第69回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録|厚生労働省

健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課

日時

令和7年9月5日(金)17:00~18:30

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第24会議室)

議題

(1)インフルエンザに関する個別予防接種推進指針について
(2)その他

議事

議事内容
○佐野予防接種課長補佐 それでは、準備が整いましたので、第69回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会」を開催します。
 開始時刻が遅くなったことをおわび申し上げます。
 本日は御多忙のところ、委員の先生方には御出席いただき、誠にありがとうございます。
 本日の議事は、公開・頭撮り可能となっております。
 また、前回と同様、議事の様子はYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
 なお、事務局で用意しているYouTube撮影用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴される方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
 なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
 続きまして、事務局に人事異動がございましたので御紹介申し上げます。
 7月8日付で予防接種対策推進官に倉吉が着任しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、本日の出欠状況について御報告いたします。
 本日は、伊東亜矢子委員より御欠席の連絡をいただいております。
 現在、委員14名のうち13名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 続きまして、資料確認です。
 本部会の資料は、あらかじめ送付させていただいていた電子ファイルで閲覧する方式で実施いたします。
 番号01の議事次第及び委員名簿から番号09の利益相反関係書類までを用意しております。
 資料の不足等、御不明な点等がございましたら、事務局までお申し出ください。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ撮り終了)
○佐野予防接種課長補佐 それでは、ここからの進行は、脇田部会長にお願いいたします。
○脇田部会長 それでは、予防接種基本方針部会を始めたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、いつもどおり、まず、事務局から審議参加に関する遵守事項についての御報告をお願いいたします。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。
 本日の審議参加の取扱いについて御報告いたします。
 本日御出席の委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請資料への関与、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況について申告をいただきました。
 委員からの申告内容については、番号09の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
 なお、本日は議事の内容に関して「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はおりませんでしたので、御報告申し上げます。
 また、毎回のお願いで恐縮ですが、各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 事務局からは以上となります。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、早速、議事に入ってまいりたいと思います。議事次第を御覧ください。今日は、議題は1つですね。「インフルエンザに関する個別予防接種推進指針について」であります。
 それでは、議題1について、事務局から資料1について御説明をお願いいたします。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。資料1を御覧ください。
 資料1「インフルエンザに関する個別予防接種推進指針について」を御覧ください。
 2ページ目を御覧ください。
 現在、予防接種法に基づき作成することとされております、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針につきましては、感染症法に基づくインフルエンザに関する特定感染症予防指針と一体のものとして策定されてございます。
 昨年、令和6年10月9日に開催されました、第90回感染症部会におきまして、このインフルエンザに関する特定感染症予防指針を廃止いたしまして、より包括的な急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針、いわゆるARI指針を策定する了承が得られたところとなっております。
 ARI指針を策定するに当たり、現行のインフルエンザに関する特定感染症予防指針から構成が変更となります。
 そのため、一体のものとして策定されております、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針につきましても、その観点から審議する必要があるという状況となっております。
 ARI指針策定のポイントにあるように、現行のインフルエンザに関する特定感染症予防指針の構成や記載内容を参考に、ARIに共通する項目を充実させるということで、感染症部会のほうで議論がなされております。
 今般、ワクチン分科会予防接種基本方針部会のほうでは、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針としての方針に関して御議論をいただきたいと考えております。2ページ目の最下段のところになりますが、今回事務局案といたしまして、予防接種に関する内容につきましては、第一から第六の箇所までに、急性呼吸器感染症に共通する内容を記載いたしまして、個別予防接種推進指針の対象となっておりますインフルエンザに関する内容については、第七に各論的に記載することとしてはどうかと考えております。
 さらに、今回、予防接種に関する基本的な計画が令和7年の3月31日にできておりますので、こちらに伴う記載の充実を図ることとしてはどうかということで、今回、事務局案をお持ちしております。
 3ページ目を御覧ください。
 ARIに関する特定感染症予防指針の構成案としております。
 右側が現行のインフルエンザに関する特定感染症予防指針となりまして、左側が新しい急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針になります。
 基本的には、先ほど申し上げましたとおり、第一から第六の箇所に、予防接種一般に関わる記載内容に関しまして、移動または統合して記載をしております。
 そして、赤字にさせていただいておりますが、第七の箇所にインフルエンザに関する記載というのをまとめてございます。
 具体的な記載内容に関しまして、4ページ目以降を御覧ください。
 まず、4ページ目になりますが、予防接種法におきまして、個別予防接種推進指針に定めることとされている事項が、こちらのマル1からマル5までございます。こちらに対応させる形で、事務局案として今回追記した主な内容について御説明をさせていただきます。
 まず、4ページ目の下段のところになります。
 今回、基本計画で記載が充実された内容の1つといたしまして、デジタル化の話がございます。
 今回、インフルエンザの個別予防接種推進指針の見直しに当たりましても、このデジタル化に関して記載を充実させております。
 続きまして、5ページ目を御覧ください。
 5ページ目の上段のところになりますが、主に研究開発ワクチン供給確保に対応する記載と書かせていただいておりますが、基本計画におきましては、安定供給の観点に関しても追加がございましたので、今般、こちらのインフルエンザの個別予防接種推進指針のほうも記載を追加しております。
 また、研究開発に関しまして、5ページ目の下のほうになりますが、開発優先度の高いワクチン、こちらに関して、基本計画に記載がございますので、今回インフルエンザの個別予防接種推進指針のほうにも盛り込むこととさせていただきました。
 6ページ目は参考といたしまして、予防接種法の、この個別予防接種推進指針に関する記載箇所について抜粋して載せております。
 先ほど、2ページ目で御説明させていただきましたが、今回、この第一から第六までに一般的な事項をまとめ、第七に、個別にインフルエンザに関する記載事項をまとめという形で事務局案を作成させていただいております。
 今般、このARI指針に関しましては、9月3日の感染症部会でも議論をいただいており、そちらでのご意見を反映して修正するとともに、今回、予防接種の観点で委員の先生方からの御意見をいただき、そちらも反映した上で、国民の意見を広く聞かせていただくために、パブリックコメントを同時にかけさせていただきたいと考えております。
 資料の説明は以上となります。
○脇田部会長 御説明ありがとうございました。
 今般、ARI指針、これが定められるということになりまして、御紹介があったとおり、2日前に感染症部会でもかなり議論をさせていただきまして、そこでも多くの意見をいただいたところになります。
 基本方針部会におきましては、インフルエンザに関する個別の予防接種推進指針についての観点から、この改正について議論をするというところであります。
 それで、今、御説明があったとおりなのですけれども、また、この基本方針部会においても、この改正について御意見をいただければと思います。
 それで、インフルエンザに関しては、参考資料の1で、ARI指針を見ていただきますと、七番のところに、かなり各論として詳しく記載をされているところが特徴的かなと拝見をしているところです。
 それでは、先生方から、御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
 それでは、中野委員、鈴木委員、伊藤澄信委員、宮入委員の順番でお願いいたします。
○中野委員 中野でございます。御説明どうもありがとうございます。
 私自身、やはり感染症の対策の基本というのは、予防にあると考えています。そういった観点からワクチンの位置づけは非常に大切であると考えておりますので、今回お示しいただきました特定感染症予防指針が、インフルエンザに関する特定感染予防指針からARIの予防指針になったものにつれて、このインフルエンザのところを後ろのほうに、個別に充実させていただくということは賛成でございます。
 それに伴って、お尋ねしたいことが少しございます。教えていただきたいのですけれども、今、御紹介いただいた資料を拝見いたしますと、予防接種法に定められた疾患に関してということですので、定期のA類とB類かと理解いたしました。
 ということは、主には、やはり65歳以上の高齢者に対するインフルエンザの個別予防接種推進指針という観点で、内容を充実させられるのかなと理解いたしましたが、それで間違っていないかということ。
 あと、もう一点は、予防接種法に定められている疾患の呼吸器感染症、ARIとして、言ってみれば肺炎球菌もそうでございますし、もっとインフルエンザに近いものとしては、新型コロナウイルス感染症もそうかと思います。
 あと、予防接種に関する基本的な計画の中には、私たち小児科領域のRSウイルスに関しましては、ワクチンのことも抗体製剤のことも記載していただいています。
 まずは、恐らく定期接種に位置づけられているものであるということなのでしょうが、例えばコロナとか、ほかの疾患も、この後、さらに特定感染症予防指針の、ARI指針の中に盛り込んでいかれる御予定があるのかについてもお教えいただければと思います。
 ありがとうございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、次に、鈴木基委員、お願いします。
○鈴木委員 今の中野委員の御指摘と、ほぼ重なる内容なのですけれども、今回の内容に関しては、かなり行政的な整理の部分が大きいのかなと理解はしているところです。
 それで、確認させていただきたいのは、資料の最後にあります、個別予防接種推進指針についてということで、現状、予防接種法施行規則においては、麻しん、風しん、結核及びインフルエンザについては、この個別予防接種推進指針を定めるということになっているけれども、その単独の文書があるわけではなく、各疾患の特定感染症予防指針の中に書き込まれているものであるという理解でよいのかということと、それに際して、今回、ARI、特定予防指針ができるので、インフルエンザに関して、このように文章を直していくということであるという理解でよいのかということについて、今一度御説明いただければありがたいです。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 お二人、類似の御質問ということなので、ここで一応事務局にレスポンスいただければなと思いますが、いかがでしょうか。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。
 まず、中野委員からの御質問で、今回定期接種が、主に65歳以上のところが対象なのかという御質問をいただきました。
 今回、資料の6ページ目にございますように、個別予防接種推進指針につきましては、予防接種法に基づく指針となりますので、定期接種が基本的な対象と考えております。
 また、肺炎球菌やコロナ、ほかの疾患について、この指針に入れていくのかといったような御質問をいただいております。
 こちらにつきましては、まず、経緯としまして、インフルエンザに関しましては、平成13年の予防接種法の改正に基づきまして法定化されたものでございます。
 この際につきましては、国が特に総合的に予防接種を推進する必要があるものとして、当時猛威を振るっていたといったような事情がございまして、インフルエンザについて策定されております。
 御指摘いただいた中で、例えば、コロナウイルス感染症につきましては、現時点での感染症やワクチンの性質や流行状況などを踏まえますと、直ちに国として、特に総合的に予防接種を推進すべきものとは言えないことから、指針を定める対象とはしておりませんが、今後の感染動向等も踏まえまして、今、規定されている疾病も含めて、個別予防接種推進指針の対象疾病について、改めて議論することはあり得ることかと考えております。
 以上になります。
○脇田部会長 ですので、個別の予防接種推進指針というのが、特定のこの予防指針に含まれているというところで、今回、インフルエンザに関しては、このARI指針のほうに含まれていくというところですね。
 それで、ほかの疾患に関しても、今後、流行状況等を勘案して検討してくというお答えだったかと思いますけれども、正しいですか。
○前田予防接種課長 予防接種課長でございます。
 これは、かなり法制上のところがスタートであるというのは、先ほどの御質問にもありましたとおりでございまして、特に予防接種の個別予防接種推進指針の位置づけでございますが、やはり政策上、特に接種の体制であるとか、その理解をどう形で進めていくかというところを重点に置いて、選別がなされたと承知をしております。
 インフルエンザに関しましては、これもインフルエンザの過去の経緯、御案内のとおりでございまして、過去に学校の集団免疫が期待できるということで、主に学童を中心に接種をしてきて、それ一旦中止して、次は高齢者に移して、かつ65歳個別の方々に対象にするということで、個別の御健康、重症化予防等を念頭に接種するという、この予防接種法の位置づけも大きく変わったというところがありますので、これは、国民の皆様、また、実施をしていただく自治体の皆さんに、どういう形で変わったことも含めて、その変わった前提で、どういう形で接種を進めていただくかというところが、非常に予防接種の実施に当たって大きな課題であったというところで、当時、指針の中に位置づけられたと承知しております。
 同様に、麻しん、風しんは、特に接種率が明確であり、WHOのほうでも一定の接種率も目指されているものでありますから、そういった特別な位置づけもございますので、そういったことをしてきたということ。
 結核については、これは結核予防法で、個別に単独で設立するぐらい、国民の中の疾病対策として大きなものであったという経緯があって、それぞれ位置づけられているものと承知をしておりますので、同様の、一般的に皆さん接種を打ってください以上に、特に、そういった個別の指導が、国民の皆様あるいは自治体の皆さんにメッセージを出す必要があるということであれば、また、ぜひ議論をさせていただければというところはありますが、今回は、インフルエンザが位置づけられているという前提で、インフルエンザの部分について、どのように改正するとよいかというところで、御議論をいただければ大変ありがたいと思っております。
 私からは以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ただ、インフルエンザとコロナを比べたときに、どちらがより重要かということでもないと思いますので、今後のこともありますが、そこも新型コロナも含めて検討していただけばと、そういうのが多分、皆さんのお気持ちだろうなと思いました。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、お待たせしました、伊藤澄信委員、お願いします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。
 中野先生、鈴木先生がおっしゃられたことと基本的に同じなのですが、法律上、インフルエンザに関する特定感染症予防指針はまだあるのですが、これを今後廃止して、急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針の中に包含していく、だから、制度上もこれから変えていくということが前提で、今、お話をされているのかどうかというのが1つ。
 それから、コロナに関しては、今の段階で入れませんという話と、それから3ページの中に、新型コロナウイルス感染症新設とかと書かれていたりもするのですけれども、どうするのかなと。
 特に、ARIを個別に出し始めると、RSワクチンも、定期接種の議論が出てくる状況で、様々な感染症があるので、その辺の整理をもう一回はっきりさせていただけますでしょうか。特に、法制上、インフルエンザに関する特定感染症の予防指針は廃止する予定かどうかを教えていただけますでしょうか。
 以上です。
○脇田部会長 では、事務局、お願いいたします。
○前田予防接種課長 すみません、重ねて私のほうからお答えして恐縮ですが、予防接種課長でございます。
 インフルエンザに関しては、今の位置づけで、告示でそういった個別の指針をつくるという位置づけにしておりますので、引き続き、インフルエンザとしての指針を維持することを前提にしております。
 その際に、これは、もともと予防接種法上の位置づけでありまして、当該、特定感染症予防指針と一体のものというところで定めなくてはならないというのが、また法律上で決まっているところでございます。
 今回、インフルエンザの感染症のほうの予防指針のほうが、これは、ARIのほうにまとめて整理をされているところがございますので、全体としては、一体のものとして定めなければならないもののお相手は、ARIの指針ということになりますので、この中にインフルエンザの特徴を生かした予防接種の推進指針ということを位置づけていくところでございます。
 それで、今、改正のない中で申し上げましたけれども、当然、私、先ほど申し上げた、当時インフルエンザを特別な位置づけとして、予防接種の推進指針に位置づけているというところは事実でありますけれども、今、その指針にかかわらず、定期接種の対象の方、その他の方も含めて、多くの方に接種をいただいている現状を踏まえて、これは、もちろん告示を見直すということ、これは新しく追加することも含めて、両方テクニカルには可能でございますので、また、引き続き御意見をいただいて、そういう特別な位置づけを与える、あるいはその特別な位置づけは、もう十分周知ができたので、そこは特別なものを要しないという事情がございましたら、また、その告示の位置づけについても、見直すための議論は、ぜひお願いしたいと思ってございます。
 私からは以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、次に、宮入委員、お願いいたします。
○宮入委員 ありがとうございます。
 安定供給の話の中で、こちらの資料1の中の5ページに、需要逼迫に対する平時からの備えを進めるとともにという一文をつけ加えていただいたと思います。
 今回、インフルエンザを少し特出ししているという中で、ほかのワクチンと少し異なるような安定供給の体制であるとか、そのようなことを想定されているかどうかということについて教えてください。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ちょっと手は挙がっていますけれども、先に進めますね。
 では、白井委員、お願いします。
○白井委員 立てつけの話で申し訳ないのですけれども、インフルエンザの特定感染症予防指針が、ARI予防指針に移行するのですねという理解でいいのかなという確認は、伊藤委員と同じなのですけれども、あと、個別予防接種推進指針というのを、私も行政にいながらあまりなじみがなかったので、改めて認識したのですけれども、こちらの対象もそのうち変わっていくということがあるのでしょうかというか、今、結核と麻しんとインフルエンザということなのですけれども、だんだん疾病の負荷も変わってくるだろうかという話もあるかもしれませんし、これもそのうち、また、いろいろ変わってくる中で、コロナが入るかとか、そういうこともあるのか、もうインフルエンザはやめるとかという形で、そういうことも将来的に議論があるのでしょうかということを、少しお聞きしたかったので、すみません、以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。どうも御説明ありがとうございます。
 私の論点は少しずれているかなと思うのですけれども、ARIのほうに、つまり急性呼吸器感染症のほうに調査がだんだんシフトして、一括としてまとめていくという1つの方向性の中で、実は私、このインフルエンザのワクチンの供給に関する株選定の小委員会のほうに参画しておりまして、今後、サーベイランスがARIのほうに偏ってしまって、この株選定の際に、どういうインフルエンザのサブタイプがはやっているかとか、その辺の情報が十分取れているのかという、つまりそのサブタイプの情報で、いわゆるワクチンの株の種類を決めているのですが、急性呼吸器感染症のほうにシフトするにつれて、インフルエンザの株選定における情報が十分収集できているのかという質問を、委員会が終わってしばらくして地方衛生研究所の職員とか、そういう人から受けております。私も全くその辺を想定していなかったので、もし、その辺が、そんなことはありませんよということをお答えしていただけるならば、お答えしていただきたいと思います。
 私からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、磯部委員、お願いします。
○磯部委員 私も小さい指摘というか、コメントですけれども、一般的な指針をつくるのと、個別の部分は個別に第七でやるのとの整理で、見え方なのですけれども、私が申し上げたのは、従前は予防接種の推進というのはあって、それと予防接種以外の一般的な予防方法の普及という一応2つがあったところ、新しいものだと、一般的な予防方法の普及という項目だけになって、全体の中では予防接種という言葉が出てこなくなるのですね。それで、手指衛生とか、咳のエチケットとかと並んで、予防接種が入ってきたと。
 それで、第七の中の各疾患、インフルエンザのマル1で予防接種が出てくるのですけれども、一般のところで予防接種という項目自体がなくなってしまうのが、それでいいのか、手指衛生とかと肩を並べて一般的な予防方法に吸収されるということで、別に先生方が構わないのであればいいのですけれども、位置づけの質が変わるのかな、どうなのかなという感想を持ちました。
 事務局からは、昨日、レクの段階で、いろいろ御説明をいただいて、特に分ける必要はないとまとめた記載にしたのだとおっしゃったのですけれども、一応そんなやり取りをして、これを一読した最初の印象として、そう思ったものですから、コメントだけ残しておきます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、次に、ごめんなさい、名前が今ちゃんと読めないので、大阪市立。
○天羽委員 すみません、天羽です。
○脇田部会長 すみません、天羽委員、よろしくお願いします。
○天羽委員 総合医療センターの天羽です。
 1点だけ、4ページのデジタル化のところで、多分定期接種だけを目標に置かれておると思うのですけれども、定期接種以外の予防接種に関して、特に、65歳以下のインフルエンザに関しても、デジタル化で情報が残るように今後していただけたらなと、コメントだけです。ありがとうございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、ここで事務局から、もし、レスポンスをいただければ、お願いしたいと思います。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。
 まず、順番に宮入委員から御質問のございました、安定供給の観点に関して、お答えをさせていただきます。
 安定供給に関する観点につきましては、先日8月28日に、ワクチン分科会の研究開発及び生産・流通部会がございましたが、そちらのほうで安定供給に関する指針の作成ということで御議論をいただいているところです。
 今後、生産・流通部会の中で、この指針の作成について、より具体的な議論が進められていくものと承知しております。
 続きまして、白井委員の御質問に関しましては、指針の立てつけに関しましては、先ほど予防接種課長から申し上げたとおりとなりますが、この特定感染症予防指針の観点からは、インフルエンザに関する特定感染症予防指針は、急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針に変わるところとなりますが、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針の観点からは、こちらが廃止になるわけではなく、一体となる対象が変わるということになります。
 一体となる対象が、今まではインフルエンザの特定感染症予防指針だったものが、急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針に変わるということで、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針自体が廃止になるものではないということになります。
 また、今後、指針作成の対象となる疾患について変わり得るのかという点に関しても、先ほど課長が申し上げましたとおり、今後の感染状況でしたり、疾患によって議論としてはあり得ると考えておりますが、今回につきましては、インフルエンザに関する個別予防接種推進指針の観点から御議論をいただきたいという趣旨でございます。
 最後に、坂元委員から株選定に関する御質問をいただいております。こちらにつきまして御回答させていただきます。
 国内のインフルエンザワクチンの株選定につきましては、WHOのインフルエンザワクチンの推奨株選定会議体というものがございまして、こちらが推奨する株のうち、JIHSが入手可能なワクチンの候補株の中から行われることになっております。
 そのため、サーベイランスが変わったことによる影響、このサーベイランスのデータが直接影響を与えることはございません。
 また、このWHOのインフルエンザワクチンの推奨株選定会議へは、病原体の定点から報告された流行状況でしたり、検体から分離された遺伝子解析による情報や、薬剤耐性に関するデータをJIHSから発表しております。
 こちらにつきましても、ARIサーベイランスに移行したとしても、WHOの会議へ日本から提出する報告の疫学データ等には、大きな影響は生じないということでJIHSから伺っているところでございます。
 事務局からは以上になります。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 そうしましたら、さらに御意見、御質問等あれば伺います。
 笹本委員、お願いします。
○笹本委員 日本医師会の笹本でございます。ありがとうございます。
 指針の案におおむね賛成なのですが、2点ほどコメントがございます。
 参考資料1の6ページにリスクコミュニケーションのことが書かれております。内容を見ると、主に感染症に関するリスクコミュニケーションのことが書いているのですけれども、ワクチンもこれから新しいモダリティーのワクチンが出てくると思いますし、そうしますと、様々な御意見が出てくると思います。ワクチンに関しても、リスクコミュニケーションに関して追記したほうがいいのではないかと考えました。
 もう一つは、第98回の感染症部会でも少し質問をさせていただいたのですが、参考資料1の2ページを見ますと、主に新型インフルエンザ等対策政府行動計画の準備期に相当する内容と書かれております。
 準備期の後に続いて、初動期、対応期ということが考えられますが、これらは感染症の拡大期、蔓延期ということでありますので、そのときに何をしたらいいかということを、今のうちから考えたほうがいいということが、平時での対応ではないかと思います。ワクチンに関しましては、ほとんど書かれておりませんので、何かこれから起きたときにどのような対応をするかということに関しても、トレーニングといいますか、準備も含めて書かれたらいいのではないかと思います。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局、レスポンスをお願いいたします。
○佐野予防接種課長補佐 事務局でございます。
 まず、1点目のリスクコミュニケーション関係の御指摘につきまして、知識の周知につきましては、参考資料1の6ページ目の第二の三の部分で記載をしているところでございますが、御指摘を踏まえ追記するとした場合の場所も含めて検討を行いたいと考えております。
 また、2点目、パンデミック時の対応に関してになりますが、こちらは、指針自体は平時の対応を中心としているところでございまして、参考資料1の3ページ目の上のほうに記載がございますが、有事に関しましては、政府行動計画等にのっとり対策を講じているといったことが基本となっております。
 7ページ目の第三の三の箇所で流行が拡大した場合に備えた対応について記載をさせていただいておりまして、この箇所に記載するのが適切かどうかを含めて、委員の御指摘も踏まえ、検討させていただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 大体皆様、意見を言っていただいたかなと思いますが、さらに何かございますか。大丈夫ですかね。
 ありがとうございました。
 感染症部会に続きまして、今日も基本方針部会で様々な御意見をいただいたと思います。
 ただ、今日の皆さんの御意見を伺っていると、この指針について、大きな反対というものではなくて、御意見をいただいたということでありますので、本日の御意見を踏まえていただいて、事務局で、この指針の案の修文をさらに検討していただくということで、その上で、また、この部会でも審議をさせていただくことにしたいと思います。
 また、事務局において、その修正をしていただくということなのですけれども、パブコメによる意見募集も行っていただくということになっていますので、広く国民の御意見を伺った上で、また次回、提出のあった意見等も一緒に反映をしていただいて、改めて部会で審議をさせていただくということで、また進めていきたいと思いますが、そういったことでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、そのように進めていきたいと思いますので、事務局におかれましては、引き続き、よろしくお願いいたします。
 それでは、議事は以上となりますけれども、何かほかにございますでしょうか。大丈夫ですか。
 それでは、事務局にお返ししたいと思います。
○佐野予防接種課長補佐 ありがとうございます。
 本日も活発な御意見、御議論をいただきまして、ありがとうございました。
 また、本日は開始が遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。改めておわび申し上げます。
 次回の開催につきましては、追って御連絡をさせていただきます。
 事務局からは以上になります。
○脇田部会長 それでは、本日の基本方針部会は、これで以上となります。活発な御議論を今日もありがとうございました。
 それでは、失礼いたします。ありがとうございました。