第369回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録

日時

2024年(令和6年)5月29日(水) 10時00分~

場所

東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館
職業安定局第1会議室(12階)

出席者

公益代表委員
労働者代表委員
使用者代表委員

議題

  1. (1)派遣労働者の一般賃金水準に係る職業安定局長通達の一部訂正について(公開)
  2. (2)医療・介護・保育分野における集中的指導監督結果等の報告及び労働力需給調整機能強化のための追加的対応について(公開)
  3. (3)労働者派遣事業の許可等について(非公開)
  4. (4)有料職業紹介事業及び無料職業紹介事業の許可について(非公開)

議事

議事内容
○山川部会長 それでは、少しだけ定刻前ですが、ただいまから「第369回労働力需給制度部会」を開催いたします。本日は原委員、小野委員、坂爪委員及び佐藤委員がオンラインの参加となっております。本日は議題1「派遣労働者の一般賃金水準に係る職業安定局長通達の一部訂正」の報告を議論いただきました後に、議題2「医療、介護、保育分野における集中的指導監督結果等の報告」及び、「労働力需給調整機能、強化のための追加的対応について」の報告及び御議論が予定されております。その後、許可の諮問に係る審査を行います。この許可の諮問に係る審査につきましては、審査の状況等の個別の事業主に関する事項を扱いますことから、公開することにより特定の者に不当な利益を与え、又は不利益を及ぼす恐れがあるという場合に該当しますために非公開となっております。
 それでは議事に入りますので、カメラの頭取りはここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入ります前に職業安定局長より御発言があるとのことですので、お願いいたします。
○山田職業安定局長 最初の議題について、まず私からお詫びをいたします。派遣労働者、同一労働同一賃金を労使の協定で実施する場合に参照いただく一般労働者の賃金の水準を毎年度局長通達によりお示ししておりますが、そのうち今年度適用の地域指数の1つであるハローワーク別地域指数の一部に誤りがあり、先日24日にこれを訂正し公表いたしました。原因は、職員の事務処理の誤りであり、今後このようなことがないよう、再発防止を徹底してまいります。労使の皆様、関係する皆様に御心配、御迷惑をおかけすることになりますことを深くお詫び申し上げます。
 この指数は広く参照されているものではありませんが、今回の訂正の結果現在の協定に基づく賃金が一般賃金の水準に満たなくなる場合は、派遣元の労使で対応を検討いただくよう要請するものであります。また、この要請を受けて対応いただく事業主に対する支援策をこの労働政策審議会で御議論いただきたいと存じます。詳細については、この後課長から説明をさせます。改めてお詫びを申し上げるとともに、支援策についての御理解と御議論を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山川部会長 それでは、続きまして議題1「派遣労働者の一般賃金水準に係る職業安定局長通達の一部訂正」について、事務局から説明をお願いいたします。
○中嶋需給調整事業課長 承知いたしました。ありがとうございます。まず私から、事案の概要を申し上げます。資料1-1を御覧ください。派遣労働者の同一労働同一賃金について2つの方式があるうちの労使協定方式。本件は、こちらの方式を施行するために私どもがお示しをしている数字に誤りがあったものです。誠に申し訳ございません。御案内のとおり、この労使協定方式は厚労省が毎年度通達でお示しをする職種別、地域別の平均賃金以上となるように、派遣元の労使で協定を結んで賃金制度を設定する仕組みでございます。地域別と申し上げましたように、地域の状況を反映するための指数として都道府県別のものと、ハローワーク別のものと2種類ございます。大手や中堅の派遣元等、大半の事業所は都道府県別のものを参照しておりますところ、今回誤りが分かりましたのはそれとは別のハローワーク別地域指数のほうです。434のハローワークごとの数値のうち、275について誤って算定していたことが分かりました。誤りのあったこの275のうち、121については誤って低く指数を算定しておりました。この誤りのあった275の指数について、訂正前と訂正後の数字を表の形でまとめたものが資料1-2です。この誤りが分かったきっかけですが、私どもは来年度に適用する新しい一般賃金水準をこの夏にはお示ししなければなりませんので、その作業を開始したところ、今年度の数値に誤りのある可能性に担当班で気付き、よく確認をした結果、誤りがあることが分かったものです。この誤りの原因につきましては、資料1-1の2ページの冒頭に記載をしたところです。ハローワーク別地域指数を算定するときに必要となるデータは、434のハローワーク別の求人賃金の情報です。これらはハローワークシステムに入っているのですが、大きなシステムですので、434のハローワーク以外にマザーズハローワークなどの附属施設における情報も入っております。指数の集計には用いないこうした附属施設のデータは、全て削除した上で集計をしなければならないところ、これを1か所削除しそこねて集計してしまったために、集計するセルが1行ずれてしまい、当該箇所以降の指数の算定全てで誤りが生じてしまったものです。私どもの事務処理の誤りであり、誠に申し訳ございません。これに伴う対応ですが、誤りのあった指数を参照していた派遣元におかれましては、大変申し訳ございませんが訂正後の指数による一般賃金水準を確認いただき、仮に現在の協定に基づく賃金がこれに満たなくなる場合には、満たすように賃金額を引き上げるための協定の見直しを経過措置期間である本年9月30日までの間に行うよう、お願いをいたします。その際に、4月当初から協定見直しまでの間について現行協定と、新協定との差を補うことについても派遣元の労使で検討いただくよう要請をいたします。併せて、この要請を受けて賃金制度の整備・改善等を行っていただく派遣元事業主の方につきましては、その取組をしっかり支えるための支援策を、この労働政策審議会で御議論いただきたいと存じます。
 こうした一連のことにつきまして、都道府県労働局から全ての派遣元事業主の方に連絡をいたします。また、都道府県労働局では今後事業報告を通じて、全ての派遣元から今年6月1日時点で締結している労使協定書の写しの提出を受けることになりますので、これを通じ、誤りのあったハローワーク別地域指数を参照していた派遣元事業所を全て把握することが可能であります。このため、きちんと全て把握した上で個別に周知や要請、また今後支援策をまとめていただければ、その支援策の利用案内等を行いながら、1つ1つ丁寧にフォローしてまいります。このような対応の要請、支援策、個別のフォローを通じ、しっかりと丁寧に対応を尽くしてまいりたいと存じます。
 再発防止策について申し上げます。担当課の業務体制や、プロセス管理の強化、課の内外におけるチェック方法の強化といった観点から、再発防止策を実行してまいります。具体的には、課内の職務体制を見直し、室長級職員による作業内容の再確認体制、繁忙期におけるサポート体制を確保すること。また、数値の確定作業につきましては担当班以外の職員によるチェック作業を加えるとともに、外部業者を活用した確認、こちらは外部業者において同じ作業を行い、作業終了後に担当者が作業をするものと突合をするというベリファイ方式です。これを導入する等、再発防止策を徹底してまいります。労使の皆様、関係の皆様に御心配、御迷惑をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます。
 申し上げた対応の要請、支援策、個別のフォローを通じ、しっかりと丁寧に対応を尽してまいります。支援策につきましては、この後今御説明のものと分けて資料の御説明をいたします。まずは、事務局からは以上となります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○山川部会長 それではまず、ただいまの説明につきまして御質問等がございましたら挙手をお願いいたします。Zoomで御参加の皆様はZoom内の手を挙げる機能を使うか、あるいは画面上に映るように挙手をお願いいたします。御質問等ございますでしょうか。冨髙委員どうぞ。
○冨髙委員 ありがとうございます。今回の問題について、これは派遣労働者の賃金に直接的に影響があるものだと思っていますが、御承知のとおり賃金は労働者にとって、労働の対価であり、生活の糧として非常に重要なものであります。意図的な改ざんでないにしても看過できないものだと考えております。先ほど局長から、この指数自体は広く使われているものではないという旨の発言がありましたが、対象が少なければいいという話では全くありませんので、厚労省には重大な問題として真摯に受け止めて反省していただきたいと思います。
 その上で1点質問です。今回Press Release資料1-1の「1 事案の概要」の、丸の3つ目の中で、121箇所で誤って低く算定をしていたということが書いてあるのですが、対象となる派遣労働者数や、どの程度賃金が低く設定されていたのかということについて、それぞれ具体的に伺いたいと思います。
○山川部会長 ありがとうございます。御質問がありましたので、事務局からいかがでしょうか。
○中嶋需給調整事業課長 御指摘いただきました影響の範囲につきましては、まずもちまして、今回の件で労使の皆様、関係の皆様に、大変御心配をお掛けすることになってしまいまして、誠に申し訳ございません。その上で、今回、大手や中堅などの大半の派遣元の事業所におきましては、都道府県別の地域指数の方を使っているということと、それから私ども、昨年度の協定の方も少し見ているのですが、ハローワーク別のその地域指数を使っている所というのは、とても限られていると認識をしております。人数についてのお尋ねがありました。事業所について今、申し述べましたような状況でありますが、人数につきましては、これは小規模の事業所で利用をされている可能性のある指数ですので、そういった意味でその人数については、より数としては限られてくると認識をしています。
 ただ、いずれにいたしましても今年度の状況については、6月末までに提出を頂く事業報告書により、今年の6月1日時点のものというのをつぶさに把握をするわけですので、それを個別に状況を把握いたしまして確認の上、1つ1つ個別に周知や要請などを丁寧に行ってまいります。
 それから、賃金についてお尋ねがありました。賃金につきましては、これは誤って低く算定していたケースにおきまして、中央値で見ると時給で9円の差ということです。これは一定の仮定の下で月額に換算を試みますと、1人1,400円程度の差だということに計算上はなるわけです。いずれにいたしましても、今年度の状況について労働局で個別に把握をいたしますので、それを通じまして確認をして、丁寧に対応してまいりたいと存じます。
○山川部会長 冨髙委員、何かございますか。
○冨髙委員 ありがとうございます。先ほど申し上げたように、対象者数や金額の多寡にかかわらず、しっかりと把握し、迅速かつ確実に労働者の方に支払われるように、派遣元事業主等への支援策を含め、全力を尽くしていただきたいと思います。
 後、先ほど、再発防止について、外部業者を活用されるという説明がありましたが、外部委託については、以前問題があったと記憶しております。ダブルチェックをしたとしても、人為的なミスは生じる可能性があることを考えれば、外部委託により再発防止ができるのか不安もあります。デジタル技術の利活用も含めて、ヒューマンエラーの排除に向けた有効な施策については、是非引き続き検討していただきたいと思います。また、今回の事案について、派遣労働者を含めて、支援策や相談窓口等をしっかり周知いただくことが重要だと思いますので、その点、丁寧な対応をお願いします。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。追加的に御要望もございましたけれども、事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 御指摘、大変ありがとうございます。再発防止でありますとか、周知でありますとか、正に御指摘いただきました点をよく踏まえながら遺漏のないように丁寧に取り組んでまいります。ありがとうございます。
○山川部会長 それでは、ほかに御質問等ございますでしょうか。平田委員、お願いします。
○平田委員 ありがとうございます。今回の訂正によって当初、想定していなかった負担が派遣元事業主に強いられることはとても遺憾です。今、御説明がありました通り、再発防止策の徹底を求めたいと思っております。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。ほかに御質問等ございますでしょうか。それでは、ございませんようでしたら引き続きまして、資料1-4の説明をお願いいたします。
○中嶋需給調整事業課長 承知いたしました。それでは、資料1-4について御説明申し上げます。タイトルが労使協定の見直しを行う派遣元事業主への支援策についてです。こちらの資料では、課題、認識のほかに、考えられる支援の在り方について、対象となる取組、支援の設計や財源に関する考え方を書いて、議論に供するものです。
 まず、1 課題として、2つのパラグラフを設けましたが、その1パラでは、労使協定方式を施行する場合に、派遣元において通常、経ることとなる様々なプロセスについて、2パラでは、今般の訂正に伴い、年度途中で追加的に行っていただくこととなる内容及びその負担について書いたものです。読み上げの形で申し上げます。派遣労働者の同一労働同一賃金を労使の協定に基づき実施する場合、派遣元事業主においては、毎年度4月1日から適用される一般賃金水準を踏まえた労使協定の締結のため、協議体の立上げや過半数代表者への説明、賃金規程の改定などのほか、労使協議期間を通じた個々の派遣労働者への説明、協議結果の給与システムへの反映など、様々なプロセスを経た上で賃金制度の整備・改善等を行っている。今般のハローワーク別地域指数の誤り及びその訂正に伴い、派遣元事業主においては、訂正後の一般賃金水準を確認した上で、必要に応じ、労使協定の再締結を行うとともに、現行協定と新協定との差を補うことについて、労使で検討していくこととなるが、これは、そうした対応を行う派遣元事業主にとっては、通常であれば生じない年度途中での作業を追加的に行うことを余儀なくされるものであり、できる限り円滑に進めていく観点から、派遣元事業主における負担を軽減する方策を検討する必要があるものと認識とさせていただきました。
 続く2 支援の在り方についてでは、考えられる支援の在り方について議論に供するものでありますが、その中で2つ目の○にありますように、対象となる取組については、訂正後の指数による一般賃金水準以上となるよう、労使協定を再締結するとともに、年度当初から協定再締結までの期間における差額を補う対応等とすることについてどう考えるかとさせていただきました。その上で、こうした取組を行っていただく場合、派遣元事業主におかれましては、資料では(ア)として、雇用する派遣労働者の人数によらず、共通してかかる経費、(イ)として、雇用する派遣労働者の人数に応じてかかる経費の負担が生ずることに鑑み、支援内容の設計を行うことについて、どう考えるかと書かせていただきました。
 最後に財源についてです。支援措置については、次の観点にも鑑み、雇用保険二事業で実施することについてどう考えるかと書かせていただきました。以下、読み上げの形になりますが、今般の支援措置の対象として想定する派遣元事業主においては、通常であれば生じない年度途中での作業を追加的に行うことを余儀なくされ、あわせて現行協定と新協定の差を補う対応を短期間のうちに行うこととなるため、個々の事業主の負担のみに拠ることとした場合、「対象となる取組」が十分進まないことも考えられる。このため、これらの労働者の雇用の安定を図る観点から、雇用保険二事業により支援を行うことが考えられるのではないか。政府の誤りへの対応を契機とするものではあるが、労務管理の改善に取り組む事業主への支援は、現在も雇用保険二事業において実施しているところであり、今年度中速やかな対応が求められている事情も鑑みれば、雇用保険二事業による迅速な実施も考えられるのではないかと書かせていただきました。そして、本日頂く御指摘・御意見等を事務局で整理の上、次回、検討を深めることとしてはどうかとさせていただきました。私からの資料説明は以上でございます。
○山川部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明に対する御質問等がございましたら挙手をお願いいたします。Zoomで参加の皆様方は、先ほどと同様にZoom内の手を挙げる機能を使うか、画面上に映るように挙手をお願いいたします。御質問等ございますでしょうか。田尻委員どうぞ。
○田尻委員 田尻です。御説明ありがとうございます。意見を申し上げます。今回、協定改定の対象となる事業者への説明、相談対応については、個々の事業者でそれぞれ状況が異なることから、対応としてどのような選択肢があるのか、そのためにはどのような手続が必要なのか等、きめ細やかに実施をしていただきたいと思います。
 また、支援そのものの実施については異論はございませんが、一般会計からでなく、雇用保険二事業の会計から費用拠出を行う点については疑問を感じます。そもそも、本来であれば、生じ得ない経費の負担をなぜ雇用保険二事業で行うべきなのか、事業者の理解が得られるよう丁寧な説明をお願いしたいと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございました。お尋ねの趣旨も、含まれていたかと思いますが、事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 御指摘ありがとうございます。正に、田尻委員の御指摘のとおり、現場での説明、相談への対応に私どもは尽くしてまいりますが、その際に、御指摘を頂きましたように、具体的にどのような対応があり得て、また、この手続面はどうなるのかというところ、このようなところもしっかり整理をした上で周知し、また、お答えもさせていただき、派遣元における現場での取組が進むように丁寧に対応してまいります。御指摘の点、よく心得てまいりたいと存じます。ありがとうございます。
○山川部会長 田尻委員、何かございますか。よろしいでしょうか。では、佐久間委員お願いします。
○佐久間委員 まず、少し意見の前に質問をさせていただきたいのですが、今の御説明を伺っていますと、あるところの単位で桁ずれというか、行ずれみたいなものが発生し、それによってハローワーク単位を使用しているデータの半分ぐらいに影響が出て来たということで、人数的には大体どのくらいデーターミスが予想されるのか。先ほど御説明があったのかもしれませんが、もう一度確認をさせていただきたいと思います。
○山川部会長 では、事務局、お願いします。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。先ほどお答え申し上げたのは、一定の計算をすると1つの目安としてどんなことがあり得るのかということで申し上げたのですが、御指摘のあった低く算定してしまったものについて、時給にしてみたとき、どれぐらいの差が生じるのかということで、中央値的なものをみますと9円と申し上げました。
 そのような事業所があった場合の計算ですが、1か月間働いた場合にどうなるのかを試みに時間数を掛けてみたところ、1,400円というお答えになると申し上げました。それがどれだけの人数かということになるわけですが、この人数が、今、把握できているわけではありませんので、事業所数としてかなり限られると申し上げたのと、その上で1つの事業所辺りについても小規模の事業所であるということで、人数面でも限られたものだと思ってはいるのですが、先般来、人数や額の問題もさることながら、お一人、お一人のことですので、しっかりと対応を尽くすべしという御指摘も頂戴しておりますし、我々も元よりそのような考えでございますので、一定の見通しなりを持ちつつも、今年の状況を事業報告でしっかりと把握し、一つ一つしっかり対応してまいるという考えでございます。
○山川部会長 佐久間委員、何かございますか。引き続き、御意見をお願いします。
○佐久間委員 ありがとうございました。先ほど、冨髙委員からもおっしゃられたとおり、故意的な集計ミスではありませんので、これはやむを得ないところなのかなと思います。そして、また御説明の中で派遣事業者の方々にも1件、1件、問い合わせ、連絡をしていただけるということなので、それから、派遣労働者の方々にも正確にこれを普及するようにしていただきたいと思っております。
 ただ、本来、これは集計ミスであるため、事業者負担の雇用保険二事業からの実施というのは、派遣事業を行っていない中小企業者が負担する財源から賄ってしまうのかという点もあるのですが、今回の支援策でどこまでこのように見ていただけるのか分からないのですが、今まで助成策というと、どちらかというと企業の外に出ていってしまう、明らかに外部に出ていくコンサルタント費用とか、システムの改変をしなければいけない、入力費とか、ある程度使用目的が限られてきますとなかなか使いづらい、各社によって使う道が違うところもありますから、そのような費用だけでなく、労使協定方式を使用する制度の整備に関する一般的な経費的なもの。それから、雇用を派遣する派遣労働者個人の差額分や引き上げの実態というものを、直接、充てられるように、支援策の準備、そして、具体的に助成措置を構築していただきたいと思います。
 その上で、ハローワーク単位で数値を使用したために影響してしまった派遣元の事業主の多くは地域の中小企業であることから、他に支出する財源がないため、本当は一般会計で賄っていただければいいのですが、一般会計となると税金になりますから、そこに関連していない方たちからも反発が予想されると思います。ですから、先ほどお伺いした金額によってもあるのですが、雇用保険二事業からの支出もやむを得ないのかなと思います。
 ただ、雇用保険二事業の運営資金というのは、コロナ対策で使用された雇用調整助成金の大量の支出によってその財源が枯渇し、雇用保険部会の資料を見て来たのですが、まだ3兆3,600億円の借入れがあるのです。そこの二事業の財源は枯渇しているので払いたくても払えない。ですから、また新たな大量の借入れをしなければいけないとなると、二事業の財源が本当に困ってしまいますので、その辺の経営負担を勘案していただきたいと思います。極力、借入れを抑えるように留意していただき、措置を取っていただきたいと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございました。事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。何点か御指摘を頂戴いたしましたが、その中で借入れの部分についてお答え申し上げます。失業等給付の積立金から雇用保険二事業への繰入れについては、雇用保険の臨時特例法により、正に、コロナ禍で実施された雇用調整助成金の特例措置等に要する経費に限定して講じられたものでございます。
 今般の支援策については、既存の令和6年度予算の範囲内で対応することを想定しております。それから、二事業に関する御指摘を様々頂戴し、正に、そういった点、引き続き議論をしていただけたらと思っておりますが、その中で支援の設計について、この派遣元において様々なプロセスを経て各段階で費用が掛かっていくというような、そのようなところにも目配りをした設計がふさわしいというような御指摘を頂戴したところですので、そのようなところに留意しながら、また議論に供していきたいと考えております。御指摘、ありがとうございます。
○山川部会長 ほかに御質問等、小野委員お願いします。
○小野委員 今回のことについては、私も非常に残念なことが起こったなと思っております。ただ、人間ですので何らかの間違いがあることは起こり得ることなので、そこからどのようにリカバリーするかということが非常に重要になってくると思っております。それで、今回の支援策についてですが、ここにお示しされているように、まず、1つ目は、派遣労働者の方に対して賃金を支払う分の差額をきちんと確保して支払うというもの。2つ目が派遣元事業主で手続等に係る経費を負担しようという。この2つに分かれていると思います。
 まず、1つ目の労働者に関しての差額を支払うことについてです。派遣労働者というのは、長期で働いている方もいらっしゃいますが、非常に短期で働いている方もいらっしゃいますので、4月から、この差額が支払われるまでの期間にお辞めになる方もいらっしゃると思います。そのような方たちをどのように捕捉し、きちんと遡って支払われるようにするか順を追って考えなければいけない。要は、そこを遡って支払う手間ですよね。そこは派遣元に負担が掛かってくるわけですので、そこをどのように遡って支払うように手続をしてもらうかというところまでを含めて考えなければいけないと思っております。
 2つ目は、派遣元事業主に対して、どのような経費を使われていくかということですが、これは、今回、先ほどもおっしゃっていましたが、ハローワーク管轄の地域指数を使っている事業主は、恐らく、そんなには多くないと思います。6月末の事業報告書が出て来た時点で、どこが使っているかは何となく分かるはずです。そこにきちんとヒアリングをしていただいて、遡って支払うような手続になるのであれば、どのようなことが考えられるのか、例えば、恐らく、そのために人を雇わなければいけないという話になるのか。システムの経費を何か変えなければいけないとか、あるいは、今いらっしゃる方が残業して、それをやることになるのかということをしっかり聞いていただいて、きちんと手続が終えられるような形で補填していただくことが重要になるのではないかと思っております。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。では、事務局からお願いします。
○中嶋需給調整事業課長 大変、貴重な御指摘を賜り、ありがとうございます。正に、事務局として考えておりますのは、派遣元における取組が進むことで、この件についてリカバリーをしていくことを考えているところで、そうなりますと、派遣元に係る様々な負担、どのようなプロセスでどのような御負担が掛かるのかということを、これまでも努力して把握してきておりますが、更によく実情を把握しながらきめ細かく支援をすると、そのことによって、この一連の要請をする取組が確実に現場、現場で進んでいくようにと、そういうことを胸に留め、設計をしてまいりたいと存じます。大変、ありがとうございます。
○山川部会長 小野委員、何かございますか。
○小野委員 大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。ミスが起こるとかなり経費も掛かったり、人繰りも大変になることが、この一事例でよく分かったと思いますので、今後、このような事故がないような形で進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○山川部会長 ありがとうございます。では、佐藤委員お願いします。
○佐藤委員 佐藤です。御説明ありがとうございました。私からは2点、1点目は、今回のことをすること自体は必要なことだと思いますので進めていただきたいと思っております。(音声が一部聞き取れず。)
 すみません。先ほどの議題だったかもしれませんが、この再発防止に向けてのところでも御説明いただいておりましたが、この課内の職務体制を見直す、繁忙期におけるサポート体制を確保しますとあるのですが、実情はよく私も存じ上げないというか、分からないのですが、既に、皆さん、相当お忙しい状況の中だと考えております。なので難しい側面もあろうかと思っております。
 最近もメールを遅い時間に頂いたり、単純にチェック体制、チェックを増やすことでチェックの工程が増える。つまり業務が増えるという、そのようなことを単純にすること自体は余り生産性が高いとはいえないとも思いますので、何らかの体制を整えることも、当然、必要だとは思うのですが、同時に、書いていただいている外部の活用ですね。今後、信頼できる外部でなければいけないというのは当然ですが、その外部の活用を積極的というか、より優先的に活用されるのがいいのではないかと思いましたので、これは意見です。以上です。
○山川部会長 ありがとうございました。概ね、佐藤委員から2点頂き、1点目は、多分、総額、あるいは金額的なことであったかと思いますが、すみません、こちらの接続が余りよくなかったようで、1点目の話を簡単にもう一度おっしゃっていただけますでしょうか。
○佐藤委員 1点目は、支援策を取ること自体は必要なことだと考えていますので、是非、進めていただきたいということ。それに関連して、やはり、先般出ていますが、金額も大事な要件だと思いますので、ある程度具体的な数字として支援策の中身とセットで示していただくことが必要なのではないかと思っております。それが1点目です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。金額、規模感という部分について、本日、様々、御意見、御指摘を頂戴したものを踏まえて、事務局で次回に向けて資料も用意してまいりますので、その中で御指摘の点をきちんと整理していきたいと存じます。
 それからもう1つ、再発防止について、私どもの努力はもちろんですが、外部のところをしっかりとしてという御指摘を頂戴しました。大変、ありがとうございます。正に、そのようなところを借りながら再発がないよう、しっかりと取り組んでまいります。御指摘ありがとうございます。
○山川部会長 ほかに御質問等ございますか。平田委員どうぞ。
○平田委員 ありがとうございます。重複を避けたいと思いますので、補足として2点申し上げます。佐久間委員からも御指摘があったとおり、雇用保険二事業の財政は非常に厳しい状況にあると理解しております。今回の支援策の財源を雇用保険二事業、要するに、事業主連帯で処理をすることの妥当性について、次回以降、合理的で納得感のある説明を具体的な支援策とともに提示していただきたいと思っております。
 それから、2点目ですが、先ほど多様な選択肢という御指摘が田尻委員からございました。プレスリリースを見ると、誤りは低いほうと高いほうと両方あります。改定後の水準を満たしていれば、法第30条の4の基準はクリアすると理解しておりますので、その上でどういった対応策があるのか、また、先ほど、ご指摘のあった短期の派遣労働者についてもどういった選択肢があるのか。恐らく、Q&Aのようなものを作るのだろうと想定しておりますが、ニュートラルかつ丁寧に記述していただきたいと思っております。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。次回の二事業の部分での議論の資料も供させていただきますし、引き続き、御議論を賜れれば幸いでございます。それから、具体的なQ&Aを作成し、その中でどのような選択があるのか、どのようなことが可能なのか、許容されているのか。現場で湧くような疑問点があるということだと私も承知しておりますので、そういった観点に立ちながら役立つものを作っていきたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○山川部会長 平田委員、何かございますか。よろしいでしょうか。ほかに、冨髙委員お願いします。
○冨髙委員 方向性については、是非そのようにお願いしたいと思います。そのうえで、1点質問です。先ほど、1-1の説明のときに、9月末までに再締結といった説明があったかと思うのですが、仮に、何らかの理由によって、その締結の期限を過ぎてしまった場合に、支援の対象から外すことになるのか、ということについてお伺いしたいと思います。
○山川部会長 事務局からお願いします。
○中嶋需給調整事業課長 9月30日を経過措置期間として定めて、それまでの間に必要となる対応を行っていただくことを想定し、周知や要請等を行っていくわけですが、ただ、仮に、この期間を経過してしまった場合であっても、引き続き、見直しや差を補うことについて、支援策の活用と併せて要請をしていきたいと思っております。そういった意味で、支援策については、具体的なところは次回御議論いただくわけですが、9月30日ではなく、今年度の制度ですので、そういったところを踏まえてお諮りをしたいと考えております。
○山川部会長 よろしいでしょうか。冨髙委員どうぞ。
○冨髙委員 ありがとうございます。是非そのような方向での対応をお願いします。冒頭に申し上げましたが、差分が支払われないといった不利益を派遣労働者の方が被ることがないよう、この点は確実に担保されるようにお願いしたいと思います。その際に、先ほど、小野委員からありました、短い契約期間で働く方への遡及等も含めて、検討していただきたいと思います。
 また、今回の訂正による影響というのは、何も一般賃金水準より低くなった場合だけではなく、労使の話し合いにより、積極的に処遇改善していこうということで、より高く設定していた場合にも及ぶものだと思います。高く設定していた場合についても労使協定を再締結し、引き上げの差分を支払う場合には支援の対象にしていただきたいと思いますので、その点も含めて、対象となる取組の具体化を進めていただきたいと思っております。また、一般賃金水準より高く設定されていた場合について、間違って高くしてしまっていたのだから下げさせてもらう等と、現行の労使協定から賃金額を引き下げて再締結するというようなことが起こらないよう、周知徹底していただきたいと考えております。
 それから、労働者に差分が確実に支払われるようにするという観点からは申請が簡便であったり、分かりやすいことが非常に重要だと思いますので、今後の検討の際には、是非、その点も含めて考えていただきたいと思います。雇用保険二事業の財源を使うことの妥当性については、先ほど、使用者側の委員からもありましたが、次回、お示しいただきたいと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。今の段階で事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 本日、頂きました様々な御意見をきちんと踏まえ、次回の議論に供させていただきたいと思います。それまでの間に整理できること。あるいは、今後、支援策をまとめていただき、現場で実施するときまでに詰めていくこと。あるいは、更にやっていく中で走りながらやっていくようなことが段階を追っていろいろとあると思ってはいるのですが、タイムラインや各フェーズで詰めておくべきこと、よく頭を整理し、御相談させていただきながら進めてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山川部会長 よろしいでしょうか。原委員、どうぞ。
○原委員 私からは、意見を2点申し上げます。まず1点目は、再発防止に関してですが、もともとこの派遣労働者の同一労働同一賃金の仕組みは、非常に複雑だということがあるかと思いますので、事務局内の御担当の皆様の取組、頑張りだけで対応することには限界もあろうかと思います。
 その点、今回の御提案にありますように、外部の事業者も活用してということは、方向性として望ましいと思いますので、是非そういった外部の事業者を効果的に活用して、職員の皆様の御負担が余り大きくなりすぎないような形で、再発防止を御検討いただければと思います。やはり負担が増えれば増えるほど、今回のようなミスがまた起きてしまいますので、ミスを今後防ぐという観点からも、そこは是非効果的な外部事業者などの活用を御検討いただければと感じました。
 もう1点は、雇用保険二事業として支援することに関してですが、これまでの雇用保険二事業の状況を見てみますと、こういった(場合の)選択肢としては十分あり得ることかと思います。そして、雇用保険二事業を活用して迅速かつ丁寧に支援をしていくという観点からいきますと、これまでの雇用保険二事業の使われ方を見ていますと、今回の支援に活用するということはあり得ると考えます。ただ、その正当性や背景について、次回以降、より丁寧に御説明いただければ幸いです。私からは以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局から何かありますか。
○中嶋需給調整事業課長 原先生、ありがとうございます。再発防止の点、それから二事業について御知見賜った点も踏まえながら、次回より丁寧な説明をさせていただくことで臨みたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山川部会長 坂爪委員、どうぞ。
○坂爪委員 重複を避けて、1点だけ再発防止の所で意見を言わせていただきます。ダブルチェックで、全く同じ所でミスをするということが起きうるのかというのが、正直な感想です。だとするならば、外部に発注してもやはり同じことが起き得るのだと思っています。ですので、今回のミスがなぜ起きたかという原因解明はされていると思いますが、そもそも何をどう使うのかという発注の所からきちんと確認をしていくということをしないと、どう増やしても今回のようなことが起きる可能性がありますので、外部に発注すれば解決するというだけではないというところの確認をお願いできればと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局からよろしいでしょうか。
○中嶋需給調整事業課長 ご指摘ありがとうございます。確かにおっしゃるとおりで、ダブルチェックをするときのスタートの時点が間違っていては、何人でやってもという趣旨だと承知をしております。正に、そういったところをよく確認をして、有効なダブルチェックになるような形でやりたいと存じます。ありがとうございます。
○山川部会長 坂爪委員、何かありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御質問等はありますか。奈良委員、お願いします。
○奈良委員 派遣元事業主への支援ということで議論されていて、これは当然だと思うのですが、冨髙委員からもありましたとおり、まずは何といっても労働者が本来きちんと得られるべきであった賃金について影響を与えるような手立てを、周知を含めてお願いをしたいと。エリアが限定されているわけでもあると思うので、派元については個別に対応していくということですので、労働者についても是非そういった対応をお願いしたいということです。
 もう1つは、派遣料金の見直しについて、派先との協議をこれから(音声が一部聞き取れず)。ですので、派元からきちんと取引先の派先の事業者に対して、派遣料金の見直しを申し入れる際に、こういう事情なのだというのを政府側から簡易的な周知の文書等で協議に資するものを作っていくというようなことも、是非お願いをしたいと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局からお願いします。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。正に周知の仕方で、前段の個別の派遣元の現場もそうですが、後段の派遣先との話に資するようなものを用意するということについて、きちんと取り組んでまいりたいと存じます。
○山川部会長 奈良委員、何かありますか。よろしいでしょうか。ほかに御質問、御意見等はありますか。よろしいでしょうか。大変貴重な御指摘、御意見、また御質問を頂きました。支援策を講じることについては御異論なかったと思いますし、またその観点として、派遣元事業主の事務処理等に関わる負担に関する部分と、それから基準を下回った労働者等の賃金に関する部分の2つがあるということについても、おおむね御議論が一致したのではないかと思っております。それから御質問として、複数の方から二事業で対応すること、それ自体は特に異論はなかったかと思いますが、その説明についてかなり御要望がありました。
 もう1点は、恐らく分かりやすく、かつ丁寧な対応が必要であると。これは、恐らく派遣就業の特殊性に関わることでもありますし、事柄が賃金ですので、迅速な対応が必要になるということも種々御指摘を頂きました。
 本日の議論を踏まえて、事務局において次回に向けて、また具体的なお話も含めて対応、整理をお願いいたします。ということで、よろしいでしょうか。
 続いて、議題2、医療・介護・保育分野における集中的指導監督結果等の報告及び労働力需給調整機能評価のための追加的対応について、事務局から説明をお願いいたします。
○喜多見副主任需給調整指導官 承知いたしました。事務局です。医療等3分野の集中指導監督の実施結果について御報告いたします。お配りしております資料2-1を御覧いただければと思います。
 今回の集中指導の実施につきましては、昨年6月に閣議決定された、経済財政運営等対策の基本方針2023、並びに令和5年規制改革実施計画の政府決定において、いわゆるお祝い金を提供することを禁止する規定や、紹介就職者の転職勧奨を禁止する規制の遵守、職業安定法に基づき有料職業紹介事業所が行う事業運営の適正化の確保を目的として実施をいたしました。
 また、今般の集中指導の実施に当たってポイントとなりますのが、医療等3分野の職業紹介事業の実施状況についてです。
 皆様から人材確保の問題、施設の運営に当たって、一定以上の人員配置が不可欠であるなどの課題もあるということで、これらの求人側の施設の方々に対して、紹介を行う民間の有料職業紹介事業者を利用して、人材を採用した場合に、職業安定法違反が疑われる事案、特に転職勧奨やお祝い金の支払いなどを指摘する声が根強いことを踏まえまして、都道府県労働局において昨年の8月から実施したものでございます。
 資料の2ページを御覧ください。今般の集中指導の実施対象ですが、医療、介護、保育の3分野において、無期雇用の紹介実績が一定以上ある有料職業紹介事業者を対象としており、実施した事業所数は、1,152事業所となります。この母数の視点としましては、令和3年の事業報告から実績を把握した事業所を対象としておりまして、当初は1,290事業所を予定しておりましたが、昨年8月以降の実施において、既に事業廃止等による指導監督が不能となった、138事業所を除いて実施した数となります。したがいまして、昨年から本年5月までにおいて、対象を予定していた事業所の約9割において、指導監督を実施いたしました。そしてこのうち、職業安定法等の違反が確認された事業所は、716事業所、確認されました。事業所のうち約6割となります。
 確認された法違反、法条項別のうち多い順から記載しておりますが、申し上げますと、一番多いのが法定帳簿書類の整備に関する事項です。これは形式的なものも多いですが、求められる記載内容が記載されていない、必要な項目が帳簿上設けられていないとかいった事案です。
 続きまして求人者及び求職者、それぞれの事業情報明示が不十分であるケース、人材サービス総合サイトによる事業情報提供が不十分なケース、そして求職者への労働条件が十分でない、また個人情報等の取扱いが不十分であったケースの順に見られた内容となります。
 また、今般の集中指導に当たり、対象となる有料職業紹介事業者を利用した求人者からも、その利用に当たって気になったことや気づいたこと等についてお聞きをしまして、指導監督の実施に当たっての参考といたしました。
 主な内容は2つに分けられます。1つが紹介手数料及び返戻金の明示が不十分であったこと、もう1つは返戻金の運用や仕組みに関することとなります。
 おめくりいただきまして資料の3ページを御覧ください。今般の指導監督の実施結果につきまして、違反の対応別の件数、確認された主な違反内容についてまとめたものとなります。こちらの件数は1つの対象事業所に対して、指摘した違反内容、法条項又は指針に基づき、指導を行った件数の合計となります。まずお祝い金の規制につきましては、職業安定法の指針上、求職の申し込みの勧奨については、求職者が希望する地域において、その能力に適合する職業に就くことができるよう、職業紹介事業の質を向上させ、これを遡及することによって行うべきものであり、職業紹介事業者が求職者に金銭等を提供することによって行うことは好ましくなく、お祝い金その他これに類する名目で、社会通念上、相当と認められる程度を越えて、金銭等を提供することによって行ってはならないと指針上、規定しております。
 また、同じく職業安定法の指針上、紹介により就職した者、これは無期雇用就職に限りますが、就職した日から2年間は転職勧奨を行ってはならないと規定されております。
 資料3ページの左側ですが、お祝い金に関する是正指導の実績としては、25件となります。主な内容につきましては掲載のとおりですが、電子ギフトカードの支給、資格取得費用のキャッシュバック、紹介就職後、一定期間経過した場合に支給するものなどは規定されております。
 続きまして、資料3ページ目の右側の上段に記載しておりますのが、転職勧奨防止のための記載事項に関する指導事例となります。今般の集中指導の実施において、安定法指針違反となる無期雇用の紹介就職者に対する2年間の転職勧奨事案は確認されなかったところですが、法定帳簿の不備、転職勧奨期間、職業紹介事業者は、その紹介により無期雇用就職した者に対して、採用年月日から2年後の前日までの間を、求人求職管理簿へ掲載する義務がありまして、この対象期間についてそもそも帳簿へ掲載されていない、又は期間が誤っている。これは対象期間が2年間であるところ、誤って期間が掲載されているなどの事例が確認されております。
 続きまして右下です。労働条件の明示関連になります。一番多かったのは、受動喫煙関連の防止措置に関する事項、続いて試用期間に関する事項、そのほか社会保険や労働保険の適用に関する事項、賃金形態や通勤手当、休憩時間、昇給に関する事項の明示が不十分であったという内容の確認をしております。
 続きまして4ページです。左上に掲載していますのが、返戻金の明示に関する指導事例、これは273件の指導実績となります。内容は明示が不十分であったり、情報公開が不十分であったという内容が確認されております。
 続きまして4ページ左下に掲載されている事項です。苦情処理体制に関する事例です。こちらは8件の指導監督事例となります。内容がその苦情処理体制の明示が不十分、処理体制の整備が不十分ということです。
 4ページの右側上段ですが、手数料関連の指導事例です。件数は409件でありまして、内容の多くが届出手数料の変更届がないというものです。また、手数料はこの書面等による明示が必要ですが、こちらも適切に行われていないという事例や、人材サービス総合サイトに掲載がされていない不正確な内容が多いということを確認されています。
 4ページ右下に掲載しておりますのは、個人情報の取扱いに関する指導事例です。こちらは21件ありまして、内容が、個人情報の収集・保管・使用に当たり主たる目的を明らかにしていない、明示が不十分というものです。
 続きまして5ページ目です。集中指導関連では最後となりますが、帳簿整備の記載不備に関する是正指導実績、こちらが472件ございました。多いのが無期雇用就職者の離職状況に関する事項で、こちらは6か月以内に離職したかどうか、不明な場合も含めて記載が必要な事項となりますが、こちらの未掲載が多く見られたということです。またそもそも法定帳簿、求人求職管理簿、手数料管理簿が該当しますが、そもそも作成されていないといった事例も確認されております。
 続きまして5ページの右側ですが、企業情報の明示や公開に関する事案で、指導件数が551件、内容は人材サービス総合サイトへの掲載不備、明示していないといった内容になります。
 続きまして、資料2-1の6ページです。医療等3分野、職業紹介事業に関する相談窓口を、令和5年の2月に、全国の都道府県労働局で設置して以降、今年の3月末までに寄せられた内容をまとめております。全国の労働局において、令和5年2月から今年の3月末までに寄せられた相談件数は110件ございまして、寄せられた相談内容については資料に掲載のとおりですが、内容の多くは紹介手数料に関する相談が最も多いです。大まかな傾向として、相談件数の約半数は医療関連に関する内容です。相談者は求人者が約7割程度、その他求職者や職業紹介事業者からも相談を頂いております。御相談いただいた内容が労働局において実施する指導活動の契機となることもあるので、厚生労働省としても引き続き周知に努め、幅広く御相談いただきたいと考えています。
 続きまして、資料2-2、1枚紙のほうを御覧いただけますでしょうか。冒頭にも申し上げましたとおり、今般実施した集中指導監督は、医療等3分野を取り扱う職業紹介事業者において、お祝い金などの問題が指摘されていることが背景にありました。今般の集中指導監督などの対応以前にも、これまで有料職業紹介事業者の事業情報の見える化や、ハローワークの機能強化などを進めてまいりましたが、これまでの取組を踏まえて、今後の取組について、職業紹介事業のみならず、募集情報等提供事業も含めた上で、法令遵守徹底のためのルールと施行の強化、雇用仲介事業の更なる見える化、そして公的職業紹介機能の強化を柱として検討することが適当ではないかと考えております。これらの方向性、具体化について、委員の皆様方から御意見もいただきつつ、検討を進めてまいりたいと考えております。長くなりましたが、資料の説明は以上でございます。
○山川部会長 それでは、ただいまの御説明に対して、御質問等がございましたら、挙手をお願いいたします。御質問、御意見等ございますか。永井委員、お願いします。
○永井委員 御説明ありがとうございました。意見を申し上げます。今回の調査、監督指導につきまして、約6割にも上る事業所での法令違反の実態、そのほか様々な課題が明らかとなるなど、3分野の実態把握に資するものだと認識しております。結果を踏まえれば、法令の周知徹底や、監督指導の評価は言うまでもなく重要ですが、現在の法制度で十分なのかについても検討が必要だと考えております。そうした意味では、資料2-2で示されております追加的対応の方向性については異論はございません。特に、募集情報等提供事業に関しては、労働者の雇用の安定や、雇用仲介事業全体の健全化を図る観点から、募集情報等提供事業者についてもお祝い金の禁止といった職業紹介事業者等と同程度の規制も検討してはどうかと考えております。
 今後、調査結果の更なる分析なども行いながら、本部会におきまして具体的な検討を進めていただきたいと思っています。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局からは何か、今の段階でございますか。
○中嶋需給調整事業課長 大変ありがとうございます。事務局として、本日、この論点ペーパーで幅広く御意見を頂戴した上で、次に議論を頂くときにもう少し具体なものをお示ししたいと思っております。本日、そういった意味で、様々な御意見を頂戴できれば幸いですし、今いただきました御意見も踏まえながら、次にお示しする案を進めていきたいとそのように存じます。ありがとうございます。
○山川部会長 よろしいですか。ほかに御質問等ありますか。平田委員、お願いします。
○平田委員 ありがとうございます。本件は国会を含めいろいろな指摘があると承知しておりますが、お祝い金の禁止を含め、これまで様々対策は打たれてきたと理解しています。そうしたルールの実効性の更なる確保に向けて、どのような対策があり得るのかについて具体案を速やかに提示していただきたいと思っております。
 それから、募集情報等提供事業については、許可制での職業紹介事業とは事業形態が明らかに異なっていると認識しておりまして、直ちに職業紹介事業と同様の規制を行うことは適切ではないのではないかと思っております。
 2022年の法改正によって、届出制が導入され、事業の実態は把握しやすくなってきていると思っておりますので、例えば、どのようなビジネスモデルがあるのか、そういったビジネスモデルが求職者と求人者に対してどのような影響を及ぼしているのか、求人者が職業紹介事業と募集情報等提供事業の違い等を正しく理解しているのかどうかといったことも含めて、まずは実態把握を図ることで、健全な発展を目指していただきたいと思っております。
 とりわけ、人手不足の中で募集情報等提供事業が果たす役割は大きくなってきていると思いますので、健全な事業の発展を目指していくべきだと思っております。
 見える化についてですが、得られる効果がある一方で事業者の負担もあると思いますので、そのバランスの観点も押さえてほしいと思っております。紹介手数料の開示ですが、公正な競争を阻害することがないように、例えば手数料率による表示を可能とするとか、そういった工夫があってもいいのかなと思っております。
 最後ですが、冒頭で申し上げたとおり、様々な対応を職業安定行政としては行っていると理解しております。この3分野は社会のインフラであり、大事な分野だと思っておりますが、それぞれの分野を所管する課が当然あると承知しておりますので、どのような課題があって、それぞれの課でどういった対応しているのかを是非御説明いただく機会を作っていただければと思っております。これは要望ですので、申し上げておきたいと思います。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局からはよろしいですか。お願いします。
○中嶋需給調整事業課長 御指摘ありがとうございます。具体策ということで、御指摘を頂きました。正にそのとおりで、今日はまた論点ペーパーと、指導監督結果の報告ということですが、本日の議論、御意見を頂戴いたしまして、次に御議論いただく場に、私どもとしてもう少し具体的な対応策を示してまいりたいと存じます。その際には、今、平田委員からも御指摘がありましたが、どのような業態があって、どのような規制の状況にあるのかという点についても、可能な限り整理をして議論に供していきたいと存じます。
 見える化の所で、負担と便益のバランスについての御指摘を頂きました。私どもとしても、何か実需を超えた網羅性のようなものを考えているわけではございませんので、具体的なバランスとしてどういうものが考えられるのかお示しをしていきたいと存じます。
 紹介業と募集情報等提供事業については、私どもとしても、それぞれが労働市場において果たす役割や影響といった点に鑑みまして、同じような役割、影響を及ぼしている部分については同じルールとしつつ、違いがある部分については、違いに応じたルールというのが基本的な発想です。ですので、何か一律にということではございません。令和4年度の法改正でも、申し上げたような発想から的確表示や個人情報保護のような、雇用仲介業である以上は、業態の違いを超えて共通するというところを設ける一方で、許可、届出の違いに代表されるように違いがある所は違いに応じてというところですので、そういったところを基本的な発想として据えた上で、個別具体に少し細かい所まで目配りしたときに、より良い労働市場の機能発揮という観点で、どこか着手する所があるかと。このような発想でこれまで見てまいりましたので、こういった発想に基づいて次回お示しをさせていただきたいと存じます。
 最後、各分野、人材確保を所管している所は当然ありまして、私どもはそういった各分野の所管と連携をして取り組んできているわけです。御指摘のとおり、職業安定局の需給調整機能政策のほうでは、相当のことをやっているわけです。各分野の人材確保策と相まって取り組んでいく問題ですので、そちらのサイドにおいてどのような取組がなされているのかということも、一度共有させていただきながら議論をするというのは建設的なものなのかとお聞きいたしましたので、そのアレンジの仕方について工夫もしてまいりますし、部会長にも相談をさせていただきたいと存じます。御指摘ありがとうございます。
○山川部会長 よろしいですか。ほかに御質問、御意見等ありますか。小野委員、お願いします。
○小野委員 ありがとうございます。まず、こういう集中的な指導監督をやっていただいて、ありがとうございました。労働局を巻き込んで、かなりの人員を割いてやられたのだろうなと思っております。非常に重要なことだと思っていて、これはきちんとやっているところが馬鹿を見ないということになるので、集中的に指導を行っていただいたことは非常に重要だったと思っております。
 意見ですが、まず1点目ですが、やはり、今の労働市場の状況として、かなり人手不足になっている中で、企業さんとしては、人の取り合いがある中で、致し方なくやっている部分もあるのだろうなと思います。ただ、それは法的遵守での観点から、良くないことは良くないと鞭を振るうということは重要なことで、一方で、きちんとやっている所を引き立てていくというのが重要だと思っております。きちんとやっている所は、本当にあそこは良いよという評判が立つようなしくみ、3業種の優良紹介事業みたいなことをやっていると思いますが、そういうものをもう少し全面に出して、良い所は持ち上げて、悪い所が淘汰されていくということを作っていくことが非常に重要だと思っております。
 その中で、人材サービス総合サイトというのは私は非常に重要な厚労省が持っている1つのツールだと思っております。これをもっとプラットフォームとして一般化させることが重要だと思っております。その中で、先ほどの御報告にもありましたが、指導の中で、ここに虚偽の報告をされている事業者さんがいるというのは、看過できないと思っております。ここに嘘を書かれると、厚生労働省のホームページとしての信用度がなくなってしまいます。どこまで厚生労働省がここをチェックするかということにもなるのですが、言ったら、公的なものに嘘を書くというのは、虚偽の報告になるわけですから、何らか罰してもいいのではないかと思うぐらいです。ですので、ここはしっかりと嘘がないホームページということで運用していただければと思っております。
 2つ目ですが、募集情報等提供事業者と同じルールを適用するかどうかという話ですが、これについて私は同じルールを適用するのは少し違うかなとも思っております。ただ御報告にもありましたように、職業紹介事業で指導監督に入った時に、兼業する募集情報等提供事業をやっているから、そちらの利用者にやっているのだという逃げの場になっているような事実があるとするならば、これは何か考えなければいけないと思います。つまり、職業紹介事業と募集情報等提供事業を兼業でやっているようなところに関しては、何らか同じようなルールを適用するとか何か考えなければいけないことになるのだろうかとは思っております。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 大変貴重な御指摘ありがとうございます。正に委員御指摘の点に、私も似たような思いを持っているところがありまして、やはり、エッセンシャルサービスの人材確保を考えたときに、私どもは公的な機能で相当頑張りたいと思っておりますが、やはり、そこに一定の民間の仲介機関が役割を果たしていくということは不可避だし重要だと思っております。
 そこで一定と申し上げましたが、一定の良いところというのが労働市場政策としては良いのだろうと思っています。その一定の良いところにどのように活躍してもらうかという視点に立ったときに、御指摘にもありましたように、この情報開示、見える化のような所で良いところが選ばれていくと。利用者の選択が選別につながっていくような仕組みを整えていくことが大事ではないかと思いながら取り組んでまいりました。
 総合サイトが良いインフラだと御指摘いただいて大変有り難いと思っております。確かに今、人材サービス総合サイトは、検索機能もそれなりにあります。例えば何々県で、離職率1%~9%の所と検索条件を入れていただくと、一定の数の事業者が出てきて、それを見て、就職の件数のボリュームがこれぐらいで、これぐらいの離職率だったらいいのではないかとか、そんなようなことにも使っていただけるようになっているわけですので、そういったところの充実、正確性の担保とかも含めて取り組んでいきたいと思っている点です。御指摘ありがとうございます。
○山川部会長 小野委員、よろしいですか。
○小野委員 はい、結構です。
○山川部会長 それでは、委員、お願いします。
○坂爪委員 ありがとうございます。集中監督指導状況について御報告ありがとうございました。件数を引いてみていくと、恐らく指導対象とした多かったのは、人材サービス総合サイト関連のものだろうと推測しています。質問は、先ほど御指摘があった事実の相違の中身についてです。情報不掲載、内容が不明瞭というものが多かったのではないかと私は推測しているのですが、それで間違いないでしょうか。
 もう1つは意見です。義務でありながら書いていないということ多発しているのであれば、やはり、義務を遂行させることに注力することが非常に大事だと思っております。件数がこれだけ多いのであれば、ほかにも大きな問題があるかと思いますが、きちんと求めるいくことではないかと大事だと考えております。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。御質問でしたので、事務局からいかがですか。
○喜多見副主任中央需給調整事業指導官 事務局です。御質問いただきました。ありがとうございます。まず、事実の相違、内容が古いと思うのが相違ないかということですが、ここはまず御認識のとおりと御理解いただいて結構かと思います。
 また、そもそも職業紹介事業者としての義務であったり、履行すべき手続というものも、労働局を通じて、厚生労働本省としても様々な工夫に取り組みながら、しっかりと義務の周知、その企画のフォローアップに今後も努めていきたいと考えております。
○山川部会長 坂爪委員、よろしいですか。
○坂爪委員 ありがとうございます。
○山川部会長 ありがとうございました。ほかに御質問等ありますか。佐久間委員、どうぞ。
○佐久間委員 他の委員の先生方も述べておられましたが、今回の医療等の集中指導監督についてですが、これだけの多い数の事業者をあらっていただき、ありがとうございます。集中指導監督を行った際、違反が716件と全体の6割程度を占めているということで、すべてが重大な違反というわけではないでしょうが、違反事例があるということ、この数字は意味が大きいと思うのです。これは、資料2-1で付していただきました。私もお祝い金とか、求職者の記載の不備とか、それが法律に記載されて、指針なり、また施行規則なり、どこの段階の法令で項目を挙げ指摘していく必要があるのか、分かりにくい状況でした。この資料は指針の段階とか、法律の記載事項になっているのだということで、分かりやすくしていただいたのだと思います。どのレベルを違反を重大とするのか、それによって悪質な件ももちろんあるのですが、ある程度の線引きは必要であると思います。それによって繰り返し違反をされても困るのですから、事業者の方たちに対しても、業務改善命令とか、指導のレベルとか、そういうことで違反事例として抑えていくことは非常に重要ではないかと思います。これはのちほどお伺いしたいと思いますが、例えば半分ぐらいは、次に検査に入った時にはまだ残っている、解決されていないとか、100%クリアされているとか、それに近い数字が出ているのかとか、そういうことを教えていただきたいと思います。
 ほかに、特に医療等の場合は、返礼金とかの問題が出てくると思います。紹介を依頼するほうも事業者ですし、これを受けるほうも事業者なものですから、手続きというか、公平な負担の原則は必要だと思います。これは医療等だけではなくて、ほかにも職業紹介全般にも言えてくるのではないかと思いますが、この辺もやはりきちんとした対応をこれからしていくべきではないかと思います。
 あと、こういう優良案件にするためにも、優良案件の手続というか、登録というのをやっていただいて、事業者の皆様からも安心した事業者にお願いできるように、これからもっと推奨すべきかと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございます。指導と改善の状況等について、御質問でしたのでお願いします。
○喜多見副主任需給調整事業指導官 事務局です。御質問いただきありがとうございます。今般、集中的指導監督で実施した事業所については、調査から、実際違反があった場合には指導を行う。そして、その指導について、是正の報告というのを必ず取っております。その是正の報告について実際に労働局の指導官が現認をする。そういったことまでがプロセスですが、今般、実施したものについては全て終わっているという状況です。
 行政指導に従わない場合、従わない場合というのは、行政指導は不利益処分はできないのですが、なお違反の状態が続いている場合には、許可事業者であれば、改善命令だったり、事業の停止、事業許可の取消まで、法律上措置されてもおりますので、今回そういったものはございませんでした。指導監督是正を図られているものとして御理解いただければ結構だと思います。
○山川部会長 佐久間委員、何かございますか。よろしいですか。
○佐久間委員 ありがとうございます。
○山川部会長 課長からお願いします。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。若干、補足と言及のなかった部分ですが、行政指導を行って、履行を見届けるというのが、基本の取組です。
 今、説明の中では、許可取消にまで至るというところで話がありました。改善命令については、基本的には法令違反ということですので、資料にも書かせていただきましたような法令の条項に違反するようなものであれば、改善命令にもつながっていくし、またその許可の取消にもつながっていくという点です。
 一方で、指針ということになりますと、指針自体、行政指導のガイドラインという性格でありますので、そういった意味では申しましたような改善命令に法規上、条文上つながっていくかということに関しては、そこにはつながっていかないという違いがあります。ただ、私どもきめ細かく事業者の方にお話をして、自主的な履行ということについては尽くしているというところです。
 もう一つは、認定制度について御指摘を頂きました。実は、今回の視点の中に認定制度が入っていなかったものですから、それで御指摘を頂いたのかと存じます。実は認定制度については、昨年度、1つ取組をいたしましたが、それは御指摘もあった返礼金の部分でして、返礼金については、今、一般の事業者には義務としてお願いをしているものではございません。
 一方で、適正事業者認定制度のほうでは、返礼金を持っていること、そういう制度を有していることという認定基準にこれまでもしておりました。昨今、やはり、早期離職の場合の負担感ということを大分御指摘もいただいておりますので、その認定制度の中におきましては、必須である所の返礼金について、カバレッジを6か月以内の離職に対する返礼金制度を持っていることと強化いたしました。そういったところで対応をしているところです。措置をしたところですので、次なる視点の中には入れていなかったのですが、当然、我々としては認定制度まで含めて事業の適正化や、優良な所の利用促進とか、そのようなことを考えているところです。補足です。
○山川部会長 佐久間委員、よろしいですか。
○佐久間委員 ありがとうございます。
○山川部会長 ほかに御質問等ございますか。田尻委員、お願いします。
○田尻委員 御説明ありがとうございました。意見を申し上げます。今回、違反事業所の割合が約6割と、3分野の中小企業においての従業員確保という点で、非常に大きな懸念だと感じております。今回、資料にて御報告を頂いた違反内容例は、有料職業紹介事業者としては遵守して当然の部分での違反と考えておりますので、引き続き、今回のような調査を通じて指導監督など、健全な市場環境の整備に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、私自身がこの3分野で事業を経営している立場として申し上げますが、本当に人材確保の厳しさを痛感しているところです。現在のような売り手市場の中で、例えば、通常行われるはずの求職者側に対するキャリアカウンセリングなどが実施されず、単なる人材の横流しをするだけの紹介事業者が存在するという話もよく耳にいたします。これからますます生産年齢人口が減少していく中、ますます人材が逼迫した状況になってまいります。そうした中では、このタイミングでこういった結果が出ているということも踏まえ、人材紹介の在り方も、制度としても見直すべきタイミングなのではないかと感じております。
 また、中小企業、更にこういった公定価格によって事業収入の制約を受ける分野の事業者としては、職業紹介手数料の負担というのは非常に重くのしかかっているのも現実です。こういった職業紹介事業者の手数料に一定の制限を掛ける、あるいは支援策を設定するなど、何らかの方策も検討していく必要があるのではないかと考えております。
 このような状況を踏まえて、資料1-2にも触れられておりますとおり、ハローワークの機能強化には強く期待しております。昨今の求職者の活動状況を踏まえますと、オンラインの活用が増加していると考えますので、そういったシステムの利便性や機能強化ということも含め、次月以降より具体的な策が見えるようにしていただければと思います。以上です。
○山川部会長 ありがとうございました。事務局から何かございますか。
○中嶋需給調整事業課長 ありがとうございます。御指摘いただいたように、この人材確保に大変な苦慮をされているとか、確保したと思ったら、早期離職ということもあって、早期離職だった場合の手数料の負担感だとか、そういった声があるということは、私どももよく承知をしております。そうした中で対策を組み立てておりまして、その手数料規制そのものとは少しアプローチは違いますが、申し上げたような民間の一定の良いところに機能を発揮していただくという観点から、いろいろな工夫をしております。その中には、丁寧なマッチングをするところを認定する制度とか、その結果が現れるところの離職率とか、そういったところを見える化して市場の力で良いところと、そうでないところとが見えていくような形の取組もしているところです。
 そういう発想で取り組んでいるわけですが、次回、具体的なところというお求めも頂戴しておりますので、今申し上げたようなアプローチではどんなことを次なる対策として考え得るのかというところをお示しをして、議論を頂戴できれば幸いです。次回もどうぞよろしくお願いいたします。
○山川部会長 よろしいですか。
○田尻委員 ありがとうございます。
○山川部会長 ほかに御質問等ございますか。それでは、様々有益な御意見等いただきまして、ありがとうございました。この議題については、本日の議論を踏まえて、改めて機会を設定して、検討を深めていただきたいと思います。それでは、公開の議題はここまでとさせていただきます。