2024年4月26日 薬事審議会 医薬品第一部会 議事録
日時
令和6年4月26日(金)14:00~
場所
厚生労働省専用第21会議室
出席者
- 出席委員(16名)五十音順
-
- 赤羽悟美
- 阿古潤哉
- 石川欽也
- 大谷壽一
- 川上純一
- 佐藤雄一郎
- ○佐藤陽治
- 田﨑嘉一
- 中西浩一
- 長谷川俊史
- 堀恵
- 前田愼
- 松野智宣
- 宮川政昭
- ◎森保道
- 矢野育子
- 欠席委員(5名)五十音順
-
- 大森哲郎
- 佐藤直樹
- 柴田大朗
- 髙橋悟
- 根岸一乃
- 行政機関出席者
-
- 吉田易範(大臣官房審議官)
- 中井清人(医薬品審査管理課長)
- 野村由美子(医薬安全対策課長)
- 鈴木洋史(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 審査センター長) 他
議事
○医薬品審査管理課長 それでは、「薬事審議会医薬品第一部会」を開催させていただきます。本日は、お忙しい中お集まりいただき、どうもありがとうございます。
初めに、新しく当部会の委員として、北里大学医学部循環器内科学主任教授の阿古潤哉先生に御就任いただいておりますので、御紹介申し上げます。
本会議はペーパーレスでの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不便等ありましたら、適宜事務局がサポートいたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の会議における委員の出欠についてですが、大森委員、佐藤直樹委員、柴田委員、髙橋委員、根岸委員より御欠席との御連絡を頂いております。本日は、現在のところ、当部会委員数21名のうち、16名の委員がこの会議に御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを報告申し上げます。
続きまして、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。医薬品医療機器総合機構医薬品安全対策第一部長の田中大平でございます。
なお、薬事審議会規程第11条への適合状況については、全ての委員の皆様に適合している旨を御申告いただいておりますので御報告させていただきます。委員の皆様には、会議開催の都度御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、以後の進行は森部会長にお願いいたします。
○森部会長 それでは、本日の審議に先立ちまして、新任で御就任されました阿古先生から御挨拶を一言賜ります。お願いいたします。
○阿古委員 皆さん、はじめまして。北里大学医学部循環器内科の阿古と申します。今回から参加させていただくことになりました。微力ではありますが、よろしくお願いいたします。
○森部会長 それでは、本日の審議に入らせていただきます。まず、事務局から資料の確認と審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況につきまして、御報告をお願いいたします。
○事務局 それでは、本日の会議に係る資料の確認をさせていただきます。本日はあらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料1~9を用いますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは資料9に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規程第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。
議題1「アフリベルセプトBS」、退室委員なし、議決に参加しない委員は阿古委員、中西委員、矢野委員です。
議題2「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員は石川委員、議決に参加しない委員は阿古委員です。以上でございます。
○森部会長 ただいまの事務局からの御説明に特段の御意見等ございますでしょうか。よろしければ、皆様に御確認いただいたものとさせていただきます。本日は、審議事項2議題、報告事項2議題、その他事項1議題となっております。
それでは、審議事項の議題に移らせていただきます。審議事項議題1と報告事項議題1は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと存じます。審議事項議題1及び報告事項議題1につきまして、機構から概要説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項議題1、医薬品アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「GRP」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、及び報告事項議題1、医薬品アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「GRP」の製造販売承認について御説明いたします。資料番号はNo.1になります。
審査報告書をお開きください。本剤は、ヒトIgG1のFcドメインにヒトVEGF受容体の細胞外ドメインを結合させた組換え融合タンパク質であるアフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]を有効成分とする製剤であり、アイリーア硝子体内注射液40mg/mL(以下、アイリーアと略す)を先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、グローバルレギュラトリーパートナーズ合同会社により製造販売承認申請がなされました。
3ページをお開きください。本剤の効能・効果は、先行品と同様に、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管及び糖尿病黄斑浮腫に関するものとなっております。なお、先行品が有する効能・効果のうち加齢黄斑変性については、特許の関係から申請後に取り下げられており、血管新生緑内障及び未熟児網膜症については、再審査期間及び特許の関係から、今回の対象にはなっていません。また、用法・用量については、いずれも先行品と同様です。
機構における審査の結果、本剤とアイリーアの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をアイリーアのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。
本剤の毒薬・劇薬の指定の要否についてですが、先行バイオ医薬品アイリーアは、原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、アイリーアと同等、同質である本剤についても、原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。また、本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。御審議のほどよろしくお願いします。
○森部会長 御説明ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問等ございましたらお願いいたします。堀委員、どうぞ。
○堀委員 御説明ありがとうございました。私からは患者の立場からお聞きしたいと思います。先行品と今回のバイオシミラーなのですが、治療の途中から切り換えることというのは可能でしょうか。教えてください。
○医薬品医療機器総合機構 本邦においては、バイオ後続品の使用に関して、先行品からの切換えにあたり特別な薬事承認は必要としておらず、先行品からバイオ後続品、バイオ後続品から先行品に切り換えることは特段制限なく行えます。
○堀委員 ありがとうございました。あと、もう1点お願いしたいのですけれども、今月は、アイリーア、先行品の8mgが販売されまして、最初の4週間ごとに1回、通常連続3回の注射というのは一緒なのですけれども、その後、通常16週ごとに1回の治療を受けるということをアイリーア8mgの添付文書の中で確認いたしました。となると、アイリーア8mgからこちらのバイオシミラーの方に変えるとか、バイオシミラーからアイリーア8mgに変えるということも可能なのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えさせていただきます。まず、本剤の承認審査では、あくまでアイリーアの40mg/mL製剤に対して、有効性、安全性あるいは品質の観点から同等、同質であることを確認しています。昨年、アイリーアの8mgが承認されたのは存じているのですけれども、そこから今回こちらで御審議いただいているアフリベルセプトのGRPの方との切替えについては、我々としてはお答えできませんので、もし審査管理課の方から何かあればお願いしたいのですが、今回あくまで機構で審査対象になったのは、アイリーアの高濃度ではない低濃度の方について、今回のものが同等同質であるということについて確認して、有効性あるいは安全性の観点から問題ないだろうというように考えております。以上です。
○堀委員 ありがとうございました。患者にとってみると、治療を眼科に行って受けるということが、なるべくインターバル、間隔を空けて治療を受けた方がより受けやすく生活にもよりよいと思う方もいらっしゃると思いましたので、御説明を請うた次第です。分かりました。ありがとうございます。
○森部会長 本件について、厚労省から追加で御発言ございますか。
○事務局 特に補足はございません。
○森部会長 ありがとうございます。機構の方にお願いいたします。添付文書の17項、臨床成績のところで、今回のこの製剤は、有効性に関する情報についてどのような内容を含んでいるか、概要を御説明いただいてよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 17.1.1項においては、本剤と先行バイオ医薬品について、有効性の同等性を検証する臨床試験の成績を記載しております。こちらは審査報告書に記載させていただいている内容とおおむね同じものとなります。17.1.2項以降は、先行バイオ医薬品の臨床試験成績を記載しております。以上で御説明になっておりますでしょうか。
○森部会長 ありがとうございました。17.1.1の項目については、本剤と先行品との有効性を検討した成績、17.1.2以降につきましては、アイリーアに関する、今回の適応症を得ている、効能に対する有効性に関する臨床情報と、そういうことでよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御理解のとおりです。
○森部会長 ありがとうございました。そのほか、先生方から御意見、御発言はございますでしょうか。事前に根岸委員に御意見を伺っておりますが、本件につきまして御意見はないということを確認させていただいております。そのほか、よろしいでしょうか。宮川委員、どうぞ。
○宮川委員 宮川でございます。先ほど堀委員から御質問あったことは、今後、先行バイオからバイオシミラーに切り替えるということも想定し、それからバイオシミラーから先行バイオに切り換えるというときに、先ほどお話にあったように、同等であるということはある程度証明できています。ですけれども、投与量が違った、投与期間が違った等、そこをどうやって整合性を合わせるかということは、余り議論が精緻にされていないということがございます。その辺は機構も厚労省の方も、どのような取扱いになるのかということを、専門家を含めてしっかりと立て付けを作っていただくということがあれば、先ほどのような御質問に対して明解にお答えが出るのではないかと思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。
○森部会長 宮川委員、どうもありがとうございました。そのほか、御意見ございませんでしょうか。
それでは、議決に入らせていただきたいと思います。なお、阿古委員、中西委員、矢野委員におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくこととなっております。では、審議事項議題1につきまして、生物由来製品に指定し、原体及び製剤をいずれも劇薬に指定することにしてよろしいでしょうか。
御異議ないようでございますので、そのとおりとし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、報告事項議題1につきましても御確認いただいたものとさせていただきます。
続きまして、議題2に移ります。石川委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題2の審議の間、会議から御退室いただき、御待機いただくこととなります。石川委員は御退室をお願いいたします。
初めに、新しく当部会の委員として、北里大学医学部循環器内科学主任教授の阿古潤哉先生に御就任いただいておりますので、御紹介申し上げます。
本会議はペーパーレスでの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不便等ありましたら、適宜事務局がサポートいたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の会議における委員の出欠についてですが、大森委員、佐藤直樹委員、柴田委員、髙橋委員、根岸委員より御欠席との御連絡を頂いております。本日は、現在のところ、当部会委員数21名のうち、16名の委員がこの会議に御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを報告申し上げます。
続きまして、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。医薬品医療機器総合機構医薬品安全対策第一部長の田中大平でございます。
なお、薬事審議会規程第11条への適合状況については、全ての委員の皆様に適合している旨を御申告いただいておりますので御報告させていただきます。委員の皆様には、会議開催の都度御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、以後の進行は森部会長にお願いいたします。
○森部会長 それでは、本日の審議に先立ちまして、新任で御就任されました阿古先生から御挨拶を一言賜ります。お願いいたします。
○阿古委員 皆さん、はじめまして。北里大学医学部循環器内科の阿古と申します。今回から参加させていただくことになりました。微力ではありますが、よろしくお願いいたします。
○森部会長 それでは、本日の審議に入らせていただきます。まず、事務局から資料の確認と審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況につきまして、御報告をお願いいたします。
○事務局 それでは、本日の会議に係る資料の確認をさせていただきます。本日はあらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料1~9を用いますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは資料9に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規程第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。
議題1「アフリベルセプトBS」、退室委員なし、議決に参加しない委員は阿古委員、中西委員、矢野委員です。
議題2「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員は石川委員、議決に参加しない委員は阿古委員です。以上でございます。
○森部会長 ただいまの事務局からの御説明に特段の御意見等ございますでしょうか。よろしければ、皆様に御確認いただいたものとさせていただきます。本日は、審議事項2議題、報告事項2議題、その他事項1議題となっております。
それでは、審議事項の議題に移らせていただきます。審議事項議題1と報告事項議題1は関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと存じます。審議事項議題1及び報告事項議題1につきまして、機構から概要説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項議題1、医薬品アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「GRP」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否及び毒薬又は劇薬の指定の要否について、及び報告事項議題1、医薬品アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「GRP」の製造販売承認について御説明いたします。資料番号はNo.1になります。
審査報告書をお開きください。本剤は、ヒトIgG1のFcドメインにヒトVEGF受容体の細胞外ドメインを結合させた組換え融合タンパク質であるアフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]を有効成分とする製剤であり、アイリーア硝子体内注射液40mg/mL(以下、アイリーアと略す)を先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、グローバルレギュラトリーパートナーズ合同会社により製造販売承認申請がなされました。
3ページをお開きください。本剤の効能・効果は、先行品と同様に、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管及び糖尿病黄斑浮腫に関するものとなっております。なお、先行品が有する効能・効果のうち加齢黄斑変性については、特許の関係から申請後に取り下げられており、血管新生緑内障及び未熟児網膜症については、再審査期間及び特許の関係から、今回の対象にはなっていません。また、用法・用量については、いずれも先行品と同様です。
機構における審査の結果、本剤とアイリーアの同等性/同質性が確認されたことから、本剤をアイリーアのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。
本剤の毒薬・劇薬の指定の要否についてですが、先行バイオ医薬品アイリーアは、原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、アイリーアと同等、同質である本剤についても、原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。また、本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。御審議のほどよろしくお願いします。
○森部会長 御説明ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問等ございましたらお願いいたします。堀委員、どうぞ。
○堀委員 御説明ありがとうございました。私からは患者の立場からお聞きしたいと思います。先行品と今回のバイオシミラーなのですが、治療の途中から切り換えることというのは可能でしょうか。教えてください。
○医薬品医療機器総合機構 本邦においては、バイオ後続品の使用に関して、先行品からの切換えにあたり特別な薬事承認は必要としておらず、先行品からバイオ後続品、バイオ後続品から先行品に切り換えることは特段制限なく行えます。
○堀委員 ありがとうございました。あと、もう1点お願いしたいのですけれども、今月は、アイリーア、先行品の8mgが販売されまして、最初の4週間ごとに1回、通常連続3回の注射というのは一緒なのですけれども、その後、通常16週ごとに1回の治療を受けるということをアイリーア8mgの添付文書の中で確認いたしました。となると、アイリーア8mgからこちらのバイオシミラーの方に変えるとか、バイオシミラーからアイリーア8mgに変えるということも可能なのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えさせていただきます。まず、本剤の承認審査では、あくまでアイリーアの40mg/mL製剤に対して、有効性、安全性あるいは品質の観点から同等、同質であることを確認しています。昨年、アイリーアの8mgが承認されたのは存じているのですけれども、そこから今回こちらで御審議いただいているアフリベルセプトのGRPの方との切替えについては、我々としてはお答えできませんので、もし審査管理課の方から何かあればお願いしたいのですが、今回あくまで機構で審査対象になったのは、アイリーアの高濃度ではない低濃度の方について、今回のものが同等同質であるということについて確認して、有効性あるいは安全性の観点から問題ないだろうというように考えております。以上です。
○堀委員 ありがとうございました。患者にとってみると、治療を眼科に行って受けるということが、なるべくインターバル、間隔を空けて治療を受けた方がより受けやすく生活にもよりよいと思う方もいらっしゃると思いましたので、御説明を請うた次第です。分かりました。ありがとうございます。
○森部会長 本件について、厚労省から追加で御発言ございますか。
○事務局 特に補足はございません。
○森部会長 ありがとうございます。機構の方にお願いいたします。添付文書の17項、臨床成績のところで、今回のこの製剤は、有効性に関する情報についてどのような内容を含んでいるか、概要を御説明いただいてよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 17.1.1項においては、本剤と先行バイオ医薬品について、有効性の同等性を検証する臨床試験の成績を記載しております。こちらは審査報告書に記載させていただいている内容とおおむね同じものとなります。17.1.2項以降は、先行バイオ医薬品の臨床試験成績を記載しております。以上で御説明になっておりますでしょうか。
○森部会長 ありがとうございました。17.1.1の項目については、本剤と先行品との有効性を検討した成績、17.1.2以降につきましては、アイリーアに関する、今回の適応症を得ている、効能に対する有効性に関する臨床情報と、そういうことでよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御理解のとおりです。
○森部会長 ありがとうございました。そのほか、先生方から御意見、御発言はございますでしょうか。事前に根岸委員に御意見を伺っておりますが、本件につきまして御意見はないということを確認させていただいております。そのほか、よろしいでしょうか。宮川委員、どうぞ。
○宮川委員 宮川でございます。先ほど堀委員から御質問あったことは、今後、先行バイオからバイオシミラーに切り替えるということも想定し、それからバイオシミラーから先行バイオに切り換えるというときに、先ほどお話にあったように、同等であるということはある程度証明できています。ですけれども、投与量が違った、投与期間が違った等、そこをどうやって整合性を合わせるかということは、余り議論が精緻にされていないということがございます。その辺は機構も厚労省の方も、どのような取扱いになるのかということを、専門家を含めてしっかりと立て付けを作っていただくということがあれば、先ほどのような御質問に対して明解にお答えが出るのではないかと思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。
○森部会長 宮川委員、どうもありがとうございました。そのほか、御意見ございませんでしょうか。
それでは、議決に入らせていただきたいと思います。なお、阿古委員、中西委員、矢野委員におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加は御遠慮いただくこととなっております。では、審議事項議題1につきまして、生物由来製品に指定し、原体及び製剤をいずれも劇薬に指定することにしてよろしいでしょうか。
御異議ないようでございますので、そのとおりとし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、報告事項議題1につきましても御確認いただいたものとさせていただきます。
続きまして、議題2に移ります。石川委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題2の審議の間、会議から御退室いただき、御待機いただくこととなります。石川委員は御退室をお願いいたします。
──石川委員退室──
○森部会長 それでは、議題2につきまして、事務局から概要説明をお願いいたします
○事務局 希少疾病用医薬品の指定の可否について御説明いたします。資料2-1に今回対象とする5品目を一覧としております。順に御説明いたします。
資料2-2、1品目目を御覧ください。品目名は「MSA-01」、対象の疾患は「多系統萎縮症」です。多系統萎縮症(MSA)は、脳内のα-シヌクレイン凝集体の蓄積を特徴とする進行性神経変性疾患であるとされております。本疾患は指定難病に指定されており、患者数は約1万800人と報告されております。医療上の必要性に関連いたしまして、本剤につきましては、発症後は平均約5年で車椅子使用、約8年で臥床状態となるということ、生存期間は9年程度と報告されているといった状況から、重篤な疾患に該当すると考えております。本剤につきまして、MSAの発症要因の一つとして、血漿中のコエンザイムQ10量の低下が考えられておりますが、本剤につきましては、還元型コエンザイムQ10であることから、MSA患者に本剤を投与することによるMSAの進行抑制が期待されております。国内第II相試験におきまして、プラセボ群と比較した運動機能低下の進行を抑制する傾向が認められていることなどから、本剤の医療上の必要性が高いと考えております。また、本邦において第III相試験の実施も予定されていることから、開発の可能性もあり、指定の要件を満たすと考えております。
続いて2品目目、資料2-3の事前評価報告書を御覧ください。「ブデソニド」についてです。申請者、「ヴィアトリス製薬株式会社」、予定される効能・効果が「IgA腎症」であり、本疾患も指定難病に指定されております。現在、本邦において、IgA腎症に係る適応を有する薬剤として、ジラゼプ塩酸塩水和物が承認されているものの、これは長期投与による腎機能障害の進行抑制効果が明らかではないとされており、IgA腎症の治療法が確立していないという状況です。本薬につきましては、海外第III相試験において主要評価項目とされた2年間のeGFRについて、ベースラインからの変化量がプラセボ群との間に統計学的な有意差が認められており、こういったことから医療上の必要性が高いと考えております。また、開発の可能性につきましても、現在IgA腎症患者を対象とした国内第III相試験を実施中ですので、指定の要件を満たすと考えております。
続きまして、三つ目から五つ目の品目は同じ品目ですので、まとめて御説明させていただきます。対象の品目は「cannabidiol」でありまして、対象疾患が、一つ目が「Dravet症候群におけるてんかん発作」、二つ目が「Lennox-Gastaut症候群におけるてんかん発作」、三つ目が「結節性硬化症におけるてんかん発作」となっております。
まず、一つ目、資料2-4の「Dravet症候群」についてですが、指定難病に指定されております。多くの場合1歳未満に発症し、全身強直間代発作や半身性間代発作を繰り返すてんかん症候群の一つとされております。思春期までの死亡率が約10%との報告があり、てんかん発作による突然死や急性脳症による死亡率が高いとされており、こういったことから重篤な疾患と考えております。
また、二つ目の疾患の「Lennox-Gastaut症候群」、資料2-5ですが、小児期に発症する難治性てんかんを主症状とするてんかん症状で、強直発作、非定型欠神発作、脱力発作を中心とした多様なてんかん発作が認められるとされております。こちらにつきましても極めて難治で、患者の約5%が死亡に至り、80~90%は成人以降もてんかん発作が持続するといったことから、重篤な疾患であると考えております。
資料2-6、三つ目の「結節性硬化症におけるてんかん発作」ですが、結節性硬化症につきましても指定難病に指定されており、TSC1又はTSC2遺伝子に変異が存在する遺伝性疾患であり、全身の様々な器官に良性腫瘍(結節)を生じ、多様な症状を呈する疾患とされております。約80%が生後3年以内にてんかん発作を発症し、約3分の2が難治性であることから、重篤であると考えております。
これら三つの疾患、いずれにつきましても、既承認の医薬品が幾つかございますが、既存治療で十分に管理できない場合があるということで、新たな治療法が必要と考えております。いずれの疾患につきましても、国内第III相試験を実施中ですので、開発の可能性もあり、指定の要件を満たすと考えております。以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○森部会長 御説明ありがとうございました。では、委員の先生方から御質問等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、議決に入らせていただきます。なお、阿古委員におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととなっております。それでは、本議題につきまして指定を可としてよろしいでしょうか。特に御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告させていただきます。
それでは、ロビーに待機されていらっしゃいます石川委員をお呼びいただきたいと思います。
○事務局 希少疾病用医薬品の指定の可否について御説明いたします。資料2-1に今回対象とする5品目を一覧としております。順に御説明いたします。
資料2-2、1品目目を御覧ください。品目名は「MSA-01」、対象の疾患は「多系統萎縮症」です。多系統萎縮症(MSA)は、脳内のα-シヌクレイン凝集体の蓄積を特徴とする進行性神経変性疾患であるとされております。本疾患は指定難病に指定されており、患者数は約1万800人と報告されております。医療上の必要性に関連いたしまして、本剤につきましては、発症後は平均約5年で車椅子使用、約8年で臥床状態となるということ、生存期間は9年程度と報告されているといった状況から、重篤な疾患に該当すると考えております。本剤につきまして、MSAの発症要因の一つとして、血漿中のコエンザイムQ10量の低下が考えられておりますが、本剤につきましては、還元型コエンザイムQ10であることから、MSA患者に本剤を投与することによるMSAの進行抑制が期待されております。国内第II相試験におきまして、プラセボ群と比較した運動機能低下の進行を抑制する傾向が認められていることなどから、本剤の医療上の必要性が高いと考えております。また、本邦において第III相試験の実施も予定されていることから、開発の可能性もあり、指定の要件を満たすと考えております。
続いて2品目目、資料2-3の事前評価報告書を御覧ください。「ブデソニド」についてです。申請者、「ヴィアトリス製薬株式会社」、予定される効能・効果が「IgA腎症」であり、本疾患も指定難病に指定されております。現在、本邦において、IgA腎症に係る適応を有する薬剤として、ジラゼプ塩酸塩水和物が承認されているものの、これは長期投与による腎機能障害の進行抑制効果が明らかではないとされており、IgA腎症の治療法が確立していないという状況です。本薬につきましては、海外第III相試験において主要評価項目とされた2年間のeGFRについて、ベースラインからの変化量がプラセボ群との間に統計学的な有意差が認められており、こういったことから医療上の必要性が高いと考えております。また、開発の可能性につきましても、現在IgA腎症患者を対象とした国内第III相試験を実施中ですので、指定の要件を満たすと考えております。
続きまして、三つ目から五つ目の品目は同じ品目ですので、まとめて御説明させていただきます。対象の品目は「cannabidiol」でありまして、対象疾患が、一つ目が「Dravet症候群におけるてんかん発作」、二つ目が「Lennox-Gastaut症候群におけるてんかん発作」、三つ目が「結節性硬化症におけるてんかん発作」となっております。
まず、一つ目、資料2-4の「Dravet症候群」についてですが、指定難病に指定されております。多くの場合1歳未満に発症し、全身強直間代発作や半身性間代発作を繰り返すてんかん症候群の一つとされております。思春期までの死亡率が約10%との報告があり、てんかん発作による突然死や急性脳症による死亡率が高いとされており、こういったことから重篤な疾患と考えております。
また、二つ目の疾患の「Lennox-Gastaut症候群」、資料2-5ですが、小児期に発症する難治性てんかんを主症状とするてんかん症状で、強直発作、非定型欠神発作、脱力発作を中心とした多様なてんかん発作が認められるとされております。こちらにつきましても極めて難治で、患者の約5%が死亡に至り、80~90%は成人以降もてんかん発作が持続するといったことから、重篤な疾患であると考えております。
資料2-6、三つ目の「結節性硬化症におけるてんかん発作」ですが、結節性硬化症につきましても指定難病に指定されており、TSC1又はTSC2遺伝子に変異が存在する遺伝性疾患であり、全身の様々な器官に良性腫瘍(結節)を生じ、多様な症状を呈する疾患とされております。約80%が生後3年以内にてんかん発作を発症し、約3分の2が難治性であることから、重篤であると考えております。
これら三つの疾患、いずれにつきましても、既承認の医薬品が幾つかございますが、既存治療で十分に管理できない場合があるということで、新たな治療法が必要と考えております。いずれの疾患につきましても、国内第III相試験を実施中ですので、開発の可能性もあり、指定の要件を満たすと考えております。以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○森部会長 御説明ありがとうございました。では、委員の先生方から御質問等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、議決に入らせていただきます。なお、阿古委員におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととなっております。それでは、本議題につきまして指定を可としてよろしいでしょうか。特に御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告させていただきます。
それでは、ロビーに待機されていらっしゃいます石川委員をお呼びいただきたいと思います。
──石川委員入室──
○森部会長 続きまして、報告事項及びその他の事項に移ります。報告事項議題2及びその他の事項1につきまして事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料3を御覧ください。1ページは、アフリベルセプトBSの報告事項についてですので、先ほど御説明したとおりでございます。2ページ、再審査の結果についてです。本日御報告、再審査の対象となった品目は、こちらに記載の3品目で、「デベルザ錠」、「オプスミット錠」、「ゼルヤンツ錠」となっております。いずれの品目につきましても、製造販売後調査等の結果に基づき再審査の申請が行われ、機構における審査の結果、カテゴリー1、効能・効果、用法・用量の変更の必要のないものとして判断されております。
続きまして、その他事項について、資料6を御覧ください。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、公知申請を行うことが適当とされた品目の適応外薬の事前評価について報告します。今回御報告する品目は3品目ですが、いずれにつきましても、適応症が「慢性特発性血小板減少性紫斑病」となっております。2ページです。いずれも日本小児血液・がん学会からの御要望ですが、1品目目が「エルトロンボパグオラミン」です。2品目目は、25ページから記載がありますが、「ロミプロスチム(遺伝子組換え)」です。3品目目は43ページからですが、「リツキシマブ(遺伝子組換え)」となっております。これら3品目につきまして、医療上の必要性が高いものとして該当性があると判断されており、これらの設定根拠について、国内外の診療ガイドライン、教科書、公表文献の記載内容等を踏まえて、効能・効果、用法・用量について医学薬学上公知であると判断しております。以上です。
○森部会長 御説明ありがとうございました。では、委員の先生方から御質問、御意見がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。それでは、報告事項及びその他の事項につきましては御確認いただいたものとさせていただきます。本日の議題は以上となっております。事務局から何か御報告等はございますでしょうか。
○事務局 次回の部会は、令和6年5月31日(金)の午後2時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○森部会長 皆様、本日は御議論どうもありがとうございました。
○事務局 それでは、資料3を御覧ください。1ページは、アフリベルセプトBSの報告事項についてですので、先ほど御説明したとおりでございます。2ページ、再審査の結果についてです。本日御報告、再審査の対象となった品目は、こちらに記載の3品目で、「デベルザ錠」、「オプスミット錠」、「ゼルヤンツ錠」となっております。いずれの品目につきましても、製造販売後調査等の結果に基づき再審査の申請が行われ、機構における審査の結果、カテゴリー1、効能・効果、用法・用量の変更の必要のないものとして判断されております。
続きまして、その他事項について、資料6を御覧ください。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、公知申請を行うことが適当とされた品目の適応外薬の事前評価について報告します。今回御報告する品目は3品目ですが、いずれにつきましても、適応症が「慢性特発性血小板減少性紫斑病」となっております。2ページです。いずれも日本小児血液・がん学会からの御要望ですが、1品目目が「エルトロンボパグオラミン」です。2品目目は、25ページから記載がありますが、「ロミプロスチム(遺伝子組換え)」です。3品目目は43ページからですが、「リツキシマブ(遺伝子組換え)」となっております。これら3品目につきまして、医療上の必要性が高いものとして該当性があると判断されており、これらの設定根拠について、国内外の診療ガイドライン、教科書、公表文献の記載内容等を踏まえて、効能・効果、用法・用量について医学薬学上公知であると判断しております。以上です。
○森部会長 御説明ありがとうございました。では、委員の先生方から御質問、御意見がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。それでは、報告事項及びその他の事項につきましては御確認いただいたものとさせていただきます。本日の議題は以上となっております。事務局から何か御報告等はございますでしょうか。
○事務局 次回の部会は、令和6年5月31日(金)の午後2時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○森部会長 皆様、本日は御議論どうもありがとうございました。
( 了 )
- 備考
- 本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。
照会先
医薬局
医薬品審査管理課 課長補佐 松倉(内線2746)