薬事審議会血液事業部会令和6年度第2回献血推進調査会議事録

日時

令和6年10月4日(金)15:00~17:00

開催形式

Web併用

出席者

出席委員(12名):五十音順、敬称略 ◎座長 ○座長代理

参考人:敬称略

  • 中丸 慶彦:(岐阜県健康福祉部薬務水道課 献血運動推進監)
  • 林 小夏:(岐阜県健康福祉部薬務水道課 技術主査)
  • 西木 誠:(三菱重工業株式会社 HR戦略部 安全・健康推進センター長)

日本赤十字社:敬称略

  • 早坂 勤(日本赤十字社血液事業本部 経営企画部次長)
  • 中村 篤典(日本赤十字社血液事業本部 経営企画部献血推進課長)

事務局:

  • 岩崎 容子(血液対策課長)
  • 金子 健太郎(血液対策課長補佐)

議題

 1. 令和7年度の献血の推進に関する計画について(案)
 2. 自治体・企業における献血推進活動
 3. 中期目標「献血推進2025」の期間延長について
 4. その他

配布資料

資料ページをご参照ください。

議事

議事内容

○金子血液対策課長補佐 それでは定刻となりましたので、ただいまより「薬事審議会血液事業部会令和6年度第2回献血推進調査会」を、Web併用形式で開催いたします。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いします。
 本日はお忙しい中、御参集いただき、誠にありがとうございます。この度、御参加いただく方の利便性等の観点から、Web併用での審議とさせていただきます。本日の会議における委員の出席については、委員12名全員に御出席いただいていることを報告いたします。また、本日は日本赤十字社血液事業本部の早坂経営企画部次長、中村経営企画部献血推進課長にも御出席いただいております。よろしくお願いします。
 また、議題2に関しては、岐阜県庁から健康福祉部薬務水道課献血運動推進監の中丸様、それと同じく技術主査の林様に、また、三菱重工業株式会社から、HR戦略部安全・健康推進センター長の西木様に御参加を頂いています。よろしくお願いいたします。
 次に、全ての委員の皆様より、薬事審議会規定第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、報告させていただきます。委員の皆様には、会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をお掛けいたしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
 議事に入る前に、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の確認をお願いします。タブレット上に01の議事次第から、12の参考資料2までのPDFファイルが表示されているか御確認をお願いします。ファイルが表示されていない場合や、不足がある場合には、お近くの職員にお声掛けをお願いします。大丈夫でしょうか。
 また、机上配付資料として、参考資料を1点お配りしております。では間もなく議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまででお願いします。では、以降の進行を、佐々木座長にお願いいたします。 
○佐々木座長 それでは、事務局から審議の進行方法の御説明をお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 本日はWeb併用での審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、審議の進行方法について御説明します。
 審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず、御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますよう、お願いいたします。その後、座長の先生のほうから順に発言者を御指名いただきます。御発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを御確認の上、御発言をお願いします。また、ノイズを減らすために、御発言が終わりましたら、マイクをミュートにしていただきますよう、お願いいたします。
 なお、発言者が多くなり、音声のみでの判別が難しいほど混雑した場合には、一度皆様の発言を控えていただき、発言されたい委員については、チャットにその旨のメッセージを記入していただきますよう、事務局又は座長からお願いをする場合がございます。その場合には記入されたメッセージに応じて、座長より発言者を御指名いただきます。 
○佐々木座長 ただいまの説明について、御意見、御質問があればお願いします。特にございませんですか。では、議事に入りたいと思います。初めに議題1「令和7年度の献血の推進に関する計画について(案)」から始めたいと思います。資料について、事務局から説明をお願いします。
○金子血液対策課長補佐 事務局でございます。では、事務局より議題1「令和7年度の献血の推進に関する計画について(案)」の説明をします。まず、資料1-1を御覧ください。令和7年度の献血の推進に関する計画を定める件(案)の概要になります。
 まず1.の制定の趣旨については、血液法第10条第1項の規定に基づき、厚生労働大臣は、毎年度、翌年度の献血の推進に関する計画、いわゆる「献血推進計画」を定めることとされていて、今回は令和7年度の献血推進計画を定めるものになります。
 次に2.の告示案の概要になります。血液法第10条第2項の規定に基づき、献血推進計画においては、次に掲げる事項について定めることとされています。第1として、当該年度に献血により確保すべき血液の目標量、こちらについては現在調整中でして、まだ数字は確定しておりません。第2として、献血に関する普及啓発その他の当該目標量を確保するために必要な措置に関する事項。第3として、その他献血の推進に関する事項。これらの事項について、今回の調査会で御議論を頂きたいと考えています。
 次に2つ目の丸になります。上記の事項につきましては、令和5年度までの献血の実施状況とその評価等を踏まえ、令和7年度の献血推進計画を定めることとしています。令和5年度までの実施状況と評価については、現状では必要な献血者数を確保できていますが、人口構造の変化を踏まえ、将来にわたって安定的に献血者を確保していく必要がありますので、引き続き若年層を中心とした普及啓発に取り組む必要があると考えています。
 また、令和6年度の計画からの主な変更点としては、第2の事項に関して、今年4月に改正した血液法の基本方針の記載ぶりに合わせています。具体的には、採血事業者である日本赤十字社が行う、献血者の利便性に配慮しつつ、安全で安心かつ効率的な採血を行うための取組というものが、ライフスタイルの多様化に対応するための取組であることを明確化するという内容になっています。なお、これらの記載ぶりの方向性については、第1回の調査会でも説明させていただきました。
 次に4.の施行期日等です。告示日は令和7年2月下旬を予定していて、適用は令和7年の4月1日を予定しています。参考として、2ページ目以降に血液法の関係条文を添付しています。
 続いて資料1-2を御覧ください。こちらは令和7年度の献血の推進に関する計画(案)になります。4ページ目からが計画全体の案になりますが、11ページ目からが令和6年度の計画との新旧対照表になりますので、こちらで説明させていただきます。
 11ページ目を御覧ください。左側のほうが令和7年度の献血推進計画(案)、右側が令和6年度の献血推進計画となっています。変更箇所については、基本的には時点の修正ですとか、血液法の基本方針と併せて記載を整備したという内容になっています。
 まず、第1の令和7年度に献血により確保すべき血液の目標量についてですが、こちらの数字については●という表記となっています。これらの数字については、現在、日本赤十字社様のほうで調整をしていただき、11月下旬に開催予定の血液事業部会においては、数値を入れた計画(案)について御審議をいただく予定でおります。
 次に12ページ目を御覧ください。こちらは第2、献血に関する普及啓発その他の第1の目標量を確保するために必要な措置に関する事項になります。こちらについては、時点を修正するとともに、真ん中の所の令和7年度、来年の夏の全国大会の実施県である宮城県に修正、また、下のほうの2番目のポツの所ですけれども、「近年需要が増大している免疫グロブリン製剤等の血漿分画製剤について」と、具体的な製剤名を記載することにしました。
 次に13ページ、こちらはアの国民全体を対象とした普及啓発の部分になりますけれども、そこの(ウ)の複数回献血の推進の部分に、献血Web会員サービス「ラブラッド」への登録を働きかける等により献血者へのサービスの向上を図ると、ラブラッドに関する記載を追記しています。こちらについては、この下の項目で、イの若年層を対象とした普及啓発の中には、既にラブラッドへの登録を働きかけるということが記載されていますので、アの国民全体を対象とした普及啓発のほうにも、記載を追記したという内容になっています。
 次にその下のイ、若年層を対象とした普及啓発の中の(エ)の学校等における献血の普及啓発の部分については、今年6月の骨太の方針に記載された表現ぶりと合わせることとしました。
 次にその下の(2)採血所の環境整備等の中のイ、献血者の利便性の向上の3行目の所になりますけれども、資料1-1の概要の所でも先ほど説明しましたが、今年の4月に改定されました、血液法基本方針の記載ぶりと合わせまして、「ライフスタイルの多様化に対応するための取組として」という記載内容を追加しています。
 6年度からの計画の主な変更点は以上になります。お願いします。
○佐々木座長 ただいまの説明について、御意見、御質問があればお願いします。
○田中委員 田中でございます。御説明大変ありがとうございました。1点確認なのですが、今の資料1-2の13ページの所で、イの所の若年層を対象とした普及啓発に触れていただきました。これは骨太の方針に連動する書きぶりということで、現場ということが段階に変わったということは、シームレスにこれから成長していく中で、小中学校の段階ではここまで分かっていただこう、高校ではここまで分かっていただこうと、対象に合わせてしっかりと普及啓発をしていくことを軸としているという理解でよろしいでしょうか。
○金子血液対策課長補佐 ありがとうございます。こちらは文部科学省と書きぶりについていろいろ相談させていただき、おっしゃるとおり現場というのではなく、小・中・高と段階に応じて、きちんと啓発をしていくという趣旨を盛り込むということで、現場を段階ということに改めています。
○田中委員 これまでもそのように局では推進してくださっていると思いますので、それが明確になり、より理解ができたと思いますし、さらに多くの方に趣旨が伝わるようにできればと思いました。ありがとうございます。
○佐々木座長 今の御質問についてなのですけれども、現場を段階に変えたのは、小中学校と学校という場所以外でもという意味も込めたということですか。
○金子血液対策課長補佐 言葉足らずで申し訳ございません。文部科学省との相談の中では、現場だけだとどうしても先生方の過重な負担になる可能性もありますので、佐々木先生のおっしゃるとおり、段階ということでもう少し広く啓発をしていくという趣旨も含まれていると考えています。ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは事務局から提出された、令和7年度の献血の推進に関する計画について、この案について原案で手続を進めていただきたいと思います。
 次に議題2「自治体・企業における献血推進活動」についてです。資料2-1について岐阜県から説明をお願いしますが、事務局より先に御紹介をお願いします。
○金子血液対策課長補佐 事務局です。当議題に関しては、献血推進活動に取り組まれている自治体や企業から御発表を頂きます。岐阜県においては、今年の7月に第60回献血運動推進全国大会が開催されたことから、県独自の献血推進活動に取り組まれてこられました。そうした取組について、岐阜県の中丸様のほうから御説明をお願いいたします。
○中丸参考人 岐阜県薬務水道課の中丸と申します。本日は貴重な機会を頂きまして、ありがとうございます。それでは資料により岐阜県の献血者確保の取組を説明させていただきます。
 資料の2ページを御覧ください。初めに岐阜県の状況について説明させていただきます。岐阜県は国土のほぼ中央に位置しており、県庁所在地である岐阜市から、日本三大都市の1つである名古屋市にはJRであれば約20分で到着するため、岐阜市近郊から名古屋市方面へ通勤、通学される方が非常に多い状況にあります。本県の献血者数は年々減少しており、特に10代から30代の献血者数は、ここ10年で約30%の減となっており、若年層の献血推進への取組が必要と感じております。そこで、令和4年度から「未来へつなぐ献血プロジェクトぎふ」と称した普及啓発を行っており、今回はその取組について説明させていただきます。資料の3ページを御覧ください。
 資料左側の棒グラフでは、目標献血者数に対し、実際の献血者数を表しており、折れ線グラフでは目標達成率を示しております。平成26年度の73,172人に対し、令和5年度が67,462人となっており、10年間で5,710人、率にして7.8%減少しておりますが、目標達成率については、近年では令和4年度を除き、100%を超える状況となっております。資料右側には、本県で献血できる場所を記載しております。「あかなべ献血ルーム」及び「岐阜献血ルームアクティブG」の2か所の献血ルームと、県内全域を巡回する献血バスによって、日々、血液確保に努めております。
 なお、「岐阜献血ルームアクティブG」は、老朽化によって閉所した「新岐阜献血ルーム」が移転し、令和5年に新たに開所したものとなり、また、献血バスについては、県内の市町村施設や大型商業施設等を定期的に訪問しており、年間延べ約900か所を訪問しております。
 資料の4ページを御覧ください。若年層の献血状況について御説明いたします。右の表を御覧ください。総献血者数における10代から30代の割合ですが、平成26年度は37.7%でしたが、令和5年度には28.3%にまで減少することで、40代から60代の割合が増加することとなり、令和5年度には71.7%と、血液の確保が40代以上の方に大きく支えられている状況であります。献血できる年齢の上限が69歳であることを踏まえると、10年後、20年後には、現在40代以上の多くの方は献血することができなくなるため、若年層献血者の減少が続くことで、将来的に必要な献血を確保できなくなることを懸念しております。
 資料の5ページを御覧ください。そこで、本県では10代から30代による献血離れの状況に対し、献血を促す県独自の取組として「未来へつなぐ献血プロジェクトぎふ」を展開しております。このプロジェクトは、将来も医療に必要な血液を安定的に確保できるよう、令和4年度から新たに開始したものであり、県、市町村、県赤十字血液センター等の関係機関が連携して、若年層をターゲットに積極的な啓発活動を行うものであります。まず、学生と連携した献血啓発について御説明いたします。
 血液の知識を学び、県及び県赤十字血液センターが行う献血普及啓発活動に積極的に参加いただける高校生や大学生、専門学校生又は大学のサークル等の団体を、「岐阜県学生献血ボランティア」として登録する制度を令和4年度に新たに設けました。初年度である令和4年度末には339人の個人と4団体に登録いただいております。年度ごとに卒業生の脱退や、新入生等の加入を繰り返しますが、今年9月末時点では大学生328人と高校生37人、合わせて365人の個人と6団体に登録いただいております。学生献血ボランティアは献血会場での呼びかけや、ポスターなどの広報物を作成するほか、Instagramアカウントでの献血情報や健康管理に関する記事の投稿、キャンペーンの企画立案や意見交換など、様々な活動に取り組んでおり、資料中段には活動の様子を掲載しております。資料の左下にはキッチンカーを掲載しておりますが、こちらは学生献血ボランティアが多数所属し、県内の大学で唯一キッチンカーを所有している東海学院大学管理栄養学科に実施していただいている取組です。献血会場では献血者へのお礼として、学生が考案した鉄分豊富な菓子やドリンクを提供するほか、管理栄養士等による健康相談会を実施しております。提供される菓子やドリンクは、おいしさもさることながら、大学の農園で採れた野菜を使用するなど、食材にもこだわっており、大変好評を頂いております。資料の右下を御覧ください。栄養学を学ぶ学生が若者目線での貧血予防レシピを作成し、県のInstagramアカウントに写真やレシピを投稿しております。
 続けて資料6ページを御覧ください。次にタレントを起用した献血啓発について御説明いたします。令和5年度から岐阜県出身の堀未央奈さんを起用した啓発事業を開始しております。堀未央奈さんは2013年に乃木坂46に加入して、約8年活躍された後、タレントとしてマルチに活動しております。日本赤十字社「みんなの献血」イメージキャラクターの1人として献血を呼びかけるなど、献血啓発の実績もあり、Instagramのフォロワー約60万人のうち、8割を20~30代が占めるなど、若年層に大変影響力のあるタレントです。取組の1つ目としては、堀未央奈さんのビジュアルを活用した広告を展開しており、駅利用者などへの認知を獲得するため、JR東海在来線車内での中吊り広告や、JR岐阜駅構内でポスターを掲示しております。2つ目としては、今年7月から堀未央奈さんのオリジナルグッズを作成・配布しており、指定した献血会場限定で10~30代の献血者に配布をしております。3つ目として、県内大学や大型商業施設の啓発イベントに出演していただきました。堀未央奈さんのトークショーや、献血に関するクイズ大会など、献血への理解促進につながるイベントを実施し、先ほど御紹介した学生献血ボランティアとともに普及啓発活動を行いました。この様子は次の資料7ページにも掲載しております。これ以外にもタレント本人による情報発信を依頼しており、1度に60万人を超えるフォロワーに情報が行き届くことが期待される堀未央奈さんのInstagramアカウントを活用して、献血に関する情報を提供していただいております。
 なお、今年度は岐阜市内で「第60回献血運動推進全国大会」が開催され、会場内にPRブースを出店し、令和4年度以降の活動について、参加された皆様に紹介させていただいたところです。
 続いて資料8ページを御覧ください。岐阜県赤十字血液センターの活動を御説明いたします。「岐阜献血ルームアクティブG」では、「献血で愛の花を咲かせよう」プロジェクトを実施しており、高校生が献血した際、自身が在籍する高校名が記された木を模した台紙に花型のシールを貼ることで、献血実績を可視化しております。この献血ルームはJR岐阜駅直結の商業施設内にあるため、電車通学する学生が立ち寄りやすい立地であり、令和5年3月の開所とともに多くの高校生に献血をしていただいております。資料の左下はけんけつ「血育かるた」による小学生を対象としたセミナーの様子です。「血育かるた」は絵札及び読み札とも献血に関する事柄のみで作成されており、遊びながら献血に対する理解が深まることを期待しております。なお、本年7月に「第60回献血運動推進全国大会」御臨席のため来県された秋篠宮皇嗣妃殿下も地方事情視察の場において、「血育かるた」を体験されております。資料右下は若年がん啓発イベントの様子となっております。
 資料の9ページを御覧ください。令和5年度の献血実績ですが、令和4年度と比較して献血者数が若干上回り、806人の増となり、10~30代の献血者数も121人の増となりました。資料に掲載されたグラフや表は、若年層の献血実績を月ごとに示したものとなります。
 資料4ページでも説明しましたが、近年、若年層の献血者数が減少を続けておりましたが、令和5年度で増加に転じたことは、令和4年度から始まった「未来へつなぐ献血プロジェクトぎふ」の取組による成果と捉え、今後も引き続き取り組んでいきたいと考えております。
 資料10ページを御覧ください。最後になります。7月に開催された「第60回献血運動推進全国大会」では、日本赤十字社名誉副総裁である秋篠宮皇嗣妃殿下御臨席の下、功労者の表彰や、輸血治療を受けた方の御家族による体験発表等により、献血の重要性を改めて発信することができました。今後は、献血セミナーを小中学校でも開催するなど、引き続き若年層に対して重点的に献血を促す取組を進めたいと考えております。説明は以上となります。ありがとうございました。
○佐々木座長 どうもありがとうございます。続きまして、資料2-2について三菱重工業株式会社様から御説明をお願いいたします。その前に事務局から御紹介ください。
○金子血液対策課長補佐 今般、三菱重工業株式会社様から同社を中核とするグループ内での献血推進の取組について御説明を頂きます。三菱重工業様におかれましては、過去半世紀以上にわたり献血に御協力いただきまして、過去には日本赤十字社金色有功章を受賞され、平成27年度には厚生労働大臣表彰状を受賞されました。また、今年度には、第60回献血運動推進全国大会におきまして、「昭和天皇記念血液事業基金献血推進賞」を受賞されるなど、献血推進に大変御貢献をされております。今後の血液事業のあり方を議論するに当たり、これまで企業においてどのように献血に取り組んでいらっしゃるかをいろいろ御紹介いただこうと思いまして、今回、三菱重工業様に調査会での御紹介をお願いしたところ、御快諾を頂きまして、本調査会でその取組について御紹介いただくことになりました。今回、三菱重工業の取組につきましては、HR戦略部安全・健康推進センター長の西木様から御紹介を頂きます。よろしくお願いいたします。
○西木参考人 御紹介いただきましてありがとうございます。三菱重工の西木でございます。このような機会を頂きまして誠にありがとうございます。弊社のグループにおけます献血推進活動について御紹介をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 次のページを御覧ください。まずは弊社グループの概要について簡単に御紹介いたします。続きまして企業の社会的責任を踏まえた弊社グループとしての活動を、これまでどのように行ってきたかということと、また、具体的な取組実態や、社内のPRについてお話をさせていただければと思います。
 次のページをお願いします。会社概要です。1884年(明治17年)、時の明治政府の長崎造船局の貸与を受けまして、弊社の長崎造船所として事業を開始しました。当時の写真がこちらに載っていますが、140年前というところです。当時は殖産興業と富国強兵の下、造船工業が大きく成長するとともに、タービンや内燃機関、自動車など様々な機械分野に進出をしていき、事業の多角化を進めていきました。本社は現在2拠点にあり、丸の内の二重橋ビルと田町の田町タワーという所です。
 次のページをお願いいたします。当社の歩みです。先ほど紹介しました明治17年から事業を本格的に開始し、これが弊社の起源です。ここで日本初の鉄製の汽船や、1万トンを超える大型客船などを製造してきました。そうした造船を通じて得た技術を、自動車や航空機といった分野に展開をして、日本の輸送インフラをつくり上げてきました。
 次のページをお願いします。戦後から高度経済成長期にかけては、タンカーやガスタービンといった重機械や発電プラント、橋りょうなどの社会インフラ、またコンテナ船、ここに湘南モノレールの絵がありますが、このような輸送機械を開発、生産してきました。
 次をお願いします。1974年からとありますが、こういった年代におきましては、初の国産ロケットのH1をJAXA様とともに開発させていただいて、打ち上げに成功させていただいたところです。更に右側は「しんかい6500」ですが、当時世界で最も深いところまで潜れる潜水調査船も作ってきました。
 次をお願いします。1994年から現代、気候変動やそういう危機意識が全世界で高まってきたということで、弊社グループがこれまで培ってきた高効率や省エネといった技術が更に注目を集めていただくような時代の背景になってきたかと思っております。ですので、それら期待に応えるべく総合インフラ企業へと進化をして、今の企業の状況につながっているということで御理解いただければと思います。
 次をお願いします。現在の事業領域の構成ですが、売上収益の大きな順に、エナジー部門、オレンジの部分ですが、これは火力、原子力、航空エンジン、コンプレッサ、こういうところを軸にしております。それから2つ目は、緑色ですが、物流・冷熱・ドライブシステム、これはフォークリフトやエンジン、カーエアコン、こういうものを軸とした事業となります。3つ目にプラント・インフラで、これが青い所です。客船、商船といったところがメインになってきます。最後に、航空・宇宙・防衛で、紫色の所です。飛行機やロケット、艦艇などが軸になっています。この4つで事業領域が構成されています。
 次をお願いします。事業領域は4つあるのですが、具体的な製品例を掲げていますので、見ていただいて御理解深めていただければと思います。それからグローバル指標におけるビジネススケールです。連結売上収益は、昨年度4兆6,571億円です。海外の売上率は約58%で、売上の半分以上を占めています。連結の従業員数は7万7,000余りです。
 次をお願いします。後ほどの献血の概要部分に関わりますが、国内の事業所の一覧です。本社機能は先ほどのとおり、田町、丸の内にありますけれども、事業所は創業の地である西の長崎造船所から、東へ下関、広島、高砂、神戸、名古屋、それから相模原、横浜、一番東は日立工場になります。弊社グループはものづくり企業ですので、多くの社員がこれら各事業所、工場に勤務をしていて、先ほど紹介した製品の生産に多くが携わっていると御理解いただければと思います。
 次に、12ページをお願いします。御参考までに弊社の社是です。創業者、岩崎弥太郎をはじめ、歴代の経営者、従業員の先人の残された数々の教訓や先訓そういうものを踏まえて、3項目を掲げています。またグループミッションですが、この内容で規定をしています。
 13ページをお願いします。ここまで申したように、様々な事業、製品に携わらせていただいていますが、そういった事業を通じて解決できないような課題にも、社会貢献活動を通じて携わらせていただいているところが、この「CSR行動指針」に要約されております。大きく3つですが、1つが地球との絆、2つ目が社会との絆、3つ目が次世代への架け橋です。献血は2番目の社会との絆に関わるものと考えています。
 次の14ページからは弊社の献血の歩みです。1963年(昭和38年)、国内の事業所において献血活動を始めました。以降長い間体制を維持しながら、直近のコロナ禍においては密を避ける工夫をしながら活動を継続してきたところです。現在では年平均約3,000人のグループの社員が献血に協力してくれている状況です。この期間61年間にわたり、社内での活動を推進してまいりましたところ、この度、栄えある推進賞を受賞させていただきました。どうもありがとうございます。
 次の15ページをお願いします。弊社のグループの献血者数の地区別(都道府県別)の構成比率になります。先ほどの国内事業所一覧の規模に比例して、それが当然ながら反映されている表になります。直近2022年度の一番右の棒グラフですが、最多は3事業所を抱えます名古屋、愛知県です。次いでオレンジの長崎県です。そして、灰色の広島・三原・呉、3事業所で第3位になっています。緑色のその他の所では、先ほどの国内事業所以外にも、グループ会社が各拠点を持っており、例えば滋賀県や茨城県といった所も含まれる他に東北の各県や北海道といった所も含まれています。国内事業所以外で行われるプラントや現地工事等国内様々な所で行っていますので、現場、現地に近い献血センターさんなどに出向いて献血をさせていただいて、そこで三菱重工の社員ですと申し上げた上でカウントいただいているのかなと推察をしています。
 16ページをお願いします。献血者の年齢別の構成比率です。直近で50代が一番多くて、以下40代、30代と続きます。60代の一番上と下の10代は、そもそも在席社員数が少ないので1桁台ですが、若い20代がこれ以前を見ても少ないということは、先ほど岐阜県様のお話にもございましたように、私どもの引き続きの課題であると認識をしているところです。
 17ページをお願いします。各事業所での具体的な取組の内容について御紹介いたします。各地区の窓口は、各地区に駐在をする健康管理部門が全て取りまとめをさせていただいております。まず、長崎造船所、創業の地だけあって社内でも一番長い歴史を持っています。少し大きな字で書いておりますが、誰かの命を救いたいというマインドが根強く根付いているのではないかと思っております。毎年延べ400人ほどが献血に協力をさせていただいており、各回で献血者数の目標を設定するのですが、午前中の協力者が少ない場合は、メールで健康管理部門から社内に一斉に呼びかけをします。午後にはそれに呼応して多くの人が献血車の前に足を運んでくれるというのが日常的にあるというところです。「協力しようね」というそういう職場風土がやはり長い歴史の中で築かれているのかなと、我々認識をしております。
 18ページをお願いします。兵庫県の西部に位置する高砂製作所の取組です。先に御紹介しました歩みの所にもありましたように、コロナ禍においても事前申し込み制で、高砂はこのようなことをやっておりました。これをやることにより、協力者間の距離を確保しながら地道に活動を継続した事例です。写真は献血の順番を待つ皆さん、それから献血バスの風景です。
 19ページをお願いします。事業所の最後は、下関造船所です。所内広報の左側に「第1回献血実施」とあります。このような壁新聞のようなものを健康管理部門で作成しまして、社内のイントラネットや製造現場がありますので、建屋の中などそういう現場のデジタルサイネージで、繰り返し流しながら積極的な参加を呼びかけているものです。少し細かいですが、真ん中のグラフには、コロナ禍を経て下関での献血の参加者数が右肩下がりになっているところも明示して、是非、次の12月には来てくださいと訴えかける内容となっています。
 20ページをお願いします。最後に、全社レベルでの取組になります。弊社グループ社員全員がアクセスできる健康管理ポータル、「健幸ナビ」と我々は名付けていますが、ここに、献血に協力したい場合はどうしたらいいのという常設的な入口を、トップのバナーの所に設けていまして、これを押すと右の「献血の協力をしたい方法について」というページが開くことになります。開くと、次の21ページになります。献血の基準や日本赤十字社様へのパンフレットのリンクなど、あとは具体的な協力の方法について、社員がいつでもアクセスできるような環境を整えているところと、右側には、この度頂戴いたしました推進賞、こういったトピックを掲載しております。これらは常にアップテデートができる形で運用していますので、いろいろなトピックや他地区の取組なども、こういうところで共有ができるかと考えております。
 以上が、弊社グループにおける活動になります。御紹介させていただきましたように、我々、特別スペシャルな活動をやっているわけではございません。ただ、弊社の長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた、先ほど御紹介しました社是やCSR、このような考え方を持つ社員の協力の下で、日本赤十字社様の御協力を頂きながら、地道に各地区健康管理部門がサポートしつつ、各地区での協力の文化が育まれてきたと、我々も認識しておりますし、御理解いただけますと幸いでございます。御報告は以上です。御清聴ありがとうございました。
○佐々木座長 どうもありがとうございました。岐阜県庁様、三菱重工様のただいまの御説明について、御質問があればお願いいたします。喜多村先生、お願いします。
○喜多村委員 まず岐阜県様の資料9ページのグラフについてです。実績の見方でいくつか質問があります。目標値と達成率を算出されていますが、目標値の設定の方法を教えていただきたいと思いました。なぜならば、目標値を使って達成率が100%を超える、超えてこないなどが分かりますので。
 また、昨年度との比較ということなのですが、グラフは左から右に向かってだんだん時間が進んでいるという解釈でよろしいのかということと、それであれば、7月がメインで様々な啓発活動されたと思いますが、その啓発活動の効果というものを評価したいと思います。その効果が数値として具体的に現れているのであれば、その辺りをもう少し御説明いただきたいと思っています。よろしくお願いします。
○中丸参考人 御質問ありがとうございます。まず1つ目の目標値の算出方法なのですが、毎年、東海北陸ブロック血液センターから県全体の目標値があり、その中で年代別と示されているものを県が聞きまして、令和5年度目標値と設定させてもらっています。
○喜多村委員 分かりました。そうすると、何が言いたいかと申しますと、令和4年のグラフの実績と5年を比べるわけですが、何かその必ずしも7月以降、実績が上がったというように私は少し見にくかったのですが、実績が上がったと考えておられるわけですよね。
○中丸参考人 はい。
○喜多村委員 それをどのようにに見たらいいかを教えていただきたいと思いました。
○中丸参考人 正確な答えになっているかどうか分からないのですが、まずこのグラフは年度当初の4月から年度末の3月までという見方で、左から右に向かって時が流れています。先ほど私から令和5年度については、若年層の人数が増えましたという話をさせていただいたと思いますが、それは年間の4月から3月まで通した若年層の献血数が増えたという話です。グラフを見れば、7月が一番高い数値を示していますが、これは7月に何かイベントがあったというわけではありません。普及は基本的に年度を通してやっていますので、想像ではありますが、夏休みに入った、冬休みの時期、春休みというタイミングで献血者数が増えていっているような感触を持っています。県のイベントがそのまま献血者数の増につながったかどうかというのは、私どもは検証はし切れてなく、年度を通して増えましたということを説明させていただいた次第です。
○喜多村委員 分かりました。どうもありがとうございます。是非、すばらしい啓発活動をしていただいていますので、その効果の評価ということも考えていただきたいです。今後、お願いします。
○中丸参考人 ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかにいかがでしょうか。近藤委員、お願いします。
○近藤委員 委員の近藤です。御説明ありがとうございました。岐阜県様に質問させていただきます。資料の5ページです。学生献血ボランティアという制度を登録されているということで、個人と6団体が登録されているということなのですが、この6団体のうちに学生献血推進実行委員会のほうは所属しているのでしょうか。お願いいたします。
○中丸参考人 ありがとうございます。この6団体は基本的には大学のサークル、あと高校の部活動ですので、今おっしゃられた団体の方の登録は現在のところ把握していません。
○近藤委員 ありがとうございます。すばらしいことをされていて、Instagramのほうも個人的に拝見していましたので、岐阜県の委員のほうに、当然、認知はしていると思いますが、是非、登録するようにということは伝えたいなと思いました。これからもお願いいたします。
○中丸参考人 ありがとうございました。
○佐々木座長 ほかはよろしいでしょうか。お願いいたします。
○大久保委員 ライオンズクラブの大久保と申します。岐阜県の中丸様にお伺いしたいのですが、先ほどの学生献血の御協力というのは非常に参考になりました。ちょうど私の所属するライオンズクラブが、中央大学の卒業生で構成されていまして、今、年間で10回ほど学生と一緒に献血をしています。ライオンズクラブにも学生支部がありまして、40名ほどいます。その学生と、あと赤十字奉仕団、学生支部の学生と一緒に献血をしています。非常に若い方の、例えばネットワークなどで呼びかけなどもできて、非常に効果を上げています。
 1つ質問したいのですが、例えばライオンズクラブやロータリークラブ、青年会議所など、そういった奉仕団体との連携はされておられるのでしょうか。少しお伺いしたいと思います。
○中丸参考人 御質問ありがとうございます。実際の採血事業、いわゆる血液を採る活動というのは県の血液センターがやっておりまして、全国大会終了後に県内のライオンズクラブの方から献血に協力したいという申出があり、会場で様々なグッズや、記念品・返礼品といったものをライオンズクラブさんに御準備いただいて、献血者の方へのお礼を手厚くしていただけるという活動が増えたと聞いていますので、来年度以降も奉仕団やライオンズクラブの方と協力しながら、献血者数を増やしていきたいと考えています。
○大久保委員 ありがとうございます。
○佐々木座長 石田委員、お願いいたします。
○石田委員 石田です。三菱重工グループの献血推進活動についてですが、お話を聞かせていただいて、本当に献血の風土が根付いているすばらしい会社だと思いました。
 1つだけ質問させてください。16ページに献血者数の年齢別構成比率が掲載されていまして、御説明がありました。日本の全国統計と同様の傾向にあるということが非常に面白いと思ったのですが、実際に若年者の献血者数の増加ということは今重要な課題になっているわけですが、若年者、20代から30代の方が少ないということは、会社の中でも高齢化が進んでいることが原因なのか、あるいは世代によって、献血に対する意識が違うなど別の要因があるのか、その辺りがお分かりになれば教えていただけますか。
○西木参考人 御質問いただきましてありがとうございます。今、御指摘いただいた所は、我々も実はおっしゃった2通りのファクターがあるのかなと思っています。やはり急激に我々の社内の中でも高齢化というものは、非常に進んでいまして、エイジフレンドリーの施策を我々も今、取組を進めていますが、少し労働災害の話になりますが、転倒の災害など、何もないような所で転んだり、そういった方々が50代や60代で非常に多くなっているということが背景にあったりしています。一方で、20代、30代のところについては、継続的に私どもも採用を行っていましたので、ここの母数が極端に少ないということは、ないと考えています。ですので、そういったところも踏まえて、先ほど岐阜県様の御紹介にもありましたとおり、やはり啓発と指導といったことをもっと力を入れていかないといけないかなと、我々の先ほどの御説明の中でも申し上げましたが、課題認識として早急に取り組んでいかないといけないと考えている次第です。以上です。
○石田委員 ありがとうございます。献血の若年者増加に向けての課題に、かなり直結する非常に興味深い点かなと思いましたので、お話を伺いました。ありがとうございます。
○佐々木座長 喜多村委員、お願いいたします。
○喜多村委員 ありがとうございます。今の石田委員の御質問は私もしようと思っていたのですが、それに関連して、この16ページの分析を年代別の社員の構成比と比較して見られると、どの年代がどれぐらい少ない、割合で少ないかということも分かるので、是非、その社員さんの構成比を私も拝見したいと思っていました。
 それでも、今、若い社員の方々の献血率が少ないような印象を持っているということでしたので、会社としては献血に協力的な背景があるわけですが、若い社員の方たちに、是非、呼びかけていただくときに、先ほどのグループポータルの協力の呼びかけのページに、ラブラッドへの登録など、そういったことを載せられたらどうかなと思いました。是非、モデル的な会社ですのでそういった取組をしていただいて、その後の成果や効果などをまた教えていただきたいと思いましたので、そういったことも検討していただいたらどうかなと思いました。これは質問ではありません。ありがとうございます。
○西木参考人 貴重な御指導ありがとうございます。おっしゃったとおりだと思っています。私どもでも、ああいった媒体をやはり用意していますので、そういったところに積極的にやっていくのと、今の若年層が、今後10年、20年、年を重ねて今の水準が保てるようなところに持っていかないといけないと思いますし、冒頭、御指導いただいたように年代別の母数を明らかにして、そういったところも分析しながら評価していきたいと思います。どうもありがとうございます。
○武田委員 武田です。よろしくお願いいたします。私も三菱重工、西木様に御質問なのですが、まずは61年間にわたって、こうして献血の活動をしていただいていること、心から御礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。献血の活動をしていただく中で、その企業のグループ行動で様々な所に行って、献血される方もいらっしゃると思います。また、構内の献血バス等で献血をされている方もいらっしゃると思いますが、コロナの時期で、多分、一時期、献血バス等は少なかったかなと思いますが、今、その割合が分かればよろしいのですが、構内でやられている方と、御自身で休日等にやられている方、どのくらいの割合かなど、もし分かれば教えていただきたいのですが。
○西木参考人 御質問ありがとうございます。申し訳ございませんが、そこまでは私どもも、まだ分析が足りていませんので、この場ではお答えが少し難しい状況です。ただ、先ほどの都道府県のグラフの御説明でもさせていただきましたように、様々な所で沖縄や北海道でもカウントは上がっていますので、例えば旅行先など、そういった所でもされている方がおられるのかなと、我々も推察していますので、一度調査してみたいと思います。ありがとうございます。
○佐々木座長 よろしいでしょうか。では、柑本委員からお願いします。
○柑本委員 東海大学の柑本です。今日は貴重な御報告をどうもありがとうございました。岐阜県様と三菱重工様と両方にお尋ねいたします。まず岐阜県様なのですが、私も大学の教員なので、やはり学生がどういうふうに献血に参加をしてくれるかというところが、非常に気になります。学生献血ボランティアが令和6年9月末時点で登録者数、大学生328人とあり、これは先ほど大学のサークルや高校の部活などが協力してくれるということだったのですが、大学は幾つぐらい参加していて、そしてどうやって呼びかけをなさったのかというところが、まず1つ伺いたいところです。
 それから、献血会場での呼びかけ活動に参加と右のほうに書いてあるのですが、登録者数のうち、大体で結構なのですが、毎回どのくらい学生さんたちが参加してくださっているのかということがお分かりになれば、教えていただきたいです。
 あと、もう一点献血会場に大学生が運営するキッチンカーを設置し、お菓子、ドリンク等提供とあるのですが、このキッチンカーを設置して、中でいろいろ調理したりなどをしているのは学生さんなのでしょうか。そのときの衛生管理などはどうなさっているのかということも含め、伺えればと思います。以上が岐阜県様に対する御質問です。お願いいたします。
○中丸参考人 御質問ありがとうございます。まず、学生献血ボランティアですが、基本的に学生が個人的に申し込まれまして、大学として申し込んでいるという所は、先ほどの団体のほうにカウントさせていただいています。大学としては20の大学で、岐阜県内の大学生又は愛知県の大学に通っている学生に参加していただいています。
 続いて、献血会場での呼びかけですが、岐阜市内の大規模商業施設でやる場合、岐阜駅前でやる場合などがありまして、多いときで30人ぐらい参加していただいています。あと、今年は県庁舎での献血の際、夏休み期間中でしたので、学生献血ボランティアの高校生の方に来ていただいて、血液センターの職員に加わっていただきました。若い方の呼びかけということで県庁舎での献血も若干増えたという実績があります。
 あと、キッチンカーのお話ですが、中で調理して提供しているのですが、東海学院大学の栄養学科で教授に管理栄養士の方などもいますので、衛生管理をしながら、お菓子やドリンクを提供しているという次第です。これについては、岐阜県でその材料費やキッチンカーを配車する経費を委託料として予算化し、東海学院大学に委託して、献血会場に配車していただいているという方式を取っています。以上です。
○柑本委員 詳しい御説明どうもありがとうございます。続きまして、三菱重工様にお聞きしたいのですが、資料の20ページにグループポータルを活用した推進という所があります。このグループポータルに献血に協力したいという場所があるというのは、すごく面白い取組だなと思います。自分の大学も学園コミュニティというポータルがありまして、そこにストレスチェックはあるのですが、ここに献血に協力したいということも含めることができるのかという、非常に新しい知恵を頂いたような気がします。ちなみに、これはどういった経緯で含めるようになったのか、教えていただけると有り難いです。あと、どのくらいアクセス数があるのか、もしそれがお分かりになったら教えていただけると有り難いです。よろしくお願いいたします。
○西木参考人 ありがとうございます。ここに載せるきっかけは、冒頭に御紹介いただきましたが、今回は推進賞を頂きました。その前にも賞を頂いています。ですので、やはり御紹介の中でも申し上げましたように、各事業所での献血の窓口、第一線に立っているのは各地区に駐在する我々の健康管理部門になります。彼らといろいろディスカッションをする中で、やはりこの「健幸ナビ」というものを、彼らと一緒に作り上げてきた。少し長いのですが、大体5年ぐらいになるのですが、その前にも前身のポータルがあったのですが、そういった声を拾う中で、やはりこういったところは社会貢献の一端であるし、我々健康管理部門が責任を持ってPRをしていかないといけないという責任の下で、そういった声が当然ながら上がってきました。ですので、そういったところで、ここに載せてきたという経緯があります。結構、これは右側のページの上位階層的な所にあるのです。ですので、これも見えない工夫というか、アピールの部分なのですが、すぐに目に入るような所でピックアップしているということです。
○柑本委員 結構、アクセス数はあるものなのですか。
○西木参考人 アクセスはあります。この「健幸ナビ」自体へのアクセスでカウントを取っているのですが、御覧のとおり様々な情報を載せています。それこそ、先生のおっしゃられたようなストレスチェックや、今現在力を入れている、タバコ対策といったものです。今後予定している所内全面禁煙化や受動喫煙の防止、あとはメンタルになった場合の対処方法等、「こんなときどうする」という観点において、窓口をそこに設けています。従いアクセス数は必然的に多くなってくるかなというところです。
○柑本委員 分かりました。どうもありがとうございます。
○佐々木座長 田中委員、お願いします。
○田中委員 御発表をどうもありがとうございました。貴重な資料とともに大変参考になりました。岐阜県さんのほうは、学生さんたちを巻き込むというよりは、学生さんたちの力を引き出して事業を成立させていることがすばらしいと思いましたし、地元出身の堀さんを起用されて、イラストやグッズも全部1つのコンテンツからコアを作ってコミュニケーションをやっていらっしゃるので、すごく効果があったのだろうなと拝見しました。その上で、質問ですが、5ページにあります令和6年の3月末時点よりも9月末時点になると、人数が大学生も高校生も減ってしまう数字がうかがえるのですけれども、ボランティアとしてきちんと活動できますと申告をする真面目な学生さんたちの人数として、例えば勉強や部活などが忙しくなってしまって減ってしまったのかなと想像したのですけれども、確認をさせていただけますか。また、様々なイベントを企画し、鉄分を補足するお菓子やドリンクの開発など、すごく面白いアイディアも持っているので、こういう様々な活動に多面的に貢献できる、力量の差はあるけれども、誰もが参加できるような感じにして、気軽さを広げると、もっと人数が増えるのかなと想像いたしました。
 その上で、意見として申し上げたいことは、この活動自体が学生さんにとっても新しいアイディアや工夫を入れて、多分、御苦労もたくさんあると思いますので、この経験自体が評価される形にしたいということです。例えば岐阜県もいろいろなスタートアップにも力を入れている県の1つだと思いますので、献血など社会課題を解決するためのチャレンジをビジコンなどこれまでの分野外のフィールドでも発表いただいたりすると、献血の世界を越えて、若い人たちへの影響力が出るのかなと期待します。こういう経験を是非、外でも発表いただくような機会を伺っていただくとよいかと思いました。
 もう1つの質問は、日本赤十字社さんも尽力される中、ここに入られている方はラブラッド会員への入会についても、一緒にアピールしていただいているのかを確認させていただければと思います。その2点の質問を聞かせてください。また、三菱重工さんにも、後で1つ、質問をさせてください。お願いいたします。
○中丸参考人 御質問ありがとうございます。まず1点目の御質問は、資料5ページの学生献血ボランティアの人数の話なのですが、令和6年3月末時点で404人に対して、令和6年9月で365人なのですが、3月末ということは、年度末になりまして、令和5年度に卒業された方がまず抜けます。その後、4月から新しく高校生、大学生になった方が入ってくるという入れ替わりを毎年度繰り返しておりますので、毎年度末の時点が、その年の最大人数になります。若干、減ったように見えるのですが、年度替わりが原因と理解していただけると有り難いと思っております。
 もう1つは、ラブラッド会員についてですが、学生献血ボランティアの募集自体は岐阜県で取り組んでいるのですが、実際の活動は県の血液センターがやっております。血液センターからラブラッドのことについても御案内して、理解された上でボランティア活動に取り組んでいると聞いておりますので、その辺りは大丈夫かと思っております。以上です。
○田中委員 ありがとうございます。貴重な経験をされた学生さんは、この機会に成長されたと思いますので、是非皆さんが、更に応援されたりとか、チームになっていただくといいかなと思いました。
○中丸参考人 ありがとうございます。
○田中委員 大変貴重な御発表をありがとうございました。三菱重工さんは、日本を代表する、すばらしい企業ですけれども、献血の面でこのように貢献いただいているのを、私は存じず、本当にありがとうございますという気持ちです。
 健康経営やウェルビーイングが言われる中で、CSRもNPOを応援するだけではなくて、社員の方が自ら参加できるというスタイルですので、ここを支えてくださっている企業風土が本当にすばらしいなと思ったところです。
 さて、20ページにサイトにおける「健幸ナビ」の案内があり、ここで活動の実績や受賞、献血の呼びかけなどを丁寧にディレクションしていただいている中で、プラス社員の方がこれだけ継続して続けていらっしゃるということは、多分その効果をきちんと御担当の部局から社員の方に伝えていることがあって、効果的なのだろうなと想像します。例えば、今年も他社に比べて比較にならないほど皆さんが協力してくださいましたとか、あるいは受賞は一人一人の社員の力です、など、そのような企業の中におけるエンゲージメントを向上させるコミュニケーションを実施されているかどうかを教えてください。
○西木参考人 ありがとうございます。今回の資料では御紹介しておりませんけれども、当然ながら、今回非常に名誉ある賞を頂いておりますので、社内の経営会議や、各ラインの定期的な会議でも御紹介させていただいております。また、一番窓口、最前線で様々な調整、取りまとめをやってくれている各地区の健康管理部門に対しても、今回の賞について説明し、今、先生がおっしゃったようなエンゲージメントを高める1つの要素にしていただきたいという思いで、我々もお伝えしたところでございます。
○田中委員 大変ありがとうございます。多分、西木様のほかに、限られた人数で対応・実践していらっしゃるのではと想像する中、きめ細かくコミュニケーションを取られていて、それが支えになっているのだなと理解できました。ありがとうございます。
○西木参考人 ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかはよろしいですか。渡部委員、お願いします。
○渡部委員 栃木県立大田原高等学校からまいりました養護教諭の渡部と申します。本日は、すばらしい発表をありがとうございました。まず、岐阜県のほうのタレントを起用した啓発活動ということでお伺いしたいのですが、やはり献血は、高校でその年齢、16、17歳に達しますので、献血の入り口としては重要な場所なのかと思って、私なども一生懸命啓発活動しています。この献血の会場で、初回献血だった方の割合などの何か数値はございますか。少し難しいでしょうか。
○中丸参考人 少し時間を頂けますか。
○渡部委員 そのデータを探していただく間に、赤十字の方々にもお伺いしたいのですが、乃木坂さんのグッズを使って献血の啓発を、2013年頃からさせていただいていたかと思うのですが、男子生徒はとても喜んで、乃木坂さんのグッズをもらえる、それから、乃木坂さんのグッズ、少ない数をもらって、献血した人は抽選で当たるとか、様々な啓発活動などをさせていただいたのですが。今、男子校なので、乃木坂さんのグッズはすごく生徒たちは喜んでいたのですが、こう考えてみると、男子生徒向きのグッズが多いのかなと思いました。乃木坂さんの堀さんにイメージキャラクターとして頑張っていただいているようなのですが、例えば女子生徒向けというか、このキャラクターを選ぶときに、どの層に向けて献血の啓発をしたくて、このキャラクターを選んでいらっしゃるのか。男子生徒向け、男性向けでイメージされているとすれば、では、女子生徒、女性向けに何かキャラクターというか。以前、「はたちの献血」などでは、羽生選手などを起用していた気がするのですけれども。また付箋や名刺入れなど、様々あったかと思います。女子生徒は乃木坂さんには余り興味を示さなかったような気がしていて、男性と女性という区別も変なのですけれども、例えばそのキャラクターを選ぶときに、女性向けのキャラクターをイメージされたことがあるのかと、今、これを見ていて、改めて思ったところです。
 三菱重工さんのほうでも、若年層の人数比もあるのかと思うのですが、若年層が少ないということなのですけれども、高校献血、例えば献血を経験したことがあって、入社した方が継続して献血をされているのか、それとも、入社されて、社の広報によって初回献血してみようと思っている方が多いのか、その辺りの話をしていただけると、私たちも高校献血、ゲートウェイというのか、その部分をまた頑張れるかなと思うのですけれども、その辺りのデータはございますでしょうか。
○佐々木座長 どういう順番でお答えいただきますか。
○渡部委員 まず岐阜県さん、よろしくお願いします。
○中丸参考人 申し訳ございません、先ほどの高校献血の初回の人数なのですが、高校献血の詳細なデータまで今回は用意していませんので、そこについては回答ができかねます。
 先ほどの堀未央奈さんのお話なのですが、県ではタレントを指定してプロジェクトをやっているわけではございません。県で毎年予算の範囲内でプロポーザルという提案型の契約を行っており、私どもの会社で言えばこういう人を起用しますという提案を受けた中で、令和5、6年度は堀未央奈さんを起用した業者が、今回のプロジェクト業務を請け負った結果になります。その際には私どもは、男性向け女性向けではなくて、若者に影響力のあるタレントというくくりで整理させていただいております。ちなみに令和4年度は古田愛理さんという、この方も岐阜県出身のモデルをイベント業者が起用しています。予算の範囲内で、取りあえず影響力のある方という、大まかな要求を業者にして審査員が点数を付けて採用していくという方式でやっておりますので、令和7年度も、このプロジェクトに対する事業予算が付いて、同じような事業をやりたいと私たちが発注を掛けたときに、今度はまた別のタレントなり発信力のある方が、この業務をやっていくことになるのかなと思っております。以上です。
○渡部委員 ありがとうございます。是非、高校ともタイアップしていただいて行事を進めていただけると、私のほうも岐阜県のデータを持っているわけではないのですが、是非、高校も巻き込んで計画のほうをよろしくお願いいたします。
○中丸参考人 分かりました。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村でございます。日本赤十字社も、今、岐阜県様がお答えされたような形と同様のお答えになってしまうのですけれども、当時の若年層に人気のあるキャラクターというところで業者さんからプロポーザルという形での御提案を受けて、評価者が評価して選出するという形ですので、特段、男性の方向けとか、女性の方向けということを意識したものではありません。タレントを使用する場合には、そのように起用しています。
○渡部委員 ありがとうございます。
○西木参考人 御質問を頂きまして、ありがとうございます。献血を経験して弊社へ入社しているのか、していないのかというところですが、申し訳ございません、私どもそこまでのスクリーニングは、実はこれまでしたことはございませんでした。しかしながら、今、先生のお話をお伺いして、やはりそういった方々をピックアップさせていただいて、若年層へアタックしていくための例えばキーマンとして御協力いただくとか、そういった活用の方法も、我々が今、考えている課題への切り口としてはありなのかなと、そのように今、思いました。ですので、是非、スクリーニングをして若年層の献血文化の醸成に協力いただけないかといったところを持ち帰って考えてみたいと思っております。ありがとうございます。
○渡部委員 こちらこそありがとうございます。今、私の所にいる生徒たちが、献血の推進を研究しているのですけれども、校内に30代になったか、ならないかの先生で、50回献血をしたことがあるという先生がいたものですから、生徒たちがインタビューして、それを啓発活動に使いたいということを言っておりました。是非、同じく地域の高校等を巻き込んでいただいて献血の推進をしていただければ、私たちもやりがいがありますので、よろしくお願いいたします。
○西木参考人 ありがとうございます。
○佐々木座長 少し時間が押してまいりましたので、近藤委員、最後に御質問をお願いいたします。
○近藤委員 委員の近藤でございます。日本赤十字社さんのほうに質問させていただきます。岐阜県様の資料8ページですけれども、「献血で愛の花を咲かせよう」プロジェクトというものがありました。Instagramなどでも度々目にしておりまして、すばらしいプロジェクトだなと感じていますけれども、こういった有意義な明らかに効果のあるプロジェクトを、各ルームのほうから全国に共有して、全国各地のルームでまねして全国的に若年層の献血者を上げていこうという仕組みや動きというものはあるのでしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。このような有意義なというか、効果のあった取り組みについては、都度、会議でもそうですし、例えば事業学会などといったところでも、共有しているところです。
 結果、同じようなスキームを取り入れるルームもあれば、別の方法で高校の方々に御参加いただくというルームもあります。
○近藤委員 ありがとうございました。
○佐々木座長 活発な御質問等、ありがとうございました。参考人の皆様におかれましては、資料作成、御発言、本当にありがとうございました。引き続き、献血推進について御協力をお願いできればと存じます。
 次に、議題3に移ります。「中期目標「献血推進2025」の期間延長について」です。中期目標「献血推進2025」につきましては、前回の調査会時に、期間を基本方針の対象期間と合わせて2028年度まで延長すること。目標値は、血液製剤の需要予測を継続して行いながら、引き続きそれぞれの達成状況を確認し、必要に応じて中期目標を見直すことで委員の皆様の御了承いただきました。本日は、御了承いただいた内容を公表する資料について、事務局から説明をお願いいたします。
○金子血液対策課長補佐 事務局でございます。資料3について説明いたします。まず、1.の経緯についてですけれども、中期目標「献血推進2025」を策定した2020年当時は、新型コロナの感染拡大期で、その影響を見通せませんでしたので、「中間年である令和5年度を目途に実績値を確認し、必要に応じ見直す」こととしておりました。そのため、今年7月の調査会におきまして、これまでの実績を確認して中間評価を行い、現状の把握と今後の方向性について事務局より提示させていただきました。今後の方向性につきましては、調査会でおおむね御了承を頂いたと考えておりますので、下の2.のとおり、整理をさせていただきたいと考えております。
 2.になりますが、中期目標「献血推進2025」の期間延長について説明させていただきます。まず、マル1の中期目標期間についてですが、血液法の基本方針の対象期間と献血の中期目標期間を合わせることによって、基本方針に基づき、国や日本赤十字社、自治体等が一体となって献血推進ができるようにするために、現在の「献血推進2025」の目標期間を、2021年度~2028年度までの期間まで延長させていただきたいことが1つ目です。それとマル2で、その間の達成目標についてになりますが、当面の間は、各目標値につきまして、ポストコロナの人口動態の経過を見ながら、引き続きそれぞれの達成状況を確認しつつ、献血推進の取組を行っていきたいと考えております。それと、今後、免疫グロブリン製剤の需要動向の変化など、目標献血率に大きな影響を及ぼすような変化が起こり得る可能性もございます。したがって、引き続き血液製剤の需要予測を継続して行いながら、必要に応じて献血の中期目標値を見直すことについても、併せて今後も検討していきたいと考えております。説明は簡単ですが、以上になります。
○佐々木座長 ありがとうございました。中期目標「献血推進2025」について、事務局におかれましては、期間中に達成状況を調査会で報告できるようにお願いいたします。
 それでは、議題4「その他」ですが、事務局から何かございますでしょうか。
○金子血液対策課長補佐 事務局から、まず資料4になりますけれども、令和6年度の上半期のモニタリング結果について説明させていただきます。資料4を御覧ください。こちらは、令和6年度上半期の献血に関する各種データのモニタリング結果についてになります。なお、今年9月の数値は暫定値で、今後数値が変わる場合があります。まず、1ページ目の原料血漿の確保状況、採血状況ですけれども、上半期のモニタリングということで、半年間の献血の状況となっております。昨年度と比較しますと、400mLの全血と血漿成分献血で、採血数が増えております。
 それから、2ページ目で、こちらは供給状況になります。こちらも例年と変わることはなく、医療需要に応じて供給している状況ですけれども、昨年度と比較しますと、赤血球と血漿製剤の供給量が増えており、血小板製剤の供給量が上半期は減っている状況になっております。
 3ページ目ですけれども、こちらは令和6年度上半期の延べ献血者数におけるラブラッド会員の割合になります。左上の上半期の累計を見ますと、ラブラッド会員による献血の割合が増えており、約8割に達しております。月別のデータが下の表になります。簡単ですが、以上になります。
 次に、机上配布の資料について説明させていただきます。昨年の血液事業部会で、宮川先生から、将来、血液製剤を使うような医療系の学部生向けにも啓発が必要なのではないかという御意見を頂きました。少し時間が掛かってしまったのですが、令和6年7月5日の文部科学省高等教育局医学教育課からの事務連絡ということで、全国の医療系学部を設置する各国公私立大学の総務担当部署に対して、献血推進活動の協力依頼を出させていただきましたので、紹介させていただきます。簡単ですが、以上になります。
○佐々木座長 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問があればお願いいたします。
○武田委員 はばたき福祉事業団の武田です。上半期のモニタリングについて、関連して日本赤十字社に1つ御質問なのですが、血漿分画製剤の海外輸出に関連して、今年の2月から、同意の項目を1つ増やしていただいて、海外で利用する場合があることの同意項目が増えていますが、その影響、献血自体への影響というのは、今どういう状況か、教えていただければと思います。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村でございます。御質問ありがとうございます。実際にはもうほとんど影響はなかったような状況でございまして、実際、御理解いただいて、献血していただいている状況でございます。また、質問、お問合せといったところも、導入当時は幾つか頂きましたけれども、もう今はほとんどない状況ですので、国民の皆様にしっかり認知いただいたと思っております。
○佐々木座長 ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございましょうか。ありがとうございました。報告のあったモニタリング項目については、献血推進の観点から、引き続き調査会に報告をお願いいたします。
 それでは、その他、事務局から何かございますでしょうか。
○金子血液対策課長補佐 事務局でございます。次回の調査会は、来年度、令和7年度の開催となります。例年ですと、当調査会は年2回、7月頃、10月頃に開催しております。また、緊急に御議論いただく案件が生じましたら、別途開催をお願いすることといたします。詳細な日程につきましては、委員の皆様の御予定を確認後、決まり次第、御案内いたします。
 また、来年の1月に、薬事審議会血液事業部会の委員の改選が予定されております。任期満了に伴い、柑本委員、田中委員が本日の調査会をもちまして、退任されます。柑本委員におかれましては、平成27年から、当調査会において法律の専門家の観点からその見識をお示しいただきました。また、田中委員におかれましては、平成22年から、当調査会におきまして広報の専門家の観点から、その見識をお示しいただきました。また、本日の調査会をもちまして、全国学生献血推進実行委員会全国委員長の近藤委員が退任されます。それでは、柑本委員、田中委員、近藤委員より一言御挨拶を頂ければと思います。まず、柑本先生、お願いします。
○柑本委員 東海大学の柑本でございます。私は、「献血推進2014」の結果について、20代は5年間を通じて減少し、歯止めが利いていない状況にあるという御報告を伺うところから、委員としての務めが始まりました。この10年、若年層への働きかけをどうしたらいいのかということを皆様と御議論をしてきたような気がいたします。私は、委員は本日で終わりとなりますけれども、今後は勤務先の大学内におきまして、少しでも多くの学生さんに献血のことを理解してもらって、献血に協力してもらう方向に持っていけるように努めていきたいと思っております。10年間、本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。
○田中委員 田中でございます。私も長きにわたり、参加をさせていただきまして、大変ありがとうございました。広報や普及啓発、機運醸成など、なかなか難しいテーマにずっと向き合っている中で、環境や、企業のブランド価値を上げるという、発展的な活動も多いですが、献血という分野におきましては、人の命にも関わり、また、いろいろな国際問題もあるということで、ここでたくさんの勉強をさせていただきました。また、若年層がこれから、やはりどういう形で対応できるかということで、たくさんの難題を抱える中、対応させていただいてきたところでした。常に有効な形でロスなく献血をしてもらう体制や環境を、厚生労働省さんをはじめ皆さんで整えていただいた上で、しっかり広報して、理解していただいて、どう広げていくかということが発展しました。昨今では小中学生向けの若年層への普及啓発も実現いたしましたし、本当にきめ細かく、自治体で先進的なところのいい事例を水平展開して、皆さんに共有してもらうという動きも取られたのではないかなと思っております。今、ライフスタイルも、皆さんのものの考えも多様化していますので、献血1つにしても、どう理解をしてもらって、意味や意義を深く自分のこととして受け止めてもらって、どう社会全体の問題として、課題として取り組んでいくかということは、まだこれからも尽きない難題ではあるところですけれども、私も柑本先生と同じように、今、社会人大学院大学におりますので、いろいろな方と献血のことをこれからももっといろいろ語り合って、話し合って、情報共有もし合って、常に重要性と可能性をしっかり広げていきたいと思っております。私自身も医学、医療の部分は、知見は高くありませんでしたので、本当にたくさんの勉強を委員の先生方からさせていただきました。感謝を申し上げまして、御礼申し上げます。ありがとうございました。
○近藤委員 御紹介いただきました委員の近藤でございます。まず、私のような一学生がこのような貴重な場に参列できたことを本当に感謝申し上げます。やはり、学生からの意見も反映させることが少しはできたかなと思っております。また、岐阜県様のように、学生の力を皆様いかしていただければなと思っております。こちらの評議会の委員は終了するのですが、3月まで全国委員長は務めますので、これからもクリスマスキャンペーンなどを通じて、献血の推進に努めていきたいと思います。短い間でしたが、本当にありがとうございました。
○佐々木座長 柑本委員、田中委員におかれましては、長い間、本当にありがとうございました。近藤委員におかれましては、今年度の調査会に御参画いただきまして、ありがとうございました。柑本委員には、法律の専門家、田中委員には広報の専門家、近藤委員には献血推進活動に取り組んでおられる学生側の観点から、貴重な御意見を頂きまして、調査会での議論に大いに寄与いただいたと思います。これからもますますの御活躍を願っております。ありがとうございました。
 その他、委員の皆様から何か御発言はございますでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、本日の議題は以上ですので、これで終了させていただきます。どうもありがとうございました。