第179回先進医療技術審査部会 議事録

日時

令和7年9月12日(金)16:00~18:00

場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア「8D」(オンライン)

出席者

出席委員
  • 竹内座長
  • 天野構成員
  • 一家構成員
  • 伊藤構成員
  • 今井構成員
  • 上村構成員
  • 岡田構成員
  • 掛江構成員
  • 木村構成員
  • 後藤構成員
  • 坂井構成員
  • 真田構成員
  • 戸高構成員
  • 蓮沼構成員
  • 松山座長代理
  • 飛田構成員
  • 平田構成員
  • 平川構成員
  • 山本構成員
  • 藤原構成員
事務局
  • 医政局研究開発政策課長
  • 医政局研究開発政策課 治験推進室長
  • 医政局研究開発政策課 課長補佐
  • 医政局研究開発政策課 治験推進室長補佐
  • 保険局医療課 先進・再生医療迅速評価専門官
  • 医薬局医薬品審査管理課 審査調整官

議題

  1. 新規申請技術の評価結果について
  2. 先進医療Bの取下げについて
  3. 申請医療機関からの報告について
  4. その他

議事

○竹内座長
 定刻となりましたので、「第179回 先進医療技術審査部会」を始めさせていただきます。御多用の折、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日はオンラインによる開催となります。
まず始めに、本年8月に黒瀨構成員が退任されました。それに伴い、今回から藤原慶正先生に新たに構成員に加わっていただくことになりました。藤原先生、一言御挨拶をお願いいたします。
○藤原構成員
 日本医師会常任理事の藤原でございます。黒瀨先生の代わりに、この会議に個人として加えていただきました。本当に大変難しい会議だと承っておりますけれども、私の範囲で、できるだけ皆さんのお力になれるように努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○竹内座長
 どうぞよろしくお願い申し上げます。続いて本日の構成員の出欠状況について、事務局よりお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 事務局です。本日は掛江構成員から欠席の御連絡を頂いております。現在、蓮沼構成員と上村構成員がまだ入室されておりません。現在、17名の構成員にお集まりいただいていることから、定足数を満たしており、本会議が成立していることを申し添えます。なお、傍聴の方の撮影はここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 続いて、配布資料及び本日の審査案件について確認させていただきます。議事次第から座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術専門委員名簿と続きます。続いて新規申請技術の評価結果について資料1-1~1-5、先進医療Bの取下げについて資料2、申請医療機関からの報告について資料3-1、3-2、こちらは当初、3-3でお送りしておりましたが、3-2までとなっております。そのほかに資料4-1~4-3、会議資料の最終ページは68ページです。お手元の資料に乱丁・落丁等がありましたら、事務局までお知らせください。なお、事前の届出以外に、もし何らかの利益相反がありましたら、この場で御報告をお願いいたします。
 また、資料を事前にメールでお送りしております。会議資料と区別して、構成員・事務局限りの届出資料等を、「タブレット資料」と御案内いたします。なお、会議資料とタブレット資料の内容が異なっておりますので、発言者は「会議資料の何ページ」若しくは「タブレット資料の何ページ」と、あらかじめ御発言を頂けますと、議事の進行上助かります。
 本日はオンライン開催となります。会議全体でのお願いですが、Webで御参加されている構成員の皆様におかれましては、御発言される前に画面下部の「挙手ボタン」をクリックしてください。座長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除して御発言いただくようお願いいたします。御発言終了後は再度マイクをミュートするとともに、「手を下げる」をクリックし、手を下げた状態にしていただけますようお願いいたします。会議中に接続トラブル等が発生しましたら、事務局まで御連絡ください。注意事項は以上です。以降の議事進行については、竹内座長にお願いいたします。
○竹内座長
 それでは議事に入りたいと思います。新規申請技術の評価結果について、事務局から説明をお願いたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 資料1-1、18ページを御覧ください。先進医療Bとして御評価いただく技術は整理番号148、「切除不能進行又は再発大腸癌における血中循環腫瘍DNAを用いた逐次的がん遺伝子パネル検査」です。申請医療機関は、東京大学医学部附属病院です。審査担当構成員は主担当が平田構成員、副担当が一家構成員、伊藤構成員となっております。
 それでは資料1-5の55ページを御覧ください。審議に先立ち、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件について、事務局より御説明いたします。1番目の実施責任医師の要件です。診療科は消化器外科、消化器内科、腫瘍内科、ゲノム医療科、遺伝科又はこれらに相当する診療科であることが必要、資格は不要、当該診療科の経験年数は5年以上が必要、当該技術の経験年数は不要、当該技術の経験症例数は、実施者又は術者として不要となっております。
 2番目の医療機関の要件です。診療科は消化器外科、消化器内科、腫瘍内科、ゲノム医療科、遺伝科又はこれらに相当する診療科が必要、実施診療科の医師数として、大腸癌に対する全身薬物療法の実務経験5年以上を有する常勤医師1名以上必要、他の診療科の医師数は不要、その他、医療従事者の配置は不要、病床数は不要、看護配置は不要、当直体制は不要、緊急手術の実施体制は不要、院内検査の24時間実施体制は不要、他の医療機関との連携体制は不要、医療機器の保守管理体制は不要、倫理委員会による審査体制は「2か月に1回以上、必要時の随時開催」が必要、医療安全管理委員会の設置は不要、医療機関としての当該技術の実施症例数は不要です。
 その他の要件として、厚生労働大臣が指定するがんゲノム医療中核拠点病院、がんゲノム医療拠点病院若しくはがんゲノム医療連携病院であり、エキスパートパネル実施可能として指定されていること。「エキスパートパネルの実施要件について」(健が発0303第1号令和7年7月7日)を満たしていることが必要となっております。以上です。
○竹内座長
 これらの要件について、御意見等はありますか。いかがでしょうか。特にないでしょうか。
ありがとうございます。ないようです。それでは、様式第9号についてはお認めすることといたします。
 次に、技術の概要と実施体制の評価について、主担当の平田構成員より御説明をお願いいたします。
○平田構成員
 平田です。よろしくお願いいたします。今回、東京大学から申請があった技術については、全身化学療法未施行の切除不能大腸癌症例に対する、血中循環腫瘍DNAを用いた逐次的がん遺伝子パネル検査です。医療技術の概要については、タブレット資料の187ページにまとめられておりますので、こちらを御参照ください。本試験で用いられるGuardant360 CDx がん遺伝子パネル検査については、採血を行って血液中に循環させるがん細胞由来の遺伝子、すなわち血中の循環腫瘍DNAを解析することで、治療につながる情報を得る検査です。今回となる検査ですけれども、対象とする大腸癌では、保険適用されているが標準治療がない又は標準治療が終了した、終了見込みを含む患者を対象に、生涯一度きり認められているというのが現状です。
 血液検体を用いて解析を行うこのがん遺伝子パネル検査では、その最終時点における腫瘍の遺伝子異常が評価可能というメリットがあるため、本技術では一次化学療法開始前と、がんの増悪確認後に採取した血液を用いて、がん遺伝子パネル検査を2回行います。その時点その時点でactionableな遺伝子異常のある患者の割合や、エキスパートパネルでの推奨治療があった患者の割合を求め、がん遺伝子パネル検査を逐次的に行うことの有用性を検討する試験となっております。今回の東京大学の技術そのものについては、2023年7月に既に保険収載されており、それを2回実施するわけですけれども、実際の臨床現場で実施されていることと、大きな違いはないと認識しております。
 それでは、私の評価に移らせていただきます。お手元の資料の21ページです。こちらについては私も含め、各担当から幾つか事前に照会事項を出させていただき、そのやり取りで最終的に適切に対応がなされたと判断したため、「適」としております。ですので実施責任医師等の体制は「適」、実施医療機関の体制も「適」、医療技術の有用性も「適」としております。
 ただ、ちょっと懸念することとしては、この技術について、異論はないのですけれども、主要評価項目としているOncoKB therapeutic level 1、level 2あるいはR1に、該当する遺伝子異常をactionableの遺伝子異常とした場合に、1回目の遺伝子解析から2回目の遺伝子解析にかけて、その変化が見られた被験者の割合となっております。抗がん剤療法を何種類もやっていくと、その中でがんの遺伝子プロファイルが変化するというのは知られています。切除不能の大腸癌の中で、化学療法の前と後とで治療の標的に関わる遺伝子異常の割合がどのように変化するかというのは、前向き検証試験の研究がないということで、実際にどれぐらい変化するのか、どういった遺伝子が変化するのかを明らかにしていく意味では、非常に重要かと思っております。
ただ、一方で保険収載を目指すという意味を、最大の趣旨とする先進医療Bにおいて実施する場合に、変化が見られた被験者の割合というのが、実際の患者に対する真のメリットに、直接的に評価するのは困難かと考えておりますので、副次評価項目で設定された項目も含めて、総合的な判断が必要になろうかと考えております。今、私が申し上げた評価は、総合評価のところで申し上げたいと思いますけれども、この部分に関しては一旦説明を終わりたいと思います。
○竹内座長
 平田先生、ありがとうございました。それでは一旦ここまでとさせていただいて、続いて副担当の一家構成員より、倫理的観点からの評価についてお願いしたいと思います。
○一家構成員
 一家です。こちらに書かせていただいたように、最終的に説明同意文書が確認できたので、「適」と判断しました。ただ、本評価作業の過程において研究の実施体制で、(研究者と企業の関係)とか、患者由来の試料・情報の取扱いに関する正確な内容が、研究計画書や説明同意文書に記載されていないことが分かりました。それは結局のところ、研究全体に関する倫理審査に疑義が生じるということになりました。そういう経緯があり、倫理委員会に審査を戻したという経緯があります。事前照会事項に対する回答の4番と5番の間に4か月以上の期間が空いているのは、そういう事情だということです。こういったことを踏まえますと、この研究を実施する医療機関での倫理委員会を中心とせざるを得ないと思うのです。しっかりと医療機関のほうで研究を管理・監督していただくよう、強く求めたいと思います。以上です。
○竹内座長
 ありがとうございました。続いて副担当の伊藤構成員より、試験実施計画書等の評価について、御評価をお願いいたします。
○伊藤構成員
 試験実施計画等の評価として、私のほうからも1つ照会事項を出しました。照会事項については、会議資料の51ページです。事前照会事項に対する回答ということで課題を聞いています。こちらで何を聞いたかというと、先ほど少し議論になっていましたが、いわゆる主要評価項目で、actionableな遺伝子が増える割合ということです。それに基づいて症例数の設定の根拠を出していて、そのパーセンテージについてどういうように計算されたのかが分かりにくかったので、その部分について質問をしたということです。
 それと、実際にactionableな遺伝子異常の割合が増えたことによって、臨床上どのようなインパクトがあるかに対して回答を求めました。その回答については、51ページ及び52ページに出ています。臨床上のインパクトに関しては、actionableな遺伝子異常の変異が15%以上の患者に認められます。これは9%増えて15%以上ということです。そのインパクトが得られたとすると、6、7人に1人で、遺伝子プロファイルに基づく新たな治療薬が提供できる可能性があるということは、臨床上意義があるという回答を得られています。この回答をもって、症例数の設定の根拠については問題ないだろうと判断しましたので、私の項目については全て「適」というように評価しております。以上です。
○竹内座長
 ありがとうございました。ここまでの皆様の御評価について、何か御意見等はありますか。それでは、平田構成員から総評をお願いして、もう一度皆様に御意見を頂きたいと思います。平田構成員、よろしくお願いいたします。
○平田構成員
 平田です。それでは総合評価に移らせていただきたいと思います。総合評価としては、先ほど各構成員からありましたように、「適」と判断させていただいております。この技術を実施していただくことやこのデータというのは、科学的にも重要な点であることは理解しております。
 ただ、一方で先ほどからあったように、逐次的にがん遺伝子パネル検査を行うことによって、科学的にどういう変化が起こるかというのは重要であるとは思いますけれども、本研究を先進医療Bという制度で用いたときに、保険収載を目指す目的としておりますので、研究という観点からすると主要評価項目がポジティブであっても、やはり真のメリットというのが、それだけではなかなか評価がしにくいのです。副次評価の中で臨床的な意義のあるデータ、患者のメリットを示すデータが得られなかった場合には、それだけをもって直ちに保険収載に資するというのは、なかなか難しいだろうという結論を持っております。一方で、主要評価項目がネガティブといった場合は、これも臨床研究の1つなので、この研究についてはネガティブであったと言わざるを得ないということは、留意点として申し上げたいと思います。私の評価は以上です。
○竹内座長
 ありがとうございます。今回、総合評価としては「適」である。ただし、コメントにお書きいただいたように主要評価項目、プライマリーエンドポイントが達成されたとしても、臨床的な有用性あるいは保険収載を目指した技術としては、それだけでクリアかというと幾つかの疑義があるので、副次評価項目を含めて総合的に判断いただきたいということが、追加のコメント欄に詳しく書かれております。
このような形で今回は「適」として、先進医療会議に報告するという案ですが、何か御意見等はありますか。よろしいでしょうか。かなり踏み込んできちんとお書きいただいたと思います。
よろしいですね。ありがとうございました。御意見がないようなので、「適」として報告をさせていただきたいと思います。一家先生から手が挙がっておりましたね。一家先生、どうぞコメントをお願いいたします。
○一家構成員
 結論に異存はありませんが、今気付いたことのみ確認させていただきたいと思います。タブレット資料の1番、1ページ目です。倫理委員会の承認日が、昨年の11月11日となっています。
○竹内座長
 ありがとうございます。
○一家構成員
 先ほど申し上げたように、今年度中に審査をやり直していただいて、その結果が99/300ページの迅速審査で、今月の4日に審査がされて承認されたという書類が出ていますので、ここの日付もそろえないといけないのではないかと思った次第です。
○竹内座長
 大変貴重なところを細かく見ていただき、ありがとうございました。こちらは事務局から照会していただいて、一家先生のコメントも先生の御評価の所で、先進医療会議のほうに報告させていただきたいと思います。それでは、先ほどのとおり進めさせていただきたいと思います。改めて事務局のほうで御確認をお願いいたします。
 続いて、先進医療Bの取下げについて、説明をお願い
○医政局研究開発政策課課長補佐
 御説明いたします。資料2の57ページを御覧ください。先進医療の取下げとして、告示番号7の1件、申請がありました。取下げ理由としては、告示番号7について「計画していた研究の全課程(症例登録、治療、後観察期間及び結果解析)が完了したため」となっています。特に御意見がなければ手続を進めさせていただこうと思います。以上です。
○竹内座長
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 続いて、申請医療機関からの報告について、事務局より説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 御説明いたします。資料3-1の58ページを御覧ください。国立がん研究センター東病院より告示番号24「周術期デュルバルマブ静脈内投与療法」に関する御報告です。恐れ入りますが、竹内座長と一家構成員におかれましては、報告医療機関との関係で、本議題の審議に際し一時御退室いただきたく存じます。御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
              (竹内座長、一家構成員 退室)
○医政局研究開発政策課課長補佐
 ありがとうございます。本議題の審議は、松山座長代理にお取りまとめいただきます。よろしくお願いいたします。それでは、資料に沿って御説明させていただきます。
経緯の概要として、2025年7月4日に申請医療機関である国立がん研究センター東病院にて、使用期限が2025年6月のデュルバルマブを投与した事案が発生いたしました。現時点で被験者には関連する有害事象等は生じていません。
 不適合の内容の詳細から読ませていただきます。本試験登録患者の次回投与が本年7月11日でありました。7月11日に薬剤部にて別の被験者の調剤のため、試験薬在庫管理表を確認した際に、2025年6月期限の試験薬管理表に7月4日調剤分の記録があり、実際に2025年6月期限の在庫数が減っていたことから、7月4日の投与に2025年6月期限のロットを用いたことが発覚いたしました。同日に研究責任医師(研究代表医師)、研究事務局、病院長へ報告となっています。
 7月14日、被験者2名御本人に上記について電話で説明し謝罪、経緯について了承を得ました。現時点で体調不良や有害事象は確認されていません。患者の安全を第一に考え、今後も定期的な外来通院時に体調を慎重に観察し、疑問や不安が生じた際に速やかに対応をするとあります。
 不適合が発生した理由としては、本試験の試験薬は製造番号ごとに管理表を分けて管理しており、当該試験で提供されている管理表は1枚につき1か所製造番号と使用期限を記載する様式のため、ページ更新時に製造番号と使用期限を記載している。また、当該試験では保冷庫の中で製造番号ごとに試験薬を分けて保管している。通常、薬剤部が用いる治験薬管理表では毎回の払い出しごとに製造番号と使用期限を記録する様式となっている。本試験では、試験独自の「JCOG1807C試験薬管理に関する手順書」に基づいた試験薬在庫管理表を使用しており、薬剤部の標準の様式を採用していなかったことが確認不足につながった要因の一つと考えられる。毎回の払い出し時に製造番号と使用期限を確認する必要があったが、それらを毎回記録する手順にはなっておらず、確認する運用が徹底されていなかった。
 臨床研究の対象者への影響としては、投与されたデュルバルマブは、試験薬と同一成分、同一投与量であるが、使用期限を超過しており品質が保証されているものではないと考え、被験者への健康被害や有効性の低下への懸念から、薬剤の提供元であるアストラゼネカ株式会社に使用期限超過による影響について情報提供を依頼した。その結果、本件の対象薬剤に関しては、安定性試験を行い60か月の品質維持について確認されている。アストラゼネカ株式会社から提供された治験薬出荷承認書によると、今回投与された薬剤のロットは2020年7月10日に製造されたものであり、冷蔵貯法条件下における有効期限は2025年7月10日までであった。
 被験者2名に対しては不適合が発覚してから速やかに電話連絡し、本件について説明しおわびした。2名とも投与後の体調は問題ないとのことであった。特に本人からの追加意見などはなかった。
 臨床研究における対応としては、結果的に治験薬出荷承認書からは有効期限内の投与ではあったものの、治験薬のラベルに書かれた使用期限は超過していること、2名と複数名で投与されたことから、患者の安全を脅かす可能性が高かった重大な不適合事案としてCRB報告を行い、本件は2025年8月14日の合議審査にて承認された。同時に参加施設へ周知し、再発防止策について説明する。各施設での同事案発生の注意喚起を行う。
 再発防止策としては、薬剤師が試験薬を調剤する際、試験薬管理表の表題下に加えて、払出日、払出数と同じ行の備考欄に使用期限を記載する運用に改める。今後、新規開始する試験で試験独自の様式の管理表を用いる際には、当該事案と同様のエラーが生じる可能性を念頭に置き、必要に応じて研究事務局側と協議するとあります。
 資料3-1の58ページの4番の今後の対応についてですが、同院における再発防止策が適切かどうかについて御議論いただければと思います。以上です。
○松山座長代理
 ありがとうございます。本件について、御意見、御質問等はございませんか。坂井先生、お願いいたします。
○坂井構成員
 不適合が発生した理由を見ますと、試験で用いている手順書が良くなかったという趣旨の理由になっています。恐らく治験事務局にはこの不適合は伝わっていると思うのですが、事務局からは特に手順書を変更するといったことはないというか、言われてはいないのでしょうか。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 先進医療事務局のほうには、そのような旨の御連絡は頂いていません。
○坂井構成員
 必要に応じてと書いてあるのですが、ほかの施設で同じようなことがないかどうかの確認と、協議はしたほうがよいのではないかと思ったのですが、その点についてはいかがですか。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 本会議で出た意見として、申請者に返そうと思います。ありがとうございます。
○坂井構成員
 ありがとうございました。
○松山座長代理
 貴重な御意見をありがとうございました。ほかの共同研究機関に対してもアラートを出すということで、御対応させていただこうと思います。そのほか、構成員の先生方から御意見、御質問等はございませんか。
ありがとうございます。それでは、御報告のとおり進めていただいて、今、坂井構成員のおっしゃったことに対して、事務局からこのように対処するという形でコメントが出ておりますので、それを国立がんセンター東病院のほうにお出しするということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、そのとおりに進めていただければと思います。
 それでは、竹内座長、一家構成員にお戻りいただいた上で、進行を座長にお戻ししたいと思います。ありがとうございました。
               (竹内座長、一家構成員 入室)
○竹内座長
 ありがとうございました。それでは、続けさせていただきます。残りの議題の「その他」です。事務局から何かございますか。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 事務局より御報告があります。資料4-1の61ページを御覧ください。本年8月に当部会で評価が行われた、国立循環器病研究センターの偽腔拡大に対する血管内治療の総括報告書に関する御報告です。第178回先進医療技術審査部会において頂いた照会事項を申請者に照会させていただいています。回答を得ているところですので、供覧させていただきます。なお、本照会回答による評価表の修正はありません。以上です。
○竹内座長
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。大変深い議論をしていただいて今回、照会事項をして、その照会事項のフィードバックでこのような形で、特に評価表の修正等はないということです。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。特に御意見はないようでした。
 それでは、本日の議題は以上です。構成員の皆様、全体を通して何か御意見、御質問、コメント等はございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、次回の日程を事務局からお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
 次回は、令和7年10月10日(金)の開催とさせていただきます。時間は16時から18時までの予定で、詳細については別途御連絡させていただきます。
また、本日の議事録については、作成し次第、構成員の皆様に御確認をお願いし、その後公開させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○竹内座長
 ありがとうございました。それでは、これをもちまして、第179回先進医療技術審査部会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。