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第41回全国健康保険協会業績評価に関する検討会 議事録
日時
令和6年7月12日(金)14:00~16:00
場所
全国都市会館
議題
(1)令和5年度全国健康保険協会業績評価に関する検討会の進め方について
(2)全国健康保険協会の令和5年度業務実績に関する評価の基準について
(3)令和5年度全国健康保険協会事業計画について
(2)全国健康保険協会の令和5年度業務実績に関する評価の基準について
(3)令和5年度全国健康保険協会事業計画について
議事
- ○髙橋管理室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第41回「全国健康保険協会業績評価に関する検討会」を開催いたします。
皆様には、御多忙のところ御出席いただきましてありがとうございます。
事務局を務めます保険課の髙橋です。どうぞよろしくお願いいたします。
本会議は、オンラインによる開催としております。会議中、御発言の際は、Zoomの「手を挙げる」機能を使用せず、カメラに向かって挙手していただくようお願いいたします。
挙手後は、座長の指名を受けた後、マイクのミュートを解除の上御発言いただき、終了後は再度マイクをミュートにしていただきますようお願い申し上げます。
また、議題等に対して御賛同いただく際には、カメラに向かってうなずいていただくことをもって「異議なし」の旨と確認させていただきます。御異議がある場合は、カメラに向かって挙手をお願いいたします。
本日の会議の開催に先立ち、構成員の皆様につきまして御紹介させていただきます。
まず初めに、今年度より本検討会に御参画いただく構成員を御紹介させていただきます。被保険者の立場から構成員をお引き受けいただきました連合総合生活開発研究所副所長の伊藤彰久様です。
○伊藤構成員 連合総研の伊藤と申します。どうぞよろしくお願いします。
○髙橋管理室長 ありがとうございます。
また、尾関構成員、西村構成員、古井構成員、森下構成員に本年度も引き続き御参画いただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、全国健康保険協会の役職員に異動がありましたので、御紹介いたします。
昨年10月に理事長に御就任された北川博康様です。
昨年10月に理事に就任された鳥潟美夏子様です。
昨年11月に理事に就任された川又竹男様です。
本年7月に理事に就任された稼農和久様です。
本年7月に参与に就任された西川隆久様です。
本年7月に総務部長に就任された小西香奈江様です。
同じく事務局の異動につきましても御報告させていただきます。
本年7月に保険課長に着任した佐藤康弘でございます。
全国健康保険協会におかれましては、座席表のとおり、北川理事長以下オンラインでの御出席となっておりますが、1点お願いがございます。御出席者多数のため、複数の方で1つの画面を共有することから、質疑などの際、どなたが発言されているかが不明瞭となることが想定されます。つきましては、誠に御面倒ではございますが、御発言の都度、御自身のお名前をお伝えいただきますようお願いいたします。
次に、本日の出席状況ですが、構成員の皆様は全員御出席となってございます。また、西村構成員におかれましては、会場からの御参加となっております。
会議の開始に当たり、座長についてお諮りいたします。今年度につきましても西村構成員に座長をお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○髙橋管理室長 ありがとうございます。
それでは、これより西村座長に進行をお願いいたします。よろしくお願いします。
○西村座長 ただいま御指名にあずかりました西村でございます。今年度もまたよろしくお願いいたします。
ここからは私が進めてまいります。
早速ですけれども、本日の議事と資料について、事務局より説明をお願いいたします。
○髙橋管理室長 本日の議事の内容と資料について御説明いたします。議事次第を御覧ください。本日の議事は3点でございます。1点目が「令和5年度全国健康保険協会業績評価に関する検討会の進め方について」、2点目が「全国健康保険協会の令和5年度業務実績に関する評価の基準について」です。この2点は令和5年度業績評価スケジュールや評価基準を決めていただくものです。3点目は「令和5年度全国健康保険協会事業計画について」ですが、こちらは協会けんぽより御説明をお願いいたします。
次に、本日の資料ですが、資料1から7までございます。資料1は「業績評価に関する検討会の開催要綱」でございまして、従前からお示ししているものでございます。資料2が1番目の議事の資料。資料3-1、3-2が2番目の議事の資料。資料4~7が3番目の議事の「令和5年度事業計画について」の資料となります。
○西村座長 どうもありがとうございました。
それでは、早速議事に入らせていただきます。
まず初めに、「令和5年度の業績評価検討会の進め方について」を議題といたします。事務局より案を説明してください。よろしくお願いします。
○髙橋管理室長 今後の検討会の進め方について、事務局案を御説明させていただきます。資料2を御覧ください。本年度の検討会につきましても昨年度と同様に3回の開催を予定しております。1回目の本日の検討会におきまして評価の基準をお決めいただきます。その後、協会けんぽにおいて事業計画の項目ごとに事業実績と自己評価をまとめていただき、2回目の9月20日と3回目の26日の検討会において内容の御説明とそれに係る質疑を行っていただきます。その後、第3回目の検討会終了後、事務局で評価案を作成いたしまして構成員の皆様に御提示し、意見などをいただいた上で、10月中に評価を決定したいと考えております。
今年は例年より早い取りまとめとなっておりますが、御協力のほどよろしくお願いいたします。
○西村座長 ありがとうございました。
今、室長のほうから御説明がありましたように、例年より少し早めに取りまとめをするスケジュールになっておりまして、これまでですと、翌々年度の事業計画にしかこの業績評価の内容が反映できないというところで、もう少し早く評価報告書をまとめて翌年度の事業計画に反映できるようにしたいということで、今のように考えていただき、御提案がなされました。
ただいまの事務局からの説明について御質問・御意見等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
では、少し早めに評価報告書の作成・公表ということで進めさせていただきたいと思います。私が先に追加説明をしてしまいましたけれども、特に御意見・御質問などございませんでしたので、よろしくお願いいたします。
では、次の議題に移ります。「令和5年度業務実績に関する評価の基準について」を議題といたします。まず、事務局から説明をお願いいたします。
○髙橋管理室長 令和5年度の業務実績に関する評価の基準(案)について説明させていただきます。資料3-1を御覧ください。評価の概要でございますが、1番に書いてございますように、厚生労働大臣は、協会の業務運営の改善に資するため、協会の令和5年度事業計画の実施状況を調査・分析し、業務の実績について総合的な評価を行うものとされてございます。
続きまして、2の(1)を御覧ください。個別的な評価につきましては、昨年度と同様の評価基準としております。定量的な目標に係る個別評価の評語について、計画を達成した状態、すなわち対計画値100%以上をBとします。これを標準といたします。その上で、対計画値120%以上、かつ質的に顕著な成果が得られている場合をS、対計画値120%以上のものをA、対計画値100%未満をC、対計画値80%未満をDといたします。なお、計画値がないものや業務実績を定量的に測定しがたい事業、あるいは定量的な計画においても、例えば達成率120%が物理的にあり得ない事業などについては、定性的な評価をすることとしております。また、事業計画において困難度が高いと設定されている事業につきましては、計画達成の際、評語を1つ上げて評価いたします。
続きまして、2の(2)でございます。3ページになります。総合的な評価についても昨年度より評語を付して評価することとしております。具体的には、個別評価の評語を点数化した上で合計し、平均し、小数点を四捨五入した点数を基に、再度評語を設定するという方法でございます。また、個別評価を点数化する際、重要度が付された事業については2倍することとしております。
なお、本年度の評価基準は、令和3年度及び令和4年度に個別事業への困難度の設定と評語による評価の導入、また、令和5年度からは重要度の設定と総合評価の評語による導入と段階的な見直しを行ってまいりました。この見直しから3年が経過していることもありまして、事務局といたしましては、来年度に向けて新たな指標を設けるなど見直しを含め検討したいと考えております。
○西村座長 ありがとうございました。
ただいま評価の基準についての御説明がございました。御質問・御意見などございますでしょうか。伊藤構成員、お願いします。
○伊藤構成員 伊藤です。
初めてなので確認をさせていただきたいと思います。今、御説明いただいた資料3-1の評価基準というのは、柱書きに令和5年度業務実績の評価のための基準だと書いてあるわけですが、今度は協会のほうで説明されるのか分からないですが、資料4の一番最後のページ、PDCAサイクルというところで、令和5年度の一番下の段が業績評価検討会。当検討会だと思いますけれども、こちらのほうで「第三者評価」と書いてあるのと、その右側に「プラン期間全体の評価」というところがあるのですが、こちらは関係ないというか、今、御説明いただいたのは単年度のということなのかということが1つ。そのプラン全体の評価というのはこの業績評価検討会で行うということなのでしょうかというのが2つ目。そうだとすると、その基準というのはどうなのでしょうかというのが3つ目の質問です。よろしくお願いします。
○西村座長 ただいま3つありました。室長、御回答をお願いします。
○髙橋管理室長 ありがとうございます。
この検討会で評価するのはあくまで令和5年度でございます。プラン全体の評価につきましてはこの検討会では行わないこととなっております。
○西村座長 ありがとうございました。
プラン全体について、どこで評価されるのでしょうか。
○西村座長 お名前をお願いします。
○内山企画部長 協会けんぽ本部企画部長の内山でございますけれども、よろしいでしょうか。
○西村座長 内山さん、お願いいたします。
○内山企画部長 プラン期間全体の評価につきましては、本日皆様が御列席いただいております業績評価検討会とは別に運営委員会という組織がございまして、被保険者代表、事業主代表、学識経験者、三者構成から成る健康保険法に基づく組織、委員会がございます。年に6回ほどやっておりますけれども、プラン期間全体もそうですが、協会の運営全体についての評価というのは、実質運営委員会のほうでやっていただいているというところでございます。
以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
そのような仕組みになっております。よろしいでしょうか。
○伊藤構成員 ありがとうございました。
○西村座長 ほかに御質問・御意見などございましたらお願いいたします。
では、伊藤構成員、どうぞ。
○伊藤構成員 すみません。もう一つ教えていただきたいと思います。資料3-1の3ページ「総合的な評価」の上のところにある記述ですが、「財務内容の評価に当たっては、協会の監事の監査報告書や会計監査法人の監査報告書を参考にする」ということが書いてあるのですけれども、こちらはホームページでちょっと調べてみたところ、例年7月頃には出ているようですが、今日は資料の中にはなかったようですけれども、この次の回に検討するときの前には用意されるという感じでよろしいのかということをお聞きしたいです。
○西村座長 御質問ありがとうございます。
資料3-1の3ページの総合評価のところで、そうした評価をする際に当たっての必要な資料、監査報告書などについて、いつ頃の準備になりますでしょうか。
○髙橋管理室長 特段この検討会に報告書を出す予定は今のところないのですが、必要であれば必要に応じて出したいと思っております。いずれにしても、この検討会の事務局案を作成するに当たり参考にさせていただいているものでございます。
○西村座長 分かりました。
資料・報告書などについて、御要望がありましたら次回のときに準備させていただくことはできるということでございます。どうでしょうか。伊藤構成員。
○伊藤構成員 次回出てくる案を事務局がおつくりになるのだと思うのですが、それにはそれを踏まえた内容になっているということが今、御説明だったと思いますので、それまでには出ているということなのだなと理解いたします。出ているとなれば、多分ホームページとかに出ているということなるのだと思うので、自力ででも確認するようにいたします。資料に入れるか入れないかは、これまでの取扱いなどもあろうと思いますので、座長及び事務局に御判断をお任せしたいと思います。ありがとうございました。
○西村座長 ありがとうございます。
では、資料の準備についてはいろいろ勘案させていただいて、こちらで判断させていただきます。ありがとうございました。
では、ほかに御意見・御質問ございますでしょうか。古井構成員、お願いいたします。
○古井構成員 ありがとうございます。
私からは評価の在り方について1つコメントいたします。今日も御説明がありましたけれども、数年前から協会けんぽさんの取組、実績評価の中で目標を設定するときに困難度が高いというのを設定されているかと思います。これが当初設定されて1~2年、我々が拝見していた中で、協会けんぽの中で業務がいろいろある中で、これがとても難易度が高くて、ここは評価するときに勘案すべきだということで、濃淡が分かりやすくなってよかった面があるかと思います。
一方で、先ほど事務局からもありましたけれども、難易度が高いのだということで、評価のランクが1ランク変わってくるという仕組みになっているかと思います。まず、困難度が高いとした活動が本当にそれで妥当なのか。それから、このやり方が果たしていいのかという検証が必要なのではないかなと思うのですが、その辺り、いかがでしょうか。
○西村座長 ありがとうございます。
評価の在り方についての御質問でしたが、先ほど室長から少し検討をする方向にあるという御説明もありました。その辺り、いかがでしょうか。
○髙橋管理室長 ありがとうございます。
事業ごとに付されております困難度や重要度が妥当なものかの検証や客観的な定義づけができないか、また、困難度や重要度に定量的な数値目標を設定できないかなどについて検討していきたいと考えてございます。いずれにしても委員の皆様に御相談しながら進めてまいりたいと考えています。
○西村座長 ありがとうございました。
○古井構成員 ありがとうございます。
協会けんぽの皆さんに伺いたいこととして、困難度をつけるというのは、施策的な優先順位を自らつけられていることだと思います。これがあまり数が増えていくと、困難度の客観的な比較の問題になってくると思いますので、例えば幾つ取組がある中で何割ぐらいをそれに当てるとか、そういった相対的な設定があり得るのか、その辺のお考えを伺いたいと思います。
○西村座長 困難度の数が増えていくと、優先度の相対的な意味が分かりにくくなってくるという点がございます。
協会けんぽの方でどなたか御回答をお願いできますか。内山企画長お願いします。
○内山企画部長 企画部長の内山と申します。
今の古井先生の御質問に協会としてお答えできるものとしては、少なくとも優先順位や相対的な割合を意識してというよりは、実質的にその中味を見て困難度の高いもの、例えば相手のある話、自分たちの努力だけではどうにもならないところがあるもので、実質的な中味で、我々としては困難度をつけさせていただいていると認識しておりまして、何割とか相対的ということはあまり認識はしていないところでございます。ただ、最終的に困難度をつけるかどうかは厚労省、この業績評価検討会での御判断になるかと思います。そこは厚労省や業績評価検討会の御判断を踏まえて対応していきたいと思っております。
以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
今年度から困難度、重要度を見直していくということですので、今の御意見なども参考にして検討していただくということで、お願いいたします。
古井構成員、お願いします。
○古井構成員 ありがとうございました。
考え方はよく分かりました。と申しますのは、国とか我々構成員のほうで検討する際に、協会けんぽさんのいい悪いというのを判断するのではなくて、協会けんぽの運営というのが持続可能性を持ってきちんとできるというのが最終目標ですので、そういった意味で、もし相対的なものではなくて、絶対的な中味で見てほしいのだということでしたので、中味の絶対的な評価を我々のほうでしっかりと考える必要があることが、よく分かりました。ありがとうございました。
○西村座長 ありがとうございました。
検討のお考えなどがお互いに共有できたと思います。ありがとうございました。
ほかに御意見・御質問などございませんでしょうか。尾関構成員、お願いいたします。次に森下構成員に行きます。
○尾関構成員 ありがとうございます。
今の困難度に関連したお話ですけれども、昨年も評価の途中というか、後で困難度高が何か所か増えていたということがありました。年によって事業環境は変わってきますので、困難度が変わってくるということももちろん理解はしております。その上で、本来であれば本年度の事業計画を作成する段階で困難度はこうだということが分かっていなくていけないことだと思っておりますので、途中で困難度が変わってくるというのも多少違和感はあるのです。そういった前提も含めまして、困難度を仮に当初の段階から変えて困難度を高に変更する場合には、それ相応の理由をきちんと記載していただいて、我々のほうでも理解できるような内容で困難度を高に変えたということを記載いただきたいと思っております。よろしくお願いします。
○西村座長 ありがとうございます。
御意見ということでしたけれども、協会けんぽのほうで今の御意見に関連して御説明などがあれば。御質問というより御意見ということだったと思います。
○内山企画部長 企画部長の内山です。今の御発言に対しては、特段協会から申し上げることはございません。
○西村座長 分かりました。では、御意見としてお願いいたします。
○内山企画部長 御意見として承っておきます。
○西村座長 それでは、森下委員が先に挙手されていました。よろしくお願いいたします。
○森下構成員 ありがとうございます。今年もよろしくどうぞお願いいたします。
先ほど古井先生のほうからもいろいろとお話をしていただいたので、少し重複する部分があるかもしれませんけれども、私も今回、ちょうど令和5年度でアクションプランが終わるということで、もう既に6年度に入ってしまっていますが、次のステップへ進むためにいろいろと前年度まで評価をさせていただいていたのですが、古井先生、尾関先生がおっしゃるとおり、困難度が高いのではないかなという協会けんぽ様の御意見が文書の中に多いのかなという感じはしています。毎年毎年積み重ねていく中で、上限を定めず、また下限を定めず数値の目標を何とか取り組んで、よりレベルの高い運営に邁進していただきたいなということが今、考えているところでございまして、協会けんぽさんはお仕事がいろいろとあって大変かもしれませんけれども、ぜひその辺を勘案しながら業務に励んでいただきたいという意見でございます。
ありがとうございます。
○西村座長 森下委員、ありがとうございます。
ただいまの御発言も御意見ということで、よろしくお願いいたします。
では、挙手されていた伊藤委員、お願いします。
○伊藤構成員 何度もすみません。また質問で恐縮ですが、重要度、困難度の設定をしたのはどなたなのですか。事業計画に書いてあるということからしても、協会のほうでつけられたということなのでしょうか。今までこの評価委員会が関わったことはあったのですか。それとも今回初めて検証するということなのでしょうか。初歩的なことばかりお聞きしますが、よろしくお願いします。
○西村座長 仕組みについて、御説明を室長のほうからお願いいたします。
○髙橋管理室長 ありがとうございます。
困難度と重要度の設定につきましては、協会のほうで事業計画を策定する際に立てるものでございます。今までこの設定が妥当かどうかということにつきましては、この検討会で検証したことはございません。
○西村座長 そのような経緯でつけられていまして、髙橋室長の御説明にあったように、困難度が令和3年、令和4年のとき設定がなされ、令和5年度から重要度が設定されるようになってきました。この件に関して、協会けんぽのほうから何か御説明ございますでしょうか。
○内山企画部長 企画部長の内山でございます。
今の件でございますけれども、まず各年度の事業計画をつくるに際しまして、計画の中にその項目で困難度をつける、つけないというところは入っております。事業計画につきましては、先ほど申し上げた運営委員会の議を経るという法律の立てつけになっております。ですので、事業計画の中で項目ごとに困難度をつける、つけないというところは、運営委員会の議を経て決めさせていただいているというところでございます。
ただ、この運営委員会で決まった事業計画の困難度について、こちらの業績評価検討会で基本はそのまま評価いただくことになるのですが、事業計画の時点で困難度「高」とついていないものについて、私どものお願いベースで困難度をつけてくださいということは言わせていただいているところであります。事業計画で困難度がついていない項目について、業績評価の際に困難度をつけた上で御評価いただくかどうか、最終的に決定いただくのは厚生労働大臣であり、この業績評価検討会であると承知しております。
以上です。
○西村座長 今のような仕組みですので、事業計画のときにはつけていくというのが基本でございますけれども、場合によっては事後的に設定されるという場合もあるということでございました。
○伊藤構成員 では、重ねて確認させていただいてもよろしいでしょうか。
○西村座長 どうぞ。
○伊藤構成員 当検討会が検証して、この困難度とかこういうのは見直すべきではないかといったことはどのように取り扱われていくと考えたらいいのでしょうか。
○西村座長 髙橋室長、お願いします。
○髙橋管理室長 あくまでも去年までの話ですけれども、この検討会の取りまとめ自体を12月にしていた関係がございまして、12月にすると、協会のほうでは事業計画の作成のほうがある程度できている状態でございました。それでこの検討会で委員の先生方に見ていただいた結果を翌年度の事業計画に反映できていなかったというのが実情でございます。ただ、今年度からはそれを10月に取りまとめることとしておりますので、それであれば翌年度の事業計画に間に合うことになりますので、次回からは反映できることとなります。
○西村座長 スケジュールの関係で今のような状態になっておりました。
○伊藤構成員 反映することを想定して前倒しにするということだという話だと思いますので、当検討会の検討した結果というのは尊重されるということなのだろうなと理解いたしました。ありがとうございました。
○西村座長 内山企画部長、お願いいたします。
○内山企画部長 企画部長の内山でございます。
今の厚労省の髙橋室長の御説明のとおりでございますけれども、この業績評価検討会の中でこの項目、困難度「高」がついているけれども、もしつけるべきでない、落とすべきだという御意見がございましたら、5年度の評価についてはもう変えられないのですが、髙橋室長がおっしゃったとおり、10月に最終的に評価をいただきますので、翌年度の事業計画をつくるところには間に合うと。つまり、今、令和6年度ですから、もし今年度の業績評価検討会で困難度「高」というのを落とすべきという御意見をいただきましたら、令和7年度の事業計画からは業績評価検討会の御意見を踏まえてこちらのほうで検討させていただくということになるかと思います。
以上です。
○西村座長 評価結果の内容とともに、そうした困難度や重要度の設定に関してもここで取りまとめをしましたのは、今のように事業計画作成のときに反映していきたいということでございます。
ありがとうございます。
ほかに御意見・御質問ございますか。尾関構成員、お願いします。
○尾関構成員 ありがとうございます。
1点質問ですけれども、先ほど出ていました運営委員会というところで事業計画の検討を行い、かつ困難度の評価も行う、協議も行うということでしたが、運営委員会の構成メンバーというのは、けんぽの内部の方なのか、あるいは外部の方も一部入って協議されるのか、その辺の構成を簡単にお聞きしたいのですけれども。
○西村座長 運営委員会について、お願いします。内山企画部長、お願いいたします。
○内山企画部長 企画部長の内山でございます。
運営委員会でございますけれども、結論から申し上げると、全て構成員の皆様は外部の方ということでございます。運営委員会につきましては、健康保険法に規定がございまして、運営委員会の目的としましては、「事業主及び被保険者の意見を反映させ、協会の業務の適正な運営を図るため、協会に運営委員会を置く」と書いておりまして、委員構成につきましても法律に規定がございます。「運営委員会の委員は、9人以内とし、事業主、被保険者及び協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が各同数を任命する」となってございます。ですので、事業主代表、被保険者代表、学識経験者、それぞれ3名ずつお入りいただいているというところでございます。
以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
ほかに御意見・御質問ございますでしょうか。
いろいろ御意見・御質問ありがとうございました。
では、最後の議題となりますが、「令和5年度の事業計画について」、協会より御説明をお願いいたします。
○北川理事長 理事長の北川でございます。
説明の冒頭に一言御挨拶をさせていただければと思います。
昨年の10月から理事長に就任いたしました北川博康と申します。よろしくお願いします。
協会けんぽでは、これまでも安定的な財政運営を図るとともに、加入者の健康増進及び良質かつ効率的な医療を享受できる環境整備に取り組んでおります。事業計画の詳細については、この後、企画部長から御説明させていただきますけれども、令和5年度は、3年間の中期的な事業運営方針である第5期アクションプランの最終年度になります。各取組の集大成との意気込みで各事業を実施してまいりましたので、ぜひその部分も含め御評価いただければと思います。
ポイントを幾つか申し上げたいと思います。まずはレセプト点検や現金給付の審査・支払等の基盤的保険者機能につきましては、中長期に安定した財政運営に努めるとともに、現金給付の申請受付から支払までの期間を10営業日以内とする目標につきまして、達成率99.9%と高い水準を維持してまいっております。
また、令和6年、今年の12月に予定されておりますマイナンバーと健康保険証の一体化に向けまして、マイナ保険証の利用促進等についても取り組んでまいりました。
併せまして、保健事業等の戦略的保険者機能関係につきましても、特定健診及び特定保健指導の実施率は堅調に伸びてきております。健康宣言事業の宣言事業所は、令和5年度末時点で目標を大きく上回ることができました。
また、医療費適正化に向けて、地域の関係者との間で顔の見える地域ネットワークを構築し、その上で、官民検討会等でデータに基づく意見発信など、多角的に保険者機能の強化に努めているものでございます。
こうした保険者機能を支える源泉であります組織・運営体制関係につきましても、OJT及びそれを補完する各種研修、人材育成、コンプライアンス、ハラスメントの防止の徹底、システムの安定稼働の基盤につきましても組織力の強化とともに上がってまいっております。
また、協会は、御承知のとおり、船員保険の保険者でもあります。船員保険加入者に対する良質なサービスの確実な提供にも取り組んできたところでございます。
最後になりますが、新理事長として今、まさに進めております令和6年度からの第6期アクションプラン作成に当たりましては、DXの推進、SDGsによる活動のトライアル、多言語化等による国際化対応という新たな3つの基軸を盛り込んできております。
御記憶にあるかもしれませんが、先般日経新聞で取り上げられました外国人就労者の増加を見据えたマイナンバーカード対応のコールセンターにおける22か国語対応など、こうした国際化の視点をいち早く取り入れた施策も進めております。
協会一同、さらなる協会活動の発展のため鋭意取組を進めていることを申し添えたいと思います。
それでは、企画部長より令和5年度の活動につきまして御説明をさせていただければと思います。ぜひ忌憚のない御意見・御指導を賜れればと思います。よろしくお願いいたします。
○西村座長 北川理事長、御挨拶ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。
では、内山企画部長、御説明をお願いいたします。
○内山企画部長 では、引き続きまして、企画部長、内山より5年度の事業計画及び予算について説明をさせていただきます。業績評価検討会のスケジュール、先ほど資料2にもございましたとおり、実績についての評価は9月の2回目、3回目の検討会でということでございますので、本日は5年度の事業計画及び予算について説明させていただきます。委員の皆様は事前にお読みになっておるかと思いますので、できる限り簡潔にさせていただいた上で、皆様から御意見を頂戴する時間をなるべく多く取りたいと思っております。
資料6を御覧いただければと思います。「令和5年度全国健康保険協会事業計画及び予算」でございます。
まず、1ページから5ページまで目次がございます。大きな立てつけとしましては、1~3ページで健康保険事業関係、4ページ、5ページで船員保険関係ということで、2つの制度が立っているというのが大きな立てつけでございます。
その上で、それぞれの基本方針等々は冒頭にありますが、大きく柱が3つございまして、健康保険事業のほうで申しますと、「Ⅲ.主な重点施策」の(1)から(3)が3つの柱でございます。(1)が基盤的保険者機能、(2)戦略的保険者機能、(3)がそういった事業を実施するための組織・運営体制というところでございます。これは船員保険も同じような立てつけになっているというところであります。
その上で、評価いただくときの評価項目、評価単位がどうなっているかというところをこの目次に照らして申し上げたいと思います。基本、評価単位はこの目次の小項目レベル➀➁➂、このレベルで評価項目を設定させていただいて御評価いただくということになっております。ですが、一部例外がございまして、健康保険事業のほうで申しますと、(2)の➀保健事業実施計画(データヘルス計画)のところだけは➀の項目をさらに細分化してⅰ、ⅱ、ⅲ、iv、ローマ数字の小文字レベルの単位で評価項目が設定されているというところでございます。ここだけは例外というところでございます。例外は船員保険事業も同じでございまして、4ページ目の目次(2)の➀のところです。ここだけはⅰ、ⅱ、ⅲ、このレベルで評価項目が設定されているというところでございます。
以上が評価単位の説明でございました。
事業内容について説明します。6ページ以下、健康保険事業についてというところでございます。まず、大きな立てつけでございますが、Ⅰ、PDCAサイクルをやっていくのは当然でございますけれども、PDCAサイクルをやっていく単位としまして、私どもとしては保険者機能強化アクションプランというものを3か年計画でつくっております。Ⅰの最後の3行でございますが、昨年度は3か年の第5期の保険者機能強化アクションプランの最終年度でございました。ですので、最終的な3か年のアクションプランの目標と令和5年度の単年度の目標は結果的に同じ数字になったというところでございます。
その上で、Ⅱのところでございますが、大きな3つの柱にのっとってやっていくというところであります。(1)基盤的保険者機能関係につきましては大きく2つございまして、1つ目が財政運営です。最初の3行にありますとおり、保険者の基本的な役割として、健全な財政運営に努めていくというところです。それとともに加入者の加入手続・資格管理、現金給付の審査・支払などというところでございます。
4行目、5行目、審査・支払などの過程で不正受給対策をきっちりやっていくということですとか、最後の4行のところで、基盤的保険者機能のキーワードとしましては、業務の標準化・効率化・簡素化、こういったところを通じて生産性の向上を図るというところでございます。要は、基盤的保険者機能というのは、当たり前のことをきっちり確実に効率的にやるということかと思います。これが1つ目の柱です。
2つ目の柱、(2)戦略的保険者機能関係というところでございます。この中味としましては、6ページの一番下の行からですが、加入者の健康度の向上や、医療の質・効率性の向上、次のページに飛びまして、医療費の適正化といったところ、この大きな3つがキーワードになっていくというところでございます。
具体的なところは2行目以下になりますが、各種保健事業です。事業主や関係団体とも連携して、各種保健事業に取り組んでいくといったところでございます。
3つ目の柱、(3)組織・運営体制でございます。(1)、(2)の保険者機能をしっかり発揮していくために、しっかり運営の体制をつくっていく、組織基盤を強化していくというところでございます。これが3つ目の柱というところであります。
具体的な中味に入ります。8ページ以下です。(1)基盤的保険者機能につきましては、項目がございますけれども、➀健全な財政運営というものが1つ目になります。こちらのキーワードとしましては、1つ目のポツ、中長期的な視点による健全な財政を維持するということでございます。先ほど申し上げた外部の皆様に集まっていただく運営委員会や、各都道府県支部にも三者構成の支部評議会がございますが、こういった本部レベルの運営委員会、支部レベルの支部評議会を通じて関係者の皆様に丁寧な説明をしていく。その上で、財政の予測、中長期的な視点で予測した上で保険料率を決めていくというところが一番大事なところでございます。
2つ目のポツとしましては、これは当たり前のことでありますが、私どもの財政状況について加入者の皆様方に御理解いただくために、決算・見通しなどについてしっかり説明していくということです。
3つ目が医療費の適正化というところでございます。私どもとしては、加入者の皆様の健康づくりが最優先のテーマではありますが、それとともに、保険者財政の持続可能性という観点から医療費適正化の取組も進めているところでございます。この医療費適正化の努力につきましては、一保険者のみならず、医療全体の大きな問題でございまして、3つ目のポツにありますとおり、各都道府県で医療費適正化計画を策定しております。3行目にありますとおり、昨年度は6か年の医療費適正化計画の最終年度でございました。ですので、6年度から新たな6か年が始まったところでありますが、昨年度は6か年計画の最終年度というところでございます。
都道府県のところ、計画策定の意思決定プロセスに私どもの各支部も構成員として参加しておりますので、そういったところで保険者の観点から意見発信をしていくというところがございます。
おめくりいただきまして、➁サービス水準の向上というところでございます。これも具体例としましては現金給付の支給までをなるべく短くやるということで、申請受付から支給まで標準期間を設定しまして、10日以内というのを目標にしているというところでございます。
2つ目のポツで、加入者の皆様の利便性の向上といった観点から、郵送による申請を促進すること。あとは疑問点にしっかり対応すべく電話・窓口両面で相談体制をしっかりつくっていくこと。それから、お客様がどうお感じになっているのかというところをしっかり酌み取るという意味で、最後のポツ、お客様満足度調査、お客様の声に基づく課題を見出していくといったところもしっかりやっていくということでございます。
具体的なKPIは、9ページの下にございますが、2つありまして、サービススタンダードの達成状況を100%とする。それから現金給付の申請、郵送化率を96%以上とするといったKPIを掲げております。
10ページ、3つ目、限度額適用認定証の利用促進というところもございます。
➃現金給付の適正化の推進というところでございます。1つ目のポツにありますとおり、標準化した業務プロセスを徹底していく、審査業務の正確性・迅速性を高めていくといったところであります。
2つ目のポツで、ちょっと制度的なところとしまして、傷病手当金と障害年金との併給調整についてもいろいろと難しいところがございますので、こういったところも適正にやるというところであります。
3つ目のポツ、不正の疑いのある事案については、しっかり重点的な審査をやっていくというところ等々がございます。
その下、柔整、あんま・はりきゅうの療養費につきましては、多部位・頻回、いわゆる部位ころがしといった過剰受診といったところもありますので、そういったところもしっかり対応していくというところであります。
KPIとしましては、柔整療養費について設定しておりまして、施術箇所3部位以上、かつ月15日以上の申請の割合について対前年度以下とするといったところを目標としています。
その下、➄効果的なレセプト内容点検ということでございまして、こちらもしっかりやっていくというところでございます。数値目標が11ページ一番下にございます。支払基金と合算したレセプト点検の査定率を前年度以上とするといったところが1つ目のKPI。
2つ目としまして、協会けんぽの再審査レセプト1件当たりの査定額を対前年度以上とするといったKPIを設定しているというところでございます。
12ページ、6つ目、返納金債権発生防止のための保険証回収強化、債権回収業務というところでございますが、こちらは資格を喪失した方が資格喪失後もお手元に保険証があった場合には保険証を使ってしまう、そういったところが返納金債権発生の大きな要因となっているところがありますので、しっかり保険証の回収などをやっていくといったところでございます。
KPIにつきましては、13ページの上にありまして、資格喪失後1か月以内の回収率を対前年度以上とするということですとか、2つ目、返納金債権の回収率も前年度以上とするということで、KPIを設定しているというところでございます。
7番目、被扶養者資格の再確認の徹底ということで、確認書の提出率を94%以上とするというKPIを設定しています。
➇オンライン資格確認の円滑な実施ということで、こちらも項目を2つ立てておりまして、KPIとしましては、加入者のマイナンバー収録率を対前年度以上とするというKPIを掲げております。
14ページで業務改革の推進というところでありますが、これもしっかり確実に、かつ迅速にやっていくというところでありまして、具体的には業務マニュアル、手順書等々によって統一的な事務処理の徹底を図って、業務の標準化・効率化・簡素化を実施していくというところですとか、3つ目のポツのところ、先ほど申し上げた相談体制をしっかりつくっていき、加入者の皆様の希望に応えていくということで、受電体制、相談窓口体制をつくっていくといったところがございます。
以上が1つ目の柱の基盤的保険者機能であります。
2つ目の柱、戦略的保険者機能につきましては15ページ以下であります。主に保健事業と医療費適正化の2つということでございますけれども、1つ目の項目、➀につきましては保健事業実施計画(データヘルス計画)の着実な実施というところでございまして、大きく4つございます。➀の1つ目のポツ、特定健診、特定保健指導、コラボヘルス、重症化予防、大きくこの4つが項目としてございます。こういったところをデータヘルス計画に基づいてしっかりやっていくというところでございます。
さらに細分化した項目としてⅰ以下ございますが、ⅰとして、14ページの下のほうですが、特定健診実施率・事業者健診データの取得率向上といったところを目標として掲げているということであります。
KPIとしましては、16ページの下のほうでありますが、3つありまして、健診の実施率を63.9%以上、事業者健診データの取得率を9.6%以上、被扶養者の健診実施率を35%以上ということで、KPIを設定しているというところであります。
小項目の2つ目、16ページの下のほうでありますが、特定保健指導の実施率及び質の向上ということでございまして、具体的には、最後の3行にありますとおり、健診から保健指導・受診勧奨という一貫したコンセプトに基づいてしっかり働きかけていくといったところであります。
ポイントとしましては、17ページの1つ目のポツ2行目のところでありますが、加入者の皆様が一番健康についての意識が高いタイミングである健診当日の初回面談の実施です。しかもその場にいらっしゃるということですので、健診当日の初回面談をしっかりやっていくところが大きなポイントの一つというところでございます。
2つ目のポツで、健診結果提供時における効果的な利用案内について、5年度パイロット事業を活用し、検討するというところなどでございます。
3つ目のポツのところです。令和6年度からアウトカム指標の導入ということがございますけれども、具体的には腹囲マイナス2cm・体重マイナス2kgを達成した場合には特定保健指導を終了します。終了するだけでなくて、しっかり成果も出していくというところなのですが、アウトカム指標が導入されるということを踏まえて、協会におけるモデル実施の効果検証を踏まえた運用方法を検討して、実施に向けた研修等をやっていくというところでございます。
それから、各種保健指導等をやるための体制としまして最後の2つございますが、協会保健師の育成プログラム、キャリア育成などをしっかりさせていくというところでございますとか、最後のポツ、協会保健師について、47支部全てに複数名体制、配置するといったところで、体制についてもしっかりつくっていくといったところでございます。
KPIが18ページの真ん中にございまして、被保険者の特定保健指導の実施率が36.4%以上、被扶養者のほうが15.8%以上ということで、KPIを設定しております。
3つ目の項目、重症化予防対策の推進というところでございます。1つ目のポツの3行目、4行目のところでありますが、血圧・血糖・コレステロール値などに着目して未治療者に対する受診勧奨をしっかりやっていくということでございますとか、2つ下のポツ、かかりつけ医との連携によって糖尿病の重症化予防をやっていくということであります。
KPIとしましては、18ページの一番下の行ですが、受診勧奨後3か月以内に医療機関を受診した者の割合を13.1%以上とするといった目標であります。
小項目の最後、コラボヘルスの推進のところでございますが、1つ目としましては、健康宣言事業所を拡大していくというところであります。具体的に言いますと、1つ目のポツ4行目以下にありますが、プロセスの標準化を踏まえて、事業所カルテを積極的に活用して健康宣言を事業主の皆様に促していくといった取組であります。
2つ目のポツ、健康教育などを通じまして若い時期からのヘルスリテラシーの向上を図っていくために、データ分析に基づく地域の特性に応じたポピュレーションアプローチということでしっかりやっていくということであります。
具体的なKPIとしましては、19ページの一番下でありますが、健康宣言事業所の数を7万事業所以上とするというところであります。
20ページ、➁広報活動、健康保険委員を通じた加入者の理解促進というところでございますけれども、5年度の大きなキーワードとしましては、1つ目のポツでございます。協会として統一的・計画的な広報をやっていくための広報基本方針というものをつくるというのが昨年度の目標。これは広報の大きな目標でございました。その上で、6年度から毎年度広報計画をつくって、それに基づいてしっかり広報していくといったところが大きなポイントであります。
KPIとしましては、健康保健委員の数を設定しておりまして、全被保険者に占める健康保健委員が委嘱されている事業所の被保険者数の割合を50%以上とするというところでございます。
➂は医療費適正化の取組でございますが、ジェネリック医薬品の使用促進ということで、課題分析のところにありますとおり、支部間によって格差がいろいろとありますので、本部のほうで支部ごとにそういった点がどうなっているかというところを「ジェネリックカルテ」というものでビジュアル化して分かりやすく示しており、そういったところを支部に提供した上で、支部ごとに取り組むべき課題を明確にした上で、各支部に動いてもらうということであります。
具体的な動きとしましては、しっかりデータを踏まえて、医療機関・薬局向けのツール、外部委託によりましてツールをつくっておりまして、そういったところを持ち込んで医療機関・薬局に個別にアプローチしていくという取組をしていくというところであります。
21ページ、加入者へのアプローチとしましては、1つ目のポツにありますとおり、ジェネリック医薬品の軽減額通知でございます。こちらは個々の加入者の皆様、該当する方に対して、あなた様の処方されたお薬、ジェネリックに軽減すると自己負担がこれだけ減りますよという中味の通知なのですが、こういったところを該当する加入者の皆様に送るというものをやっているというところでございます。
KPIは、22ページの上のほうでありますが、全支部でジェネリック医薬品使用割合を80%以上とする。80%を超えているところは前年度以上とするというのを目標にしているというところでございます。
➃インセンティブ制度の着実な実施というところであります。インセンティブ制度と申しますのは、支部ごとに個々の支部の加入者の皆様がたくさん健診を受けてくださった。保健指導を受けてくださった。各支部の皆様の御努力の結果をその支部の保険料率に反映していこうというのがインセンティブ制度の対応でございますが、これにつきましては令和3年度に見直しの方向性をお示ししたところでありますが、見直し後の制度は6年度から適用するということになりますので、5年度は新しい仕組みについてしっかり周知をしていくというところがございました。
➄各支部で実施した好事例の全国展開ということでございまして、これはパイロット事業ということをしっかりやっておりますが、そこの枠組みの中でいろんな事業をやりましたので、それを踏まえてしっかり今後の事業につなげていくといったところであります。
➅は医療費適正化等々についての意見発信というというところでありますが、➅のⅰは医療費適正化計画に係る意見発信というところであります。こちらは先ほど申し上げたとおり、各都道府県で医療費適正化計画、昨年度末までに令和6年度以降6か年の適正化計画をつくることになっておりましたので、昨年度末につきましては、各都道府県における適正化計画策定のプロセスの中で、我々は加入者4000万人のデータを持っているというのが強みでございますので、保険者としてデータ分析に基づいてしっかり意見発信をしていくということを目標としておりました。
同じくデータ分析に基づく意見発信、医療費適正化だけでなくて、23ページ、ⅱ)医療提供体制につきましてもしっかり意見発信をしていくというところであります。地域医療構想調整会議といったところがございます。各都道府県としましては、2025年の地域医療構想の推進に向けて昨年度もいろんな検討をしていたというところでありますので、その検討プロセスの中でしっかりデータ分析に基づいて意見発信をしていくというところでございます。
ⅲは本部での取組でございますが、医療保険制度の持続可能性の確保等に向けた意見発信ということでございまして、厚労省の各種審議会、医療保険部会、中医協等々、各種審議会に私どもの本部の役員が委員として参画しております。その各種審議会におきまして、医療保険制度の持続可能性の観点から意見発信をしていく、積極的に意見を言っていくというところでございます。
ivのところは、個々の加入者の皆様に対するアプローチですが、上手な医療のかかり方に係る働きかけということでございます。地域医療を守るという観点もございます。不要不急の時間外受診や休日受診を控えるとか、はしご受診を控えるといったところを「上手な医療のかかり方」と称しまして、加入者の皆様にいろいろと働きかけをしていくというところでございます。
KPIとしましては、24ページ、意見発信を全支部で実施するというのが目標になっているというところでございます。
➆が調査研究の推進ということでございまして、加入者の皆様、4000万人のレセプトデータ、健診データがございますので、それをしっかり分析した上でしっかり活動につなげていくということでございまして、各支部の分析力を高めるために、1つ目のポツにありますとおり、分析用マニュアルをつくって改訂をしたりしております。そういったところ、分析についてもしっかり力を入れていければと考えております。
ⅱのところは、外部の有識者の皆様を活用して調査研究をやっていただくというところでございまして、こちらにつきましても、もう既に令和3年度からやっておりますけれども、毎年度1回公募をして、各回3課題から5課題ずつ採用させていただいて、有識者の皆様に研究をいただいているというところでございます。
以上が2つ目の柱、戦略的保険者機能についてであります。
最後の柱、26ページ、組織・運営関係でございますが、こちらは今、申し上げた保険者機能を発揮していくために各種取組をやっていくということであります。
1つ目の項目、➀人事制度の適正な運用です。階層別研修を実施して、管理職のマネジメント能力を向上させます。
2つ目が新たな人員配置のあり方の検討ということで、これは令和5年1月に新しいシステムがサービスインしましたので、それを踏まえて、安定稼働後の業務量を支部ごとに調査した上で、新たな人員配置の在り方を検討するということが2つ目です。
3つ目が人事評価制度の適正な運用です。
4つ目が人材育成でございますが、OJTを中心としつつ、効果的な研修も組み合わせながら組織基盤の底上げを図っていくというところが1点です。
2点目がデータ分析能力です。データエビデンスというのが、大きな私どもの大切な目標になっておりますので、協会職員のデータ分析能力を高めるために各種研修をやっていくといったところでございます。
27ページ、➄本部機能と支部間の連携の強化というところでございますが、こちらは支部ごとに保険者機能を発揮していくというのが基本でございますけれども、各支部に任せるだけではなくて、本部が支援できることはしっかりこれをしていくといったところであります。
➄の2つ目のポツですが、昨年度の大きな事業の一つとしまして、都道府県単位保険料率が高い水準で推移している北海道、佐賀、徳島、3支部を対象としまして、重点支援プロジェクトと申し上げておりますが、保険料上昇の抑制が期待できる事業に取り組んでいます。まずデータを分析して、課題を抽出して、課題を解決するための事業企画、事業実施、効果検証というプロセスでございますけれども、令和5年度につきましては、データ分析から課題の抽出、課題を解決するための事業の企画までというところでございましたが、そういったところを昨年度検討・実施するというのが計画でございます。
28ページ、Ⅱのところでありますが、内部統制の強化というところもしっかりやっていくところでございます。
➁リスク管理についても大事でございますので、1つ目のポツ、個人情報の取扱い、リスクマネジメントなどについて研修・訓練をやっていくというところなどでございます。
29ページ、➂コンプライアンスの徹底でございます。これは当たり前のことでありますが、コンプライアンスについて研修を通じてしっかり徹底していくというところであります。
Ⅲのところですが、費用対効果を踏まえたコスト削減ということでございまして、代表例としましては、1つ目のポツ、一者応札案件の減少です。複数者からしっかり見積りを取り、仕様書をしっかり見直しをしていくといったところをしっかりやっていきます。
KPIとしましては、一者応札の案件を2割以下にするといった目標でございます。
30ページ、協会システムの安定的な運用でございますとか、システムをしっかり見直しをしていくというところでございます。
➄でありますが、6年度からの3か年のアクションプランもしっかりPDCAサイクルを唱えてつくっていくといったところでございます。
31ページ以下は、出ておりましたKPIをまとめている一覧表でございます。
以上が健康保険になります。
34ページ以下が船員保険のほうでございます。基本、柱の立てつけは健康保険のほうと同じでありますが、同じ部分は説明を割愛しますけれども、船員保険の特殊性があるところだけかいつまんで申し上げたいと思います。
38ページの下の➆福祉事業の効果的な実施というところでございまして、船員労働の特殊性を踏まえた無線医療助言事業とか洋上救急医療援護事業といったところもしっかりやっていくというところ。
下のポツ、保養事業ということでございまして、加入者の福利厚生の向上や宿泊補助のインターネット申請の拡充など、こういったところをやっていくというところであります。
40ページ、特定健康診査の推進というところで、括弧書きで「船員手帳健康証明書」というところがありますが、こちらも船保に特殊なところでありまして、令和5年4月から船舶所有者に健康検査結果の保存が義務づけられるということになりましたので、そこをしっかり船舶所有者に国交省とも連携して働きかけていくというところであります。
あとは、船員手帳の健康証明書をインターネットで提出できる仕組み、利便性の向上ということですが、そこもしっかりやっていくというところです。
KPIとしましては、船員手帳健康証明書データ取得率を32%以上とするといったところがございます。
42ページ、iv)加入者の禁煙に対する支援というところで、KPIとして、オンライン禁煙プログラム参加者におけるプログラム終了者を140人以上とするといった目標も船員保険の特殊なところかと思っております。
43ページの一番上、ⅵ)船舶所有者とコラボヘルスの推進ということで、KPIとしましては、「船員の健康づくり宣言」参加の船舶所有者数を200社以上とするといったKPIを掲げているといったところでございます。
船員保険の各種KPIの一覧は48ページ以下に整理をしております。
長くなりまして恐縮ですが、説明は以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
令和5年度の健康保険協会の事業計画及び船員保険事業の事業計画について御説明いただきました。
ただいまの御説明について、構成員の方々から御質問等ございますでしょうか。森下構成員、お願いいたします。
○森下構成員 御説明ありがとうございました。
例年ですと、もう少し具体的に協会けんぽの報告書、分厚いものを頂いているのですが、今現在手元にないので、運営委員会等の議事録をいろいろと見させていただいたりしていたのですが、令和5年度につきましては、収入と支出がかなりゆとりができたというように御報告があったという覚えがあるのですが、ただ、今後3年、4年後の収支を考えると非常に厳しいという議論があったかと思います。それが今回の書類には全く載っていないのでなかなか議論しにくいところですが、いずれにしろ、協会けんぽが今、社会に果たしている役割というのはかなり重要なものがあるというのは共通の認識であると思います。
前回も前々回も多分構成員の皆様から御意見があったかと思うのですが、協会けんぽの果たしている役割、その発信がなかなかうまくいっていないのではないかという意見があったかと思います。
前回もたしか新聞広告等で皆様にお知らせをしていますとか、各支部の広報を通じて事業主、被保険者に対してはお知らせをしていますというような御回答をいただいておりますけれども、その際にソーシャルメディア、例えばSNSとかLINEとか、そういうものを使ってそれぞれの被保険者が身近にその情報を得られるようなことをやったらどうかというお話も出ていましたが、それらについても今日は全くこの項目の中には一般論としてしか載っていませんので、今後そのような具体的なことを検討されているのかどうかということを伺いたいと思っております。
もう一点、特定健診の実施率のデータの取得についてですけれども、今、健康保険も含めて医療制度の充実した国は日本以外にはなかなか見当たらないと思うのですが、そういう面でも事業主の協力は必要でございますけれども、被保険者の各自が実際に健診をされる際に、せっかく補助金を出していらっしゃるわけですが、そういうものもなかなか周知されていないような気がします。そういうことも含めて、協会けんぽが果たしている役割を世の中にもう少し知らしめるような仕組みを構築していくべきではないのかなということを最初に感じましたので、それについてお答えいただければと思います。
ありがとうございます。
○西村座長 ありがとうございました。
事業などについての社会への発信の不足について、確かに昨年度御指摘もあったところでして、SNSの活用などの御意見も出ていたかと思います。この辺り、いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。
○川又理事 協会けんぽの企画担当理事の川又と申します。よろしいでしょうか。
○西村座長 よろしくお願いいたします。
○川又理事 御質問ありがとうございます。
これは厚労省の事務局のほうに進め方などをもう一度確認をしていただいたほうがよろしいかと思うのですが、本日御説明をしたのは令和5年度の事業計画ということで、令和5年度が始まる前に私どもが立てた計画でございます。本日は最初の回ということで、令和5年度にこうした計画を協会が立てているということの御紹介と理解しておりまして、次回9月に事業報告書という形で、先生がおっしゃいましたような分厚いものを少しダイジェストにしまして、この事業計画のそれぞれの項目につきまして、令和5年度に私どもがどのような活動をしたのかということ、それからKPIはどうだったのかということ、それからKPI、実施してきた中味に応じて協会としての自己評価がどうなのか、を困難度とか重要度を勘案して、御紹介をさせていただきます。
9月のこの委員会において、その評価が妥当なのかどうかということについて、この委員会で委員の皆様方の御意見をいただいて、それを受けて厚生労働大臣に出されるというプロセスと理解しております。
したがいまして、本日のところは前提となる計画の御紹介ということで、実績につきましては、実は事績報告書は、今、まだ策定作業をしておりまして、今月の運営委員会のほうに御報告をして公表されるということになりますので、現時点においてはまだ紹介ができないということで、御理解いただければと思います。
ですから、先ほどの広報等につきましても、どのようなことを実施してきたのかという御紹介は次回可能であると思いますので、今いただきましたいろいろな問題意識につきましても、次回の説明資料の中に反映できるようにしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
進め方については厚労省事務局のほうからもう一度確認のために御説明いただいたほうがよろしいかと思います。
○西村座長 ありがとうございました。
実際にこの委員会で評価をしていくのが9月、次回以降ということですので、そこで詳しく自己評価を各項目でしていただいて、それを踏まえてこの委員会で審議ということで、今、御質問いただいたような内容も当然入ってくるのかと思います。髙橋室長、何か追加ございますか。
○髙橋管理室長
今、川又理事がおっしゃったとおりでございます。
次回9月20日に基盤的保険者機能について、戦略的保険者機能についての説明を行っていただきます。そのときに事業実績など分厚い資料が提出されると思います。その後、9月26日には船員保険、組織・運営体制の強化について、同じく協会から説明などをしていただく予定でございます。
以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
次回以降で今の点なども含めてしっかり審議させていただくという計画でございます。
ほかに御質問・御意見ございますでしょうか。古井構成員、お願いいたします。
○古井構成員 ありがとうございます。
丁寧に御説明をいただきましてありがとうございました。
今日御説明いただいた中で、特に重要度とか困難度のところは、もちろん妥当性の検証が必要と申し上げましたけれども、今の時点でも協会けんぽさんの運営のノウハウというか、重要な要素が整理をされているかと思いました。
例えば10ページ目の➄レセプト点検のところは、やはり困難度が高いわけですけれども、こちらの場合には、困難度が高いというのはいろんな要素があって、この場合には恐らく支払基金さんとの関連もあって、裁定額とか査定率のKPIの妥当性というのも考えてもいいのかと思いました。
25ページ目のⅲ)のところです。この分析結果、いわゆる知見の活用というところは、今度は困難度が高いと言っても全然別の要素で、恐らく有識者などが分析をしたことをどうやって現場に生かすかという技術的な課題だと思います。そうすると、例えば今後この困難度を下げていく、運用を簡単にしていくためのマニュアルをつくるとか、あるいは有識者との役割分担を明確にするとか、そういった困難度を下げていくようなポイント、ヒントが隠されているので、これはすごく貴重な要素で、評価をどうするかというのは我々も考えなければいけないのですが、非常にいい整理をされているなと感じました。ぜひこれを御活用いただけるといいなと思いました。意見でございます。
以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
また違った角度からの御意見でして、評価結果をさらに活用していくような、そういう貴重な内容も含まれている御意見でございました。
御意見でしたけれども、何か関連することで御発言がありましたら。よろしいでしょうか。
では、御意見として、ありがとうございました。
ほかに御意見・御質問がございましたらお願いいたします。尾関構成員、お願いいたします。
○尾関構成員 ありがとうございます。
また、御説明どうもありがとうございました。
令和5年度の事業計画は、作成時点が令和4年の秋ぐらいだと思いますので、その頃はコロナが新型コロナという分類で、2類で、まだ行動規制期間中だったと思いますけれども、令和5年度の事業期間は4月から3月で、11か月ほどは5類に移行した後の期間で、大分行動規制とか活動内容がそれまでと変わってきているかと思います。そういった中で、次回事業報告をしていただく際には、この書面の中にはコロナの影響で活動できないという記載もまだ残っておりますけれども、実際の事業報告の中では、コロナが明けて、どのような形で従来の活動内容が復活したのか、あるいは有効に行われるようになったのか、変わったところを少し御説明いただいて、それが協会の活動や評価にどのような影響を及ぼしているかということも次回御説明いただければありがたいと思っております。
以上です。よろしくお願いします。
○西村座長 ありがとうございました。
では、次回の御説明のところの作成書について、確かにコロナが明けた事業年度になるのかなというところでございますので、そのような変化のところの御説明も加えていただけたらと思います。
この点に関して追加で御説明ありますか。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
ほかに御質問・御意見ございますか。伊藤委員、お願いします。
○伊藤構成員 伊藤です。
質問ですけれども、実際の評価については、その実施状況とか実績というのは示していただいて、次で議論することと思いますので、それに当たって、この事業計画をきちんと理解しておくという趣旨で質問したいと思います。15ページのところと17ページ辺り、特定健診と特定保健指導の実施率のところについて、いずれも同じような書き方がしてあるのですけれども、「実施率への影響が大きいと見込まれる事業所や業態等を選定し、重点的かつ優先的に働きかけることで、効果的・効率的な受診勧奨を行う」という記述がありまして、実施率への影響が大きいと見込まれるというところに重点的・優先的に保健指導とか健診の実施を特に促していくというところの意味はどういうことと理解していいか、教えてほしいのです。
というのは、私が今回この評価に関わるに当たって改めてこの事業計画を読ませていただいたときに、KPIを達成するために、数字を達成しやすいところに重点的にアプローチをするというように見えてしまいました。高齢期の生活習慣病の予防というのは、働く人の事業所の属性によって重要性というのが変わってくるということでもない気がしましたので、重点的・優先的にということの意味合いを理解したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○西村座長 お願いします。保健部長のお名前もお願いします。
○池井保健部長 池井でございます。
伊藤委員、御意見、御質問ありがとうございます。
健診や保健指導については、対象者の方には受診等いただくようご案内をしております。ご案内をしても受診等していただけない方には勧奨を行っており、その際には、優先度を考慮して勧奨させていただいております。特に分かりやすいのは、健診を受けていない方が多い事業所に働きかけをすると、それだけ受けていただける数も多くなりますし、それが実施率にも大きく影響するということでございます。これは保健指導についても同様でございます。
以上でございます。
○西村座長 ありがとうございます。
今のところ、伊藤構成員、よろしいでしょうか。
○伊藤構成員 何となく違和感を持って読んだことをそのまま説明されたようにも聞こえてしまいましたが、受診率が低いところというのを事業所単位で見て、多くの人にアプローチできる、そういう事業所とか業態というのを選定していくということのようでした。こういう目標なので、その前提で評価するしかないとは思っていますけれども、先ほど言いましたように、生活習慣病のリスクを、受診勧奨の対象者が多いところで抽出するというのは、効率的とは確かに言えるかもしれないですが、小規模事業所などの加入者側の認識とはちょっと違うような気もしたので、そういうところをちょっと確認させていただきました。ありがとうございました。
○西村座長 ありがとうございます。
効率性ともう一つどういう基準になるのか、何々性というのが的確な言葉が出てきませんけれども、受診者から見て生活習慣病の重要性というところが多くの人に届いて、行動変容が起きるような、そういうところだと思うのです。そのようなことも含めて多分進めていらっしゃると思うのですが、もしかしたら少し書きぶりということなのかもしれないので、今のような御意見のところを参考にしてまとめていただけたらと思います。
ありがとうございます。
ほかに御質問・御意見ございますでしょうか。今のところ、よろしいでしょうか。
どうもありがとうございます。
では、いろいろ御質問・御意見ありがとうございました。
本日の議論はここまでとしたいと思います。
最後に、事務局から今後のスケジュールの説明をお願いいたします。
○髙橋管理室長 本日は御審議いただきありがとうございました。
今後のスケジュールでございますが、第42回の検討会は9月20日午前10時から、第43回は9月26日午前10時からの開催を予定しております。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○西村座長 どちらも10時ですか。
○髙橋管理室長 はい。
○西村座長 9月のほうは10時から開催させていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは、以上をもちまして本日の検討会を閉会いたします。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。また9月、よろしくお願いいたします。