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第25回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 議事録
健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課
日時
令和6年5月23日(木) 13:00~15:00
場所
WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)
議題
- (1)小児に対する肺炎球菌ワクチンについて
- (2)小児に対するインフルエンザワクチンについて
- (3)その他
議事
- 議事内容
- ○溝口予防接種課課長補佐 それでは、定刻となりましたので、第25回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」を開催いたします。本日は、ご多忙のところ委員、参考人の方々におかれましては、ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開・頭撮り可としております。また、前回と同様、議事の様子につきましてはYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているYouTube撮影用以外のカメラ撮りにつきましては、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては、ご理解とご協力をお願いいたします。
また、傍聴される方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除きまして、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、ご了承ください。
次に、本日の出欠状況について御報告申し上げます。
本日は、原委員より欠席の御連絡をいただいております。また、菅沼委員が遅れて入室の予定です。
現在、委員8名のうち6名に出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定によりまして、本日の会議は成立したことを御報告申し上げます。
また、本日は、参考人といたしまして、岡田賢司福岡看護大学客員教授、伊藤修平ファイザー株式会社ワクチンメディカルアフェアーズリード、大和田朋美ファイザー株式会社PRV/GOB/TCVマーケティング部長、山地雅子ファイザーR&D合同会社シニアクリニカルリーダーの方々に御出席いただいております。
なお、岡田参考人につきましては、14時20分頃に退室の予定です。
また、事務局に人事異動がございましたので紹介申し上げます。本年4月1日付で予防接種健康被害救済推進室長の田中桜室長が就任しておりますので、よろしくお願いいたします。
続きまして本委員会の資料の確認でございますが、資料につきましては、あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元の配付資料で閲覧する方式で実施致します。番号01の議事次第及び委員名簿から番号08の利益相反関係書類までを用意しております。資料の不足、ご不明な点がございましたら事務局までお申し出ください。
また、大変申し訳ございませんが、冒頭の頭撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力のほどお願いいたします。
それでは、ここからの進行につきましては、鈴木委員長にお願いいたします。
○鈴木委員長 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。国立感染症研究所の鈴木です。
それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項等について御報告をお願いいたします。
○溝口予防接種課課長補佐 引き続き、事務局でございます。
審議参加の取扱いについて御報告を申し上げます。
本日ご出席の委員、参考人から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請書類への関与、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況について申告をいただきました。各委員、参考人からの申告内容につきましては、番号08の利益相反関係書類を御覧いただければと思います。
まずは、薬事承認等の申請書類作成の関与ですが、議題(1)について、岡田参考人より13価肺炎球菌ワクチンについて、山地参考人より20価肺炎球菌ワクチンについて申請書類作成の申告をいただいておりますので、該当ワクチンの審議または議決が行われている間は「退室」に該当いたします。
次に、寄附金等の受け取り状況について、同じく議題(1)につきまして、伊藤参考人、大和田参考人、山地参考人から、ファイザー株式会社から500万円以上の受け取りについて申告をいただいておりますので、該当ワクチンの審議または議決が行われている間は「退室」に該当いたします。
なお、この他の方で「退室」や「議決に加わることができない」に該当される委員、参考人はいらっしゃいませんでした。
各委員、参考人におかれましては、繰り返しのお願いで大変恐縮でございますが、講演料等の受け取りにつきまして、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことで、正しい内容を申告いただきますようお願い申し上げます。
事務局からは以上でございます。
○鈴木委員長 ただいま、事務局から本日の審議参加について御説明いただきました。
予防接種・ワクチン分科会審議参加規程の第5条及び第13条の規定では、当分科会が特に必要と認めた場合には、出席し意見を述べることができるとなっております。
今回、当委員会の議題に関する内容や知見などをお伺いする趣旨で参考人に出席をお願いしておりますことから、同規程に基づいて、本日の委員会では意見を述べ、審議に参加していただくということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○鈴木委員長 特に異議はないかと思います。
それでは、ありがとうございます。委員の皆様から御了解いただきましたので、本日はこのように取扱いをさせていただきたいと思います。
それでは、本日の議事に入らせていただきます。
まずは議題の1つ目、「小児に対する肺炎球菌ワクチンについて」です。
それでは、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○吉原ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。
それでは、資料1-1に沿って御説明させていただきます。
ページをおめくりいただきまして、4ページにお進みください。
こちらは、小児に対する肺炎球菌ワクチンに係るこれまでの経緯でございます。小児に対する肺炎球菌ワクチンにつきましては、平成25年の4月に定期予防接種にPCV7、沈降7価肺炎球菌ワクチンを追加したところでございます。その後、平成25年11月から定期の予防接種に用いるワクチンをPCV7からPCV13へ変更いたしました。また、令和6年の4月に定期の予防接種に用いるワクチンにPCV15を追加したところでございます。前後いたしますが、令和6年の3月に沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン、PCV20が日本で小児に対して薬事承認されたところでございます。
おめくりいただきまして、6ページ以降、小児における侵襲性肺炎球菌感染症の疾病負荷について説明いたします。
6ページですが、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の年間の累積罹患の変化、5歳未満のデータでございます。こちらは1道9県におけるAMED研究班である菅班の最新のデータでございます。小児の侵襲性肺炎球菌全体での年間の累積罹患は、緑色の線にありますとおり、PCV7による小児肺炎球菌ワクチンの定期接種化前と比較して8割以上の減少を維持しており、PCV13のIPD予防効果が維持されていると考えております。また、青でお示ししている髄膜炎、赤でお示ししている非髄膜炎とも同様のトレンドとなっております。
おめくりいただきまして7ページ、こちらも同様の研究班の報告でございます。こちらは5歳未満のIPD症例における血清型分布の変化でございます。5歳未満のIPDの血清型については、近年、PCV13で予防される血清型が減少している一方、その他の血清型は持続的に検出されているところでございます。
また、8ページにお進みいただきまして、こちらも同じくAMEDの研究班の最新のデータでございます。こちらは5歳未満のIPD症例における血清型割合の変化を見ているものでございます。PCV7及びPCV13の導入により、当該ワクチンで予防される肺炎球菌の血清型が5歳未満のIPD症例において検出される割合は低下傾向でございます。2023年に報告されたIPD症例におきましては、PCV13で予防される血清型の割合は、青でお示ししているとおり2.4%。PCV15で予防される血清型の割合は、青と黄色を合わせたものですが、9.5%。また、PCV20で予防される血清型の割合は、青と黄色にピンクを足したものでありまして、38.1%となっております。
また、今回、薬事承認された20価肺炎球菌ワクチンについて、有効性・安全性及び供給の見込み等について、製造販売業者のファイザー株式会社より参考人として御出席をお願いしておりますので、10ページのところでございますが、参考人から御説明いただく形でもよろしいでしょうか。
○鈴木委員長 承知いたしました。
それでは、ファイザー株式会社からお越しいただいております山地参考人、大和田参考人、伊藤参考人から御説明いただきまして、それぞれ説明の後に委員、参考人からの御質問の時間を設けたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大和田参考人 ファイザーの大和田です。
本日は、私と伊藤からプレベナー20水性懸濁注の臨床試験成績等の概要について御紹介をさせていただきます。
ページをお進みいただきまして、2ページをお願いいたします。
プレベナー20の製品概要です。効能・効果は、小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防であり、赤字で示した血清型がプレベナー13に新たに追加された7つの血清型です。用法・用量はプレベナー13と同様ですが、プレベナー20では皮下接種に加え、筋肉内接種も可能です。また、最下部に記載したとおり、プレベナー20はプレベナー13と同価格を予定しております。
3ページをお願いいたします。
各肺炎球菌結合型ワクチン、PCVがカバーする血清型をお示ししております。プレベナー20(PCV20)は、肺炎球菌感染症の疫学に対処するために設計され、ほかのPCVには含まれていない5つの血清型を含んでおります。
4ページをお願いいたします。
プレベナー20は、7価のプレベナー並びにプレベナー13の確立されたプラットフォームを基盤とし開発された結合型ワクチンです。また、プレベナー20は、小児においてPCV13と同じ適応症であり、海外では既に認可され、成人でも使用されています。
○伊藤参考人 それでは、臨床試験データに関しては伊藤から説明させていただきます。
まず、国内第3相試験を御紹介します。6ページをお願いします。
試験デザインです。本試験は、PCV20の日本人健康乳幼児を対象とした安全性、忍容性及び免疫原性を評価しております。初回免疫として3回及び追加免疫として1回、PCV20を皮下(SC群)、または筋肉内(IM群)、PCV13を皮下(SC群)に接種しております。
7ページ目、結果の御紹介の前に、免疫原性評価における総合的な評価について御紹介させていただきます。今回、免疫原性評価において、肺炎球菌結合型ワクチンの予防効果に関して明確な血清型特異的な相関が認められていないこと、並びに統計学的な非劣性評価数が主要評価項目のみで20に及ぶことから、一部の血清型では統計学的な非劣性基準を満たさない可能性があるので、IgG GMCを含む副次評価項目及び探索的評価項目を設定し、総合的な考察に基づき評価をしております。
8ページ目、本試験の免疫原性の検証的評価基準について御紹介します。本試験における主要評価項目は、3回目接種1か月後の各血清型特異的IgG抗体濃度が事前に規定した濃度に達した参加者の割合としております。PCV20 SC群の免疫原性は、青枠内の(1)及び(2)の非劣性基準を満たした場合に、PCV13 SC群に対する非劣性が検証されたと判断することとしています。また、こちらの試験では、PCV20 IM群の免疫原性について、PCV20 SC群と記述的に比較しております。
9ページ目は主要評価項目を含む評価項目をお示ししています。
10ページ目は本試験の人口統計学的特性をお示ししており、各群で同様でありました。
11ページ目、主要評価項目である初回免疫1か月後のIgG抗体保有率を示しております。大部分の被験者では事前に規定したIgG濃度に達しており、13共通血清型のうち、血清型6A及び6Bを除く11血清型でPCV20 SC群のPCV13 SC群に対する非劣性が示されました。
12ページ目、同じく主要評価項目で7追加血清型についてになります。血清型10A及び12Fを除く5血清型でPCV20 SC群のPCV13 SC群に対する非劣性が示されています。
13ページ目、副次評価項目である初回免疫1か月後のIgG GMC、こちらは13共通血清型のうち、血清型5、6A、6Bを除く10血清型で、7追加血清型では血清型10Aを除く6血清型で、それぞれPCV20 SC群のPCV13 SC群に対する非劣性が示されております。
14ページ目、初回免疫1か月後及び追加免疫1か月後のIgG抗体保有率の変化をお示しします。初回免疫1か月後のIgG抗体保有率は、12ページ目で紹介したとおり、13共通血清型のうち6A及び6Aは主要評価項目の非劣性基準を満たしませんでしたけれども、追加免疫1か月後ではIgG抗体保有率が上昇し、血清型6A及び6Bのいずれも追加免疫後は100%に達しております。
また、7追加血清型のうち血清型10A及び12Fは主要評価項目の非劣性基準を満たしませんでしたけれども、初回免疫1か月後のIgG抗体保有率は、PCV20 SC群及びPCV13群で比較するとPCV20 SC群で高く、追加免疫1か月後でも同様の傾向が示されております。
15ページ目、初回免疫1か月後及び追加免疫1か月後のIgG GMCについては、追加免疫により各血清型のIgG GMCが上昇することが示されています。
16ページ目、機能的免疫応答の指標であるOPA GMTについても同様の傾向が示されております。13共通血清型では初回免疫1か月後のOPA GMTは両群で同程度であり、追加免疫でおおむね上昇することが示されております。また、7追加血清型においても、PCV20 SC群でPCV13 SC群よりも高いことがこちらで示されております。
17ページ目は主要評価項目であるPCV20 IM群及びSC群の初回免疫1か月後のIgG抗体保有率をお示ししております。全20血清型のうち、両群で同程度であることが示されております。
18ページ目は副次評価項目である初回免疫1か月後のIgG GMCでございます。こちらについても同様に両群で同程度であることが示されており、また、追加免疫後の上昇も認められました。
19ページ目は安全性のデータになります。ワクチン接種後7日以内の局所反応は、発赤が最も一般的な反応でした。発赤と腫脹はPCV20 IM群で他の群と比較して少ない傾向でした。また、今回認められたほとんどの局所反応は軽度または中等度でした。
20ページはワクチン接種後7日以内に発生した全身反応をお示ししております。最も多く報告された全身性の事象は傾眠状態と易刺激性でした。発熱は4回目接種後で最も多く、40℃を超えることはまれでした。また、ほとんどの全身性の事象の重症度は軽度または中等度でした。
21ページは、これまで紹介した国内第3相試験のまとめになります。
御紹介させていただいた各結果から、PCV20の皮下接種において初回免疫及び追加免疫による各血清型に対する免疫応答が確認されております。
また、主要評価項目を満たさなかった血清型については、主要評価項目以外の有効性の評価項目の結果を含めた総合的な考察に基づき評価し、OPA応答を含む免疫原性についてPCV13と同様の免疫応答が示唆されたこと、また、追加免疫により初回免疫後よりも高い免疫原性がおおむね確認されたことから、PCV20を皮下接種した際の有効性が期待できると考えられます。
また、PCVの筋肉内接種において、全20血清型にてIM群とSC群で同程度であることが示されております。
安全性について、PCV20 IM群、SC群並びにPCV13 SC群の安全性と忍容性のプロファイルはおおむね同様でした。
続きまして、22ページより海外第3相試験の御紹介をします。
23ページは試験デザインです。本試験は、外国人健康乳幼児を対象として、PCV20、今回は筋肉内接種でございますけれども、免疫原性、安全性、忍容性を評価しております。右側にあります参加者の属性は各グループも同様でした。
24ページ、共主要評価項目として、初回免疫1か月後のIgG抗体保有率並びに追加免疫1か月後のIgG GMCで非劣性を検証しております。また、本試験では同時接種ワクチンの免疫原性も評価しております。
25ページ、共主要評価項目である初回免疫1か月後のIgG抗体保有率をお示ししています。13共通血清型のうち、血清型1、3、4、9V及び23Fを除く8血清型、7追加血清型に関しては血清型12Fを除く6血清型で非劣性が示されております。
26ページ、同じく共主要評価項目である追加免疫1か月後のIgG GMCをお示ししています。こちらについては、全20血清型にてPCV20のPCV13に対する非劣性が示されております。
27ページ、重要な副次評価項目である初回免疫1か月後のIgG GMCです。13共通血清型でPCV13と比較してPCV20でわずかに低い傾向が見られるものの、おおむね類似しています。また、7追加血清型では、いずれもPCV13群と比較してPCV20群で高いことが示されております。
28ページ目、初回免疫1か月後のOPA GMTですけれども、13共通血清型においては両群で同程度でした。また、7追加血清型においては、PCV13群と比較してPCV20群で高いことが示されております。
29ページ、初回免疫1か月後と追加免疫1か月後のOPA GMT及びIgG GMCをお示ししております。PCV20の追加免疫1か月後のOPA GMT及びIgG GMCは、初回免疫1か月後と比較し、上昇していることが示されております。
30ページ目です。同時接種した各ワクチン抗原に対する免疫応答をこちらでお示ししております。PCV20の被接種者の同時接種ワクチンに対する反応は、PCV13群と非劣性であることがこちらで示されております。
31ページ目から安全性になります。ワクチン接種後7日以内の局所反応及び全身反応は、PCV20とPCV13群の間で同様の割合と重症度でした。
32ページ目、海外第3相試験のまとめをお示ししております。内容については割愛させていただきます。
33ページ目がPCV20の小児のプログラムです。こちらも紹介した内容のまとめとなっております。
34ページ目では、PCV13定期接種未完了の小児に対するPCV20への切替えに対する考え方をお示ししております。今回、参考資料に掲載しています海外第3相試験(B7471014試験)において、PCV20の単回筋肉内接種により一貫した免疫応答が確認され、安全性についても特段の懸念は認められていないことが示されています。
また、過去にPCV13またはPCV15において、価数の少ないPCVから切り替えた際の安全性についても確認されているところです。
以上より、審査報告書内にも記載されておりますけれども、PCV13の接種歴があるものの、定期接種が完了していない小児につきましては、接種スケジュールの任意の時点でPCV20に切り替えて予防接種を完了することも可能と考えております。
○大和田参考人 35ページです。最後に、定期接種化に向けた供給準備の考え方をお示しいたします。
本ワクチンは、PCV7とPCV13の確立されたプラットフォームを基盤として開発され、PCV13に新たに7つの血清型が追加されたPCVで、有効性・安全性の観点のみならず、PCV13と同価格のため、費用対効果の観点からも有用性が高いと考えられます。
本ワクチンは、PCV13からの切替えにて発売し、販売名はプレベナー20水性懸濁注となります。
安定供給に関しては、仮に2024年8月から小児における全ての対象者が接種した場合においても、十分量を供給することが可能なように準備しており、PCV7・13で過去13年にわたり日本に安定供給してきた経験・実績を生かし、PCV20においても安定供給に努めていく所存です。
御紹介は以上となります。お時間をいただき、ありがとうございました。
○鈴木委員長 御説明どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、委員、参考人の方々から御質問があればよろしくお願いいたします。挙手あるいは直接御発言でも結構です。
大藤委員、よろしくお願いいたします。
○大藤委員 御説明いただきありがとうございます。
幾つか教えてほしいのですけれども、日本人を対象とした試験のほうで、主要評価項目のうちで4つの型で非劣性を満たさなかったというところがあったと思うのですが、一方で、海外での試験を見ますと、その4つの型については非劣性の基準は満たされていて、また、別の型で逆に非劣性の基準が満たされていないというところがあったと思うのですけれども、これについてどういうふうに解釈したらいいのか、まず教えてください。
○山地参考人 ファイザーの山地です。
御質問ありがとうございます。御指摘の点は、国内臨床試験と海外臨床試験で3回目接種後1か月時のIgG抗体応答率を指標とした非劣性基準を下回った血清型が違うというところかと思います。弊社でもそこの点は考察しましたけれども、その要因は特定されておりません。しかしながら、4回目接種後1か月時でIgG抗体濃度の上昇が見られたことですとか、ほかの評価項目、IgG及びOPA応答等でワクチン接種後の上昇が見られたことから、非劣性基準を満たさなかった血清型についてもPCV20の有効性が期待できると考えております。
○大藤委員 ありがとうございます。
もう一点教えてほしいのですけれども、日本人を対象とした臨床試験のほうでは、ほかのワクチンとの同時接種というのがあったのかどうかというのと、もしあったのであれば、ほかのワクチンの抗体価とか、そういうのを海外のほうでは測っていたと思うのですが、そういうデータがあれば教えてください。
○山地参考人 同じくファイザーの山地です。
御質問ありがとうございます。本日紹介しました国内の臨床試験で、ロタウイルスワクチンを含む接種ワクチンとの同時接種が行われております。同時接種ワクチンの抗原に対する免疫原性の評価につきましては、本日御紹介しましたとおり、海外臨床試験での実施になります。しかしながら、日本人健康乳幼児を対象としたPCV13の国内第3相試験の結果から、皮下接種のPCV13と3種混合(DPT)ワクチンとの同時接種は、DPTワクチンの免疫応答を妨げるものではなく、同時接種が可能であることが確認されております。
○大藤委員 ありがとうございます。
○鈴木委員長 そのほか、御質問はいかがでしょうか。
氏家委員、どうぞ。
○氏家委員 ありがとうございます。
価格がPCV13と同等ということで、費用対効果の面での議論は原則ないということはいいことなのかなとは思いますが、開発の戦略に関してお伺いしたいのです。ヨーロッパのほうでは初回接種を2回のツープラスワンの臨床試験もやっていらして、アメリカはスリープラスワンで日本と同様ですが、ヨーロッパ、そして、オセアニア、特にオーストラリアですと、スリープラスワンでやっている国はほとんどなくて、ツープラスワン、イギリスなどはワンプラスワンの接種回数での定期接種での使われ方というのが一般的だと理解しています。
日本でこのPCV20を開発する際に、ツープラスワンのスケジュールについて検討されなかったのか、もしスリープラスワンである必要があると考えた理由等があれば、御教示いただけますでしょうか。
○伊藤参考人 御質問ありがとうございます。ファイザーの伊藤でございます。
今回、日本での開発においてツープラスワンというところは検討されておりません。日本においても、PCVに関しては7価からスリープラスワンで行われてきたこと、それから、どうしても2回接種と比べると3回で初回免疫をしたほうが抗体価は高くなるというところもありますので、その観点から今回スリープラスワンのほうで日本も開発しております。
また、海外に関しましても、ツープラスワンの試験をヨーロッパでやられているのは氏家先生の御指摘のとおりでございますけれども、今回EMAのほうでもツープラスワンではなくスリープラスワンでのみプレベナー20に関しては承認がされているという状況でございます。
○氏家委員 ありがとうございます。
つまり、ヨーロッパにおける定期接種の接種スケジュールに関しては、20価自体が使われていない国もまだ多くあると思いますけれども、オフラベルでの使用というのがイギリスではやられているというところで、たしか生後7か月まではスリープラスワンで承認を取っているという御指摘なのかなと思いました。ありがとうございます。
○鈴木委員長 そのほか、いかがでしょうか。
岡田参考人、お願いします。
○岡田参考人 ほかに委員の先生方がなければ、参考人の岡田です。
ファイザーさんにお伺いしたいのが、20ページの国内治験での4回目接種後の発熱率がこのように結構高かったのですけれども、31ページを見ると、海外治験での4回目接種後の発熱率は日本国内と随分差があるように見えますが、これは情報の集め方に海外と国内で差があるということでいいのでしょうか。
○山地参考人 御質問ありがとうございます。ファイザーの山地でございます。
発熱の収集の仕方、体温の収集の仕方が国内第3相試験と海外第3相試験では異なっております。国内第3相試験では、腋窩体温で37.5℃以上を全て発熱として収集させていただいておりますので、軽度として収集されているところの割合が高くなっているかと思います。一方、海外の第3相試験につきましては、口腔体温ではございますけれども、38.0℃以上を発熱として収集しておりますので、その違いが発現割合自体に全体としては影響が出ているかと考えております。
○鈴木委員長 岡田先生、よろしいでしょうか。
○岡田参考人 ありがとうございます。日本国内の4回目だけが1回目から3回目と違ってこれだけ高いのは、何か考察をされていますか。
○山地参考人 ありがとうございます。同じくファイザーの山地です。
海外の試験結果との対比という考察ではないのですけれども、国内の第3相試験の中で1回目から4回目の中で違い等を考察した結果、4回目の接種時に同時接種を行ったワクチンの種類が多くなっていることが一つ、1回目から3回目と比べて4回目の発現割合が高くなった要因と考えております。
○岡田参考人 例えばMRとか水痘などの生ワクチンが、1歳のときのものが加わっているということでいいのですか。
○山地参考人 さようでございます。
○岡田参考人 分かりました。ありがとうございました。
○鈴木委員長 そのほかいかがでしょうか。
大藤先生。
○大藤委員 もう一点教えてください。
B7471014の試験では、多分13価から20に切り替わったところの試験をされていると思うのですけれども、39と40ページのところで、抗体価に関しては1回追加しただけでも上がるよというデータだと思うのですが、0.35以上の抗体保有率についてはどうだったのか教えてください。
○山地参考人 ファイザーの山地です。
御質問ありがとうございます。少し確認させていただいてもよろしいでしょうか。
○大藤委員 分かりました。
○山地参考人 データのほうを確認させていただきたいと思います。
○鈴木委員長 そのほかいかがでしょうか。今のところ、特にないようでしょうか。
山地参考人、先ほどの大藤先生からの御質問ですが、今、間もなくお答えできそうなのか、あるいは改めて事後にというぐらいの感じでしょうか。
○山地参考人 ファイザーの山地です。
今、まだ確認中でして、事後に共有させていただきたく存じます。
○鈴木委員長 分かりました。ありがとうございます。
それでは、そのほか御質問は追加でいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ファイザーの皆様、御説明ありがとうございました。
引き続き、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○吉原ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。
それでは、資料に沿って説明を続けさせていただきます。
11ページを御確認ください。
こちら、諸外国における小児の肺炎球菌ワクチンの推奨状況でございます。米国、英国、カナダ、フランス、ドイツを見ておりますけれども、米国、カナダではPCV15またはPCV20を推奨しているというところでございます。
13ページにお進みいただきまして、こちらは小児におけるPCV20に関する論点、まとめと事務局案でございます。
上のまとめでございますけれども、まず疾病負荷について、肺炎球菌結合型ワクチンの定期接種化以降、IPDの総発生数の減少が維持されており、PCV13の有効性は維持されていると考えられる一方で、IPDに占めるPCV13で予防される血清型以外の血清型が占める割合が増加しているというところでございます。
また、有効性及び安全性については、令和6年3月26日付で、PCV20について、小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防を目的に薬事承認され、安全性と有効性についての知見は以下のとおりでございます。
有効性については、先ほどファイザー社より発表がありましたとおり、国内の臨床試験において、3回目接種1か月後の各血清型特異的IgG抗体保有率が主要評価項目として提唱され、16の血清型についてはPCV13に対する非劣性基準を満たしたということ。
また、2点目に、こちらもファイザーの発表にあったとおりですが、一部の血清型(6A、6B、10A及び12F)では非劣性基準を満たさなかったものの、ほかの有効性評価項目の結果(IgG幾何平均抗体濃度の上昇や4回目接種による追加免疫の誘導等)を含めた総合的な考察に基づき本剤の有効性が評価され、ワクチンが対応する20種類全ての血清型による侵襲性肺炎球菌感染症の予防に対する有効性は示されたと薬事審査において判断されているところでございます。
各血清型の疾病負荷の知見からでございますが、PCV13及びPCV15と比較して、予防する血清型の割合が向上することが疫学的な視点からは見込まれると考えております。
安全性については、先ほどファイザー社が発表したとおりでございますが、薬事審査においてPCV13と比較して差がないことが確認されております。
接種にかかる費用については、製造販売業者より、PCV20は従来のPCV13と同価格での供給を行う意向が示されております。
その他、PCV20をPCV13から切り替えて接種した場合の有効性と安全性は薬事審査において確認されていること、また、製造販売業者によると、PCV20の供給開始は令和6年8月からを予定しており、同剤の供給に合わせてPCV13の供給は終了する見込みであるとのことでございました。
事務局案でございます。
PCV20の薬事審査における評価と、PCV20が現行のPCV13及びPCV15と比較して、IPDにおいて予防する血清型の割合を向上させることから、PCV20について、現行のPCV13及び15を上回る有効性が期待できると考えてよいかどうか。
PCV20はPCV13及び15と比較して有効性の向上が期待でき、安全性に差がなく、接種にかかる費用が増加しない見込みであることを踏まえ、PCV20を定期接種に用いるワクチンに位置づける方向性で検討を進めることとしてはどうか。
本日の御議論を整理した上で、基本方針部会等でさらに検討を進めることとしてはどうかと考えております。
以上です。
○鈴木委員長 御説明ありがとうございます。
それでは、ただいまの事務局からの説明を含めて、委員の皆様、参考人の皆様から御意見、御質問をいただければと思います。
事務局案として3つポイントを挙げていただいておりますが、基本的に現行の13価あるいは15価を上回る有効性がこの20価に期待できるかどうか。それから、有効性の点で、ワクチンがカバーしている血清型のことも含めて有効性の向上が期待でき、安全性については差がないと言えるかどうかということがまず聞かれているのかと思います。その上で、費用が変わらないのであれば、費用対効果についても問題がないと言えるのかどうか。こういったことが我々に尋ねられていると理解しております。
委員の皆様、御意見はいかがでしょうか。
氏家委員、お願いします。
○氏家委員 ありがとうございます。
全て結合型の肺炎球菌ワクチンですが、血清型のカバーの範囲が違うということで、15価と20価は別のメーカーですので、免疫原性が異なるということは考えられますが、基本的には同程度の効果が期待できるということを踏まえて考えれば、血清型のカバー率が広いほうがより効果が期待できるということは言えるだろうとは思います。
ただ、気をつけたいのが、直接臨床の知見で2つの製剤を比較した試験というものはないと思いますので、あくまで理論上のことであるということには注意が必要かなと思います。
また、この記載に関しては、PCV15が定期接種化された際に、予防接種の実施要領の中で原則として15価を用いるということが記載されたことと同様の話なのかなと思います。個人的には、複数の同じ疾患を予防するワクチンがあった場合に、どのワクチンがより好ましいのかということを明示すること自体は、接種を受ける方々にとって分かりやすい情報になるとは思います。そういった観点では、肺炎球菌とは別の観点ですが、HPVワクチンなども2価、4価、9価と異なる遺伝子型のカバー率が異なる製剤が同時に定期接種化されていますので、こういったものについても、どういった考え方で製剤を選択すべきなのかみたいなことの情報があるとより好ましいのかなと思います。
追加でですが、そういった好ましさを述べた場合に、途中から製剤を変えるということを考える必要が出てくるだろうと思います。先ほど、13価から20価への互換性についてはデータがあるということで、問題ないという見解が製薬会社のほうから示されたところですが、15価から20価に接種の途中で変えるということ自体はデータがありませんので、原則認められないということになるのかなと思います。そういった場合、制度上は、やむを得ない事情がない限りにおいては誤接種扱いということになる可能性がありますので、15価ら20価への接種するワクチン製剤の変更の可否についてしっかりと注意喚起をしていくことが望ましいだろうと思います。
同時に、20価を入れる際に13価が市場からなくなると思いますが、これを速やかにやらないと、13価と20価が同時に流通するということも起こり得ると思いますので、その点についても、一時的な問題かもしれませんけれども、速やかに製剤の切替えをしていただくよう、製薬会社のほうにはお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○鈴木委員長 氏家委員、どうもありがとうございました。
そのほか、御意見、御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
大藤委員、お願いいたします。
○大藤委員 私も氏家先生の御意見と同じなのですけれども、PCV20がPCV13、15よりも上回るかどうかについては、理論上のことでカバー率が増えるということで、理論上増えるのだろうなと期待されますけれども、今始まっているPCV15と直接比べたものがないので、そちらに関しては何とも言えないなと思っております。
諸外国とかではPCV15または20とか、13または15とか、そういう推奨をしているようですけれども、こちらに関してはどちらかの優劣みたいなものはつけている感じなのでしょうか。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ただいまの大藤委員からの御質問について、事務局、答えられますか。
○吉原ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。お答えいたします。
もしよろしければ、どういたしましょうか。今、お答えしたほうがいいか、それとも各委員の先生方がお話しされてから。
○鈴木委員長 分かりました。では、まずは委員の先生方の御意見、コメントをそろえた上で、事務局のほうに確認いただきたいと思います。
大藤先生、そのほかはいかがでしょうか。
○大藤委員 そのほかは大丈夫です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかに御意見、質問はありますでしょうか。
森野委員、お願いいたします。
○森野委員 ありがとうございます。
私も氏家委員、大藤委員と同様の意見でありまして、多価になるにつれて13価のワクチンから20価は臨床試験上は非劣性という形での基準を満たしたということでありますけれども、数値としては下回る結果が多くの試験で出ておられるように拝見しますと、3回接種の後、追加接種前までの間の減衰を少し考えると、今後、高い接種率を維持することの大切さと、また引き続きPCV13含有血清型の再びの増加がないといったことをサーベイランスで注視していくことも大切なのかなと思っているところですが、基本的には血清型置換が生じた現状下でIPDの患者さんの中の原因血清型の中で新たに追加される7血清型が20%から35%ほどを占めているということを研究班の結果でお示しいただいているところを思いますと、疾病負荷の高い世代のお子さんにワクチンによって予防し得る血清型が広がることというのは望ましいことなのかなと思うところです。
あわせて、1つ質問をよろしいでしょうか。私のほうで間違っていましたら申し訳ありません。プレベナーの20が、現在の添付文書を拝見しますと、小児が効能・効果で対象になっているかと思うのですけれども、切替えの段階において、13価から市場の中で変更になった際に、成人の承認とのタイミングの兼ね合いが関わってくるのかどうかといったところが少し思い至ったところで、ちょっと離れた話題となってしまって恐縮ですけれども、ここでお聞きしていいことなのかもあれなのですけれども、もしお伺いできればと思いました。ありがとうございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
菅沼先生、御発言をよろしくお願いいたします。
○菅沼委員 基本的には皆さんと同じ意見かと思います。数が増えればその分カバー率が上がると思いますので、13、15と比べて20価のほうが望ましいかなと思います。
確かに実臨床とのところでの乖離が出てくるかもしれないというところはあるのですが、以前、たしか7価から次に13あるいは11に上げるときの議論として、そこもたしか臨床的な実データというよりはカバー率とかそこら辺で議論したと思うのですけれども、そのときには13価を選択したという形だったと思います。そのときの懸念としては、13だけがあった場合に、供給の面で不安定になるのではないかと。11も残したほうがいいのではないかというのが懸念点とされて、結果的には13を選んだというところで、今回は流通には問題がないということが製薬会社からも言われておりますので、そういったところでは問題はないかなと思ってはおりますので、今までの議論の中でもそういったカバー率とかで主に話をしていたかなと思いますので、20価にするのは妥当性はあるのかなとは思っております。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
一旦ここで区切りまして、もし事務局、これまで委員の皆様からいただいたコメント等について、お答えいただけることがあればよろしくお願いいたします。
○吉原ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。
まず、氏家先生からいただきました御意見の前半のカバーされる血清型の割合でより効果が言えるのではないかという方針を理解されたというところと、また、より好ましいほうを明示するという意見について、ありがとうございました。同様の御意見を菅沼先生からもいただいたかと思います。
後段の切替えについて15価から20価について明確なコミュニケーションが必要ではないかというところ、御意見をありがとうございました。こちらについても、15価から20価というところでは、現在のところ、明確なエビデンスがないところでございます。これまでこういった場合には、特段のやむを得ない事情があればそのような切替えをするというような形での周知をしてきたところでございますので、具体的な記載ぶりについては、今後、基本方針部会の所掌とは思いますけれども、そういったやむを得ない場合にはといった形でのコミュニケーションとなるかと想定しております。
また、大藤先生からいただきました諸外国の推奨の背景についてでございますが、まずカナダについては、NACIから出ているレポートを見ますと、15価と20価は全く並列というわけではなくて、基礎疾患のあるような小児については20価であるというように一部差がついているところもあるということです。
また、カナダにおいては、各州においてプログラムを決定するということですので、NACIのリコメンドを踏まえて各州に決定権があるようです。
また、CDCのところ、アメリカのほうでは、米国のACIPの資料を見ますと、15価と20価を並列でいくか、また、20価のみとするかといったところは一定議論があったようでございますけれども、こちらについては、まず安定供給の観点、また、クリニカルデータがないところでありますとか、米国で実施された費用対効果の試験、価格などいろいろ違いますので、前提がいろいろ異なるところはございますけれども、そういった各観点を検討された結果、20価と15価が並列で推奨されているといった経緯のようです。
また、森野先生の御質問については供給のタイミングのことかと思いますので、こちらはもし可能でありましたら、ファイザー社様のほうから御回答いただければと考えております。
○大和田参考人 ファイザーの大和田です。
森野先生、御質問ありがとうございます。
PCV20を発売する際の成人効能というところの御質問だったかと思いますけれども、成人の効能は2023年9月に申請をしておりまして、現在当局にて審査中になります。ですので、弊社といたしましては、承認を受け次第、速やかに情報提供させていただくというような形にさせていただきたいと思います。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほか、御意見、御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
これまでいただいた御意見は、おおむね事務局が示していただいた方向性については大きな御異論はなかったのかなと思います。
事務局においては、本日議論いただきましたことも十分踏まえて、小児に対する肺炎球菌ワクチンについて定期接種に位置づけるという方向について引き続き整理を進めていただき、基本方針部会への報告をいただきたいと思いますけれども、委員の皆様、御異論はございませんでしょうか。
(首肯する委員あり)
○鈴木委員長 御首肯いただいているかと思います。ありがとうございます。
それでは、事務局においては準備を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
続いて、議題2に進みます。議題2「小児に対するインフルエンザワクチンについて」です。
それでは、事務局から資料のほうをよろしくお願いできますでしょうか。
○佐々予防接種課課長補佐 それでは、資料2「小児に対するインフルエンザワクチンについて」を御覧いただければと思います。
2ページ目をおめくりください。
2ページ目に参りまして、表にお示しします内容について順次御説明させていただきます。
4ページ目をおめくりください。
こちらはインフルエンザワクチンに係るこれまでの経緯として、平成5年の公衆衛生審議会の答申を踏まえ、平成6年の予防接種法改正時にワクチンの接種によって社会全体の流行を阻止し得ることを積極的に肯定する研究データが十分に存在しないことから、定期の予防接種の対象から除外されました。
その後、平成13年に高齢者等に接種した場合の発症防止・重症化防止効果が確認されたことから、インフルエンザが2類疾病に位置づけられ、高齢者に対するインフルエンザワクチンが定期接種化されました。
平成25年に生産・流通部会において、経鼻投与ワクチン等の改良されたインフルエンザワクチンが開発優先度の高いワクチンの一つに位置づけられました。
今般、令和5年3月に経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの2歳から19歳未満に対する使用について薬事承認されたところでございます。
5ページ目をおめくりください。
こちらはインフルエンザワクチンの薬事承認の状況です。我が国におけるインフルエンザワクチンの薬事承認の状況については、それぞれ効能及び効果、用法及び用量等は以下の表に示すとおりとなっております。赤色の第一三共の部分の経鼻弱毒生インフルエンザワクチンが今般薬事承認されているところとなっております。
7ページ目をおめくりください。
こちらはインフルエンザの発生動向、疾病負荷等でございます。
まず、インフルエンザの発生動向でございます。インフルエンザは、5類感染症として全国約5,000か所のインフルエンザ定点医療機関から報告されており、小児及び成人を含めたインフルエンザの報告状況は以下のとおりとなっております。
国立感染症研究所によると、2020/21年及び21/22年のシーズンは、全国的な流行開始の目安である定点当たり報告数1.00を上回った週が1度もございませんでした。
2023/24年シーズンについては、2022/23年シーズンから23/24年シーズンの間で定点当たり報告数が1.00を下回る期間がなく、前シーズンから連続した流行が観察されましたが、2024年の第18週の定点当たりの報告数は0.45、第19週の報告数が0.34と直近では2週連続で1.00を下回っております。
8ページ目をおめくりください。
次に、インフルエンザの重症化率の動向でございます。NDBによる解析において、10歳未満の小児では入院の割合が1%を超えましたが、重症や死亡の割合は0.1%未満でありました。65歳以上では、入院、死亡及び重症の割合がほかの年齢層より高く、特に入院と死亡の割合については年齢とともに上昇傾向にあります。
10ページ目をおめくりください。
こちらですが、今般薬事承認されました第一三共の経鼻弱毒生インフルワクチンの製品概要となっております。大きな特徴としましては、鼻腔内投与で注射が不要であり、被接種者及び接種者の負担軽減が期待できる点にあるかと考えております。
11ページ目をおめくりください。
こちらは経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの有効性でございます。薬事承認時の臨床試験においては、経鼻インフルエンザワクチン1回接種による日本人小児でのインフルエンザに対する一定の有効性が期待できるとPMDAにおいて評価されているところでございます。
12ページ目をおめくりください。
こちらは不活化インフルエンザHAワクチンとの比較でございます。薬事承認時の臨床試験では、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンと不活化インフルエンザHAワクチンの比較試験は実施されておりませんが、海外の市販後調査に基づく報告では、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンと不活化インフルエンザHAワクチンの間に有効性の明らかな違いはみられなかったと企業にて報告されているところでございます。
13ページ目をおめくりください。
こちらは経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの安全性についてでございます。特定有害事象、有害事象、重篤な有害事象についての発現割合は、プラセボ群と経鼻弱毒生インフルエンザワクチン群とで同等であったと企業にて報告されております。
また、治験薬と関連がある特定有害事象及び副反応のうち、本剤の接種に関連する特有の事象はインフルエンザがあります。このインフルエンザを認めた被験者については、全て本剤由来のインフルエンザウイルスが検出されましたが、いずれの被験者においても重症化せず回復したと企業にて報告されております。
これらを踏まえ、PMDAによる審査において、安全性に重大な懸念は認められないと評価されているところでございます。
14ページ目をおめくりください。
14ページ目から16ページ目は、不活化ワクチンに関する国内の知見をまとめたものとなっております。
14ページ目ですが、福島先生らの研究では、国内において2013/14年のシーズンから22/23年シーズンにかけて継続的に小児を対象とした多施設共同症例対照研究を実施しており、全てのシーズンで対象となった3歳未満の小児では、2回接種後の有効率は2018年/19年シーズンと2022/23年シーズンを除いて有意であったと報告されております。
15ページ目をおめくりください。
山口先生らの研究において、日本の1自治体において4小学校の全児童を対象に2006/7年シーズンより継続的にアンケート調査を実施し、2022/23年シーズンにおけるA型インフルエンザに対するワクチンの有効率は41%であったと報告されております。
16ページ目をおめくりください。
こちらは過去の文献でございますが、日本の7自治体の20施設で2013/14年シーズンから継続的に実施した6か月以上15歳以下の児童を対象とした多施設共同症例対照研究において、いずれのシーズンでもインフルエンザワクチンの一定の有効性が観察されております。
以上のところまでをおまとめしまして、18ページ目をおめくりください。
小児に対するインフルエンザワクチンに関するまとめのスライドとなっております。
インフルエンザワクチンに係る経緯等でございますが、ワクチンの接種によって、社会全体の流行を阻止し得ることを積極的に肯定する研究データが十分に存在しないことから、平成6年の予防接種法改正により定期接種の対象から除外されました。
ワクチンの薬事承認の動向につきましては、先ほど述べましたとおり、令和5年3月27日に経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの2歳から19歳未満に対する使用が承認されました。
インフルエンザの小児における疾病負荷について、NDBによる解析では、小児の重症化率については、10歳未満の小児では入院の割合が1%を超えましたが、重症や死亡の割合は0.1%未満でございます。
インフルエンザワクチンの科学的知見について、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンにおける有効性については、薬事承認時の臨床試験においては、日本人小児でのインフルエンザに対する一定の有効性が期待できるとPMDAにおいて評価されております。
海外の市販後調査に基づく報告では、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンと不活化インフルエンザHAワクチンの間で有効性に明らかな違いは認められませんでした。
安全性については、臨床試験では特定有害事象、有害事象、重篤な有害事象についての発現割合は、プラセボ群と比較して経鼻弱毒生インフルエンザワクチンと同等であり、PMDAによる審査において安全性に重大な懸念は認められないと評価されております。
不活化インフルエンザHAワクチンにおける有効性については、一定の有効性が確認されております。
その上で、論点でございますが、小児インフルエンザの疾病負荷、経鼻弱毒生インフルエンザの有効性・安全性に係る知見等を踏まえ、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンについてどのように考えるかについて御議論していただければと考えております。
○鈴木委員長 御説明いただきましてありがとうございました。
それでは、事務局から提出いただきました資料を踏まえて、委員の皆様から御意見をいただければと思います。御意見、御質問はいかがでしょうか。
氏家委員、お願いいたします。
○氏家委員 ありがとうございます。
まず、2013年に予防接種法が改正されて、必要性の高いワクチンとして開発要請された経鼻ワクチンですので、新しいモダリティーとして選択肢が増えるということ自体は非常に望ましいことであると思います。海外ではかなり使用経験も豊富で、いろいろな有効性のデータが出ているところですから、一般的な認識としては、現在日本で使用されている不活化ワクチンとの有効性に大きな違いはないと評価されているところだと思います。
1点気をつけたいのは、2018年から19年にかけて特にアメリカで経鼻ワクチンの有効性が低下したとの報告があり、米国での推奨が不活化ワクチンの推奨より一段低い推奨に下げられたという経緯はありました。その後、また推奨は元に戻って同等となっていますので、継続的なモニタリングは必要と思いますけれども、現行の季節性インフルエンザワクチンと同等の有効性・安全性が期待できるものだと思います。
インフルエンザの特性として、非常に多くの方がかかるという疾患でありますので、資料のほうでもお示しいただいたように、3年間で0~9歳の小児が約7万7000人が入院して、そのうち2,200人程度が亡くなっているというような疾病負荷の高い疾患であると思いますので、有効性に関してはすごく高いというものではないかもしれませんけれども、こういったワクチンをぜひ有効活用して、特に重症化の予防効果などは期待できるワクチンですので、新しいモダリティーが追加されたということで、積極的な活用を進めていくことが望ましいだろうと考えています。
私からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
続いて、池田委員、お願いいたします。
○池田委員 池田でございます。
今回御説明いただいた有効性・安全性等を見ますと、非常に期待できる面もあるのかなと感じたところでございますが、私の知っている範囲ですと、例えばイギリスですとNHSに加入している小児に関しては、毎年こうした効能のインフルエンザの鼻腔のワクチンが無償提供されていると聞いておりますので、もし他国の状況など、情報がありましたら教えていただければと思います。
これがいわゆる流行を阻止するようなエビデンスがないといたしましても、発症防止には確実に役に立つだろうと思いますので、いわゆるB類疾病というような扱いでの定期接種化ということの検討の余地があるのかどうかということについて考える必要があるかなと思っております。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
それでは、大藤委員、お願いいたします。
○大藤委員 新しいタイプのワクチンが開発されたということで、その有効性とかに関しても、現行の不活化ワクチンと同じぐらいの有効性があるということで、今の不活化ワクチンの使い方と同じように普及していくといいかなと思っております。
でも、小児に関しては、死亡とか重症例の割合は少ないかもしれないですけれども、入院に関してはやはり高齢者と同じぐらいのリスクがあるのではないかと思っております。ですので、社会の流行を抑えるまでの効果はないかもしれないですけれども、発症防止とか重症化防止という効果はやはりあると思うので、普及していくといいなと思っております。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
続きまして、岡田参考人、お願いいたします。
○岡田参考人 これは小委員会の議論ではないのかもしれないのですけれども、今回の生ワクチンは3価になっています。現在日本で使われているのが4価のワクチンですけれども、今後、第一三共さんは日本に合わせて株を選定されていくのでしょうか。それとも、海外で作られたワクチンをそのまま輸入して日本国内に供給するということになっているのでしょうか。もし分かれば教えてください。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
それでは、一旦ここで区切りまして、もし事務局のほうからこれまでのコメント、それから、特に御質問についてお答えできるものがあれば、よろしくお願いいたします。
○佐々予防接種課課長補佐 事務局でございます。
まず、一番最初にいただきました海外の状況についてでございますが、こちらですが、ワクチンの有効性・安全性疾病負荷等の科学的知見に基づき御議論していただきたいと考えておりますところでありまして、海外の情報につきましては、今後必要に応じてお示ししていきたいと考えております。
また、小児のインフルエンザにおける入院に関することでございますが、今回お示しさせていただいた資料に関しましてはNDBの情報になっております。例えば基幹定点における報告に関しての入院の数であったりしますと、そちらのデータは、年齢毎の全体の受診者数が明らかではなく、受診者数と比較した割合を算出できないことから世代間で単純に比較することができないため、そういった入院数でのサーベイランス等で含めた入院、疾病の負荷の評価は困難であると考えております。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局から補足をさせていただければと思います。
そのほか様々御意見をいただいたところかと思っておりまして、今回、事務局の資料でお示しした経緯のところで、一番初めの端緒は流行を阻止するほどのエビデンスがないという話でございましたが、氏家先生から、法改正後、B類という類型もあるのでということで御指摘をいただいたかなと思っております。
他方で、NDBでお示ししたとおり、絶対数は確かに数はあるところでありますが、患者さんの数も比較的多いお子さんの世代ということで、頻度としては高くないのかなと思っているところです。
他方で、大藤先生の御指摘のように入院されるお子さんが多いというところは、確かに低月齢のお子さんだと経過観察で入院したり、けいれん後一晩入院するとかというプラクティスもあると思っておりますので、この辺りは少し詳細に見ていく必要があろうかと思っておりまして、最終的に疾病負荷がどう評価できるかというところは見る余地があるのかなと思っております。
現状、これまでインフルエンザの予防接種につきましては、不活化のインフルエンザワクチンがございまして、任意接種ですけれども、幅広く接種されてきたものと思っておりまして、先生方も御指摘のように、これから経鼻のワクチンが普及をして国内の知見がたまってくれば、また評価もできると思いますし、あるいは今回委員会の先生方からさらに評価をすべきということであれば、感染研の先生方とも御相談をしながらさらにエビデンスを収集するということもあり得るのかなと考えているところでございます。
1点、岡田先生からお尋ねいただいた第一三共の経鼻ワクチンの価数でございますけれども、こちらは企業の御判断のところもあるとは承知しておりますが、今日10ページ目でお示ししたとおり、これは第一三共から提供いただいたスライドですけれども、3価のワクチンでということで供給すると聞いてはいるところでございます。詳細な供給の計画等については、もし必要であれば企業にヒアリングする等も検討できるかなと思っているところであります。
以上、事務局から補足の御説明でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
私も一委員として質問させていただきたいのですけれども、こちらの小委員会では有効性・安全性に加えて医療経済的な評価というのを求められているところなのですが、コストという観点からは現行の不活化ワクチンと比べてどうなのか、今、何か言えることなどはありますでしょうか。事務局、もしお答えできるようであればお願いいたします。
○佐々予防接種課課長補佐 事務局でございます。
価格については製造販売業者や卸業者等の判断で設定されていると考えており、事務局としては価格についての情報は保有しておりませんが、海外で公表されているプライスリスト等を参照しますと、不活化ワクチンと比較して著しく安価であると期待することは少し現実的ではないかなと考えております。
○和泉予防接種課課長補佐 補足なのですけれども、米国ではプライスリストが出ていると思うのですけれども、それを見ると、不活化と比べて少し高めには設定されているのかなというところですが、先ほどのPCVではありませんが、プライスリストをそのまま我が国に適用できるわけではないので、企業の判断とか今後の供給の状況などを踏まえて考える必要があるかなと思って、確たる情報が今はないというのが現状でございます。
○鈴木委員長 分かりました。ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
氏家委員、お願いいたします。
○氏家委員 先ほど岡田先生から御質問があった株のことなのですけれども、日本で使用するインフルエンザワクチンは株選定会議で株が指定されて、本年度に関しては4価のインフルエンザワクチンが推奨されていると理解していますが、これはWHOが推奨する範囲のクレードの中でより日本に適合した株を選定するという趣旨のものだと理解しています。そこでの推奨株の数が4つなわけですけれども、今回は、御存じのように、欧米では、既に山形株が2020年から世界的に検出されていないということで、既に根絶した可能性が高いということで、WHOの推奨も3価ということになっています。
こういったことに合わせて、世界的な流通を踏まえて3価のワクチンを製造する形になっているのかなと想像するのですが、この株選定会議の推奨というのはあくまで推奨であって、これが3価であっても日本で流通することには差し支えないという判断があるという理解でよろしいでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
ありがとうございます。株選定会議につきましては、基本的に定期の接種で何を用いるかという議論をさせていただいているところでありまして、生ワクチンは定期で使わないという決め打ちをしているわけではないのですけれども、特段3価で任意接種として流通させることについては言っていないというところでありまして、先生の御指摘のとおり、B山形株の状況などを踏まえて3価化するという流れもある中で、特に生ワクチンというモダリティーになりますので、そういった判断を企業がされているというところはあり得るのかなと思っております。
○氏家委員 ありがとうございます。
つまり、定期接種化されているワクチンについて議論している会議であるという前提条件があるということですね。
○和泉予防接種課課長補佐 こちらは、詳細にさらに言うと、現状議論しているのが鶏卵タイプのワクチンと海外輸入されるインフルエンザのワクチンでスキームが2つあるという状況になっております。
他方で、先生の御認識のとおり、その話は基本的には定期接種の範疇でどうするかというところがメインになってございますので、今回の経鼻のワクチンについては別途であると考えているところであります。
○氏家委員 ありがとうございます。
○鈴木委員長 そのほかいかがでしょうか。特に追加のコメント、御質問はないでしょうか。大丈夫ですか。
それでは、ひとまずここまでのところで委員の先生方、参考人の先生方より御意見、それから、御質問に対して、事務局からもお答えをいただいたところです。
おおむね今のところ、経鼻弱毒のインフルエンザワクチンについて、有効性・安全性については現行の不活化ワクチンと大きく変わりはないといったデータはあるけれども、幾つか委員から御質問、御意見をいただいたかと思います。特に米国でのこれまでの使用経験、それから、海外での使用経験等について、もう少し情報収集をしてもよいのかもしれません。
それから、特に今、最後に話題になりましたけれども、株選定に関して、もし可能であれば、ヒアリングまでするのかどうかというところはまた事務局の判断かもしれませんが、もう少し情報を整理してもよいのかなとは思ったところです。
こうしたいただいた意見を踏まえまして、事務局として引き続き情報収集をしていただくということで、引き続き議論としたいと思いますが、委員の先生方、いかがでしょうか。
(首肯する委員あり)
○鈴木委員長 特に異論はなかったかと思います。
事務局、そういった方針でよろしいでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
では、本日いただいた御議論も踏まえまして準備等をさせていただくのと、科学的な知見に関しましては、感染研の先生方にも御相談、お伺いしながらさせていただきたいというところと、どのようなラインナップで御議論させていただくか、委員長にも相談させていただきながら進めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○鈴木委員長 分かりました。ありがとうございます。
それでは、次の議論に向けて御準備のほど、よろしくお願いいたします。
本日の議題は以上となっております。
そのほか、事務局からございますでしょうか。
○溝口予防接種課課長補佐 事務局でございます。
本日も活発なご議論、ご意見をいただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡をさせていただきます。
事務局からは以上です。
○鈴木委員長 それでは、本日の会議は以上となります。委員、参考人の皆様、どうもありがとうございました。
失礼いたします。