令和7年度第4回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

日時

令和7年7月30日(水) 14:00~15:00

場所

厚生労働省 仮設第二会議室
(オンライン会議場)

議事


○医薬安全対策課長 定刻になりましたので、令和7年度第4回「薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開会いたします。
 本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございます。
 本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。
 議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 また、今回もウェブ開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。前回と同様ではありますが、議事に先立ち、審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
 まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
 御意見、御質問をいただくときは、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。
 発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
 その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号に御連絡をお願いいたします。
 また、もし事務局側のインターネット接続が切れる等のトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。
 事務局からは以上となります。
 ここからの議事進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡でございます。座長を務めさせていただきます。委員の皆様には円滑な議事の進行に御協力をお願いいたします。
 今回もウェブ開催ということで事務局から御説明がございましたが、何か御意見、御質問等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入る前に、委員の出欠状況等について事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
 現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
 続きまして、本日、参考人として参加いただく先生を御紹介いたします。
 議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の関係で、兵庫医科大学より消化器内科学講座主任教授、新﨑信一郎先生に御出席いただいております。
 以上でございます。
○岡座長 続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきまして、議題1の対象品目・競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受取状況を御報告いたします。
 対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業につきまして、事前にリストを各委員・参考人にお送りして確認いただいたところ、石井委員より、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下のお受け取り、岡委員より、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下のお受け取り、舟越委員より、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下のお受け取り、新﨑参考人より、ゼリア新薬工業株式会社、田辺三菱製薬株式会社より50万円を超えて500万円以下のお受け取りと御申告いただいております。
 委員の皆様におかれては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人につきましても、意見陳述が可能なことを確認しております。
 なお、これらの申告につきましては、追ってホームページで公表させていただきます。
 続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について御報告させていただきます。
 薬事審議会規程第11条におきましては「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。
 今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを御報告させていただきます。
 報告は以上でございます。
○岡座長 ただいまの事務局からの御説明について、御意見、御質問等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 続いて、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料はあらかじめお送りさせていただいておりますように、議題1に関しまして資料1-1及び資料1-2がございます。
 このほか、議事次第・資料一覧、委員・参考人名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。お手元に資料の御用意のない委員がいらっしゃいましたら、お知らせください。
 なお、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方は、そちらを御参照ください。
 以上でございます。
○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。
 それでは、議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の審議を行いたいと思います。
○事務局 それでは、資料1-1「要指導医薬品のリスク評価について」を御覧ください。
 表に記載されている品目は、現在、要指導医薬品に指定されており、今般、再審査期間の終了見込みに伴い、一般用医薬品としての適切性を確認するためのリスク評価をお願いするものです。なお、本剤はダイレクトOTCとして承認されたもので、再審査期間4年が設定されております。
 初めに、要指導医薬品の一般用医薬品への移行の評価手順について簡単に御説明させていただきます。2ページを御覧ください。1.の3行目ですが、要指導医薬品のうち、スイッチOTC薬やダイレクトOTC薬は、一定の期間が経過すると一般用医薬品に移行することとなるため、移行の際には、一般用医薬品としての販売の可否を確認するためのリスク評価を行う必要があります。
 2.のとおり、一般用医薬品としての販売可否に関する評価については、製造販売後調査の中間報告の結果などを基に、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認していただいております。
 今回評価いただく品目は、再審査期間が付与されたダイレクトOTC薬に分類されますので、5.のとおり、再審査期間の終了までにこの確認をしていただくこととなっております。
 また、記載場所が前後いたしますが、この確認については、3.に記載されているとおり、本安全対策調査会にて行っていただくこととしており、本日の審議結果については医薬品等安全対策部会に御報告させていただくこととしております。
 5ページを御覧ください。先ほどの流れを図示したものとなります。企業は承認取得後、再審査期間中に製造販売後調査を実施し、その間は要指導医薬品と区分されます。①にありますように、再審査期間終了の1年前までの安全性定期報告書等をもって、安全対策調査会で一般用医薬品としての販売の可否について評価いたします。今回の調査会はこの①の部分でございます。一般用医薬品への移行が認められた場合、再審査期間が終了した時点で第1類医薬品に移行し、今後、再審査期間終了後の1年の間に、企業から提出される再審査に係る調査などの結果から、一般用医薬品としてのリスク区分を安全対策調査会、パブリックコメント、安全対策部会での審議を経て決定することとなります。
 次に、セイヨウハッカ油について御説明いたします。資料1-2を御覧ください。
 販売名は「コルペルミン」です。効能・効果は「過敏性腸症候群の次の諸症状の緩和:腹痛又は腹部不快感を伴い、繰り返し又は交互に現れる下痢及び便秘(以前に医師の診断・治療を受けた人に限る。)」となっております。用法・用量は「成人(15歳以上)1回1カプセルを食前又は食間に1日3回服用」とされております。
 1ページ中ほどの製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約して、モニター店舗で購入者にアンケート調査票を配って、記入してもらい、それを回収し集計する方法により実施するものです。この特別調査では、調査症例数1,037症例で、副作用が45例62件ございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として、下痢8件、腹痛4件、腹部不快感及び便秘各2件等が報告されました。使用者もしくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査では、3例5件の副作用がございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として、下痢と腹痛が各1件報告されました。
 医薬品医療機器法第68条の10第1項に基づく副作用の個別症例報告ですが、使用成績調査報告書のデータロック後から本年5月31日までに報告された個別症例報告はございませんでした。
 2ページ目を御覧ください。本剤と類似の効能・効果を持つ医薬品をまとめた表をお示ししており、ギュラックは要指導医薬品、セレキノンSは第2類医薬品として販売されております。また、本剤と同一の有効成分の医薬品は国内において医療用を含め販売されておりませんが、欧州をはじめ海外においては、本剤と同一の有効成分を含む製剤が40年以上前から一般用医薬品として販売されております。
 4ページ目の「要指導医薬品製造販売後安全性調査報告書」について御説明いたします。
 中ほどの「調査結果の概要」を御覧ください。副作用発現の観点について、使用成績調査及び一般調査いずれも重篤な症例はなかった旨、適正使用の観点について、全体のうち7.3%において不適正使用が見られたとされております。適正使用の推進としては、2022年11月から12月にかけ、取扱店に対して適正使用に関するお知らせ文書を配布し、その後も不適正使用の販売店に対しては「適正使用のお願い」文書を配布した旨が報告されております。なお、製造販売業者への照会によると、調査期間の後半では不適正使用の割合は減少傾向が認められております。
 下段の「調査結果に関する見解と今後の安全対策」を御覧ください。副作用の発現について、現時点では「使用上の注意」の改訂等の安全確保措置を要する事項はなく、適正使用の観点についても「適正使用のお願い」文書等により適正使用遵守の徹底に努めており、現状においてさらなる対策の必要はないと判断されております。一方で、今後も適正な使用のために必要な情報の収集並びに検討を随時行い、必要に応じて適正使用等確保措置を講じていくと報告されております。
 5ページは承認時までの副作用等の発現状況、6ページは製造販売後調査等における副作用等の発現状況、7ページは市販後の副作用等症例報告における発現状況、8ページは未知・非重篤副作用発現症例の一覧表、9ページから26ページは使用成績調査報告書、27ページ、28ページは添付文書、29ページ、30ページはチェックシート、31ページから35ページは患者向け説明資材、36ページから47ページは販売店向け説明資材を添付しております。
 説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございます。
 それでは、本日御出席をいただいております新﨑参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○新﨑参考人 新﨑です。よろしくお願いいたします。
 資料を拝見しました限りにおきましては、それほど重篤な副作用等は出ずにこの数年間経過しているようですので、特に今回議論となっている一般用医薬品への移行に関しては、大きな問題はないのかと思っています。
 また、成分に関しましても、このいわゆるミントオイルといいますか、ハッカに関しましては、消化管領域でも使われているものでもありますので、特に大きな問題はないのではないかと、私、消化器内科の立場としては考えております。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして、委員の皆様から御意見、御質問等をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 舟越委員、お願いします。
○舟越委員 舟越です。
 私も事務局や参考人の先生方と同じように、現時点、未知の副作用報告を含めて新たな重篤な症例は見られないため、現時点で新たな懸念はないと思います。不適正使用症例も、事務局からありましたように、チェックリストの徹底等に努めたことで年次的に不適正の使用症例も減ってきているということで、さらなる安全対策の徹底をしてくれているということで、問題ないと思います。
 1つコメントなのですけれども、相互作用の部分でも10例の不適正使用があったということで、添付文書をよく見ますと、医療用医薬品の相互作用などでは制酸剤などで主な成分が記載されていますけれども、情報量について、今年は例えばプロトンポンプインヒビター関係も新たに制酸剤としてもスイッチOTCで発売されていますので、もう少しこういった相互作用を気にできるような情報量を増やしたほうがいいのかということは、常日頃感じているところです。
 以上になります。
○岡座長 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 そうしましたら、セイヨウハッカ油につきましては、一般用医薬品とすることでよろしいでしょうか。何か御発言等はございますでしょうか。
○事務局 事務局です。
 不適正使用に関しまして、先生からも御意見いただいて、事務局の説明でもさせていただきましたけれども、その調査の後半にかけては減少傾向にあるというところと、適正使用を依頼した店舗からは同様の不適正症例の再収集はなかったと申請者からは報告を受けております。
 相互作用に関しましては、現在情報提供資材、資料でいいますと43/47というところに「次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください」というところで、少し相互作用の話、制酸剤ですとか、併用等も記載させていただいておりますので、この辺りを引き続き店舗においても情報提供いただけるような形で企業にも伝えていきたいと思っております。ありがとうございます。
○岡座長 よろしいでしょうか。
○舟越委員 大丈夫です。
○岡座長 ありがとうございます。
○舟越委員 ただ、この議題ではないのですけれども、医療用医薬品と違って、以前もOTCのほうの添付文書やこういった情報は少しシンプルになっていて、基本的には気になったら医師や薬剤師に相談してくださいという形になって、もう少し気づける情報を医療用と同じようにしていくといいのかというところで、思ったことを発言させていただきました。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
 そうしましたら、議事のほうに戻らせていただいて、特に先ほど御発言はなかったということで、一般用医薬品とすることでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 御異議なしとさせていただきます。
 それでは、本議題に関する今後の進め方について事務局から御説明をお願いします。
○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。
 製造販売後調査終了までの間、報告される副作用報告等を評価し、本日御審議いただきました結果に変更がないことを確認しつつ、一般用医薬品に移行する手続を進めてまいります。
 また、本日の結果については、次の医薬品等安全対策部会に報告いたします。どうもありがとうございました。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
 予定していた議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
 次回の開催につきましては、改めて御連絡させていただきます。
 事務局からは以上でございます。
○岡座長 それでは、本日の調査会は閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。