第168回先進医療技術審査部会 議事録

日時

令和6年11月20日(木)16:00~18:00

場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア「8D」(オンライン)

出席者

竹内座長、天野構成員、一家構成員、伊藤構成員、今井構成員、上村構成員、岡田構成員、掛江構成員、木村構成員、後藤構成員、坂井構成員、真田構成員、蓮沼構成員、飛田構成員、平川構成員、平田構成員、松山座長代理、山本構成員、黒瀨構成員、久慈技術専門委員

(事務局)
  • 医政局研究開発政策課長
  • 医政局研究開発政策課 治験推進室長
  • 医政局研究開発政策課 課長補佐
  • 医政局研究開発政策課 治験推進室長補佐
  • 保険局医療課 先進・再生医療迅速評価専門官
  • 医薬局医薬品審査管理課 審査調整官

議題

  1. 新規申請技術の評価結果について
  2. 試験実施計画の変更について
  3. 協力医療機関の追加について
  4. 先進医療の取下げについて
  5. その他

議事

議事内容

○竹内座長
 それでは、定刻となりましたので「第168回先進医療技術審査部会」を始めさせていただきます。御多用の折、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日はオンラインでの開催となります。
 まずはじめに本日の構成員の出欠状況について、事務局よりお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 事務局でございます。本日の構成員の出欠状況ですが、戸高構成員より御欠席の御連絡を頂いております。また、本日は技術専門委員として、久慈直昭委員に御出席いただいております。どうもありがとうございます。本日は20名の構成員のうち、岡田構成員がまだ入室されておりませんので、18名の構成員にお集まりいただいていることから定足数を満たしており、本会議は成立していることを申し添えます。 
 なお、傍聴者の方の撮影はここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、配布資料及び本日の審査案件について確認させていただきます。構成員の皆様には先ほどメールを差し上げましたが、資料1-3に関して、あらかじめお送りしていた資料から修正がありましたので、修正後の資料に差し替えていただければと存じます。議事次第から座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術専門委員名簿と続きます。
 続きまして、「新規申請技術の評価結果について」、資料1-1~1-5、「試験実施計画の変更について」、資料2、資料3、「協力機関の追加について」、資料4-1~4-2、「先進医療Bの取下げについて」、資料5、「先進医療合同会議の審議結果について」、資料6、会議資料の最終ページは53ページとなります。お手元の資料に乱丁、落丁等がございましたら事務局までお知らせください。
 続きまして、利益相反の確認です。申請医療機関との関係、対象となる企業又は競合企業について、事務局より事前に確認させていただいております。今回、整理番号144の技術、大阪大学医学部附属病院からの新規申請に関して、岡田構成員と飛田構成員におかれましては自施設の申請であることから、審議の際には一時御退席いただければと存じます。木村構成員からも利益相反に該当がありましたため、審議時には、一時御退席をいただければと存じます。事前の届出以外に、もし何らかの利益相反がありましたら、この場で御報告をお願いいたします。
(確認)
 それでは、該当なしということで、承知いたしました。
 また、今回は資料を事前にメールでお送りしております。会議資料と区別して、構成員、事務局限りの届出書類等をタブレット資料と御案内します。なお、会議資料とタブレット資料の内容が異なっておりますので、発言者は会議資料の何ページ、若しくはタブレット資料の何ページとあらかじめ御発言をいただきますと、議事の進行上助かります。本日はオンラインでの開催となり、構成員の先生方には大変御不便をお掛けいたします。御発言いただく際には、はじめにお名前をおっしゃっていただくようお願いいたします。また、Web会議ソフトには手挙げ機能が付いておりますので、こちらも適宜御活用ください。以上です。
 それでは、以降の議事進行につきましては、竹内座長にお返しいたします。
○竹内座長 
 ありがとうございます。それでは、早速、議事に入りたいと思います。新規申請技術の評価結果につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明いたします。資料1-1の1ページを御覧ください。先進医療Bとして新規に評価いただく技術は、整理番号144「脊髄髄膜瘤胎児手術」です。申請医療機関は大阪大学医学部附属病院です。審査担当構成員は、主担当が坂井構成員、副担当が伊藤構成員及び一家構成員、技術専門委員が久慈委員となっております。なお、本議題の審議に際し、岡田構成員、木村構成員、飛田構成員におかれましては、利益相反の関係から御退席いただきたく存じます。
(岡田構成員、木村構成員、飛田構成員 退席)

○医政局研究開発政策課長補佐 
 それでは、資料1-5の14ページを御覧ください。審議に先立ち、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件について、事務局より御説明いたします。まず、1番目の実施責任者の要件ですが、診療科は産婦人科、産科、婦人科、またはこれらに準じる科であることが必要。資格は、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医であることが必要。当該診療科の経験年数が7年以上必要。当該技術の経験年数は不要。当該技術の経験症例数は、実施者又は助手として3例以上が必要となっております。
 2番目の医療機関の要件です。診療科は産婦人科、産科、婦人科、またはこれらに準じる科かつ脳神経外科かつ小児外科かつ小児科かつ麻酔科が必要。実施診療科の医師数は、実施責任者を含む常勤の医師が2名以上必要。他診療科の医師数は、脳神経外科医、小児外科医、麻酔科常勤医師各1名以上、小児科医2名以上が必要。その他医療従事者の配置は、薬剤師、臨床工学技士が必要。
病床数は400床以上が必要。看護配置は7対1看護以上が必要。当直体制は産科、婦人科医師、小児科医師がそれぞれ毎日1名以上必要。緊急手術の実施体制は必要。院内検査の24時間実施体制は必要。他の医療機関との連携体制は不要。医療機器の保守管理体制は必要。倫理委員会による審査体制は、原則、月1回の開催が必要。医療安全管理委員会の設置は必要。医療機関としての当該技術の実施症例数は1症例以上が必要。その他として、総合周産期医療センターを設置していることが必要となっております。
 3番目、その他の要件として、頻回の実績報告は不要となっております。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。これらの要件につきまして、御意見等はございますでしょうか。よろしいですか。それでは、様式第9号については、この形でお認めすることといたします。
 次に、技術の概要と実施体制の評価につきまして、主担当の坂井構成員より御説明をお願いいたします。
○坂井構成員 
 よろしくお願いいたします。概要を御説明いたします。今回の対象は、脊髄髄膜瘤という疾患です。公開資料1-4の図と併せて御覧ください。まず疾患について説明いたします。通常、脊髄は胎生4週間ごろに神経管という管に包まれて発達しますが、この神経管の閉鎖不全が起こることにより、脊髄が体の外へ露出した状態となり、嚢胞を形成する場合に、この真ん中の図にありますように、脊髄髄膜瘤という状態になります。
 この露出した神経が子宮内で物理的な刺激や化学的な刺激にさらされることにより、脊髄障害、つまり下肢の運動機能の低下や膀胱直腸障害を来すと言われています。また、脊髄が体外に流出することにより、後頭部の後頭蓋窩が十分に発達せずに狭小化するため、小脳や延髄が尾側、お尻のほうに変位して、キアリ奇形を起こすと言われています。この真ん中の図で見ると、ちょうど小脳という脳の後ろの部分が少し首のほうへ逸脱しているのがお分かりになると思います。このキアリ奇形は脳幹の圧迫症状を引き起こすために、突然死の原因にもなるとされています。
 資料1-2を御覧ください。通常は、生後48時間以内に瘤の修復、つまり髄膜瘤の閉鎖術を行い、感染予防と露出した神経への新たな障害の発生を予防するのですが、子宮内で既に障害を受けているため、神経機能の回復はほとんど期待できません。また、合併するキアリ奇形に対しては、減圧術を施行したり、水頭症という脳の中の髄液という水がたまるような状態に対しては、たまっている脳室と腹腔というお腹の空間内に管を通すシャント術が行われることもありますが、こちらも神経機能の回復という点では、それほど有効ではありません。
 最近の研究によって、胎児期に髄膜瘤を閉鎖すると子宮内での神経損傷を軽減させるほか、髄液の流出を停止させて、キアリ奇形や水頭症の発生を抑えることができ、神経予後が改善するということが分かってきました。脊髄髄膜瘤の胎児手術というのは、胎児中期に母体の腹壁を切開して、子宮を切開し、胎児に髄膜瘤閉鎖術を行い、その胎児を子宮内に戻すという治療法です。2011年にアメリカで行われたMOMS試験では、新生児手術に比べ、脳室腹腔シャント率の減少や後脳ヘルニアの合併率の低下、下肢運動機能の改善などが認められ、海外の代表的な胎児治療施設では治療選択の1つとなっております。
 日本においては、この申請者が、早期安全性評価試験として同じ手技を使い、先行研究を実施しております。そのうち7例の実績がタブレット資料1の10ページに記載されております。ロードマップが公開資料1-4に示されておりますが、先進医療として10例実施し、安全性と有効性が認められましたら、保険収載を目指すという計画になっております。
 今回の研究計画の主要評価項目は、出生12か月後の後脳ヘルニアの有病割合とされております。副次評価項目については記載されているとおりです。概要については以上です。
 続きまして、実施体制の評価です。実施責任医師及び実施医療機関の体制については「適」といたしました。技術の有用性等についても「適」とさせていただきました。こちらの手技は、アメリカでの試験を参考にして実施する計画になっており、この手技が海外で治療選択肢の一つに認められているということを考慮しますと、有用性については期待できると考えました。一方で、先行研究において、1例の子宮内感染による早産と生後合併症による死亡が発現しましたが、この当該症例後に、感染対策や羊水過小対策の方策を立てたことで、一定の安全性は確保されていると考えるべきとさせていただきました。
私からは以上ですが、今回、技術専門委員の久慈先生に御協力いただいておりますので、技術的な点について補足いただければと思います。一旦、以上です。よろしくお願いいたします。
○竹内座長 
 坂井先生、ありがとうございました。それでは、続きまして久慈技術専門委員より、実施体制の評価について御評価をお願いいたします。
○久慈技術専門委員 
 久慈でございます。坂井先生から詳細に説明していただいたので、ほとんど補足することはございませんが、この手術は比較的新しい手術ではありますが、外国ではかなり前からやられています。普通であれば、生まれた後で手術をして、ほとんどの場合が膀胱直腸障害と下肢の麻痺が出てしまうというものを、妊娠の中期、大体20週を過ぎて28週ぐらいまでの間にやるのですが、その間にこの脊髄髄膜瘤の部分を閉鎖してしまって予後を良くしようということで、完全に治るわけではないのですが、改善の傾向が認められるという手術になります。
 先行研究がありますし、細かいところは御指摘があったように少し直さなければいけないところはあると思いますが、体制、医療機関の体制、有用性等については問題ないと判断させていただきました。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。それでは、続きまして副担当の一家構成員より、倫理的観点からの評価について御評価をお願いいたします。
○一家構成員 
 この資料1-4に私の評価を出しております。同意説明文書に適切でない点が2つあるのではないかと考えて、「不適」という判断をしております。
 まず1点目は、タブレット資料の105ページ、説明文書の13ページを開けていただきたいのですが、そこの20番の文章について、資料1-3「事前照会事項に対する回答1」で、1つ目の記載した意見に対して、大阪大学が「修正します」という回答をしておりますので、その修正内容を確認してから最終的に判断したいと考えていますというのが1点目です。
 2点目は、資料1-3、回答3を御覧ください。タブレット資料11ページ、届出書11ページに「有効性が認められなかった事例、安全上の問題が発生した事例」というのが出ており、これについて、患者用説明文書の「7.2予想される不利益」又は他の適切な項に記載した上で、研究対象者へ情報提供すべきではないかという意見をしました。記載せずとも良いと考える場合には、その理由を説明してくださいと申し上げたところなのですが、回答としては、個人特定につながるおそれがあることを記載することで、当該症例の御家族に心理的なストレスとなる可能性があることを懸念して、説明文書に記載しないという回答がありました。
 私は、これは理由にならないので、先ほど申し上げた届出書11ページに記載のある事例については、そういった事実があったということは説明文書に書くべきだろうと考えております。私からは以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。後ほど、皆様から御意見を頂くことといたしまして、続いて副担当の伊藤構成員より、試験実施計画書の評価について御評価をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 
 試験実施計画書等の評価について行いました。該当の6番から16番までの項目について検討した結果、特に問題はないと判断しましたので、全て「適」と評価しております。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。それでは、改めまして、1~16の総評につきまして主担当の坂井構成員よりお願いいたします。
○坂井構成員 
 よろしくお願いします。総合評価は「継続審議」といたしました。その理由を御説明します。先ほど一家構成員から御説明があったとおり、説明文書に一部記載が必要ではないかということが考えられますので、その点につきまして、我々としてはやはり追記を求める方向で考えておりますので、継続審議としました。こちらの記載の是非については、本日、この部会の中で審議していただいた上で、最終決定したいと考えております。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。ただいまの点につきまして、特に一家構成員から御指摘がありました、これまでの経験症例の中で、有効性や安全性の書きぶり、特に同意説明文書への書きぶりにつきまして少し疑義が生じ、照会させていただいたのですが、まだ、一家構成員や皆様の満足するような形での回答がなされていないという状況の中で、坂井先生は、この点を勘案して継続審議としたらどうかという総評でございました。皆様方から御意見がございましたら、この場で承りたいと思います。いかがでしょうか。
 皆さん、納得してらっしゃるようですので、ここの所の書きぶりも含めて、やはり一家構成員が御指摘された点については、説明文書の中で、もう少し踏み込んでこれまでの経緯を含めて書いていただきたいということでございます。そういう形でよろしいでしょうか。今井構成員、手が挙がっております。よろしくお願いいたします。
○今井構成員 
 どうも御討議ありがとうございます。不利益の所について、説明文書の記載をもう少し拡充すべきという点について、全く同意いたします。それで逆に届出書にあと6例と、実際には10例までされたのでしたか、なのでその例数が行われているということで、それらの6例に関しては安全に行われているという記載があり、逆に、不利益だけでなく、利益のところに関してもそのような別のフェイズの臨床試験を立てるのであれば、従前の臨床研究については注釈などされた上で、出せる情報について、不利益のみならず、利益についても御記載いただいてはどうかなと思いますが、いかがでしょうか。
○竹内座長 
 ありがとうございます。有効性という言葉の中に、これまで実施されました10症例の有効性についての取りまとめみたいなものを、書いておいたほうがいいのではないかと。当然その中では全例有効ではなかったことも含めて、有効でなかったことだけではなく、全体の有効性について、少しこれまでの症例の中で書き込んでいただいたらどうかという御意見でした。ありがとうございます。
 これ以外に、掛江構成員から手が挙がっております。掛江先生、お願いいたします。
○掛江構成員 
 私も少し同意説明文書のところ、それからインフォームド・コンセントの説明文書の書きぶりについて、一家構成員が御指摘されている点、私も引っ掛かっております。現時点としては、10月6日に質問とコメント、一家構成員のコメントを申請者にお述べして、修正しますという回答ですが、修正した文書は出てきていない状況なのでしょうか、1点確認させてください。
 もう1点、気になりますのが同意のところで、妊婦の同意のみとするというように方針を申請者は述べておられるのですけれども、ただ、同意の撤回書に代諾者の署名の欄があり、同意書にはないのですけれども、何を想定してその代諾者が同意撤回書を書けることになっているのかとか、よく分からなかったのですが、もしお分かりになれば教えていただきたいですし、もしその点について、申請者からの、私が見落としているような説明があるわけではないようであれば、申請者に質問していただければと思いました。以上でございます。
○竹内座長 
 ありがとうございます。それではまず1点目について、事務局から照会事項に対する回答はあったのかという点について。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 照会事項に対する回答はまだ出てきておりませんので、この部会の後に対応させていただこうと思っております。
○竹内座長 
 よろしいでしょうか。それからもう1点、一家構成員、どうぞ。
○一家構成員 
 すみません、掛江構成員から御指摘いただいた2点目になりますが、私のほうで、撤回文書をそこまできちんと見ておりませんでした。確かに同意書の署名欄、撤回書の署名欄に齟齬があるように見えますので、何か意図があるのか、特にないのであれば揃えたほうがいいだろうと思いますので、確認して対応していただきたいと思います。
○竹内座長 
 ありがとうございました。今の点は代諾者が書いてあって、これについては代諾者については同意撤回もできるという形の申請がなされているけれども、どうかという点です。これも確認をしていただきたいということです。
 追加のコメント等はございますか。今の点を、御指摘点に対する回答も踏まえて、やはり少し時間をおいて照会事項に対する回答も含めて、また皆様方に御検討いただいた上で、継続審議としたいということでよろしいでしょうか。今井構成員どうぞ。
○今井構成員 
 度々申し訳ありません。説明文書のところの討議について、本当に勉強になります。ありがとうございます。私、実施体制のところで、モニタリング手順書を確認させていただいたときに記載が気になったのですけれども、モニタリングに関する手順書の「3.モニタリングの方法」の所で、そこでは「サイトモニタリングを実施する。研究代表者はモニターと協議の上、モニタリング計画を立案する」と書かれておりまして、具体的にどの期間にどの内容をモニタリングするのかということが余り記載がなくて、ただこちらは妊婦さんと胎児を対象とする試験で、相応にやはりリスクの考えられる試験かと考えますけれども、その点、現時点でモニタリングの内容について、明示されていることが余りない状態なので、これはもう少し事前に確認した上で、モニタリングの計画もしっかり示していただくのかなと思われましたが、いかがでしょうか。
○竹内座長 
 ありがとうございます。ただいま、今井構成員から御指摘された点について、坂井構成員も含めて皆さまいかがでしょうか。モニタリングの具体性が少し弱いのではないかということで、もう少し具体的な項目は何かというのを、照会事項として挙げたらいかがかという御意見だと思います。
○坂井構成員 
 御意見、ありがとうございました。
○竹内座長 
 ありがとうございます。久慈先生もそのようなことでよろしいですか。
○久慈技術専門委員 
 はい、よろしいと思います。
○竹内座長 
 ありがとうございます。それではもう1つ追加事項として、具体的なモニタリングの事項について、この研究計画書だと必ずしも読み取れないということで、伺っていただきたいということです。
 それ以外に追加の御意見はございますか。よろしいですか。それでは以上の点を踏まえて、今回、照会させていただいて、研究者の方からの回答をお待ちして、審議をまた継続したいと思います。それでよろしいですか。
  ありがとうございました。そういう形で進めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 ここで久慈技術専門委員には御退席いただきたいと思います。本日は大変御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございました。
○久慈技術専門委員 
 ありがとうございました。失礼いたします。
(久慈技術専門委員 退席)

○竹内座長 
 また、岡田構成員、木村構成員、飛田構成員にはお戻りいただくことといたします。
(岡田構成員・木村構成員・飛田構成員 入室)

○竹内座長 
 よろしいでしょうか。皆さまお戻りいただいたでしょうか。大丈夫ですね。ありがとうございます。
 続きまして、試験実施計画の変更につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明します。資料2の16ページを御覧ください。国立がん研究センター中央病院からの申請で、告示番号37、ラメルテオン経口投与療法です。適応症は悪性腫瘍です。
御審議いただく主な変更内容について、17ページを御覧ください。主な変更内容として、1つ目が、研究実施期間の変更です。予定登録期間と総研究期間がそれぞれ記載のとおりの延長となっております。
2つ目が、併用禁止薬の禁止期間の変更で、プロトコール治療の開始からプロトコール治療の中止、または手術後5日目のせん妄評価完了までとなっております。
3つ目が、患者背景です。がん診断時期に、がんの進展・転移に対する手術の場合、原発のがん診断ではなく、当該手術で切除対象とするがん診断の時期とするという記載が追加となっております。
4つ目が、試験実施計画書の逸脱または変更です。登録患者が試験薬を飲み忘れた場合の扱いとして、試験薬の服薬状況で定める基準aは許容範囲だが、b、cの場合には逸脱として扱うという記載が追加となっております。
それぞれの変更する理由として、1番については、国立がん研究センター中央病院の診療科の分担医師の病休等の実施体制の変更により、登録予定数を19例/月から10例/月へ下方修正し、登録期間を3か月延長したとあります。
2番目については、被験者保護の観点から併用禁止薬は出来る限り早期に解除するため追記したとあります。
3番目は、がんの進展・転移に対する手術におけるがん診断時期が、原発のがん診断か、当該手術で切除対象とするがん診断かを明確にするため追記したとあります。
4番目については、逸脱に関して、患者が試験薬を飲み忘れた場合の扱いを規定するため追記したとあります。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。本変更内容について、御意見等ございますでしょうか。よろしいですか。4点ほど変更したいという申し出がございました。よろしいですかね、特に御意見がないようです。それでは、告示番号37番の変更につきましてはお認めすることといたします。
 続きまして、試験実施計画の変更につきまして、事務局からお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明します。資料3の19ページを御覧ください。国立国際医療研究センター病院からの申請で、告示番号40、自家膵島移植術です。適応症は慢性膵炎、又は膵動静脈奇形です。
御審議いただく主な変更内容は20ページを御覧ください。主な変更内容として、1つ目が、「研究期間の延長」とあり、研究期間、登録期間、観察期間がそれぞれ記載のとおり延長となります。
2つ目が「評価項目の追加」とあり、免疫グロブリンIgMが追加となります。
3つ目が、同意説明文書に、「合併症についての説明を追加」とあり、「また、手術後かなり時間が経ってから起こる晩発性の合併症も起こり得ます。それらに対する予防措置等を行う可能性があります。臨床試験観察期間中、さらには観察期間終了後であっても入院を要するような合併症などが起きた際には、可能な限り本試験を実施している国立国際医療研究センター病院や共同研究機関への入院を求める可能性があり、その場合は原則求める病院に入院して治療を受けてください」という記載が追加となります。
4つ目が、人事変更、記載整備等です。
 変更申請する理由として、研究期間の延長については、多機関共同研究への変更申請に時間を要し、研究の完遂のため当初の研究期間を延長する必要があったためとあります。
評価項目の追加については、臨床試験観察期間の終了後に、後期合併症として死亡事例が発生した。低栄養状態や高血糖状態の影響もあったが、脾摘による影響も否定できなかったことより、脾摘後の免疫状態評価をより慎重に行い合併症予防に努めるため、とあります。
同意説明文書の記載については、より安全な臨床試験の実施のためとあります。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございました。ただいまの御説明について、何か御質問等ございますでしょうか。こちらも変更が4点、主に3点でして、この技術審査部会の御意見等も含めて、特に安全性に配慮した変更をしたいということです。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、告示番号40番の変更についてはお認めすることといたします。
 続きまして、先進医療Bの協力医療機関の追加につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明します。資料4-1の22ページを御覧ください。告示番号45について1件、告示番号49について1件の協力医療機関の追加申請がありました。資料4-2の23ページ以降を御覧ください。事務局において、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件、様式第9号を満たしていることを確認いたしました。協力医療機関の追加として、御了承いただきたく存じます。特に御意見がなければ、手続を進めさせていただきます。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございます。それでは、事務局のほうで手続をお進めいただきたいと思います。
 続きまして、先進医療Bの取下げにつきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明します。資料5の27ページを御覧ください。先進医療の取下げとして、告示番号22の1件の申請がありました。取下げ理由として、症例登録及び全症例の追跡期間が終了したため、当該先進医療を取り下げる。なお、総括報告書については、提出準備中とあります。以上について、特に御意見がなければ、手続を進めさせていただきます。以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。それでは、御報告のとおり進めていただくことでお願いしたいと思います。
 続きまして、先進医療合同会議の審議結果につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 御説明します。資料6の28ページを御覧ください。令和6年11月7日に行われました先進医療合同会議において、1件の先進医療B技術について審議が行われ、「適」の御評価を頂いております。
 技術名は上部消化管癌術後のアナモレリン塩酸塩経口投与、申請医療機関は大阪大学医学部附属病院です。審査の主担当として、平田構成員、副担当として、後藤構成員と山本構成員に御担当いただきました。事前評価結果では、先進医療技術審査部会が「適」、先進医療会議が「適」の評価でした。審議の結果、いずれも「適」との評価となりました。
 今回、御評価いただき、また先進医療合同会議に御出席いただいた先生方におかれましては、御協力いただき大変ありがとうございました。御報告は以上です。
○竹内座長 
 ありがとうございます。本件について、御質問、あるいは御意見等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。ないようです。ありがとうございました。
 それでは以上をもちまして、本日の議題は終了ですが、全体を通して構成員の皆様、何か御意見等ございますか、よろしいですか。活発に御意見いただきましてありがとうございました。
 ないようでしたら、次回の日程を事務局からお願いいたします。
○医政局研究開発政策課長補佐 
 次回は、令和6年12月12日の木曜日の開催とさせていただきます。時間は16時から18時までの予定で、詳細につきましては別途御連絡させていただきます。また、本日の議事録については作成次第、構成員の皆様に御確認をお願いし、その後、公開させていただきますのでよろしくお願いいたします。
○竹内座長 
 それでは、第168回先進医療技術審査部会をこれで終了いたします。どうも御協力ありがとうございました。
(了)