会で様々なご意見を頂いて、担当部局にお伝えすることは重要なことであると思います。
 2つのテーマのうちの変形労働時間制について申し上げますと、1年単位とか、1か月単位とか、あるいは1週間単位など、その業種や事業所の規模に応じた制度が適用されています。その趣旨を調べてみますと、業務の繁閑が予測し難いなどの制約がある中でも、労働時間の短縮を進めるという観点から、このような適用対象の違いがあるようです。例えば30人未満の小売業や旅館、料理店などには、1週間単位の変形労働時間制が適用されます。来週忙しいかどうかは分からないというような業態であっても、1週間単位で平均週40時間であればよいとすることで、労働時間の短縮を図るという趣旨だと承知しております。そうしますと、建設業における人手不足が深刻な問題となる中では、例えば、今の建設業における変形労働時間制が、労働時間短縮を進める上でどのような問題があるかなど、労働条件の改善の観点から現在の問題を調べていく必要があるかもしれません。
 もう1つは、就業機会確保事業についてです。委員の皆様の御発言を伺って、建設業では、働く方々の雇用化を進めてきたということがよく分かりました。かつて、非雇用の時代には、変化する需要に対して、非雇用の部分で柔軟性を確保してきたように思います。その典型的な例が一人親方かもしれません。そこから、企業への雇用化や正社員化を進めた結果、今度は、業態の性質上、企業や組織の内部での柔軟性を何とか確保できないかということを、事業主の皆様がおっしゃっているのではないかと感じました。雇用化と柔軟性というのが、片方を立てれば片方が引っ込んでしまうような性質のものなのかは分かりませんが、この計画に記されているとおり、厚生労働省には、データやニーズを把握していただくことが、ますます必要になってきているのではないかと思います。蟹澤委員がおっしゃったように、建設業が変わろうとしている、あるいは変わってきたことを受けて、業界のニーズや問題の所在が変わってきているかもしれないことですので、引き続き、データやニーズを把握して、この委員会で議論していくことが重要なのではないかと思います。
 いずれにしましても、特にこの2つのテーマに関して、素案の内容は労使の御意見を最大限に含めたものではないかというのが、私の意見です。ただし一部、事務局からの回答が必要なものもありますので、その点は次回、引き続き御議論いただければと思います。
 それでは、1つ目の議題の審議はこの辺りとさせていただきたいと思います。今回御議論いただいた中での意見を踏まえて、事務局のほうで整理の上、計画のとりまとめ案を進めていただきたいと思います。次回、修正した計画案について、議論いただく形で、次回は進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                                  (異議なし)
 
○勇上座長 ありがとうございます。それでは、本日予定しておりました1つ目の議題は以上です。
 2つ目の議題は「その他」となりますが、各委員から御意見、御質問など御発言はありますでしょうか。ありがとうございます。それでは、ほかに御発言がないようでしたら、本日の議題はこの辺りにしたいと思います。今後の日程等について、事務局からお願いいたします。
 
○大原補佐 ありがとうございました。本日の議事録につきましては、後日、委員の皆様に内容を御確認いただきますので、よろしくお願いいたします。次回の委員会は、1月28日(水)を予定しております。開催時刻なのですが、15時~17時とお伝えをしておりますが、ちょっと諸事情がございまして、可能であれば、15分後ろ倒しの15時15分からの開始とさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。では、大変申し訳ないのですが、15時15分からとさせていただきます。開催通知は別途お送りしますので、よろしくお願いいたします。
 
○勇上座長 それでは、本日の専門委員会はこれで終了します。本日は、お忙しいところ御参加いただきまして、オンラインで御参加の小野委員もありがとうございました。適宜御退室をお願いいたします。ありがとうございました。
 
(了)