2025年6月10日 令和7年度第1回医薬品の成分本質に関するワーキンググループ議事概要

医薬局監視指導・麻薬対策課

日時

令和7年6月10日(火)14時00分~16時00分

場所

厚生労働省 仮設第4会議室(仮設会議室棟2階)

出席者

構成員(敬称略・五十音順)
  • 穐山 浩   (星薬科大学薬学部教授)
  • 伊藤 美千穂 (国立医薬品食品衛生研究所生薬部長)
  • 内山 奈穂子 (国立医薬品食品衛生研究所生活衛生化学部長)
  • 大塚 英昭  (安田女子大学薬学部教授)
  • 小川 久美子 (星薬科大学毒性学研究室教授)
  • 河野 徳昭  (医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター副センター長)
  • 黒川 洵子  (静岡県立大学薬学部教授)
  • 合田 幸広  (国立医薬品食品衛生研究所名誉所長)
  • 佐々木 伸大 (大阪公立大学大学院農学研究科教授)
  • 西川 秋佳  (名古屋徳洲会総合病院病理診断部長)
厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課
  • 小園 英俊  (監視指導・麻薬対策課長)
  • 山本 剛   (監視指導室長)
  • 中矢 雄太  (課長補佐)
  • 治田 義太郎 (危害情報管理専門官)
  • 村上 明男  (偽造医薬品等監視専門官)
  • 青沼 えり  (薬事監視第一係長)

議題

(1)新規成分本質(原材料)の審議について

議事

昭和46年6月1日付け薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙「医薬品の範囲に関する基準」の別添1の「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いについて」(注)に基づき審議した。

(1)審議成分本質(原材料)の審議について

  • 6-メチルニコチン
     専ら医薬品成分であるニコチンと類似する化学構造を持ち、毒劇薬指定成分に相当することから、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」とすることが妥当とされた。
  • 緑藻
     国内外で医薬品としての使用実態がなく、国外で食経験があり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。
     なお、緑藻は指し示す範囲が広いことから、リストには「クラミドモナス ラインハルチー」と記載することが適切とされた。
  • コウキクサ
     一部の国では民間療法で医薬品として使用されている実態があるが、その一方で、国外で食経験があり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。
  • ミジンコウキクサ
     国内外で医薬品としての使用実態がなく、国内外で食経験があり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。
  • イソリキリチゲニン
     国内外で医薬品としての使用実態がなく、一般的に食品中にも存在する成分本質であり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。

(注)「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」の考え方

  1. (1)専ら医薬品としての使用実態のある物
    解熱鎮痛消炎剤、ホルモン、抗生物質、消化酵素等専ら医薬品として使用される物
  2. (2)(1)以外の動植物由来物(抽出物を含む。)、化学的合成品等であって、次のいずれかに該当する物。ただし、一般に食品として飲食に供されている物を除く。
    1. 毒性の強いアルカロイド、毒性タンパク等、その他毒劇薬指定成分に相当する成分を含む物(ただし、食品衛生法で規制される食品等に起因して中毒を起こす植物性自然毒、動物性自然毒等を除く)
    2. 麻薬、向精神薬及び覚せい剤様作用がある物(当該成分及びその構造類似物(当該成分と同様の作用が合理的に予測される物に限る)並びにこれらの原料植物)
    3. 処方せん医薬品に相当する成分を含む物であって、保健衛生上の観点から医薬品として規制する必要性がある物

照会先

厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課

03-5253-1111(内線2768)