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令和6年度 第5回化学物質管理に係る専門家検討会 議事録
労働基準局安全衛生部化学物質対策課
日時
令和6年9月30日(月) 13:59~15:50
場所
TKP新橋カンファレンスセンター ホール 14E
(東京都千代田区内幸町1-3-1 幸ビルディング14階)
(東京都千代田区内幸町1-3-1 幸ビルディング14階)
議事内容
午後1時59分 開会
○長山環境改善・ばく露対策室長 本日は大変お忙しい中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。若干定刻より早いですけれども、皆様おそろいになりましたので、ただいまから令和6年度第5回化学物質管理に係る専門家検討会を開催いたします。
私は、本日、座長に進行をお渡しするまで司会を務めさせていただきます、化学物質対策課環境改善・ばく露対策室長の長山と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、前半に濃度基準値の検討、後半に濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について検討することとしております。
そのため、開催要綱別紙の構成員名簿の全ての先生方に参集いただいております。
現在の出席者は17名、うち、武林構成員、津田構成員がオンライン参加となっております。武林構成員におかれては3時めどで所用により退席されると伺っております。また、鷹屋構成員が欠席となっております。なお、山室構成員については測定方法の議題のところから参加となります。
本日は会場とオンラインの併用ということで開催しておりますので、会場参加の皆様方は、御発言の際に必ずマイクを使用していただきますようお願いいたします。
オンライン参加の先生におかれましては、周囲の音を拾ってしまうことがありますので、御発言される場合を除きましてマイクをミュートの設定にしていただきますようよろしくお願いいたします。また、御発言の際には、あらかじめチャットで御発言の旨を入れていただくか、又はお名前を名乗っていただいて、座長からの指名を受けてから御発言いただきますようお願いいたします。
なお、議事録を後日作成して公表いたしますので、御承知置きください。
本日の会議は公開としております。一般傍聴者につきましてはWebでの音声配信のみとさせていただいております。
それでは、城内座長に以降の議事進行をお願いいたします。
○城内座長 皆さん、こんにちは。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、まず事務局から資料の確認をお願いいたします。
○長山環境改善・ばく露対策室長 資料としては、まず議事次第がありまして、配付資料一覧がございます。資料としては資料1から資料4-2までとなっております。参考資料としては参考1から参考5までを御用意しております。タブレットに収納しておりますけれども、検討対象物質の一覧の資料である3-1、3-2、4-2は印刷した資料も配付しております。会場にお越しの構成員の皆様方におかれましては資料に抜けなどございませんでしょうか。
オンラインで参加されている先生にも資料を事前にメールで送付させていただいておりますけれども、何かありましたら事務局までお知らせください。
本日の資料につきましては、厚生労働省のホームページにあらかじめ掲載しております。傍聴の方はそちらを御覧ください。
資料の確認は以上でございます。
○城内座長 ありがとうございました。
(1)濃度基準値の検討について
○城内座長 それでは、本日の議事に入ります。
議事1「濃度基準値の検討」についてですが、本日は31物質について検討する予定としております。事務局から資料の説明をお願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 議題1の「濃度基準値の検討」につきまして、小永光から御説明させていただきたいと思います。
なお、検討に必要な一次文献につきましてはタブレットに格納しておりますので、必要な場合に参照いただければと思います。
それでは、早速説明させていただきたいと思います。
まず、資料1-1を御覧ください。
資料1-1は本年度の濃度基準値設定対象物質のリストとなっておりまして、このリストのうち、本日御検討いただく物質は○がついている21物質となっております。また、資料1-2は令和5年度再審議分のリストとなっておりまして、このリストのうち、本日御検討いただくのは○がついている10物質となっております。
それでは、まず初めに本年度の検討対象物質、資料1-1の21物質について御検討いただきたいと思います。
個別の物質について資料2で御説明したいと思います。資料2を御覧ください。
それでは、資料2のニコチンから御説明させていただきます。
ニコチンにつきましては詳細調査不要、初期調査となっておりまして、ニコチンの8時間濃度基準値としては0. 5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としては、コメントの欄に記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、心臓への影響を臨界影響としたNOAELを1.14 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、クマホスでございます。
クマホスにつきましても詳細調査不要で初期調査となっておりまして、クマホスの8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の4文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメント欄に記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、赤血球ChEの低下を臨界影響としたNOAELを0.07 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、1-ペンタノールでございます。
1-ペンタノールも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値について100 ppmを提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、最高用量で毒性影響が見られなかったことより、NOAELを1,000 mg/kg bw/dayと判断しまして、不確実係数等を考慮した100 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-メチル-2-ブタノールでございます。
こちらも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として10 ppmを提案いたします。
根拠論文としましては根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としましては、まとめとして、動物実験の結果から、ラットにおける眼刺激性を臨界影響とした50 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した10 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、オルト-セカンダリ-ブチルフェノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値としまして20 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメント欄に記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、中枢神経症状を臨界影響としたLOELを60 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した20 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、n-ブタンです。
n-ブタンにつきましては、こちらも詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値として500 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、n-ブタンとしてのばく露によるヒトのNOAECを500 ppmと判断し、これを8時間濃度基準値として提案するとなっています。
その他のコメントはございません。
続きまして、りん酸ジ-ノルマル-ブチルでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値は5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物実験の結果から、胃及び膀胱における粘膜障害を臨界影響としたNOAELを30 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ぎ酸エチルでございます。
ぎ酸エチルについても詳細調査不要、初期調査となっておりまして、こちらの短時間濃度基準値を100 ppmとして提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献になっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトのボランティア実験の結果から、45分間のばく露における気道刺激性のNOAELを100 ppmと判断し、短時間濃度基準値として100 ppmを提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値は5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、上気道の刺激症状及び喉頭軟骨の壊死を臨界影響としたNOAELを90 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、2-フェノキシエタノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっております。8時間濃度基準値を1 mg/m3として提案いたします。
文献はこちらに記載の3文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、鼻腔及び肺での呼吸上皮への影響を臨界影響としたNOAELを48.2 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した1 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
次にプロピオンアルデヒドでございます。
プロピオンアルデヒドにつきましても詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値として20 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果における呼吸数の低下を標的影響とし、本物質のRD50のばく露濃度である2,000 ppmを基に、不確実係数等を考慮した20 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-メチルブタノールでございます。
こちらも初期調査のみ、詳細調査不要となっておりまして、8時間濃度基準値として10 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果から、眼底の血柱反射の亢進及びASTの上昇を臨界影響としたNOAELを100 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、p-メトキシフェノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として10 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、摂餌量の減少と体重増加抑制を臨界影響としたNOAELを150 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ホレートでございます。
ホレートにつきましても詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
文献はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、赤血球ChE活性阻害を臨界影響としたNOAELを0.05 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても御確認いただければと思います。
続きまして、ロンネルでございます。
ロンネルについても初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として5 mg/m3を提案いたします。また、IFVとなっております。
文献としましてはこちらに記載の4つの文献でございまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、赤血球及び脳のコリンエステラーゼ活性阻害を臨界影響としたLOELを5 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
また、その他のコメントでは、IFVということで計算値も記載させていただいております。その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、五硫化二リンです。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として1 mg/m3を提案いたします。
文献はこちらに記載の2文献が根拠論文となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、吸入試験におけるラットの動物実験の結果から、五硫化二リンの水和物のうち有害性が高いと判断される硫化水素について、気道の炎症性所見を臨界影響としたNOAELを10 ppmと判断する、なお、五硫化二リンの水和物であるリン酸の刺激性に関する知見はヒトでは乏しいが動物試験では認められていること、また、刺激性を含めたリン酸の有害性は硫化水素のそれを上回らないと考えられることから、臨界影響を同じ上気道の刺激症状として、硫化水素とリン酸の刺激性を同等として五硫化二リンに換算したNOAELは26.5 mg/m3であり、不確実係数等を考慮した1 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、パラコートジクロリドでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の3文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、3週間試験で得られた動物試験の結果から、上気道・肺への影響を臨界影響としたNOAELを0.01 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
次のパラコートにつきましても初期調査のみで、8時間濃度基準値として、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を提案いたします。
内容としましては先ほどのパラコートジクロリドと一緒ですけれども、根拠論文は3つでございまして、結論としても、3 週間試験で得られた動物試験の結果から、上気道・肺への影響を臨界影響としたNOAELが0.01 mg/m3 と判断し、不確実係数等を考慮した、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも同一になっております。
続きまして、一般名でフェナミホスでございます。
こちらも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
根拠論文等はこちらに記載の3文献となっておりまして、提案の理由としまして、コメントに記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、赤血球コリンエステラーゼ活性阻害を臨界影響としたNOAELを3.5 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、別名でベンダイオカルブでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.2 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案の理由としまして、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物実験の結果から、水晶体混濁を臨界影響とした0.35 mg/kg/dayをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した0.2 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
こちらが令和6年対象物質としては最後ですけれども、アジ化ナトリウムでございます。
アジ化ナトリウムにつきましても詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.2 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の5文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトの知見から、血管拡張作用による毒性影響の見られない3.9 mg/dayをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した0.2 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。また、単回投与による毒性影響が見られるが、アジ化ナトリウム粉体のヒト及び動物の経気道ばく露による知見に乏しいことから、短時間濃度基準値は設定できないと提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
ここまでが令和6年検討対象物質21物質となっております。御検討いただきますようよろしくお願いいたします。
○城内座長 説明ありがとうございました。
それでは、個別物質ごとに結論の確認をしていきたいと思いますが、まず最初のニコチンについて、8時間濃度基準値0.5 mg/m3について御意見等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
宮本委員、お願いします。
○宮本構成員 分からないので教えてほしいのですけれども、ニコチンを製造するというのに合致しないかもしれないのですけれども、喫煙所の掃除をする人がばく露になる場合、今は粉じんの0.15 mg/m3で、多分こちらのほうが数値としては大きいから大丈夫だと思うのですけれども、加熱式たばこなども出てきていますので、現実的にそれで引っかかることはないか。喫煙所の掃除など本来は吸う人がやるべきだと思うのですけれども、もしそういうばく露があった場合のことをちょっと気にしたものですから、教えていただければと思います。
○城内座長 事務局からございますでしょうか。
○藤田化学物質評価室長 事務局でございます。
喫煙所の清掃作業の際の気中濃度ということであれば、こちらで見ていただくということになろうかと思います。
○宮本構成員 そんなところを測っているところはないと思うので、今は粉じんの0.15 mg/m3で、多分従来のたばこだったらそちらでいいと思うのですが、加熱式たばこなども出ていますので、喫煙所に残留しているニコチン―換気してからやれというのが正しいのかもしれません。あるいは喫煙者自らやれという。本来そうすべきだと思うのですけれども、世の中でそれを作業として命じられてしまっている方がいたらどうなるかなと思って、ちょっと知りたかったところです。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。
作業として命じて労働者がやるということであれば、こちらを守っていただく必要があると思いますので、そういうところをしっかりやっていただけるように、何かしら必要があれば注意喚起等していければと思います。すみません、お答えになっていないと思いますけれども。
○宮本構成員 要するに分からないですよね。私も分からなかったので。
○藤田化学物質評価室長 ただ、作業としてそこの清掃はあなたの仕事ですよということであれば、そこの濃度はきちんと管理する必要がありますので、そこはしっかりリスクアセスメント等をして濃度を推定してやっていただくことが必要になろうかと思います。すみません。
○宮本構成員 ありがとうございます。
○城内座長 小野委員、お願いします。
○小野構成員 ニコチンなのですけれども、結局ガス体であるものと一部が粒子にくっついているものと両方がある状態になります。ただ、吸入ばく露になりますから、どちらにしても。ただ、サンプリングの方法を両方取る形では設定していないと思うので、その辺をどうするか、真剣に測定するのでしたらもう一度考えたほうがいいかもしれないと思います。でも、その濃度になることはまずないと思いますし、壁面に取られてしまうという形で少しずつ落ちていくと一般的には言われています。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。
○城内座長 よろしいでしょうか。
そのほかに御質問等ございますでしょうか。
それでは、ニコチンについては、8時間濃度基準値0.5 mg/m3にいたします。
続きまして、クマホス、これは資料3-2のほうだと0.5 mg/m3と書いていますけれども、実際は0.05 mg/m3でよろしいですか。
○小永光有害性調査機関査察官 すみません。0.05 mg/m3です。
○城内座長 では、クマホスについては、8時間濃度基準値0.05 mg/m3で、コメント等ございますでしょうか。―ございませんでしょうか。
それでは、クマホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、1-ペンタノール、8時間濃度基準値100 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、1-ペンタノール、8時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、2-メチル-2-ブタノール、8時間濃度基準値10 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-メチル-2-ブタノールについては、8時間濃度基準値10 ppmといたします。
続きまして、オルト-セカンダリ-ブチルフェノール、8時間濃度基準値20 mg/m3についてはいかがでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、オルト-セカンダリ-ブチルフェノール、8時間濃度基準値20 mg/m3といたします。
続きまして、n-ブタン、8時間濃度基準値500 ppm、これについてはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
これもコメントのところを見ていただきますと、例えば8人のボランティア実験の場合はイソブタンの単回ばく露、その下のF344の場合はイソブタンとイソペンタンの混合物ということで、n-ブタンになっていないのです。これはACGIHもDFGも同じような感じでつくっておりまして、n-ブタンの情報がないものですから、一応イソブタンと同じぐらいだろうという推測の下につくっております。したがって、このコメントのところの中身とn-ブタンにギャップがあるので、そこのところは御了承いただきたいと思います。
○城内座長 宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 ちょっと思ったのですけれども、ACGIHのTLV-STELのところの1,000 ppmで、括弧書きでExplosion hazardというので爆発性の障害の注意喚起をされているのです。これは1,000であるということで、定義的にはこれを超えると爆発下限値の10%ぐらいに達するというような意味合いだったと思うのですけれども、そうすると、これの半分ですから、いずれにしろ爆発性の危険がある。もともとこの物質自身、燃料ガスみたいな形で使われているということもあるので、有害性とは関係ないと思うのですけれども、こういう注意喚起というのはどこかに情報として入れていただくことが重要かなと思っています。多分ほかにもこういうのが出てくる可能性があると思うのです。今回この中にあえて入れる必要はないかもしれないですけれども、今後これをSDS等にするときには非常に重要なことかと思ったので、特に外国が注意喚起しているような場合はどこかで分かるようにしていただけるといいかなと思いました。
以上です。
○城内座長 ありがとうございます。危険性・有害性の情報伝達としてはされると思います。
そのほかに御意見等ございますでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、n-ブタンにつきましては、8時間濃度基準値500 ppmにしたいと思います。
続きまして、りん酸ジ-ノルマル-ブチル、5 mg/m3につきまして御意見等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、りん酸ジ-ノルマル-ブチルにつきましては、5 mg/m3といたします。
続きまして、ぎ酸エチル、これは短時間濃度基準値が100 ppm、これについてはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
コメントの下から3行目に「気道刺激性」とあるのですが、これは「上気道刺激性」と修正していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○城内座長 事務局、お願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、分かりました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、修正の上、ぎ酸エチルについては、短時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、8時間濃度基準値5 mg/m3、これについてはいかがでしょうか。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 また余談かもしれないのですけれども、この物質自身の特性ということで5 mg/m3でいいと思うのですけれども、この物質自身が薬品の皮膚への吸収を促進する作用を利用して使われることもあるようです。単独であればこのぐらいなので、特に皮膚吸収性有害性とはなっていないのですけれども、ほかの物質と一緒になったときに、他の物質を皮膚への吸収を促進するような作用があるとしたら、やはりどこかで注意喚起が必要かもしれないと思いました。またSDSとなるときにはそういうこともどこかで文章で入れていただくのが良いかも知れないと思いました。
以上です。
○城内座長 これについては事務局からはよろしいですか。
○藤田化学物質評価室長 大前先生、それはその他のコメントとかに記載したほうがよろしいでしょうか。
○大前構成員 今のお話を伺いまして、入れたほうがいいと思います。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。では、事務局のほうでその他のコメントに追記させていただければと思います。
○城内座長 お願いいたします。
○宮内構成員 揮発性が非常にないということが問題だと思うのです。放っておいてもどんどんなくならないということで、逆にそれが薬品を入れるのに有効だということなので、そういう蒸気圧とか沸点とかを含めた情報があればある程度分かると思うのですけれども、どこかにコメントを入れていただくのはどうかと思いました。
以上です。
○城内座長 有用な情報をありがとうございました。
そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールは、8時間濃度基準値5 mg/m3といたします。
続きまして、2-フェノキシエタノール、8時間濃度基準値1 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-フェノキシエタノールにつきましては、8時間濃度基準値1 mg/m3といたします。
続きまして、プロピオンアルデヒド、8時間濃度基準値20 ppm、これについてはいかがでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、プロピオンアルデヒド、8時間濃度基準値20 ppmといたします。
続きまして、2-メチルブタノール、8時間濃度基準値10 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-メチルブタノール、8時間濃度基準値10 ppmといたします。
続きまして、p-メトキシフェノール、8時間濃度基準値10 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、p-メトキシフェノール、8時間濃度基準値10 mg/m3といたします。
続きまして、ホレート、これも資料のほうでは0.5になっていますが、多分0.05のほうが正しいかと思います。
○小永光有害性調査機関査察官 申し訳ございません。
○城内座長 では、ホレート、8時間濃度基準値0.05 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ホレート、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ロンネル、8時間濃度基準値5 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ロンネル、8時間濃度基準値5 mg/m3といたします。
続きまして、五硫化りん、8時間濃度基準値1 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
これは化学構造式を見ると、本来は十硫化四リンみたいなスタイルなのです。それが五硫化りんとか、あるいは五硫化二リンというような形で記載されております。これは非常に分解しやすい物質で、空気中に出てしまうと分解してりん酸と硫化水素に非常に早くなるということで、これはどうしようかということで、結局、分解産物の硫化水素の毒性を考えてという形で数字をつくっておりますので、よろしくお願いします。これは測定法はまた大変なことになるのではないかと思いますけれども、よろしくお願いします。
○城内座長 コメント等ございませんでしょうか。
それでは、五硫化りんにつきましては、8時間濃度基準値1 mg/m3といたします。
続きまして、パラコートジクロリド、8時間濃度基準値0.001 mg/m3(パラコートイオンとして)についてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、パラコートジクロリドにつきましては、8時間濃度基準値0.001 mg/m3(パラコートイオンとして)といたします。
続きまして、パラコート、8時間濃度基準値、同様に0.001 mg/m3、パラコートイオンとして、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、パラコート、8時間濃度基準値0.001 mg/m3、パラコートイオンとして、にいたします。
続きまして、フェナミホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3につきましてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、フェナミホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ベンダイオカルブ、8時間濃度基準値0.2 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ベンダイオカルブ、8時間濃度基準値0.2 mg/m3といたします。
続きまして、アジ化ナトリウム、8時間濃度基準値0.2 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
コメントの真ん中辺に「正常血圧者に1日3回1.3 mgを10日間投与」とありますけれども、これは文章を直していただいて、アジ化ナトリウム1.3 mgを1日3回10日間投与、1回当たり1.3 mgで1日3回ということなので、それが分かるように、「1.3 mgを1日3回を10日間投与」と修正をお願いします。
○城内座長 事務局、お願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、分かりました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、アジ化ナトリウム、8時間濃度基準値0.2 mg/m3といたします。
これで令和6年度の今日の検討物質は終わりまして、引き続きまして、令和5年度再審議分のリストから10物質の検討を行います。
事務局から説明をお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 引き続き資料2について御説明したいと思います。ページ数としましては、47ページ以降を御覧いただければと思います。
まず47ページのフェンチオンでございます。
こちらは詳細となっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3、IFVを提案いたします。
こちらの論文としましてはこちらに記載の4文献となっておりまして、濃度基準値の提案の理由としましては、提案の理由に記載のとおり、まとめとして、ヒト及び動物試験の結果から、赤血球ChE活性阻害を臨界影響としたNOAELを0.07 mg/kg bw/dayと判断して、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも御覧いただければと思いますけれども、IFVということで、蒸気圧等の計算値を記載させていただいております。
大変申し訳ないのですけれども、こちらも資料3-2の8時間濃度基準値を誤ってしまっておりまして、この0.05 mg/m3が正しい値になっています。修正いただければと思います。
続きまして、資料2のぎ酸に行かせていただきたいと思います。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として5 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果から、嗅上皮の変性を臨界影響とした32 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した5 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、N-エチルモルホリンでございます。
こちらは詳細調査となっておりまして、措置としましては、8時間濃度基準値として15 mg/m3を提案いたします。
文献としましてはこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、こちらに記載のまとめのとおり、動物試験の結果から、神経毒性及び体重増加抑制を臨界影響とした50 mg/kg bw/dayをNOAELと判断しまして、不確実係数等を考慮した15 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、2-プロピン-1-オールでございます。
こちらも詳細調査となっておりまして、8時間濃度基準値として1 ppmを提案いたします。
文献はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、まとめとして、動物試験の結果から、嗅上皮の過形成を臨界影響とした8 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した1 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、メチルシクロヘキサンでございます。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として100 ppmを提案いたします。
文献としましては3文献が根拠論文になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、動物試験の結果から、腎髄質の石灰化と腎乳頭上皮の過形成を臨界影響とした400 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した100 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、1-ブタンチオールでございます。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として1 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、動物試験の結果から、血液系への影響を臨界影響としたNOAELを9 ppmと判断し、不確実係数等を考慮した1 ppm(3.7mg/m3)を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
なお、当該物質の蒸気圧は、職場の安全サイトのモデルSDSではPubChemを参照として25℃で455 mmHgとなっているということでございます。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ビス(2-クロロエチル)エーテルでございます。
こちらは詳細調査となっておりまして、8時間濃度基準値として0.5 ppmを提案いたします。
根拠論文としてはこちらに記載の1文献になっておりまして、提案の理由としましては、こちらに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、毒性影響の見られなかったNOAELを15 mg/kg/dayと判断して、不確実係数等を考慮した0.5 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、2-ブロモ-2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、別名ハロタンでございます。
こちらの8時間濃度基準として0.1 ppmを提案させていただいております。
文献としては7文献を根拠論文として記載しておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、肝臓、腎臓、神経系、胎児への影響を臨界影響としたLOAELを10 ppmと判断しまして、不確実係数等を考慮した0.1 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、ジアセチルでございます。
ジアセチルについては詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.01 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトの研究結果から、1秒率の低下を臨界影響として、0.65 ppm-yrを累積ばく露のNOAELと判断し、労働者のばく露期間40年で除した0.01 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
最後でございますけれども、プロピレングリコールエチルエーテルでございます。別名1-エトキシ-2-プロパノールです。
こちらは詳細調査となっておりまして、値としましては8時間濃度基準値として60 ppmを提案いたします。
提案の根拠の文献としてはこちらに記載の1文献になっておりまして、基準値の提案の理由としましては、まとめとして、動物試験の結果から、刺激症状及び肝重量の相対的な増加のNOAELを300 ppmと判断し、不確実係数等を考慮した60 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。また、短時間濃度基準値につきましては、短時間のばく露に係る知見に乏しいことから、短時間濃度基準値は設定できないと提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
10物質の説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
○城内座長 ありがとうございました。
それでは、再び1物質ごとに議論していきたいと思います。
最初の物質、フェンチオン、8時間濃度基準値0.05 mg/m3につきましてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、フェンチオン、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ぎ酸、8時間濃度基準値5 ppm、これにつきましてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ぎ酸、8時間濃度基準値5 ppmといたします。
続きまして、N-エチルモルホリン、8時間濃度基準値15 mg/m3、これついてコメント等ございましたら、お願いいたします。
宮川委員、お願いします。
○宮川構成員 細かいことかもしれませんけれども、ちょっと気になったのは、その他のコメントのところで、「経皮吸収があることから」云々ということで「皮膚吸収性有害物質」と書いてあります。この文章に「皮膚吸収性有害性物質」という文言が使われていますけれども、これは、一般的な意味で皮膚吸収して有害になりますよ、だから注意が必要ですということで書かれたのか、それとも、昨年の通達で皮膚等障害性化学物質についての説明で用語の説明というのがあって、この「皮膚吸収性有害物質」というのが定義されていますけれども、厚労省が指定したこの物質になっている、あるいはするべきという趣旨なのか、そのあたり混乱しやすいところがあるので、最後、ここに「皮膚吸収性有害物質」というのを使うときに、行政のほうで整理をしてから最終的に書くかどうかを考えていただいたほうがいいような気がしました。ほかの物質についてもそうですけれども、御検討いただければと思います。
以上でございます。
○城内座長 事務局、よろしいでしょうか。
○藤田化学物質評価室長 事務局、化学物質評価室、藤田でございます。
こちらのその他のコメントでございますが、基本的に厚生労働省で指定している皮膚吸収性有害物質について全てここのコメントに入れている、一律に機械的に入れているという整理になってございます。
○宮川構成員 分かりました。ありがとうございます。
○城内座長 既に指定されているということですよね。
○藤田化学物質評価室長 はい。
○城内座長 ありがとうございました。
そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、N-エチルモルホリンにつきましては、8時間濃度基準値15 mg/m3といたします。
続きまして、2-プロピン-1-オール、8時間濃度基準値1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
根拠論文としては、その理由のところで「文献12は」とありますけれども、これは12に見えるので、1と2の間に読点を入れてください。お願いします。
○城内座長 事務局、お願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、承知いたしました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、2-プロピン-1-オール、8時間濃度基準値1 ppmといたします。
続きまして、メチルシクロヘキサン、8時間濃度基準値100 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、メチルシクロヘキサン、8時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、1-ブタンチオール、8時間濃度基準値1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いいたします。
○大前構成員 1-ブタンチオールですけれども、その他のコメントの最後の行で、液体であることによりmg/m3で表記というのは削除していただきたいと思います。先ほど蒸気圧の455 mm水銀柱とおっしゃったので、これは完全に気体、ガスになっているので、この8時間濃度基準値自体もppm単位で書いていただきたい。計算すると何ppmになるのか、今ちょっと分かりませんけれども、ACGIHなんかを見ると1.8 mg/m3で0.5 ppmと書いてありますから、3.7 mg/m3だと1 ppmぐらいになるのですかね。そういう形でppm表記に直していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 最新の資料だと1 ppmに修正。
○大前構成員 なってます? 失礼しました。では、私は古いのを見ているのですね。
○小永光有害性調査機関査察官 最新の資料では修正させていただいておりまして、1 ppmになろうかと思います。
○大前構成員 分かりました。了解です。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、1-ブタンチオールにつきましては、8時間濃度基準値1 ppmといたします。
続きまして、ビス(2-クロロエチル)エーテル、8時間濃度基準値0.5 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 3か所ありまして、1つは文献の理由のところ、「文献1)はGPLの」、これは多分「GLP」の間違いだと思います。
それから、その次の「GL」、これは「ガイドライン」と書いたほうがいいと思うので、そこの修正をお願いします。
それからもう一つ、この物質は生殖毒性の知見についてありそうなので、生殖毒性に関しましては今後引き続き情報の収集が必要であるということをその他のコメントのところに追加していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、承知いたしました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、ビス(2-クロロエチル)エーテルにつきましては、8時間濃度基準値0.5 ppmといたします。
続きまして、ハロタン、8時間濃度基準値0.1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
宮内委員、お願いいたします。
○宮内構成員 ハロタンは麻酔薬で使われたということでたしか前に話があったと思うのですけれども、これは製造業の中で原料もしくは中間体で使っている人たちが対象というような意味合いで考えてよろしいのですか。0.1 ppmはちょっと厳しいのですが、ちゃんとエビデンスを書かれていますのでこれでいいと思いますが、ちょっと気になりました。
○城内座長 事務局、お願いします。
○藤田化学物質評価室長 すみません、こちらはどういう場面で使うかということは特段想定せず、データから見てこの基準ということになっておりますので、麻酔以外で中間体とかとして取り扱っている場合にも全てこれが適用されるという想定でございます。
○宮内構成員 了解しました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、ハロタンにつきましては、8時間濃度基準値0.1 ppmといたします。
続きまして、ジアセチル、8時間濃度基準値0.01 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ジアセチルにつきましては、8時間濃度基準値0.01 ppmといたします。
続きまして、プロピレングリコールエチルエーテル、8時間濃度基準値60 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、プロピレングリコールエチルエーテル、8時間濃度基準値60 ppmといたします。
これで本日予定の全ての物質の濃度基準値の審議が終わりました。
最終結果をまとめていただけますでしょうか。
○小永光有害性調査機関査察官 本日は今年度の物質21物質と繰り越し物質10物質で31物質を御審議いただきましたけれども、濃度基準値につきましては全て御了解いただけたものと考えています。
また、コメントいただきました修正等は反映させた上で進めさせていただきたいと考えております。
以上になります。
○城内座長 大前委員、お願いします。
○大前構成員 全体の話なのですけれども、その他のコメントのところで、発がんの知見が最近出たとか、あるいは生殖毒性の知見が出たというコメントが幾つかの物質に入ります。そうしますと、今回のシリーズが一通り終わった後、できるだけ早い時期にそれを優先してチェックするということをぜひやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○城内座長 では、事務局で。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。そのようにさせていただきたいと考えております。
○城内座長 宮川委員、お願いします。
○宮川構成員 すみません、ここで言わなくてもいいかもしれないですけれども、この資料は、毒性とそれを根拠にしたこういう規制ができましたという化学物質の毒性を見る上で重要な資料になると思いますので、この会議の資料としてどこかにありますよというのではなくて、これ全部をまとめてぱっとダウンロードできる、あるいは本当は印刷したものもあると便利だと思うので、ぜひそのあたりの活用を行政には考えていただければと思います。
以上でございます。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。今は報告書の後ろに附属みたいな形で載っていて、その資料を見ないと恐らく探せない形になっています。これはどこかに一覧でできるといいと思いますので、考えたいと思います。
○城内座長 お願いいたします。
○平林構成員 すみません、先ほどのビス(2-クロロエチル)エーテルの理由のところの記載なのですが、「GPL」を「GLPのガイドラインに沿って」と修正されるとおっしゃっていたかと思いますが、原本を確認いたしまして、OECDのテストガイドライン422に沿ってという形になっておりましたので、それでGLPに準拠した試験であるというような記載に改めていただければと思います。よろしくお願いします。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。了解いたしました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。―よろしいですか。
後半の議論に入る前に、事務局から休憩時間を決めていただけますか。
○長山環境改善・ばく露対策室長 それでは、議題2の測定方法に入る前に一旦10分間の休憩を挟みます。15時20分に再開したいと思いますので、それまでにお席にお戻りいただきますようよろしくお願いいたします。
午後3時10分 休憩
午後3時20分 再開
(2)濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について
○城内座長 それでは、後半の議事を再開いたします。
議事2の「濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について」、事務局から資料4-1から4-2の説明をお願いいたします。
○田上中央労働衛生専門官 環境改善・ばく露対策室の田上より御説明いたします。
まず資料4-1でございますけれども、こちらは毎回出している資料になります。測定法の採否に係る考え方について記載されているものでございますけれども、前回から変更はございませんので、この場での説明は省略させていただきます。
紙でお配りしている資料を御覧いただければと思いますけれども、資料4-2になります。
こちらが今回新規で測定法を提案する物質の一覧になります。今回は29物質ございます。一番左の欄外に今回の資料でいう通し番号を1から29まで振っております。26番までが令和6年度の濃度基準値設定対象物質で、27から29が前年度までの積み残しということで、今回の3物質はいずれも令和4年度からの積み残しという形になっております。
資料の説明ですけれども、物質名称のセルは黄色とオレンジと薄緑と3色ございますけれども、これらはいずれも分析法で色分けしております。黄色がガスクロによって分析するもの、オレンジが液クロ、薄緑がイオンクロマトグラフ分析法ということでそれぞれ色分けをしております。
ポイントを絞って御説明できればと思いますけれども、まず測定法は、これまでと同様、○のものについては測定法の総合評価は○で、実用上の判断も当然○ということでございますけれども、①~④でどれか1つに△がついているものは測定法の総合評価は△、そして実用上の判断は、今回提案しているものは全部○になるものを提案しておりまして、△であっても実用上○と判断した理由を備考に付しております。
①の測定範囲のところでございますけれども、△になっているもの、測定範囲が濃度基準値又は検討に用いているOELの0.1~2倍の範囲で検証ができていないようなものは△になってございますけれども、例えば通し番号で2番目のホルムアミドは0.05~1.3倍ということで、濃度基準値を超えるか超えないかの判定は十分できるのではないかということが確認できているものについては、測定範囲が△になっているものでも実用上の判断は○ということで提案しております。
ただ、8番目、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジン、別名シクロナイトですけれども、こちらは△になってございまして、具体的な検証できている測定範囲の記載がなく、検量線のデータが不明確ではあるのですけれども、検出下限自体はOELの0.1倍を大きく下回っているということで、0.024倍とかになります。仮に定量下限値を10倍と仮定したとしても0.24倍ということで、濃度基準値を超えるか超えないかはしっかり判定できるような測定法ではないかということで、今回、実用上の判断としては○ということで提案しております。
測定範囲について特筆して説明すべき点は以上となります。
また、保存安定性のところは、NDとか△になっているものにつきましても、これまでと同様、速やかに測定するということで備考を付して、実用上の判断としては○ということにしております。
続きまして、破過についてですけれども、今回は固体のものが何個かございます。固体につきましては昨年度から破過については特段そこまで気にしなくてもよいだろうということでこの検討会の場でも合意いただいているものと認識してございますので、△であったりNDというものでも、固体のものについてはそこまで気にする必要はないということで、実用上の判断は○にしております。
そのほか、固体以外のもので△になっているようなものにつきましては、これまでの整理に従い、2倍までの破過試験などのデータがないということになりますので、破過試験が実際実施されているデータ、その条件を記載して、そこからサンプリングの条件等を判断いただくという形で備考に記載しております。
ただ、1点、プロピオンアルデヒドは破過のところが△になっております。こちらは特に具体的な破過試験とかのデータの記載はなくて、ドライな空気を通気した場合には特段問題ないのですけれども、湿気を含んだ空気で実験をした場合に高濃度側で破過が見られるというような記述が参考としている文献でございました。ただ、具体的にどの濃度からどの条件で破過が見られるかといった具体的な条件の記載がなかったので、このような記載にしております。なので、高濃度で測定する際は、2本直列でサンプラーをつないでいただいて、後段に漏れてこないかというところを確認しながら測定するということで、実用上は十分測定可能ではないかということで○としております。
そのほか、最後に、①~④の個別の判定項目ではないのですけれども、3枚目の26番、イソオクタノールになります。こちらは固体捕集のみなのですけれども、IFVの評価値は7.9ということで、0.1~10の間に入ってございます。0.1~10のものについては蒸気と粒子状のもの両方とも存在するということで、ろ過捕集と固体捕集を組み合わせるということになってございますけれども、こちらの測定法はOSHAの方法でこうなっているものでございます。また、備考に記載がございますけれども、一般的な有機溶剤と考えればガス状のもののみを考慮すればばく露量を過小評価することはないのではないかということで、こちらの物質も、噴霧したり、そこまでミスト状のものが使用用途において想定されるかというとそうでもないものですので、IFV評価値は7.9ということなのですけれども、固体捕集のみということで今回提案しております。
大体ポイントとしては以上となります。
御説明としては以上となります。
○城内座長 ありがとうございました。
分析方法について御意見等ございましたら、お願いいたします。
保利委員、お願いします。
○保利構成員 一番上のブロモ(クロロ)メタンですけれども、これの捕集法のところで、活性炭で2.5~6,000minと書いてあるのです。6,000分というのは100時間ですけれども、これだけの試験をやられているのでしょうか。
○小野構成員 はっきり覚えてはいないのですけれども、計算上はこの時間帯になるという流量と濃度との組合せの数字になります。
○保利構成員 捕集量から言ってそのぐらいの。
○小野構成員 そうですね。そこまでは多分もつだろうというような表示になっています。NIOSHはこういう幅を持たせて、自分たちで条件を決めてくださいという書きぶりになっています。恐らくそれは、NIOSHが測定法をつくるときに、いろいろな能力のある人を想定してやっているからだと思うのですけれども。ですから、こういう幅があると、前回のときにも6,000分も測定できないよというお話で、実際にはその中から推奨の時間帯として120分とかいうのが出てきて、その120分のときには何Lにしなさいとか、推奨のときは組合せが決まっていますけれども、そうでないときはこの範囲で決めていいよという書きぶりになっています。
それに対して、OSHAがつくっているほうはがっちり決まっていまして、120分とか240分と書いてあるのは、OSHAは現場の人向けに測定法をつくっているので、条件を振るということがほとんどないのです。その代わり、濃度範囲は2倍まではやっていなくて、0.1~1倍のデータは取っていますよという形で測定法が提案されています。
ですから、オリジンが違うと書きぶりが違って、保証できる範囲も違うのですけれども、それに対して全部同じ条件で全部の試験をやり直すかどうか。ただ、実際にその作業が何分あるかというのは誰にも分からない。現場の人にしか分かりませんので、それは毎回問題になっているのです。だから、こういうときには流量を下げて時間を延ばすこともできますよとか、そういうインストラクションを書いた印刷物というか、そういうのがないとこの測定法ではできないのかなと考えてはいます。
あと、もう少しすると推奨とかそういったのを一個ずつまとめた個表というものも出ます。ただ、個表があっても測定はできないと思います。もともとの文章まで行かないと測定はできないと思いますので、どの辺の人に合わせた形で。今までは10分間サンプリングで流量はこれと。そのときでも0.1L/minか0.2L/minかというのはあったと思うのですけれども、今までのように10分間だけではないので、時間に対してどういう提案をしていくかというところはいまだに悩んでいます。120か240ぐらいでは出したほうがいいのかなと思いますけれども、そうするとこの範囲をカバーできないので、要するに300物質とか全部試験し直すのですかという話になります。
○保利構成員 十分もつのは分かったのですけれども、100時間というと4日以上ですよね。丸一日もてばいいと思いますので、あまり大きな数字というのは何か現実離れしているかなと思うのですけれども。
○小野構成員 だから、480ぐらいまではできますよという書き方にして。
○保利構成員 それ以上というような書き方であればいいと思いますけれども、6,000と言われると、うん?となるので。
○小野構成員 あくまでも計算上の話なのですけれども、そういう疑問を持たれる方が毎検討会ごとに出ますので、極端に大きくなったときは480分以上、8時間以上という書き方に統一したほうがいいのかなと思いますので、調整するようにいたします。
○保利構成員 もう一ついいですか。4番のビスフェノールAですけれども、これは固体ということで、恐らく破過は関係ないのでしょうけれども、備考のところで破過試験をやられているのです。これは、フィルターを通して、ガラス繊維を通して粒子が出てくるかこないかというのを確認しているのですか。それとも、若干ですけれども揮発性がないことはないので、そのガスを測っているのか、それとも粒子を測っているのかというのは分かりますでしょうか。
○小野構成員 これは下段に何かがあるというのではなくて、元のデータから比べて下がっているかどうかという評価だったと思うのですけれども、そういう面であまり長時間、240分までは保証ができているのかなと思うのですけれども、OELの1倍相当で、その範囲だったら濃度は減っていませんという書きぶりで、漏れてきているかどうかの保証まではやっていないと思います。
○保利構成員 減っていませんというのはどういうことですか。
○小野構成員 多分これはガスが発生してとか粒子が発生してではなくて、グラスファイバーフィルターに一定量を添加して、溶媒が飛んだ後ガスを流して、最初に添加した量に対してどのぐらい減っているかという評価です。
○保利構成員 グラスファイバーフィルターに全てくっついているということですかね。
○小野構成員 はい。
○保利構成員 分かりました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
8番の物質ですけれども、これはプラスチック爆薬の炸薬だったと思うので、結構危ない物質なのですけれども、このヘキサヒドロというのが15質量%の水、こことは対応するのですか。要するに水和物みたいな形になっているということですか。
○小野構成員 爆発物はそのものが乾燥した状態で輸送とかができないので、水で濡らした布にしみているとか、あるいはスラリーみたいになっているかどうか分からないのですけれども、水と一緒になっていないと移送できないというものがあると思いますので、この15%というのは濃度基準値の話のときにも出まして、規制物質にもともとついているのかついていないのかとあったのですけれども、現実としては恐らくそういう物質しか存在しないだろうと。乾いているものを使う人たちは本当にそういう爆発物を使える実験室とかそういうものを持っているところの人でしょうから、どうしても検証したいのでしたら、そのプロフェッショナルにやっていただく。私たちでは手が出しにくいという判断にしております。
○大前構成員 これは作業環境の話なので、もし粒子なりで出てきた場合は水は飛んでしまうと思うのです。そうすると、実際に浮いているのはドライのものになる可能性はあるということですか。
○小野構成員 どういう使い方をしているのか。
○大前構成員 そのあたり、西村さんあたりは御存じないですか。
○西村構成員 いやちょっとわかりません。
○小野構成員 分からないですよね。
使用の方法まで考えて測定法をつくるかどうかというのは一番最初から議論にはなっていると思います。ミストになっているならフィルターをつけたほうがいいですねという御提案はするようにしていますけれども、こういう爆発物や何かの濡れているものについて、確かに飛んでいるとは思います。実際にそれでサンプリングして分析できるかどうかというのは普通の実験室ではできないかなと思っています。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 すみません、確認なのですが、流量を変えるということで実際にサンプリング時間を調整するというやり方は非常にいい内容の御提示と思いました。ただ、ちょっと気になっていたのは、抽出効率とか回収率に関して、流量による誤差というのはそんなにないということが大前提だと思いますが、その辺は特に問題ないと考えてよろしいのですか。
○小野構成員 すみません、そういう発想をしたことがないので。基本的には表面にどのぐらい存在しているかということで決まると思っています。活性炭の表面に0.1と0.2で吸着の仕方が違うかどうかというのは、後段に漏れていなければ前段で全部細孔に入って取れているという形だと思いますので、活性炭についても問題ないと思いますし、フィルターについているものについても、溶かして分析をするというものでしたら問題はないのではないかと思います。ただ、X線回析とかを使って何か測るというときには、積もり方でその辺の解像度が変わってきますから、そういうときには何mg以上載らないように注意することとかいうのがついたりしますけれども、一般的には流量が違ってというのでは差がないのではないかと思います。極端に取れ過ぎてしまって溶媒の量が足りなくなるとか、反応試薬と反応させて取るときに反応試薬が足りなくなるという可能性はあると思いますが、それは濃度とろ紙とか捕集剤についている化学物の量とを計算して、確実に取れているかどうか、反応しているかどうかを計算しなくてはいけないのですけれども、それは一般的なテキストとしてお示しするのは難しいかと思います。
○宮内構成員 分かりました。というのは、先ほど言ったように、諸外国では一定の流量で推奨していることを考慮すると、破過していないということはきちんと確認してくださいということを、もちろん入っていると思いますけれども、言うことが重要かなと思いましたので伺いました。
了解いたしました。ありがとうございます。
○小野構成員 今後、個表にもう少しいろいろな情報を入れていきますので、できれば推奨の方法は載せたいと思っています。何Lで120分とか。ただ、120分と出すと、1日8時間のときはどうするのだという質問が来るので、それは自分で考えて、4回サンプリングするなり何なりしてくださいということになります。
あともう一点、粒子をサンプリングするときは流量を変えてはいけませんというのも強く言わないといけませんので、そういった細かいこと、今までのところはあまり粒子状物質がないのですけれども、次回から金属の粒子とかが増えてきますので、そういうときには流量コントロールについても記載していく予定にしております。
○宮内構成員 ありがとうございます。というのは、作業環境測定士の教育の中である程度流量の勉強もしていて、一般的にこのメソッドではこのぐらいの流量というのが頭に入っている方が多いと思うのです。どうもありがとうございます。
○小野構成員 先ほどから何度か申し上げているけれども物が出てきていないガイドブックのようなもの、そういうものについてはなるべく早く用意して、それを見ながら流量の調整とか時間の調整についても勉強していただけるようにと考えております。
○宮内構成員 ありがとうございました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
今日は資料4-2の中の分析法そのものについては反対の意見はなかったように思うのですが、よろしいでしょうか。6,000は480ではどうかという話はありましたけれども、これは徐々に個表等で調整していくということでよろしいですか。
○田上中央労働衛生専門官 その点なのですけれども、今回の資料は6,000だけではなくて3,000とかもございますので、書き方については整理して、必要な修正を行った上で、また次回も同じような記載が出てくると思いますので、次回も含めて反映したいと思います。
○城内座長 分析法についてはよろしいでしょうか。
反対意見がないということであれば、最初のブロモ(クロロ)メタンから最後のマラチオンまで分析方法については合意したということにしたいと思いますが、皆さん、よろしいでしょうか。
よろしいということであれば、測定法の審議も終了ということになりますが、よろしいですか。だとすると、非常に順調に進みました。
(3)その他
○城内座長 先ほど事務局から次回以降のまとめ方については検討するというお話がありましたが、そのほかに事務局から何かございますか。
○長山環境改善・ばく露対策室長 そのほかに事務局としては御用意しておりませんので、本日の議事は以上でございます。
本日の議事録については、後日構成員の皆様に御確認いただいた上で公開させていただきます。
次回の日程ですけれども、11月11日、月曜日、時間は午後2時から5時を予定しております。構成員名簿のうち、前半に「全般に関する事項」と「毒性に関する事項」の欄の先生方、後半に「全般に関する事項」と「ばく露防止対策に関する事項」の欄の先生方に御参集いただく予定としております。議事としては、前半が濃度基準値の検討、後半に測定方法についてということで予定しております。詳しい正式な開催案内等は後日お送らせていただきたいと思います。
以上です。
○城内座長 以上で本日の化学物質管理に係る専門家検討会を閉会させていただきます。御協力、本当にありがとうございました。本日はお疲れさまでした。
午後3時50分 閉会
○長山環境改善・ばく露対策室長 本日は大変お忙しい中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。若干定刻より早いですけれども、皆様おそろいになりましたので、ただいまから令和6年度第5回化学物質管理に係る専門家検討会を開催いたします。
私は、本日、座長に進行をお渡しするまで司会を務めさせていただきます、化学物質対策課環境改善・ばく露対策室長の長山と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、前半に濃度基準値の検討、後半に濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について検討することとしております。
そのため、開催要綱別紙の構成員名簿の全ての先生方に参集いただいております。
現在の出席者は17名、うち、武林構成員、津田構成員がオンライン参加となっております。武林構成員におかれては3時めどで所用により退席されると伺っております。また、鷹屋構成員が欠席となっております。なお、山室構成員については測定方法の議題のところから参加となります。
本日は会場とオンラインの併用ということで開催しておりますので、会場参加の皆様方は、御発言の際に必ずマイクを使用していただきますようお願いいたします。
オンライン参加の先生におかれましては、周囲の音を拾ってしまうことがありますので、御発言される場合を除きましてマイクをミュートの設定にしていただきますようよろしくお願いいたします。また、御発言の際には、あらかじめチャットで御発言の旨を入れていただくか、又はお名前を名乗っていただいて、座長からの指名を受けてから御発言いただきますようお願いいたします。
なお、議事録を後日作成して公表いたしますので、御承知置きください。
本日の会議は公開としております。一般傍聴者につきましてはWebでの音声配信のみとさせていただいております。
それでは、城内座長に以降の議事進行をお願いいたします。
○城内座長 皆さん、こんにちは。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、まず事務局から資料の確認をお願いいたします。
○長山環境改善・ばく露対策室長 資料としては、まず議事次第がありまして、配付資料一覧がございます。資料としては資料1から資料4-2までとなっております。参考資料としては参考1から参考5までを御用意しております。タブレットに収納しておりますけれども、検討対象物質の一覧の資料である3-1、3-2、4-2は印刷した資料も配付しております。会場にお越しの構成員の皆様方におかれましては資料に抜けなどございませんでしょうか。
オンラインで参加されている先生にも資料を事前にメールで送付させていただいておりますけれども、何かありましたら事務局までお知らせください。
本日の資料につきましては、厚生労働省のホームページにあらかじめ掲載しております。傍聴の方はそちらを御覧ください。
資料の確認は以上でございます。
○城内座長 ありがとうございました。
(1)濃度基準値の検討について
○城内座長 それでは、本日の議事に入ります。
議事1「濃度基準値の検討」についてですが、本日は31物質について検討する予定としております。事務局から資料の説明をお願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 議題1の「濃度基準値の検討」につきまして、小永光から御説明させていただきたいと思います。
なお、検討に必要な一次文献につきましてはタブレットに格納しておりますので、必要な場合に参照いただければと思います。
それでは、早速説明させていただきたいと思います。
まず、資料1-1を御覧ください。
資料1-1は本年度の濃度基準値設定対象物質のリストとなっておりまして、このリストのうち、本日御検討いただく物質は○がついている21物質となっております。また、資料1-2は令和5年度再審議分のリストとなっておりまして、このリストのうち、本日御検討いただくのは○がついている10物質となっております。
それでは、まず初めに本年度の検討対象物質、資料1-1の21物質について御検討いただきたいと思います。
個別の物質について資料2で御説明したいと思います。資料2を御覧ください。
それでは、資料2のニコチンから御説明させていただきます。
ニコチンにつきましては詳細調査不要、初期調査となっておりまして、ニコチンの8時間濃度基準値としては0. 5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としては、コメントの欄に記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、心臓への影響を臨界影響としたNOAELを1.14 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、クマホスでございます。
クマホスにつきましても詳細調査不要で初期調査となっておりまして、クマホスの8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の4文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメント欄に記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、赤血球ChEの低下を臨界影響としたNOAELを0.07 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、1-ペンタノールでございます。
1-ペンタノールも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値について100 ppmを提案いたします。
根拠論文は根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、最高用量で毒性影響が見られなかったことより、NOAELを1,000 mg/kg bw/dayと判断しまして、不確実係数等を考慮した100 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-メチル-2-ブタノールでございます。
こちらも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として10 ppmを提案いたします。
根拠論文としましては根拠論文の欄に記載の1文献となっておりまして、提案理由としましては、まとめとして、動物実験の結果から、ラットにおける眼刺激性を臨界影響とした50 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した10 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、オルト-セカンダリ-ブチルフェノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値としまして20 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメント欄に記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、中枢神経症状を臨界影響としたLOELを60 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した20 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、n-ブタンです。
n-ブタンにつきましては、こちらも詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値として500 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、n-ブタンとしてのばく露によるヒトのNOAECを500 ppmと判断し、これを8時間濃度基準値として提案するとなっています。
その他のコメントはございません。
続きまして、りん酸ジ-ノルマル-ブチルでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値は5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物実験の結果から、胃及び膀胱における粘膜障害を臨界影響としたNOAELを30 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ぎ酸エチルでございます。
ぎ酸エチルについても詳細調査不要、初期調査となっておりまして、こちらの短時間濃度基準値を100 ppmとして提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献になっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトのボランティア実験の結果から、45分間のばく露における気道刺激性のNOAELを100 ppmと判断し、短時間濃度基準値として100 ppmを提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値は5 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、上気道の刺激症状及び喉頭軟骨の壊死を臨界影響としたNOAELを90 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、2-フェノキシエタノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっております。8時間濃度基準値を1 mg/m3として提案いたします。
文献はこちらに記載の3文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、鼻腔及び肺での呼吸上皮への影響を臨界影響としたNOAELを48.2 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した1 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
次にプロピオンアルデヒドでございます。
プロピオンアルデヒドにつきましても詳細調査不要の初期調査となっておりまして、8時間濃度基準値として20 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果における呼吸数の低下を標的影響とし、本物質のRD50のばく露濃度である2,000 ppmを基に、不確実係数等を考慮した20 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、2-メチルブタノールでございます。
こちらも初期調査のみ、詳細調査不要となっておりまして、8時間濃度基準値として10 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の1文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果から、眼底の血柱反射の亢進及びASTの上昇を臨界影響としたNOAELを100 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、p-メトキシフェノールでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として10 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、摂餌量の減少と体重増加抑制を臨界影響としたNOAELを150 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ホレートでございます。
ホレートにつきましても詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
文献はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、赤血球ChE活性阻害を臨界影響としたNOAELを0.05 mg/kg/dayと判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても御確認いただければと思います。
続きまして、ロンネルでございます。
ロンネルについても初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として5 mg/m3を提案いたします。また、IFVとなっております。
文献としましてはこちらに記載の4つの文献でございまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物試験の結果から、赤血球及び脳のコリンエステラーゼ活性阻害を臨界影響としたLOELを5 mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した5 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
また、その他のコメントでは、IFVということで計算値も記載させていただいております。その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、五硫化二リンです。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として1 mg/m3を提案いたします。
文献はこちらに記載の2文献が根拠論文となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、吸入試験におけるラットの動物実験の結果から、五硫化二リンの水和物のうち有害性が高いと判断される硫化水素について、気道の炎症性所見を臨界影響としたNOAELを10 ppmと判断する、なお、五硫化二リンの水和物であるリン酸の刺激性に関する知見はヒトでは乏しいが動物試験では認められていること、また、刺激性を含めたリン酸の有害性は硫化水素のそれを上回らないと考えられることから、臨界影響を同じ上気道の刺激症状として、硫化水素とリン酸の刺激性を同等として五硫化二リンに換算したNOAELは26.5 mg/m3であり、不確実係数等を考慮した1 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、パラコートジクロリドでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の3文献になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、3週間試験で得られた動物試験の結果から、上気道・肺への影響を臨界影響としたNOAELを0.01 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
次のパラコートにつきましても初期調査のみで、8時間濃度基準値として、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を提案いたします。
内容としましては先ほどのパラコートジクロリドと一緒ですけれども、根拠論文は3つでございまして、結論としても、3 週間試験で得られた動物試験の結果から、上気道・肺への影響を臨界影響としたNOAELが0.01 mg/m3 と判断し、不確実係数等を考慮した、パラコートイオンとして0.001 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも同一になっております。
続きまして、一般名でフェナミホスでございます。
こちらも初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3を提案いたします。
根拠論文等はこちらに記載の3文献となっておりまして、提案の理由としまして、コメントに記載のとおりですけれども、まとめとして、動物実験の結果から、赤血球コリンエステラーゼ活性阻害を臨界影響としたNOAELを3.5 mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントにつきましても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、別名でベンダイオカルブでございます。
こちらも詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.2 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案の理由としまして、コメントに記載のとおり、まとめとしまして、動物実験の結果から、水晶体混濁を臨界影響とした0.35 mg/kg/dayをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した0.2 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
こちらが令和6年対象物質としては最後ですけれども、アジ化ナトリウムでございます。
アジ化ナトリウムにつきましても詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.2 mg/m3を提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の5文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトの知見から、血管拡張作用による毒性影響の見られない3.9 mg/dayをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した0.2 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。また、単回投与による毒性影響が見られるが、アジ化ナトリウム粉体のヒト及び動物の経気道ばく露による知見に乏しいことから、短時間濃度基準値は設定できないと提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
ここまでが令和6年検討対象物質21物質となっております。御検討いただきますようよろしくお願いいたします。
○城内座長 説明ありがとうございました。
それでは、個別物質ごとに結論の確認をしていきたいと思いますが、まず最初のニコチンについて、8時間濃度基準値0.5 mg/m3について御意見等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
宮本委員、お願いします。
○宮本構成員 分からないので教えてほしいのですけれども、ニコチンを製造するというのに合致しないかもしれないのですけれども、喫煙所の掃除をする人がばく露になる場合、今は粉じんの0.15 mg/m3で、多分こちらのほうが数値としては大きいから大丈夫だと思うのですけれども、加熱式たばこなども出てきていますので、現実的にそれで引っかかることはないか。喫煙所の掃除など本来は吸う人がやるべきだと思うのですけれども、もしそういうばく露があった場合のことをちょっと気にしたものですから、教えていただければと思います。
○城内座長 事務局からございますでしょうか。
○藤田化学物質評価室長 事務局でございます。
喫煙所の清掃作業の際の気中濃度ということであれば、こちらで見ていただくということになろうかと思います。
○宮本構成員 そんなところを測っているところはないと思うので、今は粉じんの0.15 mg/m3で、多分従来のたばこだったらそちらでいいと思うのですが、加熱式たばこなども出ていますので、喫煙所に残留しているニコチン―換気してからやれというのが正しいのかもしれません。あるいは喫煙者自らやれという。本来そうすべきだと思うのですけれども、世の中でそれを作業として命じられてしまっている方がいたらどうなるかなと思って、ちょっと知りたかったところです。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。
作業として命じて労働者がやるということであれば、こちらを守っていただく必要があると思いますので、そういうところをしっかりやっていただけるように、何かしら必要があれば注意喚起等していければと思います。すみません、お答えになっていないと思いますけれども。
○宮本構成員 要するに分からないですよね。私も分からなかったので。
○藤田化学物質評価室長 ただ、作業としてそこの清掃はあなたの仕事ですよということであれば、そこの濃度はきちんと管理する必要がありますので、そこはしっかりリスクアセスメント等をして濃度を推定してやっていただくことが必要になろうかと思います。すみません。
○宮本構成員 ありがとうございます。
○城内座長 小野委員、お願いします。
○小野構成員 ニコチンなのですけれども、結局ガス体であるものと一部が粒子にくっついているものと両方がある状態になります。ただ、吸入ばく露になりますから、どちらにしても。ただ、サンプリングの方法を両方取る形では設定していないと思うので、その辺をどうするか、真剣に測定するのでしたらもう一度考えたほうがいいかもしれないと思います。でも、その濃度になることはまずないと思いますし、壁面に取られてしまうという形で少しずつ落ちていくと一般的には言われています。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。
○城内座長 よろしいでしょうか。
そのほかに御質問等ございますでしょうか。
それでは、ニコチンについては、8時間濃度基準値0.5 mg/m3にいたします。
続きまして、クマホス、これは資料3-2のほうだと0.5 mg/m3と書いていますけれども、実際は0.05 mg/m3でよろしいですか。
○小永光有害性調査機関査察官 すみません。0.05 mg/m3です。
○城内座長 では、クマホスについては、8時間濃度基準値0.05 mg/m3で、コメント等ございますでしょうか。―ございませんでしょうか。
それでは、クマホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、1-ペンタノール、8時間濃度基準値100 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、1-ペンタノール、8時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、2-メチル-2-ブタノール、8時間濃度基準値10 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-メチル-2-ブタノールについては、8時間濃度基準値10 ppmといたします。
続きまして、オルト-セカンダリ-ブチルフェノール、8時間濃度基準値20 mg/m3についてはいかがでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、オルト-セカンダリ-ブチルフェノール、8時間濃度基準値20 mg/m3といたします。
続きまして、n-ブタン、8時間濃度基準値500 ppm、これについてはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
これもコメントのところを見ていただきますと、例えば8人のボランティア実験の場合はイソブタンの単回ばく露、その下のF344の場合はイソブタンとイソペンタンの混合物ということで、n-ブタンになっていないのです。これはACGIHもDFGも同じような感じでつくっておりまして、n-ブタンの情報がないものですから、一応イソブタンと同じぐらいだろうという推測の下につくっております。したがって、このコメントのところの中身とn-ブタンにギャップがあるので、そこのところは御了承いただきたいと思います。
○城内座長 宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 ちょっと思ったのですけれども、ACGIHのTLV-STELのところの1,000 ppmで、括弧書きでExplosion hazardというので爆発性の障害の注意喚起をされているのです。これは1,000であるということで、定義的にはこれを超えると爆発下限値の10%ぐらいに達するというような意味合いだったと思うのですけれども、そうすると、これの半分ですから、いずれにしろ爆発性の危険がある。もともとこの物質自身、燃料ガスみたいな形で使われているということもあるので、有害性とは関係ないと思うのですけれども、こういう注意喚起というのはどこかに情報として入れていただくことが重要かなと思っています。多分ほかにもこういうのが出てくる可能性があると思うのです。今回この中にあえて入れる必要はないかもしれないですけれども、今後これをSDS等にするときには非常に重要なことかと思ったので、特に外国が注意喚起しているような場合はどこかで分かるようにしていただけるといいかなと思いました。
以上です。
○城内座長 ありがとうございます。危険性・有害性の情報伝達としてはされると思います。
そのほかに御意見等ございますでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、n-ブタンにつきましては、8時間濃度基準値500 ppmにしたいと思います。
続きまして、りん酸ジ-ノルマル-ブチル、5 mg/m3につきまして御意見等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、りん酸ジ-ノルマル-ブチルにつきましては、5 mg/m3といたします。
続きまして、ぎ酸エチル、これは短時間濃度基準値が100 ppm、これについてはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
コメントの下から3行目に「気道刺激性」とあるのですが、これは「上気道刺激性」と修正していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○城内座長 事務局、お願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、分かりました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、修正の上、ぎ酸エチルについては、短時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、8時間濃度基準値5 mg/m3、これについてはいかがでしょうか。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 また余談かもしれないのですけれども、この物質自身の特性ということで5 mg/m3でいいと思うのですけれども、この物質自身が薬品の皮膚への吸収を促進する作用を利用して使われることもあるようです。単独であればこのぐらいなので、特に皮膚吸収性有害性とはなっていないのですけれども、ほかの物質と一緒になったときに、他の物質を皮膚への吸収を促進するような作用があるとしたら、やはりどこかで注意喚起が必要かもしれないと思いました。またSDSとなるときにはそういうこともどこかで文章で入れていただくのが良いかも知れないと思いました。
以上です。
○城内座長 これについては事務局からはよろしいですか。
○藤田化学物質評価室長 大前先生、それはその他のコメントとかに記載したほうがよろしいでしょうか。
○大前構成員 今のお話を伺いまして、入れたほうがいいと思います。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。では、事務局のほうでその他のコメントに追記させていただければと思います。
○城内座長 お願いいたします。
○宮内構成員 揮発性が非常にないということが問題だと思うのです。放っておいてもどんどんなくならないということで、逆にそれが薬品を入れるのに有効だということなので、そういう蒸気圧とか沸点とかを含めた情報があればある程度分かると思うのですけれども、どこかにコメントを入れていただくのはどうかと思いました。
以上です。
○城内座長 有用な情報をありがとうございました。
そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールは、8時間濃度基準値5 mg/m3といたします。
続きまして、2-フェノキシエタノール、8時間濃度基準値1 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-フェノキシエタノールにつきましては、8時間濃度基準値1 mg/m3といたします。
続きまして、プロピオンアルデヒド、8時間濃度基準値20 ppm、これについてはいかがでしょうか。―よろしいでしょうか。
それでは、プロピオンアルデヒド、8時間濃度基準値20 ppmといたします。
続きまして、2-メチルブタノール、8時間濃度基準値10 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、2-メチルブタノール、8時間濃度基準値10 ppmといたします。
続きまして、p-メトキシフェノール、8時間濃度基準値10 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、p-メトキシフェノール、8時間濃度基準値10 mg/m3といたします。
続きまして、ホレート、これも資料のほうでは0.5になっていますが、多分0.05のほうが正しいかと思います。
○小永光有害性調査機関査察官 申し訳ございません。
○城内座長 では、ホレート、8時間濃度基準値0.05 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ホレート、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ロンネル、8時間濃度基準値5 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ロンネル、8時間濃度基準値5 mg/m3といたします。
続きまして、五硫化りん、8時間濃度基準値1 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
これは化学構造式を見ると、本来は十硫化四リンみたいなスタイルなのです。それが五硫化りんとか、あるいは五硫化二リンというような形で記載されております。これは非常に分解しやすい物質で、空気中に出てしまうと分解してりん酸と硫化水素に非常に早くなるということで、これはどうしようかということで、結局、分解産物の硫化水素の毒性を考えてという形で数字をつくっておりますので、よろしくお願いします。これは測定法はまた大変なことになるのではないかと思いますけれども、よろしくお願いします。
○城内座長 コメント等ございませんでしょうか。
それでは、五硫化りんにつきましては、8時間濃度基準値1 mg/m3といたします。
続きまして、パラコートジクロリド、8時間濃度基準値0.001 mg/m3(パラコートイオンとして)についてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、パラコートジクロリドにつきましては、8時間濃度基準値0.001 mg/m3(パラコートイオンとして)といたします。
続きまして、パラコート、8時間濃度基準値、同様に0.001 mg/m3、パラコートイオンとして、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、パラコート、8時間濃度基準値0.001 mg/m3、パラコートイオンとして、にいたします。
続きまして、フェナミホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3につきましてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、フェナミホス、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ベンダイオカルブ、8時間濃度基準値0.2 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ベンダイオカルブ、8時間濃度基準値0.2 mg/m3といたします。
続きまして、アジ化ナトリウム、8時間濃度基準値0.2 mg/m3、これについてコメント等ございましたら、お願いします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
コメントの真ん中辺に「正常血圧者に1日3回1.3 mgを10日間投与」とありますけれども、これは文章を直していただいて、アジ化ナトリウム1.3 mgを1日3回10日間投与、1回当たり1.3 mgで1日3回ということなので、それが分かるように、「1.3 mgを1日3回を10日間投与」と修正をお願いします。
○城内座長 事務局、お願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、分かりました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、アジ化ナトリウム、8時間濃度基準値0.2 mg/m3といたします。
これで令和6年度の今日の検討物質は終わりまして、引き続きまして、令和5年度再審議分のリストから10物質の検討を行います。
事務局から説明をお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 引き続き資料2について御説明したいと思います。ページ数としましては、47ページ以降を御覧いただければと思います。
まず47ページのフェンチオンでございます。
こちらは詳細となっておりまして、8時間濃度基準値として0.05 mg/m3、IFVを提案いたします。
こちらの論文としましてはこちらに記載の4文献となっておりまして、濃度基準値の提案の理由としましては、提案の理由に記載のとおり、まとめとして、ヒト及び動物試験の結果から、赤血球ChE活性阻害を臨界影響としたNOAELを0.07 mg/kg bw/dayと判断して、不確実係数等を考慮した0.05 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも御覧いただければと思いますけれども、IFVということで、蒸気圧等の計算値を記載させていただいております。
大変申し訳ないのですけれども、こちらも資料3-2の8時間濃度基準値を誤ってしまっておりまして、この0.05 mg/m3が正しい値になっています。修正いただければと思います。
続きまして、資料2のぎ酸に行かせていただきたいと思います。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として5 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物実験の結果から、嗅上皮の変性を臨界影響とした32 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した5 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、N-エチルモルホリンでございます。
こちらは詳細調査となっておりまして、措置としましては、8時間濃度基準値として15 mg/m3を提案いたします。
文献としましてはこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、こちらに記載のまとめのとおり、動物試験の結果から、神経毒性及び体重増加抑制を臨界影響とした50 mg/kg bw/dayをNOAELと判断しまして、不確実係数等を考慮した15 mg/m3を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、2-プロピン-1-オールでございます。
こちらも詳細調査となっておりまして、8時間濃度基準値として1 ppmを提案いたします。
文献はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、まとめとして、動物試験の結果から、嗅上皮の過形成を臨界影響とした8 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した1 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、メチルシクロヘキサンでございます。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として100 ppmを提案いたします。
文献としましては3文献が根拠論文になっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、動物試験の結果から、腎髄質の石灰化と腎乳頭上皮の過形成を臨界影響とした400 ppmをNOAELと判断し、不確実係数等を考慮した100 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントについても併せて御確認いただければと思います。
続きまして、1-ブタンチオールでございます。
こちらは初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として1 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、動物試験の結果から、血液系への影響を臨界影響としたNOAELを9 ppmと判断し、不確実係数等を考慮した1 ppm(3.7mg/m3)を8時間濃度基準値として提案するとなっております。
なお、当該物質の蒸気圧は、職場の安全サイトのモデルSDSではPubChemを参照として25℃で455 mmHgとなっているということでございます。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、ビス(2-クロロエチル)エーテルでございます。
こちらは詳細調査となっておりまして、8時間濃度基準値として0.5 ppmを提案いたします。
根拠論文としてはこちらに記載の1文献になっておりまして、提案の理由としましては、こちらに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、毒性影響の見られなかったNOAELを15 mg/kg/dayと判断して、不確実係数等を考慮した0.5 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、2-ブロモ-2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、別名ハロタンでございます。
こちらの8時間濃度基準として0.1 ppmを提案させていただいております。
文献としては7文献を根拠論文として記載しておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、動物試験の結果から、肝臓、腎臓、神経系、胎児への影響を臨界影響としたLOAELを10 ppmと判断しまして、不確実係数等を考慮した0.1 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントはございません。
続きまして、ジアセチルでございます。
ジアセチルについては詳細調査不要の初期調査のみとなっておりまして、8時間濃度基準値として0.01 ppmを提案いたします。
根拠論文はこちらに記載の4文献となっておりまして、提案の理由としましては、コメントに記載のとおり、まとめとして、ヒトの研究結果から、1秒率の低下を臨界影響として、0.65 ppm-yrを累積ばく露のNOAELと判断し、労働者のばく露期間40年で除した0.01 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
最後でございますけれども、プロピレングリコールエチルエーテルでございます。別名1-エトキシ-2-プロパノールです。
こちらは詳細調査となっておりまして、値としましては8時間濃度基準値として60 ppmを提案いたします。
提案の根拠の文献としてはこちらに記載の1文献になっておりまして、基準値の提案の理由としましては、まとめとして、動物試験の結果から、刺激症状及び肝重量の相対的な増加のNOAELを300 ppmと判断し、不確実係数等を考慮した60 ppmを8時間濃度基準値として提案するとなっております。また、短時間濃度基準値につきましては、短時間のばく露に係る知見に乏しいことから、短時間濃度基準値は設定できないと提案するとなっております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
10物質の説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
○城内座長 ありがとうございました。
それでは、再び1物質ごとに議論していきたいと思います。
最初の物質、フェンチオン、8時間濃度基準値0.05 mg/m3につきましてコメント等ございましたら、お願いします。―よろしいでしょうか。
それでは、フェンチオン、8時間濃度基準値0.05 mg/m3といたします。
続きまして、ぎ酸、8時間濃度基準値5 ppm、これにつきましてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ぎ酸、8時間濃度基準値5 ppmといたします。
続きまして、N-エチルモルホリン、8時間濃度基準値15 mg/m3、これついてコメント等ございましたら、お願いいたします。
宮川委員、お願いします。
○宮川構成員 細かいことかもしれませんけれども、ちょっと気になったのは、その他のコメントのところで、「経皮吸収があることから」云々ということで「皮膚吸収性有害物質」と書いてあります。この文章に「皮膚吸収性有害性物質」という文言が使われていますけれども、これは、一般的な意味で皮膚吸収して有害になりますよ、だから注意が必要ですということで書かれたのか、それとも、昨年の通達で皮膚等障害性化学物質についての説明で用語の説明というのがあって、この「皮膚吸収性有害物質」というのが定義されていますけれども、厚労省が指定したこの物質になっている、あるいはするべきという趣旨なのか、そのあたり混乱しやすいところがあるので、最後、ここに「皮膚吸収性有害物質」というのを使うときに、行政のほうで整理をしてから最終的に書くかどうかを考えていただいたほうがいいような気がしました。ほかの物質についてもそうですけれども、御検討いただければと思います。
以上でございます。
○城内座長 事務局、よろしいでしょうか。
○藤田化学物質評価室長 事務局、化学物質評価室、藤田でございます。
こちらのその他のコメントでございますが、基本的に厚生労働省で指定している皮膚吸収性有害物質について全てここのコメントに入れている、一律に機械的に入れているという整理になってございます。
○宮川構成員 分かりました。ありがとうございます。
○城内座長 既に指定されているということですよね。
○藤田化学物質評価室長 はい。
○城内座長 ありがとうございました。
そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、N-エチルモルホリンにつきましては、8時間濃度基準値15 mg/m3といたします。
続きまして、2-プロピン-1-オール、8時間濃度基準値1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
根拠論文としては、その理由のところで「文献12は」とありますけれども、これは12に見えるので、1と2の間に読点を入れてください。お願いします。
○城内座長 事務局、お願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、承知いたしました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、2-プロピン-1-オール、8時間濃度基準値1 ppmといたします。
続きまして、メチルシクロヘキサン、8時間濃度基準値100 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、メチルシクロヘキサン、8時間濃度基準値100 ppmといたします。
続きまして、1-ブタンチオール、8時間濃度基準値1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いいたします。
○大前構成員 1-ブタンチオールですけれども、その他のコメントの最後の行で、液体であることによりmg/m3で表記というのは削除していただきたいと思います。先ほど蒸気圧の455 mm水銀柱とおっしゃったので、これは完全に気体、ガスになっているので、この8時間濃度基準値自体もppm単位で書いていただきたい。計算すると何ppmになるのか、今ちょっと分かりませんけれども、ACGIHなんかを見ると1.8 mg/m3で0.5 ppmと書いてありますから、3.7 mg/m3だと1 ppmぐらいになるのですかね。そういう形でppm表記に直していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 最新の資料だと1 ppmに修正。
○大前構成員 なってます? 失礼しました。では、私は古いのを見ているのですね。
○小永光有害性調査機関査察官 最新の資料では修正させていただいておりまして、1 ppmになろうかと思います。
○大前構成員 分かりました。了解です。
○城内座長 そのほかにコメント等ございませんでしょうか。
それでは、1-ブタンチオールにつきましては、8時間濃度基準値1 ppmといたします。
続きまして、ビス(2-クロロエチル)エーテル、8時間濃度基準値0.5 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 3か所ありまして、1つは文献の理由のところ、「文献1)はGPLの」、これは多分「GLP」の間違いだと思います。
それから、その次の「GL」、これは「ガイドライン」と書いたほうがいいと思うので、そこの修正をお願いします。
それからもう一つ、この物質は生殖毒性の知見についてありそうなので、生殖毒性に関しましては今後引き続き情報の収集が必要であるということをその他のコメントのところに追加していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 はい、承知いたしました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、ビス(2-クロロエチル)エーテルにつきましては、8時間濃度基準値0.5 ppmといたします。
続きまして、ハロタン、8時間濃度基準値0.1 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。
宮内委員、お願いいたします。
○宮内構成員 ハロタンは麻酔薬で使われたということでたしか前に話があったと思うのですけれども、これは製造業の中で原料もしくは中間体で使っている人たちが対象というような意味合いで考えてよろしいのですか。0.1 ppmはちょっと厳しいのですが、ちゃんとエビデンスを書かれていますのでこれでいいと思いますが、ちょっと気になりました。
○城内座長 事務局、お願いします。
○藤田化学物質評価室長 すみません、こちらはどういう場面で使うかということは特段想定せず、データから見てこの基準ということになっておりますので、麻酔以外で中間体とかとして取り扱っている場合にも全てこれが適用されるという想定でございます。
○宮内構成員 了解しました。
○城内座長 そのほかにコメント等ございますでしょうか。
それでは、ハロタンにつきましては、8時間濃度基準値0.1 ppmといたします。
続きまして、ジアセチル、8時間濃度基準値0.01 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、ジアセチルにつきましては、8時間濃度基準値0.01 ppmといたします。
続きまして、プロピレングリコールエチルエーテル、8時間濃度基準値60 ppm、これについてコメント等ございましたら、お願いいたします。―よろしいでしょうか。
それでは、プロピレングリコールエチルエーテル、8時間濃度基準値60 ppmといたします。
これで本日予定の全ての物質の濃度基準値の審議が終わりました。
最終結果をまとめていただけますでしょうか。
○小永光有害性調査機関査察官 本日は今年度の物質21物質と繰り越し物質10物質で31物質を御審議いただきましたけれども、濃度基準値につきましては全て御了解いただけたものと考えています。
また、コメントいただきました修正等は反映させた上で進めさせていただきたいと考えております。
以上になります。
○城内座長 大前委員、お願いします。
○大前構成員 全体の話なのですけれども、その他のコメントのところで、発がんの知見が最近出たとか、あるいは生殖毒性の知見が出たというコメントが幾つかの物質に入ります。そうしますと、今回のシリーズが一通り終わった後、できるだけ早い時期にそれを優先してチェックするということをぜひやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○城内座長 では、事務局で。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。そのようにさせていただきたいと考えております。
○城内座長 宮川委員、お願いします。
○宮川構成員 すみません、ここで言わなくてもいいかもしれないですけれども、この資料は、毒性とそれを根拠にしたこういう規制ができましたという化学物質の毒性を見る上で重要な資料になると思いますので、この会議の資料としてどこかにありますよというのではなくて、これ全部をまとめてぱっとダウンロードできる、あるいは本当は印刷したものもあると便利だと思うので、ぜひそのあたりの活用を行政には考えていただければと思います。
以上でございます。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。今は報告書の後ろに附属みたいな形で載っていて、その資料を見ないと恐らく探せない形になっています。これはどこかに一覧でできるといいと思いますので、考えたいと思います。
○城内座長 お願いいたします。
○平林構成員 すみません、先ほどのビス(2-クロロエチル)エーテルの理由のところの記載なのですが、「GPL」を「GLPのガイドラインに沿って」と修正されるとおっしゃっていたかと思いますが、原本を確認いたしまして、OECDのテストガイドライン422に沿ってという形になっておりましたので、それでGLPに準拠した試験であるというような記載に改めていただければと思います。よろしくお願いします。
○藤田化学物質評価室長 ありがとうございます。了解いたしました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。―よろしいですか。
後半の議論に入る前に、事務局から休憩時間を決めていただけますか。
○長山環境改善・ばく露対策室長 それでは、議題2の測定方法に入る前に一旦10分間の休憩を挟みます。15時20分に再開したいと思いますので、それまでにお席にお戻りいただきますようよろしくお願いいたします。
午後3時10分 休憩
午後3時20分 再開
(2)濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について
○城内座長 それでは、後半の議事を再開いたします。
議事2の「濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について」、事務局から資料4-1から4-2の説明をお願いいたします。
○田上中央労働衛生専門官 環境改善・ばく露対策室の田上より御説明いたします。
まず資料4-1でございますけれども、こちらは毎回出している資料になります。測定法の採否に係る考え方について記載されているものでございますけれども、前回から変更はございませんので、この場での説明は省略させていただきます。
紙でお配りしている資料を御覧いただければと思いますけれども、資料4-2になります。
こちらが今回新規で測定法を提案する物質の一覧になります。今回は29物質ございます。一番左の欄外に今回の資料でいう通し番号を1から29まで振っております。26番までが令和6年度の濃度基準値設定対象物質で、27から29が前年度までの積み残しということで、今回の3物質はいずれも令和4年度からの積み残しという形になっております。
資料の説明ですけれども、物質名称のセルは黄色とオレンジと薄緑と3色ございますけれども、これらはいずれも分析法で色分けしております。黄色がガスクロによって分析するもの、オレンジが液クロ、薄緑がイオンクロマトグラフ分析法ということでそれぞれ色分けをしております。
ポイントを絞って御説明できればと思いますけれども、まず測定法は、これまでと同様、○のものについては測定法の総合評価は○で、実用上の判断も当然○ということでございますけれども、①~④でどれか1つに△がついているものは測定法の総合評価は△、そして実用上の判断は、今回提案しているものは全部○になるものを提案しておりまして、△であっても実用上○と判断した理由を備考に付しております。
①の測定範囲のところでございますけれども、△になっているもの、測定範囲が濃度基準値又は検討に用いているOELの0.1~2倍の範囲で検証ができていないようなものは△になってございますけれども、例えば通し番号で2番目のホルムアミドは0.05~1.3倍ということで、濃度基準値を超えるか超えないかの判定は十分できるのではないかということが確認できているものについては、測定範囲が△になっているものでも実用上の判断は○ということで提案しております。
ただ、8番目、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジン、別名シクロナイトですけれども、こちらは△になってございまして、具体的な検証できている測定範囲の記載がなく、検量線のデータが不明確ではあるのですけれども、検出下限自体はOELの0.1倍を大きく下回っているということで、0.024倍とかになります。仮に定量下限値を10倍と仮定したとしても0.24倍ということで、濃度基準値を超えるか超えないかはしっかり判定できるような測定法ではないかということで、今回、実用上の判断としては○ということで提案しております。
測定範囲について特筆して説明すべき点は以上となります。
また、保存安定性のところは、NDとか△になっているものにつきましても、これまでと同様、速やかに測定するということで備考を付して、実用上の判断としては○ということにしております。
続きまして、破過についてですけれども、今回は固体のものが何個かございます。固体につきましては昨年度から破過については特段そこまで気にしなくてもよいだろうということでこの検討会の場でも合意いただいているものと認識してございますので、△であったりNDというものでも、固体のものについてはそこまで気にする必要はないということで、実用上の判断は○にしております。
そのほか、固体以外のもので△になっているようなものにつきましては、これまでの整理に従い、2倍までの破過試験などのデータがないということになりますので、破過試験が実際実施されているデータ、その条件を記載して、そこからサンプリングの条件等を判断いただくという形で備考に記載しております。
ただ、1点、プロピオンアルデヒドは破過のところが△になっております。こちらは特に具体的な破過試験とかのデータの記載はなくて、ドライな空気を通気した場合には特段問題ないのですけれども、湿気を含んだ空気で実験をした場合に高濃度側で破過が見られるというような記述が参考としている文献でございました。ただ、具体的にどの濃度からどの条件で破過が見られるかといった具体的な条件の記載がなかったので、このような記載にしております。なので、高濃度で測定する際は、2本直列でサンプラーをつないでいただいて、後段に漏れてこないかというところを確認しながら測定するということで、実用上は十分測定可能ではないかということで○としております。
そのほか、最後に、①~④の個別の判定項目ではないのですけれども、3枚目の26番、イソオクタノールになります。こちらは固体捕集のみなのですけれども、IFVの評価値は7.9ということで、0.1~10の間に入ってございます。0.1~10のものについては蒸気と粒子状のもの両方とも存在するということで、ろ過捕集と固体捕集を組み合わせるということになってございますけれども、こちらの測定法はOSHAの方法でこうなっているものでございます。また、備考に記載がございますけれども、一般的な有機溶剤と考えればガス状のもののみを考慮すればばく露量を過小評価することはないのではないかということで、こちらの物質も、噴霧したり、そこまでミスト状のものが使用用途において想定されるかというとそうでもないものですので、IFV評価値は7.9ということなのですけれども、固体捕集のみということで今回提案しております。
大体ポイントとしては以上となります。
御説明としては以上となります。
○城内座長 ありがとうございました。
分析方法について御意見等ございましたら、お願いいたします。
保利委員、お願いします。
○保利構成員 一番上のブロモ(クロロ)メタンですけれども、これの捕集法のところで、活性炭で2.5~6,000minと書いてあるのです。6,000分というのは100時間ですけれども、これだけの試験をやられているのでしょうか。
○小野構成員 はっきり覚えてはいないのですけれども、計算上はこの時間帯になるという流量と濃度との組合せの数字になります。
○保利構成員 捕集量から言ってそのぐらいの。
○小野構成員 そうですね。そこまでは多分もつだろうというような表示になっています。NIOSHはこういう幅を持たせて、自分たちで条件を決めてくださいという書きぶりになっています。恐らくそれは、NIOSHが測定法をつくるときに、いろいろな能力のある人を想定してやっているからだと思うのですけれども。ですから、こういう幅があると、前回のときにも6,000分も測定できないよというお話で、実際にはその中から推奨の時間帯として120分とかいうのが出てきて、その120分のときには何Lにしなさいとか、推奨のときは組合せが決まっていますけれども、そうでないときはこの範囲で決めていいよという書きぶりになっています。
それに対して、OSHAがつくっているほうはがっちり決まっていまして、120分とか240分と書いてあるのは、OSHAは現場の人向けに測定法をつくっているので、条件を振るということがほとんどないのです。その代わり、濃度範囲は2倍まではやっていなくて、0.1~1倍のデータは取っていますよという形で測定法が提案されています。
ですから、オリジンが違うと書きぶりが違って、保証できる範囲も違うのですけれども、それに対して全部同じ条件で全部の試験をやり直すかどうか。ただ、実際にその作業が何分あるかというのは誰にも分からない。現場の人にしか分かりませんので、それは毎回問題になっているのです。だから、こういうときには流量を下げて時間を延ばすこともできますよとか、そういうインストラクションを書いた印刷物というか、そういうのがないとこの測定法ではできないのかなと考えてはいます。
あと、もう少しすると推奨とかそういったのを一個ずつまとめた個表というものも出ます。ただ、個表があっても測定はできないと思います。もともとの文章まで行かないと測定はできないと思いますので、どの辺の人に合わせた形で。今までは10分間サンプリングで流量はこれと。そのときでも0.1L/minか0.2L/minかというのはあったと思うのですけれども、今までのように10分間だけではないので、時間に対してどういう提案をしていくかというところはいまだに悩んでいます。120か240ぐらいでは出したほうがいいのかなと思いますけれども、そうするとこの範囲をカバーできないので、要するに300物質とか全部試験し直すのですかという話になります。
○保利構成員 十分もつのは分かったのですけれども、100時間というと4日以上ですよね。丸一日もてばいいと思いますので、あまり大きな数字というのは何か現実離れしているかなと思うのですけれども。
○小野構成員 だから、480ぐらいまではできますよという書き方にして。
○保利構成員 それ以上というような書き方であればいいと思いますけれども、6,000と言われると、うん?となるので。
○小野構成員 あくまでも計算上の話なのですけれども、そういう疑問を持たれる方が毎検討会ごとに出ますので、極端に大きくなったときは480分以上、8時間以上という書き方に統一したほうがいいのかなと思いますので、調整するようにいたします。
○保利構成員 もう一ついいですか。4番のビスフェノールAですけれども、これは固体ということで、恐らく破過は関係ないのでしょうけれども、備考のところで破過試験をやられているのです。これは、フィルターを通して、ガラス繊維を通して粒子が出てくるかこないかというのを確認しているのですか。それとも、若干ですけれども揮発性がないことはないので、そのガスを測っているのか、それとも粒子を測っているのかというのは分かりますでしょうか。
○小野構成員 これは下段に何かがあるというのではなくて、元のデータから比べて下がっているかどうかという評価だったと思うのですけれども、そういう面であまり長時間、240分までは保証ができているのかなと思うのですけれども、OELの1倍相当で、その範囲だったら濃度は減っていませんという書きぶりで、漏れてきているかどうかの保証まではやっていないと思います。
○保利構成員 減っていませんというのはどういうことですか。
○小野構成員 多分これはガスが発生してとか粒子が発生してではなくて、グラスファイバーフィルターに一定量を添加して、溶媒が飛んだ後ガスを流して、最初に添加した量に対してどのぐらい減っているかという評価です。
○保利構成員 グラスファイバーフィルターに全てくっついているということですかね。
○小野構成員 はい。
○保利構成員 分かりました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
8番の物質ですけれども、これはプラスチック爆薬の炸薬だったと思うので、結構危ない物質なのですけれども、このヘキサヒドロというのが15質量%の水、こことは対応するのですか。要するに水和物みたいな形になっているということですか。
○小野構成員 爆発物はそのものが乾燥した状態で輸送とかができないので、水で濡らした布にしみているとか、あるいはスラリーみたいになっているかどうか分からないのですけれども、水と一緒になっていないと移送できないというものがあると思いますので、この15%というのは濃度基準値の話のときにも出まして、規制物質にもともとついているのかついていないのかとあったのですけれども、現実としては恐らくそういう物質しか存在しないだろうと。乾いているものを使う人たちは本当にそういう爆発物を使える実験室とかそういうものを持っているところの人でしょうから、どうしても検証したいのでしたら、そのプロフェッショナルにやっていただく。私たちでは手が出しにくいという判断にしております。
○大前構成員 これは作業環境の話なので、もし粒子なりで出てきた場合は水は飛んでしまうと思うのです。そうすると、実際に浮いているのはドライのものになる可能性はあるということですか。
○小野構成員 どういう使い方をしているのか。
○大前構成員 そのあたり、西村さんあたりは御存じないですか。
○西村構成員 いやちょっとわかりません。
○小野構成員 分からないですよね。
使用の方法まで考えて測定法をつくるかどうかというのは一番最初から議論にはなっていると思います。ミストになっているならフィルターをつけたほうがいいですねという御提案はするようにしていますけれども、こういう爆発物や何かの濡れているものについて、確かに飛んでいるとは思います。実際にそれでサンプリングして分析できるかどうかというのは普通の実験室ではできないかなと思っています。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 すみません、確認なのですが、流量を変えるということで実際にサンプリング時間を調整するというやり方は非常にいい内容の御提示と思いました。ただ、ちょっと気になっていたのは、抽出効率とか回収率に関して、流量による誤差というのはそんなにないということが大前提だと思いますが、その辺は特に問題ないと考えてよろしいのですか。
○小野構成員 すみません、そういう発想をしたことがないので。基本的には表面にどのぐらい存在しているかということで決まると思っています。活性炭の表面に0.1と0.2で吸着の仕方が違うかどうかというのは、後段に漏れていなければ前段で全部細孔に入って取れているという形だと思いますので、活性炭についても問題ないと思いますし、フィルターについているものについても、溶かして分析をするというものでしたら問題はないのではないかと思います。ただ、X線回析とかを使って何か測るというときには、積もり方でその辺の解像度が変わってきますから、そういうときには何mg以上載らないように注意することとかいうのがついたりしますけれども、一般的には流量が違ってというのでは差がないのではないかと思います。極端に取れ過ぎてしまって溶媒の量が足りなくなるとか、反応試薬と反応させて取るときに反応試薬が足りなくなるという可能性はあると思いますが、それは濃度とろ紙とか捕集剤についている化学物の量とを計算して、確実に取れているかどうか、反応しているかどうかを計算しなくてはいけないのですけれども、それは一般的なテキストとしてお示しするのは難しいかと思います。
○宮内構成員 分かりました。というのは、先ほど言ったように、諸外国では一定の流量で推奨していることを考慮すると、破過していないということはきちんと確認してくださいということを、もちろん入っていると思いますけれども、言うことが重要かなと思いましたので伺いました。
了解いたしました。ありがとうございます。
○小野構成員 今後、個表にもう少しいろいろな情報を入れていきますので、できれば推奨の方法は載せたいと思っています。何Lで120分とか。ただ、120分と出すと、1日8時間のときはどうするのだという質問が来るので、それは自分で考えて、4回サンプリングするなり何なりしてくださいということになります。
あともう一点、粒子をサンプリングするときは流量を変えてはいけませんというのも強く言わないといけませんので、そういった細かいこと、今までのところはあまり粒子状物質がないのですけれども、次回から金属の粒子とかが増えてきますので、そういうときには流量コントロールについても記載していく予定にしております。
○宮内構成員 ありがとうございます。というのは、作業環境測定士の教育の中である程度流量の勉強もしていて、一般的にこのメソッドではこのぐらいの流量というのが頭に入っている方が多いと思うのです。どうもありがとうございます。
○小野構成員 先ほどから何度か申し上げているけれども物が出てきていないガイドブックのようなもの、そういうものについてはなるべく早く用意して、それを見ながら流量の調整とか時間の調整についても勉強していただけるようにと考えております。
○宮内構成員 ありがとうございました。
○城内座長 そのほかはいかがでしょうか。
今日は資料4-2の中の分析法そのものについては反対の意見はなかったように思うのですが、よろしいでしょうか。6,000は480ではどうかという話はありましたけれども、これは徐々に個表等で調整していくということでよろしいですか。
○田上中央労働衛生専門官 その点なのですけれども、今回の資料は6,000だけではなくて3,000とかもございますので、書き方については整理して、必要な修正を行った上で、また次回も同じような記載が出てくると思いますので、次回も含めて反映したいと思います。
○城内座長 分析法についてはよろしいでしょうか。
反対意見がないということであれば、最初のブロモ(クロロ)メタンから最後のマラチオンまで分析方法については合意したということにしたいと思いますが、皆さん、よろしいでしょうか。
よろしいということであれば、測定法の審議も終了ということになりますが、よろしいですか。だとすると、非常に順調に進みました。
(3)その他
○城内座長 先ほど事務局から次回以降のまとめ方については検討するというお話がありましたが、そのほかに事務局から何かございますか。
○長山環境改善・ばく露対策室長 そのほかに事務局としては御用意しておりませんので、本日の議事は以上でございます。
本日の議事録については、後日構成員の皆様に御確認いただいた上で公開させていただきます。
次回の日程ですけれども、11月11日、月曜日、時間は午後2時から5時を予定しております。構成員名簿のうち、前半に「全般に関する事項」と「毒性に関する事項」の欄の先生方、後半に「全般に関する事項」と「ばく露防止対策に関する事項」の欄の先生方に御参集いただく予定としております。議事としては、前半が濃度基準値の検討、後半に測定方法についてということで予定しております。詳しい正式な開催案内等は後日お送らせていただきたいと思います。
以上です。
○城内座長 以上で本日の化学物質管理に係る専門家検討会を閉会させていただきます。御協力、本当にありがとうございました。本日はお疲れさまでした。
午後3時50分 閉会