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- 2025年4月9日 中央社会保険医療協議会 総会 第606回議事録
2025年4月9日 中央社会保険医療協議会 総会 第606回議事録
日時
令和7年4月9日(水)10:30~
場所
TKP新橋カンファレンスセンター 12F
出席者
- 構成員等
-
- 小塩隆士会長
- 飯塚敏晃委員
- 本田文子委員
- 笠木映里委員
- 永瀬伸子委員
- 城山英明委員
- 鳥潟美夏子委員
- 松本真人委員
- 佐保昌一委員
- 髙町晃司委員
- 奥田好秀委員
- 鈴木順三委員
- 伊藤徳宇委員
- 茂松茂人委員
- 江澤和彦委員
- 長島公之委員
- 池端幸彦委員
- 太田圭洋委員
- 林正純委員
- 森昌平委員
- 木澤晃代専門委員
- 上田克彦専門委員
- 小松和子専門委員
- 事務局
-
- 鹿沼保険局長
- 林医療課長
- 木下医療技術評価推進室長
- 米田保険医療企画調査室長
- 清原薬剤管理官
- 和田歯科医療管理官 他
議題
- 部会・小委員会に属する委員の指名等について
- 医療機器の保険適用について
- 医薬品の新規薬価収載について
- DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
- 在宅自己注射について
- DPC 対象病院の退出に係る報告について
- 令和8年度診療報酬改定、薬価改定の議論の進め方について
- 選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集について
議事
- 議事内容
- ○小塩会長
おはようございます。
ただいまより第606回「中央社会保険料協議会 総会」を開催いたします。今年度もどうぞよろしくお願いたします。
本日の総会も、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は岡本専門委員が御欠席です。
本日の中医協につきましては、まず総会におきまして委員の交代について御報告し、部会及び小委員会に属する委員の指名を行った後、一度総会を中断いたしまして、診療報酬改定結果検証部会を開催いたします。その後、改めて総会を再開し、その他の議題の審議を行いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、最初に委員の交代について御報告いたします。
今回は2名の交代がございます。初めに1号側委員ですが、末松則子委員におかれましては4月4日付で退任され、後任といたしまして伊藤徳宇委員が4月5日付で発令されております。
続きまして、公益委員ですが、安川文朗委員におかれましては3月31日付で退任され、後任として城山英明委員が4月1日付で発令されております。
なお、両委員からは、自らが公務員であり、高い倫理感を保って行動する旨の宣誓をいただいております。
それでは、新しく委員となられました伊藤委員、城山委員よりそれぞれ一言御挨拶をお願いいたします。最初に、伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員
失礼いたします。三重県桑名市長の伊藤徳宇でございます。このたび、1号委員として参加をさせていただくことになりました。どうかよろしくお願いしたいと思います。
国保の保険者でありますけれども、公的病院の設置者という立場でもありますので、首長は様々な顔がございますが、しっかりと首長として参加させていただき、発言をさせていただきたいと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。
○小塩会長
よろしくお願いいたします。
続きまして、城山委員、お願いいたします。
○城山委員
この4月より公益委員を務めさせていただきます東京大学の城山と申します。よろしくお願いいたします。
私自身の専門分野は政治学、行政学という分野でありまして、その中でも科学技術と公共政策に関わるような領域を一つの研究領域にしております。その関係で医療についても若干勉強させていただいています。いろいろと教えていただくことも多いかと思いますが、よろしくお願いいたします。
○小塩会長
どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、カメラの頭撮りはこの辺りということでお願いいたします。
(カメラ退室)
○小塩会長
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に、委員の交代に伴いまして、部会及び小委員会に属する委員につきましても異動が生じます。部会、小委員会に属する委員につきましては、社会保険医療協議会令第1条第2項等の規定によりまして、中医協の承認を経て、会長が指名することとされております。委員のお手元に総-1といたしまして、新しい中医協の委員の名簿とともに、異動のある部会及び小委員会の名簿の案をお配りしております。
まず、伊藤委員ですが、末松委員からの交代となりますので、4ページの診療報酬基本問題小委員会、7ページの保険医療材料専門部会、8ページの費用対効果評価専門部会に属していただきます。
続きまして、城山委員ですが、安川委員からの交代となりますので、4ページの診療報酬基本問題小委員会、5ページの診療報酬改定結果検証部会、6ページの薬価専門部会、7ページの保険医療材料専門部会、8ページの費用対効果評価専門部会に属していただきたいと思いますが、そのように指名するとしてよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございました。それではそのようにさせていただきます。
冒頭に申し上げましたとおり、ここで総会を中断いたします。それで、診療報酬改定結果検証部会の審議を行います。その後に改めて総会を開催したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の総会は一時中断いたします。
(一時中断)
○小塩会長
それでは、総会を再開いたします。
議題の2つ目から始めます。「医療機器の保険適用について」を議題といたします。本日は、保険医療材料等専門組織の渡邉委員長にお越しいただいております。渡邉委員長より御説明をお願いいたします。
○渡邉委員長
それでは説明いたします。中医協総-2の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用はC2が1製品です。
2ページ目、販売名は、Hot AXIOSシステムです。
5ページ目の製品概要を御覧ください。本品は、胃液または腸壁に密着している、症候性膵仮性嚢胞または70%以上の液体成分を認める症候性被包化壊死に対し、経胃または経十二指腸的な内視鏡治療に使用いたします。また、手術のリスクが高い急性胆嚢炎患者に対し、経胃または経十二指腸的に内視鏡下胆嚢ドレナージを行う目的で使用する医療機器です。
2ページ目にお戻りください。価格につきましては、類似機能区分比較方式で評価しました。この結果、最終的な価格を50万2000円といたしました。外国平均価格との比は0.86です。
私から御説明いたします内容は以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
特に御質問等がないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。渡邉委員長、どうもありがとうございました。
○渡邉委員長
ありがとうございました。
○小塩会長
続きまして「医薬品の新規薬価収載について」を議題といたします。本日は薬価算定組織の弦間委員長にお越しいただいておりますので、弦間委員長より御説明をお願いいたします。
○弦間委員長
薬価算定組織の委員長の弦間でございます。よろしくお願いいたします。
私から今回検討しました新医薬品の算定結果について御報告をさせていただきます。資料総-3を御覧いただきたいと思います。
今回報告する新医薬品について1ページに一覧表がありますけれども、2成分3品目でございます。
算定内容について御説明させていただきたいと思います。
まず、1品目でございますけれども、イムデトラ点滴静注用でございます。資料の2ページ~3ページ目を御覧いただきたいと思います。
本剤はがん化学療法後に増悪した小細胞肺癌を効能・効果としております。ライブリバント点滴静注350mgを最類似薬とした、類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。本剤につきましては、新規作用機序医薬品であること、国内のガイドラインにおいて3次治療以降での使用が推奨されていることなどから、有用性加算(Ⅰ)の45%を適用することが妥当と判断いたしました。また、本剤は希少疾患用医薬品に指定されていることなどから、市場性加算(Ⅰ)の15%を適用することが妥当と判断いたしました。
その結果、本剤の算定薬価は、汎用規格で10mg1瓶(輸液安定化液付)でありますけれども、132万6870円となりました。
2品目でございますけれども、アナエブリ皮下注でございます。資料4ページ~5ページを御覧いただきたいと思います。
本剤は、遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制を効能・効果としており、タクザイロ皮下注300mgシリンジを最類似薬とした、類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。本剤は、新規作用機序医薬品であることなどから、有用性加算(Ⅱ)の5%を適用することが妥当と判断しました。また、本剤は小児に係る用法・用量が明示されていることなどから、小児加算の5%を適用することが妥当と判断いたしました。
その結果、本剤の算定薬価は200mg1.2mL1キット、303万7716円となりました。
以上で私からの説明は終わらせていただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
引き続き、事務局から補足と説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料に関しまして補足説明をさせていただきます。
資料総-3の1ページ目を御覧ください。
今回収載予定の新薬のうち、費用対効果評価の対象は1品目ございます。1番目のイムデトラ点滴静注用でございます。類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定され、有用性加算の対象とされた品目でございます。ピーク時の市場規模予測は247億円であるため、H1区分に該当いたします。
次に、令和6年度薬価制度改革でイノベーション評価に関する内容の制度改正を行いましたが、今回の収載品目において該当するものがありましたので御紹介いたします。1番目のイムデトラ点滴静注用は、3ページにございますように市場性加算(Ⅰ)が15%となっております。本剤の投与対象であります3次治療以降の小細胞肺癌の患者数は限られている中、海外に遅れることなく開発されたことと、国際共同治験への日本人組入れ数等を踏まえ、加算率はこれまでよりも大きく評価をしたものでございます。
補足説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等はございますでしょうか。
それでは、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
新規収載について異論はありません。
その上で、アナエブリ皮下注200mgペンについて質問があります。本剤は院内での使用を前提としているのか、それとも在宅でも使用する可能性があるのかを教えていただければと思います。
また、院内での使用を前提としている場合、今後、この後の議題にもあるとおり、薬価収載後に学会からの要望等があれば、在宅自己注射で使用される可能性はあり得るでしょうか。本剤は取扱い上の注意として、凍結を避けて2~8度で冷蔵庫に保存することになっていますが、冷蔵庫から出した後は冷蔵庫に戻さずに25度以下で保存することとなっています。
一般的な注射薬を保存管理する場合は、室温ということで1~30度なのですけれども、本剤は25度以下となっています。医療機関や薬局からお薬を渡した後に、患者は自宅の冷蔵庫ではない場所で保存することになりますが、夏の患者宅では30度を超えることもあるため、薬局で丁寧に指導しても、常に25度以下の管理を患者宅で求めるのはかなり難しいのではないかと考えます。一般的に注射薬は在宅での温度管理を求められていますが、先ほどお話ししましたように30度以下での室温保存となっております。猛暑の中、30度以下でもなかなか難しいところ、今回は25度以下ということなのですけれども、本剤については製剤特性のための25度以下という設定なのか、または30度以下でのデータが取れなかったのか、分かるようであればお願いをしたいと考えます。
○小塩会長
ありがとうございます。
森委員から御質問がありましたが、事務局、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。御指摘ありがとうございます。
まず本剤は、月に1回、皮下投与する製剤でございます。したがって、1年間は14日処方制限がかかりますので、速やかに在宅というのは現在のところ考えておりません。1年間が経過し、14日処方制限が解除された後に、学会の要望等がございましたら、それに基づいて長期処方の適否についてこちらのほうで御審議をいただくことになります。
それから、保存につきましては、森委員の御指摘のとおりでございます。企業に確認をしましたところ、本剤は冷所から出した後、在宅までお持ち帰りになる場合には、保冷用のバッグの準備等を企業は考えております。その後、御自宅にまで持って帰りましたら、御自宅の冷蔵庫で保管をしていただくということと思います。
使用後に一度常温に戻されましたら、御指摘のように投与期間内に投与しなければいけないということになりますが、患者さんの家までは冷所の状態でお持ち帰りいただいて、患者さんの御自宅で冷所保存できるということを考えているようでございますので、将来そのときになったら、その情報も併せて御紹介したいと思っております。
以上でございます。
○小塩会長
いかがでしょうか。
○森委員
ありがとうございます。
ただ、患家でのことを考えると、今後も在宅でもし使うことがあるようであれば、企業においては追加の試験や製剤改良をいただければありがたいと考えます。
以上です。
○小塩会長
事務局、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
すみません、重要なことを忘れていました。
試験は25度をやっているということで、30度で失敗したという状況ではないのですが、使用後に一度常温に戻した後の保存の検討は25度で行ったということでございますので、今の追加のお話がございましたので、企業のほうには確認したいと思っております。
○小塩会長
森委員、いかがでしょうか。
○森委員
今回は25度以下となってしまったので仕方ないのかもしれませんけれども、今後、患者宅での保管を考えたときに品質の問題を考えると室温を意識していただければと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに御質問等はございますでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
御説明のありました2件の薬価につきましては、ルールに基づきまして薬価算定組織が御判断されたということで異論はございません。
私から以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
高町委員、お願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
私からは、イムデトラについて質問させていただきたいと思います。
資料によりますと、イムデトラの薬事承認は2024年12月27日で、薬価収載予定は2025年4月16日となっており、この間は110日間空いていることになります。これだと薬価承認から薬価収載まで60日以内、遅くとも90日以内というルールに反することになりますが、これは厚生労働省側の事務手続上の問題によるものなのでしょうか。それとも、薬価収載を希望している製薬会社の何らかの事情によるものになのか、教えていただけますでしょうか。
○小塩会長
ありがとうございました。
高町委員からの御質問ですが、事務局、お願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
結論から言いますと、企業側の御都合で収載日が遅れたというものでございます。承認がございましたら、高町委員の御指摘のように、60日ないし90日以内に収載をするというところで事務局としては手続を進めているところでございます。
以上でございます。
○小塩会長
高町委員、よろしいでしょうか。
○高町委員
製薬会社側の都合というのは具体的に何かあるのでしょうか。お分かりになりますか。分かればお教えください。
○小塩会長
事務局、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官です。
すみません。企業の詳細な理由は承知しておりません。
以上でございます。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
○高町委員
新薬が薬事承認されますと、患者としても90日以内に薬価収載がされるものと期待しておりますので、このように90日を超えることがある場合は、できるだけ具体的な事情や理由を教えていただけるように今後よろしくお願いします。
○小塩会長
御要望として承ります。
ほかはよろしいでしょうか。
ほかに特に御質問等がないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと思います。弦間委員長、どうもありがとうございました。
続きまして、「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長でございます。
総-4「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を御覧ください。
新規に薬価収載された医薬品等についてはDPCの診療報酬点数表に反映されないことから、一定の基準、すなわち標準的な使用における薬剤費が使用していない症例の薬剤費の84%tileを超えるような高額な医薬品を指しますけれども、こうした一定の基準に該当する医薬品等を使用した患者については包括評価の対象外とし、次期診療報酬改定までの間、その入院診療全体を出来高算定することとしています。今回、お認めいただいた医薬品を含めまして資料に掲げている医薬品につきまして、この対象とすることについてお諮りするものです。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
特に御質問等がないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「在宅自己注射について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
総-5「保険医が投与することができる注射薬及び在宅自己注射指導管理料の対象薬剤の追加について」を御覧ください。
今回は1品目についてお諮りをするものでございます。在宅自己注射ができる医薬品につきましては、一定の基準に基づいてこれまでお諮りしておりますけれども、今回の1品目、レブリキズマブにつきましては、2週間隔ないし4週間隔で投与すること、また学会から要望書が出ていることを踏まえまして、この対象に追加することについてお諮りをさせていただきます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等はございますでしょうか。
特に御質問等がないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「DPC対象病院の退出に係る報告について」を議題といたします。本件は報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
総-6「DPC対象病院の退出に係る報告について」を御覧ください。DPCの対象病院の退出に係る報告でございます。
まず、1が地域包括医療病棟又は地域包括ケア病棟へ病棟再編を行うといった理由により、対象病床数がゼロとなったため、DPC制度から退出する旨の届出があった病院でございます。北陸病院、熱海所記念病院、小原病院、小禄病院の4病院からこのような届出がありましたため、DPC制度から退出をすることとなりました。
2つ目はDPC対象病院の基準未達による退出でございます。次のページに行っていただいて、吉祥寺南病院は病院そのものの運営が休止されておりますけれども、DPC対象となる入院料の基準を満たせなくなったということで退出となるものでございます。
あと下の2つの病院、大塚病院、福田病院につきましては、(データ/病床)比がDPC制度の基準値に達していないということで、基準を満たさないため退出となるというものでございます。
以上、御報告でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいまの御報告につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。
佐保委員、お願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
今般、病棟再編、基準未達による退出ということで報告されておりますが、DPC対象病院全体の状況、医療機関数や病床数などが今どうなっているかといったことについて、今後でよいのでお示しをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいま佐保委員から御要望がございましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
御要望を踏まえまして、毎回がいいのか、どこか要所でということなのか、また御説明する方法を考えてお示しをいたします。
○小塩会長
よろしいでしょうか。ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに御質問等はないようですので、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと思います。
続きまして「令和8年度診療報酬改定、薬価改定の議論の進め方について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
総-7「令和8年度診療報酬改定に向けた主な検討スケジュール(案)」を御覧ください。令和8年度診療報酬改定に向けて今後議論の準備を事務局でさせていただきたいと思っております。本日をキックオフとさせていただいて、今後の議論の進め方についてお諮りをするものでございます。
まず、次の改定に向けて、今、医療全体の状況として幾つか取り上げておくべきことがあるのではないかと考えてございます。1つは、物価、賃金あるいは医療機関の経営の状況について、これまでの改定とは相当異なる状況が出てきていると考えておりますので、こうした点を踏まえて議論していく必要があるのではないかということがございます。
また、地域医療構想につきましては、2025年に向けてこれまで取り組んできましたけれども、医政局のほうでもこうした結果を踏まえて、次の2040年に向けての地域医療構想についての議論が進められ、医療提供体制に関わる法律等も提示させていただいているところでございます。
こうした状況を踏まえまして、中医協総会におきましても、この春から初夏の間に、こうした医療機関を取り巻く状況、そして医療提供体制について御議論いただく場を設けてはどうかと考えてございます。
その後の検討の進め方につきましては、おおむね例年どおりでございますけれども、中医協総会においては、夏頃にその1シリーズということ、10月以降に2以降ということでございますけれども、個別の診療報酬改定項目の議論に向けた各論の議論を行っていってはどうかと考えてございます。
また、専門部会につきましては、これもおおむね例年どおりでございますけれども、各部会において議論や業界の意見聴取等を行っていただきまして、取りまとめをいただいて総会に御報告をいただくという運びとしてはどうかと考えてございます。
小委員会の下にございます診療報酬調査専門組織につきましても、それぞれの分科会で御議論をいただいて、総会への御報告をいただくということで考えてございます。
なお、こうした分科会からの報告につきまして、これまで小委員会に一旦報告をして、さらに小委員会から総会へ御報告いただくという運びにしておりましたけれども、同じ場でやや議論が形式的になっている部分もあったかと思いますので、総会でその内容について直接分科会から御報告をいただいて議論を深めてはどうかと考えてございます。
資料の御説明については以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
本日が令和8年度診療報酬改定のキックオフですけれども、ただいまのスケジュール等の説明につきまして、御質問あるいは御意見がございましたらよろしくお願いいたします。
最初に、長島委員、お願いいたします。
○長島委員
ありがとうございます。
次回改定に向けた議論の進め方につきましては、事務局から示されたスケジュール案に異論ありません。
現在、病院をはじめとする医療機関の経営が大変厳しい状況にある中で、賃金上昇と物価高騰、さらには日進月歩する医療の技術革新へ対応して、国民の医療を守るためには十分な原資が必要です。したがって、診療報酬による機動的かつ十分な対応が適時適切に行われるべきであると考えております。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、林委員、お願いいたします。
○林委員
ありがとうございます。
令和8年度の診療報酬改定に向けたキックオフということで、主な検討スケジュールについてお示しいただき、ありがとうございます。
総-7の資料案におおむね賛同いたします。その上で、6月頃に医療機関を取り巻く状況や医療提供体制に関する議論も予定されていると理解しております。昨今、歯科診療所も含めまして、病院や医科診療所、調剤薬局が物価高騰や人材不足等により、非常に経営が苦しくなってきている状況をできるだけ細かく分析いただき、議論の上、安心・安全な地域医療が持続できるよう、しかるべき御対応をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
検討スケジュール案の御提示ありがとうございました。スケジュール案については異論ありません。
事務局からもありましたけれども、今後、2040年に向けて地域ごとに人口構造、疾病構造、医療需要が変化し、地域差が大きな課題となってきます。医療を取り巻く環境が変わる中、医療提供体制はもちろん、国民がどこに住んでいても必要な医薬品にアクセスできるように医薬品提供体制を構築していくことが不可欠で、今回の薬機法の改正法案においても、薬局開設者に関係行政機関との連携等により、医薬品の安定供給を行うことを求める規定が創設されました。薬局が地域医療の中でしっかり機能を発揮していくことが過不足のない医薬品提供体制の構築につながります。薬局が地域において、医療機関や行政機関、薬局同士の連携で医薬品供給拠点としての機能をしっかりと果たせるよう、現場の課題を解決できる議論をしていきたいと考えます。
薬局が地域でしっかりと機能を果たしていくためには、薬局機能を維持・運営できることが大前提です。長島委員や林委員からありましたけれども、保険薬局も非常に厳しい経営状況で、昨今の物価・賃金上昇により、さらに収益が悪化して非常に厳しい状況となっています。日本薬剤師会調査では、約半数の薬局が2024年度に賃上げ対応ができていないという結果となっています。これまでのデフレ社会からインフレ社会にフェーズが変化しており、今後も物価・賃金上昇が継続することが見込まれます。診療報酬改定においては、物価・賃金上昇を踏まえた対応が必要だと考えます。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
事務局からお示しいただきました検討スケジュールについては異論ございません。
第1ラウンドに入る前に、今言及もございましたが、医療機関を取り巻く状況であるとか、あるいは改正医療法に関連する医療提供体制について議論することについても理解いたします。医療機関を取り巻く状況につきましては、足元の状況だけではなく、長期的な視点、トレンドで見ることも重要だと考えております。
保険者としましては、これまで申し上げてまいりましたが、賃金、物価が上がらない状況下でも医療費の水準が増加し続けることに強い危機感を持っておりますので、事務局におかれましては、医療保険制度の持続可能性の観点についても議論ができますよう、準備のほどよろしくお願いいたします。
私から以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
飯塚委員、お願いいたします。
○飯塚委員
ありがとうございます。
今後の進め方に関して1点お願いがあります。入院・外来医療等の調査・評価分科会ですけれども、まず大変多くの調査、分析、検討をこちらで行っていただいていまして感謝しております。
一方で、こちらの分科会で審議されている内容で総会に上がってくるのは、非常に簡潔でかつ濃密なまとめというのがこれまでの例だと思いますけれども、総会において十分な情報共有や議論がなされていないとも感じています。こちらの医療費としても大変大きなボリュームゾーンでありますので、途中経過等も含めて総会で御紹介いただき、フィードバック等がかかるように進めていただくよう、御検討いただければと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに御意見や御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、ただいまいただいた御意見も踏まえながら、本日御提示がありましたスケジュールで進めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
続きまして「選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集について」を議題といたします。本件は報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。
総-8「選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集について」を御覧ください。平成27年にこうした募集を行うということで御了承いただきまして、その後、関係学会、医療関係団体及び国民の皆様から提案・意見を募集し、中医協総会において議論いただき、その上で関係告示・通知の改正を行っているところでございます。選定療養として導入すべき事例に関して意見募集を、これまでと同様に実施することをお諮りさせていただくものでございます。
学会等から寄せられた意見を基に、必要に応じて中医協において御議論いただくということ、そして、これまで同様に選定療養の追加提案については、選定療養として追加するか検討を要するもののほかに、療養の給付とは直接関係のないサービス等に当たるもの等の整理もあるということで、こうしたことも含めて御検討いただいたらどうかと考えてございます。
スケジュールといたしましては、6月にかけて提案募集を行いまして、夏以降、中医協において御議論いただきたいと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいまの説明につきまして、御質問等はございますでしょうか。
高町委員、お願いいたします。
○高町委員
ありがとうございます。
私から1つお尋ねさせていただきます。
選定療養費制度は2015年に設けられて10年程度がたっているかと思います。幅広く国民から提案や意見を募集する方向性が示されていますが、この10年間で関係学会や医療関係団体以外、国民からの意見を基に中医協の議題になったり、実現された例はあるのか、お教えください。
○小塩会長
高町委員から御質問がございましたが、事務局、いかがでしょうか。
○林医療課長
ありがとうございます。
毎回多数の御意見をいただいておりまして、それを踏まえて追加等が行われているものと承知をしております。実際、意見としてまとめたときに、それが誰の御意見であったかということについては、切り離してそれが見えない形で取り扱っておりますので、今の御質問に直接的にお答えすることはなかなか難しいのですけれども、たくさんの国民の皆様からの御意見もいただいておりますので、それは大切に扱わせていただいているところでございます。
○小塩会長
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
ありがとうございます。
前回の令和6年度の改定で、長期収載品が選定療養に適用され、窓口負担が増えたことで患者に大きな混乱を生じたと理解しています。とりわけ特定疾患の患者や福祉医療の受給者は医療保険の範囲内は患者負担がゼロですので、いきなり窓口で負担を求められて混乱したということを聞いております。今後はこのようなことがないように、患者への周知を徹底していただきたいこと、患者に過度な負担がかからないように配慮いただきたいこと、そして、そのときに患者の意見を十分聞いていただくことを検討していただきたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございました。御要望として受け止めさせていただきます。
ほかに御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに御質問等がないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたします。
それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。