2023年6月23日 費用対効果評価専門組織 第3回議事録

日時

令和5年6月23日13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、池田 俊也委員、木﨑 孝委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、野口 晴子委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、石原 寿光専門委員、賴 建光専門委員、福田 敬専門委員
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
中田医療技術評価推進室長 他

議題

○ ケレンディア錠に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について

議事

○費用対効果評価専門組織委員長
 まず、ケレンディア錠に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について御議論いただきます。
 対象品目について企業分析が提出されておりますので、企業からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容について先生方に御議論いただきたいと思います。
 まずは事務局から説明をお願いいたします。
 
(事務局より説明)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 それでは、議論に先立ちまして、まず本製品に係る企業分析に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
 
(意見陳述者入室)
 
○事務局
 企業の入室が確認できましたので、よろしくお願いいたします。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 私は費用対効果評価専門組織委員長です。
 早速ですが、10分以内でケレンディア錠に係る企業分析についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて質疑応答をさせていただきます。
 では、始めてください。
 
○意見陳述者意見陳述者
 よろしくお願いいたします。
 ケレンディア錠の費用対効果評価の企業分析結果を2月に提出させていただきまして、本日はその結果について説明させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 2ページ目を御覧ください。
 分析前協議にて決まりました枠組みにて、こちらの表のとおり、分析条件を設定しております。対象集団は2型糖尿病合併のCKDでございまして、末期腎不全や透析施行中の患者様を除くとしております。比較対照としましては、標準治療であるACE阻害剤やARBとしました。そして、臨床試験の比較対照と同様に、本剤ケレンディア錠の上乗せ効果を比べております。その他、分析ガイドラインに基づきまして、効果指標ですとか割引率などが設定されてございます。
 3ページ目を御覧ください。
 こちらは、諸外国におけます現時点でのHTA評価をまとめたものでございます。イギリスのNICEでは標準治療に上乗せするということで推奨されておりまして、また、同様にカナダにおきましても条件つき承認ということで、標準治療への補助として推奨されております。また、オーストラリアでもこのたび推奨されることになりました。
 ここに挙げております各国のHPAでの分析に用いたデータとしましては、ケレンディア錠の臨床試験でございますFIDELIO試験、あるいはFIDELIO試験とFIGARO試験を合わせたFIDELITYの全体集団でございました。また、比較薬としましては、ACE、ARBを標準治療とする中でのケレンディア錠の上乗せの有無で比較しております。同様の適応症を所有しておりますSGLT2阻害剤につきましては、比較対照、比較可能となるデータがございませんでしたので、また、CKDと診断される以前から糖尿治療でも用いられるということのほうが現状ではまだまだ多いために、直接比較するような分析はいずれの国でも評価されておりませんでした。
 4ページ目を御覧ください。
 ここから分析結果についてお示しいたします。
 まずは分析結果のサマリーでございます。分析に用いたデータはFIDELIO試験とFIGARO試験、2つの第Ⅲ相試験のデータを統合したFIDELITY統合解析での患者集団となります。
 全体集団を用いた基本分析の結果としましては、ICERが200万円以下の196万円と良好な結果を得られておりました。
 一方、1方向の感度分析や確率的感度分析から、その頑健性も確認しております。
 ICERに影響を与えるパラメーターとしましては、心血管死亡のハザード比、初回の心血管イベントの発現のハザード比、ベースライン時のCKDの重症度別に見た患者割合でございました。
 FIDELITYの日本人サブ集団を参照した分析結果も検討いたしましたが、サンプルサイズの大きさや発現したイベント数の少なさ等によりまして、不確実性が高いと考えられるため、あくまでも参考の域を出ないと考えられました。
 システマティックレビューを実施して、日本人の臨床効果に関するエビデンスが特定できていれば、それを根拠に参照分析を行うことも考慮できるかもしれなかったのですが、今回、現時点ではいまだ特定できておらず、承認審査時のPMDAの見解に基づきまして、今回は全体集団での分析結果を採用させていただきました。
 5ページ目を御覧ください。
 少し詳細に説明させていただきます。
 こちらは追加的有用性を評価した結果でございます。フィネレノンの臨床試験成績が既に論文化されておりまして、フィネレノンの臨床効果が確認されております。明らかに追加的有用性があると当然ながら判断されました。すなわち、心血管複合エンドポイント及び腎複合変動ポイントのそれぞれのハザード比が0.86、0.77と1を下回っておりまして、プラセボと比較した有用性が示されております。
 6ページ目を御覧ください。
 一方で、日本人の追加的有用性につきましては、システマティックレビューからそのエビデンスが特定できませんでしたので、日本人サブ集団のデータを参照した分析等を行うためには、暫定的にではございますが、審査報告書で示されておりますPMDAの評価と弊社で保有しております臨床試験データの中から日本人だけを抽出したサブ解析の結果によりまして、点推定値でハザード比が1を下回っていた心血管複合エンドポイントと腎複合エンドポイントを追加的有用性ありと判断できる根拠といたしました。
 7ページ目を御覧ください。
 今回の分析モデルと費用対効果の算出方法について少し述べさせていただきます。
 モデルは、本剤の臨床的価値につきまして、CKDの病態ステージと心血管イベント、腎イベントに焦点を当てたマルコフモデルを用いさせていただきました。
 CVイベントの有無につきましては、左右A、Bのモデルで、一旦発現したらAからBへ移行するというプロセスになっております。
 腎イベントにつきましては、CKD悪化の病態ステージが1から5、透析、移植がそれぞれステートの中に含まれておりまして、その中でイベントが起こればヘルスステートの遷移の中で考慮されるようになっております。
 病態ステージは、KDIGOという国際的なガイドラインを参照して、eGFRに基づいて定義しております。
 心血管複合エンドポイントと腎複合エンドポイントにつきましては、それぞれを構成する各要素のパラメーターを用いてモデル内で評価しております。モデル内の病態ステージごとの遷移確率やCVイベントの発現率といったものは臨床試験のデータから算出しております。あくまでもモデル上の初発のCVイベントのために、臨床試験内の患者のCV既往歴とは関連しておりませんでした。
 8ページ目を御覧ください。
 こちらが分析結果になります。全体集団を用いた分析結果はICER196万円になっております。一元感度分析では一貫して500万円を下回っており、確率感度分析の結果ではフィネレノンが受容される確率が89.9%でございました。
 一方で、日本人サブ集団では、CVイベント及び腎の複合エンドポイントのハザード比が点推定値で1を下回ってはいたものの、モデル内のパラメーターとして複合エンドポイントを構成している各要素のエンドポイント、例えばCV複合イベントでございましたら心血管死、非致死性の心筋梗塞、非致死的脳卒中あるいは心不全による入院といったそれぞれのハザード比を用いておりますが、これらは1を下回るものもあれば上回るものもありまして、一定の方向ではなく、よかったり悪かったりといったところでございました。これは、FIDELIOやFIGARO試験のサンプルサイズ設計時に日本人集団で分析することが意図されていなかったので、サンプルサイズが少なくなり、イベントの発現数も少なくなったということが不確実性が高まった原因だと考えられます。
 9ページ目を御覧ください。
 今回の分析結果の考察としまして、臨床試験の全体集団を用いた基本分析結果では、ICERが200万円を下回る良好な結果が得られております。
 一方で、日本人サブ集団で参照分析した場合には、イベントの発現数を検知するためには症例数が不足しており、検出力不足であったと考えられます。
 腎疾患の腎イベントを検証するためには、本来長期の時間を要しますが、時間を短くして、それを補うためにはサンプル数を多くする必要がありましたが、今回、臨床試験では日本人だけのためにそのようなサンプルサイズの設計というのはなされておりませんでした。そのために、全体集団との一貫性が評価できないと審査報告書でも述べられておりました。
 この点につきまして、分析の枠組みを決定する時点におきましては、日本人の有効性に関するエビデンスが特定できないために、現時点で有効性が明らかになっているエビデンスが全体集団での臨床効果であったということから、これを基本分析のデータとして用いることとなった経緯がございます。
 日本人サブ集団につきましては、公的分析側のシステマティックレビューが未実施であったといったことでしたので、日本人のエビデンスがあるのかないのかといったところが確認できないことから、暫定的に参照した分析として実施することとなっておりました。
 一方で、本年3月には、FIDELITYの統合解析の中のデータからアジア人のサブグループだけを抽出しまして、それを分析したサブグループ解析の結果が国際腎臓学会において紹介され、アジア人以外の集団との一貫性が示されておりました。現時点においても、いまだ日本人に関するフィネレノンの臨床効果についてのエビデンスは特定できないものの、人種的に近いサブグループとしてアジア人集団の分析結果を考慮しまして、私ども企業側としましては、全体集団による基本分析の結果を採択するべきであると考えております。
 最後になりますが、10ページ目を御覧ください。
 分析結果を解釈しますと、ICERが196万円/QALYとなり、基準値であります500万円を大きく下回っておりまして、また、感度分析結果からもケレンディア錠の費用対効果の評価結果は妥当なものであると考えます。
 最終的に価格調整は1.0となりまして、価格調整なしの範囲になることとなっております。
 以上で企業側の意見陳述を終えさせていただきます。御清聴いただきましてありがとうございました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 では、委員の方々から御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
 ○○先生、どうぞ。お願いします。
 
○○○委員
 ○○と申します。
 バイエルのほうで今回やった日本人集団で、腎複合エンドポイントは0.985という点推定値が出ていますけれども、私、統計は物すごくよく分かっているわけでもないので感覚的な聞き方ですけれども、実際に日本人集団は九百何人ぐらい、もっといたのですかね。それのうち、ケレンディアを使ったほうと使わないほうで何人ずつ発症したのですか。
 
○意見陳述者
 具体的な数字としましては、臨床試験全体の1割程度が日本人でございまして、FIDELITYで合わせますと、およそ7,000人ほどの中の1割ということで600人、700人程度が大体半々で投与されていたと。復帰レンジありとなしでございます。
 
○○○委員
 それで腎イベントは何人ぐらい発症したのですか。
 
○意見陳述者
 腎イベントにつきましては。
 
○意見陳述者
 メディカル部門から回答させていただいてもよろしいでしょうか。
 先生から御質問いただきました腎臓の複合エンドポイントのイベント数につきましては、フィネレノン群で31例、プラセボ群で21例発生しておりました。
 
○○○委員
 分かりました。
 
○意見陳述者
 非常に限られたイベント数でございました。
 
○○○委員
 そうですね。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで質疑応答を終了いたします。
 続きまして、科学院から5分以内でケレンディア錠に係る企業分析についての公的分析のレビュー結果の御説明をお願いいたします。
 
○国立保健医療科学院
 国立保健医療科学院です。
 フィネレノンに関する公的レビューの結果について御説明します。
 1ページ目ですけれども、製造販売業者によって御提出いただいた分析の課題を3点まとめております。
 まず1点目ですけれども、日本人集団の位置づけについてということでありまして、これは若干形式的な問題になるところでありますが、先ほど製造販売業者のほうからは日本人集団を参照分析という形で御提出いただいたと御発表いただきましたが、日本人データあるいは全体データのどちらを使うのかということについては、まだ専門組織等で決定されておりませんので、どちらを基本分析とするかということについてはさらなる検討が必要なのではないかと考えているところです。
 それから、3ページ目ですけれども、2点目、ベースラインのCVD既往歴に関する患者分布についてということでありまして、製造販売業者のモデルにおいてCVD既往歴の割合を入れるようなところがあるのですけれども、FIDELITY試験では45.6%の患者がベースライン時にCVDの既往を有していたことが報告されていますが、それらが適切に設定されていなかったようですので、その点、修正させていただければと考えています。
 それから、3点目、日本人集団に関連した分析パラメーターについてということでして、例えばケレンディア錠の添付文書においては、FIDELIO-DKDあるいはFIGARO-DKD試験の対象となった全体集団と比べて、日本人では本剤の腎不全への進展抑制効果が弱い可能性があるという注意書きがされておりまして、このような日本人集団と全体集団のデータの違いというものをどのように分析パラメーターとして費用対効果の分析に使用するかということについて、もう少し検討させていただきたいなと考えているところです。
 5ページ目になりますけれども、以上をまとめまして、今後、製造販売業者によって提出された分析について公的分析のほうで再分析をさせていただきたいと考えているところです。
 以上です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 委員の方々から御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
 
○意見陳述者
 ありがとうございました。
 
(意見陳述者退室)
 
○事務局
 事務局でございます。
 企業の退室が確認できました。よろしくお願いいたします。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 それでは、当該品目について御議論をお願いいたします。
 臨床の御専門の先生が御出席されていますので、先に○○先生と○先生のほうからもしコメントがあったらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 ○○先生、いかがでしょうか。
 
○○○委員
 日本人集団は十分な数のデータがない中でこういうのをやらないといけないとすれば、こういうやり方しかしようがないのかなと思いますし、これは再分析していただくのでよろしいかと思います。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 ○○先生、いかがでしょうか。
 
○○○委員
 同様で、たしか昨年も同様の会が開かれたときから全く状況が変化していないと思うので、たしかあのときも日本人集団でのデータが必要であろうという暫定的な結論だったと思うので、そこのところは変わらないのではないかと思います。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 いずれも日本人集団の異質性に関わる議論は前回から引き続き議論しなければいけないというような御意見であったかなと思います。
 その他の先生方から御意見、御質問はございますでしょうか。
 ○○委員、お願いします。
 
○○○委員
 日本人集団の異質性という問題になっているのですけれども、臨床の先生にお聞きしたいのですが、やはりこういう領域では日本人と白人系というか、大分違う可能性はあるのでしょうか。非常にざっくりした質問になるのですけれども、遺伝子とかそういうもので何か違いがございますでしょうか。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 よろしければ、○○先生からもしコメントがあればお願いします。
 
○○○委員
 それはどの程度あるのかというのは分かりませんけれども、あるとは思います。特に人種の異質性というよりも、例えば日本人は塩分制限をしろしろとか細かく言われているし、いろいろ言われているし、生活習慣、日本食はそれなりにいいですし、あれなので、この前のときもありましたけれども、新しい薬をやっても伸びしろがないのですよね。伸びしろがないから、さっきもちょっと聞きましたけれども、実際のイベント数が物すごく少ないので、有意差は特につかないのだと思うのです。
 それで、企業からさっきアジアのサブグループがどうのこうのという話があって、日本もアジアだから全体集団と同質であるという結論の方向に行っていいのではないかと多分言いたいような感じだったけれども、アジアの中で日本は非常に異質というか、非常に一般の医療がいいですから、開業医の先生も物すごく一生懸命いろいろなことをされているから、アジアの中でそういうデータが出たからって日本人には当てはまらないと僕は思っているので、とにかく日本人でちゃんとしたデータを出してほしい。こういうような状態だと安心して使えないというところであります。
 以上です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ○○先生、いかがでしょうか。
 
○○○委員
 大体同じなのですが、やはりこういったグローバルな試験でも必ず人種のサブグループ解析が行われている、データを提示しているという事態に民族差が存在する可能性についてやはり解析は行わなければいけないという一つの証拠であるわけです。それで、アジア人でのサブ解析と日本人はどうかということについては検証が必要で、今言ったような生活習慣、あと肥満の程度、やはり日本人独特なものがあるので、必ずしも異質であるとは思いませんが、データは必要かと思います。
 
○○○委員
 ありがとうございます。
 アジア人のデータが新しく出たというのを企業が言ったので、そのこともお伺いしようと思ったのですが、今、非常に明快な御回答をいただきました。ありがとうございました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の先生方、いかがでしょうか。
 今、臨床的な観点を中心とした御意見がございましたけれども、統計学的な点もかなり重要な話かと思いますが、〇〇先生、いかがでしょうか。以前も御指摘いただいていましたが、ランダム性とかサンプルサイズとか、統計的な観点でもしコメントがあればいただきたいと思います。
 
○○○委員
 今回の企業さんが使われているRCTしかデータがないということでしたら、今ある日本人でのサブグループ解析はやはり症例数が少ないということで、信頼区間を見ていただくと、腎の複合エンドポイントも信頼区間的には全体集団とかなり重なってきているというところで、明確な異質性があるということは言えないと思います。
 そもそも明確な異質性があるかどうかの統計的な判断というのは、交互作用の解析というのをかけるのですけれども、それをやるにはやはり症例数が大分必要となるというところで、今回のRC自体がそこの異質性を見いだすために例数設計をされていないというところで、そもそも研究全体としてもそこの明確な異質性を出すために設計されているものではありませんので、統計的に明確な異質性というのはすごく判断が難しいところになるのです。ですので、医学的な判断というところも参考にしていただいて、ただ、だからといって不確実性は全く無視していいかというのは、やはり統計家としてはよろしくないと思いますので、点推定値だけではなくて、やはり信頼区間が大分重なっているというところも考慮に入れて議論していただければと思います。
 今回は科学院さんのほうでシステマティックレビューもやり直していただくということで、もう少し日本人のnの担保された研究が新たにあるということを期待してというところではありますので、今回のデータしか仮にないということであれば、異質性があるというところまでは統計的には言えないと思っています。
 以上です。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 科学院さんのほうから何か今の件に関してコメントはございますでしょうか。
 
○国立保健医療科学院
 ありがとうございます。
 少し対立的に書かれてしまっているので、日本人データと全体集団のどちらを使うか、AかBかみたいな話になってきているのですけれども、恐らくそうではなくて、全体集団のデータと、それから、せっかく取った日本人集団のデータとそれを相互に補完し合いながら、どういうふうにその結果を解釈していくのかというような問題かなと思っていますので、○○先生にいただいた統計的なコメントなども踏まえながら、今後再分析させていただければなと思っているところです。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の委員の方々からは御意見、御質問はありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 今までの先生方の御意見をまとめますと、総じてもう一度詳しく見直したほうがよいということで、再分析を支持するという御意見が多かったのかなと思っておりますが、よろしければ議決に入らせていただきたいと思います。
 それでは、○○委員、御退室をお願いいたします。
 
(○○委員退室)
 
○事務局
 御退室が確認できました。
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 先生方の御意見をまとめますと、企業の分析につきまして、決定された分析枠組みに沿って分析がなされているということでよろしいでしょうか。
 
(首肯する委員あり)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 次に、企業の分析データ等の科学的妥当性は妥当でないと考えられる部分があるということでよろしいでしょうか。
 
(首肯する委員あり)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 最後に、公的分析によるレビュー実施により再分析を実施するという結果の妥当性はおおむねよいということでよろしいでしょうか。
 
(首肯する委員あり)
 
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 それでは、公的分析において再分析を実施していただくことといたします。