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医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(第18回)の議事録
日時
令和6年11月18日(月)18:00~20:00
場所
AP虎ノ門11F 会議室C+D
(東京都港区西新橋1-6-15(NS虎ノ門ビル))
(東京都港区西新橋1-6-15(NS虎ノ門ビル))
議題
1.医療用医薬品の安定供給について
2.その他
2.その他
議事
-
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 定刻となりましたので、ただいまから第18回「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」を開催させていただきます。
本日はお忙しい中、御参集をいただき誠にありがとうございます。
最初に、構成員の先生方の御出欠について報告いたします。本日14名の構成員が会場での参加、関構成員はオンラインでの参加となっております。坂巻構成員、本間構成員におかれましては、所用により御欠席と伺っております。
また、本日は参考人として、日本製薬団体連合会安定確保委員会安定供給検討部会部会長の平澤健司様にお越しいただいております。
報告は以上となります。
以降の議事運営につきましては、座長にお願いしたいと思います。清田座長、よろしくお願いします。
○清田座長 皆様、こんばんは。清田でございます。
それでは、まず事務局から資料の確認と、議事進行における留意点に関する御説明をお願いいたします。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 事務局でございます。
本日の会議資料を確認させていただきます。会場におられる構成員の皆様のお手元に議事次第、座席表のほか、資料1から資料2、参考資料1から3まで御準備しております。
資料の不足等がございましたらお知らせいただければと存じます。
次に、議事に入る前に、本日の会議の進め方の留意点をお知らせいたします。
オンラインで参加の先生におかれましては、御発言時以外はマイクをミュートにしていただき、御発言がある際には挙手機能でお知らせいただくとともに、チャット機能で発言を求める旨、お知らせ願います。
また、会場での参加の先生は、手を挙げるなどしてお知らせください。
御発言いただく際にはマイクを御利用いただき、御発言の最初にお名前をお知らせいただいた上で御発言ください。御発言が終わりましたら、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
会議中、マイクの調子が悪くなるなど、ほかの出席者にとって聞きづらい状況が続く場合には、音声の代わりにメッセージで御意見等を御記入いただくことがあります。その際は、事務局または座長からお願いさせていただくことがございます。
その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので事務局まで御連絡をお願いいたします。
また、事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合には、事務局からメールで御連絡いたしますので御確認いただけますと幸いです。御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。
なお、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
○清田座長 それでは、議事に入りたいと思います。
本日の議題は、「1.医療用医薬品の安定供給について」「2.その他」となっております。
それでは、議題1、資料1に関しまして事務局より御説明をお願いいたします。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 事務局でございます。
資料1について御説明いたします。資料1をお願いいたします。
安定確保医薬品の見直し作業につきましては前回御議論いただいたところでございますが、それも踏まえまして本日一部修正しておりますので改めて御議論いただくとともに、今回御了承いただけましたら実際の作業を進めていきたいと考えております。
では、次のページをお願いいたします。
まず2ページ目は前回もお示しした資料でございますが、安定確保医薬品につきましては令和3年に上のカラムのイ)、ロ)、ハ)、ニ)の4要件に基づきまして選定されまして、カテゴリー分類もされております。
次をお願いします。
スライド3につきましても前回お示しした資料でございますが、安定確保医薬品につきましては政府の予算事業の対象を検討する際などに優先順序づけのため等に利用しているというものでございます。
次をお願いします。
スライド4の赤枠の部分でございますが、これまでこの安定確保会議でも御議論いただきましたとおり、安定確保医薬品の見直しの必要性についても御議論されてきたというのが経緯になります。
次をお願いします。
スライド5につきましても前回御紹介した資料ですので詳細は割愛いたしますが、令和3年時の選定の経緯としましては、各会議体で役割分担をした上で、ここにありますワーキングの構成員などで御議論いただいたというのが経緯となります。
次をお願いいたします。
スライド6でございますが、「安定確保医薬品の見直し方針(案)」でございます。
前回の議論を経て追記した部分が赤字の部分でございまして、安定確保医薬品を漏れなく選定するという観点から、ここにありますような既存の医薬品リストも参照したらどうかという御議論があったところでございます。それ以外の点につきまして、大きな変更はございません。
スライド8をお願いいたします。
こちらは新たに追加した資料でございまして、本日この方針で御了承いただけましたら、ここでお見せしておりますような作業の流れとスケジュール感で実際の見直し作業を進めていきたいと考えております。
資料の説明は以上となりますが、本日御欠席の坂巻委員からコメントをいただいておりますので、事務局より御紹介いたします。
安定確保医薬品の大まかな数をどうするのか、前回のやり方を踏襲するとしたら、関係学会から上がってきた品目は全て安定確保医薬品になってしまう。最初からある程度絞り込むことを前提とするならば、例えば追加品目何件と記載してもらうなど、それを踏まえて学会調査を依頼すべきではないか。
このようなコメントをいただいております。
今回の見直し作業でございますが、これまでの御指摘を踏まえまして臨床上の観点から漏れなく選定することを一つの方針としておりますが、坂巻委員からただいま御指摘があったとおり品目数が増加するという懸念もございますので、学会に品目を依頼する際には今回は優先順序を設定してお願いするという方針にしておりますが、坂巻委員からのコメントも踏まえまして、依頼する際の様式の記載というのもよく検討したいと思っております。
資料1の説明は以上となります。
○清田座長 ありがとうございました。
それでは、これまでの御説明に関して御意見をいただきたいと思いますが、資料のスライド7は今、飛ばされましたけれども、ワーキンググループの構成委員は案ではなくてこれはフィックスでよろしいのですか。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 今回御了承いただけましたらこの作業を進めますので、ここの部分も現時点では案というふうに考えております。ここで御了承いただけましたら案が落ちるイメージになります。
○清田座長 ここで御了承いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。
大変な作業になると思うのですけれども、ぜひ頑張っていただいて、しかも早めに結論を求められると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それから、スライド8ですね。今後のスケジュールに関しましてこのような大まかなスケジュールをお示しいただきましたけれども、これに関しまして何か御意見はございますでしょうか。
各学会に依頼するのは、日本医師会を通じてですよね。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 日本医学会です。
○清田座長 そこを通じてということは、所属学会となりますよね。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 はい、傘下の学会になります。
○清田座長 分かりました。
どうぞ。
○平川構成員 日精協の平川です。ありがとうございます。
この進めるタイムスケジュールについて異論はないのですけれども、先ほど坂巻委員からありました品目を絞ろうというお話ですが、今回の例えば戦争とか、コロナとか、大変な有事に備えて最小限の薬を用意しようというようなお考えのように思うのですけれども、精神科の世界ではなかなか服薬コンプライアンスが上がらなくて、いろいろな剤形を用意して患者さんに飲んでいただくように努力をして服薬指導をしたりしてきた歴史があって、同じ薬効成分があればいいというものではなくて、そこについては今これだけ飽食の時代で豊かな日本の中で、戦時中を思わせるような薬を選定するというのはちょっと現実的でないのではないかと私は思っています。
我々の世界では、できるだけ今、販売されている薬剤を安定に供給していただくというのを一番の目標にしていただきたいと思っていて、赤字の品目が51%ですが、これは改善したかどうか分かりませんが、製薬メーカーさんのほうにもやはりきちんとその実情について医療課に話をして、それなりの薬価をつけていただいて、今のお薬が安定的に供給できるような体制をぜひ取っていただきたいとまず思います。
学会に依頼しますと、どうしても薬効的な考え方に終始してしまって、実際の現場で使われている項目にありますような、多く使われている、多くの患者が服用しているというところについては情報がないのかなと思いますので、ここについてはその品目を絞るという最初の目標ではなくて、ある程度出してみた上で検討させていただきたいというのが私のお願いであります。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
これはよろしいでしょうか。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 御指摘のとおりかと思っておりまして、今回の方針は絞るというよりは、どちらかといいますとこれまでの教訓を踏まえまして漏れなく選定したいという点と、あとは臨床実態を反映したいというところですので、その辺りは学会等に依頼する際にもよく意図が分かるようにお伝えしたいと思いますし、我々が今後議論する際、ワーキングを含めましてそういう考え方をよく皆さんに御理解いただいた上で進めていただきたいと思っております。
○清田座長 平川先生は委員ですから、ぜひ頑張ってください。よろしくお願いします。
ほかに御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、一応そのメンバーのフィックスと、今後のスケジュールに当たりましてはこれで御了解いただいたといたします。よろしくお願いいたします。
では、資料2につきまして御説明をお願いしたいと思います。
○梶山構成員 それでは、日薬連より御説明させていただきます。
まずもってでございますが、今回の自主点検の実施におきましては厚労省、PMDA並びに外部の有識者の先生にも多大なる協力、アドバイスをいただきまして実施ができたことを御礼申し上げます。
それでは、早速でございますが、日薬連として実施いたしました後発医薬品の製造販売承認書と製造方法及び試験方法の整合性に係る自主点検の取組結果につきまして御報告申し上げます。
まず2ページを御覧いただけるでしょうか。
こちらは小林化工の睡眠導入剤混入事案への行政処分が発生した令和3年以降、令和6年4月までの行政処分の事例となります。まず多くの事例が発生したことを反省し、おわび申し上げます。同時に、その多くは青字で記載の後発医薬品を中心に取り扱う業者における事例であったことを踏まえ、日薬連として全ての後発品製造販売企業を対象とした一斉点検が必要と判断したことが点検実施の出発点となります。今般、厚労省にも御協力いただき、日薬連傘下団体への加盟の有無にかかわらず自主点検を実施いたしました。
続いて、3ページを御覧いただけるでしょうか。
自主点検については、「化血研問題」が発生した2016年の一斉点検、日本ジェネリック製薬工業協会が令和3年に会員会社を対象に実施した事例がございますが、その後の品質問題を防げなかったことを反省し、今回は昨今の事例を反映した項目を追加し、実施しております。
その内容が、5ページとなります。
まず上段部分となりますが、点検の範囲については先ほどお伝えしましたとおり全ての後発医薬品とし、抜け漏れのない範囲といたしました。
次に点検の内容ですが、昨今の行政処分事例に対応した点検とすべく、従来から実施していた製造実態との整合性に関する調査だけでなく、規格、試験に関する項目を加え、外部の有識者並びに厚労省にも助言いただき、標準的な実施手順を作成の上、周知し、点検の精度を確保した上で実施いたしました。
また、書面調査にとどまらないヒアリングの実施を通じ、過去の点検で把握できなかった事項の解消を目指して取り組みました。
加えて、点検にとどまらない対応としてコンプライアンス課題にも着目し、公益通報制度の周知等を通じ、企業のガバナンス体制、自浄作用の充実を目指し、実施いたしました。
また、下部の枠内となりますが、各企業に対しては点検を実施する際のポイントとしてどのような手順で進めるのか、相違が判明した際はどのように対応、報告するのか、実施状況についての公開方法はどうするか等を示し、点検の質と透明性の確保を意識し、実施しております。
続いての6ページは、その手順を示した日薬連通知の一例となります。
先ほど申し上げた品質、試験方法の手順について日薬連通知を発信し、実施フロー図を提示したり、報告様式を統一する等の対応をしたほか、7ページにありますように公益通報に係る各都道府県窓口を明示すること等により、どう進めたらよいか分からないといったような事項が発生しないよう、多方面から日薬連として推進、フォローを実施して取り組んでまいりました。
この後、8ページ目以降となりますが、実際の点検をどのように進め、その結果がどうであったか、そして今後どのような対応をしていくかについてとなります。こちらから先は、自主点検実施プロジェクトのリーダーであります平澤より御説明させていただきます。
○平澤参考人 平澤でございます。
ここより、自主点検プロジェクトにより詳細に御報告をさせていただきます。
8ページ目を御覧ください。
今回の承認書整合性点検の手順となります。
まず、製造方法に関しましては承認書の記載事項と各製造所が持っております製品標準書、製造指図記録書、これとをLine by Lineで比較し、その内容の相違を確認した上で、その重篤性を検証する方法を取っております。
さらに品質問題、承認書では規格及び試験方法欄や別紙規格欄となりますが、これに関しましても実際に使用している手順書、試験指図手順書と承認書の記載等、こちらもLine by Lineで比較する方法を取っております。
また、試験法に関しましては承認書と違う手順が見られることがあります。これに関しては、その適格性を薬制上の許容のありなしと、それから技術的な評価がちゃんとできているか、この2つの点で適格性を評価することとしております。
また、さらに今回は使用する試薬や試液の適格性も調査の対象としております。
加えまして、今回は製造担当者、試験担当者に対してその部門ではないもの、その担当者と直接関係のないもの、可能であれば第三者がヒアリングを実施する。そして、手順書に記載されたこと以外のことをしていないか。口頭伝承や不文律といった手順を記載していないものをやっていないかを調査する。そして、これを文書化して各製造所が持つということを指示しております。
次のページをお願いいたします。
6月25日にはこれらの詳細な手順に関して厚労省の皆様にも御協力いただき、ウェブ説明会を実施いたしました。当日は、日薬連加盟団体の有無にかかわらず、上限1,000カウントの方が視聴いただきました。さらに、その後の録画も300名ほどの視聴を受けております。また、当日の資料は厚労省の資料とともに日薬連のホームページに掲示していつでも確認できるようにしております。
また、主な説明内容となりますが、日薬連からはこの時点までに受けていたQ&Aの対応や、規格及び試験方法の確認のためのフローチャートの使い方、行政からは代用法Q&A通知に考え方が自主点検に与える影響などの御報告をいただいたところでございます。これらを通じて、点検における各企業の実施手順や理解にばらつきが出ることを防ぎつつ、点検を推進してまいりました。
次のページをお願いいたします。
「日薬連による自主点検の推進活動」となります。
6月25日のウェブ説明会以降も、必要な情報を172社全てに一斉送信するという形を取り、定期的に発信を続けております。そして、情報共有を図ってまいりました。
さらに、日薬連においては品質委員会、薬制委員会、安定確保委員会、さらにJGAの薬制委員会の皆様にも参画いただき、点検プロジェクトの横断プロジェクトを形成し、月2回のペースで、10月はほぼ毎週のペースで会議体を開き、各社からのQ&Aへの回答や、行政から、あるいは行政への意見の調整を実施してまいりました。
さらに、行政の皆様、PMDA、厚労省の皆様とは定期的な会議体を設けて情報共有、協議の場を設けてきたところでございます。
次のページをお願いいたします。
ここからが、自主点検結果の速報の報告となります。
10月31日を期限としておりましたが、今回対象企業172社はその対象品目となる8,734品目全ての自主点検を終了し、都道府県に報告していることが確認できました。
その結果となりますが、全品目8,734品目中、相違なしであったものが4,938品目、相違ありが3,796品目となります。
調査におきましては、重大な相違の懸念があるものはあるかとも聞いておりましたが、これに回答した企業に関しましては、通知に従い厚労省に御連絡するように指示をしております。これを受け、厚労省にて内容の調査をいただいておりまして、現時点において重大な相違はゼロであるということを確認しております。
次のページをお願いいたします。
このページでは、その他の相違内容を示しております。先ほども申し上げましたとおり、重大な相違事案に該当し、自主点検等の対応が必要な事案の報告はございませんでした。重大な相違以外の相違事案につきましては、完了した8,734品目中3,796品目で報告がございました。事案の詳細に関しましては現在分析中でございますが、これらの事案については品質、有効性、安全性に大きな影響を与えるものではなく、自主回収等の必要性はないものの必要な薬事対応を速やかに実施する必要がある。
代表的な事案の概要は、下表にまとめているとおりでございます。今回はLine by Lineで緻密に調査をいたしましたことから、これまで見逃しておりました非常に微細な相違も明らかになってまいりました。これらも含めての相違は、各社がPMDAへの相談等を通じて相違解消を行うこととなります。日薬連も継続してこれをフォローしてまいりたいと考えております。
次のページをお願いいたします。
10月30日には医薬品審査管理課より、「後発医薬品の製造販売承認書と製造方法及び試験方法の実態の整合性に関する点検後の手続きについて」という通知を発出していただきました。今般発見された相違の解消に向け、遅滞なく承認書の変更手続を実施するための施策を発出していただいたところでございます。今回確認された相違は、各製造販売業者により薬事対応、いわゆる一部変更申請や軽微変更届などが遅滞なく適切に実施される必要がございます。我々業態団体としましても、各製造販売業者の対応をフォローアップしてまいります。
次のページをお願いいたします。
先ほどの通知と同日になりますが、医薬品審査管理課及び監視指導・麻薬対策課より、「後発医薬品の製造販売承認書と製造方法及び試験方法の実態の整合性に係る点検における相違の考え方について」という事務連を発出していただきました。
これは、日薬連自主点検プロジェクトで受けたQ&Aについて、PMDA、ジェネリック医薬品等審査部、厚労省の医薬品審査管理課の皆様と議論を重ねた内容を基にして承認書と製造試験実態との相違の考え方を整理いただき、厚労省が事務連絡として発出していただいたものでございます。これにより、相違の考え方がさらに整理され、対応が進んだものと考えております。
最後のページをお願いいたします。
今後の私どもによるフォローアップでございます。
薬事手続が必要な品目を有する企業に対しましては、先ほど示しました厚労省の通知に基づき、必要な対応を行うよう業界団体として強く促してまいります。また、点検終了後も業界団体における本プロジェクトの形態を維持いたします。その上で、下記事項を推進してまいります。
まず、問合せ窓口の継続をしまして各企業からのQ&Aに対応してまいります。今回は結果の速報をさせていただきましたが、今回の相違のポイント、各社の考え方などを考察し、分析し、厚労省と連携の上、さらなる分析を行い、結果を公表してまいります。さらに、点検後の手続の月次進捗確認を行い、遅滞なく相違が解消されていることを確認してまいります。
その他、こうした相違が今後生まれないように、各企業における再発防止のためのシステム化の実施状況監視、実態調査を実施の上、確認し、定期的な承認書の点検が実施されることを促してまいります。
これらを受け、全ての相違が解消されるよう進め、承認書違反による品質不良が発生しないように努めてまいりたい所存でございます。
以上で私からの発表を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
○清田座長 ありがとうございました。
ただいまの御説明に対して、御質問、御意見ございますでしょうか。
どうぞ。
○豊見構成員 薬剤師会の豊見でございます。
ちょっと数字を見て驚いているところなのですけれども、日薬連さんとしては今回の結果についてはいかがでしょうか。精密な自己点検ができたので、Line by Lineで相違が検出できてよかったという御報告だったということなのでしょうか。
それとも、大量な相違が検出されたという非常に重たい事態を今回御報告いただいたということでよろしいのでしょうか。
○平澤参考人 これまでの点検というのは製造方法を中心に行ってきましたが、今回は規格及び試験方法、さらに試薬や試液に関しても細かく確認をさせていただきました。そして、膿を出し切るという意味で非常に細部にわたるまで点検を求めたところでございます。
例えば、今回の場合、試薬メーカーの規格が日局の試薬規格の項目を全て網羅していなければ相違であるという形も含めて報告をいただいています。私どもとしては、今回非常にきっちりと皆さんに確認いただいて細部の部分が確認され、これを解消するところに至っているというふうに理解をしておりまして、そういったことは今回皆様から報告を受けたということで、これを解消していくのが重要であると考えております。
以上です。
○清田座長 よろしいですか。
○豊見構成員 我々現場では、それに相違がないものとして患者さんに説明をしているというところです。そのような状況ですが、今のお話をお伺いしていると、相違があっても仕方がない。相違があるけれども、改善していけばよいというような文化がそちらにはあるというふうにお見受けしましたけれども、そういった状況でよろしいですか。
○清田座長 ちょっと難しい御質問だと思いますけれども、相違があることは分かったんですね。この数字は誰もが驚く数字だと思いますけれども、この相違は今、認識されたわけなのですが、これをこれから改善していく。改善できるところから改善していくというところですか。
○梶山構成員 ありがとうございます。
御指摘いただきましたように、3,800件というものは非常に重く受け止めております。
ただ、今回しっかり全部出そうということで、細かなところも含めて点検をさせていただきました。その結果出てきたこの数字は重く受け止めながら、きちんと手続を最後までやり切るということ並びに今後先生に御指摘いただいたようなことが再発していかないように、定期的にこの点検というものを実施し、対応していくということに重きを置いて、要は今後のところでこれを解消するということをしっかりとやっていきたいと思っております。
○清田座長 よろしいでしょうか。今後は相違なく、相違ゼロというところまでいくのでないかと思うんです。それでよろしいですよね。
○平澤参考人 まず今回出てきました相違に関しては、一定の期間の間に相違を解消していくということを目指してまいります。業界としてそれをプロジェクトとしても鋭意確認してまいるということでございます。
○清田座長 ですから、まあいいかというような感じでそのままでいくことはないのではないかというふうに思いますけれども、それでよろしいのですよね。
○豊見構成員 相違がないようにお願いしたいと思います。
○清田座長 ほかに御意見ございますか。
どうぞ。
○松本構成員 松本です。
今まで本当に御苦労していただいて徹底的に調べていただいたということで、かつ重大な相違はなかったということなので、その結果については安心してはいるのですけれども、逆に言えば業務の停止につながるようなことはないというふうに言い切れるくらいのところまで徹底して調べたということでよろしいでしょうか。
○梶山構成員 かなり今回項目も追加し、徹底的に行っております。また、継続していろいろな検討すべき事項というものをこの期間中も発信してまいりました。その結果が今日のものだと思っております。
それで、先生の御指摘のように、品質問題に関しての各企業のスタンスというのは今回のところで大きくレベルアップしたと思っております。もし仮に今回の点検の中でまだ不十分な姿勢の企業があるとすれば、それは今後厚労省様の無通告査察等も続いていきます。そういうようなものは、今後の中でそれは許されないんだということをきっちり今回の点検を通じて切り替わったというふうに考えております。
○松本構成員 もう一点よろしいですか。
前向きにやっていただけていることはよく分かるのですけれども、ただ、一般的な見方からすると、自主点検はやはり自主点検であり、客観的な点検とは異なります。例えば私たち医療機関は自治体ですとか保健所ですとか、あるいはそれ以外の団体、場合によっては大学同士でそれぞれ評価をし合って、現場まで見てもらって、その上での評価ということを毎年のようにやっております。そういう意味では、今回の自主点検というのはある意味、外部の人も入れた上での客観的な評価も含めて実施していくことはできないのでしょうか。
○清田座長 いかがですか。
○平澤参考人 平澤でございます。
まず各企業間の守秘義務というところもありますので、なかなか団体が各企業の製造所を視察するとか、確認するというのは難しゅうございます。
ただ、今回、監麻課の皆様からは、都道府県に報告した内容については今後無通告査察をしますよというお話をいただいています。各製造業者及び製造販売業者は、非常にしっかり今回は確認しました。また、ヒアリングも実施しまして、これもちゃんと文書化して、つまりちゃんと作業者に聞いて問題がない、余計なことをしていないと確認したことを文字で残しておきなさいということをお願いしております。こういった作業をもって、それぞれの企業が都道府県及びPMDAの査察に対して確認をされることで、その辺の一定の抑制にはなるのかなと理解しております。
○松本構成員 了解しました。
○清田座長 私から確認したいのですが、重大な相違と、重大な相違以外の相違というのはどこで線を引いているのですか。
○平澤参考人 今、非常に分け方が難しいのですが、少なくとも見つかった内容が本当に有効性、安全性、品質に大きく影響し、つまり患者様に影響する可能性があるんだったらすぐに言いなさいというふうにお伝えしました。それで、それについてはそういったものではないというところの確認が取れたということになります。
ただ、その承認書の齟齬の部分というのは一変相当のものもありますし、軽微変更届の部分もあると思いますので、その辺の分類は出てくると思いますが、直ちに患者様に影響の出るものはなかったという理解をしております。
○清田座長 この3,796品目全てがどこに相違があって、でも重大な相違ではないんだというような開示というのでしょうか。それはできるのですか。
○平澤参考人 各製造販売業者の承認書の中身になりますので、業界団体がその内容の詳細までを知ることは非常に難しいかと思います。
一方で、その相違に関しましては今、都道府県ベースで各製造販売業者が提出をしておりますので、その中で問題がありましたらその製造販売業者に対しての何かしらの連絡があるというふうに理解しております。
○清田座長 ということは、各自治体は把握できているということでよろしいのですか。だけど、公表はしないと。
○梶山構成員 日薬連は各企業から出ているメンバーの集合体でございますから、そこで知り得るところは限界がありますので、その辺のところは各自治体のほうからその判断をいただくということになってくると思います。
○清田座長 ありがとうございます。
どうぞ。
○川上構成員 川上です。
関係された企業や行政の皆様には御礼を申し上げますし、直ちに回収対応が必要な重大な相違はなかったことも良かったかと思います。
その上で2点申し上げますけれども、今回の点検結果として約44%のものが重大ではないが相違があって報告されたということのみならず、なぜその約44%のものが、相違がある状態で今までとどめおかれていたのかという原因や背景をきちんと調査しないと、最後に強調されていた再発防止とか今後の対策につながらないと思うのです。
「相違が見つかりました。これを正しました。だからこれで良いのです。」ではなく、なぜ相違が起こったのか、相違があったものをなぜ今回調査するまで分からなかったのか、ということを徹底的に追及していただいて、そのことを是非、次回にでも御報告をいただければ宜しいかと思う次第です。
2点目として、世の中で医薬品は1万7000品目くらいあるので、今回調査されたのはそのうちの八千幾つですよね。ということは、新薬、長期収載品、局方品を含めたその他の医薬品が同じくらいの数あるのですが、それらについてはこういった相違が本当にないのかということはユーザーとしては気になるところなんです。
そういう意味では、調査されたのは日薬連であり、日薬連の傘下で今回調査していない企業や、調査されていない品目は当然あると思うのですが、それらについてはこういった相違はないということで宜しいのですか。調査する必要もないと思われるのですか。
以上、2点お尋ねしたいと思います。
○清田座長 いかがでしょう。
○梶山構成員 ありがとうございます。
まず44%もあったこと、御指摘のようになぜだったのかというところを詰めなければここまでの時間をかけて点検をした価値が伴わないと思っておりますので、日薬連としても継続してこちらを分析して、他社で起きたようなことをほかの企業がしっかりと経験則として再発防止につながるような何かしらの共有財産となるようなイメージで分析をし、それは共有をしていきたいと思っております。そこは今後の取組の中で継続して実施していきたいと思っております。
また、2つ目の事項でございます後発品以外のところでどうなのかという部分でございます。今回は後発品企業で事例が多かったということを踏まえて、今、行った点検の結果というものをしっかりと分析をしていくということにまず日薬連としては重きを置いて取り組んでいきたいと思っているのと同時に、今回いろいろなもので手順書等もつくりました。これらは当然、先発品企業におきましても参考になる事項だと思っています。まずはこのつくり上げた手順書等々につきましてしっかりと先発品企業とも共有をし、周知をし、その中で点検を実施していただきたいというようなメッセージを発信していきたいとは思っております。
○清田座長 どうぞ。
○平川構成員 日精協の平川です。
ものすごく大変なことをされていると思っているのですけれども、インセンティブというか、私は何かもらわないとやる気がないような人間なので、これだけのことをしてどういうインセンティブを考えていらっしゃるのか。悉皆調査のときにも、隣の赤字の不採算の医薬品をほかの会社がつくらないからうちもやめようみたいなことを考えていた人たちが、これだけ厳しいことをして、何かインセンティブがないとやらないんじゃないか、継続しないんじゃないかと私は素直に思うのです。
例えば、日薬連に入ってマル適マークがつけば1個10円値上げしていいとか、そうすればまた皆さんやる気になると思うのですけれども、診療報酬ではなくてプラスアルファをしていくというのは何か考えないと、こんな厳しいばかりではやっていられないのかなと私は思うのです、いかがでしょうか。
○清田座長 ちょっと別の観点からの御意見でしたね。そこまで考えていないですね。当然、国も考えていないですよね。
○平澤参考人 ただ、現在後発医薬品の供給不安というものが続いております。これをまず不安を解消するというところ、それからそういった事故をなくすということで皆さんが安心感を持つということをもって後発医薬品を使っても問題ない。それから、供給不安も解消されていくということをもって、それぞれの後発医薬品を扱っている企業が気持ちよく使っていただける環境になって、後発医薬品なんて危ないよとか、そういう誤った考え方が広がらない、安心して使っていただけるようになるということが、今の時点では後発医薬品製造販売業者のインセンティブになるのかなと。
つまり、お金というところの面は私どもでコメントするのはなかなか難しゅうございますが、そういったところで心配なく使っていただきたい。そういう意味で、こういった厳しい対応をさせていただいているというふうに御理解いただけたらと思います。
○清田座長 ありがとうございます。
宮川先生、いよいよどうぞ。
○宮川構成員 宮川です。皆さんが大変いい意見をおっしゃったのでずっと聞いていたのですが、中には少し厳しいお話もあったし、大変優しいお話もあったかと思っております。
しかしながら、言葉を選んでお話しになったのかもしれませんが、まずはこの試み、自主点検というのは非常に大切なことで、それもくまなくということの努力に関しては大変感謝を申し上げます。
今御説明で、安心という言葉があったのですが、果たしてこの結果で安心なのでしょうかということです。つまり、何を言いたいのかというと、普通であればきちんとできるというレベルに達して、くまなくしっかりとしたものが出来上がって、手順書も含めて齟齬なく出てきているというのが安心なのです。それができていなかった。
それで、重大な相違がないということで、軽微だとおっしゃったけれども、本当は軽微でもあるべき話ではないわけです。それを安心とか、それから厳しい対処をしてきたというようなことを公言されるのは、私はちょっといかばかりかなと思っています。
それからもう一つは、共有財産にするというお話がありましたけれども、企業間で共有財産とするべき情報交換ができなかったら共有財産にならないじゃないですか。何が共有財産なのですか。何をもって共有財産とするのですか。ある会社がやってきたこと、問題になってきたこと、それがつまびらかにならなかったら共有財産にならないですよね。ほかの方が、これはいけないよね、こういうことは問題だよねということに対して、改めるということにならないので、共有財産という言葉は少しおかしな話だろうと思います。
ですから、先ほどからずっと御説明になっていますけれども、本来からすると自主点検は当たり前のようにやっていなければいけなかったわけです。そして、重大な相違でなくても手順どおりしっかりとしたものが生み出されなければいけなかったはずです。それが本来のもので、それで安心となるのです。
でも、まだ軽微なものが残っているということですので、安心だという言葉をお使いにならないほうが私はよろしいと思います。
では、日薬連が今お話になったように大変努力されたことは分かりますけれども、それで限界だということであれば、厚労省を含めて都道府県がこれから重大なる決断をして、その中に入っていかなければいけない。そういう事象がこの結果に見て取れるわけです。そういうことがないようにするのが本当だろうとは思います。都道府県を含めてですけれども、PMDAも含めてそういうレベルまで上げていかなければいけないのですが、それが十分できていない状況がここで見てとれるという形なのだろうと思いますけれども、それに関してどのように日薬連はお考えになるのでしょうか。
○清田座長 いかがでしょう。
○平澤参考人 先生、厳しい御指摘ありがとうございます。
まず共有という面に関しましては、今回も10月30日の段階で通知、事務連絡を出していただいたわけなのですが、これも各企業が私どもに送ってきましたQ&Aを整理し、内容について議論をして出していただいたところがございます。また、今回この3,796という数字はこの先、解消していくためには各社がPMDA及び審査管理課と多分交渉してまいると思います。
こうした中で、可能な限りの情報を日薬連としては収集し、これを皆さんで使えるものかどうかというところを確認しながら、その解消に一役買うということもこの先、続けていきたいと思います。
おっしゃるとおり、それが全部解消されて安心であるというところは肝に銘じてこれからの対応を進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○宮川構成員 平澤さん、ありがとうございます。
今の言葉で少しばかり安心をいたしましたけれども、今後も団体としてやるべきことはしっかりやっていただく。そうでなければ束ねることにはならないので、やはり団体としてある程度の情報を把握していただく。これは個社のいろいろな契約というか、開示できないものもあろうかと思います。しかしながら、それは団体としてやらなければいけない。そして、それに対して、厚労省並びに都道府県、PMDAはある程度の情報をどのように把握をして、ハンドリングをして、これからこういうことがないように、不祥事が起きないようにしていくのかということが非常に重要であろうかと思っています。
繰り返しますけれども、様々な事象を起こしてきたことに関して技術力の低下があるわけです。それから、やってはいけないこともやってきたし、やらなければいけないことをやってこなかった。個社は一つ一つの技術の低下、それからその曖昧さ、そういうものがあったということで、それを一定レベル以上にしっかり上げるということが非常に重要で、今までの日薬連の監視、団体としての監視としてはそのレベルまで達していなかったということが今回つまびらかになったと理解してよろしいですよね。
○清田座長 厳しい表現だと思いますけれども、これが現実だということで、かなり衝撃的な数字と私は思うのですが、現在はモラルの低下と言われても仕方がないのではないかと思うんです。ですから、これからそれを正していくわけですね。全て相違のないようにするかというところでしょうか。
○宮川構成員 宮川です。
ですから、軽微だからいいでしょうというような言い方をされたので、やはりそれはおかしいだろうと考えております。
○清田座長 それは誰もがおかしいと思うので、軽微な相違もないようにしていくのか、あるいは軽微な相違があるのを報告して認めてもらうのか。どんな感じなのでしょうか。どうイメージされていますか。
○平澤参考人 これからやはり相談をして、これが軽微なものなのか、いやそれは違う、もっとちゃんとしなさいというふうに御指摘をいただくのかも含めて、今後もPMDAの皆様や厚労省の皆様と、この表現はいいのか、よくないのかというところを確認していくことになるかと思います。そういった相談の内容についても、可能な限り我々も収集をして、皆さんに共通した認識を持っていただけるようなものにできたらと考えておりますので、プロジェクトはこのまま継続して対応させていただきたいと思います。
○清田座長 PMDAはどうお考えなのか、ここでどなたかお答えできますか。
○宮坂医薬品審査管理課課長補佐 PMDAではないのですけれども、医薬品審査管理課のほうから。今、平澤さんからいただいたとおり、今は3,796品目ございますが、これは品質、有効性、安全性に影響を与えるものもあれば、与えないものもある。与えるものが一変だし、与えないものは軽変なのですけれども、それについてはこれからPMDAと企業との間で相談をしていただいて、一変相当なのか、軽変相当なのか、それとも軽変にも実は当たらないのかというものも含めてあると思いますけれども、そういうものを整理していくということを考えています。
先ほど宮川先生のほうから、軽変も含めて無くすのですよねというふうにおっしゃられたと思うのですけれども、私の理解としては当然無くしていくのだと思っています。それに当たっては先ほどインセンティブのお話もありましたけれども、今回このような自主点検をやった結果、実際には、承認書の中にすごく書き込んでしまっているがゆえに、どうしても実態と相違が生まれてしまうというような状況があるのだとしたら、例えばこの部分については品質には影響が無いのだから今後は書かなくてもいいですよね、というような承認書の書き方のほうを整備する、という話もありうると思います。
あるいは、審査課で出している通知における解釈のぶれが、A社はこうだけれどもB社はこうで、といった解釈の部分が原因となり相違が出てきてしまうという状況があるのであれば、今回のいろいろな御相談を受けて、その解釈のぶれを直していけばいいと思いますし、そのような観点からなるべく現場の方が困らないようにしつつ、今後の後発医薬品の品質への安心感というところを醸成できたらと思っています。
以上です。
○清田座長 どうぞ。
○宮川構成員 宮川です。たびたびすみません。
この自主点検というのは1回で終わりなのですか。一般的には自主点検というのは繰り返し、繰り返し、ある一定程度行うべきであり、これまでは漫然とやってきてしまったから問題を起こしてきた。そういう慣れの問題などがあり、それから人が替わったことによって十分できなかったということがあるので、各企業を含めてですけれども、今後どのくらいの頻度で自主点検というのはされるものなのか。それがどのように日薬連としてお進めするのか。今後の自主点検の内容と、それから回数、そういうものを教えていただきたいと思います。
○清田座長 いかがでしょう。
○平澤参考人 まず、どの頻度でやっていくのかというところの具体的な数字を今お見せすることができないのは申し訳ございません。
ただ、今回実施をした後で、これらの承認書の維持のための手順書を設けなさいということを求めております。つまり、軽微なものも含めて、問題があるものも含めて承認書が整備された後、定期的に自分たちがどういうふうに直していくのか、確認していくのかということも手順化してください。その内容も確認しようということを進めてまいりますので、日薬連として次にいつやるのかということの明示はまだしておりませんが、少なくとも各社が安定して承認書を維持できるようにというシステムを持ってください。それの内容の手順のシステム化についての確認のための調査は実施していくというふうに御理解いただけたらと思います。
○清田座長 当然、今回だけではないわけですよね。
○宮川構成員 一條さんもすごく不安になると思うので、どのくらいきちんと確認ができるのか言ってくれないと困りますよ。
○一條構成員 自主点検は172社で8,734品目もやっていただいて大変ありがたい。たしか自主点検をやりましょうと言ったのは初めてではないですよね。この会も多く出ていろいろなことを話しているのですけれども、自主点検をやったんだけれども、してくれなかったところが多かったというのが最初にたしかあって悩んでいらした。それがここまでやっとできたので、すばらしいなと思っていたんです。
でも、たしか何回かやっていたはずだったんじゃないか。
○宮川構成員 3回目ですね。
○一條構成員 たしか自主点検は3回やっていますよね。3回目なんです。最初はすごくひどかったんです。それが全部できるようになって、すばらしくよくなったなということで、それでこういう結果が出てきた。やはり今これで整合性が取れてきた。やっと取れてきたのかなと思いました。
だから、本当に宮川先生がおっしゃるとおりで、これを定期的に毎年やっていただいて出していただく。それを継続してやってこれをゼロにしていく。それによって、実はこの後に出荷調整と限定出荷がどれだけ解除されたのかというのを知りたいんです。ここまでやれば多分限定出荷を解除してもいいという微小なものだというのが出てきていいと思うので、そこまで追いかけてほしい。具体的な製品も出荷調整がどれくらい解除されたか。そこも調べていただきたいと私は思っております。
○宮川構成員 宮川ですけれども、今、一條さんがおっしゃったように、私たち現場にとって重要なのは限定出荷の問題です。限定出荷を解除することは、しっかりと安心したものが世に出るという約束事ができなければ、これは意味がないわけです。だから、定期的にどれだけやられるのですか、今後の対策はどうなっているんですかとお聞きしたんですけれども、それがはっきりしていない。この時点からどのくらいまでたったらそれが改善して、限定出荷を含めてですけれども、改善されるめどが立つのか。きちんとした出荷として安定供給されていくのか。
そういうことができなければ、日薬連として責任を果たしていないことになってしまう。そこまで追いかけていって初めて言葉にしていただいて実行していただくのが重要なことなのだということを先ほどから申し上げているのだと御理解ください。
○清田座長 皆さんの思いは同じです。次はいつやるんだと、それが知りたいところなんですね。そのうちでは困るわけです。そこをある程度の目安がつけば、労力とかそういうものがあるでしょうから、お聞かせいただきたいと思いますけれども。
○梶山構成員 ありがとうございます。
各社で設定しますシステムですね。点検を含めていろいろどうやって回していくのかということ、ここについてはアンケート調査を通じて確認をするということを予定しておりますが、その中におきましてどのくらいの頻度で実施するのかということも確認し、また極端にそのローテーションの回数では問題があるのではないかというようなことがございましたら、それはそれで日薬連としてきちんとした、やはり信頼をして使っていただくためにどのくらいの頻度でやるのが適切なのかということを各社にもメッセージを発信しながら対応していきたいと思っております。
それと同時に、限定出荷の解除につなげる、要は自社都合での出荷停止等が限定出荷の要因になっていた一つだというふうに認識しております。こちらにつきましては、今回の自主点検を通じてしっかり対応したことで自社都合によるというものが減ると思っております。その結果として、限定出荷のドミノ倒しのように起きていた他社都合による限定出荷というものの数も減ってくればとは思っております。
ただ、限定出荷につきましてはその他の要因もいろいろある。複合的な要因で起きていることもございますので、こちらについては数字をしっかりとフォローしていくことはしていきたいと思っておりますが、きれいな方程式で出てくるかというところはちょっとやってみないと分からないかなと思っております。
○宮川構成員 宮川です。
先ほど申し上げたとおり、いろいろなトラブルとか、いろいろな問題があった医薬品をたくさん持っているところはある程度頻回にやらなければいけないですし、それがなかったところに関しては1年に1回でもいいですよとか、そういうことを例えば日薬連と、それから厚労省を含めてですけれども、ランキングではないですが、そういうものをつけていただかないとはっきり分からないわけですよね。
ですから、そういうような問題をきちんと日薬連の中でも共有し、そして厚労省もきちんと把握して、その中で回数とか、それからその内容とか、そういうものをしっかりと定めていただければ幸いかなと思っています。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
薬剤師会からどうぞ。
○豊見構成員 豊見です。
今は、15ページの一番下の「再発防止のためのシステム化の実施状況に関する実態調査」のお話をされていたかと思うのですけれども、宮川先生もおっしゃったように実態を調査する、恐らく通知の6項目の再発防止システムのことだと思うのですが、それをやっているかどうか、次の自主点検はいつやるかどうか。それを調査するだけではなくて、その手順ですとか、体制の構築ですとか、そういったものは業界を挙げてしっかりと取り組んでいただかなければ、調査をして終わりではないと思います。ぜひ業界を挙げて、その手順ですとか体制はどうあるべきかということを検討していただきたいと思います。
○清田座長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
○梶山構成員 御指摘を受け止めて検討させていただきたいと思います。
○平川構成員 日薬連というのは、皆さん会員さんからお金を集めてやっているんですよね。私たち日本精神科病院協会も会員から会費を取ってやっているので、協会としては強制力がないですよね。お金をいただいているわけだから。
今、日薬連が全部の責任を負うようなお話が皆さんからありますが、そこは国も少し助けてあげないと、やはりなかなか業界だけで自主的なルールのみで質を担保できるかというと、ちょっと私は難しいのかなと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○清田座長 藤井さん辺り、どうですか。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 御指摘ありがとうございます。
我々も全く同じ認識を持っておりまして、そもそもとして承認書から相違がないような形で製造していただくというのが前提だと思いますので、なぜこのような事態が起きているのかというのはよく精査した上でその内容を分析する必要があると思っております。それで、場合によっては必要な対応を行っていく必要があるわけですけれども、業界でできること、あとは厚労省も関与してやっていくこと、そういったものをよく分けて、それぞれ対応を行っていくものだと考えています。
○清田座長 ありがとうございます。
ほかにどうぞ。
○原構成員 保険薬局協会の原でございます。
自主点検の結果及びそれについてこれからどうするんだというのは、宮川先生をはじめ皆さんのおっしゃるとおりだと思いますが、川上先生の発言にあった、これはなぜ起きたのだというのは非常に重要なことであって、今、自主点検というのはあくまでもつくった結果を見ているので、違うことをやっているのを幾ら見つけても、その前になぜそうなったかという入り口を閉めていく必要もあるので、入り口をちゃんと閉めてその上で結果がちゃんとしているかどうかという2つ確かめなければいけないことがあると思っています。
そこで、なぜこれが起きたのだということで、12ページに例がいっぱい出ていますけれども、多分撹拌機とか何かが壊れて入れ替えたらでかくなってしまったから一遍に混ぜてしまおうとか、いろいろなことが起きたり、実際そういうことが起きているときに、ではそれは何か製造承認書とは違うよねとか、指図書と違ったよねというときに、その現場がちゃんとそれを分かって申請をしなければいけないという教育の問題があるのではないかと思っています。
メーカーさんの偉い人たちが幾らわかっていても、現場で働く人にその意識がないと、コンプライアンスの意識がないとやはり起きるのではないかと思います。
一番下の承認書上は分母と分子が逆になっていて、実際に検査は正しくやっていますよというと、承認書を見ていないじゃないかということになるのか。あるいは、承認書を見ていて、分かっているのだけれどもこれは間違っているよね、ミスプリだよねということで無視して正しくやっているのか。どちらにしろ、直さなければいけないという観点が抜けてしまっている。そうすると、幾ら点検しても毎回出てくる。
だから、入り口のところでしっかり原因を、なぜそうなったかというのを追及して直していただきたい。それが実はこれから齟齬をなくすための一番いい方法かもしれませんし、その上でも漏れてきたものを自主点検で見直すというか、ちゃんとチェックするということが必要なのではないかと思いますので、そういう観点からも日薬連さんの中で一度御検討いただければと思います。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。ほかに御意見はございますでしょうか。
それでは、いろいろ御意見をいただきまして実りのある会だったと思います。本日の議題は以上となりますけれども、全体を通じて御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、ほかに御意見がないようでしたら本日はこれまでとさせていただきますが、事務局から何かございますでしょうか。
○藤井医薬品産業・ベンチャー等支援政策室長 次回の日程等につきましては、メール等にて御連絡をさせていただきます。
○清田座長 それでは、本日の会議は以上となります。御多忙のところ、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。