「令和６年度　石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめ（速報値）」を公表します

　厚生労働省は、令和６年度の「石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況」の速報値^※１を取りまとめましたので、公表します。

＜概要＞
■労災保険給付
　令和６年度の請求件数^※２は1,529件（石綿肺を除く）、決定件数^※３は1,348件（同、うち支給決定件数は1,139件）で、請求件数は昨年度と比べ増加、決定件数は昨年度と比べやや増加、支給決定件数は昨年度と比べやや減少しました。
　石綿による疾病^※４で、療養や休業を必要とする労働者や死亡した労働者のご遺族は、発症の原因が仕事によるものと認められた場合、「労働者災害補償保険法」に基づく給付の対象となります。
■特別遺族給付金
　令和６年度の請求件数は378件で、決定件数は343件（うち支給決定件数は240件）で、請求件数・決定件数・支給決定件数いずれも昨年度と比べ増加しました。
　石綿による疾病で死亡した労働者のご遺族で、時効（５年）によって労災保険の遺族補償給付を受ける権利が消滅した方については、「石綿による健康被害の救済に関する法律」に基づき、発症の原因が仕事によるものと認められた場合、特別遺族給付金が支給されます。

１　「労災保険給付」の請求・支給決定状況　【別添表１－１、表１－２、表２、表５、図１－１、図２－１】
（１）肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚
請求件数　　　　　　1,529件　　　　（前年度比  　 224件増、 17.2％増）
決定件数　　　　　　1,348件　　　　（　同 　　　    40件増、   3.1％増）
うち支給決定件数　　1,139件　　　　（　同      　　  31件減、   2.6％減）
（２）石綿肺　（（１）の件数には含まれない）^※５
支給決定件数 　　　　　71件　　　　（前年度比 　　   ９件増、 14.5％増）
２　「特別遺族給付金」の請求・支給決定状況 【別添表３、表４、表５、図１－２、図２－２】
請求件数　　　　　　　378件　　　　（前年度比 　　 61件増、 19.2％増）
決定件数　　　　　　　343件　　　　（     同          108件増、 46.0％増）
うち支給決定件数　　　240件　　　　（     同    　 　 81件増、 50.9%増）
 
※１　本公表は速報値のため、数値は変動するものである。
※２　「請求件数」は当年度中の労災保険給付の請求件数であるが、必ずしも同年度中に支給・不支給決定されているものではない（以下同じ）。
※３　「決定件数」は当年度中の支給・不支給決定件数の計であり、前年度以前に請求されたものについて決定した件数を含んでいる（以下同じ）。
※４　「石綿による疾病」とは肺がん、中皮腫、石綿肺、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚をいう（以下同じ）。
※５　石綿肺は、じん肺の一種であり、じん肺として労災認定された事案のうち、石綿肺と判断したものを抽出し、別途集計している。
 
■別添：表１－１～４：疾病別・都道府県別の請求・決定状況、表５：業種別の支給決定状況、
図１：請求・決定状況グラフ、図２：業種別の支給決定状況グラフ

別添資料（PDF）［466KB］