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薬事審議会血液事業部会令和7年度第1回献血推進調査会議事録
日時
令和7年7月11日(金)18:00~20:00
開催形式
Web併用
出席者
出席委員(11名):五十音順、敬称略 ◎座長 ○座長代理
- 石田 明○
- 大久保 英彦
- 喜多村 祐里
- 後藤 智己
- 佐々木 司◎
- 曽根 至道
- 館林 牧子
- 服部 篤美
- 人見 嘉哲
- 松本 剛史
- 渡部 るみ子
日本赤十字社:敬称略
- 早坂 勤(日本赤十字社血液事業本部経営企画部次長)
- 中村 篤典(日本赤十字社血液事業本部経営企画部献血推進課長)
事務局:
- 岩崎 容子(血液対策課長)
- 金子 健太郎(血液対策課長補佐)
議題
1. 令和6年度実績報告について
2. その他
2. その他
配布資料
資料ページをご参照ください。
議事
- 議事内容
○金子血液対策課長補佐 それでは、定刻より少し早い時間ですが、委員の先生方がそろいましたので、ただいまより、「薬事審議会血液事業部会令和7年度第1回献血推進調査会」をWeb併用の形式で開催いたします。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いします。
本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。御参加いただく方の利便性等の観点から、Web併用での審議とさせていただきます。
はじめに、今般、武田飛呂城委員が御退任されることになり、後任として後藤智己委員が御就任されましたことを御報告いたします。また、館林牧子委員が田中前委員の後任として、服部篤美委員が柑本前委員の後任として、また、曽根至道委員が近藤前委員の後任として、それぞれ御就任されましたので、御紹介いたします。それでは、お手数ですが、一言ずつ御挨拶を頂ければと思います。まず、後藤委員、お願いいたします。
○後藤委員 武田の後任で就任いたしました後藤智己と申します。患者代表というか、患者の1人として、献血推進、血液事業にはこれまでも関わってきたところで、是非、皆さんと一緒に良くしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 ありがとうございます。次に、館林委員、お願いします。
○館林委員 江戸川大学の館林と申します。親部会の血液事業部会でも、一般人として分からないことを教えていただいている立場ですので、こちらでも、いろいろなことを勉強していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 よろしくお願いします。次に、オンラインで御参加の服部委員、お願いいたします。
○服部委員 柑本委員の後任として就任いたしました服部と申します。よろしくお願いいたします。私も、初めてこういった献血の関係の委員会に参加させていただきますので、たくさん勉強させていただければと思っているところです。本学ホーム校での講義がございまして、Webでの参加とさせていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 よろしくお願いいたします。最後に、曽根委員、お願いいたします。
○曽根委員 全国学生献血推進実行委員会の曽根至道と申します。若年層の献血者数を増やすために、日々活動をしております。このような機会を頂けるのは、私にとってとても貴重な経験だと思っております。若輩ではありますが、よろしくお願いします。
○金子血液対策課長補佐 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
本日の会議における委員の出席についてですが、宮川委員から御欠席との御連絡を頂いています。現時点で、委員12名中11名の出席を頂いていることを御報告いたします。また、本日は、日本赤十字社血液事業本部より、早坂経営企画部次長、中村経営企画部献血推進課長に御出席を頂いております。
次に、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、報告いたします。委員の皆様には、会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をお掛けしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
議事に入る前に、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の御確認をお願いします。御手元のタブレット上に、00の座席表から12の参考資料5までのPDFファイルが表示されているか、御確認をお願いいたします。ファイルが表示されていない場合や、不足がある場合には、お近くの職員にお声掛けをお願いいたします。よろしいでしょうか。
間もなく議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。それでは、以降の進行を佐々木座長にお願いいたします。
○佐々木座長 それでは、事務局から審議の進行方法の説明をお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 本日は、Web併用での審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、今回、委員の交代もあったことから、改めて審議の進行方法について御説明をいたします。審議中に、御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず、御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、佐々木座長から順に発言者を御指名いただきます。御発言を頂く場合は、マイクがミュートになっていないことを御確認の上、御発言をお願いいたします。また、ノイズを減らすために、御発言が終わりましたら、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
なお、発言者が多くなり、音声のみでの判別が難しいほど混雑した場合には、一度皆様の発言を控えていただき、発言されたい委員については、チャットにその旨のメッセージを記入していただきますよう、事務局又は座長からお願いをする場合があります。その場合には、記入されたメッセージに応じて、座長より発言者を御指名いただきます。
○佐々木座長 ただいまの説明について、御意見、御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、議事に入ります。初めに、議題1、令和6年度実績報告についてです。資料1-1について日本赤十字社から、資料1-2、資料1-3について事務局から、続けて説明をお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村と申します。改めましてよろしくお願いいたします。資料1-1に基づきまして、令和6年度供給・献血実績等について御説明させていただきます。
2ページを御覧ください。今回、こちらの4つの内容について御説明いたします。
3ページです。はじめに、輸血用血液製剤の供給実績です。記載のある棒グラフにつきましては、各年度における計画と実績をそれぞれ表記しているところです。令和6年度の全体の供給実績につきましては、令和5年度実績に対して0.3%減の約1,737万本でした。赤血球製剤につきましては、0.6%増の約657万本、血漿製剤については、1%増の約215万本、血小板製剤については、1.4%減の約866万本という結果でした。
4ページです。こちらは、赤血球製剤の在庫推移をグラフでお示ししたものです。6万6,000単位が適正在庫ということです。令和6年度の在庫推移は、赤い折れ線グラフでお示しをしております。年間を通して適正在庫より少し上で推移しており、確実な安定供給につながっているということです。
5ページです。こちらは輸血用血液製剤の供給本数の推移です。ここ数年は、大きな変動なく、横ばいで推移しております。
6ページです。こちらは献血実績です。総献血者数におきましては、令和5年度と比べ0.4%程度少ない498万7,000人の方に御協力を頂きました。令和5年度実績からの差異の主な内訳ですが、400mL献血が0.3%減の331万人、200mL献血が1.6%減の12.5万人、血漿成分献血が0.5%増の102万人、血小板成分献血が2.6%減の53万人です。
7ページです。こちらは、献血者数と献血量の推移を表したグラフです。下の棒グラフは、輸血用血液製剤分の献血量を灰色で表しておりまして、原料血漿用の献血量を黄色で表しております。その合算を上の赤い折れ線グラフで表しております。これらの単位については右側の万Lです。青い折れ線グラフは献血者数を表しており、単位は左側の万人です。直近では、原料血漿の必要量が増加しておりまして、それに伴い、輸血用の献血量に比べ、原料用の献血量のほうが多くなっております。全体の献血量と献血者数も増加しております。なお、折れ線グラフですが、献血者数と献血量の2つが平成30年度頃で交差しているように見えておりますが、あくまでそれぞれが別の単位に基づくものですので、基本的にはそれぞれおよそ比例して増減しているというものです。
8ページです。輸血用血液と原料血漿の採血量の推移です。この採血量については、前のページの献血量と同義ということです。下から輸血用血液製剤、その上が凝固因子製剤用の原料血漿、一番上がアルブミンやグロブリン製剤といった一般用の原料血漿のそれぞれに用いられる採血量をお示ししております。御覧のとおり、一般用の原料血漿用に採血した量が増加傾向にございます。右上にあるとおり、自己免疫性神経疾患に対するグロブリン製剤の使用増加を背景としたもので、増加傾向にございます。
9ページです。年代別の献血状況です。左側のグラフが、16歳から19歳までの各年齢における令和5年度と令和6年度の実績を比較した棒グラフです。10代におきましては、16~18歳の年齢では増加しております。19歳においては減少しているという状況です。右側のグラフが20代以上の年代別になっておりますが、20代、30代、40代は減少、50代以上は増加という状況でした。
10ページです。こちらは延べ献血者数と年代別献血者数をお示ししておりまして、棒グラフが献血者総数、折れ線グラフについては年代別の献血者数を表しております。50代以降は増加している一方、それより下の20代から40代は減少傾向です。10代については横ばいという状況です。
11ページです。こちらは、年齢別の献血可能人口と、人口に対して献血した割合を示す献血率をお示したものです。令和5年度と令和6年度の比較ということで、棒グラフについては人口、折れ線グラフについては献血率を示しております。赤い折れ線グラフが令和6年度の実績となりますが、18歳までは、昨年度と比較すると同様の傾向ですが、19歳以降50歳前半までは前年度を下回るような状況で、それ以上の年齢では年度を上回る状況です。
12ページです。こちらは初回献血者の推移です。初回献血者総数を棒グラフ、年代別の初回献血者を折れ線グラフでお示ししております。初回献血者においては、10代、20代、30代といった若年層の部分で、前年度を上回る献血者の方に御協力を頂いております。
13ページです。こちらは都道府県別の10代の献血者数を表した表です。左側から計画、献血者数、令和5年度の献血者数、計画に対しての達成率、前年度比を表した表です。右の最下段を御覧いただきたいと思います。令和5年度と比較しますと、10代については1,051名増加したという状況でした。その上の合計欄の左側から4番目の計画達成率という所で見ますと81.5%、その右の前年度との実績の比較では100.5%という状況です。
14ページです。こちらが先ほどの資料の表をグラフに落としたものです。棒グラフが10代の献血者数、青の折れ線グラフが目標達成率、オレンジが前年度比をお示ししております。目標達成率、前年度比で実績が上がっている青森、山形、富山といった都道府県では、地元のライオンズクラブさんと連携して高校献血を増加したことや、高校での献血セミナーによる献血会場での献血への誘導、献血ルームの見学会といったような具体的な取組を実施することによって実績を上げることができたということです。一方、前年度実績よりも低くなっている都道府県については、高校献血の実施数が減少するといったことなども影響したということです。
15ページです。こちらは都道府県別の20代の献血者数を表した表です。同じく右下ですが、前年度と比較すると1万2,333名の減少という状況です。計画比では81.9%、前年度比で98.2%という状況です。16ページです。こちらも同じく20代のグラフですので、後ほど御覧いただければと思います。
17ページです。こちらは30代の結果です。右下の所ですが、前年度と比較すると2万3,878名が減少したということで、計画比では78%、前年度比でも96.7%という結果でした。18ページです。こちらも同じくグラフでお示ししております。
19ページです。ここからは、令和6年度における献血血液確保に係る各種施策を御紹介させていただきます。1つ目として、広報展開についてです。令和6年6月から令和7年4月までとなりますが、「THINK献血」というキャッチコピーの下、主に10代から30代の若年層の世代に向けて、ポスター並びにテレビCM等で展開を進めてまいりました。また、令和7年1月から2月におきましては、「はたちの献血」キャンペーンということで、新たにCMやポスターを作成し、展開を図ってまいりました。なお、この「THINK献血」のキャンペーンですが、今年度も継続しておりまして、お手元にお配りしてありますのは、この「THINK献血」の浸透を目途として、血液事業に携わる職員が身に着けるとともに、関係者の方にもお配りしているピンバッジです。もしよろしければお持ち帰りいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
20ページです。この広報展開における広告認知率、態度変容といったものをまとめたものです。それぞれCM、プロモーション展開を実施した時期の後に、どのような状況であったかという部分について、アンケートにて効果検証を行っております。広報認知率について、全体を表すスクリーニング調査全体では、20%前後の方がこの広報展開を知っていたという結果が出ております。また、広報展開中、この期間中に献血をされた方、この献血者に限りますと、50%前後の方が御存じであったという結果が出ております。さらに、態度変容で見ますと、スクリーニング全体におきましては50%前後の方が、対象期間中の献血者に限れば70%前後の方が広告展開を見たということで、献血に協力したいという気持ちが高まったという回答をされたという結果が出ております。こちらの効果検証については、どの媒体が一番効果があったかというものや、詳細の部分についても効果検証しておりますが、本日は時間の都合もありますので抜粋して御紹介したということで、お含みおきいただければと思います。
21ページです。次に、記念日施策について御紹介いたします。6月14日の「世界献血者デー」、8月21日の「献血の日」に合わせまして、広報展開を図っております。世界献血者デーに合わせては、全国主要駅38か所と渋谷駅において、交通広告を展開しております。また、映画とのタイアップも行いまして、映画館でのシネアドの上映、チラシの配布、SNSのキャンペーンといったものを実施しております。「献血の日」に合わせては、8月の1か月間、東海道新幹線(東京~博多)の普通車の全車両におきまして車内広告を行いまして、帰省する皆様、ビジネスで利用される方などに向けて周知を図っているということです。併せて、甲子園駅の周辺でも、高校野球を観戦される方々に向けて、献血の日の由来を漫画にしたうちわを配布しております。
22ページです。こちらは大勢川崎病支援プロジェクトについてです。幼少期に川崎病を患っていた読売巨人軍の大勢選手の「社会貢献活動を行いたい」という思いを実現するために、日本赤十字社・読売巨人軍・日本川崎病研究センターとともに、このプロジェクトを立ち上げました。その皮切りとして、川崎病の認知度向上、免疫グロブリン製剤について、その由来の献血といったところを周知する動画を作成して啓発につなげております。
23ページです。また、献血セミナー等で活用できる動画も作成しているところです。こちらの記載にある動画ですが、献血経験者へのインタビューと、初めての献血に密着するパートに分かれたものです。従来、輸血された方にフォーカスして献血の必要性を訴えるような動画は作成しておりましたが、こちらの動画は、献血された方のシンプルな気持ちにフォーカスして、献血はそれほどハードルの高いものではなく、皆さん気軽に参加されているということを周知したいという狙いがございます。これらの動画素材については、献血セミナー等で活用するだけではなく、Web広告などを展開する際にも非常に使い勝手が良いというところから、いろいろな側面から献血を紹介できるような動画を今後も作成していきたいと考えております。
24ページです。また、令和5年度から引き続き、厚生労働省、文部科学省の御協力の下、小学生に向けた献血教育冊子を配布しております。体の仕組み、健康並びに他者への思いやりなど、理解につながる時期に読んでいただき、まずは献血を知っていただくことを目的としております。こちらについては、資料にありませんが、冊子配布と同時にアンケートを行っておりまして、児童や教職員から約600件の回答を頂いております。そのうちの91.4%から、献血のことが分かったという回答を頂いております。こちらについては、今年度も引き続き実施することとしております。
25ページです。献血Web会員サービス「ラブラッド」の展開です。必要血液量を計画的かつ安定的に確保するため、「ラブラッド」の登録会員を獲得し、献血協力の予約を推進しております。予約される方の割合は年々増加しております。その中で成分献血の予約率が非常に高いというところですが、成分献血については、所要時間が1時間から2時間ぐらい掛かるということもありまして、特に土日などの献血ルームは混雑して、献血者の方を長時間お待たせするということもあります。そういったところから特に予約を推進し、献血者の皆様にも予約のメリットを感じていただいているということから、非常に予約率が高いというところです。全血献血も同じく推進はしておりますが、スーパーとか、そういった所の街頭献血では、予約もありますが、飛び込みで御参加いただく方も非常に多いということもありまして、成分献血に比べると、まだ低い状況にあるということです。
26ページです。また、ラブラッドの普及ということですが、昨年度の12月に血液事業部会運営委員会でも御報告をさせていただいておりますが、献血カード利用からラブラッド利用への移行についてということです。デジタルを活用した利便性の高いサービスを提供するということを目的として、令和8年1月4日から献血カードの更新・新規発行を終了し、ラブラッド機能として搭載されている献血カードを御利用いただくように、ラブラッドへの移行を推進しております。献血者には丁寧な説明を心掛けるとともに、ラブラッド会員ではない方への対応として、献血者コードや次回献血可能日等の照会ページを作成して利用いただくとともに、そのページから簡単にラブラッド会員の登録ができるというような導線も用意して推進をしております。
27ページです。こちらは、令和6年5月、11月、令和7年5月の献血者に占めるラブラッド会員の割合です。令和6年12月から、ラブラッドへの移行推進を強化しているところです。献血者に占めるラブラッド会員の割合ですが、令和6年11月から令和7年5月の間で、およそ4ポイント程度増加しております。さらに、アプリ会員の割合で見ますと、約6ポイント増加している状況です。引き続き、ラブラッド会員への移行を徹底してお願いしてまいりたいと考えております。
28ページです。こちらは年間総献血者数に占めるラブラッド会員の割合です。令和6年度におきましては、延べ499万人の献血者のうち、415万人、83.3%の方がラブラッド会員でした。
29ページです。まとめです。令和6年度においては、輸血用血液製剤及び原料血漿を滞りなく安定供給しております。将来の献血基盤となる若年層については、小学生から大学生への教育・啓発を、厚生労働省をはじめ、国・行政との連携を密にして、積極的な展開を図ってまいります。献血Web会員サービス「ラブラッド」におきましては、献血予約を推進することで、献血会場の混雑回避、献血者の待ち時間を解消するなど、安全性並びに利便性の向上に努め、献血に御協力いただける機会の増加を図ってまいります。
それでは、せっかくの機会ですので、先ほど御紹介した動画ですが、2本を少し抜粋して御覧いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
(動画再生)
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。抜粋版を御覧いただきました。実際にはYouTubeのほうにもフル動画が載っていますので、また御覧いただければと思います。
雑駁ではございますけれども、以上で令和6年度供給・献血実績等についての御説明とさせていただきます。
○金子血液対策課長補佐 続きまして、事務局から、厚生労働省の取組につきまして、資料1-2、資料1-3により説明をさせていただきます。まず、資料1-2を御覧ください。献血推進の施策についてです。
1.普及啓発ですけれども、(1)若年層に対する普及啓発としまして、従来マル1からマル5までの取組をそれぞれ実施しております。まず、マル1中学生への普及啓発として、令和6年度はポスターを1万890校に対して3.3万枚配布しています。マル2高校生への普及啓発としては、副読本(けんけつHOP STEP JUMP)を配布しています。令和6年度は前年度より配布部数を増やしております。なお、中学生用ポスター、高校生の副読本ともに、各学校にあらかじめ配布希望調査を行った上で、希望部数を配布しています。
それから、マル3学校等における献血に触れあう機会の受入れの推進として、文部科学省の協力を得まして、日本赤十字社が実施している学校献血や献血セミナーを積極的に受け入れてもらえるように、小中高等学校等の関係者に協力を依頼しています。こちらについては、参考資料2の若年層の献血者についての1ページ目、2ページ目に詳細なデータがございます。新型コロナの感染拡大で学校献血や献血セミナーへの参加者数が減少しましたけれども、令和4年度以降、日本赤十字社の御尽力によりまして、少しずつ盛り返している状況になっております。
マル4大学生等への普及啓発として、令和6年度はポスターを4,927校に2.3万部配布しました。なお、宮川委員の御意見を踏まえ、昨年度から、文部科学省の御協力を得まして、将来の医療の担い手になるような学生が在籍する医学部、薬学部、看護学部等の医療系学部等に対しても、献血の普及啓発への御協力をお願いすることを始めています。今年度については、現在、文部科学省に相談しながら準備を進めているところです。
マル5主に10代、20代の若年層を対象とした普及啓発として、「はたちの献血」キャンペーン(1月~2月)の広報用ポスターを配布しました。
次のページのマル6献血血液の確保対策事業につきましては、昨年度の骨太の方針に「小中学校段階での献血推進活動など献血への理解を深める」と記載されたことを受けまして、献血可能年齢前の小中学生も含めた普及啓発として、令和6年度から新たに開始した事業になります。令和6年度は、アの中高生向けの献血啓発動画を作成して、厚生労働省のホームページに掲載するとともに、全国の学校に御活用いただくよう周知をいたしました。今年度は、イの献血普及啓発ボランティア活動発表会の開催、ウの中学生向けの献血啓発テキストの作成、配布を実施予定です。このうち、イの事業については、参考資料3の募集要項を御覧ください。こちらの募集要項の1.募集の目的にありますように、小中高校生による献血に関する研究やボランティア活動の成果を発表することで、若年層の献血に対する意識を高め、社会への積極的な参加を促すことを目的としています。募集期間は7月28日から9月30日までの間、活動報告部門と動画部門それぞれについて広く募集し、審査の結果、厚生労働大臣賞、優秀賞として表彰をする予定です。また、1月から2月の「はたちの献血」キャンペーンの期間に合わせて発表会も開催する予定です。
続きまして、(2)その他の普及啓発です。7月の「愛の血液助け合い運動」のポスターを令和7年度は3.8万枚配布しました。イの献血運動推進全国大会の開催について、昨年度は岐阜県で開催し、今年度は来週の7月16日に宮城県仙台市で開催する予定です。マル2テレビ、ラジオ、新聞等を活用した普及啓発として、令和6年度は、政府広報オンライン、新聞、厚生労働省広報誌への掲載、X、Facebookといった媒体を活用して実施いたしました。
3ページの2.若年層の献血者数の増加に向けた取組ですが、平成29年度から、日本赤十字社や都道府県と協力の上で、減少傾向にある10代から30代の年代別の目標値を設定しております。令和6年度の実績については、10代は対前年度から少し献血者数が増加しましたけれども、20代、30代は減少しております。目標に対する達成率は、各年代とも80%前後の実績となっております。
次に、資料1-3について説明いたします。令和6年度の献血実績と今後の方向性についてです。1.令和6年度の実績と評価ですが、1つ目の○、令和6年度の延べ献血者数は対前年度で約2.2万人減少の498万7,000人、献血率は前年度と同様の6.2%でした。課題とされている10代から30代の若年層の献血者数は、対前年度で約3.5万人、2.2%の減少となりました。2つ目の○、6年度も全体としては多くの方に御協力いただき、輸血用血液製剤や血漿分画製剤の原料血漿の安定供給に必要な血液量を確保することができております。3つ目の○、若年層の献血者数については、ホームページやWeb会員サービスを用いた献血の協力依頼に加え、アニメやSNSを活用した広報により、10代を中心に下げ止まりつつありますが、今後も有効な取組や働きかけを模索し続けることといたします。
次に、2.令和8年度の献血推進計画策定に当たっての方向性(案)です。昨年に引き続きまして、今年も、いわゆる「骨太の方針2025」において、「小中学生から献血に対する理解を深める」という文章が記載されています。引き続き骨太の方針に沿った内容を盛り込む必要があると考えています。
具体的には2ページのマル1からマル3の項目について重点的に推進したいと考えております。まず、マル110代については、4行目の「また」以降になりますが、「骨太の方針」の記載内容を踏まえ、高校生以上の若年層への取組に加えて、献血可能年齢前の小中学生に対する普及啓発を引き続き進めていきたいと考えています。次に、マル220代・30代については、こちらも引き続きの取組になりますけれども、学校を卒業されて以降の方々が、仕事や家事、育児等で忙しい中で、少しでも献血する機会を確保できるように、献血ルームやラブラッドアプリ等の利便性を高めるとともに、継続して献血に御協力いただけるような取組について、日本赤十字社とも協力しながら引き続き考えてまいりたいと思います。マル3ですが、これまでの厚生労働科学研究により、「初回献血の年度にもう1回献血を実施すると献血継続率が高い」といった分析がされていますので、こうした研究結果を踏まえた取組についても検討することといたします。研究の内容については参考資料5として添付しましたので、御確認いただければと思います。説明は以上になります。
○佐々木座長 ただいまの説明について、御意見、御質問があればお願いいたします。喜多村委員、お願いいたします。
○喜多村委員 どうもありがとうございます。守口保健所の喜多村と申します。ラブラッド会員に関しての質問なのですが、私自身は献血できない体ですので、したことがなくて、会員になっていないのですが、今後の方向性の最後のマル2の所に、「ラブラッドアプリ等の利便性を高める」、「継続して繰り返し献血に協力いただくための取組を検討する」とあることに関連してですが、ラブラッド会員になることは特典か何かがあるのかどうかということをお聞きしたいです。また、一旦、会員になると永久的に会員になっている、つまり、会員者数がどんどん増えていっているのですが、それは、一旦、会員になった方はずっとそのまま据え置かれるので増えるのは当たり前なのですが、新規に登録された方がどれぐらいなのかということを見ていくのか。その辺りの会員数のカウントの仕方や、会員のシステムとして、回数が増えれば何かポイントが上がって特典が増えるなどの利便性があるのか、その2点をお尋ねします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日赤の中村です。御質問ありがとうございます。まず、ラブラッドの会員の特典ですが、先に御説明したラブラッド会員になると事前の予約ができるところが、まず1点です。それから、検査結果の通知です。献血をした後に、生化学検査や血球計数検査の結果をラブラッド上で確認することができる。こちらは過去を遡って確認することができますので、このラブラッド上で経年での御自身の検査状況を確認できるということがあります。
それから、喜多村委員がおっしゃったように、ポイント制がありまして、予約をすると何ポイントだとか、献血をしていただくと何ポイントというポイントが決められております。こちらが積算されていって、20ポイント貯まりましたら、交換の意思を確認の上、記念品等と交換ができます。あとは、必要な情報をこちらからメール等で会員様に向けて情報発信ができるということです。日赤としても、血液が必要というときに呼び掛けさせていただくこともできますので、そのような情報発信の部分も主な会員の特典です。
また、会員のシステムですが、あくまで、こちらの会員については、今、実際に登録されている会員数ということで、退会の希望があれば退会できますので、退会した方についてのカウントは含めておりません。今、実際に会員に登録されている方として400万人程度いらっしゃいます。
○喜多村委員 ありがとうございました。もう一点だけ、よろしいですか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 お願いいたします。
○喜多村委員 循環血液量の多い方に特別に案内しているというような、ラブラッドで抽出して循環血液量の多い方を中心に献血協力を要請しているという所がありましたが、これは具体的にどのようにして選ばれて、どのように要請されているのか、教えていただくことは可能でしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 特に成分献血をされる方に対して、循環血液量が多い方のほうが、より頂ける血漿量が増えてまいりますので、ラブラッドに登録されていらっしゃる方から、過去の献血履歴等を確認しまして、循環血液量は体重に比例しますので、特に体重等を確認させていただいて、たくさん頂けそうな方に対して御依頼をさせていただくという取り組みなども一部ではしております。
○喜多村委員 ありがとうございます。体重のみではなく、たくさん頂けそうな方というのが、ふんわりしていて分かりにくかったのですが、年齢や性別なども関係しますか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 体重と身長という部分も含めてのプロトコルがありまして、そこで循環血液量が算出されますので、それに応じて御依頼をさせていただいており、性別というくくりの大きな違いはございません。
○喜多村委員 では、そういう生物学的な、科学的な計算式で声を掛けているという理解でよろしいでしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 はい。
○喜多村委員 ありがとうございました。以上です。
○佐々木座長 石田委員、お願いします。
○石田委員 埼玉医科大学国際医療センターの石田です。一つ一つの活動の内容が以前に比べてかなり細やかになってきていて深い検討がなされているのだなと感じました。特にTHINK献血は行動変容につながる内容で、非常に興味深く拝見させていただきました。
THINK献血について広報展開で評価してありましたが、この広報展開の評価ではどの程度THINK献血の効果があったかということは、分からないのではないかと思いました。このデータの意味合いが分からなかったので、教えていただければということと、できれば広報展開ではなくてコホートというか、これを見た方が実際にどのぐらい献血されたかという前向きな評価ができるほうが良いと感じました。それから、THINK献血のYouTubeなどは、今後も定期的に行う予定があるのかどうかということを教えていただけますか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日赤の中村です。御質問ありがとうございます。資料の20ページにある広告認知率、態度変容については、あくまでもアンケートでどの程度効果があったかというところを把握するものでして、実際に広告、それからプロモーション展開を行っていく中で、献血者がどれぐらい増えたのかといったところが分かれば一番いいのですが、当然、我々もいわゆる医療機関からの需要があっての採血を行っているという部分ですので、青天井に献血者が増えていくことではないというところで、その辺りの効果はなかなかつかみづらいという部分があります。そういった中で、効果検証は非常に我々も苦慮している部分でして、把握する内容としては、アンケートという部分で、このような効果を見ているところです。引き続き、この効果検証の部分については、いろいろな側面から見ていきたいなと考えているところです。
それと、動画については、輸血を必要している患者さんがいるため献血をお願いしますという呼び掛けはもちろんしてはいるのですが、今回のような献血された方を取り上げるといった動画はあまり作成しておらず、皆さん気軽に献血をしていただいているということが、どなたかにフックすれば良いというところで作成しております、また、若い方はデジタル社会に身を置くことが多く、そのようなところに簡単にアプローチできるということからも、動画については引き続きいろいろな側面からの内容で作成していきたいと考えております。
○石田委員 ありがとうございます。それから、ラブラッドのことなのですが、喜多村委員も御質問されましたが、資料1-1の29ページのまとめの所に、ラブラッドによって利便性と安全性を高めるということが書いてあります。安全性は少しわかりづらく、利便性を高めるということはすごくよく分かるのですが、このラブラッドの話を聞いていて、献血者数が増える効果や、リピーターが増える効果もあるのではないかと思ったのですが、その辺りは評価されておられますか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。参考資料にも付けさせていただいてはいるのですが、ラブラッドに会員登録されている方のほうが、年間に献血される平均献血回数は多い状況です。そのため、複数回の献血にはつながるものであり、ラブラッドの効果は非常に大きいものと考えております。
安全性については、御説明が非常に分かりづらくて申し訳ありません。いろいろな意味合いがありまして、もともとコロナのときに予約を推奨して密にならないようにというところから、感染症対策という部分の安全性ということもありました。一方で、献血された方に対して、また来ていただくよう呼び掛けや依頼をいたしますが、先ほどの複数回という部分とつながって参りますが、一度、献血された方は、いろいろな検査をされて献血をいただく方として問題ないという履歴も持っていらっしゃいますので、再度ご協力いただく上での血液の安全性という意味も含めた記載となります。
○石田委員 ありがとうございます。それから、もう一点、こちらは意見ですが、全国大会を毎年開いておられまして、実際に全国大会の効果が献血数に出ているのかということを、日本赤十字社のグラフを見ながら見ていました。確かに10代においては今まで行った愛媛県や千葉県や岐阜県において増えているので、10代の人にはかなりその影響があったのかなと思ったのですが、逆に20代、30代についてはあまりその後も増えているという様子がないようなのです。全国大会の内容に、20代、30代の方の献血を増やすというような内容も盛り込むと良いのではないかと感じました。以上です。どうもありがとうございました。
○佐々木座長 ほかにいかがですか。
○大久保委員 1つよろしいでしょうか。
○佐々木座長 お願いします。
○大久保委員 ライオンズクラブの大久保です。日赤さんにお伺いしたいのですが、資料1-1でジャイアンツの大勢投手が川崎病の新プロジェクトをやられているということを伺いました。以前、私も骨髄バンクに勤務しておりまして、ジャイアンツは非常に社会貢献に力を入れています。東京ドームは重さの関係で献血バスが載せられなくてできなかったのですが、地方球場などでそういった献血ができないのかと思います。例えば、試合に来られるお客様に向けて、ジャイアンツに何かグッズをお願いすることが考えられます。骨髄バンクの場合は、ポストカードを作ってそこに選手のサインをしてもらうということで、日赤さんと一緒に献血と骨髄バンクの登録会なども行っていました。野球に限らずサッカーなどといったほかのスポーツでも、社会貢献を何かやりたいという所が結構あるのではないかと思います。その場所に来られなくても、いろいろな広報をそういったチームがやってくれると思いますので、献血のPRにもなるのではないかと思いますので、もし今までやられているのがあれば御紹介いただきたいと思います。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。日赤の中村です。まず、サッカーについては、「シャレン!で献血」ということで、Jリーグ及びJリーグのタイトルパートナーである明治安田生命保険相互会社様と協働させていただいて、全国のJ1、J2、J3含めたJリーグ試合会場に献血バスを配車しております。併せて、献血ルームにも動員いただいており、年間2万人弱の方に御協力いただいております。また、プロ野球についても、福岡ソフトバンクホークス様では「ファイト!九州」として、試合会場に献血バスを配車し、そこでファンの方々に御協力いただいております。中日ドラゴンズ様でも、試合会場ではないのですが、広報活動などご協力をいただいております。
今回のこちらの巨人軍との取組については、まず、6月14日世界献血者デーの少し前に、東京ドーム内でブース展開をさせていただいております。併せて、大きなメインビジョンで動画を流していただくという取り組みもしていただいております。東京ドームでの
献血バスの展開はなかなか難しいところもありますが、宮崎のキャンプでは以前実施していたという情報もあり、そのようなことも含めて、今後、協議していきたいと思っております。ありがとうございます。
○大久保委員 どうもありがとうございました。
○佐々木座長 ほかはいかがですか。人見委員、お願いいたします。
○人見委員 質問というより、自治体ですので、そこからの感想になります。例年、やはり若年者の献血数が随分と議題になっておりまして、その中で、10代が伸びている、伸びているといいますか少し上がった、ずっと横並びできているのは、日赤さんをはじめ、私も行政ですので、褒められることのない行政ですが、厚生労働省の皆様の長年の御努力の成果だろうと今日は思いたいと思っております。ラブラッドに関しては、結構、献血の際に御丁寧に御案内いただいていまして、非常に簡単に献血ルームに入っていけるので、あれは非常に効果があるなと思っております。残念ながら、私も丁寧に御案内いただくのですが、持っている携帯が古すぎて入らないのですよね。今年は更新しまして、ラブラッドの会員に晴れてなりたいと思います。今年も献血を頑張りたいと思います。以上です。感謝申し上げます。
○佐々木座長 ありがとうございました。喜多村委員、お願いします。
○喜多村委員 先ほど、THINK献血の件で御発言がありました。これを今後も継続するかどうか検討中というお話がありましたが、やはり費用対効果を考えて、こういった啓発活動をやっていくとすれば、なかなかこのTHINK献血だけの効果を評価するのは非常に難しいというのはよく分かります。ただ、全国の16歳から69歳という幅広い年齢層を対象にして調査を行っていらっしゃいますが、年齢別の集計といったものがもう少し目に見える形でお示ししていただくと、一律に啓発したときに、どの年齢層に響いたのかということが分かってくると思います。また、費用対効果や効率的な啓発活動ということを考えると、やはり必要な献血者に響くような啓発活動を、更に細かくなりますが、きめ細かく展開できるのではないかと思いますので、そういった目線で分析もしていただけるといいかなと思いました。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。日赤の中村です。喜多村委員がおっしゃるとおり、実はこの効果検証の部分でアンケートをさせていただいていて、10代から69歳までの方、年代ごとに分けて分析をさせていただいております。やはり、10代、20代といった若い方に対してのほうが効果としては上がっているようなところは出ております。概略のところだけを今日はお持ちいたしましたが、そういった効果は出ております。血液事業はほかの業種、業態と比べるのがなかなか難しいところもありまして、この数字をどう捉えていいのかといった課題もございまして、今できるのが前年など過去との比較、そういった程度になってしまう部分ではあります。この効果検証の仕方、費用対効果の部分も含めて、引き続き我々としても考えていきたいところです。
○喜多村委員 ありがとうございました。
○佐々木座長 ほかの委員からは、よろしいですか。ありがとうございました。ただいまの議論を踏まえて、事務局においては、令和8年度献血推進計画案を作成して、次回、調査会に御提出いただければと思います。
それでは、議題2、その他ですが、令和6年度下半期モニタリング結果について、事務局から御説明をお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 資料2の説明です。令和6年度下半期モニタリング結果についてです。1ページの1.原料血漿の確保状況、2.採血状況ですが、下半期のモニタリングということで、秋から冬の寒い時期に向かっての献血状況となっております。前年度と比較しますと、200mL全血以外での採血が減っていますが、必要な血液は確保できております。
次に、2ページ、3.供給状況です。こちらも例年と変わることなく、医療需要に応じて供給をしている状況ですが、前年度の同時期と比較しますと、赤血球製剤、血漿製剤の供給量が増え、血小板製剤の供給量が減っています。
3ページ、4.令和6年度下半期延べ献血者におけるラブラッド会員の割合です。下半期の累計では、ラブラッド会員による献血が更に増えてきています。月別のデータが下の表になります。簡単ですが、以上です。
○佐々木座長 ありがとうございます。ただいまの説明について、御質問、御意見があればお願いいたします。よろしいでしょうか。その前の資料のことでも追加があれば伺いますがよろしいですか。どうもありがとうございました。報告のあったモニタリング項目については、献血推進の観点から、引き続き調査会に御報告をお願いします。石田委員、お願いします。
○石田委員 昨年の下半期に比べて大分減っているということですが、年度によって、例えばいろいろな気候の状況などによって、献血者数が変わってくることがあると思います。原料血漿は比較的その血液の有効期限が長いので、例えば、冬場1月、2月は少なくても、3月、4月にその分を採血するとか、そういった時期によって多少調節することも可能かと思うのですが、例えば昨年度が極端に減っているのはもしかしたら雪の影響などがあるのかなと思ったのですが、その辺りについて何か検討されたことや情報があれば教えていただけますか。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 日本赤十字社の早坂です。御質問ありがとうございます。昨年については、資料の中にもありましたが、適正在庫という面で見ると前年度よりは低い保有であったということになります。逆に前年度がかなりの過剰在庫を保有したところもありますので、適正在庫並みにきちんと採血も閉じましょうというところを行っております。原料血漿についても、毎月の必要分というのは12か月しっかり按分して行っておりますが、やはり輸血用血液は患者さんの使用頻度もあり、例えば特定の時期に大量に赤血球が必要になった場合は、やはりそちらを優先させますので、そこは、少し原料をずらして、その分をきちんと取りましょうとしています。いわゆる年度できちんと取りましょうと日赤では取り組んでおりますので、その辺りは全て勘案しながら行っております。
○石田委員 よく分かりました。ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかによろしいですか。ありがとうございました。
それでは、その他、事務局から何かございますか。
○金子血液対策課長補佐 次回の第2回の調査会は11月10日(月)を予定しております。また近くなりましたら御案内をいたします。令和8年度の献血推進計画(案)などの議題を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○佐々木座長 委員の皆様から、全体を通して何か御意見、御発言等ございましたらお願いいたします。石田委員、お願いします。
○石田委員 埼玉医科大学国際医療センターの石田です。先ほど意見もありましたが、10代の献血は、すごく高校生の献血が増えているということで、グラフを見ても、そこは突き抜けて出ていて、それから下がって、20代、30代で低くなっている傾向があるのですが、やはり20代、30代の献血を維持していくことが、これからは特に重要になってくると思っています。どうしたらその辺りの献血が増えるのかというのは、なかなか良いアイディアがないと思いますが、是非、20代、30代の献血者を増やすということに関しても、来年度以降、何か新しいアイディアを出していただければと思いました。以上です。
○佐々木座長 若い人の献血を増やすことは大事ですね。令和6年度の50代、60代が献血者の46.5%になりますので、10年後、20年後にこの人たちが献血できなくなると本当に大変なことになると思いますので、是非、よろしくお願いしたいと思います。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 ありがとうございます。その辺りに関しては、本当に団塊の世代の方々が卒業していくことについて、今から内部でいろいろと検討を開始しております。石田委員がおっしゃった20代、30代、特に20代前半というのは、我々が学生の頃に時間があってキャンパスに行って1日過ごしたという時代ではないということもありますので、その辺りの普及啓発の在り方ですとか、それから、社会人になっても、たまに企業の方と話をしますと、昔は若い人に献血に行けと言えたが、今はパワハラなどの問題があり、なかなか言えないのだという状況も、お話を聞くとかなりございますので、我々としてはそのような部分を含めて、企業に若い方への呼び掛けを何とか高めていただくなど、そのような努力をこれからいろいろ検討してみたいと思います。よろしくお願いいたします。
○佐々木座長 ありがとうございます。
○石田委員 石田です。企業で働きながら献血に参加する活動をしていくのはなかなか難しいかもしれませんが、私も大学で学生に授業をするときに、献血を一度は経験するほうがいい、献血は医療従事者にとって重要だという話をすると同時に、卒業をして仕事を始めたら、みんな忙しくなって献血に行く時間がなくなり、20代、30代の献血者が少ないということを、話していって、忙しくても献血をすることを是非忘れないでほしいと話しています。是非、教育の中でそのようなことも進めていって、10代あるいは大学生の教育の中で、20代、30代に向けて献血が重要だということを強調していただくことが重要ではないかと感じました。
○佐々木座長 どうぞ。
○後藤委員 はばたき福祉事業団の後藤と申します。感想的なものになるのですが、私は、10年以上前、当時、はばたき福祉事業団の元理事長である大平が委員だった頃に傍聴させていただき、この献血推進調査会は、少子化、高齢化という課題が多く、もっと切迫した議論といいますか、かなり喧々諤々とやっていたイメージがあり、その当時と比べると、大分、落ち着いたと思います。それは、医療の進歩と、もちろん日赤さん、厚労省さんのこれまでの努力の成果だと思っておりますので、そのように改善してきたところは1つ良かったと思うと同時に、ただ、先ほどからもあるように、決して安心できるといいますか楽観できる状況ではないことも踏まえつつ、また献血の推進に皆さんで一緒に取り組んでいきたいと思います。
そういったところで、今回、推進のための様々な取組について御説明いただいたところですが、その辺りはどのぐらい効果が出ているのかというところです。日赤さんでも少し調査がありましたが、そういったところを、第三者的といいますか、もう少し専門的に外部の方にお願いし、調査していただき、どのようなことをやるといいのかを検討するという取組も進めていただければと思います。これは意見としてお伝えいたします。どうもありがとうございました。
○佐々木座長 ありがとうございます。お願いします。
○大久保委員 ライオンズクラブの大久保です。私の所属するクラブは中央大学のOB会で組織されており、年間で6回、延べ14日ぐらい献血会を大学でやっております。先日、5、6、7と行いましたが、やはり新入生が結構協力してくれています。ですから、そういった面で、厚労省さんの普及啓発の取組、日赤さんのいろいろなPR、これは非常に重要だと思っております。ただ、来た方に聞いてみると、そういったポスターなどをなかなか見ていないのです。その辺りをもう少し強化していただければ、1回やってみるとリピーターにつながると思いますので、地道に強化していただければと思います。以上です。
○佐々木座長 ありがとうございます。学生、生徒に配布したものが届くかどうかというところですね。そこはなかなか難しいところだと思いますが、是非、よろしくお願いしたいと思います。ほかはよろしいでしょうか。お願いします。
○館林委員 江戸川大学の館林です。私の勤務先の大学にも献血バスが時々来られるのですが、もう少しタイミングよく来ていただけるといいかなと思います。例えば健康診断の日に来られるとか。献血バスが来ていることを知らない人が結構いて、急に来てどうするのみたいな話になってもう少し事前の周知を徹底するといいと思います。
若い人たちについてですが、子供を育てて働いていると献血のために1時間でも30分でも取るのは厳しいと思っています。卒業生と話をしていると、ものすごく忙しくて自分のことで手一杯といった人もたくさんいます。大学のときに献血した体験があることが将来に続くと思いますので、無理なく継続できるように、意識のどこかにあるようにするといいのではないかと感じました。以上です。
○佐々木座長 ありがとうございます。渡部委員、お願いします。
○渡部委員 栃木県の大田原高校から参りました養護教諭の渡部と申します。いつもお世話になっております。先ほど配布されている資料のお話もありましたが、どうしても学校にはいろいろな所から配布してくださいという形で配布資料が来るものですから、そこに紛れてしまうものもあるのかなと思いました。私の立場としては、来週の15日に学校の献血があるのですが、献血に協力してもらうように声掛けは一生懸命して、そのときにパンフレットも分けたりはしますが、パンフレットを見て献血を希望するというよりは、仲間意識で「やろうぜ」という感じで献血をする生徒がとても多いです。仲間のピアといいますか、声掛けは大きいなというのは常に感じているところです。
あと、資料1-1の14ページに、都道府県別10代献血者数というものがあるのですが、以前には高校献血の数なども資料として出していただきました。そのとき、栃木県は全国で1位、2位を争うほど高校献血を頑張っているということですが、このように10代の資料にしてしまうと、東京は非常に高いのですが、高校献血は東京はそれほどないとお伺いしているので、私たちが頑張って高校で献血させた生徒たちが、東京に進学して、みんな東京で献血しているのだという感じで見せていただいております。
その中でも、今年は富山県が目標達成率や前年比もかなり上がっているということで、今後、富山県ではどのような活動をされているのかのお話を伺えればと、前回、お話が来たときにも、富山県での活動報告があるといいですねということはあったと思うので、是非、お伺いしたいと思っております。
また、現場で生徒たちに声を掛けるとき、グッズはとても大きいのです。以前、乃木坂さんたちのクリアファイルなどがあったときには、それこそ、男の子が寄ってたかって、それが欲しくて献血をしてくれるというのはありました。今ですと、Snow Manさんなど、いろいろ人気のある芸能人とコラボして生徒に配布できるといいかなと思っておりますので、また配布グッズについても御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○佐々木座長 何でもいいから、とにかく若い人を釣って、献血してもらって、経験してもらうという、そのようなことですね。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日赤の中村です。富山県についてですが、非常に効果を上げて、実績も上がっておりますが、こちらを確認したところ、やはり高校献血実施校を伸ばしておりました。ライオンズクラブさんと協働して高校にお願いしに行き、3校ですが増加できたと伺っております。また、大学献血への配車台数を増やして実施しているという部分で、初回献血、それから若年層の献血につながっているとのことです。ライオンズクラブさんをはじめ、一緒に協働していただける方々、支援していただける方々のお力というのは非常に強力なものですから、そういった所とうまく連携できている都道府県は実績として上がりやすい状況にはございます。
○佐々木座長 ありがとうございます。いかがでしょうか。お願いします。
○曽根委員 全国学生献血推進実行委員会の曽根です。若年層の献血者数が減少しているということで、私の委員会というのは、私たちと同じような年代の若年層をメインに献血者数を増加させる取組をしているのですが、結構前からこの団体があるにもかかわらず、活動が同じでマンネリ化してしまっていて、実際、このようにグラフにも出ているとおり、効果があまり出ていないというのが目で分かる形になっております。
まだ団体で話していることではないのですが、少し出てきた話として、やはりインフルエンサーとのコラボというのは効果があると、私たちも考えております。学生主体ということであると、いろいろな企業様がなかなか振り向いてくれない可能性もあるので、できれば「日本赤十字」という名前をもっと借りて、そのようなことについてどんどん手を出していければ、若年層に人気のあるインフルエンサーとのコラボで増えていくと思っています。
やはり、大学生のキャンパスなどに行く献血バスでの献血者数というのは多いと認識しています。自分の大学ではありますが、大学に献血バスがいきなり行くのではなく、前もって予約会というものを実施しています。事前に、何日に行くからラブラッドなどで予約をしてくださいという活動をしているので、そのような活動を全国の大学などで実施できれば、もっと伸びるかなと思いました。以上です。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 ありがとうございます。今、お話のあったインフルエンサーについては、前に我々もひまひまさんとコラボしたこともございますので、是非、一緒に話をしながら、我々のようなおじいさん世代が探すよりは、皆さんのような若い人の力が必要ですので、その辺りは一緒にやっていきたいと思います。ありがとうございます。
○佐々木座長 ありがとうございました。よろしくお願いします。委員の先生方からほかによろしいでしょうか。それでは、本日の議題は以上とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。