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第139回先進医療会議 議事録
日時
令和7年1月9日(木)16:00~
場所
オンライン開催
出席者
【構成員等】
新井座長 竹内座長代理 北脇構成員 黒瀨構成員 近藤(晴)構成員 近藤(正)構成員 佐藤構成員
滝田構成員 長瀬構成員 比企構成員 松山構成員 山本構成員
【事務局】
審議官 医療技術評価推進室長 先進・再生医療迅速評価専門官 医療課主査 医療課長補佐 研究開発政策課長 研究開発政策課長補佐 再生医療等研究推進室長 治験推進室長補佐 他
議題
1 新規技術(1月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
(先-1)(別紙1)
(先-3)(別紙3)
4 令和7年度先進医療会議開催予定(案)について
(先―4)
5 その他
(先-1)(別紙1)
2 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
(先-2)(別紙2)
(先-3)(別紙3)
4 令和7年度先進医療会議開催予定(案)について
(先―4)
5 その他
議事
- 16:00開会
○新井座長
それでは、時間となりましたので、ただいまより「先進医療会議」を開催したく存じます。よろしくお願いいたします。
まず初めに構成員の出欠状況でございますが、手良向構成員が御欠席となっております。欠席されます構成員からは委任状の提出があり、議事決定につきましては座長に一任するとされております。
それでは、資料の確認を事務局からよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
頭撮りについてはここまでにさせていただきます。
それでは、資料の確認をさせていただきます。
議事次第、委員名簿と続きまして、まず先-1「新規技術(1月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)」がございます。こちらには別紙1がついてございます。
続きまして、先-2「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」がございます。こちらには別紙2がついてございます。
続きまして、先-3「第一種再生医療等のうち先進医療に関する審査の流れについて(案)」がございます。こちらについても別紙3がついてございます。
そして、最後に先-4「令和7年度先進医療会議開催予定(案)について」という資料がございます。
資料につきましては以上でございます。
なお、今回の先進医療会議におきましては、現地及びウェブを組み合わせたハイブリッド開催で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。
申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者は、会議資料のページをあらかじめ御発言いただけますと議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。
事務局からは以上でございます。
○新井座長
資料についてはよろしいでしょうか。
特に問題はないようです。確認させていただきました。
それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について事務局から御報告をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反については特にございません。よろしくお願いいたします。
○新井座長
ありがとうございました。そのほかの出席されている構成員におかれましては、このような事例はないということでよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○新井座長
確認させていただきました。ありがとうございます。
それでは、議題1「新規技術(1月受理分)の先進医療A又はBへの振り分け(案)について」の資料が提出されておりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
それでは、先-1の資料に基づき御説明させていただきます。
受理番号173番、技術名は「ロルラチニブ耐性・不忍容ALK融合遺伝子陽性肺がんに対するギルテリチニブ療法」でございます。
適応症につきましては、ロルラチニブ耐性・不忍容ALK融合遺伝子陽性の進行または再発非小細胞肺がんでございます。
今回、岡山大学病院から申請がございました。
かかる費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
続きまして、技術の概要について御説明をさせていただきます。別紙1にお移りいただき、1ページ目を御覧いただければと思います。
まず、内容の中ほどの概要部分でございます。ALK融合遺伝子陽性肺がん(ALK肺がん)に対しては現在5種類のALK阻害薬が使用可能だが、実臨床では効果と安全性の面で優れた第2世代ALK阻害薬であるアレクチニブが用いられることがほとんどである。しかし、治療開始から数年以内に薬剤耐性となるため、二次治療としては第2世代ALK阻害薬であるブリグチニブもしくは第3世代ALK阻害薬ロルラチニブが用いられる。特にロルラチニブはほかのALK阻害薬に耐性化を示す様々なALK二次変異に対し有効性が確かめられている。一方で、ロルラチニブ治療後もやはり薬剤耐性を生じるが、ロルラチニブ耐性化を生じるALK遺伝子変異に対しては有効のALK阻害薬は開発されていない。
申請者らは前臨床研究におけるギルテリチニブの有効性を独自に発見しており、ALK融合遺伝子陽性肺がんにおけるギルテリチニブの臨床開発を行う。ギルテリチニブは再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病に保険適用を有することから、その安全性と有効性が十分に確かめられた薬剤であり、肺がん患者に対する有害事象のプロファイルが予測しやすく、ドラッグリポジショニングが容易である。
次に、効果の部分でございます。申請者は、前臨床研究において、白血病に用いられるギルテリチニブが強いALK阻害効果を持ち、ALK肺がんに対して有効である可能性を発見した。また、他グループからの前臨床の報告では、既存の全てのALK阻害薬に耐性を示すALK遺伝子変異に対してギルテリチニブが強い阻害作用を示すことが報告されている、と御記載いただいております。
ページをおめくりいただきまして、2ページ目でございますが、2-1の②にございますとおり、本技術は医薬品の適応外使用に該当することとなってございます。
先-1にお戻りいただきまして、本技術は、資料先-1下方の備考の3「未承認等の医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の使用又は医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の適応外使用を伴う医療技術」に該当すると考えられましたため、先進医療Bとして振り分け案を提示させていただきました。
事務局からの御説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○新井座長
ありがとうございました。
それでは、受理番号173の技術につきましては、今御説明があったように、先進医療Bとして振り分けたく存じます。よろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○新井座長
特に御意見はないようであります。ありがとうございました。
それでは、続きまして議題2「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」の資料が提出されておりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
それでは、先-2に基づきまして御説明をさせていただきます。
今回御審議いただきます技術でございますが、整理番号176番「着床前胚異数性検査」でございます。
本技術は、昨年の10月の先進医療技術審査部会における審議で症例数の設定等の妥当性について疑義が上がり、継続審議となってございます。その後、12月に再審議で「適」となったものでございます。
こちらは、適応症が胚移植を受ける不妊症患者(これまで反復して着床・妊娠に至らないもの、過去の妊娠で臨床的流産を2回以上反復しているもの、または流産率のリスクを高める可能性のある染色体構造異常を有するものに限る)となってございます。
申請医療機関については徳島大学病院でございまして、費用につきましては資料にお示ししたとおりでございます。
事前評価につきましては北脇構成員に御担当いただきまして、総評としては「適」と御評価をいただいております。
事務局からの説明は以上でございます。
○新井座長
それでは、整理番号176の技術については、事前評価を北脇構成員にお願いしておりますので、北脇構成員より技術の内容及び評価結果について御説明をお願いいたします。
○北脇構成員
北脇でございます。
それでは、別紙2の1ページを御覧ください。
ここの表にまとめておりますけれども、まず社会的妥当性、倫理的問題はないとしています。現時点での普及性はある程度普及しているということでB、効率性はやや効率的、将来の保険収載の必要性といたしましては、将来的に保険収載を行うことが妥当と判断いたしました。
PGT-Aは、実は既に生殖医療施設で広く行われておりますのが実態でありまして、本研究により得られるエビデンスを基に、むしろ早期に保険化などを行った上で、信頼性の高い検査が行われるような対策を取ることが必要と思われます。
続きまして、2ページを御覧ください。
以上のことから、総合判定は「適」といたしました。
コメントとしましては、我が国における体外受精による出生児は年々増加し、全出生児の10%にまで達しております。一方、体外受精の妊娠率は35歳を過ぎると低下していきます。移植可能になるまで発育した胚を移植しても、妊娠に至らないか流産率が高くなります。この原因として染色体異常率の上昇が挙げられています。そこで、着床前の範囲の染色体異数性検査を行って、これをPGT-Aと略しますが、数的異常を認めない胚を優先的に移植することで、着床率・妊娠率の向上と流産率の低下が期待されます。
PGT-Aの有効性を見るための前向きのパイロット試験は、先ほど御紹介がありました2017年、2018年に行われまして、胚移植当たりの妊娠率と生産率の上昇が報告されております。
今回申請の研究では、反復体外受精・胚移植不成功患者、習慣流産患者(反復流産を含む)、染色体構造異常患者を対象といたしまして、PGT-Aを行うとしております。主要評価項目は、肺移植実施集団における妊娠12週時の継続妊娠率といたしました。ここのところも非常に重要なところでございます。副次評価項目に胚移植実施集団における妊娠12週時の流産率、着床率(生化学的妊娠を含む)、着床(生化学的流産を含む)当たりの臨床妊娠率、着床(生化学的流産を含む)当たりのpregnancy loss率を挙げております。
本研究は、申請期間を含めて4施設で実施することとしておりまして、予定サンプル数も期限内に得られるものと予想されます。
PGT-Aは胚盤胞の栄養外葉細胞を5~10個細胞生検し、キット化された試薬を用いて特定の衛生検査所で解析いたします。判定は日本産科婦人科学会の策定の指針に準拠します。採取細胞は将来胎盤になる部分でありまして、胎児となる内細胞塊は採取いたしません。採取技術は確立されているため、安全に施行されると予想されます。
以上より、研究計画は適正に修正され、妥当な内容であると判断されます。研究計画を遵守した信頼性の高い症例が計画期限内に予定数集積されるものと期待しております。
以上です。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について何か質問等はございますでしょうか。
特にないようです。
それでは、評価結果をまとめたいと思います。今いただきました御説明を踏まえまして、事前の構成員の評価結果どおりの決定としたいと存じますが、よろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○新井座長
特に異議はないようであります。それでは、そのようにさせていただきます。
続きまして、議題3でございます。「第一種再生医療等のうち先進医療に関する審査の流れについて(案)」の資料が事務局から提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○研究開発政策課長補佐
事務局より説明させていただきます。
資料先-3を御覧ください。
「第一種再生医療等のうち先進医療に関する審査の流れについて」でございます。
別紙3の概要図と併せて御覧ください。
まず1番目の背景としまして、再生医療等安全性確保法の対象となる医療技術のうち、申請者が先進医療を活用する場合、別紙3の下の図にお示ししておりますとおり、従前より再生医療等安全性確保法における第二種・第三種再生医療等については、認定再生医療等委員会において審査を受け「適」とされた後、厚生労働省の所管である先進医療技術審査部会及び先進医療会議における審査にて「適」の判断を得た後に、最終的に認定再生医療等委員会において「適」の判断がなされたものについて、厚生労働省に届出を行い、提供可能となっております。仮に先進医療技術審査部会または先進医療会議で修正があった場合には、その修正について再度認定再生医療等委員会の意見を聴き、「適」とされた後に提供可能となっております。
続いて、2番目の現状と課題のところになりますが、この取扱いを定めている課長通知においては、従前より再生医療等安全性確保法における第二種・第三種再生医療等の審査が想定された記載となっておりました。一方、第一種再生医療等の場合、特定認定再生医療等委員会の審議の後に厚生科学審議会再生医療等評価部会の審議を経る必要がございますが、課長通知において再生医療等評価部会の位置づけ・審査の手順が明示されておらず、手続を明確化する必要がございます。
そこで、3番目の対応策になりますが、今般、第101回再生医療等評価部会にて審査手順の確認を行ったため、先進医療会議においても当該審査手順について御確認をさせていただきます。
具体的には、別紙3の上の図にお示ししておりますとおり、先進医療を活用することが見込まれる第一種再生医療等の再生医療等評価部会・先進医療技術審査部会・先進医療会議の審査手順等については、再生医療等評価部会における再生医療等安全性確保法における基準である「再生医療等提供基準」への適合性の審議を経た後に、先進医療技術審査部会・先進医療会議で審査を行う方向で考えております。仮に先進医療技術審査部会または先進医療会議で「適」と判断された場合は、法令上の必要性から、再生医療等評価部会で最終的な「適」の判断を経て再生医療等の提供が可能になります。この流れ自体は、第二種・第三種の場合に、先進医療会議の後に認定再生医療等委員会で「適」の判断がなされる流れと変わりありません。
再生医療等提供基準への適合性が確認された後に先進医療技術審査部会・先進医療会議での審議となるため、基本的には当該技術基準への適合性に係る観点については論点にならないものと考えておりますが、万が一、先進医療費審査部会でいただいた御意見について、当該基準への適合性の観点で再審議が必要と判断される場合には、再度再生医療等評価部会の意見を聴くこととなります。
当該審査の流れについて、先進医療会議の構成員の皆様に御了承いただきたく存じます。
事務局からは以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について何か御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
第一種ということですから、iPS等の細胞が含まれるという理解でよろしいでしょうか。
○研究開発政策課長補佐
そのような理解でよろしいです。
○新井座長
ということでございます。
何か御質問等はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、今の事務局の提案どおりに進めさせていただきたいと思います。御審議ありがとうございました。
それでは、事務局から議題4「令和7年度先進医療会議開催予定(案)について」の資料が提出されておりますので、説明をよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
先-4の資料を御覧いただければと思います。
令和7年度の先進医療会議の日程(案)をお示ししてございます。構成員の先生方におかれましては、大変お忙しいところと存じますが、日程の調整をお願いできれば幸いでございます。
以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明はよろしいでしょうか。
特に御質問はないようです。
それでは、本日の議題の残りは「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
1件御報告をさせていただければと思います。
タブレット資料の03「その他実績報告」という資料を御確認いただければと思います。
12月5日に開催されました第138回先進医療会議で事務局より提示させていただきました資料に一部修正が入ることとなりましたので、御報告させていただきます。
このたび、先進医療Aの1技術、参考資料1の告示番号8の技術及び先進医療Bの1技術、参考資料2の告示番号29の技術につきまして、実施施設より費用の修正の御依頼があり、資料が再提出されましたので御報告いたします。
申請施設からの資料再提出を受け、参考資料の当該技術の先進医療総額を修正するとともに、12月の会議資料の先-1の先進医療の実績報告についての集計部分にございます先進医療費用の総額が、先進Aで112.9億円から113.0億円に、また、AとBの合計が119.4億円から119.5億円に修正となります。本日報告させていただいた上で、資料の差し替えを行う予定でございます。
事務局からは以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
そういうことでございますので、御承知おきいただきたいと思います。
それでは、ほかに構成員の先生方から何かございますでしょうか。
特にないようです。
それでは、本日の議論は以上としたいと思います。
次回の開催について事務局からよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
次回の開催については、令和7年2月6日木曜日16時からを予定しております。場所については別途御連絡させていただきます。
○新井座長
ありがとうございました。
それでは、第139回「先進医療会議」はこれをもって終了といたします。ありがとうございました。