令和6年10月25日 第102回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和6年度第4回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録

日時

令和6年10月25日(金) 15:00~18:00

場所

WEB会議(厚生労働省 専用第21会議室(17階))

10月25日合同部会 議事録

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより、第104回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び令和6年度第7回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。
 まず、ウェブ会議を開催するに当たり、既にお送りさせていただいておりますが、会議の進め方について御連絡させていただきます。
 御発言される場合は、まず、お名前をおっしゃっていただき、座長から御指名されてから御発言をお願いいたします。なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じますが、御了承願います。
 会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、インスタントメッセージ、または、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
 現在、副反応検討部会委員9名のうち7名、安全対策調査会委員6名のうち6名の委員に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会及び薬事審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 なお、全ての委員において関係企業の役員・職員等でない旨を御申告いただいております。
 齋藤委員、多屋委員より途中で御退室される旨の御連絡をいただいております。
 次に、事務局側で人事異動がございましたので、紹介させていただきます。
 健康・生活衛生局側の人事異動につきまして、9月9日付で予防接種課の和泉の後任として小塩が着任しております。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。開催案内の傍聴への留意事項を必ず守っていただきますようお願いいたします。留意事項に反した場合は退場していただきます。また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意願います。
 本日の座長につきましては、岡安全対策調査会長にお願いしたいと思います。
 それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。
○岡座長 それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして報告をお願いします。
○事務局 審議参加について御報告いたします。本日御出席された委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、これまでと同様に申告いただきました。
 本日の議題において審議される品目は新型コロナウイルス、麻しん、風しん、おたふくかぜ、水痘、帯状疱疹、23価肺炎球菌、HPV、百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ、13価肺炎球菌、15価肺炎球菌、Hib、BCG、日本脳炎、B型肝炎、RSウイルス、ロタウイルスの各ワクチンであり、その製造販売業者は一般財団法人阪大微生物病研究会、グラクソ・スミスクライン株式会社、KMバイオロジクス株式会社、サノフィ株式会社、第一三共株式会社、武田薬品工業株式会社、デンカ株式会社、日本ビーシージー製造株式会社、ファイザー株式会社、MSD株式会社、モデルナ・ジャパン株式会社、Meiji Seika ファルマ株式会社であり、事前に各委員に申告をいただいております。
 各委員からの申告内容につきましては、事前に配付しておりますので、御確認いただければと思います。
 本日の出席委員の寄附金等の受取状況から、舟越委員、石井委員が第一三共株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りがあるため、新型コロナ、DPT、DT、4種混合、破傷風、MR、麻しん、風しん、おたふくかぜの各ワクチンについて、意見を述べることができますが、議決には参加いただけませんことを御報告いたします。
 申請資料作成関与に係る申告でございますが、宮入委員がファイザー株式会社の13価肺炎球菌ワクチンの申請資料の作成に関与されているため、13価肺炎球菌ワクチンの審議の際に退出するに該当いたします。
 引き続き各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 以上でございます。
○岡座長 ただいま事務局より審議の参加について御報告がありましたけれども、宮入委員が13価肺炎球菌ワクチンの薬事承認申請資料等の作成に関与していることから、当該ワクチンの審議には御参加いただけません。
 しかし、規定上、申請資料の作成に関与している場合であっても、分科会等が認めた場合には意見を述べることができるとされております。宮入委員におかれましては、当該ワクチンについて深い知識をお持ちであるために、ぜひ意見を述べていただきたいと思いますけれども、委員の皆様、いかがでしょうか。
(委員首肯)
○岡座長 よろしいでしょうか。皆さん首肯していただいておりますので、それでは、部会として了承していただけたということで審議を進めたいと思います。
 それでは、事務局より御説明をお願いします。
○事務局 審議に入る前に、本日の資料について説明をいたします。議事次第、委員名簿、座席表、資料一覧、資料1-1-1から1-8、資料2-1から34、参考資料1から21になります。
 資料の不備等がございましたら、事務局にお申し出ください。
○岡座長 よろしいでしょうか。
 それでは、審議を始めたいと思います。
 議題の1「新型コロナワクチンの接種及び副反応疑い報告の状況並びに接種後の健康状況に係る調査等」についてでございます。
 資料1-1-1から資料1-6について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 資料1-1-1から1-5を用いまして、特例臨時接種における新型コロナワクチンに係る副反応疑い事例の報告状況について御説明いたします。
 今回の報告につきましては、特例臨時接種として3月末までに接種した方の副反応疑い報告について、8月4日までに報告された分を集計いたしまして、御提示しているものです。
 接種数につきましては、3月末で特例臨時接種が終了しておりますため、それ以降、特例臨時接種としての接種数は理論上増えないことから、前回4月21日時点と同じ接種数を利用させていただいております。
 また、本年4月以降に任意接種として接種された方の副反応疑い報告につきましては、後ほど資料1-6を用いまして御説明をいたします。
 それでは、資料1-1-1、医療機関からの副反応疑い報告状況から御報告をいたします。
 まず、コミナティRTU筋注でございます。接種者数は2515万3438、副反応疑いの報告頻度は0.0007%、重篤は0.0004%、死亡報告数は26件、0.0001%でございます。
 参考として、上段に前回部会で御提示した4月21日までの報告頻度等を掲載しております。4月21日までの報告頻度については0.0007%、重篤は0.0004%でございますので、前回と比べましても傾向に変化を認めておりません。
 続きまして、コミナティ6か月~4歳(乳幼児)用、5歳~11歳(小児)用でございます。接種者数につきましては、それぞれ8万520と15万7788であり、いずれも前回同様副反応疑い報告はございませんでした。
 続きまして、同ページ下段、スパイクバックスでございます。接種者数は307万538、副反応疑いの報告頻度は0.0017%、重篤は0.0011%、死亡報告数は14件、0.0005%でございます。
 こちらも参考ですが、4月21日までの報告頻度は0.0016%、重篤は0.0010%でございますので、傾向に変化はありません。
 続いて、ダイチロナ筋注についてでございます。接種者数は7万519、今回新たな報告はございませんでした。
 続きまして、ヌバキソビッドでございます。接種者数35万327、副反応疑いの報告頻度は0.0128%でございました。重篤報告数及び死亡数は前回と変わりございません。
 症状別報告件数につきましては、PDFの4ページ以降、性別、年齢別につきましては17ページ、ロット別につきましては18ページ以降、医療機関からの副反応疑い報告についての図表を24ページ以降にまとめておりますので、御確認をお願いいたします。
 資料1-1-1につきましては以上でございます。
 続きまして、資料1-2-1、製造販売業者からの副反応疑い報告状況でございますけれども、今申し上げました医療機関報告と全体の傾向は変わりませんので、説明につきましては省略いたします。資料について御確認をお願いいたします。
 続きまして、死亡事例に関してご報告いたします。
 1-3-1、コミナティの死亡事例でございます。
 1ページ目、1ポツの報告状況をご覧ください。今回の集計対象期間までに死亡として報告された事例は40件でした。
 参考1として頻度をお示ししておりますが、100万回当たりは1.6件です。
 2ページ目以降に死亡として報告された事例の一覧をお示ししております。No.36以降が今回の報告事例になりますので、御確認をお願いいたします。それぞれの症例における報告書上の記載に対応するMedDRA PT、有害事象用語でございますけれども、No.36、93歳女性、誤嚥性肺炎、ショック、No.37、72歳男性、呼吸障害、No.38、79歳女性、胃腸出血、循環虚脱、糖尿病、No.39、63歳男性、大動脈解離、No.40、60歳男性が肺炎と報告されております。専門家の因果関係評価につきましては、いずれもγと評価をされております。
 事例の経過につきましては、資料に詳細がございますので、御確認をお願いいたします。
 続きまして、1-3-2、スパイクバックス接種後の死亡事例でございます。
 1ページ目、報告状況でございます。今回の集計対象期間までに死亡として報告された事例は15件でございます。
 参考1、頻度でございますが、100万回当たりは4.9件です。
 2ページ目以降に死亡として報告された事例の一覧をお示ししております。
 今回の新規症例はNo.14、15、16の3例です。
 まずNo.14ですが、89歳の女性でスパイクバックス筋注6回目の接種をした事例です。接種後6時間後から背中や大腿部周辺の痛み、さらにその2時間後からは嘔吐、振戦、悪寒等が見られ、翌日の夜に死亡したという経過でございまして、死因はうっ血性心不全と診断された旨、報告されております。こちらの専門家評価につきましては、死因の特定が困難であり、因果関係の評価ができないとしてγとして評価されております。
 続きまして、その次のNo.15、63歳男性の事例でございます。スパイクバックス筋注7回目接種、21日後に息苦しさ、間質性肺炎を生じた事例でございまして、その後、呼吸不全が進行し、死亡したと報告されております。報告医師からの意見としては、もともと関節リウマチと間質性肺炎がある方なので、何らかの炎症を契機に増悪しますので、必ずしもワクチンが原因とは言い切れません、との旨も報告されております。本事例の専門家評価についても、γと評価されております。
 その他の症例の経過等につきましては、資料にて御確認をお願いいたします。
 資料1-3-2の説明は以上でございます。
 続きまして、資料1-3-3、ヌバキソビッド、1-3-4、コミナティ5歳~11歳用、1-3-5、コミナティ6か月~4歳用、1-3-6、ダイチロナ筋注でございますが、今回の集計対象期間においていずれも新たな報告はございませんでしたので、以降の説明は省略をさせていただきます。
 続きまして、資料1-4をご覧ください。
 1-4-1、コミナティ接種後の心筋炎・心膜炎の疑い事例の報告状況でございます。
 今回、コミナティ接種後の心筋炎・心膜炎として報告された事例がそれぞれ1例ずつございました。
 資料1-4-1、7ページと8ページをご覧ください。
 こちらに症例のラインリストを掲載しております。
 まず心筋炎についてです。7ページの報告事例No.237、一番下の症例になります。60歳代の女性がワクチン接種後に巨細胞性心筋炎を発症したとする報告です。ブライトン分類は1、転帰は回復となっています。専門家の因果関係評価はγと評価されています。
 次に心膜炎の報告は8ページです。No.252、70歳男性の報告でして、7回目の接種後8日目に心膜炎を発症したという症例です。
 本症例につきましては、新規症例として今御報告しておりますけれども、実はその上の291番と性別、年齢、接種日、発症日、心膜炎の経過等一致しており、同一の事例の可能性が高いと、推察しております。
 こちらも専門家の評価としましてはγとなっております。
 続いて、資料1-4-2から1-4-6まで、スパイクバックス、ヌバキソビッド、コミナティ乳幼児用、小児用、ダイチロナ筋注でございますけれども、今回の集計対象期間におきましていずれも御報告はありませんでしたので、説明は省略いたします。
 最後に資料1-5、乳幼児ワクチンの熱性けいれんについてでございますが、こちらについても新たな報告はございませんでした。
 資料1-1から1-5までの説明につきましては以上でございます。
 続きまして、資料1-6をご覧ください。
 新型コロナワクチンの副反応疑い報告状況につきまして、令和6年、本年4月1日から6月30日報告分としておまとめした資料でございます。今御説明申し上げました資料1-1から1-5までの資料につきましては、3月の特例臨時接種分の報告を集計したものでございました。本年4月からは特例臨時接種が終わり、少数ではございますけれども、任意接種という形で接種が行われておりますので、その副反応疑い報告として資料1-6としておまとめしています。
 まず1のコミナティ筋注でございますけれども、集計対象期間中の接種可能のべ人数は7万6538となっております。
 医療機関報告はございませんでしたけれども、製造販売業者からの報告が2件ございましたので、1ポツの(2)に症例を提示させていただいております。
 1例目は心筋炎を生じたとする症例でございます。企業MRが入手した報告と伺っておりますけれども、接種日や発生日等は不明とされており、正直申し上げると、実際に4月以降に接種した事例かの確認はできておりません。
 2例目につきましても論文を基にした報告でございまして、こちらについても論文報告ですので、実際の接種日等が不明であることから、4月以降に接種されたかの確認はできておりません。
 詳細につきましては、後ろの3ページ以降の別紙として掲載しておりますので、御確認をお願いいたします。
 2ポツ、スパイクバックスでございます。接種可能延べ人数は2,095となっております。医療機関報告、製造販売業者等からの報告につきましては、ともにございませんでした。
 資料1-1から1-6まで以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
 続いて、資料1-7について、伊藤澄信委員から御説明をお願いします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。
 3月に特例臨時接種が終了しました。このコホート調査では、3月26日に第一三共のダイチロナを接種された方が最終でした。
 本調査は、接種後12か月までの抗体価、重篤な有害事象とCOVID-19の感染の有無を調査していますので、現在も継続中です。特に令和5年秋開始接種として始まったXBB対応の1価ワクチンの12か月調査が今始まっています。
 2021年2月17日から始まったコホート調査も、今まで副反応検討部会に39回報告してきましたが、3年半を過ぎてようやく終わりが見えてきました。
 今回は、第一三共社のダイチロナのデータとファイザー社、モデルナ社の昨年秋のXBB.1.5株のデータのリバイスです。
 2ページからはダイチロナのデータです。6か月後までの抗S抗体のデータを8ページに示しておりますが、ほかはリバイスです。
 18ページをご覧いただければと思います。
 ダイチロナは承認申請資料から遅延性皮膚反応が問題になっていました。前回は口頭で説明させていただきましたが、モデルナの初回接種時に見られたような接種10日目以降も皮疹を認めた方が8人、頻度としては2.8%の方に見られています。
 今回は、分かりやすいように右上にDay7以降の頻度を拡大して表示しました。8人のうちのお二人は最初から18日とか35日後までは発赤が続いておりましたが、残りの6人の方は最初の4~5日まで発赤があって、それが一旦消退した後に8~10日目から再び発赤が現れて、接種から11日から25日後まで発赤が出ていました。
 前回報告させていただきましたが、接種全体では65%が女性なのですが、この遅延性皮膚反応の8人のうちの7人が女性でした。COVID-armは30歳から50歳の女性に多いことが分かっていますが、今回nの数が少ないので、正確確率を計算しても性差はでませんでした。また、年齢も含めてリスク因子の同定はできませんでした。
 ちなみに最大だった発赤は径8センチで、最終的な消失日は接種から11日から32日後、平均で19.3日後、3週間弱で発赤は消退しています。かゆみの頻度は少し少なくて発赤のあった8人のうち、かゆみが出たのは4人でした。
 25ページから昨年の秋に開始したファイザー社、50ページからモデルナ社のXBB.1.5対応1価ワクチンのデータのリバイスです。
 今回新たに作ったのは66ページです。66ページをご覧いただければと思いますが、ファイザー社あるいはモデルナ社のXBBワクチンを令和5年、昨年の秋開始接種として接種されて、採血して抗体価を測定していただいた接種者は1,244人でした。そのうち、過去に感染があると自覚されていた人は415人。一方、抗N抗体が陽性の方は602人で、そのうち、過去に感染されたことを自覚されていた方は359人、自覚されていない方が243人でしたから、抗N抗体陽性を既往感染ありとすると、40.4%の方が自覚症状がない不顕性感染だったとなります。感染されたと自覚されていた415人のうち56人が抗N抗体が陰性でした。
 過去の感染時期とN抗体が陰性の関係を、左下にカプランマイヤーカーブを上下反転させたグラフとして作ってみました。感染から1年経過すると、32.4%の人の抗N抗体が陰転化して、632日で50%の方の抗N抗体が陰転化しています。今まで抗N抗体は既感染のゴールドスタンダードだろうと思っていたのですが、2年弱でN抗体が陰性化することが分かりました。
 67ページは、一昨年の令和4年秋開始接種時にオミクロン株2価ワクチンを接種されて、接種前の抗N抗体が陰性で、かつ接種前に感染歴がない、今まで感染したことはありませんという570人の方を接種1か月後、3か月、6か月後の採血時に、感染したかどうかの前向き調査と併せて抗N抗体の陽性化率を見たものです。
 こちらは過去1~3か月間の調査期間について聞いていますから、リコールバイアスは多分ないと思います。抗N抗体で判断すると、感染していると思われるのに感染を自覚されていなかった方は、39.4%で先ほどの数字と同様、ほぼ4割の方が不顕性感染でした。
 最後になりましたが、本ワクチンコホート調査対象者で免疫依存性感染増強を疑う人やCOVID-19によって死亡された方の報告はありませんでした。
 まとめは68ページに書きました。
 報告は以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 コロナワクチンの状況について資料1-8でまとめていただいておりますので、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 引き続きまして、資料1-8の説明を申し上げます。
 資料2ページ目をご覧ください。
 今回の資料構成をお示ししております。1にオミクロン株XBB.1.5系統対応ワクチンにおける副反応疑い報告全体の概要について、2にその論点のまとめ、3に起源株及びオミクロン株BA.1、BA.4-5対応ワクチンにおける副反応疑い報告全体の概要について、4にその論点のまとめ、それ以降、5は参考資料としております。
 4ページをご覧ください。
 ファイザー社のXBB対応ワクチンにつきまして、接種開始から本年8月4日までに副反応疑い報告として報告された事例についてまとめております。12歳以上では2500万回強が接種されており、副反応疑い報告は医療機関から174例、製造販売業者から258例が報告されています。
 小児用では16万回弱が接種されており、副反応疑い報告は医療機関からはなし、製造販売業者から2例が報告されております。
 乳幼児用では8万回程度接種されており、医療機関からはなし、製造販売業者からは1例が報告されております。
 5ページ目をご覧ください。
 モデルナ社のXBB対応ワクチンにつきましては、300万回程度接種されております。副反応疑い報告につきましては医療機関から53例、製造販売業者から48例が報告されています。
 武田社の従来型ワクチンにつきましては、集計期間が2022年5月からとなっております。35万回程度接種されておりまして、副反応疑い報告につきましては医療機関から45例、製造販売業者から42例が報告されています。
 第一三共社のXBB対応ワクチンにつきましては、集計期間が2023年12月からとなっております。7万回程度接種されており、副反応疑い報告につきましては医療機関から5例、製造販売業者から10例が報告されております。
 次に、論点をお示しいたします。7ページ目をご覧ください。
 死亡例についてまとめております。今回、ファイザー社ワクチンで40例、モデルナ社ワクチンで15例、武田社ワクチンで3例の報告があり、第一三共社の報告例はございませんでした。症状につきましては呼吸不全、発熱、肺炎等が報告されています。専門家による評価につきましては、各社のワクチンにつきまして、いずれもγ評価となっております。
 こういった点を踏まえまして、論点のまとめとして、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかというのが事務局案でございます。
 8ページ目をご覧ください。
 こちらは心筋炎及び心膜炎についてまとめております。心筋炎はファイザー社で8例、モデルナ社で1例、武田社で2例、第一三共社で1例報告されております。また、心膜炎につきましてはファイザー社で2例報告されております。
 12歳以上の者における新型コロナワクチンに係る心筋炎・心膜炎に関するこれまでの検討結果も踏まえ、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としております。
 続きまして、9ページ目をご覧ください。
 こちらは小児の報告例についてまとめております。小児の副反応はファイザー社で2例報告されております。心筋炎はファイザー社で1例報告されています。また、心膜炎については今回は報告がございませんでした。
 現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としております。
 10ページ目をご覧ください。
 こちらは乳幼児の報告についてまとめております。乳幼児の副反応はファイザー社で1例、モデルナ社で1例報告されております。また、心筋炎・心膜炎に係る報告事例はございませんでした。
 こういった報告状況を踏まえ、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としてございます。
 続きまして、起源株及びオミクロン株BA.1、BA.4-5対応ワクチンにおける副反応疑い報告全体の概要についてお示しいたします。
 12ページ目をご覧ください。
 これまでの経緯として、令和6年1月26日開催の審議会で、接種開始時から令和5年10月29日までに報告された副反応疑い報告について概要を報告させていただきました。
 副反応疑い報告については、これまでも周知を行ってきておりましたが、令和5年10月27日付で都道府県に対して、予防接種健康被害救済制度に申請された方について副反応疑い報告がなされているかどうかを各市町村において確認し、市町村は当該健康被害を診断した医師等に対して、副反応疑い報告制度の趣旨に鑑み、必要に応じて当該報告の提出を促していただくよう依頼を行う事務連絡を発出し、一層の報告を促しておりました。
 これらの状況を踏まえ、令和6年1月26日開催の審議会で示した令和5年10月29日時点の報告内容に加え、令和5年10月30日から令和6年8月4日までに報告されたものも含めた新型コロナワクチン特例臨時接種に係る副反応疑い報告の概要をお示しいたします。
 13ページ目をご覧ください。
 オミクロン株のXBB.1.5系統対応ワクチンを除いたファイザー社のワクチンにつきまして、接種開始から本年8月4日までに副反応疑い報告として報告された事例についてまとめております。12歳以上では3億回強が接種されており、副反応疑い報告は医療機関から3万1348例、製造販売業者から2万4677例が報告されています。そのうち、オミクロン株BA.1対応ワクチンは1300万回強が接種されており、副反応疑い報告は医療機関からは156例、製造販売業者からは253例が報告されております。オミクロン株BA.4-5対応ワクチンでは5600万回程度接種されており、医療機関から756例、製造販売業者から1,054例が報告されております。
 14ページ目をご覧ください。
 オミクロン株XBB.1.5系統対応ワクチンを除いたモデルナ社のワクチンは9000万回弱接種されております。副反応疑い報告につきましては、医療機関から5,750例、製造販売業者から4,148例が報告されています。そのうち、オミクロン株BA.1対応ワクチンは320万回程度接種されており、副反応疑い報告は医療機関から61例、製造販売業者から50例が報告されています。オミクロン株BA.4-5対応ワクチンは750万回弱接種されており、医療機関からは91例、製造販売業者から112例の副反応疑い報告がございます。
 続きまして、15ページ目をご覧ください。
 オミクロン株XBB.1.5系統対応ワクチンを除いたファイザー社の小児ワクチンは440万回弱接種されております。副反応疑い報告につきましては医療機関から154例、製造販売業者から203例が報告されております。そのうち、オミクロン株BA.4-5対応ワクチンは23万回弱接種されており、副反応疑い報告は医療機関から3例、製造販売業者から4例が報告されております。オミクロン株BA.4-5対応ワクチンを除いたファイザー社の乳幼児ワクチンは48万回弱接種されており、副反応疑い報告は医療機関から10例、製造販売業者から23例が報告されております。
 次に、論点をお示しいたします。17ページ目をご覧ください。
 こちらは心筋炎及び心膜炎についてまとめております。心筋炎と心膜炎を副反応疑い報告基準に定めた2021年12月6日から2024年8月4日時点までにおける製造販売業者の報告状況、また、参考として2024年1月26日の審議会でお示しした2023年10月29日時点の状況と100万回接種当たりの発生頻度をお示ししております。先ほどスライド12ページでお示ししました事務連絡を発出した後に報告された症例につきましては、大部分が2023年10月29日以前に発生した症例でありました。
 続きまして、18ページ目をご覧ください。
 12歳以上の死亡例についてまとめております。ファイザー社ワクチンでは1,945例、モデルナ社のワクチンでは254例、武田社のワクチンでは3例の報告がありました。症状につきましては虚血性心疾患、心不全、肺炎等が報告されています。専門家による評価につきましては、ファイザー社ワクチンでαが2件、β10件、γが1,933件、そのほかモデルナ社についてはβが1件、γが253件、武田社についてはいずれもγ評価となっております。
 こういった点を踏まえまして、論点のまとめとして、12歳以上の者における死亡、心筋及び心膜炎について、これまでの検討結果や国内外のCOVID-19ワクチン接種後のリスクの分析のエビデンスも踏まえると、現時点においてはワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかというのが事務局案でございます。
 19ページ目をご覧ください。
 こちらは小児用ワクチンについてまとめております。医療機関報告は154例、製造販売業者報告は203例の報告がございます。死亡は3例、心筋炎は7例の報告がございます。また、心膜炎についても2例報告がありました。
 現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案でございます。
 20ページ目をご覧ください。
 こちらは乳幼児用ワクチンについてまとめております。医療機関から10例、製造販売業者から23例の副反応疑い報告がございます。死亡は1例、また、心筋炎・心膜炎に係る報告事例はございませんでした。
 こういった報告状況を踏まえ、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としてございます。
 続きまして、21ページ目をご覧ください。
 オミクロン株BA.1対応ワクチンについてまとめております。
 ファイザー社ワクチンについては医療機関から156例、製造販売業者からは253例報告されており、心筋炎は8例、心膜炎は4例、死亡例は10例の報告がございます。
 モデルナ社ワクチンについては、医療機関から61例、製造販売業者から50例が報告され、心筋炎は1例、死亡例は5例の報告がございます。
 それぞれの発生頻度は資料に記載のとおりです。
 こういった報告状況を踏まえ、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としてございます。
 22ページ目をご覧ください。
 オミクロン株BA.4-5対応ワクチンについてまとめております。
 ファイザー社ワクチンについては、医療機関から756例、製造販売業者から1,054例の報告があり、心筋炎は22例、心膜炎は9例、死亡例は121例報告されています。
 モデルナ社ワクチンについては、医療機関から91例、製造販売業者からは112例、心筋炎は3例、心膜炎は1例、死亡例は14例の報告がありました。
 また、小児用ワクチンについては、医療機関から3例、製造販売業者からは4例の報告があり、心筋炎、心膜炎、死亡例の報告例はありませんでした。
 それぞれの発生頻度は資料に記載のとおりです。
 こういった報告状況を踏まえ、現時点においては、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められないと考えてよいかという事務局案としております。
 最後に23ページ目でございます。
 以上の報告を踏まえ、新型コロナワクチン特例臨時接種全体の副反応疑い報告に係る総括として、死亡、心筋炎、心膜炎、小児及び乳幼児のワクチン接種後の状況をお示ししてまいりました。また、研究班の伊藤先生から健康状態に関する調査の状況についても御報告いただきまして、御議論をいただくところでございます。
 これらに関する検討も含め、ワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められず、現時点において、ワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられるとしてよいか。また、引き続き国内外の情報を収集し、新たな知見が得られた場合には改めて審議会において報告・検討することとしてはどうかというまとめとしてございます。これらの点について御議論いただければと存じます。
 資料1-8に関連した事務局からの御説明は以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 本日は、今年の1月に一度おまとめいただいて内容にさらに補充したという御報告が後半にあって、前半がXBB.1.5に関する御報告ということで2部で構成いただいておりますけれども、これから副反応疑い事例健康状況に対する調査について議論をする際には、まずはオミクロン株XBB.1.5系統対応ワクチンの副反応の事例に関してということで順番に進めたいと思います。
 それで、事務局からの御説明で、安全性評価としては、1番として死亡事例について、それから、2番としては心筋炎・心膜炎について、3番としては小児、乳幼児接種の順で御説明いただきましたので、これの順番で御議論をお願いしたいと思います。
 まず死亡事例についてから始めたいと思いますけれども、死亡事例の論点については資料1-7の7ページ目において挙げていただいておりますけれども、ワクチン接種と副反応疑い報告との観点で、ワクチンの安全性に係る新たな懸念等についてどのように考えるかということで御意見、御質問等をいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
 特にございませんでしょうか。
 そうしましたら、続きまして心筋炎及び心膜炎事例についてということで、次の8ページ目のほうに心筋炎・心膜炎について記載がございますけれども、何か御意見、御質問等はございますでしょうか。
 御確認いただいたということでよろしいでしょうか。
 続きまして、今度は小児接種ということで、これが9ページ目のほうにおまとめいただいておりますけれども、論点のまとめも含めて見ていただいていかがでしょうか。特に御意見、御質問等はございませんでしょうか。
 よろしいですか。ありがとうございます。
 そして、乳幼児の接種についてのまとめがその次のページにございます。10ページ目になります。これについても御確認いただければと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 よろしいですか。ありがとうございます。
 そうしましたら、どうしましょう。伊藤先生のは最後に御意見をいただきましょうか。その次に事務局から御説明いただきました資料1-8では、オミクロン株XBB.1.5系統対応ワクチンを除く新型コロナワクチン特例臨時接種の副反応疑い事例に関して、追加の症例も含めてまとめていただいたわけですけれども、その安全性評価について、順番に12歳以上の心筋炎及び心膜炎と死亡事例について、2番目に小児接種について、3番目に乳幼児接種について、4番目にオミクロン株BA.1対応ワクチン接種について、5番目にオミクロン株BA.4-5対応ワクチン接種についてということで御説明いただきましたので、その順番で進めたいと思います。
 まず死亡事例についてでございますけれども、12歳以上の心筋炎及び心膜炎と死亡事例についてでございますが、心筋炎・心膜炎が17ページ、それから、死亡事例の報告状況と論点については18ページに事務局から挙げていただいております。ワクチン接種と副反応疑い報告との観点で、ワクチンの安全性に係る新たな懸念についてどう考えるかということで御意見、御質問をいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。御説明が回りくどくて申し訳ありませんでした。いかがでしょうか。
 少し追加の症例があるということでございますけれども、よろしいでしょうか。
 御確認いただけたということで、続けて19ページ目の小児の事例ということで、小児接種についての議論を行いたいと思います。小児接種の論点について19ページ目に事務局から御報告いただいておりますけれども、御意見、御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 大きな傾向の違い、変化はないかと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 続きまして、乳幼児接種についてということで20ページ目にまとめていただいておりますけれども、何か御意見、御質問等はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。まとめも含めて御確認いただければと思いますけれども、特に御意見、御質問はないということで進めさせていただきます。
 続いて、今度はオミクロン株BA.1対応ワクチンについて議論したいと思いますけれども、BA.1対応ワクチンについてまとめていただいているのが21ページ目になります。この資料とまとめについて何か御意見、御質問等はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 続きまして、オミクロン株BA.4-5対応ワクチン接種についてに進みたいと思います。BA.4-5対応ワクチンの論点については資料1-8の22ページ目にまとめていただいておりますけれども、何か御意見、御質問等はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 そして、そのほかということで、伊藤澄信先生からの御発表も含めて何か御意見、御質問等をいただけますでしょうか。いかがでしょうか。
 齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 齋藤玲子と申します。
 伊藤先生にお伺いしたいのですが、不顕性感染、asymptomatic infection、抗N抗体陰性で症状なしという方が40%ぐらいいらっしゃったということなのですが、この調査期間についてはいつからいつまでの調査期間だったでしょうか。確認のためにお伺いしました。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。
 66ページに関しては、昨年の秋に調べたものです。これはどちらかというと、そのときに採血したデータを後ろ向きに扱った結果です。それに対して、67ページのデータは、今から2年前に接種を始めてそれから半年間の期間の経過を追いかけたものです。こちらは前向きの調査です。ですので、調査時期から申し上げますと、約半年から1年ずれる時期の調査結果です。
○齋藤委員 そうしますと、67ページの(参考)と記載されているスライドの不顕性感染と思われる方は、去年なりある程度新型コロナが流行し始めてから3年くらいたった時点の状況ということでよろしいでしょうか。
○伊藤(澄)委員 おっしゃるとおりです。この結果はそのとおりで、2年前の秋から冬にかけて前向きに追いかけたデータです。
 繰り返しになりますけれども、2年前の段階で自分では感染したこともないと思っていらっしゃるし、かつ接種をした時点ではN抗体が陰性だった人を対象に、半年間の間に感染をされた人たち570人を追いかけてみたところ、94人の方が半年間のうちにN抗体で見る限り感染されたと思われます。そのうち、N抗体が陽性でもあるにもかかわらず症状がなかった、御自分では感染されたという自覚がなかったのは4割ということになります。
○齋藤委員 分かりました。どうもありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございました。
 そのほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 本当に貴重なデータかと思いますし、抗N抗体もこのように消えていくとなると、今後どういうふうに追っていくのかとかなかなか課題があるのかなと思って、貴重なデータの御報告ありがとうございます。
 よろしいですか。
 そうしましたら、全体のまとめに移りたいと思います。これまでに確認をさせていただいた内容としてはということでまとめさせていただきます。
 まず、集計期間における副反応疑い報告の傾向でございますが、対象期間における新型コロナワクチンの副反応疑い報告については、令和5年10月27日付の事務連絡の発出により、追加的に報告をされた症例分を加えても、副反応疑い事例全体の報告状況や年齢、性別の報告状況、ロット別の報告状況に動向の大きな変化はないとさせていただきました。
 死亡事例、心筋炎・心膜炎、小児、乳幼児につきましては、死亡事例、心筋炎・心膜炎、小児、乳幼児に関する副反応疑い報告の状況について整理し、特例臨時接種全体について議論を行ったところ、これらの観点については、現時点においてワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められず、現時点においてワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられるとまとめさせていただきました。引き続き国内外の情報を収集し、新たな知見が得られる場合には改めて審議会において報告・検討をする。このようなことでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○岡座長 ありがとうございます。
 以上、今回報告のあった具体的な事例などを踏まえまして、新型コロナワクチンについて現状の取扱いを変更する必要があるかどうかについては御意見がございますでしょうか。
 特にございませんようでしたら、それでは、御審議いただいたワクチンについては、これまでの副反応報告によって、その安全性において新たな懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○岡座長 皆さん首肯していただいておりますので、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。
 それでは、次に議題の2、新型コロナワクチン以外の各ワクチンの安全性についてに入りたいと思います。
 事務局から資料2-1から2-34の御説明をお願いします。
○事務局 それでは、新型コロナワクチン以外の審議対象の全てのワクチンについて、2024年4月から6月末までにおける副反応疑い報告の報告状況について御説明いたします。
 資料は2-1から2-34及び参考資料20になります。
 資料数が多く、また、委員の先生方には事前に資料を配付しておりますので、本合同部会における説明では、特筆すべき点や専門家評価対象となっている症状の報告状況を中心に御説明させていただきます。
 今回、HPVワクチンは資料2-8から資料2-10としてお示ししております。
 資料2-8をご覧ください。
 サーバリックスの副反応疑い報告の報告状況です。対象期間における接種可能延べ人数は約1,000人、製造販売業者からの報告は2例、報告頻度は0.18%となっております。なお、医療機関からの報告はございませんでした。
 続きまして、資料2-9をご覧ください。
 ガーダシルの副反応疑い報告の報告状況です。対象期間における接種可能延べ人数は約1万7000人、製造販売業者からの報告は8例、医療機関からの報告は2例、うち重篤なものが1例ございました。なお、製造販売業者からの報告頻度は0.0476%、医療機関からの報告頻度は0.0119%となっております。
 続きまして、資料2-10をご覧ください。
 シルガード9の副反応疑い報告の報告状況です。対象期間における接種可能延べ人数は約45万7000人、製造販売業者からの報告は32例、医療機関からの報告は38例、うち重篤なものが16例ございました。なお、製造販売業者からの報告頻度は0.0070%、医療機関からの報告頻度は0.0083%となっております。
 続きまして、資料2-17-1をご覧ください。
 5種混合ワクチンの副反応疑い報告の報告状況についてです。対象期間における接種可能延べ人数は約35万4000人、製造販売業者からの報告は7例、医療機関からの報告は9例、うち重篤なものが5例ございました。なお、製造販売業者からの報告頻度は0.0020%、医療機関からの報告頻度は0.0025%となっております。
 1ページ目の下段にお示ししている重篤例の転帰の表の下の記載をご覧ください。「令和6年3月から6月までの4か月間における、報告受付日をもとにした各ワクチンの死亡例の報告頻度は、10万接種当たり0.69であった。」と記載させていただいております。
 この点に関して、資料2-17-2をご覧ください。
 10万接種当たりの報告頻度については、1の1つ目の○の下の参考をご覧ください。過去にHibワクチン及び13価肺炎球菌ワクチンにおいて、同時接種後の死亡例が短期間のうちに続けて報告された際に、これらのワクチンについて対応を速やかに検討する契機として、6か月間における死亡例の報告頻度として、10万接種当たり0.5が目安とされました。
 5種混合ワクチンについては、有効成分としてHibワクチンが含まれていることから、Hibワクチンと肺炎球菌ワクチンと同様に死亡例の報告頻度をお示ししております。先ほど申し上げたとおり、この報告頻度の確認は6か月間で計測することとしておりますが、5種混合ワクチンについては令和6年3月に販売開始となっていることから、6か月間に満たない期間ではあるものの、令和6年3月から6月までの4か月間における死亡例の報告頻度を算出いたしました。
 その結果、資料2-17-1のとおり、製造販売業者から2例、医療機関から1例の合計3例の死亡例が報告されていることから、10万接種当たりの報告頻度は0.69となり、急ぎの検討が必要とされる10万接種当たり0.5を上回っている状況でございました。
 そのため、資料2-17-2の2つ目の○にあるとおり、当該3例における報告内容等について、製造販売業者等への詳細な聞き取りを実施いたしました。また、直近の状況を確認するため、10月15日までの報告件数や報告内容を確認するとともに、9月末までの出荷量から接種可能延べ人数を推計し、報告頻度の確認を行いました。
 調査結果については2.にお示ししております。10月15日までに死亡例は6例報告されており、症例の内容については別紙としてまとめさせていただいております。
 詳細調査の結果、同一症例が重複して報告されていることが明らかになりました。具体的には、3ページ目から始まる症例概要のうち、No.1、3、4は同一症例であり、重複して報告されていたことが明らかとなりました。この重複を除いた報告症例数は4例となります。
 4例の内容については、3ページ目からの症例概要をご覧ください。
 No.1は、2か月の男児に5種混合ワクチンのゴービック、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンを同時接種したところ、接種の翌朝に患児の死亡が確認された事例となります。
 こちらの症例におけるワクチン接種と死亡との因果関係に対する報告医の意見として、ワクチン接種と死亡との因果関係は不明であるが、乳幼児突然死症候群を疑っている旨の内容が報告書に記載されております。
 No.2は、3か月の女児に5種混合ワクチンのクイントバック、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンを同時接種し、接種から13日後に患児の死亡が確認された症例となります。
 こちらの症例におけるワクチン接種と死亡との因果関係に対する報告医の意見として、ワクチン接種から13日後の死亡例で、当日まで特に症状がなかったことから、関連なし、乳幼児突然死症候群と考えるとの内容が報告書に記載されております。
 No.5は、4か月の男児に5種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンを同時接種し、接種から31日後に患児の死亡が確認された症例となります。
 こちらの症例におけるワクチン接種と死亡との因果関係に対する報告医の意見として、因果関係がある可能性は低いとの内容が報告書に記載されております。こちらはクイントバックの症例として報告されておりますが、ゴービックの症例であることが分かっております。
 No.6は、2か月の女児に対し、5種混合ワクチンのゴービックを接種した14日後にロタウイルスワクチンを接種しており、5種混合ワクチンの接種から19日後、ロタウイルスワクチン接種から5日後に患児の死亡が確認された症例となります。
 こちらの症例におけるワクチン接種と死亡との因果関係に対する報告医の意見として、投与からの期間を考えると、5種混合ワクチンの因果関係は関連なし、ロタウイルスワクチンの因果関係は否定できないとの内容が報告書に記載されており、ゴービックとしての報告書は報告対象外となっております。
 資料の1ページ目に戻っていただき、2の2つ目のポツになりますが、ここまでの説明のとおり、現時点までに明らかになっている報告医の評価は、評価不能が1例、関連なしが2例、因果関係がある可能性は低いが1例であり、報告医が強く因果関係を認めた症例はございませんでした。
 また、報告頻度については、令和6年3月から6月末までに報告された症例のうち、重複を除いた件数は2例であるため、4か月間の報告頻度は10万接種当たり0.46となります。
 一方、令和6年3月から9月末までに報告された症例については、重複を除くと3例となるため、7か月間における報告頻度は10万接種当たり0.32となります。
 3.今後の対応について御説明いたします。詳細調査の実施後、重複を除いて改めて算出した死亡例の報告頻度は10万接種当たり0.5を下回っており、死亡報告の報告頻度の増加は認められず、報告医がワクチン接種との強い因果関係を認めている症例もないことから、事務局としては、現時点では接種の継続に問題はないものと認識しております。
 以上のことから、引き続き、これらの症例について専門家の意見を聴取し、症例の評価を進めるとともに、死亡例やその他副反応の発生状況についてモニタリングを続けていくこととしてはどうかというまとめとさせていただいております。
 続きまして、資料2-18をご覧ください。
 Hibワクチンの副反応疑い報告の報告状況です。対象期間における接種可能延べ人数は約34万8000人、製造販売業者からの報告は8例、医療機関からの報告は6例、うち重篤なものが5例ございました。なお、製造販売業者からの報告頻度は0.0023%、医療機関からの報告頻度は0.0017%となっております。
 1ページ目の下段にお示ししている重篤例の転帰の表の下の記載をご覧ください。5種混合ワクチンの際に御説明させていただいたとおり、6か月間における死亡例の報告頻度を記載しておりますが、「令和5年10月から令和6年3月の6か月間から、令和6年1月から令和6年6月の6か月間における、報告受付日をもとにした死亡例の報告頻度は、10万接種当たり0.14~0.28であり、急ぎの検討が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っている。」状況でございます。
 続きまして、資料2-19をご覧ください。
 13価肺炎球菌ワクチンの副反応疑い報告の報告状況です。対象期間における接種可能延べ人数は約5万8000人、製造販売業者からの報告は12例、医療機関からの報告は4例、うち重篤なものが4例ございました。なお、製造販売業者からの報告頻度は0.0206%、医療機関からの報告頻度は0.0069%となっております。
 1ページ目の下段にお示ししている重篤例の転帰の表の下の記載をご覧ください。こちらも6か月間における死亡例の報告頻度を記載しておりますが、「令和5年10月から令和6年3月の6か月間から、令和6年1月から令和6年6月の6か月間における、報告受付日をもとにした死亡例の報告頻度は、10万接種当たり0.14~0.26であり、急ぎの検討が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っている。」状況でございます。
 続きまして、資料2-25をご覧ください。
 RSウイルスワクチンであるアブリスボ筋注用の副反応疑い報告の報告状況です。今回の集計対象期間中に接種が開始となっていることから新たに資料を作成しており、対象期間中の接種可能延べ人数は約2,800人、対象期間中の副反応疑い報告は製造販売業者から報告された1例であり、報告頻度は0.036%となっております。
 ここまでに御説明させていただいた資料を除く資料2-1から2-28に関してですが、今回の集計対象期間におきまして、各ワクチンの副反応疑いの報告頻度はこれまでに比べて特段高いということはございませんでした。
 続きまして、専門家評価対象となっている症状の報告状況について御説明いたします。
 資料2-29、ワクチン接種後の後遺症報告一覧でございます。
 ここで1つ訂正がございます。現在ホームページ上で公開されている資料について、1ページ目の右上に記載されている資料番号として2-28と記載されておりますが、正しくは2-29となりますので、部会終了後に修正させていただきたく存じます。
 今回の集計対象期間におきましては、ワクチン接種後に後遺症が生じたとする報告が対象期間前の再評価の症例で3例ございました。因果関係評価の結果につきましては、いずれも情報不足等により評価できないとされています。
 続きまして、資料2-30、ワクチン接種後のADEM疑いの報告一覧でございます。
 今回の集計対象期間におきましては、報告対象期間前の再評価の症例で2例、報告対象期間内に3例の報告がございました。因果関係評価の結果につきましては、いずれも情報不足等により評価できないとされております。
 続きまして、資料2-31、ワクチン接種後のGBS疑いの報告一覧でございます。
 今回の集計対象期間におきましては、報告対象期間前の再評価の症例で2例、報告対象期間内に2例の報告がございました。因果関係評価の結果につきましては、いずれも情報不足等により評価できないとされております。
 続きまして、資料2-32、ワクチン接種後のアナフィラキシー疑いの報告一覧でございます。
 今回の報告対象期間におきまして、アナフィラキシー疑いが生じたとする報告が、対象期間前の再評価の症例で10例、対象期間前に報告された症例のうち、新たに判明した症例で1例、対象期間内の症例で10例ございました。因果関係評価の結果につきましては、このうち6症例におきまして、ブライトン分類がレベル3以上、かつ、因果関係が否定できないとされております。
 続きまして、資料2-33、ワクチン接種後の死亡事例の報告の一覧でございます。
 報告対象期間内に報告された症例は9例であり、そのうちNo.1、No.4については、因果関係評価は情報不足等により評価できないとされております。また、対象期間後の報告につきまして、2024年10月4日までに6例が報告されております。期間内に報告された症例も含め、多数の症例が調査中と記載されておりますが、個々の症例評価はPMDAにおける通常の安全監視活動の一環として随時行っており、現在、専門家による評価を行っていただくための手続を進めさせていただいていることから、調査中というステータスとして記載しております。
 いずれの症例についても、専門家による評価が終了し次第、次回以降の本部会にて御報告をさせていただく予定となっております。
 最後に、資料2-34になりますが、こちらはロタウイルスワクチンに係る腸重積に関する報告に関しまして、企業より修正の御連絡がございましたので、お示ししております。
 修正箇所については、2024年4月15日及び7月29日に開催された審議会において、お示しした資料のうち、日本国内におけるロタリックスの全期間の出荷数量のみの修正となっておりますので、御確認ください。
 新型コロナワクチン以外のワクチンに関する資料2の御説明は以上になりますが、ここで、途中で御退室されている多屋委員より事前にいただいている御質問を御紹介させていただきます。
 1つ目の御質問として、資料2-32、No.15のシルガード接種例ですが、年齢、性別が胎児となっています。No.15の説明を読むと死産となっていました。これがアナフィラキシーとして分類されている意図がよく分かりませんでした。
との御質問をいただいております。
 こちらの御質問に対し、御回答を申し上げます。No.15の症例は、No.14の症例と併せて製造販売業者より報告された症例となります。No.14の症例は、HPVワクチンに対するアレルギーの既往を持つ女性において、HPVワクチンの治験に参加していたパートナーの男性との間で妊娠が成立し、その後、アナフィラキシーを発症したとされる症例であり、女性に発症したアナフィラキシーに付随する事象であることから、No.15の症例についてもアナフィラキシーの症例として分類されております。
 なお、本症例に関しては、「入手できる情報からはアナフィラキシーか否かの評価は困難であるが、本症例の症状がアナフィラキシーである可能性は高くないと考える。また、夫(父親)の接種後、少なくとも1年以上経過後と考えられる、接種していない妻(母)の妊娠において、その胎児にアナフィラキシーが発現したとする点に関しては、ワクチン接種と認められた事象との関連性は考えにくい」と専門家より御評価いただいております。
 続いて、2つ目の御質問として、資料2-34修正、ロタウイルスワクチンの接種後の腸重積症について毎回フォローしていただき、ありがとうございます。1点質問です。定期接種になった2020年10月以降、ブライトン評価で1に相当する割合が定期接種前80%以上から半減して40%になっているのはどのような理由からでしょうかと御質問をいただいております。
 こちらの御質問に対し、御回答を申し上げます。資料2-34として掲載している表のうち、「うち、確認された腸重積症例の割合」に関して御質問していただいているものと存じます。ロタリックスに関して、定期接種化後、ブライトン分類で1以上に相当する腸重積症例の割合については、直近の1年は40%台で報告されており、定期接種化前と比較して減少しているように見えますが、定期接種化前後で異なる要素があるかは明確ではありません。定期接種化後に報告された症例では、文献、学会からの情報に基づく報告である割合が定期接種化前よりかなり高くなっており、そのことの影響は可能性の一つとして考えられるかもしれませんが、あくまで推測であり、明確な理由はわかりません。
 以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局からの御説明について御意見、御質問等をいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
 齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 齋藤玲子と申します。
 資料2-17-2の5種混合ワクチンなのですが、小児科の今の接種スケジュールというのはあまり把握していないので、質問させていただきたいのですが、2か月あるいは3か月のお子さんで複数ワクチンを打っていらっしゃると思いますが、これは一般的なスケジュールということでしょうか。
○岡座長 ありがとうございます。
 どうしましょう。事務局からにしますか。それとも、小児科の先生、私もそうですけれども、委員の中におられますが、どうしましょうか。
 藤井先生、お願いします。
○藤井委員 国際医療福祉大学小児科の藤井です。
 今の御意見ですけれども、きちんと定められた内容での接種ですので、一応接種自体には問題はないと思います。
 ただ、昨年から予防接種のスケジュールが少しずつ変更になっています。2013年からは最初の接種が3か月から2か月に変更になりましたし、そして、今年の春、最近では5種混合といってHibワクチンが新たに4種混合に加わったということで、期間と内容が少しずつ変化しているということで、副反応がどうなるかというのは確かに注意すべき点かと思います。
 今、事務局のほうから詳しく説明していただいて、特に副反応の率が上がっているとか、重篤なものが増えているということはございません。しかしながら、個々の症例がどのような経過だったとかというのは非常に興味深いといいますか、注意して見なければいけない点だと思いますので、齋藤先生の御指摘のように注意深く観察していくのが望ましいかと考えます。ありがとうございます。
○齋藤委員 どうもありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございます。
 事務局のほうはよろしいですか。
 ありがとうございます。
 そのほかいかがでしょうか。
 舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。
 まず、事務局に確認なのですが、資料2-25についてでございます。こちらは事務局からもありましたように、令和6年5月に発売されたファイザー社製品のRSウイルスワクチンだと思うのですが、こちらは2価のワクチンで、今回、副反応報告に帝王切開と書かれていまして、妊婦のほうでの使用と解釈しますが、製販の報告ということですけれども、年齢不明で接種日と発生日は特定されているため、文献からというわけではなさそうで、どういった報告、情報源からきたのかなというところをひとつまず確認です。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 今御質問いただいた内容に関して、御回答申し上げます。本症例は、医薬情報担当者を介して、薬剤師より入手した情報となります。
 以上となります。
○舟越委員 そういった情報源なのですね。分かりました。ありがとうございます。
 もう一つ目としては、資料2-9と10の5価と9価のHPVワクチンについて事務局に確認でございます。こちらの添付文書並びにHPVワクチンに関する10月以降の周知素材について、9月16日に出ている事務連絡通知を拝見しました。2回目接種についての短縮スケジュールが今回結構強調されているところでございますが、短縮スケジュールについて標準のスケジュールと比べて有効性、安全性、あと、免疫原性の懸念については0、1、6か月と、0、1、4か月で直接比較等、何か安全性、有効性について情報というものはあるのかどうなのかというのをまず確認させていただきたいです。
○岡座長 この点、事務局はいかがでしょうか。お願いします。
○事務局 事務局、予防接種課でございます。
 御指摘の点につきまして、HPVワクチンの臨床試験は基本的に接種を0か月目としますと0か月目、2か月目、6か月目に接種するデザインで実施されてございますが、実際には接種間隔にはある程度のばらつきがございまして、1年以内に3回接種した方は解析集団に含められて、そういったばらつきも考慮した解析手法で有効性、安全性が確認されていると承知しております。
 とりわけ接種間隔が2か月及び4か月のそれぞれ前後1か月の幅で接種された方については、免疫応答について大きな影響を与えないと考えられる旨、審査報告書に明記されているものと承知しております。
 また、WHOや欧州医薬品庁(EMA)においても、この0か月目、1か月目、4か月目の、トータル4か月の短縮の接種スケジュールが推奨の範囲に入っているものと承知しております。
 以上でございます。
○舟越委員 ありがとうございます。よく分かりました。
 ただ、現場的には事務連絡通知が10月16日に再度自治体から医師会へ再周知文書前後から急激な需要が高まって、現場では限定出荷がかかっているような状態です。十分な供給が前提で必要な方、あと、全ての方に行き届くことを期待しますが、標準も短縮も有効性、安全性、免疫原性に変わりがないのが事務連絡通知に一切書かれていないこと、また、HPVのワクチンのキャッチアップの接種のチラシのほうも改訂されているのをホームページでも確認いたしましたが、短縮で11月末までにできますよということだけが強調されているので、少し相談を現場でも受けるのですが、より安心して11月末までに初回接種をされる方が増えるためにも、残り1か月強ですけれども、何かしらチラシを変えろというわけではないですが、今みたいな解釈、説明について追加の情報として発信することも検討されてもよいのではないかと思っています。
 現場の意見として発言させていただきました。ありがとうございました。
○岡座長 いかがでしょうか。事務局のほうで御検討いただくというか、そういうことでもよろしいですか。
 どうぞ。
○事務局 事務局でございます。
 御意見ありがとうございます。
 今般の周知につきましては、新たに短縮したものを認めたということではございませんで、もともと添付文書の記載を踏まえて定期接種の実施要領に最短4か月で打ち得るとされていたものを、今般のキャッチアップ接種期間の終わりまで6か月を切っていることから、その部分を改めて明示的にお示ししたものでございました。
 ただ、今御指摘をいただきましたように、メッセージの周知方法につきまして、もう少し何かしら丁寧な方法があり得るかということにつきましては、また検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○岡座長 大事な現場の状況を教えていただいてありがとうございます。
 そのほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 そうしましたら、これまで議論された内容をまとめたいと思いますので、一緒に御確認いただければと思います。
 まず、副反応疑いの報告頻度は、これまでに検討したワクチンに比べて特段高いということはない。
 2番目として、後遺症の報告は対象期間前の再評価の症例が3例報告され、いずれも専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされた。
 3番目として、ADEMの可能性がある症例は、対象期間前の症例を含め5例報告され、いずれも専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされた。
 4番目として、GBSの可能性のある症例は、対象期間前の症例も含め4例報告され、いずれも専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされた。
 5番目として、アナフィラキシーの可能性がある症例は、対象期間前の症例も含め21例報告され、MRワクチンとおたふくかぜワクチンの同時接種の症例等の6例について、ワクチンと症状名との因果関係は否定できないものとされた。そのほかの症例については、いずれも専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされた。
 死亡症例は2024年10月4日時点までに15例報告された。現在調査中の症例を除き、いずれも情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされた。
 続いて、13価肺炎球菌ワクチン、Hibワクチンの6か月間における死亡例の報告頻度は、いずれのワクチンも急ぎ検討が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っていた。
 5種混合ワクチンの4か月間における死亡例の報告頻度は、急ぎ検討が必要とされる10万接種当たり0.5を上回っていたが、詳細な聞き取り調査の結果、報告に重複があること、また、報告医が強く因果関係を認めた症例はないことから、引き続き死亡例やそのほかの副反応の発生状況についてモニタリングを続けていくこととしてはどうかとまとめさせていただきましたけれども、何か御意見等はございますか。
 よろしいでしょうか。
 そうしますと、皆様うなずいていただいているかと思いますが、この内容を踏まえ、新型コロナワクチン以外の各ワクチンについて、現状の取扱いを変更する必要があるかどうかについて御意見はございますでしょうか。
 特に御意見がないようでしたら、御審議いただきましたワクチンについては、これまでの副反応の報告等によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○岡座長 ありがとうございます。皆様首肯していただいていることが確認できましたので、そのようにさせていただきます。
 本日の議題は以上となりますけれども、そのほか全体を通して御意見、御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、最後に、事務局より次回の開催についてお願いいたします。
○事務局 本日は、長時間にわたり活発に御議論いただきましてありがとうございました。
 次回の開催につきましては日程調整の上、日時について御連絡をさしあげます。
 以上でございます。
○岡座長 それでは、本日の会議はこれで終了といたします。活発な御議論をどうもありがとうございました。