2025年9月16日 第4回「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会」議事録

1.日時

令和7年9月16日(火)10:00~12:00

2.場所

対面及びオンライン会議(日比谷国際ビルコンファレンススクエア8F)

3.出席者

出席委員
  • 安部井構成員
  • 相馬構成員
  • 三浦構成員
  • 荒井構成員
  • 曽根構成員
  • 横川構成員
  • 今村構成員
  • 髙橋構成員
  • 野村障害保健福祉部長
  • 岩上構成員
  • 冨岡構成員代理吉田氏
  • 乗越企画課長
  • 岡部構成員
  • 野澤構成員
  • 大竹障害福祉課長
  • 小澤構成員
  • 中尾構成員
  • 米田地域生活・発達障害者支援室長
  • 児玉構成員
  • 樋口構成員
  • 青木障害福祉課長補佐
  • 佐々木構成員
  • 福嶋構成員
  • 松崎虐待防止対策専門官
  • 佐藤構成員
  • 松山構成員

4.議題

  1. (1)障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に関するこれまでの議論のまとめ(案)について
  2. (2)その他

5.議事

○青木補佐 定刻となりましたので、ただいまより第4回「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様におかれましては、大変お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
 本日は、構成員の皆様にはオンラインまたは会場にて御参加いただいております。
 また、傍聴席は設けず、YouTube上でライブ配信を行っております。アーカイブ配信はいたしませんので、会議開催時間帯のみ視聴可能です。
 なお、本検討会は公開とし、この議事内容は、皆様に御確認いただいた上で、後日、厚生労働省のホームページに議事録として掲載予定です。
 本日の出席状況でございますが、冨岡構成員の代理として吉田様が御出席でございます。ほか、全員が御出席の予定でございます。
 頭撮りはここまでとさせていただきますので、報道の方は御退席をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○青木補佐 それでは、議事に入る前に、資料の確認をさせていただきます。
 オンライン参加の構成員の皆様におかれましては、お送りしている資料を御覧ください。
 本日の資料は、議事次第と資料1、資料2、資料3、参考資料の開催要綱となっております。
 本日も手話通訳と要約筆記を行っておりますので、御発言の際は、お名前を名乗っていただき、できるだけゆっくり分かりやすくお話しいただきますようお願いいたします。
 また、今回も当事者構成員の方への情報保障の配慮として、説明を聞き直したいなどの際には、リアクションボタンを押してもらうようにするといった運用をさせていただきます。
 また、1時間経過後に5分間の休憩を挟みたいと思います。
 それでは、以降の進行につきましては、小澤座長にお願いいたします。
○小澤座長 改めまして、皆さん、お忙しい中、このような時期にお集まりいただいて本当にありがとうございます。
 この検討会もいよいよ第4回ということで、一つの中間的な意味もあるのですけれども、まとめ的な要素もありますので、本日の会議ではいろいろな角度で皆さんの御意見を承りたいと切に思っておりますので、本日の議事に御協力のほど、よろしくお願いいたします。
 本日も議事次第に沿って進めたいと思います。最初に議事の1番でございます。「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に関するこれまでの議論のまとめ(案)について」ということでございます。
 事務局からの御説明をよろしくお願いします。
 なお、これまでは名簿順というのをやってきたのですけれども、本日は意見のある方が手を挙げていただくという方式になりますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 そうしたら、議事の1番に関しましての御説明をよろしくお願いいたします。
○青木補佐 事務局でございます。
 今回は資料1として前回いただいた意見と対応案をまとめた資料、資料2としましてこれまでの議論のまとめ(案)として、前回の意見を踏まえて修正点をお示ししている資料となります。また、資料3につきましては、前回は2団体からの意見書を御提示いたしましたが、今回は日本視覚障害者団体連合から提出のありました本検討に関する意見の資料となっております。
 修正した内容を中心に御説明いたします。
 資料1の1ページを御覧ください。
 文中にあるページ数、行数は資料2の該当箇所となっております。
 まず、資料2の2ページの47行目の部分でございます。「地域移行に取り組んでいる」と断定して書かれているが、昨年の調査で35.8%は取り組んでいないという結果も出ている。この部分、多くの施設が地域移行に取り組んでいるとした方が良いといった意見をいただきました。それを踏まえまして、47行目については多くが地域移行に取り組んでいるという修正をさせていただきました。
 また、49行目の専門的支援に関しても同様でございまして、上の修正に続くように、取り組んでおり、専門的支援の提供に努めていると修正させていただきました。
 続きまして、資料2の4ページの124行目の部分でございます。年間の地域の移行者数が減少傾向になっているという部分で、理由が示せるなら載せると分かりやすいといった意見をいただきまして、理由を追記いたしまして、125行目からですが、減少傾向の要因としては、施設入所者の重度化・高齢化や、地域で重度障害者を受け入れる体制が十分に整っていないことなどが考えられるといったことを追記させていただきました。
 続きまして、9ページの288行目の部分でございます。この部分につきましては、基本的な考え方の部分で基本の「キ」がないといった意見をいただきまして、今後は障害者が住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくため、それを支える社会資源としての施設の役割が重要となるという基本的な考え方ですとか、そこで働く人たちの意識を変えて、価値の変容が求められていることが言われているといったことを加えていただきたいといった意見ということで、資料1の2ページ目にかけて基本的な考え方の最初の部分に関して意見をいただいておりまして、資料1の2ページの2つ目のポツのところで、例えばどんな人でも地域移行は可能であるということを前提にといった記載ですとか、3つ目のポツで通過型あるいは循環型の拠点であるという旨を表記していただきたいですとか、一番下のポツで誰もが入所施設ではなく地域移行が可能であることを基本といった御意見もいただきまして、資料2の9ページの289行目から追記をさせていただいております。
 具体的には、障害者総合支援法では、「可能な限りその身近な場所において必要な日常生活又は社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保される」「どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられない」こと等が基本理念となっている。障害者支援施設の求められる役割や機能、あるべき姿についてもこの基本理念を踏まえ、地域移行を支える通過点であるべきとの意見もあることを念頭に置きつつ、あらためて法人の運営者や施設管理者、職員等と認識を共有し、取組を進めていくことが重要であるといった記載をさせていただきました。
 次に、資料1の3ページの最初のポツ、資料2でいいますと9ページの299行目でございます。「あらゆる場面で体験や経験を通じた選択の機会を確保し」という記載があるが、併せて本人に分かりやすい情報を共有し、体験や経験を通じた」という記載をしていただきたいというような御意見がありまして、資料2の9ページのマル1の部分に「本人にわかりやすい情報を提供するよう配慮するとともに、」という文を追記させていただきました。
 同じく資料2の9ページ、310行目の部分で、「施設の有する知識・経験等を」というところに「支援技術等」を入れていただきたいというような意見をいただきまして、マル3の部分に「・支援技術」と追記いたしました。
 続きまして、資料2の9ページ、313行目部分の入所者への専門的支援に関して、例えば資料1の3ページの3つ目のポツにあるとおり、重要というよりこういうものをやらなければいけない、やるために入所施設があるのだともう少し踏み込んだ書きぶりがいいといった意見ですとか、「特に」という部分について意見をいただいているところがございまして、資料1の3ページの一番下の赤字のとおり追記をしておりまして、地域における支援体制づくりも求められているが、特に障害者支援施設において強く求められている役割ですとか、「また」で入所者の暮らしの質の向上に資する生活環境にすることが特に重要であるといったように修正をさせていただきました。
 続きまして、資料1の4ページの部分でございます。2つ目のポツで、資料2でいいますと9ページの321行目の脱施設化ガイドラインの典型的要素という部分についてということで、対応、書きぶりというのが、各論のところで具体的な提案をということで、各論に記載できないかという部分がありますが、書き込めるものは記載させていただいておりますが、全ての典型的要素というのを一対一対応で書き込むことは難しいという状況でございました。
 4ページの一番下の部分の意見で、支援する側の研修、話合いですとかガイドラインの熟読などということでございましたので、修正として各論のマル1の部分に「研修等を進めることにより、」といった記載を追記させていただきました。
 続きまして、資料1の5ページの2つ目の部分でございまして、意思形成支援というところでの土台づくりが重要であるということですとか、多様な経験を通じて自分はどんな人生を送りたいのかを考える土台をつくるという点につきまして、資料2でいいますと10ページの各論の2つ目のポツということで、行でいいますと資料2の328行目の部分で、「多様な体験や経験を通じた意思形成支援を積み重ね、本人が自分らしい生活を送るため」といった追記をさせていただきました。
 続きまして、資料1でいいますと6ページの2つ目のポツということで、334行目の「本人にとって必要な支援が必要なときに提供されるよう、十分に配慮する」といったところを「取り組む」という具体的な言葉で書いたほうがいいという意見をいただきましたので、御意見のとおり「取り組んでいくことが重要」という形で修正をさせていただきました。
 また、同じ資料2の10ページの335行目でパターナリズムの排除の部分、前回多く意見をいただきまして、追加でも意見をいただいたということで、「可能な限り」というのを残していいという意見がある一方で、資料1の7ページの最初のポツにあるように「可能な限り」が逃げに見えることがあるので外していただきたいといった両方の意見をいただいたところでございます。御意見を踏まえまして、記載ぶりとしては「可能な限り」というのは「原則として」といった記載に修正させていただいたところでございます。
 続きまして、資料1の9ページの2つ目のポツであります。資料2でいいますと11ページの369行目の部分でございます。スーパーバイズ・コンサルテーションの役割という部分で「市町村等の」と具体的に記載したほうがよいという意見をいただきましたので、御指摘のとおりに「市町村等が行う」という形で追記をさせていただいております。
 同じところの部分の次のポツのところで、入所施設の職員のそういうスーパーバイズとか地域住民への理解を深める活動がどのぐらいできるのかですとか、そういう意識改革が必要といった意見をいただきまして、同じ部分に「地域生活支援を実践する事業所等と連携し、」といったことを追記させていただいたところでございます。
 続きまして、資料1の11ページの部分でございます。資料2でいいますと12ページの4の(1)の待機者の関係でございます。この部分につきましては多くの意見をいただいたところでございまして、修正点につきましては自治体の事例の共有について御意見をいただいたというところで、具体的に資料2の418行目に実態把握をしている自治体の事例の共有ということを追記させていただきました。
 ほかにつきましては御意見、御要望という感じで受け止めさせていただきまして、具体的な自治体支援というのは、記載のとおり、今後検討していく必要があると考えているところでございます。
 あと、障害福祉計画に係る基本指針の目標設定というところで、資料1の14ページからからの部分につきましても多く意見をいただきましたので、具体的な対応というのは今後検討させていただきたいと考えております。
 あと、資料1の16ページのところでございます。16ページの例えば2つ目のポツで、居住支援の関係の全般の国家戦略づくりですとか、居住支援の在り方とかに関する意見をいただきまして、それに関しましては最後の15ページの最初の488行目の部分です。資料2でいいますと488行目の部分に入所施設、グループホーム、地域の住まいなど地域移行や地域生活を支える、居住支援の全体像に関する議論が必要といった意見もあったという旨を記載させていただいております。
 これが主な修正点でございます。ほかにも多く意見をいただいておりますが、次期報酬改定に向けて検討ですとか、今後の検討に向けて参考にさせていただきたいと考えております。
 本日の検討会でこれまでの議論につきましてまとめていただきまして、資料2の14ページの「5.今後の検討に向けて」の最初にありますとおり、これを踏まえて障害者部会での障害福祉計画の基本指針の議論のほうにつなげていきたいと考えております。
 また、最後の○にありますように、今後、それぞれの項目に関する進捗状況を確認しつつ、必要な対応を検討していくということを考えているところでございます。
 事務局からの資料の説明につきましては以上でございます。
○小澤座長 事務局の御説明ありがとうございました。
 前回の第3回でいろいろ御意見をいただきまして、それに対して対応するということで、ある程度対応ができるところとなかなか難しい課題もあり、そういったことを含めて本日の資料2が作られたということでございますので、まずは、基本的には構成員の皆様におかれましては自由な角度で御意見をいただいても結構でございます。もちろん今後の在り方にも関係するので、この資料2にこだわらない件が仮にあったとしても、それはそれで受け止めたいと思っている次第ですので、よろしくお願いいたします。
 先ほど申し上げましたように、本日は手挙げをしていただく方式になりますので、フロアで参加されている構成員の皆様、そして、オンラインで参加している構成員の皆様というふうに2つに分かれておりますので、まず、最初はフロアで参加している構成員の皆様の御発言、御意見をお聞きし、その後、オンライン参加の構成員の皆様の御発言、御意見をお聞きすると。オンライン参加の皆様におかれましては、できれば挙手ボタンを押していただいたほうが見やすいので、そのほうがありがたいかと思います。
 1時間程度、11時前後で休憩が入りますので、仮に手を挙げているけれども当てられなかったとしても、後半でまた御意見をいただく形になるかと思います。
 本日は、場合によっては、時間が許せば後でまた追加発言もでき得るのではないかと個人的に思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 そうしたら、まずはフロアの構成員の皆様、どうぞ。
 皆さんですね。では、順番としては樋口構成員、佐々木構成員、安部井構成員ということでよろしくお願いいたします。
○樋口構成員 失礼します。日本知的障害者福祉協会の樋口です。
 検討会のまとめ案につきましては、様々な立場の皆様からの貴重な御意見に対して一つ一つ丁寧かつ真摯に受け止めていただき、障害者支援施設が現に果たしている役割・機能を踏まえた内容となったことに対して、各構成員の皆様、また、2年にわたって検討会の場を設けていただいて、丁寧な聞き取りをいただきました厚生労働省の皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 何よりも、地域移行に関わる諸課題と同時に、障害者支援施設の居住環境や支援の質に関わる現状とその改善策についての具体的な内容を明記していただいたことは、障害者支援施設の多くが会員である当協会として、今後、障害者支援施設が求められる役割・機能についての目標となるものと受け止めております。同時に事業者団体として改めてその責任の重さを痛感しております。ありがとうございました。
○小澤座長 よろしいでしょうか。ただいまのは御意見ということで承りたいと思います。ありがとうございます。
 引き続きまして、佐々木構成員、よろしくお願いいたします。
○佐々木構成員 全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木でございます。
 今回は今までの議事をお取りまとめいただきまして、ありがとうございました。
 その上ですが、1つ意見を言わせていただきます。9ページの障害者支援施設に求められる役割・機能、あるべき姿についての基本的な考え方のところには、「地域での生活が困難になった場合の一時的な入所」という記載があります。これはやはり御本人の抱える課題や家族の病気なども含まれると思いますけれども、11ページの各論のマル3のところには「地域では受入れが困難な専門的支援を必要とする方の短期入所を積極的に実施するなど」とありまして、特に私たち障害者を抱えている家族からすると、やはり家族に何かあったときの緊急時というのは生活していくのが大変厳しくなります。そこで、この記載ですとそこまで踏み込んでいるかどうか分かりにくいので、特に家族の入院なども含む緊急時の短期入所の受入れを積極的にといった意味合いを含めた文言を入れていただけると、大変ありがたいかなと思っています。
 あと、2つ目なのですけれども、最後の今後の検討に向けての中で、入所施設の在り方ももちろんなのですが、住まいとしてグループホームや一人暮らし、また、シェアハウスといったこともあるかと思われますけれども、最初のほうに真に施設入所支援が必要な場合の検討といった文言もあったかと思います。しかし、実際に地域でこの方が本当に真に入所の必要があったかなというような方たちも、施設入所されているケースも散見されます。やはりそれはなぜかというと、地域でのほかで暮らす受皿がないからでありますので、そういった意味も含めまして、今後、入所だけではなく暮らしの場というところで御検討いただければ大変ありがたいなと思っております。
 以上でございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 1点目は少し追記が可能であるかどうかという御意見も入っていたかと思いますので、ただいま、緊急時に関する対応に関する追記は今の記載でもある程度は記載されているけれども、分かりにくさも若干あるのではないかという御指摘だったかと思いましたので、いかがでしょうか。事務局のほうで何か御発言はありますでしょうか。
○大竹課長 具体的に分かるようにということかと思いますので、そういった御趣旨を踏まえて修文する方向で検討させていただければと思います。
○佐々木構成員 よろしくお願いいたします。
○小澤座長 ありがとうございました。
 資料2を中心に考えると、きっちり全部で整合性が取れているかどうかということも含めて検討事項はまだ残っているかとは思うのですけれども、基本的にはできることは対応させていただきたいと思っている次第です。
 2点目に関しましては、多分その他というか今後に向けてというところですかね。そこのところにも関係する指摘事項だと思いますので、これに関しましても、現在の記述もあるのですが、そのことも含めて精査して検討させていただきたいと思いました。ありがとうございました。
 そうしたら、引き続きまして安部井構成員、よろしくお願いいたします。
○安部井構成員 全国重症心身障害児(者)を守る会の安部井でございます。ありがとうございます。
 地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方について、昨年度の調査研究を基に、事務局の皆様にはこれまでの議論を案として丁寧におまとめいただき、ありがとうございました。
 当会の会員の子供たちは、主に療養介護の医療型施設に入所している者や、医療の支援がある地域施設に通所していることから、私は医療を必要として生活している人たちの視点から発言をしてまいりました。その上で、入所施設からグループホームや地域で一人暮らしを望まれる方には、その望みがかなえられるように地域生活における社会資源が充足することを願っております。
 しかし、一方では施設の支援が必要かつ一番適切であるため、地域移行は不要との調査結果もありました。また、本日の参考資料として、日本視覚障害者団体連合会さんから提出された意見書にもあるように、グループホームやその他の選択肢も含め、地域生活を支える福祉サービスが不十分な現状では入所施設に頼らざるを得ないのが実情だと思います。障害者本人が安心して暮らせる制度や人材も含めた体制が整備され、それらを支える地域となり、地域生活が選択肢の一つとしてなり得るように願う一方、専門性を備えた入所施設が必要であり、入所施設を希望するという選択肢も必要でないかと思います。
 以上です。ありがとうございます。
○小澤座長 どうもありがとうございました。意見という形で受け止めさせていただくことと、多分これも今後に向けての課題かなと思って聞かせていただきましたので、その意味で今後また十分検討を重ねていくということかなと思って聞かせていただきました。
 これは事務局のほうは特に何かございますか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 そうしましたら、引き続きまして、今度はオンライン参加の皆様方のほうからお願いしたいと思います。オンライン参加の皆さんの場合は挙手ボタンを押していただくことと、多分たくさんの人数がいらっしゃいますので、私が見えているというか画面越しの順番というのがあるかと思いますので、それに沿ってよろしくお願いしたいと思います。
 まずは御発言、御意見等がございます方は手を挙げていただくということでよろしくお願いします。
 今村構成員、それから、髙橋構成員、三浦構成員、相馬構成員、中尾構成員、荒井構成員、取りあえずまずはここまでで一区切りにしたいと思います。
 それでは、今村構成員、よろしくお願いいたします。
○今村構成員 DPIの今村です。
 このたび、短期間にここまで意見を集約して取りまとめいただきました厚労省の皆様に御礼申し上げます。
 私のほうからは、資料2の文言について、質問も含めて、もうちょっとこういうふうにならないかというような意見を申し上げたいと思います。
 まず、資料2の123行目からのところです。赤文字で減少傾向の要因としてということで書き加えていただきました。ここに対して異論はなくて、それを補足する形で地域で重度障害者を受け入れる体制が十分に整っていないことの具体的な内容を括弧づけで例えばみたいな形で書き加えられないかなという意見です。具体的には、市町村の支給決定時間の格差、事業所や従業者の不足、グループホーム、車椅子使用者、それから、強度行動障害のある人の住みやすい住宅の不足、地域生活支援拠点の整備不足などというような地域生活の課題というのがまだあるということを挙げていただければなと思いました。
 次に289行目、基本的な考え方の基本の「キ」を入れていただきましてありがとうございます。この中で289のところですが、総合支援法ではという書きぶりの中で「地域において他の人々と共生することを妨げられない」と入れていただきましたが、それにプラスして、「及び社会的障壁の除去に資する」などが基本理念となっていると。これは実際の法律に書かれているので、この文言も入れていただきたいなと思いました。
 同じく292のところです。「地域移行を支える通過点であるべき」の次に「及び誰もが地域移行が可能との意見もあることを念頭に置きつつ」というこの誰もが地域移行が可能という意見もあったということをぜひ入れていただきたいなと思います。
 それから、304行目の地域移行を支援する機能の中の次の305行目ですが、地域と連携した動機付け支援の補足説明的に(選択肢の情報提供、体験の場の充実など)というような文言を入れていただけると分かりやすいかなと思います。
 それから、316行目のところです。「地域における支援体制づくりも求められているが、特に障害者支援施設において強く求められている」と書いていただきました。ここについての意見ですけれども、「地域における支援体制づくりも」ではなくて、「づくりが早急な課題であるが、障害者支援施設においても強く求められている役割である」と修文していただくほうがよりいいかなと思いました。
 それから、408行目からのいわゆる施設の待機者ニーズとはというところの次の409行目、「グループホームの利用や一人暮らしなども」という一人暮らしということも入れていただけるといいかと思いました。
 あと、488行目、「その他、入所施設、グループホーム、地域の住まいなどの地域移行や地域生活を支える居住支援の全体像に関する議論が必要との意見もあった」というところで、これは質問ですけれども、先ほど住む場所が少ないのだという問題を私もお話ししたと思いますが、居住支援という言葉の指す意味は住む場所の問題のことを言っているのか、サービスを含めた全体のことを含むのかを確認したくて、この居住支援の意味合いを確認したいと思いました。
 その上で、ここで言いたいのは施設の在り方検討で終わりではないと。
まだまだ地域移行を進めるためにはいろいろな課題があると。それをはっきりうたったほうがいいと思いまして、例えば今回は障害者支援施設の在り方について検討してきたので、次は障害者の地域移行を踏まえた地域生活支援の在り方を議論するなどの場が必要というような文言を最後に入れていただけるといいと思いました。
 すみません。長くなりましたが、以上です。
○小澤座長 ありがとうございました。
 たくさんの指摘事項もありましたので、文言やその他に関しましてまた事務局の内部での検討という形があるかと思いますけれども、大きな点としましては、私の理解では基本のところで障害者基本法の理念も入れたらどうかという御意見だったかと思いますが、それは確かにそうかなとも思いましたので、これは少し事務局とも御相談させていただきたいと思って聞かせていただきました。
 あとは、質問事項がありましたね。これは最後のその他というところでしょうか。その他というか今後の検討に向けて、居住支援とは一体何を意味しているのだろうかという御質問だったので、これは質問事項でもあったので、事務局のほうでお答えは何かございますか。
○大竹課長 ありがとうございます。
 こちらの記載は前回構成員の先生からいただいた御発言を踏まえて記載しているところになりますので、構成員の方の御認識によって違うのかもしれませんけれども、事務局としては、住む場所のみならず、サービスも含めて、どういう形で受け止めていくのか、どういう場所でどういうサービスで受け止めていくのかということを考えていく必要がある、そういう全体像の議論が必要だという問題提起をいただいたと理解しております。
 以上でございます。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 基本的には承った御意見は、文言に関する事項に関してはまた内部で検討させていただき、十分意に沿った形で、特に具体例を入れてくださいということに関しては、どのぐらい入れられるかはまた検討事項かなと思って聞かせていただきました。
 その他、修正事項があれば修正させていただきたいと思いますし、また、ほかとの整合性でやはり修正しづらいという可能性もあるかと思いますので、それはまた別途検討させていただきたいなと思って聞かせていただきました。ありがとうございました。
○今村構成員 ありがとうございます。
 最後に一言すみません。具体的な例とか基本の「キ」のところにこだわっているのは、この取りまとめが最終的に第8期の障害福祉計画の基本指針とかになっていく。それが最終的には自治体の人たちがそれを見て計画を立てていくというのを考えると、そこの人たちに届けたいという思いで具体例とか基本の「キ」のところをもう少し明確にうたってほしいという意味合いで申し上げました。
 以上です。ありがとうございました。
○小澤座長 どうもありがとうございました。非常におっしゃるとおりで影響力の大きい報告だと思いますので、そのことも含めてどのぐらいの具体例が書けるかというのもあるかと思いますので、少し検討させていただきたいなと思って聞いていました。
 障害者基本法の件に関しましては、私も非常になるほどと思って聞かせていただきましたので、これはまた別途検討させていただきたいと思いました。ありがとうございました。
 そうしましたら、先ほどの件に岩上構成員も手を挙げていましたね。
 では、まずは髙橋構成員、よろしくお願いいたします。
○髙橋構成員 ありがとうございます。神奈川県の髙橋でございます。
 今回、修正意見ではありませんが、今後について何点か意見をさせていただければと思います。
 まず、本県では、障害者支援施設の役割と機能について、旧来の保護収容型の施設から脱却することが重要だと考えています。これまでの検討会でも申し上げましたとおり、昼夜分離の取組を進め、地域生活移行ですとか在宅生活の維持を支援する通過型の施設に転換していくべきだと考えており、また、既存の施設で生じた空床を短期入所機能の拡充に充て、地域支援機能を強化していくことが求められると考えています。こうした本県が考える方向性がおおむね反映された内容になっていると思われますので、修正を求める点はございません。
 ただ、報告書案の5の今後の検討に向けてのところで、報酬の在り方については事務局において次期報酬改定等に向けて検討するとありますので、県として期待することを何点かお話しさせていただければと思っています。
 まず、現行の報酬体系においては、施設入所支援と中間実施サービスの報酬額の合計が旧来の入所施設と同程度の報酬水準となる設計とされており、よほど大きな経営規模の法人でない限り、経営的な視点から24時間同じ施設、障害者支援施設であるとか、同じ法人の支援とならざるを得ないということが現実としてあると思います。こうしたことから、施設入所支援の報酬額については、それのみで必要な居住支援の体制が取れるような水準となるような検討をお願いしたいと思います。
 また、障害者支援施設で配置するサテライト型、例えば100人定員を1か所に置くのではなくて20人、20人、60人と分けて配置しても、緊急時の対応が可能であれば一定距離離れていてもいいこととするといったサテライト型のこういった施設についても、今後、地域移行を進めて、例えば山奥にあるような施設から地域住民との交流が期待できる地域に施設をということもできるのではないかと思っていますので、こういったことの検討をお願いしたいと思っています。
 あと、これは厚生労働省の皆様にお願いなのですが、先ほどのお一人の構成員の方からお話もありましたけれども、真に入所が必要な人が本当に今施設を使っているのかどうかというのがなかなか分からないといったところもあって、これが平成15年の支援費制度になって以降、障害者施設への入所というのは障害当事者が施設と対等な関係で利用契約を締結する仕組みとなっていて、市町村は施設入所支援の必要性の判断を支給決定という形で行いますけれども、その後、具体的にどの施設と契約するかについては、施設を希望する方と施設で直接やり取りすることになっていまして、結果的に入所可能な施設にめぐり会えなかったという、生活圏から大きく離れた地域に入所先を求めるといったことが本県の中でも起きています。
 また、指定基準の中でも入退所についての指針ですとか入退所委員会の開催といった内容は規定されておりません。
 こうした問題について市町村や都道府県レベルで取り組んでいる自治体もあると承知しているのですが、待機者の実態把握の取組と同様に、国において入所調整の仕組みのよい取組事例を御存じでしたら、自治体にも共有していただけないかと思っているところでございます。
 最後に、やはりずっと気になっているところが強度行動障害といった表現です。どうもこの強度行動障害というのがあたかもこういった障害者、障害種別があるかのように最近使われているのではないかと思っていて、本当に強度行動障害という施設入所が必要なのだということが本県などでもよく言われるのですけれども、一人一人を見ると、どうしてそういった行動を起こすかというのは本当にまちまちです。我が県の県立直営の中井やまゆり園でもそういった方が多く入所しているということで、そういった方を支援するという中核施設としてやっていくといううたい文句でやってきてはいるものの、実態、一人一人を見ていくと、本当に本人たちの言いたいことというか表現がなかなかできないことでそういった行動を起こしてしまっているというのが十把一絡げで強度行動障害とくくられるのがどうもレッテル張りになってしまっていて、地域生活を難しくさせているのではないかと思っています。そういった表現については、今後、国におかれましても検討いただけないかと思っているところでございます。
 長くなりましたが、以上でございます。
○小澤座長 どうもありがとうございました。都道府県の立場からの御意見ということで、非常に承らなければいけないかなと思って聞いていました。
 報酬改定に関しましては、本当に報酬改定で検討すべき事項ということですので、これはそちらのほうで今後検討していただくということかと思うのですが、真に必要な人ということに関しての入所調整の何かいいモデルがあるかどうかと。これはこの場で御回答が可能かどうかは別としても、事務局のほうでそういう御要望に関しては何かありますでしょうか。入所調整でいいモデルの都道府県とか、何かあればということでしたけれども。
○大竹課長 どの程度我々で把握しているかも含めて確認をして、また共有させていただければと思います。
○小澤座長 ありがとうございます。
 あと、用語に関しては結構大きな指摘事項なので、大きいというのは、つまり、このことだけではなくて、この用語をどう見るかによって、相当ほかのことにも影響が大きいので、当面ここでの用語としての強度行動障害はやむを得ないことかもしれないのですが使わざるを得ないのかなと思って聞いておりましたけれども、もし適切な用語があればまた御意見もいただきたいですし、こちらのほうでも検討ができたらありがたいと思って聞いておりました。ありがとうございました。
 そうしましたら、手を挙げている順番でいきますと、岩上構成員でよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
○岩上構成員 全国地域で暮らそうネットワークの岩上です。ありがとうございます。
 基本の「キ」もしっかり書いていただきましたし、施設や職員の皆さんの意識改革が必要だという文言も入れていただいて、それはとてもよかったと思っています。
 待機者については、私は、しっかり相談支援専門員と行政で把握、あるいは地域生活支援拠点コーディネーターを配置した意味は、それをしっかり把握する、将来の暮らしを支援するために配置したわけなので、本来は把握できないということはないという認識ではいますが、なかなか意見がまとまらないようですから、記載についてこれ以上は申し上げません。
 それを考えたときに、将来の暮らしをどう支援していくかということは、施設も地域生活支援をするほうも一緒にシームレスな支援をしていく必要があるので、先ほど今村構成員もおっしゃっていたその他のところで今後地域生活支援体制を検討する。検討会等も開催をしていく必要があると思っています。それをしっかりすれば、将来の暮らしを支えるために何が必要かということを体制整備して、その中でもちろん待機者のことも分かってくるという認識をしていますので、ぜひ今後の検討の中にそういったシームレスな支援体制をつくっていくのだということについて、DXも踏まえてということになると思いますけれども、記載をしていただきたいと思います。
 以上です。
○小澤座長 ありがとうございました。非常に貴重な御意見と承りましたので、記載がこういう形ででき得るかは別にしても、考えなくてはいけないことかなと思って指摘事項を承った次第ですが、事務局のほうで何かコメント等はございますか。
○大竹課長 ありがとうございます。
 地域生活の関係はこれまでも構成員の先生方にコメントをいただいているところでございますので、書きぶりについては調整をさせていただければと思いますけれども、様々な関連する御意見をいただいたということかと理解しております。ありがとうございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 またいろいろと深い意見も入っていましたので、検討させていただきたいなと思った次第です。ありがとうございました。
 そうしましたら、引き続きまして、私の順番でいきますと三浦構成員、よろしくお願いいたします。
○三浦構成員 御指名ありがとうございます。全国社会福祉協議会全国身体障害者施設協議会の三浦と申します。
 今回は本当に全ての意見を漏らさず御検討いただきましたことと御対応いただきましたことに、協議会の中でもそのことを共有しておりますけれども、心から感謝申し上げます。
 また、もう一点、構成員ではない聴覚障害者の当事者団体、それから、視覚障害者の当事者団体からの切実な意見書という部分も共有していただいたことに感謝を申し上げたいと思います。
 私のほうからの意見、提案は今日は2点なのですけれども、1つ目は資料2の3ページの95行のところに「当事者・保護者ヒアリングを実施した」とあります。これは調査のときにそうだったのかなと漏らしていたのかもしれません。成人の施設では保護者の表現は適切でないと考えられますので、「家族」と変えていただいてはいかがかと思います。それは、今、次の国連の権利条約の締約国審査に向けて国内の当事者団体や市民団体の方々がパラレルレポートの政策をまとめる時期に入ってきていると思うのですけれども、この議論のまとめは熟読されると思いますので、保護者という表現も「家族」と変更してしかるべきではないかと提案いたします。
 あと、5ページ目なのですけれども、167行のところで脱施設化に関するガイドライン、これは私、不勉強なのですが、自分がずっと協議会でも共有してきた訳は当事者の団体が出された直訳だったのです。その表現と幾らかここに訳されているものが違うのです。公定訳の存在があるならば、それを記載すべきだと思いますし、もしこれが公定訳ということであれば、どこかに出典を書いていただければと思います。
 最後に、理念、そして、計画に沿ってサービス体制を維持していくためには、支援人材の確保と定着が切実な喫緊の課題となっています。報酬もそうなのですけれども、障害福祉サービス従事者の社会的な評価を高めていくことがとても重要だと考えております。
 参画をさせていただいてありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
○小澤座長 ありがとうございました。
 1点目は保護者を家族にということで、これは御指摘のとおりかなと思って聞きましたので、多分このまとめ案に関しましては文言に関してまたいろいろと御意見をいただく、既に構成員の方からいただいていることもありますけれども、再度点検して、適切な文言かどうかというのは検討すべき事項かなと。ただいまいただいた指摘に関しましては、確かに家族という表現に修正したほうがいいのかなと思って聞いていました。
 2点目は質問事項になっていましたので、これは確認すべき事項かと思いましたが、訳ですね。脱施設化ガイドラインの訳に関しては、それはどこが出典になっているのでしょうみたいな御質問ですが、これはいかがでしょうか。事務局のほうでお答えできるものであればこの場でお答え、後でお答えというのもあり得ると思いますので、よろしくお願いします。
○大竹課長 ありがとうございます。
 確認をさせていただいて、その上で、そのずれがどこにあるのかとか、どれが正式なものなのかを少し共有させていただければと思います。ありがとうございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 このまとめ案というのはその意味ではかなり影響を持つものですから、これに関してはどこの訳なのかは確かにはっきりしたほうがいいと思って聞いていましたので、これに関しましては改めて調べていただいて、そして、根拠を示させていただきたいと思って聞いておりました。ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 そうしましたら、引き続きまして相馬構成員、よろしくお願いします。
○相馬構成員 ありがとうございます。
 私のほうから運営面で2点ほど質問というか、要望というか、伺いたいことも含めてあります。また、細かい点で資料2に関しまして3点ほどあります。
 まず、運営面に関しまして、質問になるのですが、今、構成員のほうからいろいろ意見があって、御対応いただくといったような、今の正式名称に関してもあったと思うのですが、最終的に今回で議論のまとめを取りまとめる予定と進行の資料ではあるのですけれども、スケジュール感として、集まっての会議はこれでおしまいだと思うのですが、この資料2の議論のまとめ案に関しては、一回また意見を踏まえて事務局から修正案が提出されて文章で確認をするというような作業が含まれるのかといったところが1つ質問としてあります。
 もう一つは、今回知的障害のある当事者構成員の方が参画していただいているというところなのですが、前回までの一人5分という形であれば御準備いただいて御意見をいただけるかなと思うのですが、今回のような手挙げ方式ですと、なかなか御発言する機会といったところが、支援者の方はいらっしゃると思うのですが、もしかしたら御本人たちは難しい可能性もあるので、もし可能であれば、座長のほうで何かしらの御配慮をいただければなといったところが運営面の要望になります。
 続けて、細かい点に関しましては3点ほど、資料2に基づいて、まず1つ目は、今村構成員からも御指摘がありましたが、9ページ目の下から10ページ目の314行目、315行目などのところ、地域における支援体制づくりも追記していただいたので、障害者支援施設に関する役割といったところが少し弱まっているかなと思うのですが、その前に「特に」と「強く」といったところが追記されていて、ここが非常に重要視されて、この文言が独り歩きしてしまう可能性があるのではないかなと懸念しております。
 ですので、今、今村構成員が御指摘いただいたように、地域における支援体制づくりも強く求められていると同じように書くのか、地域と施設という二分論ではないと思いますので、こちらのほう御考慮といいますか、お考え直しをしていただいたほうがいいのではないかなと思います。「特に」という文言を取るとか「強く」という文言を取るということも検討いただければなと思います。
 もう一つが13ページの417行目、自治体支援の待機者のところの文言なのですが、自治体支援と書かれると、これは私の国語能力の話なのだと思うのですが、自治体による支援なのか、自治体への支援なのかが分からなくて、ここの文言がすごくよく分からなかったので、この内容ですと自治体への支援だと思いますので、自治体への支援と「への」を追記いただけないかといったところがもう一つあります。
 最後は、既に今村構成員や岩上構成員が指摘されているところですが、15ページの489行目のその他のところで追記いただいて、これは私のほうが発言した内容でもあると思うのですが、居住支援の全体像に関する議論が必要というところなのですが、ほかのところは「意見があった」というような語尾ではないと思うのですが、ここだけ「意見があった」という語尾で、少し濁されているのかなとは思うのですが、今もほかの構成員からもいろいろ御指摘いただいているので、「必要がある」と記述いただいたほうが、私のほうは検討会の意見として出ているということは、それは前提としてだと思いますので、「意見もあった」という文言は不要ではないかなと思います。
 私からは以上です。
○小澤座長 まず、今後のスケジュールというのでしょうか。それに関しましては質問事項なので、答えていただく形になるかと思います。
 あと、当事者の方の御発言に関しましては、本日、多分この調子でいくと、手を挙げている方の御発言の後、若干時間が許すであろうと私は推測していますので、そのときに必要に応じて御発言、御意見を求めたいなと思っている次第です。非常にたくさんの構成員の方がいらっしゃるので、一人5分というやり方もありますし、ただ、本日は実はこれまでの意見をかなり酌み取った上での出来事なので、改めて追加発言という位置づけですので、それで手を挙げ方式ということで進めさせていただいたと。これは事務局の御判断も入っていると思いますけれども、そのような背景だったかなと思います。多分時間が許されるのではないかと私は推測していますので、本日、当事者構成員の方がいらっしゃいますので、そのときにまた御発言を求めたいなと思っている次第です。
 以下は表記その他に関する事項ですが、これに関しましては事務局のほうでもしお答えが可能であれば、多分表現の修正でもあるのですが、これまで議論を積み重ねた上での表現なので、そこをどう修正する可能性があるかというのはまた宿題になりそうだなと思って聞いていたのですが、まずスケジュール感と幾つかの指摘事項に対する対応ということで、事務局、何かございますか。
○大竹課長 ありがとうございます。
 事務的な話で申し上げますと、これは今日どのくらいどういう御意見をいただくかによるということかと思っております。一般論で申し上げると、こういう検討会でそういう御意見をいただいたときに、改めてメールなどでやり取りをさせていただいて、最終的に御確認していただいた上でまとめるということが多いということかと思いますので、またこれは最後に御議論いただいた上で、この場で御議論いただければと思っていますけれども、事務的にはそういうことをすることが多いということかと考えております。
 それで、内容、表現ぶりでございますけれども、まず資料2の9ページの下から10ページにかけて、134行目以降のお話になります。この点はまさにこれまで御議論いただいた点でもございますし、御意見も少し分かれていたところかもしれません。それで、やはりこういう支援体制づくり、専門的な支援が必要な方をある意味どう受け止めるのかというところで、それこそが施設の役割ではないかというような強い御意見もいただいていたということかと考えております。一方で、それは当然施設だけではなくて地域でも支えることが求められる役割でしょうという御意見もいただいたということかと思いますので、ある意味両者で求められる役割ではあるということを記載した上で、しかし、施設における役割が特に大事なのではないかと。施設においては特にこういう役割を果たす必要があるということを意識していただくことが大事なのではないかというような御意見もいただいていたということかと思いますので、そういった意味で、両者を書きつつ、「強く」ということも書かせていただいたということでございます。まさに先ほど神奈川県の髙橋構成員からも御意見をいただきましたけれども、強度行動障害という方を例示してありますけれども、当然その方が落ちつける環境ということであれば、それは地域でも受け止められる、また、施設でも受け止められるということかと思いますが、現に今、施設でもなかなか受け入れられていないというところについて、求められている役割、期待されているところが大きいという点を踏まえて、このような記載にしているということでございます。
 事務局からは以上でございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 これまでの意見でいろいろと意見が分かれる場所もありましたので、何が一番いい書きぶりなのかというのは、また検討すべきことがあれば検討させていただきたいと思って聞いておりました。
 そうしましたら、今手を挙げていらっしゃる中尾構成員、荒井構成員、岡部構成員に関しましては、大変申し訳ありませんが、ここで大体お約束の1時間程度たちましたので、ここで11時15分ぐらいまで休憩を入れさせていただいて、11時15分から再開し、中尾、荒井、岡部構成員から御発言をいただくという流れになってきます。
 その後、ただいま御意見がありましたように、せっかくの機会ですので、当事者の構成員の方からの御発言もいただけたらありがたいと思いますので、休憩を挟んでいますので、当事者の構成員の方におかれましては、心づもりも含めてよろしくお願いいたします。
 では、ここで11時15分まで休憩にしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
(休憩)
 
○小澤座長 そうしましたら、おおむね11時15分になりましたので、再開したいと思います。
 手を挙げていただいた構成員が3人ほどまだいらっしゃるので、その構成員の方の御発言を先にさせていただきたいと思います。
 最初は中尾構成員、よろしくお願いいたします。
○中尾構成員 ありがとうございます。全国セルプの中尾です。よろしくお願いいたします。
 これまでの検討会での御意見をたくさん、私たちの協議会の御意見も反映していただいて、本当にありがとうございます。
 地域移行の推進というのはとても重要なことで、これは大前提という考えで言っているのですけれども、今回の検討会の中で特に私が感じ取ったものは、障害者支援施設の役割として、地域移行の推進としての役割と併せて看取り、重度高齢化の役割を検討会として認めているというようなところもあろうかと思います。正直、このことについては私にとってみてはとても大きなところではないのかなと思います。
 ただ、一つ言えることは、この内容については、入所施設が通過型なのかそうでないのかという二分することではなくて、真に障害者支援施設が必要な方が誰なのかというのは、御本人が選択できるような機会と環境の整備をすることがとても大切だと思います。だからこそ、今後、障害者支援施設の役割として見たら、この2つの役割をしっかり受け止めながらも、地域での社会資源の整備等を十分に図っていただいて、多くの方が地域で生活することを選択し、そちらのほうで人生を送り、また、障害者支援施設のほうで必要とされる方は支援施設としての役割としてしっかり支えていく。そんな社会になっていくということで、とてもこれからもしっかり受け止めていきたいなと思います。
 以上になります。
○小澤座長 ありがとうございました。御意見として承りたいと思います。
 施設の在り方に関して一定このまとめの評価をしていただいたかなと思って聞いておりましたし、確かに真に必要な方ということと本人の選択ということもこのまとめ案の中では記載はあるはあるのですが、基本的にはその辺りも含めて整理しながら最終的な完成を目指すという形になるかと思いますが、大変貴重な御意見をありがとうございました。
 特に事務局からコメントはよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 そうしましたら、引き続きまして荒井構成員、よろしくお願いいたします。
○荒井構成員 ありがとうございます。日本グループホーム学会の荒井です。よろしくお願いいたします。
 私は9ページのところになりますが、前回お伝えして、いわゆる権利条約の中に書かれている脱施設化ガイドラインの要素の部分を各論にということで、入れてあるところは入れてありますということで御説明をいただきました。
 私からもう少しお伝えをさせていただくと、ここの9ページの下のところに要素が羅列してあって、いわゆる補足説明的に書いてある形になっていますが、大事なのは、この要素をこれからなくしていくと文中のマル1のところに書かれていますが、ここの要素が一番大事なのだと思うのです。そういった意味で、一番上の基本的な考え方のところにも職員の認識を変えていかなくてはいけないみたいなことも書いてありますが、何を変えていかなくてはいけないのかというところがこの要素に詰められていると思っていて、こういうことでいくと、補足で書くのではなくて、やはり文章の中にしっかりと入れ込んで書くことが大事だということと、そういった意味では、例えばなのですが、12ページの401行目までに書かれている昼夜分離部分ですよね。こういうところとかというのは、要素の中で一定の管理の下、個人が属するグループ単位に同じ場所でほぼ同じ活動を行うということを解消するためにこれをやっていくということなのだと思うのです。なので、この要素をなくすためにはここの部分をこうやっていくのですよといった意味で、全ての要素に対応策がなくてもいいと思うので、こういうことに関してはここが当たるみたいなことがちゃんと皆さんに分かるように書いておいたほうがいいかなと私は思っております。
 あともう一つ、15ページの今後の議論の部分です。これに関して、この間、ロードマップの問題とか国の方針とか指針が大事みたいな話が出たと思いますが、そこの部分が私も一番大事だと思っていますので、ぜひここに関しては強調して書いていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○小澤座長 ありがとうございました。
 脱施設化ガイドラインの説明というか置く場所をどうするかという話が入っていましたので、これはまた事務局のほうでも少し御検討いただいて、文章のところにも入れられるかどうかということであるならば検討事項ということで承りました。ありがとうございました。
 事務局のほうから何かコメントはございますか。
○大竹課長 ありがとうございます。ガイドラインの書き方については少し受け止めさせていただいて、検討させていただければと思います。ありがとうございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 そうしましたら、引き続きまして岡部構成員の御発言をお聞きして、この後、実は野澤構成員、曽根構成員が手を挙げていますが、先ほどのお約束どおり、ここで当事者構成員の御発言をお聞きした上で、その後、野澤構成員、曽根構成員という形になるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 では、岡部構成員、よろしくお願いいたします。
○岡部構成員 全国地域生活支援ネットワークの岡部です。
 事務局におかれましては、今回の取りまとめについて数多くの団体からのそれぞれの意見を丁寧にまとめていただきまして、誠にありがとうございました。
 私ども全国地域生活支援ネットワークがこれまで一貫して申し上げてきた、入所施設は通過施設であるべきという思いが反映されたことについても感謝申し上げます。
 各団体で様々な意見もあるかと思いますけれども、この検討会の名称に「障害者の地域生活支援も踏まえた」という文言が入っているということを改めて重く考えて、この検討会での議論の取りまとめが今後の様々な場面で生かされていくということを強く要望します。
 入所施設を必要としている方がいらっしゃるということも十分理解した上で、ベターな暮らしの場を模索していくことが何より重要なのだと感じております。そのためには、御本人の体験や経験、選択の機会を十分に保障していくということが今後ますます重要になっていくと考えています。
 そして、入所施設からの地域移行は一朝一夕に実現できるものではないと思います。特性や地域性もあると思います。また、年々取り巻く課題や問題も変わってくることもあるかと思いますので、この検討会もこれで完結ではなく、ぜひ継続していただきたいと要望します。
 以上です。
○小澤座長 ありがとうございました。意見ということで承らせていただきたいと思いますので、ありがとうございました。
 何か事務局のほうのコメントはございますか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 そうしましたら、先ほど申し上げましたように、この後、当事者構成員の御発言、この検討会はやはり当事者の構成員の方が入っているというのはとても重要なことでしたので、手は挙げていらっしゃらないけれども、何か一言御発言があれば大変ありがたいということで、当事者構成員は3人の方がいらっしゃったかと思いますので、順番的には佐藤構成員、横川構成員、福嶋構成員という形で、何か御発言があれば承りたいと思います。
 では、佐藤構成員、よろしいでしょうか。
○佐藤構成員 北海道、佐藤則子。障害を抱えて生まれてくる子は今後も続いていきます。その家族が明るく前向きに歩んでいけるため、さらなる歩みを続けていくことを宣言してほしい。
 今回、検討会に参加させていただき、ありがとうございました。毎回参加するに当たり、こんな内容でいいのだろうか、大丈夫だろうかといつも緊張しながら参加していました。サポーターの方から当事者として、また、この場に参加できない当事者の代表として言わなければいけないと背中を押してもらい、また、サポーターの人と話し合いながら意見を整理しました。そして、長い時間かかって考え出した意見をぜひ実行してもらいたいです。支援が必要な私たちが安心して暮らせる取組や制度になってくれることが一番の願いです。
 今回、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
 以上です。
○小澤座長 どうもありがとうございました。急に御発言を求めましたので、その上で、今回の検討会は他の検討会にもモデルになるかなと思っている次第ですので、大変御発言はいい点を突いて、また、本当に利用者のお考えとはどういうことなのだと改めて考えさせるような御発言も多かったので、大変ありがとうございました。
 そうしましたら、引き続きまして横川構成員、御発言があればよろしくお願いいたします。
○横川構成員 ありがとうございました。横川豊隆です。
○支援者 流れる議論を理解して意見をまとめて言うということは、やはり重度知的障害のある方なので少し難しいのですけれども、この会議に参加してどうでしたか。
○横川構成員 難しい。
○支援者 ちょっと難しかったそうです。
 一人暮らしはどうですか。
○横川構成員 楽しい。
○支援者 楽しい。今度引っ越すのですよね。何で引っ越すのですか。
○横川構成員 アパート。
○支援者 階段が、今の家は2階だから。来週見にいく。
 初めて重度知的障害のある当事者が会議に参加されたということで、いろいろここから見えてくることがあったのではないかなと。横川さんのように言語化が非常に難しい方たちの思いを私たちがどう感じ取るのかということが大事だったかなと思っています。
 私はサポートなので発言をする権限はないのですけれども、重度知的障害者が参加する場合の合理的配慮について、今後、振り返りの機会があったらいいなと思っています。
 横川さんのような重度の知的障害のある人が一人暮らしをしているのだよという姿が、今ずっと議論の中で出ているようなところ、重度の知的障害の人はやはり無理だよねということにはならないよといった、生きている姿そのものが証明になるのかなとは思っています。横川さんの意見も反映されているよというのは、今回の資料を見て本人さんにも伝えたら、うれしそうにされていました。ありがとうございます。
○横川構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 まさにそのとおりで、どんな重度な方でも地域での生活が可能であるというそのことを発言していただければ、それで十分説得力が高かったのではないかなと思っておる次第ですし、このまとめはできる限りそういった意を酌んで、提案をさらにブラッシュアップしていけたら大変ありがたいなと思って聞いておりました。ありがとうございました。
 そうしましたら、当事者構成員として福嶋構成員、よろしくお願いいたします。
○福嶋構成員 皆さん、おはようございます。
 そして、本日、短期間にわたって招待させていただいて、本当にありがとうございます。
 僕からは簡単な感想を述べさせていただこうと思います。
 僕も第1回目から、今、第4回目までこうやって参加しているのですけれども、最初に参加したときに、やはり自分が今まで生活してきた中で聞いたことがない言葉がたくさん出てきて、自分も最初は何を話せばいいかというのが全く思いつかなかったのですよね。第2回目から第3回も僕よりほかの当事者の方が難しい言葉でしゃべった中で、ある程度聞いたことはあるなという言葉はあったのですけれども、やはりそれを理解するというのに今回時間がかかったかなと思いました。
 最後にはなるのですけれども、今後、この第1回目から第4回目までに出た案がよりよいものになっていくことを祈っていますので、今後もよろしくお願いします。
 以上です。
○小澤座長 ありがとうございました。本当にそうあるべきと思って聞いていました。
 急に御発言を求めましたので、対応するのが大変だったと思いますけれども、大変こちらにも考えるのに大きな思いを持たせていただくような貴重な御発言もたくさんありましたので、今後ぜひこのまとめ案にその思いを生かせればありがたいと思って聞いておりました。ありがとうございました。
 そうしましたら、あと、手を挙げている構成員が野澤構成員、曽根構成員といらっしゃいますので、野澤構成員、よろしくお願いいたします。
○野澤構成員 野澤です。
 皆さんの意見を聞いていて思ったことがあったので、2つばかりお話しさせていただきたいと思います。
 10ページのところです。入所施設の機能のところかな。医療ケアとか高齢化とか看取りとか、特に重要とか大事だというところです。これは実は前回私が多分発言したのを受けて、こういう「特に」あるいは「強く求められている」という言葉が盛り込まれたと思うのですが、私が発言したのは、こういうことをしていない入所施設が多いではないかと。そういう入所施設は要らないのではないかという文脈というか、そういう趣旨で話をしたのです。
 ただ、確かにこういう強調する副詞があると何が起きるかというと、この後、各論に入って、例えば報酬改定とかで議論されるときに、この検討会でこういう機能がすごく強く求められているので、医療ケアとか強度行動障害とか看取りとかそういうことをやっている施設には加算をという議論が起きていくような気がするのです。これまでも、総論はすごくきれいというか、いい方向なのに、各論になると逆のほうにばねが働くようなことを何度も何度も私は経験してきているので、そういうことはないかなと思ってずっとこういう文脈とか副詞だとか助詞だとかというのを見ているのですが、やはりどうしてもこういう行政的な言葉の使い方がよく分からなくて、まだ何か落とし穴があるような気がしているのですけれども、特にこの10ページのところは今後そんなふうに使われかねないなという気もして、私の意見としては、いろいろ書いてあって、「特に重要である」とあるのですが、特に重要であることは言うまでもないと。こういう機能を果たさない入所施設においては補助金を減算するなど厳しい方針で臨むべきであるぐらいのことを駄目押しで書いてもらえると、そういうことが起きないなという気がしているのです。そんな直接的な書きぶりはなかなか難しいと思うので、お任せしますけれども、この検討会の趣旨としては、やはり御本人の意思を丁寧に何度も酌み取りながら、地域でのプライバシーと自由を保障した生活をしていく流れをつくっていこうということだと思うのですよね。それにブレーキをかけるような各論が起きないように配慮してほしいというのが一つであります。
 もう一つは最後のところで、皆さんからも意見がありましたけれども、その他のところで入所、グループホーム、地域の住まいなど居住支援の全体に関する議論が必要との意見もあった。それはやはり付け足しみたいな感じですごく物足りないですよね。というのは、地域生活の支援の充実というのは我々が目指していく一番の目的だろうなと思うのですよね。入所施設と地域生活支援というのはバーターの関係で、地域生活支援が充実すればするほど入所の在り方というのは限定的になっていくはずなのです。なので、やはりここはその次の議論にどこでどうするのでしょうか。社会保障審議会の障害者部会で、障害者計画に居住支援の在り方を充実させるみたいなことで議論していくのでしょうか。これは聞きたいのですけれども、どういう議論があり得るのか。
 本当は理想的なことを言うと、認知症の方も含めて、障害にとらわれずに、居住支援というのは物すごく大事なことなので、国家戦略として政府一丸となってやるぐらいの大きなものが必要だと思うのです。これだけの人口減少で働く人も減っていますけれども、逆に空き家率なんていうのも3割を超えるぐらいになってきているので、やはりこういうこの国の福祉で一番議論されてこなかった居住支援というのは、本当に今こそ国家の戦略として考えていくべきだと思うのです。なかなか厚労省だけ、あるいは障害部だけで議論というのが難しいのであれば、せめて障害者の居住支援というのを次の大きな課題として位置づけてもらえるような書きぶり、位置づけにしてほしいなと思います。
 ここは地域生活の支援の充実を図りながら、継続的に図っていきながら、入所の在り方を絶えず見直していくということが必要なのではないかなと思います。今のこのぐらいの貧しいというか、このぐらいの地域生活支援の現状を前提とした議論としては、今回のこの検討会は非常に意味のある重要なものだったということを指摘した上で、さらにその次のこともお願いしたいと思っております。
 以上です。
○小澤座長 ありがとうございました。非常に根本に関わる指摘事項、御意見だったかと思って聞いておりました。
 質問という要素も入っていましたので、居住支援に関して書きぶりもこの程度ではという御意見でもあるし、また、今後さらに社会保障審議会等でどう審議していくかという質問事項でもあったので、これはもし事務局のほうで、現時点で何かお考えがあればよろしくお願いしたいと思います。
○大竹課長 ありがとうございます。
 15ページ目の最後の部分ですけれども、そういった全体像の議論とかはどういった場でやっていくのかというところは、ありていに申し上げるとしっかり決まっているわけではないということもありまして、弱いという御意見もいただきましたけれども、現在事務局の提案させていただいたような「意見もあった」というような表現になっているということかと思います。御意見を踏まえて記載ぶりは考えたいと思っていますけれども、その際にはどういった場で議論するのかということも含めて決めていく必要があると思いますので、部会なのか、あるいはこの検討会なのかとか、いろいろ場はあると思いますけれども、そういう点も含めて我々として検討させていただいた上で記載を修正していきたいと思います。ありがとうございます。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 これに関しましては、今後どうあるべきか、また事務局のほうで少し方向性も含め、案に関しては多分このような形で回っていくわけですが、それを次にどう生かすのかということに関しましては事務局のほうで御検討を十分重ねていただくという形でよろしくお願いしたいと思います。
○野澤構成員 あと、10ページのところはどうですかね。先ほどの「特に」とかのところです。言っていることはこのままなのですけれども、意味が取り違えられると嫌だなと思ってコメントしたのですが。
○小澤座長 これは事務局のほうでいかがでしょうか。
○大竹課長 ありがとうございます。
 我々としては前回いただいた御意見を踏まえて「強く」とかという表現をさせていただいて、私個人としては特に他意はないわけですけれども、御懸念のような話もあるということであれば、「強く」まで書く必要があるのかというところはあるのかもしれませんということかと思っています。
 我々としては強度行動障害の方を含めてなかなかお困りの方が多いという現状があるということかと認識していまして、それを地域で受け止めるのか、あるいは施設なのかというところは様々な可能性があると思いますけれども、世の中的には施設における役割が特に求められているというか、期待度が高いというところで、野澤構成員がおっしゃったとおり、ここがまさに求められている点ではないかということで少し記載も工夫させていただいたつもりではありますけれども、他意はないということをある意味明確にするためにも、そこまで強調する必要があるのかというところはあると思いますので、「特に」はあってもいいかなと思いますが、「強く」までは強過ぎるということかなと今の時点では考えておるところでございます。
 以上でございます。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 そうしましたら、曽根構成員、その後、児玉構成員も手を挙げていますね。そうしたら、その順で行きたいと思います。
 では、曽根構成員、よろしくお願いします。
○曽根構成員 私からは2点なのですけれども、一つは今回の報告書の最後に居住支援の全体を議論する必要があるという文言が入ったというのが非常に私としては大きな成果だったなと思いました。これを基礎にして、今後にぜひつなげていただきたいと思います。
 あともう一つは、やはり佐藤さん、横川さん、福嶋さんがこの検討会に参加されたということは私にとっては非常に大きな出来事だったと受け止めています。厚生労働省として公的な会議に知的障害の当事者の方が参加するというのは、私が知る限りは初めてだったと思うのです。先ほど座長からもこれがモデルになる可能性があるというお話があったと思うのですけれども、今後、社会保障審議会障害者部会ですとか、内閣府にはなりますけれども障害者政策委員会とか、そういった場に知的障害の当事者の方が参加していただくということにぜひつなげていただきたいなと思います。
 4人部屋は絶対に変えたほうがいいとか、あるいは部屋の中では泣けないので布団の中で泣いていたとか、お小遣いを繰り越すことが許されなくて非常に悔しい思いをしたとか、やはり経験したことがある人ではないと言うことができない発言というのを非常に重く受け止めさせていただきましたので、こういう機会をぜひ広げていただきたいと思いました。
 以上です。
○小澤座長 どうもありがとうございました。
 事務局も大変苦労されて運営されたということを指摘していただいて、ありがとうございました。こういう会議はなかなか運営するのが大変だと思いますので、評価していただいてありがとうございました。もちろんこれからさらに合理的な配慮をどうすべきか、という別の意味の検討事項が広めていくに当たってはあるかと思いますけれども、ぜひそのことも振り返りをさせていただきたいと思っている次第です。どうもありがとうございました。
 そうしましたら、児玉構成員が手を挙げていますね。よろしくお願いします。
○児玉構成員 ありがとうございます。重症心身障害福祉協会の児玉でございます。
 療養介護のところでも申し上げてはいるのですけれども、そして、この会でも前に申し上げましたけれども、私、たまたま2人の例がありまして、重度障害の方で御家庭から生活介護に通って地域との交流を行っていましたけれども、このたび、事情がありまして入所支援施設に入りました。そこは生活介護を運営しておりますけれども、そこに参加することを一つの楽しみにしておりましたけれども、実際は入所している人たちだけでグループをつくってそこの生活介護で日中活動を行わせて、外からのグループは交流することができない状態におります。それが全部制度で決まっているわけではありませんけれども、いまだにそういう入所施設がたくさんございます。
 そういうことであってはならないということが、今回のいろいろな文面におきましても、例えば398で利用者の日中活動の場と住まいの場の分離や、画一的な内容ではなく、個々のニーズに応じた多様な日中活動の実施を推進する必要があるというようなところで織り込まれていると解釈させていただきました。その確認だけでございます。そうであればありがたく受け止めさせていただきます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 確認事項ということですので、ただいまの御意見は確認事項が入っていましたので、事務局、いかがでしょうか。そういう理解で。
○大竹課長 いただいた点については、引き続きどういった点まで含めて考えていくのかという点で検討させていただければと考えております。
 以上でございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 これで大体手を挙げていた構成員の方は皆さん御発言が終わりましたので、基本的にはまだいろいろ御意見、御質問等があれば事務局のほうに、本日の会議で十分意見が伝わらなかったとか何かございましたら、また事務局のほうに御意見あるいは御質問を寄せていただくような扱いをさせていただけたら大変ありがたいなと。皆さんの御協力で大体時間もスムーズに進んでいますので、そのような扱いをさせていただきたいと思っている次第です。
 あと、本日もやはりいろいろと御意見が出たことは出ました。大きな変更を求めているというよりも、文言の修正、そして、表現を一定少し考えなければいけないのではないかとか、幾つかの意見は出ていました。あと、今後どういう方向に向けてということも少し意見の中に入っていましたので、まとめということに関しましては、今日の意見を踏まえまして、事務局と座長の私の間で検討すべきことは検討し、また、確認すべきことは確認させていただいて、より中身がちゃんと精査されたものにしていきたいと思っている次第です。よろしいでしょうか。
 事務局のほうは、今、そういうことで事務局と私の間での対応としましたけれども、そういう形でよろしいでしょうか。
 その後、事務局と御相談の上、その後の案というものは構成員の皆様に事務局よりお送りするという流れになるかと思います。
 会議といたしましては、本日がこういう形で意見を求める会議としては一つの区切りかなと思っております。ただ、先ほど申しましたように、場合によっては御質問がまだあるとか、あるいはこの表現はもうちょっと考えてほしいとかという御意見は、その後事務局にお寄せいただいたら対応できるものは対応していきたいと考えている次第ですので、よろしくお願いしたいと思います。
 そうしましたら、本日はここまでの審議という形にしたいと思いますので、事務局からの御案内があればよろしくお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
 よろしくお願いします。
○青木補佐 本日はありがとうございました。
 これまでの議論のまとめにつきましては、今ほど座長より御説明がありましたが、一応事務局と座長で御相談させていただきながら内容を固めさせていただきまして、また、最終的には構成員の皆様に事務局よりお送りさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 今後につきましては、障害者部会において障害福祉計画に係る基本指針等について議論をしていく予定でございます。
 また、次回の検討会につきましては、別途お知らせする予定でございます。
 本日はありがとうございました。
○小澤座長 以上をもちまして、本日、第4回の検討会を終了したいと思います。
 本当に皆様からたくさんの意見と貴重な御発言をいただきまして、改めてありがとうございました。
 本日はこれで終了になります。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。