第26回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 議事録

健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課

日時

令和6年6月20日(木) 13:00~15:00

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 共用第6会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議題

(1)帯状疱疹ワクチンについて
(2)おたふくかぜワクチンについて
(3)その他

議事

議事内容
○瀧予防接種課課長補佐 それでは、定刻になりましたので、第26回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」を開催します。本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開・頭撮り可です。また、前回と同様、議事の様子はYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているYouTube撮影用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
現在、委員8名のうち7名の委員に出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立することを御報告いたします。
また、本日は、参考人として、岡田賢司福岡看護大学客員教授、加藤学第一三共株式会社研究開発本部開発統括部スペシャルティメディシン臨床開発部長、丹澤亨第一三共株式会社日本事業ユニットワクチン事業本部長、二階堂千恵第一三共株式会社日本事業ユニットワクチン事業本部ワクチン日本事業部管理グループ長に御出席いただいております。
なお、岡田参考人は13時45分頃に御退室される予定でございます。
本委員会の資料は、あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元の配付資料で閲覧する方式で実施いたします。番号01の議事次第及び委員名簿から番号09の利益相反関係書類までを御用意しております。資料の不足等、御不明な点がございましたら事務局までお申し出ください。
申し訳ございませんが、冒頭の頭撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○瀧予防接種課課長補佐 それでは、ここからの進行は鈴木委員長にお願いいたします。
○鈴木委員長 皆様、よろしくお願いいたします。
それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項等について御報告をよろしくお願いいたします。
○瀧予防接種課課長補佐 審議参加の取扱いについて御報告いたします。
本日御出席いただきました委員・参考人から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請資料への関与、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況について御申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容については、番号09利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
まずは、薬事承認等の申請資料作成関与のうち、議題(2)について、加藤参考人よりVN-0102ワクチンについて、申請資料等の作成関与の申告がありましたので、同参加規程第5条により、審議または議決が行われている間は「退室」に該当いたしますので、取扱いについてお諮りいたします。
また、丹澤参考人、二階堂参考人は、調査審議されるワクチンを製造販売する企業の所属のため同参加規程第6条に該当しますが、第5条の「退室」や「議決に加わることができない」には該当いたしません。
この他で「退室」や「議決に加わることができない」に該当する委員・参考人はいらっしゃいませんでした。
各委員・参考人におかれましては、繰り返しのお願いで大変恐縮ですが、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を御申告いただきますようお願い申し上げます。
事務局からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ただいま事務局から本日の委員・参考人の審議参加の取扱いにつきまして御説明いただきました。
予防接種・ワクチン分科会審議参加規程第5条及び第13条の規定では、分科会等が特に必要と認めた場合には、出席し意見を述べることができるとなっております。
今回、当委員会の議題に関する内容や知見などをお伺いする趣旨で参考人の出席をお願いしておりますことから、同規程に基づきまして、本日の委員会で意見を述べ、審議に参加していただく、こういったことで委員の皆様、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 皆様、御首肯いただきました。ありがとうございます。
それでは、委員の皆様より御了解いただきましたので、本日そのように取扱いをさせていただきたいと思います。
それでは、議題のほうに入っていきます。
本日、議題は2つございます。議題1「帯状疱疹ワクチンについて」です。前回、令和5年11月の本委員会におきまして国立感染症研究所に対してファクトシートを作成するよう依頼があったところです。今回ファクトシートが作成されましたので、その内容について確認するとともに、議論を進めたいと考えております。
それでは、ファクトシートの内容につきまして、国立感染症研究所、森野委員から御説明をお願いしたいと思います。森野委員、よろしくお願いします。
○森野委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
このたび、前版の2017年2月に発行されておりました帯状疱疹ファクトシートの発行から7年が経過し、その間に組換え帯状疱疹ワクチンの使用が可能となり、また、種々知見も徐々に蓄積されたことから、構成はそのままに、追記・更新という形で第2版を作成させていただいたものとなります。大分ページ数が多くなっておりまして、かいつまんで御紹介をさせていただければと思います。
冒頭に要約をお載せしておりまして、本編は7ページ目からとなります。帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルス(以下「VZV」)の初感染に当たる水痘罹患の際に、VZVが脊髄後根神経節などに潜伏感染し、後に再活性化することによって発症する病態です。
VZVの再活性化には細胞性免疫の低下の関与が指摘されており、加齢は細胞性免疫低下の一つの重要な要因とされています。
帯状疱疹の合併症の一つに帯状疱疹後神経痛(PHN)があります。帯状疱疹患者さんの10~50%と頻度が高く、QOLに関わるものです。加齢はPHNの重要なリスク因子でもあります。そのほか、帯状疱疹の発生部位に応じて、ラムゼイ・ハント症候群、目の合併症、髄膜炎・脳炎、さらに免疫不全の方などでは大変重篤な内臓播種性VZV感染症など様々な合併症が知られています。また、感染性の点では、VZVの感受性者にとって、水痘等の感染源となり得ます。
抗ウイルス薬が存在いたしますが、皮疹出現後3日以内、少なくとも5日以内の投与開始が望ましく、PHN発症予防にはより早期の投与開始が重要となります。
20ページから疫学情報となっております。国内で実施された2つの大規模疫学調査の御紹介がございます。宮崎スタディは1997年に開始され、直近で2020年までの結果が公表されております。全年齢における帯状疱疹罹患率は、1997年3.61から2020年6.50/千人・年と、小児の水痘ワクチン定期接種導入以前から年率約1.5%ずつの増加の傾向が示されております。年齢別では男女共に50歳代から罹患率が上昇し、70歳代でピークとなっています。
もう一つ、50歳以上を対象とされたSHEZスタディは2008年~2012年に実施された研究で、罹患率は10.9/千人・年と報告をされています。諸外国でも年齢に伴う罹患率の上昇が示されておりまして、27ページに各国の罹患率を抜粋して表にまとめられています。
また、28ページ冒頭にお示しのとおり、免疫抑制状態にある方では帯状疱疹の罹患率が高くなっております。
続いて、同じく28~29ページにかけてのPHN罹患率、入院率、死亡率につきまして、先ほどのSHEZスタディでは、帯状疱疹患者さんのうち19.7%がPHNを伴い、高齢の方ほど合併率が高かったことが示されています。その傾向は各国からも同様の報告があります。入院率、死亡率も同様に高齢ほど高くなり、釧路市で2013年~15年に実施された60歳以上における前方視的観察研究では、罹患率10.2/千人・年、そのうち入院を要した方はその3.4%と報告をされています。
死亡率は、50歳以上人口における検討においては、各国0.21~0.27/10万人・年。性別で示された全ての調査では50歳以上男性で0.26、女性で0.67/10万人・年と報告をされているところです。
31ページからワクチンの情報となっております。御存じのとおり、現在国内で帯状疱疹予防に2種類のワクチンが製造販売承認されています。乾燥弱毒生水痘ワクチンと乾燥組換え帯状疱疹ワクチンで、いずれも50歳以上の方に対する帯状疱疹予防の効果とされており、組換え帯状疱疹ワクチンについては、2023年6月に帯状疱疹の罹患リスクの高い18歳以上の方にも適応が拡大されております。
33ページ、ワクチンの疾病抑制効果について御覧いただきますと、それぞれRCTとデータベース等からの後方視的研究の結果が掲載されております。ここではRCTの結果を御紹介させていただきますと、弱毒生ワクチンについては、米国における60歳以上対象の研究において、接種後約3年の間、帯状疱疹発症、PHN発症、疾病負荷がそれぞれ51.3%、66.5%、61.1%減少したと報告をされております。
組換え帯状疱疹ワクチンの有効性は、50歳以上、70歳以上を対象とした2つのRCTで、どちらも中央値約3年の観察期間において、帯状疱疹予防効果はそれぞれ97.2%、89.8%でした。また、両試験の70歳以上の参加者を合わせたプール解析でPHNの予防効果が88.8%と報告されています。
34ページ、効果の持続性に関しては、それぞれの追跡調査において弱毒生ワクチン接種後の帯状疱疹とPHN発症予防効果は、接種後4~7年間でそれぞれ39.6%、61.1%、接種後7~11年目はそれぞれ21.1%、35.4%と低下が報告されております。
乾燥組換えワクチンは、2回目接種後の8年、9年及び10年における帯状疱疹予防効果がそれぞれ83.3%以上、72.7%及び73.2%とされております。
34ページからは安全性の項となっております。弱毒生ワクチンについては、国内50歳以上を対象の臨床試験において、接種後6~8週までに認められた有害事象のうち、2%以上に認められたのは、表8にあるように、主に注射部位の局所症状でした。海外の60歳以上対象の臨床試験においても、ワクチン接種群はプラセボ群と比較して接種後の有害事象に有意差は認められませんでした。
38ページに帯状疱疹の既往のある方に対する安全性も確認されている旨、また、原則帯状疱疹予防を目的とした弱毒生ワクチンの接種については、免疫機能の低下状態にある方は接種不適とされておりますが、39ページに免疫抑制剤使用中の方における安全性の各種報告も記載があります。
また、40ページ、組換え帯状疱疹ワクチンでは、50歳以上または70歳の方を対象とした臨床試験で、接種部位の有害事象がプラセボ群で11%に対して、ワクチン接種群で80%ほどと頻度高く報告されました。多くの方は軽度から中等度ながら、局所、全身反応共に20%前後でグレード3の症状が認められた症状もございましたが、持続期間中央値は1日もしくは2日となっております。
同臨床試験における日本人対象のサブグループ解析においても、ワクチン接種と関連する重篤な有害事象や死亡は認められませんでした。
また、46ページ、免疫抑制状態にある方においても、接種と関連する重篤な有害事象や死亡は報告をされておりません。
続きまして、49ページからの医療経済学的評価は、この後、池田先生から御紹介をいただけるということで、最後に62ページに飛んでいただきまして、諸外国の導入状況につきまして、国別に導入経過を記載するとともに、65ページに現状を表にまとめさせていただいております。対象年齢に関しては、米国、カナダでは、国の予防接種スケジュール、NIPに導入当初は弱毒生ワクチンを60歳以上に推奨され、組換え帯状疱疹ワクチン導入後、50歳以上に変更されてきています。その他の国々では65歳以上の設定が比較的多いところですが、英国では組換え帯状疱疹ワクチン導入に伴い、現在対象年齢の引下げが行われており、当初70歳の推奨であったところが、10年かけて60歳へ変更する過渡期にあります。なお、一部の国では18歳以上の免疫不全者の方に対して組換え帯状疱疹ワクチンの接種も推奨されているところです。
ワクチンの種類は2種類とも使用可能な国から、英国、米国をはじめ、現在はNIPで用いるワクチンを組換え帯状疱疹ワクチンのみとする国も複数見られるようになってきております。
WHOでは各国の状況に合わせて、疾病負荷の重要性、プログラムの有効性が考慮されると考えられる場合には、年齢依存的な疾病負荷及びワクチン有効性、防御期間、費用対効果を考慮して、帯状疱疹ワクチンの定期接種化の導入をそれぞれの国で決めてもよいだろうとの見解がポジションペーパーで示されているところです。
以上となります。大変駆け足となって申し訳ありません。ありがとうございました。
○鈴木委員長 森野委員、どうもありがとうございました。
それでは、費用対効果分析の結果につきまして、池田委員の研究班で実施いただいたものです。池田委員からよろしくお願いいたします。
○池田委員 池田でございます。
それでは、私のほうで担当させていただきました医療経済評価、医療経済学的な観点ということで、49ページから簡単に御説明させていただきます。
まず、我が国における先行研究でございますが、4件見つかりまして、それぞれ一定の仮定を置いた上で分析しておりまして、生ワクチン、組換えワクチン、それぞれおおむね費用対効果良好という結果でございました。ただ、この後、より新たな臨床成績が出ていたり、あるいは分析の前提条件等を若干変えて分析してみる必要性もあるということでございまして、今回新たに年齢層ごとに2つのワクチンの費用対効果の比較ということで、新たな分析を実施しております。なお、分析に当たりましては、国立感染症研究所の先生方、特に森野先生にいろいろと詳しく御指導いただきまして、感謝申し上げます。
50ページでございますが、今回、ワクチン非接種の場合、生ワクチンの接種をした場合、組換えワクチンの接種をした場合、3つのストラテジーについての比較を行っております。分析に用いた主なパラメータにつきましては表16のところにまとめてございます。
今回先行研究などを見ましても、幾つか前提条件、仮定の置き方にいろいろ議論のあるところがございましたので、50ページの中ほどに書いておりますけれども、帯状疱疹既発症者に対してのPHN、神経痛の発生の予防効果につきまして、生ワクチンについての予防接種は、文献値をそのまま使いますと非常に数値の揺れが大きいものですから、基本分析では発症予防効果につきまして、初年度は50%、2~7年目が25%に減衰するという仮定の下で基本分析を行っております。その他、シナリオといたしまして、初年度から7年目まで50%を維持するというシナリオ。発症予防効果は、論文どおりに少し値の揺れが大きいのですけれども、これを使った場合というシナリオ。PHNの発症予防効果がゼロであるというもの。ワクチンにとっては一番不利な設定になるのですが、こうした基本分析に加えまして、3通りのシナリオでの分析を行っております。
その下に書いてございますが、帯状疱疹や発症後神経痛など合併症の罹患率、もともとワクチンを接種しない場合の罹患率が高ければ高いほどワクチンの効果は大きく出るといいますか、費用対効果は良好に出てくるわけでございまして、この値につきましても別シナリオをつくりまして、それについての分析も行っております。また、QOLの値。罹患時のQOLの低下につきましても先行研究で幾つか違った設定がございましたので、Hoshi先生方の分析の値もそのまま使って行うということでございます。
ということで、結果ですが、表17Aというところは基本分析でございますが、大変数字がたくさん並んでいて見にくくて恐縮でございますが、Aという列のところ、ワクチン接種がない場合に比べて生ワクチンの場合の費用対効果はどうかということが年齢ごとに書いてございます。単位は万円/QALYです。数字が書いてございますが、おおむね500~600よりも小さい数字が出ておりますと、生ワクチンを接種することによる費用対効果が良好ということを意味しておりまして、おおむね全ての年代でそうした費用対効果良好という結果が出ております。
一方、Bの列でございますが、こちらは接種なしの場合に比べて組換えワクチンを使った場合の費用対効果ということで、これも大体500ないし600の基準値よりも小さい数字ということで、費用対効果がおおむね良好と考えられる結果でございます。
Cのところは生ワクチンに対して組換えワクチンの費用対効果ということで、相対的な費用対効果の計算をしたところでございますが、こちらにつきましては、生ワクチンと組換えワクチンの直接比較の臨床試験を基に算出した数字ではございませんので、これはあくまで参考値ということで御覧いただきたいと思いますが、年齢によりまして、500あるいは600の値を上回るようなところもございます。
これらの結果、簡単にまとめますと、AやBの列を御参照いただければお分かりのように、基本的にはいずれかのワクチンを使うことによって、50歳以上の各年齢層におきまして、おおむねワクチン接種については費用対効果がよいという結果が示されております。
なお、表17B以下、55ページ以降には、先ほど御説明しました幾つかのシナリオを変えた場合の計算結果を示してございますが、こちらもAの列、Bの列、それぞれ御覧いただきますと、おおむね500ないし600よりも小さい数字が出ておりまして、非常に高い年齢層の一部については費用対効果の点での若干の課題はあるところでございますけれども、おおむね費用対効果良好という結論が示されております。
簡単ですが、以上でございます。
○鈴木委員長 池田先生、どうもありがとうございました。
続きまして、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○瀧予防接種課課長補佐 事務局でございます。
資料の御説明をさせていただきます。資料1-2「帯状疱疹ワクチンについて」を御覧ください。
まず、2ページ目を御覧ください。こちらは帯状疱疹ワクチンにつきまして、これまでの経緯を御説明して、ファクトシートにおける知見の御紹介をした後、今後の方針というところで論点をお示しさせていただきたいと考えております。
4ページを御覧ください。帯状疱疹ワクチンのこれまでの経緯でございます。平成28年に阪大微研生ワクチンについて、帯状疱疹予防の効能・効果が追加され、ファクトシートを作成いただきました。平成30年に組換えワクチンが薬事承認されております。
その後、昨年11月にこの小委員会におきまして御議論いただいて、知見が一定集積したということを踏まえまして、費用対効果も含めた新たな知見をファクトシートへ追記いただくよう、国立感染症研究所に依頼をいたしました。
6ページを御覧ください。こちらは先ほど森野委員より説明いただきましたファクトシートから簡単におまとめしたもので、6ページ以降続きます。
6ページは疾患についての知見をまとめておりまして、こちらは昨年11月に御紹介したものから大きなアップデートがあるところではございません。上段ですが、帯状疱疹について罹患率が50歳代から高くなりまして、ピークは70歳代。また、治療法が存在しまして、抗ウイルス薬が有効ということになっております。
下段のほうでございますが、代表的な合併症として帯状疱疹後神経痛(PHN)がございまして、数か月から数年にわたって痛みが持続する場合があるということになっております。
7ページを御覧ください。疫学について、帯状疱疹、PHN発症率をお示ししたものです。国内の大規模調査には宮崎スタディ、小豆島のSHEZスタディがありまして、いずれにおいても50歳から罹患率が高くなりまして、70歳がピーク。PHNについても70歳代以降で特に増加するとされております。こちらの図表ではファクトシートに収載されたSHEZスタディの結果をお示ししております。
8ページを御覧ください。生ワクチンの安全性についての知見です。こちらも新しいものというわけではありませんが、生ワクチンの安全性が国内臨床試験で確認されているというところでございます。
9ページを御覧ください。組換えワクチンの安全性についての知見です。組換えワクチンについても国内臨床試験で安全性が確認されているというところでございます。
10ページを御覧ください。生ワクチン及び組換えワクチンの有効性についてです。いずれのワクチンにおきましても帯状疱疹、PHNに対する有効性が確認されておりまして、有効性の持続期間について、生ワクチンでは数年から10年程度とされております。
11ページを御覧ください。ワクチンの費用対効果について、厚労科研池田班で分析いただいた結果をファクトシートよりお示ししております。先ほど池田先生に御説明いただいたとおりではございますが、費用対効果が良好とするICERの基準が過去500万円~600万円/QALYとされていたというところですが、50歳から80歳までの5歳刻みで見まして、いずれの年代であっても、少なくとも一方のワクチンは費用対効果が良好であるという結果でありました。
12ページを御覧ください。ワクチンの供給につきまして、最短で令和7年4月からの供給の状況につきましてメーカーに確認しましたので、その結果をお示ししております。生ワクチンの阪大微生物病研究会、組換えワクチンのグラクソ・スミスクライン株式会社、いずれにつきましても、令和7年度から定期接種化された場合の供給について対応する意向を示されておりまして、企業の想定の接種プログラム、接種率におきましては必要量の製剤を供給可能と伺っております。
14ページを御覧ください。こちらにまとめとして論点を3つお示ししております。論点1、帯状疱疹の疾病負荷、有効性・安全性、費用対効果評価の結果を踏まえて、ワクチンの評価についてどう考えるかとさせていただいております。
論点2、技術的論点といたしまして、マル1、接種の目的について、重症化予防と考えてよいか。マル2、対象年齢は疾病負荷が増加する70歳頃に十分なワクチン効果が発揮できるようなタイミングで接種を行うことが適当ではないか。マル3、用いるワクチンについて。いずれの年齢に接種する場合であっても、少なくとも一方のワクチンの評価が良好とされたことから、ここをどのように考えるか。
論点3として、論点1及び2の結果を踏まえまして、その整理をした上で、よろしければ、基本方針部会等でさらに検討を進めることとしてはどうかということでございます。
事務局からの御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 資料の御説明ありがとうございました。
それでは、最初に御説明いただいた森野委員、池田委員からのファクトシートに関する御報告の内容、それからただいま事務局からありました資料説明も踏まえて、委員の皆様からの御意見あるいは御質問がございましたら、よろしくお願いいたします。大藤委員、お願いいたします。
○大藤委員 御説明ありがとうございます。また、ファクトシートについて詳細におまとめいただいて、どうもありがとうございました。
論点で挙げていただいている帯状疱疹ワクチンの対象の年齢に関しては、70歳頃にということで御提案いただいているのですけれども、疾病負荷というところを見ますと、確かに70歳代というところで罹患率がピークになってくるというところはそうなのですが、一方で、50歳以降で罹患率が増えてきたり、あと、スライドの7枚目でSHEZスタディの年代別の発症数とか罹患率を示していただいていますけれども、症例数とかを見ると、合計401人帯状疱疹の方がいる中で、70歳までに帯状疱疹になる方というのが半分ぐらいいらっしゃっているので、70歳に近いところで接種するということになると、半分近くの人はそのワクチンの恩恵を受けられなくなるのではないかというところを懸念しますので、もうちょっと早い年代に設定してもいいのではないかと思ったりします。
一方で、生ワクチンの有効性の持続期間とか平均寿命なども考えますと、それぞれの人の考え方で遅い年齢に打ちたい人もひょっとするといるかもしれないということがありますので、どの年齢で打つというのを決め打ちするのではなくて、何歳以上で1回、どこかのタイミングで助成を受けられると。個人のタイミングで受けられるような選択肢があってもいいのではないかなと思いました。
対象者の考え方ですけれども、年齢というのはすごく大事なファクターだと思うのですが、一方で、ファクトシートの28ページで示していただいていたように、免疫抑制剤を使っている方とか、移植された方とか、そういった人は帯状疱疹になったときの重症化のリスクがかなり高いということがありますので、その罹患率を見ると、高齢者の方たちの罹患率に匹敵する、あるいはそれよりも高いような罹患率になっていますので、重症化リスクが高い人たちへの接種というところにも何か検討できればいいかと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかの委員の皆様、いかがでしょうか。原委員、よろしくお願いいたします。
○原委員 御説明ありがとうございました。
私も大藤委員と同じように、ピークは70歳のところに発症はありますけれども、それよりも少し若い世代にも疾病負荷は一定程度ありそうだなと思いますので、接種の時期に関しては70歳よりも早いところで接種してもいいのではないかなと思いました。
あとは、2つのワクチンがありますが、持続期間のことを考えると、組換えのほうがより長く有効性を保っているということを考えると、接種する時期に応じてそちらを優先的に接種したほうがいいということも考え得るのかなと思います。費用対効果のところを見ても、高齢のほうになるとむしろ組換えワクチンでは費用対効果が悪かったりしますので、そういう時期では生ワクチンという選択肢もあるのかなと思いましたので、どちらかのワクチンを必要な時期に接種できるようにするのがよいのかなと思いました。
その場合に、ファクトシートの中で海外の導入状況などをまとめていただいていますけれども、前にどちらかのワクチンを接種した場合も、次にどちらか。生ワクチンをした後に組換えワクチンを接種することに対して特に制限を設けているとかいうものもありませんでしたので、接種回数についてもどちらか一方を助成して、どちらか一方は自費で接種するというやり方もいいのかなと思いました。ちょっと取り留めもなくなってきましたけれども。
海外の状況を見ましても、免疫不全の方たちについては、もっと若い世代、接種可能な時期から接種できるようにされていますので、その辺りも一緒に考えてはどうかと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
私のほうから医療経済的な分析について池田委員に質問させていただきたいのですが、いずれの表もそうですが、ベースケースの表で言いますと、上段のほうは50歳、55歳、60歳ということで、これはこの世代のみに接種したときの費用対効果の分析の結果が示されており、下段のほうは50歳以上、55歳以上ということで、現実的にはその世代だけではなくて、ある一定年齢以上全員に打つということになることを想定すると、下段のほうを見て判断したほうがいいのではないかという気がするのですが、そういった解釈で正しいでしょうか。
○池田委員 御質問ありがとうございます。御指摘のとおりで、今後もしある一定の年齢以上に対しての接種という形で適正値などを検討する場合には、下のほうにございますような一定年齢以上の集団全体に接種した場合の費用対効果の数値のほうを御参照いただくのがよいかと思います。
○鈴木委員長 分かりました。ありがとうございます。
すみません。私の質問が入ってしまいましたが、そのほか、委員の先生方、御意見、いかがでしょうか。お願いします。
○菅沼委員 論点1につきましては、これから高齢化社会を迎えるということで、高齢の方が多くなり、帯状疱疹が極めて大きな問題になると思いますので、非常に重要性は高いと考えられるのかなと思います。また、これまで示されているワクチンの有効性・安全性というのは知見が出ておりますので、担保されているのではないかなと思います。
論点2の接種の目的というところは、書いてありますとおり、重症化予防ということでよろしいのではないかなと思っています。
先ほどからお話があった対象年齢につきましては、50歳から細胞性免疫が低下して発症率が上がるということですが、重症化あるいは罹患率が上がるというところがそれよりも後ろのところに来ているというところがありますが、逆に後ろ過ぎると今度は費用対効果が悪くなるというデータもありますので、50歳以上よりも少し後で、70に近過ぎると逆に恩恵を受けられない方が増えてしまうということがあるので、そこら辺で考えるべきかなと私も思います。
それと、もちろんワクチンについては、今回のところでは費用対効果の点で生ワクチン、組換え、いずれも費用対効果はよいということになったと思います。そこの点では両者使えるのかなと思うのですが、実際医療の現場のほうで使うとなると、両方のワクチンが混在するという形がちょっと見えてくるのかな。もし選択できるということであれば、なおさらどちらも用意されるというところになるので、それについての誤接種等の混乱が起きないかどうかというところは問題になるというところでありますし、明らかに2つのワクチンというのはかなり性質の違うワクチンでありますので、そういった中で、どう違うのかというのを接種する選ぶ側。もし選ぶという形になれば、選ぶ側にどういうふうに分かりやすく説明するのかというところは非常に重要ではないかなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。氏家委員、よろしくお願いいたします。
○氏家委員 参加が遅くなって大変申し訳ありません。これから情報をキャッチアップしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 分かりました。今、御出席ということで。了解いたしました。では、後で御意見を伺えればと思います。
では、近藤委員、よろしくお願いします。
○近藤委員 近藤でございます。
ファクトシートをおまとめいただきありがとうございました。
まず、論点1に関してですけれども、3項目、疾病負荷、ワクチンの有効性・安全性及び費用対効果についておおむねよろしいのではないか。費用対効果については、これまでの研究及び池田先生の今回の試算の結果で見て、私の知っている範囲でもおおむねどちらのワクチンを使ってもよろしいのではないかというような評価だと考えております。でありますので、方向性としては広く打っていただく方向でいいかなと思っております。
技術的なところについては、今、いろいろ御意見があったのですけれども、打っていただく方に選択していただくという形になるのかなと思うのですが、これも御指摘があったように、どのように選択してもらうかという形、伝え方が難しいところかなというところでございますが、そちらはこれから自治体等現場でできるような形ということと、国民へのコミュニケーションという形で工夫していくということで、いろいろ皆様の御意見をいただきながらという形になってくるのだなと思いました。
もちろん、ワクチンについてはどちらも原則的には使用可能で、繰り返しになりますが、最終的には打つ方の御選択に委ねるということかなと思いました。
簡単でございますが、以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。森野委員、よろしくお願いいたします。
○森野委員 私もこれまでの先生方と同じく、論点1につきましては、現在、そしてこれからの帯状疱疹疾病負荷の大きさを考慮し、また、ワクチンの有効性・安全性、お示しいただきました費用対効果、いずれの点においても広く接種をいただくワクチンとして望ましいものなのかなと感じております。
論点2、技術的論点におきましては、順番が前後いたしますが、先にマル2の対象年齢につきまして。こちらも先生方と同じく、罹患率のほう、特に上昇する70歳よりも前にというところは、ワクチン予防という意味で非常に大事なポイントの設定になるかなと思っております。
そして、組換えワクチンの長期の有効性が示されつつある中で、50歳以降罹患率が上がり始めるという疫学情報が示されており、米国のACIP、英国のJCVIでも組換え帯状疱疹ワクチンの高い有効性と持続性を根拠に、NIPの対象年齢をそれぞれ50歳以上60歳という形で方針が示されているところが今回ございまして、その年齢を参考にすることも一つあろうかと思ったところです。
また、場合によっては選択肢を広げる形で、こちらもお話にございましたように、現在小児の定期接種のワクチン等で行われているように、やや幅広の対象年齢と標準的接種年齢という形で2段階構えでの設定というのも考慮し得ると、広くニーズに応えられるのではないかなと感じたところでありました。
そして、ちょっと戻りまして、接種の主な目的が帯状疱疹やその合併症による重症化予防と考えてよいかという点につきましては、一般的にワクチンの予防効果として感染予防、発症予防、重症化予防などの意義を考えていった場合に、今回、特に組換え帯状疱疹ワクチンにおいては、90%以上と非常に高い帯状疱疹そのものの発症予防効果が示されているところで、発症予防というのも医学的には目的として含まれるであろうと思うところであります。なお、こちらは、恐らく定期接種の枠組みとしての公衆衛生上の意義として、ヒトヒト感染の拡大による蔓延予防と個人予防の位置づけとの比較の意味での御意図ということは少し拝察しながらも、医学的な意味での接種目的については発症予防が含まれるであろうという意味で、ここでちょっとだけコメントをさせていただけたらと思った次第です。
こちらの項目とは少し離れる点になりますけれども、帯状疱疹に関しまして、ファクトシートでも御紹介させていただきました宮崎スタディで長くフォローいただいているところでありますが、国のサーベイランスというのが、帯状疱疹に関して現在ないところと認識しております。その点で定期接種導入に当たっては、施策の評価という意味でサーベイランスがやはり必要となってくるのであろうと思ったところです。
以上になります。ありがとうございます。
○鈴木委員長 森野委員、どうもありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
よろしければ、ひとまずここまでのところでもし事務局のほうで何かコメント、御対応いただけることがあれば、よろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
先生方、御意見いただきありがとうございました。
まず、論点1として挙げさせていただいたものに関しましては、現状特段大きな御異議、コメント等はなかった認識なので、論点2のそれぞれに関しての御意見について、可能な範囲でレスポンスをさせていただきます。特に年齢のところについて御指摘をいただいていたかと思っておりまして、論点3に先に行ってしまうのですが、今後部会でも具体的な規程等を検討するに当たって、科学的な観点で評価をいただければということで挙げさせていただいていたところでありますので、最終的な検討は部会でも御相談させていただければと思っておりますが、70代の疾病負荷というところについては、今、私の理解では、下限の年齢についてコメントいただいたかと思っております。50代での疾病負荷があるということはファクトシートでも御指摘いただいておりますので、そういったところも踏まえつつ、最終的にはマル1の重症化の予防というところについてどういった設定が適切かというところで、今後御議論いただけるように準備をしてまいりたいと思っております。
1つ、生ワクチンや不活化ワクチンも、経時的には有効性は低減してくるところであるので、事務局で書かせていただいたように、70歳頃に十分なワクチン効果を発揮するということは、マル1の目的に照らしても必要なことなのかなと思いますけれども、その点、事務局で書かせていただいたマル2の文言についてもし御異議やコメントがあれば、さらに御指摘をいただければと思っております。
そして、使うワクチンのところは、菅沼先生から誤接種などもというところを御指摘いただきましたが、こちらはまさに運用の中で適切に自治体ないし医療機関に情報提供をする必要があるということかなと思いましたので、そこは踏まえて今後の議論を進めさせていただきたいと思ってございます。
最後、森野先生に目的のところをコメントいただきましてありがとうございました。森野先生に推察いただいたとおり、公衆衛生上の目的ということで、重症化の予防ということが考えられるのではないかというのが事務局の案でございました。他方で、発症予防効果が当然あるということもファクトシートにおまとめいただいておりますので、そこは切り捨てるわけではございませんけれども、一義的な接種の目的と施策の目的ということで、重症化予防ということについて、特段大きく御異議がなさそうであれば、こういった考え方でよいかということでございました。
事務局からのレスポンスは以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ただいまの御説明も含めて、そのほか、委員の先生方から御質問、御意見ございますでしょうか。氏家委員、よろしくお願いします。
○氏家委員 遅くなって、説明を直接はお伺いしていないのですが、資料を事前にいただいていますので、それを踏まえて、先ほどの議論を踏まえてコメントをさせていただきたいと思います。
論点2の対象年齢のところですが、幾つか評価ポイントがあって、帯状疱疹は、高齢になればなるほど重症化しやすく、発症もしやすいという特徴があり、若ければ若いほど逆に発症のリスクは低く、重症化のリスクも低いという特徴がある疾患ですので、費用対効果を含めたバランスというところをどこに取るかということが重要になってくるだろうと思います。
同様に、高齢者を対象にB類疾病で行っているようなワクチンの接種に関しては、インフルエンザ、肺炎球菌、COVID-19というワクチンがございます。それぞれ65歳からの接種というところがありますので、そういった分かりやすさというところも一つ論点にはなるのかなと思います。
加えて、幾つかの国は費用対効果を踏まえて、イギリスなどは前回の議論の中でも費用対効果を重んじる国として挙げられていたと思いますが、2年前までずっとゾスタバックスという水痘生ワクチンのほうを使っていましたが、今は65歳を対象にシングリックスに接種を変えているというところ。そのほかの国も60代での接種を対象にした高齢者の接種を行っているような国もありますので、大体の概要としては妥当性があるのかなと考えてございます。
もう一点が、菅沼先生からも御指摘がありましたように、今回のワクチン施策に関しては非常に自由度が高いというか、複数の有効性や特性が全く異なるような製剤が帯状疱疹予防として使われるということが想定されますので、接種を受ける側、そして受けることを勧める側にある程度一定の知識が求められるということが想定されると思います。場合によっては、免疫不全の病態があり、生ワクチンを打てない人もいらっしゃいますし、年齢によっては効果が低くなる人もいらっしゃいますので、そういったワクチンごとの特性をきちんと分かりやすく説明するような資料が提供された上で、選ぶことが簡単にというか、できるだけ適切な情報を踏まえて接種する製剤を選択するということが必要になってくるのかなと思いますので、親会等で今後議論されることだろうと思いますけれども、そういったことにも御配慮いただければと考えています。
私からは以上です。
○鈴木委員長 氏家委員、どうもありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
今の氏家委員のコメント、それから事務局からの御対応で、大藤委員からありました年齢だけでなくて免疫不全の方々に対する接種の可能性、それも含めて事務局から何かレスポンスをいただけますでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 ありがとうございます。
すみません。先ほど私が回答できておりませんでした。免疫不全のところですが、御指摘としては承りたいと思っております。こちらは新型コロナワクチンの特例臨時接種でも種々御議論いただいたところでありますけれども、まさに医学的な観点ではこうしたニーズ、必要性があるのかなと思いつつ、最終的に自治体において接種を実施するという観点でどこまでできるかということであったり、免疫不全の範囲、線の引き方についても非常に大きな議論があり得ると思ってございます。その線引きや、整理を進めていくということと実施運用上の話も含めまして御議論の上で、検討できるかどうかというところを考えていきたいと思っております。
それから、氏家先生が御指摘いただいた前段は、事務局案に対してのコメントをいただいたのかと思いますけれども、後半は情報提供の在り方。先ほど私が医療機関等のみで答えましたが、国民の皆さんに対してもワクチンの有効性・安全性などの情報を示していく必要があるということはぜひ承って、今後適切に対応したいと考えております。
以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかの先生方、御意見、いかがでしょうか。
私から委員の先生方に。後で取りまとめはしたいと思いますが、論点2の3番目、今回費用対効果分析を非常に詳細にしていただきました。生ワクチン、リコンビナントのワクチン。生ワクチン対リコンビナントのワクチンに関する分析も行っていただいておりまして、いずれか一方のワクチンを定期接種化するというオプションを議論としてはしておく必要があるのかなと思うのですが、そういった観点で先生方から御意見があれば伺っておきたいと思いますが、いかがでしょうか。あるいはその判断はこの小委員会では難しいという御意見もあろうかと思いますが、いかがでしょうか。氏家委員、よろしくお願いいたします。
○氏家委員 ありがとうございます。
費用対効果を直接的に見た場合ですけれども、日本に特異的な条件というか、海外と比べた場合に生ワクチンの価格設定が比較的安いというところがあると思いますので、海外の評価に比べると生ワクチンの費用対効果が比較的高く出るというところが特徴としてあるかと思います。
一方で、シングリックスのリコンビナントワクチンのほうについては、有効性が10年過ぎたところまでデータが出ていますけれども、どこまで有効性が続くのかというのが出切っていないというところもあると思います。一方で、生ワクチン自体は5年程度で有効性が低下するということは一つのコンセンサスになってきているというところなので、何歳で接種するかによっても有効性というのは変わってくるだろうと思います。有効性評価のファクターとして複数の条件によって評価が変わってくる可能性があるのかなと思います。
両方使えることの分かりにくさとバーター的に安定供給であるとか、水痘ワクチン自体、日本で開発された日本のワクチンでありますので、そういった歴史的背景も含めて全体のバランスでの判断、施策的なことを含めた評価ということが求められるというところだと思いますので、この時点ではどちらか一方に選択肢を狭めるということがちょっと難しいのかなと考えました。
以上です。
○鈴木委員長 氏家委員、どうもありがとうございます。
菅沼先生、お願いします。
○菅沼委員 確かにどういう形で接種をするかにもよるのかなと思います。肺炎球菌でやったように何年かごとの節目を向けて、そこから各世代が始まるという形でやっていくのかということと、どこか1つのラインを決めてやるのかとか、そういったことで変わってくるかもしれないので。
もう一個は、先ほどから言われていますように、価格がかなり大きく影響するかと思います。接種の実施方法と価格の面というところがありますので、一律に決めるというのはなかなか難しいのかなと思います。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
原委員、お願いします。
○原委員 私も両委員と同じような意見ですが、池田委員がまとめてくださったファクトシートの54ページからの表を見てみますと、何歳以上で接種するというふうにした場合は、組換えワクチンで費用対効果に優れると言われる上限が60歳以上のようにも見えますので、例えば60歳以上で全体に接種するとなれば組換えワクチンのほうがいいのかなと思ったのですけれども、上の段のほうで各年齢ごとに見ていきますと、例えば65歳以上のところで接種するときに組換えワクチンにして、キャッチアップを生ワクチンにするとか、そういった考え方もできるのかなと思いました。この辺りは決めるのが難しいのですが、接種の年齢と今後のさらなる持続期間なども見つつ、決まっていくのかなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
こちらは小委員会、基本的にメンバーも研究者あるいは医療の専門家ということですので、学術的あるいは技術的な観点から評価をしていくということが求められております。そのほかの領域の専門家も入って総合的な判断というのは基本方針部会で議論していただくと。このように考えているところです。
その上で、さらに追加の御意見、コメントなどございませんでしょうか。
よろしければ、先生方からそれぞれ明確な御意見をいただいたかと思いますので、確認も含めて各論点、小委員会としての見解をまとめていきたいと思っております。
資料14ページですが、論点1、帯状疱疹の評価について。こちらは既に全ての委員から御意見をいただいたと思いますが、特に高齢者において疾病負荷が高いということ。有効性・安全性についてはファクトシートにまとめられておるように、学術的に確立されているということ。2つのワクチン共に費用対効果は単独で評価した場合にそれぞれ良好であるということから、基本的に帯状疱疹ワクチンを定期接種に位置づけるということ自体に学術的に異論はなかったと理解しておりますので、その点、委員の先生方、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたと思います。
続きまして、論点2。ここはもう少し具体に入っていくわけですが、論点2の1、接種の目的に関して。これは先ほど森野委員と事務局とのやり取りでもありましたが、学術的に帯状疱疹の発症予防効果はあることはあるわけです。一方で、制度上、A類、B類ということも想定されていると思いますが、重症化予防を目的にするという言葉がこちらの事務局案から提示されていると理解しております。そうした観点から学術的に発症予防効果はありますよということは強調した上で、行政的あるいは制度的に重症化予防を目的とするということ自体に小委員会として異論はないということでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 こちらも御首肯いただいたかと思います。
こちらも引き続き基本方針部会で御議論いただこうかと思っております。
マル2ですが、対象年齢についてもそれぞれ委員からたくさん御意見をいただきました。なかなかまとめ切るというのは難しいところと思いますが、我々としては論点を挙げておくというのも重要かなと思います。基本的に対象年齢を高齢者にするということ自体に小委員会として大きな異論はなかったのではないかなと思いますが、一方で、対象年齢を70歳にするかどうかという観点からすると、確かに対象年齢70歳以上に疾病負荷のピークがありますが、それ以前から疾病負荷は増えているということを考えると、70歳で接種するというのはちょっと遅いので、そこをカバーするためにもう少し若い世代から接種する必要があるのではないか、こういった御意見だったかと思います。ただ、一方で、ワクチンの有効性の期間を考えると、若い世代から接種した場合の連関も考えておく必要があるといった御意見もあったかと思います。
取りまとめとしては少し長くなっておりますが、基本的に高齢者を対象とするということについて大きな異論はないものの、70歳というのは少し遅いので、もう少し若い世代を対象とするべきではないか。こういった御意見でまとめるということでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたかと思います。もし異論がある場合には適宜御意見をいただければと思います。
それでは、マル3です。用いるワクチンについて。後半で非常に貴重な御意見をいただきました。2つのワクチンともそれぞれ有効性・安全性は確立されている。費用対効果もそれぞれにおいて良好であるということは確認されているかと思います。
一方で、年代によって費用対効果が優れるワクチンというのが異なる結果が今回の費用対効果分析で示されております。小委員会としてそれぞれのワクチンの特性があるということから、いずれかのワクチンを優劣をつけて選択させるということはせずに、これについては引き続き基本方針部会で議論していただき、そこで御判断いただくという方針でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたかと思います。
ということで、論点3は、おさらいになりますが、以上の論点1、2の検討結果を踏まえて論点を整理した上で、予防接種基本方針部会のほうで引き続き御検討いただく、こういった方針でよろしいでしょうか。一応確認です。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたかと思います。
以上で小委員会の取りまとめとしたいと思いますが、事務局のほう、こういった方針でよろしいでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
鈴木委員長、委員の皆様、ありがとうございました。
おまとめいただいた内容に加えていろいろと御意見もいただきましたので、そういったところも踏まえまして部会のほうに議論を進めさせていただくように準備をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
では、事務局のほう、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、議題2のほうに進みたいと思います。議題2「おたふくかぜワクチン」です。
それから、事務局から資料をよろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
引き続きまして、おたふくかぜワクチンについて御説明をさせていただきます。資料2-1と書いてあるものをお手元に御覧いただければと思います。
2ページ目以降にメニューを書いてございまして、4ページ目までお進みいただきますと、おたふくかぜワクチンに係るこれまでの経緯でございます。こちらにつきましては、4ページ目の一番下に書いてございますが、今年の1月にこの小委の場で単味のおたふくかぜワクチンに関する研究班報告に関する議論や、あるいはMMRワクチンの開発状況等について御議論をいただいたところでございます。
5ページ目ですが、1月の小委員会での御議論のことを少しおまとめをさせていただいております。事務局から論点を3点挙げさせていただいておりまして、こちらについて委員の先生方、あるいは委員長からコメントをいただいたところをおまとめしております。論点1は単味のワクチンの安全性の評価についてということで、前回御紹介いただいた研究班の報告を踏まえた御評価をいただいたというところで、もともと添付文書で知られていた発生頻度よりも低い髄膜炎・脳炎の発生頻度だったというところ。一方で、以前の議論と同様に、Jeryl-Lynnの株よりも安全性が高いとは言いがたいのではないかといったコメントや、低年齢層における無菌性髄膜炎の発生頻度は、高年齢層に比べると相対的に低いというところが改めて確認されたというコメントもいただきました。
また、前向きフォロー例で副反応の出現は接種の1回目の後に多かったということもございました。
論点2ですけれども、MMRワクチンの開発動向に関しまして、第3相試験が終了したという情報を御提供させていただいたところ、1社供給となってしまうということに関してコメントいただきまして、ぜひ企業ヒアリングを行うべきではないかといったこと。あるいは麻しん・風しんも合わさったワクチンでございますので、そういった情報収集も必要ではないかということでございました。
論点3、今後の検討方針ですが、前回の御議論の中では平成25年7月の基本方針部会で決定された方針そのものを覆すほどではなかったのではないかといったコメントがございました。
また、流行周期あるいはMMRの薬事承認にかかる時間などを考慮して、速やかに検討すべきという趣旨であったかと思いますけれども、そういったコメントもいただいたかと思います。
3点目ですが、これは先のことかと思いますけれども、生ワクチンのうち定期接種で使える株を限定する必要があるのではないかといったこともいただきました。
4点目、先ほど論点2でも御案内したとおり、企業へのヒアリングはしっかりやっていくべきではないかということで御案内をいただいたところでございます。
こうした議論を踏まえまして、今回6ページ目の(2)の論点といたしまして企業のヒアリングということで、第一三共株式会社から参考人として御出席をお願いしているところでございます。ただし、今、薬事の申請をしているところということでございまして、企業から御案内できるデータに一部制限があるということも踏まえまして、一度参考人から現状について御説明をいただければと思っておりますが、委員長、そのような形でよろしいでしょうか。
○鈴木委員長 承知いたしました。
それでは、第一三共株式会社からお越しいただいております丹澤参考人から御説明をいただきまして、それぞれ説明していただいた後に、委員・参考人からの御質問の時間を設けたいと思います。
それでは、丹澤参考人、よろしくお願いいたします。
○丹澤参考人 よろしくお願いいたします。第一三共の丹澤より当社が本年3月25日に申請しました乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン(MMRワクチン)、開発コードはVN-0102と申しますが、製品の概要につきまして説明いたします。
資料2-2をお願いします。
表紙をめくりまして2枚目、ページは1番になりますが、その資料を説明させていただきます。当社が開発しておりますMMRワクチンは、これまで当社が日本国内で製造し、販売しておりますMRワクチンに安全性の高いJeryl-Lynn株と同じ塩基配列を持つRIT4385株のおたふくかぜをGSKから輸入しまして、日本で製剤化するMMRワクチンとなります。したがいまして、当社のMMRワクチンは、麻しんはAIK-C株、おたふくかぜはRIT4385株、風しんは高橋株となる日本独自のワクチンとなります。
剤型は凍結乾燥製剤で、添付される注射用水0.7mLにて溶解し、通常、その0.5mLを接種します。現在のMRワクチンと同様の用法・用量を設定しております。
適応年齢は生後12か月以上の者であれば、性別・年齢に関係なく接種できます。接種間隔は、生ワクチンのため、本剤接種後、他のワクチン接種から1か月後としております。
接種年齢につきましては、現在審査で議論いただくということから、申請時においては、学会等の最新情報を考慮して総合的に判断することとしております。
3ページ目、ページ番号2の資料を説明いたします。RIT4385株を含むMMRワクチンの販売実績について説明いたします。GSK社が販売しておりますPriorixは、先進国をはじめ世界各国で使用されている弱毒生ワクチンです。1997年にドイツで承認を得て以降、2022年9月時点で99か国で承認されております。ドイツで発売後の累計出荷量は、21年度末で8億5,300万ドーズとなります。
下表は、代表的な5か国のMMRワクチンの販売状況について説明となります。アメリカは2022年から、欧州地域ではドイツの1997年の承認取得以降、カナダは2000年から、オーストラリア・韓国は1999年から接種可能となっております。また各国ごとに推奨する予防接種プログラム及び適応年齢を設定している状況です。
4ページ目、ページ番号3の資料の下にRIT株の概要について説明いたします。RIT4385株は、おたふくかぜワクチン株でありますJeryl-Lynnの2つの株、JL-1とJL-2のうち、dominantでありますJL-1株をニワトリ胚線維芽細胞を用いた限界希釈法で選択・継代して樹立した株となります。
JL-1株の遺伝子塩基配列は、MSD社のものとGSK社のもので同一であることが報告されております。Jeryl-Lynn株とRIT4385株につきましては基本的に同じものと考えております。
有効性につきましては、RIT4385株に対する抗体価の持続、おたふくかぜに対する高い感染抑制効果が報告されております。また、安全性も、Jeryl-Lynn株と現時点において、変わりないと考えており、RIT4385株は、国内のおたふくかぜワクチン株と比べて無菌性髄膜炎の発生頻度が極めて低く、文献情報では、現時点において無菌性髄膜炎の確定診断の報告は無いと認識しております。
5枚目の資料です。RIT4385株(Priorix)の無菌性髄膜炎に関する疫学情報について、3つの文献から説明いたします。1つ目は、1998年から2000年にかけましてドイツで製販後調査の前向き調査によって得た文献で、2002年の文献となります。Priorix 157万接種、他のMMRワクチン、Jeryl-Lynn株由来のものでございますが、190万接種した結果、8名(うちPriorixは3名)でございますが、無菌性髄膜炎が疑われましたが、MMRワクチン接種によると確定診断された症例はございませんでした。
この調査において、Priorixの安全性プロファイルは、ドイツで使用されている他のMMRワクチンの安全性プロファイルと同様であると結論づけられております。
2つ目の文献は、2006年の文献で、世界で使用されているおたふくかぜワクチン株による無菌性髄膜炎の発症頻度に関する総説となります。Jeryl-Lynn株含有のMMRワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発現頻度について、ドイツ、米国、フィンランドにおける製販後調査において、それぞれ100万例のうち1例以下、15万例中の1例以下、180万例中の1例以下という結果でした。
3つ目につきましては、1998年の導入以降、英国での製販後の介入的な調査の結果に関する2007年の文献です。Priorixを接種した160万例におきましてムンプス由来の髄膜炎は確認されておりません。また、Priorixを接種しました12~23月齢児9.9万例のうち45例で入院を伴う髄膜炎が認められましたが、無菌性髄膜炎が発現するとされている接種15~35日後に無菌性髄膜炎と確定診断された症例はございませんでした。
最後に6枚目、5ページ目にて、当社が国内で実施しました本剤の臨床試験の概要を報告いたします。一番左側がPh1/2試験となります。本剤と、MMRワクチン及び星野株のおたふくかぜ生ワクチンとの同時接種による、無作為化、非盲検試験において、免疫原性、安全性を主要評価項目として実施しております。
次はピボタル試験のJ301試験ですが、本剤とMMRワクチン及びおたふくかぜ生ワクチンの同時接種との無作為化、群間・比較、評価者盲検において、免疫原性の非劣性検証及び安全性の評価を実施しております。
また、力価確認試験としてのJ302試験では、本剤の高力価製剤の無作為化、評価者盲検において、安全性確認、本剤の低力価製剤の免疫原性の評価を実施しております。
2期試験としてのJ303試験は、麻しん、風しん、おたふくかぜワクチンの2回目接種時に、本剤を接種した際の免疫原性、安全性をオープン試験において評価しております。
第一三共からの説明は以上でございます。
○鈴木委員長 御説明ありがとうございました。
それでは、ただいま御説明いただきました内容につきまして御質問があれば、委員の皆様、参考人の皆様、よろしくお願いいたします。大藤委員、お願いします。
○大藤委員 御説明いただきありがとうございます。
RIT4385というのは、安全性とかに関して諸外国のデータとかを見ると、かなり確認されているのが導入される見込みとなって、すごくいいなと思うのですが、今回実施されている国内の試験とかでは治験ということで、例数とかに関して、まれな事象を見るぐらいとかまでは難しい感じになっていると思うのですけれども、例えば承認されて市販されていった後に、安全性とかを市販後に確認していくような研究とかも計画されているのかとか、その辺を教えていただけたらと思いました。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
もしよろしければ、丹澤参考人としてお答えできることはございますでしょうか。
○丹澤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。当社としまして、今日御説明しました臨床試験におきまして実施した結果及び、この後市販後の調査等も含めまして、安全性につきましてはしっかりと確認をしていくことを考えております。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
氏家委員、お願いします。
○氏家委員 ありがとうございます。
このワクチンが日本のMRワクチンと海外のRIT株を混合した全く新規の製剤で、現在承認申請しているところということですので、新規の製剤ですから、先ほど大藤先生のほうからも御指摘があったように、データをしっかりと蓄積していく必要があるだろうと思いますし、ピボタル試験等を実施されていると思いますが、免疫原性、安全性のところでの既存のワクチンとの比較ということが大事な情報になってくるだろうと思います。まだ承認されているワクチンではないですから、なかなか細かいところまで伺うのが難しい状況かと思いますが、1点気になったことだけお伝えしておきたいと思います。
適応年齢が生後12か月以上であればということでしたが、今のMRワクチンは年齢の制限が設けられていなくて、医学的には一応生後6か月以上であれば接種が可能とされています。今年も麻しん患者が24名報告されていますけれども、そのうち3名は1歳未満での発症となっています。我々トラベルクリニックの診療でも海外の流行地域に行くような場合、海外では生後9か月から接種を推奨しているような国もたくさんありますので、任意にはなるのですが、定期接種は1歳からというのはそのとおりなのですけれども、1歳未満でもMRワクチンを接種するベネフィットというものがありますので、適応外使用にならないような配慮、12か月未満であっても接種ができると望ましいのかなと。臨床現場の医師としてはそのように思うところでありますので、コメントをさせていただきたいと思います。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。特に追加質問ございませんでしょうか。
先ほどの氏家委員の発言はあくまでコメントと思いますが、もし第一三共側として何かお答えできることがあれば、よろしくお願いいたします。
○丹澤参考人 参考人で参加しております二階堂のほうから説明させていただきます。
○二階堂参考人 臨床現場の意見等を踏まえまして、現在定期接種ワクチン等を含めて海外で接種されている状況、生後12か月以上となっております。この点を含めましてデータをいま一度確認させていただき、きちんと審議いただけるよう準備して参ります。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
よろしければ、丹澤参考人、どうもありがとうございます。
それでは、続きまして、事務局から引き続きの資料の説明をよろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
では、資料2-1のほうにお戻りいただいて、8ページ目以降を御説明させていただければと思います。
9ページ目にお進めいただきまして、流行状況のアップデートを今年の1月からさせていただきました。現状、左の年ごとの数字はまだ出ておりませんので、右側の週ごとのデータを御覧いただきますと、赤い太い線が24年の流行の状況、報告の状況ですけれども、非常に大きな波は現状ないというところでございます。
10ページ目以降は知見の御紹介でありますが、10ページ目はムンプスワクチンに関するWHOのポジションペーパーで、今年の3月に改訂されておりまして、簡単におまとめをしております。WHOとしましては、「MRワクチンの接種対象及び目標にあわせて、MMRワクチンの使用を推奨する」とされておりまして、2つ目の丸ですけれども、WHOが事前認定したムンプスワクチン株というものがありまして、Jeryl-Lynn株と今回第一三共の参考人から御案内いただいたRIT4385株等があるということでございます。
また、その有効率等に関しましては知見が知られているところでありまして、あるいは安全性の観点でも事前認定したワクチンというものは許容されるというふうになってございます。
下のボックスの中には主な記載を一部抜粋して御案内しております。
おめくりいただきまして、具体的な科学的知見を整理させていただきました。これまで単味のワクチン等の知見を中心に御案内しておりましたが、Jeryl-Lynn株やRIT4385株についての有効性・安全性の知見であります。
11ページ目でありますが、Jeryl-Lynn株の有効性に関しまして、Cochrane Reviewにおきましてこのワクチンの有効性を評価したものになりますけれども、メタアナリシスの結果、ワクチンの有効率、1回目接種で72%、2回目接種で86%であったということであります。
12ページにお進みいただきまして、安全性に関しましては、こちらもJeryl-Lynn株でありますけれども、無菌性髄膜炎の発生頻度のオッズ比を検討したメタアナリシスでは有意差は認めなかったということで、ページの左下に具体的な数値を書いてございますが、いろいろな解析をした結果、95%信頼区間については1をまたいでいるという状況であるということでございました。
13ページ目ですが、一方で、今回御紹介のあったRIT4385株の有効性でありますが、こちらはセロコンバージョン陽性率になりますが、Jeryl-Lynn株とRIT4385株、いずれも有意差がなかったということであります。
14ページ目ですが、このワクチンの安全性に関しまして、先ほど参考人からも御紹介が一部ありましたけれども、英国における状況を評価した論文になりまして、英国ではPriorixという商品名で接種されている約160万回接種のうち、脳脊髄液中からムンプスウイルスが確認された髄膜炎というものはなく、筆者らはUrabe株由来のワクチンと比べて、Priorix接種後の無菌性髄膜炎は、あったとしてもリスクは有意に低いという形で判断をされているということでございます。
具体的な表は右下にありますとおり、先ほど参考人からもございましたが、160万回接種、打って、ケースとしてはなかったということで、非常にリスクは低いというような評価だったかと思ってございます。
16ページまでお進みいただきまして、今般のおたふくかぜワクチンに関する論点ということでおまとめをしております。上は、これまでの御議論ないし参考人からのコメントのまとめをさせていただいてございます。これまでの経緯及び前回の議論が1つ目で、その次が企業からのヒアリングであります。3点目がポジションペーパーと科学的知見の整理を一定程度させていただいたところでございます。
下の論点でありますが、1つ目のポツです。現時点では、我が国においては、おたふくかぜワクチンとして、RIT4385株を含むMMRワクチンが薬事審査中であり、薬事審査の状況を注視する必要があるものの、当該ワクチンを用いておたふくかぜワクチンの接種を行う場合、このワクチンに含まれるRIT4385株の有効性、安全性に関する知見について、現状どのように考えるかという投げかけをさせていただいております。具体的には、不足している知見等があれば、ぜひ御指摘ないし調査をさせていただく必要があると思ってございます。
2ポツ目ですけれども、予防接種としてのMMRワクチンについて、ワクチンの評価に必要な知見が一定程度集積していると考えられるのであれば、今日の御議論も踏まえまして、おたふくかぜワクチンに係るファクトシート、こちらは参考資料につけておりますけれども、これに追記や修正を検討するように国立感染症研究所の先生方に御依頼をさせていただいて、それを踏まえて再度議論を行うこととしてはどうかとさせていただいております。
なお、少し※書きをさせていただいておりますが、先ほど事務局からも御案内したとおり、現在このMMRワクチンについては薬事審査中の段階でございますので、現状この審査中のワクチンに係るデータを十分入手できていないというところでございますので、今後さらに情報収集を行わせていただいて、適宜ファクトシートに情報を盛り込むといった作業も併せて並行的にさせていただくという念頭でこのような投げかけとさせていただいたところであります。
事務局からの御説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 資料の御説明、どうもありがとうございます。
それでは、ただいまの事務局からの説明を含めて、委員の皆様、参考人の皆様、御意見・御質問をいただければと思います。よろしくお願いします。原委員、よろしくお願いいたします。
○原委員 御説明ありがとうございました。
論点に関して、1つ目のところですけれども、不足しているのは、今の審査状況に関する結果の情報がまだ足りていないというのは当然なのですが、それ以外の有効性や安全性に関する知見については、メタアナリシスなどでも有効性も安全性も担保されているのかなと思いました。
これまで割と承認を待ってファクトシートをつくるということが多かったように思うのですけれども、こうして審査の間に少しずつ進めて、承認後にすぐ議論ができるような体制というのはいいなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。氏家委員、お願いいたします。
○氏家委員 ありがとうございます。
私も原先生同様に、これまでワクチン産業協会や製薬協のほうからも、開発が承認を得る前からの議論の開始というところはいろいろ要望などが上がっていたところだと思いますし、もともとMMRワクチン自体が2013年の法改正に基づく基本指針の中で開発が望ましいワクチンとして開発の要請がされているワクチンですので、そういった観点で早めの議論を進めていくという方針は望ましいだろうと思います。
あと、ただのコメントですけれども、9ページ目にあるように、任意接種でのおたふくかぜワクチンというのは結構接種を受ける人が増えていて、2010年以降、毎年100万人分以上のワクチンが生産されているという状況があり、そういった観点で、これまでの日本で開発されたおたふくかぜワクチンは疾病抑制に貢献しているということがこのデータからも見られるのかなと思います。
直接有効性を比較したようなデータはないところですが、Jeryl-Lynnのワクチン自体、安全性が高いということは周知の事実と思いますが、逆にブレークスルー感染なども多いことが知られていまして、米国などですと、流行下においては3回目の接種が推奨されているという特徴もありますから、安全性と有効性のバランスということを考えることが重要であり、日本が使っていたワクチンも安全性の点では改善点があるものの、疫学的に見てもしっかりと感染症の抑制に貢献してきたワクチンであるということは一言申し上げておきたいと思います。
私からは以上です。
○鈴木委員長 氏家委員、どうもありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。大藤委員、お願いします。
○大藤委員 ありがとうございます。
今まで先生方がおっしゃっていたことと同じ意見で、今回のこのワクチンに関しては、諸外国のデータとかでも有効性とか安全性とかのデータもかなり蓄積されているというところがあるので、並行してそういったファクトシートの作成というところでお勧めいただいていいのではないかと思っております。
一方で、おたふくかぜワクチンに関して、今回RIT4385というのはかなり安全性が高いというところでありますが、おたふくかぜワクチンに関して、今まで無菌性髄膜炎とかが心配されて、なかなか導入されなかったというところがあるので、何かワクチンが導入されるときに、心配されるような副反応とかが増えるか増えないかというところをちゃんとモニタリングできるような仕組みという感じで、導入する前のベースラインになるような発症頻度を見ておく必要もあるのではないかなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。森野委員、お願いします。
○森野委員 ありがとうございます。
論点の部分からちょっとだけずれたコメントとなってしまいますけれども、おたふくかぜワクチン、このMMRワクチン定期接種の議論に向けて、早めにファクトシート作成のお話をいただいたところでありました。同時に、おたふくかぜワクチンの定期接種導入に当たっては、Jeryl-Lynn株を使用されている、まさに氏家先生のお話にもありましたように、米国等では大学生におけるアウトブレイクの発生が報告されているということで、この同等のワクチンを広く定期予防接種に導入するのに際しては、ちょうど大学生の世代といった年代は、現在行われている感染症発生動向調査における小児科定点報告でも把握が難しいというところ。また、水痘と同様に罹患年齢の上昇に伴って重症例の増加の可能性も考慮しておく必要がある、あるいは望まれるというところかと思います。
そうした意味では、小児科定点報告で少し把握が難しい世代、あるいは重症例という対象者の発生状況の把握、あるいはアウトブレイクの探知を目的とした、先ほどの帯状疱疹とも重なるのですが、サーベイランス、モニタリングというところの検討も今後必要になってくるのかなと思ったところです。
どちらも非常に大きなお話で恐縮でありますけれども、実際サーベイランスという意味では、大藤先生からコメントをいただいていたように、こちらの発生状況のほうに関しても、本来的には定期接種導入前からその変化を見るためのサーベイランス開始というのが望まれるところなのかなと考えているところです。
以上になります。ありがとうございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
ここまでいただいた御意見、おおむね承認前の段階から早めにファクトシートの作成も含めて議論を進めるということはよいことではないかといった御意見だったかと思います。一方で、定期接種化後のベースラインの評価のためにも、ベースラインとするようなサーベイランスをちゃんとしておくことも重要ではないかといった御意見もいただいたかと思います。
ここまでのところで事務局から何かレスポンスはございますでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
先生方、どうもありがとうございます。
早く御議論させていただくべきということにつきまして、様々な御意見をいただきありがとうございます。今回事務局のほうでも一部お出ししましたが、かなり知見の蓄積したワクチンであるというところも非常に特徴かと思っておりまして、こうしたことから既存の知見を活用して進めることはできるのではないかという御提案でございましたので、お認めいただければ、ファクトシートの検討を感染研の先生方とさせていただければと思っております。
大藤先生と森野先生からいただいたベースラインの評価ないしサーベイランスにつきましては、先生方も御指摘いただいたとおり、体制であったり、いろいろ検討事項がございましたので、直ちにどうかというところはお答えが難しいところではあるのですが、様々な方法で疾病負荷の評価ということができるかどうかも含めまして少し検討させていただきながら、おっしゃられたとおり、接種プログラムに入った後の評価、前後の評価というところは重要だと認識しておりますので、何ができるかというところを検討させていただければと思ってございます。
ブレークスルーのこととか3回目の接種のことは、そういったこともあるというとで、インフォメーションとして頂戴したのかなと思いますので、事務局からは特段コメントはございません。
以上となります。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
私からも意見というか、コメントをさせていただきます。ファクトシートの作成、それが追記となるか、修正となるか、細かいところはこれからの調整と思いますが、今回参考資料としてつけていただいているのはおたふくかぜワクチンのファクトシートですけれども、今、ここで議論となっているのはMMRワクチンということになるので、厳密に言うと、おたふくかぜワクチンのファクトをアップデートするというよりは、新たにMMRワクチンのファクトシートを作成する、こういったことになり得ないのかなと思いますが、事務局の意見もですが、もし委員の先生方からこういった点から御意見等ございますでしょうか。氏家委員、お願いします。
○氏家委員 ありがとうございます。
現在日本で使用されている麻しん風しんの混合ワクチンは日本で開発されたワクチンで、これを用いた新たなMMRワクチンということで、新規製剤という意味では、混合したことによる影響というところに関しては情報がなかなかないというところはあるのかなと思います。逆に言えば、第3相試験の結果というのが1つ、今のMRワクチンとの比較として混合ワクチンとの評価を行っているのだろうと思いますので、参考にはなるのかなと思います。
なかなか結論というのはないのですけれども、現在日本国内で使っているMRワクチンが独自のものであるということを踏まえて考えると、それを使ったMMRワクチンということですから、ファクトシートを作成する際に新規の情報が取りにくいのではないのかなというのが私の意見です。ですので、MMRにこだわらなくても、きちんとおたふくかぜに焦点を当てた安全性・有効性というところをしっかりやっていくということが大事になってくるのかなと思いました。
私からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ここで決めということではなくて、ぜひ専門家の先生方から意見をいただくことで実際のファクトシートが充実したものになろうかと思って聞いております。
ほかはいかがでしょうか。今後の議論に向けてどのようにファクトシートをつくっていくのか、そういった観点からのアイデアをいただきたいということで、御意見を伺っております。
突然振りますけれども、もしよろしければ池田先生あるいは近藤先生、費用対効果も含めて医療経済学的な評価をするに際して、現状の単味のおたふくかぜワクチンと今、議論されているMMRワクチン、それぞれについて費用対効果分析をするときに、医療経済学的にここを押さえておくべきだ、こういったデータが必要だということがもしありましたら、御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。お願いします。
○近藤委員 疫学的なところに関して言うと、MRに混合して今回のRIT株のところが入ってくるということで、そちらのほう効果については、今回承認のデータとかを参考にしながらということにはなると思います。
費用面のほうで言えば、結局、新しい製剤ということになりますので、市場価格等とかは当然ない。ないことも多いのですけれども。それから外国で流通しているものでもないので参照する価格もないと。そうすると、どれぐらいの価格設定になってくるかというところが非常に利いてくるところでございまして、ただ、もちろんMRの価格もあれば、その他の単味の価格もあったりということでございますので、その辺りで価格について幅を持った解析を事前にするということであれば、していくという形になってくるのかなと思いまして、その幅の中でもよろしければもちろんよろしいのですけれども、ワクチン価格の幅の中で判断するところで分かれてくるとなると、どういう形になっていくかというところが議論が難しくなってくることは考えられるということだと思います。
端的には新しい製剤についての価格設定について、それも承認から時を経ず議論していくということになってくると、その辺りをどういうふうにするのかなというところに仮定の置き方の問題が出てくるかなというふうに、今、お伺いしたところで感想を持ちました。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
私の質問がうまくないところもあると思いますが、もし医療経済学的に比較するときには、現行のMR対MMRという形の費用対効果分析をするということになるのでしょうか。それがベースシナリオでしょうか。
○近藤委員 現行のMR対というような分析も成り立つと思いますが、非常に厳密に局地的に言えば、単味で打っているところがありますので、そこから定期接種化になったところで、ムンプスの分で打たれる方がどれぐらい増えるのかなというところの差を見るのが一番局地的にはなるわけですけれども、分析のシナリオ設定としてはMRに対してMMRというようなモデルというやり方もあるかなとは思いますけれども。
○鈴木委員長 分かりました。参考になります。ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。氏家委員、お願いします。
○氏家委員 先ほど議論があった価格のところと併せてですけれども、現在MRワクチンが3社供給体制になっているところですが、それぞれ時々安定供給ができなくなるというところをほかの製薬会社が補填することで、定期接種で重要なワクチンを継続して使用するということを行ってきているわけです。生ワクチンというのは、製造から実際の流通までに1年近くの期間が必要になりますので、MMRワクチン、前回の議論でも指摘させていただいていると思いますが、安定供給という観点でしっかりとした安定供給というものが重要になると思います。
また、価格設定に関しても、1社供給ということになると、価格競争がなくなってしまいますから、現在のMRワクチンや、もう1つはMMRのPriorixの価格設定というのが参考になると思いますけれども、アメリカのCDCプライスだと25ドル。プライベート価格で92ドルというところ。プライベート価格になってしまうと結構高めな設定になっているのかなと思いますが、現在、参考人として第一三共の方々もいらっしゃいますので、あえてコメントをさせていただきますが、安定供給の責務という観点と、公衆衛生的に必要なワクチンですので、価格設定というところで判断が求められる場面があるだろうと思います。また、費用対効果の評価にも直結するところですので、そこをしっかりと御検討いただければと思っています。
以上です。
○鈴木委員長 氏家委員、どうもありがとうございます。
ほか、委員の先生方、いかがでしょうか。原委員、お願いします。
○原委員 費用対効果の部分に関して、混合なので、今、議論されたような内容でほかの疾患も加味してやったほうがいいと思うのですけれども、これまでファクトシートに関しては割と疾病ベースでつくってこられた経緯があったので、このおたふくかぜだけMMRのファクトシートにするというのはちょっと違和感があるなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
おおむね御意見をいただいたかと思います。
これまでのところ、事務局から御提案いただいたことについて、特にファクトシートの作成に関して異論はなかったかと思います。どのような形にしていくのかという細かいことについて幾つか御意見をいただきましたので、そういったことも含めて、おたふくかぜワクチンにかかるファクトシートを作成するということを国立感染症研究所に依頼するということで、委員の皆様、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたかと思います。
それでは、事務局のほうで細かい技術的なところについては、国立感染症研究所と十分連携をしながらファクトシートの準備に向けて作業を進めていただきたいと思います。
事務局、よろしいでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
どうもありがとうございます。
本日の御議論も分かりやすくまとめて、感染症研究所の先生方と連携して対応してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 それでは、本日の議事は以上となります。
事務局のほうから追加でございますでしょうか。
○瀧予防接種課課長補佐 本日も活発な御議論をいただきましてありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡をさせていただきます。
事務局からは以上でございます。
○鈴木委員長 それでは、本日も活発な御議論、ありがとうございました。本日の会議は以上です。お疲れさまでした。