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第27回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会 議事録
日時
令和6年7月24日(水)16:00~17:00
審議方法
オンライン会議
出席者
委員(五十音順)
新井文子委員、荒川玲子委員、安西尚彦委員、池松和哉委員、今井健委員、加藤真介委員、喜島祐子委員、草野央委員、後藤和人委員、小林英夫委員、小松宏彰委員、新村健委員、神人正寿委員、園田康平委員、武冨紹信委員、東條美奈子委員、鳥越俊彦委員、中田光俊委員、中村敦委員、南学正臣委員、西山充委員、沼部博直委員、野口佳裕委員、原悠委員、針間博彦委員、藤田香織委員、舟久保ゆう委員、別府志海委員、星野卓之委員、本多真委員、宮本洋二委員、安田和基委員、山口健哉委員
新井文子委員、荒川玲子委員、安西尚彦委員、池松和哉委員、今井健委員、加藤真介委員、喜島祐子委員、草野央委員、後藤和人委員、小林英夫委員、小松宏彰委員、新村健委員、神人正寿委員、園田康平委員、武冨紹信委員、東條美奈子委員、鳥越俊彦委員、中田光俊委員、中村敦委員、南学正臣委員、西山充委員、沼部博直委員、野口佳裕委員、原悠委員、針間博彦委員、藤田香織委員、舟久保ゆう委員、別府志海委員、星野卓之委員、本多真委員、宮本洋二委員、安田和基委員、山口健哉委員
議事
1. ICD-11(2023年1月版)の分類の表記に用いる用語の和訳案について
2. その他
2. その他
議事
- 議事内容
- ○事務局
それでは、定刻を過ぎましたので、これより第27回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会を開催いたします。
委員の先生方におかれましては、お忙しいところ、ウェブ会議による御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
冒頭、進行を務めます事務局、国際分類情報管理室の中川と申します。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
開会に先立ちまして、本日はウェブによる開催ということで、御出席状況の確認と御発言の方法の説明をさせていただきます。
Teamsの画面上に、ビデオ、マイクのアイコンがございます。
ビデオ機能はONにしてください。また、マイク機能は、御発言をされるとき以外は、OFF(ミュート)にしてください。アイコンをクリックして斜線が出ているとOFFになっています。
御発言の際は、マイク機能をON(ミュート解除)にしていただいた上で、お名前を名乗っていただき、委員長に指名されてから御発言をお願いいたします。
御発言の終わりには、「以上です」との一言をつけていただき、マイク機能をOFF(ミュート)にしていただくようお願いいたします。
Teamsには、チャットでメッセージを送る機能がございますが、御発言の際は、チャットではなく口頭で御発言いただきますようお願いいたします。チャットのメッセージは、マイクが使用できない場合など何か不具合を事務局にお知らせいただく場合にのみ御使用いただきますようお願いいたします。
それでは、開会をしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、議事に先立ちまして、今月、当省にて人事異動がありましたので、御報告いたします。
参事官に古瀬が着任いたしました。
○古瀬参事官
この7月に着任いたしました古瀬と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
続きまして、国際分類情報管理室長に清水が着任いたしました。
○清水室長
同じく7月から着任しております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
人事異動の御報告は以上となります。
まずは、開催に当たり、厚生労働省政策統括官の森川より御挨拶申し上げます。
○森川統括官
政策統括官の森川でございます。
本日は、お忙しい中、当委員会に御出席いただきまして、ありがとうございます。
皆様御案内のとおり、30年ぶりの改正となりますICD-11、この和訳作業につきまして、日本医学会はじめ関係学会の皆様、長年にわたる御協力をいただいておりますことを、本当に心より感謝申し上げたいと思います。
委員の皆様方には、本日、和訳案の取りまとめに向けて、精力的な議論をお願いできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
続きまして、前回開催時より交代となった委員の先生がいらっしゃいます。新しく委員になった3名の方々におかれましては、私から御紹介させていただきますので、お名前を読み上げましたら、簡単で結構でございますので、一言御挨拶をお願いいたします。最初に、東海大学教授、後藤委員です。後藤先生お願いいたします。
○後藤委員
東海大学医学部の後藤と申します。日本臨床検査医学会の担当をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
以上です。
○事務局
後藤先生ありがとうございます。
続きまして、北海道大学大学院教授、武冨委員、お願いいたします。
○武冨委員
北海道大学の武冨でございます。日本癌治療学会です。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
武冨先生ありがとうございます。
最後に、金沢大学教授、中田委員でございます。中田先生お願いいたします。
○中田委員
皆様こんにちは。金沢大学の中田です。日本脳神経外科学会の用語委員会委員長として参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
○事務局
中田先生ありがとうございます。
それでは、運営要綱に従いまして、会議の成立状況について御報告いたします。
あらかじめ事務局にて確認させていただきました。現在、32名の出席をいただいております。事前に御欠席の連絡をいただいている委員の先生は、井上委員、服部委員、宮園委員、若杉委員の4名でございます。御出席の予定でまだお見えでない方もいらっしゃいますけれども、現時点で委員の3分の1を超える出席をいただいておりますので、本会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。
では、本日の会議資料の確認をさせていただきます。事前送付いたしました会議資料を御覧ください。
資料は画面に投影させていただきます。最初に議事次第、資料1-1から参考資料6までございます。
資料1-1「ICD-11の分類の表記に用いる用語の和訳案について」
資料1-2は別ファイルとなっております。
資料1-2「ICD-11(2023年1月版)の分類の表記に用いる用語の和訳案」
資料2「『疾病、傷害及び死因の統計分類』の改正について(報告)」
資料3「ICD-10(2013年版)提要の修正(報告)」
資料4「WHO-FICネットワーク年次会議(2023年)の報告」
参考資料としまして、
参考資料1「『疾病、傷害及び死因統計分類』の改正に向けたスケジュール(イメージ)」、
参考資料2「総務省告示第百六十四号(官報)」
参考資料3「厚生労働省設置法、社会保障審議会令、社会保障審議会運営規則」
参考資料4「疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱」、
参考資料5「『疾病、傷害及び死因分類』に係る委員会の設置について」、
参考資料6「社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会委員名簿」となっております。
資料につきましては、以上でございます。
議事に入ります前に、幾つか御連絡がございます。
まず、円滑な議事の進行のため、報道機関の傍聴されている方におかれましては、写真撮影(スクショ)は、ここまでとさせていただきます。
また、議事の録音も御遠慮願います。
御協力のほどよろしくお願いいたします。
次に、委員会運営について簡単に御説明をさせていただきます。
本委員会の運営については、社会保障審議会の運営に準ずること
会議は原則公開であること
議事録も原則公開されること
となっております。
それでは、これより議事に移らせていただきます。
南学委員長、よろしくお願いいたします。
○南学委員長
それでは、議事の1「ICD-11(2023年1月版)の分類の表記に用いる用語の和訳案について」、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局
ありがとうございます。事務局でございます。
それでは、これから御説明をさせていただきます。
資料1-1「ICD-11の分類の表記に用いる用語の和訳案について」を御覧ください。
1ページ目には、「ICD-11の和訳作業の経緯」について記載をしております。
「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」の第11回改訂版(以下「ICD-11」といいます。)につきましては、世界保健機関(WHO)における平成30年6月18日の「公表」、令和元年5月28日の「採択」、令和4年1月の「発効」の過程を経て、同月1日から少なくとも5年間の移行期間を設けるとの方針の下、現在、各加盟国においてICD-11の適用の準備が進められております。
WHOの動向を踏まえ、我が国では、WHOにおけるICD-11の更新状況に沿って、日本医学会及び日本歯科医学会に御協力をいただきながら、関係学会各位に用語の和訳案に関する意見照会を行い、その修正及び調整等の作業を行ってまいりました。
今般、関係学会との調整を経まして、2023年1月版のICD-11の収載情報のうち、分類の表記に用いる用語の和訳案について審議を行うこととしたいと考えております。
なお、V章 Supplementary section for functioning assessment(仮訳では、生活機能評価のためのセクション)については、生活機能分類専門委員会(ICF専門委員会)におきまして、社会保障審議会疾病、傷害及び死因分類部会(ICD部会)及び社会保障審議会疾病、傷害及び死因分類専門委員会に対して、和訳案の提示を含めて審議に当たって必要な知見の提供を行うこととされていたことから、第23回ICF専門委員会において取りまとめられた和訳案を提示させていただきます。
2ページ目には、これらの経緯を図でお示ししております。
続いて、3ページ目では、ICD-11の和訳作業に当たっての主な考え方についてお示しをしております。
過去の専門委員会等でも和訳の基本方針等をお示ししてまいりましたが、作業を進めていく中で、委員の皆様や学会様からいただいた御意見等を踏まえ、主に、これらの考え方を重視して和訳案を作成させていただきました。ICD-11全体で一貫性のある和訳案を作成するようにいたしました。
頻出表現は、次のページにございますように、統計上の表章を考慮した定型訳を使用しております。
その他、原文の英語で同一のフレーズが用いられている場合には、可能な限り統一した和訳案を使用しております。
また、複数の和訳案が充てられているものの取り扱いについてですが、同一の英語に対して複数の学会様から異なる和訳案を御提示いただいた場合、原則として、直訳を優先し、1用語につき1つのみ分類の表記に用いる用語の和訳案と定めさせていただきました。それ以外の和訳案については、必要に応じて分類の表記に用いる用語以外の和訳案として残し、索引用語として使用していただけるように、今後、整理をさせていただく方針で整理しておりますが、今後、種々の調整が必要と考えております。
親である上位概念と子である下位概念の階層構造を考慮して、和訳案を作成しました。
ICD-11は階層構造となっており、より下位の概念においては、より狭い範囲を定義する必要がございますので、和訳案作成に際しては、このような階層構造が崩れないことを意識しております。
日本医学会医学用語辞典等との整合性にも配慮して和訳案を作成しております。
また、和訳案の重複についてですが、英語と日本語の違いにより、異なる英語に対して同じ和訳案が当たるケースがございました。しかしながら、複数の分類項目同士において同一の和訳案を使用してしまいますと、統計上支障を来してしまいますので、同じ和訳案が重複しないように調整をさせていただきました。
最後に、環境依存文字の使用についてです。今後、これらの和訳案は様々な媒体で使われることが想定されますので、文字化けの原因となる環境依存文字は一律に使用しないこととさせていただきました。原則として、ローマ数字は半角のアラビア数字を置き換えることとしましたが、一部の用語につきましては、ローマ数字の使用が必要と判断し、英字I、V、Xを用いて、ローマ数字として表現をするように調整をいたしました。
また、環境依存文字に当たる漢字については、平仮名、片仮名や代わりの漢字に置き換えさせていただきました。
続いて、4ページ目に、「定型訳の主な例」を記載しております。
5ページ目に移っていただきまして、こちらにございますとおり、2023年1月版のICD-11の収載情報における分類の表記に用いる用語の和訳案を、今回の審議対象といたします。
図にお示ししているとおり、収載情報のうち、Chapter、Block、Categoryに該当する計35,574用語の和訳案を資料1-2にお示ししております。
これらの和訳案全てに関する御説明はこの場では割愛させていただきますが、複数の学会間で御意見に相違があった要望等につきましては、適宜、資料の3ページ目に記載した考え方などに沿って、事務局において調整させていただきましたことを申し添えます。
6ページ目を御覧ください。こちらに「COVID-19」の和訳案についてお示しをしております。
ICD-10に準拠した現行の「疾病、傷害及び死因の統計分類」におきましては、第ΧΧⅡ章特殊目的用コードに含まれている、原文で「COVID-19」という英語を含む用語について、ICD専門委員会及びICD部会での御審議の結果、「コロナウイルス感染症2019」という和訳を用いて表章がされております。
ICD-11におきましては、COVID-19という英語を含む用語は、第24章健康状態に影響を及ぼす要因又は保健医療サービスの利用の要因、第25章特殊目的用コード、Ⅹ章エクステンションコードに収載されております。第21回ICD専門委員会で御審議いただきましたとおり、ICD-11の第25章特殊目的用コードにつきましては、事務局で和訳案を作成することとしていたため、COVID-19そのものの用語については、これまで関係学会をお示ししておりませんでした。ICD-11の和訳作業においては、原則として、直訳を用いること、ICD-10において、コロナウイルス感染症2019という和訳を使用することに決定した令和3年時とは状況が異なり、現在は、我が国においてもCOVID-19という用語が広く浸透していること、また、コード番号RA01.0、COVID-19, virus identified、All Index Termの中の1つにCoronavirus disease 2019という用語が収載されており、「コロナウイルス感染症2019」という和訳が重複する可能性があることを勘案しまして、このたび、ICD-11におきましては、第24章及びⅩ章に含まれるCOVID-19関連の用語も含めて、全てWHOが使用している表記である「COVID-19」をそのまま使用することとしたいと考えております。
最後に、7ページ目を御覧ください。今後の進め方について記載をしております。
今回の御審議を経て御承認いただきました和訳案につきましては、今後、ICD部会に諮るとともに、ICD部会において、「疾病、傷害及び死因の統計分類」の改正に向けた議論を進めてまいります。
ここで、参考資料1を御覧いただきたいと思います。ICD-11に準拠した疾病、傷害及び死因の統計分類の告示改正に向けたスケジュールのイメージをこちらの資料でお示ししております。
本日の和訳案の審議内容と直接関係するところではございませんが、今後、ICD-11の和訳が使用されていく見込みでありますので、統計基準に関わるスケジュールも今回お示しすることといたしました。
本日開催の疾病、傷害及び死因分類専門委員会におきまして、ICD-11の分類の表記に用いる用語の和訳案を取りまとめることができましたら、今年の秋頃に、厚生労働大臣から社会保障審議会へ「疾病、傷害及び死因の統計分類」の改正に関する諮問を経まして、その後、社会保障審議会から統計分科会、統計分科会から当疾病、傷害及び死因分類専門委員会に対して付議を行い、疾病、傷害及び死因分類部会におきまして、疾病、傷害及び死因の統計分類の改正に関する審議を行いたいと考えております。
具体的な審議内容としては、告示範囲の決定や疾病、傷害及び死因の統計分類を構成する基本分類表、死因分類表、疾病分類表の作成方針の決定等を行う予定です。
また、今回のICD専門委員会で取りまとめる和訳案もお諮りする予定です。
統計分類の変更案が取りまとまりましたら、統計分科会、社会保障審議会へ報告を行い、社会保障審議会から厚生労働大臣へ答申を行えるように進めたいと考えております。
総務省へ変更案を通知してからは、総務省の管轄となりますため、当省から確定的なスケジュールや期間を申し上げることはできませんが、総務大臣から統計委員会へ、疾病、傷害及び死因の統計分類の変更に関して諮問が出され、統計委員会から統計基準部会での付議を行い、審議されることが想定されます。統計分類の変更案に関する審議が終了した後、統計委員会から総務大臣へ答申されるといった流れとなります。
また、総務省における諮問から公示までの期間として、おおむね最低でも半年間程度を要すると想定されますが、極めて大規模な変更であり、新たな概念が導入される新規の分類体系であることを踏まえると、統計委員会の審議に想定以上の時間を要する可能性もあります。
WHOにおいて、2022年1月1日から少なくとも5年間の移行期間を設けることとされていることを踏まえ、当省としては、2027年中の施行を目指して準備を行っているところですが、総務省での作業に最低でも半年間程度を要し、加えて、公示から施行までの経過措置の期間を、仮に、前回同様に約1年間確保するとすれば、2025年の末頃めどに、社会保障審議会から厚生労働大臣への答申を済ませておく必要があると考えております。今後、疾病、傷害及び死因分類部会において、これらの進め方も含め御審議いただく予定としております。
以上が、スケジュールのイメージの御説明でございます。
資料1-1の7ページ目にお戻りください。
今回の審議対象外となるICD-11の分類の表記に用いる用語以外につきましては、WHOにおける更新情報の確認・検証等の作業と並行して、その結果に応じ、和訳案の作成・整理等を継続的に検討してまいります。引き続き、御協力のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。
事務局からの説明は、以上でございます。
○南学委員長
ありがとうございます。
事務局にちょっと確認させていただきたいのですが、名前をぱっと見て、どなたか分からない人がおられるのですけれども、特に問題なく進めてよろしいですか。名前が表記されてない上から3番目の。
○事務局
外部の方も入っておりますので、委員ではない方も入っています。
○南学委員長
では、名前がなくてもいいわけですね。了解です。
それでは、これまでの説明につきまして、委員の先生方から何か御質問・御意見等ございますでしょうか。
神人先生、お願いいたします。
○神人委員
和歌山県立医科大学の神人と申します。
まず、厚労省の皆様には、膨大な作業を取りまとめいただきまして、本当に心より感謝申し上げます。多くのことを勉強させていただきました。
一方、日本皮膚科学会としまして、私、日本皮膚科学会の代表として参加しておりますけれども、日本皮膚科学会としては、今回、日常診療で使用しない病名が代表語として結構採用されているケースがかなり多くて、私自身の力不足を恥ずかしく思っている次第です。最終版でも、例えば、分野によっては和訳が違う用語がまだ散見されたりとかしまして、大変な作業だったと理解はしておりますけれども、全体を通して、表記の一貫性を重視したと伺っているのですけれども、分野によっては、和訳が同じ単語でも異なる用語が散見されるように思っております。
1つ伺いたいのは、問題になる用語について、学会として積極的に了承したわけではなくて、反論したけれども、受け入れられなかったということを、これまでの例えば厚労省と日本皮膚科学会の我々とのメールのやり取りなどをきちんと記録として残していただけるのかというのがちょっと伺いたいところでございます。
というのは、情けない話ではありますけれども、今回の和訳作業に関わった日本皮膚科学会のメンバーが、これから、学会員から何でこんな変な和訳になったんだという感じで批判を受けてしまうことを心配しておりまして、私としては、そのメンバーを守る責務があると感じている次第です。
以上です。
○南学委員長
重要な御意見ありがとうございます。
事務局から、御回答をお願いできますでしょうか。
○事務局
神人先生、貴重な御意見どうもありがとうございました。
御指摘いただきました、これまでの各学会様とのやり取りにつきましては、当省の中で、きちんと記録として保管をさせていただいていることをお伝えさせていただければと思います。
○神人委員
大変ありがたく思います。
多分、私の予想では、これから、先ほどお示しいただいたロードマップの中で、もしかしたら、またもう一波乱というか、さらに、ちょっと変更があるかもしれないと思っておりますし、個人的には、そういう変更の機会があればと期待しているのが正直なところですので、そのときによい用語を提案できるように、早急に、当方の学会の理事会とか学会のシンポジウムで、今回の用語案を取り上げて、議論を進めてまいりたいと思いますので、どうか、今後ともよろしくお願いいたします。
以上です。
○南学委員長
御意見誠にありがとうございました。
それでは、藤田香織先生お願いいたします。
○藤田委員
沖縄病院の藤田です。
同じようなのですけれども、今おっしゃっていたように、代表語に臨床で使用されている語が収載されてないというのが、多分、ほとんど全ての学会でそういう御意見だと思いますけれども、代表語になくても、本当はIndex Termとか Matching Term 、ブラウザのほうでは、臨床で使用されている用語がかなり収載されておりまして、今回は、コードに付随する代表語の和訳ではあるのですけれども、今後の和訳作業にも、またあると思いますけれども、このファウンデーションのICD-11のブラウザのほうの和訳の作業を進めていったら、もっと臨床の先生の使用に近い単語がどんどん載っていますので、できれば、そちらのほうの和訳作業についても、後で、どのようになっているか、できる範囲、可能な範囲で御教示いただければと思います。
以上です。
○南学委員長
藤田先生、ありがとうございます。
こちらは、事務局から何かコメントございますでしょうか。
○事務局
藤田先生、御指摘どうもありがとうございました。
先生御指摘のとおり、多くの先生方がお感じになられているかもしれませんけれども、実際の臨床現場でなじみの薄い表現が、こちらの今回お示ししている分類の表記に用いる用語の和訳案として提示させていただいているものに存在しているかと、当室としても認識はしております。
しかしながら、ICD-11の和訳作業の主な考え方に基づきまして、今後も随時用語が追加され続けていくというICD-11の性質も念頭に置いて、原則としては、直訳を用いる方針で代表語の整理をさせていただいたところです。
なお、医療現場におきましては、様々な表現が日常的に使用されているという事情も承知しておりますので、実際に、先生方がよく使われる表現も、適宜、御使用いただけるように、これまで、学会の皆様から御提出いただいた和訳案については、 Index Term として整理を進める方向で、今後、ICD部会において方針を御審議いただきたいと考えております。
○南学委員長
藤田先生、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
では、荒川玲子先生お願いします。
○荒川委員
ありがとうございます。日本小児科学会の荒川でございます。私からはchild及びchildhoodの訳語について発言をさせていただきます。
現在、childに関しては、複数の訳語、具体的には、平仮名での「こども」、そして、「小児」、「児童」の訳語がそれぞれ充てられている状況にございます。それぞれの学会の御事情もあるかと思うのですけれども、このうち「児童」という言葉は、一般的に、一般社会では小学生の時期を想起しやすいことから、乳幼児期を中心にした病態においてchildhoodを「児童期」と訳すことによって、乳幼児期をイメージしにくくなることが、小児科学会では懸念をしております。日本における用語の運用上、誤解を生じてしまうことで齟齬が生じてしまうということです。
これまでも、多くの先生方には、childの統一について御尽力いただいたことには深く感謝しているわけですけれども、誤解を生じ得る用語に関しては、日本小児科学会として確認をしておきたく、発言させていただきました。よろしくお願いいたします。
以上になります。
○南学委員長
荒川先生、ありがとうございます。
事務局からコメントをいただけますでしょうか。
○事務局
荒川先生、貴重な御指摘、どうもありがとうございました。
今回、提示させていただいている35,574件の用語につきましては、それぞれの用語ごとに複数の学会様と様々な調整を踏まえて、事務局が作成したものということで、また、一つの用語の和訳案を変更いたしますと、ほかの関連する用語の和訳案も併せて変更が必要になる可能性があるという性質を踏まえまして、本日、この場で、今、御指摘いただきました「児童」という用語が含まれている和訳案について、御意見を反映できるかどうかというところの判断は致しかねるという事情を御理解いただけますと幸いです。
いただいた御意見に関しましては、本日の委員会終了後、南学委員長と御相談の上、取りまとめさせていただきたいと思っております。
貴重な御意見、ありがとうございました。
○荒川委員
ありがとうございます。
特に、乳児期に発症する疾患を中心に御検討いただければと思っております。よろしくお願いいたします。
○南学委員長
荒川先生、ありがとうございます。
安田先生にお願いしたいのですが、質問がある先生方、次々に手を散発的に挙げられると、時間コントロールが非常に難しいので、もし、御発言がある先生方は一気に手を挙げていただけると大変助かります。時間が限られておりますので。
それでは、安田先生、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○安田委員
日本糖尿病学会の安田です。いつも後から手を挙げる癖があって、すみませんでした。
先ほどにちょっと戻るのですけれども、最終的に、学会でふだん使われる用語と齟齬が出たりすることは当然あると思いますし、今回、日本糖尿病学会から意見を出して却下されたものに関しては、概念が少し違っているのではないか。つまり、日本糖尿病学会では、あえてその用語を避けて別の言葉を使う。一方ICD-11の和訳に関して原則として直訳を使うという回答があったのですね。ICD-11全体としても、結局、現場で正確に使われないと意味がないと思います。さっき、学会とのやり取りについて厚労省のほうで記録に残すというお話がありました。例えば利用者がある用語について調べたいようなときに、コード番号で調べたときに、それに対するQ&A的なものをサイトとして、厚労省として何かまとめていただくと、正確にその用語を使える。そして、本来の目的である統計にも正確に使えると思うのですけれども、そのようなサイトをつくるような、もしお考えあれば、学会としても、意見を残して、あと、現場で混乱なく使えるようになると思うのですが、その点については、今お考えとしてはいかがでしょうか。
○南学委員長
安田先生、ありがとうございます。一気に多くの方が手を挙げられたので、まとめて事務局から回答いただきたいと思います。
それでは、針間先生と加藤先生と、藤田先生もう一回ですか。それぞれ簡潔にお願いしたいと思いますので、針間先生からお願いします。
○針間委員
日本精神神経学会の針間です。
先ほど、メールでもお知らせしたのですが、今回の和訳案で、精神科関連でごく軽微な修正が2か所ありましたので、この場で言うのがいいのか、後でお知らせするのがいいのか。
○南学委員長
この場で発言して議事録に残していただいたほうがいいので、言っていただけますか。
○針間委員
2か所です。
まず、6C4E.6の病名の中の(医薬品を含む)というのが原文にありませんので、削除してください。
その次の項目。6C4E.7は、病名の前に「他の特定される」という文言をつけてください。これは訳し漏れです。
この2点です。以上です。
○南学委員長
針間先生、ありがとうございます。
それでは、加藤真介先生、お願いいたします。
○加藤委員
日本整形外科学会の加藤です。
第21章のMB57のコードに、脊髄損傷の Functional level という言葉があるのですけれども、私どもは、これを「機能高位」という名前で出したのですけれども、「機能水準」という用語が残った状態になっています。これは、この後に、エクステンションコードの中のXA0V83というところに、それぞれの頸髄、胸髄、腰髄の level があって、それと併せて使うものですので、ぜひとも、「高位」という名前を残していただければと思います。
以上です。
○南学委員長
加藤先生、ありがとうございます。
それでは、藤田香織先生に御発言いただいて、これを最後に、事務局からまとめて回答いただきたいと思いますので、藤田先生よろしくお願いいたします。
○藤田委員
すみません。原文が同一のフレーズは同じ和訳の仕方ということですが、和訳が2種類あるものですけれども、第2章新生物において、gliomas で「グリオーマ」と「神経膠腫」の2つの訳があります。Ⅹ章エクステンションコードは、 schwannoma で「シュワン細胞腫」と「神経鞘腫」の2つの訳がございます。第8章神経系の疾患においては、large arteryで「主幹動脈」と「大血管」、この2種類の訳の仕方がございます。複数の章にまたがっているけれども、 Arteriovenous malformation は、臨床的には「動静脈奇形」で通っていますけれども、こちらの訳では、「動静脈形成異常」と「動静脈形態異常」の2つがございます。複数の章にまたがってありますので、後でメールでも、また、お送りさせていただきます。
英語が違うときは、日本語は同一にしないというルールもあったと思うのですけれども、DizzinessとVertigoですね。どちらも「めまい」と訳されているのですが、Vertigo を「回転性めまい」、Dizzinessを「非回転性めまい」としてはどうか。こちらは、逆に、英語版の原文が2つですけれども、日本語が1つの例です。
このようなのがあります。
○南学委員長
ありがとうございます。
それでは、事務局から、まとめて御回答いただきたいと思います。
○清水室長
本当に3万5,000も用語がある中、先生方におかれましては御丁寧に見ていただき、誠にありがとうございます。また、長年にかけて、いろいろ御協力いただき、ありがとうございます。
先ほど、舩冨から申し上げましたとおり、1つの用語について複数の学会が絡んでいるものですから、また、長きにわたる経緯もあります。このため、今、学会の皆様から貴重な御意見をいただきましたが、この場で私たちとしては、過去の経緯もあったりとか、ほかの場所にもはねるので、そのとおりにしますということは、ちょっとお約束できませんので、南学委員長と御相談の上、方針のほうは決定させていただきたいと思いますのが1点目です。
また、日本糖尿病学会の安田先生のほうから、何らかの形で厚生労働省のホームページというお話もありました。ここについては、ICD-11はWHOが持っているものです。これについては、翻訳権とか、様々なWHOとの交渉も必要で、幾つか乗り越えなくてはいけない部分もありまして、私たちも、すぐにWHOとの交渉抜きに、そういったものをできますということはお約束できないのですが、幾つもの学会から貴重な意見をいただいたのは間違いありませんので、代表語としては使えなくても、索引語としては載せていくことは大事だと個人的には思っていますので、そこを何とかできたらなと考えておりますが、ちょっと調整が必要であることはちょっと申し添えさせていただきます。
私からは以上です。
○南学委員長
いろいろと貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。
事務局から御説明のあった資料と参考資料について、おおむね御了承いただいたと理解しておりますが、御意見をいただいた部分等につきましては、事務局から、後ほどまた、私のほうに御相談していただいて、委員会としての取りまとめとさせていただきたいと思います。
残りの時間で、ほかの議事について進めたいと思います。
議事2「その他」について、事務局から簡潔に報告をお願いいたします。
○事務局
ありがとうございます。
事務局からの御報告が2件ございますので、順に御説明させていただきます。
それでは、資料2と資料3について、御説明させていただきます。
資料2を御覧いただきまして、「疾病、傷害及び死因の統計分類」の改正について御報告いたします。
まず、資料2の1番ですが、委員の先生方には御存じの説明となりますけれども、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD-10)」については、WHOが勧告しております国際的に統一した基準で定められた死因・疾病等の分類となっております。現在の日本の統計分類につきましては、ICD-10に準拠した疾病、傷害及び死因の統計分類という統計基準を、統計法に基づき定めております。
次に2番、今回の告示の一部改正に係る経緯でございますけれども、ICD-10について、WHOにおきまして、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、第ΧΧⅡ章特殊目的用コードの一部でありますエマージェンシーコードの一部につきまして、名称変更が行われました。
内容の詳細につきましては、後ほど御説明しますけれども、こうしたICD-10の変更を受けまして、統計基準であります疾病、傷害及び死因の統計分類にもこちらの変更を適用することについて、厚生労働大臣より社会保障審議会に諮問され、第10回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類部会(ICD部会)において審議されまして、了承された結果、厚生労働大臣へ答申が行われました。
なお、当該エマージェンシーコードの名称につきましては、令和3年5月26日から6月1日に開催されました第25回疾病、傷害及び死因分類専門委員会(ICD専門委員会)におきまして、審議を踏まえて、和訳が決定しております。この厚生労働省における諮問、答申の結果を踏まえまして、総務省において、今度は総務大臣から、統計委員会へ諮問が発出されまして、同内容につき審議を行い、了承されまして、総務大臣への答申が行われました。
改正の主な内容につきまして、御説明いたします。
エマージェンシーコードU11及びU12に係る名称変更ということで、参考資料2の官報告示を御覧ください。向かって右側は改正前、左側が改正後の内容になっております。中身の記載がありますけれども、エマージェンシーコードU11をコロナウイルス感染症2019に対する予防接種の必要性、その下にエマージェンシーコードU12を治療上の使用により有害作用を引き起こしたコロナウイルス感染症2019ワクチンというような変更を行っております。
資料2の3番になりますけれども、今、御説明しました参考資料にもありますが、総務省において、令和6年5月15日に告示が行われ、令和6年6月1日より施行されております。
続きまして、資料3について、簡単に御説明いたします。
1ページから3ページ目が、内容例示表になります。今回の告示の一部改正の機会に併せまして、内容例示表のNo.1のコロナウイルス感染症、No.2のSARSに係るコロナウイルス感染症2019に伴う除外コードの記載を追加、No.3からNo.5につきましては、内容例示の説明書きの削除を行ったところでございます。No.6、No.7につきましては、告示改正の名称変更及び説明書きの削除となっております。
続いて、4ページから5ページ目が索引表になります。こちらも、コロナウイルス感染症に関しまして、索引表の中に用語の新たな追加や配置変更を行いました。
簡単ではございますが、資料2と資料3につきましては、事務局からの説明は以上となります。
○南学委員長
ありがとうございます。
それでは続いて、WHO-FIC年次会議の報告です。
○事務局
国際分類情報管理室の鈴木でございます。私のほうからは、毎年、秋に行われておりますWHO国際統計分類(WHO-FIC)ネットワーク年次会議の状況を御報告させていただきます。
資料4のWHO-FICネットワーク年次会議(2023年)の報告に沿って御説明をさせていただきます。
それでは、昨年行われましたWHO-FICネットワーク年次会議の報告について、令和5年10月16日から20日までの5日間、ドイツのボンにおきまして、対面参加を主体としながらオンライン参加も可能とするハイブリッド開催となりまして、47か国が参加し、対面が190名、オンラインは250名以上が参加しました。
分類・統計諮問委員会であるCSAC-ICDでは、2023年はICD-11についての134件の提案を検討いたしまして、92件が承認されました。日本の投票につきましては、委員の皆様方に御協力をいただきまして、誠にありがとうございました。
CSAC-ICFにつきましては、2023年において、改正提案はございませんでしたが、2024年2月にICF2024年版が公式リリースされると報告がありまして、実際にリリースされました。
その他、(2)以降が、諮問委員会の議長選出や各委員会の報告となります。
簡単ではございますが、以上となります。
○南学委員長
ありがとうございます。
以上、事務局からの御報告につきまして、委員の先生方から何か御質問等ございますでしょうか。
こちらにつきましては、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、議事は以上で終了いたしましたので、最後に、事務局から連絡することがございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
ありがとうございます。
今後の予定ですけれども、委員長からも説明がありましたとおり、事務局のほうで、本日いただいた先生たちの貴重な御意見を受けまして、南学委員長に御相談して、委員会として取りまとめとさせていただきたいと思います。
なお、その後、社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類部会において審議いただく予定です。
本委員会の次回開催ですけれども、現在のところは未定となっております。議題案などがまとまりましたら、委員会開催の日程調整を依頼させていただきますので、先生方におかれましては、引き続き、今後ともよろしくお願いいたします。
以上となります。
○南学委員長
どうもありがとうございました。
それでは、先生方大変お忙しい中、御参加いただき、貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
閉会とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
(了)
照会先
厚生労働省政策統括官付参事官付国際分類情報管理室 清水、中川
代表03-5253-1111 内線7493