第28回労働政策審議会安全衛生分科会じん肺部会 議事録
日時
令和7年9月16日(火) 10:00~
場所
厚生労働省 専用第21会議室
出席者
- 公益代表(敬称略)
- 飯田 裕貴子、髙田 礼子、山本 忍
- 労働者代表(敬称略)
- 金井 一久、鈴木 誠一、冨髙 裕子、堀尾 純士、松尾 慎一郎
- 使用者代表(敬称略)
- 笠原 康雄、川中 一哲、坂下 多身、松本 純子、森田 大三、矢内 美雪
ヒアリング参集者(敬称略)
芦澤 和人、加藤 勝也、黒澤 一、大塚 義紀 - 事務局
- 安井 省侍郎(安全衛生部長) 佐藤 俊(計画課長) 佐々木 孝治(労働衛生課長)
森川 博司(主任中央じん肺診査医) 中村 登紀子(健康疫学専門官) 濱田 幹浩(主査)
議題
(1)じん肺診査ハンドブックの改訂について
(2)その他
(2)その他
議事
- 議事内容
○森川主任中央じん肺診査医 おはようございます。それでは、定刻になりましたので、「第28回労働政策審議会安全衛生分科会じん肺部会」を開催させていただきます。主任中央じん肺診査医を務めております森川です。よろしくお願いいたします。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、当部会に御出席くださいまして、誠にありがとうございます。本日は潤間委員、島田委員、中野委員、吉村委員から御欠席の御連絡を頂いておりますが、その他の委員の皆様方には御出席いただいておりますので、労働政策審議会令第9条第1項及び第3項に定める定足数を満たしておりますことを御報告いたします。
今回は委員の改選があってから初めての対面での会議になりますので、委員の皆様方を御紹介いたします。まず、公益代表の飯田委員です。
○飯田委員 飯田です。よろしくお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 すみません、御発言のときはマイクを押していただければ発言できますので、よろしくお願いします。
続きまして潤間委員です。今日は御欠席です。島田委員も御欠席です。髙田委員です。
○髙田委員 髙田でございます。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 中野委員、今日は御欠席です。それから山本委員です。
○山本委員 山本です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 次に、労働者代表の金井委員です。
○金井委員 JEC連合の金井です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 鈴木委員です。
○鈴木委員 全日本港湾労働組合、全港湾の鈴木です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 冨髙委員です。
○冨髙委員 連合の冨髙です。よろしくお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 堀尾委員です。
○堀尾委員 セラミックス連合の堀尾です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 松尾委員です。
○松尾委員 全建総連の松尾と申します。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 あと、今日は御欠席の吉村委員になります。
続きまして使用者代表の笠原委員です。
○笠原委員 飛島建設の笠原と申します。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 川中委員です。
○川中委員 川中です。よろしくお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして坂下委員です。
○坂下委員 経団連の坂下です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 松本委員です。
○松本委員 松本です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 森田委員です。
○森田委員 神戸製鋼所の森田です。よろしくお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 今日、Webで御参加の矢内委員です。
○矢内委員 キャノン株式会社の矢内です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 髙田委員には部会長、中野委員には部会長代理をお願いしております。よろしくお願いいたします。
また、本日はヒアリング参集者として、長崎大学大学院の芦澤教授、芦澤先生、一言お願いします。
○芦澤参集者 長崎大学の芦澤でございます。よろしくお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 ありがとうございます。川崎医科大学の加藤教授です。
○加藤参集者 川崎医科大学総合医療センターの加藤です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 東北大学の黒澤教授です。
○黒澤参集者 東北大学の黒澤と申します。よろしくお願いいたします。今、移動中で、もうすぐ到着いたします。
○森川主任中央じん肺診査医 そして、北海道中央労災病院の大塚院長です。
○大塚参集者 大塚です。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 以上の4人の先生方に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
続きまして、事務局に交代がありましたので御紹介いたします。安全衛生部長の安井でございます。
○安井安全衛生部長 安井と申します。よろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして濱田主査です。
○濱田主査 8月1日付けで着任いたしました濱田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 傍聴の方へのお願いですが、カメラ撮影等はここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
今回はペーパーレス開催とさせていただいておりますので、お手元に1人1台、タブレット端末を御用意しております。画面を御覧いただいて、議事次第、資料等が並んでいるページ、最初のページであることを御確認ください。操作は指でもできますが、タッチペンも御用意していますので、適宜御利用ください。前の画面に戻る場合は、左上に表示されている矢印、あるいは「戻る」の箇所をタッチしていただければと思います。資料のページを進みたい場合は下のほうへスクロールをお願いいたします。不具合等はございませんか。大丈夫でしょうか。
また、繰り返しになりますが、御発言の際は皆様のお手元のコンフィットマイクの真ん中のボタンを押していただいて、御発言が終わりましたらオフにお願いいたします。
それでは、資料の確認をさせていただきます。最初に議事次第、資料1、じん肺診査ハンドブックの改訂について、資料2-1、「じん肺健康診断とじん肺管理区分決定の適切な実施に関する研究」研究者名簿、資料2-2、じん肺診査ハンドブックにおける検査の取扱い、資料2-3、じん肺診査ハンドブック改訂案です。参考資料としまして、参考1、芦澤参集者提出資料、参考2、じん肺部会委員名簿、参考3、労働政策審議会令、参考4、労働政策審議会運営規程、参考5、安全衛生分科会運営規程、参考6、じん肺部会運営規程になっております。オンラインの先生には事前にお送りしております。資料の過不足等はございませんか。ありがとうございます。
それでは、以降の進行につきましては、髙田部会長にお願いいたします。
○髙田部会長 改めまして、皆様、よろしくお願いいたします。
それでは、議事次第に従って議事進行を務めさせていただきます。まず議題(1)じん肺診査ハンドブックの改訂についてになります。初めに事務局から説明をお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 資料1を御覧ください。じん肺診査ハンドブックの改訂についてです。これは前々回の3月の部会でもお示ししたものになります。
まず、じん肺管理区分というのは、じん肺法に定められていますように、エックス線写真及びじん肺健康診断の結果により決定されるものです。このじん肺健康診断の具体的実施手法及び判定については、局長通知におきまして、「じん肺診査ハンドブック」に記載された内容並びに平成22年6月28日に出されました局長通知を基本として行うこととされています。
このハンドブックにつきましては、昭和53年に発刊されてから大幅な改訂が行われていませんので、医療の進展、医学的知見の集積等を踏まえた現状に即したハンドブックを作成することとし、「じん肺健康診断とじん肺管理区分決定の適切な実施に関する研究」において、研究代表者は今日御出席の芦澤参集人にお願いいたしましたが、令和4年度から令和6年度にかけて研究していただきまして、今日お示しするハンドブック改訂案を作成していただきました。
改訂案の検討のスケジュールですが、2にありますように、3月5日のじん肺部会で最初にお示ししました。そして、この9月16日と30日、2回に分けまして、ハンドブックの改訂案について実質的な御議論を頂きたいと思っています。それを踏まえて、10月から11月にかけてパブリックコメントを実施します。12月に、パブリックコメントで頂いた御意見等も踏まえて、ハンドブックの改訂案についての修正をお示しして、ここでハンドブックの内容を確定したいと思っております。そして、令和8年3月に通知を発出して、令和8年4月、来年度から、新しいハンドブックに基づきまして、じん肺の健康診断を実施していただきたいと考えております。事務局からは以上です。
○髙田部会長 御説明ありがとうございました。ただいまの事務局の説明に続きまして、芦澤参集者から全体について改めて御説明をお願いいたします。芦澤先生、よろしくお願いいたします。
○芦澤参集者 よろしくお願いいたします。参考1を御覧ください。この資料は、第26回じん肺部会で提出した資料を一部改変させていただいたものです。ここにありますように、令和4年からの3年間、労災疾病臨床研究をさせていただきまして、主なテーマは、「じん肺診査ハンドブック」の改訂ということでした。
次のスライドをお願いします。研究の目的に関しましては、ただいま主任中央じん肺診査医の森川主任から御説明がありましたとおりで、これまでも運用の見直し等が行われてきましたけれども、近年の医療の進歩やじん肺の病態等に関する新しい知見が集積されてきたということで、ハンドブックの改訂を行うことになったという次第です。
次のスライドをお願いします。3年間の芦澤研究班の研究組織でありますが、御覧の先生方に御参加を頂きました。基本的には、次の流れ図でも説明いたしますけれども、研究班を大きく3つの班に分けまして、臨床部門、肺機能部門、それから画像診断部門の3つの小班に分かれていただいて、それぞれ改訂の作業を行っております。
次の研究班の流れ図をお願いします。まず1年目は、現在の「じん肺診査ハンドブック」の精査、改訂内容、どのようなことを改訂していくか、1年掛けて議論を行いました。そして、ある程度の改訂案ができた2年目の前半で、労災病院の呼吸器科医師と全国の地方じん肺診査医に対してアンケート調査を行いまして、御意見を頂いております。それを基に、3年目で何回かの改訂を重ねて最終案を作成したところです。並行しまして、じん肺診査における遠隔画像診断のネットワーク体制と、標準エックス線写真に対する電子版の症例の追加のための見直しも行っております。
次のスライドをお願いします。改訂のポイントです。まず一番重要なことは、現行の診査・基準・運用方法は変わるものではありません。改訂のポイントとしては、そこにあります2つのことが重要になります。(1)は通達・事務連絡の内容の追加ということです。詳細は後で述べさせていただきますが、原発性肺がんを合併症に追加したこと、一番大きく変わったのは、肺機能検査の判定法が変更になったこと、標準エックス線写真のリストを追加し新規の症例を明記したことになります。もう1つは、(2)医療の進歩や医学的知見の集積です。採血や血液ガス分析方法の削除、現在行っていない様々な検査の削除、じん肺の種類別のCT所見を追記したということになります。
ここからは、「じん肺診査ハンドブック」の目次、左が旧、右が新の最終案になりますけれども、赤字の所が特に大きな変更が行われているものになります。詳細はこれから説明があると思いますけれども、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲという骨子に関しては変わっておりません。ただ、Ⅰのじん肺の画像の所では、じん肺の種類を明記したこと、それから3番目のエックス線画像に更にCTや病理所見を加えたこと、じん肺の合併症・続発症では、新たに加わった原発性肺がんについて言及しております。
次のページです。Ⅱじん肺健康診断の方法と判定に関して大きく変わった所は、3のエックス線撮影、デジタル画像になっていますので撮影法等に関すること、それからCTの位置づけについて記載をしております。
次のページです。先ほども述べましたけれども、5番目の肺機能検査、6番目の合併症の所で原発性肺がんに関して言及したこと、その他の検査で心エコーが新たに加わっております。
最後のページになりますけれども、Ⅲ健康管理のための措置です。実際、内容については大きくは変わっておりませんけれども、流れ、それから新たに管理区分を明記し、最終的な決定申請、決定までの流れについて、少し追記しているということになります。
一番最後のスライドは、芦澤班の報告書になります。説明は以上になります。
○髙田部会長 芦澤参集者、御説明いただきましてありがとうございました。ただいまの芦澤参集者と事務局の説明につきまして、御質問、御意見等がございましたら頂きたいと思います。まず、会場に御参加の委員で御質問、御意見等はございますか。
○松尾委員 はい。
○髙田部会長 松尾委員、お願いします。
○松尾委員 ハンドブックのこの間の議論の関係で何か申し上げることは、趣旨の関係でもありませんが、今通常国会で安衛法が改正をされました。その対象が「労働者及び個人事業者等」と変更されております。そうした意味で、ハンドブックで書かれている「労働者」という表記につきましては、「労働者及び個人事業者等」、若しくは「労働者等」ということで、それを変更するべきではないかと思います。これは、「じん肺診査ハンドブック」の今回議論する中身とは違うので、ここで発言させていただきます。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。事務局、よろしくお願いします。
○佐々木労働衛生課長 労働衛生課長の佐々木です。松尾委員、御指摘ありがとうございます。御案内のとおり、先の労働安全衛生法の改正は、建設アスベスト最高裁、建設アスベスト訴訟の最高裁の判断を踏まえまして、労働者のみならず、同じ所で作業をしている個人事業者等による災害の防止を図るために必要な措置、これを講じるための法改正を行ったという次第です。その中身としては、機械等による危険の防止と、要は、個人事業者等の生命、身体への危害を直接的に防止するための規定でして、じん肺健康診断を含む個人事業者等の健康管理については、費用負担等もろもろの課題がありまして、広範な検討が必要であるということから、この度の改正の対象とはしなかったものです。したがいまして、今般の「じん肺診査ハンドブック」において、対象を「労働者等」と、個人事業者を含めた形の記載にすることは適当でないと考えております。ただ、なお健康管理につきましては、御自身の心身の健康に配慮することは重要で、昨年、令和6年5月に策定しました「個人事業者等の健康管理に関するガイドライン」に基づきまして、必要な対応を頂くことになっておりますので、引き続き、厚労省としましては、こちらのガイドラインの周知を図ってまいりたいと考えております。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。松尾委員、追加でいかがでしょうか。
○松尾委員 今、回答があったように、アスベスト裁判の結果だと思っております。実際に「個人事業者等」となったときの関係で言いますと、やはり、労働者と違うというところがありますから、検査等、お医者さんに掛かるときの前提が違ったりしていますので、その辺の周知が必要だと思います。先ほど経費の問題を発言されましたが、経費の問題についても、実際に熱中症の関係ですとか、それらも含めた経費の問題は、安衛分科会でもこれから大きな課題となるところです。先ほど言ったように、経費の問題も含めた周知、具体的な対策は、このじん肺部会で行うのか、それとも安衛分科会で行うのか、それをお聞きしたいと思います。
○髙田部会長 それでは、事務局、お願いします。
○佐々木労働衛生課長 御指摘の部分は、じん肺に係る労働者に限らず、そして個人事業者に限らず、かなり全般的にわたることだと思っていますので、それぞれを見て検討がなされるべきだと思ってはおりますが、繰り返しになりますが、現行の整理では、経費というものを申し上げましたが、もろもろの事情から、この度の安衛法改正には反映させないことになっておりますので、これらは、いろいろな並びの中で合わせて整理されていくべきものだろうと思っております。そうした中で、これもまた繰り返しになりますが、周知につきましては、個人事業者等の健康管理ガイドラインがありますので、しっかりその中でじん肺健康診断に対応していただけるように、周知を図ってまいりたいと考えております。
○髙田部会長 ありがとうございます。松尾委員、いかがでしょうか。
○松尾委員 最後、要望としてお聞きください。今の御回答ですと、周知に徹底するというふうにしか取れませんので、是非、そうした諸問題についても真摯に受け止めて、具体的な検討をしていただくよう要望いたします。
○髙田部会長 事務局、お願いします。
○佐々木労働衛生課長 本日、御意見があったということで受け止めたいと思います。実際に検討するかどうかは、また持ち帰らせていただき、今後の検討課題としたいと思っております。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。松尾委員、よろしいでしょうか。
○松尾委員 いいです。
○髙田部会長 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 ハンドブックの中身の話をしてもいいのですか、今の段階で、今日、渡した。違う、この後、分かりました。
○髙田部会長 この後で、よろしくお願いします。全般的な進め方等につきまして、何か御意見はこの場でございますか。冨髙委員、お願いします。
○冨髙委員 まず、過去の部会における意見等も勘案し、現行のハンドブックからの変更箇所について、理由等を追記、御説明いただきました、芦澤先生と事務局の皆様に感謝申し上げます。今回の改訂の趣旨は、参考資料にもあるように、この間に発出された通達や事務連絡の内容を反映するとともに、医療の進歩や医学的知見の集積を踏まえたものと考えており、じん肺症状の診断や、管理区分の決定に影響を及ぼすような要件や基準値が変更されるものではないと受け止めています。今回の改訂によって、じん肺健康診断の適切な実施と管理区分の正確な判定が一層図られることが重要だと思いますので、この後の議論や、実施するパブコメの内容も踏まえつつ検討していただければと思います。以上です。
○髙田部会長 御発言ありがとうございます。事務局、よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。オンライン参加の委員も御発言は何かございますか。特に事務局で挙手しているとか確認できますか、大丈夫ですか。ありがとうございます。
それでは、次に進めたいと思います。事務局からまた説明をお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして、資料2-1を御覧ください。資料2-1で、先ほど芦澤参集者からも御説明がありましたが、このハンドブックの改訂案を作ってくださった研究班の先生方の一覧表をご紹介しています。今日は、研究代表者の芦澤先生、主に画像の研究班のメインをされていた加藤先生、呼吸機能の黒澤先生、そして、合併症の検査のほうで大塚先生、この4人の参集者の方に御参加いただいています。
続いて、資料2-2を御覧ください。最初に、ハンドブックの本体自体は、後ほどご説明しますが、結構、膨大なものになっています。その中でも、特に2点、委員の先生方に御議論いただきたい点がありまして、最初に御議論を頂きたいと思っています。そのうちの1つが、喀痰中の好中球エラスターゼ検査になります。じん肺法に基づきまして、合併症にかかっている疑いがあると診断された方については、厚生労働省が定める検査を行うこととされています。この検査は、省令におきまして、結核菌検査、たんに関する検査、エックス線特殊撮影による検査とされています。現在、たんに関する検査は、目視によって、たんの量と性状の検査が行われています。また、合併症のうち、続発性気管支炎では、気道の慢性炎症性変化に細菌感染等が加わっているため、たんの中の細菌検査が必要になることがあります。また、膿性たん、膿みたいなものですが、その客観的な指標として、たんの好中球エラスターゼ検査というものがあります。ただし、たんの好中球エラスターゼ検査につきましては、膿性たんの客観的な指標として有用とは考えられますが、たんの採取方法によっては適切な結果が出ないことも考えられます。したがって、「じん肺診査ハンドブック」の今回の改訂において、以下のように記載してはどうかとお示ししています。
すみません、ちょっと長くなりますが、「膿性たんの客観的な指標として、たんの好中球エラスターゼ値があり、膿性たんが持続する場合には検査して確認することが望まれる。ただし、この検査結果が陰性であったとしても、採取された検体が適切に採取されたものでなかったこと等も考えられることから、この検査結果のみをもって、合併症の有無が機械的に判定されるものではなく、あくまで、総合的な医学的判断で判定することとする」と書かせていただいています。これの趣旨としては、たんが持続する場合に検査を行うことが望ましいとし、検査結果がプラスであったときには、合併症があるという判断の1つとして使ってもいいのですが、ただ、検査結果が陰性であったからといって、合併症がなかったと判定はしないようにと、ここで注意をしています。あくまでも、総合的な医学的判断で判定するものの補助的な1つとして、たんの好中球エラスターゼ値があるのだということを、ハンドブックでも書かせていただきたいと思っております。事務局からは以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。喀痰中好中球エラスターゼ検査につきまして、本日は大塚参集者に御参加いただいております。大塚先生、追加で補足の御説明がございましたら、よろしくお願いします。
○大塚参集者 森川主任がおっしゃってくださったことで、大体趣旨は皆さんに御承知いただいたかと思います。エラスターゼ陽性であれば、そのまま継続して治療を行っていただくことになります。もし陰性の場合には、このエラスターゼ検査そのものが100%特異性があるわけではないので、ほかの細菌検査、細胞診の検査等を含めて、本当に続発性気管支炎があるかどうかの検査をするきっかけとしていただければと思います。以上になります。
○髙田部会長 大塚参集者、ありがとうございました。ただいまの大塚参集者と事務局の御説明につきまして、御質問、御意見等はございますか。
○鈴木委員 はい。
○髙田部会長 それでは、鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 鈴木です。私自身が余り知識も何もなくて、そして、ここに出てくるのも2回目ということです、メンバーが変わって。この間、会社で言いますと株主総会、労働組合ですと大会で、8月の半ばからずっと私は出張で出っぱなしで、今日も出掛けなければいけないということで、ちょっとコミュニケーションが取れていないのですが、私どもの親しくする仲間であるお医者さんグループから意見が寄せられていて、そのことについてちょっと触れたいと思います。今、資料2-2の枠で囲われている部分がいつ出たのかとかが私も分からないので、この先生たちが下のただし書を付け加えていられるほうが最近出てということであれば、ちょっと前後するのかもしれませんので、その辺はお含み置きいただきながら、私のほうに入ってきた連絡を発表したいと思います。
じん肺補償対象になりますが、気管支炎は慢性的に合併すると補償対象になるがと。現行は、1時間のたんの量を測り、たんの中の膿の多さを目視で判定することになっていると。これを、「好中球エラスターゼを検査室で測定する」に切り替えようとしていると。喀痰中の好中球エラスターゼは、普通の病院では検査されておらず、研究段階です。検体を労災病院などに送って検査する方法では、労災病院などを経ないと続発性の気管支炎の診断や治癒判定ができなくなるので、新たな検査を導入することには反対であるという御意見が寄せられていますが、その辺の見解をお伺いしたい。
○髙田部会長 ありがとうございます。まず、事務局からお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 御意見ありがとうございます。これは、あくまでも、ご説明しましたように、現行のたんの目視の検査を全部やめて、たんの好中球エラスターゼ検査に全部置き換えるというものではなく、大塚参集者からも御説明がありましたように、あくまでも補足的に使用するもので、現行の運用方法、検査、合併症の検査など、そういうものを変えるものではありません。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 ですから、私には前後するのは分からないのですが、下の枠の外にあるのをただし書でというのは、当初の発表にプラスされたということなのでしょうね、きっと。そういうことで理解してよろしいですか。
○髙田部会長 事務局、お願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 すみません、この下の所なのですが、「膿性たんの客観的な指標として」から「望まれる」までが、前々回の3月にお示ししたもので、今回、9月に「ただし」以下の所を追記したものになります。以上です。
○鈴木委員 分かりました。
○髙田部会長 鈴木委員、よろしいでしょうか。
○鈴木委員 はい。
○髙田部会長 大塚参集者からは何か追加でコメントはございますか。
○大塚参集者 森川主任がおっしゃったことと全く同じなのですが、現行の検査方法に取り替わるものではなく、あくまでも、持続的に慢性的にずっと膿性たんが検出されるという健康診断書の報告があった場合に、これはじん肺法では可逆的な気管支炎と明記されておりますので、抗生剤等で細菌感染がなくなるはずなのですが、それが持続的に膿性痰になっていた場合に、こちらとしましては、評価者が評価する客観的な指標がないものですから、その一助として、このエラスターゼというものを導入させていただきたいと。あくまでも、その時点での単発的なものでして、ふだんの検査においては、従来どおりの目視及びたんの量を測る検査に置き換わるものではないことを、私も追加して発言させていただきます。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。そのほか、会場から御意見、御質問はございますか。金井委員、お願いします。
○金井委員 1.喀痰中好中球エラスターゼ検査について、5個目のポツで、「膿性たんの客観的な指標として、有益と考えられるが、たんの採取方法によっては適切な結果が出ないことも考えられる」とされています。先ほどから総合的に判断と述べられていますが、この検査はじん肺の所見があると診断された者のうち、肺結核以外の合併症にかかっている疑いのある者に対して追加的に実施する検査のうちの1つということで、適切な検査結果が得られなかった際には、労働者の更なる健康被害の増大を招く可能性があると認識をしています。今回の改訂における記載案には、適切な結果を得るために望ましいたんの採取方法について、ハンドブック本冊にも特段の詳細の記載はないものと受け止めています。労働者保護の視点から、適切な検査結果を得るための医学的エビデンスに基づいて推奨されているたんの採取方法の一例や、具体的にどのように採取するのか、どのような点に注意するのかなどを追記してはいかがかと考えますが、いかがでしょうか。
○髙田部会長 ありがとうございます。まず事務局からお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 お答えします。確かに、今、たんの採取に関しては「起床後おおむね1時間のたんを採取して」と記載しておりますが、呼吸器学会等でも、まだちゃんとしたたんの採り方は記載がないとお聞きしていますので、そこまで書くのは難しいかと事務局としては考えております。
○髙田部会長 金井委員、お願いします。
○金井委員 ありがとうございます。医学的知見に詳しくない中の質問で恐縮ですが、内容について承知しました。改めて言うまでもありませんが、ハンドブックの改訂後においても、労働者の健康被害の確実な発見と正確な管理区分の判定がなされることは不可欠と考えています。今ほどの答弁も踏まえて、適切な診断の実施に向け、引き続き改訂内容の検討を頂ければと思います。よろしくお願いします。
○髙田部会長 金井委員、ありがとうございます。大塚参集者から、もし何か追加でコメントがありましたらお願いします。
○大塚参集者 大塚ですが、よろしいでしょうか。
○髙田部会長 お願いします。
○大塚参集者 最初の続発性気管支炎の診断におきましては、1年において3か月以上咳やたんが持続するということが前提にありまして、たんの量も、診断される際に、1日当たり起床後の1時間たんで3㏄以上、そして、膿性たんであることが診断の必須条件になっております。ですから、たんの方法は、今まで続発性気管支炎が診断された際の採取方法と同等で採っていただいてということで、先ほど森川主任からもありましたように、特段、学会等で採取方法が規定されているわけではございませんので、診断される際に採られた方法で、また採取していただければいいものと認識しております。以上です。
○髙田部会長 大塚先生、ありがとうございました。金井委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほかございますか。オンライン参加の委員で御発言はよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、次に進みたいと思いますので、事務局から説明をお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 すみません、今日欠席の中野委員からコメントがありましたので、ご紹介したいと思います。ただいまのたんのエラスターゼ検査についてです。現行では、枠の中の5つ目の「ポツ」に「たんの採取方法によっては適切な結果が出ないことも考えられる」とお示ししているのですが、「じん肺診査ハンドブック」では、「等」の記載があります。資料の下に注釈がありますが、4施設全体での喀痰中好中球エラスターゼ検査の感度75.5%、特異度58%であり、検査の精度による限界や施設間でばらつきなどの理由もあるため、たんの採取方法のみに限定した記載ではないほうがよいのではないでしょうか」ということで、資料の修正案として、「たんの採取方法等によっては適切な結果が出ないことも考えられる」と御提案を頂いています。御議論を頂けたらと思います。
○髙田部会長 ありがとうございます。事務局からは、本件について何かございますか。
○森川主任中央じん肺診査医 ハンドブック改訂案には「等」を記載しておりますので、資料も修正させていただいたほうがいいかと考えています。
○髙田部会長 大塚先生、いかがでしょうか。特に問題ないでしょうか。
○大塚参集者 確かに御指摘のように、3施設でやっておりますので、施設ごとに若干のばらつきが採取方法においてもありますから、先ほど御指摘を頂いたような文面を追加させていただくということでよろしいかと思います。
○髙田部会長 ありがとうございます。ただいまの件につきまして、特に何かございますか。よろしいでしょうか。
そうしましたら、事務局、次に進めていただければと思います。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして、次のページに進んでいただき、2.胸部CT検査についてです。じん肺法第3条において、じん肺健康診断はエックス線写真(直接撮影による胸部全域のエックス線写真をいう。)による検査によって行うとされています。ただ、CT検査が医療の現場では結構進んできていますので、CT写真はじん肺健康診断の際に参考資料として閲覧して、特にじん肺所見があると総合的に判断する場合に利用して差し支えないと、令和5年に局長通知でお示ししています。CT写真については、じん肺の評価において適切なスライス厚は今後の課題として残るという御報告もありますので、これも踏まえて以下のような表現にしてはどうかとお示ししています。
「じん肺診査におけるCT検査の位置づけは、通常の呼吸器診療と異なっており、注意が必要である。じん肺健康診断に用いる画像はじん肺法第3条にてエックス線写真とされており、胸部エックス線写真をじん肺標準写真と対比して、じん肺のPR分類を決定することになる。したがって、日常の呼吸器診療においてCTは幅広く利用されているが、じん肺診査においては、エックス線写真を用いずにCT所見に基づいてPR分類を決定することはない。ただし、CT写真をじん肺健康診断の際にCT検査の限界も考慮しつつ参考資料として閲覧して、特にじん肺所見があると総合的に判断する場合には、利用して差し支えない。」
先ほどのエラスターゼの検査と同じことになりますが、じん肺健康診断では単純エックス線写真で型を決めることになりますが、CT所見でなかったからといってじん肺がないのだと判断するのではなく、もしCT写真の中でじん肺の所見があった場合には参考として用いてよいということを、こちらで強調しております。「したがって、じん肺診査の対象者がCTを撮像されている場合は、必要があれば都道府県労働局から申請者にCT写真の提出を依頼することができる」と書いています。したがいまして、申請者の方がCT写真をもし撮っておられれば、じん肺かどうかを判断するときに参考資料として取り寄せてもいいですが、もしCT写真を撮っておられない場合は、あえてCT写真を撮ってきてくださいと提出を求めることはできないということを、ここで書いております。
「また、管理区分2以上と決定され、経過観察中に胸部エックス線写真においてじん肺陰影以外の異常陰影が認められた場合や、臨床所見から合併症が疑われる場合は、その精査として胸部CT検査を積極的に施行すべきである」とお示ししています。事務局からは以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。ただいま、胸部CT検査について事務局から御説明いただきました。本日は加藤参集者にこちらに御参加いただいております。加藤先生、補足の説明がありましたら、よろしくお願いいたします。
○加藤参集者 今、森川主任に説明していただいたとおりですが、少しだけ補足させていただきます。あえてこれを載せるというなかで、やはり臨床の場でCTが用いられすぎているという現状がまずあります。診療ガイドライン等においても、例えば肺炎であってもCTを撮る必要はないとなっているのですが、ではCTを撮らない病院があるのかというと、そういうことはなくて、皆さんCTを撮られます。一般の内科の先生、臨床の先生、健診のみをやられている先生は若干違うかもしれないですが、臨床現場でやはりCTの存在感が余りにも大きいということで、よく言われる話ですが、なぜじん肺はCTで診断しないのというようなことを、私どももよく言われます。そういう状況もありまして、やはり、じん肺法に基づいてエックス線写真で診断するというところをちゃんと明記しておく必要があるということで、このような項目を追加しております。
その中で、CT検査の限界というか、特性かなとも思うのですが、「考慮しつつ参考資料として閲覧して、特にじん肺所見があると総合的に判断する場合には」というこの辺りについては、この方、実際の対象の労働者の方で職歴があって、胸部写真でも何か影があるようにも見えるし、ないのかなというときにも、本当はもう少し詳細に見ればあるのではというような際に、CTを見ると淡い影がかなりあると、そういうような状況も結構あります。ですので、そういう職歴や単純写真の所見などを総合的に判断して、必要があればCTを参考所見として利用することに差し支えはないというところを明記して、よりじん肺診査が適正に行われるようにということで、この項目の記載を提案させていただきました。以上です。
○髙田部会長 加藤参集者、御説明ありがとうございました。加藤参集者と事務局から御説明いただきましたが、このことにつきまして御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 全港湾の鈴木です。先ほどと同じなのですが、素人的に話を聞いていると何となく分かるような分からないような、CTが当てにならないのに使っているということに対しての意見だと思うのですが、じん肺の程度を標準のエックス線写真と比較で判定する総論は変更なく、CTは参考でよいと思うと。基準のエックス線写真に対応するCTは、ほかの疾患や紛らわしいほかの病変が混在せず、物指しとしてふさわしいものを選んでほしいと。適切とは思えないCTというものが厚労省案に入っていることに対して、差し替えを求めていると。今の先生の話等を私なりにあれをすると、CTを活用するというのが、このじん肺被害に関して多くされているから、だから否定しないのだと、でも、じん肺では当てにならない検査方法なのだという判断になるのですけれども、それであるならば、そういう危惧をされているCTというものをクローズアップするのではなく、徹底的に胸部エックス線写真を中心にするという文章にすればいいのではないかなと思うのですが。私どもの仲間の医者から届いたものを中心にお答えいただければと思います。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。まず、事務局からお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 ありがとうございます。CTがじん肺の診査において使い物にならないとか、そういう意味ではなくて、あくまでも、鈴木委員もおっしゃったように、じん肺の判断は単純エックス線写真で行います。ただ、そこで先ほど加藤参集者のお話もありましたが、少し分かりにくいものがあったり、もっとはっきりさせたいというときに、CTを参考にして見ていいという書き方になっています。ただ、CTは厚さによってじん肺の影が写らなかったりすることもありますので、そういった限界もあるので、あくまで、CTが写さなかったからといって、じん肺がないと判断しないようにしてくださいとお示しをしているものになります。
○髙田部会長 鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 私は素人なのでよく分かりませんが、石綿肺のように、先生の専門性によって発見がされないという先輩組合員とかもいましたので、その辺の新しい、要は若い医師に経験を踏んでいただくというか、勉強を深めていただいて、こういう文章が残るということで、齟齬のないように、より詳細な記入をしていただければと思います。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。加藤参集者、追加で御発言がありますか。
○加藤参集者 森川主任が言われたとおりなのですが、CTが、言葉をそのまま「当てにならない」というわけではなくて、やはりCTが持つ情報は診断のために呼吸器診療の中ですごく有用なものではありますが、じん肺診断における特性というのを理解した上で、CT写真を参考にして、単純写真、エックス線写真で診断をするという、そのような流れが一番適切にじん肺診査を行えるかと。そういったところで、今回の、あくまでも参考として使うという記載をさせていただいております。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。鈴木委員、よろしいでしょうか。お願いいたします。
○鈴木委員 しつこいようですけれども、危惧をしているお医者さんがいらっしゃいますので、今、言われたことで私はある程度理解できるのですが、専門家の方たちが危惧をしていますので、そこに関して、やはり注意が払われるような対応をよろしくお願いいたします。
○髙田部会長 ありがとうございます。事務局、追加で何かありますか。よろしいでしょうか。御意見ありがとうございます。松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 今の質問に関連して質問させていただきます。ハンドブックに入ってしまいますが、18ページの一番下から数えて5段目です。「石綿肺の診断において、胸膜プラークの存在があっても」とあって、「CTで確認することが肝要である」と記載しております。「肝要」というと、重要とか不可欠とか、そういう意味にとられると思うのですけれども、先ほどの参考も含めて、CTを否定するということではありませんが、「肝要」という言葉は、これに加えて、きちんとCTで確認したほうがいいですよと、強調しているように思われるのですが、その辺はいかがでしょうか。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。事務局からお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 御指摘ありがとうございます。「肝要」と石綿肺の所に書かせていただいているのですが、これは、あくまでもⅠのじん肺の病像の所でいろいろなじん肺の種類の説明をしている所です。ですので、「一般的な診療の際に」というのが前提かなと思っております。じん肺の診断につきましてはⅡの所で書いていますので、ここはあくまでも一般臨床のときの診断に肝要であるという意味で書かせていただいています。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。加藤参集者、追加でコメントはありますか。
○加藤参集者 今、森川主任がおっしゃられたとおりで、ここの項目は病理と画像の対比という所になります。その中で、微細な所見というのは、胸部単純写真ではちょっと捉えられない所の変化ということになりますので、その微細な所見を確認するには、そのことにおいてHRCTで確認する必要があると、そういう記載ぶりになっているということになります。以上です。
○髙田部会長 加藤先生、ありがとうございました。松尾委員、いかがでしょうか。
○松尾委員 では、質問を変えて、そうすると、今おっしゃったことになると、これは必ずCTを撮らなければいけないという理解になるのでしょうか。
○髙田部会長 事務局、お願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 じん肺の管理区分決定におきましては、CTの撮影は求めておりません。以上です。
○髙田部会長 松尾委員、よろしいでしょうか。
○松尾委員 注意していただき、今、回答があった上で「肝要」と書いてあるので、その辺はきちんと運用の関係では間違いのないようにして、今の回答と矛盾が生じないようにお願いしたいと思います。
○髙田部会長 ありがとうございます。誤解等が生じないようにということで御意見を賜りました。事務局、よろしいでしょうか。御意見を頂きましてありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。
皆様、これでよろしければ、続いて「じん肺診査ハンドブック」の改訂についての議論に移りたいと思います。事務局から御説明をお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして、資料2-3により、「じん肺診査ハンドブック」の改訂について説明させていただきます。本日は、Ⅱの一部、及びⅠについて御議論いただきたいと考えております。時間が許しましたら、Ⅱのほかの部分についても御議論いただきたいと考えております。
初めに、資料の構成について御説明いたします。見え消しは、改訂第4版からの見え消しになっています。そして、3月にお示ししたものと今回9月にお示ししたものの違いとしては、背景でグレーになっている所があります、それが3月と9月の違いになっています。それ以外は改訂第4版との違いの見え消しです。それから、右のコメントの所で、研究班の先生方がこういった観点で変更したのだということを記載していただいております。
それでは、Ⅱの3、42ページ、エックス線撮影検査及びエックス線写真の読影という項目です。(1)ですが、現在は、写真の撮影についてはほとんどデジタル写真になっておりますので、デジタル写真の撮像条件などについて詳しく記載いただいております。43ページの表が撮像条件を詳しく書いていただいた所になります。
続きまして、50ページを御覧ください。こちらは、じん肺のエックス線上での所見をいろいろ書いている項目になりますが、特に50ページの(ハ)その他の陰影の所です。ここが背景がグレーになっており、3月のときと違っている所になります。じん肺の所見としましては、小陰影の分類として粒状影と不整形陰影というものを記載しておりました。それに今回から(ハ)その他の陰影を付け加えております。
その他の陰影の定義としましては、「典型的な粒状影や不整形陰影ではなく、例えば小葉中心性の淡いすりガラス状の粒状影を示したり、粒状影や不整形陰影と混在したりするものをその他の陰影とする」と書かせていただいています。右側に書いていますが、こちらはパブリックコメントで頂いた御意見を踏まえて追記したものになります。
続きまして、54ページを御覧ください。(4)じん肺標準エックス線写真の概略と使用法です。先日、委員の皆様方にお示ししました再パブリックコメントをかけているじん肺標準エックス線写真集の結果を踏まえて、確定したものをこちらに記載したいと考えております。
続きまして、57ページを御覧ください。右側のコメントの所で赤字のものが幾つかありますが、例えば、(5)じん肺の合併症・続発症の評価におけるCT検査の有用性の所の3行目、「その陰影を詳細に検討する際に胸部CT検査が極めて有用である」というのを3月の時点でお示ししましたが、前々回のじん肺部会で「極めて」というのは少しきついのではないかという御意見がありましたので、それを削除して「有用である」と書かせていただいています。これが、そのほかの所にも何箇所か出てきております。
続きまして、69ページを御覧ください。「付」としまして、じん肺診査におけるCT検査の位置づけということで、先ほど御議論いただいたCT検査の取扱いについて書かせていただいております。Ⅱの3については以上です。
○髙田部会長 御説明ありがとうございました。こちらにつきまして、加藤参集者から補足で説明がありましたら、よろしくお願いいたします。
○加藤参集者 ほぼ森川主任に言っていただいたのですが、一応もう一度述べられなかった所も含めて少しだけ説明させていただきたいと思います。42ページを出していただけますか。こちらの所は、先ほど森川主任がおっしゃられたように、もう今はエックス線フィルム、実際のフィルムは用いられていないので、DR、CRの条件に全面的に直したと。これは、現在既に用いられている条件をそのままそこに記載したということになります。
めくっていっていただいて、46ページ、じん肺陰影の特徴の所に、けい肺に加えて、炭坑夫じん肺、溶接工肺を独立に記載すると変更させていただいております。次のその他のじん肺の所に、Mixed Dust Pneumoconiosis、MDPも記載を加えたということになっております。
ずっとめくっていただいて、不整形陰影などのじん肺エックス線写真の分類に関しては、先ほど説明いただいたように、その他の陰影を加えたということと、あと、51ページで、これまで大陰影は文言だけになっていたのですが、画像やシェーマがあるほうが分かりやすいということで、シェーマの記載を加えております。
あと、53ページのその他の像の所ですが、単純写真の付加記号についても、これまで用語だけであったものにシェーマを加えて、より分かりやすいようにさせていただいております。標準画像に関しては、差し替えるということです。57ページの合併症・続発症の評価におけるCT所見の有用性の所ですが、こちらは、あくまでも、じん肺の有無を決めるのではなく、じん肺にこちらの1~5と並べてあるような疾患を合併した際の診断のためにという意味でのCT検査の有用性ということになっております。引き続き、実際にじん肺があるかどうかの鑑別診断では、じん肺に似たような陰影を呈する症例を幾つか出させていただき、実際に例示させていただいております。CT検査の位置づけに関しては先ほどお示ししたものになります。以上です。
○髙田部会長 加藤参集者、詳しく御説明いただきましてありがとうございました。ただいまの加藤参集者と事務局の説明につきまして、御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。飯田委員、お願いいたします。
○飯田委員 御説明ありがとうございました。じん肺の判断において、きれいな画像が撮れるかどうかはすごく肝になるところだと思いますので、今回、分かりやすい表も使って、すごくクリアに書いていただいたのはよかったなと思っております。1点、質問なのですけれども、エックス線の撮影条件と医療機器の必要条件が書いてありまして、この条件を守ると、エックス線の古さだったり撮影者の技術というのはそんなに気にしなくても、クリアな画像は撮れると思ってよいものなのでしょうか。
○髙田部会長 ありがとうございます。こちらは加藤先生にお伺いできればと思います。お願いいたします。
○加藤参集者 一応、今の装置では、ある程度条件を決めればオートで撮影できますので、きちんとパラメータをここにある条件の範囲内に設定していただければ、じん肺診査に適する画像が出てくるという形でイメージしていただければいいかと思います。
○髙田部会長 ありがとうございます。飯田委員、いかがでしょうか。
○飯田委員 ありがとうございます。ほっといたしました。すみません、もう1つ追加で質問させていただきたいのですけれども、画像を見る医者の先生によって判断が異なる場合もあると伺っておりまして、ですので、今回、じん肺のハンドブックが改訂されて新しい画像が追加されるわけですが、こういう判断をしましたということは一般的には公開されない、お医者さんと患者さんだけのブラックボックスとして終わるものなのでしょうか。どこかに情報が集積されていって、その後の判断の参考になったりするような場所があったりはしないのかなという質問です。
○髙田部会長 ありがとうございます。こちらは事務局からお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 御質問ありがとうございます。そうですね、委員がおっしゃるように、どの患者さんで、どの診査医が、どういうふうに判断したかというデータの集積は取っていません。管理区分決定の数自体は分かるのですが、どの写真を見て、どういう判断をしたかというのは分からない状況です。ただ、毎年、労働者健康安全機構においてじん肺診断の技術研修を行っておりまして、地方じん肺診査医の先生やそれ以外の先生方にも御参加いただいて、診断技術の向上のための研修は実施していますので、そちらのほうで、なるべくじん肺の健康診断に関わる先生たちの診断能力を向上させていきたいとは考えております。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。飯田委員、いかがでしょうか。
○飯田委員 ありがとうございます。すごくほっとしたところです。承知いたしました。
○髙田部会長 ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。オンライン参加の委員で特に御質問等はありますか。
○髙田部会長 ありがとうございます。そうしましたら、先に進めたいと思います。事務局から説明をお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして、132ページ、Ⅱの6.合併症に関する検査になります。こちらにつきましては、大きなところとしては、いろいろな現在の知見に合わせてアップデートしていただいたということになります。136ページ、(ハ)たんについてのその他の検査の所で、続発性気管支炎のたんに関する検査になりますが、先ほど見ていただきました文章のように書いています。繰り返しになりますが、3月と比べて、「ただし」以下の所を今回追加しております。
肺がんが合併症として新たに加わりましたので、肺がんの検査を138ページに追記させていただいています。事務局からは以上です。
○髙田部会長 御説明ありがとうございました。大塚参集者、補足で説明がありましたらよろしくお願いします。
○大塚参集者 先ほどの議論で大分出尽くしたかと思いますので、現時点では追加はありません。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。ただいまの大塚参集者と事務局の説明につきまして、御質問、御意見等がありましたらお願いします。会場からはいかがでしょうか。先ほど大分御議論がありましたので、こちらについてはよろしいですか。オンライン参加の委員もよろしいですか。ありがとうございます。それでは、次の説明をお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 続きまして、順番が逆になってしまったのですが、目次の所を御覧ください。今日、既に御説明しましたがⅡの3と6、それから、これからⅠの所を本日御議論いただきまして、Ⅱの残りとⅢの所を、次回、9月30日に御議論いただければと考えております。
それではⅠに入ります。こちらは、じん肺の病像ということで、じん肺はどういう病気なのか、じん肺にはどういう種類があるのかなどについて書いていただいたものになります。
9ページを御覧ください。こちらは、じん肺の種類についてお示ししております。10ページの表1、じん肺の種類、起因物質、発生職場と書いています。11ページの所に、具体的な内容、種類と起因物質と発生場所についてお示ししております。12ページの所ですが、「付」として、じん肺と肺気腫を記載しております。じん肺と肺気腫の関係については、いろいろな説がまだあるということで、本文のほうではなくて、「付」として記載を頂いております。
続きまして、14ページになります。こちらでは、それぞれの主なじん肺につきまして、エックス線写真、CT写真、病理所見について新たに記載していただいております。改訂第4版ですと、CTや病理所見がなかったので、それを新たに追加していただいています。例えば、15ページを御覧いただくと、けい肺につきまして、単純エックス線写真とCT写真、次のページで病理所見をお示ししております。17ページでは、けい肺の大陰影につきまして、単純写真、CT写真、次のページで病理所見をお示ししております。19ページでは石綿肺の単純写真、CT写真、20ページで石綿肺の病理所見をお示ししております。21ページでは、石綿肺に特徴とされる胸膜プラークにつきまして、エックス線写真、CT写真を示しています。
22ページですが、先ほども加藤参集者からお話がありましたが、炭坑夫じん肺を独立させています。こちらのコメントにも記載いただいているのですが、現在、呼吸器病学のテキストでは、じん肺の代表的なものとして、けい肺と石綿肺と炭坑夫じん肺が挙げられることが多いので、炭坑夫じん肺を独立して記載しています。その炭坑夫じん肺につきまして、23ページに単純エックス線写真、25ページにCT写真、病理所見を記載しています。併せて、25ページの(4)ですが、現在、増加傾向にあるということで、溶接工肺を独立させて記載しています。26ページに単純のエックス線写真、27ページにCT所見、28ページに病理所見を書かせていただいております。
続きまして、32ページ、じん肺の合併症・続発症です。先ほどお話した32ページの⑥原発性肺がんが平成15年から合併症として加わりましたので、原発性肺がんについて追記しております。事務局からは以上です。
○髙田部会長 御説明ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、芦澤参集者から補足説明がありましたら、よろしくお願いいたします。
○芦澤参集者 ありがとうございます。森川主任がおっしゃったとおりですが、少しだけ補足させていただきたいと思います。5ページに戻ります。Ⅰじん肺の病像の所ですが、現在のハンドブックから大きく変わっている所は、最初にじん肺の定義を持ってきたことになります。下の所にあるように、現在はSAB、選択的な気管支肺胞造影が行われていないので、CTについてそこに記載をしております。それから、次の2.じん肺の種類というのを今回新たに項目として設けております。そこは、御説明がありましたように、陰影のパターンではなくて、じん肺そのものの種類で、けい肺、混合粉じん性じん肺、石綿肺、炭坑夫じん肺、溶接工肺、その他としております。これに応じて、次のエックス線写真とCT、病理所見を記載したということになります。今回新たに炭坑夫じん肺を設けたということ、溶接工肺も同様に新たに記載したということです。先ほど森川主任がおっしゃったように、じん肺と肺気腫に関しては、従来、最初に記載されていたところですが、これに関しては、「付」としたということです。
14ページ、3のじん肺のエックス線写真像という所です。これに関しては、従来、数枚のエックス線フィルムのみでしたが、今回、ここは、先ほど加藤参集者が説明した陰影のパターンではなくて、じん肺の種類に応じて、エックス線写真と新たにCTと病理所見を記載することによって、より画像の理解が進むということで、それぞれのじん肺に関して記載したということです。
23ページからは、新たに炭坑夫のじん肺、25ページからは、現在増えている溶接工肺について記載しております。これらは、標準エックス線フィルムのほうでは、その他の陰影の所に入っているものになります。
4.じん肺の合併症・続発症では、先ほど説明がありましたように、新たに加わりました原発性肺がんについて記載しております。以上です。
○髙田部会長 芦澤参集者、御説明ありがとうございました。ただいまの芦澤参集者と事務局の説明につきまして、御質問、御意見等がありましたら頂きたいと思います。会場の委員でいかがでしょうか。特によろしいですか。松本委員、お願いします。
○松本委員 質問とかではないのですが、産業医の立場として、古いじん肺のハンドブックを見て、実際に従業員の皆様がじん肺かどうかということを、写真を見るわけではないのですが、じん肺ハンドブックを基に、いろいろ考えてきたわけです。やはり古いものと今回のものとの大きな違いは、CTの検査に限界があるとはいえ、今回のは、単純写真と一緒にCTや病理、非常に詳しい内容が加えられたこと、これがやはり素晴らしいと思ったことが1つです。
それから、単純写真のいわゆる標準写真と比較してじん肺の判断をするわけですが、やはり、1と2、異常があるのかないのかの差が非常に難しいと感じています。20年ぐらい前に、先ほど森川主任から御説明があったじん肺の読影の訓練みたいなものに4日間ぐらい行ったときに、1と2、異常があるとないとの差は非常に難しいと実感していましたので、そこについて、今回、レントゲン写真の数が増えたりとか、症例を増やしていこうということが、今回のハンドブックの改訂について素晴らしいなと思いましたので、一応、それを意見として参考に述べさせていただきます。
○髙田部会長 ありがとうございました。事務局は特にありませんか。貴重な御意見ありがとうございます。芦澤先生、何かございますか。
○芦澤参集者 特段ございませんが、貴重な御意見を頂きましてありがとうございます。やはり診査を行う上で単純エックス線写真主体ということで、今回かなりクオリティの良い胸部エックス線を掲載したつもりです。そこに補助的なものとしてCTと病理所見があると、より理解が進むかということで、そのようなことで班会議でも皆さんで話合いをして、こういう掲載の仕方とさせていただきました。ありがとうございます。
○髙田部会長 ありがとうございます。そのほか御意見はありますか。よろしいですか。ありがとうございました。
それでは、また事務局にお返ししますので、事務局からお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 1点、また中野委員からコメントがございましたので御紹介します。12ページ、表1のじん肺の種類、起因物質、発生職場の所です。
インジウム肺の発生職場について、発生職場がより明確になるように御提案を頂いています。現状では、12ページのインジウム肺の所の発生場所については、「液晶パネル作業、はんだ材料製造等」と書いていますが、これを改訂案としては、「ITOターゲット製造・リサイクル作業、はんだ材料製造作業、歯科合金溶解作業等」、それから、一番下になりますが、歯科技工じん肺の所に、起因物質として「インジウム」を追加したらどうかと御指摘を頂いております。理由としては、歯科技工士の方にインジウムによるじん肺が見付かったという御報告がありますので、それを踏まえて追記したらどうかという御意見でした。御審議のほど、よろしくお願いします。
○髙田部会長 ありがとうございます。こちらにつきましては、芦澤先生、いかがですか。
○芦澤参集者 貴重な御意見ありがとうございます。その点に関して、また私たちのほうでも、是非、もう一度検討させていただきまして、追記するかどうかについて御意見を頂いたということで、検討させていただければと思います。
○髙田部会長 ありがとうございます。そのほか、ただいまの中野委員のコメント関連で何かございますか。川中委員、お願いします。
○川中委員 直接は関連しないのですが、11ページから12ページにかけての表で、この発生職場というのは、発生職場の例ということで理解しているのですが、そういったことを記載されるような御予定はないのですか。例と言いつつ、項目によって「他」とか「等」というのが既に書かれている所と書かれていない所がいろいろ入り交じっています。その辺りを整理されるほうがいいのではないかと思うのですが、いかがですか。
○髙田部会長 御意見ありがとうございます。事務局、いかがですか。
○森川主任中央じん肺診査医 御意見ありがとうございます。表1の発生職場の表記につきましては、全て網羅しているものではなくて主なものを記載しているというのが分かるように変更したいと思います。ありがとうございます。
○髙田部会長 ありがとうございます。また芦澤先生とも作業していただく形になるかと思いますので、芦澤先生もよろしくお願いします。
○芦澤参集者 かしこまりました。
○髙田部会長 そのほか、いかがですか。よろしいですか。
では、また次に進めていただきたいのでお願いいたします。
○森川主任中央じん肺診査医 では、Ⅱの1の所にお戻りください。じん肺の健康診断の体系ということで、実際に行っていただく検査の流れをお示ししております。35ページからになります。
36、37ページは、現行のものと変化がありませんので、そのままにしております。続きまして、38ページ、2.粉じん作業についての職歴の調査になります。こちらは、実際にどういった粉じん作業に就いておられたかという職歴の問診になりますので、それについての記載をしております。38ページからの表につきましては、じん肺法施行規則、じん肺則が変わりましたので、それに合わせて記載を変更しております。事務局からは以上です。
○髙田部会長 ありがとうございました。こちらにつきましては、芦澤先生、何か補足の御説明はありますか。
○芦澤参集者 ありがとうございます。Ⅱじん肺健康診断の方法と判定に関して、今、森川主任がおっしゃったとおりですが、少しだけコメントをさせていただきます。38ページ、2.粉じん作業についての職歴の調査の冒頭の所です。先ほどもありましたが、歯科技工じん肺、超硬合金じん肺、ベリリウム肺、インジウム肺など、特に近年の比較的新しいものと言いますか、そういうものに関しても、ここにコメントの記載、追記をしております。
○髙田部会長 ありがとうございます。Ⅱの1と2について御議論させていただきたいと思います。事務局から説明と芦澤先生から補足説明を頂きました。本件につきまして、委員の皆様から、御質問、御意見等がありましたら承りたいと思いますが、いかがですか。特によろしいですか。オンライン参加の委員につきましても、よろしいですか。ありがとうございます。事務局、今日はここまでという形ですね。ありがとうございます。そうしましたら、「じん肺診査ハンドブック」の改訂の議論については、ここまでとさせていただきたいと思います。
最後に、議題(2)その他になります。事務局から説明をお願いします。
○森川主任中央じん肺診査医 その他になります。本日は御用意しておりませんが、次回、30日につきましては、標準エックス線写真集の再パブリックコメントの結果を御報告して、委員の皆様方に見ていただいて、標準エックス線写真集を確定させたいと思っております。以上です。
○髙田部会長 ありがとうございます。委員の皆様から、本日の議題にかかわらず、御意見等が何かありますか。松尾委員、お願いします。
○松尾委員 私はタブレットの使い方が余りうまくできません。ペーパーレスでやることについては何の異論もないのですが、今回、ハンドブックの改訂ということで、文章で記載されたものがものすごく膨大です。そのときに、提案者側に意見を述べるところの関係で、確認したいのだけれども、私はタブレットだと限界がありまして、最低でもハンドブックの改訂については、紙も用意していただければ有り難いと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙田部会長 ありがとうございます。事務局、いかがですか。
○森川主任中央じん肺診査医 ありがとうございます。検討させていただきます。
○髙田部会長 本日も議論の際にⅡからⅠにいったりと、かなりページの移動も多くて、皆様が作業されるのにやりづらかった部分もあるかと思いますので、事務局のほうでも御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。最後に、事務局から事務連絡等はありますか。
○森川主任中央じん肺診査医 次回につきましては、「じん肺診査ハンドブック」の改訂案のⅡの4の所からとⅢについて、9月30日10時から、同じここの部屋で御議論いただきますので、よろしくお願いいたします。本日は御議論ありがとうございました。
○髙田部会長 ありがとうございます。以上で、当部会の議事は全て終了いたしました。本日はお忙しい中、芦澤先生、大塚先生、加藤先生、黒澤先生に御参加いただいておりますが、本当にありがとうございました。それでは、これにて終了いたします。




